JP4839910B2 - スペクトラム拡散通信システム及びその方法並びにそれに用いる送信機及び受信機 - Google Patents

スペクトラム拡散通信システム及びその方法並びにそれに用いる送信機及び受信機 Download PDF

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本発明はスペクトラム拡散通信システム及びその方法並びにそれに用いる送信機及び受信機に関し、特にM−ary型スペクトラム拡散通信方式の改良に関するものである。
スペクトラム拡散通信システムにおいては、伝送すべき情報量に対して、極めて広帯域にスペクトラムを拡散して伝送することにより、信号の秘匿性を高めると共に、電磁波妨害排除(ECCM)能力を備えたものとされ、近年、多くの通信システムに採用されている。また、この広帯域にスペクトラムを拡散するために使用される拡散用PNコードに相互相関性の低いコード系列を用いることにより、使用帯域の拡散コードによる符号分割多元接続(CDMA)による周波数再利用が図られている。
図4は相互相関性の低い積符号の1つである2^k−1(2^kは2のk乗を示すものとする)チップ長goldコードをスペクトラム拡散符号とするスペクトラム拡散通信方式の一構成例を示すシステムブロック図である。なお、kは2以上の整数とする。
送信側は、周期2^k−1のM系列符号(巡回符号系列)を発生するPNコード発生器1とPNコード発生器2とをペアとしたgoldコード発生器101を有している。このgoldコード発生器101において、PNコード発生器1の出力と、PNコード発生器2の出力を位相遅延回路4により位相遅延を与えたPNコードとの、乗算器5による積符号、及びPNコード発生器2の出力と、PNコード発生器1の出力を位相遅延回路3により位相遅延を与えたPNコードとの、乗算器6による積符号を、2系統発生することができるようになっている。このgoldコード発生器101は、シンボルクロックに同期して動作するものである。
この2系統のgoldコードの各々を用いて、互いに直交するチャネルデータであるI相及びQ相の送信データ2ビットを、乗算回路201及び乗算回路202により、goldコードの1周期で拡散し、直交伝送路301へ出力するものである。
この直交伝送路301を介して送信された直交拡散信号は、受信側へ入力される。受信側においては、送信側と等しい2系統のgoldコード系列を発生することのできるgoldコード発生器401を有している。このgoldコード発生器401は、PNコード発生器7,8と、位相遅延器9,10と、乗算器11,12とにより構成されており、位相制御器601から得られるシンボルタイミングであるシンボルクロックに同期して動作する。
並列相関器13,15及び極性判別付ピーク位置検出回路14,16によりそれぞれ構成される相関検出器501,502によって、直交拡散符号のそれぞれに対する相関値の算出が行われる。
並列相関器13,15は、2つのgoldコードの2^k−1チップ長のタップ遅延の全ての相関値を算出できる機能を有し、極性判別付ピーク位置検出回路14,16では、相関値がピークとなるタップ位置により、ローカルgoldコードと入力直交拡散信号とのコード位相差が検出され、相関値の極性により、変調側で拡散された送信データの符号が検出される。
位相制御器601は、並列相関器のピーク位置を所定のタップ位置に保持すると共に、相関積分値の絶対値を最大とするように、受信機側goldコード発生器401のシンボルタイミングを調整し、シンボルタイミングを追尾するものである。2つの並列相関器の相関値の極性により、送信側でのスペクトラム拡散前の送信データを検出するので、シンボルタイミング毎に復調データ2ビットを復調することができることになる。
上述した2^k−1チップのgoldコードを有するスペクトラム拡散通信システムでは、異なるgoldコードを有する2^k−1個の送信側に対して、そのうちの1つのgoldコードを選択する受信機により、線形多重伝送路において、空間的な多元接続を可能としている。
一方で、送受信を単一通信路と想定し、送信側で複数のgoldコード発生器を持ち、複数の情報ビットに対する複数の拡散波を発生させ、これを振幅線形加算を行なった後に通信路に送信し、受信側ではそれそれのスペクトラム拡散波に対する逆拡散復調を行うことによって、複数の情報ビットを同時に受信することが出来るスペクトラム拡散通信システムが構築されている。
なお、M−ary型スペクトラム拡散通信方式については、特許文献1や2に開示されている。
特開平6−204979号公報 特開平11−154929号公報
従来のスペクトラム拡散通信システムにおいては、秘匿性及び耐ECCM性を保持したまま、伝送しうる情報ビットをより拡大するために、より高速のPNコード発生器により広帯域スペクトラム拡散波を生成するか、若しくは、送信側で複数のPNコード発生器による複数拡散波を生成しこれを線形加算し、受信側で複数のPNコード発生器による逆拡散回路を同時に動作させなければならない。
その理由は、秘匿性及び耐ECCMを保持するには、伝送情報レートに対する拡散レート比を一定に保つ必要があるため、情報ビットレートの増大に応じて、拡散レートを広帯域化する必要があり、結果として占有周波数帯域の増大となり、無線周波数帯域の有効利用の観点から現実的には制約を受ける。一方、複数のPNコードを用いたスペクトラム拡散波の線形加算方式は、PN符号発生器、逆拡散復調器等の回路増を許容すれば可能であるが、線形電力増幅器を必要とするなど、装置の小型化には困難な課題を有している。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、伝送可能とする情報ビット増加に対して、送受信側で複数PNコード発生器の増大を招くことなく、かつ、線形電力増幅器を具備する必要のないスペクトラム拡散通信システム及びその方法並びにそれに用いる送信機及び受信機を提供することにある。
本発明の他の目的は、装置の小型化を可能とした効率の良いスペクトラム拡散通信システム及びその方法並びにそれに用いる送信機及び受信機を提供することである。
本発明による通信システムは、
第1の要素PNコードと位相遅延を与えた第2の要素PNコードとの乗算で与えられる巡回符号系列を拡散符号として送信データのスペクトラム拡散を行うようにしたスペクトラム拡散通信システムであって、
送信側において、
前記送信データのシンボルタイミング毎に前記巡回符号系列のなかから1つを選択してこれを拡散符号としてスペクトラム拡散を行って送信する手段と、
前記巡回符号系列と同一の周期の基準PNコードを、前記データの伝送チャネルとは独立した伝送チャネルにより送信する手段とを設け、
受信側において、
前記基準PNコードを抽出して前記シンボルタイミングを生成する手段と、
この生成されたシンボルタイミングによりデータ復調用の第3及び第4の要素PNコードを生成する手段と、
前記第3の要素PNコードにより前記データの伝送チャネルを逆拡散する手段と、
この逆拡散出力に対して、前記第4の要素PNコードを位相基準信号としてシンボル間積分を行って並列相関処理し、相関ピーク位置からデータの復調をなす手段と、
を設けたことを特徴とする。
本発明による通信方法は、
第1の要素PNコードと位相遅延を与えた第2の要素PNコードとの乗算で与えられる巡回符号系列を拡散符号として送信データのスペクトラム拡散を行うようにしたスペクトラム拡散通信方法であって、
送信側において、
前記送信データのシンボルタイミング毎に前記巡回符号系列のなかから1つを選択してこれを拡散符号としてスペクトラム拡散を行って送信するステップと、
前記巡回符号系列と同一の周期の基準PNコードを、前記データの伝送チャネルとは独立した伝送チャネルにより送信するステップと含み、
受信側において、
前記基準PNコードを抽出して前記シンボルタイミングを生成するステップと、
この生成されたシンボルタイミングによりデータ復調用の第3及び第4の要素PNコードを生成するステップと、
前記第3の要素PNコードにより前記データの伝送チャネルを逆拡散するステップと、
この逆拡散出力に対して、前記第4の要素PNコードを位相基準信号としてシンボル間積分を行って並列相関処理し、相関ピーク位置からデータの復調をなすステップと、
を含むことを特徴とする。
本発明による送信機は、
第1の要素PNコードと位相遅延を与えた第2の要素PNコードとの乗算で与えられる巡回符号系列を拡散符号として送信データのスペクトラム拡散を行うようにしたスペクトラム拡散通信システムにおける送信機であって、
前記送信データのシンボルタイミング毎に前記巡回符号系列のなかから1つを選択してこれを拡散符号としてスペクトラム拡散を行って送信する手段と、
前記巡回符号系列と同一の周期の基準PNコードを、前記データの伝送チャネルとは独立した伝送チャネルにより送信する手段と、
を含むことを特徴とする。
本発明による受信機は、
送信データのシンボルタイミング毎に巡回符号系列のなかから1つを選択してこれを拡散符号としてスペクトラム拡散を行って送信する共に、前記巡回符号系列と同一の周期の基準PNコードを、前記データの伝送チャネルとは独立した伝送チャネルにより送信するようにしたスペクトル拡散通信システムにおける受信機であって、
前記基準PNコードを抽出して前記シンボルタイミングを生成する手段と、
この生成されたシンボルタイミングによりデータ復調用の第1及び第2の要素PNコードを生成する手段と、
前記第1の要素PNコードにより前記データの伝送チャネルを逆拡散する手段と、
この逆拡散出力に対して、前記第2のPN要素コードを位相基準信号としてシンボル間積分を行って並列相関処理し、相関ピーク位置からデータの復調をなす手段と、
含むことを特徴とする。
本発明の作用を述べる。送信側及び受信側において、複数のスペクトラム拡散符号発生器を持つのではなく、伝送する送信データの1ビットを1シンボル周期として扱い、1シンボル周期を2^k−1チップのスペクトラム拡散符号長に等しくするスペクトラム拡散方式とする。使用するスペクトラム拡散符号として、M系列符号のように自己相関特性の優れた拡散符号を用い、これを1シンボル内で巡回シフトさせることにより得られる最大2^k−1通りの巡回符号系列を作り、この中から特性の優れた2^(k−1)個の符号系列を選別して符号語とし、kビットの送信データに対して、k−1ビットを巡回符号系列の選択し、1ビットをスペクトラム拡散すべき情報とするM−ary型スペクトラム拡散方式とする。M−ary型スペクトラム拡散方式では、受信側で巡回符号系列を識別するために、PNコードの1周期すなわちシンボルタイミングを送信側に同期させる必要がある。
送信側において巡回符号系列を選別しているシンボルタイミングを、受信側に正確に伝えるために、データチャネルに与える影響を軽微なものとできるような、振幅、位相、時間、周波数のいずれかの方法による多重化伝送を必要とする。本発明では、I相及びQ相をデータチャネルとする直交伝送路を用いるスペクトラム拡散方式を考慮にいれて、これとは独立して搬送波位相を変調度mで位相変調を行うようにし、巡回符号系列の同じ長さの基準PN信号発生器を具備し、このPNコードの1/0で、搬送波位相をm/−mdegに位相変調を行う手段を用いる。変調度mは45degを超えない値として設定する。
受信側では、直交検波されるI相及びQ相から搬送波位相変調成分となる基準PNコードを抽出し、これに対するPNコード追尾を行い、追尾された基準PNコードのエポックタイミングをデータチャネルに対するシンボルタイミングとすることができる。このシンボルタイミングに基づき、データチャネルの巡回符号系列用ローカルPNコードを送信側と同様に発生させ、2^k−1チップ並列相関器のローカルPNコードとする。
並列相関器は2^k−1チップのタップ遅延に対して、積分時間をシンボル周期とする並列相関演算を行い、巡回シフトした全ての巡回符号系列を同時に検出することが可能であり、よって並列相関器の全てのタップ遅延に対して、相関値のピークとなるタップ位置がk−1ビットを特定し、相関値の極性がスペクトラム拡散前の送信データ1ビットを復調し、シンボル時間当たりkビットの情報を復調できる構成としたものである。
本発明によれば、以下の様な効果を有する。本発明の第1の効果は、2^k−1チップ長のM系列コードまたは2つのM系列PNコードの積符号として構成されるgoldコードなどに基づく巡回符号系列で、I相及びQ相をデータチャネルとすることにより、2kビットの情報伝送を可能とし、M系列コードまたはgoldコードなどの末尾に“0”を挿入することにより得られる2^kチップ長の巡回符号系列に対して、2k+2ビットの情報を伝送できる能力を有していることである。
第2の効果は、送信側シンボルタイミングの受信側への伝送手段として、直交変調器の搬送波位相を基準PNコードで位相変調を施す回路を付加し、受信側では直交検波器からのI相/Q相成分により基準PNコードを簡易な演算により抽出でき、基準PNコード伝送チャネルは単にシンボルタイミングのみを伝送するに必要な変調度を配分するだけでよく、受信側で十分な相関積分時間を与えS/Nを改善可能とするならば、割り当てる変調度mを僅少にできる自由度を持つということである。よって、データチャネルへのエネルギー配分を他の振幅、時間、周波数、位相の多重化方式に比べて最適化することができる。
第3の効果は、M−aryスペクトラム拡散方式としているため、シンボル周期内での振幅多重化を行ってはおらず、送信機側では高精度の線形電力増幅器を必要とせず、電力効率を増すことができることである。
第4の効果は、使用するM−ary型スペクトラム拡散信号が、スペクトラム拡散用PNコードの秘匿性、耐ECCM性を悪化させるものではなく、基準PNコード位相を変調度を低くして伝送し、これに基づき受信側でのシンボルタイミングを決定できる方式としているため、シンボルタイミングを伝送する基準PNコードを秘匿化することによりデータチャネルのシンボル間相関積分を困難とさせることができ、秘匿性が増していることである。
第5の効果は、情報伝送チャネルのコード位相検出器として、1つのPNコードに対する並列相関器(デジタルマッチドフィルタ)を採用することができ、復調回路の小型化が可能であるということである。並列相関器を既に有する受信側では、僅かな回路追加により、M−ary型スペクトラム拡散波の復調が可能となる。
第6の効果は、スペクトラム拡散符号として、2つのPNコード発生器を用いた積符号で構成されるgoldコードなどを用いた巡回符号系列を符号語とする場合であって、要素PNコード発生器の1つの巡回シフトして生成されるスペクトラム拡散符号が、シンボル毎に巡回シフトした符号ではなく、個別のgoldコードなどを発生させることができ、他の送信機との間で相互相関特性を用いた非同期CDMA多元接続を可能とできるM−aryスペクトラム拡散通信システムとすることができることである。この場合においても、受信側では、要素PNコード発生器の1つを並列相関器の入力端で逆拡散する回路とし、他の1つを並列相関器のローカルPNコードとする回路構成とすることができ、復調回路の小型化が可能である。
以下に、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態におけるシステムブロック図であり、図4と同等部分は同一符号により示している。図1に示す実施の形態においては、スペクトラム拡散用PN符号として、積符号の一つであるgoldコードを用い、巡回符号系列とするのではなく、シンボル毎に異なったgoldコードを発生させるM−aryスペクトラム拡散通信方式とした場合の例である。
送信機側においては、goldコード発生器101、乗算器201,202により構成されるM−ary型スペクトラム拡散変調器が設けられており、生成されるスペクトラム拡散信号を、基準PNコード発生器701、搬送波位相変調度設定器702、搬送波位相回転器703を用いて、搬送波位相回転を行った信号として、直交伝送路301へ出力するようになっている。この直交伝送路301は、直交変調器と、直交変調出力を伝送する伝送路と、直交復調器(直交検波器)とを少なくとも含むものとする。
goldコード発生器101において、PNコード発生器1の出力と、PNコード発生器2の出力を位相遅延回路4により位相遅延を与えたPNコードとの、乗算器5による積符号、及びPNコード発生器2の出力と、PNコード発生器1の出力を位相遅延回路3により位相遅延を与えたPNコードとの、乗算器6による積符号を、2系統発生する。goldコード発生器101はシンボルクロックに同期して動作する。
情報源より、1シンボル当り2kビットの情報が入力されるものとし、これをI相及びQ相にkビットずつ割当て、それぞれ1ビットをスペクトラム拡散用情報ビットとして、乗算器201,202へ入力し、k−1ビットをgoldコード選択ビットとして、位相遅延回路3,4へそれぞれ入力する。
PNコード発生器1,2は同一のシンボルクロックにより同期して動作し、PNコード発生器1の位相を基準として、位相遅延回路3により、送信データに応じた2^(k−1)通りのうち1つの位相遅延を選択し、PNコード発生器2との積符号となるgoldコードを発生する。PNコード発生器2も同様にしてgoldコードを発生する。それぞれのgoldコードをスペクトラム拡散符号として、乗算器201,202は、I相及びQ相の各送信データをスペクトラム拡散することになる。
受信機側においては、直交伝送路301における直交検波器による検波出力の受信スペクトラム拡散信号の一部を、基準PNコード抽出器801、相関器602、基準PNコード発生器603、位相制御器601により構成される基準PNコード追尾ループへ入力し、スペクトラム拡散信号のシンボルタイミングを生成する。
その一方で、受信機側のローカルgoldコード発生器401、逆拡散用乗算器402,403により、goldコードの1要素PN符号で逆拡散を行った後、相関検出器501,502において、シンボルタイミング毎に、相関ピーク位置及びその極性を求めることによって、データ復調を行うようになっている。
goldコード発生器401は、PNコード発生器7,8と、ゼロ位相遅延器9,10とを有し、ゼロ位相遅延器9,10の出力であるgoldコードの1要素PN符号が、乗算器403,402へそれぞれ供給されている。相関検出器501は、PNコード発生器7の出力であるローカルPNコード及び乗算器402の出力を入力とする並列相関器13と、この並列相関出力を入力とする極性判別付ピーク位置検出回路14とを有している。また、相関検出器502は、PNコード発生器8の出力であるローカルPNコード及び乗算器403の出力を入力とする並列相関器15と、この並列相関出力を入力とする極性判別付ピーク位置検出回路16とを有している。
基準PNコード抽出器801は、I相及びQ相の各データの符号判別をなす符号判別器17,18と、符号判別器17,18の各出力とQ相及びI相の各データとの各乗算をなす乗算器19,20と、乗算器19,20の出力差を検出する減算器21とを有している。
情報源より入力された1シンボル当り2kビット情報は、I相及びQ相に対してそれぞれkビットずつ割当てられて、各1ビットがスペクトラム拡散用情報ビットとして乗算器201,202へそれぞれ入力される。また、各k−1ビットはgoldコード選択ビットとして、位相遅延回路3,4へそれぞれ入力される。goldコード発生器101においては、同一のシンボルクロックを用いて、PNコード発生器1,2が同期動作し、PNコード発生器1の位相を基準として、位相遅延回路3により、送信データに応じた2^(k−1)通りのうちの1つの位相遅延を選択して、PNコード発生器2の出力との積符号となるgoldコードを発生する。PNコード発生器2も同様にgoldコードを発生する。
シンボルクロックは基準コード発生器701へ入力され、PNコード発生器1及びPNコード発生器2のエポックタイミングと同一のシンボルタイミングとなる基準PNコードを生成する。基準PNコード発生器701より出力される基準PNパターンθpn(1または−1)は、変調度m設定器702によりm・θpnとなり、搬送波位相回転器703は、以下の演算を行うことにより、入力スペクトラム拡散波Di ・Ipn,Dq ・θpnに対して、図2に示すような位相回転を与える。
i =Di ・Ipn・cos(m・θpn)−Dq ・Qpn・sin(m・θpn
q =Di ・Ipn・sin(m・θpn)+Dq ・Qpn・cos(m・θpn
ここにDi ,Dq はI相、Q相のデータ、Ipn,QpnはI相、Q相のgoldコードを、それぞれ示している。
これを、変調度mが45deg以下となるような条件によって簡略化すると、
i ’=Di ・Ipn・cos(m)−Dq ・Qpn・θpn・sin(m)
q ’=Di ・Ipn・θpn・sin(m)+Dq ・Qpn・cos(m)
となり、搬送波位相回転器703よりのスペクトラム拡散信号は、直交伝送路301を介して受信機側へ伝送される。
なお、搬送波位相回転器703は、前述した如く直交変調器を有しているものとし、この直交変調器のローカル搬送波を上述のように位相回転させるものとする。これにより、データチャネルとは独立の伝送チャネル(搬送波)により、基準PNコードが伝送可能となる。
受信機側の基準PNコード抽出器801においては、以下の演算を行って搬送波位相回転器703により位相変調を受けた基準PNコード成分を抽出することができる。
sgn(Si ’)・Sq ’−sgn(Sq ’)・Si
=Di ・Ipn・(Di ・Ipn・θpn・sin(m)+Dq ・Qpn・cos(m))
−Dq ・Qpn・(Di ・Ipn・cos(m)−Dq ・Qpn・θpn・sin(m))
=θpn・sin(m)
こうして抽出された基準PNコード成分は、相関器602により基準PNコード発生器603からのローカル基準PNコードとの間で相関演算され、位相制御器601により出力シンボルクロックの位相制御をなすことにより、追尾された基準PNコードが再生されるようになっている。この位相制御器601から発生されたシンボルクロックは、ローカルgoldコード発生器401のゼロ位相遅延器9,10に対して制御を行い、結果として、各PNコード発生位相は全て受信シンボルタイミングに同期することになる。
ゼロ位相遅延器9,10は、PNコード発生器7,8のPNコードに対して、遅延ゼロに設定されているので、goldコード発生器の各要素PNコードの一つが、乗算器402,403に加えられて、入力スペクトラム拡散信号を逆拡散することになる。
この一つの要素PNコード成分で逆拡散されたI相及びQ相の各信号は、相関検出器501及び502へそれぞれ入力され、goldコードの残りの要素PNコード成分を位相基準信号とする2^k−1チップ遅延の並列相関値が得られる。この並列相関値は、位相基準信号を入力信号に同期させたgoldコードの各要素PNコードであるために、送信側goldコードの位相シフト量を求めることと等価となり、並列相関値のピーク位置がk−1ビットの情報を意味し、ピーク相関値の極性が1ビットの復調データとなり、I相及びQ相でそれぞれkビットの復調データが得られるのである。
従って、2^k−1チップ長のgoldコードをシンボル符号語とするM−aryスペクトラム拡散回路を構成し、2kビット/シンボルのデータを再生することができる。
なお、図3は図1の相関検出器501,502の一例を示す図である。PNコード発生器7からのローカルPNコードは、1チップ遅延素子22〜25が直列接続された遅延回路へ入力される。遅延素子22〜25の各遅延出力は、これら遅延素子に対応して設けられた乗算器26〜29の一入力となり、逆拡散後の入力信号とそれぞれ乗算される。これら乗算出力の各々は、対応して設けられた積算器30〜33へ、シンボルタイミングに同期して入力される。
これら積算器30〜33の出力は、対応して設けられた絶対値回路34〜37へ入力されてそれぞれの絶対値が得られ、ピーク位置検出回路38へ供給されることにより、前述したように、並列相関のピーク位置がk−1ビットのデータとなりデコーダ39によりI相のk−1ビット情報出力として導出される。また、各積算器30〜33の出力はセレクタ40へ入力されて、ピーク位置検出回路38の検出出力により、ピーク相関値の極性が選択されて、符号判別回路41にてその符号が判別され、デコーダ39によりI相の1ビットの情報出力として導出される。Q相においても全く同様である。
上記の実施の形態においては、2^k−1チップ長のM系列コードまたは2つのM系列PNコードの積符号として構成されるgoldコードに基づく巡回符号系列を用いたが、kasamiコードを用いても良く、またM系列コードまたはgoldコード、kasamiコードの末尾に“0”を挿入することにより得られる2^kチップ長の巡回符号系列を用いることもできる。
本発明の実施の形態のシステムブロック図である。 図1の搬送波位相回転器703における位相変調状態を示す図である。 図1の相関検出器501,502の例を示す図である。 従来技術を説明するシステムブロック図である。
符号の説明
1,2,7,8 PNコード発生器
3,4 位相遅延回路
5,6,19,20,
201,202,402,403 乗算器
9,10 ゼロ位相遅延器
13,15 並列相関器
14,16 極性判別付ピーク位置検出回路
17,18 sgn(符号判別器)
21 減算器
101,401 goldコード発生器
301 直交伝送路
501,502 相関検出器
601 位相制御器
602 相関器
603,701 基準PNコード発生器
702 変調度m設定器
703 搬送波位相回転器
801 基準PNコード抽出器

Claims (7)

  1. 第1の要素PNコードと位相遅延を与えた第2の要素PNコードとの乗算で与えられる巡回符号系列を拡散符号として送信データのスペクトラム拡散を行うようにしたスペクトラム拡散通信システムであって、
    送信側において、
    前記送信データのシンボルタイミング毎に前記巡回符号系列のなかから1つを選択してこれを拡散符号としてスペクトラム拡散を行って送信する手段と、
    前記巡回符号系列と同一の周期の基準PNコードを、前記データの伝送チャネルとは独立した伝送チャネルにより送信する手段とを設け、
    受信側において、
    前記基準PNコードを抽出して前記シンボルタイミングを生成する手段と、
    この生成されたシンボルタイミングによりデータ復調用の第3及び第4の要素PNコードを生成する手段と、
    前記第3の要素PNコードにより前記データの伝送チャネルを逆拡散する手段と、
    この逆拡散出力に対して、前記第4の要素PNコードを位相基準信号としてシンボル間積分を行って並列相関処理し、相関ピーク位置からデータの復調をなす手段と、
    を設けたことを特徴とするスペクトラム拡散通信システム。
  2. 前記基準PNコードの伝送チャネルは、前記基準PNコードにより前記データの送信用搬送波を45deg以下の所定変調度位相変調して伝送するチャネルであることを特徴とする請求項1記載のスペクトラム拡散通信システム。
  3. 第1の要素PNコードと位相遅延を与えた第2の要素PNコードとの乗算で与えられる巡回符号系列を拡散符号として送信データのスペクトラム拡散を行うようにしたスペクトラム拡散通信方法であって、
    送信側において、
    前記送信データのシンボルタイミング毎に前記巡回符号系列のなかから1つを選択してこれを拡散符号としてスペクトラム拡散を行って送信するステップと、
    前記巡回符号系列と同一の周期の基準PNコードを、前記データの伝送チャネルとは独立した伝送チャネルにより送信するステップとを含み、
    受信側において、
    前記基準PNコードを抽出して前記シンボルタイミングを生成するステップと、
    この生成されたシンボルタイミングによりデータ復調用の第3及び第4の要素PNコードを生成するステップと、
    前記第3の要素PNコードにより前記データの伝送チャネルを逆拡散するステップと、
    この逆拡散出力に対して、前記第4の要素PNコードを位相基準信号としてシンボル間積分を行って並列相関処理し、相関ピーク位置からデータの復調をなすステップと、
    を含むことを特徴とするスペクトラム拡散通信方法。
  4. 前記基準PNコードの伝送チャネルは、前記基準PNコードにより前記データの送信用搬送波を45deg以下の所定変調度で位相変調して伝送するチャネルであることを特徴とする請求項3記載のスペクトラム拡散通信方法。
  5. 第1の要素PNコードと位相遅延を与えた第2の要素PNコードとの乗算で与えられる巡回符号系列を拡散符号として送信データのスペクトラム拡散を行うようにしたスペクトラム拡散通信システムにおける送信機であって、
    前記送信データのシンボルタイミング毎に前記巡回符号系列のなかから1つを選択してこれを拡散符号としてスペクトラム拡散を行って送信する手段と、
    前記巡回符号系列と同一の周期の基準PNコードを、前記データの伝送チャネルとは独立した伝送チャネルにより送信する手段と、
    を含むことを特徴とする送信機。
  6. 前記基準PNコードの伝送チャネルは、前記基準PNコードにより前記データの送信用搬送波を45deg以下の所定変調度で位相変調して伝送するチャネルであることを特徴とする請求項5記載の送信機。
  7. 送信データのシンボルタイミング毎に巡回符号系列のなかから1つを選択してこれを拡散符号としてスペクトラム拡散を行って送信する共に、前記巡回符号系列と同一の周期の基準PNコードを、前記データの伝送チャネルとは独立した伝送チャネルにより送信するようにしたスペクトル拡散通信システムにおける受信機であって、
    前記基準PNコードを抽出して前記シンボルタイミングを生成する手段と、
    この生成されたシンボルタイミングによりデータ復調用の第1及び第2の要素PNコードを生成する手段と、
    前記第1の要素PNコードにより前記データの伝送チャネルを逆拡散する手段と、
    この逆拡散出力に対して、前記第2のPN要素コードを位相基準信号としてシンボル間積分を行って並列相関処理し、相関ピーク位置からデータの復調をなす手段と、
    を含むことを特徴とする受信機。
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