JP4839729B2 - Ac−dc変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、交流電源電流を正弦波にする主回路構成と制御回路とを備えたAC−DC変換装置に関するものである。
AC−DC変換を行う最も一般的な手段としては、ダイオード整流器を使用したAC−DC変換装置が用いられ、直流電圧(DC)の変動を抑制するために大容量のコンデンサを使用することが多い。このダイオード整流器を使用した構成でAC−DC変換を行う場合、交流電源電流Isはパルス状になり、大きな高調波を含んだ電流が流れることになる。
この高調波を含んだ交流電源電流抑制の最も簡易な対策は、インダクタンスを回路に挿入することであるが、大幅な高調波の低減は期待できない。このため、AC−DC変換装置にスイッチング素子を使用し、高周波で強制的に交流電源電流Isを正弦波にする、例えばPWMコンバータによるAC−DC変換装置が提案されている。しかしながら、スイッチング素子を使用した変換装置はダイオード整流器に比較し高価であり、また、スイッチングによる電流リップルを除去するためにフィルタが必要になる問題がある。
これに対し、ダイオード整流器と一石型コンバータとを組み合わせた一石型AC−DC変換装置は、交流入力側のパルス状電流を一石型コンバータのON−OFF制御により、直流電流を断続することで交流電源電流Isを正弦波に近くする方法として提案されている。
図11は、上記一石型AC−DC変換装置を示す回路構成図で、ACは三相交流電源であり、この三相交流電源ACは、リアクトルLacを介して三相ダイオードブリッヂDOBの各アームに接続される。三相ダイオードブリッヂDOBの出力端間には、一石のIGBTスイッチング素子から構成されるチョッパSが接続され、その出力端のプラス側は、ダイオードD1を介して正母線PBに接続される。三相ダイオードブリッヂDOBのマイナス側は、負母線MBに接続され、正負母線PB,MB間には直流コンデンサCが接続される。なお、チョッパSは、図示しない制御回路からのゲート信号により制御される。
ここで、上記AC−DC変換装置の簡単な動作について述べる。チョッパSがON状態のとき、リアクトルLacにエネルギーが蓄積され、チョッパSがOFF状態のときに、リアクトルLacから直流コンデンサCおよび図示しない負荷にエネルギーが放出される、といった動作を繰り返して直流電圧、直流電流を制御している。
図11に示す回路構成の1つの変換器に注目した場合、各相の交流電源電流Isが「0」の状態からチョッパSをオンすると三相交流電源ACを、リアクトルLacを通して短絡したことになり(図13)、前記三相交流電源ACの相電圧の大きさに応じて交流入力電流Iacが直線的に増加する(後述する式(1))。
次に、チョッパSをオフすると、短絡部に直流電圧源(直流コンデンサC)が入った形になり、交流電源電圧Vsと直流電圧VdcによってリアクトルLacに逆方向の電圧が掛かり、交流入力電流が減少し「0」になる(後述する式(3))。
このとき、交流入力電流Iacの方向によって直流電圧源への接続状態が異なり、例えば、図12のようにIacu>0>Iacw>Iacvとすると(Vacu>0>Vacw>Vacvと同じこと)、最初は、図14の状態となり、Iacwが「0」になった後、図15となる(後述する式(4))。
この結果、交流電源電流Isは、三角波列(図16)となり、大きな高調波成分を含む。
なお、図11の回路の場合、交流電源から出力される交流電源電流IsとダイオードブリッヂDOBに入力する交流入力電流Iacとは同じ値となる。
特開平08−289555号公報 特開平09−172779号公報 特開平10−174443号公報
図11のように構成されたAC−DC変換装置において、三相交流電源ACから任意の交流電源電圧VsがリアクトルLacを介して三相ダイオードブリッヂDOBに供給される際、リアクトルLacに交流入力電流Iacが流れていない状態で、チョッパSをONしたとき、リアクトルLacを通して流れる交流入力電流Iacは、下記式(1)で示すように、交流電源電圧VsとリアクトルLacのインダクタンス(回路上のインダクタンスを無視する)で決まる傾きで上昇する。
Figure 0004839729
前記リアクトルLacに交流入力電流Iacが流れている状態(インダクタンス通電状態)からチョッパSをOFFにすると、リアクトルLacの電流は、直流電圧Vdcと交流電源電圧Vsの関係で減少し、このとき、リアクトルLacのエネルギーを直流コンデンサCに移す。なお、前記チョッパSをOFFしたとき、Vsu>0,Vsv<Vsw<0とすると、Iacu>0,Iacv<Iacw<0となり、三相ダイオードブリッヂDOBの出力電圧が直流電圧Vdcより低い場合はダイオードD1でカットする。
ここで、上記式(1)に直流側の負のグラウンドに対する電位Vnを考慮した式を次式に示す。
Figure 0004839729
であるので、
Iacu+Iacv+Iacw=0
Vsu+Vsv+Vsw=0
よりVnは次式のようになる。
Vn=−(1/3)Vdc
上記Vnを、上記式(2)に代入して整理すると、下記式(3)になる。
Figure 0004839729
従って、|Vsv|−(1/3)Vdc<0となる場合、0<(d/dt)Iacv<(d/dt)Iacwとなり、IacwがIacvより先に「0」になる。(Iacv<Iacw<0)Iacw=0となった後は、Vn=−(1/2)Vdcであるから、(d/dt)Iacu,(d/dt)Iacv,(d/dt)Iacwは次式のようになる。
Figure 0004839729
このため、リアクトルLacには、図12に示すようなパルス状の交流入力電流Iacが流れるため、交流電源にフィルタが必要になる。また、前記のパルス状の電流は、当該平均値電流に比較してリアクトルLacに流れる最大電流が大きくなるため、前記の最大電流に見合った定格を持つリアクトルLacの設置を必要とする問題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、一石型AC−DC変換装置を2台並列に接続して、各々の変換装置のON−OFF制御により交流入力電流Iac1およびIac2の立ち上がり、立ち下がりの傾きを電圧が最大のところで同じにすることにより、交流電源電流Isに含まれる高調波を低減するようにしたAC−DC変換装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するために、本発明の第1は、交流電源に第1リアクトルを介して接続される第1ダイオードブリッジと、
この第1ダイオードブリッヂの直流出力端間に接続されるスイッチング素子から構成される第1変換器と、
前記交流電源に第2リアクトルを介して接続される第2ダイオードブリッヂと、
この第2ダイオードブリッヂの直流出力端間に接続されるスイッチング素子から構成される第2変換器とを有し、
前記第1変換器と第2変換器とを並列接続して負荷に電力を供給する回路手段と、
前記第1変換器と第2変換器とを構成する各々のスイッチング素子に180°位相の異なる制御信号を与える制御信号発生回路とを備え、
前記制御信号発生回路は、直流電流指令Irと、第1変換器の直流電流Id1及び第2
変換器の直流電流Id2をそれぞれ比較する第1,第2の比較器を有し、
第1の比較器による比較結果にて直流電流Id1が直流零電流I0より小さいときに、第1変換器のスイッチング素子をONし、Id1>Irでそのスイッチング素子
OFFさせ、
第2の比較器による比較結果にて直流電流Id2が直流零電流I0より小さいときに第2の変換器出力信号をONし、Id2>Irで第2の比較器出力信号をOFFさせ、
第1変換器のスイッチング素子がONのときに第2変換器のスイッチング素子をOFFさせ
第1変換器のスイッチング素子がOFFのときには、前記第2の比較器出力信号がONのときに第2変換器のスイッチング素子をONし
前記第2の比較器出力信号がOFFのときに第2変換器のスイッチング素子を
OFFさせることを
特徴とするものである。
第2発明は、制御信号発生回路は、交流電源電圧と直流電圧の値によって、前記第1,第2変換器への交流入力電流の立ち上がりと立ち下がりの傾きが、最大値付近で同じになるように、前記第1、第2変換器のスイッチング素子をON−OFFすることを特徴とするものである。
第3発明は、前記制御信号発生回路は、前記第1,第2変換器の出力電流である直流電流Id1,Id2の立ち上がり時の傾きまたは直流電流Id1,Id2の立ち下がり時の傾きを、スイッチング素子で複数回スイッチングさせて、直流電流の立ち上がりと立下りとの傾きを一致させることを特徴とするものである。
第4発明は、前記制御信号発生回路が制御信号を発生することにより、直流電流が「0」の期間が無いようにしたことを特徴とするものである。
第5発明は、前記直流電流指令Irに脈動成分を付与し、この脈動成分が付与された直流電流指令Ir’と、第1、第2変換器の直流電流Id1、Id2とを比較し、その比較結果に応じてスイッチング素子をON−OFFすることを特徴とするものである。
以上述べたように、本発明によれば、AC−DC変換装置の主回路構成がPWMコンバータを用いた整流回路に比較してスイッチング素子が少ないので、低コスト化でき、従来の一石型AC−DC変換装置に比較して交流電源電流の高調波をより一層低減できる利点がある。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1を示す回路構成図で、この実施の形態1は、一石型AC−DC変換装置を並列に接続したもので、第1の変換器には添え字として数字「1」を、第2の変換器には同様に数字「2」を付して説明する。
図1において、第1の変換器は次のように構成される。三相交流電源ACは、リアクトルLac1を介して三相ダイオードブリッヂDOB1の各アームに接続され、三相ダイオードブリッヂDOB1の出力端間には、一石のIGBTスイッチング素子から構成されるチョッパS1が接続される。
三相ダイオードブリッヂDOB1の出力端のプラス側は、図示極性のダイオードDp1を介して正母線PBに接続され,そのマイナス側は、図示極性のダイオードDn1を介して負母線MBに接続されて、正負母線PB,MB間には直流コンデンサCが接続される。第2の変換器も第1の変換器と同様に構成され、第2の変換器のダイオードDp2,Dn2は、図示のように正負母線PB,MBに接続される。ダイオードDp1およびDp2は、従来技術で説明した通り、交流電源電圧Vs<0のときに電圧をカットするものであるが、ダイオードDn1およびDn2は、一石型AC−DC変換装置を並列に接続した場合に、一方のダイオードブリッヂの上アームから当該ダイオードブリッヂの出力端間に接続されるチョッパを通り、2つの変換器の負母線接続点を経て、他方のダイオードブリッヂの下アームに流れる漏れ電流経路が出来るのを防止するためのものである。
上記のように構成された第1、第2の変換器のチョッパS1,S2には、図2に示す制御ブロック図から180°位相の異なる三角波信号が供給され、直流電流指令Irと各々の三角波信号の振幅とを振幅比較し、チョッパS1,S2の各々のスイッチング素子を制御することで交流電源電流Isに含まれる高調波を減らすことができる。
ここで、図2の制御ブロック図について述べる。図2において、21は三角波の位相が180°異なる2つの三角波出力を発生する三角波発生器で、この三角波発生器21から出力される第1三角波(位相:θ)と第2三角波(位相:θ+180°)となる各々の三角波信号は第1、第2比較器22,23の第1入力に供給される。
第1、第2比較器22,23の第2入力には、PI制御器24から出力される直流電流指令Irが供給される。このPI制御器24には、直流電圧指令と直流電圧検出値の偏差が偏差器25から供給される。これら第1、第2比較器22,23では、直流電流指令Irと、第1、第2三角波とで各々振幅比較して、チョッパS1,S2の各々のスイッチング素子をON−OFFする制御信号を出力する。
次に上記変換器を並列に接続した場合の交流電源電流Isの波形動作について述べる。
変換器を並列に接続する場合、キャリアの位相を360°/並列台数nずらす、ことによって、高調波が減少し、スイッチング素子の制御信号の位相が180°異なる変換装置の交流入力電流Iac1およびIac2は、一方が最大のとき、他方は「0」となり、合計するとスイッチング素子が1個の図11の回路構成に比べて交流電源電流Isは正弦波に近くなり、高調波も低減する。
前記において、変換器を並列に接続してキャリアの位相をずらすことで、高調波は低減するものの、より一層高調波を低減させるため、交流電源電圧Vsと直流電圧Vdcの値とリアクトルLacの大きさによって、各々の交流入力電流Iac1,Iac2の最大値付近で、立ち上がりと立ち下がりの傾きが同じになるようにチョッパS1,S2のON−OFF制御により直流電圧Vdcを設定する。
上記のことから、U相電圧が最大に近い状態を考えると、V,W相電圧が等しいため、V,W相電流が「0」になる時間は、ほとんど等しく、各々の交流入力電流Iac1,Iac2の立ち下がりは、前記式(3)で表現できる。このことから、前記式(1)と式(3)より、交流入力電流Iac1,Iac2の立ち上がりと立ち下がりの傾きが等しい条件は、次式(5)となる。
[数5] Vdc=3・maxVsu …… (5)
上記式(5)の条件を満足するように直流電圧Vdcを選び、チョッパS1,S2のスイッチング時間を選ぶと、交流電源電流Isの最大値付近で高調波がほとんど流れないので、小容量の電源フィルタで交流電源電流Isを正弦波にできる。例えば、図1のA点での電流と、B点での電流が合計されてC点での電流となり、A点、B点の電流に含まれる高調波はC点では大幅に減少する。
[実施の形態2]
前記実施の形態1において、負荷電流の小さいところでは、それぞれのチョッパS1,S2のスイッチング素子のOFF期間が長くなるので、高調波も増加する。このため、流す電流の大きさによってスイッチングする周期を変化させ、それぞれのダイオードブリッヂDOB1,DOB2の直流電流Id1,Id2が直流零電流I0より小さくなる期間が生じないようにする。
このため、実施の形態2では、図4に示すように制御ブロック図を構成する。図4において、第1比較器31には、直流電流Id1(ダイオードブリッヂDOB1の出力電流)とPI制御器24の出力である直流電流指令Irが供給され、第2比較器32には、直流電流Id2(ダイオードブリッヂDOB2の出力電流)と上記直流電流指令Irが供給される。
第1比較器31は、Id1<I0で「1」、Id1>Irで「0」を出力し、チョッパS1のゲート信号となる。また、第2比較器32は、Id2<I0で「1」、Id2>Irで「0」を出力し、AND回路33を介してチョッパS2のスイッチング素子のゲート信号となる。
なお、AND回路33には、第1比較器31の出力がNOT回路34を介して供給され、第1比較器31の出力が「0」のとき、AND回路33はアンド条件を満たして、ゲート信号をチョッパS2のスイッチング素子に供給する。
実施の形態2を上記のように構成することにより、直流電流指令Irと直流電流
Id1とを比較し、Id1が直流零電流I0より小さくI0≒0かつI0>0となったときにチョッパS1をONし、Id1>Irで、チョッパS1をOFFする。なお、チョッパS2は、チョッパS1と動作が反対のスイッチング(例えば、ONならOFF、OFFならON)を行う。すなわち、第1変換器のスイッチング素子(チョッパS1)がONのときに、Id2>Irで第2変換器のスイッチング素子(チョッパS2)をOFFさせ、チョッパS1がOFFで且つId2直流零電流I0より小さくI0≒0かつI0>0となったときに、チョッパS2をON動作するようにしている。図5はこのときの直流電流Idcである。
なお、直流零電流I0の値は、I0≒0でかつI0>0である。
上記実施の形態1,2では、特に、直流電圧=電源相電圧×3の関係を満足することが必要である。
[実施の形態3]
上記実施の形態2では直流電圧が交流相電圧の3倍にする必要があるが、図6に示す実施の形態3のような制御ブロック図に構成すると、直流電流が立ち上がるとき、複数回スイッチングすることにより、平均的な電流の傾きを設定できるため、各々の交流入力電流Iac1,Iac2の立ち上がりの平均的な電流の傾きを、立ち下がりの交流入力電流Iac1,Iac2の傾きと一致させることができるようになる(図7(a),(b))。これにより、直流電圧を電源相電圧ピークの3/2倍から3倍の範囲で可変にできる。
ここで、図6に示す実施の形態3の制御ブロック図について述べる。図6において、41は三角波発生器で、この三角波発生器41は、第1三角波(位相θ)、第2三角波(位相θ+180°)及び高周波の三角波を発生するもので、発生された三角波は第1比較器42〜第3比較器44に供給される。
第1比較器42と第2比較器43には、PI制御器24から出力される直流電流指令Irが供給され、第3比較器44には、後述する比「k」を介して供給される。第1比較器42の出力と第3比較器44の出力とをAND回路45に入力して、両出力のAND条件をチョッパS1のスイッチング素子のゲート信号として与え、第2比較器43の出力と第3比較器44の出力とをAND回路46に入力して、両出力のAND条件をチョッパS2のスイッチング素子のゲート信号として与える。
なお、第1比較器42〜第3比較器44は、それぞれin1<in2で「1」をそれ以外では「0」を出力する。
上記形態3において、Vsuが最大値の近くでは、前記式(1)、式(2)により各々の交流入力電流Iac1,Iac2の電流立ち上がり時と立ち下がり時の電流の傾きはそれぞれ、次式(6)のようになる。
Figure 0004839729
ここで、kは{スイッチング素子S1,S2のONする期間}÷{交流入力電流立ち上がり全期間}で与えられ、また、各々の交流入力電流Iac1,Iac2の立ち上がり期間と立ち下がり期間が等しくなるように、次式(7)で求める。
Figure 0004839729
上記から交流入力電流立ち上がり期間の式(7)で示される期間をON、残りをOFFとすれば、平均的な傾きの絶対値が、交流入力電流立ち下がりの傾きと等しくなる。また、上記直流電圧Vdcを電源相電圧ピークの3/2倍から3倍の範囲で可変にできるのは、前記式(7)でk≦1よりVdc≦3Vsp k>0よりVdc>(3/2)Vsp、したがって、(3/2)Vsp<Vdc≦3Vspの範囲でVdcを設定できる。
なお、三角波発生器41において、高い周波数の三角波は、交流入力電流立ち上がり期間全体に対するスイッチング素子をONする期間の比である「k」を実現するために、第3比較器で「k」と比較して、k>三角波のとき「1」を、それ以外では「0」を出力する。
この三角波の周波数が立ち上がりのとき、複数回スイッチングする周波数になる。第3比較器の出力は、他の第1、第2比較器の出力とのANDをとり、スイッチング素子のゲート信号となる。
[実施の形態4]
前記実施の形態2では、直流電流Id1,Id2が直流零電流I0より小さくなると、スイッチング素子をONして交流入力電流を増加させるモードになるもので、実施の形態2の図4に示す制御ブロック図では、直流電流Id1が増加するとき、直流電流Id2は減少するように第1比較器31の出力のNOT回路34と第2比較器32の出力のANDを取ってゲート信号を生成している。図8として示す実施の形態4は、実施の形態2に、実施の形態3の電流傾斜を調整するロジックを付加したものである。
図8は、実施の形態4の制御ブロック図で、図8において、51〜54は第1〜第4比較器、55はNOT回路、56〜58はAND回路である。この実施の形態4では、スイッチング素子のゲート信号を発生することにより、整流器の直流電流Id1,Id2が直流零電流I0より小さくなる期間が無いようにして、直流電圧を形態3と同じ範囲で可変にできる。
なお、上記実施の形態3,4では、(電源相電圧×3)より低い直流電圧を設定できる利点がある。
[実施の形態5]
上記実施の形態3では立ち上がりの傾斜を、立ち下がりに合わせた形態であったが、図9に示す実施の形態5では、立ち下がりの傾斜を、立ち上がりに合わせるため、立ち下がり時に複数回スイッチングすることで平均的な交流入力電流Iac1,Iac2の傾きを変えている。立ち上がり時のスイッチングのデューティ比「k」は、次式(8),(9)より求めることができる。式(9)でk>0よりVdc>3Vspとなる。
Figure 0004839729
Figure 0004839729
上記のように、交流入力電流立ち下がり期間の式(9)で示される期間をONすれば、平均的な傾きの絶対値が、交流入力電流立ち上がりの傾きと等しくなる。なお、図9において、47,48はNOT回路、49,50はOR回路である。
上記実施の形態5では、(電源相電圧×3)より高い直流電圧を設定できる利点がある。
[実施の形態6]
上記実施の形態4では立ち上がりの傾斜を、立ち下がりに合わせた形態であったが、図10に示す実施の形態6では、立ち下がりの傾斜を、立ち上がりに合わせるため、立ち下がり時に複数回スイッチングすることで平均的な交流入力電流Iac1,Iac2の傾きを変えている。従って、実施の形態4と同様に直流電流Id1,Id2が直流零電流I0より小さくなる期間がないようになる。上記実施の形態6において、61,62はNOT回路、63〜65はAND回路、66,67はOR回路である。
なお、上記各実施の形態において、同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略した。なお、実施の形態1,3,5はスイッチング周波数が一定で動作し、実施の形態2,4,6はスイッチング周波数が変動するが、高調波、電圧歪みが少ない。
[実施の形態7]
上記図4に示す実施の形態2において、直流電流指令Irは、直流電圧検出値Vdcと直流電圧指令値(=3Vs)から作成されている。この場合、直流電圧検出値Vdcは、図17(a)に示すように変動が小さいため、直流電流指令Irは短期的に見ると、図17(b)に示すように、一定値に近くなる。
直流電流指令Irが一定値であると、直流電流Id1,Id2を加算した電流Idは一定値になるように制御される。出力直流電流が一定値になるということは、各相交流電源電流Isu,Isv,Iswのうち、正側(変換器に流れ込む電流)の合計が、図17(c)に示すように、常に一定値になるということである。従って、三相入力電流の値は、図18に示すように、正弦波にならず、各相の交流電源電流Isu,Isv,Iswが直流電流Idと等しい大きさで一定値になってしまう。
上記の不具合を解消するため、実施の形態7では、制御ブロック図を図19に示すように構成した。図19において、PI制御器24の出力(直流電流指令Ir)を脈動成分付与制御器26に入力する。脈動成分付与制御器26には、入力電源位相情報が供給されるため、その制御器26の出力には、位相に併せて脈動された成分である直流電流指令Ir’が得られる。なお、交流入力電源ACの位相情報は、電源電圧検出などで得ることができる。
上記のようにして得られた脈動成分付与直流電流指令Ir’は、第1、第2比較器31,32に供給され、以後、実施の形態2の動作と同様に、直流電流指令Ir’は、第1、第2比較器31,32で直流電流Id1、Id2と比較されて、チョッパS1,S2のゲート信号を発生する。
上記のように制御ブロックを、図19に示すように構成することにより、各相の交流電源電流Isu,Isv,Iswの波形を正弦波にすることができる。図20に入力電流波形と直流電流指令との関係を示す。この図20から直流電流指令Ir’の脈動は、三相正弦波の正側を合計した形で得られることが分る。なお、脈動の平均または最大値(脈動させる前のIrに追従する形ならこの辺はPI制御器24の制御の加減次第で種々制御可能である)がPI制御後の直流電流指令Ir’となる。
本発明の実施の形態1を示す回路構成図。 実施の形態1の制御ブロック図。 U相電圧のピーク値付近の交流電源電流波形図。 実施の形態2の制御ブロック図。 直流電流波形図。 実施の形態3の制御ブロック図。 交流入力電流波形図。 実施の形態4の制御ブロック図。 実施の形態5の制御ブロック図。 実施の形態6の制御ブロック図。 従来技術の一石型AC−DC変換装置を示す回路構成図。 従来技術各相の電流波形図。 三相電源をリアクトルを通して短絡した時の等価回路図。 チョッパをオフしたときの等価回路図。 チョッパをオフにしてから電流が「0」なったときの等価回路図。 従来技術任意の相の交流電源電流波形図。 直流電流指令Irの生成過程と交流電源電流波形図。 直流電流指令Ir一定の時の交流電源電流波形図。 実施の形態7の制御ブロック図。 交流電源電流波形と直流電流指令との関係を示す波形図。
符号の説明
S1,S2…チョッパ(スイッチング素子)
DOB1,DOB2…三相ダイオードブリッヂ
Lac1,Lac2…リアクトル
C…直流コンデンサ
Ir,Ir’…直流電流指令
Id1,Id2…直流電流
0…直流零電流
21…三角波発生器
22…第1比較器
23…第2比較器
24…PI制御器
25…偏差器
26…脈動成分付与制御器

Claims (5)

  1. 交流電源に第1リアクトルを介して接続される第1ダイオードブリッジと、
    この第1ダイオードブリッヂの直流出力端間に接続されるスイッチング素子から構成される第1変換器と、
    前記交流電源に第2リアクトルを介して接続される第2ダイオードブリッヂと、
    この第2ダイオードブリッヂの直流出力端間に接続されるスイッチング素子から構成される第2変換器とを有し、
    前記第1変換器と第2変換器とを並列接続して負荷に電力を供給する回路手段と、
    前記第1変換器と第2変換器とを構成する各々のスイッチング素子に180°位相の異なる制御信号を与える制御信号発生回路とを備え、
    前記制御信号発生回路は、直流電流指令Irと、第1変換器の直流電流Id1及び第2
    変換器の直流電流Id2をそれぞれ比較する第1,第2の比較器を有し、
    第1の比較器による比較結果にて直流電流Id1が直流零電流I0より小さいときに、第1変換器のスイッチング素子をONし、Id1>Irでそのスイッチング素子
    OFFさせ、
    第2の比較器による比較結果にて直流電流Id2が直流零電流I0より小さいときに第2の変換器出力信号をONし、Id2>Irで第2の比較器出力信号をOFFさせ、
    第1変換器のスイッチング素子がONのときに第2変換器のスイッチング素子をOFFさせ
    第1変換器のスイッチング素子がOFFのときには、前記第2の比較器出力信号がONのときに第2変換器のスイッチング素子をONし
    前記第2の比較器出力信号がOFFのときに第2変換器のスイッチング素子を
    OFFさせることを特徴とするAC−DC変換装置。
  2. 制御信号発生回路は、交流電源電圧と直流電圧の値によって、前記第1,第2変換器への交流入力電流の立ち上がりと立ち下がりの傾きが、最大値付近で同じになるように、前記第1、第2変換器のスイッチング素子をON−OFFすることを特徴とする請求項1記載のAC−DC変換装置。
  3. 前記制御信号発生回路は、前記第1,第2変換器の出力電流である
    直流電流Id1,Id2の立ち上がり時の傾きまたは直流電流Id1,Id2の立ち下がり時の傾きを、スイッチング素子で複数回スイッチングさせて、直流電流の立ち上がりと立下りとの傾きを一致させることを特徴とする請求項1記載のAC−DC変換装置。
  4. 前記制御信号発生回路が制御信号を発生することにより、直流電流が「0」の期間が無いようにしたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のAC−DC変換装置。
  5. 前記直流電流指令Irに脈動成分を付与し、この脈動成分が付与された直流電流指令Ir’と、第1、第2変換器の直流電流Id1、Id2とを比較し、その比較結果に応じてスイッチング素子をON−OFFすることを特徴とする請求項1記載のAC−DC変換装置。
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