JP4839392B2 - 固体撮像装置 - Google Patents

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本発明は、固体撮像装置およびその製造技術に関するものである。
固体撮像装置は、映像からの光信号を画素の配列により電気信号に変換する光電変換装置である。固体撮像装置の基板の第1面には、撮像素子がその受光面を上に向けた状態で搭載されている。この撮像素子の上方には、フィルタおよびレンズが枠体に支持された状態で下方から順に設置されている。枠体は、上記レンズと、上記撮像素子との位置が合うように基板の第1面上に設置されている。
固体撮像装置の撮像素子とレンズとの位置関係について言及した技術については、例えば特開2001−245217号公報に記載があり、小型撮像モジュールの鏡枠体の底部に位置決め用の突起を設けると共に、その鏡枠体を取り付ける基板の相対位置に上記位置決め用の突起が嵌合される孔が設けられている構成が開示されている(特許文献1参照)。
また、例えば実用新案登録第3084092号公報には、固体撮像素子が取り付けられた回路基板の貫通孔に、カバーガラス取付台座の下面の突起を嵌め込むことにより、回路基板と、カバーガラス取付台座とが正確に位置決めされて取り付けられている構成が開示されている(特許文献2参照)。
特開2001−245217号公報(図3) 実用新案登録第3084092号公報(図1)
ところが、固体撮像装置においては、以下のような課題があることを本発明者は独自に見出した。
すなわち、固体撮像装置の小型、高機能化に伴い、固体撮像装置の基板の上記第1面とは反対側の第2面に上記撮像素子の動作制御用の電子部品やその他の電子部品等を搭載し、これをレジンにより封止するような構成のものがあるが、上記枠体(すなわち、レンズ)と、撮像素子との位置を合わせるために基板に設けられた位置合わせ孔が、基板の第2面のレジン形成領域内に存在すると、封止工程時にレジンが基板の第2面から位置合わせ孔を通じて第1面にはみ出し、レジンバリやレジンフラッシュ等が形成されたり、位置合わせ孔がレジンで埋め込まれたりする問題がある。この状態で第2面に枠体を搭載すると枠体と第2面との間に小さな隙間が形成される結果、その後の製造工程中に、上記隙間から枠体内に小さな異物が入り込み、センサアレイに付着することで黒点不良の発生率が極めて高くなり、カメラモジュールの歩留まりが著しく低下する問題がある。このような問題を回避するために、封止工程前に位置合わせ孔を仮埋めしておくことが考えられるが、仮埋めに適した材料の選定が難しいことや仮埋めしても封止工程時のレジン注入圧力により仮埋め材料が抜けてしまう問題がある。
また、上記特許文献1,2のように枠体(鏡枠体、カバーガラス取付台座に該当)の接着面に位置合わせピンが存在すると、その接着面内の接着剤の均一性が位置合わせピンの存在により損なわれる結果、枠体が上手く基板と接着されず、枠体と基板との間に隙間ができる。このため、上記と同様の理由から固体撮像装置の歩留まりが著しく低下するという問題がある。
本発明の目的は、固体撮像装置の歩留まりを向上させることのできる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明の一つの実施の形態における固体撮像装置は、配線基板と接着するための第1部分と、前記第1部分よりも光学レンズから離れる方向に配置され、前記第1部分よりも前記配線基板に向かって突出している第2部分とを備え、前記光学レンズを固定する枠体有し、
前記配線基板と前記枠体の第1部分とは接着剤により固定され、平面視において前記第1部分と前記第2部分との間に前記接着剤が存在しない領域を有しているものである。
また、本発明の一つの実施の形態における固体撮像装置は、固体撮像装置の製造工程において、撮像素子と枠体との位置合わせのために基板に形成された孔を封止体の外に配置するものである。
また、本発明の一つの実施の形態における固体撮像装置は、固体撮像装置の製造工程において、撮像素子と枠体との位置合わせのために枠体に設けられた位置合わせピンと基板に形成された孔とを、枠体と基板との接合面の外に設けたものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、固体撮像装置の製造工程において、撮像素子と枠体との位置合わせのために基板に形成された孔を封止体の外に配置することにより、固体撮像装置の歩留まりを向上させることができる。
本発明の一実施の形態である固体撮像装置の一例の断面図である。 図1の固体撮像装置の製造工程中に用いる配線基板母体の第2面の全体平面図である。 図2の第2面とは反対側の第1面の全体平面図である。 図2および図3のX1−X1線の断面図である。 図3に電子部品を搭載した後の全体平面図である。 図5の矢印XAで示す方向から配線基板母体を水平に見た場合の要部側面図である。 図5に続く封止工程直後の封止体の様子を示した2枚の配線基板母体の第1面の全体平面図である。 図7の矢印XBに示す方向から配線基板母体を水平に見た場合の要部側面図である。 図7の矢印YAに示す方向から配線基板母体を水平に見た場合の要部側面図である。 本発明の別の実施形態における一括封止工程後の全体平面図である。 本発明の更に別の実施形態における一括封止工程後の全体平面図である。 図7に続く工程後の配線基板母体の第1面の全体平面図である。 図12の矢印XCで示す方向から配線基板母体を水平に見た場合の要部側面図である。 図12に続く製造工程後の配線基板母体の要部側面図である。 鏡筒の上面から見た平面図である。 図15の鏡筒の裏面から見た平面図である。 図15の鏡筒の側面図である。 鏡筒搭載工程後の配線基板母体の第2面の全体平面図である。 図18の矢印XDに示す方向から配線基板母体を水平に見た場合の側面図である。 図18の配線基板母体の要部拡大平面図である。 図20のX2−X2線に相当する箇所の断面を部分的に示した一部破断断面図である。 鏡筒の接着工程の説明図である。 図22を側面方向から見た場合の鏡筒の接着工程の説明図である。 図22の接着工程で用いるメタルマスクの単位領域の平面図である。 図24のX3−X3線の断面図である。 図24のY2−Y2線の断面図である。 図26からメタルマスクを取り除いて示した図24のY2−Y2線に相当する箇所の断面図である。 図22に続く鏡筒の接着工程の説明図である。 図28に続く鏡筒の接着工程の説明図である。 保護フィルムの貼り付け工程後の配線基板母体の第2面の全体平面図である。 図30の矢印YBに示す方向から配線基板母体を水平に見た場合の側面図である。 フルダイシング工程後の配線基板母体の第1面の全体平面図である。 図32の矢印YCで示す方向から配線基板母体を水平に見た場合の要部側面図である。 図33に続く固体撮像装置の製造工程中の側面図である。 図34に続く固体撮像装置の製造工程中の側面図である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。また、以下の実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするためハッチングを付す場合もある。また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態の固体撮像装置は、例えば携帯電話、TV電話、PCカメラ、PDA(Personal Digital Assistants:携帯情報端末)、光学マウス、ドアホン、監視カメラ、指紋認識装置または玩具等の画像入力部に使用されるカメラモジュールである。
本実施の形態では、例えばCIF(Common Immediate Format)対応の11万画素CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ型のカメラモジュールに本発明を適用した場合について説明する。
図1は本実施の形態のCMOSセンサ型のカメラモジュールCMの断面図の一例を示している。このカメラモジュールCMの配線基板1Aは、例えばガラスエポキシ系樹脂を絶縁材料とする4層プリント配線基板からなる。配線基板1Aは、光学系部品搭載面(第2面)とその反対側のシステム系部品搭載面(第1面)とを有している。配線基板1Aの光学系部品搭載面には、光センサ用の半導体チップ(第2電子部品:以下、単にセンサチップという)2Aが、その主面(受光面、受光素子形成面)を上に向けた状態で搭載されている。このセンサチップ2Aの主面には、CMOSイメージセンサ回路が形成されている。このCMOSイメージセンサ回路は、半導体装置の製造工程で標準的に使用されるCMOSプロセスにより形成されており、センサアレイと、そのセンサアレイで得られた電気信号を処理するアナログ回路とを有している。上記センサアレイには、複数の受光素子がセンサチップ2Aの主面に沿って縦横方向に規則的に並んで配置されている。個々の受光素子は、CMOSイメージセンサ回路の画素を形成する部分であり、入射された光信号を電気信号に変換する光電変換機能を有している。この受光素子としては、例えばフォトダイオードまたはフォトトランジスタが使用されている。センサチップ2Aの主面外周には、その外周に沿って複数のボンディングパッドが配置されている。このボンディングパッドは、上記CMOSイメージセンサ回路の引出電極であり、ボンディングワイヤ3Aを通じて上記配線基板1Aのランド(電極)および配線と電気的に接続されている。ボンディングワイヤ3Aは、例えば金(Au)等からなる。
また、上記配線基板1Aの光学系部品搭載面には、鏡筒(枠体)4が、上記センサチップ2Aを覆うように、かつ、センサチップ2Aとの相対的な平面位置が合わされた状態で搭載されている。鏡筒4は、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)等のような絶縁材料からなる。この鏡筒4の脚部側の底面は接着剤によりしっかりと配線基板1Aの光学系部品搭載面に接合されている。鏡筒4の筒内には上下室を仕切る仕切板4Aが設けられている。この仕切板4Aの中央、上記センサチップ2Aのセンサアレイに対向する位置には、仕切板4Aの上下面を貫通する平面矩形状の開口部4Bが形成されている。この開口部4Bは、上記仕切板4Aに取り付けられたIRフィルタ5により塞がれている。IRフィルタ5は、可視光は通すが、所定の周波数以上の不要な赤外線を遮断する機能を有している。鏡筒4の頭部側には、レンズホルダ(レンズAssy:レンズ保持部)6が鏡筒4の頭部の開口を塞ぐように取り付けられている。このレンズホルダ6と鏡筒4とは、鏡筒4の頭部側の筒内周面に形成されたねじと、レンズホルダ6の下部外周面に形成されたねじとが嵌め合わされることで連結され、さらにその連結部の外周に塗布された接着剤によりしっかりと固定されている。レンズホルダ6は、例えば上記鏡筒4と同一の材料からなる。レンズホルダ6の内部には、光学レンズ7が、メタル等からなる裏絞り8によってしっかりと支持された状態で収容されている。光学レンズ7は、例えばプラスチック等のような安価で軽量な材料からなり、上記チップセンサ2Aの主面のセンサアレイに対向するように設置されている。レンズホルダ6の上面には、例えば平面円形状の受光窓6Aが、上記光学レンズ7との相対的な平面位置が合わされた状態で開口されている。カメラモジュールCMの外界の光は、受光窓6A、光学レンズ7およびIRフィルタ5を順に介してチップセンサ2Aのセンサアレイに照射されるようになっている。
さらに、上記配線基板1Aの光学系部品搭載面には、複数の接続端子15が配線基板1Aの一辺に沿うように並んで配置されている。この接続端子15は、カメラモジュールCM内の回路と外部装置とを電気的に接続するための端子である。すなわち、この接続端子15は、配線基板1Aの配線を通じてカメラモジュールCM内の回路と電気的に接続されている一方、例えばACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電フィルム)等のような接合部材9を通じてフレキシブル配線基板10の配線と電気的に接続され、さらにこのフレキシブル配線基板10を通じて外部装置と電気的に接続されるようになっている。
一方、配線基板1Aのシステム系部品搭載面には、ロジック用の半導体チップ(第1電子部品:以下、単にロジックチップという)2B、メモリ用の半導体チップ(第1電子部品:以下、単にメモリチップという)2Cおよびチップ部品(第1電子部品)11等が搭載されている。これらロジックチップ2B、メモリチップ2Cおよびチップ部品11は、主に上記センサチップ2Aで得られた電気信号の処理やセンサチップ2AのCMOSイメージセンサ回路の動作を制御するシステム構築用の電子部品である。ロジックチップ2Bには、例えばDSP(Digital Signal Processor)等のようなデジタル信号処理用の演算回路が形成されている。ロジックチップ2Bは、ボンディングワイヤ3Bを通じて配線基板1Aのランド(電極)および配線と電気的に接続されている。また、メモリチップ2Cには、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等のような不揮発性メモリ回路が形成されている。メモリチップ2Cも、ボンディングワイヤ3Cを通じて配線基板1Aのランド(電極)および配線と電気的に接続されている。ボンディングワイヤ3B,3Cは、例えば金(Au)等からなる。チップ部品11には、例えばコンデンサや抵抗等のような受動素子が形成されている。チップ部品11の電極は、例えば半田により配線基板1Aのランド(電極)と接合され電気的に接続されている。このようなシステム系部品搭載面のロジックチップ2B、メモリチップ2C、チップ部品11およびボンディングワイヤ3B,3C等は、封止体12Mにより封止されている。封止体12Mは、例えばシリカフィラー入りエポキシ系樹脂等のような熱硬化性樹脂からなる。
次に、上記カメラモジュールCMの製造方法の一例を説明する。
まず、図2〜図4に示すような配線基板母体1を用意する。図2は配線基板母体1の光学系部品搭載面の全体平面図、図3は図2の光学系部品搭載面とは反対側のシステム系部品搭載面の全体平面図、図4は図2および図3のX1−X1線の断面図をそれぞれ示している。なお、図2および図3の符号Xは第1方向、符号Yは第1方向Xに直交する第2方向を示している。
配線基板母体1は、上記配線基板1Aの母体である。配線基板母体1の平面形状は、例えば長方形状とされている。配線基板母体1の厚さは極めて薄く、例えば0.3mm程度である。配線基板母体1は、例えばガラスエポキシ系樹脂を絶縁材料とする4層配線構造を有しており、例えばサブトラクティブ法により形成されている。配線基板母体1の配線材料は、例えば銅(Cu)からなる。
配線基板母体1には、図2および図3の破線で示すように、例えば48個のカメラモジュール形成用の製品領域MRが向きを同一にした状態で規則的に並んで配置されている。個々の製品領域MRは、1つのカメラモジュールCMを製造するのに必要な単位領域である。光学系部品搭載面の各製品領域MRには、上記複数の接続端子15が一列に並んで配置されている。この他、光学系部品搭載面の各製品領域MRには、上記センサチップ2Aが搭載されるチップ搭載パターンやボンディングワイヤ3Aが接続されるランド(電極)等も配置されているが、図2では図面を見易くするため省略する。一方、システム系部品搭載面の各製品領域MRには、上記ロジックチップ2Bおよびメモリチップ2Cが搭載されるチップ搭載パターンや上記ボンディングワイヤ3B,3Cおよびチップ部品11の電極が接続されるランドが配置されているが、図3では図面を見易くするため省略する。なお、上記接続端子15、チップ搭載パターンおよびランドは、上記配線材料と同様に、例えば銅からなり、その表面には、例えばニッケル(Ni)および金(Au)のメッキ処理が施されている。
各製品領域MRの近傍には、ボス穴と称する複数の貫通孔16が形成されている。この貫通孔16は、上記鏡筒4と配線基板母体1との位置合わせに用いる孔である。すなわち、後述するように、上記鏡筒4を配線基板母体1に接合する時に、鏡筒4に設けられたボスピンと称する位置合わせピンを、配線基板母体1の貫通孔16に挿入することにより、鏡筒4と配線基板母体1との相対的な平面位置を合わせた状態で、鏡筒4を配線基板母体1に接合することが可能になっている。本実施の形態では、この貫通孔16が、製品領域MRの外に配置されている。すなわち、後述のように、光学系部品搭載面側においては、貫通孔16が鏡筒4の脚部側底面から外れた位置に配置されている。また、後述のように、システム系部品搭載面側においては、貫通孔16が上記封止体12Mの形成領域から外れた位置に配置されている。1つの製品領域MRには2つの貫通孔16が用意されている。この2つの貫通孔16は、製品領域MRを挟むように、対角になるような位置関係で配置されている。なお、貫通孔16の内周面および開口周辺には、一般的なプリント配線基板のスルーホールと同様に、配線材料と同一材料からなる導体が被覆されている。
配線基板母体1の光学系部品搭載面およびシステム部品搭載面の四辺近傍には、例えば平面矩形状の複数の導体パターン17Aが形成されている。また、システム系部品搭載面の一辺近傍には、例えば平面矩形状の複数の導体パターン17Bが所定間隔毎に並んで配置されている。この導体パターン17Bは、ランナ内で硬化した樹脂(封止材)を配線基板母体1から剥離除去しやすくするために設けられたパターンである。この導体パターン17Bがあるライン毎に封止グループが分けられるようになる。導体パターン17A,17Bは、例えば銅からなり、その表面には、例えばニッケルおよび金のメッキ処理が施されている。また、配線基板母体1の対角に位置する箇所には、配線基板母体1と製造装置との位置合わせに使用する貫通孔18Aが形成されている。
次に、このような配線基板母体1のシステム系部品搭載面の各製品領域MRに、図5および図6に示すように、チップ部品11を搭載した後、ロジックチップ2Bおよびメモリチップ2Cを搭載し、さらに、ロジックチップ2Bおよびメモリチップ2Cと製品領域MRの配線基板母体1の配線とをボンディングワイヤ3B,3Cにより電気的に接続する。なお、図5は図3にチップ部品を搭載した後の全体平面図である。図6は、この工程後に図5の矢印XAで示す方向から配線基板母体1を水平に見た場合の要部側面図を示している。図5および図6では、図面を簡単にするため、ロジックチップ2Bとメモリチップ2Cとを合わせて1つの半導体チップとして図示している。
続いて、前記ロジックチップ2B、メモリチップ2Cおよびボンディングワイヤ3B,3Cが封止金型のキャビティ内に配置されるように、配線基板母体1を上下の封止金型で挟持した後に、システム系部品搭載面のロジックチップ2B、メモリチップ2Cおよびチップ部品11等を含むシステム系部品を、例えばシリカフィラー入りエポキシ系樹脂等のような熱硬化性樹脂からなる封止材により封止する。図7はこの封止工程直後の一括封止体12MAの様子を示した2枚の配線基板母体1の全体平面図、図8は図7の矢印XBで示す方向から配線基板母体1を水平に見た場合の要部側面図、図9は図7の矢印YAで示す方向から配線基板母体1を水平に見た場合の要部側面図をそれぞれ示している。なお、図7では封止金型を透視して示している。また、図7は平面図であるが図面を見易くするため封止材12にハッチングを付している。また、図7の封止材12MCはカル内の封止材料に相当する部分を示し、封止材12MRはランナ内の封止材料に相当する部分を示し、封止材12MGはゲート内の封止材料に相当する部分を示している。
封止方法は、複数の製品領域MRのシステム系部品を一括して封止する一括封止方法が採用されている。ただし、本実施の形態では、配線基板母体1の複数の製品領域MRを複数のグループに分け、各グループの複数の製品領域MRのシステム系部品を一括して封止する。このため、配線基板母体1のシステム系部品搭載面において、図7の第2方向Yに沿って配置された複数の製品領域MRのシステム系部品は一括封止体12MAにより一括封止されているが、図7の第1方向Xでは一括封止体12MAが上記位置合わせ用の貫通孔16を避けるように分離されている。このような封止工程では、1つのカルから注入された封止材12が、上記グループ毎に複数のランナ(封止材供給通路)およびゲート(封止材供給通路)に分かれ、その各々のランナおよびゲートを通じて個々のグループ毎の封止体形成用のキャビティに注入されるようになっている。
一括封止体12MAが貫通孔16に重ならないようにしている理由は、例えば次の通りである。すなわち、貫通孔16に一括封止体12MAが重なる場合、封止工程中に封止材12がシステム系部品搭載面から貫通孔16を通じて光学系部品搭載面に流れ出てしまうため、光学系部品搭載面側の貫通孔16の開口周辺にレジンバリやレジンフラッシュ等が形成されたり、貫通孔16が封止材12で埋め込まれたりする問題がある。この状態で光学系部品搭載面に鏡筒4を搭載すると鏡筒4と光学系部品搭載面との間の接着性や接着状態が劣化し、鏡筒4と光学系部品搭載面との間に小さな隙間が形成される。その結果、その後の製造工程中に、上記隙間から鏡筒4内に小さな異物が入り込み、センサチップ2Aのセンサアレイに付着することで黒点不良の発生率が極めて高くなり、カメラモジュールの歩留まりが著しく低下するという問題がある。また、このような問題を回避するために、封止工程前に貫通孔16を仮埋めしておくことも考えられるが、仮埋め材料の選定が難しいことや仮埋めしても封止工程時の封止材12の注入圧力により仮埋め材料が抜けてしまう問題がある。これに対して、本実施の形態では、一括封止体12MAが貫通孔16を避けるように分離されているので、封止工程中に封止材12がシステム系部品搭載面から貫通孔16を通じて光学系部品搭載面に流れ出てしまう問題を回避できる。このため、鏡筒4と光学系部品搭載面とを隙間無く良好に接着することができるので、異物が鏡筒4と光学系部品搭載面との間の隙間を通じて鏡筒4内に入り込むのを低減または防止することができる。したがって、その異物侵入に起因する黒点不良の発生率を低減できるので、カメラモジュールCMの歩留まりを向上させることができる。また、貫通孔16の仮埋め材料の選定や仮埋め工程等のような面倒な作業も必要無いので、カメラモジュールCMの製造工程の簡略化と製造時間の短縮とを実現できる。
また、一括封止体12MAが貫通孔16を避けるように分離される構成としては、図10のようにしてもよい。このようにすることで、上記の貫通孔16に関連する問題を回避できる。しかし、図10のように一括封止すると、一括封止体12MAの収縮により、配線基板母体1に応力が加わり、配線基板母体1が反ってしまう場合がある。そこで、図7に示す本実施の形態では、一括封止体12MAを個々分離したことにより、配線基板母体1のシステム系部品搭載面の全ての製品領域MRのシステム系部品を一括して封止する場合に比べて、一括封止体12MAの収縮に起因する配線基板母体1への応力を緩和することができるので、その応力に起因する配線基板母体1の反りや捻れ等を低減することができる。配線基板母体1に反りや捻れ等があると、配線基板母体1の光学系部品搭載面にセンサチップ2Aを搭載した後のボンディングワイヤ3Aの接合工程時にボンディングワイヤ3Aが上手く接合できない場合がある。これに対して、本実施の形態では、一括封止体12MAを分離したことにより、配線基板母体1の反りや捻れ等を低減できるので、ボンディングワイヤ3Aのボンダビリティを向上させることができる。したがって、カメラモジュールCMの歩留まりを向上させることができる。
また、一括封止体を分離した構成として図11のようにしてもよい。この場合は、貫通孔16に関連する問題を回避できる上、上記応力も緩和できる。しかし、図11のようにしても応力が十分に低減できない場合、配線基板母体1は一括封止体12MAの長手方向の中心に向かって反る。そこでさらに、本実施の形態では、各一括封止体12MAの長手方向中央の幅が部分的に狭くなるように、一括封止体12MAの両長辺から一括封止体12MAの短方向中心に向かって延びるような窪み12MA1が形成されている。この窪み12MA1は、一括封止体12MAの左右の長辺に左右対称に形成されている。また、窪み12MA1は、製品領域MR外の余剰領域に形成されている。このように本実施の形態では、一括封止体12MAの長手方向中央の幅を狭くしたことにより、各一括封止体12MAの収縮に起因する配線基板母体1への応力をさらに緩和でき、その応力に起因する配線基板母体1の反りや捻れ等をさらに低減できるので、さらにボンディングワイヤ3Aのボンダビリティを向上させることができ、カメラモジュールCMの歩留まりをさらに向上させることができる。ただし、このような窪み12MA1の配置位置は一括封止体12MAの長手方向中央に限定されるものではなく、一括封止体12MAの左右の長辺に複数箇所形成しても良い。
次いで、図12および図13に示すように、配線基板母体1に対してハーフダイシング処理を施すことにより、一括封止体12MAを製品領域MR毎に分離する。図12は、このハーフダイシング工程後の配線基板母体1のシステム系部品搭載面の全体平面図、図13は、図12の矢印XCで示す方向から配線基板母体1を水平に見た場合の要部側面図をそれぞれ示している。このハーフダイシング処理は、一括封止体12MAが形成されたシステム系部品搭載面側から行う。配線基板母体1のシステム系部品搭載面には、第1方向Xに沿って直線状に延びる複数本の切り溝20が、第2方向Yの所定の間隔毎に形成されている。切り溝20は、ダイシングソーにより形成されている。この切り溝20により、一括封止体12MAは、第2方向Yに沿って配置された複数の製品領域MR毎に完全に切断されているが、配線基板母体1は、切り溝20の深さが配線基板母体1の厚さ方向の2/3程度の深さで止まっており完全には切断されていない。このように一括封止体12MAを切り溝20により分離することにより、一括封止体12MAの収縮に起因する配線基板母体1への応力をさらに緩和でき、その応力に起因する配線基板母体1の反りや捻れ等をさらに低減できるので、さらにボンディングワイヤ3Aのボンダビリティを向上させることができ、カメラモジュールCMの歩留まりをさらに向上させることができる。
ただし、切り溝20は、一括封止体12MAを完全に分離するが配線基板母体1のシステム系部品搭載面に達していなくても良い。この場合でも上記一括封止体12MAの収縮に起因する配線基板母体1への応力を緩和できる。また、切り溝20は、一括封止体12MAを完全に分離せず、一括封止体12MAの厚さ方向の途中の位置までに達するものでも良い。この場合でも上記応力をある程度緩和できる。
続いて、図14に示すように、配線基板母体1の光学系部品搭載面の各製品領域MRにセンサチップ2Aをその主面(受光面、受光素子形成面)を上に向けた状態で搭載した後、各センサチップ2Aと配線基板母体1の各製品領域MRの配線とをボンディングワイヤ3Aにより電気的に接続する。この時、本実施の形態では、配線基板母体1の反りや捻れ等が極めて小さい状態でワイヤボンディング処理ができるので、ボンディングワイヤ3Aのボンダビリィティを向上させることができる。なお、図14は、ワイヤボンディング工程後の配線基板母体1の製品領域MRの要部側面図を示している。
次いで、図15〜図17に示すような鏡筒4を用意する。図15は鏡筒4の上面から見た平面図、図16は鏡筒の裏面から見た平面図、図17は鏡筒の側面図をそれぞれ示している。鏡筒4の筒内には、既にIRフィルタ5が取り付けられている。また、この段階の鏡筒4には、平面で見ると鏡筒4の対角に位置する2つの角部に、また、側面で見ると鏡筒4の脚部に、配線基板母体1の光学系部品搭載面に沿ってほぼ水平に延びるような突出部4Cが鏡筒4と一体的に形成されている。突出部4Cは、鏡筒4と配線基板母体1との相対的な平面位置合わせに使用する部材であり、その裏面には、配線基板母体1の光学系部品搭載面に対して垂直に延びるようなボスピンと称する位置合わせピン4C1が形成されている。
続いて、図18〜図21に示すように、配線基板母体1の光学系部品搭載面に、センサチップ2Aを覆うように複数の鏡筒4を接合する。図18はこの工程後の配線基板母体1の光学系部品搭載面の全体平面図、図19は図18の矢印XDに示す方向から配線基板母体1を水平に見た場合の側面図、図20は図18の要部拡大平面図、図21は図20のX2−X2線に相当する箇所の断面を部分的に示した一部破断断面図をそれぞれ示している。なお、図21の二点鎖線L1は後の工程で配線基板母体1を切断してカメラモジュールを切り出す時のダイシングラインを示している。
配線基板母体1の光学系部品搭載面の各製品領域MRには複数の鏡筒4が向きを同一にした状態で搭載されている。各鏡筒4は、上記突出部4Cの位置合わせピン4C1を、配線基板母体1の貫通孔16内に挿入することで位置合わせ良く配置されている。本実施の形態では、上記のように貫通孔16の開口周辺にレジンバリやレジンフラッシュが無く、また、貫通孔16が封止材12で埋め込まれてしまうこともないので、鏡筒4の裏面全面を配線基板母体1の光学系部品搭載面にしっかりと隙間無く接着することができる。したがって、鏡筒4内への異物の侵入を低減または防止でき、その異物侵入に起因する黒点不良の発生率を低減できるので、カメラモジュールCMの歩留まりを向上させることができる。
また、本実施の形態では、鏡筒4の位置合わせピン4C1が、鏡筒4の裏面の接着面(配線基板母体1と接着される面)から外れた位置に設けられている。鏡筒4の裏面の接着面に位置合わせピンが設けられていると、鏡筒4の裏面に接着剤を塗布する時にその位置合わせピンが邪魔になって鏡筒4の裏面に接着剤を上手く均一に塗布できない。このため、鏡筒4と配線基板母体1との間に接着不良による小さな隙間が形成され、その隙間を通じてその後の製造工程中に発生した異物が鏡筒4内に入り込み黒点不良等のような光学不良が発生し、カメラモジュールの歩留まりが著しく低下する場合がある。これに対して、本実施の形態では、鏡筒4の位置合わせピン4C1が鏡筒4の裏面の接着面から離れた位置にあり、鏡筒4の裏面の接着面に存在しないので、鏡筒4の裏面の接着面を平坦にすることができる。このため、鏡筒4の裏面の接着面全面に接着剤を均一に塗布することができるので、鏡筒4の裏面の接着面全面を配線基板母体1の光学系部品搭載面にしっかりと隙間無く接着することができる。したがって、鏡筒4内への異物の侵入を低減または防止でき、その異物侵入に起因する黒点不良の発生率を低減できるので、カメラモジュールCMの歩留まりを向上させることができる。
また、本実施の形態では、図18の第1方向Xに隣接する鏡筒4の各々の突出部4Cの位置がずれて配置されているので、その隣接する鏡筒4の各々の突出部4Cが互いに干渉しない位置に配置されている。このため、第1方向Xに隣接する鏡筒4間の間隔をつめて配置することができる。したがって、鏡筒4に突出部4Cを設けたからといって配線基板母体4の平面積が極端に大きくなることもないので、材料費が増大することも無く、カメラモジュールCMの製造コストを低く抑えることができる。
また、本実施の形態では、突出部4Cを鏡筒4の左右の対角に1つずつ設けたことにより、鏡筒4を配線基板母体1の光学系部品搭載面に接着する時の安定性を向上させることができる。また、突出部4Cを鏡筒4の左右の対角に1つずつ設けた場合、鏡筒4の1辺から2つの突出部4Cを突出させる場合に比べて、後の配線基板母体1を切断する際に突出部4Cの切断量(幅)を小さくできるので、切断工程時に鏡筒4に加わる力を低減できる。
ただし、突出部4Cは、2個に限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば1個または3個でも良い。また、鏡筒4の1つの辺から2個の突出部4Cが突出されるような構成でも良い。
ここで、上記鏡筒4を配線基板母体1に接合する方法の一例を説明する。図22は、その鏡筒4の接着工程の説明図、図23は図22を側面方向から見た場合の鏡筒4の接着工程の説明図である。まず、鏡筒治具21の複数の保持窪み21Aの各々に、鏡筒4をその裏面を上に向けた状態で収容した後、個々の鏡筒4を真空吸引により仮固定する。続いて、鏡筒治具21の上面にメタルマスク22を被せた後、メタルマスク22上に所定量の接着剤23を塗布し、これをスキージ24の移動により引き伸ばす。これにより、接着剤23をメタルマスク22を介して複数の鏡筒4に対して一括的に、かつ、各々の鏡筒4の裏面の接着面に対して選択的に塗布する。この時、本実施の形態では、上記のように鏡筒4の位置合わせピン4C1が鏡筒4の裏面の接着面から離れた位置にあり、鏡筒4の裏面の接着面に存在しないので、鏡筒4の裏面全面に接着剤を均一に塗布することができる。鏡筒4の上記位置合わせピン4C1は、メタルマスク22に形成された貫通孔を通じてメタルマスク22の上面から1mm程度突出されるような状態とされているが、接着剤塗布工程では、この位置合わせピン4C1に接着剤23が塗布されないようにする。これは、位置合わせピン4C1に接着剤23が塗布されるとメタルマスク22の上記貫通孔を通じて接着剤が鏡筒4側に流れ込み、鏡筒治具21と鏡筒4とが接着剤23により接着されてしまう不具合が生じる場合があるからである。そこで、本実施の形態では、図22に示すように、櫛歯状のスキージ24を用いることにより、スキージ24が位置合わせピン4C1に当たらないように、すなわち、接着剤23が位置合わせピン4C1に塗布されないようにしている。これにより、鏡筒治具21と鏡筒4とが接着されてしまう不具合を回避できる。
図24は上記鏡筒4の接着工程中に使用するメタルマスク22の単位領域(1個の鏡筒4分の領域)の平面図、図25は図24のX3−X3線の断面図、図26は図24のY2−Y2線の断面図をそれぞれ示している。図24の平面枠状の印刷領域22Aが鏡筒4の裏面の接着剤塗布面に対応している。また、印刷領域22Aの内側と外側とがマスク領域22Bとされている。印刷領域22Aの四辺近傍には、メタルマスク22の上下面を貫通する貫通孔22Cが形成されている。この貫通孔22Cは、鏡筒4の位置合わせピン4C1が挿入される部分である。
本実施の形態では、メタルマスク22の印刷領域22Aが、メタルマスク22の厚さ方向に沿って網目部分22A1と中空部分22A2とに分かれている。メタルマスク22Aは、接着剤塗布工程に際して上記中空部分22A2が鏡筒4の裏面側に向くように鏡筒治具21に載置される。メタルマスク22の上面に供給された接着剤23は、図25および図26の矢印Aで示すように、網目部分22A1の微細な開口を通じて中空部分22A2に収容されて鏡筒4の裏面に塗布されるようになっている。
上記網目部分22A1は、メタルマスク22の母材のメタル板をエッチング処理により網目状にパターニングすることで形成されている。また、中空部分22A2は、メタルマスク22の母材のメタル板の厚さ方向の途中の深さまでをエッチング処理により除去することで形成されている。印刷領域22Aに網目部分22A1を設けないで完全にメタルマスク22の上下面を貫通するような開口を形成することもできるが、その場合、印刷領域22A中に、中央のマスク領域22Bを吊るための吊りパターンが必要となるため、その吊りパターンがマスクになってその吊りパターン部分に対応する鏡筒4の裏面部分に接着剤23を塗布できず、その部分で鏡筒4と配線基板母体1との間に隙間ができる結果、その隙間から異物が侵入することでカメラモジュールCMの歩留まりが低下する場合がある。これに対して、本実施の形態では、網目部分22A1を形成したことにより、幅の広い吊りパターンを設けなくても中央のマスク領域22Bを支持できるので、鏡筒4の裏面の全面に接着剤23を塗布できる。また、鏡筒4の裏面に塗布された接着剤23は網目部分22A1があるので供給側に戻ることもない。さらに、図27は、メタルマスク22を取り除いた時に鏡筒4の裏面に印刷された接着剤23の様子を示している。鏡筒4の裏面には、接着剤23がメタルマスク22の中空部分22A2に形取られた状態で形成されている。本実施の形態によれば、鏡筒4の裏面に印刷される接着剤23の塗布量を、中空部分22A2の深さにより決めることができるので、鏡筒4の裏面全面における接着剤23の塗布量(塗布膜厚)を高い精度で制御できる。これらにより、本実施の形態によれば、鏡筒4の裏面の接着面全面に接着剤23を均一に塗布できる。
次いで、上記のように鏡筒4の裏面に接着剤23を塗布し、メタルマスク22を取り外した後、図28に示すように、図14で説明した製造工程後の配線基板母体1と、鏡筒治具21内の鏡筒4とを相対させる。この時、配線基板母体1のセンサチップ2Aが搭載された光学系部品搭載面を、鏡筒治具21の鏡筒4の裏面に向けた状態で相対させる。続いて、配線基板母体1と鏡筒4との相対的な平面位置を合わせた状態で配線基板母体1を鏡筒4側に押し付けることで、図29に示すように、配線基板母体1の光学系部品搭載面と鏡筒4の裏面とを接着剤23により接合する。この時、各鏡筒4の位置合わせピン4C1が配線基板母体1の貫通孔16に挿入されることで、配線基板母体1と各鏡筒4との相対的な平面位置合わせが行われている。以上のようにして配線基板母体1と鏡筒4とを接合する。本実施の形態では、鏡筒4の裏面全面に接着剤を均一に塗布することができるので、鏡筒4の裏面全面を配線基板母体1の光学系部品搭載面にしっかりと隙間無く接着させることができる。したがって、鏡筒4内への異物侵入を低減または防止でき、その異物侵入に起因する黒点不良の発生率を低減できるので、カメラモジュールCMの歩留まりを向上させることができる。
次に、上記のように配線基板母体1の光学系部品搭載面に複数の鏡体4を接合した後、図30および図31に示すように、鏡筒4の頭部側開口部を塞ぐように保護フィルム25を貼り付ける。図30は保護フィルム25の貼り付け工程後の配線基板母体1の光学系部品搭載面の全体平面図、図31は図30の矢印YBに示す方向から配線基板母体1を水平に見た場合の側面図をそれぞれ示している。この保護フィルム25は、鏡筒4内のIRフィルタ5上に異物が付着すると、シミ不良(IRフィルタ5上の異物がぼけた像となってセンサチップ2A上に影を落とすことにより生じる不良)の原因となるので、この後の製造工程中に鏡筒4内に異物が入り込まないようにするための保護部材である。続いて、図32および図33に示すように、保護フィルム25を貼り付けたまま、配線基板母体1に対してフルダイシング処理を施すことにより、配線基板母体1を個々の配線基板1A毎に完全に分離する。図32は、このフルダイシング工程後の配線基板母体1のシステム系部品搭載面の全体平面図、図33は、図32の矢印YCで示す方向から配線基板母体1を水平に見た場合の要部側面図をそれぞれ示している。ダイシングは、鏡筒4が搭載されている光学系部品搭載面側から行う。ダイシングラインL1,L2は、配線基板母体1がダイシングソーにより切断されたラインを示している。ダイシングラインL1は、図32の第2方向Yに沿って直線上に延び、ダイシングラインL2は、ダイシングラインL1に直交する第1方向Xに沿って直線上に延びている。この時、鏡筒4の突出部4Cおよび位置合わせピン4C1も切断される。また、一括封止体12MAの側部も切断されることにより、封止体12Mの側面が配線基板1Aの上下面に対してほぼ垂直に形成される。
次いで、図34に示すように、保護フィルム25を貼り付けたまま、配線基板1Aの接続端子15にフレキシブル配線基板10の配線をACF等のような接合部材9を通じて接合する。続いて、保護フィルム25を剥がした後、図35に示すように、鏡筒4の頭部に、上記光学レンズ7を内蔵するレンズホルダ6を取り付け、さらに、レンズホルダ6と鏡筒4との連結部に接着剤を塗布することでレンズホルダ6を鏡筒4にしっかりと固定する。以上のようにして図1に示したカメラモジュールCMを製造する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えばカメラモジュールCMの配線基板1Aの絶縁材料としてBTレジンまたはアラミド不織布材等のような他の絶縁材料を用いても良い。
以上の説明では主として本発明者によってなされた発明をその背景となった利用分野であるCMOSイメージセンサを用いたカメラモジュールに適用した場合について説明したが、それに限定されるものではなく、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを用いたカメラモジュール等のような他のカメラモジュールにも適用できる。
本発明の半導体装置は、固体撮像装置およびその製造方法に適用できる。
1 配線基板母体
1A 配線基板
2A 光センサ用の半導体チップ(第2電子部品)
2B ロジック用の半導体チップ(第1電子部品)
2C メモリ用の半導体チップ(第1電子部品)
3A〜3C ボンディングワイヤ
4 鏡筒(枠体)
4A 仕切板
4B 開口部
4C 突出部
4C1 位置合わせピン
5 IRフィルタ
6 レンズホルダ(レンズ保持部)
6A 受光窓
7 光学レンズ
8 裏絞り
9 接合部材
10 フレキシブル配線基板
11 チップ部品(第1電子部品)
12 封止材
12M 封止体
12MA 一括封止体
12MC,12MR,12MG 封止材
12MA1 窪み
15 接続端子
16 貫通孔
17A,17B 導体パターン
18A 貫通孔
20 切り溝
21 鏡筒治具
21A 保持窪み
22 メタルマスク
22A 印刷領域
22A1 網目部分
22A2 中空部分
22B マスク領域
23 接着剤
24 スキージ
25 保護フィルム
CM カメラモジュール(固体撮像装置)
MR 製品領域

Claims (8)

  1. 主面と前記主面とは反対側にある裏面とを有する配線基板と、
    前記主面上に搭載された光センサ用の半導体チップと
    前記配線基板の主面上に前記半導体チップを平面的に囲むように配置された枠体と、
    前記枠体に搭載され、前記半導体チップと向かい合うように前記枠体に配置された光学レンズと、を有し、
    前記枠体は、前記配線基板の主面に対向する第1面を有し、
    前記第1面は、前記配線基板と接着するための第1部分と、前記第1部分よりも前記光学レンズから離れる方向に配置され、前記半導体チップと前記光学レンズとの位置合わせを行うための第2部分と、を備え、
    前記第2部分は、前記配線基板の前記主面から前記裏面に向かう方向に対して前記第1部分よりも突出しており、
    前記配線基板と前記枠体の第1部分とは接着剤により固定され、平面視において前記第1部分と前記第2部分との間に前記接着剤が存在しない領域を有していることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 主面と前記主面とは反対側にある裏面とを有する配線基板と、
    前記主面上に搭載された光センサ用の半導体チップと、
    前記配線基板の主面上に前記半導体チップを平面的に囲むように配置された枠体と、
    前記枠体に搭載され、前記半導体チップと向かい合うように前記枠体に配置された光学レンズと、を有し、
    前記枠体は、前記配線基板の主面に対向する第1面を有し、
    前記第1面は、前記配線基板と接着するための第1部分と、前記第1部分よりも前記光学レンズから離れる方向に配置され、前記半導体チップと前記光学レンズとの位置合わせを行うための第2部分と、を備え、
    前記第2部分は、前記配線基板の前記主面から前記裏面に向かう方向に対して前記第1部分よりも突出しており、
    前記第1部分には、前記半導体チップを取り囲む接着領域が形成され、前記第2部分が前記接着領域よりも前記半導体チップから離れた位置に配置されていることを特徴とする固体撮像装置。
  3. 主面と前記主面とは反対側にある裏面とを有する配線基板と、
    前記主面上に搭載された光センサ用の半導体チップと、
    前記配線基板の主面上に前記半導体チップを平面的に囲むように配置された枠体と、
    前記枠体に搭載され、前記半導体チップと向かい合うように前記枠体に配置された光学レンズと、を有する固体撮像装置であって、
    前記枠体は、前記配線基板の主面に対向する第1面を有し、
    前記第1面は、前記配線基板と接着するための第1部分と、前記第1部分よりも前記光学レンズから離れる方向に配置され、前記半導体チップと前記光学レンズとの位置合わせを行うための第2部分と、を備え、
    前記第2部分は、前記配線基板の前記主面から前記裏面に向かう方向に対して前記第1部分よりも突出しており、
    前記枠体と前記配線基板は前記枠体の第1部分において、接着剤により接着され、前記第2部分は前記第1部分と離れて配置されていることを特徴とする固体撮像装置。
  4. 前記枠体は四角形状を有し、前記第2部分は前記四角形状の角部に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  5. 前記配線基板は、ガラスエポキシ系樹脂を絶縁材料とする基板であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記光学レンズと前記半導体チップとの間にIRフィルタが配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  7. 前記半導体チップは複数のボンディングパッドが配置された主面を有し、
    前記配線基板の前記主面には前記ボンディングパッドとボンディングワイヤにより電気的に接続されたランドが配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  8. 前記配線基板は、前記固体撮像装置内の回路と外部装置とを電気的に接続するための接続端子を有し、
    前記接続端子に接合部材を介してフレキシブル配線基板が電気的に接合されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
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