JP4839006B2 - 昇降機の荷重検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータおよびダムウエータなどの昇降機の「乗りかご」または「かご」とも称されるケージの荷重変化を、正確に検出することができる昇降機の荷重検出装置に関する。
従来の技術は、特許文献1に記載されている。この特許文献1には、エレベータの乗りかごに最大積載質量の乗客や荷物が積載されることは極めて稀であり、乗りかごの積載質量が最大積載質量に満たない場合であっても、乗りかごを予め定める定格速度で移動させ、モータの能力が十分に活かされないため、乗りかごの積載質量に応じて乗りかごの速度を制御するエレベータの速度制御装置が開示される。
前記エレベータの速度制御装置は、乗客の乗り降りによって変化する乗りかごの積載質量を検出するために、乗りかごの下部に設けられる荷重センサを有し、この荷重センサによって乗りかごの積載質量を検出する。
荷重センサからの前記積載質量を示す検出信号は、エレベータ制御装置の定格速度設定部に供給される。定格速度設定部は、前記荷重センサから供給された検出信号に応じて、乗りかごを移動させる際の定格速度を設定する。定格速度は、乗りかごの加速時および減速時を除いた移動速度である。
定格速度設定部は、乗りかごが停止している間、荷重センサから供給される検出信号によって、乗りかごの積載質量を常時監視し、乗りかごの積載質量とモータの容量の範囲内で設定可能な最速の定格速度とが対応付けて記載された速度テーブルを参照して、乗りかごの定格速度を設定する。
乗りかごの定格速度を設定すると、前記定格速度設定部は、設定した定格速度に対応した加速度を、乗りかごを定格速度まで加速させる加速度として設定し、モータの最大トルクを上回らないようにして、そのモータの必要トルクを設定する。モータは、モータ制御部によって、定格速度設定部において設定された定格速度で乗りかごが移動するようにフィードバック制御され、容量の範囲内で設定可能な最速の定格速度で乗りかごが昇降駆動する。
このように、この従来の技術では、乗りかごの積載質量に応じて定格速度を設定し、乗りかごの積載質量が減少して乗りかごを駆動するモータに余力が生じたときには、その余力に応じて乗りかごの移動速度を高くし、モータの能力を効率的に用いることができるように構成されている。
他の従来の技術は、特許文献2に記載されている。この特許文献2には、エレベータのかごと重りとの不平衡荷重に基づいて、電動機のトルク指令値を補正するエレベータの制御装置が開示される。
エレベータの制御装置には、快適な乗り心地と良好な着床精度を実現することが要求され、かご側とつり合重り側との不平衡荷重の補償と、エレベータ機械系の慣性モーメントに応じた比例ゲインの設定とが必要である。秤装置はこの要求を満たすためのものであり、秤信号を秤補償装置で処理することによって、不平衡荷重を適切に補償する。
エレベータ機械系の慣性モーメントは、電動機や巻上げ機の種類によって決まる高速側の慣性モーメントと、かごの自重や荷重の変動によって決まる低速側の慣性モーメントの和で表される。高速側の慣性モーメントは、使用する電動機と巻上げ機から決まるため、設計段階で見積もることができるが、低速側の慣性モーメントに寄与するかごの自重や荷重の変動はエレベータごとに変化するため、標準的な低速側慣性モーメントを仮定して速度制御装置の比例ゲインを設定している。エレベータの調整時に、エレベータごとに作業員が比例ゲインの最適値を模索し、微調整する。
このように、エレベータごとに作業員が速度制御装置を調整するには、時間と習熟が必要であるため、作業に手間がかかり、作業員によって調整の具合が違うという問題がある。また、かごの自重はエレベータごとにばらつきが大きいため、設計段階で最適な比例ゲインを設定することは困難であり、特に巻上げ機の減速比の小さい場合や、減速機が存在しないエレベータである場合には、電動機側から見たエレベータ機械系の慣性モーメントはかごの自重の影響を大きく受けるため、所望の制御性能を確保するには、比例ゲインの調整は不可欠なものとなる。
さらに、かごの走行時にトルク指令値と速度信号からエレベータの慣性モーメントを演算によって推定し、比例ゲインを自動調整するには、電動機の特性が正確に把握されている必要があり、演算が複雑であり演算時間が長くなる。
かごの自重が設計段階で予期した範囲を超えている場合でも、簡単な構成でかごの自重を演算し、速度制御装置を自動調整するために、この従来の技術のエレベータの制御装置は、速度指令値と速度信号からトルク指令値を発生する速度制御装置を有し、トルク指令値によって電動機を制御して、かごおよびつり合重りを昇降させ、かご内荷重を検出して秤信号を出力する秤装置を設け、秤信号によってかご側とつり合重り側との不平衡荷重を演算し、この不平衡荷重に基づいてトルク指令値を補正する。
そのため、この従来の技術のエレベータの制御装置は、かごの加減速に伴う秤信号の変化と速度信号からかごの自重を演算するかご自重演算手段と、このかご自重演算手段によって演算されたかご自重からエレベータ機械系の慣性モーメントを算出する慣性モーメント算出手段と、算出された慣性モーメントによって速度制御装置を調整する自動調整手段とを備える。
特開2003−192246号公報 特開平8−12206号公報
前述の特許文献1に記載される従来の技術では、乗客の乗り降りによって変化する乗りかごの積載質量を、乗りかごの下部に設けられる荷重センサによって検出し、荷重センサからの前記積載質量を示す検出信号を、定格速度設定部に供給して、荷重センサから供給された検出信号に応じた定格速度を設定し、この設定した定格速度まで乗りかごを加速させる加速度を求め、最大トルクを上回らないようにしてモータの必要トルクを制御し、最速の定格速度で乗りかごが昇降駆動するように制御するものであり、荷重センサの検出値に基づいて、演算処理して求めたトルク値によって、前記モータのトルクが制御される。
また、前述の特許文献2に記載される他の従来の技術では、速度指令値と速度信号とに基づいて電動機のトルク指令値を求め、秤装置によってかご内荷重を検出して秤信号を出力する秤装置を設け、秤信号によってかご側とつり合重り側との不平衡荷重を演算し、この不平衡荷重に基づいて電動機へのトルク指令値を補正するように制御するものであり、秤装置の検出値に基づいて、演算処理して求めたトルク値によって、前記電動機のトルクが制御される。
このように、特許文献1,2に記載される各従来の技術のいずれにおいても、モータまたは電動機のトルクの制御量は、前記荷重センサおよび秤装置などの計測装置からの検出値を用いて、演算処理によって求めた値であるため、前記乗りかごまたは前記かごとも呼ばれるケージとつり合い重りとを連結するロープなど索条が巻き掛けられるシーブの回転抵抗、シーブと前記索条との摩擦抵抗、ならびにケージとそれを案内するレールとの摩擦抵抗などの前記検出値以外の各種の抵抗力および加担力に起因するトルク指令値の誤差は、制御装置による演算処理上のゲインなどの設定値を補正することによって解消するように構成されるので、昇降機毎に、制御装置の前記設定値を微調整しながら最適値を見つけて設定しなければならず、調整作業に多くの手間および時間を要し、調整作業を容易に行うことができないという問題を有する。
また、これらの従来の技術では、停止中のケージに物品および人などを乗載して荷重が増加して最大積載量を超えても、高精度で正確に検出することができず、応答性が低いという問題がある。
本発明の目的は、積載荷重の変化に対する応答性を向上し、最適な応答特性に容易に調整することができる昇降機の荷重検出装置を提供することである。
本発明は、積載物を収容するケージと重錘とを連結する索条が巻き掛けられるシーブの回転軸を、回転駆動源によって巻上げ方向および巻下し方向に回転駆動して、前記ケージを昇降駆動する昇降機の荷重検出装置において、
前記シーブの回転軸が挿通されて、当該シーブの回転軸を軸支する側板を有する基台と、
基端部が前記回転駆動源に連結されるトルクアームと、
前記基台に連結されるトルクアームの遊端部を、前記基台上で巻下し方向下流側から弾発的に支持して、前記トルクアームの回転を制限する回動制限手段と、
トルクアームの遊端部が前記回動制限手段によって弾発的に支持された状態で、トルクアームの前記巻下し方向への変位によって、前記ケージの荷重を検出する荷重検出手段とを含み、
前記トルクアームの基端部は、前記回転駆動源の前記基台の側板に臨む表面に固定され、
前記トルクアームの遊端部には、前記基台の側板に設けられる変位検出器を押下る押圧部材が設けられることを特徴とする昇降機の荷重検出装置である。
本発明に従えば、物品または人などの積載物を収容するケージと重錘とが索条によって連結され、この索条はシーブに巻き掛けられる。シーブの回転軸は、電動機および減速機などを含んで構成される回転駆動源によって、巻上げ方向および巻下し方向に回転駆動され、前記ケージが昇降駆動される。
前記シーブの回転軸は、基台の側板に軸支され、前記回転駆動源にはトルクアームの基端部が連結される。トルクアームの基端部は、前記回転駆動源の前記基台の側板に臨む表面に固定される。このトルクアームの遊端部は、基台に連結されて、回動制限手段によって基台上で巻下し方向下流側から弾発的に支持され、前記トルクアームの回転が制限される。また、トルクアームの遊端部には、基台の側板に設けられる変位検出器を押下る押圧部材が設けられる。
搭乗者または積載物の増加または減少によってケージの積載荷重が変化すると、この積載荷重の変化は索条を介してシーブに伝達され、シーブの回転軸を介して回転駆動源へ伝達される。回動駆動源には、前述したように、トルクアームの基端部が連結され、前記ケージの積載荷重の変化は、トルクアームの回転トルクの変化として発現する。
前記トルクアームの回転トルクは、トルクアームの遊端部を弾発的に支持する回動制限手段の反力によって相殺され、この反力は弾発的であるため、トルクアームは回転トルクの大きさに応じて僅かな角度範囲で角変位することができ、この角変位量を前記荷重検出手段によって計測することによって、ケージの積載荷重またはその変化として検出される。
このように、ケージの積載荷重またはその変化は、索条、シーブ、回転軸および回転駆動源を経てトルクアームの回転トルクまたはその変化として検出されるので、昇降機毎に機械的特性が相違しても、トルクアームにはケージから回転駆動源までの荷重伝達系統に作用する巻上げ方向および巻下し方向のすべての力、すなわち、ケージ内の積載物による荷重以外に、シーブおよび回転軸が受ける回転抵抗力、シーブと索条との間の滑り摩擦抵抗力、ならびにケージとそれを案内するレールとの摺動抵抗力などのすべての力が総合され、トルクアームの回転トルクまたはその変化に反映され、前記特許文献1,2に記載される各従来の技術のように、制御装置の演算処理上のゲインなどの設定値を微調整して補正し、機械的に検出し得ない調整量を回転駆動源の制御量に反映させるという手法を用いず、簡単な構成によって、昇降機毎に最適な応答特性に容易に調整し、積載荷重の変化に対する応答性を向上することが可能となる。
また本発明は、前記トルクアームおよび基台のうち少なくとも一方には、前記トルクアームの基台に対する前記巻下し方向への変位を阻止するストッパ手段が設けられることを特徴とする。
本発明に従えば、ストッパ手段によってトルクアームの巻下し方向への変位が阻止されるので、トルクアームが前記阻止される位置を超えて巻下し方向へ変位することが防がれる。このストッパ手段は、前記トルクアームに設けられてもよく、基台に設けられてもよく、さらにトルクアームおよび基台の双方に設けられてもよい。ストッパ手段によって、ケージの積載荷重の変化、特に積載荷重が増加しても、トルクアームが基台、回動制限手段または荷重検出手段に押圧して、これらのトルクアーム、基台、回動制限手段および荷重検出手段のうちのいずれか1つまたは複数を損傷してしまうことが防がれる。
また本発明は、前記昇降機の荷重検出装置と、
前記シーブの回転軸の回転を制動する制動手段と、
その制動手段がシーブの回転軸の回転を制動した状態で、前記昇降機の荷重検出装置が検出したケージの荷重に基づいて、そのケージの荷重によってシーブに生じた回転トルクを相殺するための静止トルクを演算する演算手段と、
その演算手段が演算した静止トルクを、前記回転駆動源がシーブの回転軸を回転させるための電力値に変換するトルク変換手段と、
そのトルク変換手段が変換した電力値に基づく電力を前記回転駆動源に供給する電力変換手段とを含み、
その電力変換手段が前記回転駆動源に前記電力を供給した後、前記制動手段による制動を解放して、シーブの回転軸の回転駆動を開始することを特徴とする昇降機である。
本発明に従えば、シーブの回転軸の回転を制動する制動手段がシーブの回転軸を制動した状態で、昇降機の荷重検出装置が検出したケージの荷重に基づいて、そのケージの荷重によってシーブに生じた回転トルクを相殺するための静止トルクが、演算手段によって演算される。
次に、トルク変換手段によって、前記演算手段が演算した静止トルクが、回転駆動源がシーブの回転軸を回転させるための電力値に変換され、電力変換手段によって、前記トルク変換手段が変換した電力値に基づく電力が、前記回転駆動源に供給される。昇降機は、前記電力変換手段が、前記回転駆動源に前記電力を供給した後、前記制動手段による制動を解放して、シーブの回転軸の回転駆動を開始する。
このように、ケージの積載荷重またはその変化は、索条、シーブ、回転軸および回転駆動源を経てトルクアームの回転トルクまたはその変化として検出されるので、昇降機毎に機械的特性が相違しても、トルクアームにはケージから回転駆動源までの荷重伝達系統に作用する巻上げ方向および巻下し方向のすべての力、すなわち、ケージ内の積載物による荷重以外に、シーブおよび回転軸が受ける回転抵抗力、シーブと索条との間の滑り摩擦抵抗力、ならびにケージとそれを案内するレールとの摺動抵抗力などのすべての力が総合されて、トルクアームの回転トルクまたはその変化に反映され、シーブの回転トルクを相殺するための静止トルクを正確に算出することができる。
本発明によれば、昇降機毎に機械的特性が相違しても、回動制限手段によるトルクアームの遊端部を弾発的に支持し、昇降機毎に最適な応答特性に容易に調整して、積載荷重の変化に対する応答性を向上することができる。
また本発明によれば、ストッパ手段によって、トルクアームの巻下し方向への変位を所定位置で阻止し、トルクアーム、基台、回動制限手段および荷重検出手段の損傷を防止することができる。
また本発明によれば、制動手段によってケージを停止した状態で、積載重量の変動によるトルクアームの変位量に基づいて静止トルクを算出し、算出した静止トルクの反力をシーブに与え、シーブの回転トルクを相殺してから制動を解放するので、制動を解放して起動するときに生じる起動ショックを改善することができる。
図1は、本発明の実施の一形態の荷重検出装置1を備える昇降機2の全体の概略的構成を示す斜視図である。本実施の形態の昇降機2は、荷重検出装置1と、積載物3を収容するケージ4と、重錘5と、ケージ4および重錘5を連結する索条であるロープ6と、ロープ6が巻き掛けられるシーブ7と、シーブ7の回転軸8と、回転駆動源9と、シーブ7の回転軸8を軸支する基台10と、マイクロコンピュータなどによって実現され、前記荷重検出装置1からの出力に応答して回転駆動源9を制御する制御手段11とを含む。
昇降機2は、ダムウエータであり、ケージ4は前記積載物3として各種の物品を乗載して巻上げ方向A1および巻下し方向A2に昇降駆動され、正面部が前記積載物3の出し入れのために開放した大略的に直方体状の箱体によって実現される。ケージ4の上部には、前記ロープ6の一端部が係止され、ロープ6の他端部は重錘5に係止される。ロープ6の両端部間の中間部は前記シーブ7に巻き掛けられる。このロープ6は、1本から成ってもよく、複数本から成ってもよい。
図2は、荷重検出装置1の正面図であり、図3は図2の右方から見た荷重検出装置1の側面図であり、図4は図2の上方から見た荷重検出装置1の平面図である。前記荷重検出装置1は、基端部13が前記回転駆動源9に連結されるトルクアーム14と、トルクアーム14の遊端部15を、前記基台10上でトルクアーム14の前記巻下し方向A2下流側から弾発的に支持して、前記トルクアーム14の回転トルクを制限する回動制限手段17と、トルクアーム14の遊端部15が回動制限手段17によって弾発的に支持された状態で、トルクアーム14の前記巻下し方向A2への角変位によって、前記ケージ4の荷重を検出する荷重検出手段16と、前記トルクアーム14の基台10に対する前記巻下し方向A2への角変位を阻止するストッパ手段18とを含む。
前記回動制限手段17によってトルクアーム14の回転トルクを制限するのは、トルクアーム14の巻下し方向A2への回転トルクに対して、前記巻下し方向A2とは逆方向、すなわち巻上げ方向A1の回転トルクを回動制限手段17によって作用させて、巻下し方向A2の回転トルクと巻上げ方向A1の回転トルクとを相殺させ、トルクアーム14の遊端部15によって巻下し方向A2に押圧される前記荷重検出手段16が検出可能な範囲に、前記トルクアーム14から荷重検出手段16に作用する回転トルクを設定するためであり、詳細については後述する。
前記基台10は、一対の側板21,22と、各側板21,22の長手方向(図2の左右方向)両端部を上部で連結する一対の上部連結部材23,24と、各側板21,22の長手方向両端部を下部で連結する一対の下部連結部材25,26とを有する。これらの側板21,22、各上部連結部材23,24および各下部連結部材25,26は、たとえば鋼板からなる。
各下部連結部材25,26の下面には、各一対のダンパー部材27,28;29,30が設けられ、これらのダンパー部材27〜30を介して、前記基台10が一対の支持フレーム31,32上に前記長手方向を略水平にして乗載されて支持される。各支持フレーム31,32は、水平面上で前記長手方向に垂直な方向(図3の左右方向)の間隔をあけて平行に配置され、各長手方向両端部は図示しない建物の躯体に固定されている。このような各支持フレーム31,32は、L形鋼などの鋼材によって実現される。
各ダンパー部材27〜30は、硬質ゴムなどの可撓性および弾発性を有する材料から成る円筒状の弾性部材70と、この弾性部材70の軸線方向両端部の各端面に固着される円環状の一対の座金71,72と、これらの弾性部材70および各座金71,72を挿通するボルト73と、ボルト73に螺着される一対のナット74,75とをそれぞれ有する。
このような各ダンパー部材27〜30は、各側板21,22の下フランジと各支持フレーム31,32との間に介在され、上下に突出した前記ボルト73にナット74,75を螺着することによって、各支持フレーム31,32上に前記基台10が支持され、稼動時に制振効果および消音効果が得られるように構成されている。
各側板21,22には、前記回転軸8が挿通し、その軸線方向両端部は、各側板21,22に嵌着された軸受35,36によって水平な回転軸線まわりに回転自在に軸支される。この回転軸8の軸線方向一端部は、背後側(図3の右側)に配置される一方の側板22から突出し、前記回転駆動源9の出力軸37に同軸に連結される。
回転駆動源9は、前記出力軸37を有する減速機38と、この減速機38に一体化された電動機39とを有する。減速機38のケーシングの前記基台10に臨む表面には、前記トルクアーム14の基端部13が複数のボルトなどによって固定される。前記電動機39は、図示しない制動装置を内蔵する、いわゆるブレーキ付き誘導電動機によって実現され、前記制御手段11によって回転速度および回転トルクならびに前記制動装置のオン/オフ動作が制御される。
前記トルクアーム14は、前記減速機38のケーシングの基台10に臨む表面に固定される基部13と、基部13の前記遊端部15寄りの先端部に基台10側に屈曲して連なる屈曲部40と、屈曲部40の前記遊端部15寄りの先端部に連なり、前記基部13と平行な直線部41と、直線部41の先端部寄りでかつ基台10側の表面に複数のボルト42によって連結される前記遊端部15とを含む。
前記基部13、屈曲部40および直線部41は、帯状の鋼板によって実現され、相互に溶接されて一体化されている。また前記遊端部15は、断面がL字状の形鋼材によって実現される。
前記トルクアーム14の遊端部15において、基台10に上方から臨む取付け部分43には、前記荷重検出手段16の後述の変位検出器Sを押下する押圧部材45と、前記回動制限手段17と、ストッパ手段18とが、基端部13側に向かってこの順序で設けられる。
荷重検出手段16は、前記押圧部材45と、基台10の前記一方の側板22の上部に設けられる前記変位検出器Sとによって構成される。押圧部材45は、前記取付け部分43を厚み方向に上から下へ挿通して螺着される押圧ボルト46と、この押圧ボルト46を取付け部分43に対して最適な突出量で固定するための調整ナット47とによって構成される。
前記変位検出器Sは、検出器本体80と、この検出器本体80から突出するロッド状の可動部81とを有する。可動部81は、検出器本体80に対して直線変位可能に設けられ、可動部81の変位量に応じて検出器本体80から出力される検出値を電圧変化として取り出すことができる。このような変位検出器Sは、リニア変位センサによって実現され、具体的には、たとえば差動トランス式直線位置センサ(Linear Variable Differential
Transformer;略称LVDT)を用いるようにしてもよい。このようなリニア位置センサを用いることによって、制御手段11に回転駆動源9の起動トルクを設定するに際して、リニア位置センサの検出値に基づいて、ケージ4が停止した状態で回転駆動源9の制動を解放して起動するとき、既に積載されている積載物による積載荷重に対して、どの程度の積載荷重の余裕があるかの確認、起動トルクの調整などを行うことができ、昇降機の設置時およびメンテナンス時の各種設定値の確認および調整に利用することができる。
回動制限手段17は、前記取付け部分43の基台10に臨む下面によって支持される圧縮コイルばね50と、この圧縮コイルばね50を取付け部分43に保持するばね受けボルト51と、ばね受けボルト51を取付け部分43に固定する固定ナット52とによって構成される。
前記ストッパ手段18は、前記取付け部分43を上から下へ挿通して螺着される当接ボルト53と、この当接ボルト53を取付け部分43に任意の突出量で固定する調整ナット54とによって構成される。
図5は、図1〜図4に示される荷重検出装置1およびそれに関連する構成を模式的に示す図である。前述した荷重検出装置1を備える昇降機2において、前記制御手段11には予め定格積載荷重として重量W1が設定されており、使用者がケージ4に積載した積載物3の重量Wが定格積載荷重W1を超えてΔWだけ増加(W=W1+ΔW)すると、この重量変化量ΔWによってトルクアーム14が微少量だけ下降して、前記圧縮コイルばね50を圧縮し、この圧縮コイルばね50の圧縮によって回転駆動源9が前記回転軸線mまわりに巻下し方向A2、すなわち図5における反時計まわりに微小な回動角Δαだけ回動する。このようなトルクアーム14の回動角Δαの回動によって、ケージ4が下方へわずかな距離δ1だけ下降しようとする。このようなケージ4の重量変化による下降を、できるだけ早期に検出して、積載物3の重量Wが定格積載荷重W1を超えたとき、ケージ4の昇降動作を、高精度でかつ確実に制御するために、本実施の形態の荷重検出装置1が用いられる。
シーブ7の半径をr、トルクアーム14による圧縮コイルばね50の押圧力をF1、回転軸8の回転軸線mから圧縮コイルばね50までの距離をL1、回転軸線mから変位検出器Sの可動部81までの距離をL2、ケージ4の下降量をδ1、変位検出器Sの可動部81の変位量をδ2、圧縮コイルばね50のばね定数をkとすると、回転軸線mに関するモーメントの釣り合いから、次式(1),(2)が成立する。
ΔW・r=F1・L1 …(1)
F1=ΔW・r/L1 …(2)
トルクアーム14から押圧力F1を受けた圧縮コイルばね50は、ばね定数kに反比例する圧縮量xまで圧縮され、トルクアーム14に対して反力R(=−k・x)を発生し、この反力Rと押圧力F1との差ΔF(=F1−R)によって、変位検出器Sの可動部81がδ2だけ押し込まれることになる。
また、圧縮コイルばね50と変位検出器Sとは、基台10に相互に近接して配置され、トルクアーム14の長さL2は、シーブ7の半径rに対して、1.0r≦L2≦3.0rに選ばれ、間隔ΔLは、0.1L2≦Δr≦0.5L2に選ばれる。一例として述べると、定格積載荷重W1が100kg程度の小荷物専用昇降機であれば、回転軸線mから変位検出器Sまでの距離がL2=250mm、ΔL=35mmに選ばれる。
変位検出器Sの可動部81が押圧力F2によって押圧され、変位検出器Sの可動部81を検出器本体80から突出する方向(図5の上方)に押圧する内蔵ばね(図示せず)もしくはこれに代わる押出し力または押し込み抵抗力などの可動部反力は微小であるため無視すると、
F2・L2=ΔF・L1 …(3)
の関係が成立し、変位検出器Sの可動部81のトルクアーム14による押圧力F2は、
F2=ΔF・L1/L2 …(4)
である。
すなわち、可動部81を変位量δ2だけ変位させる押圧力F2は、各距離L1,L2と、トルクアーム14の押圧力F1と、圧縮コイルばね50の反力Rとによって変化し、荷重変化量ΔWに応じたばね定数kを有する圧縮コイルばね50を選択するという構造的または機械的な操作によって、荷重変化量ΔWに対する感度および応答性を容易に設定することができる。
変位検出器Sは、可動部81の変位量δ2に相当する変位量信号を検出値として出力し、この変位量信号は制御手段11に入力される。制御手段11は、入力した変位量信号に基づいて、可動部81の変位量δ2が予め設定された荷重変化量に対応するしきい値以上か否かを判断し、荷重変化量ΔWがしきい値ΔWa以上に変化すると、操作者によって上昇指令信号または下降指令信号が入力された状態であっても、制御手段11から回転駆動源9への動作信号を停止状態に維持し、定格積載荷重を超えた積載状態でケージ4が昇降駆動されてしまうことを阻止する。また、ケージ4の荷重変化量ΔWが前記しきい値ΔWa未満であれば、上昇指令信号または下降指令信号に応答して上昇動作または下降動作を許可し、回転駆動源9を巻上げ方向A1または巻下し方向A2に動作させる。
以上のように本実施の形態によれば、シーブ7の回転軸8は、基台10に軸支され、前記回転駆動源9にはトルクアーム14の基端部13が連結される。このトルクアーム14の遊端部15は、回動制限手段17によって基台10上で巻下し方向A2下流側から弾発的に支持され、前記トルクアーム14の回動が制限される。
積載物3の増加または減少によってケージ4の積載荷重W1が変化すると、この積載荷重の変化ΔWはロープ6を介してシーブ7に伝達され、シーブ7の回転軸8を介して回転駆動源9へ伝達される。回動駆動源9には、前述したように、トルクアーム14の基端部13が連結され、前記ケージ4の積載荷重の変化ΔWは、トルクアーム14の回転トルクT(=F1・L1)の変化として発現する。
前記トルクアーム14の回転トルクTは、トルクアーム14の遊端部15を弾発的に支持する回動制限手段17の圧縮コイルばね50の反力Rによって相殺され、この反力Rは弾発的であるため、トルクアーム14は回転トルクTの大きさに応じて僅かな角度範囲で角変位することができ、この角変位量または回転トルクTによる変位量δ2を前記荷重検出手段16によって検出することによって、ケージ4の積載荷重変化量ΔWとして検出され、変位検出器Sから制御手段11へ入力される検出信号δ2が予め設定した積載荷重ΔWaに相当する値以上に変化すると、制御手段11は回転駆動源9の昇降動作を停止状態に維持させる。この制御手段11から回転駆動源9への制御信号は、積載荷重変化量ΔWが前記予め設定した積載荷重変化量ΔWa未満になるまで、すなわち変位検出器Sの検出値しきい値未満に変化するまで継続され、最大積載荷重を超えた積載状態でのケージ4の昇降動作が阻止される。
このように、ケージ4の積載荷重変化量ΔWは、ロープ6、シーブ7、回転軸8および回転駆動源9などのすべての荷重伝達系を経てトルクアーム14の回転トルクTの変化として検出されるので、昇降機毎に機械的特性が相違しても、トルクアーム14にはケージ4から回転駆動源9までの構造的または機械的な荷重伝達系統に作用する巻上げ方向A1および巻下し方向A2のすべての力、すなわち、ケージ4内の積載物3による荷重以外に、シーブ7および回転軸8が受ける回転抵抗力、シーブ7とロープ6との間の滑り摩擦抵抗力、ならびにケージ4とそれを案内するレール(図示せず)との摺動抵抗力などのすべての力が総合され、トルクアーム14の回転トルクTまたはその変化に反映され、簡単な構成によって、昇降機毎に最適な応答特性に容易に調整し、積載荷重の変化に対する応答性を向上することが可能となる。
また本実施の形態によれば、ストッパ手段18によってトルクアーム14の巻下し方向A2への変位が阻止されるので、ケージ4内でたとえば積荷を落下させるなどして過大な荷重が発生しても、トルクアーム14が前記阻止される位置を超えて巻下し方向A2へ変位することが防がれる。このストッパ手段18によって、ケージ4の積載荷重の変化、特に積載荷重が予め設定した最大積載荷重(W1+ΔWa)以上に増加しても、トルクアーム14が基台10、回動制限手段17または荷重検出手段16に押圧して、これらのトルクアーム14、基台10、回動制限手段17および荷重検出手段16のうちのいずれか1つまたは複数を損傷してしまうことが防がれ、故障に対する信頼性を向上することができる。
本発明の実施の他の形態では、前述の差動トランス式直線位置センサ(Linear
Variable Differential Transformer;略称LVDT)から成る変位検出器Sに代えて、その他の検出器、たとえば歪ゲージを用いてもよい。この場合、前記歪ゲージは押圧ボルト46からの押圧力に応じた検出値を検出信号として出力するため、制御手段11は歪ゲージからの検出信号に基づいて、積載荷重が最大積載荷重を超えたか否かを判断し、前記積載荷重が最大積載荷重を超えたものと判断したとき、回転駆動源9の動作を積載荷重が最大積載荷重未満に低下するまで停止するように構成されてもよい。
前述の実施の各形態では、昇降機がダムウエータである場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、乗用エレベータおよび住宅用エレベータに対しても本発明を好適に実施することができる。
図6は、本発明の実施のさらに他の形態の昇降機60の概略的構成を示す図である。昇降機60は、荷重検出装置61、搭乗者63および積載物を収容するケージ64、重錘であるカウンタウェイト65、ケージ64およびカウンタウェイト65を連結する索条であるロープ66、ロープ66が巻き掛けられるシーブ67、シーブ67の回転軸68、回転軸68を回転させる回転駆動源であるモータ69、シーブ67の回転軸68を軸支する基台70、モータ69の回転を制動する制動手段であるブレーキ72、レール73、ケージ64およびカウンタウェイト65をレール73にガイドするガイドシュー74、一端がケージ64の底部に係止され、多端が建物の躯体に係止されたエレベータケーブル75、および後述する制御手段である制御盤90を含む。
図6に示した昇降機60は、ロープ式エレベータであり、ケージ64とカウンタウェイト65とが、ロープ66によってつるべ式に連結されている。搭乗者63の人員あるいは積載物の積載量は一定ではなく、搭乗者63および積載物(以下、搭乗者を含めて積載物という)を含むケージ64の重量とカウンタウェイト65の重量とが均衡しない状態から、ケージ64の昇降駆動を開始することが多い。ケージ64が停止しているとき、モータ69は、ブレーキ72によって制動されている。モータ69およびブレーキ72は、図1に示した回転駆動源9と同様に、ブレーキ付き誘導電動機によって実現してもよい。
積載物を含むケージ64の重量とカウンタウェイト65の重量とが均衡しない状態、言い換えると、この不均衡による回転トルクがシーブ67に生じている状態から、ブレーキ72の制動を解除すると、モータ69は、負荷側から駆動されて、ケージ64に起動ショックが発生する。特に、モータ69とシーブ67との間に減速機が設けられていない場合、あるいはギヤ効率が高いギヤを用いている場合は、荷重伝達系に損傷を与える可能性があり、この起動ショックの発生を回避する必要がある。
この起動ショックを回避するために、積載物を含むケージ64の重量とカウンタウェイト65の重量との不均衡によって生じる回転トルクを相殺するためのトルク(以下、静止トルクという)を、モータ69によってシーブ67に与えて、回転トルクを相殺する。この静止トルクによって、回転トルクを相殺することができれば、ブレーキ72の制動を解除しても、起動ショックが生じることはない。
たとえば、ケージ64の重量をW2、積載重量をW3、ケージ64側のロープ66bの重量をW4、エレベータケーブル75の重量のうちケージ64に加わる重量をW5、ケージ64のガイドシュー74bとレール73との摺動抵抗力などの抵抗力による重量の減少分をα、カウンタウェイト65の重量をW6、カウンタウェイト65側のロープ66aの重量をW7、カウンタウェイト65のガイドシュー74aとレール73との摺動抵抗力などの抵抗力による重量の減少分をβとすると、基台70に係る垂直荷重Wg、およびケージ64側の重量の合計とカウンタウェイト65側の重量の合計との重量差Wrは、それぞれ、次式(5),(6)で表される。
Wg=(W2+W3+W4+W5−α)+(W6+W7−β) …(5)
Wr=(W2+W3+W4+W5−α)−(W6+W7−β) …(6)
この重量差Wrは、シーブ67を回転させる回転トルクを生じる。荷重検出装置61は、この回転トルクによって生じるトルクアームの変位量を検出するもので、たとえば図1に示した荷重検出装置1によって実現される。制御盤90は、荷重検出装置61によって検出された変位量に基づいて、シーブ67を回転させる回転トルクを相殺するための静止トルクを算出し、算出した静止トルクに基づいて、モータ69を制御する。
図7は、図6に示される制御盤90およびそれに関連する構成を模式的に示す図である。制御盤90は、マイクロコンピュータ、たとえばCPU(Central Processing Unit)91、トルク制御装置94、および電力変換器95を含んで構成される。CPU91は、半導体メモリなどの記憶装置で構成されるメモリ92、および積載荷重演算手段93を含む。
昇降機60は、基端部がモータ69に連結され、かつ回転軸38に対して回転可能に設けられたトルクアーム77、および荷重検出装置61aを含む。荷重検出装置61aは、上述した荷重検出装置1と異なる形態で実現したものであり、トルクアーム77の変位量を検出するための変位センサ78、圧縮コイルばね79a、および圧縮コイルばね79bを含んで構成される。変位センサ78は、たとえばワイヤの移動量を検出するエンコーダである。圧縮コイルばね79aの一端は、トルクアーム77の遊端部に連結され、他端は基台などの固定部に固定される。圧縮コイルばね79bの一端は、基台に固定され、他端は、変位センサ78に巻き掛けられたワイヤによって、トルクアーム77の遊端部に連結される。
ケージ64が停止している状態、つまりCPU91からブレーキ72に対して制動信号が与えられ、ブレーキ72がモータ69の回転を制動している状態で、搭乗者の乗降あるいは積載物の積み下ろしによって、積載重量が変動する。積載重量が変動し、たとえばケージ64側の重量Wcaがカウンタウェイト65側の重量Wcoより重くなると、シーブ67を巻下し方向A2に回転する回転トルクTkがシーブ67に働き、その回転トルクTkは、回転軸68およびモータ69によって伝達され、トルクアーム77にその遊端部を上昇させる回転トルクTuが生じる。
トルクアーム77の遊端部に生じた回転トルクTuによって、トルクアーム77の遊端部は微少量だけ上昇し、圧縮コイルばね79aは伸張され、圧縮コイルばね79bは圧縮される。トルクアーム77の遊端部は、回転トルクTuが、圧縮コイルばね79aの反力Raと圧縮コイルばね79bの反力Rbとの合計反力Rと均衡する位置まで上昇する。変位センサ78は、トルクアーム77の遊端部の上昇によって生じる鋼線の移動量を検出することによって、トルクアーム77の遊端部の変位量を検出し、検出した変位量を、入力データPとして制御盤90のCPU91に入力する。
CPU91は、入力データPを積載荷重演算手段93に入力する。積載荷重演算手段93は、入力データPに基づいて、回転トルクTkを相殺するための静止トルク指令値Tsを算出し、トルク変換手段であるトルク制御装置94に入力する。積載荷重演算手段93は、CPU91が実行するプログラムによって実現される機能であり、図8を用いて詳述する。
トルク制御装置94は、入力された静止トルク指令値Tsに基づいて、モータ69がシーブ67の回転軸68を回転させるための電力値に変換し、電力変換手段である電力変換器95に入力する。電力変換器95は、トルク制御装置94から入力された電力値に基づく電力をモータ69に供給する。モータ69は、供給された電力によって静止トルクTsを発生し、シーブ67に働いている回転トルクtkを相殺する。CPU91は、回転トルクTkを静止トルクTsで相殺した状態で、ブレーキ72に制動を解除させ、シーブ67の回転軸の回転駆動を開始する。
図7に示した昇降機60の荷重検出装置61aは、図1に示した荷重検出装置1とは異なった形態で実現したが、荷重検出装置61aに替えて、図1に示した荷重検出装置1を用いてもよい。
図8は、図7に示されるCPU91が処理する静止トルク演算処理を示すフローチャートである。この静止トルク演算処理は、CPU91が実行するプログラムによって実現され、積載荷重演算手段93の機能を実現する。制御盤90に電源が供給され、CPU91が動作可能状態になるとステップS1に移る。以下、図7も参照しつつ説明する。
ステップS1では、ケージ64に積載物がない状態で、変位量を測定するためのテスト積載物を乗載したときのトルクアーム77の遊端部の変位量P1と、ケージ64に最大積載量の積載物が積載されている状態で、テスト積載物を乗載したときのトルクアーム77の遊端部の変位量P2とを学習するための積載学習運転を行なうか否かを切り替える積載学習SW(スイッチ)がオンか否かを判定する。積載学習SWがオンのとき、ステップS2に進み、積載学習SWがオンでないとき、ステップS9に進む。
ステップS2では、ケージ64に積載物を何も積載しない状態で、つまりかご積載0%状態でケージ64を停止させ、テスト積載物を乗載するように指示する。ステップS3では、テスト積載物を乗載することによる0%積載からの変位量、つまり何も積載しない状態からの変位量を学習する準備が完了したことを示す0%設定SWがオンになったか否かを判定する。0%設定SWがオンのとき、ステップS4に進み、0%設定SWがオンでないとき、ステップS3に戻り、0%設定SWがオンになるのを待つ。ステップS4では、荷重検出装置61aが検出した変位量、つまりかご積載0%状態での変位量P1をメモリ92のメモリ領域92aに記憶する。
ステップS5では、ケージ64に最大積載量の積載物を積載した状態で、つまりかご積載100%状態でケージ64を停止させ、テスト積載物を乗載するように指示する。ステップS6では、テスト積載物を乗載することによる100%積載からの変位量、つまり最大積載量の積載物を積載した状態からの変位量を学習する準備が完了したことを示す100%設定SWがオンになったか否かを判定する。100%設定SWがオンのとき、ステップS7に進み、100%設定SWがオンでないとき、ステップS6に戻り、100%設定SWがオンになるのを待つ。ステップS7では、荷重検出装置61aが検出した変位量、つまりかご積載100%状態での変位量P2を測定し、メモリ92のメモリ領域92bに記憶する。ステップS8では、学習運転が完了したことを示す学習運転完了情報をメモリ92に記憶してステップS1に戻る。
ステップS9では、学習運転が完了したか否かを、学習運転完了情報がメモリ92に記憶されているか否かによって、判定する。学習運転が完了していないとき、ステップS1に戻り、学習運転が完了しているとき、ステップS10に進む。ステップS10では、入力データPが入力されると、静止トルクTsを、式(7)によって求める。qは、比例定数である。
Ts=P÷(P1−P2)×q …(7)
ステップS11では、求めた静止トルクTsを、静止トルク指令値として、トルク制御装置94に出力して、終了する。
図7に示した0%設定SW、100%設定SW、および積載学習SWは、それぞれのSWの状態を模式的に表したものであり、これらのSWがオンであるか否かを図8に示したフローチャートで判定する。これらのSWは、CPU91によって実行される積載学習に関連する処理を行なうプログラムによって設定され、これらのSWの状態は、たとえばSWの状態情報としてメモリ92に記憶される。CPU91は、メモリ92に記憶されたこれらのSWの状態情報を参照することによって、それぞれのSWがオンか否かを判定することができる。
従来技術による昇降機では、ケージ64の床下に設けた防振ゴムのたわみ量を変位センサにて検出し、検出したたわみ量に基づいて、シーブ67に働く回転トルクを算出するものがある。しかし、ケージ64内に積載物を積載する位置、防振ゴムの経年変化、および気温などの環境の変化によるたわみ量の変化などによって測定誤差が生じる。さらにケージ64およびカウンタウェイト65は、レール73にガイドされているので、レール73の据付精度などによって、摩擦抵抗つまり摺動抵抗が異なり、積載重量の変化と求めるべき回転トルクとの間に比例関係がなく、検出した積載重量の変化から回転トルクを簡単に算出することはできない。
従来技術による他の昇降機では、ケージ64およびカウンタウェイト65を連結しているロープ66のロープエンドに設けられた張力調整用スプリングのたわみ量を変位センサにて検出し、検出したたわみ量に基づいて、回転トルクを算出するものがある。しかし、ロープ毎の張力調整のバラツキ、および経年変化によるロープの伸びによって、張力調整用スプリングのたわみ量が変化するために、測定誤差が生じる。
したがって、これらの従来技術による昇降機では、測定誤差および摺動抵抗力による重量の減少分があるために、積載重量の変化よって生じる回転トルクを正確に算出することができず、起動ショックを無くすことはできない。さらにまた、ケージ64の停止位置によって、ロープ66およびエレベータケーブル75の重量配分が変化するので、シーブ67に働く回転トルクTkを求める際に、変化した後の重量配分を考慮しなければならず、面倒な計算が必要である。
上述した昇降機60の荷重検出装置61および荷重検出装置61aは、シーブ64の重量W2、積載重量W3、シーブ64側のロープ66aの重量W4、エレベータケーブル75の重量のうちケージ64に加わる重量W5、カウンタウェイト65の重量W6、カウンタウェイト65側のロープ66bの重量W7などの可動系のすべての重量の変化を、ロープ66、シーブ67、回転軸68、およびモータ69などのすべての荷重伝達系を経てトルクアーム77の回転トルクTuの変化として検出する。
したがって、昇降機毎に機械的特性が相違しても、トルクアーム77には可動系のすべての重量からモータ69までの構造的または機械的な荷重伝達系統に作用する巻上げ方向A1および巻下し方向A2のすべての力が、トルクアーム77の回転トルクTuまたはその変化に反映される。すなわち、可動系のすべての重量以外に、シーブ67および回転軸68が受ける回転抵抗力、シーブ67とロープ66との間の滑り摩擦抵抗力、ならびにケージ64およびカウンタウェイト65とそれらをガイドするレール73との摺動抵抗力などのすべての力が総合され、トルクアーム77の回転トルクTuまたはその変化に反映される。このように、簡単な構成によって、シーブ67の回転トルクTkを相殺するための静止トルクTsを正確に算出することができる。
したがって、制動手段によってケージを停止した状態で、積載重量の変動によるトルクアームの変位量に基づいて静止トルクを算出し、算出した静止トルクの反力をシーブに与え、シーブの回転トルクを相殺してから制動を解放するので、制動を解放して起動するときに生じる起動ショックを改善することができる。
図6に示した実施の形態では、昇降機がエレベータである場合について説明したが、本発明はこれに限るものではなく、ダムウエータに対しても本発明を好適に実施することができる。
本発明の実施の一形態の荷重検出装置1を備える昇降機2の全体の概略的構成を示す斜視図である。 荷重検出装置1の正面図である。 図2の右方から見た荷重検出装置1の側面図である。 図2の上方から見た荷重検出装置1の平面図である。 図1〜図4に示される荷重検出装置1およびそれに関連する構成を模式的に示す図である。 本発明の実施のさらに他の形態の昇降機60の概略的構成を示す図である 。 図6に示される制御盤90およびそれに関連する構成を模式的に示す図である。 図7に示されるCPU91が処理する静止トルク演算処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1,61 荷重検出装置
2,60 昇降機
3 積載物
4,64 ケージ
5 重錘
6,66 ロープ
7,67 シーブ
8,68 回転軸
9 回転駆動源
10,70 基台
11 制御手段
13 基端部
14、77 トルクアーム
15 遊端部
16 荷重検出手段
17 回動制限手段
18 ストッパ手段
21,22 側板
23,24 上部連結部材
25,26 下部連結部材
27〜30 ダンパー部材
31,32 支持フレーム
35,36 軸受
37 出力軸
38 減速機
39 電動機
40 屈曲部
41 直線部
45 押圧部材
43 取付け部分
50,79 圧縮コイルばね
51 ばね受けボルト
53 当接ボルト
65 カウンタウェイト
69 モータ
72 ブレーキ
73 レール
74 ガイドシュー
75 エレベータケーブル
78 変位センサ
80 検出器本体
81 可動部
90 制御盤
91 CPU
92 メモリ
93 積載荷重演算手段
94 トルク制御装置
95 電力変換器
A1 巻上げ方向
A2 巻下し方向
SW リミットスイッチ

Claims (3)

  1. 積載物を収容するケージと重錘とを連結する索条が巻き掛けられるシーブの回転軸を、回転駆動源によって巻上げ方向および巻下し方向に回転駆動して、前記ケージを昇降駆動する昇降機の荷重検出装置において、
    前記シーブの回転軸が挿通されて、当該シーブの回転軸を軸支する側板を有する基台と、
    基端部が前記回転駆動源に連結されるトルクアームと、
    前記基台に連結されるトルクアームの遊端部を、前記基台上で巻下し方向下流側から弾発的に支持して、前記トルクアームの回転を制限する回動制限手段と、
    トルクアームの遊端部が前記回動制限手段によって弾発的に支持された状態で、トルクアームの前記巻下し方向への変位によって、前記ケージの荷重を検出する荷重検出手段とを含み、
    前記トルクアームの基端部は、前記回転駆動源の前記基台の側板に臨む表面に固定され、
    前記トルクアームの遊端部には、前記基台の側板に設けられる変位検出器を押下る押圧部材が設けられることを特徴とする昇降機の荷重検出装置。
  2. 前記トルクアームおよび基台のうち少なくとも一方には、前記トルクアームの基台に対する前記巻下し方向への変位を阻止するストッパ手段が設けられることを特徴とする請求項1記載の昇降機の荷重検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の昇降機の荷重検出装置と、
    前記シーブの回転軸の回転を制動する制動手段と、
    その制動手段がシーブの回転軸の回転を制動した状態で、前記昇降機の荷重検出装置が検出したケージの荷重に基づいて、そのケージの荷重によってシーブに生じた回転トルクを相殺するための静止トルクを演算する演算手段と、
    その演算手段が演算した静止トルクを、前記回転駆動源がシーブの回転軸を回転させるための電力値に変換するトルク変換手段と、
    そのトルク変換手段が変換した電力値に基づく電力を前記回転駆動源に供給する電力変換手段とを含み、
    その電力変換手段が前記回転駆動源に前記電力を供給した後、前記制動手段による制動を解放して、シーブの回転軸の回転駆動を開始することを特徴とする昇降機。
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