JP4836513B2 - 発光素子、発光装置、照明機器、電子機器および半導体素子 - Google Patents

発光素子、発光装置、照明機器、電子機器および半導体素子 Download PDF

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本発明は、発光素子、半導体素子等の電子デバイスに関し、特に、電子デバイスに含まれ、電圧を印加したときに電流が流れる層の構造およびその作製方法に関する。
これまでに印字装置等として用いられてきたインクジェット装置は、近年、配線形成或いは膜形成用の装置としても利用されるようになってきている。このような用途の拡大と共に、それぞれの用途に適合した性能を有する材料を開発することが求められてきている。
例えば、エレクトロルミネセンス素子や、有機トランジスタの開発分野では、インクジェット法、塗布法などの湿式法を用いて発光層、輸送層、或いは半導体層等を形成している。そして、これらの層を形成するための材料として、主に高分子化合物が用いられている。
しかし、高分子化合物だけでなく低分子化合物についてもインクジェット法等の湿式法を用いた膜形成が容易になれば、より多様な素子を作製することができる。
その為、高分子化合物だけでなく、低分子化合物を用いて素子を作製する技術の開発が行われており、例えば特許文献1では、自己組織化膜を形成する工程を設けることによって、低分子化合物を材料として用いたインクジェット法による薄膜形成をする方法について開示されている。
また、特許文献2では、高分子発光材料を溶解した有機溶媒の溶液を用いて塗布法により発光層を形成するとき、有機溶媒によってホール注入層が侵されるという不具合が生じることについて記載されている。そして、その不具合を解消するために有機溶剤不溶性高分子を主成分として含むホール注入層を設けた発光素子について開示している。特許文献2によれば、このようなホール注入層は、反応開始剤を含む溶液を塗布して形成した膜に水銀ランプを照射する方法によって形成される。しかし、このような方法では反応開始剤が不純物として膜中に残存してしまう場合がある。
特開2003−234522号公報 特開2003−163086号公報
本発明は、湿式法を用いて容易に作製できる電子デバイスを提供することを課題とする。
本発明の電子デバイスの一は、[2+2]環化付加反応([2+2]cycloaddition)によって生成された化合物を含む層を有する電子デバイスである。ここで、電子デバイスとしては、発光素子、トランジスタ等の半導体素子が挙げられる。
本発明の電子デバイスの一は、第1の層と第2の層とを有する。第1の層は、共役二重結合を含む第1の化合物を含む。ここで、第1の化合物の分子量は100〜1000であることが好ましい。第2の層は、前記第1の化合物が二分子、付加反応により環状の構造を形成することによって生成された第2の化合物を含む。ここで、電子デバイスとしては、発光素子、トランジスタ等の半導体素子が挙げられる。
本発明の電子デバイスの作製方法の一は、第1の工程と第2の工程とを有する。第1の工程は、共役二重結合を含む化合物を含む第1の層を形成する工程である。ここで該化合物の分子量は100〜1000であることが好ましい。第2の工程は、第1の層に含まれる化合物について[2+2]環化付加反応が生じるように第1の層に光を照射する工程である。ここで、電子デバイスとしては、発光素子、トランジスタ等の半導体素子が挙げられる。
本発明の発光素子の一は、第1の電極と第2の電極との間に、[2+2]環化付加反応([2+2]cycloaddition)によって生成された化合物を含む層を有する発光素子である。
本発明の発光素子の一は、第1の電極と第2の電極との間に、第1の層と第2の層とを有する発光素子である。第1の層は、第1の化合物を含む。第2の層は、第2の化合物を含む。ここで、第1の化合物は共役二重結合を含む化合物である。第1の化合物の分子量は100〜1000であることが好ましい。そして、第2の化合物は、第1の化合物が二分子、付加反応により環状の構造を形成することによって生成された化合物である。
本発明の発光素子の作製方法の一は、共役二重結合を含む化合物を含む層を形成する工程と、[2+2]環化付加反応が生じるようにその層に光を照射する工程とを含む作製方法である。共役二重結合を含む化合物の分子量は100〜1000であることが好ましい。
本発明の半導体素子の一は、第1の半導体層と第2の半導体層との間に、[2+2]環化付加反応([2+2]cycloaddition)によって生成された化合物を含む層を有するトランジスタである。
本発明の半導体素子の一は、第1の半導体層と、第2の半導体層と、第3の半導体層とを有するトランジスタである。第1の半導体層は、第1の化合物を含む。第2の半導体層は、第2の化合物を含む。ここで、第1の化合物は共役二重結合を含む化合物である。第1の化合物の分子量は100〜1000であることが好ましい。そして、第2の化合物は、第1の化合物が二分子、付加反応により環状の構造を形成することによって生成された化合物である。また、第1の半導体層と第3の半導体層とは優先的に輸送されるキャリアの極性が異なる。
本発明の半導体素子の作製方法の一は、共役二重結合を含む化合物を含む層を形成する工程と、[2+2]環化付加反応が生じるようにその層に光を照射する工程とを含む作製方法である。共役二重結合を含む化合物の分子量は100〜1000であることが好ましい。
本発明によって、湿式法を用いて形成した複数の層を積層させた構造を有する、発光素子、半導体素子等の電子デバイスを容易に作製することができる。また、湿式法の中でも特に描画法を用いることで、低コストな電子デバイスの作製が容易となる。また、本発明によって、不純物の含有量の少ない電子デバイスを容易に作製することができる。
また本発明によって、低コストで安価な発光装置、半導体装置、及びそれらを実装することによって低コストで安価となった電子機器を得ることができる。
以下、本発明の一態様について説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本形態では、図1で表されるように、第1の電極101と第2の電極102との間に複数の層を有する本発明の発光素子の作製方法について、図2(A)〜(D)、図3(A)〜(C)を用いて説明する。なお、図1では、第1の層111、第2の層112、第3の層113、第4の層114、第5の層115の5層が積層されているが、積層する層の数について特に限定はない。
第1の電極101の上に、第1の電極101の一部が露出するように開口部が設けられた隔壁層121を形成する。
ここで、第1の電極101について特に限定はなく、インジウム錫酸化物、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、2〜20%の酸化亜鉛を含む酸化インジウムの他、アルミニウム(Al)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)等の導電性を有する物質を用いて形成すればよい。また、隔壁層121についても特に限定はなく、酸化珪素等の無機物またはアクリル、ポリイミド、レジスト等有機物等を用いて形成すればよい。また、シロキサン等を用いて隔壁層121を形成してもよい。
次に、第1の電極101の上に、共役二重結合を含む化合物(第1の化合物)を含む第1の層111を形成する。第1の化合物は、[2+2]環化付加反応([2+2]cycloaddition)によって化合物を生成することが容易な低分子化合物であることが好ましい。ここで低分子化合物とは、分子量が100〜1000である化合物をいう。このような化合物として、例えば、アントラセン、アントラセン誘導体、ケイ皮酸、ケイ皮酸誘導体、クマリン誘導体等が挙げられる。
第1の層111の形成方法について特に限定はなく、蒸着法、塗布法、または描画法等の何れの方法を用いて形成してもよい。ここで、描画法とは、材料となる溶液を滴下するタイミング、位置を制御しながら所望の部位に選択的に膜を形成する方法である。なお、描画法を用いることによって、層を形成するための材料となる物質を無駄なく使用でき、材料の使用効率の高い発光素子を作製することができる。
次に、第1の層111に光を照射し、第1の化合物を[2+2]環化付加反応させる。ここで、[2+2]環化付加反応とは、光反応のひとつであり、共役二重結合を含む化合物が付加により環状の構造を形成する反応をいう。
第1の化合物を[2+2]環化付加反応させることによって、第1の化合物の光二量体である第2の化合物が生成される。例えば、第1の化合物がアントラセンである場合には、光照射によってアントラセンの光二量体が第2の化合物として生成される。このようにして、第2の化合物を含む第2の層112が形成される。
光の照射方法等について特に限定はなく、照射する光の波長、照射時間、照射強度等は、[2+2]環化付加反応が起こるように、第1の化合物の特性に合わせて調節すればよい。また、第1の層111において表面(光が入射する側の面)から膜厚方向にいずれの深さまでの領域を第2の層112へと変化させるかについて特に限定はない。
以上のようにして形成された第2の層112は、第1の層111よりも溶媒、特に有機溶媒に対する溶解性が低い層である。
次に、第2の層112の上に、共役二重結合を含む化合物(第3の化合物)を含む第3の層113を形成する。第3の化合物は、[2+2]環化付加反応によって化合物を生成することが容易な低分子化合物であることが好ましく、前述の第1の化合物と同様のものを用いることができる。
第3の層113の形成方法について特に限定はなく、蒸着法、塗布法、または描画法等の何れの方法を用いて形成してもよい。第2の層112は溶媒、特に有機溶媒に対し溶解し難い層であるため、第2の層112の層の上には、蒸着法のような乾式法だけでなく、溶媒、特に有機溶媒を含む溶液を材料とした塗布法、描画法等の湿式法によっても層を形成することが容易にできる。また、描画法を用いることによって、層を形成するための材料となる物質を無駄なく使用でき、材料の使用効率の高い発光素子を作製することができる。
次に、第3の層113に光を照射し、第3の化合物を[2+2]環化付加反応させる。第3の化合物を[2+2]環化付加反応させることによって、第3の化合物の二量体である第4の化合物が生成される。このようにして、第4の化合物を含む第4の層114が形成される。
光の照射方法等について特に限定はなく、照射する光の波長、照射時間、照射強度等は、[2+2]環化付加反応が起こるように、第3の化合物の特性に合わせて調節すればよい。また、第3の層113において表面(光が入射する側の面)から膜厚方向にいずれの深さまでの領域を第4の層114へと変化させるかについて特に限定はない。
次に、第4の層114の上に第5の層115を形成する。第5の層115の形成方法について特に限定はなく、蒸着法、塗布法、または描画法等、何れの方法を用いて形成してもよい。第4の層114は、[2+2]環化付加反応によって生成された第4の化合物から成る層であるため、第4の層114の層の上には、蒸着法のような乾式法だけでなく、塗布法、描画法等の湿式法によっても層を形成することが容易にできる。また、描画法を用いることによって、層を形成するための材料となる物質を無駄なく使用でき、材料の使用効率良く発光素子を作製することができる。また、第5の層115は低分子化合物だけでなく高分子化合物を用いて形成してもよい。ここで、高分子化合物とは、分子内に同期構造を有し、分子量に分布を有する化合物である。このように、特に[2+2]環化付加反応によって生成された物質を含む層を設ける必要がない場合は、低分子化合物だけでなく高分子化合物を用いて形成してもよい。但し、低分子化合物を用いた場合には、重合開始剤等の不純物を含まない発光素子を得ることができる。
以上のように、[2+2]環化付加反応によって生成された化合物を含む第2の層112や第4の層114を設けることによって、第3の層113や第5の層115を湿式法によって形成することが容易となる。このように本発明の発光素子は、湿式法によって作製することが容易であり、その為、特に描画法を用いて膜形成することにより低コストで製造できるというものである。なお、描画法の具体例としては、インクジェット法等が挙げられる。
次に、第5の層115の上に第2の電極102を形成する。ここで、第2の電極102について特に限定はなく、インジウム錫酸化物、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物、2〜20%の酸化亜鉛を含む酸化インジウムの他、アルミニウム(Al)、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)等の導電性を有する物質を用いて形成すればよい。なお、第1の電極101と第2の電極102とのいずれか一または両方は、可視光を透過できる導電物で形成されていることが好ましい。これによって、発光した光をいずれか一または両方の電極を介して取り出すことができる。
なお、本形態では、第1の層111と第3の層113の2層に対し、[2+2]環化付加反応を起こさせるための処理をしたが、蒸着法、塗布法、描画法等の成膜方法によって形成した全ての層に対しそのような処理を行う必要はない。例えば、第5の層115に含まれる溶媒に対し第3の化合物が不溶であるといった場合には、第4の層114は必ずしも形成する必要はないため、第1の層111に対してのみ[2+2]環化付加反応を起こさせるための処理を行ってもよい。
第1の電極101と第2の電極102とに電圧を印加し、電流を流したときに、電子と正孔とが再結合して発光物質を励起し、励起された発光物質が基底状態に戻るときに発光する。何れの層に発光物質を含ませるかについて特に限定はないが、図1に表されるような発光素子においては、両電極から離れている第3の層113に含ませることが好ましい。これによって、金属に起因した消光が起こることを防止できる。ここで、発光物質とは、発光効率が良好で、所望の発光波長の発光を呈し得る物質である。従って、前述の第3の化合物が、[2+2]環化付加反応を起こすことができ、また発光効率も良好である場合は、第3の化合物を発光物質として用いてもよい。また、第3の化合物と異なる物質を発光させたい場合は、第3の化合物と共に、所望の発光波長の発光を呈し得る物質を混合させればよい。発光物質用いる物質について特に限定はなく、蛍光を発光する物質の他、燐光を発光する物質等を用いることができる。また、第3の層113において電子と正孔とが再結合するように、第1の層111、第2の層112、第4の層114、第5の層115の膜厚、キャリア輸送性等を調節してやればよい。また、二つの電極のうち陰極として機能する方の電極と接するようにフッ化リチウム、フッ化カルシウム、リチウム、カルシウム等、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属を含む層等を設け、電子の注入を補助してもよい。また、陽極として機能する方の電極と接するようにモリブデン酸化物、バナジウム酸化物等の金属酸化物等を含む層を設け、正孔の注入を補助してもよい。
以上に説明した本発明の発光素子の作製方法を実施することによって、湿式法を用いて形成した複数の層を積層させた発光素子を容易に作製することができる。また、湿式法のなかでも特に描画法を用いて作製することによって、低コストで作製することができる。また、本発明の発光素子の作製方法を実施することによって、重合開始剤等の不純物を含まない発光素子を作製することができる。
(実施の形態2)
本形態では本発明を適用した半導体素子について図10を用いて説明する。
図10において、支持体200上にはゲート電極201を覆うように、ゲート絶縁層202が設けられている。ゲート電極201について特に限定はなく、アルミニウム、銅、金、銀等の導電性を有する材料を用いて形成されたものを用いることができる。また、ゲート絶縁層202についても特に限定はなく、酸化珪素または窒化珪素等の無機物の他、有機物を用いて形成されたものであってもよい。また、支持体200についても特に限定はなく、ガラス基板、石英基板等の他、プラスチック基板等の可撓性を有する基板を用いることができる。
ゲート絶縁層202上には、ゲート電極201及びゲート絶縁層202と重畳するように第1の半導体層203が設けられている。第1の半導体層203は、共役二重結合を含む化合物(第5の化合物)を含む層である。第5の化合物は、[2+2]環化付加反応([2+2]cycloaddition)によって化合物を生成することが容易な低分子化合物であることが好ましい。ここで低分子化合物とは、分子量が100〜1000である化合物をいう。このような化合物として、例えば、アントラセン、アントラセン誘導体、ケイ皮酸、ケイ皮酸誘導体、クマリン誘導体、ペンタセン誘導体等が挙げられる。
第1の半導体層203の形成方法について特に限定はなく、蒸着法、塗布法、または描画法等の何れの方法を用いて形成してもよい。但し、描画法を用いることによって、層を形成するための材料となる物質を無駄なく使用でき、材料の使用効率良くトランジスタを作製することができる。
また図10のトランジスタは、第1の半導体層203と接して第2の半導体層204を有する。第2の半導体層204は、第1の半導体層203に光を照射し、[2+2]環化付加反応を起こさせることによって生成された第5の化合物の二量体(第6の化合物)を含む層である。このようにして形成された第2の半導体層204は、溶媒、特に有機溶媒に溶解し難いという性質を有する。
第2の半導体層204の上にはさらに第3の半導体層205を有する。第3の半導体層205の形成方法について特に限定はなく、蒸着法、塗布法、または描画法等の何れの方法を用いて形成してもよい。第2の半導体層204は溶媒、特に有機溶媒溶解し難い層であるため、第2の半導体層204の層の上には、蒸着法のような乾式法だけでなく、溶媒、特に有機溶媒を含む溶液を材料とした塗布法、描画法等の湿式法によっても層を形成することが容易にできる。また、描画法を用いることによって、層を形成するための材料となる物質を無駄なく使用でき、材料の使用効率良くトランジスタを作製することができる。
また、第1の半導体層203、第3の半導体層205としては、それぞれ、ペンタセン、ポリチオフェン等の低分子化合物または高分子化合物を用いて形成された層を用いることができる。
ここで、第1の半導体層203と第3の半導体層205のいずれか一方はn型の半導体(正孔よりも電子の移動度が高く、電子が優先的に輸送される半導体)で形成された層であり、他方はp型の半導体(電子よりも正孔の移動度が高く、正孔が優先的に輸送される半導体)で形成された層である。つまり第1の半導体層203と第3の半導体層205とは優先的に輸送されるキャリアの極性が異なる。
第3の半導体層205の上には、ソース電極206、ドレイン電極207を有する。ソース電極206、ドレイン電極207について特に限定はなく、アルミニウム、銅、金、銀等の他、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)水溶液(PEDOT/PSS)等を用いて形成された導電性を有する有機物を用いて形成されたものを用いることができる。また、ソース電極206、ドレイン電極207の形成方法についても特に限定はなく、蒸着法、塗布法、または描画法等の何れの方法を用いて形成してもよい。また、塗布法や描画法等の湿式法を用いる場合は、第3の半導体層205に光を照射して[2+2]環化付加反応を起こさせ、溶媒、特に有機溶媒に溶解し難い層を形成してもよい。
以上に説明し本発明のトランジスタおいて、ソース電極206とドレイン電極207との間に電位差が生じるように電圧を印加すると共に、ゲート電極201に正の電圧を印加したとき、n型の半導体を含む側の層においてチャネルが形成され、電流が流れる。また、ソース電極206とドレイン電極207との間に電位差が生じるように電圧を印加すると共に、ゲート電極201に負の電圧を印加したとき、p型の半導体を含む側の層においてチャネルが形成され、電流が流れる。具体的には、第1の半導体層203がn型の半導体で形成された層であり第3の半導体層205がp型の半導体で形成された層であるとき、ゲート電極201に正の電圧を印加すると第1の半導体層203にチャネルが形成される。また、ゲート電極201に負の電圧を印加すると第3の半導体層205にチャネルが形成される。
以上に説明した本発明の半導体素子の作製方法を実施することによって、湿式法を用いて形成した複数の層を積層させた半導体素子を容易に作製することができる。また、湿式法のなかでも特に描画法を用いて作製することによって、低コストで作製することができる。なお、半導体素子の構造は、図10に示したものに限定されるものではなく、図10と異なる構造を有するものであってもよい。
(実施の形態3)
本発明の発光素子は低コストで作製することができるため、本発明の発光素子を画素等として用いることで、安価な発光装置、半導体装置等を製造することができる。また、本発明を実施することで、重合開始剤等の不純物に起因した発光素子の不具合が少ない発光装置を得ることができる。
本形態では、本発明の発光素子を含み、表示機能を有する発光装置の回路構成および駆動方法について図4〜7を用いて説明する。
図4は本発明を適用した発光装置を上面からみた模式図である。図4において、基板6500上には、画素部6511と、ソース信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6514とが設けられている。ソース信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6514とは、それぞれ、配線群を介して、外部入力端子であるFPC(フレキシブルプリントサーキット)6503と接続している。そして、ソース信号線駆動回路6512と、書込用ゲート信号線駆動回路6513と、消去用ゲート信号線駆動回路6514とは、それぞれ、FPC6503からビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を受け取る。またFPC6503にはプリント配線基盤(PWB)6504が取り付けられている。なお、駆動回路部は、上記のように必ずしも画素部6511と同一基板上に設けられている必要はなく、例えば、配線パターンが形成されたFPC上にICチップを実装したもの(TCP)等を利用し、基板外部に設けられていてもよい。
画素部6511には、列方向に延びた複数のソース信号線が行方向に並んで配列している。また、電流供給線が行方向に並んで配列している。また、画素部6511には、行方向に延びた複数のゲート信号線が列方向に並んで配列している。また画素部6511には、発光素子を含む一組の回路が複数配列している。
図5は、一画素を動作するための回路を表した図である。図5に示す回路には、第1のトランジスタ901と第2のトランジスタ902と発光素子903とが含まれている。
第1のトランジスタ901と、第2のトランジスタ902とは、それぞれ、ゲート電極と、ドレイン領域と、ソース領域とを含む三端子の素子であり、ドレイン領域とソース領域の間にチャネル領域を有する。ここで、ソース領域とドレイン領域とは、トランジスタの構造や動作条件等によって変わるため、いずれがソース領域またはドレイン領域であるかを限定することが困難である。そこで、本形態においては、ソースまたはドレインとして機能する領域を、それぞれ第1電極、第2電極と表記する。
ゲート信号線911と、書込用ゲート信号線駆動回路913とはスイッチ918によって電気的に接続または非接続の状態になるように設けられている。また、ゲート信号線911と、消去用ゲート信号線駆動回路914とはスイッチ919によって電気的に接続または非接続の状態になるように設けられている。また、ソース信号線912は、スイッチ920によってソース信号線駆動回路915または電源916のいずれかに電気的に接続するように設けられている。そして、第1のトランジスタ901のゲートはゲート信号線911に電気的に接続している。また、第1のトランジスタの第1電極はソース信号線912に電気的に接続し、第2電極は第2のトランジスタ902のゲート電極と電気的に接続している。第2のトランジスタ902の第1電極は電流供給線917と電気的に接続し、第2電極は発光素子903に含まれる一の電極と電気的に接続している。なお、スイッチ918は、書込用ゲート信号線駆動回路913に含まれていてもよい。またスイッチ919についても消去用ゲート信号線駆動回路914の中に含まれていてもよい。また、スイッチ920についてもソース信号線駆動回路915の中に含まれていてもよい。
また画素部におけるトランジスタや発光素子等の配置について特に限定はないが、例えば図6の上面図に表すように配置することができる。図6において、第1のトランジスタ1001の第1電極はソース信号線1004に接続し、第2の電極は第2のトランジスタ1002のゲート電極に接続している。また第2トランジスタの第1電極は電流供給線1005に接続し、第2電極は発光素子の電極1006に接続している。ゲート信号線1003の一部は第1のトランジスタ1001のゲート電極として機能する。
次に、駆動方法について説明する。図7は時間経過に伴ったフレームの動作について説明する図である。図7において、横方向は時間経過を表し、縦方向はゲート信号線の走査段数を表している。
本発明の発光装置を用いて画像表示を行うとき、表示期間においては、画面の書き換え動作と表示動作とが繰り返し行われる。この書き換え回数について特に限定はないが、画像をみる人がちらつき(フリッカ)を感じないように少なくとも1秒間に60回程度とすることが好ましい。ここで、一画面(1フレーム)の書き換え動作と表示動作を行う期間を1フレーム期間という。
1フレームは、図7に示すように、書き込み期間501a、502a、503a、504aと保持期間501b、502b、503b、504bとを含む4つのサブフレーム501、502、503、504に時分割されている。発光するための信号を与えられた発光素子は、保持期間において発光状態となっている。各々のサブフレームにおける保持期間の長さの比は、第1のサブフレーム501:第2のサブフレーム502:第3のサブフレーム503:第4のサブフレーム504=23:22:21:20=8:4:2:1となっている。これによって4ビット階調を表現することができる。但し、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレームを設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。
1フレームにおける動作について説明する。まず、サブフレーム501において、1行目から最終行まで順に書き込み動作が行われる。従って、行によって書き込み期間の開始時間が異なる。書き込み期間501aが終了した行から順に保持期間501bへと移る。当該保持期間において、発光するための信号を与えられている発光素子は発光状態となっている。また、保持期間501bが終了した行から順に次のサブフレーム502へ移り、サブフレーム501の場合と同様に1行目から最終行まで順に書き込み動作が行われる。以上のような動作を繰り返し、サブフレーム504の保持期間504b迄終了する。サブフレーム504における動作を終了したら次のフレームへ移る。このように、各サブフレームにおいて発光した時間の積算時間が、1フレームにおける各々の発光素子の発光時間となる。この発光時間を発光素子ごとに変えて一画素内で様々に組み合わせることによって、明度および色度の異なる様々な表示色を形成することができる。
サブフレーム504のように、最終行目までの書込が終了する前に、既に書込を終え、保持期間に移行した行における保持期間を強制的に終了させたいときは、保持期間504bの後に消去期間504cを設け、強制的に非発光の状態となるように制御することが好ましい。そして、強制的に非発光状態にした行については、一定期間、非発光の状態を保つ(この期間を非発光期間504dとする。)。そして、最終行目の書込期間が終了したら直ちに、一行目から順に次の(またはフレーム)の書込期間に移行する。これによって、サブフレーム504の書き込み期間と、その次のサブフレームの書き込み期間とが重畳することを防ぐことができる。
なお、本形態では、サブフレーム501乃至504は保持期間の長いものから順に並んでいるが、必ずしも本実施例のような並びにする必要はなく、例えば保持期間の短いものから順に並べられていてもよいし、または保持期間の長いものと短いものとがランダムに並んでいてもよい。また、サブフレームは、さらに複数のフレームに分割されていてもよい。つまり、同じ映像信号を与えている期間、ゲート信号線の走査を複数回行ってもよい。
ここで、書込期間および消去期間における、図5で示す回路の動作について説明する。
まず書込期間における動作について説明する。書込期間において、n行目(nは自然数)のゲート信号線911は、スイッチ918を介して書込用ゲート信号線駆動回路913と電気的に接続し、消去用ゲート信号線駆動回路914とは非接続である。また、ソース信号線912はスイッチ920を介してソース信号線駆動回路と電気的に接続している。ここで、n行目(nは自然数)のゲート信号線911に接続した第1のトランジスタ901のゲートに信号が入力され、第1のトランジスタ901はオンとなる。そして、この時、1列目から最終列目迄のソース信号線に同時に映像信号が入力される。なお、各列のソース信号線912から入力される映像信号は互いに独立したものである。ソース信号線912から入力された映像信号は、各々のソース信号線に接続した第1のトランジスタ901を介して第2のトランジスタ902のゲート電極に入力される。この時第2のトランジスタ902に入力された信号によって、電流供給線917から発光素子903へ供給される電流値が決まる。そして、その電流値に依存して発光素子903は発光または非発光が決まる。例えば、第2のトランジスタ902がPチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にLow Levelの信号が入力されることによって発光素子903が発光する。一方、第2のトランジスタ902がNチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にHigh Levelの信号が入力されることによって発光素子903が発光する。
次に消去期間における動作について説明する。消去期間において、n行目(nは自然数)のゲート信号線911は、スイッチ919を介して消去用ゲート信号線駆動回路914と電気的に接続し、書込用ゲート信号線駆動回路913とは非接続である。また、ソース信号線912はスイッチ920を介して電源916と電気的に接続している。ここで、n行目のゲート信号線911に接続した第1のトランジスタ901のゲートに信号が入力され、第1のトランジスタ901はオンとなる。そして、この時、1列目から最終列目迄のソース信号線に同時に消去信号が入力される。ソース信号線912から入力された消去信号は、各々のソース信号線に接続した第1のトランジスタ901を介して第2のトランジスタ902のゲート電極に入力される。この時第2のトランジスタ902に入力された信号によって、電流供給線917から発光素子903への電流の供給が阻止される。そして、発光素子903は強制的に非発光となる。例えば、第2のトランジスタ902がPチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にHigh Levelの信号が入力されることによって発光素子903は非発光となる。一方、第2のトランジスタ902がNチャネル型である場合は、第2のトランジスタ902のゲート電極にLow Levelの信号が入力されることによって発光素子903は非発光となる。
なお、消去期間では、n行目(nは自然数)については、以上に説明したような動作によって消去する為の信号を入力する。しかし、前述のように、n行目が消去期間であると共に、他の行(m行目(mは自然数)とする。)については書込期間となる場合がある。このような場合、同じ列のソース信号線を利用してn行目には消去の為の信号を、m行目には書込の為の信号を入力する必要があるため、以下に説明するような動作させることが好ましい。
先に説明した消去期間における動作によって、n行目の発光素子903が非発光となった後、直ちに、ゲート信号線と消去用ゲート信号線駆動回路914とを非接続の状態とすると共に、スイッチ920を切り替えてソース信号線とソース信号線駆動回路915と接続させる。そして、ソース信号線とソース信号線駆動回路915とを接続させる共に、ゲート信号線と書込用ゲート信号線駆動回路913とを接続させる。そして、書込用ゲート信号線駆動回路913からm行目の信号線に選択的に信号が入力され、第1のトランジスタがオンすると共に、ソース信号線駆動回路915からは、1列目から最終列目迄のソース信号線に書込の為の信号が入力される。この信号によって、m行目の発光素子は、発光または非発光となる。
以上のようにしてm行目について書込期間を終えたら、直ちに、n+1行目の消去期間に移行する。その為に、ゲート信号線と書込用ゲート信号線駆動回路913を非接続とすると共に、スイッチ920を切り替えてソース信号線を電源916と接続する。また、ゲート信号線と書込用ゲート信号線駆動回路913を非接続とすると共に、ゲート信号線については、消去用ゲート信号線駆動回路914と接続状態にする。そして、消去用ゲート信号線駆動回路914からn+1行目のゲート信号線に選択的に信号を入力して第1のトランジスタに信号をオンする共に、電源916から消去信号が入力される。このようにして、n+1行目の消去期間を終えたら、直ちに、m行目の書込期間に移行する。以下、同様に、消去期間と書込期間とを繰り返し、最終行目の消去期間まで動作させればよい。
なお、本形態では、n行目の消去期間とn+1行目の消去期間との間にm行目の書込期間を設ける態様について説明したが、これに限らず、n−1行目の消去期間とn行目の消去期間との間にm行目の書込期間を設けてもよい。
また、本形態では、サブフレーム504のように非発光期間504dを設けるとき、消去用ゲート信号線駆動回路914と或る一のゲート信号線とを非接続状態にすると共に、書込用ゲート信号線駆動回路913と他のゲート信号線とを接続状態にする動作を繰り返している。このような動作は、特に非発光期間を設けないフレームにおいて行っても構わない。
(実施の形態4)
本発明の電子デバイスを含む発光装置の断面図の一態様について、図8を用いて説明する。
図8において、点線で囲まれているのは、本発明の発光素子12を駆動するために設けられているトランジスタ11である。発光素子12は、実施の形態1おにおいて述べたように第1の電極13と第2の電極14との間に複数の層が積層された層15を有する本発明の発光素子である。トランジスタ11のドレインと第1の電極13とは、第1層間絶縁膜16(16a、16b、16c)を貫通している配線17によって電気的に接続されている。また、発光素子12は、隔壁層18によって、隣接して設けられている別の発光素子と分離されている。このような構成を有する本発明の発光装置は、本形態において、基板10上に設けられている。
なお、図8に示されたトランジスタ11は、半導体層を中心として基板と逆側にゲート電極が設けられたトップゲート型のものである。但し、トランジスタ11の構造については、特に限定はなく、例えばボトムゲート型のものでもよい。またボトムゲートの場合には、チャネルを形成する半導体層の上に保護膜が形成されたもの(チャネル保護型)でもよいし、或いはチャネルを形成する半導体層の一部が凹状になったもの(チャネルエッチ型)でもよい。
また、トランジスタ11を構成する半導体層は、結晶性、非結晶性のいずれのものでもよい。また、セミアモルファス等でもよい。また、無機物から成る半導体の他、有機物から成る半導体を含む半導体層であってもよい。
なお、セミアモルファス半導体とは、次のようなものである。非晶質と結晶構造(単結晶、多結晶を含む)の中間的な構造を有し、自由エネルギー的に安定な第3の状態を有する半導体であって、短距離秩序を持ち格子歪みを有する結晶質な領域を含んでいるものである。また少なくとも膜中の一部の領域には、0.5〜20nmの結晶粒を含んでいる。ラマンスペクトルが520cm-1よりも低波数側にシフトしている。X線回折ではSi結晶格子に由来するとされる(111)、(220)の回折ピークが観測される。未結合手(ダングリングボンド)を終端させる為に水素またはハロゲンを少なくとも1原子%またはそれ以上含ませている。所謂微結晶半導体(マイクロクリスタル半導体)とも言われている。珪化物気体をグロー放電分解(プラズマCVD)して形成する。珪化物気体としては、SiH4、その他にもSi26、SiH2Cl2、SiHCl3、SiCl4、SiF4などを用いることが可。この珪化物気体をH2、又は、H2とHe、Ar、Kr、Neから選ばれた一種または複数種の希ガス元素で希釈しても良い。希釈率は2〜1000倍の範囲。圧力は概略0.1Pa〜133Paの範囲、電源周波数は1MHz〜120MHz、好ましくは13MHz〜60MHz。基板加熱温度は300℃以下でよく、好ましくは100〜250℃。膜中の不純物元素として、酸素、窒素、炭素などの大気成分の不純物は1×1020/cm3以下とすることが望ましく、特に、酸素濃度は5×1019/cm3以下、好ましくは1×1019/cm3以下とする。なお、セミアモルファス半導体を用いたTFT(薄膜トランジスタ)の移動度はおよそ1〜10cm2/Vsecとなる。
また、半導体層が結晶性のものの具体例としては、単結晶または多結晶性の珪素、或いはシリコンゲルマニウム等から成るものが挙げられる。これらはレーザー結晶化によって形成されたものでもよいし、例えばニッケル等を用いた固相成長法による結晶化によって形成されたものでもよい。
なお、半導体層が非晶質の物質、例えばアモルファスシリコンで形成される場合には、トランジスタ11およびその他のトランジスタ(発光素子を駆動するための回路を構成するトランジスタ)は全てNチャネル型トランジスタで構成された回路を有する発光装置であることが好ましい。それ以外については、Nチャネル型またはPチャネル型のいずれか一のトランジスタで構成された回路を有する発光装置でもよいし、両方のトランジスタで構成された回路を有する発光装置でもよい。
さらに、第1層間絶縁膜16は、図8(A)〜(C)に示すように多層でもよいし、または単層でもよい。なお、16aは酸化珪素や窒化珪素のような無機物から成り、16bはアクリルやシロキサン(シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成され、アルキル基等の置換基を有する化合物)、塗布成膜可能な酸化珪素等の自己平坦性を有する物質から成る。さらに、16cはアルゴン(Ar)を含む窒化珪素膜から成る。なお、各層を構成する物質については、特に限定はなく、ここに述べたもの以外のものを用いてもよい。また、これら以外の物質から成る層をさらに組み合わせてもよい。このように、第1層間絶縁膜16は、無機物または有機物の両方を用いて形成されたものでもよいし、または無機物と有機物のいずれか一で形成されたものでもよい。
隔壁層18は、エッジ部において、曲率半径が連続的に変化する形状であることが好ましい。また隔壁層18は、アクリルやシロキサン、レジスト、酸化珪素等を用いて形成される。なお隔壁層18は、無機物と有機物のいずれか一で形成されたものでもよいし、または両方を用いて形成されたものでもよい。
なお、図8(A)、(C)では、第1層間絶縁膜16のみがトランジスタ11と発光素子12の間に設けられた構成であるが、図8(B)のように、第1層間絶縁膜16(16a、16b)の他、第2層間絶縁膜19(19a、19b)が設けられた構成のものであってもよい。図8(B)に示す発光装置においては、第1の電極13は第2層間絶縁膜19を貫通し、配線17と接続している。
第2層間絶縁膜19は、第1層間絶縁膜16と同様に、多層でもよいし、または単層でもよい。19aはアクリルやシロキサン、塗布成膜可能な酸化珪素等の自己平坦性を有する物質から成る。さらに、19bはアルゴン(Ar)を含む窒化珪素膜から成る。なお、各層を構成する物質については、特に限定はなく、ここに述べたもの以外のものを用いてもよい。また、これら以外の物質から成る層をさらに組み合わせてもよい。このように、第2層間絶縁膜19は、無機物または有機物の両方を用いて形成されたものでもよいし、または無機物と有機物のいずれか一で形成されたものでもよい。
発光素子12において、第1の電極13および第2の電極14がいずれも透光性を有する物質で構成されている場合、図8(A)の白抜きの矢印で表されるように、第1の電極13側と第2の電極14側の両方から発光を取り出すことができる。また、第2の電極14のみが透光性を有する物質で構成されている場合、図8(B)の白抜きの矢印で表されるように、第2の電極14側のみから発光を取り出すことができる。この場合、第1の電極13は反射率の高い材料で構成されているか、または反射率の高い材料から成る膜(反射膜)が第1の電極13の下方に設けられていることが好ましい。また、第1の電極13のみが透光性を有する物質で構成されている場合、図8(C)の白抜きの矢印で表されるように、第1の電極13側のみから発光を取り出すことができる。この場合、第2の電極14は反射率の高い材料で構成されているか、または反射膜が第2の電極14の上方に設けられていることが好ましい。
また、発光素子12は、第1の電極13の電位よりも第2の電極14の電位が高くなるように電圧を印加したときに動作するように層15が積層されたものであってもよいし、或いは、第1の電極13の電位よりも第2の電極14の電位が低くなるように電圧を印加したときに動作するように層15が積層されたものであってもよい。前者の場合、トランジスタ11はNチャネル型トランジスタであり、後者の場合、トランジスタ11はPチャネル型トランジスタである。
以上のように、本実施の形態では、トランジスタによって発光素子の駆動を制御するアクティブ型の発光装置について説明したが、この他、トランジスタ等の駆動用の素子を特に設けずに発光素子を駆動させるパッシブ型の発光装置であってもよい。パッシブ型の発光装置においても、低駆動電圧で動作する本発明の発光素子を含むことによって、低消費電力で駆動させることができる。
(実施の形態5)
本発明の発光装置は低コストで作製できるものであるため、本発明の発光装置を実装することによって低コストな電子機器を得ることができる。
本発明を適用した発光装置を実装した電子機器の一実施例を図9に示す。
図9(A)は、本発明を適用して作製したノート型のパーソナルコンピュータであり、本体5521、筐体5522、表示部5523、キーボード5524などによって構成されている。本発明の発光素子を有する発光装置を表示部として組み込むことでパーソナルコンピュータを完成できる。
図9(B)は、本発明を適用して作製した電話機であり、本体5552には表示部5551と、音声出力部5554、音声入力部5555、操作スイッチ5556、5557、アンテナ5553等によって構成されている。本発明の発光素子を有する発光装置を表示部として組み込むことで電話機を完成できる。
図9(C)は、本発明を適用して作製したテレビ受像機であり、表示部5531、筐体5532、スピーカー5533などによって構成されている。本発明の発光素子を有する発光装置を表示部として組み込むことでテレビ受像機を完成できる。
以上のように本発明の発光装置は、各種電子機器の表示部として用いるのに非常に適している。
なお、上記に述べた電子機器の他、ナビゲイション装置、或いは照明機器等に本発明の発光素子を有する発光装置を実装しても構わない。
本発明の発光装置の構造について説明する図。 本発明の発光装置の作製方法について説明する図。 本発明の発光装置の作製方法について説明する図。 本発明を適用した発光装置について説明する図。 本発明を適用した発光装置に含まれる回路について説明する図。 本発明を適用した発光装置の上面図。 本発明を適用した発光装置のフレーム動作について説明する図。 本発明を適用した発光装置の断面図。 本発明を適用した電子機器の図。 本発明の半導体装置について説明する図。
符号の説明
101 第1の電極
102 第2の電極
111 第1の層
112 第2の層
113 第3の層
114 第4の層
115 第5の層
121 隔壁層
200 支持体
201 ゲート電極
202 ゲート絶縁層
203 第1の半導体層
204 第2の半導体層
205 第3の半導体層
206 ソース電極
207 ドレイン電極
6500 基板
6503 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
6504 プリント配線基盤(PWB)
6511 画素部
6512 ソース信号線駆動回路
6513 書込用ゲート信号線駆動回路
6514 消去用ゲート信号線駆動回路
901 第1のトランジスタ
902 第2のトランジスタ
903 発光素子
911 ゲート信号線
912 ソース信号線
913 書込用ゲート信号線駆動回路
914 消去用ゲート信号線駆動回路
915 ソース信号線駆動回路
916 電源
917 電流供給線
918 スイッチ
919 スイッチ
920 スイッチ
1001 第1のトランジスタ
1002 第2のトランジスタ
1003 ゲート信号線
1004 ソース信号線
1005 電流供給線
1006 電極
501 サブフレーム
502 サブフレーム
503 サブフレーム
504 サブフレーム
501a 期間
501b 保持期間
502a 期間
502b 保持期間
503a 期間
503b 保持期間
504a 期間
504b 保持期間
504c 消去期間
504d 非発光期間
10 基板
11 トランジスタ
12 発光素子
13 第1の電極
14 第2の電極
15 層
16 層間絶縁膜
17 配線
18 隔壁層
19 層間絶縁膜
5521 本体
5522 筐体
5523 表示部
5524 キーボード
5551 表示部
5552 本体
5553 アンテナ
5554 音声出力部
5555 音声入力部
5556 操作スイッチ
5531 表示部
5532 筐体
5533 スピーカー

Claims (12)

  1. 第1の電極上の第1の層と、前記第1の層上の第2の層と、前記第2の層上の第3の層と、前記第3の層上の第2の電極と、を有し、
    前記第1の層は、分子量100〜1000である第1の化合物を含み、
    前記第2の層は、光環化付加反応により生成された前記第1の化合物の二量体である第2の化合物からなり、
    前記第3の層は、湿式法により形成された発光層であり、
    前記第1の化合物は、アントラセン誘導体、ケイ皮酸誘導体またはクマリン誘導体であることを特徴とする発光素子。
  2. 請求項1において、
    前記第3の層上の第4の層と、前記第4の層上の第5の層と、を有し、
    前記第5の層上に前記第2の電極を有することを特徴とする発光素子。
  3. 請求項2において、
    前記第3の層は、分子量100〜1000である第3の化合物を含み
    前記第4の層は、光環化付加反応により生成された前記第3の化合物の二量体である第4の化合物からなり、
    前記第5の層は、湿式法により形成されることを特徴とする発光素子。
  4. 請求項3において、
    前記第3の化合物は、アントラセン誘導体、ケイ皮酸誘導体またはクマリン誘導体であることを特徴とする発光素子。
  5. 請求項3または請求項4において、
    前記第3の化合物は、発光物質であることを特徴とする発光素子。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の発光素子は、重合開始剤を含まないことを特徴とする発光素子。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項において、
    前記第1の電極上に隔壁層を有することを特徴とする発光素子。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の発光素子を複数有することを特徴とする発光装置。
  9. 請求項8に記載の発光装置を用いることを特徴とする照明機器。
  10. 請求項に記載の発光装置を表示部に用いることを特徴とする電子機器。
  11. ゲート電極と、ゲート絶縁膜と、第1の半導体層と、前記第1の半導体層上の第2の半導体層と、前記第2の半導体層上の第3の半導体層と、ソース電極と、ドレイン電極と、を有し、
    前記第1の半導体層は、分子量100〜1000である第1の化合物を含み、
    前記第2の半導体層は、光環化付加反応により生成された前記第1の化合物の二量体である第2の化合物からなり、
    前記第3の半導体層は、湿式法で形成され、前記第1の半導体層と優先的に輸送されるキャリアの極性が異なり、
    前記第1の化合物は、アントラセン誘導体、ケイ皮酸誘導体、クマリン誘導体またはペンタセン誘導体であることを特徴とする半導体素子。
  12. 請求項11において、
    前記第1の半導体層または前記第3の半導体層にチャネルが形成されることを特徴とする半導体素子。
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