JP4835452B2 - 外燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、作動媒体の蒸気の発生と液化によって生じる作動媒体の液体部分の変位を機械的エネルギに変換して出力する外燃機関に関する。
従来、この種の外燃機関が特許文献1にて開示されている。この従来技術では、作動媒体が液体状態で流動可能に封入された管状の容器と、容器のうち一端部側に配置され、作動媒体の一部を加熱して作動媒体の蒸気を発生させる加熱器と、容器のうち加熱器よりも他端部側に配置され、作動媒体の蒸気を冷却して液化する冷却器と、容器のうち他端部に配置され、作動媒体の蒸気の発生と液化によって生じる作動媒体の液体部分の変位を機械的エネルギに変換して出力する出力部を配置している。
出力部は、容器の他端部と連通するシリンダと、シリンダに摺動可能に支持されるピストンと、ピストンに連結されたクランク機構と、クランク機構に取り付けられたフライホイールとを有している。
これによれば、加熱器で作動媒体が加熱されて作動媒体の蒸気が発生すると、蒸気によって作動媒体の液面が出力部側へと押し下げられ、作動媒体の液体部分が出力部側へ押し出される。すると、作動媒体の液体部分が出力部のピストンを押圧して押し出す。ピストンが押し出されて変位すると、ピストンの変位がクランク機構によって回転運動に変換され、フライホイールが回転駆動される。
次に、作動媒体の蒸気が容器のうち冷却器が配置された部位に進入すると、蒸気が冷却器によって冷却されて液化する。すると、ピストンを押し出す力が消滅するので、一旦押し出されたピストンがフライホイールのイナーシャ(慣性力)のみによって押し戻され、一旦押し出された作動媒体の液体部分もピストンとともに加熱器側に押し戻される。
このような動作の繰り返しによりピストンが往復運動するので、作動媒体の蒸気の発生と液化によって生じる作動媒体の液体部分の変位が機械的エネルギに変換されて出力されることとなる。
特開2004−84523号公報
しかしながら、本発明者による詳細な検討によると、上記従来技術では、一旦押し出された作動媒体の液体部分がフライホイールのイナーシャのみによって押し戻されるので、フライホイールのイナーシャを十分に確保しようとするとフライホイールの重量が重くなってしまう。このため、例えば、外燃機関の始動と停止に時間がかかってしまう等、応答性が良くないという問題があることがわかった。
本発明は、上記点に鑑み、外燃機関の応答性を向上することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、作動媒体(11、31)が液体状態で流動可能に封入された管状の第1、第2容器(12、13)と、
第1容器(12)の一端部側に配置され、第1容器(12)内の作動媒体(11)の一部を加熱して作動媒体(11)の蒸気を発生させる第1加熱器(14)と、
第1容器(12)の他端部と第1加熱器(14)との間に配置され、第1容器(12)内の蒸気を冷却して液化させる第1冷却器(16)と、
第2容器(13)の一端部側に配置され、第2容器(13)内の作動媒体(11)の一部を加熱して作動媒体(11)の蒸気を発生させる第2加熱器(15)と、
第2容器(13)の他端部と第2加熱器(15)との間に配置され、第2容器(13)内の蒸気を冷却して液化させる第2冷却器(17)と、
第1容器(12)の他端部と第2容器(13)の他端部との間に配置され、第1、第2容器(12、13)内における蒸気の発生と液化によって生じる第1、第2容器(12、13)内の作動媒体(11、31)の液体部分の変位を機械的エネルギに変換して出力する出力部(18)とを備え、
出力部(18)は、第1、第2容器(12、13)のうち一方の容器側から得られた機械的エネルギの一部を、第1、第2容器(12、13)のうち他方の容器内の作動媒体(11、31)の液体部分に与えるように構成され、
他方の容器内の作動媒体(11、31)の液体部分が、蒸気の発生によって出力部(18)側に押し出された後に、機械的エネルギの一部によって元の位置に向かって押し戻されることを特徴とする。
これによると、一方の容器側から得られた機械的エネルギの一部を利用して、他方の容器内の作動媒体(11、31)の液体部分を押し戻すことができる。このため、フライホイールを廃止または軽量化できるので、応答性を向上することができる。
本発明は、具体的には、第1容器(12)内の作動媒体(11、31)の液体部分の変位の位相と、第2容器(13)内の作動媒体(11、31)の液体部分の変位の位相とが180°ずれるようにすればよい。
なお、本発明における「第1容器(12)内の作動媒体(11、31)の変位の位相と、第2容器(13)内の作動媒体(11、31)の変位の位相とが180°ずれている」とは、厳密に180°ずれていることのみを意味するものではなく、作動上の誤差も含む意味である。
また、本発明は、具体的には、第1容器(12)の他端部と第2容器(13)の他端部とを、出力部(18)を挟んで対向配置すればよい。
また、本発明は、具体的には、第1容器(12)と第2容器(13)との間を、出力部(18)を迂回して連通するバイパス通路(28)と、
バイパス通路(28)に配置され、第1、第2容器(12、13)のうち一方の容器から他方の容器への作動媒体(11、31)の流れを許容する逆止弁(29、30)とを備え、
一方の容器の内部圧力と他方の容器の内部圧力との差圧が所定圧力以上のときに逆止弁(29、30)が開弁するようになっている。
これにより、一方の容器の内部圧力が過剰になったときに、一方の容器内の作動媒体(11、31)を他方の容器内に逃がすことができるので、一方の容器の内部圧力を速やかに減少させることができる。このため、一方の容器の内部圧力が過剰になったときに一方の容器が破裂に至ってしまうことを防止できる。
また、本発明は、具体的には、出力部(18)は、第1容器(12)の他端部と連通する第1シリンダ(19)と、
第1シリンダ(19)に摺動可能に支持され、第1容器(12)内の作動媒体(11、31)の液体部分によって押圧される第1ピストン(21)と、
第2容器(13)の他端部と連通する第2シリンダ(20)と、
第2シリンダ(20)に摺動可能に支持され、第2容器(13)内の作動媒体(11、31)の液体部分によって押圧される第2ピストン(22)と、
第1、第2ピストン(21、22)に連結され、第1、第2ピストン(21、22)の直線運動を回転運動に変換するクランク機構(23)とを有している。
これにより、出力部(18)をいわゆるレシプロ形に構成できるので、出力部(18)の構造を簡素化できる。
本発明は、より具体的には、クランク機構(23)は回転軸(27)を有しており、
クランク機構(23)の回転軸(27)を駆動対象機器のみに連結すれば、フライホイールを廃止したレシプロ形の出力部(18)が構成されることとなる。
また、本発明は、より具体的には、出力部(18)は、クランク機構(23)を収納するクランクハウジング(24)を有し、
クランクハウジング(24)の内部空間が第1、第2シリンダ(19、20)と連通し、
クランクハウジング(24)の内部空間には、作動媒体(11、31)が液体状態で充満している。
これにより、第1、第2容器(12、13)のうち一方の容器内の作動媒体(11、31)の液体部分が一方の容器側のピストンとシリンダとの間の微少隙間からクランクハウジング(24)内に漏洩すると、クランクハウジング(24)内の液体状態の作動媒体(11、31)が他方の容器側のピストンとシリンダとの間の微少隙間から他方の容器内に流入する。
同様に、他方の容器内の作動媒体(11、31)の液体部分が他方の容器側のピストンとシリンダとの間の微少隙間からクランクハウジング(24)内に漏洩すると、クランクハウジング(24)内の液体状態の作動媒体(11、31)が一方の容器側のピストンとシリンダとの間の微少隙間から一方の容器内に流入する。
この結果、第1、第2容器(12、13)内の作動媒体(11、31)の液量が所定の液量に維持されるので、第1、第2容器(12、13)内の作動媒体(11、31)の液体部分がクランクハウジング(24)内に漏洩して第1、第2容器(12、13)内の作動媒体(11、31)の液量が減少してしまうことを回避できる。
また、本発明は、具体的には、第1容器(12)の内部空間を第1冷却器(16)と出力部(18)との間で仕切る薄板状の第1ダイアフラム(32)と、
第2容器(13)の内部空間を第2冷却器(17)と出力部(18)との間で仕切る薄板状の第2ダイアフラム(33)とを備え、
作動媒体が第1作動媒体(11)と、第1作動媒体(11)よりも潤滑性能に優れた第2作動媒体(31)とで構成され、
第1容器(12)の内部空間のうち第1ダイアフラム(32)よりも第1冷却器(17)側の空間、及び、第2容器(13)の内部空間のうち第2ダイアフラム(33)よりも第2冷却器(17)側の空間に第1作動媒体(11)が液体状態で流動可能に封入され、
第1容器(12)の内部空間のうち第1ダイアフラム(32)よりも出力部(18)側の空間、第2容器(13)の内部空間のうち第2ダイアフラム(33)よりも出力部(18)側の空間、及び、クランクハウジング(24)の内部空間に第2作動媒体(31)が液体状態で充満している。
これによると、第1、第2ダイアフラム(32、33)によって、第1作動媒体(11)と第2作動媒体(31)との混濁を回避することと、第1作動媒体(11)と第2作動媒体(31)との間で互いに変位を伝達可能にすることとを両立できる。このため、外燃機関の基本的作動に支障を来すことなく、作動媒体を第1作動媒体(11)と第2作動媒体(31)とで構成することができる。
そして、クランクハウジング(24)の内部空間に第1作動媒体(11)よりも潤滑性能に優れた第2作動媒体(31)が液体状態で充満しているので、レシプロ形の出力部(18)の潤滑性を向上させることができる。
また、本発明は、具体的には、出力部(18)は、偏心回転するルーローの三角形を用いたローター(36)と、
ローター(36)を収納するとともに、ローター(36)に適合するペリトロコイド曲線で構成される内壁面を有するローターハウジング(37)と、
ローター(36)の偏心回転を軸周りの回転運動に変換するエキセントリックシャフト(41)とを有し、
ローターハウジング(37)の内壁面は、第1、第2窪み部(37a、38a)が形成された繭形状を有しており、
第1窪み部(37a)には、ローターハウジング(37)の内部空間と第1容器(12)の他端部とを連通する第1ポート(38)が開口し、
第2窪み部(38a)には、ローターハウジング(37)の内部空間と第2容器(13)の他端部とを連通する第2ポート(39)が開口し、
ローターハウジング(37)の内部空間は、ローター(36)によって3つの可変容積室に区画され、
3つの可変容積室には、作動媒体(11、31)が液体状態で充満している。
これにより、出力部(18)をいわゆるロータリー形に構成できるので、上述したレシプロ形と比較して出力部(18)の構造をより簡素化できるとともに、出力部(18)の体格を小型化できる。
なお、本発明における「第1窪み部(37a)には、第1ポート(38)が開口している」は、厳密に第1窪み部(37a)に第1ポート(38)が開口していることのみを意味するものではなく、第1窪み部(37a)の近傍部位に第1ポート(38)が開口していることをも含む意味のものである。
同様に、本発明における「第2窪み部(38a)には、第2ポート(39)が開口している」は、厳密に第2窪み部(38a)に第2ポート(39)が開口していることのみを意味するものではなく、第2窪み部(38a)の近傍部位に第2ポート(39)が開口していることをも含む意味のものである。
本発明は、より具体的には、エキセントリックシャフト(41)は回転軸(41b)を有しており、
エキセントリックシャフト(41)の回転軸(41b)を駆動対象機器のみに連結すれば、フライホイールを廃止したロータリー形の出力部(18)が構成されることとなる。
また、本発明は、より具体的には、ローター(36)が所定の回転位置にあるときには、第1ポート(38)と第2ポート(39)とが、3つの可変容積室のうち1つの可変容積室を介して連通するようになっている。
これによると、ローター(36)が所定の回転位置になったときに、出力部(18)を介して第1、第2容器(12、13)が連通するので、第1、第2容器(12、13)の内部圧力が均圧化することができる。このため、第1容器(11)側の出力と第2容器(11)側の出力とのバランスを良くすることができる。
また、本発明は、より具体的には、第1容器(12)の内部空間を第1冷却器(16)と出力部(18)との間で仕切る薄板状の第1ダイアフラム(32)と、
第2容器(13)の内部空間を第2冷却器(17)と出力部(18)との間で仕切る薄板状の第2ダイアフラム(33)とを備え、
作動媒体が第1作動媒体(11)と、第1作動媒体(11)よりも潤滑性能に優れた第2作動媒体(31)とで構成され、
第1容器(12)の内部空間のうち第1ダイアフラム(32)よりも第1冷却器(17)側の空間、及び、第2容器(13)の内部空間のうち第2ダイアフラム(33)よりも第2冷却器(17)側の空間に第1作動媒体(11)が液体状態で流動可能に封入され、
第1容器(12)の内部空間のうち第1ダイアフラム(32)よりも出力部(18)側の空間、第2容器(13)の内部空間のうち第2ダイアフラム(33)よりも出力部(18)側の空間、及び、3つの可変容積室に第2作動媒体(31)が液体状態で充満している。
これにより、外燃機関の基本的作動に支障を来すことなく、3つの可変容積室に第1作動媒体(11)よりも潤滑性能に優れた第2作動媒体(31)を液体状態で充満させることができるので、ロータリー形の出力部(18)の潤滑性を向上させることができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について説明する。図1は本実施形態による外燃機関10の概略構成を表す構成図である。本実施形態による外燃機関10は駆動対象機器、例えば、発電装置の駆動源として用いられるものである。
外燃機関10は、作動媒体11が液体状態で流動可能に封入された第1、第2容器12、13を備え、第1、第2容器12、13内の作動媒体11の一部を加熱して作動媒体11の蒸気を発生させる第1加熱器14、15と、作動媒体11の蒸気を冷却する第1冷却器16、17とが第1、第2容器12、13にそれぞれ配置されている。本例では、作動媒体11として水を用いているが、冷媒等を用いてもよい。
第1、第2容器12、13は、上下方向に延びる第1直線部12a、13aと、第1直線部12a、13aの下端部から水平方向に延びる第2直線部12b、13bとを有する略L字状に形成された管状の圧力容器である。第1直線部12a、13aの上端部に第1加熱器14、15が配置され、第1直線部12a、13aの中間部、すなわち、第1加熱器14、15よりも下方に第1冷却器16、17が配置されている。
本実施形態の第1加熱器14、15は高温ガス(例えば、自動車の排気ガス)と熱交換するものであるが、第1加熱器14、15を電気ヒータで構成してもよい。また、本実施形態の第1冷却器16、17には冷却水が循環するようになっている。図示を省略しているが、冷却水が作動媒体11の蒸気から奪った熱を放熱する放熱器が、冷却水の循環回路中に配置されている。
第1、第2容器12、13のうち第1加熱器14、15と接触する部位及び第1冷却器16、17と接触する部位は熱伝導率に優れた材料とすることが望ましく、本例では、当該部位を銅又はアルミニウム製としている。なお、当該部位に第1加熱器14、15、第1冷却器16、17を一体に形成してもよい。
一方、第1、第2容器12、13のうち第1加熱器14、15及び第1冷却器16、17と接触しない部位は断熱性に優れた材料とすることが望ましく、本例では、作動媒体11を水としていることから当該部位をステンレス製としている。
図示を省略しているが、作動媒体11が気化する空間を確保するために、第1直線部12a、13aの上端部には所定体積の気体(例えば、空気)が封入されている。
第1、第2容器12、13のうち第2直線部12b、13b側の端部同士の間には、作動媒体の変位を機械的エネルギに変換して出力する出力部18が配置されている。
出力部18は、第1、第2容器12、13のうち第2直線部12b、13b側の端部と連通する第1、第2シリンダ19、20と、第1、第2シリンダ19、20に摺動可能に支持された第1、第2ピストン21、22と、第1、第2ピストン21、22に連結されたクランク機構23と、クランク機構23を収納するクランクハウジング24等から構成されている。
クランクハウジング24の内部空間は第1、第2シリンダ19、20と連通している。また、クランクハウジング24の内部空間には、作動媒体11が液体状態で充満している。クランク機構23は、第1、第2ピストン21、22と連結された第1、第2ロッド25、26と、回転軸27とを有している。
クランク機構23の回転軸27はクランクハウジング24に対して回転可能に支持されている。本例では、回転軸27の端部をクランクハウジング24の図示しない貫通孔からクランクハウジング24外部に突出させており、回転軸27の外周面とクランクハウジング24の貫通孔の内周面との間に図示しないシール機構を設けている。なお、周知のマグネットカップリング方式によって回転軸27をクランクハウジング24に対して回転可能に支持してもよい。
また、本例では、クランク機構23の回転軸27にフライホイールが連結されておらず、回転軸27が駆動対象機器(例えば、発電装置)のみに連結されている。
次に、上記構成における基本的作動を図2に基づいて説明する。まず、図2の左上図に示す状態では、第1容器12においては、第1直線部12a内の作動媒体11の液面11aが最も上昇しており、第1直線部12aの上端部、すなわち、第1加熱器14が配置された部位に位置している(以下、このときの作動媒体11の液面11aの位置を上死点と言う。)。また、第1ピストン21はクランク機構23から最も離れた状態になっている。
一方、第2容器13においては、第1直線部13a内の作動媒体11の液面11aが最も下降しており、第1直線部13aの中間部、すなわち、第2冷却器17が配置された部位に位置している(以下、このときの作動媒体11の液面11aの位置を下死点と言う。)。作動媒体11の液面11aの上方には、作動媒体11の蒸気が蓄積されている。また、第2ピストン22はクランク機構23に最も近づいた状態になっている。
この状態において、第1容器12において、第1加熱器14が作動媒体(水)11を加熱して気化させると、第1直線部12aの上端部に高温・高圧の作動媒体11の蒸気が蓄積されて、第1直線部12a内の作動媒体11の液面11aを押し下げる。
すると、図2の右上図に示すように、蒸気が第1直線部12a内の作動媒体11の液面11aを押し下げるので、作動媒体11の液体部分が出力部18側に押し出され、作動媒体11の液体部分が第1ピストン21をクランク機構23側(図2の右方側)に押圧して押し出す。これにより、クランク機構23が図2における時計回り方向に回転する。
一方、第2容器13においては、作動媒体11の液面11aの上方に蓄積された蒸気が第2冷却器17により冷却されて液化するとともに、クランク機構23の回転によって第2ピストン22がクランク機構23から遠ざかる方向(図2の右方側)に押し戻され、作動媒体11の液体部分が第1直線部13aの上端部側に押し戻される。
次に、図2の右下図に示すように、第1容器12において作動媒体11の液面11aが下死点まで押し下げられるとともに、第2容器13において作動媒体11の液面11aが上死点まで押し上げられると、第1容器12においては蒸気が第1冷却器16により冷却されて液化する。このため、作動媒体11の液体部分を出力部18側に押し出す力が消滅する。
これと同時に、第2容器13においては、第2加熱器15により作動媒体11が加熱されて作動媒体11の蒸気が発生し、作動媒体11の液体部分が出力部18側に押し出され、作動媒体11の液体部分が第2ピストン22をクランク機構23側に押圧して押し出す。これにより、クランク機構23が図2における時計回り方向に回転する。
すると、クランク機構23の回転によって第1ピストン21がクランク機構23から遠ざかる方向(図2の左方側)に押し戻され、作動媒体11の液体部分が第1直線部12aの上端部側に押し戻される。
そして、図2の左上図に示すように、第1容器12において作動媒体11の液面11aが上死点まで押し上げられるとともに、第2容器13において作動媒体11の液面11aが下死点まで押し下げられる。
こうした動作は、第1加熱器14、15及び第1冷却器16、17の作動を停止させるまで繰り返し実行され、その間、第1、第2容器12、13内の作動媒体11の液体部分は周期的に変位(いわゆる自励振動)して、第1、第2ピストン21、22を往復駆動させ、クランク機構23の回転軸27を連続的に回転させることになる。これにより、作動媒体11の液体部分の自励振動を回転軸27の回転運動として取り出すことができる。
上記の説明からわかるように、本実施形態では、第1、第2容器12、13のうち一方の容器側から得られる機械的エネルギの一部を利用して、他方の容器内の作動媒体11の液体部分を押し戻すことができる。このため、フライホイールを用いることなく作動媒体11の液体部分を押し戻すことができるので、外燃機関10の応答性が良好であり、例えば、外燃機関10の始動と停止を速やかに行うことができる。
また、本実施形態では、第1、第2容器12、13間において、作動媒体11の液体部分の自励振動の位相が180°ずれることとなる。すなわち、一方の容器で作動媒体11の液面11aが上死点にあるとき、他方の容器では作動媒体11の液面11aが下死点にある。このため、一方の容器側から出力される機械的エネルギを効果的に利用して、他方の容器内の作動媒体11の液体部分を押し戻すことができる。
また、本実施形態では、出力部18をいわゆるレシプロ形に構成しているので、出力部18の構造が簡素である。
また、本実施形態では、出力部18の内部空間に作動媒体11が液体状態で充満しているので、一方の容器内の作動媒体11の液体部分の一部が出力部18のピストンとシリンダとの間に存在する微小隙間(クリアランス)を通じて出力部18内に漏洩すると、その分、出力部18内の液体状態の作動媒体11が他方の容器内に流入することとなる。
同様に、他方の容器内の作動媒体11の液体部分の一部が出力部18のピストンとシリンダとの間の微小隙間から出力部18内に漏洩すると、その分、出力部18内の液体状態の作動媒体11が一方の容器内に流入することとなる。
この結果、第1、第2容器12、13内の作動媒体11の液量が所定の液量に維持されるので、第1、第2容器12、13内の作動媒体11の液体部分が出力部18のピストンとシリンダとの間の微小隙間から漏洩して第1、第2容器12、13内の作動媒体11の液量が減少してしまうことを回避できる。
(第2実施形態)
本第2実施形態は、上記第1実施形態に対して、第1、第2容器12、13の内部圧力が過剰になったときに第1、第2容器12、13の破裂を防止する機構を追加したものである。
本実施形態は、図3に示すように、第1、第2容器12、13の第2直線部12b、13b同士をバイパス通路28によって連通させる。バイパス通路28の中間部は2本に分岐しており、分岐した2本の部分のうち一方に第1逆止弁29が配置され、他方に第2逆止弁30が配置されている。なお、第1、第2逆止弁29、30は、本発明における逆止弁に該当するものである。
第1逆止弁29は、第1容器12側から第2容器13側への作動媒体11の液体部分の流れを許容し、第1逆止弁29の第1容器12側の圧力と第1逆止弁29の第2容器13側の圧力との差圧が所定圧力以上のときに開弁するようになっている。換言すれば、第1逆止弁29は、第1容器12の内部圧力と第2容器13の内部圧力との差圧が所定圧力以上のときに開弁する。
第2逆止弁30は、第2容器13側から第1容器12側への作動媒体11の液体部分の流れを許容し、第2逆止弁30の第2容器13側の圧力と第2逆止弁30の第1容器12側の圧力との差圧が所定圧力以上のときに開弁するようになっている。換言すれば、第1逆止弁29は、第2容器13の内部圧力と第1容器12の内部圧力との差圧が所定圧力以上のときに開弁する。
図4は本実施形態の作動説明図であり、第2容器13の内部圧力が過剰になった状態を示している。第2容器13の内部圧力が過剰になり、第2容器13側と第1容器12側との差圧が所定圧力以上になると、第2逆止弁30が開弁する。
これにより、図4中の矢印に示すように第2容器13内の作動媒体11の液体部分を第1容器12へ逃がすことができるので、第2容器13の内部圧力を速やかに減少させることができる。この結果、第2容器13の内部圧力が過剰になったときに第2容器13が破裂に至ってしまうことを防止できる。
図示を省略しているが、同様に、第1容器12の内部圧力が過剰になると第1容器12側と第2容器13側との差圧が所定圧力以上になるので、第1逆止弁29が開弁する。これにより、第1容器12内の作動媒体11の液体部分を第2容器13へ逃がすことができるので、第1容器12の内部圧力を速やかに減少させることができる。この結果、第1容器12の内部圧力が過剰になったときに第1容器12が破裂に至ってしまうことを防止できる。
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、作動媒体を1種類の作動媒体11で構成しているが、本第3実施形態は、図5に示すように、作動媒体を第1作動媒体11と、第1作動媒体11よりも潤滑性能に優れた第2作動媒体31とで構成している。なお、本例では、第1作動媒体11として水を用い、第2作動媒体31として油を用いている。
第1作動媒体11と第2作動媒体31とを分離するために、第1容器12の第2直線部12bに第1ダイアフラム32が配置され、第2容器13の第2直線部13bに第2ダイアフラム33が配置されている。本例では、第1ダイアフラム32をバイパス通路28よりも第1冷却器16側に配置し、第2ダイアフラム33をバイパス通路28よりも第2冷却器17側に配置している。
第1ダイアフラム32は第1ダイアフラムケース34に収納され、第2ダイアフラム33は第2ダイアフラムケース35に収納されている。
第1ダイアフラム32によって第1容器12の内部空間が、第1加熱器14及び第1冷却器16側の空間と、出力部18側の空間とに区画される。同様に、第2ダイアフラム33によって第2容器13の内部空間が、第2加熱器15及び第2冷却器17側の空間と、出力部18側の空間とに区画される。
すなわち、外燃機関10の内部空間が、第1ダイアフラム32よりも第1加熱器14及び第1冷却器16側の空間と、第2ダイアフラム33よりも第2加熱器15及び第2冷却器17側の空間と、第1、第2ダイアフラム32、33間の空間の3つの空間に区画される。
この3つの空間のうち、第1ダイアフラム32よりも第1加熱器14及び第1冷却器16側の空間と、第2ダイアフラム33よりも第2加熱器15及び第2冷却器17側の空間とに第1作動媒体11を液体状態で流動可能に封入する。そして、この3つの空間のうち残余の空間、すなわち、第1、第2ダイアフラム32、33間の空間に、第2作動媒体31を液体状態で充満させる。
これによると、第1作動媒体11の変位を第1、第2ダイアフラム32、33を介して第2作動媒体31に伝達することができる。同様に、第2作動媒体31の変位を第1、第2ダイアフラム32、33を介して第1作動媒体11に伝達することができる。
このため、第1、第2作動媒体11、31が上記各実施形態における作動媒体と同様に自励振動するので、第1、第2作動媒体11、31の自励振動を回転軸27の回転運動として取り出すことができる。換言すれば、外燃機関10の基本的作動に支障を来すことなく、作動媒体を第1作動媒体11と第2作動媒体31とで構成することができる。
そして、本実施形態では、出力部18内に、第1作動媒体(水)11よりも潤滑性能に優れた第2作動媒体(油)31が封入されることとなるので、出力部18の潤滑や圧力シールを良好に行うことができる。
なお、本例では、第1ダイアフラム32をバイパス通路28よりも第1冷却器16側に配置し、第2ダイアフラム33をバイパス通路28よりも第2冷却器17側に配置しているが、第1ダイアフラム32をバイパス通路28と出力部18との間に配置し、第2ダイアフラム33をバイパス通路28と出力部18との間に配置してもよい。
(第4実施形態)
上記第1実施形態では、出力部18をいわゆるレシプロ形に構成しているが、本第3実施形態は、図6に示すように、出力部18をいわゆるロータリー形に構成している。
具体的には、出力部18は、偏心回転するルーローの三角形を用いたローター36と、ローター36に適合するペリトロコイド曲線を用いたローターハウジング37とを有している。すなわち、ローター36はローターハウジング37に収納され、ローターハウジング37の内部空間はローター36によって3つの可変容積室に区画される。この3つの可変容積室には作動媒体11が液体状態で充満している。
ローターハウジング37の内壁面のうち図6の紙面に対して垂直な内壁面は、第1、第2窪み部37a、37bを有する繭形状を形成しており、第1窪み部37aには第1ポート38が開口し、第2窪み部37bには第2ポート39が開口している。第1、第2ポート38、39はそれぞれローターハウジング37を貫通する穴によって構成されており、第1ポート38は第1容器12の第2直線部12b側の端部と連通し、第2ポート39は第2容器13の第2直線部13b側の端部と連通している。
第1、第2ポート38、39は、ローターハウジング37の内壁面において、第1、第2窪み部37a、37bを起点としてローターハウジング37の内壁面の繭形状に沿う方向の両方向(図6では上下方向)に延びる形状で開口しており、本例では、ローター36の回転角にして約60°の範囲にわたって開口している。
なお、図示を省略しているが、第1、第2ポート38、39は、ローターハウジング37の内壁面であって図6の紙面に対して垂直な内壁面のうち、図6の紙面垂直方向における中央部のみに開口している。
ローター36の3つ頂点部にはそれぞれアペックスシール40が配置されており、ローター36はアペックスシール40を介してローターハウジング37の内壁面に摺動する。
ローター36の中心には貫通穴36aが形成されている。この貫通穴36aには、エキセントリックシャフト41の偏心部41aが図示しないベアリング機構を介して組み付けられている。また、貫通穴36aには、ローターハウジング37に固定された固定ギヤ42と噛み合うインターナルギヤ36bが形成されている。
固定ギヤ42は、ローター36をローターハウジング37のペリトロコイド曲線に沿って回転させるためのものであり、エキセントリックシャフト41の回転軸41bと同軸上に配置されている。
インターナルギヤ36bと固定ギヤ42は3:2の比で噛み合っている。これにより、エキセントリックシャフト41の回転数とローター36の回転数との比は3:1となる。
エキセントリックシャフト41の回転軸41bはローターハウジング37に対して回転可能に支持されている。本例では、エキセントリックシャフト41の回転軸41bの端部をローターハウジング37の図示しない貫通孔からクランクハウジング24外部に突出させ、回転軸41bの外周面とローターハウジング37の貫通孔の内周面との間に図示しないシール機構を設けている。なお、周知のマグネットカップリング方式によってエキセントリックシャフト41の回転軸41bをローターハウジング37に対して回転可能に支持してもよい。
また、本例では、エキセントリックシャフト41の回転軸41bにフライホイールが連結されておらず、回転軸41bが駆動対象機器(例えば、発電装置)のみに連結されている。
なお、本例では、エキセントリックシャフト41の回転軸41bが水平方向と平行になるように出力部18を配置しているが、エキセントリックシャフト41の回転軸41bが上下方向と平行になるように出力部18を配置してもよい。
次に、本実施形態における作動を図7に基づいて説明する。なお、図示の都合上、図7では左上図のみに符号を付しており、左上図以外の図では左上図と同じ構成部分の符号を省略している。
図7の左上図に示す状態におけるローター36の回転角を0°とする。なお、本例では、ローター36が図7における時計回り方向に回転するので、ローター36の回転角の正方向を図7における時計回り方向とする。
ローター36の回転角が0°のときは、第1、第2容器12、13において作動媒体11の液面11aがともに下死点に位置している。また、3つのアペックスシール40のうち1つのアペックスシール40は第1ポート38と重合しており、他の1つのアペックスシール40は第2ポート39と重合している。
より具体的には、1つのアペックスシール40は第1ポート38のうちローター36の回転方向側の端部(図6の上端部)近傍に位置しており、他の1つのアペックスシール40は第2ポート39のうちローター36の回転方向と反対側の端部(図6の上端部)近傍に位置している。
3つのアペックスシール40のうち残余のアペックスシール40はローターハウジング37の繭形状の下方側の頂点部に位置している。
なお、以下では、3つのアペックスシール40のうちいずれか1つのアペックスシール40が第1ポート38と重合している状態を第1ポート38の開状態と言い、3つのアペックスシール40のいずれもが第1ポート38と重合していない状態を、第1ポート38の閉状態と言う。
同様に、3つのアペックスシール40のうちいずれか1つのアペックスシール40が第2ポート34の開口部35aと重合している状態を第2ポート39の開状態と言い、3つのアペックスシール40のいずれもが第2ポート39と重合していない状態を第2ポート39の閉状態と言う。
つまり、ローター36の回転角が0°のときは、第1、第2ポート38、39がともに開状態になっている。
このように、第1、第2ポート38、39がともに開状態になっていると、第1、第2ポート38、39がローターハウジング37内の3つの可変容積室のうち上側に位置するの可変容積室を介して連通するので、第1、第2容器12、13が連通することとなる。これにより、第1、第2容器12、13の内部圧力が均圧される。
この状態からローター36が図7における時計回り方向に微小角度(本例では、約3°)だけ回転すると、第1のアペックスシール40が第1ポート38から外れ、第1ポート38が閉状態になる。このとき、第1容器12においては、作動媒体11の液面11aの上方に蓄積された作動媒体11の蒸気が第1冷却器16により冷却されて液化する。
さらにローター36が図7における時計回り方向に回転すると、第1ポート38が閉状態になっているので、図7の矢印aのようにローターハウジング37内の液体状態の作動媒体11が第1ポート38を通じて第1容器12内に吐出されるので、第1容器12内の作動媒体11の液体部分が第1加熱器14側に押し戻される。
このとき、第2ポート39は開状態になっているので、第2ポート39側ではローターハウジング37内の液体状態の作動媒体11が図7の矢印bのように流れ、第2ポート39から吐出されない。このため、第2容器13内の作動媒体11の液体部分が第2加熱器15側に押し戻されることはなく、第2容器13における作動媒体11の液面11aは下死点で維持される。
ローター36の回転角が30°になると、第1容器12における作動媒体11の液面11aが上死点に到達する。そして、第1容器12において作動媒体11が加熱されて作動媒体11の蒸気が発生して、作動媒体11の液面11aが下がると、図7の矢印cのように第1容器12内の作動媒体11の液体部分が第1ポート38を通じてローターハウジング37内に流入し、流入する作動媒体11の圧力によってローター36が図7における時計回り方向に回転駆動される。
このときも、第2ポート39は開状態になっているので、第2容器13における作動媒体11の液面11aは下死点で維持される。
図7の中央図に示すように、ローター36の回転角が60°になると、第1容器12における作動媒体11の液面11aが下死点に到達するので、第1、第2容器12、13において作動媒体11の液面11aがともに下死点になる。また、ローターハウジング37に対するローター36の位置関係は、ローター36の回転角が0°のときと上下対称になっており、第1、第2ポート38、39がともに開状態になる。
これにより、第1、第2ポート38、39がローターハウジング37内の3つの可変容積室のうち下側に位置する可変容積室を介して連通するので、第1、第2容器12、13が連通することとなる。これにより、第1、第2容器12、13の内部圧力が均圧される。
さらにローター36が図7における時計回り方向微小角度(本例では、約3°)だけ回転すると、第2ポート39が閉状態になる。このとき、第2容器13においては、作動媒体11の液面11aの上方に蓄積された作動媒体11の蒸気が第2冷却器17により冷却されて液化する。
さらにローター36が図7における時計回り方向に回転すると、第2ポート39が閉状態になっているので、図7の矢印dのようにローターハウジング37内の液体状態の作動媒体11が第2ポート39を通じて第2容器13内に吐出されるので、第2容器13内の作動媒体11の液体部分が第2加熱器15側に押し戻される。
このとき、第1ポート38は開状態になっているので、第1ポート38側ではローターハウジング37内の液体状態の作動媒体11が図7の矢印eのように流れ、第1ポート38から吐出されない。このため、第1容器12内の作動媒体11が第1加熱器14側に押し戻されることはなく、第1容器12における作動媒体11の液面11aは下死点で維持される。
ローター36の回転角が90°になると、第2容器13における作動媒体11の液面11aが上死点に到達する。そして、第2容器13において作動媒体11が加熱されて作動媒体11の蒸気が発生して、作動媒体11の液面11aが下がると、図7の矢印fのよう第2容器13内の作動媒体11の液体部分が第2ポート39を通じてローターハウジング37内に流入し、流入する作動媒体11の圧力によってローター36が図7における時計回り方向に回転駆動される。
このときも、第1ポート38は開状態になっているので、第1容器12における作動媒体11の液面11aは下死点で維持される。
そして、図7の右下図に示すように、ローター36の回転角が120°になる。この状態は、図7の左上図に示すローター36の回転角が0°の状態と同じである。このように、ローター36が120°回転する間にエキセントリックシャフト41は360°回転することとなる。
そして、こうした動作は、第1加熱器14、15及び第1冷却器16、17の作動を停止させるまで繰り返し実行され、その間、第1、第2容器12、13内の作動媒体11の液体部分は周期的に変位(いわゆる自励振動)して、ローター36を回転駆動させ、エキセントリックシャフト41を回転させることになる。これにより、作動媒体11の自励振動をエキセントリックシャフト41の回転軸41bの回転運動として取り出すことができる。
上記の説明からわかるように、本実施形態では、上記第1実施形態と同様に、第1、第2容器12、13のうち一方の容器側から得られる機械的エネルギの一部を利用して、他方の容器内の作動媒体11の液体部分を押し戻すことができるので、クランクシャフトを廃止できる。このため、外燃機関10の応答性が良好である。
図8は、上記した本実施形態の作動をタイミング図で示したものである。図8からわかるように、第1、第2容器12、13間において作動媒体11の液体部分の自励振動の位相は、ローター36の回転角としては60°ずれている。したがって、エキセントリックシャフト41の回転角としては第1、第2容器12、13間で位相が180°ずれていることとなる。
本実施形態では、出力部18をいわゆるロータリー形に構成しているので、上記第1実施形態のように出力部18をレシプロ形に構成する場合と比較して、出力部18の構造を簡素化できるとともに、出力部18の体格を小型化できる。
さらに、本実施形態では、第1、第2容器12、13において作動媒体11の液面11aがともに下死点になっているときに第1、第2ポート38、39をともに開状態になるので、第1、第2容器12、13の内部圧力を均圧化することができる。このため、第1容器12側の出力と第2容器11側の出力とのバランスを良くすることができる。
(第5実施形態)
図8に示す本第5実施形態は、上記第4実施形態に対して上記第3実施形態を適用したものである。これにより、出力部18をいわゆるロータリー形に構成したものにおいても、第1、第2容器12、13の内部圧力が過剰になったときに一方の容器が破裂に至ってしまうことを防止できるとともに、出力部18の潤滑や圧力シールを良好に行うことができる。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、第1、第2容器12、13を1本の管状に形成しているが、第1、第2容器12、13を複数本の分岐管状に形成してもよい。例えば、第1、第2容器12、13の第1直線部12a、13aを複数本に分岐させてもよい。
また、上記各実施形態では、第1、第2容器12、13の第1直線部12a、13aが上下方向に延びているが、第1加熱器14、15によって発生した作動媒体11の蒸気が出力部18まで流動しない構成であればよく、例えば、第1直線部12a、13aが上下方向に対して傾斜した方向または水平方向に延びていてもよい。
また、上記第4、第5実施形態では、第1、第2ポート38、39が、ローターハウジング37の内壁面のうち図6の紙面に対して垂直な内壁面に開口しているが、第1、第2ポート38、39の開口部位は第1、第2窪み部37a、38aの近傍部位であればよく、例えば、ローターハウジング37の内壁面のうち図6の紙面と平行な内壁面であって、第1、第2窪み部37a、38aの近傍部位に開口するようにしてもよい。
また、上記各実施形態ではフライホイールを廃止して、第1、第2容器12、13のうち一方の容器側から得られる機械的エネルギの一部のみを利用して、他方の容器内の作動媒体11を押し戻しているが、上記第1〜第3実施形態の回転軸27にフライホイールを連結し、上記第1〜第3実施形態のエキセントリックシャフト41にフライホイールを連結し、フライホイールのイナーシャを補助的に利用して、第1、第2容器12、13内の作動媒体11を押し戻すようにしてもよい。
この場合は、フライホイールのイナーシャを補助的に利用するにすぎないので、フライホイールのイナーシャのみによって作動媒体を押し戻す上記従来技術と比較して、フライホイールを軽量化できる。このため、上記従来技術と比較して外燃機関の応答性を向上できる。
また、上記第1〜第3実施形態では、第1、第2ピストン21、22にクランク機構23を連結して、第1、第2ピストン21、22の往復運動をクランク機構23によって回転運動に変換して出力するようになっているが、第1、第2ピストン21、22同士を直接連結して、第1、第2ピストン21、22の往復運動を回転運動に変換することなく、往復運動のままで出力するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態による外燃機関の概略構成図である。 本発明の第1実施形態による外燃機関の作動説明図である。 本発明の第2実施形態による外燃機関の概略構成図である。 本発明の第2実施形態による外燃機関の作動説明図である。 本発明の第3実施形態による外燃機関の概略構成図である。 本発明の第4実施形態による外燃機関の概略構成図である。 本発明の第4実施形態による外燃機関の作動説明図である。 本発明の第4実施形態による外燃機関の作動のタイミング図である。 本発明の第5実施形態による外燃機関の概略構成図である。
符号の説明
11…作動媒体、12…第1容器、13…第2容器、14…第1加熱器、
15…第2加熱器、16…第1冷却器、17…第2冷却器、18…出力部、
19…第1シリンダ、20…第2シリンダ、21…第1ピストン、22…第2ピストン、
23…クランク機構、24…クランクハウジング。

Claims (11)

  1. 作動媒体(11、31)が液体状態で流動可能に封入された管状の第1、第2容器(12、13)と、
    前記第1容器(12)の一端部側に配置され、前記第1容器(12)内の前記作動媒体(11)の一部を加熱して前記作動媒体(11)の蒸気を発生させる第1加熱器(14)と、
    前記第1容器(12)の他端部と前記第1加熱器(14)との間に配置され、前記第1容器(12)内の前記蒸気を冷却して液化させる第1冷却器(16)と、
    前記第2容器(13)の一端部側に配置され、前記第2容器(13)内の前記作動媒体(11)の一部を加熱して前記作動媒体(11)の蒸気を発生させる第2加熱器(15)と、
    前記第2容器(13)の他端部と前記第2加熱器(15)との間に配置され、前記第2容器(13)内の前記蒸気を冷却して液化させる第2冷却器(17)と、
    前記第1容器(12)の他端部と前記第2容器(13)の他端部との間に配置され、前記第1、第2容器(12、13)内における前記蒸気の発生と液化によって生じる前記第1、第2容器(12、13)内の前記作動媒体(11、31)の液体部分の変位を機械的エネルギに変換して出力する出力部(18)とを備え、
    前記出力部(18)は、前記第1、第2容器(12、13)のうち一方の容器側から得られた前記機械的エネルギの一部を、前記第1、第2容器(12、13)のうち他方の容器内の前記作動媒体(11、31)の液体部分に与えるように構成され、
    前記他方の容器内の前記作動媒体(11、31)の液体部分が、前記蒸気の発生によって前記出力部(18)側に押し出された後に、前記機械的エネルギの一部によって元の位置に向かって押し戻され、
    前記第1容器(12)の他端部と前記第2容器(13)の他端部とが、前記出力部(18)を挟んで対向配置されていることを特徴とする外燃機関。
  2. 前記第1容器(12)内の前記作動媒体(11、31)の液体部分の変位の位相と、前記第2容器(13)内の前記作動媒体(11、31)の液体部分の変位の位相とが180°ずれるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の外燃機関。
  3. 前記第1容器(12)と前記第2容器(13)との間を、前記出力部(18)を迂回して連通するバイパス通路(28)と、
    前記バイパス通路(28)に配置され、前記第1、第2容器(12、13)のうち一方の容器から他方の容器への前記作動媒体(11、31)の流れを許容する逆止弁(29、30)とを備え、
    前記一方の容器の内部圧力と前記他方の容器の内部圧力との差圧が所定圧力以上のときに前記逆止弁(29、30)が開弁するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の外燃機関。
  4. 前記出力部(18)は、前記第1容器(12)の他端部と連通する第1シリンダ(19)と、
    前記第1シリンダ(19)に摺動可能に支持され、前記第1容器(12)内の前記作動媒体(11、31)の液体部分によって押圧される第1ピストン(21)と、
    前記第2容器(13)の他端部と連通する第2シリンダ(20)と、
    前記第2シリンダ(20)に摺動可能に支持され、前記第2容器(13)内の前記作動媒体(11、31)の液体部分によって押圧される第2ピストン(22)と、
    前記第1、第2ピストン(21、22)に連結され、前記第1、第2ピストン(21、22)の直線運動を回転運動に変換するクランク機構(23)とを有していることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の外燃機関。
  5. 前記クランク機構(23)は回転軸(27)を有しており、
    前記クランク機構(23)の回転軸(27)が駆動対象機器のみに連結されていることを特徴とする請求項に記載の外燃機関。
  6. 前記出力部(18)は、前記クランク機構(23)を収納するクランクハウジング(24)を有し、
    前記クランクハウジング(24)の内部空間が前記第1、第2シリンダ(19、20)と連通し、
    前記クランクハウジング(24)の内部空間には、前記作動媒体(11、31)が液体状態で充満していることを特徴とする請求項4または5に記載の外燃機関。
  7. 前記第1容器(12)の内部空間を前記第1冷却器(16)と前記出力部(18)との間で仕切る薄板状の第1ダイアフラム(32)と、
    前記第2容器(13)の内部空間を前記第2冷却器(17)と前記出力部(18)との間で仕切る薄板状の第2ダイアフラム(33)とを備え、
    前記作動媒体が第1作動媒体(11)と、前記第1作動媒体(11)よりも潤滑性能に優れた第2作動媒体(31)とで構成され、
    前記第1容器(12)の内部空間のうち前記第1ダイアフラム(32)よりも前記第1冷却器(17)側の空間、及び、前記第2容器(13)の内部空間のうち前記第2ダイアフラム(33)よりも前記第2冷却器(17)側の空間に前記第1作動媒体(11)が液体状態で流動可能に封入され、
    前記第1容器(12)の内部空間のうち前記第1ダイアフラム(32)よりも前記出力部(18)側の空間、前記第2容器(13)の内部空間のうち前記第2ダイアフラム(33)よりも前記出力部(18)側の空間、及び、前記クランクハウジング(24)の内部空間に前記第2作動媒体(31)が液体状態で充満していることを特徴とする請求項に記載の外燃機関。
  8. 前記出力部(18)は、偏心回転するルーローの三角形を用いたローター(36)と、
    前記ローター(36)を収納するとともに、前記ローター(36)に適合するペリトロコイド曲線で構成される内壁面を有するローターハウジング(37)と、
    前記ローター(36)の偏心回転を軸周りの回転運動に変換するエキセントリックシャフト(41)とを有し、
    前記ローターハウジング(37)の内壁面は、第1、第2窪み部(37a、38a)が形成された繭形状を有しており、
    前記第1窪み部(37a)には、前記ローターハウジング(37)の内部空間と前記第1容器(12)の他端部とを連通する第1ポート(38)が開口し、
    前記第2窪み部(38a)には、前記ローターハウジング(37)の内部空間と前記第2容器(13)の他端部とを連通する第2ポート(39)が開口し、
    前記ローターハウジング(37)の内部空間は、前記ローター(36)によって3つの可変容積室に区画され、
    前記3つの可変容積室には、前記作動媒体(11、31)が液体状態で充満していることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の外燃機関。
  9. 前記エキセントリックシャフト(41)は回転軸(41b)を有しており、
    前記エキセントリックシャフト(41)の回転軸(41b)が駆動対象機器のみに連結されていることを特徴とする請求項に記載の外燃機関。
  10. 前記ローター(36)が所定の回転位置にあるときには、前記第1ポート(38)と前記第2ポート(39)とが、前記3つの可変容積室のうち1つの可変容積室を介して連通するようになっていることを特徴とする請求項8または9に記載の外燃機関。
  11. 前記第1容器(12)の内部空間を前記第1冷却器(16)と前記出力部(18)との間で仕切る薄板状の第1ダイアフラム(32)と、
    前記第2容器(13)の内部空間を前記第2冷却器(17)と前記出力部(18)との間で仕切る薄板状の第2ダイアフラム(33)とを備え、
    前記作動媒体が第1作動媒体(11)と、前記第1作動媒体(11)よりも潤滑性能に優れた第2作動媒体(31)とで構成され、
    前記第1容器(12)の内部空間のうち前記第1ダイアフラム(32)よりも前記第1冷却器(17)側の空間、及び、前記第2容器(13)の内部空間のうち前記第2ダイアフラム(33)よりも前記第2冷却器(17)側の空間に前記第1作動媒体(11)が液体状態で流動可能に封入され、
    前記第1容器(12)の内部空間のうち前記第1ダイアフラム(32)よりも前記出力部(18)側の空間、前記第2容器(13)の内部空間のうち前記第2ダイアフラム(33)よりも前記出力部(18)側の空間、及び、前記3つの可変容積室に前記第2作動媒体(31)が液体状態で充満していることを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1つに記載の外燃機関。
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