JP4835399B2 - 高純度アルミニウム合金材 - Google Patents

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本発明は、高純度アルミニウム合金材に関する。
高純度アルミニウム合金材は、プラズマ化されたエッチングガスによりシリコン基板などの表面をエッチング処理するプラズマエッチング処理装置を構成する材料として有用であり、例えばプラズマ化されたエッチングガスから保護するための陽極酸化皮膜を表面に形成して、陽極酸化高純度アルミニウム合金材として用いられている〔特許文献1:特開2004−190090号公報〕。このような高純度アルミニウム合金材としては、欠陥がなく、プラズマ化されたエッチングガスに対して十分な耐腐食性を示す陽極酸化皮膜を容易に形成しうるものが求められている。
しかし、従来の高純度アルミニウム合金材では、エッチングガスとしてフッ素系のものを用いた場合にも十分な耐腐食性を示す陽極酸化皮膜を形成することができなかった。
特開2004−190090号公報
そこで本発明者は、欠陥がなく、プラズマ化されたフッ素系エッチングガスに対して十分な耐腐食性を示す陽極酸化皮膜を容易に形成しうる高純度アルミニウム合金材を開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、イットリウム含有量が0.5質量%〜9質量%であり、不可避不純元素含有量が0.01質量%以下であることを特徴とする高純度アルミニウム合金材を提供するものである。
本発明の高純度アルミニウム合金材は、欠陥のない陽極酸化皮膜を容易に形成することができ、また、この陽極酸化皮膜はプラズマ化されたフッ素系エッチングガスに対して耐腐食性を有するので、本発明の高純度アルミニウム合金材の表面に陽極酸化皮膜を形成した陽極酸化高純度アルミニウム合金材は、例えばフッ素系のエッチングガスを使用するプラズマエッチング処理装置を構成する材料として有用である。
本発明の高純度アルミニウム合金材は、イットリウム含有量が0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上、9質量%以下、好ましくは6質量%以下である。イットリウム含有量が0.5質量%未満であると、その表面に陽極酸化皮膜を形成しても、プラズマ化されたフッ素系のエッチングガスに対する耐腐食性の効果が低くなり、9質量%を超えると、表面に形成される陽極酸化皮膜がクラック状の欠陥の多いものになり易くなる。
本発明の高純度アルミニウム合金材に含まれる不可避不純元素の含有量は、0.01質量%以下、好ましくは0.002質量%以下である。不可避不純元素含有量が0.01質量%を超えると、プラズマ反応装置を構成する材料として使用したときに合金材に含まれる不可避不純物元素が飛散し易くなる。不可避不純元素としては、例えば珪素、鉄、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、ニッケル、バナジウムなどの遷移金属元素、リチウム、ナトリウムなどのアルカリ金属元素、カルシウム、ストロンチウムなどのアルカリ土類金属元素、亜鉛、ガリウムなどの金属元素が挙げられる。
本発明の高純度アルミニウム合金材は、鋳塊材であってもよいが、鋳塊材を塑性加工して得られる組成加工材が好ましい。
本発明の高純度アルミニウム合金材の鋳塊材は、例えば加熱されて溶融状態にある高純度アルミニウムに、イットリウムを添加して合金溶湯とし、得られた合金溶湯を鋳造する方法により製造することができる。
原料として用いられる高純度アルミニウムとしては、通常、純度99.99質量%以上、好ましくは99.998質量%以上で、不可避不純物元素含有量が0.01質量%以下、好ましくは0.002質量%以下の金属アルミニウムが用いられる。
高純度アルミニウムは、不純元素の混入を避けるために、通常は黒鉛製坩堝、アルミナ製坩堝の中で加熱される。加熱温度は高純度アルミニウムが完全に溶融する温度であればよく、通常は750℃〜850℃程度である。
イットリウムは、通常、純度99.5質量%以上のイットリウム金属が使用される。
合金溶湯を鋳造するには、合金溶湯を鋳型に流し込み、冷却して固化させればよく、連続鋳造法により鋳造してもよいし、重力鋳造法により鋳造してもよい。概ね100kgを超える鋳塊材を製造する場合には通常、連続鋳造法により鋳造し、100kg未満の鋳塊材を製造する場合には通常、重力鋳造法により鋳造する。鋳型としては、不純元素の混入を避けるために、通常はアルミニウム製、黒鉛製、アルミナ製のものが用いられ、アルミニウム製の鋳型は連続鋳造法に、黒鉛製、アルミナ製の鋳型は重力鋳造法に、それぞれ用いられる。鋳型は予め100℃〜300℃程度に加熱されていることが好ましい。鋳型内に流し込まれた溶湯を冷却する際の冷却速度は、クラックなどが生じにくい点で、通常10℃/秒以下、経済性の点で通常0.5℃/秒以上である。
本発明の高純度アルミニウム合金材の塑性加工材は、かくして得られる鋳塊材を原料として、以下のアニール工程および冷間加工工程を含む方法により製造することができる。
(1)鋳塊材を580℃〜640℃にて3時間以上保持するアニール工程
(2)アニール工程後、200℃以下の温度にて加工率50%〜90%の塑性加工を行う冷間加工工程
(1)アニール工程により、鋳塊材に含まれる化合物相粒子が固溶し、または粗大な化合物相粒子は細粒化する。ここで、化合物相粒子としては、Al3Yで示される金属間化合物が挙げられる。
鋳塊材を保持する温度が580℃未満では、微細な化合物相粒子を十分に固溶させたり、粗大な化合物相粒子を細粒化させることができず、640℃を超えると加熱に要するエネルギーに見合った効果が得られない。好ましくは590℃〜620℃にて保持する。また、保持する時間が3時間未満では、アニールの効果が十分ではなく、また24時間を超えて保持しても、これに見合った効果が得られないことから、経済性の点で、通常は24時間以下、好ましくは6時間〜12時間保持する。
(2)次いで行われる冷間加工工程により、細粒化された化合物相粒子を分散させて均一化させることができる。
冷間加工工程が200℃を超える温度で行われると、化合物相粒子が分散し難く、−20℃未満の温度で行っても、これに見合った効果が得にくいことから、通常は−20℃以上で行われる。冷間加工の温度は好ましくは室温から100℃である。
また、加工率が50%未満では化合物粒子の分散が不十分なものとなり、また加工率が90%を超えても、これに見合った効果が得られず、経済的に不利になることから、好ましくは加工率70%〜90%の塑性加工を行う。塑性加工は、例えば高純度アルミニウム合金材を圧縮しながら引き延ばす圧延により行うことができる。
なお、冷間加工工程における加工率が50%以上であれば、冷間加工工程の前に熱間加工工程を行ってもよい。熱間加工工程では、例えば300℃〜550℃の温度にて、加工率30%〜90%の塑性加工が行われる。
冷間加工工程の後、以下の再アニール工程を行ってもよい。
(3)冷間加工工程後、580℃〜620℃にて3時間以上保持する再アニール工程
この再アニール工程により、化合物相粒子をさらに細粒化させ、または固溶させることができ、化合物相粒子をさらに均一に分散させることができる。
保持する温度が580℃未満では、化合物相粒子を十分に固溶させたり、粒状化させることができない。620℃を超えると加熱に要するエネルギーに見合った効果が得られない。好ましくは590℃以上にて保持する。
また、保持する時間が3時間未満では、アニールの効果が十分ではなく、また24時間を超えて保持しても、これに見合った効果が得られないことから、経済性の点で、通常は24時間以下、好ましくは6時間〜12時間保持する。
再アニール工程を経た後の高純度アルミニウム合金材は、そのまま大気中に放置することにより徐々に冷却してもよいし、例えば大量の水中に浸漬するなどして10℃/分を超える冷却速度で急冷してもよい。この再アニール工程により、比較的軟質で加工の容易な軟質材として、本発明の高純度アルミニウム合金材の塑性加工材を得ることができる。
本発明の高純度アルミニウム合金材は、その表面に陽極酸化皮膜を形成することにより、陽極酸化高純度アルミニウム合金材とすることができる。陽極酸化皮膜は、通常の陽極酸化処理により形成することができ、具体的には、例えば本発明の高純度アルミニウム合金材を陽極とし、希硫酸やマロン酸等の電解液に浸漬しながら直流電流を流せばよい。
本発明の高純度アルミニウム合金材の表面には通常、自然酸化により形成された自然酸化皮膜が形成されているが、陽極酸化処理に際して、この自然酸化皮膜は除去しておくことが好ましい。自然酸化皮膜を除去する方法は特に限定されるものではなく、高純度アルミニウム合金材の表面を切削加工してもよいし、酸、アルカリ水溶液などと接触させてエッチングしてもよい。
かくして、直流電流の電荷量に見合った厚みの陽極酸化皮膜が形成されて、本発明の高純度アルミニウム合金材の表面に陽極酸化皮膜が形成されてなる陽極酸化高純度アルミニウム合金材を得ることができる。
陽極酸化処理によって、高純度アルミニウム合金表面には酸化アルミニウムの皮膜が形成される。本発明の高純度アルミニウム合金ではこの陽極酸化処理で、含有するAl3Y化合物相が酸化されて酸化イットリウムを形成し、皮膜表面に分散しているものと思われる。
本発明の高純度アルミニウム合金材は、その表面に酸化イットリウムを含む欠陥のない陽極酸化皮膜を容易に形成しうるので、例えばフッ素系のエッチングガスに対する耐腐食性を有する陽極酸化皮膜の陽極酸化高純度アルミニウム合金材を容易に製造することができる。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例により限定されるものではない。
なお、原料として用いた高純度アルミニウム中の不可避不純物元素の含有量は、グロー放電質量分析法〔サーモエレクトロン社製「VG9000」〕により求めた。
高純度アルミニウムの純度は、上記で求めた高純度アルミニウム中の鉄、銅およびケイ素の含有量の合計(W、質量%)から、式(1)
純度(%)=100−W・・・(1)
により求めた。
塑性加工(圧延)の加工率(%)は、塑性加工前の断面積(S0)と、塑性加工後の断面積(S)とから、式(2)
加工率(%)=(S0−S)/S0 × 100・・・(2)
により求めた。
高純度アルミニウム合金材の化合物相粒子のサイズは、高純度アルミニウム合金材の表面を鏡面研磨し、50℃にて、5%水酸化ナトリウム水溶液〔NaOH濃度5質量%〕に60秒間浸漬することによりエッチングを行い、水洗した後、光学顕微鏡により撮影した撮影倍率500倍の光学顕微鏡写真から、化合物相粒子の面積の数平均値として求めた。サイズのばらつきの指標として、標準偏差を求めた。
化合物相粒子の面積比は、化合物相粒子の占める割合を百分率で求めた。
陽極酸化高純度アルミニウム合金材の陽極酸化皮膜の欠陥は、目視により判定し、欠陥の見られないものを○とし、見られたものを×として評価した。
プラズマエッチングガスによる耐食性は、東京エレクトロン社製プラズマエッチング装置「Unity 2e IEMox」を用いて、各実施例で得た陽極酸化高純度アルミニウム合金材にプラズマ照射して、照射部分の陽極酸化皮膜のくぼみ深さを測定して、エッチング深さとして求めた。エッチング条件は、パワー1500W(上部電極)/1000W(下部電極)、プラズマエッチングガスの照射時間90分とした。エッチングガスとしては、CF4(16容積%)/Ar(80容積%)/O2(4容積%)の混合ガスを合計流量500cm3/分で用いた。
実施例1
〔高純度アルミニウム合金材の鋳塊材の製造〕
黒鉛製坩堝に、純度99.999質量%で、不可避不純物元素〔珪素、鉄、銅、マグネシウム、マンガン、クロム、ニッケル、バナジウム、亜鉛およびガリウム〕の合計含有量が0.0006質量%の高純度アルミニウム99質量部を入れ、750℃に加熱して溶融させた。次いで、同温度を維持しながら、金属イットリウム〔(株)三徳、「イットリウム」、純度99.8質量%〕1質量部を加えて、合金溶湯を得た。この合金溶湯を750℃に保持して溶融状態を保ちながら、予め150℃に加熱した黒鉛製鋳型〔内寸法縦38mm×横150mm×高さ200mm〕に流し込み、4℃/秒の冷却速度で室温〔約20℃〕まで冷却して鋳塊材を得た。
〔高純度アルミニウム合金材の塑性加工材の製造〕
上記で得た鋳塊材を幅50mm×長さ100mm×厚み20mmの板状に切り出し、600℃に加熱し、同温度にて5時間保持してアニールを行った。保持後大量の室温の水中に浸漬して冷却した。
次いで、室温において8mmの厚みとなるまで1mmずつ12回圧延し、さらに3mmの厚みとなるまで0.5mmずつ10回圧延する加工率85%の冷間加工を行い、幅50mm×長さ660mm×厚み3mmの板状の硬質の塑性加工材を得た。この塑性加工材の評価結果を第1表に示す。
〔陽極酸化皮膜の形成〕
上記で得た塑性加工材の両面を0.5mm面削加工して20mm×20mm×2mmの試験片を作製し、50℃の10%水酸化ナトリウム水溶液〔NaOH濃度10質量%〕に3分間浸漬した後、水洗し、さらに室温で25%硝酸水溶液〔HNO3濃度25質量%〕に1分間浸漬して、自然酸化皮膜を除去した。次いで20℃±2℃を維持しながらマロン酸水溶液〔濃度10質量%〕に浸漬し、塑性加工材を陽極として0.02A/cm2〜0.05A/cm2の電流密度で90分間直流電流を流すことにより陽極酸化を行い、次いで加圧水蒸気缶内で0.29MPa〜0.49MPaの水蒸気に40分間接触させることにより封孔処理を行って、陽極酸化高純度アルミニウム合金材の試験片を得た。この陽極酸化高純度アルミニウム合金材の表面に形成されている陽極酸化皮膜の厚みは150μmであり、皮膜に欠陥は見られなかった。
この陽極酸化皮膜のプラズマエッチングガスによる耐食性は、エッチング深さで18.1μmであった。評価結果を第1表に示す。
実施例2
高純度アルミニウムの使用量を97質量部とし、金属イットリウムの使用量を3質量部とした以外は実施例1と同様に操作して、鋳塊材を得、硬質の塑性加工材を得、陽極酸化高純度アルミニウム合金を得た。評価結果を第1表に示す。
実施例3
高純度アルミニウムの使用量を97質量部とし、実施例1と同様に操作して加工率85%の冷間加工で得た合金材を、次いで600℃に加熱し、同温度を5時間保持して再びアニールしたのち、大量の室温の水中に浸漬することにより10℃/分を超える速度で急冷して、軟質の塑性加工材を得た。この塑性加工材の評価結果を第1表に示す。
第 1 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 実施例2 実施例3
────────────────────────────
含有量〔質量%〕
イットリウム 1 3 3
化合物相粒子
サイズ〔μm2〕 2.8 3.1 3.1
標準偏差 4.7 5.1 3.7
面積比〔%〕 5.6 10.6 9.3
陽極酸化皮膜
厚み〔μm〕 150 158 148
欠陥 ○ ○ ○
耐食性
エッチング深さ〔μm〕 18.1 16.5 14.4
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
比較例1
鋳塊材をアニール処理せずに冷間加工した以外は実施例1と同様に操作して硬質の塑性加工材を得た。この塑性加工材の評価結果を第2表に示す。
得られた塑性加工材の両面を0.5mm面削加工して20mm×20mm×2mmの試験片を作製し、10%水酸化ナトリウム水溶液〔水酸化ナトリウム濃度が質量分率で10%の水溶液〕に50℃で3分間浸漬し、その後水洗し、さらに10%硝酸水溶液〔硝酸濃度が質量分率で10%の水溶液〕に1分間浸漬し、水洗して、表面に自然酸化により形成された酸化皮膜を除去した。次いで0℃±2℃の温度を維持しながら15%硫酸水溶液〔硫酸濃度が質量分率で15%の水溶液〕に浸漬し、圧延材を陽極として0.03A/cm2の電流密度で100分間直流定電流電解して、陽極酸化した。陽極酸化後の圧延材を水洗し、乾燥して、陽極酸化高純度アルミニウム合金材を得た。この合金材の表面に形成されている陽極酸化皮膜の厚みは50μmであり、皮膜に欠陥が見られた。
比較例2
高純度アルミニウムの使用量を97質量部とし、金属イットリウムの使用量を3質量部とした以外は比較例1と同様に操作して、鋳塊材を得、硬質の塑性加工材を得、陽極酸化高純度アルミニウム合金を得た。皮膜に欠陥が見られた。評価結果を第2表に示す。
第 2 表
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
比較例1 比較例2
───────────────────────
組成〔質量%〕
イットリウム 1 3
化合物相粒子
サイズ〔μm2〕 4.4 11.3
標準偏差 18.2 80.6
面積比〔%〕 6.2 19.3
陽極酸化皮膜
厚み〔μm〕 50 50
欠陥 × ×
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
比較例3
3mm厚さのアルミニウム合金材A6061[JIS H4000]を用いて、両面を0.5mm面削加工して20mm×20mm×2mmの試験片を作製し、
10%水酸化ナトリウム水溶液〔水酸化ナトリウム濃度が質量分率で10%の水溶液〕に50℃で3分間浸漬し、その後水洗し、さらに25%硝酸水溶液〔硝酸濃度が質量分率で25%の水溶液〕に1分間浸漬し、水洗して、表面に自然酸化により形成された酸化皮膜を除去した。次いで0℃±2℃の温度を維持しながら25%硫酸水溶液〔硫酸濃度が質量分率で25%の水溶液〕に浸漬し、圧延材を陽極として0.03A/cm2の電流密度で50分間直流定電流電解して、陽極酸化した。陽極酸化後の圧延材を水洗し、、加圧水蒸気缶内で0.29MPa〜0.49MPaの水蒸気に40分間接触させることにより封孔処理を行って、陽極酸化アルミニウム合金材を得た。この合金材の表面に形成されている陽極酸化皮膜の厚みは51μmであり、皮膜に欠陥は見られなかった。
この陽極酸化皮膜のプラズマエッチングガスによる耐食性は、エッチング深さで20.8μmであった。

Claims (5)

  1. イットリウム含有量が0.5質量%〜9質量%であり、不可避不純元素含有量が0.01質量%以下であって、塑性加工材であることを特徴とする高純度アルミニウム合金材。
  2. イットリウム含有量が0.5質量%〜9質量%であり、不可避不純元素含有量が0.01質量%以下であって、加熱されて溶融状態にある高純度アルミニウムにイットリウムを添加して合金溶湯を得、得られた合金溶湯を鋳造することを特徴とする高純度アルミニウム合金材の製造方法。
  3. 以下のアニール工程および冷間加工工程を含むことを特徴とする請求項に記載の高純度アルミニウム合金材の製造方法。
    (1)請求項に記載の製造方法で得られた高純度アルミニウム合金材を580℃〜640℃にて3時間以上保持するアニール工程
    (2)アニール工程後、200℃以下の温度にて加工率50%〜90%の塑性加工を行う冷間加工工程
  4. (3)冷間加工工程後、580℃〜620℃にて3時間以上保持する再アニール工程
    を含む請求項に記載の製造方法。
  5. 請求項に記載の高純度アルミニウム合金材の表面に陽極酸化皮膜が形成されてなる陽極酸化高純度アルミニウム合金材。
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