JP4835274B2 - 車両用排気特性検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排気センサを用いてエンジンの排気管を流れるガスの特性を検出する車両用排気特性検出装置に関し、特に、排気センサを活性温度まで加熱する加熱制御を行うものに関する。
エンジンの排気管には、排気管を流れるガスの空燃比を検出する空燃比センサ、酸素濃度を検出するO2センサ等の排気センサが取り付けられている。排気センサが正常な検出信号を出力するためには、排気センサの温度をその活性温度まで高める必要があるが、排気温で昇温していたのでは時間がかかるため、排気センサをヒータで加熱することが行われている。
このように排気センサをヒータで加熱するものにおいては、加熱中の排気センサに排気管内壁で結露した水が付着すると、排気センサが急激な温度変化を受けて素子割れ(ヒートショック)を起こす可能性があるため、特許文献1では、排気管の温度を算出し、排気管の温度が所定温度以上になったところでヒータを作動させるようにし、これによって、ヒートショックの発生を回避している。
特許第3636047号公報
車両の中には走行中に所定の運転条件が成立するとエンジンを自動的に停止させるアイドルストップを行うものがあり、走行中にアイドルストップが行われると、排気管は走行風によって冷却されて結露温度まで低下する可能性がある。このような排気管温度が結露温度以下に低下した状況でアイドルストップが行われても、排気管内壁に水が結露し、排気センサに付着するとヒートショックが発生する。
したがって、かかるアイドルストップを行う車両においては、運転中の排気管温度を高い精度で算出し、排気管温度が結露温度以下に低下した状況でアイドルストップが行われる場合には、排気センサの加熱を中止するか加熱の程度を下げる必要がある。
本発明は、このような技術的課題を鑑みてなされたもので、上記ヒートショックの発生を防止するために排気管温度に基づき排気センサの加熱を中止するか加熱の程度を下げるアイドルストップ車両において、排気管温度を高い精度で算出し、排気センサのヒートショックが起こりうる状況を的確に判断し、排気センサのヒートショックをより確実に回避することを目的とする。
本発明に係る排気特性検出装置においては、排気管内ガスと排気管の間の熱伝達率に基づき排気管内ガスから排気管に移動する熱量を算出し、排気管と排気管外雰囲気の間の熱伝達率に基づき排気管から排気管外雰囲気に移動する熱量を算出し、これら熱量の差に基づき排気管の温度変化量を求め、この温度変化量を積算して排気管の温度を新たに算出する。そして、この新たに算出した排気管温度が水蒸発温度よりも高い場合はヒータを動作させて排気センサを加熱し、新たに算出した排気管温度が排気管内で水が結露する結露温度よりも低いときにエンジンの停止が行われた場合はヒータによる排気センサの加熱の程度を下げる。
また、エンジンが回転停止していない燃料カット中は、排気管内ガスの温度を外気温度に等しく設定し、エンジンが回転停止していない燃焼運転中は、排気管内ガスの温度をエンジンの運転条件に応じた排気温度に設定し、エンジンの回転停止中は、排気管内ガスが排気管から受ける熱量を算出し、この算出した熱量に基づき排気管内ガスの温度変化量を算出し、この温度変化量を積算して排気管内ガスの温度を算出する。
また、車両走行中あるいはラジエータファン稼働中は、排気管外雰囲気の温度を外気温度に等しく設定するとともに、排気管と排気管外雰囲気の間の熱伝達率を車両停車中かつラジエータファン停止中よりも大きな値に設定し、排気管から排気管外雰囲気に移動する熱量を算出し、車両停車中かつラジエータファン停止中は、排気管と排気管外雰囲気の間の熱伝達率を車両走行中あるいはラジエータファン稼働中よりも小さな値に設定し、排気管外雰囲気が排気管から受ける熱量を算出し、この算出した熱量に基づき排気管外雰囲気の温度変化量を算出し、この温度変化量を積算して排気管外雰囲気の温度を算出する。
このとき、排気管内ガスと排気管の間の熱伝達率をエンジンが回転中か停止中かによって異なる値に設定し、かつ、エンジンが回転中は排気管内ガスと排気管の間の熱伝達率をエンジンの回転速度が高くなるほど大きな値に設定する。
本発明によれば、アイドルストップを行う車両において、車両走行中あるいはラジエータファン稼働中か、車両停車中かつラジエータファン停止中か、によらず、また、エンジンが回転停止していない燃料カット中か、エンジンが回転停止していない燃焼運転中か、エンジンの回転停止中かによらず、排気管温度を高い精度で算出することができる。
これにより、排気管温度に基づき排気センサのヒートショックが起こりうる状況を的確に判断することができ、ヒートショックが起こりうる状況にあるときは排気センサの加熱を中止するか加熱の程度を下げ、排気センサのヒートショックをより確実に回避することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る排気特性検出装置を備えたハイブリッド車両の概略構成を示している。このハイブリッド車両においては、エンジン1の出力回転はクラッチ2を介して変速機3の入力軸3iに入力され、変速機3の出力回転は出力ギヤ4、トランスファーユニット5、ドライブシャフト6を介して駆動輪7へと伝達される。
エンジン1は、バルブタイミングコントロール機構(VTC)を備え、吸気弁、排気弁の開閉時期を変更することができる。
変速機3は、一対の遊星歯車機構31、32を組み合わせて構成される。遊星歯車機構31、32は背中合わせに配置され、リングギヤRを共有している。リングギヤRの外周にはさらにギヤが形成され、これが出力ギヤ4と噛み合っている。
第1の遊星歯車機構31は、サンギヤS1と、複数のピニオンギヤP1と、複数のピニオンギヤP1を回転自在に支持するキャリアC1と、リングギヤRとで構成される。変速機3の入力軸3iはサンギヤS1を軸方向に貫通する孔を通り、エンジン1と反対側に配置されるキャリアC1に接続されている。一方、第2の遊星歯車機構32は、サンギヤS2と、複数のピニオンギヤP2と、複数のピニオンギヤP2を回転自在に支持するキャリアC2と、リングギヤRとで構成される。キャリアC2には軸3fが接続されており、軸3fは変速機3のハウジング3hに固定され、これによってキャリアC2の回転が規制される。
第1の遊星歯車機構31のサンギヤS1はモータ11によって駆動することができ、また、第2の遊星歯車機構32のサンギヤS2はモータ12によって駆動することができる。モータ11、12は図示しないインバータを介して図示しないバッテリに接続されている。
車両は、エンジン1、モータ11、12の駆動力を利用して走行することができ、所定のアイドルストップ条件が成立すると、エンジン1を一時的に停止するアイドルストップを行い、所定のアイドルストップ解除条件が成立するとエンジンを再始動する。モータ11、12は発電機としても機能し、エンジン1の出力の一部を利用して発電を行い、車両減速時のエネルギを回生することもできる。
図2は、エンジン1の排気システムの概略構成を示したものであり、特に、本発明に関連する部分を中心に示している。
エンジン1の排気ポート41には、排気管42が接続されており、排気管42には第1の触媒43(マニ触媒)が接続されている。第1の触媒43のさらに下流には第2の触媒44(床下触媒)が排気通路45を介して接続されている。触媒43、44は、例えば、三元触媒であるが、要求される排気性能に応じて触媒43、44をNOx吸蔵触媒等、三元触媒以外の触媒にしても構わない。
排気管42の途中には、排気センサとして空燃比センサ51が取り付けられており、空燃比センサ51の出力はコントローラ60へと出力される。排気管42の周囲には図示しない遮熱板が排気管42を覆うように配置され、車両走行中あるいは図示しないラジエータファンが稼動中は車外の空気が排気管42と遮熱板の間の空間に導入され、この空間内の空気((以下、「排気管外雰囲気」という。)と外気との間で換気が行われる。
空燃比センサ51が正常な検出信号を出力するためには、空燃比センサ51の温度をその活性温度まで昇温する必要がある。エンジン1の排気熱を利用しても空燃比センサ51を活性温度まで昇温することは可能であるが、活性温度に達するまでの時間を短縮するために、空燃比センサ51の近傍には加熱用のヒータ52が取り付けられている。ここでは、ヒータ52を通電抵抗加熱により熱を発生するヒータとしているが、燃料を燃焼させて加熱を行うもの等、他の構成のヒータであっても構わない。
コントローラ60には、図示しないセンサや他のコントローラから、エンジン回転速度Ne、吸気温度(=外気温度)、吸気量Q、ラジエータファン稼動状態、車速、燃料カット状態、エンジン1のカムシャフトポジション、吸気管圧力に関する信号等が入力される。
コントローラ60は、入力される信号に基づき排気管42の温度Texhを算出し、算出した排気管42の温度Texhが水蒸発温度(100℃)以上のときは、排気管内壁に水が結露することがなく、空燃比センサ51のヒータショックが発生する可能性がないので、ヒータ52による空燃比センサ51の加熱を開始し、空燃比センサ51を速やかにその活性温度まで昇温させる。
また、走行中にアイドルストップが行われて走行風により排気管42の温度が排気管42内に水が結露する結露温度まで低下し、その状態でアイドルストップが行われた場合には、アイドルストップ時に排気管内壁に結露した水が空燃比センサ51に付着し、空燃比センサ51のヒートショックが発生するのを防止するために、ヒータ52の通電電力を低下ないし停止し、ヒータ52による空燃比センサ51の加熱の程度を下げる。
図3はコントローラ60が行う排気管42の温度Texhの算出方法を説明するための図である。コントローラ60は、所定時間毎(例えば、10msec毎)に排気管42の温度Texhを算出する。図中、排気管42の中をガスが図面手前から奥に向かって流れているものとする。
コントローラ60は、排気管42内を流れるガス(以下、「排気管内ガス」)から排気管42に移動する熱量Qaと、排気管42から排気管外雰囲気に移動する熱量Qbを算出し、これら熱量Qaと熱量Qbの差を排気管42の重量と比熱で除して排気管42の温度変化量を算出する。そして、これを排気管42の温度Texhの前回値Texhzに加えて、排気管42の現在の温度Texhを算出する。すなわち、コントローラ60は算出した排気管42の温度変化量を積算し、排気管42の温度Texhを算出する。これを式で表すと、次式(1)になる。
Texh[K]=(Qa[W]−Qb[W])/(排気管重量[kg]×排気管比熱[kJ/kg・K]}+Texhz[K]
・・・(1)
ここで、排気管内ガスから排気管42に移動する熱量Qa、排気管42から排気管外雰囲気に移動する熱量Qbは、それぞれ、次式(2)、(3)により算出することができる。
Qa[W]=Ha[kcal/m2hK]×(Texm[K]−Texh[K])
・・・(2)
Qb[W]=Hb[kcal/m2hK]×(Texh[K]−Top[K])
・・・(3)
式(2)、(3)中、Haは排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率、Hbは排気管42と排気管外雰囲気(排気管42と遮熱板に挟まれた空気)の熱伝達率、Texmは排気管42内を流れるガスの温度、Topは排気管外雰囲気の温度である。エンジン停止中で排気管内ガスの温度Texmが排気管42の温度Texhよりも低くなる状況では、熱量Qaは負の値になる。
式(2)、(3)中の値は以下に説明する処理によって算出される。
図4は、排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haを算出する処理を示しており、コントローラ60において所定時間毎(例えば、10msec毎)に実行される。
これによると、まず、ステップS1でエンジン1が停止しているかどうかを判断し、停止している場合にはステップS2に進んで排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haに固定値H1を設定する。
一方、エンジン1が回転しているときはステップS3に進み、図5に示すテーブルを参照して得られる値fh(Ne)を排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haとして算出する。ステップS3においては、エンジン1の回転速度Neが高いほど排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haとしてより大きな値が算出される。
排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haは、エンジン1が回転中か停止中かによって、すなわち、排気管内ガスが排気管内を流れているか排気管内に滞留しているかによって異なり、さらに排気管内を流れる速度によっても異なることから、図4に示す処理に従って排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haを算出すれば、排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haを精度良く求めることができる。
図6は、排気管外雰囲気の温度Top、排気管42と排気管外雰囲気の間の熱伝達率Hbを算出する処理を示しており、コントローラ60において所定時間毎(例えば、10msec毎)に実行される。
これによると、まず、ステップS11でラジエータファンが稼動中かどうかを判断し、ステップS12で車速が停車判定車速(例えば、数km/hに設定)よりも低いかどうかを判断する。
ラジエータファンが稼動している、あるいは、車速が停車判定車速よりも高く車両が走行していると判断されるときは、ステップS13に進む。この状況では、排気管外雰囲気の換気が行われ、排気管外雰囲気の温度は外気温度に等しくなるので、排気管外雰囲気の温度Topを外気温度に等しく設定する。そして、排気管外雰囲気が排気管42の周囲に滞留せず、流れていることから、排気管42と排気管外雰囲気の間の熱伝達率Hbとして比較的大きな10[kcal/m2hK]を設定する。
一方、ラジエータファンが停止している、あるいは、車速が停車判定車速よりも低く車両が停車していると判断されるときは、ステップS14に進む。この状況では、排気管外雰囲気の換気が行われないので、排気管外雰囲気の温度Topは排気管42から受ける熱量によって上昇する。
そこで、ここでは、式(3)により排気管42から排気管外雰囲気に移動する熱量Qbを算出する。式(3)中の排気管温度Texhには前回値を用いる。
このとき、排気管外雰囲気が排気管42の周囲に滞留することから、排気管42と排気管外雰囲気の間の熱伝達率Hbとして比較的小さな4[kcal/m2hK]を設定する。そして、熱量Qbを空気の比熱、空気の比重、排気管外雰囲気の体積で除し、さらに演算周期を掛けて排気管外雰囲気の温度変化量ΔTopを算出する。これを式で表すと、次式(4)になる。
ΔTop[K]=放熱量Qb[W]/(空気比熱[J/(kg・K)]×空気比重[kg/m3]×排気管外雰囲気体積[m3])×演算周期[sec]
・・・(4)
排気管外雰囲気の温度Topの現在値は、算出した温度変化量ΔTopを排気管外雰囲気の温度Topの前回値Topzに加えて、すなわち、排気管外雰囲気の温度変化量ΔTopを積算して算出する。
排気管外雰囲気の温度Top、排気管42と排気管外雰囲気の間の熱伝達率Hbは、車両が走行中か否か、また、ラジエータファンが稼動中か否かによって異なることから、図6に示す処理に従ってこれらの値を算出すれば、これらの値を精度良く求めることができる。
また、図7は、排気管内ガスの温度Texmを算出する処理を示しており、コントローラ60において所定時間毎(例えば、10msec毎)に実行される。
これによると、まず、エンジン停止中か否か(ステップS21)、エンジン停止中である場合は停止直後か否か(ステップS22)、エンジン回転中である場合は燃料カット中か否か(ステップS23)を判断する。エンジン停止直後であることは、このルーチンを前回実行したときにエンジン回転中と判断され、今回初めてエンジン停止中であると判断されたときにエンジン停止直後と判断する。
エンジン停止中で、かつ、エンジン停止直後であると判断した場合は、ステップS24に進み、エンジン停止直後の排気管内ガスの温度Texm0を算出する。エンジン1を停止させる場合、アイドル状態から燃料カットを行ってエンジン1を停止させるので、排気管内では排気と新気が混合した状態となっている。
前提条件として、燃料カットからエンジンが回転を停止するまでエンジン1が2回転し、燃料カット前に可変バルブタイミング機構によりカムポジションが最遅角位置になっていて吸気弁閉時期が下死点後93degになっており、アイドル時の吸気管内負圧が500mmHgであり、エンジン1のボア×ストロークが89mm×100mmで1シリンダ当たりの排気量が622ccとすると、1シリンダ当たりのシリンダの吸気量は次式(5)で算出される。
吸気量=6.22[l]×(1+cos93°)/2×(1−500[mmHg]/760[mmHg])=1.101[l]
・・・(5)
したがって、燃料カット後、エンジン1が回転を停止するまでにエンジン1から排気管42に排出される新気の量は、次式(6)で算出される。
新気排出量=0.101/2×4[cyl]=0.404[l]
・・・(6)
さらに、排気バルブが開いたときに、排気管42からシリンダ内へと燃焼後のガスが流れ込み、シリンダ内で新気と燃焼後のガスが均一に混合した後に排出されると考えると、エンジン停止直後の排気管内ガスの温度Texm0は、新気と燃焼後のガスの混合比率に基づき算出することができる。これを式で表すと次式(7)になる。Texmzは排気管内ガス温度の前回値、すなわち、エンジン1が停止する直前の排気管内ガスの温度である。
Texm0[K]=吸気温度[K]×(0.404[l]/2.488[l])+Texmz[K]×{(2.488[l]−0.404[l])/2.488[l]}
・・・(7)
一方、エンジン停止中であっても、エンジン停止直後ではないと判断した場合は、ステップS24に進み、排気管42から排気管内ガスに移動する熱量Qrを次式(8)により算出する。Texmzは排気管内ガスの温度Texmの前回値である。
Qr[W]=(Texh[K]−Texmz[K])×Ha[kcal/m2hK]
・・・(8)
ステップS25では、この熱量Qrを空気比熱、空気比重及び排気管42の体積で除して、これに演算周期を掛けて、排気管内ガスの温度の変化量ΔTexmを算出する。これを式で表すと次式(9)になる。
ΔTexm[K]={Qr[W]/(空気比熱[J/(kg・K)]×空気比重[kg/m3]×排気管体積[m3]}×演算周期[sec]
・・・(9)
ステップS27では、排気管内ガスの温度Texmの前回値Texmzに変化量ΔTexmを加えて、排気管内ガスの温度Texmの現在値を算出する。すなわち、変化量ΔTexmを積算して排気管内ガスの温度Texmの現在値を算出する。
一方、エンジン回転中で、燃料カット中は、ステップS28に進み、エンジン1が吸入した空気が略そのままの温度で排気管42へと排出されるので、吸気温度(外気温度)をそのまま排気管内ガスの温度Texmとする。
エンジン回転中で、燃料カット中でないときは、ステップS29に進み、エンジン1の排気温度がエンジン1の運転状態、すなわち、エンジン1の回転速度Neと吸入空気量Q(或いはスロットル開度、燃料噴射量、燃料噴射パルス幅等)に応じて変化することから、図8に示すマップを参照してエンジン1の排気温度を算出し、それを排気管内ガスの温度Texmとする。
コントローラ60は上記処理により排気管温度Texhを算出し、算出した排気管温度Texhに基づき図9に示すセンサ加熱制御を行う。図9に示す処理は、コントローラ60において所定時間毎(例えば、10msec毎)に実行される。
これによると、まず、ステップS41では、排気管温度Texhが水蒸発温度(100℃)を超えているか否か判断する。超えている場合は、ステップS42に進んで、カウンタCountをゼロにし、ステップS43でヒータ52を作動させ、空燃比センサ51を活性温度まで昇温させる。カウンタCountは排気管温度Texhが結露温度よりも低いときにエンジン1が停止されるとインクリメントされるカウンタであり、排気管42内壁に付着している結露水の量に対応する。
ステップS41で排気管温度Texhが水蒸発温度よりも低いと判断した場合はステップS44に進み、エンジン停止直後か否か判断する。
ステップS45では、排気管温度Texhが結露温度Taよりも低いか否か判断する。排気管温度Texhが結露温度Taよりも低い場合は、エンジン1の停止により排気管42の内壁に付着する結露水の量が増大するので、ステップS46に進んでカウンタCountをインクリメントする。
ステップS47ではカウンタCountが所定値C1を超えたか否かを判断し、所定値C1を超えている場合はステップS46に進み、ヒータ52への電力指令値を所定値H0に設定し、ヒータ52による空燃比センサ51の加熱の程度を下げる。所定値H0は、結露水が空燃比センサ51に付着してもヒートショックを起こさない程度の温度に空燃比センサ51の温度を保持する通電電力である。
所定値C1は、排気管温度Texhが結露温度Taよりも低い状況でアイドルストップが1回行われたときに発生する結露水の量と、空燃比センサ51のヒートショックが起こりうる結露水の下限量から、ヒートショックを起こすことなく行うことができるアイドルストップの回数を予め求めておき、その回数以下に設定される。なお、ここでは、カウンタCountが所定値C1を超えた場合、ヒータ52の電力指令値をH0に低下させているが、ヒータ52への通電を停止するようにしても構わない。
次に、上記制御を行うことによる作用効果について説明する。
上記の通り、上記ハイブリッド車両においては、走行中にアイドルストップが行われると、排気管42が走行風によって冷却されて排気管42の温度Texhが結露温度Ta以下に低下する可能性がある。このように排気管温度Texhが結露温度Ta以下に低下した状況でアイドルストップが行われると、排気管42内に結露する水が増大し、これが空燃比センサ51に付着するとヒートショックが発生する。
このため、コントローラ60は、排気管温度Texhを演算によって求め、排気管温度Texhが結露温度Ta以下に低下した状況でアイドルストップが行われた場合には、ヒータ52への通電電力を低下させる。
図10は、上記ハイブリッド車両において、走行中にエンジン1のアイドルストップが繰り返されたときの様子を示したタイムチャートである。
時刻t1でエンジン1のアイドルストップが行われると、排気管42の温度Texhは走行風の影響で時間の経過と共に低下する。そして、排気管42の温度Texhが結露温度Taを下回った状態のままエンジン1のアイドルストップが再び行われると、排気管内壁に水が結露するので、カウンタCountがアイドルストップが行われるたびにインクリメントされる(時刻t2〜t4)。
時刻t4でカウンタCountが所定値C1を超えると、排気管42の内壁に付着した結露水が増大し、空燃比センサ51のヒートショックが起こる可能性が高くなっているので、ヒータ52への通電電力を低下させ、結露水が加熱中の空燃比センサ51に付着してヒートショックが起こるのを防止する。
排気管42の温度Texhを算出するにあたり、コントローラ60は、排気管内ガスの温度Texm、排気管42の温度Texh及び排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haに基づき排気管内ガスから排気管42に移動する熱量Qaを算出し、排気管42の温度Texh、排気管外雰囲気の温度Top及び排気管42と排気管外雰囲気の間の熱伝達率Hbに基づき排気管42から排気管外雰囲気に移動する熱量Qbを算出し、これら熱量Qaと熱量Qbの差に基づき排気管42の温度変化量ΔTexhを算出し、この温度変化量ΔTexhを積算して排気管42の温度Texhを新たに算出、すなわち新しい値に更新する。
特に、排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haをエンジン1が回転中か停止中かによって異なる値(図4のステップS1〜S3)に設定し、かつ、エンジン1が回転中は排気管内ガスと排気管42の間の熱伝達率Haをエンジン1の回転速度Neが高くなるほど大きな値に設定したことにより(図4のステップS3、図5)、エンジン回転中、停止中、いずれの場合であっても、排気管温度Texhを高い精度で算出することができる。
また、車両が走行中あるいはラジエータファンが稼動中のときは、排気管外雰囲気の温度Topを外気温度に等しく設定し(図6ステップS13)、車両が停車中かつラジエータファンが停止中のときは、排気管外雰囲気が排気管42から受ける熱量Qbを算出し、この熱量Qbに基づき排気管外雰囲気の温度変化量ΔTopを算出し、この温度変化量ΔTopを積算して排気管外雰囲気の温度Topを算出するので(図6のステップS14)、排気管外雰囲気の温度Topを車両が走行中か否か、ラジエータファン稼動中か否かに係わらず、高い精度で算出することができ、この値を排気管温度Texhの演算に用いることで排気管温度Texhをさらに高い精度で算出することができる。
エンジン停止中で、排気管内ガスの温度Texmが排気管42の温度Texhよりも低くなる状況では、熱量Qaは負の値として算出され、排気管42から排気管内ガスへの放熱を考慮して排気管42の温度が算出されるので、このような状況であっても高い精度で排気管温度Texhを算出することができる。
また、エンジン停止中は、排気管42から排気管内ガスに移動する熱量Qrを算出し、算出した熱量Qrに基づき排気管内ガスの温度変化量ΔTexmを算出し、これを積算することで排気管内ガス温度Texmを算出する。排気管温度Texhの算出に用いられる排気管内ガス温度Texmの精度が向上するので、結果として、排気管温度Texhをさらに高い精度で算出することができる。
さらに、燃料カット後にエンジン1のシリンダに吸入され排気管42に排出される新気の量を、燃料カットしてからエンジン1が回転を停止するまでのエンジン1が回転する回数とエンジン1の吸気バルブの閉弁時期に基づき算出し、エンジン停止直後の排気管内ガスの温度を燃料カット後にエンジン1のシリンダに吸入され排気管42に排出される新気の量と、シリンダ内でこの新気と混合される燃焼後のガスの量との混合比率に基づき算出する(図7のステップS24)。これにより、排気管温度Texhの算出に用いられる排気管内ガス温度Texmの精度がさらに向上し、排気管温度Texhをさらに高い精度で算出することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用範囲を上記実施形態の構成に限定する趣旨ではない。
例えば、センサの種類、取付け位置は適宜変更することができ、また、ここではハイブリッド車両に適用した場合を例にとって説明したが、本発明はエンジンの一時停止(アイドルストップ含む)を行う車両に広く適用できるものである。
本発明を適用したハイブリッド車両の概略構成図である。 排気システムの概略構成である。 排気管温度の算出方法を説明するための図である。 排気管内ガスと排気管の間の熱伝達率を設定する処理の流れを示したフローチャートである。 エンジン回転中のエンジン回転速度と、排気管内ガスと排気管の間の熱伝達率との関係を示したテーブルである。 外気温度を算出し、排気管と外気の間の熱伝達率を設定する処理の流れを示したフローチャートである。 排気管内ガス温度を算出する処理の流れを示したフローチャートである。 エンジンの回転速度及び吸気量に対するエンジンの排気温度の関係を示したマップである。 コントローラが行うセンサ加熱制御の内容を示したフローチャートである。 本発明の作用効果を説明するためのタイムチャートで
符号の説明
1 エンジン
42 排気管
43 触媒
44 触媒
51 空燃比センサ
52 ヒータ
60 コントローラ

Claims (2)

  1. エンジンの排気管に取り付けられて前記排気管内を流れるガスの特性を検出する排気センサと、
    前記排気センサの近傍に設けられて前記排気センサを加熱するヒータと、
    前記排気管内ガスの温度、前記排気管の温度及び前記排気管内ガスと前記排気管の間の熱伝達率に基づき前記排気管内ガスから前記排気管に移動する熱量を算出し、前記排気管の温度、排気管外雰囲気の温度及び前記排気管と前記排気管外雰囲気の間の熱伝達率に基づき前記排気管から前記排気管外雰囲気に移動する熱量を算出し、前記2つの熱量の差に基づき前記排気管の温度変化量を算出し、この温度変化量を積算して前記排気管の温度を新たに算出する排気管温度算出手段と、
    前記新たに算出した排気管温度が水蒸発温度よりも高い場合は前記ヒータを動作させて前記排気センサを加熱し、前記新たに算出した排気管温度が前記排気管内で水が結露する結露温度よりも低いときに前記エンジンの停止が行われた場合は前記ヒータによる前記排気センサの加熱の程度を下げるヒータ制御手段と、
    を備え、
    前記排気管温度算出手段は、
    前記排気管内ガスと前記排気管の間の熱伝達率を前記エンジンが回転中か停止中かによって異なる値に設定し、かつ、前記エンジンが回転中は前記排気管内ガスと前記排気管の間の熱伝達率を前記エンジンが回転停止中の値より大きく、かつ、前記エンジンの回転速度が高くなるほど大きな値に設定し、 前記エンジンが回転停止していない燃料カット中は、前記排気管内ガスの温度を前記外気温度に等しく設定し、前記エンジンが回転停止していない燃焼運転中は、前記排気管内ガスの温度を前記エンジンの運転条件に応じた排気温度に設定し、前記エンジンの回転停止中は、前記排気管内ガスが前記排気管から受ける熱量を算出し、この算出した熱量に基づき前記排気管内ガスの温度変化量を算出し、この温度変化量を積算して前記排気管内ガスの温度を算出し、
    車両走行中あるいはラジエータファン稼働中は、前記排気管外雰囲気の温度を外気温度に等しく設定するとともに、前記排気管と前記排気管外雰囲気の間の熱伝達率を車両停車中かつラジエータファン停止中よりも大きな値に設定し、前記排気管から前記排気管外雰囲気に移動する熱量を算出し、車両停車中かつラジエータファン停止中は、前記排気管と前記排気管外雰囲気の間の熱伝達率を車両走行中あるいはラジエータファン稼働中よりも小さな値に設定し、前記排気管外雰囲気が前記排気管から受ける熱量を算出し、この算出した熱量に基づき前記排気管外雰囲気の温度変化量を算出し、この温度変化量を積算して前記排気管外雰囲気の温度を算出する、
    ことを特徴とする車両用排気特性検出装置。
  2. 前記排気管温度算出手段は、
    燃料カット後に前記エンジンのシリンダに吸入され前記排気管に排出される新気の量を、燃料カットしてから前記エンジンが回転を停止するまでに前記エンジンが回転する回数と前記エンジンの吸気バルブの閉弁時期に基づき算出し、
    エンジン停止直後の前記排気管内ガスの温度を、前記燃料カット後に前記エンジンのシリンダに吸入され前記排気管に排出される新気の量と、前記シリンダ内でこの新気と混合される燃焼後のガスの量の混合比率に基づき算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用排気特性検出装置。
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