JP4834547B2 - 製品が使用または消費される状態にあるかどうかを決める方法と考案物 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、製品が使用または消費される状態にあるかどうかを決める方法とインジケータに関し、この製品は、その劣化(degradation)を限られたものにする、温度条件の下で、またある期間、保存されると想定されている。
【背景技術】
【0002】
流通ネットワークにおけるその保存条件が温度に依存する製品、特に、コールドチェーンに従う製品を、系統的に自動的にチェックする方法が、公開国際特許出願WO03/025529に記載された。
【0003】
この先行する出願に記載されている方法では、製品の温度が特定の温度しきい値を超えた場合に、あるいは、保存条件が特定の基準レベルから外れた場合に(これらの条件とは、特定の期間より長い期間特定の温度しきい値を超えることか、あるいは、特定の保存期間を超えることである)、状態を変えるマーカーが提供される。
【0004】
別の言い方をすると、この先行する文書に記載されている方法は、特定の時間または温度のしきい値もしくは限界値を超えることに応じた指示が可能である。
【0005】
熱に弱い製品、特に食品は、時間と温度との間の関連に継続的に依存する製品である。保存温度の存在は、その製品の使用期間の保証を可能にする推奨に過ぎない。
【0006】
これは、特に生鮮食品の場合に当てはまる。
【0007】
事実、規格(standard)、特に食品に関する規格では、消費期限または使用期限が必要とされ、それは温度と保存時間との条件に依存する。例えば、0℃から+4℃で保存されるべき製品では、当局により決められた消費期限は、コールドチェーンにおける妥当な中断に対応するより高い温度(+8℃)に、比較的長期間あるいは比較的短期間、製品が置かれることを考慮している(フランス規格協会(AFNOR)規格NF V 01−003)。
【0008】
使用期限は予想される保存条件に基づいて決められているので、使用期限は、通常、適正なものではないという経験的知識に、本発明は由来する。例えば、0℃から+4℃で保存されるべき傷みやすい製品に対して、前記規格はコールドチェーンの中断に対して+8℃までの温度に置かれることを規定しているので、その製品が+4℃より高い温度に置かれなければ、その使用期間は、規格が指示するものに比べて、延長され得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
これは、いくつかの製品では、それらが消費され得るのに、そうされないことを意味し、実務上も、経済的な点においても相当な不都合である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
こうして、本発明による方法では、製品の対応する特性に似た、時間と温度とに依存する特性をもつインジケータが、傷みやすい製品と一緒にされる。
【0011】
このインジケータは、その製品が規格の条件より良好な条件の下で保存された場合には、その製品がより長い期間使用または消費されることを可能にする情報を与え、
また、このインジケータは、その製品が規格の条件より劣悪な条件の下で保存された場合には、その製品がより短い期間で使用または消費されることを可能にする情報を与えて、
傷みやすい製品の保存条件に応じて、その製品の使用または消費の可能性に関する情報を、このインジケータは与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
こうして、この方法により、使用期限または消費期限は、製品の実際の温度と保存期間の条件の関数として変わり、傷みやすい製品のパッケージングの際に製造業者により記される消費期限または適正使用期限は変動し、その結果、製品の実際の条件に応じて決まる。例えば、図15もまた例示しているように、食品では、保存期間は、温度条件が悪化すれば短くなるであろうし、対照的に、使用期限は、温度条件が良好であれば長くなるであろう。
【0013】
これらの条件の下で、使用期限は、規制により規定されるものに比べて、かなり延長され得る。例として、図16に示されるように、特定の消費期限をもつ生鮮品は、消費者により恐らく冷凍され、一旦それが冷凍されると、その製品は、数週間、数カ月さえ保存され、したがって傷みやすい製品に指示される使用期限を大きく超えて消費され得る。本発明の方法は、前記のように、冷凍前の製品の実際の劣化を考慮し、冷凍段階の間はそれ以上進み続けず、解凍後に、状態の変化が知らされる(消費者が今もたない情報である)まで製品が使用され得ることを知らせる。
【0014】
通常の保存条件の下でその消費期限がパッケージングの日の後7日間である傷みやすい製品を消費者が購入すると仮定する。彼は、消費期限の切れる前に、その製品を2日間冷凍することに決めたと仮定する。−18℃での冷凍は、その製品の微生物による劣化を止めるので、彼は、1ヵ月後にこの製品を解凍し、その後の数日の間にそれを消費することにするかもしれない。この場合、この消費者は、この傷みやすい製品を彼がいつまで消費できるかを、彼に知らせることができる情報を全くもっていない。前記のように、本発明の方法は、冷凍の前、その間およびその後の、実際の製品の劣化を考慮に入れるので、本発明の方法により、この問題に答えることが可能になる。こうして、消費者は、状態の変化が無ければ、その製品を彼が消費できることを彼に確証し;解凍後に消費者が彼の冷蔵庫にその製品を余りに長く入れて置く場合には、その製品がもはや消費されるべきでないというシグナルを、状態の変化によって、彼に伝える;インジケータをもつであろう。これは図13に示されている。
【0015】
さらに、解凍された製品の再冷凍は、特に、その製品に元々存在していた菌が成長する危険があるために、通常、そうしないように強く勧められることが知られている。本発明でのインジケータは、製品の対応する特性に似た、時間と温度とに依存する特性をもつので、本発明により、この危険を制御することもまた可能である。こうして、本発明でのインジケータは傷みやすい製品と同じ経過を辿り、それは冷凍され得るので、インジケータの状態の変化は、その製品を劣化に導く温度にそれが置かれている全ての期間を包含している。
【0016】
しかし、本発明は、食品に限定されない。他の製品(例えば、医薬品、ワクチン、および、輸血される血液)は、設定温度範囲内で保存されなければならず、その範囲から外れる(上方または下方に)ことにより、使用期限が繰り上げられ得る。同様に、その製品が最適な条件の下で保存される場合、使用期限は延長され得る。
【0017】
一般に、それが特定の温度範囲内に保存されるべきであっても、その製品が最適な保存温度をもつ場合には、この最適な温度により近いほど、消費期限または使用期限は益々長くなるであろう。
【0018】
知られている先行技術、特に、食品の保存に関するものと比べると、製品の保存温度がある限界を超えた場合に前記インジケータが有用であるという事実に本発明は限定されることなく、製品の正常な保存条件の下においても本発明は適用されるということに注意すべきである。したがって、本発明は、しきい値を超えたことについての単なるインジケータ以上のものである。むしろ、傷みやすい製品の、実際の、変動する消費期限、または変動する使用期限についてのインジケータである。
【0019】
微生物材料を含むインジケータが、特に、当該の傷みやすい製品が食品または生物関連製品である場合に、供用されると好ましい。
【0020】
一実施形態において、酸産出微生物材料インジケータが供用され、この微生物材料の活性が培地のpHの変遷、通常酸性化を追跡することによって評価され;pHが予め決められた値より小さくならない限り、このインジケータは、製品が消費され得るというシグナルを伝え;また、pHが予め決められた値より小さくなった場合、このインジケータは、製品がもはや消費され得ないというシグナルを伝える。
【0021】
この場合、インジケータのpHの変遷を追跡するために、微生物材料を含む培地に、例えばカゼインが添加され、カゼインはpHが特定の値より低くなると析出し、培地の外観を変える。
【0022】
こうして、本発明は、ある製品が使用または消費される状態にあるかどうかを決める方法に関し、その製品はその劣化を制限する温度条件の下である期間保存されると想定されており、この方法においては、インジケータがその製品と一緒にされ、このインジケータは、その製品が使用または消費され得ることを知らせるシグナルを、次いで、保存期間の終了後に、その製品の使用可または消費可の状態の変化を知らせるシグナルを与え、この期間はその製品の保存条件によって決まるので、
【0023】
その製品が規格または推奨条件より良好な条件の下で保存された場合には、より長い期間、あるいは、その製品が規格または推奨条件より劣悪な条件の下で保存された場合には、より短い期間、その製品が使用または消費されることを可能にする情報をこのインジケータは与える。
【0024】
好ましくは、微生物材料を含むインジケータが供用される。
【0025】
一実施形態において、酸性化する微生物材料を含むインジケータが供用され、そのシグナルは、顕示剤(developer)により生じ、微生物材料がそこにある培地のpHが、予め決められた値より小さくなると状態の変化を知らせる。
【0026】
一実施形態において、顕示剤は、pHが予め決められた値より小さくなると析出する。
【0027】
この顕示剤は、例えばカゼインを含む。
【0028】
一実施形態において、顕示剤は少なくとも1種の色指示薬(color indicator)を含む。
【0029】
色指示薬は、例えば、以下の群から選択される:アリザリン、アリザリンスルホン酸ナトリウム、アリザリンレッド、ベンゾパープリン、ベンゾイルオーラミンG、ベンゾイルエチルオーラミン、レソルシノールブルー、ブロモクロロフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、ブロモフェノールブルー、カルミン酸、2,4−ジニトロフェノール、4−(4−ジメチルアミノ−1−ナフチルアゾ)−3−メトキシベンゼンスルホン酸、α−ジニトロフェノール、β−ジニトロフェノール、γ−ジニトロフェノール、4,4−ビス(o−トリトリアゼノ)−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4−ビス(p−ジメチルアミノフェニルアゾ)−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4−(p−エトキシフェニルアゾ)−m−フェニレン−ジアミン一塩酸塩、エチルレッド、エチルオレンジ、ヘキサメトキシレッド、ヒドロキノールスルホナフタレイン、ラクモイド、アイオデオシン(iodeosion)、ラスモイド(lasmoid)、N,N−ジメチル−p−(m−トリルアゾ)アニリン、4’−メトキシ−2.4−ジアミノアゾベンゼン、メチルレッド、メチルレッドアルファズリン、α−ナフチルアミン、α−ナフチルアミノアゾベンゼン、ナフチルレッド、オキシムブルー、4’−オキシ−3’−メチル−2.4−ジアミノアゾベンゼン、4’−オキシ−2.4−ジアミノアゾベンゼン、4−フェニルアゾ−1−ナフチルアミン、パラフクシン六酢酸、パラニトロフェノール、p−エトキシクリソイジン、p−スルホ−o−メトキシベンゼンアゾジメチル−α−ナフチルアミン、コンゴーレッド、バイオレットレッド、レザズリン、ナフチルレッド、テトラブロモクレゾール、テトラヨードフェノールスルホフタレイン、アウリン酸、ジチオゾン(dithiozone)、クロムブルー、ブロモクレゾールパープル、インジゴカルミン、カコテリン、カルセイン、エオシンエキストラ(eosin extra)、エリオクロモサイアニン(eriochromocyanine)、チアゾールイエロー、エリオクロムブラックT、α−ニトロ−β−ナフトール、オレンジIII、メチルレッド、ローダミンB、カリウムローダゾネート(potassium rhodazonate)、チモールスルホフタレイン、塩化ロジウム、トリヒドロキシ−2,6,7−フェニル−9イソキサンテン、酸化トリウム、キシレンオレンジ四ナトリウム塩、アントシアン類、フェノールフタレイン、ベンゾパープリン4B、ベンゾパープリンB、アルファナフチルレッド塩酸塩、リトマス、メチルレッド、混合指示薬、ラクモイド。
【0030】
一実施形態において、インジケータを製品に適合させるために、以下の群に含まれるパラメータの少なくとも1つが選択される:微生物材料の性質、この微生物材料の量、栄養素の性質、栄養素の量、微生物材料による酸の産出に必要とされる元素の性質とこれらの元素の量、微生物材料が置かれる培地の構造形成剤(texturing agent)の性質とこの構造形成剤の量、培地の最初のpH、培地のaw[水分活性]に影響を与えるパラメータ、pHの低下を評価するのに用いられる顕示剤の性質とこの顕示剤の量、この顕示剤が状態を変えるpHを決めるパラメータ。
【0031】
パラメータは、例えば、製品が規格条件もしくは推奨される条件の下で保存される場合に、状態の変化を知らせるシグナルが予め決められた期間の後で発せられるように、選択される。
【0032】
パラメータは、その製品がもはや消費され得ない時に、状態の変化を知らせるシグナルが現れるように選択され得る。
【0033】
一実施形態において、規格条件もしくは推奨条件の下で、インジケータのパラメータは、状態の変化を知らせるシグナルが特定の期間の後に現れるように選択され、これらのパラメータの1つを微生物材料による酸性化にとっての最適値から離すことにより、その1つのパラメータを変えることによって、この期間は延長される。
【0034】
一実施形態において、微生物材料は、好ましくは、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属およびWeissella属の乳酸菌科の中から選択される。
【0035】
一実施形態において、微生物材料は、以下の種の中から選択される:Carnobacterium piscicola、Lactobacillus fuchuensisおよびLeuconostoc mesenteroides。
【0036】
一実施形態において、栄養素は、炭素源および窒素源と、好ましくは、無機塩および/またはビタミンおよび/または微量元素を含む。
【0037】
炭素源は、例えば、以下の群の糖の中から選択される:グリセロール、エリトリトール、D−アラビノース、L−アラビノース、リボース、D−キシロース、L−キシロース、アドニトール、β−メチルキシロシド、ガラクトース、D−グルコース、D−フルクトース、D−マンノース、L−ソルボース、ラムノース、ズルシトール、イノシトール、マンニトール、ソルビトール、α−メチル−D−マンノシド、α−メチル−D−グルコシド、N−アセチル−グルコサミン、アミグダリン、アルブチン、エスクリン、サリシン、セロビオース、マルトース、ラクトース、メリビオース、スクロース、トレハロース、イヌリン、メレジトース、D−ラフィノース、デンプン、グリコーゲン、キシリトール、β−ゲンチオビオース、D−ツラノース、D−リキソース、D−タガトース、D−フコース、L−フコース、D−アラビトール、L−アラビトール、グルコネート、2−ケト−グルコネート、5−ケト−グルコネート。
【0038】
構造形成剤は、例えば、以下の群のものの中から選択される:寒天、アガロース、ゼラチン、ザンサン、スクレログルカン、グアーガム。
【0039】
一実施形態において、インジケータは、それが製品と一体化されていない時には、不活性化されており、それが製品と一体化される時に、活性化される。
【0040】
不活性化は、例えば、以下の群の中から選択される手段により実施される:冷凍、微生物材料および/または栄養素のマイクロカプセル化、ならびに、隔室(compartment)への分割。
【0041】
一実施形態において、インジケータは以下の群の中から選択される物理的作用によって活性化される:圧力変化、温度変化、暴露放射波長の変化。
【0042】
一実施形態において、微生物材料は冷凍され、解凍され得る。
【0043】
本発明はまた、食品類または生物関連製品または医薬品への、上で定義された方法の適用にも関する。
【0044】
本発明はまた、製品の保存温度が最適な保存温度に近いためにそれだけ状態の変化を知らせるシグナルの出現が一層遅れるようにインジケータがパラメータ設定されている、上で定義された方法の食品への適用にも関する。
【0045】
本発明はまた、インジケータが約+4℃以下の温度で酸性化活性をもつ微生物材料を含む、上で定義された方法の、0℃から約+4℃の範囲の温度で保存されると想定されている食品への適用にも関する。
【0046】
本発明はまた、ある製品が使用または消費される状態にあるかどうかを決めるための装置(device)にも関し、その製品はその劣化を制限する温度条件の下である期間保存されると想定されており、この装置は、その製品と一体化されると想定されている少なくとも1種のインジケータを備え、このインジケータは、その製品が使用または消費され得ることを知らせるシグナルを、次いで、保存期間の終了後に、その製品の使用可または消費可の状態の変化を知らせるシグナルを与え、この期間は、その製品の保存条件によって決まるので、
【0047】
その製品が規格または推奨条件より良好な条件の下で保存された場合には、より長い期間、あるいは、その製品が規格または推奨条件より劣悪な条件の下で保存された場合には、より短い期間、その製品が使用または消費されることを可能にする情報をこのインジケータは与える。
【0048】
好ましくは、インジケータは微生物材料を含む。
【0049】
一実施形態において、前記装置は、酸性化微生物材料、顕示剤と、微生物材料が置かれる培地のpHが予め決められた値より低くなった時に、状態の変化を知らせるシグナルを与える手段とを含むインジケータを備える。
【0050】
顕示剤は、例えば、pHが予め決められた値より小さくなると析出する。
【0051】
一実施形態において、顕示剤はカゼインを含む。
【0052】
一実施形態において、顕示剤は少なくとも1種の色指示薬を含む。
【0053】
一実施形態において、色指示薬は以下の群に含まれる:アリザリン、アリザリンスルホン酸ナトリウム、アリザリンレッド、ベンゾパープリン、ベンゾイルオーラミンG、ベンゾイルエチルオーラミン、レソルシノールブルー、ブロモクロロフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、ブロモフェノールブルー、カルミン酸、2,4−ジニトロフェノール、4−(4−ジメチルアミノ−1−ナフチルアゾ)−3−メトキシベンゼンスルホン酸、α−ジニトロフェノール、β−ジニトロフェノール、γ−ジニトロフェノール、4,4−ビス(o−トリトリアゼノ)−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4−ビス(p−ジメチルアミノフェニルアゾ)−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4−(p−エトキシフェニルアゾ)−m−フェニレン−ジアミン一塩酸塩、エチルレッド、エチルオレンジ、ヘキサメトキシレッド、ヒドロキノールスルホナフタレイン、ラクモイド、アイオデオシン、ラスモイド、N,N−ジメチル−p−(m−トリルアゾ)アニリン、4’−メトキシ−2.4−ジアミノアゾベンゼン、メチルレッド、メチルレッドアルファズリン、α−ナフチルアミン、α−ナフチルアミノアゾベンゼン、ナフチルレッド、オキシムブルー、4’−オキシ−3’−メチル−2.4−ジアミノアゾベンゼン、4’−オキシ−2.4−ジアミノアゾベンゼン、4−フェニルアゾ−1−ナフチルアミン、パラフクシン六酢酸、パラニトロフェノール、p−エトキシクリソイジン、p−スルホ−o−メトキシベンゼンアゾジメチル−α−ナフチルアミン、コンゴーレッド、バイオレットレッド、レザズリン、ナフチルレッド、テトラブロモクレゾール、テトラヨードフェノールスルホフタレイン、アウリン酸、ジチオゾン、クロムブルー、ブロモクレゾールパープル、インジゴカルミン、カコテリン、カルセイン、エオシンエキストラ、エリオクロモサイアニン、チアゾールイエロー、エリオクロムブラックT、α−ニトロ−β−ナフトール、オレンジIII、メチルレッド、ローダミンB、カリウムローダゾネート、チモールスルホフタレイン、塩化ロジウム、トリヒドロキシ−2,6,7−フェニル−9イソキサンテン、酸化トリウム、キシレンオレンジ四ナトリウム塩、アントシアン類、フェノールフタレイン、ベンゾパープリン4B、ベンゾパープリンB、アルファナフチルレッド塩酸塩、リトマス、メチルレッド、混合指示薬、ラクモイド。
【0054】
一実施形態において、インジケータの少なくとも1つのパラメータは、そのインジケータがその製品に適合するように調整されており、これらのパラメータは以下の群に含まれる:微生物材料の性質、この微生物材料の量、栄養素の性質、栄養素の量、微生物材料による酸の産出に必要とされる元素の性質とこれらの元素の量、微生物材料が置かれる培地の構造形成剤の性質とこの構造形成剤の量、培地の最初のpH、培地のaw[水の活性]に影響を与えるパラメータ、pHの低下を評価するのに用いられる顕示剤の性質とこの顕示剤の量、この顕示剤が状態を変えるpHを決めるパラメータ。
【0055】
一実施形態において、規格条件もしくは推奨される条件の下で製品が保存される場合に、予め決められた期間の後に、状態の変化を知らせるシグナルが現れるようにインジケータのパラメータが調整される。
【0056】
一実施形態において、前記装置は、その製品がもはや消費または使用され得ない時に、状態の変化を知らせるシグナルが現れるようにパラメータが調整されているインジケータを備える。
【0057】
一実施形態において、微生物材料は、好ましくは、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属およびWeissella属の乳酸菌科の中から選択される。
【0058】
一実施形態において、微生物材料は以下の種の群に含まれる:Carnobacterium piscicola、Lactobacillus fuchuensisおよびLeuconostoc mesenteroides。
【0059】
一実施形態において、栄養素は、炭素源および窒素源と、好ましくは、無機塩および/またはビタミンおよび/または微量元素を含む。
【0060】
炭素源は、例えば、以下の群の糖の中から選択される:グリセロール、エリトリトール、D−アラビノース、L−アラビノース、リボース、D−キシロース、L−キシロース、アドニトール、β−メチルキシロシド、ガラクトース、D−グルコース、D−フルクトース、D−マンノース、L−ソルボース、ラムノース、ズルシトール、イノシトール、マンニトール、ソルビトール、α−メチル−D−マンノシド、α−メチル−D−グルコシド、N−アセチル−グルコサミン、アミグダリン、アルブチン、エスクリン、サリシン、セロビオース、マルトース、ラクトース、メリビオース、スクロース、トレハロース、イヌリン、メレジトース、D−ラフィノース、デンプン、グリコーゲン、キシリトール、β−ゲンチオビオース、D−ツラノース、D−リキソース、D−タガトース、D−フコース、L−フコース、D−アラビトール、L−アラビトール、グルコネート、2−ケト−グルコネート、5−ケト−グルコネート。
【0061】
一実施形態において、構造形成剤は、以下の群のものの中に含まれる:寒天、アガロース、ゼラチン、ザンサン、スクレログルカン、グアーガム。
【0062】
一実施形態において、インジケータは、それが製品と一体化されていない時には、不活性化されており、それが製品と一体化される時に、活性化される。
【0063】
一実施形態において、不活性化は、以下の群に含まれる手段により実施され得る:冷凍、微生物材料および/または栄養素のマイクロカプセル化、ならびに、隔室への分割。
【0064】
一実施形態において、インジケータは以下の群の中から選択される物理的作用によって活性化される:圧力変化、温度変化、暴露放射波長の変化。
【0065】
一実施形態において、微生物材料は冷凍され、解凍され得る。
【0066】
一実施形態において、インジケータはラベルの形態(好ましくは自己粘着性ラベル)である。
【0067】
一実施形態において、インジケータは、顕示剤によって生じるシグナルを観察することがその1つのゾーンにより可能である少なくとも1つの面を備える。
【0068】
一実施形態において、前記ラベルは、1種または複数のその要素(component)の成分を他の成分から特定の期間分離することを可能にする複数の内部隔室、例えばカプセルを含み、前記隔室の壁体は適切な手段によって、例えば前記ラベルに圧力を加えることによって、破壊され得る。
【0069】
本発明の他の特徴および利点は、添付図を参照しながら行われる様々な実施形態の説明を読むことにより明らかとなるであろう。
【0070】
傷みやすい製品の消費期限または適正使用期限の決定が、ここで再び思い起こされる(フランス規格協会(AFNOR)規格NF V−01−003)。傷みやすい製品では、貯蔵寿命は、平均保存温度の関数として決められる。
【0071】
フランス規格協会(AFNOR)規格NF V−01−003は、2004年2月に発効され、食品の衛生と安全に関するものであり、傷みやすい冷凍食品の微生物学的貯蔵寿命の確証のためのエージング試験手順を確立する指針を規定する。それは、微生物学的に傷みやすい製品の消費期限または適正使用期限の評価方法を記載する。
【0072】
前記規格は、傷みやすい製品の消費期限または適正使用期限が介在する様々な関係者(製造業者、輸送業者、配送業者および消費者)のコールドチェーンの管理の度合いを考慮に入れることによって決められねばならないことを明細項目として記載している。したがって、この使用期限は、製品の保存の間のコールドチェーンに沿って通常認められる平均の条件の関数として決められる。
【0073】
この規格は、見積もられたコールドチェーン管理レベルの関数としてこの使用期限を求めるための3つの例示的なケースを記載している。
【0074】
コールドチェーンが完全な管理下にあれば、使用期限は、その全貯蔵寿命の間、最適な温度(例えば、大部分の食品では、+4℃)で保存される製品として決められる。
【0075】
コールドチェーンが部分的な管理下にあれば、使用期限は、その貯蔵寿命の期間の3分の2は最適な温度(例えば、+4℃)で、その期間の3分の1は妥当なコールドチェーン中断温度(通常、+8℃)で保存される製品として求められる。
【0076】
コールドチェーンが不十分な管理の下にあれば、使用期限は、その貯蔵寿命の期間の3分の1は最適な温度で、その期間の3分の2は妥当なコールドチェーン中断温度で保存される製品として求められる。
【0077】
こうして、製品の消費期限または適正使用期限は、統計的なデータと予想される保存条件の関数として、推測により固定された値であり、この期限は固定されており、傷みやすい製品の実際の保存条件に依存しない。この使用期限は、その決定方式が介在する様々な関係者(製造業者、輸送業者、配送業者および消費者)により製品に及ぼされるコールドチェーンの管理レベルを予め仮定するために、製品の実際の貯蔵寿命を明らかにできない固定値であることが問題である。このように、この使用期限は、所定の期間の後の、傷みやすい製品の衛生上の状態に関する理論的で統計的な目安を与えるに過ぎない。
【0078】
本発明の方法は、この問題を解決し、その製品が実際に置かれるであろう保存条件に応じて個別に決められる、個々の製品の消費期限または適正使用期限を変動するものとして与えることにより健康上の危険を減らすことを可能にする。
【0079】
本発明でのインジケータは、同じ保存条件の下にある製品と全く同じように進展するようにパラメータ設定され得る。こうして、製品の消費期限または適正使用期限は、このインジケータにより与えられ、傷みやすい製品の実際の保存条件に応じて決まる。
【0080】
第1の応用では、インジケータは、フランス規格協会(AFNOR)規格NF−01−003にしたがって求められる、傷みやすい製品の消費期限または使用期限で状態を変えるように、パラメータ設定され得る。その製品の保存条件がこの規格による平均の条件より劣悪であれば、最初に規定された期限の前に、その製品はもはや消費され得ないというシグナルを、インジケータは伝え;その製品の保存条件が規定される平均の条件より良好であれば(コールドチェーンの中断が全く無い最適な保存温度あるいは製品の冷凍)、最初に規定された期限を超えて常にその製品は消費され得るというシグナルを伝える。
【0081】
第2の応用では、各製品の微生物による具体的な劣化の研究に基づいて、インジケータは、その製品の保存条件(時間と温度)に応じてその製品と全く同じように進展するようにパラメータ設定され得るので、現行の規格にしたがって決められ、消費者が今日それを知る、製品の消費期限または適正使用期限に、インジケータは完全に取って代わる。これは、その製品の微生物による実際の劣化速度に基づいて、インジケータのパラメータを設定することにより可能になる。
【0082】
それらの期間とそれらの保存温度に応じて、微生物によるか、あるいはよらずに、傷みやすく、劣化または変質し易い多くの製品がある。これらは、好ましくは新鮮であるか、あるいは急速冷凍された食品であり、例えば、店で売られるか、もしくは配膳業者により配送されるもの(熱い、または冷たい状態で配送される)、医薬品(ワクチン、目薬)、医療上の活性物質(血液)、熱に弱い化学製品(診断試薬または分析試薬、写真現像液)、化粧品、切花または変質し易い消費製品(ワイン、ミネラルウォーター、葉巻)である。これらの製品の各々は、保存温度および期間に依存するそれ特有の傷み易さとそれ特有の劣化速度を、したがってまた、推奨される保存条件の下でそれ特有の消費期限もしくは適正使用期限をもつ。いくつかの例が下の表に記載されている:
【0083】
【表1】
【0084】
本発明によるインジケータは、傷みやすい製品に応じた様々な消費期限もしくは適正使用期限に対応するようにパラメータ設定され得るので、この使用期限を決めるために選択された条件の下でその製品が保存された場合に、規定された期限にその状態の変化が起こる。
【0085】
インジケータ
インジケータは、厚さが薄く、使用法とインジケータがその上に添付される製品に表面が適合するようになった透明なラベルの形態になっている。一実施形態によれば、前記ラベルは自己粘着性であり、先行する特許出願WO03/025529に記載されるものと同じ表面に付けられるように、その表面はバーコードの大きさである。好ましくは、ラベルの厚さは、目立ちすぎず、それが付けられる製品に(あるいはパッケージに)一体化されるように、また、それが隠す情報の読み取りを妨げないように、できる限り十分に薄くされる。一実施形態において、自己粘着性ラベルは、図14aに示されるように、ロールで送り届けられ、自動または手動のパッケージングアセンブリラインでそれらを使用することができ、それらは、図14cに示されているように手で付けられるか、あるいは、図14−bに示されているように業務用のラベリング装置によって付けられる。この実施形態によれば、インジケータの製造と使用は、産業と大量生産のニーズおよび制約に合致するように、高速で、また理に適ったコストで行われる。
【0086】
したがって、インジケータは、図12に示されているように、酸性化微生物材料、培養培地、酸性化を進展させる元素、および1種または複数の構造形成剤を含む、透明な覆い(任意選択で、これは自己粘着性である)を備える。
【0087】
インジケータのこの透明な覆いは、例えば、以下の材料の少なくとも1種からなる:ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)。
【0088】
微生物材料
インジケータに使用される微生物材料は様々な種類であり得る。好ましくは、それが置かれる培地のpHを変える微生物材料が使用され、また、好ましくは、この微生物材料は、その増殖もしくはその成長の間に、あるいはその代謝活動により酸を産出する微生物である。酸性化する微生物材料は、好ましくは、病原性でなく、毒性でない。それは、例えば、食品組成物において使用される(使用が認められた(positive)もしくは工業的な微生物材料)。
【0089】
さらに、微生物材料は、製品の保存温度および期間に合致する温度で酸性化活性を示す。その酸性化速度もまた、これらの保存温度と期間に適合しており、傷みやすい製品の劣化速度と歩調を合わし続ける。
【0090】
多くの酸性化微生物、例えば菌、特に乳酸菌は、本発明によるインジケータに使用され得る。菌の中の乳酸菌科は、多くの食品の変換と保存に使用されている。したがって、乳酸機の大部分は消費されても全く危険でない。これらの菌のほとんどは食品等級(food grade)である。それらは、いわゆる使用が認められた細菌叢(flora)であり、それらの無害性は通常確認されている。こうして、危険なく、それらを消費製品と一緒にすることが可能である。
【0091】
乳酸菌は、それらの増殖の間およびそれらの代謝活動の間に酸(本質的には乳酸)を生成する。したがって、これらの菌は、それらが成長している培地を酸性化する。これらの酸性化する性質は知られており、非常に多くの農業および食品への応用において利用されている。
【0092】
乳酸菌は、多くの傷みやすい食品において、劣化細菌叢および病原細菌叢に近い温度と増殖速度で自然に成長する。したがって、乳酸菌を使用することによって、インジケータがその上に付けられている製品の汚染と微生物による劣化速度を反映させることが可能である。
【0093】
乳酸菌科の中で、温度と増殖速度に依存するそれらの振る舞いが、傷みやすい製品を劣化させる微生物の成長速度に最も合致する菌株(strain)が選択される。微生物が成長する、もしくは酸性化代謝活動をする温度と速度とが、傷みやすい製品の保存温度と合致し、また、これらの製品の劣化もしくは変質速度と合致することが重要である。
【0094】
傷みやすい製品は、通常、低温状態(0℃と+4℃の間)で保存されるが、それらは、コールドチェーンの中断の間により高い温度に置かれることが可能である。比較的中温性(mesophilic)でもある低温(psychrotrophic)乳酸菌の菌株がインジケータ向けに選択される。それらは、通常0℃から+45℃の範囲に渡る温度で、生息し、成長し、あるいは、酸性化代謝活性をもつことが可能な菌株である。好ましい実施形態によれば、増殖または酸性化代謝活性の度合いは、これらの菌株の増殖速度(あるいはこれらの酸性化代謝活性の度合い)が傷みやすい製品の劣化速度と合致するように、0℃から+37℃で増大しなければならない。
【0095】
定義により、中温細菌は、+20℃から+45℃の範囲の温度で生息し得る菌であり、それらは、+37℃で最もよく成長する。低温菌は、+20℃から+30℃の範囲の温度で最もよく成長する菌であるが、0℃でも生息し成長できる。好冷(psychrophilic)菌は、−5℃から+30℃の範囲の温度で生息できる菌であり、+15℃で最もよく成長する。好冷菌は低温培地で成長する菌である。
【0096】
例えば、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属、ロイコノストック(Leuconostoc)属およびWeissella属の中の乳酸菌の131菌株の増殖特性が、本発明の構想の枠内で研究された。低温で(0℃以上で、また少なくとも+4℃および+8℃以上で)増殖可能な菌株が保持された。次に、それらの菌株に関する基本的な値(温度、pHおよびawに依存する)が評価され、最高の結果をもたらした。
【0097】
これらの菌株の中で、それらのいくつかは、インジケータにとって特に有効である。具体的には、本発明者等により単離され、パスツール研究所の国立微生物培養物コレクション(National Microorganism Culture Collection of the Pasteur Institute)に、CNCM I−3297およびCNCM I−3298の番号でそれぞれ登録された、Carnobacterium piscicola種の2つの菌株、菌株CRYO−CB001および菌株CRYO−CB002;パスツール研究所のコレクションに由来する、Lactobacillus fuchuensisの菌株(登録番号 CIP 107633);ATCCコレクションに由来する、Leuconostoc mesenteroidesの菌株(登録番号 ATCC10880);これらの菌株は、低温でのそれらの酸性化代謝活性のために使用され得る。図1は、+4℃および+8℃での培地の酸性化を、以下のようにパラメータ設定されたインジケータについて示している:グルコース 20g/L − トリプトン 10g/L − 酵母エキス 5g/L − Tween80 1.08g/L − リン酸二カリウム無水物 2.6g/L − 硫酸マグネシウム無水物 0.222g/L − 硫酸マンガン無水物 0.055g/L − pH6.2 − スターター 104CFU/mL。例えば、菌株CRYO−CB002は、図2に示されているように、−4℃から+37℃の範囲の温度で増殖することが可能であり、同時に、インジケータ中で、−80℃より低く、+47℃より高い温度で耐性がある。これにより、傷みやすい製品(特に、新鮮な食品)の保存中に遭遇し得る大部分の温度に対応することが可能である。
【0098】
他の実施形態では、温度に依存する、異なる増殖もしくは酸性化代謝活性速度をもつ菌の複数の菌株が選択され使用される。例えば、低温での酸性化代謝活性が非常に低く、厳格に中温を好む菌(+20℃から+45℃の範囲の温度で成長可能である)が、+18℃から+20℃の範囲の温度で保存されるべきである製品のために選択される。
【0099】
同様に、中温菌(成長のために、+25℃より高温に置かれる)が、+15℃から+25℃の範囲の温度で保存されるべきである製品のために選択され、それらは、低温でより速く成長する好冷菌(成長のために、+15℃より低温に置かれる)と一緒にされ;こうして得られたインジケータは、+25℃より高温で、また+15℃より低温で、より速く成長する。
【0100】
微生物材料による、インジケータに含まれる培地の酸性化の速度は、この微生物材料の代謝に依存するが、インジケータに導入される微生物材料の量にも依存する。一般に、インジケータに導入される微生物材料の量が多いほど、それを含む培地の酸性化は速くなるであろう(所定の温度で)。逆に、インジケータに導入される微生物材料の量が少ないほど、それを含む培地の酸性化は遅くなるであろう。これは、一定配合の培地について正しい。
【0101】
したがって、このことは、インジケータの経過は、それが含む微生物材料のタイプだけでなく、その量にも依存することを意味する。こうして、実施形態に応じて、培地を酸性化して、状態変化のシグナルがより早く、あるいはより遅く現れるように、より多くの、あるいはより少量の微生物材料がインジケータに導入され得る。
【0102】
増殖培地
インジケータは酸性化微生物材料を含む。したがって、この微生物材料はその成長、その増殖、またはその酸性化代謝を可能にする培地に置かれていなければねらない。
【0103】
例えば、乳酸菌が使用される場合、そのインジケータは、その菌が生き続け、増殖することを可能にするだけでなく、これらの菌の代謝による酸の産出を可能にする培養培地を含んでいなければならない。
【0104】
一般に、菌の良好な成長のために、培養培地は、炭素源(通常、糖)、窒素源(通常、タンパク質に由来)、無機塩、様々なビタミン、微量元素あるいは必須脂肪酸を含んでいなければならない。
【0105】
それらを成長させるために、乳酸菌の菌株は様々な炭素源を含む培地で培養され得る。例えば、以下の糖が、菌株CRYO−CB001およびCRYO−CB002を成長させるために使用され得る:グリセロール、リボース、ガラクトース、D−グルコース、D−フルクトース、D−マンノース、マンニトール、α−メチル−D−グルコシド、N−アセチル−グルコサミン、アミグダリン、アルブチン、エスクリン、サリシン、セロビオース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロースおよびβ−ゲンチオビオース。
培地に含まれる糖(例えば、グルコース)は、菌による乳酸の産出にもまた使用される。したがって、それはまた菌の酸性化活性のためにも必要である。これは、菌によってその酸性化代謝のために使用され得る糖(例えば、グルコースまたはフルクトース)を、インジケータが含んでいなければならないことを意味する。
【0106】
菌により使用され得る糖(例えば、グルコース、フルクトース、ラクトース、ガラクトースまたはスクロース)の性質は、図3に示されているように、菌、例えば、菌株CRYO−CB002の増殖速度と、培地の酸性化速度を変える。
【0107】
好ましい実施形態において、菌株CRYO−CB002およびCRYO−CB001と共に、グルコースが増殖および酸性化活性のために使用される。
【0108】
窒素源もまた乳酸菌の増殖にとって必要である。様々な源、例えば、トリプトン、ペプトンあるいはタンパク質由来の混合物が使用され得る。培地に含まれる窒素源のタイプと量は、菌の成長に影響を及ぼす。
【0109】
トリプトンおよびペプトンは、1重量%または2重量%(w/w)の濃度で、単独であるいは組み合わせて、インジケータに使用され得る。
【0110】
菌株CRYO−CB002を用いる好ましい実施形態によれば、1%のペプトンを含む培地が有効と確認されており、同じ菌株を用いる別の実施形態によれば、1%のトリプトンを含む培地が有効と確認されている。
【0111】
MRS(de Man、Rogasa、Sharpe)培地で推奨されるように、酵母エキスが培地に添加される;同様に、乳酸菌の増殖または代謝に必要であるか、もしくは促進する塩(例えば、NaCl、K2HPO4およびMgSO4)が添加され得る。
【0112】
例えば、使用される1つの培地は以下からなる:
【表2】
【0113】
したがって、培地の栄養素組成は、菌株の増殖速度、それらの酸性化代謝活性に、したがってまた、インジケータのパラメータ設定に影響を及ぼす。
【0114】
最後に、酸性化微生物材料を含む培地のpHが重要である。事実、培地のpHは、微生物材料の増殖と代謝活性に適合していて、例えば、乳酸菌では9と4の間のpHでなければならない。例えば、菌株CRYO−CB002では、pH7.1で最もよく増殖する。微生物材料による培地の酸性化があり得るので、この培地の最初のpHは、十分に高く(乳酸菌の場合には、通常、6より大)、同時に、微生物材料の成長と酸性化代謝に適したものでなければならない。
【0115】
酸性化の速度がインジケータのパラメータ設定に影響を及ぼすように、微生物材料を含む培地の最初のpHもやはりこのパラメータ設定に影響を及ぼす。
【0116】
酸性化の進展
本発明によるインジケータでは、傷みやすい製品の劣化は微生物材料のおかげでシミュレートされる。微生物材料の成長とその酸性化代謝の進展は、インジケータに含まれる培地の酸性化の継続によって目に見えるようにされる。複数の顕示剤によって、培地の酸性化を目に見えるようにすることができる。
【0117】
製品の消費期限もしくは適正使用期限の最後は、インジケータが状態を変える時にそのインジケータによって示される。インジケータが含む培地のpHが特定の値より小さくなると、インジケータは状態を変え、その例が図4に示されている。pHが特定の値より小さくなったことは、インジケータに含まれる1種または複数の顕示剤の状態の変化により視覚化される。
【0118】
色指示薬は、培地の酸性化を視覚化するために用いられる。色指示薬は、弱い酸または塩基であり、これらの酸型と塩基形は異なる色をしている。したがって、指示薬の色は、それらを含む培地のpHがその指示薬のpKiより大きくなるか、または小さくなる時に変わる。
【0119】
こうして、インジケータの色は、インジケータが含む色指示薬のpKiが当該のpHに等しければ、特定のpHで変わり得る。色指示薬を用いる利点の1つは、色の変化によるシグナルを肉眼により読み取ることができることである。さらに、色の変化は、明瞭に、また突然に起こるので、主観的な解釈による混乱が防止される。
【0120】
多くの指示薬を本発明の方法に用いることができ、例えば、メチルレッド、混合指示薬、ラクモイド、アントシアン類、フェノールフタレイン、2,4−ジニトロフェノール、エチルオレンジ、ベンゾパープリン4B、ベンゾパープリンB、アルファ−ナフチルレッド塩酸塩、リトマス、アウリン酸、ジチオゾン、クロムブルー、ブロモクレゾールパープル、インジゴカルミン、カコテリン、カルセイン、エオシンエキストラ、エリオクロモサイアニン、チアゾールイエロー、エリオクロムブラックT、α−ニトロ−β−ナフトール、オレンジIII、メチルレッド、ローダミンB、カリウムローダゾネート、チモールスルホフタレイン、塩化ロジウム、トリヒドロキシ−2,6,7−フェニル−9−イソキサンテン、酸化トリウム、キシレンオレンジ四ナトリウム塩。
【0121】
以下の色指示薬もまた本発明でのインジケータに用いることができる:アリザリン、アリザリンスルホン酸ナトリウム、アリザリンレッド、ベンゾパープリン、ベンゾイルオーラミンG、ベンゾイルエチルオーラミン、レソルシノールブルー、ブロモクロロフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、ブロモフェノールブルー、カルミン酸、2,4−ジニトロフェノール、4−(4−ジメチルアミノ−1−ナフチルアゾ)−3−メトキシベンゼンスルホン酸、α−ジニトロフェノール、β−ジニトロフェノール、γ−ジニトロフェノール、4,4−ビス(o−トリトリアゼノ)−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4−ビス(p−ジメチルアミノフェニルアゾ)−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4−(p−エトキシフェニルアゾ)−m−フェニレン−ジアミン一塩酸塩、エチルレッド、エチルオレンジ、ヘキサメトキシレッド、ヒドロキノールスルホナフタレイン、ラクモイド、アイオデオシン、ラスモイド、N,N−ジメチル−p−(m−トリルアゾ)アニリン、4’−メトキシ−2.4−ジアミノアゾベンゼン、メチルレッド、メチルレッドアルファズリン、α−ナフチルアミン、α−ナフチルアミノアゾベンゼン、ナフチルレッド、オキシムブルー、4’−オキシ−3’−メチル−2.4−ジアミノアゾベンゼン、4’−オキシ−2.4−ジアミノアゾベンゼン、4−フェニルアゾ−1−ナフチルアミン、パラフクシン六酢酸、パラニトロフェノール、p−エトキシクリソイジン、p−スルホ−o−メトキシベンゼンアゾジメチル−α−ナフチルアミン、コンゴーレッド、バイオレットレッド、レザズリン、ナフチルレッド、テトラブロモクレゾール、テトラヨードフェノールスルホフタレイン。
【0122】
好ましい実施形態によれば、以下の指示薬が用いられる:アントシアン類、フェノールフタレイン、2,4−ジニトロフェノール、エチルオレンジ、ベンゾパープリン4B、ベンゾパープリンB、アルファ−ナフチルレッド塩酸塩、リトマス、メチルレッド、混合指示薬、ラクモイド。
【0123】
特定の好ましい実施形態によれば、有益で美的、実用的性質をそれがもつために、混合指示薬が用いられる。その色の変化はカゼインの析出pHに近いpHで起こり、また、その色(変化前は緑であり変化後は青である)は、特に市場での売買では、一般大衆に使用され得るカラーコードに対応している。
【0124】
しかし、傷みやすい製品とそのパッケージングとに関連付けて、必要に応じて、特に市場での売買の必要に応じて、他の色指示薬を使用してもよい。
【0125】
傷みやすい製品の消費期限または適正使用期限が過ぎたことを目で見てわかるようにする別の手段は、最初は透明であるインジケータを不透明にすることである。
【0126】
保存がコールドチェーンに依存する製品を系統的にチェックする方法は、先行する特許出願WO03/025529に記載されている。製品の保障期限切れを、インジケータ/ラベルがその上に付けられたバーコードを見えなくすることより、系統的に検出することができる。
【0127】
一実施形態では、ラベルがその上に付けられているメッセージをラベルが見えなくするので、このメッセージは、メッセージが読める間はその製品を消費もしくは使用できるということを知らせることができる。
【0128】
培地の酸性化が起こった場合にインジケータを不透明にするために、カゼインを使用することができる。
【0129】
カゼインは、ミルクの主なタンパク質の1つである。そのアミノ酸の半分を超えるものが遊離のイオン性基をもつ。ミルクでは、カゼインはミセル状態の塩複合体として見出される。pHの低下がカゼインを析出させる。それは、ミルクでは、pH4.7までに完全に析出する。乳酸発酵により酸性化が培地で進行すると、ヨーグルトにおけるような、均一な沈殿物が生成する。こうして、ミルクでは溶けているカゼインが、乳酸の存在により沈殿し、不溶な形で見出される。
【0130】
カゼインCa塩+2CH3−CHOH−COOH⇒カゼイン+(CH3−CHOH−COO)2Ca
(乳酸によるカゼインの析出)
【0131】
この反応は、新しいチーズを生成させ、次に塩を加え、熟成させたチーズを製造するためにミルクを凝固させる間に、食品および農業の業界において頻繁に用いられている。
【0132】
カゼインは、塩基性pH、中性pH(pH7)もしくは僅かに酸性のpH(その等電点より高い)で透明な溶液として存在し得るために、また、低pH(その等電点より低い)で不透明な析出物を生成し得るために、本発明の実施形態に完全に適している。カゼインの析出点は、培地のイオン強度と、温度に依存して変わる。インジケータでは、選択された塩濃度に依存して、カゼインは、5.7から5の範囲のpH値で析出する。
【0133】
さらに、カゼインは非常に高価ではなく、食品等級であり、食品および農業の業界の多くの用途において使用されている製品である。
【0134】
カゼインは、酸による析出によってミルクから抽出され、次に、水酸化ナトリウム(NaOH)、水酸化カリウム(KOH)または水酸化カルシウム(CaOH)により中性化され得る。この場合、カゼインのナトリウム、カリウムまたはカルシウム塩がそれぞれ得られる。これらのカゼイン塩を溶解させることによってカゼインを再び溶かすことができる。
【0135】
カゼインはまた、平行流の(tangential)精密濾過または限外濾過によってもミルクから抽出され得る。この方法により、ミルクの他の可溶性タンパク質が多かれ少なかれ混ざった天然カゼインが回収される。
【0136】
様々な純度の、カゼインのナトリウム(Na+)、カルシウム(Ca++)、カリウム(K+)の塩または天然カゼイン(析出させられていない)が、インジケータに使用され得る。
【0137】
好ましくは、5%、6%、7%、8%、9%および10%の濃度のカゼインナトリウムまたはカゼインカリウムがインジケータに導入される。天然カゼインおよびカゼインカルシウムは、0.5%、0.75%および1%の濃度で使用されている。これらの濃度で、様々なカゼインは培地に溶けて、培地は透明である。したがって、それらは、インジケータを通してバーコードを読み取ることを可能にする。
【0138】
析出の度合いとそれによるインジケータの不透明化の度合いは、カゼインの濃度に依存する。インジケータ中のカゼインの濃度が高いほど、不透明化の度合いが大きい。インジケータ中のカゼイン濃度は、析出の後、インジケータを不透明化し、インジケータの下にあるバーコードあるいはメッセージの表示を読み取れなくするのに十分なものでなければならない。
【0139】
得られる析出の度合いが大きいという理由で、カゼインナトリウムがインジケータに用いられることが好ましい。好ましくは、このカゼイン塩は、8%から10%の範囲の濃度で使用される。
【0140】
これら2つのタイプの顕示剤(色指示薬とカゼイン)を、一緒に、あるいは別々に用いることができる。
【0141】
それらが一緒に使用される場合、色指示薬は、カゼインが析出するのと同じpHで変色するように選択され得る。この場合、一方のシグナルは他方のシグナルを強化、あるいは補助する。例えば、色指示薬は、カゼインの析出に対して、その表示を強める、あるいは、パッケージもしくは消費者の好みに適するシグナルを付加するであろう。
【0142】
2つのタイプの顕示剤は、傷みやすい製品を使用できるか使用できないかについて逐次的な2つのメッセージを与えるように、一緒にであるが、カゼインの析出pHとは異なるpHで変色する色指示薬を選択することによってもまた使用され得る。
【0143】
例えば、カゼインの析出が最初に起こり(pH5.2で)、バーコードを見えなくすることにより、その製品をもはや販売できないか(販売期限)、あるいは、それをすぐに消費しなければならないことを知らせるシグナルとすることができる。次に、色指示薬の変化が起こり(pH5または4.5で)、こうして、その製品をもはや絶対に消費してはならないことが示される。このために、その変化pHがカゼインの析出pHより小さい色指示薬が選ばれ、この違いは、定量化され、パラメータ設定され得る。
【0144】
前記の逆、すなわち、カゼインが析出する前に変化する色指示薬(すなわち、カゼインの析出pHより大きいpHで変色する指示薬)を使用することもまた実施され得る。
【0145】
図11は、本発明にしたがって、培地の酸性化の後に起こる、カゼインの析出と混合指示薬の変化の例の写真を示している(この例ではインジケータは乳酸菌を含む)。
【0146】
構造形成剤
本発明でのインジケータは、有利には、寸法の小さい透明ラベルの形態であり、入れ物と内容物の全体は透明であるか、半透明である。インジケータは、その劣化をチェックしたいと思う、傷みやすい全ての製品に適合するように、また全てのパッケージに付けられるように、比較的柔軟で均一である。
【0147】
構造形成剤は、培地に望みの外観をもたせるために、培地に添加され得る。選ばれた構造形成剤は、インジケータ中の微生物材料の成長、培地の酸性化、および、選択されたモードに従うこの酸性化の進展を許容するものでなければならない。さらに、添加される構造形成剤は、酸性化の検出モードを邪魔しないように、特にバーコードを見えなくする方法が用いられる場合には、透明で、可能であれば、無色で培地に溶解しなければならない。最後に、構造形成剤は、食品・農業の業界におけるインジケータの使用を円滑にするために、好ましくは、食品等級のものでなければならない。
【0148】
好ましい実施形態によれば、使用される構造形成剤は、増粘剤またはゲル化剤である。
【0149】
増粘剤は溶液の粘度を増大させる。それらの濃度と温度に応じて、それらは、それらを含む溶液の流れを遅くする、あるいは妨げる。それらは、インジケータにおいて、培地を均一で一様な状態に保つために有用である。
【0150】
ゲル化剤は、それらを含む溶液を固化させ、巨大分子の網目を形成し、ゲル化剤のタイプ、その濃度および温度に応じて多かれ少なかれ柔軟で弾性的なゲルの生成を可能にする。それらは、菌の成長のために、固体基質(solid substrate)が調べられる時に、微生物学において通常用いられている。インジケータのゲル化は、培地を均一で一様な状態に保ち、インジケータのパッケージに穴が開いた場合に流れるのを防止することを可能にするために、有用であり得る。
【0151】
インジケータに使用され得る様々な構造形成剤には、寒天またはアガロース(0.5%から1.6%の濃度で)、様々な動物(ブタ、ニワトリ、ウシ)および組織(皮膚、骨)由来の様々なゼラチン、ザンサン、スクレログルカン、グアーガムが含まれる。下の表は、やはり使用され得る様々な構造形成剤を分類したものである:
【0152】
【表3】
【0153】
アガロースまたは寒天、ゼラチンまたはスクレログルカンが、好ましく使用されるであろう。
【0154】
一般に、構造形成剤の濃度が高くなるほど、インジケータに含まれる微生物材料はゆっくりと成長し、インジケータの培地の酸性化は遅くなる。こうして、構造形成剤の濃度は、インジケータのパラメータ設定に影響を及ぼす。
【0155】
使用され得る構造形成剤の中で、ゼラチンには、多くの食品の製造に使用されており、また食品等級であるという利点がある。その値段は他と比べて非常に高くはないので、非常に広範に使用することが可能である。それは様々な由来をもつ(ウシ、ブタ、ノワトリ、魚)。それらの由来とそれらの調製形態(酸または塩基抽出)ならびに抽出温度に応じて、ゼラチンはゲル化力の点で様々な特性を示し得る。この特性はブルーム強度により評価される。ゼラチンのブルーム強度が大きいほど、所定の濃度で生成するゲルは強固になる。このことは、図5に示されている(Chene,C.,2000,Gelatin−Theoretical aspects(ゼラチン−理論的側面);Journal de l’ADRIANOR−Agro−Jonction No.24)。このように、選択されたゼラチンのタイプとそのブルーム強度に応じて、インジケータの外観を変えることができる。こうして、ブルーム強度が310のゼラチンは、同じ濃度と同じ温度で、ブルーム強度が200のゼラチンより強固なゲルとなるであろう。
【0156】
特に、ブタゼラチン150、250および310、ウシゼラチン150、250および280、ニワトリゼラチンP200を、0.125%から20%の濃度で、インジケータに使用することができる。
【0157】
生成したゲルが強固であるほど、微生物材料の成長は遅いので、培地の酸性化はゆっくり進む。こうして、ゼラチンが大きなブルーム強度をもつほど、培地の酸性化はゆっくり進む。
【0158】
同様に、ゼラチンが高濃度であるほど(そのブルーム強度に関わらず)、微生物の成長は遅く、培地の酸性化はゆっくり進む。
【0159】
このように、ゼラチンのブルーム強度とそのゼラチンが使用される濃度は、インジケータのパラメータ設定に影響を及ぼす。こうして、使用される構造形成剤のタイプと濃度により、インジケータの外観だけでなく、培地の酸性化速度も変えることが可能になる。したがって、構造形成剤は、チェックされようとする傷みやすい製品の関数として、インジケータのパラメータ設定に利用され得る。
【0160】
活性化
本発明でのインジケータは、保存温度に応じて速くあるいはゆっくりと成長し、培地を酸性化する微生物材料を含む。インジケータは傷みやすい製品に固定されるラベルの形態になっている。インジケータは、それが組み合わせられる前記製品の劣化を追跡するようにパラメータ設定される。それは、変動する消費期限または適正使用期限として使用されねばならない。このために、酸化過程の開始は、傷みやすい製品の消費期限もしくは適正使用期限の最初に一致していなければならない。便利であるように、また経済的な理由で、インジケータの製造は、それが付けられようとする傷みやすい製品の製造および/またはパッケージングとは、時間的にも場所的にも、切り離されている。このためには、微生物の成長過程と培地の酸性化を、インジケータの製造とは独立に始動できなければならない。
【0161】
製造とインジケータの酸性化を切り離すために、2つのタイプの方法が用いられ得る。
【0162】
冷凍は、インジケータに含まれる菌の成長と代謝を製造後に止めるのに使用され得る、微生物の成長の可逆的不活性化のための1つの方法である。インジケータが、一旦組み合わせて作られると(微生物材料を含む培地をラベルの内部に入れて)、インジケータはマイナスの温度(水が通常、液体状態では全く存在しない温度)、例えば、−18℃から−80℃で冷凍される。−18℃より低い冷凍温度が使用され得る。この温度は食品産業および家庭使用において効力のある冷凍規格に合致するので、それは優先的に用いられる。
【0163】
一旦それが冷凍されると、本発明によるインジケータは、数カ月安定であり続ける。菌の成長も培地の酸性化も全く認められない。この冷凍状態で、インジケータは保管され、製造場所から使用場所まで輸送される。
【0164】
本発明によるインジケータに選択された乳酸菌は、インジケータ内で冷凍に耐え、この冷凍は、菌がそれらの成長に適合した温度に置かれるとすぐに成長する菌の適応性に影響を与えない。また、インジケータの成長系は冷凍によって変わらない。したがって、冷凍してもインジケータはその活性成分に関してはそのまま残る。それは、完全に可逆的な不活性化の方法である。
【0165】
前記インジケータは、水が液体状態で見出され得る温度(通常0℃)以上の温度にそれが置かれることによってこのインジケータが解凍された時に活性化される。こうすることにより微生物の成長、したがってまた培地の酸性化が再び可能になる。次に、培地の酸性化とこの酸性化の進展の過程が、上に記載された過程と全く同じに進行する。
【0166】
本発明の方法の範囲内で使用され得る他の技法はインジケータの条件活性化システムである。この条件活性化システムでは、製造されたインジケータ(ラベルの内部に培地中の微生物材料がある)は、直ちに活性ではない。このシステムによるインジケータは、製造とは独立に、簡単な物理的方法により活性化されねばならない。条件的に活性化されておらず、また活性化され得るインジケータを製造するために、微生物材料の成長とその酸性化代謝を防ぐように、微生物材料が栄養素から(また、この逆)分離されていなければならない。
【0167】
微生物材料と栄養素との間のこの分離は、しっかりとカプセル化された菌(あるいは、代わりに栄養素)をインジケータ内に組み入れることによって実施され得る。このためには、微生物材料(または栄養素)を含むカプセル、またはビーズを予め製造する必要がある。これらのカプセルは、比較的小さく、インジケータ内に含まれる培地において不透過性で安定でなければならない。カプセルの大きさに応じて、マイクロカプセル化(カプセルの平均直径が1mm未満)あるいはマクロカプセル化(カプセルの平均直径が1mmを超える)と言われる。この場合、カプセルによって培地の残りの部分から分離される微生物材料は、成長すること、あるいは培地を酸性化することができない。そのためにインジケータは不活性である。このように製造されたインジケータは、カプセル自体が室温で安定であれば、室温にある場合を含めて、時間がたっても不活性で安定なままである。
【0168】
インジケータを活性化するには、微生物材料(あるいは栄養素)が培地に放出されなければならない。このために、カプセルは、できれば、簡単な物理的方法(圧力、紫外線(UV)、温度ショック)によって壊される。こうして、微生物材料は、培地に放出され、再び成長することができる。逆に、カプセルが栄養素を含んでいる場合、これらのカプセルが一旦壊されると、インジケータにおける微生物材料の成長と培地の酸性化のために、これらの栄養素が利用できるようになる。
【0169】
前記インジケータの活性化は、カプセルが壊され、微生物材料(または栄養素)が放出された時に、それが起こるので、非常に条件依存的である。この技法により、インジケータを、製造場所または傷みやすい製品のパッケージングの場所で、室温で、大量に製造し、保管し、輸送することができる。次いで、必要に応じてインジケータは活性化され得る。
【0170】
用いられうる多くのマイクロ−、またはマクロカプセル化の技法がある。例えば、複合コアセルベーション、逆相エマルジョンの噴霧によりカプセル化、またはアルギン酸ナトリウムの析出によるカプセル化が用いられる。これらの技法を以下の本発明の具体的な要求に適合させることができる:小さいカプセルの大きさ、水性培地における不透過性および完全な安定性、産業および微生物学的な制約に適合する簡単な物理的方法による破壊。
【0171】
微生物材料と栄養素との間の分離を考慮する別のやり方は、2つの別の隔室からなるインジケータを製造することである。一方の隔室は、栄養素のない培地に微生物材料を含み、他方の隔室は、菌から隔離された栄養素を含む。この2つの隔室を不透過性で透明なバリアにより隔てることができ、このバリアは、簡単な物理的方法によって壊すかまたは割ることができる。例えば、バリアが、インジケータを含むラベルより弱い製造または構成フィルムである場合、調整された圧力がフィルムを破り、栄養素と菌を互いに接触させることができる。
【0172】
条件活性化システム(カプセル化または隔室への分割)の場合において、菌は、室温にある場合を含めて、栄養素のない培地において、生存し続け、安定でなければならない。例えば、凍結乾燥菌、あるいは他に、栄養素がなく塩のみを含む培地の中の菌が使用され得る。
【0173】
パラメータ設定
インジケータは、それが付けられる製品を汚染または変質させ得る菌の成長をシミュレートする。
【0174】
1つの応用では、インジケータは、通常フランス規格協会(AFNOR)規格NF V−01−003にしたがって製造業者により決められる消費期限または適正使用期限の関数として、パラメータ設定される:この使用期限を決めるのに用いられた温度条件の下で製品が保存される場合、インジケータは予め決められた使用期限で状態を変える;規格により前提とされるものに比較して、最適な温度(製品の劣化および/または微生物の成長にとって最も好ましくない)で製品が保存される場合には、インジケータは、理論的な使用期限の後で状態を変える;規格によって前提されるものより劣悪な温度(製品の劣化および/または微生物の成長を促進させる温度)で製品が保存される場合には、インジケータは、理論的な使用期限の前に状態を変える。
【0175】
別の応用では、インジケータは、傷みやすい製品の劣化を、それが微生物によるものであってもなくても、反映するようにパラメータ設定される。このパラメータ設定では、例えば、個々の製品に独特の微生物学的評価研究あるいは、その製品の安定性の経過の研究が徹底して行われる。状態の変化は、傷みやすい製品の保存条件(時間および温度)によって、前記製品の変質または劣化がその消費もしくはその使用に適合しないレベルに達した時に起こり、使用期限自体の表記とは関係ない。
【0176】
本発明は、傷みやすい製品の変動する消費期限もしくは適正使用期限を与えるインジケータを記載する。
【0177】
微生物材料の増殖速度と、前記微生物材料による培地の酸性化速度は、時間および保存温度の関数として、傷みやすい製品の劣化を反映するようになっていなければならない。この適合は、インジケータのパラメータ設定により実施される。
【0178】
このパラメータ設定は、
【0179】
(i)フランス規格協会(AFNOR)規格NF V 01−003にしたがって決められた、傷みやすい製品の消費期限もしくは適正使用期限に基づく;この場合、インジケータは、その実際の保存条件の関数として、その製品がこの期限の前にもはや消費され得ない、もしくは逆に、その製品がこの期限を超えて消費され得るというシグナルを与えることによって、この予め決められた使用期限に関して、変動する範囲を提供する;
【0180】
(ii)あるいは、製品の微生物による実際の劣化の研究に基づき、インジケータは、劣化細菌叢の挙動をその挙動が反映する菌を使用するので、傷みやすい製品の劣化レベルの、その製品だけに限られたインジケータであり得る。
【0181】
全ての場合に、インジケータは、その保存条件(時間と温度)の関数として、製品の劣化レベルを反映して進展するようにパラメータ設定されなければならない。
【0182】
パラメータ設定は、インジケータが状態を変える時点、すなわち、1種または複数の顕示剤がインジケータ内で状態を変える時点を、保存温度と時間の関数として定めることからなる。
【0183】
したがって、顕示剤/pHの組のパラメータ設定が極めて重要である。こうして、我々は、その変化するpHの関数としての色指示薬の選択が決定的であることを理解した。
【0184】
特定の顕示剤(例えば、混合指示薬および/またはカゼイン酸ナトリウム)に対して、特定のイオン強度条件(微生物材料の成長を可能にする培地の塩の組成)の下で、培地のpHが特定のしきい値より小さくなる時点を確認することがパラメータ設定の本質的な要素である。これは、微生物材料による培地の酸性化の速度を確認することが必要であることを意味する。
【0185】
一般に、培地の酸性化の速度が速いほど、インジケータはより早く変化するであろう(特定の温度で)。したがって、インジケータの培地の酸性化速度の確認が望ましい。酸性化の速度を確認するために、主に以下の要素を確認することが望ましい:
【0186】
(1)微生物材料がその経過をシミュレートする製品の保存温度で増殖するその能力との関連における微生物材料の選択;
【0187】
(2)酸を産出するその能力との関連における微生物材料の選択;
【0188】
(3)培地に導入される微生物材料の量;
【0189】
(4)微生物材料の成長に必要な栄養素の量;
【0190】
(5)微生物材料による酸の産出に必要とされる前駆体基質の量;
【0191】
(6)全てのパラメータが微生物材料の成長に影響を及ぼし得る;
【0192】
(7)培地の最初のpH。
【0193】
(1)微生物材料は、製品の保存温度に応じたその増殖速度およびその酸性化代謝活性の関数として選択されねばならない。例えば、好冷菌株(例えば、菌株CRYO−CB002、CRYO−CB001、CIP 107633、および、ATCC 10880)は、0℃と+4℃の間に保たれるべきである製品の保存を追跡するために選択される。
【0194】
選択された微生物の菌株がより好冷であるほど、より早くインジケータは低温(0℃、+4℃または+8℃)で状態を変えるであろう。同様に、選択された菌株がよりゆっくりと増殖するほど、その酸の産出はゆっくりとしており、所定の温度で、より遅くインジケータは状態を変えるであろう。
【0195】
例えば、図1に示されているように、菌株CIP 107633は、CRYO−CB002より速く低温(+4℃または+8℃)で培地を酸性化させる。これにより、低温状態で、より短い消費期限もしくは使用期限に対するインジケータを得ることが可能になる。
【0196】
(2)インジケータに導入される微生物材料の量(スターター)は、培地の酸性化速度に、したがってまたそのパラメータ設定に影響を及ぼす。インジケータに導入される微生物材料の量が少ないほど、培地が酸性化されるのに、より多くの時間が必要とされる。逆に、培地に導入される微生物材料の量が多いほど、その培地はより迅速に酸性化される(所定の培地配合で)。例えば、図6−b(この例では、最初のpHが7.2で、インジケータは2.5%のウシゼラチンを含む)に示されているように、菌株CRYO−CB002では、4℃で、1.6×109CFU/mLの培地のスターターでの酸性化は、5×107CFU/mLのスターターでの酸性化より速い。これと同じ菌株では、図6−a(この例では、最初のpHは6.4で、インジケータは2%のニワトリゼラチン200を含む)に示されているように、1/3は+4℃、2/3は+8℃という消費期限条件の下で、1×107CFU/mLの培地による酸性化は、1×104CFU/mLによる酸性化より速い。
【0197】
こうして、例えば、菌株CRYO−CB002で、所定の培地配合では、105CFU/mLのスターターにより、+8℃では、11日で、色指示薬が変化すること、および、カゼインが析出することが可能であるが、107CFU/mLのスターターでは、同じ条件の下で、7日で、変化、および析出することが可能になる。
【0198】
(3)栄養素の量により、微生物材料の成長速度を加減することが可能である。こうして、インジケータは培地の組成を変えることによってパラメータ設定され得る。例えば、ある菌株の成長速度(したがってまた培地の酸性化速度)は、存在する栄養素と、それらの濃度に依存する。培地が微生物の成長に好適であるほど、培地の酸性化は速いであろう。例えば、図10(この例では、インジケータは、1×104CFU/mLの菌株CRYO−CB002のスターターと、2%のグルコースまたは2%のマンニトールを含む)に示されているように、マンニトールを使用すると、グルコースを使用した場合よりゆっくりと、菌株CRYO−CB002によって、培地は酸性化される。
【0199】
(4)微生物材料による酸の産出に必要な基質の量により、培地の酸性化速度を加減することが可能になる。事実、生成される酸の前駆体基質(例えば、発酵性の糖、また、例えば、乳酸菌の菌株ではグルコース)が限られた状態である場合、微生物材料が十分な酸を産出してpHを特定のしきい値より小さくするのに、より多くの時間が必要とされるであろう。
【0200】
(5)他のパラメータが微生物材料の成長に影響を及ぼすことができる。例えば、インジケータに使用される構造形成剤の性質と量。例えば、ゲル化剤では、生成するゲルの強度が大きいほど(ゲル化剤の性質のために、または、その濃度のために)、よりゆっくりと菌株は成長するので、培地の酸性化速度を低下させるであろう。例えば、図7(この例では、インジケータは、1×106CFU/mLの菌株CRYO−CB002のスターターを含み、ニワトリゼラチン200は2%と3%で、最初のpHは6.4であり、保存条件は、+4℃に1/3の時間、+8℃に2/3の時間である)に示されているように、所定の培地配合で、また所定の菌株で、培地の酸性化は、3%のニワトリゼラチンを用いると、2%のニワトリゼラチン(ブルーム強度200)を用いる場合より遅い。
【0201】
awもまた微生物材料の成長速度の重要なパラメータである。awは、水分活性であり、培地における水の可用度(availability)を表す。束縛されておらず、化学的に結合していない水(反応に加わるように完全に利用可能)と、結合水(利用可能でない、特に微生物にとって)との間の区別をすることが重要である。awは混合物の浸透圧に逆比例する。こうして、それは、水に溶けた多量または少量の湿潤剤(moistening agent)(NaCl(塩)、グルセロール、ソルビトール)の存在により影響される。培地または物質中に存在する水の可用度は、菌の増殖に関与する。awの低下は、酵素活性を低下させ、微生物の潜伏期を長くし、それらの増殖速度を低下させる。こうして、下の表に示されているように、awの値を変えるために、グリセロールもしくは他の湿潤剤の濃度を変えることは有益であり、菌の増殖時間を変え制御することを可能にする。
【0202】
【表4】
培地のNaClおよびグリセロールのパーセンテージに対応するaw
【0203】
一般に、菌株の最適なawに近い範囲で、培地のawを小さくするほど、培地の酸性化の速度は低下する。例えば、培地のグリセロールまたはNaClの濃度が大きいほど、インジケータの状態の変化はより遅れるであろう(所定のインジケータの配合で)。例えば、菌株CRYO−CB002で、+8℃では、図8に示されているように、培地が20%のグリセロールを含んでいる場合、それが12.5%のそれを含んでいる場合より、酸性化は遅くなるであろう。
【0204】
(6)最後に、培地の最初のpHはインジケータのパラメータ設定に重要である。
【0205】
一方では、培地のpHは微生物材料の増殖と代謝活性に適合していなければならない。例えば、菌株CRYO−CB002では、pHは3.6から9.2の範囲でなければならない。培地のpHは、微生物材料(例えば、乳酸菌)の成長速度に、したがってまたその酸性化活性に影響を及ぼす。最も良好な微生物の成長、したがってまた最大の酸性化速度は、選択された菌株の最適な増殖pH(例えば、菌株CRYO−CB002では、pH7.1)に近いpH値で得られる。
【0206】
他方、インジケータの状態の変化は、pHがあるしきい値より小さくなることにより生じるので、培地の最初のpHがこのしきい値pHから離れるほど、培地のpHがこのしきい値より小さくなる(微生物材料の酸性化活性のために)のに、より多くの時間が必要である。別の言い方をすると、インジケータのpHが高いほど(また、菌株の最適な増殖pHより高い)、インジケータの状態の変化はより遅れて起こるであろう(所定の温度で)。例えば、+8℃では図9−a(この例では、インジケータは、2.5%のニワトリゼラチン200と、1×105CFU/mLの菌株CRYO−CB002のスターターを含む)に、また+4℃では図9−b(この例では、インジケータは、1×106CFU/mLの菌株CRYO−CB002のスターターと、15%のグリセロールを含む)に示されているように、菌株CRYO−CB002による培地の酸性化は、最初のpHが9である場合、それが6.2である場合より遅れて起こる。
【0207】
最後に、培地の最初のpHが、所定のpHで緩衝化されていれば(例えば、リン酸またはトリス緩衝液により)、インジケータのpHは、よりゆっくりと低下するので、1種または複数の顕示剤が状態を変える時点が遅くなるであろう。例えば、+8℃で、2%のマンニトール;15%のグリセロール;5%のカゼイン酸ナトリウム;3%の混合指示薬を含み;菌株CRYO−CB002により1×104CFU/mLで接種された;pH6.2の1%の寒天培地では、最初のpHがHClまたはNaOHにより調節された場合、析出時間は12日であり、0.1Mのリン酸緩衝液が用いられた場合には、析出時間は17日である。
【0208】
パラメータ設定のために、我々は、インジケータの製造に関わり、微生物材料の増殖速度ならびに前記微生物材料による培地の酸性化の速度に影響をもつ主な要素を説明した。
【0209】
培地の酸性化速度は、所定の温度で、1種または複数の顕示剤が状態を変える(例えば、カゼインの析出、または、色指示薬の変色)しきい値に培地のpHが達するのに必要とされる時間を決めるであろう。
【0210】
インジケータのパラメータ設定についてのデータを例示し、パラメータ設定の十分な解明に必要な情報を提供するために、様々な保存温度と関連させた消費期限もしくは適正使用期限の関数として、インジケータの一連の配合例をこれから記載する。
【0211】
これらの例では、本発明者等は、第1の応用において説明したように、フランス規格協会(AFNOR)規格NF V 01−003の条件の下で製造業者によって前もって決められる傷みやすい製品の消費期限が、インジケータを前記期限にパラメータ設定することにより、有効とされるように、注意を払った。
【0212】
【表5】
【0213】
本発明は、記載されている実施形態に限定されず、当業者は、様々な変形実施形態の存在(例えば、冷凍段階を経るかもしれない製品の経過を追跡するために低温に耐性のある選ばれた菌株、もしくは、この説明において記載されたものより高温で選ばれた特殊な菌株さえもインジケータに使用すること、あるいは、選ばれた菌株の混合体を使用することさえも)を認めるであろう。
【0214】
その別の態様によれば、本発明は、傷みやすい製品の実際の消費期限を確認するための方法に関し、この消費期限には、その製品が推奨される温度条件の下に特定の期間保存された時に到達し、この方法では、
【0215】
− 前記製品の推奨温度条件の下で、時間と温度に依存する特定の増殖特性をもつ微生物;
【0216】
− 微生物の培養培地、および
【0217】
− 微生物の増殖しきい値に応じた顕示剤、
【0218】
を含むインジケータ要素が製品と一緒にされ、
【0219】
その結果、その製品が推奨温度条件の下で保存された場合には推奨される使用期限に、あるいは、その製品がより劣悪な、もしくはより良好な温度条件の下で保存された場合には、それぞれ、この期限の前に、もしくはこの期限の後に、インジケータが状態の変化を知らせる。
【0220】
一実施形態において、微生物は酸産出微生物であり、顕示剤は培地のpHに依存する。
【0221】
一実施形態において、顕示剤はカゼインであり、これは、培地のpHが予め決められた値より小さくなると析出する。
【0222】
顕示剤は、pHに依存する色指示薬であり得る。
【0223】
一実施形態において、微生物は、好ましくは、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属またはロイコノストック(Leuconostoc)属の乳酸菌の集団である。
【0224】
この場合、適切な培養培地に予め決められた量の酸性化微生物、顕示剤を含む、インジケータ要素をフィルムに含めることができ、顕示剤により生成されるシグナルの観察を可能にするゾーンを、そのフィルムの少なくとも1つの面が備える。ラベルはまた、要素の1種または複数の成分を他の成分から特定の期間分離しておくことを可能にする複数の内部隔室、例えば、カプセルを含んでいてもよく、前記隔室の壁体は適切な手段により、例えば、ラベルに圧力を加えることにより、壊すことができる。
【0225】
一実施形態において、前記の傷みやすい製品は食品または医薬品である。この傷みやすい製品は、例えば、約+4℃の温度で保存されると想定されている食品であり、この場合、インジケータ要素は+4℃以下の温度で増殖できる微生物を含む。
【0226】
本発明はまた、パッケージ内に、時間と温度に依存する増殖特性をもつ酸性化微生物の集団、その微生物の培養培地、培地のpHに依存する顕示剤、ならびに構造形成剤を含むことを特徴とする生物学的インジケータ要素に関し、前記パッケージの少なくとも1つの表面のゾーンは顕示剤により生じるシグナルを観察することを可能にする。
【0227】
一実施形態において、微生物は独立した隔室、例えばカプセル内に存在する。
【0228】
一実施形態において、前記成分は、指定温度で、指定期間、前記要素を保存した後で、顕示剤によるシグナルの生成を可能にするように選択される。
【0229】
一実施形態において、顕示剤はカゼインであり、これは、培地のpHが予め決められた値より小さくなると析出する。
【0230】
一実施形態において、顕示剤はpH依存性色指示薬である。
【0231】
一実施形態において、微生物は、ラクトバシラス(Lactobacillus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、カルノバクテリウム(Carnobacterium)属またはロイコノストック(Leuconostoc)属の乳酸菌の集団である。
【0232】
一実施形態において、微生物は、+8℃より低く、好ましくは+6℃より低い温度で、より好ましくは4℃以下の温度で増殖可能な乳酸菌の集団である。
【0233】
一実施形態において、微生物は、−4℃から+50℃の範囲の温度で増殖可能な乳酸菌の集団である。
【0234】
一実施形態において、微生物は冷凍および解凍され得る。
【0235】
一実施形態において、微生物は、乳酸菌である、Carnobacterium piscicola、または、Lactobacillus fuchuensis、または、Leuconostoc mesenteroidesの中から選択される。
【0236】
一実施形態において、培養培地は、微生物の生存と成長、ならびに、酸性化機能に必要な栄養素を含む。
【0237】
本発明はまた、時間と温度に依存する増殖特性をもつ酸性化微生物の集団を得ること、そして、培地のpHに依存する顕示剤と必要であれば構造形成剤とが存在する適切な培養培地内のこれらの微生物をパッケージ(このパッケージの少なくとも1つの表面のゾーンは顕示剤により生成されるシグナルを観察することを可能にする)にパッケージ化することを含む、上で定義された生物学的インジケータ要素の調製方法に関する。
【0238】
一実施形態において、インジケータのいくつかの成分は独立した隔室内に入れられ、隔室の壁体は破壊され得る。
【0239】
本発明はまた、傷みやすい製品と、この製品に一体化される(特に貼り合わせることによって)上で定義されたインジケータ要素とによるユニットに関する。
【0240】
一実施形態において、インジケータ要素は接着手段により付けられる。
【0241】
一実施形態において、インジケータ要素は、複数の隔室を備え、付けた後で、あるいは付ける際に、隔室の壁体を破壊することによって活性化される。
【0242】
一実施形態において、傷みやすい製品は食品または医薬品である。
【図面の簡単な説明】
【0243】
【図1】低温での様々な菌株による培地の酸性化を時間の関数として示す。
【図2】菌株CRYO−CB002の様々な温度での増殖を示す。
【図3】10または20g/Lのグルコース、ラクトース、ガラクトース、フルクトースまたはスクロースによる菌株CRYO−CB002の増殖速度を示す。
【図4】乳酸菌による培地の酸性化の時間依存性の例を示す。
【図5】ゲル強度の変化をゲル濃度とブルーム強度の関数として示す。
【図6】2つの保存条件の場合について、培地のpHの変化を、菌株CRYO−CB002の様々なスターター量の関数として示す。
【図7】pHの変化をゼラチン濃度の関数として示す。
【図8】様々なグリセロール濃度による8℃での菌株CRYO−CB002による培地の酸性化を示す。
【図9】2つの温度について菌株CRYO−CB002による培地の酸性化の速度を最初のpHの関数として示す。
【図10】2%グルコースまたは2%マンニトールの存在の下での菌株CRYO−CB002(スターター 1×104U)による培地の酸性化を示す。
【図11】乳酸菌による培地の酸性化の間の、カゼインの析出と混合指示薬の変化を示す写真を示す。
【図12】本発明によるラベルを示す。
【図13】本発明の1つの利点を示す。
【図14】本発明によるインジケータのロールと、インジケータを製品と一体化する手段を示す。
【図15】本発明による方法の利用例を示すグラフである。
【図16】本発明による方法の利用例を示すグラフである。
【図16】本発明による方法の利用例を示すグラフである。

Claims (13)

  1. 所定の温度条件下である期間保存されている製品が劣化状態にあるか否かを決める装置であって、この装置は少なくとも前記製品に取り付けることを意図されたインジケータを含み、このインジケータは前記製品が使用または消費され得るかを指示するシグナルを生成し、したがって、製品の保存条件に依存する保存可能期間経過後に使用または消費の状態が変化したことを指示するシグナルを生成し、
    前記インジケータは製品と一緒にされていない時には不活性化され製品と一緒にされるときに活性化され、また前記インジケータは前記製品がコールドチェーンの中断がないなどの規格または推奨条件より良好な条件の下で保存された場合には、より長い期間前記製品が使用または消費されることを可能にする情報を与え、また、前記製品が規格または推奨条件より劣悪な条件の下で保存された場合には、より短い期間、前記製品が使用または消費されることを可能にする情報を与え、
    更に前記インジケータは培地のpHを変化させる酸性化微生物材料を含み、この微生物材料として少なくともCRYO-CB001:Carnobacterium piscicola種(フランス国立微生物培養物コレクション登録番号CNCMI-3297)またはCRYO-CB002:Carnobacterium piscicola種(フランス国立微生物培養物コレクション登録番号CNCMI-3298)の1つが選ばれることを特徴とする装置。
  2. 前記培地のpHが、予め決められた値より小さくなった時にその状態の変化を知らせる顕示剤が析出することを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記顕示剤がカゼインであることを特徴とする請求項に記載の装置。
  4. 前記顕示剤が少なくとも1種の色指示薬を含むことを特徴とする請求項または請求項に記載の装置。
  5. 前記色指示薬が以下の群の中から選択される請求項4に記載の装置。
    アリザリン、アリザリンスルホン酸ナトリウム、アリザリンレッド、ベンゾパープリン、ベンゾイルオーラミンG、ベンゾイルエチルオーラミン、レソルシノールブルー、ブロモクロロフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、ブロモフェノールブルー、カルミン酸、2,4−ジニトロフェノール、4−(4−ジメチルアミノ−1−ナフチルアゾ)−3−メトキシベンゼンスルホン酸、α−ジニトロフェノール、β−ジニトロフェノール、γ−ジニトロフェノール、4,4−ビス(o−トリトリアゼノ)−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4−ビス(p−ジメチルアミノフェニルアゾ)−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4−(p−エトキシフェニルアゾ)−m−フェニレン−ジアミン一塩酸塩、エチルレッド、エチルオレンジ、ヘキサメトキシレッド、ヒドロキノールスルホナフタレイン、ラクモイド、アイオデオシン、ラスモイド、N,N−ジメチル−p−(m−トリルアゾ)アニリン、4’−メトキシ−2.4−ジアミノアゾベンゼン、メチルレッド、メチルレッドアルファズリン、α−ナフチルアミン、α−ナフチルアミノアゾベンゼン、ナフチルレッド、オキシムブルー、4’−オキシ−3’−メチル−2.4−ジアミノアゾベンゼン、4’−オキシ−2.4−ジアミノアゾベンゼン、4−フェニルアゾ−1−ナフチルアミン、パラフクシン六酢酸、パラニトロフェノール、p−エトキシクリソイジン、p−スルホ−o−メトキシベンゼンアゾジメチル−α−ナフチルアミン、コンゴーレッド、バイオレットレッド、レザズリン、ナフチルレッド、テトラブロモクレゾール、テトラヨードフェノールスルホフタレイン、アウリン酸、ジチオゾン、クロムブルー、ブロモクレゾールパープル、インジゴカルミン、カコテリン、カルセイン、エオシンエキストラ、エリオクロモサイアニン、チアゾールイエロー、エリオクロムブラックT、α−ニトロ−β−ナフトール、オレンジIII、メチルレッド、ローダミンB、カリウムローダゾネート、チモールスルホフタレイン、塩化ロジウム、トリヒドロキシ−2,6,7−フェニル−9イソキサンテン、酸化トリウム、キシレンオレンジ四ナトリウム塩、アントシアン類、フェノールフタレイン、ベンゾパープリン4B、ベンゾパープリンB、アルファナフチルレッド塩酸塩、リトマス、メチルレッド、混合指示薬、ラクモイド。
  6. 前記培地の栄養源として炭素および窒素を含むことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の装置。
  7. 前記インジケータはラベル状であることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の装置。
  8. 前記顕示剤により生成されるシグナルを観察することを、その1つのゾーンが可能にする少なくとも1つの面を、前記インジケータが備えることを特徴とする請求項7に記載の装置。
  9. 前記ラベル状のインジケータは、1または複数の要素成分を他の成分から特定の時間分離することを可能にする内部隔室を含み、この内部隔室の壁体が破壊されることで前記要素成分と他の成分とが混ざり合うことを特徴とする請求項7または8に記載の装置。
  10. 所定の温度条件下である期間保存されている製品が劣化状態にあるか否かを決める方法であって、この方法は少なくとも前記製品に取り付けることを意図されたインジケータを含み、このインジケータは前記製品が使用または消費され得るかを指示するシグナルを生成し、したがって、製品の保存条件に依存する保存可能期間経過後に使用または消費の状態が変化したことを指示するシグナルを生成し、
    前記インジケータは製品と一緒にされていない時には不活性化され製品と一緒にされるときに活性化され、また前記インジケータは前記製品がコールドチェーンの中断がないなどの規格または推奨条件より良好な条件の下で保存された場合には、より長い期間前記製品が使用または消費されることを可能にする情報を与え、また、前記製品が規格または推奨条件より劣悪な条件の下で保存された場合には、より短い期間、前記製品が使用または消費されることを可能にする情報を与え、
    更に前記インジケータは培地のpHを変化させる酸性化微生物材料を含み、この微生物材料として少なくともCRYO-CB001:Carnobacterium piscicola種(フランス国立微生物培養物コレクション登録番号CNCMI-3297)またはCRYO-CB002:Carnobacterium piscicola種(フランス国立微生物培養物コレクション登録番号CNCMI-3298)の1つが選ばれることを特徴とする方法。
  11. 前記方法は、食品、生物学的製品または医薬品に適用されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記方法は食品に適用され、インジケータがパラメータ化され、製品の保存温度が最適保存温度の近くにあった場合には状態の変化を示す信号の表示がいっそう遅れることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. 前記方法は0℃から+4℃の温度で保存される食品に適用され、前記インジケータは+4℃以下の温度で酸性化活性をもつ微生物を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
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