JP4833963B2 - コンパクトな切替可能な光ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、室と、室内に含まれ且つその周囲の屈折率と異なる屈折率を有する導電性液体とを含み、室は電極構造を備え、電極制御系から電極への電圧の印加は、前記液体の移動を引き起こす、その光活性部分を通過する放射線ビームを制御し得る切替可能な光ユニットに関する。
本発明は、そのような切替可能な光ユニットを含む、カメラシステム、及び、光記録担体を走査するための光ヘッドにも関する。
国際公開第WO03/069380号は、そのような光ユニットを含む、焦点距離を変化し得るレンズ素子及びレンズシステムを記載している。可変焦点システムはシリンダ壁を有する円筒形流体室を含み、流体室は第一流体及び第二流体を含み、それらの流体は非混和性である。第一流体及び第二流体は、異なる屈折率を有するので、メニスカスの形態を有する流体間の界面は、屈折表面、即ち、表面を通過する放射線ビームの両眼転導(集束及び離散)を変更する表面を形成する。第一電極がシリンダ壁の内部上に配置され、この電極の内部は流体接触層で被覆されている。第二電極がシリンダの端面に配置され、この電極は第二流体と接触している。流体接触層は第二流体によって湿潤性を有するので、それは第一電極と第二電極との間に印加される電圧に依存して変化し、この電圧の変化は界面メニスカスの形状を変更し得る。このようにして、レンズ素子が得られ、その焦点距離を大きな範囲に亘って変更することができ、電極間の電圧が十分に大きい、例えば、100ボルトのオーダであるならば、例えば、メニスカス形状を凹面と凸面との間で変化し得る。凹面メニスカスは、レンズ素子が負の光出力を有することを意味し、凸面メニスカスは、レンズ素子が正の光出力を有することを意味する。
レンズ素子又はレンズ系が向きと無関係に、即ち、2つの液体間の重力効果に依存せずに機能することを達成するために、液体は等しい密度を有するべきである。そのような液体の屈折率間の差は限定的である。この差及びメニスカスの曲率はメニスカスの屈折力を決定するので、レンズ素子が十分な力又は十分な力範囲を有することを達成するために、比較的大きな電圧が電極間に印加されなければならない。そのような大きな電圧は、円筒状電極と流体接触層との間の絶縁層内に過度に大きな電場強度をもたらし、流体接触層の充電、故に、この層の劣化を引き起こす。
その上、2つの液体が液体室を満たしているので、流体の熱膨張に起因する容量変化に適応するために、膨張室が必要である。そのような膨張室は、レンズ素子が使用されるべきレンズ系又は装置内における追加的な空間を要求する。
光学装置の多数の用途では、特定範囲に亘って焦点距離を変えることは不要であり、2つの値の間、例えば、テレ(Tele)構造又はモードとマクロモードとの間で焦点距離を切り替えることで十分である。そのような用途のために、異なる屈折率を有する2つの液体で充填された液体室を含む装置を使用することができ、液体室内では、液体は、エレクトロウェッテイングによって、装置の光活性部分、即ち、放射線ビームが通過する部分に出たり入ったり切り替えられる。他の液体を液体室内に移動し得るよう、液体の1つを液体室の一端から液体室の他端に運搬するために、これは液体循環系を必要とする。そのような循環系は比較的複雑なシステムであり、追加的な空間を必要とし、そのような循環系を含む光学系は小型の消費者向け装置に適さない。
単純且つコンパクトな構造を有し、比較的低い電圧によって駆動し得る、且つ、新規な用途の道を開く、冒頭段落に定められるような切替可能な光ユニットを提供することが本発明の目的である。
このユニットは、電極構造が、光活性部分の位置で室の内壁に取り付けられた少なくとも1つの第一電極と、光活性部分の外側の位置で室の内壁に取り付けられた第二電極手段と、液体と接触し且つ電源の第一出力に連続的に接続された第三電極とを含み、電源の第二出力が、第一モードにおいて、少なくとも1つの第一電極に接続され、第二モードにおいて、第二電極手段に接続されることを特徴とする。
もし電源の第二出力が少なくとも1つの第一電極に接続されるならば、伝導性液体が装置の光活性部分内に位置するよう、伝導性液体は少なくとも1つの電極によって引き付けられる。液体室がレンズ系の屈折表面間に配置される場合、ユニットは第一光パワーを有し、第一光パワーは伝導性液体の屈折率とレンズ表面の曲率とによって決定される。電源の第二出力が第二電極手段に接続されるとき、伝導性液体が光活性部分の外側に位置するよう、伝導性液体は第二電極によって引き付けられる。その場合には、装置は第二光パワーを有し、第二光パワーは、極性液体を置換する媒体の屈折率によって決定される。後に説明されるように、この媒体は異なる性質であり得る。
ユニットの構造及び伝導性液体の量は、液体が少なくとも1つの第一電極及び第二電極手段の端部部分と常にオーバーラップするようでなければならない。このようにして、伝導性液体が活性化される、即ち、電圧が供給される電極によって発生するエレクトロウェッティング力を常に経験することが保証される。
第一液体及び第二液体を光活性ゾーン内で交互に移動することによってその光パワーを2つの値の間で切り替え得るレンズ系は、米国特許第4,477,158号からそれ自体既知である。しかしながら、このレンズ系において、液体は、メガネレンズ又はコンタクトレンズの一部を形成し得るレンズ系を傾斜することによって移動され、そのような動作を実現するために、とりわけメガネの耳当てにおける液体通路の複雑化された構造が必要とされる。
少なくとも1つの電極は、一対の第一の中央の電極を含み得るし、第二電極手段は、第一電極対と同一の平面内に配置された2つの平面的なリング形状電極を含み得る。
しかしながら、切替可能な光ユニットの好適実施態様において、第二電極手段は、U字形状断面を有する1つの環状電極を含む。
この電極は、2つの平面的なリング形状部分と、リング形状部分を接続する円筒形部分とから成り、伝導性液体により多くの力を加えることを可能にする。
異なる好適実施態様において、少なくとも1つの第一電極は、1つの第一中央電極を含み、第二電極手段は、第一中央電極と同一平面内に配置された1つの平面的な環状電極を含む。好ましくは、伝導性液体に晒されるユニットの室は、絶縁疎水性層で被覆される。
この手段は、液体が除去されるべき位置で、液体が内壁に貼り付くのを防止する。
さらに、切替可能な光ユニットの室は、伝導性液体の屈折率と異なる屈折率を有する媒体を含む。
この媒体は異なる性質であり得る。ユニットの第一実施態様は、媒体が液体であることを特徴とする。
ユニットの第二実施態様において、媒体はガスである。
ユニットの第三実施態様において、室の液体の少ない部分は真空にある。
実際には、これらの部分は伝導性液体の上記を含む。ユニットがレンズ系の一部を形成するとき、これは、それぞれシステムの第一モードにおける光パワーと第二モードにおける光パワーとの間の差を増大することを可能にする。これは、伝導性液体の屈折率とガスとの間の差が、第一伝導性と他の液体との間のそのような差よりも一層大きいという事実に起因する。
装置の光活性部分内に位置する液体室の壁は、切替可能な光ユニットの特別の用途に依存して、異なる形状又は構造を示し得る。少なくとも1つのレンズ系を含むユニットの実施態様の第一種において、光活性部分内に位置する少なくとも1つの室壁は、屈折レンズ表面を含む。
第一種の第二実施態様において、光活性部分内に位置する2つの対向する室壁のそれぞれは、屈折レンズ表面を含む。
第一種の実施態様の光ユニットは、従来的なレンズ系に取り付けられ、或いは、従来的なレンズ系内に埋設され、且つ、レンズ素子又はレンズ系の光パワーを2つの値の間で切り替えるために用いられる。
第一種の第三の好適実施態様において、少なくとも1つの屈折レンズ表面は、非球面の表面である。
非球面の表面は、その基本的形状が球状又は他の規則的形状であるが、その現実の形状が小さな変位を示し、基本的表面形状によって導入される球面収差を補正するのを可能にする表面を意味するものと理解される。光システムにおける非球面の表面の使用は、そのようなレンズ系内のレンズの数を最小限化することを可能にする。何故ならば、他のレンズ素子の収差を補正するための追加的なレンズ素子がもはや不要だからである。本発明の光ユニットでは、室壁の一方若しくは双方及び/又は1つ又はそれよりも多くの他のレンズ表面は、非球面形状を有する。
切替可能な光ユニットの第二種の実施態様において、光活性部分内に位置する少なくとも1つの室壁は、位相構造を備える。
位相構造は、異なる表面部分を通過するビーム部分に位相シフトを導入する、異なるレベルにある表面部分から成る表面構造を意味するものと理解される。そのような位相構造を幾つかの機能のために用い得る。
第二種の第一実施態様は、非周期的構造にある位相構造が、ユニットを波面変更ユニットにすることを特徴とする。
第二種の第一実施例において、位相構造は非周期的構造であり、それはユニットを波面変更ユニットにする。
そのようなユニットを、例えば、異なる波長を有する走査ビームのための対物レンズシステムを適用するよう異なるフォーマットの光記録単体を走査するための光ヘッドにおいて用い得る。
第二種の第二実施態様は、位相構造が周期的構造であることを特徴とする。
第二種の第二実施態様において、位相構造は周期構造である。
切替可能な光ユニットの実施態様の第三種において、光活性部分内に位置する少なくとも1つの室壁は、平面的な表面を含む。
少なくとも1つの室壁のそのような平面的な表面は、室内に保持される液体に晒される実質的に平面的な表面を意味するものと理解される。
切替可能な光ユニットの好適実施態様において、光活性部分内に位置する2つの対向する室壁のそれぞれは、平面的な表面を含む。
室壁の平面的な表面は、異なる屈折率を有する異なる流体が、比較的簡単且つ効率的な方法でユニットの光活性部分に個別に切り替えられることを可能にする。本発明の実施態様において記載されるように、これは情報層が走査されるべき記録単体内の異なる深さに位置することを可能にする。
幾つかの目的のためにも、このユニットを光ヘッドにおいて用い得る。
切替可能な光ユニットは、少なくとも1つの電極に個別に電圧を供給するために、電圧制御系が配置されることをさらに特徴とする。
好適実施態様において、少なくとも1つの第一電極は、2つの第一電極を含む。先ず、第一電極の一方を活性化し、然る後、他方の第一電極を活性化することによって、中央部分への第一流体及び第二媒体の出入りを改良し得る。室の2つの主壁のそれぞれが光学的作用、例えば、格子又はレンズ作用を備える場合、これらの作用を互いに別々に切り替え得る。これは、切替可能な光ユニットがその一部を形成する光学系の設計の自由度を増大する。
切替可能なユニットは、第一液体の屈折率が、室壁の光関連材料の屈折率と等しいことをさらに特徴とする。
室がレンズ系内に含まれる場合、光関連材料はレンズ材料、又は、位相構造が構成される材料である。電極及び絶縁層は薄いので、それらは放射に影響を及ぼさない。このユニットにおいて、第一液体が光活性部分内に位置するならば、液体の屈折率と前記材料の屈折率との間に差はなく、よって、光学的不連続性及び光作用、例えば、格子作用はもはや活性ではない。第二媒体が室壁に位置付けられるとき、それは活性になる。このようにして、格子機能又は他の光作用をスイッチオフ及びスイッチオンし得る。
カメラにテレモード及びマクロモードを提供するために、切替可能な光ユニットを小型カメラにおいて用い得る。携帯電話のような手持ち装置内にカメラを内蔵し得る。
切替可能な光ユニットの他の主要な用途は、走査ビームを供給するための放射線源ユニットと、走査ビームを情報層内の走査スポットに集束するための対物レンズ系と、情報層からの走査ビーム放射線を電気信号に変換するための放射線感受性検出ユニットとを含み、放射線源は、読取りビーム及び書込みビームをそれぞれ放射するために切替可能である、情報層を走査するための光ヘッドである。本発明は、そのような光ヘッドにおいて、異なる波長の放射線ビームを同じ方法で脅かし(threaten)得る切替可能な格子として実施され得る。これらのビームは、書込みレベルと読取りレベルとの間で切り替え得る同じレーザからの書込みビーム及び読取りビームであり得る。これらのビームは、実質的に異なる波長を有する2つ又は3つのビームでもあってもよく、それらのビームは、2つ又は3つの異なる種類の記録単体内の情報層を走査するための光ヘッドにおいて用いられる。
2つ又は3つの光ヘッドでは、対物レンズ系を記録担体の関連する種類の情報層内の走査スポットに各ビームを補正収束するのに適したものとするために、切替可能な光ユニットを波面変更器としても用い得る。
さらなる用途において、本発明は、複数の情報層を有する記録担体を走査するためのそのような光ヘッドにおいて実施され、各情報層は、記録担体内の異なる深さに位置する異なる情報平面内に位置している。光ヘッドは、特定の波長の放射線ビームを、1つの情報層を走査するために用いられる走査スポットに集束する。光ヘッドは、複数の情報層を走査するよう、走査スポットを異なる情報平面間で切り替えるために、本発明に従った切替可能な光ユニットを含む。放射線ビームは、書込みビーム又は読取りビームであり得る。
本発明のこれらの及び他の特徴は、ここに記載される実施態様を参照して、非限定的な実施態様によって明瞭に解明されるであろう。
図1a及び1bは、本発明に従った装置がレンズ系1内に一体化された実施態様を示している。レンズ系は2つの固体レンズ素子2及び4で構成されており、それらはそれらの境界部分6で共に接着されている。ガラス又は透明プラスチックでレンズ素子を形成し得る。レンズ素子間には液体室10が存在し、液体室は、レンズ素子の内壁によって、それ故、レンズ素子2の屈折表面12、レンズ素子4の屈折表面14、及び、レンズ素子の共通内壁16によって閉塞されている。液体室は、以後、第一液体と呼ぶ導電性又は極性の液体18、例えば、塩水で部分的に充填されている。液体室内の残余の空間は、第二媒体19で充填され、第二媒体は他の非伝導性液体、例えば、油であり得る。第二媒体はガスでもあってもよい。液体室の残余の空間は真空であってもよく、実際上、それは残余の空間が第一液体の蒸気を含むことを意味する。第二媒体は、極性液体の屈折率と異なる屈折率を有する。
屈折表面12及び14の中央部分上には、円形の第一電極20及び22が配置されている。これらの電極は、レンズ系の光活性部分、即ち、入射放射線ビームを通す部分を定め、その波形はレンズ系によって変更される。これらの電極、即ち、一対の第一電極は、導電性材料、例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)から成る。第二電極手段24が、液体室の側部9、即ち、光活性部分8の外側の部分に配置されている。これらの電極手段の端部は、間隙26によって、第一電極の端部から分離されている。第二電極手段24は透明である必要はなく、金属材料から成り得る。第三電極28が、極性液体と直接的に接触している。この電極は、電圧源の第一出力32に恒久的に接続されている。この電圧源の第二出力34を、スイッチ40及び導体42を介して一対の第一電極に、或いは、スイッチ36及び導体38を介して第二電極手段に接続し得る。
電極の内側、即ち、液体室に面する側は、例えば、パリレンから成る透明な電気絶縁性層で被覆されている。この層の内側及び第一電極の端部と第二電極手段の端部との間の開口26は、疎水性層で被覆されている。疎水性層は透明であり、例えば、DuPont(TM)によって製造されるTeflon(TM)AF1600から成る。この層は液体が液体室の壁のどこにでも貼り付くのを防止する。図1a及び1bに示されるように、2つの層の代わりに、絶縁性及び疎水性の両方を有する単一層44も用い得る。
一対の第一電極20,22、第二電極手段24、及び、第三電極28は、電圧制御系30,36,38,40と共に流体系スイッチを形成するエレクトロウェッティング電極の構造を形成する。切替可能なユニットの第一及び第二の離散的状態の間で切り替えるために、この流体系は極性液体18と第二媒体19とを含む既述の流体系に作用する。第一離散状態は、切替可能なユニットの第一モードと代替的に呼ばれ得るし、第二離散状態は、切替可能なユニットの第二モードと代替的に呼ばれ得る。
図1aに示されるようなユニットの第一の離散的な状態では、適切な値の電圧Vが第一電極20,22及び共通の第三電極のそれぞれに亘って印加されるよう、スイッチ40は電圧源の第二出力を一対の第一電極20,22に接続している。印加された電圧Vは、切替可能ユニットが第一状態を採用するよう、エレクトロウェッティング力をもたらし、第一状態では、極性液体18は、第一電極20及び22の間の空間、即ち、光活性部分を充填するよう移動する。印加電圧Vの結果として、液体室10の疎水性層44は、その性質が少なくとも比較的疎水的になり、よって、第一電極間の液体室空間、即ち、光活性部分を充填するために、極性液体18の選択を助ける。第一電極間の空間に向かって移動する極性流体18は、第二媒体19を第二電極手段24間の液体室空間、即ち、側方液体室空間9に向かって変位する。もし切替可能ユニットが第一離散段階にあるならば、電圧が第二エレクトロウェッティング電極手段24に印加され、且つ、この電極の位置にある層44が極めて疎水的なままであるよう、スイッチ36は第二電極手段を接地電極41に接続する。
第一離散状態から第二離散状態に切り換えるために、適切な値の電圧、例えば、Vが、第二電極手段24及び共通第三電極28に亘って印加されるのに対し、第一電極20,22に電圧が印加されないよう、スイッチ36は電圧源の第二出力34に移動され、スイッチ40は接地電極41に移動される。
切替可能な光ユニットは、今や、第二電極手段に印加される電圧によってもたらされるエレクトロウェッティング力の結果として、第一液体18が第二電極手段24間の液体室空間を満たす第二離散状態にある。印加電圧の故に、電極手段24の位置にある疎水性層42は、今や、少なくとも比較的疎水性を有し、第一流体18を引く傾向にある。この液体は、第二電極手段24によって封入される液体室空間を満たすために移動し、第二媒体19を第一電極20及び22の間の液体室空間に向かって、即ち、ユニットの光活性部分に向かって変位する。これらの電極には電圧が印加されないので、これらの電極の位置にある層42は極めて疎水的なままである。
レンズ系1の光活性部分に出入りする極性液体の動作は、2つの屈折表面12及び14間の空間内の屈折率が2つの値の間で切り替わることを意味する。この屈折率は、屈折表面の曲率と共に、屈折表面12,14及び液体室によって形成されるレンズサブシステムの光パワーを決定するので、第一電極対から第二電極手段へ或いはこの逆に電圧を切り替えることによって、このレンズサブシステム、故に、レンズ系全体の光パワーを2つの値の間で切り替え得る。
2つのパワーの値の間の差は、第一液体18の屈折率と他の媒体19の屈折率との間の差に依存し、既知のエレクトロウェッティングレンズのように、重力によって影響されない。よって、極性液体18及び媒体19の密度が適合されるべき必要はない。これは2つの媒体の屈折率の間の差を自由に選択して予期される用途に適合し得ることを意味する。第二媒体は液体、例えば、シリコーン油のような油性電気絶縁性液体であってもよい。第二媒体は、概して液体よりも大幅に低い屈折率を有するガスであってもよい。原理的には、極性液体によって占められない液体室内の空間は、真空であってもよい。実際には、この空間は、極性液体の蒸気で充満され、その蒸気は1に近い屈折率を有する。例えば、もし極性液体がタングステン塩が溶解された水であるならば、屈折率は1.5よりも大きくあり得る。この極性液体の屈折率とその蒸気の屈折率との間の差は、0.5よりも大きくあり得る。それは既知のエレクトロウェッティングレンズにおける液体で達成され得る差よりも大幅に大きい。
本発明の切替可能な光ユニットのそのような実施態様を備えるレンズ系の焦点距離は、2つの大きく異なる値の間で切替可能であり、短い焦点距離を有するテレモードと大きな焦点距離を有するワイド(又はマクロ−)モードとの間でレンズ系を切り替えるためにユニットを用いることを可能にする。
明瞭性のために、図1aでは、一部の空間が第一電極20,22と極性液体18との間で開放されたままになっているが、現実には、液体18がこれらの電極間の空間全体を満たしている。エレクトロウェッティング力は電圧が印加される電極の如何なる領域にも存在するので、第一液体は電極の上に位置する絶縁層の全表面を覆う。ここでは、液体がポンプ手段によって変位されるシステムにおいて可能であろうよりも良好な液体被覆が達成される。これは本発明の切替可能な光ユニットの大きな利点である。
図1a及び1bに示されるように、第一液体18の量、及び、第一電極の端部と第二電極手段24の端部との間の間隙26の幅は、第一液体18が光活性部分8内に配置される場合、第一液体が第二電極手段24の境界を依然として覆うよう選択される。この液体が部分8の外側に配置される場合には、それは第一電極対の境界を覆う。このようにして、ユニットの第一離散状態と第二離散状態との間の各移行中、極性液体が移動を開始するよう、極性液体18が新たに活性化される電極のエレクトロウェッティング力を常に感じることが達成される。
図1a及び1bにおける場合のように、第一電極20,22を同時にではなく、順々に活性化することによって、第一電極及び第二電極に向かう並びに第一電極及び第二電極からの極性液体及び第二媒体の動作、並びに、極性液体及び第二媒体の相互変位を向上し得る。例えば、もし極性液体がユニットの光活性部分に移動しなければならないならば、先ず、電極20より上の空間が極性液体で満たされ、且つ、第二媒体がこの空間から液体室の側方部分に移動されるよう、先ず、電圧がこの電極に印加される。然る後、電極22より下の空間が極性液体で満たされ、且つ、第二媒体がこの空間から液体室の側方部分に移動されるよう、電圧はこの電極に印加される。第一電極20,22のそのような時系列的な切替えのために必要とされる電子スイッチの構造は、当業者によって容易に設計され得る。もし状況がそう要求するならば、第二電極の部分も順々に活性化され得る。
第二電極手段は、2つの平面的なリング形状電極を含み得る。好ましくは、液体室の内壁の側部も電極材料で被覆され、それは、U字形状断面を有する1つのリング形状電極が得られるよう、これらの電極を接続する。このようにして、第二電極手段の表面を拡大することができ、よって、その機能性が増大する。
図1a及び1bは、放射線ビームbを収束するための2つの固体レンズ素子を有するレンズ系を示している。放射線ビームは平行ビームとして表わされているが、既に集束した且つより集束されるべきビームでもあり得る。1つのレンズ素子だけを有するレンズ系において、或いは、2つよりも多いレンズ素子を有するレンズ系においても、切替可能な光装置を用い得る。切替可能な光装置を1つ又はそれよりも多いレンズ素子を有する集束レンズ系とも組み合わせ得る。
切替可能な光装置を含むレンズ系の1つ又はそれよりも多くの屈折表面は、非球面であり得る。非球面の表面は、球面の表面を有するレンズ表面によって導入される球面収差の補正を可能にするので、そのような補正のために追加的なレンズ素子は不要である。図1a及び1bのレンズ系において、内部レンズ表面12,14の一方若しくは双方、及び/又は、外部レンズ表面44,46の一方若しくは双方は、球面であり得る。レンズ系の特定の設計は、そのレンズ系のどの屈折表面並びにいくつの屈折表面が球面であるべきかを決定する。
本発明の原理は、レンズ素子の屈折力を2つの値の間で切り替えるために使用され得るのみならず、周期的位相構造を有する回折格子又は非周期的位相構造を有する素子のような他の光学素子の機能を切り替えるためにも使用され得る。位相構造を有する素子は、2つ又はそれよりも多くのレベルにある表面部分を含み、そのような素子は、対応する数の異なる位相シフトを入射放射線ビーム内に導入する。
図2a及び2bは、バイナリ格子(binary grating)、即ち、本発明に従ってその格子を切り替え得る2つのレベルに配置された表面部分を有する格子の断面図を示している。格子ユニット50は、2つの主要表面54及び56を有する透明基板52を含む。表面56は、周知の技法を用いて、溝の形態の格子ストリップ58を備える。溝58は、表面で中間格子ストリップ60と交互に生じる。溝付き表面は、液体室110の中央部分108の1つの壁、即ち、光活性部分を形成し、液体室は、側部室部分109も含む。上方表面78と下方表面80とを有する透明層76は、液体室の他の中央壁を形成する。液体室110は、極性液体18と、第二媒体119とを含み、第二媒体は、第二の流体、ガス、又は、極性液体の蒸気であり得る。
格子構造及び主要液体室壁の曲率の例外を伴って、図2a及び2bに示される実施態様は、図1a及び1bに示される実施態様と同一の構造を有する。図1a及び1bの素子と類似する図2a及び2bの実施態様の素子は、同一の参照番号を有し、各番号は100だけ増分されている。図2a及び2bの格子ユニットにおいて、第一液体118及び第二媒体119は、図1a及び1bのレンズ系におけると同じ方法及び同じ手段で、液体室110の中央部分108から側方部分109並びにその逆に変位される。図2aにおいて、極性液体18は、ユニットが図1bに示されるユニットと同じ状態にあるよう、光活性部分108の外側に配置されている。図2bにおいて、極性液体は、ユニットが図1aに示されるユニットと同じ状態にあるよう、活性部分内に配置されている。
図2aに示される切替可能な格子ユニットの第一離散状態において、電圧源130は、スイッチ136及び導体138を介して、第二電極手段124に接続されている。この状態では、電極手段124のエレクトロウェッティング力の故に、極性液体118は、液体室の側方部分109内に配置され、その側方部分は、疎水的になる絶縁内部層144を有する。この状態において、第一電極120,122は、スイッチ140及び導体142を介して、接地電極141に接続される。第二媒体119は、今や、第一電極間に位置付けられている。
図2bに示される切替可能な格子ユニットの第二離散状態において、電圧源は、スイッチ140及び導体142を介して、第一電極120,122に接続されている。この状態では、第一電極のエレクトロウェッティング力の故に、極性液体はこれらの電極の間に配置される。この状態において、第二電極手段は、スイッチ136及び導体138を介して、接地電極に接続される。第二媒体は、今や、液体室の側方部分109内に位置付けられている。
切替可能な格子ユニットの第一状態及び第二状態において、格子溝は異なる屈折率を有する媒体で充填されているので、溝の光学的深さ、即ち、幾何学的深さ及び屈折率の積は、2つの状態において相違する。これは、例えば、異なる波長を有する2つの放射線ビームのために同一の格子関数を遂行するために格子を用いることを可能にし、それによって、第一波長のために、格子ユニットは第一状態にあり、第二波長のために、格子は第二状態にある。例えば、異なる種類の記録キャリアを走査するために2つのレーザが用いられ、且つ、双方のビームが3つのビームに分割されるべき光ヘッドにおいて、そのような格子を用い得る。
図1a及び1bに示される液体室幾何の代替として、図2a及び2bの液体室は、ビームbの伝搬方向に拡大された側方液体室部分を有する。この測定値は、切替可能ユニットのサイズを伝搬方向に対して直角に減少すると同時に、切替可能ユニットの光活性部分内にあるべきでない極性液体118又は第二媒体を収容するために利用可能な十分な空間を依然として有することを可能にする。図2a及び2bの液体室幾何は、図1a及び1bのレンズ系においても用いられることができ、もし液体室の壁を形成するレンズ表面が図1a及び1bに示される凸表面の代わりに凹表面であるならば、特に好ましい。
位相格子構造を液体で充填し、或いは、それを空にするのは困難である。何故ならば、それは垂直壁、即ち、液体の流れ方向に対して垂直な方向に延びる壁を含み、且つ、その寸法、即ち、グローブ(groves)の深さ及び幅が小さいからである。本発明の切替可能ユニットはこの問題を解決する。何故ならば、液体を移動するために用いられるエレクトロウェッティング力が格子構造の全面に、よって、その垂直壁にも存在するからである。これは、液体がポンピングによって移動される液体切替システムに対するユニットの大きな利点である。
切替可能な光ユニットは、非周期的位相構造も含む。Applied Optics/Vol.40, No.35/2001中の「光システムにおける非周期的構造の適用」という論文は、光学系における様々なパラメータ依存波形周波を補正するための非周期的段階位相構造、例えば、走査光記録担体用の光ヘッドを記載している。一般的に、そのような位相構造は、2つよりも多くの段階(レベル)を示す点でバイナリ格子と異なる段階構造であり、非周期的であり、且つ、比較的広いゾーンを有する。2つの続いて起こる段階間の光路における差は、如何なる値であってもよく、構造を通じて如何様にも変化し得る。この種類の位相構造は、設計の大きな自由度を許容する。その上、この非周期的パターンを形成する環状領域は比較的大きくあることができ、それは製造性を向上する。
先願のPCT特許出願第WO2004/027490号は、非周期的構造とエレクトロウェッティング力を利用する切替可能な流体システムとの組み合わせを開示し、それは2つの離散的状態の間で位相構造を効果的に切り替えることを可能にすることで、それを通過するビームに異なる波面変更をもたらす。この切替可能な流体システムは流体ガイドを使用し、流体ガイドは液体室の外側に配置され、且つ、第一液体及び第二液体を液体室に出入りするよう移動するために、液体室壁の2つの対向する開口を介して液体室に接続されている。本発明によれば、この流体システムは、流体ガイドを有さないが、図1a,1b及び図2a,2bに関して、並びに、後に記載される図7a,7bに関して上記されたような適当な電極構造及び流体室を有する流体システムによって有利に置換され得る。
図3a及び3bは、非周期的構造を有する本発明に従った切替可能な装置200の小さな中央部分を示している。位相構造は極めて拡大尺度で示されているので、そのゾーン204の1つだけが示され得る。位相構造は透明基板206内に構成され、多数のそのようなゾーンを含み、それらは図2a及び2b中のバイナリ格子の位置に配置され得る構造を共に形成する。図3a及び3bは、流体切替システムの流体室210の中央部分208、第一基板206及び第二基板207上にそれぞれ配置された第一電極220及び222の部分、第一液体、及び、第二媒体のみを示している。切替システムの他の素子は図2a及び2bにおけると同じである。
図3a及び3bに示されるように、位相構造の各ゾーンは、6つの段階270,272,274,276,278,280を含む。これらの組は同一の幅wを有するが、異なる高さhを有する。図3aは、電圧が第一電極220及び222に印加されない第一離散状態における切替可能ユニットを示している。第二媒体219は第一電極間に位置するのに対し、第一液体は液体室の側方部分(図示せず)に位置する。図3bは、電圧が第一電極に印加され且つ極性液体がこれらの電極間に位置する第二離散状態にある、よって、ユニットの光活性部分にあるのに対し、第二媒体は液体室の側方部分に位置するユニットを示している。同様に、図2a及び2b中のバイナリ格子に関して記載されているように、極性液体218及び第二媒体219をユニットの光活性部分に出入りするよう切り替えることによって、ステップ270〜280の光学的深さは2つの間の間で切り替え得る。
先願のPCT特許出願第WO2004/027490号に記載された切替可能な光ユニットと同じ目的のために、図3a及び3bの非周期的位相構造を備える切替可能なユニットを用い得る。段階の異なる深さ及び幅並びに極性液体及び第二媒体の屈折率の比のような位相構造のパラメータは、ユニットの特別な予期される目的によって決定される。これらの目的及びパラメータのために、先願のPCT特許出願第WO2004/027490号が参照され、それは、位相構造の目的及び関連パラメータに関する限り、ここに参照として引用される。
非周期的構造は、液体で充填し或いは空にするのがバイナリ格子構造よりも一層困難であるので、非周期位相構造を切り替えるために、ここに記載される切替可能な光ユニットを使用することは、それを回折格子を切り替えるために使用するよりも一層多くの利点をもたらす。
図3a及び3bに示されるように、第一電極220を位相構造の上に配置する必要はなく、位相構造と基板204との間にも配置し得る。図3a及び3bは位相構造202上に配置された絶縁層244を示しているが、位相構造の下、よって、この構造と第一電極220との間にもこの構造を配置し得る。これらの変更も図2a及び2bの実施態様において可能である。
第一液体、及び、位相構造、格子構造、又は、非周期的構造が構成される基板は、それらが同一の屈折率を有するように選択され得る。第一液体がユニットの光活性部分内に位置し且つ位相構造を満たすユニットの離散状態では、この構造は入射ビームに位相シフトをもはや導入しない。第二媒体が位相構造を満たすユニットの第二離散状態では、この構造は入射ビームに位相シフトを導入する。このようにして、そのような位相構造を含むユニットに極性液体を出入りするよう移動することによって、位相構造の機能をオン及びオフに切り替え得る。切替可能な光ユニットのこの実施態様を、例えば、読取りビームが3つのビームに分割されるべきであるのに対し、読取りビームと同一の波長を有し得る書込みビームが分割されるべきでない光記録担体を走査するための光ヘッドにおいて用い得る。
図2a及び2b並びに図3a及び3bに示される位相構造をその独自の基板の上に構成し、スタンドアローン型素子を形成し得る。しかしながら、そのような位相構造を、光学系内に既に存在する素子、例えば、レンズ素子の表面の上に配置し得る、即ち、それと一体化し得る。このようにして、光学系を通じて進行する放射線ビームによって通過されるべき表面の数を限定し得る。
本発明の切替可能な光ユニットの性質は、このユニット内に2つの異なる位相構造、格子構造、又は、非周期的構造を組み込むことを可能にし、それによって、これらの構造のそれぞれはその独自の第一電極によって切り替えられる。図2a及び2bに関して、これは格子構造も基板76内に構成されることを意味し、図3a及び3bに関して、これは位相構造が基板207内にも構成されることを意味する。この位相構造と関連する第一電極に印加される電圧を切り替えることによって、そのような切替可能な位相構造のそれぞれを、他の位相構造の状態と無関係に、2つの離散状態において切り替え得る。それによって、切替可能な光ユニットの能力を拡張するよう、適切な電子切替システムによって、互いに無関係に、2つの第一電極を活性化するための可能性が最適に用いられる。そのようなユニットを4つの離散的状態において切り替え得る。
図1a及び1bのレンズ系のような本発明が実施されるレンズ系は、極めて小さくあることができ、小型カメラにおける使用に適している。そのようなカメラの原理が図4に示されている。カメラ300は、光軸304を有するレンズ系302と、画像受信ユニット312とを含み、レンズ系302の左手側にあるシーンのレンズ系によって形成される画像は画像受信ユニット上に形成される。ユニット312は、CCD又はCMOSのような光電子センサであり得るが、写真フィルムでもよい。カメラは静止画像カメラ又はビデオカメラであり得る。レンズ系は、2つの二重凸レンズ素子306,308と、第一液体及び第二媒体(図示せず)及び液体切替システムを含む液体室310とを含み得る。このユニットは、図1a及び1bに示されるものと類似し得る。所要能力に依存して、1つ又はそれよりも多くの固体レンズ素子を用いてレンズ系を拡張し得る。
図5は、本発明が実施されるカメラが使用される手持ち装置の実施例を示している。装置は、図5の正面図に示される携帯電話320である。携帯電話は、使用者の音声をデータとして入力するマイクロホン322と、通信する相手側の音声を出力するラウドスピーカ324と、通信波を送受信するアンテナ326とを有する。携帯電話は、使用者がダイアルされるべき電話番号のようなデータを入力する入力ダイアル328と、ディスプレイ330、例えば、液晶ディスプレイパネルとをさらに含む。使用者の通信相手の写真を表示するために、或いは、データ及びグラフィックスを表示するために、このパネルを用い得る。入力データ及び受信データを処理するために、データ処理ユニット(図示せず)が携帯電話中に含まれる。
携帯電話320は、図1a及び1b並びに図4に関して前記されたレンズ系を含む小型カメラ332を備える。このカメラに関して、第一レンズ素子の正面だけが図5に示されている。もし図5の図面の平面に対して垂直な方向における電話の寸法が十分に大きいならば、カメラの他の素子、即ち、液晶切替えシステムの液体室、他のレンズ素子(複数のレンズ素子)、及び、画像センサを、電話の正面に対して垂直な線に沿って、即ち、図5の図の平面に対して垂直な方向に配置し得る。カメラの光軸の実質的部分を電話の正面と平行に配置し得るよう、カメラの光学系は折畳み鏡を備えることができ、その場合には、電話は比較的薄くなり得る。
通常、携帯電話のための小型カメラにおけるレンズ系は、固定焦点を有し、テレ型であり、それはこれらのレンズ系が物体又はシーンのセンサ上に鮮明な画像を形成することを意味し、それはカメラから大きな距離にある。本発明に従った液体切替システムを備えるレンズ系を含むことによって、カメラをテレモードとマクロモードとの間で切り替え得るので、短い距離にある物体又はシーンもセンサ上に鮮明に結像し得る。
本発明を実施し得る他の手持ち装置は、小型カメラが内蔵される、携帯情報端末(PDA)、ポケットコンピュータ、及び、電子玩具である。
デスクトップコンピュータ用カメラ、相互通信方式用カメラ、並びに、ポケットサイズ及び他のサイズのカメラ、例えば、デジタルカメラのような非内蔵カメラにおいても、本発明を用い得る。カメラは、静止画像(写真)カメラ又はビデオカメラであり得る。本発明のために、カメラがフィルムを用いるか或いは電子センサを用いるかは無関係である。
図6は、データの読取り及び/又は書込みの目的のために、光記録担体350、この実施例ではディスクの情報層を走査するための光ヘッドを概略的に示している。
光記録担体は透明層352を含み、その1つの側面上には、少なくとも1つの情報層354が配置されている。図8及び9を用いて後に記載されるように、記録担体は、その内部で異なる深さに配置された多数の情報層を含み得る。透明層352から外方に面する情報層354の側面は、保護層356によって環境的影響から保護されている。光ヘッドに面する透明層の側面は、ディスク入口表面である。透明層352は、情報層又は複数の情報層のための機械的支持を提供することによって、光記録担体の基板として作用する。代替的に、透明層は、情報層354を保護するという唯一の機能を有し得るのに対し、機械的支持は情報層の他の側面上の層によって、例えば、保護層4によって、或いは、情報層の最上部に接続されたさらなる情報層及び透明層によってもたらされる。
情報は、情報層354内に、或いは、図6に示されていない実質的に平行な同心状又は螺旋状のトラック内に配置された光検出可能マークの形態の光記録担体の複数の情報層内に記憶され得る。マークは、如何なる光読取り可能な形態、即ち、ピット、それらの周囲と異なる反射係数又は磁化方向を備える領域、又は、それらの形態の組み合わせでもあり得る。
光ヘッド360は、放射線源ユニット362、好ましくは、半導体レーザユニットを含み、放射線源は、最も簡単な形態において、所与の種類の記録担体に対応した所与の波長の1つの放射線ビーム364を放射する。放射線ビームは発散的であり、レンズ系に向かって放射される。このレンズ系は、光軸372に沿って配置されたコリメータレンズ366と、対物レンズ370とを含む。対物レンズは単一のレンズ素子として表わされているが、とりわけ情報層354内に形成されるべきスポットのサイズに依存して2つ又はそれよりも多くのレンズ素子を含み得る。コリメータレンズは、発散ビーム364を実質的に平行ビーム374に変換する。対物レンズ370は、入射放射線ビーム382を、選択的な会効率(NA)を有する発散ビーム376に変換し、そのビームは情報層354内の焦点380に至る。
図6の図面の平面と平行な軸(図示せず)の周りで記録担体を回転することによって、トラックを走査し得る。記録担体及びスポット380を光記録担体の半径方向に直線移動することによって、情報層の全てのトラックを走査し得る。
情報層の読取りのために、記録担体によって反射されるビーム放射線が用いられる。参照番号390で指し示されるこの放射線は、同一経路に沿って移動して戻り、その一部はビームスプリッタ388に反射されて、放射線感受性検出ユニット384に向かう。この放射線は第二コリメータレンズ386によって集束される。検出ユニットは、入射情報運搬放射線を電気信号に変換し、その電気信号から、集束誤差信号及びトラッキング誤差信号を含むデータ信号及び制御信号を導出し得る。誤差信号は、スポット380の軸位置及び半径方向を調節するために用いられる。
スポットを走査されるべきトラック上に維持するために、通常、トラックサーボシステムが用いられ、それは所謂3スポット格子(three spots grating)192、即ち、レーザユニット362からのビーム364を、走査のために用いられる主ビームと、2つの補助的ビームに分割する格子を含む。補助的ビームは、情報層内で衛星スポットに集束され、衛星スポットは、半径方向において、主ビームによって形成される主スポットの異なる側面に位置する。衛星スポットから得られる信号を比較することによって、主スポットの中心と走査されるべきトラックの中心線との間に変位があるか否かを決定し得るし、これを補正するための手段を採り得る。
データを書き込むために、データを読み取るためよりも多くの放射線エネルギーが必要とされるので、読取りの間だけ放射線経路内に3スポット格子を有することが、書込み及び読取り用の光ヘッドのために必要とされる。よって、オン及びオフを切り替え得る3スポット格子の必要がある。この必要を満足するために、図2a及び2bに示されるような切替可能な格子ユニットが、従来的な3スポット格子を置換し得る。
読取り及び書込み光ヘッドの他の特徴は、もしレーザエネルギーが読取りレベルから書込みレベルに並びにその逆に切り替えられるならば、レーザビームの波長が変化することである。光ヘッド内に異なる素子が存在するので、例えば、3スポット格子は、ビームの波長のシフトに敏感であり、そのような切替えのこの結果は、書込みビームの経路が読取りビームの経路と異なることである。2つの離散的な「オン」状態を有する切替可能な格子ユニット392により従来的な回折格子を置換することによって、この問題を解決し得る。この格子ユニットは、図2a及び2bに関して記載された切替可能な液体系を含み、それは格子材料の屈折率と異なる屈折率を有する第一液体を含む。第一液体及び第二媒体の屈折率を適切に選択することによって、もし格子が波長の1つのために2つの離散的状態の1つに切り替えられ且つ他の波長のために他の状態に切り換えられるならば、異なる波長のビームが切替可能な格子によって同様に回折されることが達成され得る。
現在、データは、とりわけCD−A(オーディオコンパクトディスク)、CD−ROM(コンパクトディスクを用いた読取り専用記憶装置)、CD−R(一度だけ追記可能なコンパクトディスク)、及び、CD−RW(書き込み可能なコンパクトディスク)として入手可能なコンパクトディスク(CD)、CDと同様な種類のデジタル多用途ディスク(DVD)、並びに、所謂スモールフォームファクタオプティカル(SFFO)ディスクのような、異なるフォーマットを有する光記録担体の情報層内に記憶され得る。CD型又はDVD型記録担体からデータを読み出し又は書き込むために消費者が異なる装置を購入しなければならないことを回避するために、単一の光ヘッドが異なる形態の光記録担体を走査し得ることが望ましい。そのような光ヘッドを含む装置(プレーヤー)は、コンボプレーヤーとして既知である。
しかしながら、異なる記録担体フォーマット及び関連する光ヘッドは異なる特性を有するので、この目的は達成が容易ではない。例えば、CDは約785nmの波長及び0.45の開口率を有するレーザビームで走査されるよう設計されている。他方、DVDは、650nmの領域の波長、並びに、0.6(読取り用)及び0.65(書込み用)の開口率を有するレーザビームで走査されるよう設計されている。
コンボプレーヤー用の光ヘッドの放射線源ユニットは、LD(低密度)ビームと呼ばれ得る785nmの波長を備えるレーザビームと、HD(高密度)ビームと呼ばれ得る650nmの波長を有するレーザビームとを放射しなければならず、それらのビームは光ヘッドを通じて同じ光路を辿らなければならない。双方のビームが、例えば、3スポット回折格子によって回折されなければならない場合、この目的のために、図2a及び2bに関して記載された2つの離散的状態に切り替え得る回折格子を用い得る。
例えば785nm及び650nmの異なる波長を有するレーザビームを発生するために、2つの別個のダイオードレーザを用い得る。現在、1つのカプセル封入中に2つのレーザ放射線発生スリットを含むデュオレーザが利用可能であり、それらはコンボヘッドにおいえる使用に適している。たとえそのようなデュオレーザが用いられるとしても、レーザ放射スリットは互いに対して移動され、その結果、2つのレーザビームはコンボヘッドを通じて異なる経路に沿って進行する。この問題は、偏向素子として作用する回折素子を放射線源ユニット362の近くに配置することによって解決されることができ、その素子は、1つのレーザビームの軸が他のレーザビームの軸と一致するよう、レーザビームの1つを偏向する。そのような偏向素子は、レーザビームの1つの上にのみ作用すべきであり、もし他のレーザビームが用いられるならば、スイッチオフされるべきである。検出システム384の設計に依存して、異なる検出器素子が2つのビームのために設けられ、そうでなければ、検出システムの側部でも回折ビーム偏向器を用い得る。図2a及び2bを参照して記載され且つ格子材料と同一の屈折率を有する極性液体を含む切替可能な格子は、この目的のためのコンボヘッドにおいて用いられるのに極めて適している。
コンボヘッドの他の重要な特徴は、同一の対物レンズ系が実質的に異なる波長のレーザビームを異なるサイズを有する走査スポットに集束しなければならないことである。その上、異なるフォーマットを有する光記録媒体は、透明基板352の厚さにおいて異なり、透明基板は、典型的には、ディスクの保護層として作用し、その結果、記録担体の入口表面からの情報層の深さは、記録担体フォーマットに伴って変わる。例えば、DVDのための情報層の深さは約0.6mmであるのに対し、CDのための情報層の深さは約1.2mmである。保護層を横切る放射線ビームによって発生する球面収差は、光ヘッドの対物レンズ内で概ね補償される。
異なるフォーマットの記録担体のための異なる特性の結果として、もしそれが例えば他の異なるフォーマットの記録担体のために最適化された光ヘッドを備える記録担体からデータを読み取ろうとするならば、問題が生じ得る。例えば、他のフォーマットの記録担体のために最適化された対物レンズを備える1つのフォーマットの記録担体が用いられるならば、大量の球面収差及び無視し得ない量のスフェロクロマティズムが引き起こされ得る。
前記問題は、青色ダイオードレーザの到来に引き続き公表されたブルーレイ(TM)記録担体の到来に伴ってより明白になった。青色ダイオードレーザは、従来的なDVDからデータを読み取り或いはそれにデータを書き込むために用いられる赤色ダイオードレーザよりも著しく短い波長で放射線を放射する。そのより短い波長の故に、青色レーザビームは、記録担体の情報層により小さな走査スポットを形成することができ、それ故に、ブルーレイ(TM)記録担体の情報マーク及びトラックは、従来的なDVDよりも緊密に離間され得る。これはブルーレイ(TM)記録担体が、従来的なDVDよりも大きな記憶能力を有することを意味する。CD、DVD、ブルーレイ(TM)記録担体を走査し得る光ヘッドは、785nmレーザ、650nmレーザ、及び、405nmレーザを含まなければならない。
単一の対物レンズ系を備える異なるフォーマットの記録担体を走査するために、屈折面に加え位相構造も含むレンズ系を使用することが提案された。国際特許出願第WO02/082437号は、そのような対物レンズを記載し、その位相構造は、見られるときにプロファイルが一連の段階として配置される、異なる高さの複数の位相素子を含む。位相素子の異なる高さは、特定のフォーマットの情報層を読み取るための特定の波長の放射線ビームの望ましい波面偏向を生成するように関連され且つ配置される。含まれる位相構造は複合的な性質であり、位相素子は大きな範囲の異なる高さを有する。そのような位相構造は、各波長のために高い光効率が達成されるレベルに設計し且つ製造することが困難である。その上、それらは製造が高価であり、それはそのような位相構造を備える対物レンズ系を消費者用製品のために過度に高価にする。
本発明によれば、2つ又は3つの異なる種類の記録担体を走査するのに適した単一の対物レンズ系を得るために、図3a及び3bを参照して記載された切替可能な位相構造の形態の波面変更器368を、従来的な種類の対物レンズ系370と組み合わせ得る。それは切替可能であるので、この位相構造は余分な程度の設計自由度を備え、よって、位相構造は、同一の機能性を備える従来的な位相構造よりも単純になる。切替可能な位相構造ユニットが1つよりも多くの位相構造を含み、図3a及び3bに関して記載されたように異なる位相構造を互いに無関係に切り替え得るならば、設計の自由はさらに拡大される。
その目的に依存して、波面変更器の位相構造は、周期的又は非周期構造であり得る。位相構造自体及び切替可能な位相構造の能力の異なる実施態様に関して、先願のPCT特許出願第WO2004/027490号が参照され、それはこれらの特徴に関してここに引用される。以前の特許出願の切替可能な格子ユニットは、流体室がユニットの光活性部分を形成し且つ流体室に出入りするよう流体を移動するために外部ガイドが用いられる流体切替システムが用いられるという点で、本出願と異なる。本発明の流体切替システムにおいて、ユニットの光活性部分は流体室の一部のみを形成し、流体は常にこの流体室内に留まり、それは切替可能な位相構造ユニットを大幅に簡単にし、その実用的用途を拡大する。
別個の波面変更器(368)の代わりに、切替可能な位相構造を屈折レンズ系にも組み込み得る。それは、1つ又はそれよりも多くの位相構造が、レンズ系の1つ又はそれよりも多くの屈折表面と一体化されることを意味する。
図7a及び7bは、本発明の好適実施態様に従った切替可能な光ユニット501の断面図を示している。
以下に記載される特徴を除き、図7a及び7bを用いて示される実施態様は、図1a及び1bに示されるのと同じ構造を有している。図1a及び1bの素子と類似するこの実施態様の素子は、同一の参照番号を用いて参照され、各番号は400だけ増分されている。対応する記載がここにも当て嵌まると理解されるべきである。
切替可能な光ユニット501は、この実施例ではガラスから成る第一固体素子502及び第二固体素子504で形成されている。第一室壁506及び第二室壁508は互いに反対側にあり、各壁の表面全体は平面的である。第一室壁506及び第二室壁508の双方の平面的な表面は、第一液体418と第二媒体419とに晒されている。第一室壁506及び第二室壁508の一部は、液体室410の光活性部分408内に位置している。この実施態様において、第一液体418は、例えば、極性を有し且つ1.33の屈折率を有する塩水であり、第二媒体419は、例えば、空気である。
この実施態様によれば、電極構造は、先の実施態様のために記載された電極構造と異なる。先に記載された実施態様の電極構造の代替としてこの電極構造の相違を用い得ることが想定される。
電極構造は、平面的な円形であり且つ第一室壁506の中心部分上に配置された第一電極509を含む。この第一電極508は、ユニット501に入射する放射線ビームが通過する光活性部分を定める。第二電極は平面的で環状であり、第一電極509を取り囲む。第二電極510も第一室壁506条に配置されている。DuPont(TM)によって製造されるTeflon(TM)AF1600のような絶縁材料で形成される絶縁間隙512が、第一電極509及び第二電極510を分離している。第三電極514は平面的で円形あり、光活性部分408及び光活性部分408を取り囲む領域の少なくとも一部の双方を占めるよう、第二室壁508上に配置されている。第一電極509及び第三電極514は、例えば、透明な導電性材料ITOから成る。第二電極510は、例えば、金属材料から成る。
第三電極514は、電源430の第一出力432に恒久的に接続されている。この電源の第二出力434を、スイッチ440及び導体442を介して第一電極に、或いは、スイッチ436及び導体438を介して第二電極510に接続し得る。
室410に晒された、第三電極514の内面は、疎水性材料、例えば、DuPont(TM)によって製造されるTeflon(TM)AF1600から成る疎水性層515を有する。しかしながら、この材料は電気絶縁的であり、電圧が第三電極514に印加されるときに、第一液体418が第三電極514と電気接触するべく、電気が層515を横断して第三電極514から第一液体418に伝導するよう、層515は十分に小さな厚さを有する。追加的に、第一及び第二電極509,510と室410との間に位置する絶縁層511の、室410に晒されてた内面は、DuPont(TM)によって製造されるTeflon(TM)AF1600のような疎水性材料から成る疎水性塗膜513で被覆され得る。
この電極構造は、電極制御系430,436,438,440,442と共に、流体系スイッチを形成する。この流体系は、切替可能なユニット501の第一離散状態と第二離散状態との間で切り替えるために、第一液体418と第二媒体419とを含む既述の流体系に作用する。
先の実施態様と類似の構成を用いることで、図7aに示されるユニット501の第一離散状態において、スイッチ440は、適切な値の電圧Vが第一電極509及び第三電極514に亘って印加されるよう、電源の第二出力を第一電極509に接続している。印加電圧Vは、切替可能なユニット501が第一離散状態を適用するよう、エレクトロウェッティング力をもたらし、第一離散状態では、第一液体418は、第一電極509と第三電極514の中央部分との間の光活性部分408を充填するよう移動する。印加電圧Vの結果として、室410と第一電極509との間の疎水性層の一部は、少なくとも比較的疎水的な性質になり、よって、光活性部分408を充填する第一液体418の選択を助ける。第一電極509と第三電極514との間の空間に向かって移動する第一液体418は、第二媒体419を第二電極510と光活性部分408の外側の第三電極514の一部との間の室空間に向かって移動する。もし切替可能なユニット501が第一離散状態にあるならば、ほぼゼロの電圧が第二エレクトロウェッティング電極510に印加され、この電極の位置にある疎水性塗膜513が極めて疎水的なままであるよう、スイッチ436は、第二電極510を第三電極514に接続する。
第一離散状態から第二離散状態へ切り替えるために、スイッチ436は、電源の第二出力434に移動され、スイッチ440は、適切な値の電源、例えばVが第二電極及び第三電極514に亘って印加されるが、電圧が第一電極509に印加されないよう、接地電極441に移動される。
切替可能な光ユニット501は、今や第二離散状態にあり、第二離散状態では、第一液体418は、印加電圧によってもたらされるエレクトロウェッティング力の結果として、第二電極510と第三電極514との間の室空間を充填する。印加電圧の故に、第二電極の位置にある疎水性塗膜513の一部は、今や少なくとも比較的疎水的であり、第一液体418を引き付ける傾向を有する。この液体は、第二電極510と光活性部分408の外側の第三電極514の一部との間の室空間を充填するために移動し、第二媒体419をユニット501の光活性部分408の室空間に向かって移動する。電圧は第一電極509に印加されないので、第一電極509と室410との間の疎水性塗膜513の一部は極めて疎水的なままである。
ユニット501の光活性部分408へ出入りする極性液体の動作は、光活性部分408の屈折率が2つの値の間で切り替えられることを可能にする。
この実施態様において記載された切替可能な光ユニットの製造は、部分的には、室壁及び電極の構造の電極が平面的である故に、比較的簡単であり且つ効率的である。
さらなる実施態様において、ちょうど記載されたようなユニット501は、先の実施態様において記載されたような室側方部分419を含むことが予期されている。加えて、切替可能な光ユニット501は、既述の実施態様の電極構造に従った電極構造を有することに制限されない。さらなる実施態様は、異なる形状及び/又は異なる数の電極を有する電極を含み得る異なる電極構造を有することが予期される。
本発明の他の予測される実施態様において、第一室壁506及び第二室壁508の表面は、完全に平面的であることに制限されない。1つの代替例では、光活性部分内に位置する各室壁の表面の一部のみが平面的である。
図7a及び7bを用いて記載された切替可能な光ユニットが第一離散状態又は第二離散状態のいずれかにあるとき、第二媒体又は第一液体は、光活性部分を取り囲む環状構造をそれぞれ有する。本発明のさらなる予期される実施態様において、第二媒体又は第一液体は、ユニットの離散状態に依存して、光活性部分を取り囲む異なる構造を有する。この異なる構造は、電極の異なる構造によって決定される。
図8は、データの読取り及び/又は書込みの目的のために、光記録担体516、この実施例ではディスクの情報層を走査するための光ヘッドを概略的に示している。この図面において、光ヘッドは、第一離散状態にある切替可能な光ユニットを含む。図9は、第二離散状態にある光ヘッドの切替可能な光ユニットを概略的に示している。
この実施態様において、図8及び9を参照して記載された、光ヘッドの、光記録担体516の走査の、及び、切替可能な光ユニットの光ヘッドの特徴及び素子は、本発明の異なる実施態様のために先に記載された特徴及び素子と類似している。そのような特徴は、1000だけ増分された類似の参照番号を用いて参照されており、対応する記載がここにも当て嵌まると理解されるべきである。
図8を参照すると、光記録担体516は、第一透明層518と、第二透明層520とを含む。第一透明層518及び第二透明層520は、例えば、1.58の屈折率を有するポリカーボネートから成る。第一透明層518の第一表面上には、第一情報層522が配置されている。第二透明層520の第一表面上には、第一情報層522が配置され、第二表面上には、第二情報層524が配置されている。第一情報層520及び第二情報層524は、記録担体内の異なる深さにある異なる情報平面に位置している。第二情報層520から見て外方に面する第二情報層524の側面は、保護層1356によって保護されている。光ヘッドに面する第一情報層518の側面は、ディスク入口表面1358である。先の実施態様のために記載されたのと類似の方法で、第一情報層522及び/又は第二情報層524内に情報を記憶し得る。
この実施態様において、記録担体は、例えば3cmの直径を有するスモールフォームファクタオプティカル(SFFO)フォーマットのディスクである。この実施例において、第一透明層518の厚さは75μmであり、第二透明層520の厚さは25μmである。各厚さは、光軸1372と平行な方向に沿って取られる。
この実施態様に従った光ヘッドは、対物レンズ526と、図7a及び7bを用いて記載されたものと類似する切替可能な光ユニット1501とを含む対物レンズ系525を含む。対物レンズ526は、非球面の入口面528と、第一固体素子1502の外面532に取り付けられた平面的な出口面530とを有する。
図8に示されるような、第一離散状態にある対物レンズ系525の切替可能な光ユニット1501を用いることで、入射放射線ビーム1382は、対物レンズ系525によって第一情報層522上の走査スポット1308に集束される。対物レンズ526は、平行な入射放射線ビーム1382を、切替可能な光ユニット1501の光活性部分1408(図示せず)に進入する集束ビームに変換する。
今や図9を参照すると、第二情報層524を走査するために、切替可能な光ユニット1501は、第二媒体1419が光活性部分1408内に位置するよう、第一離散状態から第二離散状態に切り換えられる。対物レンズ系525は、今や、走査スポット1380を第二情報層524上に集束する。
第一情報層522を走査するとき、第一透明層518は、ある量の球面収差を集束される放射線ビーム内に導入する。放射線ビームが走査スポット1380に正確に集束されるために、第一離散状態にある切替可能な光ユニット1501を含む対物レンズ系525は、ある量の球面収差を入射放射線ビーム内に導入する。この球面収差の量は、第一透明層518によって導入される球面収差とほぼ同一の量であるが、反対の符号であるので、第一透明層518によって導入される球面収差は補正される。
第二情報層524を走査するとき、ある量の球面収差が、第一透明層518及び第二透明層520の双方によって、集束される放射線ビーム内に導入される。この量の球面収差は、放射線ビーム内に導入される量と異なるが、第一情報層522を走査する。第二離散状態にある切替可能な光ユニット1501を用いて、第一情報層522の走査のために記載されたのと類似の方法で、第二離散状態にある切替可能な光ユニット1501を含む対物レンズ系525によって、ある量の球面収差が入射放射線ビーム1382内に導入される。この球面収差の量は、光記録担体518の層によって導入される球面収差とほぼ同じ量であるが、反対の符号であるので、球面収差は補正される。
この実施例において、第一情報層522及び第二情報層524は、それぞれほぼ75μm及び100μmの光軸OAと平行な方向に、入口表面1358からある深さで記録担体516内に位置している。切替可能な光ユニット1501によってビーム内に導入される球面収差の量は、ユニット1501が第一離散状態又は第二離散状態にあるかにそれぞれ依存して、光軸1372と平行な方向における室1410の厚さと、第一液体1418又は第二媒体1419の屈折率との関数である。所要量の球面収差が放射線ビーム1382内に導入されるのを補償するために、ユニット1501は、これらのパラメータに従って構成される必要がある。この実施例において、室1410の厚さは25μmであり、第一液体1418は1.33の屈折率を有する塩水であり、第二媒体1419は空気である。
図8及び9を参照して記載される光ヘッドは、SFFOフォーマットの2つの情報層を有する記録担体を走査するためである。記録担体へデータを書込み及び/又は記録担体からデータを読み取るために、記録担体を走査する放射線ビームを用い得ることが予期される。さらなる実施態様において、光ヘッドは、適切な波長の放射線ビームを用いて、複数の情報層を有し且つ先に記載されたのと異なるフォーマットの少なくとも1つの光記録担体を走査することが予期される。そのような実施態様において、対物レンズの厚さ、室の厚さ、第一液体の、第二媒体の、及び、固体素子の材料及び屈折率、並びに、記録担体に対する対物レンズ系の位置のような対物レンズ系の仕様は、記録担体の異なる情報層が正確に走査されるのを可能にするために近似している。
図8及び9を用いて先に記載された実施態様において、切替可能な光ユニットは、対物レンズ系の対物レンズに取り付けられている。異なる実施態様では、切替可能な光ユニットが既述のものと異なる構造を有する対物レンズに取り付けられるよう変更されることが予期される。
さらに、図8及び9を用いて記載された実施態様において、切替可能な光ユニットは、集束入射放射線ビームに作用する。さらなる実施態様では、切替可能な光ユニットが、発散入射放射線ビームに作用することが代替的に予期される。
上記された用途に加えて、屈折性であれ、回折性であれ、これらの組み合わせであれ、概ね全ての光学系に本発明を用いることができ、そのような光学系の能力を拡張するためには、光挙動、例えば、光パワーの切替が必要とされる。一般的には、これらの素子を2つ又はそれよりも多くの離散的状態に切り替え得るならば設計し且つ製造し得る光学系に本発明を用い得る。
第一モードにある本発明に従った切替可能なレンズ系ユニットを示す断面図である。 第二モードにある本発明に従った切替可能なレンズ系ユニットを示す断面図である。 第一モードにある本発明に従った切替可能なバイナリ格子ユニットを示す断面図である。 第一モードにある本発明に従った切替可能なバイナリ格子ユニットを示す断面図である。 第一モードにある本発明に従った切替可能な非周期位相構造ユニットの一部のみを示す断面図である。 第一モードにある本発明に従った切替可能な非周期位相構造ユニットの一部のみを示す断面図である。 切替可能なレンズ系を含む小型カメラの原理を示す概略図である。 そのような小型カメラを含む携帯電話を示す概略図である。 本発明に従った1つ以上の切替可能な光ユニットを用い得る光ヘッドを示す概略図である。 第一離散状態にある本発明に従った切替可能な光ユニットを示す断面図である。 第二離散状態にある本発明に従った切替可能な光ユニットを示す断面図である。 第一離散状態にある切替可能な光ユニットを有する光ヘッドを示す概略図である。 第二離散状態にある切替可能な光ユニットを有する光ヘッドを示す概略図である。

Claims (26)

  1. その光活性部分を通過する放射線ビームを制御し得る切替可能な光ユニットであって、
    − 異なる屈折率を有する導電性液体と第二媒体とを収容する室と、
    − 電極構造とを含み、
    該電極構造は、
    − 前記光活性部分の位置で前記室の内壁に取り付けられる第一電極と、
    − 前記光活性部分の外側の位置で前記室の前記内壁に取り付けられる第二電極手段と、
    − 前記導電性液体と電気接触し且つ電源の第一出力部に連続的に接続される第三電極とを含み、
    第一モードにおいて、前記電源から前記第一電極及び前記第三電極への電圧の印可が、当該光ユニットの前記光活性部分内への前記導電性液体の移動を引き起こすエレクトロウェッティング力をもたらすよう、前記電源の第二出力部は、前記第一電極に接続されるのに対し、前記第二電極手段は、接地に接続され、
    第二モードにおいて、前記電源から前記第二電極及び前記第三電極への電圧の印可が、当該光ユニットの前記光活性部分から外への前記導電性液体の移動を引き起こすエレクトロウェッティング力をもたらすよう、前記電源の前記第二出力部は、前記第二電極手段に接続されるのに対し、前記第一電極は、接地に接続される、
    切替可能な光ユニット。
  2. 前記第二電極手段は、U字形状断面を有する1つの環状電極を含む、請求項1に記載の切替可能な光ユニット。
  3. 前記第二電極手段は、1つの平面的な環状電極を含む、請求項1に記載の切替可能な光ユニット。
  4. 前記液体に面する前記室の前記内壁は、絶縁疎水性層で被覆される、請求項1、2、又は、3に記載の切替可能な光ユニット。
  5. 前記第二媒体は、液体である、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の切替可能な光ユニット。
  6. 前記第二媒体は、ガスである、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の切替可能な光ユニット。
  7. 前記室の前記液体のない部分は、真空にある、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の切替可能な光ユニット。
  8. 少なくとも1つのレンズ素子を含み、前記光活性部分内に位置する少なくとも1つの室壁は、屈折レンズ表面を含む、請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の切替可能な光ユニット。
  9. 前記光活性部分内に位置する2つの対向する室壁のそれぞれは、屈折レンズ表面を含む、請求項8に記載の切替可能な光ユニット。
  10. 前記屈折レンズ表面の少なくとも1つは、非球面の表面である、請求項8又は9に記載の切替可能な光ユニット。
  11. 前記光活性部分内に位置する少なくとも1つの室壁は、位相構造を備える、請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載の切替可能な光ユニット。
  12. 前記光活性部分内に位置する少なくとも1つの室壁は、平面的な表面を含む、請求項1乃至7のうちのいずれか1項に記載の切替可能な光ユニット。
  13. 前記光活性部分内に位置する2つの対向する室壁のそれぞれは、平面的な表面を含む、請求項12に記載の切替可能な光ユニット。
  14. 前記電源制御系は、少なくとも1つの第一電極に個別に電圧を供給するよう構成される、請求項1乃至13のうちのいずれか1項に記載の切替可能な光ユニット。
  15. 前記導電性液体の屈折率は、前記室壁の光関連材料の屈折率と等しい、請求項1乃至14のうちのいずれか1項に記載の切替可能な光ユニット。
  16. 請求項11に記載の切替可能な光ユニットを含む波面変更ユニットであって、前記位相構造は、周期的又は非周期的構造である、波面変更ユニット。
  17. 請求項11に記載の切替可能な光ユニットを含む切替可能な格子ユニットであって、前記位相構造は、周期的構造である、切替可能な格子ユニット。
  18. 制御可能なレンズ系を含む光学カメラであって、前記レンズ系は、請求項1乃至10のうちのいずれか1項に記載の切替可能な光ユニットを含む、光学カメラ。
  19. 請求項18に記載の光学カメラを含む、手持ち装置。
  20. 情報層を走査するための光ヘッドであって、走査ビームを供給するための放射線源ユニットと、前記走査ビームを前記情報層内の走査スポットに集束するための対物レンズ系と、前記情報層からの走査ビーム放射線を電気信号に変換するための放射線感受性ユニットとを含み、前記放射線源は、読取りビーム及び書込みビームをそれぞれ放射するよう切替可能であり、当該光ヘッドは、読取りビーム及び書込みビームの双方のための回折素子として請求項17に記載の切替可能な格子ユニットを含む、光ヘッド。
  21. 情報層を走査するための光ヘッドであって、走査ビームを供給するための放射線源ユニットと、前記走査ビームを前記情報層内の走査スポットに集束するための対物レンズ系と、前記情報層からの走査ビーム放射線を電気信号に変換するための放射線感受性ユニットとを含み、前記放射線源は、読取りビーム及び書込みビームをそれぞれ放射するよう切替可能であり、当該光ヘッドは、請求項17に記載の切替可能な格子ユニットを含み、前記導電性液体の屈折率は、前記読取りビームだけのための回折素子としての前記室壁の光関連材料の屈折率と等しい、前記光ヘッド。
  22. 情報層を走査するための光ヘッドであって、走査ビームを供給するための放射線源ユニットと、前記走査ビームを前記情報層内の走査スポットに集束するための対物レンズ系と、前記情報層からの走査ビーム放射線を電気信号に変換するための放射線感受性ユニットとを含み、前記放射線源ユニットは、異なるフォーマットの少なくとも2つの情報平面を走査するために、異なる波長の少なくとも2つの走査ビームを放射し、当該光ヘッドは、前記異なる波長の少なくとも2つの走査ビームの軸を整列するために、ビーム偏向素子として請求項11に記載の切替可能な光ユニットを含む、光ヘッド。
  23. 情報層を走査するための光ヘッドであって、走査ビームを供給するための放射線源ユニットと、前記走査ビームを前記情報層内の走査スポットに集束するための対物レンズ系と、前記情報層からの走査ビーム放射線を電気信号に変換するための放射線感受性ユニットとを含み、前記放射線源ユニットは、異なるフォーマットの少なくとも2つの情報平面を走査するために、異なる波長の少なくとも2つの走査ビームを放射し、当該光ヘッドは、3スポット格子として請求項17に記載の切替可能な格子ユニットを含む、光ヘッド。
  24. 情報層を走査するための光ヘッドであって、走査ビームを供給するための放射線源ユニットと、前記走査ビームを前記情報層内の走査スポットに集束するための対物レンズ系と、前記情報層からの走査ビーム放射線を電気信号に変換するための放射線感受性ユニットとを含み、前記放射線源ユニットは、異なるフォーマットの少なくとも2つの情報平面を走査するために、異なる波長の少なくとも2つの走査ビームを放射し、前記対物レンズ系は、屈折レンズ系に加え、請求項16に記載の波面変更ユニットを含む、光ヘッド。
  25. 情報層を走査するための光ヘッドであって、走査ビームを供給するための放射線源ユニットと、前記走査ビームを前記情報層内の走査スポットに集束するための対物レンズ系と、前記情報層からの走査ビーム放射線を電気信号に変換するための放射線感受性ユニットとを含み、前記放射線源ユニットは、異なるフォーマットの少なくとも2つの情報平面を走査するために、異なる波長の少なくとも2つの走査ビームを放射し、前記対物レンズ系は、屈折レンズ系を含み、請求項16に記載の波面変更ユニットが、前記屈折レンズ系に組み込まれる、光ヘッド。
  26. 情報平面内の第一情報層と、異なる情報平面内の第二情報層とを有するフォーマットを走査するための光ヘッドであって、走査ビームを供給するための放射線源ユニットと、前記走査ビームを1つの情報層内の走査スポットに集束するための対物レンズ系と、前記1つの情報層からの走査ビーム放射線を電気信号に変換するための放射線感受性検出ユニットとを含み、前記対物レンズ系は、前記走査スポットを前記第一情報平面と前記第二情報平面との間で切り替えるために、請求項13に記載の切替可能な光ユニットを含む、光ヘッド。
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