JP4828080B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて複数種類の識別情報の可変表示を開始し、複数種類の識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるパチンコ機等の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示可能な可変表示手段が設けられ、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるように構成されたものがある。
【0003】
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0004】
パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情報)を表示する可変表示手段の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様(大当り図柄)の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
停止時の可変表示手段における特別図柄の組み合わせが大当り図柄のうちの特別な大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。このような遊技者にとってさらに有利な状態を特別遊技状態(確変状態)という。
【0006】
また、可変表示手段において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。そして、可変表示手段に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0007】
このような遊技機には、可変表示手段においてリーチ態様や大当り態様が表示される旨を事前に報知するいわゆる予告機能を備えたものがある。予告機能にもとづく予告演出は、例えば、最終停止図柄が確定する以前の段階で、特別図柄の可変表示態様や背景画像が変化したり、所定のキャラクタが登場したり変化したり、遊技機に設けられているランプ・LED等の発光手段を明滅させたり、遊技機に設けられているスピーカ等の音出力手段から音声や効果音を出力することによって行われる。
【0008】
特許文献1に記載された遊技機では、リーチ判定用カウンタのカウンタ値(乱数値)が所定の判定値と合致することによりリーチとなることが決定されて、可変表示手段の可変表示がリーチ可変表示になるように決定された場合に、リーチになることを可変表示の表示結果が導出される前に報知するか否か(予告を行うか否か)を選択決定する。リーチとなることを報知する旨決定されれば、リーチとなることを所定の演出手段を用いて遊技者に報知する。
【0009】
【特許文献1】
特開平7−68027号公報(第4−6頁、第3図)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、確変状態においては、遊技の進行を早めるためにリーチとなることを決定するための判定値の数を少なくするが、確変状態でない通常の遊技状態においては、遊技者に大当りとなる期待感を抱かせるために判定値の数を多くする。この場合、リーチの予告を行うか否かを決定するためのリーチの事前判定と、リーチとするか否かを決定するためのリーチ判定とは、一般に同じ判定値が用いられるため、確変状態でないときにリーチの事前判定の判定値の数も多くなってしまう。従って、リーチの事前判定においても、リーチ判定用カウンタのカウンタ値が全ての判定値と合致するか否かを判定しなければならず、制御に負担がかかってしまうという問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、リーチの事前判定で用いる判定値の数を少なくすることにより、リーチの事前判定における制御負担を軽減することができる遊技機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による遊技機は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(例えば特別図柄)を可変表示可能な可変表示手段(例えば可変表示装置9)を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件(例えば、遊技領域に設けられた始動入賞領域への入賞)が成立した後、可変表示の開始条件(例えば、前回の特別図柄の可変表示および大当り遊技状態の終了)の成立にもとづいて複数種類の識別情報の可変表示を開始し、当該複数種類の識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果(例えば左中右図柄が同一の図柄)となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能となる遊技機であって、遊技制御プログラムにもとづいて遊技の進行を制御する遊技制御手段と、遊技制御手段が送信する識別情報の可変表示の表示態様を示すコマンドにもとづいて、識別情報の可変表示に関わる演出を実行可能な演出手段を制御する演出制御手段と、を備え、遊技制御手段は、可変表示の表示態様の決定に用いられる数値データ(例えば乱数値)を所定の数値範囲で更新する数値データ更新手段(例えば乱数を生成するためのカウンタ)と、可変表示の実行条件の成立時に、数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段(例えば、CPU56を含む遊技制御手段におけるステップS113において乱数を抽出する処理を実行する部分)と、数値データ抽出手段が抽出した数値データを格納する数値データ格納手段(例えば、遊技制御手段におけるステップS113において乱数をRAM55に設けられている始動記憶数に応じた保存領域に格納する処理を実行する部分)と、可変表示の実行条件の成立時に、数値データ抽出手段によって抽出された数値データが、可変表示の表示態様としてリーチ可変表示を実行したのち表示結果を特定の表示結果とすることを決定するための特定の判定値と合致するか否か、および特定の判定値と合致しないときに可変表示の表示態様としてリーチ可変表示を実行したのち表示結果を特定の表示結果以外の表示結果とすることを決定するためのリーチ判定値(例えば、図14(B)に示された事前判定用のリーチ判定テーブルに設定されたリーチ判定値)と合致するか否かを判定する実行条件成立時判定処理を実行する実行条件成立時判定手段(例えば、遊技制御手段におけるステップS126dまたはステップS182を実行する部分)と、
可変表示の開始条件の成立時に(例えば、ステップS51において変動開始可能と判定されたとき)、数値データ格納手段に格納されている数値データが特定の判定値と合致するか否か、および特定の判定値と合致しないときにリーチ判定値(例えば、図13(B)に示されたリーチ判定テーブルに設定されたリーチ判定値)と合致するか否かにもとづいてリーチ可変表示を実行するか否かを決定する開始条件成立時決定処理を実行する開始条件成立時決定手段(例えば、遊技制御手段におけるステップS65を実行する部分)とを含み、遊技制御手段は、実行条件成立時判定手段による判定結果を特定可能な判定結果コマンドと、可変表示の実行条件が成立したが未だ開始されていない識別情報の可変表示の回数である保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドとを演出制御手段に送信可能であって、可変表示の実行条件が成立した場合に、保留記憶数コマンドと判定結果コマンドとを送信し、演出制御手段は、保留記憶数コマンドにもとづいて保留記憶数を表示する保留記憶数表示手段の制御を行う保留記憶数表示制御手段と、保留記憶数コマンドと判定結果コマンドにもとづいて、当該判定結果コマンドに対応する可変表示の実行条件の成立にもとづいて実行される可変表示および該可変表示の実行以前に実行される可変表示において所定の予告演出を実行させるか否かと予告演出実行される可変表示の回数の決定を行う予告決定処理を、予告演出が実行されていないことを条件に実行する予告決定手段(例えば、演出制御用CPU101を含む演出制御手段におけるステップS165〜S167にて送信された入賞指定コマンドにもとづいて予告判定処理を実行する部分)と、開始条件成立時決定手段によってリーチ可変表示を実行する旨の決定がされたとき(例えば、ステップS66においてリーチとすると判定されたとき)、識別情報の可変表示としてリーチ可変表示を実行する表示状態制御手段(例えば、遊技制御手段におけるステップS67を実行する部分)とを含み、開始条件成立時決定手段が用いるリーチ判定値の数は、遊技状態が特定遊技状態になる確率の高い特別遊技状態でないとき(例えば低確率状態すなわち非確変状態のとき)には、特別遊技状態のとき(例えば高確率状態すなわち確変状態のとき)よりも多く(例えば、図13(B)に示すように、低確率時のテーブルに設定されたリーチ判定値の数が高確率時のテーブルに設定されたリーチ判定値の数よりも多く)、実行条件成立時判定手段は、特別遊技状態でないときには、開始条件成立時決定手段によって特別遊技状態でないときにリーチ判定値として用いられる定値の数よりも少ない数の定値(例えば、図14(B)に示された低確率時のテーブルに設定されたリーチ判定値、または図13(B)に示された低確率時のテーブルに設定されたリーチ判定値から所定数の判定値が間引かれた残りの判定値)を用いて実行条件成立時判定処理を実行し(例えば、図16に示すリーチ判定モジュールにおいて、ステップS151で事前判定であると判定され、かつステップS153aで確変中であると判定されたときには、図14(B)に示された事前判定用のリーチ判定テーブルの低確率時のテーブルを使用して(ステップS153c)、または図13(B)に示されたリーチ判定テーブルの低確率時のテーブルから所定数の判定値を間引いて、一致判定処理(ステップS154,S155)を実行する)、特別遊技状態のときには、開始条件成立時決定手段によって特別遊技状態のときにリーチ判定値として用いられる判定値の数と同じ数の判定値を用いて実行条件成立時判定処理を実行することを特徴とする。
【0013】
実行条件成立時判定手段は、遊技状態が特別遊技状態であるか否かを判定する遊技状態判定手段(例えば、遊技制御手段におけるステップS153aを実行する部分)を含むように構成されていてもよい。
【0014】
実行条件成立時判定手段は、特別遊技状態でないときに、開始条件成立時決定手段によって特別遊技状態でないときに用いられるリーチ判定値から、実行条件成立時判定処理を行う毎に任意のリーチ判定値(例えば任意の数の任意の組み合わせの判定値)を間引くことにより、実行条件成立時判定処理に用いるリーチ判定値の数を少なくするように構成されていてもよい。
【0017】
行条件成立時判定手段がリーチ判定値に合致していると判定した数値データにもとづく可変表示の開始条件が成立する順番を特定する順番特定手段(例えば検査回数カウンタ)と、予告決定手段により演出手段に所定の予告演出を実行させると決定されたとき(例えばステップS136のY)に、順番特定手段によって特定された順番までの各可変表示において、所定の予告演出を演出手段により実行させる予告演出実行手段(例えば、遊技制御手段におけるステップS137を実行する部分および演出制御手段におけるステップS851にてYと判定したあとの処理を実行する部分)とを備えていてもよい。
【0018】
予告決定手段は、実行条件成立時判定手段によってリーチ判定値と合致しない旨の判定がされたとき(例えばリーチとならないとき(ステップS128cのN)、すなわち、はずれとなるとき(ステップS130のN))であっても、所定の割合で演出手段に所定の予告演出を実行させる旨の決定をする(例えば、はずれ時の予告判定テーブルの予告判定値(図14(C)参照)にもとづいて予告を行うと判定する(ステップS133,S135,S136))ように構成されていてもよい。
【0019】
予告決定手段は、実行条件成立時判定手段によってリーチ判定値と合致する旨の判定がされたとき(例えばリーチとなるとき(ステップS128cのY))であっても、所定の割合で演出手段に所定の予告演出を実行させない旨の決定をする(例えば、リーチ時の予告判定テーブルの予告判定値(図14(C)参照)にもとづいて予告を行わないと判定する(ステップS132,S135,S136))ように構成されていてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0021】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
【0022】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0023】
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別可変表示部)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。なお、可変表示部は固定的な領域であってもよいが、遊技進行中に、可変表示装置9の表示領域において移動したり大きさが変化してもよい。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動入賞記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞(本例では始動入賞記憶数が20未満のときの始動入賞)のうち、始動入賞記憶数が4未満のときの始動入賞がある毎に、表示色を変化させる(例えば青色表示から赤色表示に変化させる)始動記憶表示エリア18を1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶表示エリア18を1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。なお、本例では、始動入賞記憶数の最大値を「20」とし、始動入賞記憶数を4つまで表示する構成としているが、これらの数は一例であり、始動入賞記憶数の最大値は他の数(例えば、10、30、50など)であってもよいし、始動入賞記憶数の最大値以下の数であれば始動入賞記憶数を他の数(例えば、10、20など)まで表示するようにしてもよい。
【0024】
なお、図柄表示エリアと始動記憶表示エリア18とが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動入賞記憶数が表示された状態とすることができる。また、始動記憶表示エリア18を図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動入賞記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、この実施の形態では、始動記憶表示エリア18を可変表示装置9に設けるようにしているが、始動入賞記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けるようにしてもよい。
【0025】
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0026】
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0027】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動入賞記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動入賞記憶の値が1増やされる。普通図柄表示器10の近傍には、普通図柄始動入賞記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、特別図柄と普通図柄とを一つの可変表示装置で可変表示するように構成することもできる。その場合には、特別可変表示部と普通可変表示部とは1つの可変表示装置で実現される。
【0028】
この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29.2秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0029】
さらに、特別遊技状態としての確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確変状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0030】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される飾りランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音や音声を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。
【0031】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0032】
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
【0033】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数を1増やす。
【0034】
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示態様)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
【0035】
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態(特別遊技状態)となる。
【0036】
図3は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3には、払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。クリアスイッチ921は、例えば遊技機に設置されている電源基板に搭載されている。
【0037】
なお、図3には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。
【0038】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号を、遊技機裏面に設置されている情報端子盤を介してホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0039】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0040】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0041】
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41および飾りランプ25等の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例であり、以下、ランプ・LEDと総称することがある。また、可変表示装置9の上部および左右部には、可変表示装置飾りLED(センター飾りLED)が設置され、大入賞口の内部には大入賞口内飾りLEDが設置され、大入賞口の左右には、大入賞口左飾りLEDおよび大入賞口右飾りLEDが設置されている。演出制御手段は、それらの発光体の制御も行う。
【0042】
なお、ランプ・LEDを駆動するための駆動信号は、ランプドライバ基板35において作成される。また、遊技機に演出手段としての可動部材が設置されている場合には、可動部材を駆動するためのモータやソレノイド等の演出用駆動手段61を駆動するための駆動信号も、ランプドライバ基板35において作成される。
【0043】
また、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段によって行われる。
【0044】
図4は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104およびLCD駆動回路106を介してLCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行うとともに、出力ポート104およびランプ駆動回路107を介して普通図柄表示器10の表示制御を行う。
【0045】
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート104および出力ドライバ110を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。また、演出制御用CPU101に入出力するバス(アドレスバス、データバス、および書込/読出信号等の制御信号ラインを含む)はバスドライバ105を介してランプドライバ基板35まで延長されている。
【0046】
ランプドライバ基板35において、演出制御用CPU101に入出力するバスは、バスレシーバ351を介して出力ポート352および拡張ポート353に接続される。出力ポート352から出力される各ランプを駆動する信号は、ランプドライバ354で増幅され各ランプに供給される。また、出力ポート352から出力される各LEDを駆動する信号は、LED駆動回路355で増幅され各LEDに供給される。そして、演出用駆動手段61を駆動する信号は、駆動回路356で増幅され各ランプに供給される。
【0047】
この実施の形態では、遊技機に設けられているランプ・LEDおよび演出用駆動手段は、演出制御基板80に搭載されている演出用CPU101を含む演出制御手段によって制御される。また、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御するためのデータがROMに格納されている。演出用CPU101は、ROMに格納されているデータにもとづいて可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御する。そして、ランプドライバ基板35に搭載されている出力ポート352および各駆動回路を介して、ランプ・LEDおよび演出用駆動手段が駆動される。従って、機種変更を行う場合に、演出制御基板80を新たな機種のものに交換すれば、ランプドライバ基板35を交換せずに機種変更を実現することができる。
【0048】
なお、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は独立した基板であるが、それらは、例えば、遊技機裏面において、1つのボックスに収容された状態で設置される。また、拡張ポート353は、機種変更を行う場合に、ランプ・LED等の数が増加した場合を考慮して設置されるが、設置されていなくてもよい。演出用の可動部材等が存在しない場合には駆動回路356は設けられなくてもよいが、機種変更を行う場合に、演出用の可動部材等が設置された場合を考慮すると、演出用の可動部材等が存在しない場合にも設けられていることが好ましい。
【0049】
音声出力基板70において、演出制御基板80からの音番号データは、入力ドライバ702を介して、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0050】
音声データROM704に格納されている音番号データに応じたデータは、所定期間(例えば特別図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データを入力すると、音声データROM704内の対応するデータに従って音出力制御を行う。対応するデータに従った音出力制御は、次の音番号データを入力するまで継続される。そして、音声合成用IC703は、次の音番号データを入力すると、新た入力した音番号データに対応した音声データROM704内のデータに従って音出力制御を行う。
【0051】
この実施の形態では、スピーカ27から出力される音声や効果音は演出制御用CPU101を含む演出制御手段によって制御されるのであるが、演出制御手段は、音声出力基板70に音番号データを出力する。音声出力基板70において、音声データROM704には、遊技の進行に伴って出現しうる音声や効果音を実現するための多数のデータが格納され、それらのデータは音番号データに対応付けられている。従って、演出制御手段は、音番号データを出力するだけで音出力制御を実現することができる。なお、音番号データは例えば1バイトデータであり、シリアル信号線またはパラレル信号線によって音声出力基板70に転送される。
【0052】
次に遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0053】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
【0054】
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
【0055】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0056】
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0057】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0058】
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0059】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板35および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(演出制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド等がある。
【0060】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0061】
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0062】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0063】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図6に示すステップS21〜S34の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、図示しない電源監視回路からの電源断信号(所定の監視電圧が所定レベル以下となったときに出力される信号であって、電力供給の停止が生ずるとして出力される信号)が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS21)。なお、電源断信号の出力を検出した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理すなわち電力の供給停止のための準備処理を実行する。つまり、遊技の進行を制御する状態から遊技状態を保存させるための電力供給停止時処理を実行する状態に移行する。
【0064】
次いで、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ24a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS22)。
【0065】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24,S25)。
【0066】
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2−1〜2−3(ランダム2):特別図柄の左中右のはずれ図柄決定用(特別図柄左中右)
(3)ランダム3:大当りを発生させる特別図柄の組合せを決定する(大当り図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)
(5)ランダム5:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(6)ランダム6:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(7)ランダム7:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(8)ランダム8:ランダム6の初期値を決定する(ランダム6初期値決定用)
(9)ランダム9:予告演出を実行するか否かを決定する(予告判定用)
(10)ランダム10:予告演出の演出パターンを決定する(予告パターン決定用)
【0067】
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、(6)の普通図柄当り判定用乱数、および(9)の予告判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(10)の乱数以外の普通図柄に関する乱数等も用いられている。
【0068】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0069】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS29)。
【0070】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
【0071】
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
【0072】
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS32)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS34)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS35)、割込許可状態に設定する(ステップS36)。
【0073】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0074】
図8は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図8に示す特別図柄プロセス処理は、図6のフローチャートにおけるステップS26の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0075】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。
【0076】
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の左中右図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0077】
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(可変表示態様)を、ランダム4の値に応じて決定する。また、変動時間タイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0078】
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0079】
特別図柄停止処理(ステップS304):可変表示装置9において表示される全図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止を示す演出制御コマンドが送信される状態に設定する。そして、停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0080】
大入賞口開放開始処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
【0081】
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最後の大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0082】
特定領域有効時間処理(ステップS307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0083】
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0084】
図9は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図9において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
【0085】
この例では、特別図柄の各変動パターンは、確変大当りとするか否か、非確変大当りとするか否か、リーチとするか否か、リーチとする場合のリーチ態様、予告演出を行うか否か、および予告演出を行う場合の予告態様など、各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。
【0086】
なお、「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「ノーマルリーチ」とは、リーチ態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせるものとならない変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)やキャラクタ等が現れることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
【0087】
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
【0088】
また、「予告A」〜「予告D」は、後述する連続予告A〜連続予告D(図27〜図29参照)の演出態様による予告演出である。
【0089】
なお、短縮表示パターンが用いられるようにしてもよい。短縮表示パターンは、左中右の図柄の変動時間が例えば1.0秒という極めて短い変動パターンである。
【0090】
また、この実施の形態では、高確率時(確変中)でも低確率時(非確変中=通常状態)でも変動パターン1〜89の変動パターンが用いられるが、高確率時には変動パターン1〜14のそれぞれの変動時間を短くするようにしてもよい。また、高確率時に用いられる変動パターン群(使用されうる複数の変動パターン)と低確率時に用いられる変動パターン群とを別にしてもよい。
【0091】
図10(A)は、大当り時変動パターン種別選択テーブルの一例を示す説明図である。大当り時変動パターン種別選択テーブルは、大当りと判定されたときに使用されるテーブルであって、変動パターン種別テーブルの選択のために用いられるテーブルである。図10(A)に示すように、大当り時変動パターン種別選択テーブルには、変動パターン種別テーブルとして、予告演出を行わないときに使用される大当り時変動パターン種別テーブル(テーブルTA)が一つ設定されているとともに、連続予告の残り回数に対応して、予告演出を行うときに使用される予告時変動パターン種別テーブル(テーブルT1〜テーブルT4)が設定されている。なお、大当り時変動パターン種別テーブルを複数設定しておくようにしてもよく、予告時変動パターン種別テーブルを連続予告の残り回数のそれぞれに対応して複数設定しておくようにしてもよい。
【0092】
図10(B)は、はずれ時変動パターン種別選択テーブルの一例を示す説明図である。はずれ時変動パターン種別選択テーブルは、はずれと判定されたときに使用されるテーブルであって、変動パターン種別テーブルの選択のために用いられるテーブルである。図10(B)に示すように、はずれ時変動パターン種別選択テーブルには、変動パターン種別テーブルとして、予告演出を行わないときに使用されるはずれ時変動パターン種別テーブル(テーブルTH)が一つ設定されているとともに、連続予告の残り回数と予告パターンとの組合せに対応して、予告演出を行うときに使用される予告時変動パターン種別テーブル(テーブルT5〜テーブルT20)が設定されている。なお、図10(B)には、リーチにもならないはずれの場合に使用される変動パターン種別テーブルのみが示されているが、図10(B)に示すはずれ時変動パターン種別選択テーブルには、リーチにもならないはずれの場合に使用される変動パターン種別テーブルのそれぞれに対応して、リーチとなったあとはずれとなる場合に使用される変動パターン種別テーブルも設定されているものとする。
【0093】
図11は、各変動パターン種別テーブルの一例を示す説明図である。各変動パターン種別テーブルには、変動パターン決定用乱数と比較される比較値が、各変動パターンに対応して振り分けられた状態で設定される。図11には、各変動パターン種別テーブルにて、各変動パターンに対応して振り分けられた比較値の数が表されている。
【0094】
なお、変動パターン決定用乱数と比較される各比較値は、各変動パターン種別テーブルの特性を考慮して振り分けされ、使用する変動パターン種別テーブルとの関係で出現し得る演出を示す変動パターンにのみ振り分けられる。具体的には、例えば、テーブルTAは、「大当り」かつ「予告演出なし」のときに使用されるテーブルであるため、テーブルTAでは、はずれとなる変動パターンや予告演出を行う変動パターンに対応して比較値が振り分けされることはない。
【0095】
図11に示すように、変動パターン種別テーブルTAでは、150個の比較値のうち、125個の比較値が変動パターン15に対応し、15個の比較値が変動パターン16に対応し、残りの比較値が他の1又は2以上の変動パターンに対応するように設定されている。変動パターン種別テーブルTHは、150個全ての比較値が変動パターン1に対応して振り分けられている。図11には、一部の変動パターン種別テーブルだけが表れているが、他の変動パターン種別テーブルも同様に、それぞれ比較値が振り分けされて設定されている。
【0096】
図12は始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、始動入賞記憶数が最大値である20に達しているかどうか確認する(ステップS111)。始動入賞記憶数が20に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS112)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS113)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS113では、図7に示された乱数のうち、ランダム1〜ランダム5、ランダム9およびランダム10が抽出される。そして、変動時間を短縮するか否かの判定を行うための変動時間短縮判定時間をセットする(ステップS114)。
【0097】
図13(A)は、特別図柄通常処理(図17)の大当り判定モジュールで用いられる大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。また、図13(B)は、特別図柄停止図柄設定処理(図20)のリーチ判定モジュールで用いられるリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。
【0098】
図13(A)に示すように、大当り判定テーブルは、低確率時(非確変時)では大当り判定値は「3」であり、高確率時(確変時)では大当り判定値は「3」、「7」、「79」、「103」、「107」である。このように、高確率時に大当りとなる確率を高めるために、高確率時の方が低確率時よりも大当り判定値の数が多くテーブルに設定されている。また、図13(B)に示すように、リーチ判定テーブルは、低確率時(非確変時)ではリーチ判定値は「0」、「1」、「7」、「9」、「11」、「12」であり、高確率時ではリーチ判定値は「0」、「1」、「11」である。このように、リーチ判定テーブルでは大当り判定テーブルとは逆に、低確率時の方が高確率時よりもリーチ判定値の数が多くテーブルに設定されている。低確率時にリーチ判定値の数が多いのは、リーチが数多くかかることにより遊技者に大当りとなる期待感を数多く抱かせるためである。高確率時にリーチ判定値の数が少ないのは、リーチがかかることにより高確率時における遊技の進行を妨げるのを回避するためである。
【0099】
図14(A)は、予告設定処理の大当り判定モジュールで用いられる事前判定用の大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。また、図14(B)は、予告設定処理のリーチ判定モジュールで用いられる事前判定用のリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。さらに、図14(C)は、予告設定処理で用いられる予告判定テーブルの一例を示す説明図である。
【0100】
図14(A)に示すように、事前判定用の大当り判定テーブルは、低確率時では大当り判定値は「3」であり、高確率時では大当り判定値は「3」、「79」である。このように、図14(A)に示す事前判定用の大当り判定テーブルでは、低確率時のテーブルには、図13(A)に示した低確率時のテーブルと同じ数の大当り判定値が設定されているが、高確率時のテーブルには、図13(A)に示した高確率時のテーブルよりも少ない数の大当り判定値が設定されている。これは、後述する予告設定処理(図18および図19参照)の大当り判定処理(ステップS124d)において、高確率時に少ない数の大当り判定値を用いて大当り判定を行わせる(図15のステップS141,S143a,S143b,S144,S145参照)ことによって、遊技制御手段における制御負担を軽減させるためである。
【0101】
また、図14(B)に示すように、事前判定用のリーチ判定テーブルは、低確率時ではリーチ判定値は「1」、「11」であり、高確率時ではリーチ判定値は「0」、「1」、「11」である。このように、図14(B)に示す事前判定用のリーチ判定テーブルでは、高確率時のテーブルには、図13(B)に示した高確率時のテーブルと同じ数のリーチ判定値が設定されているが、低確率時のテーブルには、図13(B)に示した低確率時のテーブルよりも少ない数のリーチ判定値が設定されている。これは、後述する予告設定処理(図18および図19参照)のリーチ判定処理(ステップS126d)において、低確率時に少ない数のリーチ判定値を用いてリーチ判定を行わせる(図16のステップS151,S153a,S153c,S154,S155参照)ことによって、遊技制御手段における制御負担を軽減させるためである。
【0102】
さらに、図14(C)に示すように、予告判定テーブルは、保留記憶の全てがはずれであったとき(大当りでもリーチでもないとき)には予告判定値は「0」、「1」、「11」であり、保留記憶中にリーチ(大当りとならないはずれリーチ)となるものがあったときには予告判定値は「0」、「1」、「7」、「9」、「11」、「17」であり、保留記憶中に大当りとなるものがあったときには予告判定値は「0」〜「30」、「70」〜「99」である。このように、判定値の数は、はずれ時のテーブルが最も少なく、大当りあり時のテーブルが最も多い。従って、予告設定処理において、はずれと判定された場合が最も予告演出が実行される割合が低く、大当たりと判定された場合が最も予告演出が実行される割合が高くなる(図19のステップS131〜S133,S135,S136参照)。
【0103】
図15は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU56は、まず、当該大当り判定処理が事前判定を行うための処理であるか否か、すなわち図18の予告設定処理における大当り判定処理(ステップS124d)であるか否かを判定する(ステップS141)。なお、事前判定であるか否かは、例えば、CPU56が予告設定処理の開始時に当該予告設定処理が実行されていることを示すフラグを設定するとともに、予告設定処理の終了時にフラグの設定を解除するように構成し、フラグが設定されているか否かを確認することよって判断することができる。
【0104】
事前判定でない場合、すなわち図17の特別図柄通常処理における大当り判定処理(ステップS57)である場合(ステップS141のN)は、CPU56は、そのときの遊技状態が確変中であるか否か判定し(ステップS142a)、確変中であれば、図13(A)に示された大当り判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS142b)。確変中でなければ、CPU56は、図13(A)に示された大当り判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS142c)。なお、確変中か否かは、確変フラグを確認することによって行われる。
【0105】
事前判定である場合(ステップS141のY)は、CPU56は、そのときの遊技状態が確変中であるか否か判定し(ステップS143a)、確変中であれば、図14(A)に示された事前判定用の大当り判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS143b)。確変中でなければ、CPU56は、図14(A)に示された事前判定用の大当り判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS143c)。
【0106】
そして、CPU56は、抽出されているランダム1の値と、図13(A)または図14(A)に示された大当り判定テーブル中の大当り判定値とを比較し(ステップS144)、ランダム1の値と大当り判定値とが一致するか否か判定する(ステップS145)。一致する値があれば大当りとすることにし(ステップS146)、一致する値がなければ大当りとしないことに決定する(ステップS147)。
【0107】
以上のように、大当り判定処理において、事前判定でない場合(特別図柄通常処理における大当り判定処理(ステップS57)の場合)は、図13(A)に示された大当り判定テーブルが使用され、事前判定である場合(予告設定処理における大当り判定処理(ステップS124d)の場合)は、図14(A)に示された事前判定用の大当り判定テーブルが使用される。ここで、上記したように、図14(A)に示された事前判定用の大当り判定テーブルの高確率時のテーブルは、図13(A)に示された大当り判定テーブルの高確率時のテーブルよりも判定値の数が少なく設定されている。従って、CPU56は、事前判定の場合で、かつ高確率状態(確変状態)のときには、事前判定でない場合の高確率状態のときに用いられる判定値の数(図13(A)の例では「3」、「7」、「79」、「103」、「107」の5つ)よりも少ない数の判定値(図14(A)の例では「3」、「79」の2つ)を用いて大当りとするかどうかの一致判定処理(ステップS144,S145)を行うことができる。その結果、CPU56による一致判定処理における制御負担が軽減される。
【0108】
なお、事前判定の場合の高確率状態のときに用いられる大当り判定値の数が少なくされても、事前判定でない場合の高確率状態のときに用いられる大当り判定値の数は少なくされていないので、大当りとなる確率が低くなるわけではなく、遊技者に不利益を与えることはない。また、事前判定の場合の高確率状態のときに用いられる大当り判定値の数を少なくすると、大当りを報知する予告演出が行われる割合が低くなるが、予告演出が行われなくなるわけではないので、依然として大当りを報知する予告演出に対する遊技者の期待感を維持することができる。
【0109】
図13〜図15に示す構成では、事前判定でない場合の大当り判定を行うための大当り判定テーブル(図13(A))と事前判定の場合の大当り判定を行うための事前判定用の大当り判定テーブル(図14(A))とが予め設けられ、事前判定であるか否か(ステップS141)および確変中か否か(ステップS142a,S143a)によって、大当り判定で使用するテーブルの切り替えが行われていた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、事前判定用の大当り判定テーブル(図14(A))を設けずに、大当り判定テーブル(図13(A))だけを使用する(すなわち、テーブルの切り替えを行わない)ように構成することも可能である。
【0110】
具体的には、事前判定であると判定された場合に(ステップS141のY)、確変中であるときは(ステップS143aのY)、図13(A)に示された大当り判定テーブルの高確率時のテーブル中から所定数の判定値を間引き、間引いた後の残りの判定値を用いて大当りの判定を行うように構成されていてもよい。このような構成であっても、事前判定の場合で、かつ高確率状態のときに、CPU56は、事前判定でない場合の高確率状態のときに用いられる判定値の数よりも少ない数の判定値を用いて大当りとするかどうかの一致判定処理(ステップS144,S145)を行うことができ、CPU56による一致判定処理における制御負担が軽減される。なお、この場合、事前判定であると判定された場合に(ステップS141のY)、確変中でないときは(ステップS143aのN)、図13(A)に示された大当り判定テーブルの低確率時のテーブルをそのまま大当り判定に使用することが可能である。
【0111】
また、上記の構成において、大当り判定テーブル(図13(A))の高確率時のテーブル中から間引く所定数の判定値は、予め決められた特定の判定値であっても、任意の判定値(例えば任意の数の任意の組み合わせのランダムな判定値)であってもよい。事前判定の大当り判定処理が行われる毎に任意の判定値が間引かれる場合は、事前判定の場合に使用するテーブルの判定値の数を確実に少なくすることができるとともに、大当り予告を行うか否かの事前判定の判定結果にランダム性を持たせることができるようになる。すなわち、事前判定における大当りと判定される割合が変動することになり、大当りとなるときの予告演出が現れる割合も一定の割合でなくなる。
【0112】
図16は、リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。リーチ判定処理において、CPU56は、まず、当該リーチ判定処理が事前判定を行うための処理であるか否か、すなわち図18の予告設定処理におけるリーチ判定処理(ステップS126d)であるか否かを判定する(ステップS151)。
【0113】
事前判定でない場合、すなわち図20の特別図柄停止図柄設定処理におけるリーチ判定処理(ステップS65)である場合(ステップS151のN)は、CPU56は、そのときの遊技状態が確変中であるか否か判定し(ステップS152a)、確変中であれば、図13(B)に示されたリーチ判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152b)。確変中でなければ、CPU56は、図13(B)に示されたリーチ判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152c)。
【0114】
事前判定である場合(ステップS151のY)は、CPU56は、そのときの遊技状態が確変中であるか否か判定し(ステップS153a)、確変中であれば、図14(B)に示された事前判定用のリーチ判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS153b)。確変中でなければ、CPU56は、図14(B)に示された事前判定用のリーチ判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS153c)。
【0115】
そして、CPU56は、抽出されているランダム5の値と、図13(B)または図14(B)に示されたリーチ判定テーブル中のリーチ判定値とを比較し(ステップS154)、ランダム5の値とリーチ判定値とが一致するか否か判定する(ステップS155)。一致する値があればリーチとすることにし(ステップS156)、一致する値がなければリーチとしないことに決定する(ステップS157)。
【0116】
以上のように、リーチ判定処理において、事前判定でない場合(特別図柄停止図柄設定処理におけるリーチ判定処理(ステップS65)の場合)は、図13(B)に示されたリーチ判定テーブルが使用され、事前判定である場合(予告設定処理におけるリーチ判定処理(ステップS126d)の場合)は、図14(B)に示された事前判定用のリーチ判定テーブルが使用される。ここで、上記したように、図14(B)に示された事前判定用のリーチ判定テーブルの低確率時のテーブルは、図13(B)に示されたリーチ判定テーブルの低確率時のテーブルよりも判定値の数が少なく設定されている。従って、CPU56は、事前判定の場合で、かつ低確率状態(非確変状態)のときには、事前判定でない場合の低確率状態のときに用いられる判定値の数(図13(B)の例では「0」、「1」、「7」、「9」、「11」、「12」の6つ)よりも少ない数の判定値(図14(B)の例では「1」、「11」の2つ)を用いてリーチとするかどうかの一致判定処理(ステップS154,S155)を行うことができる。その結果、CPU56による一致判定処理における制御負担が軽減される。
【0117】
なお、事前判定の場合の低確率状態のときに用いられる判定値の数が少なくされても、事前判定でない場合の低確率状態のときに用いられる判定値の数は少なくされていないので、リーチ予告が発生する確率は低くなるが、リーチとなる確率が低くなるわけではない。
【0118】
図13、図14および図16に示す構成では、事前判定でない場合のリーチ判定を行うためのリーチ判定テーブル(図13(B))と事前判定の場合のリーチ判定を行うための事前判定用のリーチ判定テーブル(図14(B))とが予め設けられ、事前判定であるか否か(ステップS151)および確変中か否か(ステップS152a,S153a)によって、リーチ判定で使用するテーブルの切り替えが行われていた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、事前判定用のリーチ判定テーブル(図14(B))を設けずに、大当り判定テーブル(図13(B))だけを使用する(すなわち、テーブルの切り替えを行わない)ように構成することも可能である。
【0119】
具体的には、事前判定であると判定された場合に(ステップS151のY)、確変中でないときは(ステップS153aのN)、図13(B)に示されたリーチ判定テーブルの低確率時のテーブル中から所定数の判定値を間引き、間引いた後の残りの判定値を用いてリーチの判定を行うように構成されていてもよい。このような構成であっても、事前判定の場合で、かつ低確率状態のときに、CPU56は、事前判定でない場合の低確率状態のときに用いられる判定値の数よりも少ない数の判定値を用いてリーチとするかどうかの一致判定処理(ステップS154,S155)を行うことができ、CPU56による一致判定処理における制御負担が軽減される。なお、この場合、事前判定であると判定された場合に(ステップS151のY)、確変中であるときは(ステップS153aのY)、図13(B)に示されたリーチ判定テーブルの高確率時のテーブルをそのままリーチ判定に使用することが可能である。
【0120】
また、上記の構成において、リーチ判定テーブル(図13(B))の低確率時のテーブル中から間引く所定数の判定値は、予め決められた特定の判定値であっても、任意の判定値(例えば任意の数の任意の組み合わせのランダムな判定値)であってもよい。事前判定のリーチ判定処理が行われる毎に任意の判定値が間引かれる場合は、事前判定の場合に使用するテーブルの判定値の数を確実に少なくすることができるとともに、リーチ予告を行うか否かの事前判定の判定結果にランダム性を持たせることができるようになる。すなわち、事前判定におけるリーチと判定される割合が変動することになり、リーチとなるときの予告演出が現れる割合も一定の割合でなくなる。
【0121】
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、特別図柄の変動を開始することができる状態(例えば特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を確認する。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において図柄の変動がなされていず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
【0122】
始動入賞記憶数が0でなければ、予告設定処理を実行する(ステップS53)。次いで、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS54)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS55)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4,・・・,18,19,20)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
【0123】
次いで、CPU56は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS56)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS57)。なお、当該大当り判定は、事前判定の大当り判定ではないので、図13(A)に示された大当り判定テーブルが使用される(ステップS142b,S142c)。大当りとすることに決定した場合には(ステップS58)、CPU56は、大当りフラグをセットする(ステップS59)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(ステップS60)。
【0124】
図18および図19は、特別図柄通常処理における予告設定処理(ステップS53)を示すフローチャートである。なお、本例の予告設定処理は、始動入賞カウンタ=0のときは、何らの処理も実行されることなく終了するものとする。予告設定処理において、CPU56は、まず、連続予告演出を実現するための予告演出の実行回数のうち、未だ実行されていない残りの回数が記憶されている予告回数カウンタを読み出す(ステップS121)。読み出した予告回数カウンタのカウント値が0であれば(ステップS122)、CPU56は、始動入賞カウンタのカウント値を確認する(ステップS123a)。始動入賞カウンタのカウント値が5以下であれば、始動入賞カウンタのカウント値を処理数に設定する(ステップS123b)。一方、始動入賞カウンタのカウント値が6以上であれば、処理数に「5」を設定する(ステップS123c)。すなわち、この例では、処理数の最大値が「5」になるようにしている。なお、処理数の最大値が他の数になるようにしてもよい。そして、検査回数カウンタのカウント値を初期値である0に設定する(ステップS124a)。なお、検査回数カウンタは、後述するステップS124b〜ステップS124eのループ処理の繰り返し回数をカウントするためのカウンタである。
【0125】
次いで、CPU56は、検査回数カウンタのカウント値を1加算し(ステップS124b)、始動入賞記憶数=(検査回数カウンタのカウント値が示す数)に対応する保存領域に格納されている大当り判定用乱数値を読み出して(ステップS124c)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS124d)。すなわち、大当り判定サブルーチンをコールする。なお、当該大当り判定は、事前判定の大当り判定であるので、図14(A)に示された事前判定用の大当り判定テーブルが使用される(ステップS143b,S143c)。大当り判定モジュールにおいて読み出した大当り判定用乱数値にもとづいて大当りとなるか否かを判定する(ステップS124e)。大当りとならないと判定された場合には、CPU56は、処理数を1減算し(ステップS124f)、減算後の処理数が0になっていなければステップS124bの処理に移行する(ステップS124g)。
【0126】
次いで、CPU56は、始動入賞カウンタのカウント値を確認する(ステップS125a)。始動入賞カウンタのカウント値が5以下であれば、始動入賞カウンタのカウント値を処理数に設定する(ステップS125b)。一方、始動入賞カウンタのカウント値が6以上であれば、処理数に「5」を設定する(ステップS125c)。そして、検査回数カウンタのカウント値を初期値である0に設定する(ステップS126a)。なお、検査回数カウンタは、後述するステップS126b〜ステップS126eのループ処理の繰り返し回数をカウントするためのカウンタである。
【0127】
次いで、CPU56は、検査回数カウンタのカウント値を1加算し(ステップS126b)、始動入賞記憶数=(検査回数カウンタのカウント値が示す数)に対応する保存領域に格納されているリーチ判定用乱数値を読み出して(ステップS126c)、リーチ判定モジュールを実行する(ステップS126d)。すなわち、リーチ判定サブルーチンをコールする。なお、当該リーチ判定は、事前判定のリーチ判定であるので、図14(B)に示された事前判定用のリーチ判定テーブルが使用される(ステップS153b,S153c)。リーチ判定モジュールにおいて読み出したリーチ判定用乱数値にもとづいてリーチとなるか否かを判定し(ステップS126e)、リーチとならないと判定された場合には、CPU56は、処理数を1減算し(ステップS126f)、減算後の処理数が0になっていなければステップS126bの処理に移行する(ステップS126g)。
【0128】
上記のように、この例では、ステップS124b〜ステップS124gおよびステップS126b〜ステップS126gの処理が、処理数が0になるまで繰り返し実行される。ただし、この例では、上記のループ処理におけるステップS124eにて大当りとなるとの判定がなされると、その時点でループ処理を終了する。同様に、ステップS126eにてリーチとなるとの判定がなされると、その時点でループ処理を終了する。つまり、ステップS124b〜ステップS124gおよびステップS126b〜ステップS126gでは、保留中の可変表示の中に大当りまたはリーチとなるものがあると判定されるまで、または、処理数が0となるまで(保留中の可変表示の一部についての判定を全て終えるまで)、始動入賞記憶数=1〜5に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各大当り判定用乱数値および各リーチ判定用乱数値が、抽出された時期が早い方から順番に読み出され、大当りおよびリーチとなるか否かの判定が実行される。
【0129】
CPU56は、ステップS124eにおいて大当りとなると判定された場合には、大当りあり時の予告判定テーブル(図14(C)の右側のテーブル)を使用テーブルとして設定する(ステップS131)。また、CPU56は、ステップS126eにおいてリーチとなると判定された場合には、リーチ時の予告判定テーブル(図14(C)の真中のテーブル)を使用テーブルとして設定する(ステップS132)。さらに、CPU56は、ステップS126gにおいて減算後の処理数が0となっていた場合には、保留中の可変表示の中に大当りおよびリーチとなるものは含まれていないと判定し、はずれ時の予告判定テーブル(図13(C)の左側のテーブル)を使用テーブルとして設定する(ステップS133)。
【0130】
そして、CPU56は、検査回数カウンタのカウント値が2以上であれば(ステップS134)、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている予告判定用乱数を抽出し(ステップS135)、使用テーブルとして設定されている予告判定テーブルを用いて連続予告を行うことにするか否か判定する(ステップS136)。
【0131】
なお、図14(C)に示すように、大当りあり時およびリーチ時の予告判定テーブルには、数多くの予告判定値が設定されているので、連続予告を行うか否かの予告判定処理(ステップS136)の制御負担がかかってしまう。従って、CPU56は、予告判定処理を行う際に、大当りあり時およびリーチ時の予告判定テーブルから所定数の予告判定値を間引いて、間引いた後の残りの判定値を用いて予告判定処理を行うように構成されていてもよい。特に、確変中において連続予告が行われると遊技の進行を妨げてしまうので、なるべく連続予告が行われない方がよい。そのため、CPU56は、予告判定処理を行う際に、遊技状態が確変中か否かを判定し、確変中であれば、大当りあり時およびリーチ時の予告判定テーブルから数多くの予告判定値を間引いてから予告判定処理を行うように構成されているのが好ましい。なお、予告判定テーブルから間引く判定値は、特定の判定値でも任意の判定値でもよい。
【0132】
また、確変中のときに大当りあり時およびリーチ時の予告判定テーブルから予告判定値を間引く構成ではなく、大当りあり時およびリーチ時のテーブルをあらかじめ低確率時(非確変時)と高確率時(確変時)とに分けて、高確率時の方が低確率時よりも判定値の数が少なくなるようにテーブルに設定しておき、遊技状態に応じて予告判定処理で使用するテーブルを切り替えるように構成されていてもよい。
【0133】
連続予告を行うと判定された場合には、CPU56は、連続予告における予告演出の連続回数の残数をカウントする予告回数カウンタに、検査回数カウンタのカウント値を設定する(ステップS137)。そして、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている予告パターン決定用乱数値を抽出し(ステップS138)、その予告パターン決定用乱数にもとづいて予告パターンを決定する(ステップS139)。
【0134】
ステップS139での予告パターンの決定には、例えば、予告パターン決定用乱数の抽出値と比較される比較値が振り分けられた予告パターン決定用テーブル(図示せず)が用いられる。予告パターン決定用テーブルには、例えば、連続予告A〜連続予告D(図29〜図31参照)を用いた連続回数分の予告演出の組合せが予め設定されており、その組合せに比較値が振り分けされている。従って、ステップS139では、連続回数分(この例では、2回分〜5回分のいずれか)の予告演出が決定される。
【0135】
具体的には、ステップS137にて予告回数カウンタに「5」が設定された場合には、ステップS139にて5回分の予告演出の組合せが予め設定されている予告パターン決定用テーブルが用いられ、ステップS138で抽出された予告パターン決定用乱数値によって5回分の可変表示それぞれで実行される各予告演出が決定される。例えば、連続予告A、連続予告C、連続予告A、連続予告B、連続予告Dの順番で予告演出が実行されることが決定される。
【0136】
図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS61)。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄用乱数(ランダム3)の値(ステップS53において読み出したランダム3)に従って大当り図柄を決定する(ステップS62)。この実施の形態では、ランダム3の値に応じた大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図柄として決定される。大当り図柄テーブルには、複数種類の大当り図柄の組み合わせのそれぞれに対応した左中右の図柄番号が設定されている。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップS63)。
【0137】
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、リーチ判定モジュールを実行する(ステップS65)。ここでは、リーチ判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム3の値すなわち乱数値バッファに格納されている値にもとづいてリーチとするか否かの決定が行われる(ステップS66)。なお、当該リーチ判定は、事前判定のリーチ判定ではないので、図13(B)に示されたリーチ判定テーブルが使用される(ステップS152b,S152c)。また、ランダム2−1の値に従って左右図柄を決定し、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定する(ステップS67)。ここで、決定された中図柄が左右図柄と一致した場合には、中図柄に対応した乱数の値に1加算した値に対応する図柄を中図柄の停止図柄として、大当り図柄と一致しないようにする。そして、ステップS63に移行する。
【0138】
ステップS66においてリーチしないことに決定された場合には、はずれの場合の停止図柄の決定を行う(ステップS68)。具体的には、ステップS53で読み出した値、すなわち抽出されているランダム2−1の値に従って左図柄を決定し、ランダム2−2の値に従って中図柄を決定するとともに、ランダム2−3の値に従って右図柄を決定する。なお、ここでは、左右図柄が一致した場合には右図柄を1図柄ずらし、リーチにもならないはずれとなるようにする。そして、ステップS63に移行する。なお、ステップS62において確変図柄が決定された場合には、大当り遊技の終了後に確変状態に移行することを示す確変フラグがセットされる。
【0139】
図21は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、予告回数カウンタを読み出し(ステップS71)、読み出した予告回数カウンタのカウント値が0でなければ(ステップS72)、予告時変動パターン種別テーブル選択処理を行う(ステップS73)。一方、ステップS71にて読み出した予告回数カウンタのカウント値が0であれば(ステップS72)、大当りフラグの状態を確認し(ステップS74)、大当りフラグがセットされていれば大当り時変動パターン種別テーブル選択処理を行い(ステップS75)、大当りフラグがセットされていなければはずれ時変動パターン種別テーブル選択処理を行う(ステップS76)。
【0140】
次いで、CPU56は、変動パターン決定用乱数カウンタから変動パターン決定用乱数を抽出し(ステップS77)、抽出した変動パターン決定用乱数と、ステップS73、ステップS75またはステップS76にて選択された変動パターン種別テーブルとを用いて変動パターンを決定する(ステップS78)。具体的には、ステップS78にて、予め用意されている複数種類の変動パターン(図9参照)の中から、使用テーブルとして設定されている変動パターン種別テーブルに配されている比較値のうち、抽出した変動パターン決定用乱数の値と一致する比較値が対応付けされている変動パターンとすることに決定される。
【0141】
変動パターンを決定すると、CPU56は、決定した変動パターンの変動時間データを特別図柄プロセスタイマに設定する(ステップS79)。そして、CPU56は、決定した変動パターン指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS80)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS81)。
【0142】
コマンドセット処理を実行することによって演出制御コマンドが演出制御基板80に送信される。この実施の形態では、演出制御手段に送信されうる各演出制御コマンドはROMのコマンド送信テーブルに格納されている。また、コマンドセット処理では、CPU56は、ポインタが示すROM54のアドレスに格納されている演出制御コマンドデータを、演出制御コマンドデータを出力するための出力ポートに設定するとともに、コマンドを送信することを示す演出制御INT信号を出力する。
【0143】
図22は、予告時変動パターン種別テーブル選択処理(ステップS73)を示すフローチャートである。予告時変動パターン種別テーブル選択処理において、CPU56は、予告回数カウンタを読み出して(ステップS73a)、その予告回数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS73b)。
【0144】
次いで、CPU56は、大当りフラグがセットされていれば(ステップS73c)、大当り時変動パターン種別選択テーブル(図10(A)参照)を使用テーブルに設定し(ステップS73d)、残り予告回数にもとづいて予告時変動パターン種別テーブルの何れかを選択して使用テーブルとして設定する(ステップS73e)。残り予告回数は、連続予告として実行される複数回の予告演出のうち未だ実行されていない予告演出の回数を意味し、ここでは予告回数カウンタのカウント値に1加算した値に一致する。また、ステップS73eでは、例えば図10(A)に示した大当り時変動パターン種別選択テーブルが用いられる場合には、予告回数カウンタのカウント値が2であれば、残り予告回数が3回であるときの予告時変動パターン種別テーブル3が選択される。
【0145】
大当りフラグがセットされていなければ(ステップS73c)、CPU56は、はずれ時変動パターン種別選択テーブル(図10(B)参照)を使用テーブルに設定し(ステップS73f)、残り予告回数と予告パターン(ステップS139にて決定された予告パターン)とにもとづいて予告時変動パターン種別テーブルの何れかを選択して使用テーブルとして設定する(ステップS73g)。ステップS73gでは、例えば図10(B)に示したはずれ時変動パターン種別選択テーブルが用いられる場合には、予告回数カウンタのカウント値が2であれば、残り予告回数が3回であるときの予告時変動パターン種別テーブル13〜16のうち、予告パターンにおける今回の予告演出の演出態様(予告A〜予告Dのいずれか)に対応付けされている予告時変動パターン種別テーブルが選択される。例えば、予告パターンとして各残り予告回数にて実行される予告演出の態様が決定されているものとし、その予告パターンにおいて残り予告回数が3回のときに実行される予告演出が予告Bであるとすると、ステップS73gにて予告時変動パターン種別テーブル14が選択される。
【0146】
図23は、大当り時変動パターン種別テーブル選択処理(ステップS75)を示すフローチャートである。大当り時変動パターン種別テーブル選択処理において、CPU56は、大当り時変動パターン種別選択テーブル(図10(A)参照)を使用テーブルに設定し(ステップS75a)、その大当り時変動パターン種別選択テーブルから大当り時変動パターン種別テーブル(テーブルTA)を使用テーブルとして選択して設定する(ステップS75b)。この例では、大当り時変動パターン種別テーブルは1つだけしか設けられていないが、例えば確変大当り時と非確変大当り時とで別個に設けられているような場合には、確変大当りか非確変大当りかを判定し、その判定結果に応じて大当り時変動パターン種別テーブルを選択するようにすればよい。
【0147】
図24は、はずれ時変動パターン種別テーブル選択処理(ステップS76)を示すフローチャートである。はずれ時変動パターン種別テーブル選択処理において、CPU56は、はずれ時変動パターン種別選択テーブル(図10(B)参照)を使用テーブルに設定し(ステップS76a)、そのはずれ時変動パターン種別選択テーブルからはずれ時変動パターン種別テーブル(テーブルTH)を使用テーブルとして選択して設定する(ステップS76b)。この例では、はずれ時変動パターン種別テーブルは1つだけしか示されていないが、リーチにもならないはずれ時に使用されるテーブルと、リーチとなったあとはずれとなるときに使用されるテーブルとが設けられている。従って、リーチにもならないはずれとなるのかリーチとなったあとはずれとなるのかを判定し、その判定結果に応じてはずれ時変動パターン種別テーブルを選択するようにすればよい。
【0148】
図25は、2msタイマ割込処理における記憶処理(ステップ32)を示すフローチャートである。記憶処理において、CPU56は、始動入賞記憶カウンタのカウント値が前回始動入賞記憶カウンタのカウント値と同じであるか否か確認する(ステップS161)。同じでなければ、すなわち始動入賞記憶数に変化が生じていれば、始動入賞記憶数に応じた始動入賞記憶指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS162)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS163)。そして、始動入賞記憶カウンタのカウント値を、前回始動入賞記憶カウンタに設定しておく(ステップS164)。
【0149】
以上の処理によって、始動入賞記憶数が変化したときには、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS161〜S163)。
【0150】
上記のように、可変表示装置9において可変表示を開始できる条件(開始条件)が成立したときには、大当りとするか否か、またはずれリーチとするか否かが決定される(ステップS57,S65参照)。そして、その決定結果にもとづいて実際の可変表示の表示結果が導出される(ステップS62,S67,S68参照)。ただし、可変表示の開始条件が成立したときに用いられる乱数値は、可変表示の実行条件が成立したときに抽出され保存領域に保存された値である。
【0151】
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図26は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図26に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、ストローブ信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。なお、図26には、演出制御コマンドの例が示されているが、他の電気部品制御基板(この実施の形態では払出制御手段)への制御コマンドも、8本の信号線と1本のINT信号の信号線によって送信される。
【0152】
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
【0153】
図27に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御手段から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる取込信号に相当する。
【0154】
演出制御コマンドは、演出制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図27に示された極性と逆極性であってもよい。
【0155】
図28は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図28に示す例において、コマンド8000(H)〜8058(H)は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9における特別図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねている。
【0156】
コマンド88XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、普通図柄の変動パターンに関する演出制御コマンドである。コマンド89XX(H)は、普通図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。コマンド8A00(H)は、普通図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。
【0157】
コマンド91XX(H)、92XX(H)および93XX(H)は、特別図柄の左中右の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。「XX」には図柄番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
【0158】
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
【0159】
コマンドE0XX(H)は、可変表示装置9における始動入賞記憶数を表示する表示エリアにおいて、表示色を変化させる始動記憶表示エリア18の個数を示す演出制御コマンドである。例えば、演出制御手段は、各始動記憶表示エリア18のうち「XX(H)」で指定される個数の始動記憶表示エリア18の表示色を変化させる。すなわち、コマンドE0XX(H)は、保留個数という情報を報知するために設けられている表示エリアの制御を指示するコマンドである。なお、表示色を変化させる始動記憶表示エリア18の個数に関するコマンドが、表示色を変化させるエリアの個数の増減を示すように構成されていてもよい。また、この実施の形態では、始動入賞記憶の上限値は4であるから、「XX」は0〜4のいずれかである。
【0160】
また、コマンドE400(H)は、高確率状態から低確率状態になったときに送信されるコマンドであり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高確率状態になったときに送信されるコマンドである。
【0161】
演出制御基板80の演出制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した演出制御コマンドを受信すると図28に示された内容に応じて可変表示装置9および普通図柄表示器10の表示状態を変更するとともに、ランプ・LEDの表示状態を変更し、必要ならば音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図28に示された例以外の制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。例えば、賞球ランプ51や球切れランプ52の表示状態、および普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示す制御コマンド等や、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。
【0162】
可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドは、変動パターン指定の演出制御コマンドで実現され、識別情報の表示結果を特定可能な識別情報指定コマンドは、左図柄指定、中図柄指定、右図柄指定の演出制御コマンドで実現され、可変表示の終了を示す可変表示終了指定コマンドは、特別図柄停止の演出制御コマンドで実現されている。また、この実施の形態では、変動パターン指定の演出制御コマンドが可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとして兼用されているが、可変表示開始指定コマンドと可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとを別にしてもよい。
【0163】
図29は、遊技機に設けられている演出手段(この実施の形態では、可変表示装置9、遊技状態報知用のランプ・LED(この実施の形態では天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28c、以下、発光体ともいう。)およびスピーカ27)を用いて実行される連続予告(保留予告:始動入賞発生時に実行される大当りとするか否かの抽選の結果にもとづいて、以後の複数回の特別図柄の可変表示において始動入賞記憶数を上限として連続的に実行される予告演出(大当りとなること、またはリーチとなる可能性があることを報知するための演出)、但し、複数回の可変表示において連続的でなく間欠的であってもよい)におけるそれぞれの回で実行される予告演出の例を示す説明図である。本例では、図29(A)〜(D)に示すような可変表示装置9を用いた4種類の連続予告のための予告演出([表示態様A],[表示態様B],[表示態様C],[表示態様D])を行うことが可能である。すなわち、図29(A)〜(D)に示す予告演出は、演出手段としての可変表示装置9を用いた連続予告の演出態様である。なお、複数回に亘る予告演出だけでなく、図29(A)〜(D)に示すような連続予告を実現するための各予告演出を「連続予告演出」という場合がある。
【0164】
また、図30(A)〜(D)に示すような発光体を用いた4種類の連続予告演出([発光体態様A],[発光体態様B],[発光体態様C],[発光体態様D])を行うことが可能である。すなわち、図30(A)〜(D)に示す連続予告演出は、演出手段としての発光体(ランプ・LED)を用いた連続予告の演出態様である。[発光体態様A],[発光体態様B],[発光体態様C],[発光体態様D]は、例えば、発光体の点滅パターンが互いに異なっている。
【0165】
また、図31(A)〜(D)に示すようなスピーカ27を用いた4種類の連続予告演出([音態様A],[音態様B],[音態様C],[音態様D])を行うことが可能である。すなわち、図31(A)〜(D)に示す連続予告演出は、演出手段としてのスピーカ27を用いた連続予告の演出態様である。[音態様A],[音態様B],[音態様C],[音態様D]は、例えば、スピーカ27からの音出力パターンが互いに異なっている。
【0166】
なお、図29〜図31に示す連続予告演出の例は一例であって、より多くの種類の連続予告演出を行うようにしてもよい。なお、より多くの種類の連続予告演出を行う場合でも、いずれの演出手段を用いて連続予告を行うのかについては演出制御手段が変動パターンコマンドの受信にもとづいて独自に決定し、いずれの演出態様によって連続予告を行うのかについては主基板側で決定されて変動パターンコマンドによって特定される。
【0167】
次に、演出制御手段の動作を説明する。図32は、演出制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるための2msタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0168】
この実施の形態では、タイマ割込は2ms毎にかかる。すなわち、演出制御処理は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
【0169】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS704)。次いで演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、予告乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
【0170】
なお、この実施の形態では、いずれの演出手段(1つまたは複数)を用いて連続予告を行うのかを決定するための予告乱数カウンタがある。
【0171】
次に、主基板31からの演出制御コマンド受信処理について説明する。図33は、主基板31から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リングバッファ形式でないバッファ形式としてもよい。
【0172】
主基板31からの演出制御用のINT信号は演出制御用CPU101の割込端子に入力されている。例えば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用CPU101において割込がかかる。そして、演出制御用CPU101は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドデータを、コマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する。
【0173】
図34は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0174】
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0175】
受信した演出制御コマンドが特別図柄左指定の演出制御コマンド(91XX(H))であれば(ステップS613)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される左図柄を示すデータを、RAMにおける左図柄格納領域に格納する(ステップS614)。また、特別図柄中指定の演出制御コマンド(92XX(H))であれば(ステップS616)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される中図柄を示すデータを、RAMにおける中図柄格納領域に格納する(ステップS617)。そして、特別図柄右指定の演出制御コマンド(93XX(H))であれば(ステップS618)、演出制御用CPU101は、「XX」で示される右図柄を示すデータを、RAMにおける右図柄格納領域に格納する(ステップS619)。
【0176】
また、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定の演出制御コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS622)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS623)。
【0177】
受信した演出制御コマンドが始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、RAMにおける始動入賞数記憶領域の始動入賞記憶数を演出制御コマンドで指定された数に更新する(ステップS632)。また、更新後の始動入賞記憶数が3以下の数に減少した場合または4以下の数まで増加した場合には、可変表示装置9において表示色が変化する始動記憶表示エリア18の数を更新する(ステップS633)。さらに、予告乱数カウンタの値を+1する(ステップS634)。なお、予告乱数カウンタのカウント値が最大値を越えたら、その値を0に戻す。また、予告乱数カウンタが複数設けられている場合には、各予告乱数カウンタの歩進がなるべく同期しないように、例えば、予告乱数カウンタn(予告乱数カウンタが4つ設けられている場合であればn=1〜3)のカウント値が0に戻されるときに、予告乱数カウンタn+1のカウント値を+1するようにしてもよい。
【0178】
そして、ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS635)。
【0179】
図35は、上述した予告乱数カウンタの一つである演出手段決定用カウンタのカウント値の範囲の一例を示す説明図である。演出手段決定用予告乱数カウンタは、この例では、0〜150の範囲の数値をとるものとされている。
【0180】
図36は、演出手段決定用乱数にもとづく演出手段の選択方法の一例を示す説明図である。図36(A)には、受信した変動パターンコマンドが大当りを示すものであったときに使用される大当り時演出手段決定用テーブルの一例が示されており、図36(B)には、受信した変動パターンコマンドがはずれを示すものであったときに使用されるはずれ時演出手段決定用テーブルの一例が示されている。図36に示す各演出手段決定用テーブルは、演出制御基板80に搭載されているROMに格納されている。なお、各演出手段決定用テーブルに設定されている値を演出手段決定用判定値と呼ぶ。
【0181】
図36に示すように、演出手段決定用乱数の値に応じて、(1)スピーカ27(図36では「音」として表されている。)、(2)ランプ・LED(発光体)、(3)可変表示装置9(図36では「表示」として表されている。)、(4)スピーカ27および可変表示装置9、(5)ランプ・LEDおよび可変表示装置9、(6)スピーカ27とランプ・LEDと可変表示装置9、のうちのいずれかが連続予告の演出を行うための演出手段として選択される。
【0182】
図36に例示した選択方法では、演出制御手段は、変動パターンコマンドにより可変表示結果が大当りとなることが特定される場合には、はずれと特定される場合に比べて、高い割合で、可変表示装置9を連続予告の演出に用いる演出手段として選択する。すなわち、演出制御手段に含まれる演出決定手段は、変動パターンコマンドにより所定の可変表示結果(この例では大当り)が特定される場合には、複数種類の演出手段のうち特定の演出手段(この例では可変表示装置9)を高い割合で選択する。
【0183】
さらに、変動パターンコマンドにより可変表示結果が大当りとなることが特定された場合には、はずれと特定される場合に比べて、複数の演出手段が選択される割合が高い。従って、遊技者は、複数の演出手段によって連続予告の演出が実行されるときには、実際に大当りが発生することを強く期待することができる。そして、変動パターンコマンドにより可変表示結果がはずれとなることが特定された場合には、全ての(この例では3つの)演出手段が選択される割合が極めて低い。従って、遊技者は、全ての演出手段によって連続予告の演出が実行されるときには、実際に大当りが発生することをさらに強く期待することができる。
【0184】
なお、この実施の形態では、演出手段決定用テーブルが、変動パターンコマンドが示す可変表示結果が大当りとされている場合とはずれとされている場合との2つに分かれているが、大当り、リーチ、はずれの場合の3つに分けてもよい。さらに、特定大当り、非特定大当り、リーチ、はずれの場合の4つに分けてもよい。
【0185】
図37は、受信した変動パターンコマンドにもとづく予告演出の演出態様の選択方法の一例を示す説明図である。図37には、受信した変動パターンコマンドに応じた連続予告の予告演出を判定するための予告態様判定用テーブルの一例が示されている。図37に示す予告態様判定用テーブルは、演出制御基板80に搭載されているROMに格納されている。なお、予告態様判定用テーブルに設定されている値を予告態様判定用判定値と呼ぶ。
【0186】
この例では、受信した変動パターンコマンドの種類に応じて、態様A、態様B、態様C、態様Dのうちのいずれかが連続予告の演出態様として選択される。なお、態様A〜Dは、演出手段として可変表示装置9が選択されている場合には図29(A)〜(D)に示された表示態様A〜表示態様Dであり、演出手段としてランプ・LEDが選択されている場合には発光体態様A〜発光体態様D(図30(A)〜(D)参照)であり、演出手段としてスピーカ27が選択されている場合には音態様A〜音態様D(図31(A)〜(D)参照)である。
【0187】
図38は、図32に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0188】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS623)。
【0189】
予告選択処理(ステップS801):連続予告演出を行うことになっているか否かと、行う場合の予告演出の演出態様とを確認し、予告演出に用いる演出手段を選択して演出態様を確定させる。
【0190】
全図柄変動開始処理(ステップS802):左中右図柄の変動が開始されるように制御する。
【0191】
図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
また、左右図柄の停止制御を行う。
【0192】
全図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信していたら、図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。
【0193】
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0194】
大当たり遊技中処理(ステップS806):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0195】
図39は、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータの一構成例を示す説明図である。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。演出制御実行データは、表示制御実行データとランプ制御実行データとを含む。表示制御実行データは、特別図柄の変動期間中における可変表示装置9の表示状態を示すデータが設定されている。例えば、表示制御実行データ1には、可変表示開始時の可変表示装置9の表示状態を示すデータが設定されている。また、ランプ制御実行データは、特別図柄の変動期間中におけるランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。例えば、ランプ制御実行データ1には、可変表示開始時のランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。そして、特別図柄の変動期間中において、表示状態を切り替えるタイミング(例えば可変表示装置9において新たなキャラクタが登場するタイミング、ランプ・LEDを点灯状態から消灯状態に切り替えるタイミング)が到来すると、演出制御手段は、プロセスデータにおける次の演出制御実行データに従って、可変表示装置9およびランプ・LEDの表示状態を制御する。プロセスタイマ設定値には、切替のタイミングに応じた時間が設定されている。
【0196】
このように、演出制御手段が、ROMに記憶されているプログラムおよびプロセスデータにもとづいて演出手段を制御し、複数の演出手段(この実施の形態では可変表示装置9およびランプ・LED)の制御に関わるプログラムが、演出制御基板80に搭載されているROMに格納されている。そして、それらのプログラムを格納するROMを1つのROMとして構成することができる。従って、部品点数を減らすことができる。また、ROMに記憶されているプロセスデータのうち、プロセスタイマ設定値が共通化されている。従って、演出制御手段のROM容量を節減することができる。なお、演出制御実行データについても、表示制御実行データとランプ制御実行データとを共通化できるのであれば、1つの演出制御実行データとしてもよい。このように、この実施の形態では、複数の演出手段の制御に関わるデータのうち少なくとも一部のデータ(この実施の形態では音声データROM704に格納されているデータを除くデータ)を同一ROMに格納することができる。
【0197】
図39に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセスデータは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。また、予告演出に用いる演出手段の種類に応じて用意されている。例えば、変動パターン2で予告Aの予告演出を可変表示装置9で実行する場合のプロセスデータは、変動パターン2で予告Aの予告演出をランプ・LEDで実行する場合のプロセスデータとは別に用意されている。従って、演出制御用CPU101は、変動パターンと予告演出に使用する演出手段の種類とに応じて、使用するプロセスデータを選択する。
【0198】
図40は、図38に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS871)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS872)。そして、演出制御プロセスフラグの値を予告選択処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS873)。
【0199】
図41は、図38に示された演出制御プロセス処理における予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。予告選択処理において、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドに基づいて予告するか否かを判定する(ステップS811)。具体的には、受信した変動パターンコマンドのEXTデータを参照して、予告演出の実行を指定する変動パターンコマンドがあるか否か判定する。例えば、受信した変動パターンコマンドのEXTデータが示す値と同一の値が、図37に示した予告態様判定用テーブルに設定されている予告態様判定用判定値の中に含まれているか否かを判定することによって行われる。
【0200】
次いで、演出制御用CPU101は、予告すると判定した場合には(ステップS812)、図37に示した予告態様判定用テーブルを用いて、受信した変動パターンコマンドのEXTデータが示す値と同一値の予告態様判定用判定値に対応付けされている予告態様で予告演出を実行することに決定する(ステップS813)。なお、ステップS813にて決定された予告態様を示す予告態様データは、演出制御基板80が備えるRAMに設けられている演出態様バッファに記憶される。
【0201】
また、演出制御用CPU101は、演出手段決定用予告乱数を抽出し(ステップS814)、受信した変動パターンコマンドのEXTデータに基づいて判定される大当り/はずれの判定結果に応じた演出手段決定用テーブルを使用テーブルに設定する。そして、抽出した演出手段決定用予告乱数の値と同一の演出手段決定用判定値に対応する演出手段を、予告演出にて使用する演出手段に決定する(ステップS815)。なお、ステップS815にて予告演出に使用することに決定された演出手段を示す演出手段名データは、演出制御基板80が備えるRAMに設けられている演出手段名バッファに記憶される。
【0202】
そして、決定した予告演出に対応した予告開始時間決定タイマをスタートする(ステップS816)。さらに、演出制御プロセスフラグを全図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS817)。予告開始時間決定タイマは、可変表示装置9において図柄の変動が開始されてから、予告演出を開始するタイミングを決定するためのタイマである。なお、ステップS812において予告演出を行わないと判定した場合には、ステップS817に移行する。
【0203】
図42は、演出制御プロセス処理における全図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。全図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、特別図柄の可変表示の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS881)。そして、選択したプロセスデータにおける演出実行データ1に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS882)。また、プロセスデータ中の表示制御実行データ1にもとづいてLCD制御を行う(ステップS883)。例えば、表示制御実行データ1の内容に応じた信号を、LCDによる可変表示装置9に与える。なお、表示制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってLCD制御を行うように構成してもよい。また、プロセスデータ中のランプ制御実行データ1にもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS884)。例えば、ランプ制御実行データ1の内容に応じた信号を各ランプ・LEDに与える。なお、ランプ制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従ってランプ・LED制御を行うように構成してもよい。
【0204】
また、変動パターンに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS885)。音声出力基板70において、音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム707で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0205】
その後、変動時間タイマ(特別図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS886)、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS887)。
【0206】
図43は、演出制御プロセス処理における図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、予告開始時間決定用タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS851)。タイムアウトしていたら、演出制御用CPU101は、演出手段名バッファに設定されている演出手段すなわち連続予告演出を実行することに決定されている演出手段を示すデータと演出態様バッファに設定されている演出態様(態様A、B、CまたはD)とに対応したプロセスデータを選択する(ステップS854)。すなわち、以後、選択したプロセスデータを用いて演出手段の演出を制御することに決定する。また、連続予告の演出でスピーカ27を使用する場合には、連続予告の演出態様に応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS855,S856)。音声出力基板70において、音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム707で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0207】
なお、演出制御手段は、予告演出の演出制御を、変動時間タイマがタイムアウトする前すなわち変動表示結果が確定する前に終了する。この終了時期は、リーチ演出表示態様となる旨を予告するリーチ予告報知として予告演出を実行する場合には例えば左右図柄が停止する前(リーチとなるか否かが確定する前)、大当りとなる旨を予告する大当り予告報知として予告演出を実行する場合には例えば左右図柄が揃った後(リーチとなった後)の可変表示期間中などとすればよい。このような予告演出は実際には大当り遊技などの発生を予告しているものではないが、遊技演出のバリエーションを豊富にするために効果的である。また、非確変大当り予告報知に用いられる予告の種類と確変大当り予告報知に用いられる予告の種類とを別にして、非確変大当り予告報知と確変大当り予告報知とを区別して実行するようにしてもよい。
【0208】
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS861)、プロセスデータにおける演出制御実行データの切り替えを行う(ステップS862)。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定されているプロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS863)、次に設定されている表示制御実行データにもとづいてLCD制御を行う(ステップS864)。また、プロセスデータ中の次に設定されているランプ制御実行データにもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS865)。
【0209】
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていたら(ステップS866)、特別図柄停止の表示制御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスタートさせ(ステップS867)、演出制御プロセスフラグの値を全図柄停止待ち処理に対応した値にする(ステップS868)。
【0210】
図44は、演出制御プロセス処理における全図柄停止待ち処理(ステップS804)を示すフローチャートである。全図柄停止待ち処理において、演出制御用CPU101は、全図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS841)。全図柄停止を指示する演出制御コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄で図柄を停止させる制御を行う(ステップS842)。
【0211】
そして、ステップS842で大当り図柄を表示した場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS844)。
【0212】
ステップS842で大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合)には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS844)。
【0213】
全図柄停止を指定する演出制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS848)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、可変表示装置9にエラー画面を表示する制御を行う(ステップS849)。そして、ステップS843に移行する。
【0214】
図45は、演出制御基板80から音声出力基板70に出力される音番号データの一例を示す説明図である。図45に示すように、音番号データには、特別図柄の変動パターンに応じた音番号データ、大当り遊技中における音番号データ、および連続予告の音態様A〜Dに応じた音番号データが含まれる。連続予告の音態様A〜Dに応じた音番号データは、上記のステップS856で演出制御基板80から音声出力基板70に出力される音番号データである。
【0215】
以上に説明したように、この実施の形態では、大当り判定テーブル(図13(A))に設定されている大当り判定値の数が低確率時(非確変時)よりも高確率時(確変時)の方が多いことを前提として、CPU56が、高確率時には、大当り判定テーブル(図13(A))に設定されている高確率時の判定値の数よりも少ない数の判定値(図14(A)の高確率時のテーブルの判定値、または図13(A)の高確率時のテーブルから所定数の判定値を間引いた判定値)を用いて事前判定の場合の大当り判定処理(図18に示す予告設定処理のステップS124d)を行うように構成されている(図15のステップS141,S143a,S143b,S144,S145参照)。このような構成によれば、大当り判定用の乱数値と判定値との一致判定処理(図15のステップ144,S145)の制御負担が軽減される結果、大当り予告を行うか否かを判定する事前判定における制御負担も軽減されることになる。
【0216】
また、この実施の形態では、リーチ判定テーブル(図13(B))に設定されているリーチ判定値の数が高確率時(確変時)よりも低確率時(非確変時)の方が多いことを前提として、CPU56が、低確率時には、リーチ判定テーブル(図13(B))に設定されている低確率時の判定値の数よりも少ない数の判定値(図14(B)の低確率時のテーブルの判定値、または図13(B)の低確率時のテーブルから所定数の判定値を間引いた判定値)を用いて事前判定の場合のリーチ判定処理(図18に示す予告設定処理のステップS126d)を行うように構成されている(図16のステップS151,S153a,S153c,S154,S155参照)。このような構成によれば、リーチ判定用の乱数値と判定値との一致判定処理(図16のステップ154,S155)の制御負担が軽減される結果、リーチ予告を行うか否かを判定する事前判定における制御負担も軽減されることになる。
【0217】
また、事前判定の場合の大当り判定およびリーチ判定では、ステップS143a,S153aにおいて現在の遊技状態が確変中か否かを判定するので、遊技状態に応じた事前判定の大当りおよびリーチの判定を確実に行うことができるようになる。すなわち、確変図柄で大当りとなって確変状態に移行されれば、その後に非確変図柄で大当りとなって非確変状態に移行されるまで、確実に事前判定用の高確率時の判定値を用いて大当り判定を行うことができる。また、非確変図柄で大当りとなって確変状態から非確変状態に移行されれば、その後に確変図柄で大当りとなって確変状態に移行されるまで、確実に事前判定用の低確率時の判定値を用いてリーチ判定を行うことができる。
【0218】
また、CPU56が、高確率時に、事前判定の場合の大当り判定を行う毎に、大当り判定テーブル(図13(A))の高確率時の判定値から任意の判定値を間引くことにより、事前判定の場合の大当り判定に用いる判定値の数を少なくするように構成されている場合には、事前判定における大当り予告を行うか否かの判定結果にランダム性を持たせることができるようになる。同様に、CPU56が、低確率時に、事前判定の場合のリーチ判定を行う毎に、リーチ判定テーブル(図13(B))の低確率時の判定値から任意の判定値を間引くことにより、事前判定の場合のリーチ判定に用いる判定値の数を少なくするように構成されている場合には、事前判定におけるリーチ予告を行うか否かの判定結果にランダム性を持たせることができるようになる。
【0219】
また、始動口スイッチ14aがオンする毎に(ステップS311)、CPU56は、各乱数を抽出して始動入賞記憶数に応じた保存領域に格納し(ステップS113)、可変表示が変動開始可能となる毎に(ステップS51)、保存領域に格納された始動入賞記憶の順番に、抽出された各乱数の値にもとづいて予告を行うか否かの事前判定の処理(ステップS53の予告設定処理におけるステップS124d,S126d,S136)を実行するように構成されている(S124c,S126c参照)。このような構成によれば、可変表示の開始時においてその後の遊技状態(確変中か否か)に応じた事前判定を行うことができる。
【0220】
また、CPU56は、所定の演出手段(可変表示装置9、スピーカ27など)によって予告演出が実行されているときには事前判定の処理を行わないように構成されているので(ステップS121,S122参照)、所定の予告演出を行うか否かの事前判定の処理を簡素化することができ、CPU56による制御負担を一層軽減することができる。
【0221】
また、大当り判定値またはリーチ判定値に合致する乱数値に関わる可変表示の開始条件が成立する順番を、保留中の可変表示のうちの何番目であるのかを検査回数カウンタを用いて特定し(ステップS124a,S124b,S126a,S126b)、検査回数カウンタによって特定された数と同数の実行回数を設定し(ステップS137)、その実行回数分の各可変表示において、複数回の可変表示に亘る所定の予告演出を実行するように構成されているので、予告演出の実行回数を適正な回数として、複数回の可変表示に亘って確実に連続予告を行うことができる。すなわち、連続予告演出の途中で大当りが発生してしまうようなことが確実に回避されるとともに、連続予告演出による最後の予告演出が出現する可変表示において大当りを発生させることが確実に可能となる。
【0222】
また、CPU56は、大当りとならないときであっても(ステップS124eのN)、また、はずれリーチともならないときであっても(ステップS126eのN)、図14(C)に示された判定値にもとづいて所定の割合で予告を行うと判定し(ステップS136のY)、予告演出(いわゆるガセの予告演出)を実行させることもある。このような場合、予告演出が実行されても必ずしも大当りやリーチとなるわけではないので、予告演出実行中や予告演出実行後の可変表示の表示結果に対する遊技者の興味を維持させて、遊技者の期待感を向上させることができる。なお、複数回の可変表示に亘る所定の予告演出が出現したら、連続予告を示す予告演出が出現する最後の可変表示において常に大当りまたはリーチとなるようにしてもよい。
【0223】
さらに、CPU56は、大当りやリーチとなるときであっても(ステップS124eのYまたはステップS126eのY)、図14(C)に示された判定値にもとづいて所定の割合で予告を行わないと判定し(ステップS136のN)、予告演出を実行させないこともある。このような場合、予告演出が行われずに大当りやリーチとなる可能性があるため、予告演出が行われないときでも遊技者の大当りやリーチへの期待感を維持させることができる。
【0224】
なお、上記の実施の形態に示された遊技機は、以下のような特徴的構成も備えている。
【0225】
遊技制御手段は、始動入賞記憶に基づいて今後実行されていることが決定されている可変表示の中の一部に大当りまたはリーチ(はずれリーチ)となるものが含まれているかを確認し、大当りまたはリーチとなるものがあり、かつ大当りまたはリーチとなるのが次回の可変表示の表示結果ではない場合に、所定の割合で連続予告を行うことに決定し、さらに連続予告における各可変表示の際に実行される各予告演出の演出態様をそれぞれ決定する。始動入賞記憶の一部について今後大当りまたはリーチとなることが決定されているものが含まれているかを確認する際には、可変表示が実行される時期が早いものから予め定められた所定数分(例えば5個分)を上限として確認処理を実行し、大当りまたはリーチとなることが決定されているものが確認されるとそこで確認処理を終了する。また、確認処理を行った回数を連続予告の実行回数に決定する。
【0226】
そして、遊技制御手段は、連続予告および予告態様を決定した場合には、今回の可変表示に関する予告についての決定結果を含む変動パターンコマンドを演出制御手段に向けて送信する。
【0227】
一方、演出制御手段は、遊技制御手段からの変動パターンコマンドにもとづいて今回の可変表示演出にて予告を行うか否かと、行う場合の今回の可変表示演出にて実行する予告演出の演出態様とを判定し、さらに予告演出で使用する演出手段を独自に決定する。
【0228】
例えば、始動入賞記憶数が「10」であり、その始動入賞記憶数に対応する全ての可変表示ではずれとなる場合を想定する。その場合、遊技制御手段は、確認処理(ステップS124b〜ステップS124gおよびステップS126b〜ステップS126g参照)を5回実行したあと、はずれ時の予告判定テーブルを使用して連続予告を行うか否か決定する処理を実行する(ステップS133〜ステップS136参照)。このように、始動入賞記憶数に対応する全ての可変表示についての確認処理は行わず、一部の可変表示についてのみ確認処理を行うことで、連続予告を行うか否かを決定している。よって、確認処理を実行するための制御負担が軽減される。特に、始動入賞記憶数が多い場合には、制御負担が大幅に軽減されるようになる。
【0229】
連続予告を行うことに決定した場合には(ステップS136のY参照)、確認処理の回数である「5」を連続予告の実行回数に決定し(ステップS137参照)、連続予告における各可変表示の際に実行される各予告演出の演出態様を決定する(ステップS139参照)。
【0230】
各予告演出の演出態様等を決定すると、遊技制御手段は、今回実行する予告演出に関する情報を含む変動パターンを決定し(ステップS78参照)、その変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御手段に向けて送信する(ステップS80,ステップS81参照)。演出制御手段は、変動パターンコマンドを受信すると、今回の可変表示演出にて予告を行うことに判定し(ステップS812のY参照)、実行する予告演出の演出態様についても判定する(ステップS813参照)。さらに、予告演出で使用する演出手段を決定する(ステップS815参照)。そして、可変表示演出を実行し、その中で予告演出を実行する。このようにして、1回目の予告演出が実行される。
【0231】
なお、2回目〜5回目については、始動入賞記憶にもとづく可変表示の表示結果の確認処理などは実行されない(上述したステップS122でNと判定されるため)。ただし、演出制御手段に送信される変動パターンコマンドには、その回で実行される予告演出の演出態様に関する情報を含む変動パターンコマンドが選択される(上述したステップS73で設定されたテーブルを用いて変動パターンが選択されるため)。従って、2回目〜5回目についても演出制御手段によって予告演出が実行される。そして、1回目〜5回目の可変表示において予告演出は出現するが表示結果は全てはずれとなる。すなわち、上記の例の場合、5回に亘って連続して予告演出を出現させる連続予告は、大当りとなることを複数回の可変表示にて連続的に報知していたにもかかわらず、連続予告演出の終了後に大当りとはならないいわゆるガセ予告となるのである。
【0232】
図14(C)に例示されたように、始動入賞記憶に基づく可変表示のうちの確認処理の対象となる可変表示の中に可変表示結果が大当りとなるものがある場合には、大当りとなるものがない場合に比べて、高い確率で連続予告が行われることが決定される。従って、連続予告の大当りの信頼度(連続予告が実行された場合に、実際に大当りが発生する割合)は高く、遊技者は、連続予告の発生によって大当りの発生を強く期待することができる。また、可変表示結果がリーチとなるものがある場合には、はずれとなる場合に比べて、高い確率で連続予告が行われることが決定される。従って、連続予告のリーチの信頼度(連続予告が実行された場合に、実際にリーチが発生する割合)は高く、遊技者は、連続予告の発生によってリーチの発生を期待することができる。
【0233】
なお、非確変大当りとなる場合に比べて、確変大当りとなる場合には、より高い確率で連続予告が行われることが決定されるようにしてもよい。このように構成すれば、確変大当りとなる場合には、連続予告が実行される確率も高くなり、遊技者にとってより信頼性の高い連続予告が実現される。すなわち、演出制御手段は、将来、大当りや確変大当りが出現することを示唆するような保留記憶数にもとづく演出を行うことができる。
【0234】
そして、演出制御手段は、連続予告を行うことが決定されている場合には、いずれの演出手段(可変表示装置9、ランプ・LED、スピーカ27)を用いるのかを独自に決定する。なお、演出用の可動部材が設けられている場合には、演出制御手段は、予告演出を実行する際に可動部材を用いるのか否かも独自に決定する。そして、変動パターン指定の演出制御コマンドを受信すると、可変表示装置9において特別図柄の変動が開始されるように制御し、連続予告を行うことに決定されている場合には、演出手段(可変表示装置9、ランプ・LED、スピーカ27)の一部または全部を用いて所定の演出態様で連続予告演出が実行されるように制御する。
【0235】
以上のような構成によれば、RAM55に形成された所定の保存領域に格納されている始動入賞記憶の全てについての判定を行うことなく、複数回の可変表示に亘った所定の予告演出を実行するか否かの判定処理を行うことができる。従って、複数回の可変表示に亘った所定の予告演出を実行するか否かの判定処理の処理負担を軽減させることができる。よって、複数回の可変表示に亘った所定の予告演出を実行するか否かの判定処理の処理期間が長期間とならないようにすることができ、判定処理を含む遊技制御処理(図6参照)を所定期間内(例えば2ms以内)に完了させることができるので、制御に支障を来すことを防止することができる。このことにより、制御に支障を来すことなく、複数回の可変表示に亘った所定の予告演出に関する決定やそのような演出の実行を行うことができるようになる。
【0236】
また、始動入賞記憶されている大当り判定用乱数およびリーチ判定用乱数についての判定回数が2回以上でなければ、連続予告を行うことに決定されないように構成されているので、複数回の可変表示に亘った所定の予告演出を実行するとの判定結果と、その判定結果にもとづく演出内容とを確実に合致させることができ、複数回の可変表示に亘った所定の予告演出を確実に実行することができるようになる。具体的には、判定回数が2回以上でない場合には、「大当りまたはリーチとなる可変表示がある」との判定結果がなされていたとしても、その判定結果を無効として連続予告を行わないと決定されるように構成しているので、連続予告の実行が不可能であるときに連続予告を実行しようとしてしまうことを防止することができ、連続予告を実行するか否かの判定結果と、判定結果にもとづく演出内容とを合致させることができる。すなわち、連続予告を行うことに決定したのにもかかわらず、予告演出が1回の可変表示でしか実行されず、複数回の可変表示に亘った所定の演出がなされないような事態を回避することができる。
【0237】
また、保留記憶中に大当り判定値またはリーチ判定値に合致する乱数値があった場合には、大当り判定値またはリーチ判定値に合致するか否かの判定を未だ行っていない他の乱数値が保留記憶中に存在していたとしても、大当り判定値またはリーチ判定値に合致するか否かの判定処理を終了するように構成されているので、判定処理の制御を簡素化することができ、保留記憶中の乱数値が大当り判定値またはリーチ判定値に合致するか否かの判定処理の制御負担を軽減させることができる。
【0238】
なお、保留記憶中に大当り判定値またはリーチ判定値に合致する乱数値があった場合であっても判定処理を継続し、全ての乱数値について判定するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶中に大当り判定値またはリーチ判定値に合致する乱数値があるとの判定を最初にしたときの検査回数カウンタのカウント値を保存しておくようにして、保存したカウント値が2以上であるか否かをステップS134にて判定するようにすればよい。
【0239】
なお、上述した実施の形態では、図18および図19の予告設定処理にて説明したように、保留記憶中の大当り判定用乱数値およびリーチ判定用乱数値を用いた判定処理(ステップS124b〜ステップS124gおよびステップS126b〜ステップS126gのループ処理)を実行したあと、検査回数が所定数以上(例えば2以上)でなかった場合には、上記の判定処理での判定結果にかかわらず連続予告演出を行わないことに決定するように構成(つまり、判定処理の判定結果を無効とする構成)されているが、図46に示すように、始動入賞カウンタが所定数以上であるときに限って(ステップS122aのY)、ステップS123aの処理に移行し、上記の判定処理を行うようにしてもよい。すなわち、始動入賞カウンタが所定数以上でないときには(ステップS122aのN)、保留記憶中の大当り判定用乱数値およびリーチ判定用乱数値を用いた判定処理(ステップS124b〜ステップS124gおよびステップS126b〜ステップS126gのループ処理)を実行しない構成(つまり、判定処理を実行するための実行手段を無効とする構成)としてもよい。上記のように構成した場合であっても、判定処理を実行するための制御負担を軽減させることができるとともに、複数回の可変表示に亘った所定の予告演出を実行するとの判定結果と、その判定結果にもとづく演出内容とを確実に合致させることができ、複数回の可変表示に亘った所定の予告演出を確実に実行することができるようになる。また、無駄な処理が実行されてしまうことを防止することができ、制御負担がさらに軽減されるようになる。
【0240】
また、上記の実施の形態では、演出制御手段は、連続予告演出に用いる演出手段を独自に決定する構成としていたが、遊技制御手段が使用する演出手段を決定するようにしてもよい。
【0241】
また、上記の実施の形態では、連続予告演出は、実行回数分だけ、複数回の特別図柄の可変表示に亘って連続的に実行されたが、複数回の特別図柄の可変表示に亘って間欠的(例えば3回の可変表示における1回目と3回目)に実行されるようにしてもよい。
【0242】
また、上記の実施の形態では、可変表示装置9による連続予告の演出をキャラクタによって行ったが、予告演出はどのような形態のものであってもよく、例えば、すべり演出(低速変動状態において数図柄分高速変動させる演出)や、もどり演出(図柄の停止位置を通り過ぎたあと逆向きに変動させる演出)などのような特別図柄の変動態様を変化させることで予告演出を行うようにしてもよい。また、背景を変化させることによって予告演出を行うようにしてもよい。また、キャラクタによる予告演出と、その他の可変表示装置9による予告演出とをともに実行するようにしてもよい。
【0243】
また、上記の実施の形態では、始動入賞記憶数を最大20個であるとしていたが、19個以下あるいは21個以上とされていてもよい。さらに、あらかじめ定められた所定条件の成立によって、始動入賞記憶数の上限が変化するように構成されていてもよい。具体的には、例えば、通常時は最大20個であるが、大当りが発生した場合には、大当り遊技状態が終了するまで、最大40個となるようにすることが考えられる。
【0244】
また、上記の実施の形態では、処理数の最大値を5としていたが(ステップS123c,S125c参照)、始動入賞記憶数の最大値未満の数であれば、いくつであってもよい。
【0245】
また、上記の実施の形態では、発光体制御に関して演出用CPU101とバス接続されるランプドライバ基板35を設け、音制御に関してデータROMが搭載されている音声出力基板70に対して演出用CPU101からデータ(音番号データ)を出力するように構成したが、双方を同様の構成にしてもよい。すなわち、発光体制御に関しても音制御に関しても演出用CPU101とバス接続されるそれぞれのドライバ基板を設けたり、発光体制御に関しても音制御に関してもそれぞれの基板にデータROMを搭載して演出用CPU101からデータ(制御データ番号を指定するデータ)を出力するように構成してもよい。
【0246】
上記の実施の形態では、遊技制御手段が、特別図柄の変動開始時において、特別図柄通常処理(図17)の予告設定処理(ステップS53ならびに図18および図19)にて大当りとするか否か等を事前に判定するとともに、その判定結果にもとづいて連続予告を行うか否か等を決定するように構成されていた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、遊技制御手段が、始動入賞時において、始動口スイッチ通過処理(図12参照)の一部の処理(入賞時演出設定処理)において大当りとするか否か等を事前に判定し、演出制御手段が、遊技制御手段による上記の判定結果にもとづいて連続予告を行うか否か等を決定するように構成されていてもよい。以下、そのような構成について説明する。
【0247】
図47は、始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。図47に示す始動口スイッチ通過処理では、図12に示した始動口スイッチ通過処理とは異なり、ステップS114の処理の後に、入賞時演出設定処理(ステップS115)が実行される。その他の処理(ステップS111〜S114)は、図12で説明した場合と同様である。
【0248】
図48は、入賞時演出設定処理を示すフローチャートである。入賞時演出設定処理において、CPU56は、まず、始動入賞があったことを示す入賞ありフラグをセットする(ステップS171)。入賞ありフラグは、特別図柄プロセス処理の終了後に実行される記憶処理(ステップS31)で参照される。次いで、CPU56は、ランダム1(大当り判定用乱数)を生成するためのカウンタからランダム1を抽出し(ステップS172)、大当り判定モジュールを実行する。すなわち、大当り判定サブルーチンをコールする(ステップS173)。なお、当該大当り判定は、事前判定の大当り判定であるので、図14(A)に示された事前判定用の大当り判定テーブルが使用される(ステップS143b,S143c)。大当り判定モジュールにおいてランダム1の値にもとづいて大当りとなると判定された場合には(ステップS174)、確変大当りとなるか否か判定する(ステップS175)。
【0249】
この実施の形態では、左中右の特別図柄は、それぞれ、「0」〜「11」の12通りあって、可変表示装置9において「0」から順に特別図柄の表示が変化することによって特別図柄の変動が実現される。なお、特別図柄の変動中において、表示図柄の表示は非連続的に変化してもよい。また、特別図柄の最終停止図柄(確定図柄)が左中右揃った場合に大当りとなり、左右が揃った場合にリーチとなる。そして、大当りとなる場合において、奇数図柄で揃ったときには、大当り遊技終了後に高確率状態に移行する。また、高確率状態において、大当りが発生すると、または、所定回の特別図柄の変動が行われると高確率状態は終了し低確率状態に戻る。
【0250】
従って、ステップS175では、CPU56は、ランダム3(大当り図柄決定用乱数)を抽出し、抽出した乱数にもとづいて大当り図柄を判定し、判定結果が奇数図柄であれば確変大当りとなると判定する。確変大当りとならないと判定した場合には、非特定大当り入賞指定コマンドを示すデータを入賞コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS176)。確変大当りとなると判定した場合には、特定大当り入賞指定コマンドを示すデータを入賞コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS177)。
【0251】
ステップS174において大当りとしないと判定された場合には、ランダム5(リーチ判定用乱数)を生成するためのカウンタからランダム5を抽出し(ステップS181)、リーチ判定モジュールを実行する。すなわち、リーチ判定サブルーチンをコールする(ステップS182)。なお、当該リーチ判定は、事前判定のリーチ判定であるので、図14(B)に示された事前判定用のリーチ判定テーブルが使用される(ステップS153b,S153c)。リーチ判定モジュールにおいてランダム5の値にもとづいてリーチとなると判定された場合には(ステップS183)、リーチ入賞指定コマンドを示すデータを入賞コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS184)。リーチとならないと判定された場合には、はずれ入賞指定コマンドを示すデータを入賞コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS185)。
【0252】
そして、RAM55に入賞コマンドとしてセットされたデータを、RAM55の入賞時演出用バッファとして定められている領域に格納する(ステップS186)。なお、入賞時演出用バッファに格納されたデータは、特別図柄プロセス処理の終了後に実行される記憶処理(ステップS31)で参照される。
【0253】
図49は、2msタイマ割込処理における記憶処理(ステップ31)を示すフローチャートである。図49に示す記憶処理において、ステップS161〜S164の処理は、図25で説明した処理と同様であるため、その説明を省略する。CPU56は、入賞ありフラグがセットされている場合には(ステップS165)、入賞時演出用バッファに格納されている入賞コマンドに応じたデータに対応した入賞コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS166)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS167)。コマンドセット処理を実行することによって選出制御コマンドが演出制御基板80に送信される。この実施の形態では、演出制御手段に送信されうる各演出制御コマンドはROMのコマンド送信テーブルに格納されている。また、コマンドセット処理では、CPU56は、ポインタが示すROM54のアドレスに格納されている演出制御コマンドデータを、演出制御コマンドデータを出力するための出力ポートに設定するとともに、コマンドを送信することを示す演出制御INT信号を出力する。
【0254】
以上の処理によって、始動入賞記憶数が変化したときには、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS161〜S163)。また、始動入賞記憶数が増加したときには、特定大当り入賞指定、非特定大当り入賞指定、リーチ入賞指定またははずれ入賞指定の演出制御コマンドが送信される(図47に示されたステップS112,S115、図48、および図49に示されたステップS166,S167参照)。なお、この実施の形態では、大当りではない場合には、リーチ入賞指定またははずれ入賞指定の表示制御コマンドが送信されるが、大当りではない場合には常にはずれ入賞指定の表示制御コマンドが送信されるようにしてもよい。以下、特定大当り入賞指定、非特定大当り入賞指定、リーチ入賞指定およびはずれ入賞指定の演出制御コマンドを、入賞時判定結果コマンドまたは判定結果コマンドということがある。
【0255】
なお、始動入賞が発生した時点で判定される大当りおよびリーチ(ステップS173,S182参照)は、可変表示装置9における可変表示開始を開始させるための条件(実行条件であって開始条件ではない)の成立にもとづいて決定されたものである。可変表示装置9において可変表示を開始できる条件(開始条件)が成立したときには、あらためて、大当りとするか否か、またはずれリーチとするか否かが決定される(ステップS57,S65参照)。そして、その決定結果にもとづいて実際の可変表示の表示結果が導出される(ステップS62,S67,S68参照)。ただし、可変表示の開始条件が成立したときに用いられる乱数値は、可変表示の実行条件が成立したときに抽出され保存領域に保存された値である。従って、可変表示の開始条件が成立したときの確変大当りとするか否かと、非確変大当りとするか否かと、はずれリーチとするか否かの決定結果は、可変表示の実行条件が成立したときの決定結果と同じになる。
【0256】
なぜなら、可変表示の開始条件が成立したときに用いられる所定の数値データを抽出する処理であるステップS113の処理と、可変表示の実行条件成立時の判定に相当する入賞時演出設定処理とは1回のタイマ割込処理内で完了し、その間変化しないからである。
【0257】
また、遊技制御手段は、保留記憶数コマンドとしての始動入賞記憶数指定コマンドを判定結果コマンドよりも先に送信する(記憶処理においてステップS162,S163の処理をステップS166,S167の処理よりも先に実行)。よって、演出制御手段は、最新の保留記憶数にもとづいて連続予告に関する決定を行うことができる。
【0258】
図47〜図49に示す構成では、遊技制御手段は、始動入賞の発生を検出すると、入賞時演出設定処理において、その始動入賞にもとづく抽選結果(その始動入賞にもとづいて将来実行される特別図柄の変動の結果、大当りとなるか否か、リーチとなるか否か)を判定する。このとき、図14(A)(B)に示された事前判定用のテーブルが判定に使用される。判定結果にもとづく判定結果コマンド(はずれ入賞コマンド、リーチ入賞コマンド、非特定大当り入賞コマンドまたは特定大当り入賞コマンド)が演出制御基板80の演出制御手段に送信される。なお、判定結果コマンドの送信前に、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドが送信される。そして、特別図柄の可変表示の開始条件が成立すると、遊技制御手段から演出制御手段に、特別図柄の変動開始を示す変動パターン指定の演出制御コマンドが送信される。
【0259】
演出制御手段は、始動入賞記憶指定の演出制御コマンドを受信すると、自身が管理している始動入賞記憶数を更新するとともに、連続予告の判定(予告判定処理)を行う。演出制御手段は、連続予告の判定において、連続予告を行うかどうかを判定するとともに、連続予告の実行回数についても決定する。
【0260】
演出制御手段は、遊技制御手段から送信された変動パターン指定の演出制御コマンドを受信すると、可変表示装置9において特別図柄の変動が開始されるように制御する。演出制御手段は、連続予告の判定の結果、連続予告を行うことに決定されている場合には、可変表示装置9や他の演出手段を用いて所定の演出態様で連続予告演出が実行されるように制御する。連続予告の判定で連続予告の実行回数が決定されており、演出制御手段は、変動パターン指定の演出制御コマンドを受信する度に、実行回数分の連続予告演出が実行されるように制御する。
【0261】
さらに、上記の実施の形態には、以下のような特徴的態様も開示されている。
【0262】
可変表示の実行条件は成立しているが未だ可変表示の開始条件が成立していない可変表示の開始を保留し、保留されている保留可変表示は、可変表示の開始条件が成立する毎(例えば、可変表示演出が終了する毎)に、可変表示の実行条件が成立した順番で順次開始される構成の遊技機。そのような遊技機では、始動入賞した順番に、始動入賞にもとづく可変表示演出が実行される。
【0263】
演出制御手段を搭載した演出制御基板(例えば演出制御基板80)と、演出制御基板から出力される信号にもとづいて、演出手段を動作させるための動作信号を生成するドライバ基板(例えばランプ・LED、スピーカ27、可動部材を駆動する駆動信号)とを別個に備えた構成の遊技機。そのような遊技機では、双方の基板のうち演出制御基板のみを交換するだけで機種変更を行うことが可能である。
【0264】
演出制御手段は演出制御用CPUを含み、ドライバ基板(例えばランプドライバ基板35)には演出制御用CPUとバス接続される出力ポート(例えば出力ポート352)が搭載されている遊技機。そのような遊技機では、ドライバ基板の汎用性をより高めることができる。
【0265】
ドライバ基板に、演出手段としての音出力手段(例えばスピーカ27)から出力される音を生成するためのデータを記憶した音データROM(例えば音声データROM704)と、演出制御手段から出力される音指定データ(例えば音番号データ)にもとづいて音データROMに記憶されているデータを選択し、選択したデータにもとづいて音出力手段を制御する音声合成用ICとが搭載された遊技機。そのような遊技機では、演出制御基板に搭載された演出制御手段の負担を軽減することができる。
【0266】
演出決定手段が、変動パターンコマンドにより所定の表示結果(例えば大当り)が特定される場合には、所定の表示結果にならないことが特定される場合に比べて、所定の演出(例えば連続予告演出)を実行可能な複数種類の演出手段のうち複数の演出手段を選択する割合を、1つの演出手段を選択する割合よりも高くする遊技機。そのような遊技機では、所定の演出を実行する演出手段の数が多くなると、遊技者に高い期待感を与えることができる。
【0267】
演出決定手段が、変動パターンコマンドにより所定の表示結果が特定される場合には、所定の表示結果にならないことが特定される場合に比べて、所定の演出を実行可能な複数種類の演出手段のうちの特定の演出手段(例えば図36に示す「全て」)を選択する割合を、他の演出手段を選択する割合よりも高くする遊技機。そのような遊技機では、特定の演出手段により所定の演出が実行されると、遊技者に高い期待感を与えることができる。
【0268】
なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技機1は、始動入賞にもとづいて可変表示装置9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であり、かつ、プリペイドカードによって球貸しを行うカードリーダ(CR:Card Reader )式の第1種パチンコ遊技機であったが、プリペイドカードによって球貸しを行うCR式パチンコ遊技機だけでなく、現金によって球貸しを行うパチンコ遊技機にも適用可能である。さらに、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0269】
また、上述した実施の形態において、「特別遊技状態」とは、大当りとなりやすい遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、「特別遊技状態」は、例えば、特別図柄が大当り図柄で揃う確率が高確率状態とされる確変状態、単位時間あたりの普通図柄の変動回数が高められる時短状態、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められる開放延長状態などの大当りとなる確率が高められている高確率状態である。なお、時短状態は、可変入賞球装置15の開放回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。また、同様に、開放延長状態は、可変入賞球装置15の開成期間や開成回数が高められていることから単位時間あたりの入賞回数が増加し、単位時間あたりの特別図柄の可変表示回数が高められるので、大当りとなる確率が高められている状態といえる。
【0270】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、遊技制御手段が、可変表示の表示態様の決定に用いられる数値データを所定の数値範囲で更新する数値データ更新手段と、可変表示の実行条件の成立時に、数値データ更新手段から数値データを抽出する数値データ抽出手段と、数値データ抽出手段が抽出した数値データを格納する数値データ格納手段と、可変表示の実行条件の成立時に、数値データ抽出手段によって抽出された数値データが、可変表示の表示態様としてリーチ可変表示を実行したのち表示結果を特定の表示結果とすることを決定するための特定の判定値と合致するか否か、および特定の判定値と合致しないときに可変表示の表示態様としてリーチ可変表示を実行したのち表示結果を特定の表示結果以外の表示結果とすることを決定するためのリーチ判定値と合致するか否かを判定する実行条件成立時判定処理を実行する実行条件成立時判定手段と、可変表示の開始条件の成立時に、数値データ格納手段に格納されている数値データが特定の判定値と合致するか否か、および特定の判定値と合致しないときにリーチ判定値と合致するか否かにもとづいてリーチ可変表示を実行するか否かを決定する開始条件成立時決定処理を実行する開始条件成立時決定手段とを含み、遊技制御手段は、実行条件成立時判定手段による判定結果を特定可能な判定結果コマンドと、可変表示の実行条件が成立したが未だ開始されていない識別情報の可変表示の回数である保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドとを演出制御手段に送信可能であって、可変表示の実行条件が成立した場合に、保留記憶数コマンドと判定結果コマンドとを送信し、演出制御手段は、保留記憶数コマンドにもとづいて保留記憶数を表示する保留記憶数表示手段の制御を行う保留記憶数表示制御手段と、保留記憶数コマンドと判定結果コマンドにもとづいて、当該判定結果コマンドに対応する可変表示の実行条件の成立にもとづいて実行される可変表示および該可変表示の実行以前に実行される可変表示において所定の予告演出を実行させるか否かと予告演出実行される可変表示の回数の決定を行う予告決定処理を、予告演出が実行されていないことを条件に実行する予告決定手段と、開始条件成立時決定手段によってリーチ可変表示を実行する旨の決定がされたとき、識別情報の可変表示としてリーチ可変表示を実行する表示状態制御手段とを含み、開始条件成立時決定手段が用いるリーチ判定値の数は、遊技状態が特定遊技状態になる確率の高い特別遊技状態でないときには、特別遊技状態のときよりも多く、実行条件成立時判定手段が、特別遊技状態でないときには、開始条件成立時決定手段によって特別遊技状態でないときにリーチ判定値として用いられる定値の数よりも少ない数の定値を用いて実行条件成立時判定処理を実行し、特別遊技状態のときには、開始条件成立時決定手段によって特別遊技状態のときにリーチ判定値として用いられる判定値の数と同じ数の判定値を用いて実行条件成立時判定処理を実行するように構成されているので、事前にリーチ可変表示となることを報知する予告演出を行うことによる遊技の興趣を向上させることができるとともに、実行条件成立時判定処理の簡略化による制御負担の軽減を図ることができる。
【0271】
請求項2記載の発明では、実行条件成立時判定手段が、遊技状態が特別遊技状態であるか否かを判定する遊技状態判定手段を含むので、遊技状態に応じた実行条件成立時判定処理を確実に実行することができるようになる。
【0272】
請求項3記載の発明では、実行条件成立時判定手段が、特別遊技状態でないときに、開始条件成立時決定手段によって特別遊技状態でないときに用いられるリーチ判定値から、実行条件成立時判定処理を行う毎に任意のリーチ判定値を間引くことにより、実行条件成立時判定処理に用いるリーチ判定値の数を少なくするように構成されているので、確実にリーチ判定値の数を少なくすることができるとともに、実行条件成立時判定処理の判定結果にランダム性を持たせることができる。
【0275】
請求項記載の発明では、行条件成立時判定手段がリーチ判定値に合致していると判定した数値データにもとづく可変表示の開始条件が成立する順番を特定する順番特定手段と、予告決定手段により演出手段に所定の予告演出を実行させると決定されたときに、順番特定手段によって特定された順番までの各可変表示において、所定の予告演出を演出手段により実行させる予告演出実行手段とが設けられているので、複数回の可変表示において確実に予告演出を実行させることができる。
【0276】
請求項記載の発明では、予告決定手段が、実行条件成立時判定手段によってリーチ判定値と合致しない旨の判定がされたときであっても、所定の割合で演出手段に所定の予告演出を実行させる旨の決定をするように構成されているので、リーチとなるとき以外のときでも予告演出が実行されるようになり、遊技者の期待感を向上させることができる。
【0277】
請求項記載の発明では、予告決定手段が、実行条件成立時判定手段によってリーチ判定値と合致する旨の判定がされたときであっても、所定の割合で演出手段に所定の予告演出を実行させない旨の決定をするように構成されているので、予告演出が実行されずにリーチとなることもあるため、予告演出が実行されないときでも遊技者の期待感を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図4】 演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図5】 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図6】 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図7】 各乱数を示す説明図である。
【図8】 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである
【図9】 変動パターンの一例を示す説明図である。
【図10】 変動パターン種別選択テーブルの一例を示す説明図である。
【図11】 変動パターン種別テーブルの一例を示す説明図である。
【図12】 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
【図13】 大当り判定テーブルおよびリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図14】 事前判定用の大当り判定テーブル、事前判定用のリーチ判定テーブルおよび予告判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図15】 大当り判定モジュールを示すフローチャートである。
【図16】 リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。
【図17】 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。
【図18】 予告設定処理を示すフローチャートである。
【図19】 予告設定処理を示すフローチャートである。
【図20】 特別図柄停止図柄設定処理を示すフローチャートである。
【図21】 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。
【図22】 予告時変動パターン種別テーブル選択処理を示すフローチャートである。
【図23】 大当り時変動パターン種別テーブル選択処理を示すフローチャートである。
【図24】 はずれ時変動パターン種別テーブル選択処理を示すフローチャートである。
【図25】 記憶処理を示すフローチャートである。
【図26】 演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。
【図27】 制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図28】 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図29】 可変表示装置を用いた連続予告演出の例を示す説明図である。
【図30】 ランプ・LEDを用いた予告演出の例を示す説明図である。
【図31】 スピーカを用いた予告演出の例を示す説明図である。
【図32】 演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図33】 コマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図34】 コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図35】 予告乱数カウンタを示す説明図である。
【図36】 演出手段決定用テーブルの構成例を示す説明図である。
【図37】 変動パターンコマンドと予告演出の演出態様との関係を示す説明図である。
【図38】 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図39】 プロセスデータの一構成例を示す説明図である。
【図40】 変動パターンコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図41】 予告選択処理を示すフローチャートである。
【図42】 全図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図43】 図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図44】 全図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図45】 音番号データの一例を示す説明図である。
【図46】 予告設定処理の他の例を示すフローチャートである。
【図47】 始動口スイッチ通過処理の他の例を示すフローチャートである。
【図48】 入賞時演出設定処理を示すフローチャートである。
【図49】 記憶処理の他の例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
9 可変表示装置
27 スピーカ
28a 天枠ランプ
28b 左枠ランプ
28c 右枠ランプ
31 主基板
35 ランプドライバ基板
56 CPU
70 音声出力基板
80 演出制御基板
101 演出制御用CPU

Claims (6)

  1. 各々が識別可能な複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示手段を備え、あらかじめ定められている可変表示の実行条件が成立した後、可変表示の開始条件の成立にもとづいて複数種類の識別情報の可変表示を開始し、当該複数種類の識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となる遊技機であって、
    遊技制御プログラムにもとづいて遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記遊技制御手段が送信する識別情報の可変表示の表示態様を示すコマンドにもとづいて、識別情報の可変表示に関わる演出を実行可能な演出手段を制御する演出制御手段と、
    を備え、
    前記遊技制御手段は、
    可変表示の表示態様の決定に用いられる数値データを所定の数値範囲で更新する数値データ更新手段と、
    前記可変表示の実行条件の成立時に、前記数値データ更新手段から前記数値データを抽出する数値データ抽出手段と、
    前記数値データ抽出手段が抽出した前記数値データを格納する数値データ格納手段と、
    前記可変表示の実行条件の成立時に、前記数値データ抽出手段によって抽出された数値データが、可変表示の表示態様としてリーチ可変表示を実行したのち表示結果を前記特定の表示結果とすることを決定するための特定の判定値と合致するか否か、および前記特定の判定値と合致しないときに可変表示の表示態様として前記リーチ可変表示を実行したのち表示結果を前記特定の表示結果以外の表示結果とすることを決定するためのリーチ判定値と合致するか否かを判定する実行条件成立時判定処理を実行する実行条件成立時判定手段と、
    前記可変表示の開始条件の成立時に、前記数値データ格納手段に格納されている前記数値データが前記特定の判定値と合致するか否か、および前記特定の判定値と合致しないときに前記リーチ判定値と合致するか否かにもとづいてリーチ可変表示を実行するか否かを決定する開始条件成立時決定処理を実行する開始条件成立時決定手段とを含み、
    前記遊技制御手段は、前記実行条件成立時判定手段による判定結果を特定可能な判定結果コマンドと、可変表示の実行条件が成立したが未だ開始されていない識別情報の可変表示の回数である保留記憶数を特定可能な保留記憶数コマンドとを前記演出制御手段に送信可能であって、前記可変表示の実行条件が成立した場合に、前記保留記憶数コマンドと前記判定結果コマンドとを送信し、
    前記演出制御手段は、
    前記保留記憶数コマンドにもとづいて前記保留記憶数を表示する保留記憶数表示手段の制御を行う保留記憶数表示制御手段と、
    前記保留記憶数コマンドと前記判定結果コマンドにもとづいて、当該判定結果コマンドに対応する可変表示の実行条件の成立にもとづいて実行される可変表示および該可変表示の実行以前に実行される可変表示において所定の予告演出を実行させるか否かと前記予告演出実行される可変表示の回数の決定を行う予告決定処理を、前記予告演出が実行されていないことを条件に実行する予告決定手段と、
    前記開始条件成立時決定手段によってリーチ可変表示を実行する旨の決定がされたとき、識別情報の可変表示としてリーチ可変表示を実行する表示状態制御手段とを含み、
    前記開始条件成立時決定手段が用いる前記リーチ判定値の数は、遊技状態が前記特定遊技状態になる確率の高い特別遊技状態でないときには、特別遊技状態のときよりも多く、
    前記実行条件成立時判定手段は、前記特別遊技状態でないときには、前記開始条件成立時決定手段によって前記特別遊技状態でないときに前記リーチ判定値として用いられる定値の数よりも少ない数の定値を用いて前記実行条件成立時判定処理を実行し、前記特別遊技状態のときには、前記開始条件成立時決定手段によって前記特別遊技状態のときに前記リーチ判定値として用いられる判定値の数と同じ数の判定値を用いて前記実行条件成立時判定処理を実行する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記実行条件成立時判定手段は、遊技状態が前記特別遊技状態であるか否かを判定する遊技状態判定手段を含む
    請求項1記載の遊技機。
  3. 前記実行条件成立時判定手段は、前記特別遊技状態でないときに、前記開始条件成立時決定手段によって前記特別遊技状態でないときに用いられるリーチ判定値から、前記実行条件成立時判定処理を行う毎に任意のリーチ判定値を間引くことにより、前記実行条件成立時判定処理に用いるリーチ判定値の数を少なくする
    請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 前記実行条件成立時判定手段が前記リーチ判定値に合致していると判定した数値データにもとづく可変表示の開始条件が成立する順番を特定する順番特定手段と、
    前記予告決定手段により前記演出手段に前記予告演出を実行させると決定されたときに、前記順番特定手段によって特定された順番までの各可変表示において、前記予告演出を前記演出手段により実行させる予告演出実行手段とを備えた
    請求項1から請求項のうちのいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記予告決定手段は、前記実行条件成立時判定手段によって前記リーチ判定値と合致しない旨の判定がされたときであっても、所定の割合で前記演出手段に前記予告演出を実行させる旨の決定をする
    請求項1から請求項のうちのいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記予告決定手段は、前記実行条件成立時判定手段によって前記リーチ判定値と合致する旨の判定がされたときであっても、所定の割合で前記演出手段に前記予告演出を実行させない旨の決定をする
    請求項1から請求項のうちのいずれかに記載の遊技機。
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