JP4827181B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像装置に関し、特に、撮像光学系に成形光学素子を含む銀塩カメラ、デジタルカメラ、内視鏡、顕微鏡の撮像装置等の撮像装置に関するものである。
図20は、従来の撮像光学系の1例を示す概略断面図である。物体側(同図中左側)から順に、正の焦点距離を有する第1レンズ群G1と、絞りSを挟んで、負の焦点距離を有する第2レンズ群G2とから構成されている。第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の第1レンズL1、負の第2レンズL2、次に貼り合せ面を有する正の第3レンズL3と第4レンズL4から構成され、第2レンズ群G2は、撮像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第5レンズL5と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズの第6レンズL6から構成されている。被写体から発した光は、図20の第1レンズL1〜第6レンズL6を透過して、CCDイメージセンサが置かれた撮像面6に結像することで、被写体像が撮影される。
ところで、近年の撮像光学系は小型化・軽量化・低コスト化の傾向にあり、それに伴い撮像光学系に用いられる光学素子にも、通常の研磨光学素子に比べて量産性と低コストに優れた成形光学素子が多用されるようになっている。この成形光学素子を作製する場合は、金型を製作した上で、ガラスや樹脂を成形して製造する方法が好ましい。
このような成形に用いる金型の切削による加工においては、工程を簡略化し、高い加工精度を維持するために、加工工具を一定方向に等ピッチで操作して切削するか、若しくは、一定速度で回転している金型部材に対して加工工具を等速度で操作して切削することによって、連続加工するのが一般的である。
しかしながら、加工工具を一定方向に等ピッチで操作して切削するか、若しくは、一定速度で回転している金型部材に対して加工工具を等速度で操作して切削することによって金型を製造する場合、その送りピッチ若しくは回転速度と送り速度に応じて周期性のある微小な筋が発生する。
この筋を持つ金型を用いてガラスや樹脂を成形すると、筋が転写されて成形光学素子にも周期性のある筋が発生する。
このような筋を有する成形光学素子が用いられたデジタルカメラの撮像装置で日光や高輝度の照明を撮影すると、この筋が原因となって成形光学素子面で回折光が発生し、図22に示すように、本来の光源像10とは異なる位置に回折光が同時に入射し、不要光像11を形成する。なお、図22においては、撮像光学系7に図20の光学系を用い、その第7光学面(第4レンズL4の撮像面側の面)r7 に周期性のある筋2があるものとしている。
このように成形光学素子面に周期性のある筋2が発生すると、図22に示したように、不要光が発生し画質が低下するという問題があった。
この不要光像低減対策として、従来は、研磨工程によってこの筋を除去する方法が用いられている。しかしながら、この手法では、設計面形状が崩れることで解像力を低下させる恐れがある。
なお、ラインセンサを用い、矩形状の光学素子を用いる画像読取装置の場合に、このような周期性のある筋がある光学素子を用いた場合に、その筋による回折光の影響をなくすことが特許文献1で提案されているが、本発明のように2次元受光素子を用いる撮像装置に適用することはできない。
特開2005−331715号公報
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、成形光学素子が研磨加工を行わずに周期性のある筋を有していても回折現象の影響を受けずに良好な画質を得ることができる撮像装置を提供することである。
本発明の第1の撮像装置は、複数の画素が2次元的に配列され、各画素で光電変換する受光素子が配置された撮像面に撮像光学系により被写体像を形成する撮像装置であって、
前記撮像光学系は、光学面に周期性のある筋が形成される製造工程を経て製造された成形光学素子を備え、
前記撮像光学系に輝度値が前記受光素子の飽和感度を越える高輝度な被写体光が入射したときに、前記撮像面上において、前記光学面に前記筋を有していないとしたときの前記高輝度な被写体光に係る被写体像の領域内に、前記高輝度な被写体光に基づく前記光学面の前記筋による不要光像が形成されるようにしたことを特徴とするものである。
この場合、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の集光発散特性を定める光学パラメータ、又は、前記筋の周期の少なくとも一方のパラメータに基づいて、前記不要光像が前記光学面に前記筋を有していないとしたときの前記高輝度な被写体光に係る被写体像の領域内に形成されるようにすることが望ましい。
図1は、この撮像装置において被写体像と不要光像が形成される様子を示す図であり、(a)は光軸に沿った断面図、(b)は撮像面上の像の配置を示す図である。撮像光学系7は、光学面に周期性のある筋2が形成されている成形光学素子1と、その周期性のある筋2を持つ光学面から撮像面6までに含まれる光学系5とからなるものであり、周期性のある筋2は成形光学素子1を成形する金型加工工程で生じたものである。
このような撮像装置において、撮像光学系7に輝度値が撮像面6に配置する受光素子の飽和感度を越える高輝度な被写体光が入射したときの周期性のある筋2による不要光(回折光)4に基づく不要光像を符号11で示し、成形光学素子1の光学面に周期性のある筋2がない場合にこのような高輝度な被写体光が入射したときの被写体光3による被写体像の領域を符号10で示すと、図1に示すように、不要光像11は撮像面6における被写体像の領域10内に形成されるように、撮像装置の各種パラメータを設定する。
このような設定がない場合、図2に示すように、不要光像11は撮像面6内の被写体像の領域10とは異なる位置に形成され、その不要光像11が目立ってしまう。
ここで、図3に示すように、周期性のある筋2の周期dが長い程回折角は小さく、光学系5の第1面での不要光4の光線高hFが低くなるために、不要光像11は被写体像の領域10付近に形成され、目立たなくなる。
さらに、周期性のある筋2を持つ光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータに基づいて、撮像面6における不要光像11が被写体像の領域10内に形成されるようにできる。
図4に示すように、筋2を持つ光学面から撮像面6までに含まれる光学系5が凸パワーを持つ場合はその中の正パワーの面の曲率Rが大きい程光線は大きく屈折し、不要光像11は撮像面6内の被写体像の領域10付近に形成され、目立たなくなる。
また、図5に示すように、筋2を持つ光学面からその後の光学系5の第1面との距離SFが短い程、光学系5の第1面での不要光の光線高hFが低くなり、不要光像11は被写体像の領域10付近に形成され、目立たなくなる。
図4、図5で例示したように、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータに基づいて、撮像面6における不要光像11が被写体像の領域10内に形成されるようにして、目立たなくすることができる。
ここで、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータとしては、具体的には、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)を指す。
以上のようにして、光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに不要光を目立たなくさせることができる。
以上において、前記被写体像の光強度ピーク位置と前記不要光像の光強度ピーク位置との距離をΔt、前記被写体像の光強度ピーク位置と前記被写体像の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離をPとしたとき、P>Δtなる関係を満足するように前記不要光像を形成することが望ましい。
図6に距離Δt、Pの関係を示すように、被写体像の光強度ピーク位置と被写体像の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離Pよりも、被写体像の光強度ピーク位置と不要光像の光強度ピーク位置との距離Δtが短くなるようにすることで、不要光像11が撮像面6における被写体像の領域10内に形成される。
このように構成することで、成形光学素子1の光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに不要光を目立たなくさせることができる。
以上において、前記不要光像の光強度ピーク位置における前記被写体像の光強度をI1、前記不要光像の光強度をI2としたとき、I1>I2なる関係を満足するように前記不要光像を形成することが望ましい。
図7に距離I1、I2の関係を示すように、被写体像の光強度ピーク位置からI1=I2となる位置までの被写体像の光強度ピーク位置からの距離Kよりも、被写体像の光強度ピーク位置と不要光像の光強度ピーク位置との距離Δtが短くなるように、すなわち、I1>I2を満たすようにすることで、不要光像11が撮像面6における被写体像の領域10内に形成される。
このように構成することで、不要光強度が強い場合にも、光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに不要光を目立たなくさせることができる。
以上において、前記撮像光学系を経て前記撮像面に到達する最長波長に対して前記不要光像に対する特性が定められることが望ましい。
図8に示すように、撮像面6における不要光像の形成位置は波長毎に異なり、長波長(赤色)程被写体像から遠ざかる。撮像光学系を経て撮像面に到達する最長波長の不要光が、撮像面6における被写体像の領域10内に形成されれば、それよりも短い他波長の不要光についても全て被写体像の領域10内に形成されることになる。
このように構成することで、撮像光学系を経て撮像面に到達する最長波長よりも短い全ての被写体光波長に対して、光学面に周期性のある筋2が発生していても研磨加工を行わずに、不要光を目立たなくさせることができる。
また、前記撮像光学系を経て前記撮像面に到達する最長波長をλ、前記被写体像の領域の最大半径をQ、前記筋を有する光学面の撮像面側屈折率をn、前記筋を有する光学面の周期性のある筋の周期をd、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の焦点距離をf、前側焦点位置をfF、後側焦点位置をfB、前記筋を有する光学面から撮像面側の次の光学面までの間隔をSF、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の最終面から前記撮像面までの間隔をSBとしたとき、以下の関係式(1)を満足することが望ましい。
Q>{f+(SB−fB)(SF−fF)/f}×sin-1(λ/nd)
・・・(1)
図9に上記定義パラメータQ、n、d、f、fF、fB、SF、SBを図示してあり、これらパラメータを用いて、上記で説明した不要光4を撮像面6における被写体像の領域10内に形成する条件と、周期性のある筋2や、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5に関するパラメータとの関係が、上記関係式(1)で定められる。
また、被写体像の領域の最大半径Qは、不要光4を撮像面6における被写体像の領域10内に形成する条件に応じて定められるものであり、具体的には、Qは、上記P、Kに相当する。
このように構成することで、被写体像の大きさに応じて不要光を目立たなくさせるための光学系の補正条件や、筋の周期を容易に求めることができる。また、筋周期の補正が加工技術によって行えない場合に不要光を目立たなくさせるための、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)といった光学パラメータの最適化条件を得ることができる。
以上の本発明の第1の撮像装置によれば、研磨加工を行わずに周期性のある筋を有していても、回折現象の影響を受けずに良好な画質を得ることができる撮像装置を提供することができる。
本発明の第2の撮像装置は、複数の画素が2次元的に配列され、各画素で光電変換する受光素子が配置された撮像面に撮像光学系により被写体像を形成する撮像装置であって、
前記撮像光学系は、光学面に周期性のある筋が形成される製造工程を経て製造された成形光学素子を備え、
前記撮像面上において、被写体像に係る撮像情報が取得される第1の撮像領域とは異なる第2の撮像領域に、輝度値が前記受光素子の飽和感度を越える高輝度な被写体光に基づく前記光学面の前記筋による不要光像が形成されるようにしたことを特徴とするものである。
この場合、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の集光発散特性を定める光学パラメータ、又は、前記筋の周期の少なくとも一方のパラメータに基づいて、前記不要光像が前記第2の撮像領域に形成されるようにすることが望ましい。
図10は、この撮像装置において被写体像と不要光像が形成される様子を示す図であり、(a)は光軸に沿った断面図、(b)は撮像面上の像の配置を示す図である。撮像光学系7は、光学面に周期性のある筋2が形成されている成形光学素子1と、その周期性のある筋2を持つ光学面から撮像面6までに含まれる光学系5とからなるものであり、周期性のある筋2は成形光学素子1を成形する金型加工工程で生じたものである。
このような撮像装置において、被写体光が入射したときの周期性のある筋2による不要光(回折光)4に基づく不要光像を符号21で示し、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域を符号20で示すと、図10に示すように、不要光像21は撮像面6における被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20とは異なる領域に形成されるように、撮像装置の各種パラメータを設定する。
このような設定がない場合、図11に示すように、不要光像21は被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20内に形成され、その不要光像21が発生してしまう。
ここで、図12に示すように、周期性のある筋2の周期dが短い程回折角は大きく、光学系5の第1面での不要光4の光線高hFが高くなるために、不要光像21は被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20から遠ざかって形成される。
さらに、周期性のある筋2を持つ光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータに基づいて、図10に示すような不要光像21は、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20とは異なる領域に形成されるようにすることができる。
図13に示すように、筋2を持つ光学面から撮像面6までに含まれる光学系5が凸パワーを持つ場合はその中の正パワーの面の曲率Rが小さい程光線は緩やかに屈折し、不要光像11は被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20から遠ざかって形成される。
また、図14に示すように、筋2を持つ光学面からその後の光学系5の第1面との距離SFが長い程、光学系5の第1面での不要光の光線高hFが高くなり、不要光像11は被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20から遠ざかって形成される。
ここで、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータとしては、具体的には、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)を指す。
以上のようにして、光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに撮影画像に不要光を発生させないようにすることができる。
また、前記筋を有する光学面に対する入射角度が最大となる光線に係る前記不要光像を、前記第2の撮像領域の内で光軸を越えない位置に形成することが望ましい。
筋を有する光学面に対する入射角度が最大となる光線は、筋を有する光学面よりも前段の光学素子及び光学素子の保持部材、及び、光学系に挿入された絞りの径によって定められる。図15に示すように、この筋2を有する光学面に対する入射角度が最大となる光線から発生する不要光4が撮像面6において光軸O−O’を越えないように、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20とは異なる領域に形成されるようにすることが望ましい。
撮像面6において筋2を有する光学面に対する入射角度が最大となる光線から発生する不要光4が光軸O−O’を越える場合、図16に示すように、入射角度がそれより小さい光線によって発生する不要光4が被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20内に入る恐れが出てくる。
したがって、筋2を有する光学面に対する入射角度が最大となる光線から発生する不要光4が光軸O−O’を越えないようにすることで、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20が大きい場合の撮像装置においても、成形光学素子1の光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに、撮影画像に不要光を発生させないようにすることができる。
また、上記の場合、前記筋を有する光学面に対する入射角度が最大となる光線として、設計仕様上の最大入射角を越えている光線に対して前記不要光像に対する特性が定められることが望ましい。
図17に示すように、設計仕様上の最大入射角の光線は、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域(第1の撮像領域)20の最外周に達する光線として定義されるが、この設計仕様上の最大入射角を越えており、かつ、筋2を有する光学面に入射する角度が最大となる光線(筋を有する光学面よりも前段の光学素子及び光学素子の保持部材、及び、光学系に挿入された絞りの径によって定まる。)に対して発生する不要光4が、撮像面6において光軸O−O’を越えないように、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20とは異なる領域に形成されるようにすることが望ましい。
このように構成すれば、被写体光が撮像光学系7に対しどの角度で入射しても、光学面に周期性のある筋2が発生していても研磨加工を行わずに、撮影画像に不要光を発生させないようにすることができる。
また、上記の場合、前記撮像光学系を経て前記撮像面に到達する最短波長に対して前記不要光像に対する特性が定められることが望ましい。
図18に示すように、撮像面6における不要光像の形成位置は波長毎に異なり、短波長(青色)程被写体像に近づく。撮像光学系を経て撮像面に到達する最短波長の不要光が、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20とは異なる領域に形成されれば、それよりも長い他波長の不要光についても全て被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20とは異なる領域に形成されることになる。
このように構成することで、撮像光学系を経て撮像面に到達する最短波長よりも長い全ての被写体光波長に対して、光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに撮影画像に不要光を発生させないようにすることができる。
また、前記撮像光学系を経て前記撮像面に到達する最短波長をλ、前記第1の撮像領域の最大長をH、前記筋を有する光学面の撮像面側屈折率をn、前記筋を有する光学面の周期性のある筋の周期をd、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の焦点距離をf、前側焦点位置をfF、後側焦点位置をfB、前記筋を有する光学面から撮像面側の次の光学面までの間隔をSF、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の最終面から前記撮像面までの間隔をSBとしたとき、以下の関係式(2)を満足することが望ましい。
H<{f+(SB−fB)(SF−fF)/f}×sin-1(λ/nd)
・・・(2)
図19に上記定義パラメータH、n、d、f、fF、fB、SF、SBを図示してあり、これらパラメータを用いて、撮像領域20の最大長Hと、周期性のある筋2や、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5に関するパラメータとの関係が、上記関係式(2)で定められる。
このように構成することで、撮影画像に不要光を発生させないようにするための光学系の補正条件や、筋の周期を容易に求めることができる。また、筋周期の補正が加工技術によって行えない場合に不要光を発生させないための、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)といった光学パラメータの最適化条件を得ることができる。
以上の本発明の撮像装置によれば、撮像光学系の成形光学素子が研磨加工を行わずに周期性のある筋を有していても、回折現象の影響を受けずに良好な画質を得ることができる撮像装置を得ることができる。
図20に撮像光学系の1例の概略断面図を示す。
図20の撮像光学系は、Fナンバー5.8、焦点距離50mmの撮像光学系であり、物体側(図20中左側)から順に、正の焦点距離を有する第1レンズ群G1と、絞りSを挟んで、負の焦点距離を有する第2レンズ群G2とから構成されている。第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の第1レンズL1、負の第2レンズL2、次に貼り合せ面を有する正の第3レンズL3と第4レンズL4から構成され、第2レンズ群G2は、撮像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第5レンズL5と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズの第6レンズL6から構成されている。
この撮像光学系の数値データは後記の表1に示す。この数値データにおいて、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径(r1 、r2 …は、第1面、第2面…も示す。)、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数である。なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式(3)にて表される。
x=(y2 /r)/[1+{1−(y/r)2 1/2
+A4 4 +A6 6 +A8 8 ・・・(3)
ただし、rは近軸曲率半径、A4 、A6 、A8 はそれぞれ4次、6次、8次のの非球面係数である。なお、物体面の曲率半径をr0 、物体面から第1面の間隔をd0 とする(他の例も同様)。
なお、この撮像光学系の第4面r4 、第9面r9 は非球面である。
被写体から発した光は、図20の光学面r1 〜r12を透過し、対角長11.15mm、画素ピッチ0.0053mmのCCDイメージセンサが置かれた撮像面(第13面r13)6に結像することで、被写体像が撮影される。
図20の撮像光学系を構成するレンズの中第3レンズL3、第4レンズL4は成形光学素子であり、その光学面に周期性のある筋が発生することがある。これは、成形光学素子が周期性のある筋が形成されるような製造工程を経て製造されているためであり、この周期性のある筋を有する光学面に、高輝度光源、例えば太陽光や高輝度照明器具からの光が入射すると、回折光が発生する。
波長λの光が筋を有する光学面へ入射するときの面法線とのなす角度をαin、光学面に対し光線入射側の屈折率をnin、射出側の屈折率をnout 、光学面に発生している筋の周期をdとする。回折光は筋の周期方向と同一方向に発生し、面法線とのなす角度αout は、一般に回折の式によって次式(4)で表すことができる。(4)式の各記号の定義を図21に示す。
in×sinαin−nout ×sinαout =λ/d ・・・(4)

この回折光がCCDの被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20に入射してしまうと、図22に示すように、撮影画像内に不要な像11が発生してしまう(このような場合の回折光を、以下不要光とする。) 。
そこで、不要光像が光源像の範囲に収まるように、筋2の周期や、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータを補正することで、成形光学素子の光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに、不要光を目立たないようにさせることができる。
ここで、図23に示すように、本発明の実施例における座標系、角度方向の定義をしておく。全ての実施例に記載されている光線の位置や角度は、全てこの座標系、角度符号の定義に基づくものである。光線の座標位置は、各光学面の中心を原点とするローカル座標とし、Z軸を光軸方向とした右手系とする(Y軸は筋2の周期方向と同一方向、X軸はY軸、Z軸に垂直な方向とする。) 。光線の角度は光軸となす角とし、その符号はYZ平面上で、反時計回り(Z軸からY軸方向) を正とする。
本発明において、筋2の周期を補正することによって、光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに、不要光を目立たなくさせた光学系の実施例を次に示す。
(実施例1) 本実施例において、波長700nmの光が光学系の中心に入射する場合に、図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に12μmの周期の筋があるとき、撮像面6における不要光の発生位置はY=−2.884mmであり、図22に示すように、画像20に光源像10以外の不要光像11が撮影されてしまう。
一般に、式(4)に示すように、不要光射出角αout と筋の周期dとの関係は、周期が長くなる程不要光の射出角αout は小さくなる。
図3に示すように、不要光の射出角が小さければ、不要光はより光源光に近づく光路をとるため、撮像面6における不要光像11と光源像10との距離が近づく。
本発明において、不要光を目立たなくさせるには、図6に示すように、周期性のある筋2によって発生した不要光像11の光強度ピーク位置と被写体像10の光強度ピーク位置との距離Δtが、被写体像10の光強度ピーク位置と被写体像10の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離Pよりも小さくなるように、筋2の周期を長くする補正を行えばよい。
ここで、図24にオートプログラムで被写体の光源を撮影した場合の撮像素子対角方向の断面における強度プロファイルを示す。この結果から、本実施例における光源像10の光強度ピーク位置と光源像10の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離Pは、P=1mmとなる。
光源光が光学系の中心に入射する場合、不要光がP=1mmぎりぎりの位置となるのは、図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に35μmの周期の筋2があるときとなる。この周期の筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは−1.146°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−0.986mmと得られる。
光源光は光学系の中心に入射しているため、Δtは0.986mmとなるので、光源像の大きさP=1mmよりも小さい。
したがって、第4レンズL4の第7面r7 に35μmよりも長い周期の筋2が発生するような加工を施す補正を行えば、研磨加工を行わずに、不要光を目立たなくさせることができる。
また、式(4)から明らかなように、周期性のある筋2によって発生する不要光の射出方向は波長に依存するため、光源が白色光の場合は、色(波長) 毎に不要光の発生位置が異なり、赤色(長波長)程光源像との距離が離れる。したがって、図8に示すように、赤色(長波長)光の不要光を目立たなくさせておけば、他色の不要光も同時に目立たなくさせることができる。
図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に35μm周期の筋2があるとき、波長700nm、587nm、380nmの不要光の撮像面6での位置を調べると、
波長700nmの不要光の射出角度θは−1.146°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで撮像面6における不要光の発生位置はY=−0.986mmと得られ、すなわち、Δtは0.986mmなので、光源像の大きさP=1mmよりも小さい。
波長587nmの不要光では、射出角度θは−0.962°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで撮像面6における不要光の発生位置はY=−0.829mmと得られ、すなわち、Δtは0.829mmなので、光源像の大きさP=1mmよりも小さい。
波長380nmの不要光では、射出角度θは−0.622°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで撮像面6における不要光の発生位置はY=−0.540mmと得られ、すなわち、Δtは0.540mmなので、光源像の大きさP=1mmよりも小さい。
したがって、光源光の全ての波長に対して、不要光を目立たなくさせるには、撮像光学系を経て撮像面に到達する最長波長の不要光を目立たなくさせておけばよい。
本実施例では、光学系において700nm以上の波長の光をカットするような構成にしているため、この最長波長を700nmとして説明する。
さらに、本発明において不要光を目立たなくさせるには、図7に示すように、不要光発生位置における光源像の強度I1よりも不要光強度I2が小さくなるように、筋2周期の補正を行えばよい。
ここで、図24にオートプログラムで被写体の光源を撮影した場合の撮像素子対角方向の断面における強度プロファイルを示す。
この結果から、本実施例において、光源像の光強度ピーク位置からI1=I2となる位置までの距離Kは、K=2.5mmとなる。
光源光が光学系の中心に入射する場合、不要光がK=2.5mmぎりぎりの位置となるのは、図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に14μm周期の筋2があるときとなる。
この周期の筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは−2.866°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで撮像面6における不要光の発生位置はY=−2.470mmと得られる。光源光は光学系の中心に入射しているため、Δtは2.470mmとなるので、距離K=2.5mmよりも小さい。
したがって、第7面r7 に14μmよりも長い周期の筋2が発生するような加工を施す補正を行えば、不要光を目立たなくさせることができる。
このように補正を行うと、不要光強度が強い場合にも研磨加工を行わずに、不要光を目立たなくさせることができる。
本発明によれば、撮像光学系を経て撮像面に到達する最長波長λの光が光学系の中心に入射する場合、不要光を目立たなくさせるための筋2の周期は次式(1)を用いて求めることができる。
Q>{f+(SB−fB)(SF−fF)/f}×sin-1(λ/nd)
・・・(1)
ここで、図9に示すように、被写体像の領域の最大半径をQ、筋を有する光学面に対して撮像面側の屈折率をn、筋の周期をd、筋を有する光学面から撮像面までに含まれる光学系の焦点距離をf、前側焦点位置をfF、後側焦点位置をfB、筋を有する光学面から撮像面側の次の光学面までの間隔をSF、筋を有する光学面から撮像面までに含まれる光学系の最終面から撮像面までの間隔をSBとする。
図20の光学系の第8面r8 から第12面r12までの光学系の焦点距離f、前側焦点位置fF、後側焦点位置fB、第7面r7 と第8面r8 の面間隔SF、第12面r12と撮像面6(r13)の面間隔SB、波長λ、第7面r7 の撮像面側屈折率nは表2の通りである。
被写体像10の領域の最大半径Qを、被写体像10の光強度ピーク位置と光源像の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離Pとする場合、本実施例では、P=1mmなので、Q=1mmとなる。
表2の数値と光源像の大きさをQ=1mmとして関係式(1)をdについて解くと、筋2の周期dは31.8μm以上と求められる。
したがって、これよりも長い周期の筋が第7面r7 に発生するような加工を施す補正を行えば、不要光を目立たなくさせることができる。
不要光像の強度が強いため、被写体像の領域の最大半径Qを、光源像の光強度ピーク位置からI1=I2となる位置までの距離Kとする場合には、本実施例ではK=2.5mmなので、Q=2.5mmとなる。
表2の数値と光源像の大きさをQ=2.5mmとして関係式(1)をdについて解くと、筋2の周期dは12.7μm以上と求められる。
したがって、これよりも長い周期の筋が第7面r7 に発生するような加工を施す補正を行えば、不要光を目立たなくさせることができる。
このように、関係式(1)を用いると、不要光を目立たなくさせるための筋2の周期dを被写体像の大きさに応じて、容易に求めることができる。
以上より、不要光像11が光源像10の範囲内に収まるように、筋2の周期を補正することで、成形光学素子1の光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに不要光を目立たなくさせることができる。
(実施例2) 次に、本発明において筋を有する光学面から撮像面までに含まれる光学系の集光発散特性を定める光学パラメータを補正することによって、光学面に周期性のある筋が発生していても、研磨加工を行わずに、不要光を発生させないようにした撮像装置の実施例を示す。
本実施例において、波長700nmの光が光学系の中心に入射する場合に、図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に12μm周期の筋2があるとき、撮像面6における不要光の発生位置はY=−2.884mmであり、図22に示すように、画像に光源像10以外の不要光像11が撮影されてしまう。
一般に、図4に示すように、筋2を持つ光学面から撮像面6までに含まれる光学系5が凸パワーを持つ場合はその中の正パワーの面の曲率Rが大きい程光線は大きく屈折するため、筋2を持つ光学面からその後の光学系5の屈折力を強めれば、不要光像11は被写体像10近くに形成される。
また、図5に示すように、筋2を持つ光学面とその後の光学系5の第1面との距離SFが短い程、不要光の次面への入射位置が低くなるため、不要光像11は被写体像10近くに形成される。
したがって、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)といった筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータの少なくとも1つのパラメータを補正することによって、筋2を持つ光学面の研磨加工を行わずに、不要光を目立たなくさせることができる。
本発明において、不要光を目立たなくさせるには、図6に示すように、周期性のある筋2によって発生した不要光像11の光強度ピーク位置と被写体像10の光強度ピーク位置との距離Δtが、被写体像10の光強度ピーク位置と光源像の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離Pよりも小さくなるように、光学系パラメータの補正を行えばよい。
ここで、図24にオートプログラムで被写体の光源を撮影した場合の撮像素子対角方向の断面における強度プロファイルを示す。この結果から、本実施例における光源像の光強度ピーク位置と、光源像の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離Pは、P=1mmとなる。
そこで、図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 より後の光学系の曲率半径と面間隔を表3のように補正を行った。ただし、補正した光学系は、図20の光学系と仕様を同一にするため、第1面r1 から第6面r6 も修正している。
この補正光学系の第7面r7 に上述の筋2の周期があるときに、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−0.935mmと得られる。光源光は光学系の中心に入射しているため、Δtは0.935mmとなるので、光源像の大きさP=1mmよりも小さい。
したがって、図20の光学系を表3のように補正すると、不要光を目立たなくさせることができる。
式(4)から明らかなように、周期性のある筋2によって発生する不要光の射出方向は波長に依存するため、光源が白色光の場合は、色(波長)毎に不要光の発生位置が異なり、赤色(長波長)程光源像との距離が離れる。したがって、図8に示すように、赤色(長波長)光の不要光を目立たなくさせておけば、他色の不要光も同時に目立たなくさせることができる。
図20の光学系を表3のように補正した光学系の第4レンズL4の第7面r7 に12μm周期の筋2があるとき、波長700nm、587nm、380nmの不要光の撮像面6での位置を調べると、
波長700nmの不要光の射出角度θは−3.344°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで撮像面6における不要光の発生位置はY=−0.935mmと得られ、すなわち、Δtは0.935mmなので、光源像の大きさP=1mmよりも小さい。
波長587nmの不要光では、射出角度θは−2.806°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで撮像面6における不要光の発生位置はY=−0.783mmと得られ、すなわち、Δtは0.783mmなので、光源像の大きさP=1mmよりも小さい。
波長380nmの不要光では、射出角度θは−1.815°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで撮像面6における不要光の発生位置はY=−0.501mmと得られ、すなわち、Δtは0.501mmなので、光源像の大きさP=1mmよりも小さい。
したがって、光源光の全ての波長に対して、不要光を目立たなくさせるには、撮像光学系を経て撮像面に到達する最長波長の不要光を目立たなくさせておけばよい。
本実施例では、光学系において700nm以上の波長の光をカットするような構成にしているため、この最長波長を700nmとして説明する。
さらに、本発明において不要光を目立たなくさせるには、図7に示すように、不要光発生位置における光源像の強度I1よりも不要光強度I2が小さくなるように、光学系の補正を行えばよい。
ここで、図24にオートプログラムで被写体の光源を撮影した場合の撮像素子対角方向の断面における強度プロファイルを示す。
この結果から、本実施例において、光源像の光強度ピーク位置からI1=I2となる位置までの距離Kは、K=2.5mmとなる。
そこで、図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 より後の光学系の曲率半径と面間隔を表4のように補正を行った。ただし、補正した光学系は、図20の光学系と仕様を同一にするため、第1面r1 から第6面r6 も修正している。
この補正光学系の第7面r7 に上述の筋周期があるときに、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−2.445mmと得られた。光源光は光学系の中心に入射しているためΔtは2.445mmとなるので、距離K=2.5mmよりも小さい。
したがって、図20の光学系を表4のように補正すると、不要光を目立たなくさせることができる。
このような補正を行うと、不要光強度が強い場合にも不要光を目立たなくさせることができる。
本発明によれば、実施例1で前述した関係式(1)を用いて、不要光を目立たなくさせるための光学系の補正条件を求めることができる。
すなわち、関係式(1)を次の関係式(1a)のように変形すると、その右辺は筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系によるパラメータのみとなる。したがって、光学系のパラメータの補正は関係式(1a)を満たすように行えばよい。
Q/sin-1(λ/nd)>f+(SB−fB)(SF−fF)/f
・・・(1a)
被写体像の領域の最大半径Qを、被写体像10の光強度ピーク位置と光源像の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離Pとする場合、本実施例では、P=1mmなので、Q=1mmとなる。
図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に12μm周期の筋2があるときに、波長λ=700nm、撮像面側屈折率n=1、光源像の大きさQ=1mmを関係式(1a)の左辺に代入すると、右辺は17.114以下であればよく、したがって、これを満たすように、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータの補正を行えばよい。
図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 より後の光学系を表3のように補正した光学系の第8面r8 から第12面r12までの光学系の焦点距離f、前側焦点位置fF、後側焦点位置fB、第7面r7 と第8面r8 の面間隔SF、第12面r12と撮像面6(r13)の面間隔SB、波長λ、第7面r7 の撮像面側屈折率nは表5の通りである。
この補正光学系について、関係式(1a)の右辺の値を求めると、1.192となり、17.114以下を満たしていることが分かる。
不要光像の強度が強いため、被写体像の領域の最大半径Qを、光源像の光強度ピーク位置からI1=I2となる位置までの距離Kとする場合には、本実施例ではK=2.5mmなので、Q=2.5mmとなる。
図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に12μm周期の筋2があるときに、波長λ=700nm、撮像面側屈折率n=1、光源像の大きさQ=2.5mmを関係式(1a)の左辺に代入すると、右辺は42.784以下であればよく、したがって、これを満たすように、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータの補正を行えばよい。
図20の光学系の第4レンズL4の第7面r7 より後の光学系を表4のように補正した光学系の第8面r8 から第12面r12までの光学系の焦点距離f、前側焦点位置fF、後側焦点位置fB、第7面r7 と第8面r8 の面間隔SF、第12面r12と撮像面6(r13)の面間隔SB、波長λ、第7面r7 の撮像面側屈折率nは表6の通りである。
この補正光学系について、関係式(1a)の右辺の値を求めると、38.491となり、42.784以下を満たしていることが分かる。
このように、関係式(1a)を用いれば、不要光を目立たなくさせるための光学系の補正条件を求めることができる。
以上の実施例1、2のように、図25に示すように、不要光像11が被写体像10の範囲内に収まるように、筋2の周期を補正するか、あるいは、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)といった筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータの少なくとも1つのパラメータを補正することによって、成形光学素子1の面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに不要光を目立たなくさせることができる。
また、筋周期の補正が加工技術によって行えない場合にも、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)といった光学パラメータを最適化することによって、不要光を目立たなくさせることができる。
次に、本発明の第2の撮像装置の実施例を説明する。
図26に他の撮像光学系の例の概略断面図を示す。
図26の撮像光学系は、Fナンバー5.8、焦点距離50mmの撮像光学系であり、物体側(図26中左側)から順に、正の焦点距離を有する第1レンズ群G1と、絞りSを挟んで、負の焦点距離を有する第2レンズ群G2とから構成されている。第1レンズ群G1は、物体側から順に、正の第1レンズL1、負の第2レンズL2、次に貼り合せ面を有する正の第3レンズL3と第4レンズL4から構成され、第2レンズ群G2は、撮像面側に凸面を向けた正メニスカスレンズの第5レンズL5と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズの第6レンズL6から構成されている。
この撮像光学系の数値データは後記の表7に示す。この数値データにおいて、E1 ,E2 ・・・は、レンズ及びレンズの保持部材及び絞りによって定められた有効半径である。この撮像光学系の第4面r4 、第9面r9 は非球面である。
被写体から発した光は、図26の光学面r1 〜r12を透過し、対角長22.3mm、画素ピッチ0.0053mmのCCDイメージセンサが置かれた撮像面(第13面r13)6に結像することで、被写体像が撮影される。
図26の撮像光学系を構成するレンズの中第3レンズL3、第4レンズL4は成形光学素子であり、その光学面に周期性のある筋が発生することがある。これは、成形光学素子が周期性のある筋が形成されるような製造工程を経て製造されているためであり、この周期性のある筋を有する光学面に、高輝度光源、例えば太陽光や高輝度照明器具からの光が入射すると、回折光が発生する。
この回折光がCCDの被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20に入射してしまうと、図27に示すように、撮影画像内に不要光像21が発生してしまう(このような場合の回折光を、以下不要光とする。) 。
そこで、不要光像21が被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20から出るように、筋2の周期や、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータを補正することで、成形光学素子の光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに、撮影画像内に不要光を発生させないようにすることができる。
本発明において、筋の周期を補正することによって、光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに、撮影画像内に不要光を発生させないようにした光学系の実施例を次に示す。
(実施例3) 本実施例において、光源光が、図26の光学系の第4レンズL4の第7面r7 のY=4.106mm,Z=−0.644mmの位置に、光軸に対してなす角14.142°で入射する場合、第7面r7 に0.75μm周期の筋2があるとき、撮像面6における不要光の発生位置はY=−7.532mmとなり、撮像領域対角長22.3mmのCCDが搭載されたデジタルカメラの場合は、図27に示すように、光源像以外に不要光像21が画像に撮影されてしまう。
一般に、式(4)に示すように、不要光射出角αout と筋の周期dとの関係は、周期が短くなる程不要光の射出角αout は大きくなる。
そこで、図12に示すように、筋2の周期を短くして不要光の射出角を大きくすれば、不要光はより光源光から遠ざかる光路をとるため、撮像面6における不要光像21の発生位置を光源像から遠ざけることができる。
光源光が第7面r7 に上述の位置と角度で入射する場合、上記撮像領域20の外側ぎりぎりに不要光が位置するのは、第7面r7 に0.65μm周期の筋2があるときとなる。この周期の筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは−24.827°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−12.377mmと得られる。
したがって、撮像領域対角長22.3mmのCCDが搭載されたデジタルカメラの場合、第7面r7 に0.65μmよりも短い周期の筋2が発生するような加工を施す補正を行えば、図28のように、撮影画像に不要光を発生させないようにすることができる。
このように光学面に発生する筋2の周期を補正することによって、研磨加工を行わずに、撮影画像に不要光を発生させないようにすることができる。
式(4)から明らかなように、周期性のある筋2によって発生する不要光の射出方向は波長に依存するため、光源が白色光の場合は、色(波長) 毎に不要光の発生位置が異なり、青色(長波長)程光源光に近い位置に発生する。したがって、図18に示すように、青色(短波長)の不要光を被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出しておけば、他色の不要光も同時に被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出すことができる。
図26の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に0.65μm周期の筋2があるとき、波長587nm、436nm、380nmの不要光の撮像面6の不要光位置を調べると、波長587nmの不要光の射出角度θは−58.844°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−91.023mmと得られ、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出ている。
波長436nmの不要光の射出角度θは−31.236°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−19.228mmと得られ、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出ている。
波長380nmの不要光の射出角度θは−24.827°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−12.377mmと得られ、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出ている。
したがって、光源光の全ての波長に対して、撮影画像に不要光を発生させないようにするには、撮像光学系を経て撮像面に到達する最短波長の不要光を撮像領域20に発生させないようにしておけばよい。
本実施例では、光学系において380nm以下の波長の光をカットするような構成にしているため、この最短波長を380nmとして説明する。
本実施例において、図26の光学系に撮像領域対角長22.3mmのCCDが搭載されている場合は、撮像面6における不要光発生位置を+11.15mm以上、若しくは、−11.15mm以下の何れにすることでも、不要光を被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20から出すことができる。
光源光が第7面r7 のY=3.601mm,Z=−0.492mmの位置に光軸に対してなす角12.341°で入射する場合において、−11.15mm以下となる条件を満たすのは、図26の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に0.70μm周期の筋2があるときとなる。
この周期の筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは−23.414°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−11.832mmと得られるので、条件を満たしている。
また、+11.15mm以上となる条件を満たすのは、図26の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に10μm周期の筋2があるときとなる。
この周期の筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは7.362°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=11.223mmと得られるので、条件を満たしている。
ところが、光源光が光学系の中心に入射する場合において、上記周期の筋が第7面r7 にある場合の不要光の発生位置を調べてみると、0.70μm周期の筋2のときは、θは−32.878°となり、撮像面6における不要光の発生位置はY=−29.977mmとなり、−11.15mm以下の条件を満たしているが、10μm周期の筋2のときは、θは−2.178°となり、撮像面6における不要光の発生位置はY=−1.474mmとなり、+11.15mm以上である条件を満たさなくなってしまう。
これらの周期の筋2があった場合の不要光の光路の違いを図示すると、図15と図16のようになる。0.70μm周期の筋2のときは,図15に示すように、筋2を有する光学面での不要光位置に対して撮像面6における不要光像位置が光軸O−O’を越えない位置となっている。
一方、10μm周期の筋2のときは、図16に示すように、筋2を有する光学面での不要光位置に対して撮像面6における不要光像位置が光軸O−O’を越えた位置となっている。
したがって、撮影画像に不要光を発生させないようにするための筋周期の補正は、図15に示すように、筋2を有する光学面での不要光位置に対して、撮像面6における不要光像位置が光軸O−O’を越えない位置になされる必要がある。
このように補正を行うことで、CCDサイズが大きなデジタルカメラの場合にも、成形光学素子の光学面に周期性のある筋2が発生していても、撮像領域に不要光を発生させないようにすることができる。
さらに、本発明においては、被写体光が光学系に対し何れの角度で入射しても、撮影画像に不要光を発生させないようにするための筋周期の補正は、光学素子及び光学素子の保持部材及び光学系に挿入された絞りの径によって定まる筋2を有する光学面に光線が到達する最大入射角光線から発生する不要光についてなされる必要がある。
一般に、式(4)に示すように、光源光入射角αinが深くなる程不要光射出角αout は浅くなるため、不要光発生位置は撮像領域に近づく。
そこで、不要光が最も撮像領域20に近づきやすくなる最大入射角光線から発生する不要光を撮像領域20の外に出しておけば、他の入射角光線からの不要光も撮像領域の外に出すことができる。
本実施例において、図26の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に光が到達する最大光線入射角は14.142°である。この最大光線入射角は、光学素子及び光学素子の保持部材及び光学系に挿入された絞りの径によって定まり、本実施例においては、表7のように第7面の有効半径E7 で定められている。この最大入射角度から光源光が入射すると、上記0.70μm周期の筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは−21.802°となり、撮像面6における不要光の発生位置はY=−9.642mmとなるので、撮影画像に不要光が発生してしまう。
この最大入射角光に対して、不要光が被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20外に出るように筋周期を補正するには、不要光の発生位置がY=−12.377mmとなる0.60μmよりも短い周期の筋2であればよい。
この周期の筋2があるとき、最大角度よりも小さい他の角度から光線が入射した場合の不要光発生位置を調べてみると、表8のようになった。
すなわち、光源光が第7面r7 のY=3.601mm,Z=−0.492mmの位置に、光軸に対してなす角12.341°で入射する場合、筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは−26.445°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−14.745mmと得られ、撮影画像に不要光は発生しない。
また、光源光が第7面r7 のY=2.245mm,Z=−0.189mmの位置に、光軸に対してなす角7.616°で入射する場合、筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは−30.358°となり、撮像面6における不要光の発生位置はY=−21.531mmとなるので、撮影画像に不要光像は発生しない。
また、光源光が光学系の中心に入射するときは、筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは−35.776°となり、撮像面6における不要光の発生位置はY=−34.922mmとなるので、撮影画像に不要光像は発生しない。
このように、何れの角度からの入射光に対しても、撮影画像に不要光は発生しない。したがって、撮影画像に不要光を発生させないようにするための筋周期の補正は、筋2を有する光学面に光線が到達する最大入射角光線から発生する不要光についてなされる必要がある。
このような補正を行うことで、被写体光が光学系に対し何れの角度で入射した場合でも、不要光が発生しないようにすることができる。
本発明によれば、撮像光学系を経て撮像面に到達する最短波長λの光が光学系の中心に入射する場合、不要光を目立たなくさせるための筋周期は、関係式(2)を用いて求めることができる。
H<{f+(SB−fB)(SF−fF)/f}×sin-1(λ/nd)
・・・(2)
ここで、図19に示すように、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の最大長をH、筋2を有する光学面に対して撮像面側の屈折率をn、筋2の周期をd、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の焦点距離をf、前側焦点位置をfF、後側焦点位置をfB、筋2を有する光学面から撮像面側の次の光学面までの間隔をSF、筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の最終面から撮像面6までの間隔をSBとする。
図26の光学系の第8面r8 から第12面r12までの光学系の焦点距離f、前側焦点位置fF、後側焦点位置fB、第7面r7 と第8面r8 の面間隔SF、第12面r12と撮像面6(r13)の面間隔SB、波長λ、第7面r7 の撮像面側屈折率nは表9の通りである。
本実施例では、撮像領域対角長22.3mmのCCDが搭載されたデジタルカメラの場合とし、最大長H=22.3mmとする。表9の数値とH=22.3mmとして関係式(2)をdについて解くと、筋の周期dは1.23μm以下と求められる。
したがって、これよりも短い周期の筋2が第7面r7 に発生するような加工を施す補正を行えば、研磨加工を行わずに、撮像領域20に不要光を発生させないようにすることができる。
この関係式(2)を用いると、不要光を発生させないようにするための筋2の周期を容易に求めることができる。
(実施例4) 次に、本発明の第2の撮像装置において、筋を有する光学面から撮像面までに含まれる光学系の集光発散特性を定める光学パラメータを補正することによって、光学面に周期性のある筋が発生していても、研磨加工を行わずに、撮像領域内に不要光を発生させないようにした撮像装置の実施例を示す。
本実施例において、光源光が、図26の光学系の第4レンズL4の第7面r7 のY=4.106mm,Z=−0.644mmの位置に、光軸に対してなす角14.142°で入射する場合、第7面r7 に0.75μm周期の筋2があるとき、撮像面6における不要光の発生位置はY=−7.532mmとなり、撮像領域対角長22.3mmのCCDが搭載されたデジタルカメラの場合は、図27に示すように、光源像以外に不要光像21が画像に撮影されてしまう。
一般に、図13に示すように、筋2を持つ光学面から撮像面6までに含まれる光学系5が凸パワーを持つ場合はその中の正パワーの面の曲率Rが小さい程光線は緩やかに屈折するため、後の光学系5の屈折力を緩めれば不要光像11は被写体像から遠ざかって形成される。
また、図14に示すように筋2を有する光学面と次面との距離が長い程、不要光の次面への入射位置が高くなるため、不要光像11は被写体像から遠ざかって形成される。
したがって、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)といった筋2を有する光学面から撮像面までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータの少なくとも1つのパラメータを補正することによって、筋2を持つ光学面の研磨加工を行わずに、撮像領域に不要光を発生させないようにすることができる。
そこで、図26の光学系に対し筋2を有する光学面から次面までの距離、及び、最終面から撮像面6までの距離を表10のように補正を行った。ただし、補正した光学系は、図26の光学系と仕様を同一にするため、第1面r1 から第6面r6 も修正している。
この補正光学系の第7面r7 に上述の筋周期があるとき、第7面r7 に入射する光線角度が最大となる光源光は、表7のように第7面の有効半径E7 で定められ、第7面r7 のY=4.106mm,Z=−0.644mmの位置に、光軸に対してなす角14.142°で入射する場合、筋2を有する光学面での不要光の光軸に対する射出角度θは−19.284°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−12.977mmとなる。
したがって、撮像領域対角長22.3mmのCCDが搭載されたデジタルカメラの場合、図26の光学系を表10のように補正すれば、図28のように、撮影画像に不要光を発生させないようにすることができる。
このように、筋2を有する光学面より後の光学系のパラメータを補正することによって、成形光学素子の光学面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに、撮影画像に不要光を発生させないようにすることができる。
式(4)から明らかなように、周期性のある筋2によって発生する不要光の射出方向は波長に依存するため、光源が白色光の場合は、色(波長) 毎に不要光の発生位置が異なり、青色(長波長)程光源光に近い位置に発生する。したがって、図18に示すように、青色(短波長)の不要光を被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出しておけば、他色の不要光も同時に被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出すことができる。
図26の光学系を表10のように補正した光学系の第4レンズL4の第7面r7 に0.75μm周期の筋2があるとき、波長587nm、436nm、380nmの不要光の撮像面6の不要光位置を調べると、波長587nmの不要光の射出角度θは−41.313°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−45.991mmと得られ、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出ている。
波長436nmの不要光の射出角度θは−24.266°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−18.534mmと得られ、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出ている。
波長380nmの不要光の射出角度θは−19.284°となり、この不要光について周知の光線追跡を行うことで、撮像面6における不要光の発生位置はY=−12.977mmと得られ、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出ている。
したがって、光源光の全ての波長に対して、撮影画像に不要光を発生させないようにするには、撮像光学系を経て撮像面に到達する最短波長の不要光を撮像領域20に発生させないようにしておけばよい。
本実施例では、光学系において380nm以下の波長の光をカットするような構成にしているため、この最短波長を380nmとして説明する。
本発明によれば、実施例3で前述した関係式(2)を用いて、撮像領域に不要光を発生させないようにするための光学系の補正条件を求めることができる。
すなわち、関係式(2)を次式(2a)のように変形すると、その右辺は筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系によるパラメータのみとなる。したがって、光学系のパラメータの補正は関係式(2a)を満たすように行えばよい。
H/sin-1(λ/nd)<f+(SB−fB)(SF−fF)/f
・・・(2a)
本実施例では、撮像領域対角長22.3mmのCCDが搭載されたデジタルカメラの場合とし、最大長H=22.3mmとなる。
図26の光学系の第4レンズL4の第7面r7 に0.75μm周期の筋2があるときに、波長λ=380nm、撮像面側屈折率n=1、撮像領域の最大長H=22.3mmを関係式(2a)の左辺に代入すると、右辺は37.946以上であればよく、したがって、これを満たすように筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系の集光発散特性を定める光学パラメータの補正を行えばよい。
図26の光学系の第7面r7 より後の光学系を表10のように補正した光学系の第8面r8 から第12面r12までの光学系の焦点距離f、前側焦点位置fF、後側焦点位置fB、第7面r7 と第8面r8 の面間隔SF、第12面r12と撮像面6(r13)の面間隔SB、波長λ、第7面r7 の撮像面側屈折率nは表11の通りである。
この補正光学系について、関係式(2a)の右辺の値を求めると、49.043となり、37.946以上を満たしていることが分かる。
このように、関係式(2a)を用いれば、撮像領域に不要光を発生させなくするための光学系の補正条件を求めることができる。
以上のように、被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域20の外に出るように、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)といった筋2を有する光学面から撮像面6までに含まれる光学系5の集光発散特性を定める光学パラメータの少なくとも1つのパラメータを補正することによって、成形光学素子1の面に周期性のある筋2が発生していても、研磨加工を行わずに、撮像領域に不要光を発生させないようにすることができる。
また、筋周期の補正が加工技術によって行えない場合にも、光学面の曲率、面間隔、材質(屈折率)といった光学パラメータを最適化することによって、撮像領域に不要光を発生させないようにすることができる。
以下に、表1〜表11を示す。
〔表1〕
0 = ∞(物体面) d0 = ∞
1 = 20.00 d1 = 1.79 nd1 =1.59 νd1 =53.20
2 = 26.64 d2 = 1.27
3 = 1771.62 d3 = 1.20 nd2 =1.59 νd2 =29.90
4 = 42.41(非球面) d4 = 6.08
5 = 70.00 d5 = 3.08 nd3 =1.57 νd3 =56.33
6 = -10.32 d6 = 1.38 nd4 =1.81 νd4 =25.43
7 = -13.41 d7 = 1.00
8 = ∞(絞り) d8 = 4.27
9 = -25.45(非球面) d9 = 1.90 nd5 =1.59 νd5 =29.90
10= -18.13 d10= 5.11
11= -10.24 d11= 1.40 nd6 =1.72 νd6 =47.94
12= -39.12 d12= 25.10
13= ∞(撮像面)
非球面係数
第4面
4 = 1.12 ×10-4
6 = 4.88 ×10-7
8 = 1.60 ×10-8
第9面
4 = 3.86 ×10-5
6 = 5.37 ×10-7
8 = -8.32 ×10-11

〔表2〕
f(mm) fF(mm) fB(mm) SF(mm) SB(mm) 屈折率n 波長λ(nm)
-25.41 36.20 -25.99 1.00 25.10 1.00 700.00

〔表3〕
0 = ∞(物体面) d0 = ∞
1 = 12.93 d1 = 3.00 nd1 =1.59 νd1 =53.20
2 = 10.00 d2 = 3.00
3 = 1771.62 d3 = 1.20 nd2 =1.59 νd2 =29.90
4 = 20.00(非球面) d4 = 3.00
5 = -22.00 d5 = 2.00 nd3 =1.57 νd3 =56.33
6 = -22.00 d6 = 1.00 nd4 =1.81 νd4 =25.43
7 = -13.41 d7 = 1.00
8 = ∞(絞り) d8 = 3.00
9 = -30.00(非球面) d9 = 1.90 nd5 =1.59 νd5 =29.90
10= -15.00 d10= 1.50
11= -45.00 d11= 1.40 nd6 =1.72 νd6 =47.94
12= -45.00 d12= 10.00
13= ∞(撮像面)
非球面係数
第4面
4 = 1.12 ×10-4
6 = 4.88 ×10-7
8 = 1.60 ×10-8
第9面
4 = 3.86 ×10-5
6 = 5.37 ×10-7
8 = -8.32 ×10-11

〔表4〕
0 = ∞(物体面) d0 = ∞
1 = 20.00 d1 = 1.79 nd1 =1.59 νd1 =53.20
2 = 22.23 d2 = 2.79
3 = 1771.62 d3 = 1.20 nd2 =1.59 νd2 =29.90
4 = 42.41(非球面) d4 = 6.08
5 = 70.00 d5 = 3.08 nd3 =1.57 νd3 =56.33
6 = -10.32 d6 = 1.38 nd4 =1.81 νd4 =25.43
7 = -13.41 d7 = 1.00
8 = ∞(絞り) d8 = 4.00
9 = -25.00(非球面) d9 = 1.90 nd5 =1.59 νd5 =29.90
10= -17.00 d10= 4.00
11= -12.00 d11= 1.00 nd6 =1.72 νd6 =47.94
12= -39.00 d12= 24.00
13= ∞(撮像面)
非球面係数
第4面
4 = 1.12 ×10-4
6 = 4.88 ×10-7
8 = 1.60 ×10-8
第9面
4 = 3.86 ×10-5
6 = 5.37 ×10-7
8 = -8.32 ×10-11

〔表5〕
f(mm) fF(mm) fB(mm) SF(mm) SB(mm) 屈折率n 波長λ(nm)
-49.10 43.16 -48.55 1.00 10.00 1.00 700.00

〔表6〕
f(mm) fF(mm) fB(mm) SF(mm) SB(mm) 屈折率n 波長λ(nm)
-35.64 45.11 -35.90 1.00 24.00 1.00 700.00

〔表7〕
0 = ∞(物体面) d0 = ∞
1 = 17.25 d1 = 2.94 nd1 =1.59 νd1 =53.20 E1 =6.50 r2 = -82.21 d2 = 1.00 E2 =6.21 r3 = 1771.62 d3 = 1.20 nd2 =1.59 νd2 =29.90 E3 =5.72 r4 = 17.89(非球面) d4 = 8.58 E4 =5.23 r5 = -22.30 d5 = 1.00 nd3 =1.57 νd3 =56.33 E5 =4.43 r6 = -21.49 d6 = 1.00 nd4 =1.81 νd4 =25.43 E6 =4.46 r7 = -13.41 d7 = 1.00 E7 =4.50 r8 = ∞(絞り) d8 = 7.83 E8 =4.17 r9 = -25.45(非球面) d9 = 1.90 nd5 =1.59 νd5 =29.90 E9 =5.00 r10= -18.13 d10= 5.11 E10=5.21 r11= -10.24 d11= 1.40 nd6 =1.72 νd6 =47.94 E11=5.38 r12= -39.12 d12= 13.87 E12=5.50 r13= ∞(撮像面)
非球面係数
第4面
4 = 1.12 ×10-4
6 = 4.88 ×10-7
8 = 1.60 ×10-8
第9面
4 = 3.86 ×10-5
6 = 5.37 ×10-7
8 = -8.32 ×10-11

〔表8〕
┌──────────┬─────────┬─────────┬─────┐
│第7面での光源光位置│第7面での光源光の│第7面での不要光の│撮像面での│
├──────────┤光軸に対する │光軸に対する │不要光位置│
│ Y座標 Z座標 │入射角度(°) │入射角度(°) │ │
├──────────┼─────────┼─────────┼─────┤
│ 0.000 0.000 │ 0.000 │ -35.776 │ -34.922 │
│ 1.307 -0.064 │ 4.416 │ -32.758 │ -26.762 │
│ 2.245 -0.189 │ 7.616 │ -30.358 │ -21.531 │
│ 2.835 -0.303 │ 9.657 │ -28.724 │ -18.480 │
│ 3.601 -0.492 │ 12.341 │ -26.445 │ -14.745 │
│ 4.106 -0.644 │ 14.142 │ -24.827 │ -12.377 │
└──────────┴─────────┴─────────┴─────┘。

〔表9〕
f(mm) fF(mm) fB(mm) SF(mm) SB(mm) 屈折率n 波長λ(nm)
-25.41 39.76 -25.99 1.00 13.87 1.00 380.00

〔表10〕
0 = ∞(物体面) d0 = ∞
1 = 22.00 d1 = 2.94 nd1 =1.59 νd1 =53.20 E1 =6.50 r2 = -82.21 d2 = 1.00 E2 =6.21 r3 = 1771.62 d3 = 1.20 nd2 =1.59 νd2 =29.90 E3 =5.72 r4 = 17.89(非球面) d4 = 8.58 E4 =5.23 r5 = -22.30 d5 = 1.00 nd3 =1.57 νd3 =56.33 E5 =4.43 r6 = -21.49 d6 = 1.00 nd4 =1.81 νd4 =25.43 E6 =4.46 r7 = -13.41 d7 = 1.00 E7 =4.50 r8 = ∞(絞り) d8 = 7.83 E8 =4.17 r9 = -30.00(非球面) d9 = 1.90 nd5 =1.59 νd5 =29.90 E9 =5.00 r10= -15.00 d10= 6.00 E10=5.21 r11= -10.24 d11= 1.40 nd6 =1.72 νd6 =47.94 E11=5.38 r12= -30.00 d12= 25.00 E12=5.50 r13= ∞(撮像面)
非球面係数
第4面
4 = 1.12 ×10-4
6 = 4.88 ×10-7
8 = 1.60 ×10-8
第9面
4 = 3.86 ×10-5
6 = 5.37 ×10-7
8 = -8.32 ×10-11

〔表11〕
f(mm) fF(mm) fB(mm) SF(mm) SB(mm) 屈折率n 波長λ(nm)
-49.34 69.21 -46.16 1.00 25.00 1.00 380.00
本発明の第1の撮像装置において被写体像と不要光像が形成される様子を示す図である。 本発明の第1の撮像装置による設定がない場合に不要光像が目立つ様子を示す図である。 周期性のある筋の周期が長い程不要光像が目立たなくなる様子を示す図である。 筋を持つ光学面から後の光学系の正パワーの面の曲率を大きくすることによって不要光像が目立たなくなる様子を示す図である。 筋を持つ光学面から後の光学系の第1面との距離を短くすることによって不要光像が目立たなくなる様子を示す図である。 被写体像の光強度ピーク位置と被写体像の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離Pと被写体像の光強度ピーク位置と不要光像の光強度ピーク位置との距離Δtとの関係を示す図である。 強度I1、I2の関係を示す図である。 撮像面における不要光像の形成位置が波長毎に異なることを示す図である。 パラメータQ、n、d、f、fF、fB、SF、SBを示す図である。 本発明の第2の撮像装置において被写体像と不要光像が形成される様子を示す図である。 本発明の第2の撮像装置による設定がない場合に不要光像が発生する様子を示す図である。 周期性のある筋の周期が短い程不要光像が発生し難くなる様子を示す図である。 筋を持つ光学面から後の光学系の正パワーの面の曲率を小さくすることによって不要光像が発生し難くなる様子を示す図である。 筋を持つ光学面から後の光学系の第1面との距離を長くすることによって不要光像が発生し難くなる様子を示す図である。 入射角度が最大となる光線から発生する不要光が光軸を越えないようにすることが望ましいことを示す図である。 入射角度が最大となる光線から発生する不要光が光軸を越えた場合に不要光像が発生する恐れがあることを示す図である。 設計仕様上の最大入射角を越える入射角度が最大の光線から発生する不要光が光軸を越えないようにすることが望ましいことを示す図である。 本発明の第2の撮像装置においても撮像面における不要光像の形成位置が波長毎に異なることを示す図である。 パラメータH、n、d、f、fF、fB、SF、SBを示す図である。 実施例1、2で対象とする撮像光学系の概略断面図である。 (4)式の各記号の定義を示す図である。 成形光学素子の周期性のある筋によって光源像とは異なる位置に不要光像が発生する様子を示す図である。 本発明の実施例における座標系、角度方向の定義を示す図である。 オートプログラムで被写体の光源を撮影した場合の撮像素子対角方向の断面における強度プロファイルを示す図である。 実施例1、2により不要光像が被写体像の範囲内に収まる様子を示す図である。 実施例3、4で対象とする撮像光学系の概略断面図である。 成形光学素子の周期性のある筋によって撮影画像内に不要光像が発生する様子を示す図である。 実施例3、4により撮影画像に不要光を発生しない様子を示す図である。
符号の説明
1…成形光学素子
2…周期性のある筋
3…被写体光
4…不要光(回折光)
5…周期性のある筋を持つ光学面から撮像面までに含まれる光学系
6…撮像面
7…撮像光学系
10…被写体像の領域
11…不要光像
20…被写体に関する撮像情報が取得される撮像領域
21…不要光像
O−O’…光軸
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
S…絞り
L1〜L6…第1〜第6レンズ

Claims (12)

  1. 複数の画素が2次元的に配列され、各画素で光電変換する受光素子が配置された撮像面に撮像光学系により被写体像を形成する撮像装置であって、
    前記撮像光学系は、光学面に周期性のある筋が形成される製造工程を経て製造された成形光学素子を備え、
    前記撮像光学系に輝度値が前記受光素子の飽和感度を越える高輝度な被写体光が入射したときに、前記撮像面上において、前記光学面に前記筋を有していないとしたときの前記高輝度な被写体光に係る被写体像の領域内に、前記高輝度な被写体光に基づく前記光学面の前記筋による不要光像が形成されるようにしたことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の集光発散特性を定める光学パラメータ、又は、前記筋の周期の少なくとも一方のパラメータに基づいて、前記不要光像が前記光学面に前記筋を有していないとしたときの前記高輝度な被写体光に係る被写体像の領域内に形成されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記被写体像の光強度ピーク位置と前記不要光像の光強度ピーク位置との距離をΔt、前記被写体像の光強度ピーク位置と前記被写体像の強度が受光素子の飽和感度を越えている領域の境界との距離をPとしたとき、P>Δtなる関係を満足するように前記不要光像を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
  4. 前記不要光像の光強度ピーク位置における前記被写体像の光強度をI1、前記不要光像の光強度をI2としたとき、I1>I2なる関係を満足するように前記不要光像を形成することを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
  5. 前記撮像光学系を経て前記撮像面に到達する最長波長に対して前記不要光像に対する特性が定められることを特徴とする請求項1から4の何れか1項記載の撮像光学系。
  6. 前記撮像光学系を経て前記撮像面に到達する最長波長をλ、前記被写体像の領域の最大半径をQ、前記筋を有する光学面の撮像面側屈折率をn、前記筋を有する光学面の周期性のある筋の周期をd、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の焦点距離をf、前側焦点位置をfF、後側焦点位置をfB、前記筋を有する光学面から撮像面側の次の光学面までの間隔をSF、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の最終面から前記撮像面までの間隔をSBとしたとき、以下の関係式(1)を満足することを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
    Q>{f+(SB−fB)(SF−fF)/f}×sin-1(λ/nd)
    ・・・(1)
  7. 複数の画素が2次元的に配列され、各画素で光電変換する受光素子が配置された撮像面に撮像光学系により被写体像を形成する撮像装置であって、
    前記撮像光学系は、光学面に周期性のある筋が形成される製造工程を経て製造された成形光学素子を備え、
    前記撮像面上において、被写体像に係る撮像情報が取得される第1の撮像領域とは異なる第2の撮像領域に、輝度値が前記受光素子の飽和感度を越える高輝度な被写体光に基づく前記光学面の前記筋による不要光像が形成されるようにしたことを特徴とする撮像装置。
  8. 前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の集光発散特性を定める光学パラメータ、又は、前記筋の周期の少なくとも一方のパラメータに基づいて、前記不要光像が前記第2の撮像領域に形成されるようにしたことを特徴とする請求項7記載の撮像装置。
  9. 前記筋を有する光学面に対する入射角度が最大となる光線に係る前記不要光像を、前記第2の撮像領域の内で光軸を越えない位置に形成することを特徴とする請求項7又は8記載の撮像装置。
  10. 前記筋を有する光学面に対する入射角度が最大となる光線として、設計仕様上の最大入射角を越えている光線に対して前記不要光像に対する特性が定められることを特徴とする請求項9記載の撮像装置。
  11. 前記撮像光学系を経て前記撮像面に到達する最短波長に対して前記不要光像に対する特性が定められることを特徴とする請求項7から10の何れか1項記載の撮像光学系。
  12. 前記撮像光学系を経て前記撮像面に到達する最短波長をλ、前記第1の撮像領域の最大長をH、前記筋を有する光学面の撮像面側屈折率をn、前記筋を有する光学面の周期性のある筋の周期をd、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の焦点距離をf、前側焦点位置をfF、後側焦点位置をfB、前記筋を有する光学面から撮像面側の次の光学面までの間隔をSF、前記筋を有する光学面から前記撮像面までに含まれる光学系の最終面から前記撮像面までの間隔をSBとしたとき、以下の関係式(2)を満足することを特徴とする請求項7又は8記載の撮像装置。
    H<{f+(SB−fB)(SF−fF)/f}×sin-1(λ/nd)
    ・・・(2)
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