JP4826429B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、ケーシングの外周部が合成樹脂で密閉されることにより、内部に組み込まれたコイル等に対して高い気密性を有する密閉型のモータに関するものである。
例えば、各種の自動車に組み込まれてガソリンエンジンの混合気流量調整弁の駆動源等に使用されるモータにおいては、そのケーシング内のコイル等に流体や水蒸気等が侵入しないように、高い気密性が要求されている。このような気密性が要求されるモータとしては、一般に当該モータのケーシングから端子板に至る部分を合成樹脂で一体的に覆った構造のものが知られている。
従来のこの種のモータとして、例えば、先に本発明者等が下記特許文献1において提案した、円筒部と底板とが一体に形成された有底筒状の金属製モータケースと、このモータケースの円筒部内に組み込まれ、外周にコイルが巻回されて上記モータケースとともにステータを構成するボビンと、このボビン内に回転自在に設けられるとともに出力軸を上記底板に形成された軸孔から突出させたロータとを備え、上記ボビンに上記モータケースの開口部を閉塞する蓋体を一体に形成し、この蓋体の外側から合成樹脂を一体成形することにより上記モータケースの開口部を密閉するとともにコネクタ部を形成した密閉型モータが知られている。
上記構成からなる密閉型モータによれば、蓋体の外側からモータケースの他端開口部を密閉するように合成樹脂によってコネクタ部を一体的に成形しているために、当該コネクタ部を射出成形するのみで、上記モータケース内を簡単かつ確実に密閉することができるという利点がある。
ところが、上記密閉型モータにあっては、蓋体の外側から合成樹脂を一体成形して上記モータケースの開口部を密閉する際に、上記蓋体が一体成形されたボビンに、直接上記合成樹脂を介して高い射出成形圧力が作用する。このため、ボビンに微妙な歪みが生じてしまい、この結果所定の組立精度を得ることが難しく、製品によってはモータ効率の低下を招いて製造歩留まりの低下を招くという問題点があった。
そこで、本発明者等は、かかる問題点を解消すべく、下記特許文献2に示すようなモータを提案した。
図4は、このモータの構成を示すもので、当該モータは、複数の極歯が形成されたヨーク1を樹脂モールドして一体成形型のボビン2を構成し、このボビン2に巻線を施して励磁コイル3を構成するとともに、筒状の金属製ケース4内に収納してステータ部を構成し、このステータ部の一端部を合成樹脂製のキャップ5にて蓋をするとともに、このキャップ5およびケース4の外周部に射出成形によって樹脂モールド6を形成し、ステータ部の他端開口部より内部空間にロータ7を組み込むとともに、このロータ7を、ボビン2に一体成形された係止段部2aに固定した軸受8を介して回転自在に支持したものである。なお、図中符号9は、ボビン2を成形する際にインサートされて一体化され、励磁コイル3の端部が接続される端子ピンであり、符号6aは、樹脂モールド6に一体成形されるとともに端子ピン9の先端部9aを内包するコネクタ部である。
上記構成からなるモータにおいては、樹脂モールド6を射出成形する際に、その射出圧力をもっぱらキャップ5によって受けることができるために、励磁コイル3の外周への合成樹脂の流入を確実に防ぐことができるとともに、ボビン2に作用する圧力を低減させることができるという利点がある。
しかしながら、上記モータにあっても、樹脂モールド6の射出成形圧が高いために、依然としてキャップ5を介してボビン2が押圧されるとともに、キャップ5とボビン2との当接面がコネクタ部6a側に偏在しているために、ボビン2が均一に押圧されず、よって同様にボビン2に僅かな歪みを生じる虞があった。このため、上記射出成形圧を幾分低く設定しようとすると、合成樹脂の押し込み不足等によってコネクタ部6a等の寸法精度が悪化したり、あるいは樹脂モールド6とケース4との間の密着が不足して、防水性が保証し得なくなったりするという問題点があった。
さらに、ロータ7を回転自在に支承する軸受8を、ボビン2に一体成形された係止段部2aに配置し、開口縁部2bを熱加締め等によって内側方向に座屈することにより、ボビン2の開口端部に固定しているために、ロータ7とボビン2との間に軸線方向へのガタが生じやすく、その対策として、別途軸受8とロータ7との間に、ロータ7を軸線方向に付勢するための皿バネ10aと皿バネ座金10bとを介装する必要があり、部品点数が増加して、組立コストや製造コストが嵩むという問題点もあった。
特開2005−253136号公報 特開2006−129551号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、容易かつ確実に高い組立精度で組み立てることができ、よって高いモータ効率を得ることができるとともに製造歩留まりを大幅に向上させることができて経済性にも優れる密閉型のモータを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、有底筒状に形成された金属製のケーシングと、このケーシング内に組み込まれ、外周にコイルが巻回されて上記ケーシングとともにステータを構成する筒状のボビンと、中心部に出力軸が一体化され、当該出力軸の一端部を上記ケーシングの底板に形成された孔部から突出させるとともに、上記出力軸の少なくとも他端部が上記ボビンに軸支されて当該ボビン内に軸線回りに回転自在に設けられたロータと、上記ケーシングの開口縁部に係合して当該開口部を塞ぐ蓋体と、この蓋体の外周から上記ケーシングの外周に至る部分に合成樹脂が射出成形されることにより上記開口部を気密的に封じる密閉部とを備えたモータにおいて、上記ボビンの上記蓋体側の端面に、上記軸線の延長線上に突出する受圧凸部を一体的に形成するとともに、上記蓋体に、上記受圧凸部が挿通される貫通孔を穿設したことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記ボビンが、複数の極歯が形成されたヨークを樹脂モールドして一体成形されてなり、かつ上記受圧凸部が、上記樹脂モールドにより一体に成型されるとともに、当該ボビンの他端面に凹部が形成され、この凹部に上記出力軸の他端部を回転自在に軸支する軸受けが嵌入されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記軸受けが、その軸線方向の一部を上記凹部から突出させて当該凹部に嵌入されるとともに、上記ボビンの上記他端面と上記ケーシングの底板との間に、中心部に上記出力軸が挿通される円環板状のスペーサ部材が介装され、このスペーサ部材の一端面に、上記ボビンの凹部と連続することにより上記軸受けの上記一部が嵌入されて上記ボビンとともに上記軸受けを挟持する凹部が形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、上記スペーサ部材の他端面には、上記出力軸を囲繞して上記ケーシングの底板に形成された孔部から延出する筒状のガイド部材が一体に形成されるとともに、当該ガイド部材と上記孔部の周縁との間には、僅かな間隙が形成されていることを特徴とするものである。
請求項1〜4のいずれかに記載の発明によれば、ケーシングの開口部を塞ぐ蓋体に、敢えて貫通孔を穿設し、この貫通孔にボビンの端面に一体的に形成されて軸線の延長線上に突出する受圧凸部を挿入しているので、蓋体の外周からケーシングの外周に至る部分に密閉部を射出成形する際に、成形樹脂による射出圧力が蓋体に作用するとともに、同時に当該射出圧力が、受圧凸部を介して直接ボビンを上記軸線方向に押圧することになる。
この結果、第1に上記射出圧力の大部分を上記蓋体によって受けることができるとともに、第2にボビンが上記受圧凸部を介して軸線方向に押圧されるために、当該ボビンに、歪みを生じさせようとする軸線に対して非対称な力が作用することがない。加えて、ボビンが軸線方向に押圧されることにより、蓋体からボビンに作用する相対的な圧力も低減する。このため、密閉部を成形する際に、射出圧力に起因してボビンに有害な歪みが発生することを防止することができ、よって容易かつ確実に高い組立精度で高効率のモータを組み立てることができる。
また、請求項2に記載の発明においては、上記受圧凸部を含めて樹脂モールドにより一体成形されたボビンの他端面に凹部を形成して、この凹部に上記出力軸の他端部を回転自在に軸支する軸受けを嵌入しているために、上記ボビンのみによってロータの芯出しを行うことができる。このため、上述したボビンに有害な歪みが生じないことと相俟って、容易により高い組立精度を得ることができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、上記ボビンとケーシングの底板との間にスペーサ部材を介装し、当該スペーサ部材とボビンとに形成した凹部に軸受けを嵌合させて両者で挟持しているために、先ずボビン内にロータを挿入して、その出力軸の一端部をボビンに軸支させた後に、軸受けを上記出力軸の他端部に外装してボビンの凹部に嵌入し、次いでスペーサ部材をボビンに臨ませてボビンの凹部から突出する上記軸受けの一部を当該スペーサ部材の凹部に嵌入させることにより、一体化されたボビン、軸受けおよびスペーサ部材内にロータが芯出しされた状態で組み込まれたユニットを組み立てることができる。
したがって、ケーシング内に上記ユニットを組み込んで、開口部を上記蓋体によって塞ぎ、さらにその外周に射出成形して上記密閉部を形成することにより、一層容易に上記モータを製造することができる。この際に、密閉部を成形するための射出圧力によって、ボビンが軸線方向に押圧される結果、ボビン、軸受けおよびスペーサ部材がケーシングの底板との間で圧縮される。このため、上記ボビン、軸受けおよびスペーサ部材が密着することにより、これら間にガタが発生することがなく、よって一段と高い組立精度のモータを製造することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、密閉部を射出成形する際に、内部にロータが位置決めされて一体化されたボビン、軸受けおよびスペーサ部材のガタが解消されることにより、スペーサ部材がケーシング内において軸線方向と直交する方向に変位した場合においても、上記スペーサ部材のガイド部材とケーシングの底板に形成された孔部の周縁との間に、僅かな間隙が形成されているために、当該間隙によって上記変位を吸収することができ、よって上記スペーサ部材の上記変位に起因してボビン側に歪みを生じることがない。
図1〜図3は、本発明に係るモータの一実施形態を示すものである。
このモータは、ケーシング11と、このケーシング11内に組み込まれて外周にコイル(図示を略す。)が巻回された外観略筒状のボビン12と、このボビン12内に軸線回りに回転自在に設けられたロータ13と、ケーシング11の開口縁部に係合して開口部を塞ぐ蓋体14と、この蓋体14の外周からケーシング11の外周に至る部分に合成樹脂が射出成形されることにより上記開口部を気密的に封じるとともにコネクタ部15が一体化された密閉部16と、ボビン12とケーシング11との間に介装されたスペーサ部材17とから概略構成されたものである。
ここで、ケーシング11は、円筒状に形成された周壁部11aとこの周壁部11aの一端開口部を閉塞する底板11bとが、鉄等の磁性金属によって一体に形成された有底筒状のもので、底板11bには、大径の孔部11cが形成されている。そして、このケーシング11内に、ボビン12、ロータ13およびスペーサ部材17が一体化されたユニットが組み込まれている。
上記ボビン12は、複数の極歯が形成されたヨーク18を合成樹脂19によってモールドすることにより一体成形されたものである。これらヨーク18は、金属製の円環状板材であって、内周縁には円周方向に等間隔をおいて軸線方向に屈曲された複数の極歯18aが形成されている。そして、2組の一対のヨーク18が、それぞれ互いの極歯18a同士を向き合わせ、かつ円周方向に交互に配列するように対向配置された状態で、外周部18bおよび各極歯18aの内周面を除く部分が合成樹脂19によって覆われることにより固定的に保持されている。そして、一対のヨーク18間に、それぞれ図示されないコイルが巻回されるとともに、ヨーク18の外周面がケーシング11の周壁部11aに当接することにより、ケーシング11とともにステータが形成されている。
また、このボビン12のケーシング11の開口側端部には、端子台20が一体に形成されている。この端子台20の上面には、軸線と直交する方向に複数本に溝部が並列的に形成されており、各々の溝部に端子ピン21が嵌合されている。そして、この端子ピン21のボビン12側の端部に、上記コイルの一端部が接続されている。
さらに、ボビン12内に位置する端子台20の裏面側には、当該ボビン12の軸線方向すなわちロータ13の軸線方向に延在する軸受用穴部12aが形成されており、この軸受用穴部12a内に、金属製の軸受け22が嵌合されている。
他方、端子台20の軸線方向の端面(ボビン12の端面12b)側には、上記軸線の延長線上に突出する円柱状の受圧凸部23が一体的に形成されている。
また、ロータ13は、円筒状の永久磁石24と、この永久磁石24の中心部に挿入された出力軸25とが一体化されたもので、永久磁石24の外周面は周方向に異極となるように着磁されている。
そして、このロータ13は、ボビン12内に挿入されて出力軸25の一方の端部25aが軸受け22によって軸支されるとともに、中間部25bにおいてボビン12の端面(他端面)12cに設けられた軸受け26に軸支されることにより、ボビン12内に回転自在に設けられている。
すなわち、ボビン12の端面12cには、上記軸線を中心とし、かつ軸受け26の外周面を拘束してその中心を上記軸線上に位置させる円形の凹部27が形成されている。ここで、凹部27の深さ寸法は、軸受け26の軸線方向長さの約1/2に設定されており、これにより、軸受け26は、その軸線方向長さの約1/2(一部)を凹部27から突出させた状態で凹部27に嵌め込まれている。
そして、このボビン12の端面12cとケーシング11の底板11bとの間に位置するように、円環板状の上記スペーサ部材17が配置されている。
このスペーサ部材17のボビン12との対向端面には、ボビン12の凹部27と連続する同形の凹部28が形成されている。さらに、図3に示すように、この凹部28の周縁には当該凹部28の深さ寸法と等しい高さ寸法を有する係合凸部29が直径方向の2箇所に対向して形成されている。
他方、ボビン12の端面12c側には、スペーサ部材17の係合凸部29が係合する係合凹部30が同様に直径方向に2箇所に形成されている。
そして、スペーサ部材17は、係合凸部29をボビン12側の係合凹部30内に係合させるとともに、ボビン12の端面12cから突出する軸受け26の一部を凹部28に嵌入させた状態で、ボビン12の端面12cに取り付けられている。これにより軸受け26は、ボビン12およびスペーサ部材17の凹部27、28に、芯出しされて位置決めされた状態で収納されている。
さらに、このスペーサ部材17の他端面には、出力軸25を囲繞してケーシング11の底板11bに形成された孔部11cから延出する略円筒状のガイド部材31が一体に形成されている。ここで、このガイド部材31と孔部11cの周縁との間には、僅かな間隙32が形成されている。
なお、このガイド部材31から延出する出力軸25の先端側には、リードスクリュー25cが形成されており、出力軸25の回転方向に応じて当リードスクリュー25cに連結された図示しない移動体を軸線方向に往復駆動するようになっている。
他方、ケーシング11の開口部を塞ぐ上記蓋体14は、合成樹脂によって成形されたボビン12とは別体の略円板状部材で、その裏面側にはボビン12の端子台20が挿入される空洞部14aが形成されている。また、この蓋体14の外周部には、ケーシング11の開口縁部に嵌合する段部14bが形成されている。さらに、この蓋体14の中心部には、ボビン12に一体成形された円柱状の受圧凸部23が相対変位自在に挿通される貫通孔14cが穿設されている。
そして、この蓋体14は、段部14bをケーシング11の開口縁部に係合させるとともに、貫通孔14c内にボビン12の受圧凸部23が挿入された状態で、ケーシング11に取り付けられている。ここで、蓋体14の側面には、複数の溝部が形成されており、ボビン12から側方に突出する端子ピン21は、これら溝部に挿入されている。
そしてさらに、この蓋体14の外周からケーシング11の外周に至る部分に、ケーシング11の開口部を気密的に封じる上記密閉部16が形成されている。
この密閉部16は、蓋体14の外周面側から合成樹脂が射出成形されることにより形成されたものであり、さらに蓋体14の側面から突出する複数本の端子ピン21を囲繞するとともに、それぞれの先端部を内部に突出させる上記コネクタ部15も同時に一体成形されている。
以上の構成からなるモータを組み立てるには、先ず合成樹脂19によって一体成形されたボビン12に、図示されないコイルを巻回するとともに、その軸受用穴部12a内に軸受け22を取り付ける。そして、ボビン12内にロータ13を挿入して出力軸25の一端部25aを軸受け22によって支承させる。次いで、ロータ13の出力軸25の中間部25bまで挿通させた軸受け26を、ボビン12の凹部27に嵌入させた後に、スペーサ部材17およびガイド部材31を出力軸25の他端部側から外装して、その凹部28にボビン12の端面12cから突出している軸受け26の一部を嵌入させるとともに、係合凸部29をボビン12の係合凹部30に係合させる。
これにより、ボビン12、ロータ13およびガイド部材31を有するスペーサ部材17が一体化されたユニットが組み立てられる。そして、このユニット内においては、ボビン12およびスペーサ部材17の凹部27、28に位置決めされた軸受け26によって、ロータ13が芯出しされた状態でボビン12内に回転自在に組み込まれている。
そこで次に、上記ユニットをケーシング11の開口部側から挿入し、ガイド部材31および出力軸25の一部をケーシング11の底板11bに形成されている孔部11cから突出させるとともに、ボビン12内のヨーク18の外周部18bをケーシング11の周壁部11a内周に当接させる。
次いで、ケーシング11の開口部を、蓋体14によって塞ぐ。この際に、蓋体14の段部14bをケーシング11の開口部周縁に嵌め込むとともに、その貫通孔14c内にボビン12の端面12bの中心に一体成形された受圧凸部23を挿入させる。さらに、側壁に形成された複数の溝部内に、それぞれボビン12から側方に突出する複数本の端子ピン21を挿入させる。これにより、図2に示すように、ケーシング11内にボビン12、ロータ13およびスペーサ部材17が一体化されたユニットが組み込まれるとともに、ケーシング11の開口部が蓋体14によって塞がれたモータが得られる。
そして次に、蓋体14の図中上面側から、当該蓋体14の全外周面からケーシング11の外周の約1/2に至る部分に合成樹脂が射出成形されることにより、ケーシング11の開口部を気密的に封じる密閉部16と、さらに蓋体14の側面から突出する複数本の端子ピン21を囲繞するとともに、それぞれの先端部を内部に突出させるコネクタ部15を同時に一体成形する。これにより、図1に示すような上記モータが完成する。
このように、上記構成からなるモータによれば、ケーシング11の開口部を塞ぐ蓋体14に貫通孔14cを穿設して、この貫通孔14cにボビン12の端面12bに一体的に形成されて軸線の延長線上に突出する受圧凸部23を相対変位自在に挿入しているので、蓋体14の外周側から密閉部16を射出成形する際に、成形樹脂による射出圧力が蓋体14に作用するとともに、同時に受圧凸部23から直接ボビン12を上記軸線方向に押圧することになる。
このため、上記射出圧力の大部分を蓋体14によって受けることができるとともに、さらにボビン12が受圧凸部23を介して軸線方向に押圧されるために、ボビン12に、歪みを生じさせようとする軸線に対して非対称な力が作用することがない。加えて、ボビン12が軸線方向に押圧されることにより、蓋体14からボビン12に作用する相対的な圧力も低減する。このため、密閉部16を成形する際に、射出圧力に起因してボビン12に有害な歪みが発生することを防止することができ。
しかも、ボビン12の他端面12cに凹部27を形成して、この凹部27に軸受け26の一部を嵌入・位置決めし、さらにスペーサ部材17の凹部28に上記軸受け26の一部を嵌入させるとともに、係合凸部29をボビン12の係合凹部30に係合させることにより、一体化されたボビン12およびスペーサ部材17内においてロータ13が芯出しされている。
加えて、密閉部16を成形するための射出圧力によって、ボビン12が軸線方向に押圧される結果、ボビン12、軸受け26およびスペーサ部材17がケーシング11の底板11bとの間で圧縮される。このため、ボビン12、軸受け26およびスペーサ部材17が密着することにより、これら間にガタが発生することがない。
さらに、密閉部16を射出成形する際に、ボビン12、軸受け26およびスペーサ部材17のガタが解消されて、スペーサ部材17がケーシング11内において軸線と直交する方向へ変位した場合においても、スペーサ部材17のガイド部材31とケーシング11の底板11bに形成された孔部11cの周縁との間に、僅かな間隙32が形成されているために、この間隙32によって上記変位を吸収することができ、よってスペーサ部材17の変位が阻害されてボビン12側に歪みを生じることもない。
このため、上述したボビン12に有害な歪みが生じないことと相俟って、ロータ13の芯(軸線)が傾斜したり、あるいはボビン12に歪みが生じたりすることがなく、よって容易かつ確実に極めて高い組立精度によって上記密閉型のモータを製造することができ、ひいては当該モータの効率を一層向上させることができる。
本発明に係るモータの一実施形態を示す縦断面図である。 図1のモータの密閉部を射出成形する前の組立状態を示す縦断面図である。 図2の分解図である。 従来のモータを示す縦断面図である。
符号の説明
11 ケーシング
11b 底板
11c 孔部
12 ボビン
12a 軸受用穴部
12b 端面
12c 他端面
13 ロータ
14 蓋体
14b 段部
14c 貫通孔
16 密閉部
17 スペーサ部材
18 ヨーク
19 合成樹脂
22、26 軸受け
23 受圧凸部
24 永久磁石
25 出力軸
27、28 凹部
31 ガイド部材
32 間隙

Claims (4)

  1. 有底筒状に形成された金属製のケーシングと、
    このケーシング内に組み込まれ、外周にコイルが巻回されて上記ケーシングとともにステータを構成する筒状のボビンと、
    中心部に出力軸が一体化され、当該出力軸の一端部を上記ケーシングの底板に形成された孔部から突出させるとともに、上記出力軸の少なくとも他端部が上記ボビンに軸支されて当該ボビン内に軸線回りに回転自在に設けられたロータと、
    上記ケーシングの開口縁部に係合して当該開口部を塞ぐ蓋体と、
    この蓋体の外周から上記ケーシングの外周に至る部分に合成樹脂が射出成形されることにより上記開口部を気密的に封じる密閉部とを備えたモータにおいて、
    上記ボビンの上記蓋体側の端面に、上記軸線の延長線上に突出する受圧凸部を一体的に形成するとともに、上記蓋体に、上記受圧凸部が挿通される貫通孔を穿設したことを特徴とするモータ。
  2. 上記ボビンは、複数の極歯が形成されたヨークを樹脂モールドして一体成形されてなり、かつ上記受圧凸部は、上記樹脂モールドにより一体に成型されるとともに、当該ボビンの他端面に凹部が形成され、この凹部に上記出力軸の他端部を回転自在に軸支する軸受けが嵌入されていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 上記軸受けは、その軸線方向の一部を上記凹部から突出させて当該凹部に嵌入されるとともに、上記ボビンの上記他端面と上記ケーシングの底板との間に、中心部に上記出力軸が挿通される円環板状のスペーサ部材が介装され、このスペーサ部材の一端面に、上記ボビンの凹部と連続することにより上記軸受けの上記一部が嵌入されて上記ボビンとともに上記軸受けを挟持する凹部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のモータ。
  4. 上記スペーサ部材の他端面には、上記出力軸を囲繞して上記ケーシングの底板に形成された孔部から延出する筒状のガイド部材が一体に形成されるとともに、当該ガイド部材と上記孔部の周縁との間には、僅かな間隙が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のモータ。
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