JP4825755B2 - 算術復号器およびエントロピ復号器 - Google Patents

算術復号器およびエントロピ復号器 Download PDF

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本発明は算術復号器およびエントロピ復号器に関し、特に、JPEG2000方式の画像を復号する算術復号器およびエントロピ復号器に関する。
PEG2000の規格は、「ISO/IEC15444-1,“JPEG2000 image coding system Part1:Core coding system,”15 Dec.2000」や「野水泰之,“次世代画像符号化方式:JPEG2000,”トリケップス,Feb.2001」等に詳細に記載されている。
図26は、従来の画像復号装置を示すブロック図である。
この画像復号装置は、ストリーム解析器91と、エントロピ復号器92と、逆ウエーブレット変換器93を備え、エントロピ復号器92は、ビットモデリング演算器94と、算術復号器(MQ−CODER)95を備えている。
図27は、エントロピ復号器の処理の流れを示す図である。
コードブロック96は、M×N画素の大きさのコードブロックを示しており、エントロピ復号器92では、コードブロックを単位として処理が行われる。コードブロック96は、M×Nビットのビットプレーン961〜966に分けられ、さらに、ビットプレーン961〜966は、Significance propagation pass、Magnitude refinement pass、Cleanup pass(以下、それぞれ、SPパス、MRパス、CLパスという)に分類され、1パスずつ、かつ、1ビットずつ順にコンテクスト演算と算術復号演算が行われる。
図28は、コンテクスト決定処理を行う場合の処理順序を示す図である。
各パスについてのコンテクスト演算は、まず、パスの左上からストライプと呼ばれる縦方向4ビットのコンテクスト演算を上から順に行い、次に右隣のストライプの4ビットのコンテクスト演算を上から順に行い、これを繰り返して右端に達すると、縦方向に1ストライプ分シフトし、同様のコンテクスト演算を左端から右方向にシフトしながら行い、以下、同様にして右下まで繰り返すことにより行われる。
図29は、注目ビットのコンテクストを決定する際に参照するビットを示す図である。
ビットモデリング演算器94は、注目ビットb90が現在処理中のパスに属するか否かを判断し、属するのであれば、注目ビットのコンテクストを算出する。その際、注目ビットb90を囲む8ビットb91〜b98の情報が参照される。そして、注目ビットb90のコンテクストが決定すると、MQ−CODER復号器95での算術復号演算が可能となり、算術復号演算の結果として、注目ビットb0のシンボルが“0”であるか、“1”であるかが決定される。
これに対し、エントロピ復号演算の高速化を図るために、SPパス処理時に、注目ビットの上のビットのシンボルが確定する前に、注目ビットの上のビットのシンボルを“0”と仮定して予測したコンテクストを演算し、MQ−CODER復号演算時に、コンテクスト変換テーブルを用いて予測したコンテクストを正しいコンテクストに変換してシンボルを演算する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2006−19814号公報
ところで、エントロピ復号器の処理能力は、単位クロック当たりに処理できるコンテクストの数により定まる。また、入力するコンテクストの順序には依存性があり、単位クロック当たりのコンテクスト入力数を単純に増やしても動作周波数が向上しない。
しかしながら、従来は、データコンテクストと符号コンテクストとをセットで(同時に)入力していた。ほとんどの場合、符号コンテクストは必要なく、過剰な符号コンテクストを入力する無駄が生じていた。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、エントロピ復号演算の高速化を図ることができる算術復号器およびエントロピ復号器を提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、図1に示すような処理をコンピュータに実行させるための算術復号器1が提供される。
本発明に係る算術復号器1は、画像を復号する算術復号器である。
算術復号器1は、データコンテクストまたは符号コンテクストの入力に応じて算術復号を行う算術復号部2と、算術復号部2の復号結果に基づいて、次のデータコンテクストまたは符号コンテクストを算術復号部2に出力するコンテクストジェネレータ3と、を有する。
このような算術復号器1によれば、算術復号部2により、データコンテクストまたは符号コンテクストの入力に応じて算術復号が行われる。また、コンテクストジェネレータ3により、算術復号部2の復号結果に基づいて、次のデータコンテクストまたは符号コンテクストが算術復号部2に出力される。
本発明によれば、算術復号部の復号結果に基づいて、次のデータコンテクストまたは符号コンテクストを算術復号部に出力するようにしたので、無駄なデータを算術復号部に送ることなく、データ処理効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
まず、本発明の概要について説明し、その後、実施の形態を説明する。
図1は、本発明の概要を示す図である。
算術復号器1は、画像を復号する算術復号器であり、算術復号部2と、コンテクストジェネレータ3とを有している。
算術復号部2は、データコンテクストまたは符号コンテクストの入力に応じて算術復号を行う。ここで、データコンテクストおよび符号コンテクストは、ビットモデリング演算器により生成されたコンテクストである。
コンテクストジェネレータ3は、算術復号部2の復号結果に基づいて、次の(次に入力された)データコンテクストまたは符号コンテクストを算術復号部2に出力する。
このような算術復号器1によれば、算術復号部2により、データコンテクストまたは符号コンテクストの入力に応じて算術復号が行われる。また、コンテクストジェネレータ3により、算術復号部2の復号結果に基づいて、次のデータコンテクストまたは符号コンテクストが算術復号部2に出力される。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
図2は、実施の形態のエントロピ復号器の構成を示すブロック図である。
エントロピ復号器100は、ビットモデリング演算器10と、算術復号器を構成する4段MQ−CODER復号器11とを有している。
ビットモデリング演算器10は、4段MQ−CODER復号器11が出力するシンボルDを入力し、コンテクスト演算を1ストライプの4ビットについて同時に行う。
4段MQ−CODER復号器11は、ビットモデリング演算器10が出力するコンテクストCXと、ストリーム解析器(図示せず)が出力するバイトデータBとを入力し、MQ−CODER復号演算を行う。
図3は、ビットモデリング演算器の構成を示すブロック図である。
ビットモデリング演算器10は、有意ビット記憶部13と、SPパス用コンテクスト演算器15とCLパス用コンテクスト演算器16とを備える第1コンテクスト演算器14と、MRパス用コンテクスト演算器18を備える第2コンテクスト演算器17と、MRパス用コンテクスト記憶部19と、コンテクストレジスタ部20とを有している。
有意ビット記憶部13は、4段MQ−CODER復号器11から与えられるビットプレーンの各ビットの有意である(significant)ビット情報を記憶する。
SPパス用コンテクスト演算器15は、ビットプレーンから分けられたSPパスの各ビットのパスおよびコンテクスト演算を行う。
CLパス用コンテクスト演算器16は、ビットプレーンから分けられたCLパスの各ビットのパスおよびコンテクスト演算を行う。
MRパス用コンテクスト演算器18は、ビットプレーンから分けられたMRパスの各ビットのパスおよびコンテクスト演算を行う。
コンテクストレジスタ部20は、4段MQ−CODER復号器11に与えるコンテクスト等のデータを格納する。
図4は、SPパス用コンテクスト演算器のSPパスの各ビットのパスおよびコンテクスト演算処理順序を示す図である。
SPパス用コンテクスト演算器15は、SPパス21の左上から呼ばれる縦方向4ビット(ストライプ211)のパスおよびコンテクスト演算を同時に行う。次に、右隣のストライプの4ビットのパスおよびコンテクスト演算を同時に行う。これを繰り返して右端に達すると、下方向に1ストライプ分シフトし、同様のパスおよびコンテクスト演算を左端から右方向にシフトしながら行う。以下、同様にして右下まで繰り返し処理を行う。CLパスについても同様である。
コンテクスト演算により、シンボル・コンテクストを示すコンテクストDataCXおよび正負符号を示す正負符号SignCXが求まる。ここで、正負符号SignCX数は、コードブロックサイズにより決まる(例えば64×64なら4096)。また、コンテクストDataCX数は、正負符号SignCX数×ビットプレーン数である。また、コンテクストDataCX数+正負符号SignCX数=全コンテクスト数である。
図5は、シンボルのコンテクスト演算を説明するための図であり、図5(a)は注目ストライプの一番上のビットのシンボルのコンテクストを演算する場合、図5(b)は注目ストライプの上から2番目以下のビットのシンボルのコンテクストを演算する場合を示している。
注目ストライプの一番上のビットのシンボルのコンテクスト演算は、注目ビット261について、処理パスにおける8近傍の有意情報(注目ビット261を取り囲む8ビットの画素データ)に基づいて、コンテクストDatapCX0を決定する情報を格納するコンテクストテーブル241を参照してコンテクストDataCX0を決定する。
注目ストライプの上から2番目以下のビットのシンボルのコンテクスト演算は、SPパス用コンテクスト演算器15内のSPパス用コンテクスト演算器23(k)(但し、k=2、3、4)で行うが、この場合には、注目ビット26(k)の上のビットのシンボルの復号結果が“0”であると仮定した仮定ビットb10を含む8近傍有意情報に基づいて、コンテクストDataCX(k−1)を決定する情報を格納するコンテクストテーブル24(k)を参照してコンテクストDataCX(k−1)を決定する。これらのコンテクストテーブルは、それぞれJPEG2000規格によるものである。
このように、注目ビットの上のビットは“0”であると仮定してコンテクストDataCX(k−1)を求める。すなわち、SPパスの処理では、注目ビットの上のビットが同じSPパスで処理されるビットであり、シンボルDが未だ出力されていない場合には、注目ビットのコンテクストDataCX(k−1)を求めることかできない。そこで、注目ビットの上のビットのシンボルDの信号結果は“0”であると仮定してコンテクストDataCX(k−1)を求める。そして、後にコンテクストDataCX(k−1)が“未確定”と判断された場合、このコンテクストDataCX(k−1)を予想コンテクストDatapCX(k−1)とする。予想コンテクストDatapCX(k−1)は、仮定が間違っていた場合には、4段MQ−CODER復号器11が、正しいコンテクストに変換する。
図6は、SPパス用コンテクスト演算器の構成を示すブロック図である。
SPパス用コンテクスト演算器15は、SPパスの処理時に、パスおよびコンテクスト演算を1ストライプ(4ビット)同時に行うものであり、1ストライプの1番上のビット(最上段に位置するビット)のパスおよびコンテクスト演算を行うSPパス用コンテクスト演算器231と、ストライプの上から2番目のビットのパスおよびコンテクスト演算を行うSPパス用コンテクスト演算器232と、ストライプの上から3番目のビットのパスおよびコンテクスト演算を行うSPパス用コンテクスト演算器233と、ストライプの上から4番目のビットのパスおよびコンテクスト演算を行うSPパス用コンテクスト演算器234とを有している。
また、SPパス用コンテクスト演算器231は、コンテクストテーブル241を有している。SPパス用コンテクスト演算器232は、コンテクストテーブル242を有している。SPパス用コンテクスト演算器233は、コンテクストテーブル243を有している。SPパス用コンテクスト演算器234は、コンテクストテーブル244を有している。
SPパス用コンテクスト演算器231は、演算により得られた1ストライプの1番上のビットのパス(のタイプ)、コンテクストDataCX0、コンテクストDataCX0が確定していることを示すCX確定(fix)、および正負符号SignCX0/XORビットを出力する。なお、ストライプの1番上のビットのコンテクストDataCX0は必ず確定(fix)している。
SPパス用コンテクスト演算器232は、演算により得られたストライプの上から2番目のビットのパスを出力する。また、ストライプの上から2番目のコンテクストDataCX1が確定している場合には、コンテクストDataCX1に加え、コンテクストDataCX1が確定していることを示すCX確定(fix)および正負符号SignCX1/XORビットを出力する。一方、コンテクストDataCX1が未確定の場合には、予想コンテクストDatapCX1、予想コンテクストDatapCX1が未確定であることを示すCX未確定(indef)、並びに垂直方向コンテクストモデル判定値SignV(Vertical)および水平方向コンテクストモデル判定値SignH(Horizontal)を出力する。なお、垂直方向コンテクストモデル判定値SignVおよび水平方向コンテクストモデル判定値SignHについては後述する。
SPパス用コンテクスト演算器233は、演算により得られたストライプの上から3番目のビットのパスを出力する。また、上記と同様に、コンテクストDataCX2、CX確定(fix)、およびSignCX2/XORビット、または、予想コンテクストDatapCX2、CX未確定(indef)、並びに垂直方向コンテクストモデル判定値SignVおよび水平方向コンテクストモデル判定値SignHを出力する。
SPパス用コンテクスト演算器234は、演算により得られたストライプの上から4番目のビットのパスを出力する。また、上記と同様に、コンテクストDataCX3、CX確定(fix)、およびSignCX3/XORビット、または、予想コンテクストDatapCX3、CX未確定(indef)、並びに垂直方向コンテクストモデル判定値SignVおよび水平方向コンテクストモデル判定値SignHを出力する。
図7は、SPパス用コンテクスト演算器が行うパスおよびコンテクスト演算手順の一部を示すフローチャートである。
SPパス用コンテクスト演算器15は、SPパスを処理する際、(1)注目ビット(処理対象ビット)のパスの判断、(2)そのパスが確定しているかの判断、(3)出力されるコンテクストは確定しているコンテクストか、または後述する予想コンテクストかの判断を行う。
まず、SPパス用コンテクスト演算器15は、注目ビットが前のビットプレーンまでに有意になっているか否かを判断する(ステップS1)。
そして、注目ビットが前のビットプレーンまでに有意になっている場合(ステップS1のYes)、MRパスであることを確定する(ステップS2)。
これに対して、注目ビットが前のビットプレーンまでに有意になっていない場合(ステップS1のNo)、現在処理中のストライプのビットは全て“0”と仮定して図6にて説明した方法を用いてコンテクストを求める(ステップS3)。
次に、求めたコンテクストが“0”であるか否かを判断する(ステップS4)。求めたコンテクストが“0”である場合(ステップS4のYes)、注目ビットが注目ストライプ(処理対象ストライプ)の一番上のビットであるか否かを判断する(ステップS5)。
注目ビットが注目ストライプの一番上のビットである場合(ステップS5のYes)、CLパスであることを確定し、コンテクストも確定(fix)する(ステップS6)。
これに対して、注目ビットが注目ストライプの一番上のビットでない場合(ステップS5のNo)、注目ビットの上のビットがCLパスであると確定しているか否かを判断する(ステップS7)。
そして、注目ビットの上のビットがCLパスであると確定している場合(ステップS7のYes)、注目ビットはCLパスであると確定し、コンテクストは未確定(indef)とする(ステップS8)。
これに対して、注目ビットの上のビットがCLパスであると確定していない場合(ステップS7のNo)、SPp状態(SPパスであるかCLパスであるか未確定の状態)で、コンテクストも未確定(indef)とする(ステップS9)。
この場合には、とりあえず(暫定的に)、4段MQ−CODER復号器11にはSPパスとしてコンテクストを送る。そして、注目ビットの上のビットのシンボルDの信号結果が“0”であった場合には、注目ビットはCLパスであり、注目ビットはSPパスではないことが確定するので、SPパスとしてのMQ−CODER復号処理を行わないようにする。逆に、注目ビットの上のシンボルDが“1”であった場合には、注目ビットはSPパスであることが確定するので、SPパスとしてMQ−CODER復号処理を行う。
また、ステップS4で、コンテクストは0でないと判断した場合(ステップS4のNo)、注目ストライプの一番上もしくは注目ビットの上のビットがMRパスもしくはCLパスに確定しているか否かを判断する(ステップS10)。そして、注目ストライプの一番上もしくは注目ビットの上のビットがMRパスもしくはCLパスに確定している場合(ステップS10のYes)、SPパスであると確定し、コンテクストも確定(fix)する(ステップS11)。
これに対して、注目ストライプの一番上および注目ビットの上のビットがMRパスもしくはCLパスに確定していない場合(ステップS10のNo)、SPパスであると確定し、コンテクストは未確定(indef)とする(ステップS12)。
図8および図9は、SPパス用コンテクスト演算器で行われる正負符号のコンテクスト演算を説明するための図であり、図8は、図7に示す処理により注目ビットのコンテクストが確定していると判断した場合を示す図であり、図9は、図7に示す処理により注目ビットのコンテクストが確定していないと判断した場合を示す図である。
SPパス用コンテクスト演算器15は、垂直方向コンテクストモデル判定器28と、水平方向コンテクストモデル判定器29と、正負符号コンテクストモデル・XORビット演算器30とをさらに有している。
SPパス用コンテクスト演算器15は、図7に示す処理フローで注目ビット26(m)のコンテクストDataCX(m)が確定していると判断した場合、これらの各演算器を用いて以下の動作を行う。
垂直方向コンテクストモデル判定器28は、注目ビットの垂直方向(図8中上下方向)に隣接する2つのビットに基づいて垂直方向コンテクストモデル判定値を演算する。
水平方向コンテクストモデル判定器29は、注目ビットの水平方向(図8中左右方向)に隣接する2つのビットに基づいて水平方向コンテクストモデル判定値を演算する。
正負符号コンテクストモデル・XORビット演算器30は、垂直方向コンテクストモデル判定値と水平方向コンテクストモデル判定値とから、正負符号のコンテクストモデルを演算し、演算結果の正負符号SignCX(k)/XORビットを出力する。
これに対して、SPパス用コンテクスト演算器15は、図7に示す処理で注目ビットのコンテクストが確定していないと判断した場合には、注目ビット26(k)の上のビットは「有意でない係数」として以下の動作を行う。
垂直方向コンテクストモデル判定器28は、垂直方向コンテクストモデル判定値SignVを演算する。
水平方向コンテクストモデル判定器29は、水平方向コンテクストモデル判定値SignHを演算し、これら垂直方向コンテクストモデル判定値SignVおよび水平方向コンテクストモデル判定値SignHを出力する。この場合、正負符号コンテクストモデル・XORビット演算器30による演算は行わない。
図10は、SPパス用コンテクスト演算器からのコンテクスト(予想コンテクストを含む)の出力例を示す図である。
図10(a)は1ストライプの4ビットが全てSPパスに属する場合の例を示す図である。ストライプの一番上のビットはコンテクストDataCX0が確定しているが、上から2番目以下のビットのコンテクストは未確定の例である。
図10(b)は1ストライプの4ビットのうち、上から3番目のビットがMRパスに属することがわかっている場合の例を示す図である。この場合、一番上のビットのコンテクストDataCX0は確定しており、上から2番目のビットのコンテクストは予想コンテクストDatapCXになる。しかし、4番目のビットは、上のビットがSPパス処理時に処理が行われないため、上のビットの復号結果には依存されない。従って、4番目のビットのコンテクストDataCX3は確定する。
図11は、CLパス用コンテクスト演算器で行われるコンテクスト演算手順の一部を示すフローチャートである。
CLパスを処理するときは、まず、現在処理中のストライプの復号結果が全て0であると仮定してコンテクストを求め(ステップS21)、ストライプのデータが全てCLパスで、かつ、全てのビットのコンテクスト=0であるか否かを判断する(ステップS22)。
そして、ストライプのデータが全てCLパスで、かつ、全てのビットのコンテクストDataCX=0である場合(ステップS22のYes)、このストライプは後述するランレングス(Run length)処理を行う(ステップS23)。
これに対して、ストライプのデータが全てCLパスで、かつ、全てのビットのコンテクスト=0でない場合(ステップS22のNo)、注目ビットがストライプの一番上のビットであるか否かを判断する(ステップS24)。
そして、注目ビットがストライプの一番上のビットである場合(ステップS24のYes)、注目ビットのコンテクストを確定(fix)する(ステップS25)。
これに対して、注目ビットがストライプの一番上のビットでない場合(ステップS24のNo)、注目ビットの上のビットがCLパスであるか否かを判断する(ステップS26)。
そして、注目ビットの上のビットがCLパスでない場合(ステップS26のNo)、注目ビットのコンテクストを確定(fix)する(ステップS27)。
これに対して、注目ビットの上のビットがCLパスである場合(ステップS26のYes)、注目ビットのコンテクストを未確定(indef)とする(ステップS28)。
CLパスの処理も、注目ビットの上のビットが同じCLパスで処理されるビットであり、シンボルDが未だ出力されていない場合は、注目ビットのコンテクストを求めることができない。そこで、この場合も、注目ビットの上のビットのシンボルDの復号結果が“0”であると仮定して予想コンテクストを演算する。予想コンテクストは、仮定が間違っていた場合には、4段MQ−CODER復号器11において、正しいコンテクストに変換される。
なお、SPパスの処理においては、パスが確定しない場合があったが、CLパスで処理されることになっているビットは、必ずCLパスで処理されるので、4段MQ−CODER復号器11でコンテクストそのものの処理を除外することはない。
次に、第2コンテクスト演算器17について詳しく説明する。
図12は、第2コンテクスト演算器の構成を示すブロック図である。
第2コンテクスト演算器17は、MRパス用コンテクスト演算器18に加え、OR回路321〜324と、遅延回路33とをさらに有している。
OR回路321は、4段MQ−CODER復号器11から出力されるSPパスのストライプの一番上のビットのシンボルの復号結果と、同一ビットについての前のビットプレーンまでの有意情報との論理和(OR)をとる。
OR回路322は、4段MQ−CODER復号器11から出力されるSPパスのストライプの上から2番目のビットのシンボルの復号結果と、同一ビットについての前のビットプレーンまでの有意情報との論理和(OR)をとる。
OR回路323は、4段MQ−CODER復号器11から出力されるSPパスのストライプの上から3番目のビットのシンボルの復号結果と、同一ビットについての前のビットプレーンまでの有意情報との論理和(OR)をとる。
OR回路324は、4段MQ−CODER復号器11から出力されるSPパスのストライプの上から4番目のビットのシンボルの復号結果と、同一ビットについての前のビットプレーンまでの有意情報との論理和(OR)をとる。
遅延回路33は記憶部を構成しており、OR回路321〜324から出力される有意情報を処理パスの横方向のライン分のコンテクスト演算処理時間だけ遅延したものを、遅延回路33の出力端331〜334に出力するとともに、出力端334に得られる有意情報を処理パスの横方向のライン分のコンテクスト演算処理時間だけ遅延させたものを、出力端330に出力する。
従って、MRパス用コンテクスト演算器18の入力端340には、注目ストライプの上のビットの有意情報が入力され、入力端341〜344には、注目ストライプの各ビットの有意情報が入力され、入力端345には、注目ストライプの下のビットの有意情報が入力される。そして、MRパス用コンテクスト演算器18から出力されるMRパスのコンテクストは、MRパス用コンテクスト記憶部19に記憶される。
このように、本実施形態では、第2コンテクスト演算器17を設け、SPパス用コンテクスト演算器15でのSPパスの処理中に同時にMRパスのコンテクストDataCX(m)を確定し、これをMRパス用コンテクスト記憶部19に記憶し、SPパスの処理後、4段MQ−CODER復号器11において、直ちにMRパスのシンボルDを演算できるようにしている。
すなわち、MRパスのコンテクストDataCX(m)は、同じビットプレーンにおけるMRパスの復号結果には依存せず、注目ビットの8近傍のSPパスの復号結果が出力された時点でコンテクストが確定するので、この確定したコンテクストをMRパス用コンテクスト記憶部19に記憶しておき、SPパスの処理後、直ちにMRパス用コンテクスト記憶部19から読み出して、4段MQ−CODER復号器11において、MRパスのシンボルDを演算することができる。
なお、MRパス用コンテクスト記憶部19にMRパスのコンテクストDataCX(m)を詰めて記憶する場合には、MRパスのビットプレーン内の実際の位置に拘わらず連続して処理を行うことができ、高速化を図ることができる。しかし、MRパスのビットプレーンの位置を意識しないで復号した際には、MRパスにおいて復号されたシンボルのビットモデリング演算器10への配置をMRパスの復号と同時に行うことが困難である。従って、MRパスのシンボルを配置するための時間が必要である。この配置を次の処理であるCLパスの復号時間、あるいは、さらにそれ以降のSPパスまたはCLパスの処理時間に行うことにより、MRパスのシンボル配置の時間を短縮することができる。
次に、コンテクストレジスタ部20の構成を説明する。
図13は、コンテクストレジスタ部の構成を示す図である。
コンテクストレジスタ部20は、コンテクストレジスタCXreg(0)〜CXreg(3)を有している。
コンテクストレジスタCXreg(0)は、CX0EN領域361と、DataCX0領域362と、SignCX0領域363とを有している。
コンテクストレジスタCXreg(1)は、CX1EN領域371と、fix1領域372と、DataCX1領域373と、SignCX1領域374とを有している。
コンテクストレジスタCXreg(2)は、CX2EN領域381と、fix2領域382と、DataCX2領域383と、SignCX2領域384とを有している。
コンテクストレジスタCXreg(3)は、CX3EN領域391と、fix3領域392と、DataCX3領域393と、SignCX3領域394とを有している。
CX0EN領域361、CX1EN領域371、CX2EN領域381、CX3EN領域391にはそれぞれ、コンテクストDataCX(m)(m=0〜3)が有効な値か否かを示すSPパス用コンテクスト演算器15が生成したデータCX0EN、CX1EN、CX2EN、CX3ENが入力される。
DataCX0領域362、DataCX1領域373、DataCX2領域383、DataCX3領域393にはそれぞれ、コンテクストDataCX(m)が入力される。
SignCX0領域363、SignCX1領域374、SignCX2領域384、SignCX3領域394にはそれぞれ、正負符号SignCX(m)/XORビットまたは垂直方向コンテクストモデル判定値SignV、水平方向コンテクストモデル判定値SignHのいずれかが記憶される。
fix1領域372、fix2領域382、fix3領域392にはそれぞれ、コンテクストDataCX(k−1)および正負符号SignCX(k−1)が確定しているか否かを表すデータfix1、fix2、fix3が入力される。fix(n)=“1”の場合は確定を示し、fix(n)=“0”の場合は未確定を示す。
なお、コンテクストレジスタCXreg(0)〜CXreg(3)には、第1コンテクスト演算器14から出力されたデータのうち、現在処理を行っているパスのデータが格納され、必要量のデータが、次のステップである4段MQ−CODER復号器11に送られる。
なお、第1コンテクスト演算器14の演算速度(本実施形態では、1サイクル1ストライプ)と多段MQ−CODER復号器の演算速度とが同じであれば、コンテクストレジスタ部20は不要である。しかし、第1コンテクスト演算器14で1ストライプを処理した場合に出力されるコンテクストは最大で10個であり、10個のコンテクストを同時に処理する多段MQ−CODER復号器を構成することは非常に難しい。1サイクルの時間が非常に長ければ(クロック周波数が非常に低ければ)可能であるが、一般的に使用されるクロックサイクルでは不可能であると考えられるので、コンテクストレジスタ部20が必要となる。
図14は4段MQ−CODER復号器の構成を示すブロック図である。
4段MQ−CODER復号器11は、MRパスを復号するMRパス用4段MQ−CODER復号器(MQ−dec)と、SPパス用4段MQ−CODER復号器(算術復号部)と、CLパスを復号するCLパス用4段MQ−CODER復号器の機能を有する復号器40と、コンテクストジェネレータ44を有している。
コンテクストジェネレータ44は、SPパス用4段MQ−CODER復号器のパス復号結果に基づいて、次のコンテクストDataCX0〜DataCX3または正負符号SignCX0〜SignCX3をSPパス用4段MQ−CODER復号器に出力する。また、CLパス用4段MQ−CODER復号器のパス復号結果に基づいて、次のコンテクストDataCX0〜DataCX3または正負符号SignCX0〜SignCX3をCLパス用4段MQ−CODER復号器に出力する。
次に、MRパス用4段MQ−CODER復号器、SPパス用4段MQ−CODER復号器およびCLパス用4段MQ−CODER復号器の内部構成について詳しく説明する。
図15は、MRパス用4段MQ−CODER復号器の構成を示すブロック図である。
MRパス用4段MQ−CODER復号器41は、A・Creg45と、1段目のMQ−CODER復号器46と、2段目のMQ−CODER復号器47と、3段目のMQ−CODER復号器48と、4段目のMQ−CODER復号器49と、セレクタ50、51、52、53を有している。
A・Creg45は、オージェンドAおよび符号Cを更新的に記憶する。
MQ−CODER復号器46〜49はそれぞれ、入力されるコンテクストの算術復号を行う。
セレクタ50は、スキップするか(入力されるコンテクストをスキップするか否かを決定するため)のデータSkip1を選択制御データ(セレクタ50のデータ選択基準)とし、MQ−CODER復号器46の出力またはMQ−CODER復号器47の出力を選択する。
セレクタ51は、スキップするかのデータSkip2を選択制御データとし、セレクタ50の出力またはMQ−CODER復号器48の出力を選択する。
セレクタ52は、スキップするかのデータSkip3を選択制御データとし、セレクタ51の出力またはMQ−CODER復号器49の出力を選択する。
セレクタ53は、復号処理をスキップするかのデータSkip MQ−decを選択制御データとし、セレクタ52の出力またはA・Creg45の出力を選択する。
ここで、データCX1ENが無効であるときには、データSkip1=T(真)となり、2段目の復号は無効になる。以下、データSkip2、データSkip3も同様である。また、全てのコンテクストCX0〜CX3が無効なときは、データSkip MQ−dec=Tとなり、オージェンドAと符号Cの値は変化しない。
次に、SPパス用4段MQ−CODER復号器の構成について詳しく説明する。
図16は、SPパス用4段MQ−CODER復号器の構成を示すブロック図である。
1画素のデータでシンボルの復号と正負符号の復号が発生する可能性があるため、1画素あたり2段のMQ−CODER復号器を用意する。
SPパス用4段MQ−CODER復号器42は、オージェンドAおよび符号Cを更新的に記憶するA・Creg158と、1段目のMQ−CODER復号器159と、2段目のMQ−CODER復号器160と、3段目のMQ−CODER復号器161と、4段目のMQ−CODER復号器162と、セレクタ163、164、165、166とを有している。
セレクタ163は、スキップするかのデータSkip1を選択制御データとし、MQ−CODER復号器159の出力またはMQ−CODER復号器160の出力を選択する。
セレクタ164は、スキップするかのデータSkip2を選択制御データとし、セレクタ163の出力またはMQ−CODER復号器161の出力を選択する。
セレクタ165は、スキップするかのデータSkip3を選択制御データとし、セレクタ164の出力またはMQ−CODER復号器162の出力を選択する。
セレクタ166は、復号処理をスキップするかのデータSkip MQ−decを選択制御データとし、セレクタ165の出力またはA・Creg158の出力を選択する。
コンテクストジェネレータ44は、コンテクストレジスタ部20からコンテクストDataCX(n)および正負符号SignCX(n)を取り出す。
そして、MQ−CODER復号器159の出力(以下、「出力D(Decision)0」と言う)、MQ−CODER復号器160の出力(以下、「出力D1」と言う)、MQ−CODER復号器161の出力(以下、「出力D2」と言う)およびMQ−CODER復号器162の出力(以下、「出力D3」と言う)それぞれの値に応じた出力CXAをMQ−CODER復号器159に出力し、出力CXBをMQ−CODER復号器160に出力し、出力CXCをMQ−CODER復号器161に出力し、出力CXDをMQ−CODER復号器162に出力する。
図17は、コンテクストジェネレータの出力を示す図である。
出力D0〜出力D3がともに“0”の場合、すなわち、ビットモデリング演算器10での注目ビットの上のビットのシンボルの復号結果を“0”と仮定したことがいずれも正しかった場合、出力CXAは、コンテクストDataCX0となり、出力CXBは、コンテクストDataCX1となり、出力CXCは、コンテクストDataCX2となり、出力CXDは、コンテクストDataCX3となる。
出力D0が“1”の場合、すなわち、ビットモデリング演算器10での注目ビットの上のビットのシンボルの復号結果を“0”と仮定したことは間違いであった場合、出力D1〜出力D3の状態にかかわらず(図17中は“X”(don’t care))、出力CXAは、正負符号SignCX0となり、出力CXB〜出力CXDは、出力しない(Null)。
出力D0が“0”、出力D1が“1”の場合、すなわち、ビットモデリング演算器10での注目ビットの上のビットのシンボルの復号結果を“0”と仮定したことは間違いであった場合、出力D2、出力D3の状態にかかわらず、出力CXAは、正負符号SignCX1となり、出力CXB〜出力CXDは、いずれも出力しない。
出力D0、出力D1が“0”、出力D2が“1”の場合、すなわち、ビットモデリング演算器10での注目ビットの上のビットのシンボルの復号結果を“0”と仮定したことは間違いであった場合、出力D3の状態にかかわらず、出力CXAは、正負符号SignCX2となり、出力CXB〜出力CXDは、出力しない。
出力D0〜出力D2がいずれも“0”、出力D3が“1”の場合、すなわち、ビットモデリング演算器10での注目ビットの上のビットのシンボルの復号結果を“0”と仮定したことは間違いであった場合、出力CXAは、正負符号SignCX3となり、出力CXB〜出力CXDは、いずれも出力しない。
図18は、コンテクストジェネレータの動作例を示す図である。なお、説明を簡単にするために、コンテクストレジスタCXreg(0)、CXreg(1)に対応する構成としている。
まず、コンテクストジェネレータ44は、出力CXAとしてコンテクストDataCX0(1)、出力CXBとしてコンテクストDataCX1(1)を出力する。なお、コンテクストDataCX0(1)は、コンテクストレジスタCXreg(0)から最初に出力されたコンテクストDataCX0を示し、コンテクストDataCX1(1)は、コンテクストレジスタCXreg(1)から最初に出力されたコンテクストDataCX1を示している。
その結果、出力D0、D1がいずれも“0”であったので、続けて出力CXAとしてコンテクストDataCX0(2)、出力CXBとしてコンテクストDataCX1(2)を出力する。なお、コンテクストDataCX0(2)は、コンテクストレジスタCXreg(0)から2番目に出力されたコンテクストDataCX0を示し、コンテクストDataCX1(2)は、コンテクストレジスタCXreg(1)から2番目に出力されたコンテクストDataCX1を示している。以下、同様である。
その結果、出力D0が“1”、D1が“0”であったので、出力CXAとして、コンテクストDataCX0(2)に対応する正負符号SignCX0(2)を出力し、出力CXBは出力しない。
そして、前回の出力でコンテクストDataCX1(2)は、無視したので、続けて出力CXAとしてコンテクストDataCX1(2)、出力CXBとしてコンテクストDataCX0(3)を出力する。
ところで、例えば8ビットのデータの場合、コンテクストDataCX(n)は7ビットに対し、正負符号SignCX(n)は1ビットしかない。従って、出力D0または出力D1に“1”が出る頻度は、相対的に低い。従って、毎回正負符号SignCX(n)を入れるのではなく、普段はコンテクストDataCX(n)を入れ続け、正負符号SignCX(n)が必要となったときにだけ、正負符号SignCX(n)を出力するようにすることで、クロック当たりの処理能力を向上させることができる。これにより、例えば従来はDataCX(n)とSignCX(n)を1対で入力した場合、4つのコンテクストDataCX(n)を処理するのに4クロック必要であったが、本実施の形態のエントロピ復号器100によれば、図18に示すように、2クロックで4つのコンテクストDataCX(n)を処理することもできる。
また、従来に比べてSPパス用4段MQ−CODER復号器42の構成を簡易なものとすることができる。
図19は、CLパス用4段MQ−CODER復号器の構成を示すブロック図である。
オージェンドAおよび符号Cを更新的に記憶するA・Creg177と、1段目のMQ−CODER復号器178と、2段目のMQ−CODER復号器179と、3段目のMQ−CODER復号器180と、4段目のMQ−CODER復号器181と、セレクタ182、183、184、185を有している。
なお、MQ−CODER復号器178は、図16に示すMQ−CODER復号器159と同一構成のものであり、MQ−CODER復号器179は、MQ−CODER復号器160と同一構成のものであり、MQ−CODER復号器180は、MQ−CODER復号器161と同一構成のものであり、MQ−CODER復号器181は、MQ−CODER復号器162と同一構成のものである。
セレクタ182は、スキップするかのデータSkip1を選択制御データとし、MQ−CODER復号器178の出力またはMQ−CODER復号器179の出力を選択する。
セレクタ183は、スキップするかのデータSkip2を選択制御データとし、セレクタ182の出力またはMQ−CODER復号器180の出力を選択する。
セレクタ184は、スキップするかのデータSkip3を選択制御データとし、セレクタ183の出力またはMQ−CODER復号器181の出力を選択する。
セレクタ185は、復号処理をスキップするかのデータSkip MQ−decを選択制御データとし、セレクタ184の出力またはA・Creg177の出力を選択する。
なお、CLパスの演算は、SPパスの演算に近い。異なる点は、コンテクストDataCX(n)のSPp状態に対する処理がないことと、ランレングスに対する処理が入ることである。ランレングスの処理のために、コンテクストレジスタ部20にランレングス用のコンテクストを入力する装置191、192を加える必要がある。
次に、ビットモデリング演算器10と4段MQ−CODER復号器11との間のデータの流れを説明する。
図20は、最初のCLパスの処理時のデータの流れを示す図である。
ビットモデリング演算器10は、コードブロックのデータを記憶するコードブロックデータ記憶部195をさらに有している。
CLパス用4段MQ−CODER復号器43は、最初のCLパスでは、全てのデータをCLパスとして処理を行い、ビットモデリング演算器10は、処理と同時に最終的な復号結果であるコードブロックのデータを、コードブロックデータ記憶部195にも書き込む。
図21は、SPパスの処理時のデータの流れを示す図である。
ビットモデリング演算器10は、CLパスの位置を記憶するCLパス位置記憶部197をさらに有している。
SPパス用4段MQ−CODER復号器42がSPパスの処理を行うと同時にビットモデリング演算器10がMRパスのコンテクストを演算し、演算結果をMRパス用コンテクスト記憶部19に記憶する。その際、ビットモデリング演算器10は、同じビットプレーンにおけるCLパスの位置をCLパス位置記憶部197に記憶していく。
また、SPパスの復号結果であるコードブロックデータもコードブロックデータ記憶部195に書き込む。このように、SPパスの処理時に同時にMRパスのコンテクストを確定することにより、SPパスの処理後、MRパスのシンボル演算を高速に行うことができる。
図22は、MRパスの処理時のデータの流れを示す図である。
MRパス処理時は、SPパス処理時に算出されたコンテクストデータをMRパス用4段MQ−CODER復号器41で復号する。復号結果は、CLパス用4段MQ−CODER復号器43が備えるMRシンボル記憶部203に書き込む。処理を行っているデータCXのコードブロックにおける位置がバラバラであるために、SPパス、CLパスのように処理を行いながらコードブロックデータ記憶部195に復号データを書き込むことができない。従って、次のCLパスの処理時、またはSPパスの処理時にコードブロックデータ記憶部195に配置する必要がある。
図23は、最初のCLパス以外のCLパス(通常のCLパス)の処理時のデータの流れを示す図である。
CLパス用4段MQ−CODER復号器43は、同じビットプレーンのSPパス処理時に記憶されたCLパスの位置のデータを使用しながら、CLパスのデータを復号する。このとき、CLパスの復号結果であるシンボルをコードブロックデータ記憶部195に配置するのと同じストライプにMRパスの復号結果を配置する。
図24は、MRパスのデータ配置があるSPパス処理時のデータの流れを示す図である。
CLパスのデータが無いときには、処理時間の短縮のため、CLパスを省略することが可能である。この場合には、MRパスの復号結果の配置は、次のコードブロックのSPパスの処理時に行うことができる。
図25は、MRパスのシンボルを配置する場合のデータの流れを示す図である。
MRパスの処理が、そのコードブロックにおける最後の処理となったときには、シンボルを配置するための処理が必要である。
以上、本発明のエントロピ復号器を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前述した実施の形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
(付記1) 画像を復号する算術復号器において、
データコンテクストまたは符号コンテクストの入力に応じて算術復号を行う算術復号部と、
前記算術復号部の復号結果に基づいて、次の前記データコンテクストまたは前記符号コンテクストを前記算術復号部に出力するコンテクストジェネレータと、
を有することを特徴とする算術復号器。
(付記2) 前記コンテクストジェネレータは、前記復号結果が前記符号コンテクストを要求する結果のとき、前記符号コンテクストを出力し、それ以外は前記データコンテクストを出力することを特徴とする付記1記載の算術復号器。
(付記3) 前記コンテクストジェネレータは、複数の前記データコンテクストを前記算術復号部に出力し、前記算術復号部は、複数の前記データコンテクストに対応する複数の前記復号結果を出力するよう構成されており、
前記コンテクストジェネレータは、前記算術復号部の前記各復号結果の少なくともいずれか1つが前記符号コンテクストを要求する結果のとき、前記符号コンテクストを出力し、それ以外は前記データコンテクストを出力することを特徴とする付記1記載の算術復号器。
(付記4) 前記算術復号部は、複数の前記データコンテクストそれぞれに対応する複数のデコーダを有し、
前記コンテクストジェネレータは、前記符号コンテクストを要求する結果を出力した前記デコーダに基づいた前記符号コンテクストを出力することを特徴とする付記3記載の算術復号器。
(付記5) 前記データコンテクストおよび前記符号コンテクストは、SPパス処理時またはCLパス処理時に、処理対象のビットに隣接するビットのシンボルが確定する前に、前記処理対象のビットに隣接するビットのシンボルを所定値と仮定して予測したコンテクストであることを特徴とする付記1記載の算術復号器。
(付記6) 画像を復号するエントロピ復号器において、
SPパス処理時またはCLパス処理時に、処理対象のビットに隣接するビットのシンボルが確定する前に、前記処理対象のビットに隣接するビットのシンボルを所定値と仮定して予測したデータコンテクストおよび符号コンテクストを演算する演算器と、前記データコンテクストおよび前記符号コンテクストを格納するレジスタと、を有するビットモデリング演算器と、
前記データコンテクストまたは前記符号コンテクストの入力に応じて算術復号を行う算術復号部と、
前記算術復号部の復号結果に基づいて、前記レジスタに格納されている次の前記データコンテクストまたは前記符号コンテクストを前記算術復号部に出力するコンテクストジェネレータと、
を有することを特徴とするエントロピ復号器。
本発明の概要を示す図である。 実施の形態のエントロピ復号器の構成を示すブロック図である。 ビットモデリング演算器の構成を示すブロック図である。 SPパス用コンテクスト演算器のSPパスの各ビットのパスおよびコンテクスト演算処理順序を示す図である。 シンボルのコンテクスト演算を説明するための図である。 SPパス用コンテクスト演算器の構成を示すブロック図である。 SPパス用コンテクスト演算器が行うパスおよびコンテクスト演算手順の一部を示すフローチャートである。 SPパス用コンテクスト演算器で行われる正負符号のコンテクスト演算を説明するための図である。 SPパス用コンテクスト演算器で行われる正負符号のコンテクスト演算を説明するための図である。 SPパス用コンテクスト演算器からのコンテクスト(予想コンテクストを含む)の出力例を示す図である。 CLパス用コンテクスト演算器で行われるコンテクスト演算手順の一部を示すフローチャートである。 第2コンテクスト演算器の構成を示すブロック図である。 コンテクストレジスタ部の構成を示す図である。 4段MQ−CODER復号器の構成を示すブロック図である。 MRパス用4段MQ−CODER復号器の構成を示すブロック図である。 SPパス用4段MQ−CODER復号器の構成を示すブロック図である。 コンテクストジェネレータの出力を示す図である。 コンテクストジェネレータの動作例を示す図である。 CLパス用4段MQ−CODER復号器の構成を示すブロック図である。 最初のCLパスの処理時のデータの流れを示す図である。 SPパスの処理時のデータの流れを示す図である。 MRパスの処理時のデータの流れを示す図である。 最初のCLパス以外のCLパス(通常のCLパス)の処理時のデータの流れを示す図である。 MRパスのデータ配置があるSPパス処理時のデータの流れを示す図である。 MRパスのシンボルを配置する場合のデータの流れを示す図である。 従来の画像復号装置を示すブロック図である。 エントロピ復号器の処理の流れを示す図である。 コンテクスト決定処理を行う場合の処理順序を示す図である。 注目ビットのコンテクストを決定する際に参照するビットを示す図である。
符号の説明
1 算術復号器
2 算術復号部
3、44 コンテクストジェネレータ
10 ビットモデリング演算器
11 4段MQ−CODER復号器
13 有意ビット記憶部
14 第1コンテクスト演算器
15、231〜234 SPパス用コンテクスト演算器
16 CLパス用コンテクスト演算器
17 第2コンテクスト演算器
18 MRパス用コンテクスト演算器
19 MRパス用コンテクスト記憶部
20 コンテクストレジスタ部
21 SPパス
241〜244 コンテクストテーブル
261、26(k) 注目ビット
28 垂直方向コンテクストモデル判定器
29 水平方向コンテクストモデル判定器
30 正負符号コンテクストモデル・XORビット演算器
33 遅延回路
40 復号器
41 MRパス用4段MQ−CODER復号器
42 SPパス用4段MQ−CODER復号器
43 CLパス用4段MQ−CODER復号器
100 エントロピ復号器
158 A・Creg
159、160 MQ−CODER復号器(MQ−dec)
161、162 セレクタ
211 ストライプ
CXreg(0)〜CXreg(3) コンテクストレジスタ

Claims (4)

  1. 画像を復号する算術復号器において、
    データコンテクストまたは符号コンテクストの入力に応じて算術復号を行う算術復号部と、
    前記算術復号部の復号結果に基づいて、次の前記データコンテクストまたは前記符号コンテクストを前記算術復号部に出力するコンテクストジェネレータと、
    を有し、前記コンテクストジェネレータは、前記復号結果が前記符号コンテクストを要求する結果のとき、前記符号コンテクストを出力し、それ以外は前記データコンテクストを出力することを特徴とする算術復号器。
  2. 前記コンテクストジェネレータは、複数の前記データコンテクストを前記算術復号部に出力し、前記算術復号部は、複数の前記データコンテクストに対応する複数の前記復号結果を出力するよう構成されており、
    前記コンテクストジェネレータは、前記算術復号部の前記各復号結果の少なくともいずれか1つが前記符号コンテクストを要求する結果のとき、前記符号コンテクストを出力し、それ以外は前記データコンテクストを出力することを特徴とする請求項1記載の算術復号器。
  3. 前記算術復号部は、複数の前記データコンテクストそれぞれに対応する複数のデコーダを有し、
    前記コンテクストジェネレータは、前記符号コンテクストを要求する結果を出力した前記デコーダに基づいた前記符号コンテクストを出力することを特徴とする請求項2記載の算術復号器。
  4. 画像を復号するエントロピ復号器において、
    SPパス処理時またはCLパス処理時に、処理対象のビットに隣接するビットのシンボルが確定する前に、前記処理対象のビットに隣接するビットのシンボルを所定値と仮定して予測したデータコンテクストおよび符号コンテクストを演算する演算器と、前記データコンテクストおよび前記符号コンテクストを格納するレジスタと、を有するビットモデリング演算器と、
    前記データコンテクストまたは前記符号コンテクストの入力に応じて算術復号を行う算術復号部と、
    前記算術復号部の復号結果に基づいて、前記レジスタに格納されている次の前記データコンテクストまたは前記符号コンテクストを前記算術復号部に出力するコンテクストジェネレータと、
    を有し、前記コンテクストジェネレータは、前記復号結果が前記符号コンテクストを要求する結果のとき、前記符号コンテクストを出力し、それ以外は前記データコンテクストを出力することを特徴とするエントロピ復号器。
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