JP4821382B2 - 車間維持支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、先行車との車間距離を制御する車間維持支援装置に関する。
従来、車両に駆動力および制動力を加えて、先行車両との車間距離が所定の車間距離となるように制御する車間維持支援装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2005−329786号公報
しかしながら、従来の車間維持支援装置では、ドライバがアクセルペダルを操作すると車間距離制御はキャンセルされるとともに、アクセルペダル操作中は、車間距離制御は休止状態となるため、車間距離を維持するための減速制御の作動が限定的になるという問題がある。
本発明に係る車間維持支援装置は、アクセルペダルに反力を与える反力制御手段を備えた車間維持支援装置において、先行車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段と、先行車両の減速の有無に関係なく演算する定常項を算出すると共に、先行車両の減速時に演算する過渡項を算出し、前記定常項と前記過渡項とに基づいて第1の車間距離しきい値を設定する第1の車間距離しきい値設定手段と、前記車間距離検出手により検出された車間距離が前記第1の車間距離しきい値より短くなったことを判定する判定手段と、ドライバのアクセルペダル操作の有無を検出するアクセルペダル操作検出手段と、前記判定手段により前記車間距離検出手によって検出された車間距離が前記第1の車間距離しきい値より短くなったと判定された時に、前記アクセルペダル操作検出手段によって前記アクセルペダル操作が行われていないことが検出された場合には車両の減速制御を行う減速制御手段と、前記判定手段により前記車間距離検出手によって検出された車間距離が前記第1の車間距離しきい値より短くなったと判定された時に、前記アクセルペダル操作検出手段によって前記アクセルペダル操作が行われていることが検出された場合には、前記反力制御手段によりアクセルペダルに反力を加えるよう制御すると共に、前記減速制御手段の制御動作を禁止する車両制御手段とを備え、前記反力制御手段により反力制御を開始するための車間距離しきい値を、先行車両の減速の有無に関係なく演算される前記定常項のみならず、先行車両の減速時にのみ演算される前記過渡項に基づいて変更することを特徴とする。
本発明による車間維持支援装置によれば、先行車両との間の車間距離が車間距離しきい値より短くなった時に、アクセルペダル操作が行われていなければ、車両の減速制御を行うとともに、アクセルペダル操作が行われている場合には、アクセルペダルに反力を加えて、アクセルペダルを離すことをドライバに促すので、車両の減速制御を効果的に行うことができる。
−第1の実施の形態−
図1は、第1の実施の形態における車間維持支援装置の構成を示す図である。この車間維持支援装置を搭載した車両は、自動変速機およびコンベンショナルディファレンシャルギヤを搭載した後輪駆動車である。この車両では、前後輪ともに、左右輪の制動力を独立に制御することができる。
図中、符号1はブレーキペダル、2はブースター、3はマスターシリンダー、4はリザーバー、10は左前輪、20は右前輪、30は左後輪、40は右後輪である。各車輪10,20,30,40には、ブレーキディスク11,21,31,41、および、制動液圧の供給により、対応するブレーキディスクを摩擦挟持して、各車輪ごとにブレーキ力(制動力)を与えるホイールシリンダ12,22,32,42が備えられている。
マスターシリンダー3と各ホイールシリンダ12,22,32,42との間には、圧力制御ユニット5が介装されている。運転者によるブレーキペダル1の踏み込み量に応じて、マスターシリンダー3で昇圧された油圧が各ホイールシリンダ12,22,32,42に供給されるようになっており、圧力制御ユニット5は、各ホイールシリンダ12,22,32,42の制動液圧を個別に制御する。圧力制御ユニット5は、前後左右の各液圧供給系(各チャンネル)個々にアクチュエータを含んで構成されている。これにより、各車輪を個々に制動している。アクチュエータは、例えば各ホイールシリンダ12,22,32,42の液圧を任意の制動液圧に制御可能なように、比例ソレノイド弁を使用して構成されている。
駆動トルク制御コントローラ60は、制駆動力制御コントローラ50から入力される駆動トルク指令値に基づいて、駆動輪の駆動トルクを制御する。駆動輪の駆動トルクの制御は、エンジン6の燃料噴射量を制御するエンジン制御、スロットル制御装置7によりスロットル開度を制御するスロットル制御、および、自動変速機8を制御する変速機制御等を行うことにより行う。
制駆動力制御コントローラ50には、ハンドル9の操舵角δを検出する操舵角センサ52からの信号、車両の前後加速度Xgおよび横加速度Ygを検出する加速度センサ53からの信号、車両に発生するヨーレートφを検出するヨーレートセンサ54からの信号、マスターシリンダ液圧Pmを検出するマスターシリンダ液圧センサ55からの信号、アクセル開度Accを検出するアクセル開度センサ56からの信号、および、各車輪の車輪速Vw1,Vw2,Vw3,Vw4を検出する車輪速センサ13,23,33,43からの信号がそれぞれ入力される。また、制駆動力制御コントローラ50には、運転者のアクセル操作量に基づく要求駆動力τmやエンジントルクτa、および、車輪軸上での駆動トルクτwが駆動トルク制御コントローラ60から入力される。
レーザレーダ70は、例えば、車両の前方グリル部もしくはバンパ部等に取り付けられ、自車両前方にレーザ光を送出し、自車両前方に存在する先行車両に反射して戻ってくる反射光を受光することにより、先行車両との間の車間距離L、および、相対速度Vrを検出する。ただし、相対速度Vrは、自車両の速度から先行車両の速度を減算した値とする。レーザレーダ70によって検出された車間距離L、および、相対速度Vrは、制駆動力制御コントローラ50に送られる。
アクセルペダルアクチュエータ80は、制駆動力制御コントローラ50からの指令に基づいて、アクセルペダル81に反力を与える。ここでの反力とは、ドライバがアクセルペダル81を踏み込む方向とは反対方向の力のことである。
第1の実施の形態における車間維持支援装置では、自車両と先行車両との間の車間距離Lが車間距離しきい値L*より短くなった時に、ドライバがアクセルペダルを操作していなければ、車両を減速させる制御を行い、ドライバがアクセルペダルを操作していれば、アクセルペダルに反力を与える制御を行う。アクセルペダルに反力を与える制御を行った後、ドライバがアクセルペダルを離すと、減速制御を行う。ただし、先行車両が加速しても、加速制御は行わない。以下では、図2〜図6を用いて、詳細な処理内容について説明する。
図2は、第1の実施の形態における車間維持支援装置によって行われる処理内容を示すフローチャートである。車両が起動すると、制駆動力制御コントローラ50は、ステップS10の処理を開始する。ステップS10では、アクセル開度センサ56によって検出されるアクセル開度Acc、車輪速センサ13,23,33,43によって検出される各車輪の車輪速Vw1,Vw2,Vw3,Vw4、および、レーザレーダ70によって検出される先行車両との間の車間距離L、相対速度Vrを読み込んで、ステップS20に進む。
ステップS20では、自車両の車速Vおよび相対速度Vrに基づいて、車間距離しきい値L*bを算出する。後述するように、先行車両との間の車間距離Lと比較する車間距離しきい値L*は、先行車両の減速の有無に関係なく算出する定常項と、先行車両の減速時に算出(更新)される過渡項との和により算出されるが、車間距離しきい値L*bは、定常項の値である。ここでは、自車両の車速Vおよび相対速度Vrに基づいて、車間距離しきい値の定常項L*bを算出するための関数を予め用意しておき、この関数に、自車両の車速Vおよび相対速度Vrを代入することにより算出する。ただし、自車両の車速Vは、車輪速センサ13,23によって検出される前輪の車輪速Vw1およびVw2の平均値を求めることにより算出する。車間距離しきい値の定常項L*bを算出すると、ステップS30に進む。
ステップS30では、車間距離しきい値の過渡項L*aを算出する。車間距離しきい値の過渡項L*aの詳細な算出方法を、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
図3に示すフローチャートのステップS100では、次式(1)より、先行車両の加減速度αaを算出する。
αa=d(Va)/dt (1)
ただし、Vaは、自車両の車速Vおよび相対速度Vrに基づいて算出される先行車両の車速である。先行車両の車速Vaを時間微分することにより、先行車両の加減速度αaを算出すると、ステップS110に進む。
ステップS110では、後述するステップS60において設定される警報フラグFwがオンにセットされているか否かを判定する。図2に示すフローチャートのステップS10からステップS80の処理は繰り返し行われているので、ここでは、前回の処理時にセットされた警報フラグFwの状態に基づいて判定する。警報フラグFwがオンにセットされていると判定すると、ステップS150に進み、警報フラグFwがオフにセットされていると判定すると、ステップS120に進む。
ステップS120では、ステップS100で算出した先行車両の加減速度αaが所定の加減速度α0以下であるか否かを判定する。所定の加減速度α0は、先行車両が減速しているか否かを判断するためのしきい値であり、αaおよびα0は共に、加速時の値を正、減速時の値を負とする。先行車両の加減速度αaが所定の加減速度α0以下であると判定すると、先行車両が減速していると判断して、先行車減速判断フラグFdec_aをオンにセットした後、ステップS130に進む。一方、先行車両の加減速度αaが所定の加減速度α0より大きいと判定すると、先行車両が減速していないと判断して、先行車減速判断フラグFdec_aをオフにセットした後、ステップS140に進む。
ステップS130では、次式(2)より、車間距離しきい値の過渡項L*aを算出するためのパラメータTaを算出する。
Ta=(L−L*b)/Vr (2)
式(2)において、パラメータTaは、先行車両が減速を開始した時点での車間距離しきい値の定常項L*bに対する実車間距離Lの余裕距離相当分(L−L*b)を相対速度Vrで除算した時間を表している。パラメータTaを算出すると、ステップS150に進む。
一方、先行車両が減速していないと判断した後に進むステップS140では、車間距離しきい値の過渡項L*aを算出するためのパラメータTaの値を0にして、ステップS150に進む。
ステップS150では、次式(3)より、車間距離しきい値の過渡項L*aを算出する。
*a=Ta×Vr (3)
ステップS120〜ステップS150の処理から分かるように、車間距離しきい値の過渡項L*aは、先行車両が減速している時に設定され、先行車両が減速していない時には、0となる。
ステップS150において、車間距離しきい値の過渡項L*aを算出すると、図2に示すフローチャートのステップS40に進む。ステップS40では、車間距離しきい値の定常項L*bと、過渡項L*aとを加算することにより、車間距離しきい値L*を算出する(式(4)参照)。
*=L*b+L*a (4)
ステップS40に続くステップS50では、次式(5)より、ステップS40で算出した車間距離しきい値L*と、レーザレーダ70により検出された先行車との車間距離Lとの偏差ΔLを算出する。偏差ΔLを算出すると、ステップS60に進む。
ΔL=L*−L (5)
ステップS60では、ステップS50で算出した偏差ΔLに基づいて、警報フラグFwをセットする。すなわち、偏差ΔLが0以上であれば、先行車との車間距離Lが車間距離しきい値L*以下になっているので、警報フラグFwをオンにセットし、偏差ΔLが0未満であれば、警報フラグFwをオフにセットする。警報フラグFwをセットすると、ステップS70に進む。
ステップS70では、ステップS50で算出した偏差ΔLに基づいて、アクセルペダルに反力を与える制御を行う。アクセルペダルに反力を与える制御の詳細な処理内容を、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
図4に示すフローチャートのステップS200では、次式(6)より、目標アクセルペダル反力τ*aを算出する。
τ*a=Kp×ΔL (6)
ただし、式(6)におけるKp(Kp>0)は、車間距離偏差ΔLから目標アクセルペダル反力を算出するための所定のゲインである。
ステップS200に続くステップS210では、ステップS200で算出した目標アクセルペダル反力τ*aに応じた反力をアクセルペダル81に与えるための指令を、アクセルペダルアクチュエータ80に出す。この指令を受けたアクセルペダルアクチュエータ80は、目標アクセルペダル反力τ*aに応じた反力をアクセルペダル81に与える。式(6)から分かるように、アクセルペダル81への反力は、ΔLが正の時、すなわち、車間距離Lが車間距離しきい値L*より短い時に与えられる。ステップS210の処理を終了すると、図2に示すフローチャートのステップS80に進む。
ステップS80では、ステップS50で算出した車間距離偏差ΔLに基づいた制動力制御を行う。ステップS80で行う制動力制御の詳細な処理内容を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
図5に示すフローチャートのステップS300では、アクセル開度センサ56によって検出されるアクセル開度Accが所定のアクセル開度しきい値Acc0以上であるか否かを判定する。所定のアクセル開度しきい値Acc0は、アクセルペダルが全閉であるか否かを判断する程度の小さい値に設定しておく。アクセル開度Accが所定のアクセル開度しきい値Acc0以上であると判定すると、ドライバがアクセルペダル操作を行っていると判断して、アクセル操作フラグFaccをオンにセットした後、ステップS310に進む。一方、アクセル開度Accが所定のアクセル開度しきい値Acc0未満であると判定すると、ドライバがアクセルペダル操作を行っていないと判断して、アクセル操作フラグFaccをオフにセットした後、ステップS320に進む。
ステップS310では、車両を減速させるための目標減速度α*を0に設定して、ステップS330に進む。一方、ステップS320では、次式(7)より、目標減速度α*を算出して、ステップS330に進む。
α*=−Kv×Kr×ΔL (7)
ただし、Krは、車間距離偏差ΔLに基づいて、車両に発生させる目標減速力を算出するためのゲインであり、後述するように、先行車両の加減速度αaに基づいて定める。また、ゲインKvは、目標減速力を目標減速度に換算するためのゲインであり、車両諸元に基づいて、予め設定しておく。
図6は、先行車両の加減速度αaと、ゲインKrとの関係を示す図である。図6に示すように、先行車両の加減速度αaが小さくなるほど、すなわち、先行車両の減速度合が大きくなるほど、ゲインKrは大きくなる。これにより、先行車両の減速度合が大きい程、自車両の減速制御時の減速度も大きくすることができる。また、先行車両の加減速度αaが所定の加減速度αa1より大きい領域では、ゲインKrの値をKr1とする。制駆動力制御コントローラ50のメモリ(不図示)には、図6に示すような先行車両の加減速度αaとゲインKrとの関係を定めたテーブルが予め記憶されており、このテーブルと先行車両の加減速度αaとに基づいて、ゲインKrを求める。
ステップS330では、目標制動液圧P*を算出する。このために、まず、次式(8)に示すように、ステップS310またはステップS320で算出した目標減速度α*から、エンジンブレーキにより発生する減速度α*engを減算することにより、ブレーキにより発生させる目標減速度α*brkを算出する。
α*brk=α*−α*eng (8)
ただし、α*、α*brk、α*engは、それぞれ、加速方向を正の値、減速方向を負の値とする。また、アクセルペダル操作が行われている時(アクセル操作フラグFaccのオン時)には、α*=α*eng=0であるから、α*brk=0となる。
続いて、次式(9)より、算出した目標減速度α*brkに基づいて、目標制動液圧P*を算出する。
*=−(Kb×α*brk) (9)
ただし、Kbは、目標減速度を目標制動液圧に換算するためのゲインであり、車両諸元に基づいて、予め設定しておく。また、アクセルペダル操作が行われている時(アクセル操作フラグFaccのオン時)には、α*brk=0より、P*=0となる。
ステップS330に続くステップS340では、ステップS330で算出した目標制動液圧P*に基づいた制動液圧を発生させるための指示を圧力制御ユニット5に出す。この指示を受けた圧力制御ユニット5は、目標制動液圧P*に基づいた制動液圧を発生させて、ホイールシリンダー12,22,32,42に供給する。これにより、車間距離Lが車間距離しきい値L*より短くなった時に、ドライバがアクセルペダルを操作していなければ、車両を減速させる制御が行われる。また、ドライバがアクセルペダルを操作している場合には、目標制動液圧P*=0であるから、減速制御は行われない。
ステップS80の処理が終了すると、ステップS10に戻る。以後、ステップS10からステップ80までの処理が繰り返し行われる。
第1の実施の形態における車間維持支援装置によれば、レーザレーダ70によって検出される車間距離Lが車間距離しきい値L*より短くなった時に、ドライバがアクセルペダル操作を行っていれば、アクセルペダルに反力を加え、アクセルペダル操作を行っていなければ、車両の減速制御を行う。これにより、車間距離Lが車間距離しきい値L*より短くなった時に、ドライバがアクセルペダル操作を行っていれば、アクセルペダルを離すようにドライバに促し、ドライバがアクセルペダルを離すと、減速制御を行うことができる。また、ドライバがアクセルペダル操作を行っている時に減速制御を行わないので、加速制御と減速制御とが同時に行われるのを防ぐことができる。
また、第1の実施の形態における車間維持支援装置によれば、先行車両の減速の有無に関係なく演算する定常項L*bと、先行車両の減速時に演算する過渡項L*aとに基づいて、車間距離しきい値L*を設定するので、先行車両の減速に応じた適切な車間距離しきい値を設定することができる。すなわち、先行車両が減速していない場合には、過渡項L*aの値が0となり、定常項L*bと車間距離Lとに基づいた車両制御を行い、先行車両が減速を開始すると、定常項L*bに過渡項L*aが加算された値が車間距離しきい値L*となるので、先行車両が減速を開始する前と比べて、早めにアクセルペダルに反力を与える制御または減速制御を開始することができる。
さらに、第1の実施の形態における車間維持支援装置によれば、レーザレーダ70によって検出される車間距離Lが車間距離しきい値L*より長い場合に、過渡項L*aの値を更新するようにした(図3に示すフローチャートのステップS110〜ステップS150参照)。従って、車間距離Lが車間距離しきい値L*より短い場合、すなわち、アクセルペダルに反力を与える制御または減速制御を行っている場合には、過渡項L*aの値は更新されないので、急激な車両挙動の変化を防ぐことができる。また、車間距離Lが車間距離しきい値L*より長い場合、すなわち、アクセルペダルに反力を与える制御または減速制御が行われていない場合には、過渡項L*aの値を更新することにより、適切なタイミングにおいて、アクセルペダルに反力を与える制御または減速制御を開始することができる。
−第2の実施の形態−
第1の実施の形態における車間維持支援装置では、自車両と先行車両との間の車間距離Lが車間距離しきい値L*より短くなった時に、ドライバがアクセルペダルを操作していなければ、車両を減速させる制御を行い、ドライバがアクセルペダルを操作していれば、アクセルペダルに反力を与える制御を行った。第2の実施の形態における車間維持支援装置では、自車両と先行車両との間の車間距離Lが第1の車間距離しきい値L*1より短くなった時に、ドライバがアクセルペダルを操作していなければ、車両を減速させる制御を行う。また、自車両と先行車両との間の車間距離Lが第2の車間距離しきい値L*2(L*2<L*1)より短くなった時に、ドライバがアクセルペダルを操作していれば、アクセルペダルに反力を与える制御を行い、ドライバがアクセルペダル操作をしていなければ、車両を減速させる制御を行う。以下では、図7〜図10を用いて、詳細な処理内容について説明する。なお、第2の実施の形態における車間維持支援装置の構成は、図1に示す第1の実施の形態における車間維持支援装置の構成と同じである。
図7は、第2の実施の形態における車間維持支援装置によって行われる処理内容を示すフローチャートである。車両が起動すると、制駆動力制御コントローラ50は、ステップS400の処理を開始する。ステップS400では、アクセル開度センサ56によって検出されるアクセル開度Acc、車輪速センサ13,23,33,43によって検出される各車輪の車輪速Vw1,Vw2,Vw3,Vw4、および、レーザレーダ70によって検出される先行車両との間の車間距離L、相対速度Vrを読み込んで、ステップS410に進む。
ステップS410では、第1の車間距離しきい値L*1を算出する。第1の車間距離しきい値L*1の詳細な算出方法を、図8に示すフローチャートを用いて説明する。図8に示すフローチャートのステップS500では、次式(10)により、車間距離しきい値L*h1を算出する。後述するように、第1の車間距離しきい値L*1は、自車両の車両状況に依存しない定常項と、自車両の車両状況に依存する過渡項との和により算出されるが、式(10)により求める車間距離しきい値L*h1は、定常項の値である。
*h1=Va×Th (10)
ただし、Vaは、自車両の車速Vおよび相対速度Vrに基づいて算出される先行車両の車速であり、Thは所定の車間時間である。また、自車両の車速Vは、車輪速センサ13,23によって検出される前輪の車輪速Vw1およびVw2の平均値を求めることにより算出する。
ステップS500に続くステップS510では、アクセル開度センサ56によって検出されるアクセル開度Accが所定のアクセル開度しきい値Acc0以上であるか否かを判定する。アクセル開度Accが所定のアクセル開度しきい値Acc0以上であると判定すると、ドライバがアクセルペダル操作を行っていると判断して、アクセル操作フラグFaccをオンにセットした後、ステップS520に進む。一方、アクセル開度Accが所定のアクセル開度しきい値Acc0未満であると判定すると、ドライバがアクセルペダル操作を行っていないと判断して、アクセル操作フラグFaccをオフにセットした後、ステップS530に進む。
ステップS520では、次式(11)により、第1の車間距離しきい値の過渡項L*r1を算出するためのパラメータTr1を算出する。
Tr1=(L−L*h1)/Vr (11)
式(11)において、パラメータTr1は、現在の相対速度Vrが維持されたと仮定して、車間距離Lが第1の車間距離しきい値の定常項L*h1になるまでの時間を表している。パラメータTr1を算出すると、ステップS530に進む。
なお、ステップS510およびS520の処理から分かるように、第1の車間距離しきい値の過渡項L*r1を算出するためのパラメータTr1は、アクセル操作フラグFaccがオンされている時にのみ算出(更新)される。従って、アクセルペダル操作が行われている場合、パラメータTr1は、実車間距離Lに応じて設定され、アクセルペダル操作が行われていない場合には、アクセルペダル操作が行われなくなった時の値が維持される。
ステップS530では、次式(12)より、第1の車間距離しきい値の過渡項L*r1を算出して、ステップS540に進む。
*r1=Tr1×Vr (12)
ステップS540では、ステップS500で算出した第1の車間距離しきい値の定常項L*h1と、ステップS520で算出した第1の車間距離しきい値の過渡項L*r1とを加算することにより、第1の車間距離しきい値L*1を算出する(式(13)参照)。
*1=L*h1+L*r1 (13)
ただし、アクセルペダル操作が行われている時(アクセル操作フラグFaccのオン時)には、式(11),(12),(13)より、L*1=Lとなる。第1の車間距離しきい値L*1を算出すると、図7に示すフローチャートのステップS420に進む。
ステップS420では、第2の車間距離しきい値L*2を算出する。第2の車間距離しきい値L*2の詳細な算出方法を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
図9に示すフローチャートのステップS600では、自車両の車速Vおよび相対速度Vrに基づいて、車間距離しきい値L*h2を算出する。後述するように、第2の車間距離しきい値L*2は、先行車両の減速の有無に関係なく算出される定常項と、先行車両の減速時に算出(更新)される過渡項との和により算出されるが、車間距離しきい値L*h2は、定常項の値である。ここでは、自車両の車速Vおよび相対速度Vrに基づいて、車間距離しきい値L*h2を算出するための関数を予め用意しておき、この関数に、自車両の車速Vおよび相対速度Vrを代入することにより算出する。第2の車間距離しきい値の定常項L*h2を算出すると、ステップS610に進む。
ステップS610では、上式(1)により、先行車両の加減速度αaを算出して、ステップS620に進む。ステップS620では、後述するステップS430(図7参照)において設定される警報フラグFwがオンにセットされているか否かを判定する。ステップS400からステップS480の処理は繰り返し行われているので、ここでは、前回の処理時にセットされた警報フラグFwの状態に基づいて判定する。警報フラグFwがオンにセットされていると判定すると、ステップS660に進み、警報フラグFwがオフにセットされていると判定すると、ステップS630に進む。
ステップS630では、ステップS610で算出した先行車両の加減速度αaが所定の加減速度α0以下であるか否かを判定する。ここでも、所定の加減速度α0は、先行車両が減速しているか否かを判断するためのしきい値であり、αaおよびα0は共に、加速時の値を正、減速時の値を負とする。先行車両の加減速度αaが所定の加減速度α0以下であると判定すると、先行車両が減速していると判断して、先行車減速判断フラグFdec_aをオンにセットした後、ステップS640に進む。一方、先行車両の加減速度αaが所定の加減速度α0より大きいと判定すると、先行車両が減速していないと判断して、先行車減速判断フラグFdec_aをオフにセットした後、ステップS650に進む。
ステップS640では、次式(14)より、第2の車間距離しきい値の過渡項L*r2を算出するためのパラメータTr2を算出する。
Tr2=(L−L*h2)/Vr (14)
式(14)において、パラメータTr2は、先行車両が減速を開始した時点での第2の車間距離しきい値の定常項L*h2に対する実車間距離Lの余裕距離相当分(L−L*h2)を相対速度Vrで除算した時間を表している。パラメータTr2を算出すると、ステップS660に進む。
一方、先行車両が減速していないと判断した後に進むステップS650では、第2の車間距離しきい値の過渡項L*h2を算出するためのパラメータTr2の値を0にして、ステップS660に進む。
ステップS660では、次式(15)より、第2の車間距離しきい値の過渡項L*r2を算出して、ステップS670に進む。
*r2=Tr2×Vr (15)
ステップS670では、第2の車間距離しきい値の定常項L*h2と、過渡項L*r2とを加算することにより、第2の車間距離しきい値L*2を算出する(式(16)参照)。
*2=L*h2+L*r2 (16)
ステップS670において、第2の車間距離しきい値L*2を算出すると、図7に示すフローチャートのステップS430に進む。ステップS430では、警報フラグFwをセットする。このため、まず、次式(17)より、ステップS420で算出した第2の車間距離しきい値L*2と、レーザレーダ70により検出された先行車との車間距離Lとの偏差ΔL2を算出する。
ΔL2=L*2−L (17)
続いて、式(17)に基づいて算出した偏差ΔL2が0以上であれば、先行車との車間距離Lが第2の車間距離しきい値L*2以下になっているので、警報フラグFwをオンにセットし、偏差ΔL2が0未満であれば、警報フラグFwをオフにセットする。警報フラグFwをセットすると、ステップS440に進む。
ステップS440では、車間距離の偏差ΔL2に基づいて、アクセルペダルに反力を与える制御を行う。アクセルペダルに反力を与える制御の詳細な処理内容を、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
図10に示すフローチャートのステップS700では、次式(18)より、目標アクセルペダル反力τ*aを算出する。
τ*a=Kp×ΔL2 (18)
ただし、式(18)におけるKp(Kp>0)は、車間距離偏差ΔLから目標アクセルペダル反力を算出するための所定のゲインである。
ステップS700に続くステップS710では、ステップS700で算出した目標アクセルペダル反力τ*aに応じた反力をアクセルペダル81に与えるための指令を、アクセルペダルアクチュエータ80に出す。この指令を受けたアクセルペダルアクチュエータ80は、目標アクセルペダル反力τ*aに応じた反力をアクセルペダル81に与える。式(18)から分かるように、アクセルペダル81への反力は、ΔL2が正の時、すなわち、車間距離Lが車間距離しきい値L*2より短い時に与えられる。ステップS710の処理を終了すると、図7に示すフローチャートのステップS450に進む。
ステップS450では、ステップS410で算出した第1の車間距離しきい値L*1、および、レーザレーダ70により検出された先行車との車間距離Lに基づいて、次式(19)より、第1の目標減速度α*1を算出する。
α*1=Kv×Kr1×(L*1−L) (19)
ただし、Kr1は、車両に発生させる第1の目標減速力を算出するためのゲインである。また、ゲインKvは、目標減速力を目標減速度に換算するためのゲインであり、車両諸元に基づいて、予め設定しておく。なお、第1の目標減速度α*1は、加速方向を正の値、減速方向を負の値とする。
上述したように、アクセルペダル操作が行われている時(アクセル操作フラグFaccのオン時)には、L*1=Lであるから、第1の目標減速度α*1は0となる。また、式(19)により算出された第1の目標減速度α*1の変化率の絶対値(減速度合)が所定の第1上限値Δα*1より大きい場合には、第1の目標減速度α*1の変化率の絶対値が上限値であるΔα*1以下となるように制限する。第1の目標減速度α*1を算出すると、ステップS460に進む。
ステップS460では、ステップS420で算出した第2の車間距離しきい値L*2、および、レーザレーダ70により検出された先行車との車間距離Lに基づいて、次式(20)より、第2の目標減速度α*2を算出する。
α*2=Kv×Kr2×(L*2−L) (20)
ただし、Kr2は、車両に発生させる第2の目標減速力を算出するためのゲインであり、アクセルペダル操作が行われている時の第2の目標減速度α*2の値は0とする。また、第2の目標減速度α*2は、加速方向を正の値、減速方向を負の値とする。
式(20)により算出された第2の目標減速度α*2の変化率の絶対値(減速度合)が所定の第2の上限値Δα*2(Δα*2>Δα*1)より大きい場合には、第2の目標減速度α*2の変化率の絶対値が上限値であるΔα*2以下となるように制限する。第2の上限値Δα*2を第1の上限値Δα*1より大きくすることにより、車間距離Lが第1の車間距離しきい値L*1より短くなった時には、緩やかな減速制御を行い、車間距離が第2の車間距離しきい値L*2(L*2<L*1)より短くなった時には、適切な車間距離へと迅速に移行させるための減速制御を行うことができる。第2の目標減速度α*2を算出すると、ステップS470に進む。
ステップS470では、車両に発生させる最終目標減速度α*を求める。ここでは、ステップS450で算出した第1の目標減速度α*1と、ステップS460で算出した第2の目標減速度α*2とを比較して、値が小さい方の減速度、すなわち、減速度合が大きい方の目標減速度を最終目標減速度α*とする。ここでも、最終目標減速度α*は、加速時の値を正、減速時の値を負とする。
ステップS470に続くステップS480では、最終目標減速度α*に基づいた制動制御を行う。まず、次式(21)に示すように、ステップS470で求めた最終目標減速度α*から、エンジンブレーキにより発生する減速度α*engを減算することにより、ブレーキにより発生させる目標減速度α*brkを算出する。
α*brk=α*−α*eng (21)
ただし、α*、α*brk、α*engは、それぞれ、加速方向を正の値、減速方向を負の値とする。また、アクセルペダル操作が行われている時(アクセル操作フラグFaccのオン時)には、α*=α*eng=0であるから、α*brk=0となる。
続いて、算出した目標減速度α*brkに基づいて、次式(22)より、目標制動液圧P*を算出する。
*=−(Kb×α*brk) (22)
ただし、Kbは、目標減速度を目標制動液圧に換算するためのゲインであり、車両諸元に基づいて、予め設定しておく。また、アクセルペダル操作が行われている時(アクセル操作フラグFaccのオン時)には、α*brk=0より、P*=0となる。
そして、算出した目標制動液圧P*に基づいた制動液圧を発生させるための指示を圧力制御ユニット5に出す。この指示を受けた圧力制御ユニット5は、目標制動液圧P*に基づいた制動液圧を発生させて、ホイールシリンダー12,22,32,42に供給する。これにより、車間距離Lが第1の車間距離しきい値L*1より短くなった時、および、第2の車間距離しきい値L*2より短くなった時に、ドライバがアクセルペダルを操作していなければ、車両を減速させる制御が行われる。また、ドライバがアクセルペダルを操作している場合には、目標制動液圧P*=0であるから、減速制御は行われない。
ステップS480の処理が終了すると、ステップS400に戻る。以後、ステップS400からステップS480までの処理が繰り返し行われる。
第2の実施の形態における車間維持支援装置によれば、アクセルペダル操作が行われている状態から行われない状態に移行した時に検出される車間距離Lに基づいて、第1の車間距離しきい値L*1を設定し、先行車との間の車間距離Lが第1の車間距離しきい値L*1より短くなると、車両の減速制御を行う。また、車間距離Lが第1の車間距離しきい値L*1より短い第2の車間距離しきい値L*2より短くなった時に、ドライバがアクセルペダル操作を行っていれば、アクセルペダルに反力を加え、アクセルペダル操作を行っていなければ、車両の減速制御を行う。アクセルペダルオフ時の車間距離に基づいて設定される第1の車間距離しきい値L*1より車間距離Lが短くなった時に、車両の減速制御を行うことにより、ドライバの運転特性に応じた減速制御を行うことができる。また、自車両と先行車両とがさらに接近して、車間距離Lが第2の車間距離しきい値L*2より短くなった時に、ドライバがアクセルペダル操作を行っていれば、アクセルペダルを離すようにドライバに促し、ドライバがアクセルペダルを離すと、減速制御を行うことができる。
また、第2の実施の形態における車間維持支援装置によれば、自車両の車両状況に依存しない定常項L*h1と、自車両の車両状況に依存する過渡項L*r1とに基づいて、第1の車間距離しきい値L*1を設定する。これにより、自車両の車両状況に依存しない定常項L*h1は確保しつつ、自車両の車両状況に依存する過渡項L*r1によって、ドライバの運転特性に応じた車間距離しきい値を設定することができる。なお、定常項を先行車両の車速に基づいて算出しているが、自車両の車速に基づいて算出してもよい。
特に、自車両と先行車両との間の相対速度Vrに基づいて、第1の車間距離しきい値の過渡項L*r1を設定するので、相対速度に応じた適切な車間距離しきい値を設定することができる。すなわち、相対速度Vrが大きいほど(自車両が先行車両に接近する速度が大きいほど)、第1の車間距離しきい値の過渡項L*r1を大きい値に設定することにより、第1の車間距離しきい値L*1を大きい値に設定するので、先行車両に対して、より手前の位置から減速制御を開始することができる。
また、第2の実施の形態における車間維持支援装置によれば、車間距離Lと第1の車間距離しきい値L*1とに基づいて、第1の目標減速度α*1を算出するとともに、車間距離Lと第2の車間距離しきい値L*2とに基づいて、第2の目標減速度α*2を算出し、第1の目標減速度α*1と第2の目標減速度α*2のうち、減速度が大きい方の目標減速度を最終目標減速度として設定して、車両の減速制御を行う。これにより、車間距離Lと、第1の車間距離しきい値L*1および第2の車間距離しきい値L*2とに基づいて、適切な減速制御を行うことができる。
第2の実施の形態における車間維持支援装置によれば、第1の目標減速度α*1に減速度合の上限値を設定するとともに、第2の目標減速度α*2に減速度合の上限値を設けた。この第2の目標減速度の変化率の上限値を第1の目標減速度の変化率の上限値より大きくしたので、第2の車間距離しきい値L*2より手前の位置でアクセルペダルが離されると、緩やかな減速制御を行い、第2の車間距離しきい値L*2より車間距離Lが短い位置でアクセルペダルが離されると、適切な車間距離に迅速に移行させるための減速制御を行うことができる。なお、第1の目標減速度α*1および第2の目標減速度α*2にそれぞれ上限値を設定してもよい。
本発明は、上述した各実施の形態に限定されることはない。例えば、第1の実施の形態において、車間距離しきい値の過渡項L*aを算出するためのパラメータTaは、式(2)より算出したが、算出した値に対して、上限リミット値Ta_maxを設けて、上限値を制限してもよいし、下限リミット値を設けて、下限値を制限してもよい。上限値は、例えば、自車両の速度Vに応じて設定することができる。図11は、自車両の車速Vと上限リミット値Ta_maxとの関係の一例を示す図である。同様に、第2の実施の形態において、第2の車間距離しきい値の過渡項L*r2を算出するためのパラメータTr2に対して、上限リミット値を設けてもよいし、下限リミット値を設けてもよい。
第1の実施の形態における車間距離しきい値(定常項)L*b、および、第2の実施の形態における第2の車間距離しきい値(定常項)L*h2は、自車両の車速Vおよび相対速度Vrに基づいて算出したが、先行車両の速度に所定時間を乗算することによって算出してもよいし、自車速、相対速度、および、先行車両の速度のうちの少なくとも一つに基づいて算出してもよい。
上述した各実施の形態では、ホイールシリンダに制動液圧を供給することにより、車両を減速させるものとして説明したが、エンジンブレーキやシフトダウン等、他の減速制御を利用して、車両を減速させてもよい。
第2の実施の形態において、車間距離Lが第1の車間距離しきい値L*1より短くなった時に行われる減速制御では、エンジンブレーキを利用した減速制御を行い、車間距離が第2の車間距離しきい値L*2より短くなった時に行われる減速制御では、ホイールシリンダー12,22,32,42に制動液圧を供給することによる減速制御を行うようにしてもよい。この場合、ユーザは、車間距離Lが第1の車間距離しきい値L*1より短くなった時に行われる減速制御と、車間距離Lが第2の車間距離しきい値L*2より短くなった時に行われる減速制御とを識別することができる。
上述した第1の実施の形態では、自車両と先行車両との間の車間距離Lが車間距離しきい値L*より短くなった時に、ドライバがアクセルペダルを操作していれば、アクセルペダルに反力を与える制御を行ったが、アクセルペダルに反力を与える代わりに、アクセルペダルを振動させるようにしてもよい。同様に、第2の実施の形態においても、車間距離Lが第2の車間距離しきい値L*2より短くなった時に、ドライバがアクセルペダルを操作していれば、アクセルペダルを振動させることができる。
第2の実施の形態では、第1の目標減速度α*1と第2の目標減速度α*2のうち、減速度が大きい方の目標減速度を最終目標減速度として設定して、車両の減速制御を行った。しかし、第1の目標減速度α*1に基づいて、第1の目標制動液圧P*1を算出するとともに、第2の目標減速度α*2に基づいて、第2の目標制動液圧P*2を算出し、値が大きい方の目標制動液圧を最終目標制動液圧として決定してから、車両の減速制御を行うようにしてもよい。
許請求の範囲に記載の第1の車間距離しきい値は、第2の実施の形態における第2の車間距離しきい値L*2に対応し、特許請求の範囲に記載の第2の車間距離しきい値は、第2の実施の形態における第1の車間距離しきい値L*1に対応する。さらに、特許請求の範囲に記載の第1の目標減速度は、第2の実施の形態における第2の目標減速度α*2に対応し、特許請求の範囲に記載の第2の目標減速度は、第2の実施の形態における第1の目標減速度α*1に対応する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する上で、上記の実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係に何ら限定されるものではない。
第1の実施の形態における車間維持支援装置の構成を示す図 第1の実施の形態における車間維持支援装置によって行われる処理内容を示すフローチャート 車間距離しきい値の過渡項L*aの詳細な算出方法を示すフローチャート アクセルペダルに反力を与える制御の詳細な処理内容を示すフローチャート 制動力制御の詳細な処理内容を示すフローチャート 先行車両の加減速度αaと、ゲインKrとの関係を示す図 第2の実施の形態における車間維持支援装置によって行われる処理内容を示すフローチャート 第1の車間距離しきい値L*1の詳細な算出方法を示すフローチャート 第2の車間距離しきい値L*2の詳細な算出方法を示すフローチャート 第2の実施の形態における車間維持支援装置において、アクセルペダルに反力を与える制御の詳細な処理内容を示すフローチャート 自車両の車速Vと上限リミット値Ta_maxとの関係の一例を示す図
符号の説明
1…ブレーキペダル、2…ブースター、3…マスターシリンダー、4…リザーバー、5…圧力制御ユニット、6…エンジン、7…スロットル制御装置、8…自動変速機、10…左前輪、11,21,31,41…ブレーキディスク、12,22,32,42…ホイールシリンダ、20…右前輪、30…左後輪、40…右後輪、50…制駆動力制御コントローラ、52…操舵角センサ、53…加速度センサ、54…ヨーレートセンサ、55…マスターシリンダ液圧センサ、56…アクセル開度センサ、60…駆動トルク制御コントローラ、70…レーザレーダ、80…アクセルペダルアクチュエータ、81…アクセルペダル

Claims (13)

  1. アクセルペダルに反力を与える反力制御手段を備えた車間維持支援装置において、
    先行車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段と、
    先行車両の減速の有無に関係なく演算する定常項を算出すると共に、先行車両の減速時に演算する過渡項を算出し、前記定常項と前記過渡項とに基づいて第1の車間距離しきい値を設定する第1の車間距離しきい値設定手段と、
    前記車間距離検出手により検出された車間距離が前記第1の車間距離しきい値より短くなったことを判定する判定手段と、
    ドライバのアクセルペダル操作の有無を検出するアクセルペダル操作検出手段と、
    前記判定手段により前記車間距離検出手によって検出された車間距離が前記第1の車間距離しきい値より短くなったと判定された時に、前記アクセルペダル操作検出手段によって前記アクセルペダル操作が行われていないことが検出された場合には車両の減速制御を行う減速制御手段と、
    前記判定手段により前記車間距離検出手によって検出された車間距離が前記第1の車間距離しきい値より短くなったと判定された時に、前記アクセルペダル操作検出手段によって前記アクセルペダル操作が行われていることが検出された場合には、前記反力制御手段によりアクセルペダルに反力を加えるよう制御すると共に、前記減速制御手段の制御動作を禁止する車両制御手段とを備え
    前記反力制御手段により反力制御を開始するための車間距離しきい値を、先行車両の減速の有無に関係なく演算される前記定常項のみならず、先行車両の減速時にのみ演算される前記過渡項に基づいて変更することを特徴とする車間維持支援装置。
  2. 請求項1に記載の車間維持支援装置において、
    前記減速制御手段は、前記アクセルペダルに反力が加えられた後に、前記アクセルペダル操作検出手段により前記アクセルペダル操作が行われていないことが検出され、かつ、前記判定手段により前記車間距離検出手によって検出された車間距離が前記第1の車間距離しきい値より短いと判定された場合には、前記減速制御を行うことを特徴とする車間維持支援装置。
  3. 請求項1または2に記載の車間維持支援装置において、
    自車両の速度を検出する自車速検出手段と、
    先行車両の速度を検出する先行車速検出手段と、
    自車両と先行車両との間の相対速度を検出する相対速度検出手段とをさらに備え、
    前記第1の車間距離しきい値設定手段は、前記自車速検出手段によって検出される自車両の速度、前記先行車速検出手段によって検出される先行車両の速度、および、前記相対速度検出手段によって検出される相対速度のうちの少なくとも一つの速度に基づいて、前記定常項を算出することを特徴とする車間維持支援装置。
  4. 請求項1または2に記載の車間維持支援装置において、
    自車両と先行車両との間の相対速度を検出する相対速度検出手段をさらに備え、
    前記第1の車間距離しきい値設定手段は、先行車両が減速を開始した時に前記車間距離検出手段によって検出される車間距離から、前記定常項を減算した距離を、前記相対速度検出手段によって検出される相対速度で除算することにより、前記過渡項を算出することを特徴とする車間維持支援装置。
  5. 請求項のいずれか一項に記載の車間維持支援装置において、
    前記第1の車間距離しきい値設定手段は、前記定常項と前記過渡項とを加算することにより、前記第1の車間距離しきい値を設定することを特徴とする車間維持支援装置。
  6. 請求項のいずれか一項に記載の車間維持支援装置において、
    前記第1の車間距離しきい値設定手段は、前記車間距離検出手段によって検出される車間距離が前記第1の車間距離しきい値より長い場合に、前記過渡項の値を更新することを特徴とする車間維持支援装置。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の車間維持支援装置において、
    前記アクセルペダル操作検出手段によって、アクセルペダル操作が行われている状態から行われない状態に移行したことが検出された時に前記車間距離検出手によって検出される車間距離に基づいて、前記第1の車間距離しきい値より長い第2の車間距離しきい値を設定する第2の車間距離しきい値設定手段と、
    前記減速制御手段は、前記車間距離検出手段によって検出される車間距離が前記第2の車間距離しきい値設定手段によって設定される第2の車間距離しきい値より短くなると、車両の減速制御を行うことを特徴とする車間維持支援装置。
  8. 請求項に記載の車間維持支援装置において、
    前記第2の車間距離しきい値設定手段は、前記アクセルペダル操作検出手段によって、アクセルペダル操作が行われている状態から行われない状態に移行したことが検出された時に前記車間距離検出手段によって検出される車間距離を、前記第2の車間距離しきい値として設定することを特徴とする車間維持支援装置。
  9. 請求項に記載の車間維持支援装置において、
    前記第2の車間距離しきい値設定手段は、自車両の車両状況に依存しない第2の車間距離しきい値の定常項を算出するとともに、自車両の車両状況に依存する第2の車間距離しきい値の過渡項を算出し、前記第2の車間距離しきい値の定常項と前記第2の車間距離しきい値の過渡項とに基づいて、前記第2の車間距離しきい値を設定することを特徴とする車間維持支援装置。
  10. 請求項に記載の車間維持支援装置において、
    前記第2の車間距離しきい値設定手段は、前記第2の車間距離しきい値の定常項と前記第2の車間距離しきい値の過渡項とを加算することにより、前記第2の車間距離しきい値を設定することを特徴とする車間維持支援装置。
  11. 請求項または10に記載の車間維持支援装置において、
    前記第2の車間距離しきい値設定手段は、自車両と先行車両との間の相対速度に基づいて、前記第2の車間距離しきい値の過渡項を算出することを特徴とする車間維持支援装置。
  12. 請求項11のいずれか一項に記載の車間維持支援装置において、
    前記車間距離検出手によって検出される車間距離と、前記第1の車間距離しきい値設定手段によって設定される第1の車間距離しきい値とに基づいて、第1の目標減速度を算出する第1の目標減速度算出手段と、
    前記車間距離検出手によって検出される車間距離と、前記第2の車間距離しきい値設定手段によって設定される第2の車間距離しきい値とに基づいて、第2の目標減速度を算出する第2の目標減速度算出手段と、
    前記第1の目標減速度算出手段によって算出される第1の目標減速度、および、前記第2の目標減速度算出手段によって算出される第2の目標減速度のうち、減速度が大きい方の目標減速度を最終目標減速度として設定する最終目標減速度設定手段とをさらに備え、
    前記減速制御手段は、前記最終目標減速度設定手段によって設定された最終目標減速度に基づいて、前記減速制御を行うことを特徴とする車間維持支援装置。
  13. 請求項12に記載の車間維持支援装置において、
    前記第1の目標減速度算出手段によって算出される第1の目標減速度の変化率の上限値を制限する第1の目標減速度制限手段と、
    前記第2の目標減速度算出手段によって算出される第2の目標減速度の変化率の上限値を制限する第2の目標減速度制限手段とをさらに備え、
    前記第1の目標減速度の変化率の上限値は、前記第2の目標減速度の変化率の上限値より大きいことを特徴とする車間維持支援装置。
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