JP4818948B2 - 無線信号干渉検知装置,その方法及びそのプログラム - Google Patents

無線信号干渉検知装置,その方法及びそのプログラム Download PDF

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Description

本発明は,無線通信装置により伝送される無線信号とその他の無線信号との干渉状態を検知する無線信号干渉検知装置,その方法及びそのプログラムに関するものである。
家庭や工場,公共の場等の様々な場所において無線LANの利用が進んでいる。無線LANに採用される代表的な通信規格であるIEEE802.11a/b/gに準拠した無線通信装置は,2.4GHz帯又は5.2GHz帯の無線信号により無線通信を行うが,それらの周波数帯域の電波は,法律上無免許で使用できることから他の装置でも使用される。特に,2.4GHz帯の電波は,無線LANの通信装置の他,狭帯域SS無線通信装置や電子レンジなど様々な機器において使用される。そのため,しばしば無線信号の干渉が生じるが,その干渉が無線通信装置の通信中に発生すると,通信エラーが生じる。
IEEE802.11諸規格に準拠した無線通信装置(以下,無線LAN通信装置という)は,電波を連続波として発信するのではなく,送信データ(通信トラフィック)が発生した場合に,その送信データを一定長のパケットに分割し,そのパケットごとに間歇的に送受信を実行するパケット通信を行う。
また,前記無線LAN通信装置は,パケット通信の際に自装置と他装置との間での信号衝突を回避するため,CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式のアクセス制御によりパケット送信のタイミング制御を行う。さらに,前記無線LAN通信装置は,パケットを送信する際,送信パケットの送信に応じて所定時間内に送信先から所定の肯定的応答パケット(ACKパケット)が受信されない場合に自動的に送信パケットの再送信を行うARQ(Auto Repet reQuest)制御を行う。
一般に,CSMA/CA方式に基づくアクセス制御は,同じアクセス制御を行う同種の無線通信装置が共存する環境では有効に機能するが,電波の周波数帯域が重複して電波伝送の規格が異なる異種の機器が混在する環境では,信号衝突を回避できずに著しい通信速度の悪化を招くことになる。このため,通常は,無線通信システムの運用開始時に,周辺の電波環境に応じて信号干渉(電波干渉)が生じにくい周波数帯域の信号が,無線通信用の信号として選定される。
しかしながら,無線通信システムの運用開始後に電波環境が変化することが多いため,無線通信システムの運用開始後も継続して無線信号の干渉状態を検知し,信号干渉が生じた場合に適切な対応(周波数帯域の変更や干渉する無線信号の発生源の除去など)をとる必要がある。
ここで,複数の同種の無線通信装置の間では,各装置は他装置の出力信号を検出できるため,それらが共存する環境において,無線通信装置は信号干渉を容易に検知できる。しかしながら,無線通信装置は,異種の信号発生源の出力信号(無線信号)により生じる信号干渉については,単に受信信号の内容をチェックするだけでは検知できない。特に,異種の信号発生源の出力信号に起因する信号干渉が間歇的にしか発生しない場合には,無線通信装置による信号干渉の検知はますます困難となる。
これに対し,特許文献1には,無線通信において受信信号(無線信号)の信号強度が高いにもかかわらず受信エラーが発生した場合に,無線信号の干渉が生じていると判別する無線通信装置が示されている。
特開2006−128812号公報
しかしながら,前記無線LAN機器のようにARQ制御を伴うパケット通信を行う既存の無線通信装置は,一般に,受信エラー(送信パケットの送信から所定時間内にACKパケットの応答を受け取れない状態)が生じるごとに,そのときの受信信号の信号強度を検出して外部装置に出力する機能を備えていない。このため,特許文献1に示される技術は,ARQ制御を行う既存の無線通信装置を利用して無線信号の干渉を検知することができないという問題点があった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,ARQ制御を伴うパケット通信を行う既存の無線通信装置を活用して,簡易な構成により無線信号の干渉状態を正確に検知することができる無線信号干渉検知装置,その方法及びそのプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は,無線信号によりパケット通信を行うとともに送信パケットの送信に応じて所定時間内に送信先から所定の肯定的応答パケットが受信されない場合に自動的に前記送信パケットの再送信を行う(即ち,ARQ制御を行う)無線通信装置について,その無線通信装置により伝送される無線信号とその他の無線信号との干渉状態を検知するにあたり,次の(1)〜(5)に示す各構成要素を備えた無線信号干渉検知装置として構成されるものである。
(1)前記無線通信装置を通じて,予め定められた検査用パケットの送信とそれに応じた所定の検査用肯定的応答パケットの受信とを複数回実行する検査用パケット伝送手段。
(2)前記検査用パケット及びこれに対応する前記検査用肯定的応答パケット以外のパケットの伝送のための通信帯域を制限する制御を行う通信帯域制限手段。
(3)前記検査用パケットの送信からそれに応じた前記検査用肯定的応答パケットの受信までの応答時間のばらつき度合いを算出する応答時間ばらつき算出手段。
(4)前記応答時間ばらつき算出手段の算出結果に基づいて前記干渉状態を検知する干渉検知手段。
(5)前記干渉検知手段の検知結果の情報を出力する干渉状態出力手段。
ARQ制御を伴うパケット通信において,同種のアクセス制御を行う複数の無線通信装置が共存する環境では,そのアクセス制御が機能して信号衝突(無線信号の干渉)の発生頻度が少なくなり,通信リンクの物理層でのエラー発生率が低く,パケット送信が失敗する確率も低い。このため,ARQ制御によって送信パケットを再送する頻度も少なく,前記応答時間のばらつきは小さくなる。
一方,ARQ制御を伴うパケット通信において,無線信号の干渉が生じると,通信リンクの物理層でのエラー発生率が上昇し,パケット送信が失敗する確率が上昇する。そして,パケット送信の失敗率が上昇すると,ARQ制御によって送信パケットを再送する頻度が増え,前記応答時間のばらつきが大きくなる。
ところで,前記応答時間は,無線リンクにおけるトラフィック量にも依存する。無線リンクにおけるトラフィック量が大きくなると,アクセス制御を行っても信号衝突の発生頻度を十分に抑えられず,前記応答時間のばらつきが大きくなる。また,トラフィック量が大きくなると,前記無線通信装置において,送信パケットを得てからそれを送信するまでの待ち時間が長くなったり,送信バッファのオーバーフローによりパケットが失われたりすることがあるが,その待ち時間の長さやパケット損失の程度は,トラフィック量の変動にともなって大きく変動する。これに対し,本発明においては,前記通信帯域制限手段の処理により,前記検査用パケットの送信,及びそれに応じた前記検査用肯定的応答パケットの受信のために,十分な通信帯域が確保されるので,無線リンクにおけるトラフィック量の増大に起因して前記応答時間のばらつきが大きくなる現象を回避できる。
従って,本発明において,前記応答時間ばらつき算出手段の算出結果に基づけば,無線リンクにおけるトラフィック量の影響を除外し,前記干渉状態を正確に検知することができる。
しかも,前記無線通信装置を通じて前記検査用パケットを送信したり前記応答時間のばらつきを算出したりする処理は,ごく簡易な構成(装置やプログラム)によって実現できる。
なお,無線信号の干渉により前記応答時間が平均的に長くなるとも考えられるが,前記応答時間の平均値は,信号干渉以外の各種の条件にも依存し,またその変化も比較的小さい。そのため,前記応答時間の平均値(平均的な時間の長短)自体に基づいて信号干渉の状態を検知するよりも,前記応答時間のばらつきに基づいて信号干渉の状態を検知する方が好適である。
ところで,前記応答時間のばらつきに基づく信号干渉の状態検知において,誤検知を防止するには,前記検査用パケットの送信頻度をある程度高くする必要があるが,そうすると,前記通信帯域制限手段による通信帯域の制限により,本来伝送すべきパケットの伝送速度が低下する。
そこで,本発明に係る無線信号干渉検知装置が,さらに,次の(6)及び(7)に示す構成要素の一方又は両方を備えることが考えられる。
(6)前記応答時間ばらつき算出手段の算出結果に基づいて,前記通信帯域制限手段による通信帯域の制限幅を変更する通信帯域制限変更手段。
(7)前記応答時間ばらつき算出手段の算出結果に基づいて,前記検査用パケット伝送手段による前記検査用パケットの送信時間間隔を変更する検査用パケット送信時間間隔変更手段。
これにより,前記応答時間のばらつきが小さい場合,即ち,信号干渉が生じている可能性が低い場合には,前記通信帯域制限手段による通信帯域の制限幅を大きくしたり(制限を弱める),前記検査用パケットの送信時間間隔を長くする(送信頻度を下げる)ことにより,本来伝送すべきパケットのための通信帯域を十分に確保することができる。一方,前記応答時間のばらつきが大きい場合,即ち,信号干渉が生じている可能性が高い場合には,前記通信帯域制限手段による通信帯域の制限幅を小さくしたり(制限を強める),前記検査用パケットの送信時間間隔を短くする(送信頻度を上げる)ことにより,信号干渉の発生状況を正確に検知することができる。即ち,本来伝送すべきパケットのための通信帯域を極力大きく確保しながら,信号干渉の発生状況を正確に検知することができる。
また,本発明に係る無線信号干渉検知装置が,次の(8)に示す構成要素を備えることも考えられる。
(8)前記無線通信装置を通じて送信される送信パケットを一時記憶する送信バッファに前記検査用パケットとそれ以外のパケットとが混在する場合に,前記検査用パケットをそれ以外のパケットよりも先に送信させる制御を行う検査用パケット先行送信制御手段。
これにより,前記通信帯域制限手段による通信帯域の制限幅を比較的小さくしても,無線リンクにおけるトラフィック量の増大に起因して前記応答時間のばらつきが大きくなる現象を回避できる。即ち,本来伝送すべきパケットのための通信帯域を極力大きく確保しながら,信号干渉の発生状況を正確に検知することができる。
なお,前記応答時間のばらつきの指標は各種考えられるが,例えば,前記応答時間ばらつき算出手段が,前記応答時間について,分散,標準偏差,又は分散若しくは標準偏差と平均値との比のいずれかを算出することが考えられる。
また,本発明は,以上に示した本発明に係る無線信号干渉検知装置が備える各構成要素により実行される手順(処理)を,コンピュータにより実行する無線信号干渉検知方法,又はその手順をコンピュータに実行させるための無線信号干渉検知プログラムと捉えることもできる。
本発明によれば,ARQ制御を伴うパケット通信を行う既存の無線通信装置(前記無線LAN通信装置がその典型例)をそのまま活用しつつ,ごく簡易な構成により,その無線通信装置を通じたパケット通信の実行中に,そのパケット通信における無線信号と他の無線信号との干渉状態を正確に検知することができる。
また,前記検査用パケット送信時の前記応答時間のばらつきに応じて,その他のパケット(本来伝送すべきパケット)の通信帯域の制限幅や,前記検査用パケットの送信時間間隔を変更すること,或いは送信バッファ内の前記検査用パケットをその他のパケットよりも先に送信させることにより,本来伝送すべきパケットのための通信帯域を極力大きく確保しながら,信号干渉の発生状況を正確に検知することができる。
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は本発明の実施形態に係る干渉検知装置Xを含む無線LANシステムZの概略構成を表すブロック図,図2は無線LANシステムZの構成要素であるネットワーク制御装置20の概略構成を表すブロック図,図3は干渉検知装置Xの概略構成を表すブロック図,図4は干渉検知装置Xによる信号干渉検知処理の手順を表すフローチャートである。
まず,図1に示すブロック図を参照しつつ,本発明の実施形態に係る干渉検知装置Xを含むネットワークシステムの一例である無線LANシステムZの構成について説明する。
図1に示すように,無線LANシステムZは,距離を隔てて存在する2つの有線LAN11,12相互間を無線LANにより中継するものであり,その有線LAN11,12それぞれに接続された2つのネットワーク制御装置20と,その2つのネットワーク制御装置20それぞれに接続された無線LAN通信装置30とを含む。さらに,無線LANシステムZは,一方のネットワーク制御装置20に接続された干渉検知装置Xも含んでいる。
2つの相対する無線LAN通信装置30は,2つの前記有線LAN11,12相互間の通信経路において無線リンクを構成している。これにより,距離を隔てて存在する前記有線LAN11,12相互間の通信が,無線LANの通信を介して中継される。即ち,一方の前記有線LAN11(又は12)から送出されたパケット(通信データ)は,その有線LAN11(又は12)側に設けられた前記ネットワーク制御装置20及び無線LAN通信装置30から,他方の有線LAN12(又は11)側に設けられた前記無線LAN通信装置30及びネットワーク制御装置20を経て,他方の有線LAN12(又は11)側へ伝送される。
前記有線LAN11,12内では,例えば,CSMA−CD方式等のアクセス制御により,その有線LAN11,12に接続される各端末相互間でパケット通信が行われる。
一方,前記無線LAN通信装置30は,周知の通信規格であるIEEE802.11諸規格のいずれかに準拠し,無線信号(例えば,2.4GHz帯又は5.2GHz帯の電波)によるパケット通信を行うものである。また,無線LAN通信装置30は,パケット通信の際にCSMA/CA方式のアクセス制御によりパケット通信のアクセス制御を行う。さらに,無線LAN通信装置30は,パケットを送信する際,前述したARQ制御,即ち,送信パケットの送信に応じて所定時間内に送信先から所定の肯定的応答パケット(ACKパケット)が受信されない場合に自動的に送信パケットを再送信する処理を行う。その肯定的応答パケット(ACKパケット)は,例えば,OSI参照モデルにおける物理層(第1層)の通信機能により伝送されるものである。
そして,前記干渉検知装置Xは,前記無線LAN通信装置30について,その無線LAN通信装置30により伝送される無線信号とその他の無線信号との干渉状態(以下,信号干渉状態という)を検知する装置(無線信号干渉検知装置の一例)である。
次に,図2に示すブロック図を参照しつつ,前記ネットワーク制御装置20について説明する。
前記ネットワーク制御装置20は,複数のネットワーク間を中継するブリッジやルータ等であり,2つのネットワークインターフェース21及び24,2つの通信帯域制御部22及び25,2つの送信バッファ23及び26,MPU27,及びメモリ28等を備えている。
一方のネットワークインターフェース21は,前記有線LAN11又は12と接続され,その有線LAN11又は12内の各端末との間でパケット通信を行うものである。他方のネットワークインターフェース24は,前記無線LAN通信装置30と接続され,その無線LAN通信装置30との間でパケット通信を行うものである。また,一方のネットワークインターフェース21は,前記干渉検知装置Xとも接続され,その干渉検知装置Xとのパケット通信も行う。なお,前記ネットワークインターフェース21,24は,当該ネットワーク制御装置20をあて先(送信先IPアドレス)とするパケットを受信した場合,そのパケットを前記MPU27に伝送する。
前記通信帯域制御部22,25は,外部装置から前記ネットワークインターフェース21及び前記MPU27を通じて予め特定の種類のパケットが指定された場合に,その指定されたパケット又は指定されたパケット以外のパケットを伝送するための通信帯域(単位時間当たりのトラフィック量)を制限する通信帯域制限処理を実行するものである。本実施形態においては,前記干渉検知装置Xが,当該ネットワーク制御装置20をあて先として,通信帯域を制限するパケットの種類や,指定したパケットの伝送のための通信帯域の上限幅を指定する所定のコマンド(パケット)を送信する。
前記送信バッファ23,26は,それぞれ前記無線LAN通信装置30或いは前記有線LAN11,12に対して出力されるパケット(送信パケット)を一時蓄積するバッファである。なお,一方の送信バッファ23が,前記無線通信装置30を通じて送信される送信パケットを一時蓄積するバッファである。また,前記送信バッファ23,26内のパケット(送信パケット)は,原則としてFIFO方式によって送出される。
前記メモリ28は,例えばEEPROM等の読み書き可能な不揮発性の記憶手段であり,前記MPU27により実行されるプログラムや各種情報を記憶する。
前記MPU27は,前記メモリ28に予め記憶されたプログラムを実行することにより,当該ネットワーク制御装置20の構成要素についての各種制御を行う。
例えば,前記MPU27は,外部装置から,通信帯域を制限するパケットの種類や,その種類のパケットの伝送のために許容する通信帯域の上限幅を指定する帯域制限コマンドを受信した場合,そのコマンドで指定された情報を,前記メモリ28に記録するとともに前記通信帯域制御部22,25に設定する。これにより,前記通信帯域制御部22,25は,前記コマンドに従った通信帯域制御を行う。なお,前記帯域制限コマンドは,前記干渉検知装置Xから,当該ネットワーク制御装置20をあて先として送信され,前記ネットワークインターフェース21を通じて前記MPU27に伝送される。
本実施形態では,前記MPU27が,前記干渉検知装置Xから所定の検査用パケット及びこれに対応する検査用の肯定的応答パケットである検査用ACKパケットを除くその他のパケットを通信帯域の制限対象とする前記帯域制限コマンドを受信し,前記通信帯域制御部22,25が,その帯域制限コマンドの内容に従って通信帯域制御を行う。以下,前記検査用パケット及びこれに対応する前記検査用ACKパケットを総称して検査関連パケットと称する。前記検査用ACKパケットは,例えば,OSI参照モデルにおけるデータリンク層(第2層)又はネットワーク層(第3層)の通信機能を通じて伝送されるものである。
また,前記MPU27は,外部装置から,優先して送信すべきパケット(以下,優先パケットという)の種類を指定する優先送信コマンドを受信した場合,それ以後,前記送信バッファ23,26に一時蓄積されたパケットの送信順序を,その優先パケットが他のパケットよりも先に送信されるよう制御する。なお,それ以外は,原則どおりFIFO方式によってパケットの送出がなされる。
本実施形態では,前記MPU27は,前記干渉検知装置Xから所定の検査用パケットを前記優先パケットとして指定する前記優先送信コマンドを受信後,前記送信バッファ23に前記検査用パケットとそれ以外のパケットとが混在する場合に,その検査用パケットをそれ以外のパケットよりも先に前記無線LAN通信装置30に対して送出する。なお,前記優先送信コマンドの内容は,前記メモリ28に記録される。
続いて,図3に示すブロック図を参照しつつ,前記干渉検知装置Xの構成について説明する。
前記干渉検知装置Xは,例えばパーソナルコンピュータ等により具現されるものであり,MPU1,メモリ2,タイマ3,ネットワークインターフェース4及び表示部5等を備えている。
前記MPU1は,前記メモリ2に予め記憶されたプログラムを実行することにより,前記無線LAN通信装置30における信号干渉状態を検知する処理(信号干渉検知処理)を実行する。その詳細(図4)は後述する。
前記メモリ2は,ハードディスクやフラッシュメモリ等の読み書き可能な不揮発性の記憶手段である。
前記タイマ3は,内蔵するクロック発振器の信号に基づいて,前記MPU1からの指令に従って時間を計時するものである。
前記ネットワークインターフェース4は,外部装置(ここでは,前記ネットワーク制御装置20)との間でパケット通信を行うものである。前記MPU27は,このネットワークインターフェース4を通じて,予め定められた検査用パケットを前記ネットワーク制御装置20及び前記無線LAN通信装置30を通じて送信し,それが正常に相手先によって正常受信されたことを表す(肯定的である)前記検査用ACKパケットを受信する。さらに,前記MPU27は,前記ネットワークインターフェース4を通じて,前記ネットワーク制御装置20に対して各種のコマンド(前記帯域制限コマンドや前記優先送信コマンド)を送信することにより,ネットワーク制御装置20が実行する処理を制御する。
次に,図4に示すフローチャートを参照しつつ,前記干渉検知装置Xにより実行される信号干渉検知処理の手順について説明する。なお,以下に示すS0,S1,…は,処理手順(ステップ)の識別符号を表す。また,以下に示すMPU1によるパケットの送信及び受信の処理は,前記ネットワークインターフェース4を通じて行われるものである。
前記信号干渉検知処理は,干渉検知装置Xが,前記信号干渉状態の検知に用いるために予め定められたパケットである検査用パケットを前記無線LAN通信装置30を通じて送信し,その送信に応じて前記検査用ACKパケットを受信するまでの時間(以下,応答時間という)のばらつきに基づいて前記信号干渉状態を検知する処理である。
[ステップS0]
信号干渉検知処理において,まず,前記MPU1は,前記ネットワーク制御装置20に対し,前記検査用パケットを前記優先パケットとして指定する前記優先送信コマンドを送信する(S0)。このようにして,前記MPU1は,前記送信バッファ23に前記検査用パケットとそれ以外のパケットとが混在する場合に,前記検査用パケットをそれ以外のパケットよりも先に送信させるよう前記ネットワーク制御装置20を制御する(前記検査用パケット先行送信制御手段の一例)。
[ステップS1]
次に,前記MPU1は,当該干渉検知装置Xの状態を,予め定められた2つの状態である予評価モード及び本評価モードのうち,予評価モードに設定する(S1)。
前記予評価モードは,前記本評価モードに対し,前記検査用パケットの送信周期(以下,検査周期tcという)が長く,前記検査関連パケット以外のパケットに対する通信帯域の上限幅(以下,通信帯域上限幅Wxという)が大きい状態(モード)である。後述するように,前記MPU1は,この予評価モードにおいては,前記信号干渉状態の可能性が低いか否かを評価するにとどまり,最終的な前記信号干渉状態の評価は行わない。
一方,前記本評価モードは,前記予評価モードに対し,前記検査周期tcが短く,前記検査関連パケット以外のパケットに対する前記通信帯域上限幅Wxが小さい(制限が大きい)状態(モード)である。後述するように,前記MPU1は,この本評価モードにおいて,最終的な前記信号干渉状態の評価を行う。以下,前記予評価モードにおける前記検査周期tcの値をt1,前記本評価モードにおける前記検査周期tcの値をt2(t2<t1)とする。同様に,前記予評価モードにおける前記通信帯域上限幅Wxの値をW1,前記本評価モードにおける前記通信帯域上限幅Wxの値をW2(W2<W1)とする。
このステップS1において,前記MPU1は,前記検査用パケット及びこれに対応する前記検査用ACKパケット(前記検査用肯定的応答パケットの一例)以外のパケットを通信帯域制限の対象とするとともに,その通信帯域の上限幅Wx(制限幅)をW1とする前記帯域制限コマンドを,前記ネットワーク制御装置20に対して送信する(前記通信帯域制限手段の一例)。これにより,前記検査関連パケット以外のパケットの伝送のための通信帯域が制限され,残りの通信帯域が前記検査関連パケットの伝送用として確保される。
例えば,前記MPU1は,前記予評価モードにおいて,前記検査用パケットの送信周期tcを1000[ms](=t1)程度,前記検査関連パケット以外のパケットに対する通信帯域の上限幅Wxを,総通信帯域幅10Mbpsのうちの9.5Mbps(=W1)程度に設定する。これにより,前記検査関連パケットの伝送専用の通信帯域として,少なくとも0.5Mbpsが確保される。
[ステップS2〜S5]
次に,前記MPU1は,前記タイマ3に所定の指令を出力することにより,前記タイマ3による第1の計時を開始させる(S2)。
以後,前記MPU1は,前記タイマ3による第1の計時時間が前記検査周期tcを経過したか否かを監視する(S3)。そして,前記MPU1は,第1の計時時間が前記検査周期tcを経過したことを確認すると,前記タイマ3による第2の計時を開始させ(S4),さらに,予め定められたあて先(指定先)に対し,前記無線LAN通信装置30を通じた前記検査用パケットの送信を行う(S5)。ここで,前記検査用パケットの送信先は,前記無線LAN通信装置30の通信リンクを介した送信先(例えば,前記有線LAN12内の端末や,前記有線LAN12側の前記ネットワーク制御装置20等)である。また,前記検査用パケットの送信は,例えばping処理によるパケット送信等である。
なお,前述したステップS0の処理により,前記送信バッファ23に前記検査用パケット(例えば,ping処理により送信されるパケット)とそれ以外のパケットとが混在する場合は,前記検査用パケットが,それ以外のパケットよりも先に前記無線LAN通信装置30に対して送信される。
[ステップS6〜S8]
さらに,前記MPU1は,前記検査用パケット(送信パケット)の送信に応じてその送信先から返信される前記検査用ACKパケット(前記検査用肯定的応答パケットの一例)が受信されることを監視する(S6)。
そして,前記MPU1は,前記検査用パケットに対応する前記検査用ACKパケットを受信すると,前記第2の計時時間に基づいて,前記検査用パケットの送信からそれに応じた前記検査用ACKパケットの受信までの応答時間trを特定し,その応答時間trをメモリ2に記録(蓄積)する(S7)。
そして,前記MPU1は,以上に示したステップS2〜S7の処理が予め定められた設定回数だけ実行したか否かを判別し(S8),その設定回数だけステップS2〜S7の処理を実行するごとに,次のステップS9以降の処理を実行する。これにより,前記MPU1は,前記無線LAN通信装置30を通じて,前記検査用パケットの送信(S5)とそれに応じた前記検査用ACKパケットの受信(S6)とを,前記検査周期tcの時間間隔で複数回実行する(前記検査用パケット伝送手段の一例)。
[ステップS9〜S10]
次に,前記MPU1は,前記設定回数分の前記応答時間trが蓄積されると,その応答時間trのばらつき度合いを表す指標αを算出し,その指標αを前記メモリ2に記録する(S9,前記応答時間ばらつき算出手段の一例)。
さらに,前記MPU1は,その時点の状態が前記本評価モードであるか前記予評価モードであるかを判別し(S10),その判別結果に応じて以降の処理を切り替える。
例えば,前記MPU1は,前記指標αとして,前記応答時間trについての分散や標準偏差,或いは前記応答時間trについての分散若しくは標準偏差と平均値との比などを算出する。なお,本実施形態では,前記指標αは,その値が大きいほど前記応答時間trのばらつきがより大きいことを表すものとする。
[ステップS11〜S12]
前記MPU1は,ステップS10において前記予評価モードであると判別した場合,前記応答時間trのばらつきの指標αが予め定められた設定値(以下,第1設定値αaという)以上であるか否かを判別する(S11)。前記第1設定値αaは,前記予評価モードの状態で得られた前記指標αの値がそれ未満であれば前記信号干渉が生じている可能性が十分低いと考えられるような値が設定される。
そして,前記MPU1は,前記指標αが前記第1設定値αa以上であると判別した場合,当該干渉検査装置Xの状態を前記予評価モードから前記本評価モードに切り替え(S12),その後,処理を前述したステップS2へ移行させる。
このステップS12において,前記MPU1は,前記検査用パケット及びこれに対応する前記検査用ACKパケット(前記検査用肯定的応答パケットの一例)以外のパケットを通信帯域制限の対象とするとともに,その通信帯域の上限幅Wx(制限幅)をW2とする前記帯域制限コマンドを,前記ネットワーク制御装置20に対して送信する(前記通信帯域制限手段の一例)。これにより,前記検査関連パケット以外のパケットの伝送のための通信帯域が制限され,残りの通信帯域が前記検査関連パケットの伝送用として確保される。
例えば,前記MPU1は,前記本評価モードにおいて,前記検査用パケットの送信周期tcを100[ms](=t2)程度,前記検査関連パケット以外のパケットに対する通信帯域の上限幅Wxを,総通信帯域幅10Mbpsのうちの6Mbps(=W2)程度に設定する。これにより,前記MPU1は,以降の処理において,前記検査用パケットの送信(S5)を,前記予評価モードにおいて実行した周期(t1)よりも短い周期(t1)で実行し,その際,前記検査関連パケットの伝送専用の通信帯域として,少なくとも4Mbpsが確保される。
また,前記MPU1は,ステップS11において前記指標αが前記第1設定値αa未満であると判別した場合,前記予評価モードのまま処理を前述したステップS2へ移行させる。これにより,前記MPU1は,それまでと同じ周期(t1)で前記検査用パケットの送信(S5)を行い,その際,前記検査関連パケットの伝送専用の通信帯域として,他のパケットの伝送への影響が少ない比較的小さな帯域幅W1が確保される。
[ステップS14〜S15]
一方,前記MPU1は,ステップS10において前記本評価モードであると判別した場合,前記応答時間trのばらつきの指標αが予め定められた設定値(以下,第2設定値αbという)以上であるか否かを判別する(S13)。前記第2設定値αbは,前記本評価モードの状態で得られた前記指標αの値がそれ以上であれば前記信号干渉が生じている可能性が高いと考えられるような値が設定される。
そして,前記MPU1は,前記指標αが前記第2設定値αa以上である(信号干渉が生じている可能性が高い)と判別した場合,その指標α(前記応答時間trのばらつき度合いの算出結果)に基づいて信号干渉の状態を評価し(S14,前記干渉検知手段の一例),その評価結果を表す情報を前記メモリ2に記録するとともに,前記表示部5に表示させ(S15,前記干渉状態出力手段の一例),その後,前記本評価モードの状態のまま処理を前述したステップS2へ移行させる。これにより,前記MPU1は,それまでと同じ周期(t2)で前記検査用パケットの送信(S5)を行い,その際,前記検査関連パケットの伝送専用の通信帯域として,十分大きな帯域(W2)が確保される。
なお,ステップS14での評価結果が,当該干渉検知装置Xによる前記信号干渉の状態の検知結果を表す。また,前記評価結果のメモリ2への記録や表示部5への出力が,前記信号干渉の状態の検知結果の情報を出力することの一例である。
ここで,前記MPU1によるステップS10の処理としては,例えば,前記指標αの値の大きさに応じて前記信号干渉の程度をランク分けしたり,或いは,単に(α≧αb)であることをもって信号干渉が生じていると評価したりすること等が考えられる。
また,前記MPU1は,ステップS13において前記指標αが前記第2設定値αb未満であると判別した場合,処理を前述したステップS1へ移行させる。これにより,前記MPU1は,当該干渉検査装置Xの状態を前記本評価モードから前記予評価モードに切り替え(S1),その後,前述したステップS2以降の処理を実行する。
以下,図4に示す処理を実行することによる効果について説明する。
図4に示すように,前記MPU1は,前記帯域制限コマンドを送信することにより,前記検査関連パケット以外のパケットの伝送のための通信帯域を制限する制御を行う(S1,S12)。
これにより,前記検査用パケットの送信,及びそれに応じた前記検査用ACKパケットの受信のために,十分な通信帯域が確保されるので,無線リンクにおけるトラフィック量の増大に起因して前記応答時間trのばらつきが大きくなる現象を回避できる。
また,前記MPU1は,前記応答時間trのばらつきの指標α(算出結果)に基づいて,前記帯域制限コマンドを送信することにより前記検査関連パケット以外のパケット伝送のための通信帯域の制限幅(上限幅Wx)を変更する(S11及びS12,S13及びS1:前記通信帯域制限変更手段の一例)。
さらに,前記MPU1は,前記応答時間trのばらつきの指標α(算出結果)に基づいて,前記検査用パケットの送信時間間隔(前記検査周期tc)を変更する(S1,S12:前記検査用パケット送信時間間隔変更手段の一例)。
即ち,前記MPU1は,前記応答時間trのばらつきが小さい(α<αa又はα<αb)場合,即ち,信号干渉が生じている可能性が低い場合には,前記検査関連パケット以外のパケットの通信帯域の制限幅Wxを大きくし(Wx=W1),前記検査用パケットの送信時間間隔tcを長くする(tc=t1)。これにより,本来伝送すべきパケットのための通信帯域を十分に確保することができる。
一方,前記MPU1は,前記応答時間trのばらつきが大きい場合(α≧αa又はα≧αb),即ち,信号干渉が生じている可能性が高い場合には,前記検査関連パケット以外のパケットの通信帯域の制限幅Wxを小さく(Wx=W2),前記検査用パケットの送信時間間隔tcを短くする(tc=t2)。これにより,信号干渉の発生状況を正確に検知することができる。
また,前記MPU1は,前記優先送信コマンドの送信(S1)により,前記ネットワーク制御装置20における前記送信バッファ23に前記検査用パケットとそれ以外のパケットとが混在する場合に,前記検査用パケットをそれ以外のパケットよりも先に送信させる制御を行う(前記検査用パケット先行送信制御手段の一例)。
これにより,前記検査関連パケット以外のパケットの伝送のための通信帯域の制限幅Wxを比較的小さくしても,無線リンクにおけるトラフィック量の増大に起因して前記応答時間trのばらつきが大きくなる現象を回避できる。
ところで,前記検査周期tcが比較的長い(=t1)前記予評価モードにおいては,所定回数分の前記応答時間trの蓄積に比較的長い時間を要するため,例えば信号干渉が間歇的に生じている場合などには,その影響が前記指標αに大きく反映されない。かといって,前記指標αのわずかな上昇に応じて信号干渉有りと検知すると,誤検知が生じやすい。
そこで,前記干渉検知装置Xは,前記予評価モードにおいて前記信号干渉が生じている可能性が低いか否かを予備的に評価(S11)し,信号干渉が生じている可能性が低くない(α≧αa)場合に,前記本評価モードに切り替え,前記検査用パケットの送信頻度を上げることにより,前記信号干渉の状態を正確に検知(評価)することを優先させる。
一方,前記干渉検知装置Xは,前記本評価モードにおいて前記信号干渉が生じている可能性が高いか否かを評価(S13)し,信号干渉が生じている可能性が低い(α<αb)場合には,前記予評価モードに切り替え,本来伝送すべきパケット(前記検査関連パケット以外のパケット)のトラフィック量が極力制限されないようにする。
以上に示したように,前記干渉検知装置Xは,本来伝送すべきパケットのための通信帯域を極力大きく確保しながら,信号干渉の発生状況を正確に検知することができる。
しかも,前記無線LAN通信装置30を通じて前記検査用パケットを送信したり前記応答時間trのばらつき指標αを算出したりする処理は,ごく簡易な構成によって実現できる。
前述した実施形態では,本発明に係る信号干渉状態の検知処理が,前記無線LAN通信装置30に対し,前記ネットワーク制御装置20を介して接続された前記干渉検知装置X(例えば,パーソナルコンピュータ等)により具現されているが,それ以外の実施形態も考えられる。
例えば,前記無線LAN通信装置30に対し,ネットワークインターフェースを備え,通信データの送信元及び受信元となるパーソナルコンピュータ等の情報処理装置が直接接続され,その情報処理装置が備えるCPUが,所定のプログラムを実行することにより,図4に示した処理を実行する実施形態等も考えられる。
また,本発明の実施品は,前記干渉検知装置Xのようなコンピュータが備えるプロセッサ(前記MPU1に相当)に,図4に示す各ステップの処理を実行させるプログラムとして提供されることも考えられる。
前述したように,既存の無線LAN通信装置30は,通常,受信エラー(送信パケットの送信から所定時間内にACKパケットの応答を受け取れない状態)が生じるごとに,そのときの受信信号の信号強度を検出して外部装置に出力する機能は備えていないが,所定の時間における平均的な受信信号の強度を検出して外部装置に出力する機能を備えたものは存在する。
そこで,前記干渉検知装置Xが,前記応答時間trを検出した時間帯(図4のS2〜S8の繰り返し処理中)における前記無線LAN通信装置30による無線信号の受信強度を,前記無線LAN通信装置30から取得し,その信号強度が所定レベル以上である場合にのみ, ステップS9〜S15の処理,即ち,前記応答時間trのばらつき指標αの算出や,その指標αに基づく信号干渉状態の評価(検知)を行うことも考えられる。これにより,無線信号の伝播を妨げる障害物の存在等により前記無線LAN通信装置30の受信信号強度が低い場合に,信号干渉の有無にかかわらず前記応答時間trのばらつきが大きくなって誤検知することを回避できる。
本発明は,無線通信装置により伝送される無線信号とその他の無線信号との干渉状態を検知する無線信号干渉検知装置等への利用が可能である。
本発明の実施形態に係る干渉検知装置Xを含む無線LANシステムZの概略構成を表すブロック図。 無線LANシステムZの構成要素であるネットワーク制御装置20の概略構成を表すブロック図。 干渉検知装置Xの概略構成を表すブロック図。 干渉検知装置Xによる信号干渉検知処理の手順を表すフローチャート。
符号の説明
X :本発明の実施形態に係る干渉検知装置
1,27:MPU
2,28:メモリ
3 :タイマ
4,21,24:ネットワークインターフェース
5 :表示部
11,12:有線LAN
20:ネットワーク制御装置
22,25:通信帯域制御部
23,26:送信バッファ
S1,S2,…:処理手順(ステップ)

Claims (7)

  1. 無線信号によりパケット通信を行うとともに送信パケットの送信に応じて所定時間内に送信先から所定の肯定的応答パケットが受信されない場合に自動的に前記送信パケットの再送信を行う無線通信装置について,該無線通信装置により伝送される無線信号とその他の無線信号との干渉状態を検知する無線信号干渉検知装置であって,
    前記無線通信装置を通じて,予め定められた検査用パケットの送信とそれに応じた所定の検査用肯定的応答パケットの受信とを複数回実行する検査用パケット伝送手段と,
    前記検査用パケット及びこれに対応する前記検査用肯定的応答パケット以外のパケットの伝送のための通信帯域を制限する制御を行う通信帯域制限手段と,
    前記検査用パケットの送信からそれに応じた前記検査用肯定的応答パケットの受信までの応答時間のばらつき度合いを算出する応答時間ばらつき算出手段と,
    前記応答時間ばらつき算出手段の算出結果に基づいて前記干渉状態を検知する干渉検知手段と,
    前記干渉検知手段の検知結果の情報を出力する干渉状態出力手段と,
    を具備してなることを特徴とする無線信号干渉検知装置。
  2. 前記応答時間ばらつき算出手段の算出結果に基づいて,前記通信帯域制限手段による通信帯域の制限幅を変更する通信帯域制限変更手段を具備してなる請求項1に記載の無線信号干渉検知装置。
  3. 前記応答時間ばらつき算出手段の算出結果に基づいて,前記検査用パケット伝送手段による前記検査用パケットの送信時間間隔を変更する検査用パケット送信時間間隔変更手段を具備してなる請求項1又は2のいずれかに記載の無線信号干渉検知装置。
  4. 前記無線通信装置を通じて送信される送信パケットを一時記憶する送信バッファに前記検査用パケットとそれ以外のパケットとが混在する場合に,前記検査用パケットをそれ以外のパケットよりも先に送信させる検査用パケット先行送信制御手段を具備してなる請求項1〜3のいずれかに記載の無線信号干渉検知装置。
  5. 前記応答時間ばらつき算出手段が,前記応答時間について,分散,標準偏差,又は分散若しくは標準偏差と平均値との比のいずれかを算出してなる請求項1〜4のいずれかに記載の無線信号干渉検知装置。
  6. 無線信号によりパケット通信を行うとともに送信パケットの送信に応じて所定時間内に送信先から所定の肯定的応答パケットが受信されない場合に自動的に前記送信パケットの再送信を行う無線通信装置について,該無線通信装置により伝送される無線信号とその他の無線信号との干渉状態を検知する処理をコンピュータにより実行する無線信号干渉検知方法であって,
    コンピュータにより,
    前記無線通信装置を通じて,予め定められた検査用パケットの送信とそれに応じた所定の検査用肯定的応答パケットの受信とを複数回実行する検査用パケット伝送手順と,
    前記検査用パケット及びこれに対応する前記検査用肯定的応答パケット以外のパケットの伝送のための通信帯域を制限する制御を行う通信帯域制限手順と,
    前記検査用パケットの送信からそれに応じた前記検査用肯定的応答パケットの受信までの応答時間のばらつき度合いを算出する応答時間ばらつき算出手順と,
    前記応答時間ばらつき算出手順の算出結果に基づいて前記干渉状態を検知する干渉検知手順と,
    前記干渉検知手順の検知結果の情報を所定の出力手段を通じて出力する干渉状態出力手順と,
    を実行してなることを特徴とする無線信号干渉検知方法。
  7. 無線信号によりパケット通信を行うとともに送信パケットの送信に応じて所定時間内に送信先から所定の肯定的応答パケットが受信されない場合に自動的に前記送信パケットの再送信を行う無線通信装置について,該無線通信装置により伝送される無線信号とその他の無線信号との干渉状態を検知する処理をコンピュータに実行させるための無線信号干渉検知プログラムであって,
    コンピュータに,
    前記無線通信装置を通じて,予め定められた検査用パケットの送信とそれに応じた所定の検査用肯定的応答パケットの受信とを複数回実行する検査用パケット伝送手順と,
    前記検査用パケット及びこれに対応する前記検査用肯定的応答パケット以外のパケットの伝送のための通信帯域を制限する制御を行う通信帯域制限手順と,
    前記検査用パケットの送信からそれに応じた前記検査用肯定的応答パケットの受信までの応答時間のばらつき度合いを算出する応答時間ばらつき算出手順と,
    前記応答時間ばらつき算出手順の算出結果に基づいて前記干渉状態を検知する干渉検知手順と,
    前記干渉検知手順の検知結果の情報を所定の出力手段を通じて出力する干渉状態出力手順と,
    を実行させるための無線信号干渉検知プログラム。
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