JP4811930B2 - 排水管施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、躯体伝播音と呼ばれる排水時の騒音を防止する機能を具備した排水管施工方法に関するものである。
集合住宅等の多層階建物で採用される排水管システム等において、床スラブを貫通して設置される排水集合管などの配管部材に対しては、排水騒音が床スラブに伝播して室内へ放射される、いわゆる躯体伝播音を防止する対策として、種々のものが提案されている。
本出願人は嘗て、排水集合管においてそのまわりにロックウール等を用いた振動絶縁体を設け、この振動絶縁体の外周部と床スラブに設けた貫通孔の内周面との周間にモルタルを詰める技術を開発し、特許出願している(以下「先願技術」と言う:特許文献1等参照)。この先願技術では、振動絶縁体の上部環状面を覆蓋する状態で防水リングを設けており、この防水リングによって床スラブの肉厚方向へ透過するような漏水を防止していた。
特開2002−275975号公報
先願技術において躯体伝播音の防止効果及び床スラブ肉厚方向への漏水防止効果は十分機能しており、市場においても高い評価を受けている。ところで、近年、建築物に対する安全基準、殊に火災対策に関する規制は年を経るごとに高まっており、その中でも火災発生時から数分間が生死を分ける逃避時間帯として最も重要であるといった認識のもと、この時間帯を確保するうえで火災発生時の階上への延焼防止や発煙防止が見直され、将来へ向けて新たな規制案が検討されるところとなっている。
先願技術にて床スラブ肉厚方向への漏水防止効果を図るために使用した防水リングはE
PDM(エチレン,プロピレン,ジエン共重合系合成ゴム)等を素材として形成したものであったため、本出願人は自主的に、排水騒音の防止、床スラブ肉厚方向への漏水防止を図ったまま、更に火災発生時の延焼防止性及び発煙防止性が得られるよう開発を行うに至った。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、排水騒音の防止及び床スラブ肉厚方向への漏水防止効果が得られると共に火災発生時の延焼防止性及び発煙防止性が得られるようにした排水管施工方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る排水管施工方法は、部流入口部及び下部流出口部を有した管本体に対し少なくとも1本の枝管接続部が設けられこれら管本体及び枝管接続部が耐火性を具備して成る排水集合管に対し、管本体の外周面のうち床スラブの貫通孔へ嵌める部分を取り囲む状態で振動絶縁体を設け、この排水集合管を床スラブ上から貫通孔内へ嵌めて振動絶縁体が貫通孔内を通る状態に設置し、排水集合管の上部流入口部、下部流出口部、枝管接続部に対する配管を行うと共に、流動状態から非流動状態へ硬化する素材であって建築物の耐火試験において耐熱及び不煙の適合性を有し且つ振動吸収性を有する素材で形成される止水材を、前記排水集合管を貫通孔内へ嵌める過程において、振動絶縁体の外周部と貫通孔の内周面との周間にモルタルを詰めてゆきつつ、このモルタルの上面に床スラブの上面レベルから所定深さの止水材形成凹部を確保し、しかる後、この止水材形成凹部内へ流動状態で供給して硬化させ、上記貫通孔の上部開口部で振動絶縁体が露出するのを遮断する状態に当該振動絶縁体の上部環状面へ全周的に被せ且つ排水集合管の管本体外周面に対して全周的に周接させて設ける
のようにすることで止水材と管本体の外周面、及び止水材とリング状堰部材の内周面とを密着させることができ、これによって止水材による作用効果を確実に得ることができるようになる。
本発明に係る他の排水管施工方法は、上部流入口部及び下部流出口部を有した管本体に対し少なくとも1本の枝管接続部が設けられこれら管本体及び枝管接続部が耐火性を具備して成る排水集合管に対し、管本体の外周面のうち床スラブの貫通孔へ嵌める部分を取り囲む状態で振動絶縁体を設け、予め管本体に対して少なくとも貫通孔内に嵌る部分の外周面全周に対し、所定の周隙間を保持させつつ取り囲む状態にリング状堰部材を取り付けておき、この排水集合管を床スラブ上から貫通孔内へ嵌めて振動絶縁体が貫通孔内を通る状態に設置し、排水集合管の上部流入口部、下部流出口部、枝管接続部に対する配管を行い、排水集合管を貫通孔内へ嵌めた後に振動絶縁体から上記リング堰部材にわたる外周面と貫通孔の内周面との周間へモルタルを詰め、流動状態から非流動状態へ硬化する素材であって建築物の耐火試験において耐熱及び不煙の適合性を有し且つ振動吸収性を有する素材で形成される止水材を、上記リング状堰部材の内周面と排水集合管の管本体外周面との周間へ充填して上記貫通孔の上部開口部で振動絶縁体が露出するのを遮断する状態に当該振動絶縁体の上部環状面へ全周的に被せ且つ排水集合管の管本体外周面に対して全周的に周接させて設ける。
また、本発明に係る他の排水管施工方法は、上部流入口部及び下部流出口部を有した管本体に対し少なくとも1本の枝管接続部が設けられこれら管本体及び枝管接続部が耐火性を具備して成る排水集合管に対し、管本体の外周面のうち床スラブの貫通孔へ嵌める部分を取り囲む状態で振動絶縁体を設け、予め管本体に対して少なくとも貫通孔内に嵌る部分の外周面全周に対し、所定の周隙間を保持させつつ取り囲む状態にリング状堰部材を取り付けておき、この排水集合管を床スラブ上から貫通孔内へ嵌めて振動絶縁体が貫通孔内を通る状態に設置し、排水集合管の上部流入口部、下部流出口部、枝管接続部に対する配管を行い、排水集合管を貫通孔内へ嵌めた後に、流動状態から非流動状態へ硬化する素材であって建築物の耐火試験において耐熱及び不煙の適合性を有し且つ振動吸収性を有する素材で形成される止水材を、上記リング状堰部材の内周面と排水集合管の管本体外周面との周間へ充填して上記貫通孔の上部開口部で振動絶縁体が露出するのを遮断する状態に当該
振動絶縁体の上部環状面へ全周的に被せ且つ排水集合管の管本体外周面に対して全周的に周接させて設け、振動絶縁体から上記リング堰部材にわたる外周面と貫通孔の内周面との周間へモルタルを詰める。
この場合にあっては、排水集合管を貫通孔内へ嵌めた後にリング堰部材の外周側へのモルタル詰めと内周側への止水材素材充填とを行う手順にしたり、或いは、リング状堰部材の内周側への止水材素材充填を先に行った後に排水集合管を貫通孔へ嵌め、その後に振動絶縁体の外周側へのモルタル詰めを行う手順にしたりすることができる。
リング状堰部材の内周側へ充填した止水材素材が硬化した後は、このリング状堰部材を除去し、この状態で振動絶縁体の外周部及び硬化後の止水材外周面に対する外側へモルタルを詰めるようにしてもよい。
排水集合管に対し、振動絶縁体の取り付け及び止水材の装着を先に済ませてから、この排水集合管を貫通孔内へ嵌め、上部流入口部、下部流出口部、枝管接続部に対する配管を行うようにしてもよい。
この場合、止水材は弾性変形可能な素材で予めリング状に形成されたものとしてもよく、このような弾性変形可能な止水材を採用するには、止水材を弾性に抗して拡径変形させつつ管本体へ締まり嵌め状に嵌め込むようにすればよい。このようにしても、止水材と管本体の外周面とを密着させることができる。
止水材は、例えばシリコーン(言うまでもなく耐熱及び不煙の適合性を有したもの)を素材として形成されたものとすればよい。
本発明に係る排水管施工方法では、排水集合管の管本体まわりに振動絶縁体を外嵌状に設けると共にこの振動絶縁体の上部環状面に被さる状態で防水リングを設けているので、排水騒音の防止及び床スラブ肉厚方向への漏水防止効果が得られると共に、止水材が建築物の耐火試験において耐熱及び不煙の適合性を有したものであるので火災発生時の延焼防止性及び発煙防止性が得られる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
なお、排水集合管1は、例えば図1に示すように集合住宅等の多層階建物にあって各階層ごとを区画する床スラブ2に設けられた貫通孔3を縦方向に貫通して配管設置される。本明細書において床スラブ2とは、各階層を区画するものだけに限らず、それ以外にも、水平方向に設けられる建物躯体であって配管用に縦方向の貫通孔3を有したもの全般を含めるものとする。
また排水集合管1は、上部流入口部5及び下部流出口部6を有した管本体7に対し、少なくとも1本の枝管接続部8が設けられたものであって、これら管本体7及び枝管接続部8が耐火性を具備して成る。枝管接続部8は、平面視にて一文字状配置やL字状配置となる2本(二方)である場合、T字状配置となる3本(三方)である場合、十文字状配置となる4本(四方)である場合なども当然に含まれる。また耐火性は、排水集合管1全体が鋳鉄などの金属製である場合や、耐火二層管(内層が樹脂製で外層が耐火モルタル製)である場合などが含まれる。
そして排水配管構造は、その基本構成として、床スラブ2の貫通孔3へ嵌め込まれる状態で設置される排水集合管1と、この排水集合管1の上部流入口部5や下部流出口部6に接続される配管部材(上下の立管31,32)と、排水集合管1の枝管接続部8に接続される配管部材(枝管33)とを有したものである。
図1(B)は排水配管構造の形態を示し、また図1(A)はその配管手順(排水管施工方法の一過程)を示しており、この排水配管構造では、排水集合管1の管本体7まわりに振動絶縁体10及び止水材11が外嵌状に設けられている。なお、図例では、この排水集合管1が床スラブ2の貫通孔3を貫通する部分にあって、これら振動絶縁体10及び止水材11の各外周部と貫通孔3の内周面3aとの周間へモルタル13を詰めてある。
振動絶縁体10は、排水集合管1の管本体外周面7aのうち床スラブ2の貫通孔3へ嵌める部分を取り囲む状態で設けられたものであって、例えばロックウール等の多孔質吸音
材料によって形成されており、耐火性、遮炎性及び断熱性を有している。
この振動絶縁体10は、その外周面全周をアルミガラスクロスやアルミ系合金等(図示略)で被覆するのが好適であり、これによって耐火性の強化をはじめ、防水性や保形性、振動絶縁体10の素材となるロックウール等の飛散防止なども得られるようにしてある。図例の場合、排水集合管1の管本体外周面7aが下すぼみのテーパ管として形成されているので、この振動絶縁体10も同様に、内外周面が共に下すぼみのテーパ形状として形成され、全体にわたり略均等厚となっている。
この振動絶縁体10は、その下部環状面が床スラブ2の下面と同等かやや下方へ突き出す程度となるように設けられることが重要である。また振動絶縁体10の上部環状面は、止水材11の装着スペースを確保するために床スラブ2の上面から貫通孔3内へ所定量没入する程度とされている。没入量としては5mm〜15mm程度が適当とされる。
止水材11は、振動絶縁体10が貫通孔3の上部開口部で露出するのを遮断する状態に振動絶縁体10の上部環状面へ全周的に被せられている。またこの止水材11は、排水集合管1の管本体外周面7a全周に周接する状態で設けられている。止水材11の上面は、枝管接続部8が床スラブ2の上面に接触するか又はごく近接して設けられるのが一般的であることから、貫通孔3の上部開口部と面一になる状態とされる。
上記したように、図1に示した形態では振動絶縁体10の上部環状面が床スラブ2の上面から5mm〜15mm程度没入した状態とされることに応じて、この止水材11の高さは5mm〜15mm程度ということになり、この高さ分が貫通孔3内に嵌められることになる。
止水材11は、建築物の耐火試験において耐熱及び不煙の適合性を有し、且つ振動吸収性を有する素材で形成されている。例えばシリコーンを素材として形成されたものとすればよい(言うまでもなく耐熱及び不煙の適合性を有したものに限定される)。
建築物の耐火試験には例えば防火区画貫通配管等の耐火試験を採用する。この試験は、図3にその試験装置を示すように床スラブ2の貫通孔3に被験対象とする排水集合管Wを嵌め込み、排水集合管Wにおける下部流出口部6Wの下部所定長さの部位にセラミックファイバー等の断熱材で下蓋101をする。また、床スラブ2の下面にセラミックファイバー等から成る断熱板102を貼り、排水集合管Wの上部流入口部5Wには上部断熱パイプ103を接続して所定長さの部位にセラミックファイバー等の断熱材で上蓋104をする。
更に、排水集合管Wの枝管接続部8Wに枝管105を接続して所定長さの部位にセラミックファイバー等の断熱材で横蓋106をし、床スラブ2の貫通孔3内において排水集合管Wが通る部分の外周部分にモルタル108を詰める。下蓋101は床スラブ2の下面から下方へ300mm以上となる距離位置に設け、上蓋104は床スラブ2の上面から上方へ800mm以上となる距離位置に設けるようにする。
このような状態にして、モルタル108中に排水集合管Wを取り囲む配置で3箇所以上に温度検出部107を設け、床スラブ2の下方空間を加熱してその60分経過後、及び120分経過後における床スラブ2上方の様子を観察する。温度検出部107は、排水集合管Wから10mm以上離すようにする。
加熱は、温度検出部107によって測定される温度の時間経過が、
T=345 log10(8t+1)+20
で表されるよう数値となるようにして行う。ここにおいてTは平均炉内温度、tは経過時間とする。
この試験では、加熱中に、非加熱面で10秒を超えて亀裂等から継続する火炎の噴出や発炎がなければ、その床貫通部は遮炎性能を具備するものと規定する。また非加熱面側の温度検出部107において200℃を超えないことが確認されれば、その床貫通部は遮熱性能を具備するものと規定する。更に、加熱開始から60分までの間の煙量(CsV)が3[l/m・m3]以下に抑えられているときに「共住区画」を貫通する配管に適合されるものとし、120分までの間の煙量(CsV)が0[l/m・m3]に抑えられれば「令8区画」を貫通する配管に適合されるものとする。
要するに、排水配管構造において、排水集合管1の管本体7や枝管接続部8は耐火性を有したものであり、振動絶縁体10も耐火性、遮炎性及び断熱性を有したものであるので、上記試験において遮炎性能、遮熱性能、遮炎性能があると判定されるときには、止水材11を含めた全体として、耐熱及び不煙の適合性を有したものであることが判断されることになる。
止水材11は、当初、流動状態にある止水材素材を排水集合管1の管本体7まわりに付着させてから非流動状態へと硬化させるようにする。この場合、排水集合管1を床スラブ2の貫通孔3へ嵌める前に、排水集合管1の管本体7まわりに図2に示すようなリング状堰部材20を取り付けておく。
リング状堰部材20の下部内周面が振動絶縁体10に当接するようにし、もって排水集合管1の管本体外周面7aを取り囲む状態で、全周的にこのリング状堰部材20との周間を形成させ、この周間へ、まだ流動状態にある止水材11を充填してその硬化を待つようにする。これにより、排水集合管1の管本体外周面7aに対して止水材11が密着するようになる。このリング状堰部材20は金属製などの不燃材料で形成し、耐火性を持たせておく必要がある。
図2に例示したリング状堰部材20は抱き合わせタイプとしたものであって、短円筒を直径方向で二分割したような形体の半筒体21,22が二つで一組とされている。各半筒体21,22には、排水集合管1の管本体外周面7aへ向けて突き立てられる状態でロックボルト28が螺合されており、これらロックボルト28の締め付けでこのリング状堰部材20が排水集合管1からずり落ちないように位置決めできると共に、螺合度バランスの調整によって排水集合管1の管本体外周面7aに対する隙間の周方向偏りを補正できるようになっている。なお、ロックボルト28は必ずしも必要ではなく、省略可能である。
各半筒体21,22には、互いの結合時に面と面とで当接するフランジ部21a,22aが設けられており、これらフランジ部21a,22aにボルト通孔24,25が設けられている。一方の半筒体21に設けるフランジ部21aのボルト通孔24は丸孔とし、他方の半筒体22に設けるフランジ部22aのボルト通孔25は長孔とするのが、ボルト26とナット27とを締結する作業性上、好適となる。
次に、上記排水配管構造を施工する手順に基づいて排水管施工方法を説明する。
図1(A)に示すように、排水集合管1に対し、その管本体7まわりに振動絶縁体10を設けると共に、この振動絶縁体10の上部側へリング状堰部材20を外嵌装着し、管本体7の外周面7aとリング状堰部材20の内周面との周間であって且つ振動絶縁体10の上部に略均一な周隙間が形成されるようにする。
この状態で床スラブ2の上方から排水集合管1をその下部流出口部6が先になるようにして床スラブ2の貫通孔3へ差し込み、図1(B)に示すように、下部流出口部6に対する下部側立管31の接続、上部流出口部5に対する上部側立管32の接続、枝管接続部8に対する枝管33の接続、といった配管作業を行う。立管31,32や枝管33には、金属製管、耐火二層管、塩ビライニング鋼管などの耐火性能を有するものを採用する。
また振動絶縁体10からリング状堰部材20にかけた外周面と貫通孔3の内周面3aとの周間へモルタル13を詰める。そして、排水集合管1の管本体外周面7aとリング状堰部材20の内周面との周間であって且つ振動絶縁体10の上部に形成されている周隙間に対し、流動状態の止水材素材を充填し、その硬化を待つ。止水材素材が硬化して止水材11として形成された段階で排水配管構造としての建て込みが完成する。
このようにして施工された排水配管構造では、各排水集合管1が振動絶縁体10及び止水材11を有しているために排水騒音(所謂、躯体伝播音)の防止及び床スラブ2の肉厚方向への漏水防止効果が得られるものであり、また止水材11が建築物の耐火試験において耐熱及び不煙の適合性を有し且つ振動吸収性を有する素材によって形成されているので、火災発生時の延焼防止性及び発煙防止性が得られるようになっている。
図4(B)は排水配管構造の他の形態を示し、また図4(A)はその配管手順(排水管施工方法の一過程)を示しており、この形態の排水配管構造が図1に示す形態と最も異なるところは、リング状堰部材20を使用していない点である。
すなわち、この排水配管構造で使用する排水集合管1において振動絶縁体10は、その下部環状面が床スラブ2の下面と同等かやや下方へ突き出す程度となるように設けられ、また振動絶縁体10の上部環状面は、排水集合管1が床スラブ2の貫通孔3内へ嵌められた状態で、貫通孔3の上部開口部(床スラブ2の上面)と略面一になるレベルまで設けられている。
また貫通孔3内において、振動絶縁体10の外周面と貫通孔3の内周面3aとの周間にモルタル13が詰められているが、このモルタル13の上面は床スラブ2の上面レベルから所定深さ分だけ低く形成されており、ここに止水材11を設けるための止水材形成凹部13aが形成されている。
止水材11は、この止水材形成凹部13aに対して流動状態の止水材素材を供給し、硬化させることによって設けられている。なお、非流動状態へと硬化した後でも適度な弾性を生じている。従って止水材11の外径は貫通孔3の内径に等しくなる大きさに及んだものとなり、止水材11の外周縁全周が貫通孔3の内周面3aに対して全周的に周接したものとなっている。
なお図例では、止水材11の断面形状として、その外周側から排水集合管1の管本体外周面7aへ近接するほどに昇り傾斜となる山盛り状(台形状)になったものを示してある。このようにすることで床スラブ2上が浸水したときの水返し効果や、排水集合管1の上方から立管32の外面を伝って水が流下したときの水はけ効果などが期待できる。
このような排水配管構造にするには、排水集合管1を貫通孔3内へ嵌めた後、振動絶縁体10の外周側へモルタル13を詰めてゆきつつ、このモルタル13の上面に床スラブ2の上面レベルから所定深さの止水材形成凹部13aを確保しておき、しかる後(モルタル13が硬化した後)、この止水材形成凹部13a内へ流動状態の止水材素材を供給してその硬化を待つようにする。
排水配管構造としてのその他の構成及び作用効果、排水管施工方法としてのその他の手順は図1の形態と略同様である。
図5(B)は排水配管構造の他の形態を示し、また図5(A)はその配管手順(排水管施工方法の一過程)を示しており、この形態の排水配管構造では、振動絶縁体10の上部環状面が、貫通孔3内に設ける止水材形成凹部13aと略面一になるレベルまで設けられてあると共に、この止水材形成凹部13a内に設ける止水材11の上面が、貫通孔3の上部開口部(床スラブ2の上面)と略面一にしてある。
このようにすることで止水材11としての厚肉化が可能となり、その強度や耐熱性、不煙性を高める効果に繋がる。
図6(B)は排水配管構造の他の形態を示し、また図6(A)はその配管手順(排水管施工方法の一過程)を示しており、この形態の排水配管構造では、図6(A)から明らかなように、排水集合管1を床スラブ2の貫通孔3へ嵌める前に、排水集合管1の管本体7まわりにリング状堰部材20を外嵌装着しており、この点で図1に示した態と同様である。
但し、図1の形態との違いは、排水集合管1の管本体外周面7aとリング状堰部材20の内周面との周間であって且つ振動絶縁体10の上部に形成された略均一な周隙間に対し、排水集合管1を床スラブ2の貫通孔3へ嵌める前の段階で、既に止水材11が設けられている点である。
図6(B)に示すように、排水集合管1を床スラブ2の貫通孔3へ嵌めた後、下部流出口部6に対する下部側立管31の接続、上部流出口部5に対する上部側立管32の接続、枝管接続部8に対する枝管33の接続、といった配管作業を行ったり、振動絶縁体10からリング状堰部材20にかけた外周面と貫通孔3の内周面3aとの周間へモルタル13を詰めたりする点は図1形態と同じである。
図6に示される形態では、モルタル13の硬化後、モルタル13の上面及び止水材11の上部環状面に被さり且つ排水集合管1の管本体外周面7aに周接する状態で、更に断面三角形状の傘部が形成されるようにして止水材11を追加形成させている。結果として、止水材11はリング状堰部材20の上縁部を超えて外方へ全周的に張り出すような形成状
態になっている。従って、リング状堰部材20の外周側上縁部とモルタル13との境界部分が止水材11によって全面的に覆われるようになるため、それだけ防水性が高くなる。
図7(B)は排水配管構造の他の形態を示し、また図7(A)はその配管手順(排水管施工方法の一過程)を示しており、この形態の排水配管構造では、リング状堰部材20を使用していない点を除く他は、全て図1に示した態と同様である。
リング状堰部材20は、排水集合管1を床スラブ2の貫通孔3へ嵌める前に、排水集合管1から除去するようにしてもよい。また、止水材11を弾性変形可能な素材で予めリング状に形成しておき、この止水材11を弾性に抗して拡径変形させつつ管本体7へ締まり嵌め状に嵌め込むようにする場合には最初から不要である。このようにしても、止水材11と管本体7の外周面7aとを密着させることができ、問題はない。
本発明は、上記形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、管本体7の形状等は細部にわたり限定されるものではなく、上部流入口部5、下部流出口部6及び枝管接続部8は、差口タイプ、受口タイプ、メカニカルタイプ、フランジ継ぎ手タイプなど、何を採用してもよい。
振動絶縁体10においてアルミガラスクロスやアルミ系合金等で被覆することは限定されない。また設置後の状態として、振動絶縁体10のまわりにモルタル13を充填することは必ずしも必要ではなく、振動絶縁体10の外周部を貫通孔3の内周面に直接的に当接させるような構造としてもよい。
リング状堰部材20は、図8に示すように周方向1箇所において開放部が設けられた筒状本体部29を有して、この筒状本体部29がリング径を拡縮させる方向で弾性を有する構造とし、開放部の両側にフランジ部21a,22aが設けられた片口タイプとしてもよい。
また図9に示すように、同じく周方向1箇所において開放部が設けられた筒状本体部29を有した片口タイプとしつつ、この筒状本体部29にはリング径を拡縮させる方向の弾性は有させず、代わりにヒンジ部30を設けて、このヒンジ部30によってリング径を拡縮させる構造としてもよい。
リング状堰部材20は、止水材素材の充填を容易にさせるため、上部ほど開口径の広がるようなテーパ構造が高さ方向の一部又は全部に適用された構造にすることもできる。
止水材11は工場出荷段階で既に排水集合管1の管本体7に対して外嵌装着されているものとしてもよい。これであれば、配管現場にて止水材11を装着する手間がなく、配管施工作業が効率よく行える利点もある。
リング状堰部材20は、流動状態の止水材11を充填して非流動状態へと硬化した後に、排水集合管1から除去ようにしてもよい。この場合、リング状堰部材20は止水材11の充填圧に耐えうる強度さえ有すれば、その材質は特に限定されるものではない。
水配管構造の形態についてその配管手順(排水管施工方法)を説明した一部破砕側面図である。 排水配管構造で採用したリング状堰部材の未使用状態を示した斜視図である。 止水材の耐熱及び不煙の適合性を判断するために実施する建築物の耐火試験の一例(防火区画貫通配管等の耐火試験)を説明した斜視図である。 水配管構造の他の形態についてその配管手順(排水管施工方法)を説明した一部破砕側面図である。 水配管構造の他の形態についてその配管手順(排水管施工方法)を説明した一部破砕側面図である。 水配管構造の他の形態についてその配管手順(排水管施工方法)を説明した一部破砕側面図である。 水配管構造の他の形態についてその配管手順(排水管施工方法)を説明した一部破砕側面図である。 リング状堰部材の別形態についてその未使用状態を示した斜視図である。 リング状堰部材の更に別形態についてその未使用状態を示した斜視図である。
1 排水集合管
2 床スラブ
3 貫通孔
3a 内周面
5 上部流入口部
6 下部流出口部
7 管本体
7a 外周面
8 枝管接続部
10 振動絶縁体
11 止水材
13 モルタル
13a 止水材形成凹部
20 リング状堰部材

Claims (3)

  1. 部流入口部及び下部流出口部を有した管本体に対し少なくとも1本の枝管接続部が設けられこれら管本体及び枝管接続部が耐火性を具備して成る排水集合管に対し、管本体の外周面のうち床スラブの貫通孔へ嵌める部分を取り囲む状態で振動絶縁体を設け、
    この排水集合管を床スラブ上から貫通孔内へ嵌めて振動絶縁体が貫通孔内を通る状態に設置し、
    排水集合管の上部流入口部、下部流出口部、枝管接続部に対する配管を行うと共に、
    流動状態から非流動状態へ硬化する素材であって建築物の耐火試験において耐熱及び不煙の適合性を有し且つ振動吸収性を有する素材で形成される止水材を、前記排水集合管を貫通孔内へ嵌める過程において、振動絶縁体の外周部と貫通孔の内周面との周間にモルタルを詰めてゆきつつ、
    このモルタルの上面に床スラブの上面レベルから所定深さの止水材形成凹部を確保し、
    しかる後、この止水材形成凹部内へ流動状態で供給して硬化させ、上記貫通孔の上部開口部で振動絶縁体が露出するのを遮断する状態に当該振動絶縁体の上部環状面へ全周的に被せ且つ排水集合管の管本体外周面に対して全周的に周接させて設ける
    ことを特徴とする排水管施工方法
  2. 上部流入口部及び下部流出口部を有した管本体に対し少なくとも1本の枝管接続部が設けられこれら管本体及び枝管接続部が耐火性を具備して成る排水集合管に対し、管本体の外周面のうち床スラブの貫通孔へ嵌める部分を取り囲む状態で振動絶縁体を設け、
    予め管本体に対して少なくとも貫通孔内に嵌る部分の外周面全周に対し、所定の周隙間を保持させつつ取り囲む状態にリング状堰部材を取り付けておき、
    この排水集合管を床スラブ上から貫通孔内へ嵌めて振動絶縁体が貫通孔内を通る状態に設置し、
    排水集合管の上部流入口部、下部流出口部、枝管接続部に対する配管を行い、
    排水集合管を貫通孔内へ嵌めた後に振動絶縁体から上記リング堰部材にわたる外周面と貫通孔の内周面との周間へモルタルを詰め、流動状態から非流動状態へ硬化する素材であって建築物の耐火試験において耐熱及び不煙の適合性を有し且つ振動吸収性を有する素材で形成される止水材を、上記リング状堰部材の内周面と排水集合管の管本体外周面との周間へ充填して上記貫通孔の上部開口部で振動絶縁体が露出するのを遮断する状態に当該振
    動絶縁体の上部環状面へ全周的に被せ且つ排水集合管の管本体外周面に対して全周的に周接させて設ける
    ことを特徴とする排水管施工方法
  3. 上部流入口部及び下部流出口部を有した管本体に対し少なくとも1本の枝管接続部が設けられこれら管本体及び枝管接続部が耐火性を具備して成る排水集合管に対し、管本体の外周面のうち床スラブの貫通孔へ嵌める部分を取り囲む状態で振動絶縁体を設け、
    予め管本体に対して少なくとも貫通孔内に嵌る部分の外周面全周に対し、所定の周隙間を保持させつつ取り囲む状態にリング状堰部材を取り付けておき、
    この排水集合管を床スラブ上から貫通孔内へ嵌めて振動絶縁体が貫通孔内を通る状態に設置し、
    排水集合管の上部流入口部、下部流出口部、枝管接続部に対する配管を行い、
    排水集合管を貫通孔内へ嵌めた後に、流動状態から非流動状態へ硬化する素材であって建築物の耐火試験において耐熱及び不煙の適合性を有し且つ振動吸収性を有する素材で形成される止水材を、上記リング状堰部材の内周面と排水集合管の管本体外周面との周間へ充填して上記貫通孔の上部開口部で振動絶縁体が露出するのを遮断する状態に当該振動絶縁体の上部環状面へ全周的に被せ且つ排水集合管の管本体外周面に対して全周的に周接させて設け、
    振動絶縁体から上記リング堰部材にわたる外周面と貫通孔の内周面との周間モルタル詰め
    ことを特徴とする排水管施工方法
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