JP4811132B2 - 車両用盗難防止装置 - Google Patents

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本発明は、車両用盗難防止装置に係り、特に、車両に搭載され、多重通信線を介して接続された他ノードとの間で行われる照合が成立する場合に、自己の機能を発揮させる制御を行うノードを備えた車両用盗難防止装置に関する。
従来から、車両に搭載され、ネットワークを介して互いに接続された複数のノード(エンジンECUやドアロックECUなど)を備えるシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいては、各ノードにIDコードが付与されており、ネットワークを介した複数のノード間で照合が行われる。そして、その照合が成立する場合は、ノードの機能を発揮させて車両の使用を許可する。一方、上記の照合が成立しない場合は、ノードが不正に交換或いは取り外されたと判断して、ノードの機能を発揮させずに車両の使用を制限する。このため、上記のシステムによれば、車両の盗難を防止することが可能となる。
特開2003−212093号公報
ところで、上記の如く複数のノードを互いに接続するネットワークには、断線や短絡などの通信異常が起こることがある。かかる通信異常が生じた場合、上記のシステムにおいては、ノード間での照合が行われても、その照合結果が不成立となるため、ノードの機能が通常どおりには発揮されず、車両使用が制限されることとなる。
上記したネットワークの通信異常は、特にネットワークに接続するノードの数が増えるほど発生する可能性が高くなるが、上記従来のシステムの如く複数のノードが互いに接続されるネットワークにおいて通信異常に起因して照合が不成立となる場合に車両の使用が制限されるものとすると、車両の使用が過剰に制限される事態が起こり得、車両使用者の利便性が損なわれるおそれがある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、他ノードとの間の通信異常が発生したときにも防盗性を保ちつつノードの機能を発揮させることが可能な車両用盗難防止装置を提供することを目的とする。
上記の目的は、車両に搭載され、多重通信線を介して接続された他ノードとの間で行われる照合が成立する場合に、自己の機能を発揮させるエンジン制御を行う通常時制御手段を有するノードを備えた盗難防止装置であって、前記ノードは、前記他ノードとの間で少なくとも直近に行われた照合の結果を記憶する照合履歴記憶手段と、前記他ノードとの前記多重通信線を介した多重通信に異常が生じた場合に、前記照合履歴記憶手段に記憶されている照合結果に応じて、車両エンジンの最高回転数を前記通常時制御手段によるものよりも制限しつつ前記エンジン制御を行う通信異常時制御手段と、を有する車両用盗難防止装置により達成される。
また、上記の目的は、車両に搭載され、多重通信線を介して接続された他ノードとの間で行われる照合が成立する場合に、自己の機能を発揮させるエンジン制御を行う通常時制御手段を有するノードを備えた盗難防止装置であって、前記ノードは、前記他ノードとの間で少なくとも直近に行われた照合の結果を記憶する照合履歴記憶手段と、前記他ノードとの前記多重通信線を介した多重通信に異常が生じた場合に、前記照合履歴記憶手段に記憶されている照合結果に応じて、車両エンジンの始動回数を前記通常時制御手段によるものよりも制限しつつ前記エンジン制御を行う通信異常時制御手段と、を有する車両用盗難防止装置により達成される。
この態様の発明において、ノードが他ノードとの間で行った少なくとも直近の照合の結果は、照合履歴記憶手段に記憶される。また、ノードの機能を発揮させる制御は、上記の照合が成立する場合に行われると共に、更に、他ノードとの間の多重通信に異常が生じた場合にも、照合履歴記憶手段に記憶されている照合結果に応じて行われる。かかる構成においては、多重通信に異常が生じても、それ以前に他ノードとの間で行われた照合の結果が成立していたことの履歴が照合履歴記憶手段に残っていれば、ノードの機能を発揮させる制御が行われる。一方逆に、以前に他ノードとの間で行われた照合の結果が成立していたことの履歴が照合履歴記憶手段に残っていなければ、上記の制御は行われない。従って、本発明によれば、他ノードとの間の多重通信に異常が発生したときにも防盗性を保ちつつノードの機能を発揮させることができる。
尚、上記した車両用盗難防止装置において、前記通信異常時制御手段は、前記制御を行う際、自ノードの機能を前記通常時制御手段によるものよりも制限することとしてもよい。
この場合、前記ノードが、車両エンジンを制御するノードであり、前記通信異常時制御手段は、前記制御を行う際、車両エンジンの最高回転数を制限することとしてもよいし、また、車両エンジンの始動回数を制限することとしてもよい。
尚、上記した車両用盗難防止装置において、前記通信異常時制御手段は、前記多重通信に異常が生じた場合において、前記照合履歴記憶手段に前記照合が成立していたことを示す結果が記憶されているとき、制限処理を実行しつつ前記エンジン制御を行うこととすればよい
また、上記した車両用盗難防止装置において、前記照合履歴記憶手段は、揮発性のメモリであることとすればよい。
更に、この場合、前記照合履歴記憶手段は、車両の搭載するバッテリから電源供給される限り前記照合の結果を記憶し続けることとすればよい。
本発明によれば、他ノードとの間の多重通信に異常が発生したときにも防盗性を保ちつつノードの機能を発揮させることができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施例であるシステムの構成図を示す。また、図2は、本実施例のシステムを構成するノードの具体的な構成図を示す。本実施例のシステムは、車両に搭載され、車両の盗難を防止するための車両盗難防止装置である。本実施例のシステムは、図1に示す如く、複数(本実施例においては、図1に示す如く6つ)のノード10と、これら複数のノード10を互いに接続する多重通信線12と、を備えている。
多重通信線12は、CAN(Controller Area Network)等のシングル線又はツイストペア線からなる共有バスであり、各ノード10から送出されるデータを所定の通信プロトコルに従って時分割多重で伝送(多重通信)することが可能である。すなわち、各ノード10は、多重通信線12に他ノード10からのデータが流れていないときはデータ送信を開始することができる一方、二つ以上のノード10から同時にデータ送信が開始されるときは送信優先順位に従ってデータ送信を行い、他ノード10からのデータ送信が行われているときは一定時間待機した後にデータ送信を行う。各ノード10から送出されたデータは制御データとして、多重通信線12を介して他ノード10へ送信される。すなわち、各ノード10は、他ノード10との間で多重通信線12を介して各種のデータを送受信することが可能である。
ノード10は、車両の各種制御装置に設けられるコンピュータを主体に構成された電子制御ユニット(ECU)である。例えば、スロットル開度やアクセル開度,エンジン水温等に基づいてエンジン駆動を制御すると共にエンジン始動の許否を判定するエンジンECU、車輪速やヨーレート,ステアリング舵角等に基づいて車両の旋回挙動を安定化させるVSC(Vehicle Stability Control)−ECU、シフト操作位置等に基づいて車両のシフトポジションを制御するトランスミッションECU、ブレーキ踏力やステアリング舵角等に基づいて車両の制動力を制御するブレーキECU、ステアリング舵角等に基づいて操舵アシスト力を制御するパワーステアリングECU、エアコン操作スイッチや車内温等に基づいて車内のエアコンディションを制御するオートエアコンECU、車両ドアのロック・アンロックを制御するドアロックECU、ナビゲーションECUなどである。
尚、ノード10は、制御機能も有する、ステアリング舵角に応じた信号を出力する舵角センサや車両の重心軸周りに生ずるヨーレートに応じた信号を出力するヨーレートセンサなどのインテリジェントなセンサであってもよい。以下、本実施例においては、適宜、6つのノード10のうち、一つをエンジンECU10とし、他の5つをECU−A〜ECU−Eとする。
各ノード10はそれぞれ、中央演算処理装置であるCPU20、及び、多重通信線12に接続するバスインターフェースとしての通信モジュール22を備えている。CPU20には、RAM24、ROM26、EEPROM27、及びコントローラ28が内蔵されている。RAM24は、CPU20の演算中の情報や演算結果を格納する領域である。ROM26は、CPU20が使用するプログラム及び自ノード10が受信すべきデータの種類を格納する領域であり、また、EEPROM27は、自ノード10を他ノード10と識別するための固有のIDコードの情報を格納する領域である。コントローラ28は、通信データを格納するレジスタを有している。
CPU20のコントローラは、CAN等の所定の通信プロトコルに準じて作成されROM26に格納されたプログラムに従って制御され、多重通信線12を介したデータフレームの送受信制御を行う。具体的には、自ノード10の出力データを多重通信線12を介して他のノード10へ送信すべくデジタル化し、また、他のノード10から多重通信線12を介して受信した入力データをデコードして自身での制御を実行する。また、通信モジュール22は、コントローラ28により制御され、他ノード10にデータを送信すると共に、自ノード10に送信されてきたデータを受信する。各ノード10はそれぞれ、自ノード10に接続するセンサやスイッチ,アクチュエータの状態に基づいて或いは更に他ノード10から送信されてくるデータに基づいて自ノードにおける制御を行う。
また、ノード10であるECU−A〜ECU−Eはそれぞれ、エンジン始動開始直前のイニシャルチェック時、自己のIDコードをデータとして多重通信線12に送信する。一方、エンジンECU10は、自車両に搭載され多重通信線12に接続されるべき自ノード10以外の他ノード10(通常であればECU−A〜ECU−E)のIDコードの情報をEEPROM27に格納している。エンジンECU10は、エンジン始動開始直前のイニシャルチェック時、他ノード10から送信されて受信したデータからその他ノード10のIDコードを抽出する。そして、多重通信線12を介して接続する他ノード10が自車両にとって予め定められた正規のノードであるか否か又は自己のエンジンECU10が正規の車両に搭載されているか否かを判別すべく、受信データから抽出したIDコードをEEPROM27に格納されている自車両に搭載された他ノード10のIDコードと照合する。
エンジンECU10は、多重通信線12に接続された他ノード10のIDコードの照合を行うことにより他ノード10との照合が成立する場合は、多重通信線12に正規の他ノード10が接続されて自ノード10が正規の車両に搭載されているとして、車両エンジンの始動を許可する。一方、他ノード10との照合が不成立となる場合は、多重通信線12に正規でない他ノード10が接続されており或いは自ノード10が正規の車両に搭載されていないとして、車両エンジンの始動を不可とする。尚、エンジンECU10が複数の他ノード10とそれぞれ照合を行うシステムでは、車両エンジンの始動を、すべての他ノード10との照合が成立する場合に許可し、一方、照合が不成立となる他ノード10が一つでもある場合には不可とすることとすればよい。
すなわち、本実施例において、エンジンECU10は、イニシャルチェック時に、多重通信線12に接続する他ノード10との間で行われるIDコードの照合の結果に応じて、車両エンジンの始動の許否を判定する。かかる構成においては、仮にIDコードの照合が成立しなければ、車両エンジンは始動されず、車両の移動は不可能となる。従って、本実施例によれば、エンジン始動をエンジンECU10と他ノード10との間のコード照合を基に許可することで、エンジンECU10における機能が対応車両以外の他車両で発揮されるのを防止できるので、エンジンECU10自体の交換・移設を意味のないものとすることができ、車両における盗難を抑止することが可能となる。
エンジンECU10の有するCPU20には、揮発性メモリ30が内蔵されている。エンジンECU10は、イニシャルチェック時に他ノード10との間でIDコードの照合を行ってその照合が完了した場合、その照合が成立したか或いは不成立であったかを示す照合結果を揮発性メモリ30に記憶させる。揮発性メモリ30は、少なくとも直近に行われた照合の結果を記憶する。揮発性メモリ30は、車両の搭載するバッテリから直接に電源(いわゆる+B)供給されており、車両不使用時にも車載バッテリから電源供給される限りにおいて上記の照合結果を記憶し続けることができる。
ところで、本実施例の如く複数のノード10が多重通信線12を介して互いに接続されたネットワークシステムにおいては、その多重通信線12の断線や短絡などの通信異常が発生し、その多重通信線12を流れる信号の途絶や接地側若しくは電源側への固着(はり付き)などの故障が起こることがある。かかる通信異常が発生した場合には、エンジンECU10で行われる他ノード10とのIDコードの照合は不成立となるため、車両エンジンは始動されないこととなる。かかる通信異常は、特に多重通信線12に接続するノードの数が増えるほど発生する可能性は高くなるが、この通信異常に起因してエンジンECU10でのコード照合が不成立となった場合に車両エンジンの始動が全く許可されないものとすると、車両の使用が過剰に制限される事態が起こり得、車両使用者の利便性が著しく損なわれるおそれがある。
そこで、本実施例のシステムにおいては、多重通信線12の通信異常(バスフェール)が生じても車両の防盗性を保ちつつエンジン始動を許可することとしている。以下、図3を参照して、本実施例の特徴部について説明する。図3は、本実施例のシステムにおいてエンジンECU10のCPU20が実行する制御ルーチンの一例のフローチャートを示す。
本実施例において、エンジンECU10は、エンジン始動開始直前のイニシャルチェック時、まず、接続する多重通信線12に断線や短絡などの通信異常が生じているか否かを判別する(ステップ100)。尚、この通信異常有無の判別は、例えば、多重通信線12を流れる信号の途絶の有無又は接地側若しくは電源側への固着の有無に基づいて行うこととすればよい。
エンジンECU10は、上記ステップ100における判別の結果、多重通信線12が通信異常を起こしておらず正常に機能する場合は、通常どおり、その多重通信線12に接続される他ノード10とのIDコードの照合を行う(ステップ102)。そして、その照合が成立する場合は車両エンジンの始動を許可し、一方、照合が不成立である場合は車両エンジンの始動を禁止する。
上記の如く、エンジンECU10は、少なくとも直近に行われた他ノード10との間のIDコードの照合の結果を揮発性メモリ30に記憶している。エンジンECU10は、上記ステップ100における判別の結果、多重通信線12に通信異常が生じている場合は、次に、揮発性メモリ30に記憶される過去の照合結果を読み出す処理を行い、その揮発性メモリ30に自ノード10と他ノード10とのIDコードの照合が過去に成立していたことを示す照合履歴の結果が記憶されているか否かを判別する(ステップ104)。
このステップ104における判別の結果、揮発性メモリ30にコード照合が成立していたことを示す照合履歴の結果が記憶されていない場合は、通常どおり、その多重通信線12に接続される他ノード10のIDコードの照合を行う(ステップ102)。尚、この場合は、コード照合が不成立となるため、車両エンジンの始動が許可されることは起こり得ない。
一方、上記ステップ104における判別の結果、揮発性メモリ30にコード照合が成立していたことを示す照合履歴の結果が記憶されている場合は、自ノード10と他ノード10とのIDコードの照合処理を行うことなく、その時点で車両エンジンの始動を許可する(ステップ106)。この場合は、エンジンECU10によるエンジン始動を許可する機能が発揮されることとなる。
このように、本実施例のシステムにおいては、エンジンECU10によるエンジン始動の許否判定が、多重通信線12に通信異常が生じていない状況においては、通常どおり、その多重通信線12に接続される他ノード10とのコード照合の結果に基づいて行われ、一方、多重通信線12に通信異常が生じている状況においては、揮発性メモリ30に他ノード10とのコード照合が過去に成立していたことを示す照合履歴の結果が記憶されているか否かに基づいて行われる。
本実施例においては、一旦、多重通信線12を介して互いに接続されたエンジンECU10と他ノード10との間でコード照合が成立すると、その照合履歴の結果がエンジンECU10の揮発性メモリ30に記憶されるが、その揮発性メモリ30に記憶された照合履歴の結果は、上書き以外では、そのエンジンECU10と電源供給元の車載バッテリとの接続が遮断されない限り記憶され続ける。すなわち、エンジンECU10が正規の車両から取り外されて他の車両に移設されたときは、車載バッテリからの電源供給停止に起因してその揮発性メモリ30の内容(具体的には、過去の照合履歴の結果)が消去される一方、自己のエンジンECU10が正規の車両から取り外されず車載バッテリとの接続が維持されるときは、かかる揮発性メモリ30からの消去がなされることはない。
この点、エンジンECU10の揮発性メモリ30にコード照合が過去に成立していたことを示す照合履歴の結果が記憶されていなければ、現時点で、エンジンECU10に多重通信線12を介して接続する他ノード10が自車両にとって予め定められた正規のノードである可能性は低く、自己のエンジンECU10が正規の車両に搭載されている可能性は低く、エンジンECU10の移設が行われた可能性が高いと判断できる。本実施例においては、上記の照合履歴の結果が揮発性メモリ30に記憶されていない場合、車両エンジンの始動は不可となるため、エンジンECU10における機能が対応車両以外の他車両では発揮されず、従って、エンジンECU10自体の交換・移設を意味のないものとすることができ、車両における盗難を抑止することが可能となる。
一方、エンジンECU10の揮発性メモリ30に上記の照合履歴の結果が記憶されていれば、現時点でも、エンジンECU10に多重通信線12を介して接続する他ノード10は自車両にとって予め定められた正規のノードである可能性は高く、自己のエンジンECU10は正規の車両に搭載されている可能性は高いと判断できる。このため、現時点で、揮発性メモリ30に照合履歴の結果が記憶されているときは、多重通信線12を利用したIDコードの照合が行われずその結果が成立しなくても、自車両のエンジン始動を許可することに不測の事態が生ずることはほとんどない。これに対して、本実施例においては、揮発性メモリ30に上記の照合履歴の結果が記憶されている場合、車両エンジンの始動は許可される。
従って、本実施例のシステムによれば、車両エンジンの始動許可を、多重通信線12を利用したエンジンECU10と他ノード10とのコード照合が成立する場合に行うと共に、更に、多重通信線12に通信異常が生じてその通信を行うことができない場合にも、揮発性メモリ30にエンジンECU10と他ノード10とのコード照合が過去に成立していたことを示す照合履歴の結果が記憶されているときには行うことができるので、多重通信線12の多重通信に通信異常が発生したときにも防盗性を保ちつつ車両エンジンの始動を許可することができ、これにより、エンジン始動の信頼性を確保することが可能となっている。このため、本実施例によれば、通信異常に伴って車両使用が過剰に制限されるのを回避することができ、車両使用者の利便性を向上させることが可能となっている。
尚、上記の実施例においては、エンジンECU10が特許請求の範囲に記載した「ノード」に、エンジンECU10以外のECU−A〜ECU−Eのノード10が特許請求の範囲に記載した「他ノード」に、揮発性メモリ30が特許請求の範囲に記載した「照合履歴記憶手段」に、それぞれ相当していると共に、エンジンECU10のCPU20が、図3に示すルーチン中ステップ102の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「通常時制御手段」が、ステップ104及び106の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「通信異常時制御手段」が、それぞれ実現されている。
ところで、上記の実施例においては、多重通信線12を利用したエンジンECU10と他ノード10とのコード照合が成立する場合にエンジン始動が許可される場合(通常時始動許可時)と、多重通信線12の通信異常時に揮発性メモリ30にコード照合が過去に成立していたことを示す照合履歴の結果が記憶されている場合にエンジン始動が許可される場合(通信異常時始動許可時)とで、エンジンECU10によるエンジン制御を異ならせることとしていないが、通信異常時始動許可時には、エンジン駆動を通常時始動許可時のものに比べて制限することとしてもよい。
例えば、エンジンECU10は、通常時始動許可時には、その許可後における車両エンジンの最高回転数を制限することなく通常値に維持するが、通信異常時始動許可時には、その許可後における車両エンジンの最高回転数を上記の通常値よりも低い予め定められた抑制値(例えば2000rpmなど)に制限する制御を行う。かかる構成によれば、エンジンECU10が正規の車両でない他車両に移設されたにもかかわらず、その揮発性メモリ30に他ノード10とのコード照合が過去に成立していたことを示す照合履歴の結果が記憶されているときにも、エンジン始動は許可されるが、その後のエンジン回転は制限されるので、他車両に移設されたエンジンECU10の機能が制限され、その他車両の移動が困難となり、車両盗難の抑止を図ることが可能となる。
また例えば、エンジンECU10は、通常時始動許可はその始動を連続して行うことのできる回数(始動回数)を制限することなく行うが、通信異常時始動許可はその始動回数を制限して行う(例えば5回など)。かかる構成によれば、エンジンECU10が正規の車両でない他車両に移設されたにもかかわらず、その揮発性メモリ30に他ノード10とのコード照合が過去に成立していたことを示す照合履歴の結果が記憶されているときにも、エンジン始動は許可されるが、その後の始動回数は制限されるので、他車両に移設されたエンジンECU10の機能が制限され、その他車両の移動が困難となり、車両盗難の抑止を図ることが可能となる。
また、上記の実施例においては、他ノード10がイニシャルチェック時に多重通信線12に送信する自己に割り当てられた固有のIDコードをエンジンECU10が受信して、そのエンジンECU10が他ノード10とのコード照合を行うが、他ノード10によるIDコードの送信をエンジンECU10からの要求に従って行うこととしてもよい。また、この際、秘匿性を高めるため、他ノード10が送信するデータを、自己の固有のIDコードに代えて、エンジンECU10から送られてくる任意のデータを予め定められた規則で変換して得られるコードとしてもよい。
更に、上記の実施例においては、車両の有する各種の電子制御ユニットである複数のノード10を多重通信線12を介して接続させたうえで、エンジンECU10に、他ノード10とのIDコードの照合が成立する場合及びその照合が成立しなくても過去の照合履歴が揮発性メモリ30に記憶されている場合にエンジン始動を許可させるものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、エンジンECU10以外のドアロックECUやシフトロックECUなどの車載ECUに他ノード10とのIDコードの照合が成立する場合等にドアロックを解除したりシフトロックを解除したりするものに適用することとしてもよいし、また、車両以外に搭載されて、複数のノードを多重通信線12を介して接続させたうえで、少なくとも一のノード10に他ノード10とのIDコードの照合が成立する場合等に自ノード10の機能を発揮させるものに適用することとしてもよい。
本発明の一実施例であるシステムの構成図である。 本実施例のシステムを構成するノードの具体的な構成図である。 本実施例のシステムにおいてエンジンECUが実行する制御ルーチンの一例のフローチャートである。
符号の説明
10 ノード
12 多重通信線
28 コントローラ
30 揮発性メモリ

Claims (5)

  1. 車両に搭載され、多重通信線を介して接続された他ノードとの間で行われる照合が成立する場合に、自己の機能を発揮させるエンジン制御を行う通常時制御手段を有するノードを備えた盗難防止装置であって、
    前記ノードは、
    前記他ノードとの間で少なくとも直近に行われた照合の結果を記憶する照合履歴記憶手段と、
    前記他ノードとの前記多重通信線を介した多重通信に異常が生じた場合に、前記照合履歴記憶手段に記憶されている照合結果に応じて、車両エンジンの最高回転数を前記通常時制御手段によるものよりも制限しつつ前記エンジン制御を行う通信異常時制御手段と、
    を有することを特徴とする車両用盗難防止装置。
  2. 車両に搭載され、多重通信線を介して接続された他ノードとの間で行われる照合が成立する場合に、自己の機能を発揮させるエンジン制御を行う通常時制御手段を有するノードを備えた盗難防止装置であって、
    前記ノードは、
    前記他ノードとの間で少なくとも直近に行われた照合の結果を記憶する照合履歴記憶手段と、
    前記他ノードとの前記多重通信線を介した多重通信に異常が生じた場合に、前記照合履歴記憶手段に記憶されている照合結果に応じて、車両エンジンの始動回数を前記通常時制御手段によるものよりも制限しつつ前記エンジン制御を行う通信異常時制御手段と、
    を有することを特徴とする車両用盗難防止装置。
  3. 前記通信異常時制御手段は、前記多重通信に異常が生じた場合において、前記照合履歴記憶手段に前記照合が成立していたことを示す結果が記憶されているとき、制限処理を実行しつつ前記エンジン制御を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の車両用盗難防止装置。
  4. 前記照合履歴記憶手段は、揮発性のメモリであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の車両用盗難防止装置。
  5. 前記照合履歴記憶手段は、車両の搭載するバッテリから電源供給される限り前記照合の結果を記憶し続けることを特徴とする請求項4記載の車両用盗難防止装置。
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