JP4808372B2 - 粘性体塗布容器 - Google Patents

Description

本発明は、化粧料、医薬品等のクリーム状やジェル状等の粘性体を収容する粘性体塗布容器に関するものである。

化粧料、医薬品等のクリーム状の液体を収容するクリーム状液体塗布容器として、注出孔に逆止弁を設け、内容液を適量吐出し塗布できるクリーム状液体塗布容器は、従来より知られている（特許文献１参照）。
実公平１−１８１１７号公報

従来のクリーム状液体塗布容器において、顔等に塗る場合、チューブ、容器等より適量吐出し、いったん手指等につけてから塗るのが一般的で、手指等が汚れるという問題があった。
とくに、シェービングクリームを直接顔に塗る場合には、使用後に容器に附着しているクリーム状液体を洗浄することが簡単にできなかった。

本発明は、上記問題を解決することを課題として、構造が単純で部品数を少なくしてコスト低減を図り、また、容器の頭部に逆止機能を有する弁機構を設けることにより、吐出孔より直接顔に塗ることができ、容器自体も直接洗浄可能にするとともに、さらに、容器内への雑菌等の侵入を防止した粘性体塗布容器を提供することを目的とする。

本発明は、上記の課題を解決するため、クリーム状やジェル状等の粘性体塗布容器として、容器本体と弁体とキャップとを備えた粘性体塗布容器であって、容器本体は、頭部と、頭部に続き一体化された押圧可能な胴部とからなり、容器本体の頭部上面には、周辺部より低い段部を設け、該段部には弁支持孔と弁支持孔に連続した吐出孔とを底面に穿孔した凹部が設けられ、弁体は、凹部の周縁部を覆う柔軟な傘状の弁部と、下端に膨出部を設けた脚部とからなり、頭部の弁支持孔に弁体の脚部を嵌挿保持させ、弁体が段部内に収まる高さで一体化させて、キャップが頭部と同形の形状で嵌合されることを特徴とする構成を採用する。

本発明の粘性体塗布容器は、頭部に弁機構を設けたことにより、直接塗りたい個所へスムーズに適量塗布でき、手指等を汚すことはない。
塗布終了後、粘性体塗布容器の頭部を直接水洗等で洗浄可能であるので、極めて衛生的で消費者に安心感がはかれる利点があり、さらにまた、容器内への雑菌等の侵入を防止できる。

また、弁体を有する凹部を頂部周辺より低い段部に設けたことにより、塗布時にフィット感が増し、しかも内容液が頭部の段部以外に流出する恐れがないので、消費者に使用感と安心感をもたらし、商品価値を高めることができる。

本発明は、頭部に弁機構を設けた簡単な構造により、塗布を容易にすることを実現したもので、その実施形態について図面を参照して説明する。
図１、２に示すように、本発明の粘性体塗布容器は、容器本体１と弁体２とキャップ３とから構成されている。

容器本体１は、上部前面を縦断面円弧状としたかまぼこ形の頭部４と、横断面長方形の胴部５とから構成されている。

図２に示すように、かまぼこ形の頭部４の上面６は、周辺部７と、該周辺部７より低い段部８とから構成され、弁支持孔９と吐出孔１０とを底面に穿孔した弁支持用の凹部１１が設けられている。

弁体２は、凹部１１の周縁部１２を覆う柔軟な傘状の弁部１３と、脚部１４、該脚部１４に下端に突設された膨出部１５とから構成されており、少なくとも前記弁部１３は、ゴム、エラストマー等の任意な軟材質で形成されている。

弁体２の脚部１４の膨出部１５は、頭部４の弁支持孔９に嵌挿され、弁体２は、頭部４と一体化されている。

頭部４の下端には、キャップ３の嵌合部１６が形成され、胴部５に続いている。
胴部５は、その横断面は長方形であるが、容器形態は、チューブ、デラミボトル、二重ボトル等、胴部が押圧可能であればよく、任意の容器形態でよい。

前記実施例では、頭部４をかまぼこ形とし、胴部５を横断面長方形としたが、頭部４は、横断面円形、または楕円形のドーム形状、或いは角形のドーム形状であってもよく、胴部５の横断面は、頭部４の形状に対応して円形、楕円形、その他の任意の形状を取ることができる。

キャップ３は、図１に示すように、頭部４と同形の形状を有しており、下端には、頭部４の嵌合部１６に嵌合する係合部１７が設けられている。

次に、本発明粘性体塗布容器の使用態様と作用効果について説明する。
粘性体塗布容器の容器本体１の胴部５を押圧すると、頭部４上面６の吐出孔１０より内容物が吐出され、柔軟な弁体２の傘状の弁部１３が開放され、内容物が吐出され、直接的に塗りたい個所に塗布可能である。

胴部５の押圧をやめれば弁部１３が閉まり、内容物の吐出を停止するとともに、凹部１１内の内容物は負圧により容器内に戻される。
また、弁部１３の外に吐出された内容物は容器に戻らず、容器を直接洗浄可能であるので極めて衛生的である。

また、凹部１１を頭部４上面６の周辺部７より低い段部８に形成したので、塗布時にフィット感が増すとともに、内容物が頭部４の段部８以外に流出する恐れがないので、他を汚すことがなく、使用勝手が大変よいものとなった。

粘性体塗布容器は、容器本体、弁体、キャップの３点により構成され、部品数が少なく、コスト低減が図れるとともに、頭部に弁機構を設けたことにより、直接塗りたい個所に適量塗布でき、手指等を汚すことはない。
また、塗布終了後、塗布容器を直接水洗等で洗浄可能となり、商品価値が高まり、化粧料、薬用液、その他の液塗布容器にも適用できる。

粘性体塗布容器の分解斜視図である。 粘性体塗布容器の弁機構の説明図で、（ａ）は容器と弁体の縦断面図、（ｂ）は弁体を除いた容器の上面図、（ｃ）は弁体の下面図である。

符号の説明

１ 容器本体
２ 弁体
３ キャップ
４ 頭部
５ 胴部
６ 上面
７ 周辺部
８ 段部
９ 弁支持孔
１０ 吐出孔
１１ 凹部
１２ 周縁部
１３ 弁部
１４ 脚部
１５ 膨出部
１６ 嵌合部
１７ 係合部

Claims (1)

1. 容器本体と弁体とキャップとを備えた粘性体塗布容器であって、
   容器本体は、頭部と、頭部に続き一体化された押圧可能な胴部とからなり、
   容器本体の頭部上面には、周辺部より低い段部を設け、該段部には弁支持孔と弁支持孔に連続した吐出孔とを底面に穿孔した凹部が設けられ、
   弁体は、凹部の周縁部を覆う柔軟な傘状の弁部と、下端に膨出部を設けた脚部とからなり、
   頭部の弁支持孔に弁体の脚部を嵌挿保持させ、弁体が段部内に収まる高さで一体化させて、キャップが頭部と同形の形状で嵌合されることを特徴とする粘性体塗布容器。

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