JP4807432B2 - 撮像装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

撮像装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、被写体を撮像する撮像装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
従来、撮像装置を用いて、背景内に被写体が存在する画像と被写体が存在しない背景画像を撮影して、背景画像と被写体が存在する画像とから差分情報を生成し、被写体のみを抜き出す技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−21408号公報
ところで、上記のように被写体のみを抜き出す被写体切り抜き画像を生成する場合、被写体が存在する画像の撮影と背景画像の撮影を2回に分けて行うことから、シャッターを2回切る必要があり、その作業が煩雑であった。
そこで、本発明の課題は、被写体領域の抽出を一回の撮影で簡便に行うことができる撮像装置、画像処理方法及びプログラムを提供することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の撮像装置は、
撮像手段と、この撮像手段により順次撮像される複数の画像を循環記録する記録手段と、この記録手段により互いに変化の無い複数の画像が循環記録されている間に、これら複数の画像内において変化する画像領域全体の有無を順次判定する判定手段と、この判定手段による判定の結果、前記変化する画像領域全体があると判定されると、その判定以前に撮像された変化の無い画像とその判定以後に順次撮像される前記変化する画像領域全体を含む複数の画像とを前記記録手段の記録容量に達するか若しくは所定の時間が経過するまで前記記録手段に記録するよう制御する記録制御手段と、この記録制御手段によって記録された前記変化の無い画像と前記変化する画像領域全体を含む複数の画像との間で、対応する各画素の差分情報に基づいて、前記変化する画像領域を含む複数の画像から前記変化のある画像領域全体を抽出する被写体抽出手段と、を備えることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像装置において、
前記変化の無い画像は、背景画像であり、前記変化する画像領域全体を含む複数の画像は、複数の被写体存在画像であることを特徴とする。
請求項に記載の発明の画像処理方法は、
画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により順次撮像される複数の画像を循環記録する記録手段と、を備える撮像装置の画像処理方法であって前記記録手段により互いに変化の無い複数の画像が循環記録されている間に、これら複数の画像内において変化する画像領域全体の有無を順次判定する判定ステップと、この判定ステップによる判定の結果、前記変化する画像領域全体があると判定されると、その判定以前に撮像された変化の無い画像とその判定以後に順次撮像される前記変化する画像領域全体を含む複数の画像とを前記記録手段の記録容量に達するか若しくは所定の時間が経過するまで前記記録手段に記録するよう制御する記録制御ステップと、この記録制御ステップによって記録された前記変化の無い画像と前記変化する画像領域全体を含む複数の画像との間で、対応する各画素の差分情報に基づいて、前記変化する画像領域を含む複数の画像から前記変化のある画像領域全体を抽出する被写体抽出ステップと、を含むことを特徴としている。
請求項に記載の発明のプログラムは、
撮像手段、撮像手段により順次撮像される複数の画像を循環記録する記録手段、を備える撮像装置のコンピュータを、前記記録手段により互いに変化の無い複数の画像が循環記録されている間に、これら複数の画像内において変化する画像領域全体の有無を順次判定する判定手段、この判定手段による判定の結果、前記変化する画像領域全体があると判定されると、その判定以前に撮像された変化の無い画像とその判定以後に順次撮像される前記変化する画像領域全体を含む複数の画像とを前記記録手段の記録容量に達するか若しくは所定の時間が経過するまで前記記録手段に記録するよう制御する記録制御手段、この記録制御手段によって記録された前記変化の無い画像と前記変化する画像領域全体を含む複数の画像との間で、対応する各画素の差分情報に基づいて、前記変化する画像領域を含む複数の画像から前記変化のある画像領域全体を抽出する被写体抽出手段、として機能させることを特徴としている。
本発明によれば、写体領域の抽出を簡便に行うことができる。
本発明を適用した実施形態1の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 図1の撮像装置による被写体切り抜き処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。 図2の被写体切り抜き処理の続きを示すフローチャートである。 図2の被写体切り抜き処理を説明するための画像の一例を模式的に示す図である。 図2の被写体切り抜き処理を説明するための画像の一例を模式的に示す図である。 変形例の撮像装置による被写体切り抜き処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。 変形例の撮像装置による被写体切り抜き処理を説明するための画像の一例を模式的に示す図である。 本発明を適用した実施形態2の撮像装置の概略構成を示すブロック図である。 図8の撮像装置による被写体切り抜き処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。 図8の被写体切り抜き処理を説明するための画像の一例を模式的に示す図である。
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
[実施形態1]
図1は、本発明を適用した実施形態1の撮像装置100の概略構成を示すブロック図である。
実施形態1の撮像装置100は、電子撮像部2によって撮像された複数の画像フレームf0〜fn(図4(a))に基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定し、この判定結果に基づいて被写体領域抽出用の背景画像P1(図4(b)参照)及び被写体存在画像P2(図4(a)参照)を取得する。そして、これらの背景画像P1及び被写体存在画像P2との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、被写体存在画像P2から被写体Sが含まれる被写体領域を抽出する。
具体的には、図1に示すように、撮像装置100は、レンズ部1と、電子撮像部2と、撮像制御部3と、画像データ生成部4と、画像メモリ5と、特徴量演算部6と、ブロックマッチング部7と、画像処理部8と、記録制御部14と、記録媒体9と、表示制御部10と、表示部11と、操作入力部12と、CPU13とを備えている。
また、撮像制御部3と、特徴量演算部6と、ブロックマッチング部7と、画像処理部8と、CPU13は、例えば、カスタムLSI1Aとして設計されている。
レンズ部1は、複数のレンズから構成され、ズームレンズやフォーカスレンズ等を備えている。
また、レンズ部1は、図示は省略するが、被写体の撮像の際に、ズームレンズを光軸方向に移動させるズーム駆動部、フォーカスレンズを光軸方向に移動させる合焦駆動部等を備えていても良い。
電子撮像部2は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)等のイメージセンサから構成され、レンズ部1の各種レンズを通過した光学像を二次元の画像信号に変換する。
撮像制御部3は、図示は省略するが、タイミング発生器、ドライバなどを備えている。そして、撮像制御部3は、タイミング発生器、ドライバにより電子撮像部2を走査駆動して、所定周期毎に光学像を電子撮像部2により二次元の画像信号に変換させ、当該電子撮像部2の撮像領域から1画面分ずつ画像フレームを読み出して画像データ生成部4に出力させる。
また、撮像制御部3は、AE(自動露出処理)、AF(自動合焦処理)、AWB(自動ホワイトバランス)等の撮像条件の調整制御を行う。
このように構成されたレンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3は、被写体抽出用の背景画像P1及び被写体存在画像P2を撮像する。
画像データ生成部4は、電子撮像部2から転送された画像フレームのアナログ値の信号に対してRGBの各色成分毎に適宜ゲイン調整した後に、サンプルホールド回路(図示略)でサンプルホールドしてA/D変換器(図示略)でデジタルデータに変換し、カラープロセス回路(図示略)で画素補間処理及びγ補正処理を含むカラープロセス処理を行った後、デジタル値の輝度信号Y及び色差信号Cb,Cr(YUVデータ)を生成する。
カラープロセス回路から出力される輝度信号Y及び色差信号Cb,Crは、図示しないDMAコントローラを介して、バッファメモリとして使用される画像メモリ5にDMA転送される。
画像メモリ5は、例えば、DRAM等により構成され、特徴量演算部6と、ブロックマッチング部7と、画像処理部8と、CPU13等によって処理されるデータ等を一時記憶する。
また、画像メモリ5は、例えば、20フレーム分の画像フレームを一時記憶することができるリングバッファを備え、画像データ生成部4により生成された複数の画像フレームを循環記憶する。
特徴量演算部6は、背景画像P1を基準として、当該背景画像P1から特徴点を抽出する特徴抽出処理を行う。具体的には、特徴量演算部6は、例えば、背景画像P1のYUVデータに基づいて、所定数(或いは、所定数以上)の特徴の高いブロック領域(特徴点)を選択して、当該ブロックの内容をテンプレート(例えば、16×16画素の正方形)として抽出する。
ここで、特徴抽出処理とは、多数の候補ブロックから追跡に都合の良い特徴性の高いものを選択する処理である。
ブロックマッチング部7は、被写体切り抜き画像を生成する際に、背景画像P1と被写体存在画像P2の位置合わせのためのブロックマッチング処理を行う。具体的には、ブロックマッチング部7は、特徴抽出処理にて抽出されたテンプレートが被写体存在画像P2内のどこに対応するか、つまり、被写体存在画像P2内にてテンプレートの画素値が最適にマッチする位置(対応領域)を探索する。そして、画素値の相違度の評価値(例えば、差分二乗和(SSD)や差分絶対値和(SAD)等)が最も良かった背景画像P1と被写体存在画像P2間の最適なオフセットを当該テンプレートの動きベクトルとして算出する。
画像処理部8は、画像メモリ5に循環記憶された複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定する判定部8aを具備している。
判定部8aは、具体的には、画像メモリ5に循環記憶された複数の画像フレームに基づいて、時系列が前後する画像フレームどうしの各々について所定の動体解析技術により動体検出を行う。そして、判定部8aは、動体が検出されない場合には、背景内に被写体Sが存在しないと判定する一方で、動体が検出された場合には、背景内に被写体Sが存在すると判定する。さらに判定部8aは、背景内に被写体Sが存在するか否かの判定結果に応じて背景内に被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したか否かを判断する。
また、画像処理部8は、判定部8aによる判定結果に基づいて、画像メモリ5に記憶された画像フレームの中から被写体領域抽出用の背景画像P1及び被写体存在画像P2を取得する取得制御部8bを具備している。
取得制御部8bは、具体的には、判定部8aによって被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したと判断されると、該変化後に電子撮像部2によって撮像されて画像メモリ5に記憶された被写体存在画像P2の画像フレームの取得を開始する。そして、例えば、メモリ容量や取得指定期間に応じて規定された所定の取得終了タイミングで、取得制御部8bは、被写体存在画像P2の画像フレームの取得を終了する。つまり、取得制御部8bは、判定部8aによって被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したと判断された後、被写体存在画像P2の画像フレームの取得を所定期間行う。
また、取得制御部8bは、判定部8aによって被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したと判断されると、当該判断前に画像データ生成部4により生成されて画像メモリ5に循環記憶されている画像フレーム、例えば、当該判断の直前の画像フレームを被写体Sの存在しない背景画像P1として一つ取得する。
また、画像処理部8は、取得制御部8bにより取得された被写体存在画像P2から被写体Sが含まれる被写体領域を抽出する被写体抽出部8cを具備している。
被写体抽出部8cは、具体的には、取得制御部8bにより取得された背景画像P1と被写体存在画像P2との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、被写体存在画像P2から被写体Sが含まれる被写体領域を抽出する。
また、画像処理部8は、被写体存在画像内P2で抽出された被写体領域の位置を特定して、被写体存在画像P2における被写体領域の位置を示す位置情報(例えば、アルファマップ)を生成する位置情報生成部8dを具備している。
アルファマップとは、被写体存在画像P2の各画素について、被写体領域の画像を所定の背景に対してアルファブレンディングする際の重みをアルファ値(0≦α≦1)として表したものである。
位置情報生成部8dは、具体的には、上記の一番大きな島の部分が1、その他の部分が0である2値化された相違度マップに対してローパスフィルタを施して境界部分に中間値を生じさせることでアルファ値を作成する。この場合、被写体領域のアルファ値が1となり、被写体存在画像P2の所定の背景に対する透過度が0%となる。一方、被写体Sの背景部分はアルファ値が0となり、当該被写体存在画像P2の透過度が100%となる。そして、境界付近はアルファ値が0<α<1であるので、被写体存在画像P2と背景画像P1は混ざり合うこととなる。
また、画像処理部8は、生成されたアルファマップに基づいて、被写体存在画像P2の各画素のうち、アルファ値が1の画素を所定の単一色画像に対して透過させずに、且つ、アルファ値が0の画素を透過させるように、被写体Sの画像を所定の単一色画像と合成して被写体合成画像の画像データを生成する画像合成部8eを具備している。
画像合成部8eは、具体的には、アルファマップにおける1の補数(1−α)を用いて単一色画像から被写体領域を切り抜いた画像を作成して、当該被写体領域が切り抜かれた画像と、アルファマップを用いて被写体存在画像P2から切り抜かれた被写体Sを合成して被写体切り抜き画像を生成する。
記録制御部14は、画像処理部8の取得制御部8bによって取得された被写体存在画像P2の複数の画像フレームf1〜fnのうち、最後に取得された画像フレームfnを静止画像Tとして記録媒体9の所定領域に記録させる。
記録媒体9は、例えば、不揮発性メモリ(フラッシュメモリ)等により構成され、画像処理部8のJPEG圧縮部(図示略)により符号化された被写体切り抜き画像の画像データ等を記憶する。
また、記録媒体9は、撮像レンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3による撮像により生成された複数の画像フレームの各々を画像処理部8の符号化部(図示略)により所定の圧縮形式、例えば、Motion−JPEG形式で符号化された被写体切り抜き画像の動画像データを記録する。
また、被写体切り抜き画像の動画像データは、当該被写体切り抜き画像を構成する各画像フレームと画像処理部8の位置情報生成部8dにより生成された各アルファマップとを対応付けて一つのファイルとして保存されている。
表示制御部10は、画像メモリ5に一時的に記憶されている表示用画像データを読み出して表示部11に表示させる制御を行う。
具体的には、表示制御部10は、VRAM、VRAMコントローラ、デジタルビデオエンコーダなどを備えている。そして、デジタルビデオエンコーダは、CPU13の制御下にて画像メモリ5から読み出されてVRAM(図示略)に記憶されている輝度信号Y及び色差信号Cb,Crを、VRAMコントローラを介してVRAMから定期的に読み出して、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示部11に出力する。
表示部11は、例えば、液晶表示装置であり、表示制御部10からのビデオ信号に基づいて、撮像された画像などを表示画面に表示する。具体的には、表示部11は、撮像モードにて、レンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3による被写体Sの撮像により生成された複数の画像フレームに基づいてライブビュー画像を表示したり、本撮像画像として撮像されたレックビュー画像を表示する。
操作入力部12は、当該撮像装置100の所定操作を行うためのものである。具体的には、操作入力部12は、被写体の撮影指示に係るシャッタボタン12a、撮像モードや機能等の選択指示に係る選択決定ボタン12b、ズーム量の調整指示に係るズームボタン(図示略)等を備え、これらのボタンの操作に応じて所定の操作信号をCPU13に出力する。
CPU13は、撮像装置100の各部を制御するものである。具体的には、CPU13は、撮像装置100用の各種処理プログラム(図示略)に従って各種の制御動作を行うものである。
次に、撮像装置100の画像処理方法に係る被写体切り抜き処理について、図2及び図3を参照して説明する。
図2及び図3は、被写体切り抜き処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
被写体切り抜き処理は、ユーザによる操作入力部12の選択決定ボタン12bの所定操作に基づいて、メニュー画面に表示された複数の撮像モードの中から被写体切り抜きモードが選択指示された場合に実行される処理である。
なお、被写体切り抜きモードにおける撮影は、当該撮像装置100を三脚に取り付けたり、机や棚の上などに載置する等、所定位置に固定した状態で撮像を行う。
図2に示すように、先ず、CPU13は、表示制御部10に、レンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3による撮像により生成された複数の画像フレームに基づいてライブビュー画像を表示部11の表示画面に表示させるとともに、当該ライブビュー画像に重畳させて、被写体抽出用画像の撮像指示メッセージを表示部11の表示画面に表示させる(ステップS1)。
そして、CPU13は、撮像制御部3に、フォーカスレンズの合焦位置を調整させて、ユーザによる操作入力部12のシャッタボタン12aが撮像指示操作されたか否かを判定する(ステップS2)。
ここで、ユーザによる操作入力部12のシャッタボタン12aが撮像指示操作されたと判定されると(ステップS2;YES)、CPU13は、レンズ部1により結像された光学像を電子撮像部2により撮像させて、当該撮像により生成された画像フレームを画像メモリ5のリングバッファに撮像順に記憶していき、記憶容量が一杯になった時点から最も古いデータに順次上書きするようにして所定期間分の複数の画像フレームを循環記憶させる(ステップS3)。
なお、ユーザによる操作入力部12のシャッタボタン12aが撮像指示操作されていないと判定されると(ステップS2;NO)、当該撮像指示操作されたと判定されるまで、ステップS2の判定処理を繰り返す。
また、画像メモリ5に複数の画像フレームの循環記憶が開始されると、CPU13は、当該複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定部8aに判定させる(ステップS4)。具体的には、CPU13は、判定部8aに、循環記憶された複数の画像フレームに基づいて、時系列が前後する画像フレームどうしの各々について所定の動体解析技術により動体検出を行わせる。そして、動体が検出されない場合には、背景内に被写体Sが存在しないと判定する一方で、動体が検出された場合には、背景内に被写体Sが存在すると判定する。このように、背景内に被写体Sが存在するか否かに応じて背景内に被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したか否かを判断する。
ステップS4にて、背景内から被写体Sが検出されることなく背景内に被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化していないと判断された場合には(ステップS4;NO)、CPU13は、処理をステップS3に戻し、複数の画像フレームの循環記憶を行う(ステップS3)。
そして、背景内から被写体Sが検出されることによって背景内に被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したと判断されると(ステップS4;YES)、CPU13は、取得制御部8bに、当該判断の直前に画像メモリ5に循環記憶された被写体Sの存在しない画像フレームf0(図4(a)参照)を背景画像P1として取得させる(ステップS5)。また、当該判断の後、CPU13は、被写体Sの存在する複数の画像フレームf1〜fnを電子撮像部2に所定期間撮像させ、これら複数の画像フレームf1〜fnからなる被写体存在画像P2の動画像データを取得制御部8bに取得させる(ステップS6;図4(a)参照)。続けて、CPU13は、記録制御部14に、ステップS6において取得した被写体存在画像P2の動画像データの最後の画像フレームfnを静止画像Tとして記録媒体9の所定領域に記録させる(ステップS7;図4(a)参照)。
続いて、図3に示すように、CPU13は、被写体抽出部8cに、ステップS5において取得した背景画像P1とステップS6において取得した被写体存在画像P2とから被写体Sが含まれる被写体領域を抽出させる(ステップS8)。
具体的には、CPU13は、被写体抽出部8cに、ステップS6において取得された被写体存在画像P2における各画像フレームf1〜fn夫々のYUVデータと背景画像P1のYUVデータの各々に対してローパスフィルタをかけて各画像の高周波成分を除去させる。その後、CPU13は、被写体抽出部8cに、ローパスフィルタをかけた被写体存在画像P2における各画像フレームf1〜fn夫々と背景画像P1との間で対応する各画素について相違度を算出して各画像フレームf1〜fn毎の相違度マップを生成させる。続けて、CPU13は、被写体抽出部8cに、各画素に係る相違度マップを所定の閾値で2値化した後、相違度マップから細かいノイズや手ぶれにより相違が生じた領域を除去するために収縮処理を行わせる。その後、CPU13は、被写体抽出部8cに、ラベリング処理を行わせ、所定値以下の領域や最大領域以外の領域を除去させた後、一番大きな島のパターンを被写体領域として特定し、収縮分を修正するための膨張処理を行わせる。
次に、CPU13は、位置情報生成部8dに、各画像フレームf1〜fn毎に抽出された被写体領域の対応する各画像フレームf1〜fn内での位置を示すアルファマップを生成させる(ステップS9)。
その後、CPU13は、画像合成部8eに、各画像フレームf1〜fnにおける被写体Sの画像を所定の単一色画像と合成した被写体切り抜き画像の動画像データを生成させる(ステップS10)。
具体的には、CPU13は、画像合成部8eに、各画像フレームf1〜fnにおける被写体Sの画像、単一色画像及び各画像フレームf1〜fnに対応したアルファマップを読み出させて画像メモリ5に展開した後、各画像フレームf1〜fnにおける被写体Sの画像の全ての画素について、アルファ値が0の画素については(α=0)、透過させ、アルファ値が0<α<1の画素については(0<α<1)、所定の単一色とブレンディングを行い、アルファ値が1の画素については(α=1)、何もせずに所定の単一色に対して透過させないようにする。
その後、CPU13は、表示制御部10に、画像合成部8eにより生成された被写体切り抜き画像の各画像フレームC1〜Cn(図5参照)の画像データに基づいて、所定の単一色に被写体Sが重畳された被写体切り抜き画像の画像フレームを所定の表示フレームレートで切り換えて表示部11の表示画面に再生表示させることで、被写体切り抜き画像の動画像を再生する(ステップS11)。
次に、CPU13は、記録媒体9の所定の記憶領域に、被写体切り抜き画像の各画像フレームC1〜Cn毎に、位置情報生成部8dにより生成されたアルファマップと画像フレームの画像データとを対応付けて一ファイルとして被写体切り抜き画像の動画像データを保存させる(ステップS12)。
これにより、被写体切り抜き処理を終了する。
以上のように、本実施形態の撮像装置100によれば、電子撮像部2によって撮像された複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定し、この判定結果に基づいて、被写体領域抽出用の背景画像P1及び被写体存在画像P2を画像メモリ5から取得する。具体的には、電子撮像部2により順次撮像された複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したか否かを判断し、被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したと判断されると、当該判断前に電子撮像部2によって撮像された背景内に被写体Sが存在しない一の背景画像P1を取得するとともに、当該判断の後、電子撮像部2によって撮像された複数の画像フレームf1〜fnからなる被写体存在画像P2を取得することができる。
従って、ユーザは被写体領域抽出用の背景画像P1と被写体存在画像P2を取得する際、当該背景画像P1の撮像と被写体存在画像P2の撮像の2回の手順を踏むことなく、一度シャッタボタンを操作するだけで背景画像P1と被写体存在画像P2を容易に取得することができ、これらの背景画像P1と被写体存在画像P2を用いて被写体領域の抽出を簡便に行うことができる。
また、記録制御部14により取得された被写体存在画像P2のうち、最後の画像フレームfnを静止画像Tとして記録媒体9に記録させることができるので、ユーザによるシャッタボタン12aの1回の操作によって、被写体Sのみを抜き出した被写体切り抜き画像C1〜Cnを容易に生成するだけではなく、被写体存在画像P2から静止画像Tをも生成することができるようになる。
なお、上記実施形態1にあっては、所謂、セルフタイマにより静止画像を撮像するセルフタイマモードを備え、被写体切り抜き処理に係る被写体抽出用画像の取得後に、背景内に被写体が存在する通常の静止画像を撮像して記録させても良い。
以下に、本発明の上記実施形態1における撮像装置100の変形例について説明する。
なお、変形例の撮像装置は、実施形態1の撮像装置100と略同様の構成を有しており、主に異なる部分について説明する。
<変形例>
変形例における撮像装置100のシャッタボタン12aの押下によって、セルフタイマモードにおいて、所定時間が経過した際にレンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3に画像を自動的に撮像させる指示をCPU13に出力する。
CPU13は、シャッタボタン12aによる撮像指示入力に基づいて、撮像制御部3に電子撮像部2による撮像を制御する信号を出力する。
また、CPU13は、シャッタボタン12aから撮像指示が出力されて入力されると、この撮像指示の入力の際にレンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3に背景内に被写体Sが存在しない背景画像P3(図7(a)参照)を撮像させる。さらに、CPU13は、判定部8aによって被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したと判断されると、セルフタイマモードにおいて画像が自動的に撮像されるまでの間、レンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3に被写体存在画像P4の各画像フレームf1〜fn(図7(b)参照)を撮像させる。
また、画像処理部8の取得制御部8bは、判定部8aによって被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したと判断されると、レンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3による被写体存在画像P4の撮像により順次生成される複数の画像フレームf1〜fnの取得を開始し、シャッタボタン12aによる撮像指示入力タイミングから所定時間が経過した際に当該被写体存在画像P4に係る画像フレームf1〜fnの取得を終了する。
記録制御部14は、シャッタボタン12aによる撮像指示入力タイミングから所定時間が経過した際に電子撮像部2に自動的に撮像させた被写体存在画像P5を、静止画像T(図7(c)参照)として記録媒体9の所定領域に記録させる。
次に、変形例における撮像装置100による被写体切り抜き処理について、図6を参照して説明する。
図6は、ユーザによる選択決定ボタン12bの所定操作に基づいて、メニュー画面に表示された複数の撮像モードの中から被写体切り抜きモードが選択指示され、且つ、セルフタイマモードが選択決定された場合の被写体切り抜き処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、実施形態1と同様に、先ず、CPU13は、表示制御部10に、ライブビュー画像を表示部11の表示画面に表示させるとともに、当該ライブビュー画像に重畳させて、被写体抽出用画像の撮像指示メッセージを表示部11の表示画面に表示させる(ステップS1)。
そして、実施形態1と同様に、CPU13は、ユーザによる操作入力部12のシャッタボタン12aが撮像指示操作されたか否かを判定する(ステップS2)。ここで、ユーザによる操作入力部12のシャッタボタン12aが撮像指示操作されたと判定されると(ステップS2;YES)、CPU13は、この指示入力のタイミングで、レンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3に背景内に被写体Sが存在しない一の背景画像P3(図7(a)参照)を撮像させる(ステップS21)。
次いで、実施形態1と同様に、CPU13は、電子撮像部2によって撮像された所定期間分の複数の画像フレームを画像メモリ5に循環記憶させる(ステップS3)。
そして、実施形態1と同様に、CPU13は、判定部8aに、背景内から被写体Sが検出されることによって背景内に被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したか否かを判断させる(ステップS4)。
ステップS4において、背景内から被写体Sが検出されることによって背景内に被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したと判断されると(ステップS4;YES)、CPU13は、電子撮像部2により撮像され、画像メモリ5に記憶された背景内に被写体Sが存在する被写体存在画像P4の各画像フレームf1〜fnを取得制御部8bにより取得させる(ステップS22;図7(b)参照)。
続けて、CPU13は、シャッタボタン12aによるセルフタイマ開始に係る所定の操作からセルフタイマの終了タイミングを規定する所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS23)。
ステップS23にて、所定時間が経過してないと判定されると(ステップS23;NO)、CPU13は、処理をステップS22へ戻し、当該被写体存在画像の各画像フレームを取得させる。
一方、所定時間が経過したと判定されると(ステップS23;YES)、CPU13は、被写体存在画像P4の各画像フレームf1〜fnの取得制御部8bによる取得を終了させる(ステップS24)。さらに、CPU13は、被写体存在画像P4の取得終了タイミングで、レンズ部1、電子撮像部2及び撮像制御部3に被写体存在画像P5(図7(c)参照)の静止画像を撮像させる(ステップS25)。続けて、記録制御部14は、被写体存在画像P5を静止画像Tとして記録媒体9の所定領域に記録させる(ステップS26)。
その後、CPU13は、取得制御部8bに、ステップS21にて、電子撮像部2による撮像により生成された背景画像P3の画像データを取得させる(ステップS27)。
なお、ステップS27以降の処理(図3参照)は、上記実施形態1と同様であり、その詳細な説明は、省略する。
また、ステップS4において、背景内に被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化していないと判断されると(ステップS4;NO)、CPU13は、処理をステップS3へ戻し、複数の画像フレームを画像メモリ5に循環記憶させる。
以上のように、変形例の撮像装置100によれば、セルフタイマモードにおいて、ユーザによるシャッタボタン12aの撮像指示入力の際に電子撮像部2に背景内に被写体Sが存在しない一の背景画像P3を撮像し、判定部8aによって被写体Sが存在しない状態から存在する状態に変化したと判断されると、取得制御部8bによって電子撮像部2による被写体存在画像P4の撮像により順次生成される複数の画像フレームf1〜fnの取得を開始し、ユーザによるシャッタボタン12aの撮像指示入力のタイミングから所定時間が経過した際に当該被写体存在画像P4に係る画像フレームf1〜fnの取得を終了することができる。
従って、ユーザは被写体領域抽出用の背景画像P3と被写体存在画像P4を取得する際、当該背景画像P3の撮像と被写体存在画像P4の撮像の2回の手順を踏むことなく、一度シャッタボタン12aを操作するだけで背景画像P3と被写体存在画像P4を容易に取得することができ、これらの背景画像P3と被写体存在画像P4を用いて被写体領域の抽出を簡便に行うことができる。
また、ユーザによるシャッタボタン12aの撮像指示入力の際に背景画像P3を撮像するので、ユーザ所望の背景画像P3を取得することができ、適切に被写体領域の抽出を行うことができるようになる。
また、撮像制御部3によって、ユーザによるシャッタボタン12aの撮像指示入力のタイミングから所定時間が経過した際に電子撮像部2に自動的に撮像された被写体存在画像P5を、静止画像Tとして記録媒体9に記録させることができる。
従って、ユーザはどのタイミングで被写体存在画像P5が撮像されるかを把握することができ、被写体領域の抽出のみならず、静止画像の取得も適切に行うことができる。
[実施形態2]
以下に、本発明の実施形態2について、図面を用いて具体的な態様を説明する。なお、実施形態2の撮像装置は、実施形態1の撮像装置100と略同様の構成を有しており、主に異なる部分について説明する。
画像処理部8は、実施形態1と同様に、画像メモリ5に循環記憶された複数の画像フレーム複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定する判定部8aを具備している。
判定部8aは、具体的には、電子撮像部2によって順次撮像され、画像メモリ5に記憶された複数の画像フレームに基づいて、時系列が前後する画像フレームどうしの各々について所定の動体解析技術により動体検出を行う。そして、判定部8aは、動体が検出されると、背景内に被写体Sが存在すると判定し、動体が検出されない場合には、背景内に被写体Sが存在しないと判定する。このように、判定部8aは、背景内に被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したか否かを判断する。
これにより、判定部8aは、画像データ生成部4により生成された複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定する。
また、画像処理部8は、実施形態1と同様に、判定部8aによる判定結果に基づいて、電子撮像部2により撮像された被写体領域抽出用の背景画像P6(図10(b)参照)及び被写体存在画像P7(図10(a)参照)を画像メモリ5から取得する取得制御部8bを具備している。
取得制御部8bは、具体的には、判定部8aによって被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したと判断されるまでは、電子撮像部2により撮像された被写体存在画像P7の画像フレームの取得を、例えば、メモリ容量や取得期間に応じて指定された所定の取得終了タイミングまで行う。
また、取得制御部8bは、判定部8aによって被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したと判断されると、当該判断後に電子撮像部2により撮像された被写体Sの存在しない背景画像P6を取得する。
これにより、取得制御部8bは、判定部8aによる判定結果に基づいて、画像データ生成部4により生成された被写体領域抽出用の背景画像P6及び被写体存在画像P7を画像メモリ5から取得する。
また、図8に示すように、撮像装置100は、撮像装置本体部101に赤外線受信部15を備えるとともに、リモート操作により所定の操作信号を赤外線通信により赤外線受信部15に送信するリモコン16を備えている。
そして、リモコン16から送信され赤外線受信部15で受信された所定の操作信号はCPU13に入力されることとなる。
次に、撮像装置100による被写体切り抜き処理について、図9を参照して説明する。
図9は、実施形態2の撮像装置100による被写体切り抜き処理に係る動作の一例を示すフローチャートである。
図9に示すように、実施形態1と同様に、先ず、CPU13は、表示制御部10に、ライブビュー画像を表示部11の表示画面に表示させるとともに、当該ライブビュー画像に重畳させて、被写体抽出用画像の撮像指示メッセージを表示部11の表示画面に表示させる(ステップS1)。
そして、CPU13は、撮像制御部3に、フォーカスレンズの合焦位置を調整させて、ユーザによりリモコン16からリモート操作による撮像指示操作がなされたか否かを判定する(ステップS2)。
ここで、撮像指示操作がなされたと判定されると(ステップS2;YES)、当該撮像指示操作のタイミングで、被写体抽出用画像の光学像を所定の撮像条件で、電子撮像部2により撮像させて、CPU13は、当該撮像により生成された所定期間分の複数の画像フレームを画像メモリ5に循環記憶させる(ステップS3)。
なお、ユーザによりリモコン16からリモート操作による撮像指示操作がなされていないと判定されると(ステップS2;NO)、当該撮像指示操作されたと判定されるまで、ステップS2の判定処理を繰り返す。
そして、CPU13は、判定部8aに、このとき画像メモリ5に循環記憶された複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定部8aに判定させる(ステップS4)。具体的には、CPU13は、判定部8aに、循環記憶された複数の画像フレームに基づいて、時系列が前後する画像フレームどうしの各々について所定の動体解析技術により動体検出を行わせる。そして、動体が検出されると、背景内に被写体Sが存在すると判定する一方で、動体が検出されない場合には、背景内に被写体Sが存在しないと判定する。このように、背景内に被写体Sが存在するか否かに応じて背景内に被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したか否かを判断する。
ステップS4において、背景内に被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したと判断された場合には(ステップS4;NO)、CPU13は、当該判断後の被写体Sの存在しない背景画像P6を電子撮像部2により撮像させ、取得制御部8bに、当該背景画像P6を取得させる(ステップS31)。続けて、CPU13は、背景内に被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したと判断されるまでの間に、電子撮像部2により撮像され循環記憶された画像フレームf1〜fnから被写体存在画像P7を取得制御部8bに取得させる(ステップS32)。一方、ステップS4において、背景内に被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したと判断されない場合には(ステップS4;YES)、CPU13は、処理をステップS3に戻し、複数の画像フレームの循環記憶を行う(ステップS3)。
なお、ステップS32以降の処理(図3参照)は、上記実施形態1と同様であり、その詳細な説明は、省略する。
以上のように、実施形態2の撮像装置100によれば、画像データ生成部4により生成された複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定し、この判定結果に基づいて、画像データ生成部4により生成された被写体領域抽出用の背景画像P6及び被写体存在画像P7を画像メモリ5から取得する。具体的には、電子撮像部2により順次撮像された複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したか否かを判断し、被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したと判断されると、電子撮像部2によって撮像された背景内に被写体Sが存在しない一の背景画像P6を取得し、被写体Sが存在する状態から存在しない状態に変化したと判断されるまで、当該判断前に電子撮像部2によって撮像された少なくとも一の被写体存在画像P7を取得することができる。
従って、ユーザは被写体領域抽出用の背景画像P6と被写体存在画像P7を取得する際、当該背景画像P6の撮像と被写体存在画像P7の撮像の2回の手順を踏むことなく、一度撮像指示の操作を行うだけで背景画像P6と被写体存在画像P7を容易に取得することができ、これらの背景画像P6と被写体存在画像P7を用いて被写体領域の抽出を簡便に行うことができる。また、背景画像P6と被写体存在画像P7のうち、被写体存在画像P7の撮影を先に行うため、ユーザは被写体Sに焦点が合った被写体存在画像P7を取得することができ、適切に被写体領域の抽出を行うことができるようになる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、上記実施形態にあっては、判定部8aによる背景内に被写体Sが存在するか否かの判定にて、顔検出技術を利用しても良い。即ち、電子撮像部2より撮像された複数の画像フレームについて顔検出処理を行って、何れかの画像フレームから人の顔が検出された場合に、動体としての人を検出したと判定しても良い。また、特定の人物の顔の認証を行う顔認証技術を利用しても良い。即ち、予め特定の人物の顔の顔データをデータベースに記憶しておき、電子撮像部2より撮像された複数の画像フレームについて顔認識処理を行って、何れかの画像フレームから当該データベースに記憶された顔データと一致する顔データが検出された場合に、動体として当該特定の人を検出したと判定しても良い。
また、上記実施形態及び変形例にあっては、判定部8aにより、画像データ生成部4により生成された複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定し、この判定結果に基づいて、画像データ生成部4により生成された被写体領域抽出用の背景画像及び被写体存在画像を画像メモリ5から取得するようにしたが、判定部8aの判定結果に基づいて、撮像制御部3により被写体存在画像を撮像するための撮像又は背景画像を撮像するための撮像を電子撮像部2に行わせるようにしても良い。即ち、判定部8aの判定結果に基づいて、画像データ生成部4によって生成された画像フレームとは別に、被写体存在画像に適した撮像条件での撮像又は背景画像の撮像に適した撮像条件での撮像を行うように撮像制御部3によって電子撮像部2を制御するようにしても良い。
また、上記実施形態1の変形例にあっては、セルフタイマの開始タイミングは、シャッタボタン12aの押下直後に限らず、判定部8aによって、被写体Sが存在すると判定された直後でも良い。
また、上記実施形態にあっては、判定手段、取得手段、被写体抽出手段としての機能を、CPU13の制御下にて、画像処理部8が駆動することにより実現される構成としたが、これに限られるものではなく、CPU13によって所定のプログラム等が実行されることにより実現される構成としても良い。
即ち、プログラムを記憶するプログラムメモリ(図示略)に、判定処理ルーチン、取得制御処理ルーチン、被写体抽出ルーチンを含むプログラムを記憶しておく。そして、判定処理ルーチンによりCPU13を、画像データ生成部4により生成された複数の画像フレームに基づいて、背景内に被写体Sが存在するか否かを判定する判定手段として機能させるようにしても良い。また、取得処理ルーチンによりCPU13を、判定処理ルーチンによる判定結果に基づいて、電子撮像部2により撮像された被写体領域抽出用の背景画像及び被写体存在画像を画像メモリ5から取得する取得手段として機能させるようにしても良い。また、被写体抽出ルーチンによりCPU13を、取得処理ルーチンにより取得された背景画像と被写体存在画像との間で対応する各画素の差分情報に基づいて、当該背景画像及び被写体存在画像のうち、背景内に被写体Sが存在する被写体存在画像から被写体Sが含まれる被写体領域を抽出する被写体抽出手段として機能させるようにしても良い。
100 撮像装置
1 レンズ部
2 電子撮像部
3 撮像制御部
4 画像データ生成部
8 画像処理部
8a 判定部
8b 取得制御部
8c 被写体抽出部
8d 位置情報生成部
8e 画像合成部
11 表示部
12a 選択決定ボタン
13 CPU
14 記録制御部
15 赤外線受信部
16 リモコン

Claims (4)

  1. 撮像手段と、
    この撮像手段により順次撮像される複数の画像を循環記録する記録手段と、
    この記録手段により互いに変化の無い複数の画像が循環記録されている間に、これら複数の画像内において変化する画像領域全体の有無を順次判定する判定手段と、
    この判定手段による判定の結果、前記変化する画像領域全体があると判定されると、その判定以前に撮像された変化の無い画像とその判定以後に順次撮像される前記変化する画像領域全体を含む複数の画像とを前記記録手段の記録容量に達するか若しくは所定の時間が経過するまで前記記録手段に記録するよう制御する記録制御手段と、
    この記録制御手段によって記録された前記変化の無い画像と前記変化する画像領域全体を含む複数の画像との間で、対応する各画素の差分情報に基づいて、前記変化する画像領域を含む複数の画像から前記変化のある画像領域全体を抽出する被写体抽出手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記変化の無い画像は、背景画像であり、
    前記変化する画像領域全体を含む複数の画像は、複数の被写体存在画像であることを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 画像を撮像する撮像手段と、前記撮像手段により順次撮像される複数の画像を循環記録する記録手段と、を備える撮像装置の画像処理方法であって
    前記記録手段により互いに変化の無い複数の画像が循環記録されている間に、これら複数の画像内において変化する画像領域全体の有無を順次判定する判定ステップと、
    この判定ステップによる判定の結果、前記変化する画像領域全体があると判定されると、その判定以前に撮像された変化の無い画像とその判定以後に順次撮像される前記変化する画像領域全体を含む複数の画像とを前記記録手段の記録容量に達するか若しくは所定の時間が経過するまで前記記録手段に記録するよう制御する記録制御ステップと、
    この記録制御ステップによって記録された前記変化の無い画像と前記変化する画像領域全体を含む複数の画像との間で、対応する各画素の差分情報に基づいて、前記変化する画像領域を含む複数の画像から前記変化のある画像領域全体を抽出する被写体抽出ステップと、
    含むことを特徴とする画像処理方法。
  4. 撮像手段、撮像手段により順次撮像される複数の画像を循環記録する記録手段、を備える撮像装置のコンピュータを、
    前記記録手段により互いに変化の無い複数の画像が循環記録されている間に、これら複数の画像内において変化する画像領域全体の有無を順次判定する判定手段、
    この判定手段による判定の結果、前記変化する画像領域全体があると判定されると、その判定以前に撮像された変化の無い画像とその判定以後に順次撮像される前記変化する画像領域全体を含む複数の画像とを前記記録手段の記録容量に達するか若しくは所定の時間が経過するまで前記記録手段に記録するよう制御する記録制御手段、
    この記録制御手段によって記録された前記変化の無い画像と前記変化する画像領域全体を含む複数の画像との間で、対応する各画素の差分情報に基づいて、前記変化する画像領域を含む複数の画像から前記変化のある画像領域全体を抽出する被写体抽出手段、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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