特許文献1の技術のように、お勧め番組のみを表示する手法では、過去に視聴した放送番組のキーワードや登録されているキーワードと一致する番組情報を有する放送番組ではなくても、ユーザが番組の放送予定を把握していれば、視聴または録画したい番組を、視聴または録画せずに過ごしてしまう可能性がある。
また、この手法では、お勧め番組の一覧表を見ただけでは、お勧め番組がどの日のどの時間帯にあるのかを直感的に把握しにくい。
さらに、ユーザが表示された番組の内容を一つ一つ確認し、嗜好に合致しているかどうかを判断していくのは、抽出された番組が多くなればなるほど労力と時間を必要とする。
すなわち、ユーザが、放送予定の番組の一覧を表示して番組の放送予定を確認し、お勧め番組を知りたい場合は、さらにお勧め番組の一覧表を表示しなければならず、二重の手間がかかる。
また、特許文献2の技術のように、放送予定の番組情報を表形式により表示し、抽出したお勧め番組にマークを付ける手法では、お勧め番組がどの日のどの時間帯、どのチャンネルにあるのかを直感的に把握しやすい。しかし、画面上に表示できる番組情報は、全放送番組中の一部であり、現在表示されている番組情報中にマークがない場合、ユーザは、どこにお勧めの番組があるのかを探しにくい。
番組表を表示する画面の大きさに限りがあるので、画面上に表示できる番組情報は、全チャンネルのうち、たかだか数チャンネル分であり、全放送時間帯のうち、たかだか数時間分である。
表示されている番組中にマークが無い場合、ユーザは、どのチャンネルのどの時間帯に好みの番組があるのかがわからないので、表示されているチャンネル、または時間帯を変更するために、画面を切り替えて探す必要がある。
チャンネル数が多いほど、そして表示画面が小さいほど、一画面に表示できる番組情報数の全番組情報数に対する割合が低くなるので、ユーザは、マークのついたお勧め番組を探しにくくなる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の情報の一部を表形式により表示し、かつユーザが表示されない部分の情報から、所定の選択条件を満たす情報を探しやすい複数情報表示装置、複数情報表示方法、および複数情報表示プログラムを実現することにある。
本発明に係る複数情報表示装置は、上記の課題を解決するために、第一の項目の値および第二の項目の値にそれぞれが対応付けられた複数の情報を、第一の項目の値を示す行と第二の項目の値を示す列との交点位置に配置した表のうち、該表の一部を所定の範囲として表示する複数情報表示装置において、前記情報のうち、前記所定の範囲に含まれておらず、かつ前記所定の範囲と同じ前記第一の項目の値または第二の項目の値を持つ任意の情報を、前記所定の範囲の外の、前記所定の範囲に隣接した位置であり、該任意の情報と同じ値を持つ前記第一の項目の値または第二の項目の値の行または列を延長した位置に、欄外情報として作成し表示する表示情報作成手段を備えたことを特徴とする。
当該構成において、複数情報表示装置は、例えば電子番組表の各番組情報などの外部から取得した、複数の情報を画面上に表示する。その表示方法は、複数の情報が共通に持つ、例えば放送時間帯および放送チャンネルなどの、2つの属性の値を、行および列の値として、表形式に配置した上で、一部の行範囲および一部の列範囲のみを、所定の範囲として、画面上に表示するものである。所定の範囲内の情報を画面上に表示する際、複数情報表示装置は、予め抽出しておいた、例えばユーザの登録したキーワードに合致するお勧め番組情報などの、ある任意の情報を、所定の範囲内の情報と共に、画面上に表示する。但し、任意の情報のうち、該当する全ての情報を表示するのではなく、任意の情報のうち、属性の値が上記一部の行範囲または上記一部の列範囲と同じ情報のみを表示する。表示する位置は、画面上に表示されている所定の範囲の行または列のうち、その情報の属性と同じ値を持つ行または列を延長した位置であり、所定の範囲の情報を表示する欄に隣接した位置となる。
例えば、図2に示す電子番組表であれば、複数の番組情報が、第一の項目として放送時間帯を採り、第二の項目として放送チャンネルを採って表形式により画面上に表示される。所定の時間帯および所定のチャンネルに該当する番組情報を表示する際は、その番組情報と共に、所定の時間帯および所定のチャンネルに該当しない位置にあるお勧め番組情報をも、所定の範囲の情報を表示する欄の欄外の、その時間帯またはチャンネルに該当する位置に表示する。
この例では、所定の範囲のチャンネルが、1チャンネルから3チャンネルとなっており、所定の範囲の時間帯が、7時から9時となっている。全部で7番組の番組情報が所定の範囲内の番組情報として表示されている。この場合、チャンネル方向の列として、1チャンネル、2チャンネル、および3チャンネルの3つの表示列が設けられ、時間帯方向の行として、7時台、8時台、および9時台の3つの表示行が設けられている。
図2において、9時台の行の下に位置する「今後のおすすめ」行には、10時以降のお勧め番組が表示される。チャンネルが表示列と同じチャンネルであるお勧め番組情報が、その表示列の「今後のおすすめ」行に表示される。
ドラマ「刑事ドラマ」は、10時以降の番組であり、チャンネルが2chの番組である。このように、7時台から9時台までの番組情報に隣接させて、7時台から9時台以外の番組情報が、そのチャンネル列に沿って表示される。
ドラマ「刑事ドラマ」は、2chの列に表示されるので、2chの番組であることをユーザは直感的に理解することが出来る。また、ユーザは、2chには10時以降にお勧めの番組があり、1chおよび3chには10時以降にはお勧めの番組がないことが、直感的に理解することが出来る。
また、3chの右隣りの「同時間帯のおすすめ」列には、7時台から9時台までの範囲であるが、1chから3chまでの範囲以外のチャンネルのお勧め番組情報が表示される。すなわち、「10ch バラエティ特番」は、7時台に放送される番組のうち、10chにお勧め番組が存在することを知らせている。同様に、8時台には「5ch 趣味の園芸」としてお勧め番組が提示されていることがわかる。また、9時台には、お勧め番組が表示されていないことから、9時台に放送される番組にはお勧め番組がないことがわかる。
なお、ユーザがお勧め番組情報の詳細を知りたい場合は、お勧め番組情報が欄外情報として表示されている方向に、所定の範囲、すなわち画面上に表示されている表の一部の範囲を切り替えればよい。
また、欄外情報として欄外に表示すべきお勧め番組が複数ある場合は、所定の範囲に近い時間帯またはチャンネルの番組情報から順に表示する。
上記の構成によれば、所定の範囲内の情報として画面上に表示される情報以外に、上記任意の情報のうち、所定の範囲内の第1の項目の値または所定の範囲内の第二の項目の値の少なくとも一つと同じ値を持つ情報の存在を、ユーザが直感的に理解できるように表示するので、ユーザによる情報へのアクセスを容易にすることが出来るという効果を奏する。
すなわち、上記抽出された情報が、上記表の上において、現在の所定の範囲に対して、第一の項目のどちらの方向、または第二の項目のどちらの方向に存在するかを、ユーザが直感的に理解し易いように表示するので、ユーザは、所定の範囲をどちらの方向に移動させれば、上記抽出された情報を画面上に表示させられるかを直感的に理解できるという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示装置は、上記構成に加えて、前記複数の情報から、所定の抽出条件を満たす情報を、前記欄外情報として抽出する情報抽出手段を備えたことを特徴とする。
当該構成において、情報抽出手段が、複数の情報から欄外情報として画面上に表示される情報を抽出する際に用いる所定の抽出条件とは、例えば、図2に示す電子番組表であれば、ユーザの好みを表す「プロ野球」や「ドラマ」などのキーワードを、各番組情報が含んでいるか否かである。
上記の構成によれば、所定の抽出条件を満たす情報が欄外情報として抽出されるので、所定の抽出条件を変更すれば表示させる欄外情報を変更することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示装置では、上記構成に加えて、前記所定の抽出条件は、外部から取得した情報抽出用情報に基づく抽出条件であることを特徴とする。
当該構成において、情報抽出手段は、欄外情報を予め抽出しておく際、外部より取得した情報抽出用情報をキーワードとして使用し、そのキーワードを含む情報を、前記複数の情報の中から抽出する。従って、例えば、情報抽出用情報に、ユーザの好みを表すキーワードを登録しておくと、ユーザの好みを表すキーワードを含む情報が抽出される。
図2に示す画面例のお勧め番組情報を表示する、「今後のおすすめ」行および「同時間帯のおすすめ」列に、ユーザの好みの番組情報を表示させることが可能になる。
上記の構成によれば、欄外情報として、複数の情報から情報を抽出する際に、ユーザの好みを反映させた情報抽出用情報に基づいて情報を抽出することにより、ユーザの好みの情報を欄外情報として提示することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示装置は、上記構成に加えて、前記情報抽出用情報を前記複数の情報へのユーザのアクセス履歴に基づき作成するアクセス履歴蓄積手段を備えたことを特徴とする。
当該構成において、アクセス履歴蓄積手段が、ユーザによりどの情報がアクセスされたかを記録・蓄積し、情報抽出手段が、蓄積されたアクセス記録からキーワードを抽出し、情報抽出用情報として利用する。
例えば、情報がTV番組などのコンテンツである場合、アクセス履歴蓄積手段は、ユーザがどのコンテンツを視聴したかというコンテンツ視聴履歴、もしくは予約等の操作履歴を取得し、蓄積する。情報抽出手段は、蓄積されたコンテンツ視聴履歴およびそのコンテンツ情報からキーワードを抽出し、抽出したキーワードと、コンテンツ視聴履歴などから算出した嗜好度とのペアからなる情報抽出用情報を作成する。
嗜好度の高いキーワードを含むコンテンツ情報を抽出するようにすると、ユーザの好みの情報を抽出することが可能になる。これにより、予め情報抽出用情報を登録しなくてもよく、ユーザはコンテンツを視聴するだけでお勧め番組欄にユーザの好みのコンテンツを表示することが可能になる。
情報抽出用情報を作成する方法として、履歴から作成する方法とは別に、表示画面上においてユーザにより選択されたコンテンツ情報から作成する方法もある。
例えば、図2に示す画面において、1チャンネルから3チャンネルおよび7時台から9時台の範囲内の番組情報を矢印キーで選択する際に、選択された番組情報からその都度キーワードを抽出し、情報抽出用情報としてもよい。従って、新たに番組情報が選択される度に、お勧め番組の欄に表示される番組情報は切り替わることになる。このような方法は、番組を検索する際に便利である。
上記の構成によれば、選択されている情報が有するキーワードを含む情報が抽出され、欄外情報として表示されるので、選択されている情報と類似した情報を得ることが可能になるという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示装置では、上記構成に加えて、前記表示情報作成手段は、前記欄外情報を表示する際に、前記欄外情報から部分情報を抽出して表示することを特徴とする。
また、本発明に係る複数情報表示装置では、上記構成に加えて、前記部分情報は、前記欄外情報のうちの、前記所定の範囲に入らない、前記第一の項目の値または第二の項目の値であることを特徴とする。
当該構成において、例えば、複数の情報が電子番組表データである場合、電子番組表データの個々の番組情報には、図4に示すような情報がデータとして付与されている。すなわち、番組ID、開始時間、終了時間、放送局、例えばドラマなどの、ジャンル、例えばタイトルAなどの、タイトル、例えば俳優Bおよび女優Cなどの、出演者、そして番組詳細説明が含まれている。
これらの番組情報を、図2に示す画面上のお勧め番組の欄である「今後のおすすめ」行および「同時間帯のおすすめ」列に表示する際には、これらの番組情報から部分情報を抽出し表示する。
この場合の部分情報は、「今後のおすすめ」行に、お勧め番組情報を表示する場合は、当該番組が放送される時間帯であり、「同時間帯のおすすめ」列に、お勧め番組情報を表示する場合は、当該番組が放送されるチャンネルである。
図2に示す状態において、お勧め番組の番組情報を7時台のお勧め番組欄に表示する際、「バラエティ特番」というタイトルだけではなく、「10ch」というチャンネル番号も付加情報として同時に表示することにより、どのチャンネルにおいてその番組が提供されるのかを、分り易く表示することが可能である。このお勧め番組の番組情報は、7時台の表示行のお勧め番組欄に表示されいるので、放送の開始時間は明示されているので、表示位置によっては明示されないチャンネル情報を、部分情報として番組情報から抽出し、表示する。
特許文献1に開示されている、お勧め番組のみを一覧表示する方法や、特許文献2に開示されている、放送予定の番組を表形式で表示する方法では、上記で述べたような、表示する情報から部分情報を抽出することは行わない。しかし、本発明に係る複数情報表示装置では、所定の範囲外の情報を表示する際に、その情報をどの表示行または表示列に並置して表示するか、およびどの情報抽出用情報により抽出された情報なのかを考慮し、情報から部分情報を抽出し、所定の範囲内の情報の表示と異なるように表示する。
上記の構成によれば、欄外情報を表示する際に、所定の範囲内の情報を表示する場合とは別の部分情報を抽出し表示するので、より効果的な表示をすることが出来るという効果を奏する。また、欄外情報と所定の範囲内として表示される情報との位置関係および情報の特徴が分り易くなるので、所定の抽出条件を満たす情報へのアクセスおよび閲覧が容易になるという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示装置では、上記構成に加えて、前記欄外情報は、前記情報抽出手段が前記情報抽出用情報から抽出した前記部分情報であることを特徴とする。
当該構成において、所定の抽出条件を満たす情報を抽出する際に、情報抽出用情報に基づいて抽出した場合は、その情報抽出用情報を、部分情報として表示する。
例えば、嗜好度の高いキーワードが情報抽出用情報として登録されている場合、そのキーワードを含む番組情報を、お勧め番組欄に表示する番組情報として抽出する。抽出した番組情報をお勧め番組欄に表示する際には、番組のタイトルなどを表示する代わりに、抽出に用いたキーワードを表示してもよい。
上記の構成によれば、欄外情報を表示するスペースが小さい場合にも、少ない文字数により情報を表示でき、また、少ない文字数で表示されてもキーワードが表示されていることから、その情報の推薦理由が分り易くなるので、ユーザは、表示された欄外情報がユーザの嗜好に合致しているか否かの判断をし易くなるという効果を奏する。すなわち、部分情報を表示するので、表示スペースが小さい場合でも欄外情報の内容がユーザにとり分り易く、効果的な表示が出来るという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示装置では、上記構成に加えて、前記表示情報作成手段は、前記欄外情報を表示する際に、該欄外情報に含まれる情報を利用して表示方法を変更することを特徴とする。
当該構成において、表示方法に変化をつける例としては、情報の内容により表示文字の色を変えたり、文字サイズを変更したりすることなどが考えられる。
例えば、電子番組表を扱う場合、図4に示すように、番組情報にはジャンル情報が含まれているので、ジャンル毎に表示文字の色を変更することにより、お勧め番組がどのジャンルの番組なのかをわかりやすく表示することが可能である。
また、お勧め番組欄に番組情報を表示する際に、所定の範囲に近い第一の項目または第二の項目の値を持つ情報ほど、表示文字サイズを大きくしてもよい。
これにより、お勧め番組欄に情報を表示する場合に、表示方法に変化をつけることにより、よりユーザに分り易く情報を提示することが可能である。
また、お勧め番組欄に表示されている番組情報のうち、どの番組の放送開始時間が早いか、また所定の範囲として表示されているチャンネルまたは時間帯に近いかを、直感的に分り易く表示することが可能になる。
上記の構成によれば、欄外情報を表示する場合に、表示方法に変化をつけるので、ユーザに、より分り易く情報を提示することが出来るという効果を奏する。また、欄外情報のうち、どの欄外情報の第一の項目または第二の項目の値が、所定の範囲の値に近いかを、直感的に分り易く表示することが出来るという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示装置は、上記構成に加えて、前記所定の範囲内の前記情報を選択する操作に加え、前記欄外情報を選択する操作を受け付ける選択情報受付手段を備えたことを特徴とする。
当該構成において、複数情報表示装置は、例えば図3に示すリモコンの矢印キーの押下により、選択する情報および所定の範囲を上下左右方向に切り替える。そして、所定の範囲内の情報を選択する操作に加えて、欄外情報を所定の範囲として表示する操作も受け付ける。
例えば、図2に示すように、1chから3chおよび7時台から9時台が、所定の範囲であり、1chにおいて7時から放送される「プロ野球」が選択された状態において、リモコンの「おすすめ」ボタンを押しながら右矢印キーを操作すると、電子番組表の表示範囲が、10chから12chおよび7時台から9時台に切り替わり、お勧め番組欄に表示されていた「バラエティ特番」が選択される。そして、選択された番組情報の詳細情報は、表示画面の下部に表示される。上記のユーザ操作により、ユーザは、お勧め番組欄の番組の詳細情報を得ることが可能である。
なお、ユーザ操作により、所定の範囲が切り替わると、欄外情報も切り替わる。
例えば、図2に示す電子番組表の場合、現在表示中の時間帯と同時間帯において3chから5chが表示されるようなユーザ操作を受け付けると、「同時間帯のおすすめ」欄の8時台の行には、「5ch 趣味の園芸」は表示されない。5chの「趣味の園芸」は、所定の範囲内となり、所定の範囲内の番組情報として表示されるからである。8時台の「同時間帯のおすすめ」欄には、所定の範囲外の他のお勧め番組があれば、その番組情報が表示される。他のお勧め番組が無ければ、その欄には何も表示されない。このように、ユーザ操作により、欄外情報として表示される情報が切り替わる。
上記の構成によれば、簡単なユーザ操作により、表示範囲を切り替えられるので、所定の抽出条件を満たす情報へのアクセスをよくすることが出来るという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示装置では、上記構成に加えて、前記表示情報作成手段は、ユーザによる表示要求に基づき、前記欄外情報を表示することを特徴とする。
当該構成において、欄外情報は、ユーザの指示により表示される。通常の状態においては、所定の範囲内の情報のみを表示し、ユーザからの要求があった場合に、表示行または表示列の一つを欄外情報を表示する欄に変更する。
表示行または表示列の一つを変更する代わりに、表示行や表示列の幅を狭めて画面上にスペースを空け、欄外情報を表示する欄を追加し、欄外情報を表示してもよい。
上記の構成によれば、表示画面が小さい複数情報表示装置の場合でも、通常の状態では出来るだけ広範囲の情報を表示することができるという効果を奏する。
一方、本発明に係る複数情報表示方法は、上記の課題を解決するために、第一の項目の値および第二の項目の値にそれぞれが対応付けられた複数の情報を、第一の項目の値を示す行と第二の項目の値を示す列との交点位置に配置した表のうち、該表の一部を所定の範囲として表示する複数情報表示方法において、前記情報のうち、前記所定の範囲に含まれておらず、かつ前記所定の範囲と同じ前記第一の項目の値または第二の項目の値を持つ任意の情報を、前記所定の範囲の外の、前記所定の範囲に隣接した位置であり、該任意の情報と同じ値を持つ前記第一の項目の値または第二の項目の値の行または列を延長した位置に、欄外情報として作成し表示する表示情報作成ステップを含んだことを特徴とする。
当該構成において、複数情報表示方法では、例えば電子番組表の各番組情報などの外部から取得した、複数の情報を画面上に表示する。その表示方法は、複数の情報が共通に持つ、例えば放送時間帯および放送チャンネルなどの、2つの属性の値を、行および列の値として、表形式に配置した上で、一部の行範囲および一部の列範囲のみを、所定の範囲として、画面上に表示するものである。所定の範囲内の情報を画面上に表示する際、複数情報表示装置は、予め抽出しておいた、例えばユーザの登録したキーワードに合致するお勧め番組情報などの、ある任意の情報を。所定の範囲内の情報と共に、画面上に表示する。但し、任意の情報のうち、該当する全ての情報を表示するのではなく、任意の情報のうち、属性の値が上記一部の行範囲または上記一部の列範囲と同じ情報のみを表示する。表示する位置は、画面上に表示されている所定の範囲の行または列のうち、その情報の属性と同じ値を持つ行または列を延長した位置であり、所定の範囲の情報を表示する欄に隣接した位置となる。
上記の構成によれば、所定の範囲内の情報として画面上に表示される情報以外に、上記任意の情報のうち、所定の範囲内の第一の項目の値または所定の範囲内の第二の項目の値の少なくとも一つと同じ値を持つ情報の存在を、ユーザが直感的に理解できるように表示するので、ユーザによる情報へのアクセスを容易にすることが出来るという効果を奏する。
すなわち、上記抽出された情報が、上記表の上において、現在の所定の範囲に対して、第一の項目のどちらの方向、または第二の項目のどちらの方向に存在するかを、ユーザが直感的に理解し易いように表示するので、ユーザは、所定の範囲をどちらの方向に移動させれば、上記抽出された情報を画面上に表示させられるかを直感的に理解できるという効果を奏する。
ところで、上記複数情報表示装置は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係るプログラムは、少なくとも上述した表示情報作成手段・情報抽出手段・選択情報受付手段としてコンピュータを動作させる複数情報表示プログラムであり、本発明に係る記録媒体には、当該複数情報表示プログラムが記録されている。
この複数情報表示プログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記複数情報表示装置として動作する。従って、上記複数情報表示装置と同様に、ユーザによる情報へのアクセスを容易にすることが出来るという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示装置は、チャンネルや時間などの項目でもって表形式で表示するとし、項目のうち所定の項目を表示軸として表示する表示画面において、所定の範囲内の情報と共に、所定の範囲外にある情報の中で現在の表示軸と少なくとも1つの軸が共通である情報を軸ごとに任意に抽出し、抽出された軸上に所定の範囲内の情報と並置して表示することにより、その情報が所定の範囲内のチャンネルおよび時間帯に対してチャンネル方向もしくは、時間帯方向についてどちらの方向にあるのかを直感的にわかりやすい表示を可能にする構成でもよい。
また、本発明に係る複数情報表示装置は、コンテンツ情報抽出用情報を取得する手段をさらに備え、コンテンツ情報抽出用情報に含まれるキーワードを含む情報を抽出することを特徴とする構成でもよい。
本発明に係る複数情報表示装置は、以上のように、前記情報のうち、前記所定の範囲に含まれておらず、かつ前記所定の範囲と同じ前記第一の項目の値または第二の項目の値を持つ任意の情報を、前記所定の範囲の外の、前記所定の範囲に隣接した位置であり、該任意の情報と同じ値を持つ前記第一の項目の値または第二の項目の値の行または列を延長した位置に、欄外情報として作成し表示する表示情報作成手段を備えたことを特徴とする。
それ故、所定の範囲内の情報として画面上に表示される情報以外に、上記任意の情報のうち、所定の範囲内の第1の項目の値または所定の範囲内の第二の項目の値の少なくとも一つと同じ値を持つ情報の存在を、ユーザが直感的に理解できるように表示するので、ユーザによる情報へのアクセスを容易にすることが出来るという効果を奏する。
すなわち、上記任意の情報が、上記表の上において、現在の所定の範囲に対して、第一の項目のどちらの方向、または第二の項目のどちらの方向に存在するかを、ユーザが直感的に理解し易いように表示するので、ユーザは、所定の範囲をどちらの方向に移動させれば、上記抽出された情報を画面上に表示させられるかを直感的に理解できるという効果を奏する。
また、本発明に係る複数情報表示方法装置は、以上のように、前記情報のうち、前記所定の範囲に含まれておらず、かつ前記所定の範囲と同じ前記第一の項目の値または第二の項目の値を持つ任意の情報を、前記所定の範囲の外の、前記所定の範囲に隣接した位置であり、該任意の情報と同じ値を持つ前記第一の項目の値または第二の項目の値の行または列を延長した位置に、欄外情報として作成し表示する表示情報作成ステップを含んだことを特徴とする。
それ故、所定の範囲内の情報として画面上に表示される情報以外に、上記任意の情報のうち、所定の範囲内の第一の項目の値または所定の範囲内の第二の項目の値の少なくとも一つと同じ値を持つ情報の存在を、ユーザが直感的に理解できるように表示するので、ユーザによる情報へのアクセスを容易にすることが出来るという効果を奏する。
すなわち、上記任意の情報が、上記表の上において、現在の所定の範囲に対して、第一の項目のどちらの方向、または第二の項目のどちらの方向に存在するかを、ユーザが直感的に理解し易いように表示するので、ユーザは、所定の範囲をどちらの方向に移動させれば、上記抽出された情報を画面上に表示させられるかを直感的に理解できるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について、図1から図8に基づいて以下に説明する。
<複数情報表示装置の構成について>
図1は、本実施の形態の複数情報表示装置1の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態において、複数情報表示装置1は、例えばテレビジョン番組の番組情報(電子プログラムガイド:EPG)を利用してユーザに番組情報の表示を行うものである。他に、外部からコンテンツの内容を説明するテキストデータが付与されたコンテンツ情報を複数取得し、取得したコンテンツの情報を表示するものであってもよい。もしくは、スケジュールなどのテキスト情報であってもよい。本説明では、扱う情報は、コンテンツ情報もしくは、番組情報として説明する。
図1に示すように、本実施の形態の複数情報表示装置1は、入力部2、コンテンツ情報取得部11、選択情報受付部19(アクセス履歴蓄積手段、選択情報受付手段)、コンテンツ情報抽出用情報受付部5、視聴情報受付部6、表示要求受付部20、キーワード抽出部7、コンテンツ情報抽出用情報格納部8、コンテンツ情報格納部9、コンテンツ情報抽出部10(情報抽出手段)、表示情報作成部12(表示情報作成手段)、および表示部13を備えている。
入力部2は、外部から、コンテンツ情報、コンテンツ情報選択情報、コンテンツ情報抽出用情報、視聴情報、または表示要求情報を受け付け、それぞれコンテンツ情報取得部11、選択情報受付部19、コンテンツ情報抽出用情報受付部5、視聴情報受付部6、表示要求受付部20に渡す。
コンテンツ情報選択情報は、ユーザが表示画面上で操作することにより選択されたコンテンツ情報である。コンテンツ情報選択情報は、ユーザが表示画面上においてリモコンで操作するたびに入力部2に入力される。
コンテンツ情報抽出用情報は、キーワードや、ジャンル情報などの情報である。予めユーザなどにより好みのキーワードやジャンル情報を登録しておく。登録時に入力部2に入力される。キーワード情報だけでなく、そのキーワードに対する好み度合いを表した嗜好度と共に登録してもよい。
視聴情報は、ユーザがどのコンテンツを視聴したかという視聴情報である。本複数情報表示装置1は、コンテンツ再生手段を備えていてもよく、コンテンツ再生手段を備えている場合は、再生したコンテンツの情報を視聴情報として入力する。また、本複数情報表示装置1は、コンテンツ録画手段を備えていてもよく、コンテンツ録画手段を備えている場合は、録画したコンテンツの情報を視聴情報として入力する。
本複数情報表示装置1が、サーバなどのようにコンテンツ再生手段を備えていない場合は、コンテンツ再生手段を備えた機器からネットワーク等を経由するなどして視聴情報を取得する。再生手段等を備えていない場合でも、視聴予約受付手段や、録画予約受付手段等を備えている場合は、予約受付時に予約したコンテンツの情報を視聴情報として入力するでもよい。
視聴情報は、ユーザがコンテンツを再生もしくは録画するたびに入力部2に入力されるかもしくは、一定期間の視聴情報がまとめて入力部2に入力される場合が考えられる。入力部2は、視聴情報に限らず、ユーザが本複数情報表示装置1において対象となる情報を利用もしくはアクセスした場合、利用された情報もしくはアクセス情報も受け付ける。
表示要求情報は、ユーザやシステムによるコンテンツ情報の表示要求であり、要求が出されるたびに入力部2に入力される。
コンテンツ情報取得部11は、コンテンツ情報を取得する。コンテンツ情報は、例えばテレビジョン番組の番組情報(電子プログラムガイド:EPG)や、インターネット上で提供されるコンテンツなどのコンテンツ情報もしくはプログラム情報である。
コンテンツ情報は、放送波や、ネットワーク等の伝送手段を経由したり、記録媒体から取得するなどして取得される。また、コンテンツ情報の取得は、サービス側から定期的に提供されるコンテンツ情報を取得したり、本複数情報表示装置1の側から取得しにいったりするなどする。本明細書では、コンテンツ情報は、テレビジョン番組の番組情報として説明する。コンテンツ情報取得部11は、コンテンツ情報を取得すると、コンテンツ情報格納部9に格納する。
コンテンツ情報格納部9に格納されるコンテンツ情報の一例を図4に示す。本説明では対象コンテンツをテレビ番組としているので、番組ID、開始時間、終了時間、および放送局が格納されている。ジャンルとしてドラマ、タイトルとしてタイトルA、出演者として俳優B,女優C、他に、番組詳細説明が格納される。格納する際に、番組を識別するための番組IDを格納しているが、番組を識別するための情報としては、これに限定されることはなく、Gコードなどであってもよい。
表示部13は、表示情報作成部12で作成された表示情報に従って表示部13でコンテンツ情報の一覧を表示する。
入力部2は、表示要求情報を受け付けると、表示要求受付部20に渡し、表示情報作成部12は、コンテンツ情報を表示するための表示情報を作成する。表示情報作成部12は、コンテンツ情報格納部9を参照し、着目する項目、および項目の所定の表位置から決定される表示範囲に従ってコンテンツ一覧を表示させるための表示情報を作成する。
コンテンツ情報を表示する際には、着目する項目に従ってコンテンツ情報の中から必要な情報を利用して表示する。例えば、項目が時間帯および放送局の場合は、コンテンツ情報中の、開始時間、終了時間、および放送局の情報を利用して表示を行う。他に、項目がジャンルおよび時間帯の場合は、開始時間、終了時間、およびジャンルの情報を利用して表示を行う。
本説明では、コンテンツ情報はテレビジョン番組の番組情報なので、時間帯および放送局を項目として表示する。表示できる範囲(所定の範囲)の時間帯、放送局を選択し、図2に示すような表示情報を作成する。この場合、7時から9時、1chから3chまでの番組情報を表示している。
このとき、所定の範囲とは7時〜9時、且つ1chから3chまでの枠のことであり、所定の範囲外とはそれ以外の枠のことをいう。表示行および表示列としては、チャンネル方向の列として、1チャンネル、2チャンネル、3チャンネルの3つの表示列があり、時間方向の行として、7時、8時、9時の3つの表示行があるとする。
表示情報作成部12では、さらに表示行および表示列に従ってお勧め番組欄に表示するコンテンツ情報も決定する。
<お勧め番組欄への番組の表示について>
お勧め番組欄への番組の表示は、コンテンツ情報抽出部10により、お勧め条件を満たすとして抽出された番組の中から、表示情報作成部12が、現在の所定の範囲である、時間帯またはチャンネルと一致する番組を選択し決定することにより行われる。
図2の例では、7時から9時までの時間帯および1chから3chまでのチャンネルに該当する番組の番組情報を表示している。そこで、表示情報作成部12は、(1)チャンネルが1chから3chの番組であり、且つ時間帯が10時以降であるという条件、または(2)時間帯が7時から9時の番組であり、且つチャンネルが1chから3ch以外のチャンネルであるという条件に合致する番組が、お勧め条件を満たすとして抽出された番組の中にあるかどうかを判断する。
条件に合致する番組がある場合は、お勧め番組欄にその番組情報を表示する。条件に合致する番組が無い場合は、お勧め番組欄には何も表示しない。
お勧め番組欄に表示する番組情報は、所定の範囲の各時間帯および各チャンネルについて一つずつである。すなわち、表示情報作成部12は、7時台の時間帯のお勧め番組欄に表示する番組情報として、1chから3ch以外のチャンネルであり、且つ7時台の番組が、お勧め条件を満たすとして抽出された番組の中にあるかどうかを調べる。
図2に示す例では、7時台のお勧め番組欄(「同時間帯のお勧め」欄)に、「10ch」の「バラエティ特番」が表示されている。8時台の「同時間帯のお勧め」欄には、「5ch」の「趣味の園芸」が表示されているので、ユーザは、8時台のお勧め番組がこの番組であることがわかる。そして、9時台の「同時間帯のお勧め」欄には何も表示されていないので、9時台には他のチャンネルにお勧め番組が無いことがわかる。
同じように、表示情報作成部12は、1chの「今後のお勧め」欄に表示する番組情報として、10時以降の時間帯であり、且つ1chの番組が、お勧め条件を満たすとして抽出された番組の中にあるかどうかを調べる。
図2に示す例では、1chの「今後のお勧め」欄には、何も表示されていないので、10時以降にはお勧め番組が無いことがわかる。また、2chの「今後のお勧め」欄には、「11時」の「ドラマ 刑事ドラマ」が表示されているので、ユーザは10時以降にお勧め番組があることがわかる。
一つのチャンネルもしくは時間帯で、抽出された番組が複数ある場合は、表示されているチャンネル、もしくは時間に近い順に優先して表示するようにする。この場合、10時以降の番組でより早い時間帯の番組が優先的に表示され、1chから3ch以外の番組で3chに近いチャンネル番号の番組が優先的に表示される。
お勧め番組欄に番組を表示する際には、番組開始時刻、もしくは番組の放送チャンネルがわかるように表示してもよい。同時間のお勧め番組欄に表示する場合、時間帯は表示軸の時間帯で明示されているので、チャンネル番号がわかるように表示する。今後のお勧め番組欄に表示する場合、チャンネル番号は表示軸のチャンネル番号で明示されているので、開始時刻がわかるように表示する。
<コンテンツ情報選択について>
入力部2は、コンテンツ情報選択情報を受け付けると、選択情報受付部19に渡す。選択情報受付部19は、コンテンツ情報格納部9を参照し、選択されたコンテンツのコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報をキーワード抽出部7または表示情報作成部12に渡す。なお、コンテンツ情報選択情報とは、「リモコンの↓キーが押下され、ドラマ時代劇が選択された」というような情報である。
コンテンツ情報選択情報からコンテンツ情報抽出用情報を作成する場合、選択情報受付部19は、コンテンツ情報選択情報により選択されたコンテンツ情報をキーワード抽出部7に渡す。コンテンツ情報選択情報14からコンテンツ情報抽出用情報を作成しない場合、選択情報受付部19は、コンテンツ情報選択情報により選択されたコンテンツ情報を表示情報作成部12に渡す。コンテンツ情報抽出用情報の作成方法については後で述べる。
コンテンツ情報選択情報は、表示画面上において、ユーザがリモコンなどにより操作を行い、選択されるコンテンツ情報が切り替わった場合に、新たに選択されたコンテンツの情報がコンテンツ情報選択情報として入力される。
図2の表示上では、1chの7時〜9時の「プロ野球」の番組が選択されている。選択されている番組は、番組表の下部に番組の詳細情報が表示される。図3に示すようなリモコンの矢印(←)キーで操作することにより、選択される番組が切り替わる。選択される番組が切り替わることにより表示範囲も変更される。例えば、図2に示す状態で、リモコンの矢印キー(↓キー)を一回押下すると、同チャンネルの9時台の番組が選択されたことになり、その情報がコンテンツ情報選択情報14として入力される。入力情報から選択情報受付部19がコンテンツ情報格納部9を参照し、選択された番組の番組情報を抽出する。
さらにリモコンの矢印キー(↓キー)を一回押下すると、10時台の番組が選択されることになり、所定の範囲が8時〜10時になる。詳細情報には、1chの10時台の番組の番組情報が表示される。このとき、コンテンツ情報選択情報が入力されることにより表示軸が切り替わったことになる。時間方向の軸が7時から9時までであったのが、コンテンツ情報選択情報が入力されることにより8時から10時もしくは、10時から12時に表示行が変更されることになる。
コンテンツ情報選択情報は、所定の範囲内のコンテンツ情報を選択する情報とは別に、お勧め番組欄に表示されているコンテンツ情報を選択する情報である場合もある。図2において現在、1chの7時からの「プロ野球」が選択されている状態で、「お勧め」ボタンを押しながら「→」矢印キーを操作すると、7時台のお勧め番組欄に表示されている番組「バラエティ特番」が選択されたことになる。従って、コンテンツ情報選択情報として「バラエティ特番」が入力されることになる。
お勧め番組欄に表示されている番組が選択されると、お勧め番組が存在する列に表示列が切り替わり、選択したお勧め番組を選択している状態になる。従って先の操作を行うと、「バラエティ特番」が選択された状態になり、番組表下部の詳細情報表示欄には「バラエティ特番」の詳細情報が表示される。
このようにして、一覧表示中でもお勧めコンテンツのコンテンツ情報へのアクセスをよくすることが可能である。お勧め番組欄に表示されているコンテンツ情報を選択する操作は、「お勧め」ボタンを押しながら矢印「→」キーでなくてもよく、お勧め番組欄に表示されているコンテンツ情報を直接選択できる操作であれば何でもよい。
<表示情報作成部12について>
表示情報作成部12は、コンテンツ情報格納部9を参照し、表示要求情報や選択情報に従って表示情報を作成する。所定の範囲内のコンテンツ情報を変更したり、詳細情報の表示を変更したり、お勧め番組欄の表示を変更したりする。
表示要求情報が入力されると、現在の時間と、ある任意のチャンネルを所定の範囲として表示情報を作成する。選択情報が入力された場合は、選択情報に従って表示情報を作成する。
図2で説明すると、1ch〜3ch、且つ7時〜9時の範囲内で選択番組が切り替わる場合は、詳細情報の表示を新たに選択された番組の詳細情報に切り替えるだけでよい。時間帯が7時〜9時のままで、チャンネル方向に選択番組を切り替えることにより、所定の範囲が例えば2ch〜4ch、3ch〜5chの範囲になったとする。所定の範囲が切り替わった場合は、所定の範囲内の時間帯、チャンネルの番組情報が表示されるように番組情報を表示する。
所定の範囲が切り替わり、所定の範囲が切り替わる前にお勧め番組欄に表示されていた番組が所定の範囲内になると、お勧め番組欄の表示も切り替える必要がある。図2で説明すると、8時台の5chが新たに所定の範囲内になることにより、1ch〜4chまでが所定の範囲内であるときに「同時間帯のお勧め番組欄」に表示されていた8時台の5chの「趣味の園芸」が所定の範囲内になるので、「同時間のお勧め番組欄」の8時台の表示を変更する。お勧め番組欄の表示は、所定の範囲外の番組から表示するからである。
例えば、2ch〜4chが所定の範囲であるときに、ユーザがさらに右矢印キーで操作することにより3ch〜5chに所定の範囲が切り替わると、所定の範囲外のチャンネルで且つ8時台の番組でお勧め番組が、コンテンツ情報抽出部10で抽出された番組の中にあるかどうか探索する。該当する番組があれば、所定の範囲のチャンネル番号に近い順に優先的に抽出し、「同時間のお勧め番組欄」の番組として表示する。該当する番組がなければ、「同時間のお勧め番組欄」には何も表示しない。
同じように、7時〜9時の時間帯の所定の範囲が切り替わり、「今後のお勧め番組欄」に表示されていた番組が所定の範囲内になると、さらに後の時間帯で同チャンネルの番組が抽出番組の中にあるかどうかを探索し、あれば、「今後のお勧め番組欄」の番組に表示する。このとき、所定の範囲内の時間帯に近い番組を優先的に抽出する。
このように、お勧め番組欄に表示されていた番組が所定の範囲内になると、新たに所定の範囲外の番組からお勧め番組を抽出し、表示することにより、ユーザがコンテンツ情報を閲覧している途中で、ユーザに常にチャンネル方向、もしくは時間方向においてどの方向にお勧め番組があるかを直感的にわかりやすく知らせることができる。
お勧め番組を抽出する際に、所定の範囲のチャンネル番号、時間帯に近い番組を優先的に表示する。
他の優先順位のつけ方として、コンテンツ情報を選択する一連の操作中に、一度でも所定の範囲内であるとして表示された番組は、お勧め番組としての抽出対象から除くという優先順位のつけ方でもよい。例えば、先の例で、3ch〜5chに所定の範囲が切り替わり、8時台のお勧めが5chの「趣味の園芸」から変更された後に、さらに、6ch〜8chなどに所定の範囲が切り替わり、お勧め番組欄の表示も切り替える場合に、抽出番組の中から、すでに所定の範囲内の番組で表示された5chの「趣味の園芸」は選択しないことにしてもよい。
つまり、最初図2の状態で1ch〜3chが所定の範囲だったときには、抽出番組から5chの「趣味の園芸」がお勧め番組として選択されたが、所定の範囲が切り替わり、お勧め番組欄に表示されていた番組が所定の範囲内になり所定の範囲内の番組として表示された後で、さらに所定の範囲が切り替わり所定の範囲外になってもすでにユーザに通知済の番組なので、抽出番組から5chの「趣味の園芸」は選択しないようにする。
これにより、冗長な情報の通知をなくし、常に新たな番組の情報をユーザに通知することが可能になる。この場合は、お勧め番組欄に表示された番組情報の履歴を格納しておき、優先順位を付与する際に、履歴を参照することにより優先度の付与を行う。
他の優先順位をつける表示方法として、番組情報に優先度情報を含めることにより、番組に優先度を付与し、お勧め番組として抽出された番組情報のうち、その優先度の高い番組情報を表示する方法をとってもよい。
以上のように、表示情報作成部12は、まず、コンテンツ選択情報に従い、所定の範囲に入る番組情報を表示するための表示情報と、詳細情報欄に詳細情報を表示するための表示情報とを作成する。さらに、表示情報作成部12は、お勧め番組欄に表示するお勧め番組を切り替える場合には、コンテンツ情報抽出部10により抽出された番組情報から、表示行または表示列と、優先順位とに従って、表示する番組情報を選択し、お勧め番組欄にお勧め番組の番組情報を表示するための表示情報を作成する。表示情報作成部12は、次に、作成した表示情報を、表示部13を介して画面上に表示する。
<コンテンツ情報抽出用情報について>
コンテンツ情報抽出用情報は、タイトル、人名、単語などのキーワードおよび、ジャンル情報などの情報であり、コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納される。このとき、それぞれのキーワードに対する好み度合いを表した嗜好度とともに、格納してもよい。格納するコンテンツ情報抽出用情報の例を図5に示す。図5のテーブルでは、ジャンルごとに、キーワードを格納し、それぞれに嗜好度を格納している。嗜好度が高いほうがより好みであることを表している。
図5に示すようなコンテンツ情報抽出用情報は、コンテンツ情報抽出用情報として入力部2から入力し、コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納する。入力されるコンテンツ情報抽出用情報のデータ形式はいろいろ考えられる。「俳優B」、「単語D」などのキーワードの形式である場合や、長い文章を含むテキストデータや、図4に示すテレビ番組情報のようなキーワード以外の情報を含むものなどが考えられる。キーワードの形式で入力される場合は、ユーザにより好みのキーワードを登録するキーワード登録によるものが考えられる。そのとき、キーワードと同時にキーワードの好み度合いも登録された場合は、両方コンテンツ情報抽出用情報として取得する。
コンテンツ情報抽出用情報は、入力部2で入力される他に、視聴情報からユーザの嗜好を学習し、コンテンツ情報抽出用情報として格納することも考えられる。視聴情報にコンテンツ情報が含まれる場合は、そのコンテンツ情報をキーワード抽出部7に渡す。視聴情報にコンテンツ情報が含まれない場合は、視聴したコンテンツを特定し、そのコンテンツ情報をコンテンツ情報格納部9から取得する。視聴したコンテンツを特定するために、視聴情報には、番組IDなどのコンテンツを識別するID、もしくは、放送局、開始時間などが少なくとも含まれ、それらによりコンテンツを特定し、コンテンツ情報を取得する。
キーワード抽出部7は、取得した情報からユーザの嗜好として有効な情報をキーワードとして抽出し、コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納する。キーワードの形式で入力された場合は、キーワードとその嗜好度をそのまま格納する。図4に示すような番組情報が渡された場合は、タイトル、出演者、ジャンル、単語等を抽出し、コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納する。番組詳細説明のような長い文章が含まれる場合は、文章を形態素解析し、自立語もしくは名詞を抽出し、キーワードとして格納する。
格納する際に、視聴頻度を嗜好度として格納してもよい。すでにコンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納されているキーワードが抽出された場合は、その嗜好度を1加算する。これにより、視聴頻度の高いキーワードの嗜好度がより高くなり、ユーザの好みに合致したコンテンツ情報抽出用情報を作成することが可能になる。
コンテンツ情報抽出用情報は、コンテンツ情報選択情報から取得することも考えられる。現在選択されているコンテンツ情報からキーワードを抽出し、コンテンツ情報抽出用情報としてコンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納する。これにより、現在選択されているコンテンツ情報に類似したコンテンツ情報を抽出することができ、お勧めコンテンツとして表示することが可能になる。キーワード抽出部7は、選択が切り替わるたびに、コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納されているキーワードすべてを、新たなキーワードに入れ替えるので、選択されているコンテンツ情報に類似したコンテンツ情報をお勧めコンテンツとして表示することが可能になる。
<コンテンツ情報抽出部10について>
コンテンツ情報抽出部10は、コンテンツ情報格納部9とコンテンツ情報抽出用情報格納部8を参照し、お勧めコンテンツを抽出する。具体的には、コンテンツ情報抽出用情報に格納されているキーワードを含むコンテンツ情報を抽出する。図5のようなコンテンツ情報抽出用情報の場合、コンテンツのタイトルが「タイトルA」であったり、出演者が「俳優B」であったり、タイトルや番組詳細説明に「単語D」が含まれていたりなどすると、抽出する。ここで抽出されたコンテンツ情報がお勧め番組欄に表示されるコンテンツ情報の対象となる。
また、格納されているキーワードを多く含むコンテンツ情報を優先的に抽出したり、嗜好度の高いキーワードをたくさん含むコンテンツ情報を優先的に抽出したりしてもよい。
コンテンツ情報に含まれるキーワードの嗜好度を合計もしくは、平均をとるなどして優先度として算出し、抽出されたコンテンツ情報をランクづけしてもよい。この場合、ランクが低いコンテンツ情報は選択しない、ということにしてもよい。
表示情報作成部12は、お勧め番組欄に表示するコンテンツ情報を選択する際、コンテンツ情報抽出部10により、コンテンツ情報格納部9に格納されたコンテンツ情報から抽出されたコンテンツ情報のうちから、現在の所定の範囲に入らないコンテンツ情報であり、かつ表示行または表示列のどちらか一方と同じ値をもつコンテンツ情報を選択する。
優先度を算出した場合、コンテンツ情報抽出部10は、優先度の情報と共に、抽出したコンテンツ情報を、表示情報作成部12に渡す。
<本実施形態における効果について>
図2の表示画面では、1chから3chかつ7時から9時までの所定の範囲内のコンテンツ情報と共に、所定の範囲外にあるお勧めのコンテンツの中で現在の表示範囲と少なくとも1つの行または列が共通であるコンテンツ情報を行または列ごとに抽出し、表示することにより、お勧めの番組が所定の範囲に対してどのチャンネルのどの時間帯にあるのかを直感的にわかりやすい表示を可能にする。
例えば、7時台のお勧めには10chの番組が表示されていることから、4chから9chまではお勧め番組がないことがわかる。これにより、7時台は4chから9chまでの番組の番組情報を詳細にチェックしなくてもよいことになり、番組の探索時間を短縮することが可能である。もし同時間帯のお勧めがお勧め番組欄に表示されていない場合は、その時間帯にはお勧め番組がないことがわかり、無駄に探索することがなくなる。
従来例では、表示画面中の番組にお勧め番組があればマークをつけて表示しているが、所定の範囲外の番組にどこにお勧め番組があるかわからないので、番組表をしらみつぶしにチェックしていかなくてはお勧め番組の有無、および時間帯などを把握することができない。しかし、本発明では、所定の範囲に対してどの行または列方向にお勧め番組があるのかを直感的に知らせることが可能であり、それにより、画面を一つ一つスクロールして表示する必要はなく、また、全部表示した結果お勧め番組がなく、好みの番組を見つけることができないなどという、無駄な操作を省くことが可能である。本発明の表示方法では、チャンネル数が多くなればなるほどより効果が大きくなる。
本発明の表示画面では、所定の範囲に近いお勧め番組を表示することにより、ユーザが番組表を表示した際には、指定した時間帯、およびチャンネルの番組情報と共に、指定した時間帯、およびチャンネルを中心にしたお勧め番組を同時にチェックすることができる。図9のように、お勧め番組を一覧表示する方法では、番組表のチェックとは別に、お勧め番組一覧表もチェックしなくてはならず、ユーザにとっては二重の手間になる。本発明の表示方法では、ユーザが指定した時間帯、チャンネルからお勧め番組を容易に探索することができる。
お勧め番組欄に情報を表示する際に、情報から部分情報を抽出して表示することによりさらに所定の範囲とお勧め情報との位置関係がわかりやすい表示を可能にする。
表示行または列のうち時間帯が共通する情報をお勧め番組欄に表示する場合には、共通しない情報であるチャンネル情報を追加して表示することにより、どのチャンネルに存在するのかがわかりやすくなる。
表示行または列のうちチャンネルが共通する情報をお勧め番組欄に表示する場合には、共通しない情報である時間情報を追加して表示することにより、どの時間に存在するのか、さらに、その時間までお勧め情報がないのかがわかりやすくなる。
このようにして、所定の範囲の情報を表示する場合と、所定の範囲外の情報をお勧め番組欄に表示する場合とで表示する情報の項目を変更することにより、効果的な表示が可能である。特許文献1や、特許文献2の手法では、上記で述べたような、表示する情報から部分情報を抽出する必要がなく、予め定めた項目に関する情報の表示を行えばよい。
しかし、本発明では、どの項目を表示するのかを、どの位置に表示するのかにより判断し、その結果に従って情報を抽出し、表示を行っている。
<複数情報表示装置1の処理手順について>
本発明の複数情報表示装置の処理の流れを図6を使って説明する。なお、情報は、コンテンツ情報として説明している。
まず、入力部2が、入力の有無を判断する(ステップ1、以下S1と略す)。
次に、入力部2は、入力がコンテンツ情報17か否かを判断する(S2)。
入力がコンテンツ情報であれば、コンテンツ情報取得部11がコンテンツ情報を取得し、コンテンツ情報格納部9に格納する(S3)。
入力がコンテンツ情報でなければ、入力部2は、入力が視聴情報か否かを判断する(S4)。
入力が視聴情報である場合は、視聴情報受付部6が視聴情報を取得する(S5)。
入力が視聴情報でない場合は、入力部2は、入力がコンテンツ情報抽出用情報か否かを判断する(S6)。
入力がコンテンツ情報抽出用情報である場合は、コンテンツ情報抽出用情報受付部5がコンテンツ情報抽出用情報を取得する(S7)。
S5において視聴情報を取得した場合、またはS7においてコンテンツ情報抽出用情報を取得した場合は、キーワード抽出部7が、それぞれの情報からキーワードを抽出する(S8)。
次に、キーワード抽出部7は、取得した情報からユーザの嗜好として有効な情報をキーワードとして抽出し、コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納されている情報を更新する(S9)。
コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納されているコンテンツ情報抽出用情報が更新されると、コンテンツ情報抽出部10が、コンテンツ情報格納部9に格納されているコンテンツ情報からお勧めコンテンツの対象となるコンテンツ情報を抽出する(S10)。
S6において、入力がコンテンツ情報抽出用情報でない場合は、入力部2は、入力が表示要求情報か否かを判断する(S11)。
入力が表示要求情報の場合は、表示情報作成部12が、所定の範囲の表示範囲を設定する(S12)。表示範囲は、前回表示した際の表示範囲と同様でもよいし、予め表示要求情報が入力された場合に表示する表示範囲を設定していてもよいし、ユーザにさらに表示範囲を設定させてもよい。コンテンツ情報が番組情報であり、表示する項目が時間帯の場合は、現在の時間帯を表示行に設定してもよい。表示範囲が設定されると表示するコンテンツ情報が決定する。
S11において、入力が表示要求情報ない場合、入力はコンテンツ情報選択情報であるので、選択情報受付部19が、コンテンツ情報選択情報を取得する(S16)。
選択情報受付部19は、取得したコンテンツ情報選択情報から、該当するコンテンツ情報を取得し、取得したコンテンツ情報からキーワードを抽出するか否かを判断する(S17)。取得したコンテンツ情報からキーワードを抽出するか否かは、予め複数情報表示装置1の方で設定しておく。
取得したコンテンツ情報からキーワードを抽出する場合、キーワード抽出部7が、選択されたコンテンツ情報からキーワードを抽出する(S18)。
次に、キーワード抽出部7は、コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納されているキーワードを、新たに抽出したキーワードにより置き換える(S19)。
次に、コンテンツ情報抽出部10は、コンテンツ情報抽出用情報格納部8を参照し、コンテンツ情報格納部9に格納されているコンテンツ情報から、お勧めコンテンツの対象となるコンテンツ情報を抽出する(S20)。
S19において、新たなキーワードに置換することにより、コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納されているキーワードは、コンテンツ情報選択情報が入力されるたびに切り替わることになるので、S20において、選択されたコンテンツ情報に類似するコンテンツ情報を、お勧めコンテンツの対象として抽出することが可能になる。
S12において、コンテンツ情報選択情報が入力された場合、表示情報作成部12は、コンテンツ情報選択情報に従って表示範囲を設定する。
コンテンツ情報選択情報により、現在の表示範囲を変更する場合と、変更しなくてよい場合がある。所定の範囲内のコンテンツ情報を選択した場合は表示範囲を変更しなくてよく、所定の範囲外のコンテンツ情報を選択した場合は表示範囲を変更する必要がある。
S17において、コンテンツ情報選択情報からキーワードを抽出しない場合は、コンテンツ情報選択情報により表示範囲を変更する必要があるか否かを判断する(S21)。なお、コンテンツ情報選択情報からキーワードを抽出しない場合とは、複数情報表示装置1が予めそのように設定されている場合である。
表示範囲を変更する必要がある場合は、表示情報作成部12が、S12において、コンテンツ情報選択情報に従って表示範囲を設定する。
表示範囲を変更する必要がない場合は、S14の処理に進む。
表示情報作成部12は、設定された表示範囲を基に、コンテンツ情報抽出部10により抽出されたコンテンツ情報から、お勧めコンテンツとしてお勧め番組欄に表示するコンテンツ情報を選択する(S13)。コンテンツ情報抽出部10で抽出されたコンテンツ情報からお勧め番組欄に表示するコンテンツ情報の抽出は、表示情報作成部12で行う。表示要求情報が入力された場合は、お勧め番組欄に表示するコンテンツ情報を新たに抽出する。
S21の処理において、表示範囲を変更する必要がない場合は、表示情報作成部12が、表示情報を作成する(S14)。表示範囲の変更がないということは、所定の範囲内のコンテンツ情報が選択されたということなので、所定の範囲のコンテンツ情報の表示変更はなく、お勧め番組欄の表示変更もない。詳細情報表示欄の表示変更のみであり、詳細情報表示欄の表示を選択されたコンテンツ情報の詳細情報に変更する。
なお、S3またはS10の処理の後にS14の処理を行う場合は、詳細表示欄以外の表示も変更する場合がある。
コンテンツ情報選択情報が入力された場合は、お勧め番組欄に表示するコンテンツ情報は変更される場合とされない場合がある。
S19の処理においてコンテンツ情報抽出用情報が変更された場合は、お勧め番組欄に表示するコンテンツが新たに抽出される。
S21の処理においてコンテンツ情報抽出用情報が変更されず、かつ表示範囲の変更があると判断された場合は、入力前の状態でお勧め番組欄に表示されていたコンテンツ情報が、表示範囲が変更されることにより所定の範囲になったかどうかを判断する。お勧め番組欄に表示されていたすべてのコンテンツ情報が所定の範囲にならなかった場合、表示情報作成部12は、コンテンツ情報を新たに選択しない。
お勧め番組欄に表示されていたコンテンツ情報のうち、所定の範囲に入ったコンテンツ情報がある場合は、そのコンテンツ情報と同じ行または列でお勧め番組欄に表示するコンテンツ情報があるかどうかを抽出されたコンテンツ情報の中から探索し、ある場合はお勧め番組欄に表示するコンテンツ情報として選択する。
次に、表示情報作成部12は、詳細情報表示欄の表示を選択されたコンテンツ情報の詳細情報に変更する(S14)。表示範囲が新たに設定された場合は、所定の範囲内のコンテンツ情報を変更する。お勧め番組欄に表示するコンテンツ情報が新たに選択された場合は、お勧め番組欄の表示を選択されたコンテンツ情報に変更する。
次に、表示部13は、表示情報作成部12により作成された表示情報に従って表示を行う(S15)。
<お勧め番組欄の表示方法について>
お勧め番組欄にコンテンツ情報を表示する場合に、所定内の情報を表示するときの項目よりさらに項目を増やして情報表示もしくは、情報により表示の仕方に変化をつけることにより、よりユーザにわかりやすく提示することが可能である。項目を増やして情報表示する方法は、先にも述べたが、時間情報やチャンネル情報を追加して表示する方法がある。
図2に示す例では、7時台のお勧め番組欄に番組情報を表示する際に、「バラエティ特番」というタイトルだけでなく、「10ch」というチャンネル番号も付加情報として同時に表示することによりどのチャンネルで提供されるのかをわかりやすく表示することが可能である。
同じように、2chのお勧め番組欄に番組情報を表示する際に、「ドラマ『刑事ドラマ』」というタイトルだけでなく、「11時」という放映時間も付加情報として同時に表示することにより、お勧め番組が何時に始まるのかをわかりやすく表示することができる。
他の付加情報として、録画予約もしくは視聴予約などが入っている別の番組のタイトルもお勧め番組欄に表示してもよい。
また、コンテンツ情報抽出部10が、お勧め対象となるコンテンツ情報を抽出する際に、コンテンツ情報抽出用情報格納部8に格納されているキーワードを含むコンテンツ情報を抽出するが、お勧め番組欄にそれらのコンテンツ情報を表示する際には、抽出に利用されたキーワードと共に表示してもよい。それにより推薦理由を明示的に提示することが可能になり、ユーザが、それらのコンテンツ情報が嗜好に合致しているかどうかの判断をしやすくなる。
図2に示す状態で、7時台のお勧め番組欄に「バラエティ特番」というタイトルの番組情報を表示する際に、その番組情報が「料理」というコンテンツ情報抽出用情報のキーワードを番組詳細説明に含むことにより抽出されていた場合、「バラエティ特番」というタイトルと共に、「料理」というキーワードを表示する。これにより、ユーザにはその番組が「料理」に関する番組であることから推薦されたことがわかる。お勧め番組欄に情報を表示する際に、その情報に含まれる「料理」というキーワードを抽出し、表示したことになる。
逆にタイトルを表示せずに、「料理」というキーワードをのみを表示してもよい。キーワードを表示することにより、そのキーワードに関連する番組が存在することがわかり、そのキーワードが嗜好に合致していれば、さらに詳細を知るために、その情報にアクセスすればよいし、もし嗜好に合致していなければ、無視すればよい。このように、キーワードを表示することにより、お勧めの情報が嗜好に合致しているかどうかの判断がしやすくなる。
所定の範囲の情報は、タイトルを表示して番組自体の情報がわかるようにし、所定の範囲外の情報は、タイトルではなく、キーワードにすることによりタイトルからは想像できない情報の内容を提示できる可能性がある。また、表示スペースが小さい場合にも、文字数を少なくして表示できる可能性があり、少ない文字数で表示されてもキーワードが表示されていることから、推薦理由がわかりやすくなり、ユーザが嗜好に合致しているかどうかの判断をしやすくなる。
コンテンツ情報抽出部10が抽出したコンテンツ情報からお勧め番組欄に表示するコンテンツ情報を選択する際に、同じ表示行または表示列となる候補が複数ある場合は、表示範囲に近い値をもつコンテンツ情報を優先的に表示するとしたが、複数表示するようにしてもよい。複数表示する際には、お勧め番組欄の行、もしくは列を増やして複数の行または列によりお勧め番組を表示してもよい。
図7に示す例では、表示範囲は1chと7時〜9時までとし、同時間帯のお勧め番組欄の列を増やして、7時〜9時までのお勧め番組をチャンネルごとに表示している。つまり、お勧め番組のみを時間帯の行、チャンネルの列で表示している。
例えば、図2に示す状態で、「お勧め」ボタンを押し、右矢印ボタン「→」を押すと、お勧め番組欄の列が増え、所定の範囲外にあった5chから10chのお勧め番組が存在することがわかるように表示される。
図2に示す状態では、4chにはお勧め番組がなかったので、5chから表示している。図7に示す状態では、お勧め番組が、7時から10chに、8時から5chと8chに存在することがわかる。何も表示されていない枠はお勧め番組が無いことがわかる。
ユーザからお勧め番組欄の表示指示を受け、図7に示すように、お勧め番組欄を複数の時間帯の行、およびチャンネルの列により表示している状態では、お勧め番組欄内を矢印キーで移動することが可能である。
現在は7時台の10chのバラエティ番組が選択されているので、番組表下部に詳細情報としてその番組の詳細情報が表示されることになる。ユーザは矢印キーの操作することによりお勧め番組の詳細情報を得ることができる。
図2に示す状態では、8時台のお勧め番組として、5chの「趣味の園芸」しか存在を知らせることができないが、ユーザによるお勧め番組表示の指示を受け付け、お勧め番組の表示列を増やし、お勧め番組を列に従い表示することにより、お勧め番組が複数あってもその時間帯、チャンネルを直感的にわかりやすく知らせることが可能である。
表示範囲内に情報を表示する際には、タイトル情報を表示するだけでなく、ジャンル情報のみを表示してもよいし、コンテンツ抽出時に利用されたユーザの好みのキーワードを表示してもよい。これにより、表示行または表示列の数を増やすことにより、表示できる文字数が限られていても、ユーザにとって嗜好に合致しているかどうかを判断しやすい表示が可能になる。
また、図2に示すように、お勧め番組欄を一つの行または列にし、お勧め番組を一つだけ表示し、付加情報として候補数を表示してもよい。これにより、お勧めのコンテンツが複数あることをわかりやすく表示することが可能である。
例えば、図2に示す状態で、7時台のお勧めに、「10chのバラエティ特番」だけでなく、「12chのスポーツ特番」も候補として抽出されていたとすると、両方の番組タイトルを表示してもよいし、「10ch バラエティ特番(2)」というように候補数を表示してもよい。このときには、リモコンで「お勧め」ボタンと右矢印キー(→)を操作した場合には、すべての候補の番組情報を一覧表示するようにしてもよい。
図2の例では、お勧め番組欄を表示欄の右側と下側に配置しているが、左側と上側に配置してもよい。左側に配置する場合は、表示列よりもチャンネル番号の小さい番組が表示され、上側に配置する場合は、表示行よりも開始時間が早い番組が表示されることになる。
図2の例で、お勧め番組欄同士の交点にどの表示行および表示列にも共通しないお勧め情報を表示してもよい。「同時間帯のお勧め」の列と、「今後のお勧め」の行の交点に、1〜3ch以外のチャンネルで7〜9時以降の開始時間の番組の情報を表示してもよい。
つまり、所定の範囲の右方向で且つ下方向に存在するお勧め情報を表示することにしてもよい。ユーザには、所定の範囲からみて右下方向にお勧め情報が存在することがわかる。
表示の仕方に変化をつける例としては、コンテンツ情報により表示文字に色をつけたり、文字サイズ、文字の種類(フォント)を変更したりすることなどが考えられる。
例えば、番組情報にはジャンル情報が付与されているので、ジャンル毎に表示文字の色を変更することにより、お勧めの番組情報がどのジャンルなのかをわかりやすく表示することが可能である。
コンテンツ情報抽出部10がコンテンツ情報を抽出する際に、コンテンツ情報抽出用情報の嗜好度を利用して抽出されたコンテンツ情報ごとにお勧めの度合いが算出されている場合は、お勧めの度合いにより表示文字の色、もしくは文字サイズを変更してもよい。これにより、お勧め番組欄に表示されたコンテンツ情報がどれぐらいのお勧め度合いなのかをわかりやすく表示することが可能である。
お勧め番組欄にコンテンツ情報を表示する際に、表示範囲に近い値をもつコンテンツ情報ほど表示文字サイズを大きくしてもよい。
例えば図2では、2chのお勧め番組欄に「ドラマ『刑事ドラマ』」が表示されており、この番組の開始時間が11時とする。このとき、3chのお勧め番組欄に表示する番組情報として開始時間が12時の番組が候補として存在した際には、その番組情報は2chのお勧め番組欄に表示されている番組よりも開始時間が遅いため、表示文字サイズをそれよりも小さくして表示する。
つまり、現在の時間方向の表示行が7時から9時であり、11時開始の番組情報は10時開始の番組情報よりも表示行から遠いことから表示文字サイズを小さくして表示する。これにより、どちらの番組の開始時間が早いのかもしくは、表示範囲に近いのかを直感的にわかりやすく表示することが可能になる。
お勧め番組欄の表示は、ユーザの指示により表示されるようにしてもよい。普段は所定の範囲のコンテンツ情報のみを表示し、ユーザから要求があった場合に、表示行または表示列の一つをお勧め番組欄に変更するか、もしくは各表示行または各表示列の枠のサイズを小さくするなどしてお勧め番組欄を追加し、お勧めのコンテンツ情報を表示してもよい。このようにすると、表示画面が小さい機器の場合には、普段はできるだけ広範囲のコンテンツ情報を表示することができるので便利である。
<番組情報以外を扱う利用方法について>
図2では、TV画面上での番組表の表示について説明したが、本発明はTVに限ることはなく、PCや携帯電話などの表示画面を持つ機器で複数の情報を取得し表示する場合にも利用可能である。
また、番組表の表示以外にも、カレンダ形式のスケジュール表示、地図表示など、全情報中の一部分を表示するような場合にも利用可能である。
図8において、携帯画面上でカレンダ形式のスケジュールの表示例と、カーナビゲーションシステムなどの表示画面上での地図の表示例を示す。
いずれも表示画面が小さいため、情報の一部分のみが表示されており、所定の範囲外にあるお勧め情報は、お勧め情報表示欄に表示されている。
図8(a)に示す例では、3月の火曜日と水曜日のスケジュールが表示されており、両側の列に火曜日および水曜日以外の予定もしくはお勧め情報を表示している。三週目のお勧め情報表示欄には、「映画(土)」と表示されており、その週の土曜日に「映画」のスケジュールがあることがわかる。情報はアイコンにより表示してもよい。一週目のお勧め情報表示欄には、「★(金)」と表示されており、その週の金曜日にお勧め情報などの提供できる情報があることを示している。
図8(b)では、表示画面の上部に「イタリア料理」と表示されているが、これは表示画面より上方向にお勧めの「イタリア料理」の店があることを示している。これにより、画面を上方向にスクロールすれば、その店の場所を知ることが出来ることがわかる。同じように表示画面下部に「和食」が表示されており、地図の下方向に「和食」の店があることが示されている。
このようにして、現在の画面上での位置と、お勧めの店との位置関係を直感的に把握することが可能である。
お勧めの情報は、ユーザが予め登録した好みのキーワードや、ユーザの嗜好を学習したキーワード等を含む情報をお勧め情報としたり、コンテンツ情報提供側で予めお勧め情報として提供された情報をお勧め情報としてもよい。
このように、所定の範囲外の情報が表示範囲と関連付けて表示されていると、欲しい情報を得るためには、どの方向に表示画面をスクロールすればよいかを、直感的に知ることができる。情報の一部分のみが表示されている場合、表示されている部分の情報しか得ることが出来ず、欲しい情報を得るために表示を切り替えていかなければならないが、所定の範囲外の情報を表示範囲を基に表示することにより、効率的な情報の閲覧、および取得が可能になる。
<補足事項>
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、複数情報表示装置1の各ブロック、特にキーワード抽出部7、コンテンツ情報抽出部10、および表示情報作成部12は、ハードウェアロジックにより構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアにより実現してもよい。
すなわち、複数情報表示装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである複数情報表示装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記複数情報表示装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、複数情報表示装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。