JP4804977B2 - 波長可変レーザ装置および光断層画像化装置 - Google Patents

波長可変レーザ装置および光断層画像化装置 Download PDF

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Description

本発明は、発振波長が可変な波長可変レーザ装置、および該波長可変レーザ装置を用いて測定対象の光断層画像を取得する光断層画像化装置に関する。
従来、発振波長が可変な波長可変レーザ装置としては、例えば特許文献1に記載の図8に示す外部共振器型の装置が知られている。図8に示す装置では、半導体レーザ媒質111の低反射面からの射出光をコリメートレンズ112で平行光に変換した後、回折光学素子113の回折面へ入射させ、回折光学素子113により波長分散された回折光をリレー用の2つのレンズ124a、124bを経て、ポリゴンミラー125に入射させる。波長分散された光のうち、ポリゴンミラー125の反射面に直交する特定波長とその近傍の波長成分の光のみが戻り光となり、半導体レーザ媒質111に帰還する。半導体レーザ媒質111は、この特定波長の光に誘導されて定在波をつくり、その特定波長(以下、発振波長という)の光を射出する。ポリゴンミラー125を回転させることにより、戻り光の波長を連続的に変化させることができ、発振波長を掃引することができる。図8に示す装置では、時間に対する波長変化はsinθ(θは光軸からの傾き角)に比例し、略線形になる。
また、特許文献1には、図8に示す装置のレンズ124a、124bおよびポリゴンミラー125を、レンズ134および回転円盤135に置換した構成の図9に示す波長可変レーザ装置が記載されている。この装置では、回転円盤135の盤面に配設された径方向に直線的に伸びるスリット状のミラー145aにより、特定波長の光のみが半導体レーザ媒質111に帰還する。回転円盤135を回転させることにより、帰還する光の波長を連続的に変化させることができ、発振波長を掃引することができる。図9に示す装置では、時間に対する波長変化はtanθ(θは回転角)に比例し、略線形正弦波状になる。
波長可変レーザ装置の別の例としては、図10に示すような半導体光増幅器141の両端に接続された光ファイバ142によるファイバーリング共振器において、チューナブル・ファブリーペローフィルター143を用いて発振波長を選択する装置が非特許文献1に記載されている。この装置では、アイソレータ144,145により光の透過方向を規制し、ファイバーリングの一部に設けられた光カプラ146から外部へ出力する。図10に示す装置では、チューナブル・ファブリーペローフィルターの特性により、時間に対する波長変化は正弦波状になる。
ところで、上記のような波長掃引が可変なレーザ装置の重要な用途として、SS−OCT(Swept source OCT)計測を利用した光断層画像化装置が知られている。光断層画像化装置は、光源から射出されたコヒーレンス光を測定光と参照光とに分割した後、測定光が測定対象に照射されたときの反射光と参照光とを合波し、反射光と参照光との干渉光の強度に基づいて光断層画像を取得するものである。SS−OCT計測の光断層画像化装置では、光源から射出される光の周波数を時間的に変化させながら干渉光の検出を行うものであり、マイケルソン型干渉計を用いて、光源から射出されるレーザ光の周波数を時間的に変化させながら反射光と参照光との干渉が行われる。そして、光周波数領域のインターフェログラムから所定の測定対象の深さ位置における反射強度を検出し、これを用いて断層画像を生成する。
米国特許第2005/0035295号明細書 "Amplified, frequency swept lasers for frequency domain reflectometry and OCT imaging: design and scaling principles", OPTICS EXPRESS, 2 May 2005, Vol.13,No.9, p3513-3528
しかしながら、図8〜図10に示す波長可変レーザ装置では、時間に対する波長変化が略線形、あるいは正弦波状である。上記のような波長可変レーザ装置を光源として用いる光断層画像化装置等では、取得データに対してフーリエ変換等を用いて周波数解析をすることが多く、その際に変数として用いられるのは、波長ではなく周波数である。解析においては、変数に対して離散的に分布しているデータよりも、変数に対してほぼ等間隔に分布しているデータの方が良好な結果が得られる。そのため、取得データの分布を考えると、時間に対する周波数変化が線形であるような波長可変レーザ装置が要望されていた。
なお、擬似的に時間に対する周波数変化が線形となるように、電気信号処理を用いる方法もあるが、この場合は高速演算処理回路が必要となり、装置全体のコストが高くなるため、好ましくない。
そこで、本発明は、上記問題点を鑑み、時間に対する周波数変化が線形的である波長可変レーザ装置、および該波長可変レーザ装置を備えた光断層画像化装置を提供することを目的とする。
本発明の波長可変レーザ装置は、外部共振器型の波長可変レーザ装置において、レーザ媒質と、前記レーザ媒質からの射出光を空間的に波長分散する分散手段と、前記分散手段により波長分散された光を横切るように移動する反射面を有し、該反射面により前記光の一部を戻り光として選択的に反射する波長選択手段とを備え、前記波長選択手段が、前記戻り光の波長の逆数が時間に対して線形変化するように構成されており、前記反射面が、所定軸の周りに回転する回転体に部分的に設けられたものであり、該回転体の略径方向に延び、前記回転体の回転方向前方に向け凹型となる曲線状であることを特徴とするものである。
なお、「分散手段」としては、例えば回折光学素子、プリズムまたはグリズム等を使用できる。また、「戻り光の波長の逆数が時間に対して線形変化する」とは、「戻り光の周波数が時間に対して線形変化する」および「戻り光の波数が時間に対して線形変化する」と同義である。これは、波長λ、周波数ν、波数k、光速cが、ν=c/λ、k=2π/λの関係にあることから導かれる。また、本発明の波長可変レーザ装置において、所定周期で波長掃引が繰り返されるときには、その周期内における変化について、波長の逆数が時間に対して線形変化するものとする。なお、「線形変化」は厳密なものに限定されず、実質的に線形変化するものであればよい。
また、前記反射面を含む前記所定軸に垂直な面内において、前記分散手段により波長分散された光が、前記回転体の径方向と交わる方向に直線状に位置し、各波長の光から前記所定軸までの距離が、波長順に単調減少または単調増加しているように構成してもよい。
さらに、本発明の光断層画像化装置は、上記波長可変レーザ装置と、前記波長可変レーザ装置から射出された光を測定光と参照光とに分割する光分割手段と、前記測定光が測定対象に照射されたときの該測定対象からの反射光と前記参照光とを合波する合波手段と、前記合波手段により合波された前記反射光と前記参照光との干渉光を検出する干渉光検出手段と、前記干渉光検出手段により検出された前記干渉光から前記測定対象の断層画像を取得する画像取得手段と、を備えたことを特徴とするものである。
本発明の波長可変レーザ装置によれば、分散手段により波長分散された光は、その一部が選択的に波長選択手段の反射面により戻り光として帰還し、この戻り光の波長を発振波長とする光が波長可変レーザ装置から射出される。波長選択手段は、戻り光の波長の逆数が時間に対して線形変化するように構成されているため、射出される光の周波数が時間に対して線形変化する波長可変レーザ装置を得ることができる。
また、反射面が、所定軸の周りに回転する回転体に部分的に設けられたものであり、該回転体の略径方向に延びるものであれば、分散手段により波長分散された光と反射面とを対向配置することにより、回転体の回転に伴い、反射面が波長分散された光を横切り、該光の一部を選択的に反射する構成が容易に得られる。また、反射面が回転方向前方に向け凹型となる曲線状であれば、時間に対する波長変化が正弦状になる図9に示す装置とは異なるものとなり、曲線形状を適宜設定することにより、戻り光の周波数を時間に対して線形変化させることができる。
さらに、上記構成において、前記反射面を含む前記所定軸に垂直な面内において、前記分散手段により波長分散された光が、前記回転体の径方向と交わる方向に直線状に位置し、各波長の光から前記所定軸までの距離が、波長順に単調減少または単調増加していれば、略径方向に延びる反射面における光を反射する各点と、戻り光の波長とが、一対一の対応関係を満たすため、前記各点の座標と戻り光の波長とを変数として、波長の逆数が時間に対して線形変化するように、反射面の形状を設計することができる。
本発明の光断層画像化装置は、上記波長可変レーザ装置から射出された光を用いて断層画像を取得するものであるため、測定光は、時間に対して周波数が線形変化するものとなる。このため、周波数に対するデータ分布がほぼ等間隔となるようにデータを取得することが容易に可能であり、画像取得時の周波数解析において、良好な結果を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の波長可変レーザ装置および該波長可変レーザ装置を備えた光断層画像化装置の実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態による光断層画像化装置の構成を示す図である。光断層画像化装置1は、例えば体腔内の生体組織や細胞等の測定対象の断層画像を前述のSS−OCT計測により取得するものである。光断層画像化装置1は、発振波長を一定の周期で掃引させながら光Lを射出するレーザ装置10と、レーザ装置10から射出された光Lを測定光L1と参照光L2とに分割する光分割手段3と、光分割手段3により分割された参照光L2の光路長を調整する光路長調整手段20と、光分割手段3により分割された測定光L1を測定対象Sまで導波するプローブ30と、プローブ30から測定光L1が測定対象Sに照射されたとき測定対象Sで反射した反射光L3と参照光L2とを合波する合波手段4と、合波手段4により合波された反射光L3と参照光L2との干渉光L4を検出する干渉光検出手段40と、干渉光検出手段40により検出された干渉光L4を周波数解析することにより測定対象Sの断層画像を取得する画像取得手段50とを有している。
レーザ装置10は、発振波長を一定の周期で掃引させながら光Lを射出する外部共振器型の波長可変レーザ装置である。本例におけるレーザ媒質としては、半導体レーザに使用される半導体レーザ媒質が用いられている。具体的にレーザ装置10は、半導体レーザ媒質11と、コリメートレンズ12と、回折光学素子13と、集光レンズ14と、回転体15とを備えている。半導体レーザ媒質11のコリメートレンズ12側の射出端面11bには反射防止膜(ARコート)が施されている。半導体レーザ媒質11の射出端面11bとは逆側の射出端面11aと、外部導波用の光ファイバFB0との間には光結合用のレンズ16が配置されている。
回折光学素子13は、反射型の素子であり、半導体レーザ媒質11からの射出光を空間的に波長分散する分散手段として機能する。回折光学素子13において生じた回折光は、波長ごとに異なる方向に進行する。
回転体15は、集光レンズ14に対向する盤面に光を反射する複数の反射面15aを配設したものであり、本発明の波長選択手段として機能するものである。回転体15は、所定軸の周りに回転する略円盤状の形態をとり、不図示の駆動手段により等角速度で回転する。回転体15の集光レンズ14に対向する盤面には光を反射する複数の反射面15aが部分的に設けられている。反射面15aは、回転体15の略径方向に延び、回転体15の回転方向前方に向け凹型となる曲線状である。反射面15aの詳細な構成については後述する。なお、図1では図の煩雑化を避けるため、反射面15aの符号は代表的に1つの反射面のみに付し、一部の反射面15aの図示を省略している。
回転体15の盤面の反射面15a以外の部分には非反射処理が施されている。具体的には、例えば、黒塗り、AR(反射防止)コーティング、エッチング・サンドブラスト等の散乱処理等を施す。このような処理を施すことにより、ノイズ成分が小さくなり、反射光のS/N比が向上し、これにより所望の波長以外の発振(リップル)を抑えることができる。なお、上記非反射処理は、図9に示すような従来の反射部と非反射部を有する回転円盤を用いる装置にも適用可能である。
半導体レーザ媒質11の射出端面11bからコリメートレンズ12へ向かって射出した光は、コリメートレンズ12により平行光に変換された後、回折光学素子13により、波長λ・・・λnごとに分散されて、波長ごとに異なる方向に進行する。この波長分散された光は、集光レンズ14により回転体15の盤面に集光される。該盤面には波長λ・・・λnの光の配列が形成される。
回転体15の回転に伴い、反射面15aはこの波長分散された光の配列を横切るように移動し、この光の一部を戻り光として選択的に反射する。戻り光は、逆光路を通り、集光レンズ14を通り、回折光学素子13を経て、コリメートレンズ12を通り、半導体レーザ媒質11に帰還する。半導体レーザ媒質11の射出端面11aと回転体15とを両端部とする外部共振器が構成されて、半導体レーザ媒質11の射出端面11aから、光Lが射出される。なお、この光Lの発振波長は戻り光の波長である。
戻り光の波長は、回転体15の回転に伴い変化し、1つの反射面15aについて波長λから波長λnまでの1周期分の波長掃引が行われる。複数の反射面15aが所定間隔で設けられているため、この波長掃引が一定の周期で繰り返される。
なお、光断層画像化装置1における波長掃引は、戻り光の波長の逆数が時間に対して線形変化するように構成されている。ここで、波長λ、周波数ν、光速cは、ν=c/λの関係にあるから、戻り光の周波数が時間に対して線形変化するよう構成されていることになり、光断層画像化装置1は、図2に示すように、1周期分の掃引時間Tの間に、戻り光の周波数ν(t)が時間tに線形変化するように波長掃引する。図2において、1周期分の掃引開始時t=0での戻り光の周波数をν、1周期分の掃引終了時t=Tでの戻り光の周波数をνとしている。
以下に、反射面15aの詳細構成と合わせて、上記波長掃引方法を実現する反射面15aの設計方法について図3を参照しながら説明する。図3に示すように、戻り光を反射する反射面15aを含み回転軸に垂直な回転体15の盤面において、軸の位置を原点Oとして、原点Oを通り直交する2軸をそれぞれ図3に示すようにx軸、y軸とする。
反射面15aは、回転体15の略径方向に延び、回転体15の回転方向前方に向け凹型となる細い曲線形状を有している。一方、回折光学素子13により空間的に波長分散された光の配列16は、波長λ・・・λn順に第4象限(x<0,y>0)の領域内にy軸に平行に位置しており、原点Oから各波長の光までの距離は、波長順に単調減少または単調増加している。
反射面15aと波長分散された光の配列16とが交わったときに光の配列16の一部が反射されて戻り光となることから、反射面15aと光の配列16の交点の位置が、戻り光の反射位置17となる。回転体15の回転に伴い、反射面15aが移動するため、戻り光の反射位置17も変わる。なお、反射位置17は光の配列16を波長順に連続的に走査したものであり、その走査の軌跡は光の配列16と同じになるが、反射位置17と光の配列16を別の概念として説明するため、図3では概念的に反射位置17を点の集合で表している。
なお、図3では反射位置17および光の配列16は所定の太さの幅をもつよう図示しているが、必ずしも原寸どおりではない。光の配列16は集光レンズ14により平行光を集光されたものであるため、その幅はビームウエスト径と同等である。また、反射面15aの幅も、掃引波長の高分解能を維持するために、ビームウエスト径と同等であることが好ましい。
以下、式を用いて、反射面15aの設計方法について説明する。まず、本実施形態の光断層画像化装置1では、戻り光の周波数ν(t)は時間tに比例するから、下式の関係を満たす。
ν(t)=ν+(ν−ν)/(T・t)
次に、戻り光の反射位置17の(x、y)座標を時間tの関数として、それぞれ(x(t),y(t))で表す。x(t)=x、y(0)=y、y(T)=yTとおく。反射位置と戻り光の周波数を一対一対応にするため、y(t)をν(t)に比例させる。このとき、下式の関係を満たす。
y(t)=y−(y−y)・(ν(t)−ν)/(ν−ν
上記条件下で、反射面15aのなかで戻り光を反射する位置の(r,θ)座標を時間tの変数として決定する。この(r,θ)座標は、半径r、y軸からの回転角θであり、それぞれr(t),θ(t)とおくと、上記x(t),y(t)および、回転体15の回転角速度α(単位はrad/秒)を用いて、下式のように表される。
r(t)=y(t)/cosθ(t)
θ(t)=tan−1(x/y(t))+α・t
複数、たとえばN個(N≧2)の反射面15aを設けるときは、r(t),θ(t)は下式のように表される。
r(t)=y(t)/cosθ(t)
θ(t)=θ(t)+N・α・t
図4に上記式に基づく計算例を示す。図4は1つの反射面15aについて計算したものであり、図4の表において*を付したパラメータの値は入力値である。複数の反射面について同様に計算して得られた反射面15aと、光の配列16および反射位置17を図5に示す。図5では、光の配列16および反射位置17を重ねて黒い線で示している。
なお、図9に示した従来の装置における反射面135a、光の配列116および反射位置117を図6に示す。図6では、図3と同様に概念的に図示している。図6に示すように、従来の装置では、波長分散された光の配列116は、第3象限および第4象限に渡って位置しており、原点Oから各波長の光までの距離は、波長順に単調減少または単調増加しておらず、その結果、反射位置と戻り光の周波数が一対一対応にならない。
これに対して、本実施形態の光断層画像化装置1では、図3,図5に示すように、光の配列16は、波長順に第4象限(x<0,y>0)の領域内にy軸に平行に位置しており、原点Oから各波長の光までの距離は、波長順に単調減少または単調増加しており、その結果、反射位置と戻り光の周波数が一対一対応になり、戻り光の周波数が時間に対して線形変化するように設計可能である。
なお、図1に示す本例では、平行光を回折光学素子13に入射させ、集光レンズ14と回転体15の距離が集光レンズ14の焦点距離と等しくなるように配置している。このように、集光レンズ14の集光位置となる焦点面に回転体15を配置しているため、回転体15上でのビーム径を小さくすることができる。ビーム径が小さいほど、回転体15の反射面15aの幅を小さくすることができ、反射面15aの走査により掃引される波長の分解能を高くすることができる。
また、本例では、集光レンズ14と回折光学素子13の距離を集光レンズ14の焦点距離と等しくし、集光レンズ14の回転体15側がテレセントリックとなるように構成している。さらに、回転体15の反射面15aを集光レンズ14の光軸に垂直に配置している。上記構成により、集光レンズ14から回転体15へ向かう光の主光線は、集光レンズ14の光軸に平行で、回転体15の反射面15aに垂直となり、回転体15で反射された後、逆光路を通って帰還することになる。
以上詳細に説明したレーザ装置10において、半導体レーザ媒質11の射出端面11aから射出された光Lは、光結合用のレンズ16により集光された後、光ファイバFB0に入射して導波される。そして、光ファイバカプラ2を経由した後、光ファイバFB1により光分割手段3に導波される。
光分割手段3は、例えば2×2の光ファイバカプラから構成されており、レーザ装置10から光ファイバFB0、FB1を介して導波した光Lを測定光L1と参照光L2に分割する。光分割手段3は、2本の光ファイバFB2、FB3にそれぞれ光学的に接続されており、測定光L1は光ファイバFB2により導波され、参照光L2は光ファイバFB3により導波される。なお、本実施形態における光分割手段3は、合波手段4としても機能するものである。
光ファイバFB2にはプローブ30が光学的に接続されており、測定光L1は光ファイバFB2からプローブ30へ導波される。プローブ30は、たとえば鉗子口から鉗子チャンネルを介して体腔内に挿入されるものであって、光学コネクタ31により光ファイバFB2に対し着脱可能に取り付けられている。
光プローブ30は、先端が閉じられた円筒状のプローブ外筒32と、このプローブ外筒32の内部空間に、該外筒32の軸方向に延びる状態に配設された1本の光ファイバ33と、光ファイバ33の先端から射出した光L1をプローブ外筒32の周方向に偏向させるプリズムミラー34と、光ファイバ33の先端から射出した光L1を、プローブ外筒32の周外方に配された被走査体としての測定対象Sにおいて収束するように集光するロッドレンズ35と、プリズムミラー34を光ファイバ33の軸を回転軸として回転させるモータ36とを備えている。
一方、光ファイバFB3における参照光L2の射出側には光路長調整手段20が配置されている。光路長調整手段20は、測定対象Sに対する断層画像の取得を開始する位置を調整するために、参照光L2の光路長を変更するものであって、光ファイバFB3から射出された参照光L2を反射させる反射ミラー22と、反射ミラー22と光ファイバFB3との間に配置された第1光学レンズ21aと、第1光学レンズ21aと反射ミラー22との間に配置された第2光学レンズ21bとを有している。
第1光学レンズ21aは、光ファイバFB3のコアから射出された参照光L2を平行光にするとともに、反射ミラー22により反射された参照光L2を光ファイバFB3のコアに集光する機能を有している。また、第2光学レンズ21bは、第1光学レンズ21aにより平行光にされた参照光L2を反射ミラー22上に集光するとともに、反射ミラー22により反射された参照光L2を平行光にする機能を有している。
したがって、光ファイバFB3から射出した参照光L2は、第1光学レンズ21aにより平行光になり、第2光学レンズ21bにより反射ミラー22上に集光される。その後、反射ミラー22により反射された参照光L2は、第2光学レンズ21bにより平行光になり、第1光学レンズ21aにより光ファイバFB3のコアに集光される。
さらに光路長調整手段20は、第2光学レンズ21bと反射ミラー22とを固定した可動ステージ23と、該可動ステージ23を第1光学レンズ21aの光軸方向に移動させるミラー移動手段24とを有している。そして可動ステージ23が矢印A方向に移動することにより、参照光L2の光路長が変更するよう構成されている。
合波手段4は、前述のとおり2×2の光ファイバカプラからなり、光路長調整手段20により光路長が変更された参照光L2と、測定対象Sからの反射光L3とを合波し光ファイバFB4を介して干渉光検出手段40側に射出するように構成されている。
干渉光検出手段40は、合波手段4により合波された反射光L3と参照光L2との干渉光L4を検出する。なお本例の装置においては、干渉光L4を光ファイバカプラである光分割手段3で二分した光を光検出器40aと40bに導き、演算手段41においてバランス検波を行う機構を有している。
上記演算手段41は例えばパーソナルコンピュータ等のコンピュータシステムからなる画像取得手段50に接続され、画像取得手段50はCRTや液晶表示装置等からなる表示装置60に接続されている。画像取得手段50は干渉光検出手段40において検出された干渉光L4をフーリエ変換することにより、測定対象Sの各深さ位置における反射光L3の強度を検出し、測定対象Sの断層画像を取得する。そして、この取得された断層画像が表示装置60に表示される。
ここで、干渉光検出手段40および画像取得手段50における干渉光L4の検出および画像の生成について簡単に説明する。なお、この点の詳細については「武田 光夫、「光周波数走査スペクトル干渉顕微鏡」、光技術コンタクト、2003、Vol41、No7、p426−p432」に詳しい記載がなされている。
測定光L1が測定対象Sに照射されたとき、測定対象Sの各深さからの反射光L3と参照光L2とがいろいろな光路長差をもって干渉しあう際の各光路長差lに対する干渉縞の光強度をS(l)とすると、干渉光検出手段40において検出される光強度I(k)は、
I(k)=∫ S(l)[1+cos(kl)]dl ・・・(1)
で表される。ここで、kは波数、lは光路長差である。式(1)は波数kを変数とする光周波数領域のインターフェログラムとして与えられていると考えることができる。このため、画像取得手段50において、干渉光検出手段40が検出したスペクトル干渉縞をフーリエ変換にかけて周波数解析を行い、干渉光L4の光強度S(l)を決定することにより、測定対象Sの測定開始位置からの距離情報と反射強度情報とを取得し、断層画像を生成することができる。
次に、上記構成を有する光断層画像化装置1の動作例について説明する。まず、可動ステージ23が矢印A方向に移動することにより、測定可能領域内に測定対象Sが位置するように光路長の調整が行われる。その後、レーザ装置10から光Lが射出され、光Lは光分割手段3により測定光L1と参照光L2とに分割される。測定光L1はプローブ30により体腔内に導波され測定対象Sに照射される。そして、測定対象Sからの反射光L3が反射ミラー22において反射した参照光L2と合波手段4により合波され、反射光L3と参照光L2との干渉光L4が干渉光検出手段40により検出される。この検出された干渉光L4の信号が画像取得手段50において周波数解析されることにより断層画像が取得される。
なお、プローブ30を回転させて、測定対象Sに対して測定光L1を1次元方向に走査させれば、この走査方向に沿った各部分において測定対象Sの深さ方向の情報が得られるので、この走査方向を含む断層面についての断層画像を取得することができる。また、測定対象Sに対して測定光L1を、上記走査方向に対して直交する第2の方向に走査させることにより、この第2の方向を含む断層面についての断層画像をさらに取得することも可能である。
以上説明したように、本実施形態の光断層画像化装置1では、発振する光の周波数が、時間に対して線形変化するよう構成されているため、周波数解析の際に、データ分布が離散的にならず、周波数に対して等間隔となるようなデータ取得が容易に可能であり、従来に比べて周波数解析の精度を向上させることができる。例えば、深さ2mmの測定対象の光断層画像信号を検出する場合には、時間に対する周波数の線形性が0.1%必要であるとの報告があるが、本実施形態の光断層画像化装置1によれば、この条件を容易に満たすことができる。
なお、光の配列の配置や、反射面の形状等の構成および配置は、上記例や図5で示したものに限定されるわけではなく、種々の変形例が考えられる。例えば、図7(A)に示すように、回転体215の盤面において光の配列216のx座標の絶対値が大きくなるよう配置させたものでは、光の配列216と反射面215aとの交差角が垂直に近づき、戻り光は狭い波長幅の光となり、掃引波長分解能が高くなる。しかし、x座標の絶対値が大きすぎると、光の配列216のy方向の長さを十分にとれず、光の配列216における波長分解能が低くなることに注意する必要がある。また、この場合、反射面215aの曲率がきつくなるため、隣接する反射面215a間の間隔を広くとる必要が生じ、その結果、掃引周期が長くなり、掃引速度が低下し、回転体15の盤面に配設可能な反射面15aの数も少なくなる。
これに対して、図7(B)に示すように、回転体315の盤面において光の配列316のx座標の絶対値が小さくなるよう配置させたものでは、反射面215aの曲率がゆるくなり、光の配列316と反射面315aとの交差角が小さくなり、掃引波長分解能は低くなるが、掃引速度の向上や、回転体15の盤面に配設可能な反射面15aの数を多くとることができる。光の配列や反射面の構成および配置については、波長可変レーザ装置または光断層画像化装置が要求される仕様に応じて適宜決めることが望ましい。
本発明の第1の実施形態による光断層画像化装置の概略構成図 図1のレーザ装置の波長掃引の様子を示す図 図1のレーザ装置の波長選択手段の構成を説明するための図 本実施形態における計算例を示す図 図4の計算例に基づいた反射面等の構成および位置関係を示す図 従来の装置における波長選択手段を説明するための図 (A)、(B)ともに本発明のレーザ装置の変形例による波長選択手段の構成を説明するための図 従来の波長可変レーザ装置の概略構成図 従来の波長可変レーザ装置の概略構成図 従来の波長可変レーザ装置の概略構成図
符号の説明
1 光断層画像化装置
2 光ファイバカプラ
3 光分割手段
4 合波手段
10 レーザ装置
11 半導体レーザ媒質
11a、11b 射出端面
12 コリメートレンズ
13 回折光学素子
14 集光レンズ
15 回転体
15a 反射面
16 光の配列
17 反射位置
20 光路長調整手段
30 プローブ
40 干渉光検出手段
40a、40b 光検出器
41 演算手段
50 画像取得手段
60 表示装置
L 光
L1 測定光
L2 参照光
L3 反射光
L4 干渉光
S 測定対象

Claims (3)

  1. 外部共振器型の波長可変レーザ装置において、
    レーザ媒質と、
    前記レーザ媒質からの射出光を空間的に波長分散する分散手段と、
    前記分散手段により波長分散された光を横切るように移動する反射面を有し、該反射面により前記光の一部を戻り光として選択的に反射する波長選択手段とを備え、
    前記波長選択手段が、前記戻り光の波長の逆数が時間に対して線形変化するように構成されており、
    前記反射面が、所定軸の周りに回転する回転体に部分的に設けられたものであり、該回転体の略径方向に延び、前記回転体の回転方向前方に向け凹型となる曲線状であることを特徴とする波長可変レーザ装置。
  2. 前記反射面を含む前記所定軸に垂直な面内において、前記分散手段により波長分散された光が、前記回転体の径方向と交わる方向に直線状に位置し、各波長の光から前記所定軸までの距離が、波長順に単調減少または単調増加していることを特徴とする請求項記載の波長可変レーザ装置。
  3. 請求項1または2記載の波長可変レーザ装置と、
    前記波長可変レーザ装置から射出された光を測定光と参照光とに分割する光分割手段と、
    前記測定光が測定対象に照射されたときの該測定対象からの反射光と前記参照光とを合波する合波手段と、
    前記合波手段により合波された前記反射光と前記参照光との干渉光を検出する干渉光検出手段と、
    前記干渉光検出手段により検出された前記干渉光から前記測定対象の断層画像を取得する画像取得手段と、を備えたことを特徴とする光断層画像化装置。
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