JP4800099B2 - 光源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気体または蒸気を媒質として、該媒質を励起することにより光を発生させる光源装置に関し、特に紫外、赤外または遠赤外波領域の光源装置としても使用できる光源装置に関する。
気体または蒸気を媒質として、該媒質を励起することにより光を発生する光源装置としては、ガスレーザが一般に知られている。なお、本明細書では、「光」は、可視光に限らず、可視光以外の領域(例えば赤外領域、遠赤外領域、紫外領域)の電磁波も含まれる。すなわち、本明細書で光源装置が発生する「光」は、前記媒質の励起によって発生可能な波長の電磁波(これは媒質の種類に依存する)を意味する。
そして、ガスレーザにおける媒質、すなわちレーザ媒質を励起させる手法としては、放電励起、電子ビーム励起、光励起などの手法が一般に知られている(例えば非特許文献1を参照)。また、これらの手法のうちの放電励起を利用するものとしては、例えば特許文献1に見られるものが知られている。
放電励起を利用するガスレーザは、レーザ管内に放電電極から気中放電を発生させ、その放電エネルギーによってレーザ媒質を励起するものである。
また、電子ビーム励起を利用するガスレーザ(例えばエキシマレーザ)は、真空中に配置したカソード(陰極)に高電圧を印加して、該カソードから、高速に加速された電子(例えば300kV〜2MVで加速された電子)のビームを放出させる。そして、この電子ビームを金属薄膜を通してレーザ媒質(KrF、XeF等のガス)に入射し、この電子ビームのエネルギーによってレーザ媒質を励起する。
また、光励起を利用するガスレーザは、励起用光源としてレーザ(CO2レーザなど)を用い、この励起用レーザから出力されるレーザ光のエネルギーによってレーザ媒質(CH3OHなど)を励起するものである。
補足すると、ガスレーザにおけるレーザ媒質は、種々様々な種類のものが知られている(例えば非特許文献1の付録4を参照)。そのレーザ媒質は、常温環境下で気体となっている物質(例えばHe、Neなど)だけでなく、常温環境下では固体または液体となっており、レーザ発振時に加熱されて蒸気化される物質(例えばCdなどの金属、H2Oなど)も含まれる。本明細書での光源装置の媒質は、少なくとも光の発生時に気体または蒸気となっている物質(混合物質を含む)である。
一方、遠赤外領域の光(レーザ光を含む)は、近年、X線の代用となる撮像用電磁波としての応用などが期待されており、その遠赤外領域の光源装置の必要性が高まっている。なお、遠赤外領域は、一般的には、10μm〜1000μmの波長の光である。
この場合、前記ガスレーザは、媒質(レーザ媒質)の種類に応じて、遠赤外領域の光を含む種々様々な波長のレーザ光を出力可能であるので、近年、THz波領域(これは遠赤外領域に含まれる)の光源装置として注目を集めている。
また、簡易で小型なTHz波領域の光源装置としては、例えばBWO(Backward Wave Oscillator)、すなわち後進波管が一般に知られている(例えば非特許文献2を参照)。このBWOは、加熱したカソード(陰極)に電圧を印加して、電子ビームを放出させると共に、この電子ビームを周期磁場中で蛇行させ、その蛇行する電子からTHz波領域の光を放出させるものである。
レーザハンドブック 第1版第2刷(15章)/オーム社発行 株式会社東京インスツルメンツ、「サブミリ波・テラヘルツ製品一覧/テラヘルツBWOチューブ・電源」、[online]、[平成17年9月16日検索]、インターネット<URL:http://www.tokyoinst.co.jp/products/milli> 特開平1−200684号公報
前記放電励起を利用するガスレーザにあっては、特に、金属蒸気(例えばCd、Zn、Se、Cuなどの蒸気)をレーザ媒質として使用するもの(金属蒸気レーザ)では、放電を発生させる放電電極(陰極または陽極)に蒸気化した金属が付着したり、あるいは、金属蒸気による放電電極のスパッタリングが発生する。このため、放電電極の劣化あるいは損傷、レーザ媒質の汚染による出力低下が発生しやすい。また、金属蒸気を使用しないガスレーザにおいても、放電励起を利用するもの(例えばHe−Neレーザ)では、イオン化したガスによる放電電極のスパッタリングが発生し、該放電電極の劣化あるいは損傷が発生しやすい。このように、放電励起を利用するガスレーザは、放電電極の劣化や損傷が生じやすいため、該放電電極を含むレーザ管(ガスチューブ)の頻繁な交換(例えば1000時間の使用時間で交換)を必要としていた。そして、その交換には、一般に多額の費用を要するものとなっていた。さらに、金属蒸気レーザでは、金属を加熱して蒸気化するためのヒータも必要となり、ガスレーザの構成が大型化しやすいという不都合があった。
また、電子ビーム励起を利用するガスレーザにあっては、電子ビームを高速に加速して、金属薄膜を通過させる必要があることから、大出力電源を必要とし、その電源の構成が大型で高価なものとなる。また、レーザ媒質が効率よく電子ビームからエネルギーを受け取れるようにするためには、レーザ媒質のガス圧をある程度高めておく必要がある。このため、カソードを配置した真空室とレーザ媒質を封入したガス室との間に比較的大きな圧力差(例えば1気圧)が生じる。そして、この圧力差により、該真空室とガス室との間の隔壁を構成する前記金属薄膜の劣化あるいは損傷が生じやすく、ひいては、該金属薄膜を含むガスチューブの頻繁な交換を必要としていた。
また、光励起を利用するガスレーザにあっては、励起用光源としてレーザを用いるため、ガスレーザの全体の構成が大型化すると共に、高価なものとなっていた。また、レーザ媒質をレーザ光により励起するので、エネルギーの変換効率が悪いという不都合もある。さらに、励起用光源としてのレーザの寿命も1000〜5000時間程度と短いため、励起用光源の頻繁な交換を必要としていた。
このように従来のガスレーザは、寿命が比較的短く、ランニングコストが高価なものとなりやすいという不都合があった。また、レーザ媒質の励起手法によっては、装置構成が大型化したり、高価なものとなるという不都合もあった。そして、このような不都合は、THz波領域のレーザ光をガスレーザによって発生させようとする場合にも同様に生じる不都合である。
また、THz波領域の光源装置としてのBWOは、簡易で小型なものであるものの、カソードに高電圧を印加して、電子を放出させると共に、その電子の放出を効率よく行なうために、該カソードを加熱する必要がある。このため、該カソードの劣化や損傷を生じやすい。従って、BWOは、ガスレーザと同様に、寿命が比較的短く(例えば500〜1000時間程度)、ランニングコストが高価なものとなりやすいという不都合があった。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、装置構成を小型で安価なものとしつつ効率よく発光することができると共に、長寿命化を図ることができる光源装置(ガスレーザを含む)を提供することを目的とする。そして、特に、紫外、赤外、遠赤外領域の光源装置としても使用できる光源装置を提供することを目的とする。
本発明の光源装置は、かかる目的を達成するために、気体または蒸気を媒質として、該媒質を励起することにより光を発生させる光源装置において、マイクロ波の定在波を発生させる内部空間を有するマイクロ波共振器と、該マイクロ波共振器の内部空間にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段と、前記媒質が封入され、該マイクロ波共振器の内部空間に配置された管状のガスセルとを備え、マイクロ波共振器の内部空間に発生させたマイクロ波の定在波により前記ガスセル内の媒質を励起することにより光を発生させ、その発生させた光を前記マイクロ波共振器に設けた光導出孔を介して該マイクロ波共振器の外部に出力させるようにした光源装置であって、前記マイクロ波共振器の内部空間での前記マイクロ波の定在波の電磁場モードは、該マイクロ波共振器の内部空間の横断面上の一方向において電場の定在波の腹が生成されずに、該電場の強度が一定となると共に、該横断面上で該一方向と直交する方向において電場の定在波の腹が生成されて該電場の強度が変化するモードであり、前記ガスセルは、その軸心を前記一方向に向け、且つ、該一方向と直交する方向で電場の強度が最大となる位置に該ガスセルの軸心が存するように前記マイクロ波共振器の内部空間に配置されていることを特徴とする。
かかる本発明によれば、マイクロ波共振器にマイクロ波供給手段により供給されたマイクロ波を、該マイクロ波共振器の内部空間で共振させ、該内部空間にマイクロ波の定在波を発生させる。そして、このマイクロ波の定在波によって、マイクロ波共振器の内部空間に配置したガスセル内の媒質を励起して、光を発生させる。さらに、その発生した光は、前記光導出孔を通って、マイクロ波共振器の外部に出力される。このとき、マイクロ波共振器の内部空間に閉じ込められるマイクロ波の定在波によってガスセル内の媒質を励起するので、放電エネルギー等を必要とすることなく、該マイクロ波の定在波のエネルギーだけでガスセル内の媒質を効率よく且つ安定に励起して、光を発生させることができる。また、マイクロ波共振器内では、電磁場強度を非常に高めることができるので(例えばQ値は12000)、小さなマイクロ波パワー入力で、効率良くガスセル内の媒質を励起することができる。なお、媒質の種類よっては、常温環境下では、ガスセル内の媒質は固体または液体となっているが、それらの媒質は、専用の加熱ヒータを必要とすることなく、前記マイクロ波の定在波のエネルギーによって蒸気化して励起される。
このように、本発明では、媒質の励起にマイクロ波を利用することで、ガスセルに放電電極やヒータなどを備える必要がない。つまり、ガスセルは、基本的には、媒質の封入容器としての機能を持つものであればよい。但し、本発明では、ガスセル内の媒質をマイクロ波によって励起するので、該ガスセルは、使用するマイクロ波に対して透明性を有することが必要である。また、該ガスセルは、その内部で発生する光を外部に取り出すために、該光を透過させる部分を有することも必要である。また、ガスセルはその内部の媒質と共にマイクロ波によって加熱されるので、ある程度の耐熱性も要求される。さらに、ガスセルは、その内部で励起される媒質と反応しないか、もしくは反応しにくいものであることも要求される。このような要求を満たすガスセルは、石英ガラスなどにより、容易に構成できる。そして、該ガスセルは、金属蒸気の付着やスパッタリングなどによって劣化や損傷が生じやすい放電電極などの部品を必要としないものであるから、光の発生を繰り返しても、損傷や劣化を生じ難い。
また、本発明で、媒質の励起に利用するマイクロ波は、一般に、その波長が1m〜10-4m程度の電磁波であるから、前記マイクロ波共振器の大きさは、該マイクロ波の波長と同程度のオーダの大きさのもので済む。さらに、マイクロ波供給手段としては、安価で小型な公知のパワーデバイスを使用することができる。
従って、本発明によれば、光源装置の装置構成を小型で安価なものとしつつ、効率よく媒質を励起して光を発生させることができると共に、従来のガスレーザ、BWOなどの光源装置に比して寿命の長い光源装置を提供できる
また、ガスセルの軸心方向(ガスセルの長手方向)には、マイクロ波の電場が変化せず、且つ、前記一方向と直交する方向(すなわちガスセルの軸心と直交する方向)では、該ガスセルの軸心上における電場の強度が最大となるので、ガスセル内の媒質を均一的に効率よく加熱・励起することができる。従って、該媒質の励起による光の発生を安定に行なうことができる。
なお、マイクロ波は、その波長が1m〜10-4m程度の電磁波であるが、原理的には、波長がマイクロ波よりも長い電磁波、あるいは、波長がマイクロ波よりも短い電磁波を利用してもレーザ媒質を励起することは可能である。但し、電磁波の波長がマイクロ波よりも長いと(例えばVHF帯の電磁波)、その電磁波の定在波を発生させる共振器の大きさが大きくなり過ぎて、ガスレーザの構成が大型化してしまう。また、電磁波の波長がマイクロ波よりも短いと(例えば赤外線)、その電磁波の定在波を発生させる共振器の大きさが小さくなり過ぎて、ガスセルの収容が困難となり、実用的でない。従って、媒質の励起に共振器構造を採用する場合、マイクロ波を利用することが適切である。
また、本発明で、前記光導出孔は、マイクロ波共振器の内部空間のマイクロ波が透過しない程度の径に形成しておけばよい。該光導出孔の径は、マイクロ波共振器のカットオフ波長をλcとしたとき、λc/2よりも小さい径に設定しておけばよい。
本発明では、より具体的には、前記マイクロ波共振器の軸方向(マイクロ波の定在波の進行方向)におけるガスセルの配置位置に関しては、前記マイクロ波共振器の内部空間での前記マイクロ波の定在波の波長である管内波長をλgとしたとき、前記ガスセルは、前記マイクロ波の定在波の進行方向において、前記マイクロ波共振器の内部空間の一端側の、該マイクロ波の定在波の電場の強度が0となる位置から、(λg/2)・(n+(1/2))(但し、n:0以上の整数)により与えられる距離の位置またはその近傍位置に配置されていることが好適である。
すなわち、前記マイクロ波共振器の内部空間でのマイクロ波の定在波の進行方向(前記管内波長の長さ方向)において、該マイクロ波の定在波の電場の強度が0となる位置から、(λg/2)・(n+(1/2))により与えられる距離の位置で、該定在波の電場の強度が最大になる。従って、この位置に、前記ガスセルを配置することにより、該マイクロ波の定在波により効率よくガスセル内の媒質にエネルギーを供給し、該媒質を効率よく励起できる。
また、本発明では、前記マイクロ波共振器は、前記マイクロ波の定在波の進行方向における前記内部空間の長さである共振器長を調整するための少なくとも1つのショート板を備えることが好ましい。
これによれば、前記ガスセル内の媒質の種類によらずに、前記マイクロ波共振器の内部空間にマイクロ波の定在波を発生させることができる。すなわち、マイクロ波の定在波の管内波長は、該マイクロ波の周波数が一定であっても、前記マイクロ波共振器の内部空間に存在するガスセルの厚さ、材質、およびガスセル内の媒質の種類によって、多少変化する。この場合、前記共振器長が、マイクロ波の定在波の管内波長の1/2の整数倍になるように該共振器長を前記ショート板によって調整することで、マイクロ波共振器の内部空間にマイクロ波の定在波を確実に発生させることができる。
なお、前記ショート板は、その法線方向を前記マイクロ波共振器の軸方向に向けた姿勢で該マイクロ波共振器の軸方向に移動可能に設けておけばよい。この場合、該ショート板は、例えば、マイクロ波共振器の軸方向の端部を貫通して該軸方向に移動し得るように該マイクロ波共振器の外部から内部空間に挿入したロッドの先端部に支持しておけばよい。
また、本発明では、前記ガスセルは、交換可能に前記マイクロ波共振器に組付けられていることが望ましい。これによれば、封入したレーザ媒質の種類が互いに異なるガスセルを複数種類用意しておくことで、該ガスセルを交換するだけで、レーザ媒質の種類を変更し、発生させるレーザ光の波長を所望の波長に変更することができる。
なお、ガスセルを交換可能とするためには、例えばマイクロ波共振器を分割可能に構成しておき、該ガスセルの両端部などを適宜の保持部材を介してマイクロ波共振器に着脱自在に保持するようにすればよい。
また、本発明では、前記マイクロ波供給手段は、少なくとも前記マイクロ波を出力するマイクロ波発振器と、該マイクロ波発振器と前記マイクロ波共振器との間に介装されたアイソレータとを備え、該マイクロ波発振器の出力をアイソレータを介して前記マイクロ波共振器に供給する手段であることが好ましい。
これによれば、マイクロ波共振器の共振器長の調整時などに、該マイクロ波共振器の内部空間からマイクロ波発振器側に戻ろうとする戻り電磁波が発生しても、その戻り電磁波がアイソレータによって阻止される。従って、該戻り電磁波によって、マイクロ波発振器などが損傷を受けるのを防止できる。
なお、マイクロ波発振器は、マイクロ波出力を増幅するマイクロ波増幅器と一体構成のものでもよいが、別体構成のものでもよい。マイクロ波発振器とマイクロ波増幅器とが別体構成である場合には、前記アイソレータは、マイクロ波増幅器の出力側(マイクロ波増幅器とマイクロ波共振器との間)に備えることが好ましい。これにより、マイクロ波発振器だけでなく、マイクロ波増幅器が前記戻り電磁波によって損傷を受けるのを防止できる。
以上説明した本発明では、レーザ光を出力させるようにする場合には、前記ガスセル内で発生した光を共振させてレーザ光を発振させるレーザ共振器を前記マイクロ波共振器に組み付け、前記光導出孔を、該レーザ光の光軸上で前記マイクロ波共振器に設ける。
このようにすることで、レーザ光を光導出孔を介してマイクロ波共振器の外部に出力させることができる。なお、レーザ共振器は、公知の構成のものでよい。例えばガスセル内で発生した光を全反射するミラーと、該光の一部を透過し、且つ残部を反射するミラーとを、これらの間にガスセルを介在させて対面配置することで最も簡易なレーザ共振器を構成できる。この場合、両ミラーは、マイクロ波共振器の内部に配置することも可能であるが、それらのミラーのあおりや間隔を調整する上では、両ミラーをマイクロ波共振器の外部に設けることが好ましい。
また、ガスセル内で発生した光をそのままマイクロ波共振器の外部に出力させる場合には、前記光導出孔を、前記ガスセルの一端部から出射する光を通すように該ガスセルの一端部に対向して前記マイクロ波共振器に設けておけばよい。これにより、ガスセル内で発生した光を光導出孔を介して簡易にマイクロ波共振器の外部に出力させることができる。
この場合、前記ガスセルの一端部を除く外面部に、該ガスセル内で発生した光を反射する反射膜層が形成されていることが好ましい。なお、反射膜層の材質は、ガスセル内で発生させようとする光の周波数(あるいは媒質の種類)に応じて選定すればよい。
または、マイクロ波共振器の内面を、ガスセルから発生する光が概ね100%反射されるような高反射率金属膜でコートした状態にしておけばよい。この場合、紫外光であれば銀コートが有効となり、赤外・遠赤外光であれば金コートが有効となる。このように、マイクロ波共振器内を、発生した光の吸収損失の無い状態にしておくことによって、光導出孔からより強度の強い光を取り出すことが可能となる。
これによれば、ガスセル内で発生した光がマイクロ波共振器の内部空間に無駄に放出されるのを防止して、該光の大部分を該ガスセルの一端部から前記光導出孔を介してマイクロ波共振器の外部に出力させることができる。従って、マイクロ波共振器の外部に取り出すことができる光のパワーを高めることができる。
さらに、前記マイクロ波共振器の外部に前記光導出孔を介して出力される光を集光する集光レンズが該光導出孔の箇所で該マイクロ波共振器に装着されていることがより好ましい。これにより、前記マイクロ波共振器の外部に前記光導出孔を介して出力される光を集光レンズによって集光した上で、該集光レンズから放出できるので、その放出される光のパワーを高めることができる。特に、前記反射膜層と併用した場合には、放出される光のパワーを効果的に高めることができる。
また、本発明では、前記媒質を、遠赤外領域の光を発生する種類の媒質とすることにより、THz波領域の光(レーザ光を含む)を光源装置から出力させることができる。なお、この場合、媒質としては、He、Ne、CH3OH、H2OもしくはD2O(D:重水素)、HCOOH、HCNなどが挙げられる。
本発明の一実施形態を図1および図2を参照して説明する。図1は本実施形態の光源装置としてのガスレーザの構成を示す図、図2は図1のII−II線断面図である。なお、図1では、ガスレーザの一部を破断して示している。
図1および図2に示すように、本実施形態の光源装置としてのガスレーザー1は、マイクロ波共振器2、マイクロ波供給手段4、ガスセル6、およびレーザ共振器8を備えている。
マイクロ波共振器2は、マイクロ波の定在波を発生させる密閉空間を内部に形成する共振器本体10(いわゆる空洞共振器)と、マイクロ波共振器2の共振器長を調整するために共振器本体10内に配置された一対のショート板12a,12bとを備えている。これらの共振器本体10およびショート板12a,12bは、マイクロ波が透過しない導体材料、例えば真鍮などの金属材料から形成されている。なお、以降の説明では、図1の左右方向(図2の紙面に垂直な方向)を共振器本体10の軸方向(長さ方向)、図1の上下方向(図2の上下方向)を共振器本体10の縦方向もしくは上下方向、図1の紙面に垂直な方向(図2の左右方向)を共振器本体10の横方向もしくは左右方向とする。
共振器本体10は、導波管の両端を閉蓋した構造のもの(いわゆる導波管形空洞共振器)である。この共振器本体10の幾何学的形状およびサイズ(寸法)は、一般的には、共振器本体10内で共振させる(定在波を発生させる)マイクロ波の周波数もしくは波長と、そのマイクロ波の定在波の電磁場モードとに応じて決定される。
本実施形態では、マイクロ波共振器2内で共振させるマイクロ波の周波数を例えば1GHz、そのマイクロ波の電磁場モードを例えばTE102モードとし、共振器本体10は、直方体の箱形状(いわゆる矩形導波管の両端を閉蓋した形状)に形成されている。なお、共振器本体10のサイズの設定例については後述する。
共振器本体10は、図2に示すように、横断面(共振器本体10の軸方向に垂直な断面)がコ字形状の半体10aと、横断面が逆コ字形状の半体10bとを図示しないねじなどの締結部材により接合することにより構成されている。従って、共振器本体10は、締結部材を取り外すことにより、2つの半体10a,10bに分割可能とされている。両半体10a,10bの分割面は、その法線方向が共振器本体10の横方向に一致し、且つ共振器本体10の軸心を含む面である。なお、共振器本体10の内部空間には、例えば空気が密封されている。但し、共振器本体10の内部空間を真空状態もしくはこれに近い状態にしてもよい。
ここで、共振器本体10のサイズの設定例を説明する。図示の如く、共振器本体10の横方向の長さ(詳しくは共振器本体10の内部空間の横方向の長さ)をa、共振器本体10の縦方向の長さ(詳しくは共振器本体10の内部空間の縦方向の長さ)をb、共振器本体10の軸方向の長さ(詳しくは共振器本体10の内部空間の軸方向の長さ)をLとおく。また、マイクロ波共振器2のカットオフ波長をλcとおく。なお、長さLを共振器本体10の共振器長という。
本実施形態では、a:b=2:1とされている。従って、b=a/2である。このとき、長さaは、例えば2a=1.6λcとなるように設定すればよい。具体的には、マイクロ波共振器2のカットオフ波長λcを、1.2GHzのマイクロ波の真空中での波長に相当する25cmとする(マイクロ波共振器2のカットオフ周波数を1.2GHzとする)と、長さaは20cm程度に設定すればよい。
また、共振器本体10の内部空間で共振するマイクロ波の真空中もしくは空気中での波長(自由空間での波長)をλ、そのマイクロ波の、共振器本体10の軸方向での波長(いわゆる管内波長。以下、共振器内波長という)をλgとおく。このとき、λgとλとの間には、次式(1)の関係が成立する。

λg=λ/√(1−(λ/2a)2) ……(1)

この場合、本実施形態では、マイクロ波の周波数が1GHzであるので、λ=30cmである。従って、前記の如くa=20cmとしたとき、上記式(1)により、λgは約45cmとなる。そして、共振器本体10内で、マイクロ波を共振させる(定在波を発生させる)ためには、基本的には、前記共振器長Lをλg/2の整数倍の長さに設定すればよい。
但し、共振器本体10の内部空間には、後述するようにガスセル6が設置される。この場合には、ガスセル6あるいはその内部のレーザ媒質によるマイクロ波の吸収が生じる。そして、その吸収の度合いは、ガスセル6内のレーザ媒質の種類などによって相違する。また、ガスセル6の誘電率は、共振器本体10の内部空間のうちの、ガスセル6の設置箇所以外の空間の誘電率(本実施形態では空気の誘電率)と異なる。このため、実際の共振器内波長(以下、実共振器内波長λgrという)は、式(1)で与えられる値と多少相違する。
そこで、本実施形態では、共振器本体10の共振器長L(共振器本体10の内部空間の軸方向の長さ)を、予想される実共振器内波長λgrの1/2の整数倍の長さよりも若干長めの値にしておく。例えば、共振器長Lをλgr/2の2倍の長さ(=λgr)よりも若干長めの値にしておく。そして、マイクロ波共振器2の実質的な共振器長(以下、実共振器長Lrという。図1参照)をショート板12a,12bにより調整し得るようにしている。
ショート板12a,12bは、共振器本体10の軸方向における両端部の壁面の代わりに、該共振器本体10内で共振させるマイクロ波の反射面を形成するものである。従って、共振器本体10の軸方向におけるショート板12a,12bの間隔が、マイクロ波共振器2の実共振器長Lrとなる。これらのショート板12a,12bは、それぞれ、その法線方向を共振器本体10の軸方向と同方向に向けて(共振器本体10の軸方向と垂直な姿勢で)、該軸方向に間隔を存して共振器本体10の内部空間に収容されている。共振器本体10の軸方向の両端部には、共振器本体10の外部から内部に向かってロッド14a,14bが摺動自在に挿入されている。これらのロッド14a,14bは、共振器本体10の中心軸上で延在し、共振器本体10の軸方向の両端部において、両半体10a,10bの間に介装されている。そして、これらのロッド14a,14bの先端部(共振器本体10の内部側の端部)にそれぞれショート板12a,12bが固定されている。
また、ショート板12a,12bは、共振器本体10の横断面と同様の方形状に形成され、その外周囲は、共振器本体10の内壁面とクリアランスを有している。そして、各ロッド14a,14bと一体に共振器本体10の軸方向に移動可能とされている。この移動によって、両ショート板12a,12bの間隔、すなわち前記実共振器長Lrが調整できるようになっている。この場合、本実施形態では、実共振器長Lrがλgr/2の2倍の長さになるように、すなわち、Lr=λgrとなるように両ショート板12a,12bの間隔があらかじめ調整されている。
補足すると、図1では、図示の便宜上、LをLrよりも大きめに記載しているが、実際には、LとLrとの差は微小である。従って、各ショート板12a,12bは、共振器本体10の軸方向の各端部の壁面に十分に近接している。また、本実施形態では、マイクロ波共振器2の実共振器長Lrを調整するために一対のショート板12a,12bを備えたが、いずれか一方のショート板12aまたは12bだけを備えるようにしてもよい。
また、本実施形態では、共振器本体10の横方向の長さaと縦方向の長さbとの比を2:1にした。これは、一般的に入手容易な方形導波管(矩形導波管)を共振器本体10に流用したためである。
マイクロ波共振器2は以上のように構成されているので、共振器本体10内にマイクロ波(本実施形態では1GHzのマイクロ波)を導入したとき、共振器本体10の軸方向で、図1の曲線aで示すような電場波形の定在波が形成されることとなる。つまり、その電場波形は、共振器本体10の軸方向で2つの腹を持つ定在波となる。従って、共振器本体10の軸方向におけるマイクロ波の電場の強度は、ショート板12a,12bの一方、例えばショート板12aの表面から、共振器本体10の軸方向に(1/4)λgrまたは(3/4)λgrの距離だけ離れた位置で最大となる。
なお、前記したように、実際には、各ショート板12a,12bは、共振器本体10の軸方向の各端部の壁面に十分に近接しているので、共振器本体10の軸方向におけるマイクロ波の電場の強度は、共振器本体10の内部空間の軸方向における一端の壁面から、共振器本体10の軸方向に(1/4)λgrまたは(3/4)λgrだけ離れた位置で概ね最大となる。
補足すると、本実施形態では、実共振器長Lrが実共振器内波長λgrに等しくなるようにしたが、共振器本体10内でマイクロ波を共振させるためには、前記したようにLrは、λgr/2の整数倍であればよい。この場合、共振器本体10内のマイクロ波の電場の強度が該共振器本体10の軸方向で最大もしくはほぼ最大となる位置は、一般的には、該共振器本体10の内部空間の軸方向の一端側の壁面またはショート板12a,12bのいずれか一方の表面(より一般的には、共振器本体10の軸方向の一端側で、電場の強度が0となる面)から、(λgr/2)・(n+(1/2))(n=0,1,2,……)の距離だけ該共振器本体10の軸方向に離れた位置である。
また、本実施形態では、共振器本体10内のマイクロ波の電磁場のモードがTE102モードであるので、共振器本体10の横断面上におけるマイクロ波の電場の強度は、共振器本体10の縦方向には変化せず、横方向で1つの腹を持つ波形となる。従って、共振器本体10の軸方向でマイクロ波の電場の強度が最大もしくはほぼ最大となる位置における該共振器本体10の横断面上での電場分布は、概ね図2に示す正弦波bとなる。この場合、共振器本体10の横方向における電場の強度は、この正弦波bの中心を通る軸上で最大となり、また、その軸上での電場の強度は、共振器本体10の縦方向で変化しない。
前記マイクロ波供給手段4は、共振器本体10の内部空間で共振させるマイクロ波(1GHz)を該共振器本体10に供給するものである。このマイクロ波供給手段4は、マイクロ波を出力するマイクロ波発振器16と、マイクロ波増幅器17と、アイソレータ18と、共振器本体10に装着されたコネクタ19とを備えている。なお、マイクロ波発振器16、マイクロ波増幅器17およびアイソレータ18は、共振器本体10の外部に配置され、マイクロ波発振器16の出力側がマイクロ波増幅器17およびアイソレータ18を介してコネクタ19に接続されている。また、アイソレータ18は、マイクロ波増幅器17からコネクタ19へのマイクロ波の伝播は許容するが、コネクタ19からマイクロ波増幅器17へのマイクロ波の伝播は阻止する機能を有するものである。
かかるマイクロ波供給手段4では、マイクロ波発振器16から出力されるマイクロ波をマイクロ波増幅器17により増幅した後、アイソレータ18を通過させてコネクタ19に入力するようにしている。
コネクタ19は、入力されたマイクロ波を共振器本体10内に放射するアンテナとしての機能を持つものであり、例えば同軸コネクタとしてのSMAコネクタ(SMA:Sub Miniature Type A)から構成されている。そして、該コネクタ19は、その放射部100を共振器本体10の内部空間(詳しくはショート板12a,12bの間の空間)に臨ませるようにして、該共振器本体10に装着されている。図示の例では、コネクタ19は、共振器本体10の縦方向の一端側の壁部に装着され、該共振器本体10の半体10a,10bとの間に介装されている。
なお、前記ショート板12a,12bを前記したように移動させて前記実共振器長Lrを調整する作業は、マイクロ波発振器4を動作させながら(コネクタ19の放射部100から共振器本体10の内部空間にマイクロ波を放射しながら)行なわれる。そして、このとき、共振器本体10の内部空間からコネクタ19への戻り電磁波(マイクロ波)が増大することがある。前記アイソレータ18は、このような戻り電磁波が、マイクロ波増幅器17やマイクロ波発振器16にまで伝播するのを防止し、該マイクロ波増幅器17やマイクロ波発振器16が戻り電磁波によって損傷を受けたりするのを防止するためのものである。
補足すると、前記マイクロ波発振器16およびマイクロ波増幅器17は、公知のパワーデバイス(例えばGaNパワーデバイス、SiCパワーデバイスなど)により構成すればよい。これらのパワーデバイスは、近年、小型化、低価格化が急速に進展している。したがって、これらのパワーデバイスを使用することで、マイクロ波発振器16およびマイクロ波増幅器17を小型且つ安価に構成することができる。また、マイクロ波発振器16およびマイクロ波増幅器17は、一体に構成されていてもよい。
前記ガスセル6は、密閉された管状のものであり、その軸心を共振器本体10の縦方向に向けて該共振器本体10内に収容されている。そして、このガスセル6には、所望の波長のレーザ光を得るように選定された種類の媒質(以下、本実施形態の説明では、レーザ媒質という)が封入されている。なお、ガスセル6は、従来の放電励起型のガスレーザのレーザ管(ガスチューブ)と異なり、放電を発生するための電極を持たない無電極構造のものである。
ガスセル6の材質は、一般的には、共振器本体10の内部空間で共振させるマイクロ波を損失なく透過し、また、ガスセル6内で発振させる所望の波長のレーザ光に対して透明性を有するものであることが望ましい。なお、レーザ光に対する透明性に関しては、ガスセル6のうち、レーザ光を透過させる窓部分(本実施形態では、ガスセル6の両端面部)だけが該レーザ光に対して透明性を有するものであってもよい。また、ガスセル6は、その内部のレーザ媒質と共にマイクロ波により加熱されて高温(例えば600℃)になるので、耐熱性も要求される。さらに、ガスセル6は、その内部で励起されるレーザ媒質と反応しないものであることが望ましい。従って、ガスセル6の材質は、これらの要求を考慮して選択される。本実施形態では、これらの要求を考慮し、ガスセル6は、石英ガラスにより形成されている。石英ガラスにより形成したガスセル6は、紫外領域、可視光領域、赤外領域、THz領域、マイクロ波領域など、幅広い波長領域の電磁波に対して透明性を有し、また、耐熱性にも優れている。さらに、種々様々のレーザ媒質と反応しにくい。なお、本実施形態では、ガスセル6のサイズは、例えば、その長さが100mm、外径が10mm、内径が8mm(肉厚が1mm)である。
補足すると、ガスセル6内で発振させるレーザ光の波長が赤外または遠赤外領域の波長である場合には、ガスセル6の窓部分(両端面部)の材質(窓材)として、ZnSe、高抵抗Si(フローティングゾーン法で作製)、またはサファイヤが適宜選択される。これは、赤外、遠赤外領域の光に対する透明性は石英ガラスよりも、これらの窓材の方が高いからである。なお、Siおよびサファイヤは、マイクロ波に対する透明性も高く、且つ耐熱性も高いので、ガスセル6の全体をこれらの材料により形成してもよい。ただし、このようにするとガスセル6が高価なものとなるので、上記の如く窓部分だけをSiまたはサファイヤにより形成することが好ましい。また、レーザ光の波長が可視光領域の波長、あるいは、紫外領域の波長である場合には、ガスセル6の材質は、サファイヤよりも石英ガラスの方が好ましい。このように、ガスセル6の材質は、その内部の媒質の励起によって発生させようとする光の波長に応じて(換言すれば、媒質の種類に応じて)、上記の要求をより好適に満たす材質を選定する。
また、ガスセル6は、その内部に封入されたレーザ媒質のレーザ発振(誘導放出)を発生させるために、該レーザ媒質が共振器本体10の内部空間のマイクロ波により効率よく励起されるような位置に配置することが望ましい。また、ガスセル6の配置位置は、ガスセル6内のレーザ媒質の局所的な加熱・励起ができるだけ発生せずに、ガスセル6内のレーザ媒質の全体が均一的に加熱・励起されるような位置であることが望ましい。
この場合、本実施形態では、前記したように、共振器本体10の内部空間のマイクロ波の電場の、該共振器本体10の軸方向での強度は、共振器本体10の内部空間の軸方向における一端の壁面、または、ショート板12a,12bのいずれかの表面から、共振器本体10の軸方向にλgr/4または3λgr/4だけ離れた位置でマイクロ波の電場の強度が最大もしくはほぼ最大になる。また、その位置での共振器本体10の横断面上での電場の強度は、前記したように、共振器本体10の横方向において、前記正弦波b(図2参照)の中心を通る軸上で最大となり、また、その軸上での電場の強度は、共振器本体10の縦方向で変化しない。
そこで、本実施形態では、ガスセル6を、共振器本体10の内部空間の軸方向における一端側の壁面(ショート板12a側の端部の壁面)からλgr/4の距離だけ離れた位置(もしくはその近傍位置)で、該ガスセル6の軸心が前記正弦波bの中心軸(共振器本体10の横断面の中心を通って該共振器本体10の縦方向に平行な軸)にほぼ一致するように共振器本体10内に配置した。
このような位置にガスセル6を配置することによって、ガスセル6内のレーザ媒質を、共振器本体10内のマイクロ波によって、該ガスセル6の軸心方向の位置によらずに均一的に、且つ効率よく加熱して励起することが可能となっている。また、ガスセル6の温度分布のむらが生じず、局所的な低温部が発生しにくいことから、レーザ媒質として金属蒸気を使用した場合であっても、レーザ発振中にその金属蒸気がガスセル6の内面に付着したりするのを防止できる。
このように共振器本体10内に配置したガスセル6は、本実施形態では、次のようにして、該共振器本体10に組付けられている。
すなわち、図1に示すように、共振器本体10の縦方向の両端部(図1の上端部および下端部)には、大略筒状の一対のガスセル保持部材22a,22bがそれらの軸心を共振器本体10の縦方向に向けて同軸心に装着されている。各ガスセル保持部材22a,22bは、共振器本体10の縦方向の各端部で両半体10a,10bの間に介装され、その一端部が共振器本体10の内部空間に挿入され、他端部が共振器本体10の外部に突出されている。そして、各ガスセル保持部材22a,22bは、その他端部の外周に形成されたフランジ部23を介して共振器本体10の外表面部に係止されている。また、各ガスセル保持部材22a,22bの軸心部の貫通孔は、該保持部材22a,22bの一端部側(共振器本体10の内部側)の大径孔部24と他端部側(共振器本体10の外部側)の小径孔部26とを同軸心に連通させて構成されている。大径孔部24の径は、ガスセル6の外径とほぼ同じとされ、小径孔部26の径は、大径孔部24よりも小さい径とされている。そして、各ガスセル保持部材22a,22bの大径孔部24にガスセル6の各端部が挿脱自在に嵌入されている。これにより、ガスセル6がその両端部に嵌合したガスセル保持部材22a,22bを介して共振器本体10に組み付けられている。この場合、共振器本体10を、2つの半体10a,10bに分離することで、ガスセル保持部材22a,22bをガスセル6と共に共振器本体10から取り外すことが可能とされ、さらに、それらのガスセル保持部材22a,22bをガスセル6から抜き取ることで、ガスセル6を交換することが可能となっている。これにより、ガスセル6は、交換可能にマイクロ波共振器2の共振器本体10に組付けられている。
なお、ガスセル保持部材22a,22bは、それぞれ、マイクロ波の吸収が少ない材質、例えばテフロン(登録商標)、ガラス、金属などの材質で形成されている。
また、各ガスセル保持部材22a,22bの小径孔部26は、ガスセル6内で発振するレーザ光を共振器本体10の内部空間から外部に導出するための光導出孔として機能するものであり、レーザ光の光軸上に位置している。以下、小径孔部26をレーザ光導出孔26ということがある。
ここで、レーザ光導出孔26の径は、共振器本体10の内部空間のマイクロ波が該レーザ光導出孔26を通って外部に放出されるのを防止し得るような径に設定されている。この場合、レーザ光導出孔26の径をφとおくと、λc/2>φという条件を満たすようにφを設定することで、マイクロ波が共振器本体10の内部空間からレーザ光導出孔26を通って外部に放出されるのを十分に防止できる。具体的には、本実施形態では、前記したようにマイクロ波共振器2のカットオフ波長λcを25cmに設定しているので、λc/2=12.5cmである。従って、レーザ光導出孔26の径φは、12.5cmよりも小さく設定されていればよい。また、レーザ光は、指向性があり、そのビーム径が小さいので、該レーザ光を共振器本体10の外部に導出させる上では、レーザ光導出孔26の径φは、5mm以下でも十分である。そこで、本実施形態では、レーザ光導出孔26の径φは、例えば5mmに設定されている。
ガスセル6に封入するレーザ媒質(気体または蒸気)としては、ガスレーザ用のレーザ媒質として一般に知られている種々様々なものを使用することができる。本実施形態では、ガスセル6内で発振させようとする所望のレーザ光の波長に応じてレーザ媒質の種類が選定される。そして、その選定されたレーザ媒質が、レーザ発振時にガスセル6内で適切な圧力(所望の波長のレーザ光を効率よく発振し得る圧力)になるようにガスセル6にあらかじめ封入される。
ここで、一般に、ガスレーザにあっては、適切なレーザ管(ガスチューブ)の内径Dと、レーザ媒質の圧力pと間には、次式(2)の相似則が成立することが知られている。

pD=c ……(2)

ここで、cは、レーザ媒質の種類に応じて定まる定数である。従って、レーザ発振時にこの式(2)を満足するように、ガスセル6にレーザ媒質を封入すればよい。なお、この場合、式(2)中のDは、ガスセル6の内径(本実施形態では8mm)である。
より具体的には、本実施形態のガスレーザ1を、例えば632.8nmの可視光波長のレーザ光を発振するHe−Neレーザとして構成する場合には、HeとNeとの混合比をHe:Ne=5:1とした混合ガスを、例えばpD=4.0Torr・mm(=533Pa・mm)という条件を満たすような圧力pでガスセル6に封入すればよい。なお、1Torr=133.322Paである。
また、例えば325nmの紫外域波長のレーザ光を発振するHe−Cdレーザ(ヘリウム−カドミウムレーザ)を構成する場合には、ガスセル6内におけるレーザ発振時のCdの蒸気圧が例えば2.2×10-2Torr(=2.9Pa)程度となるように、レーザ媒質としてのCd(金属)をガスセル6に封入すると共に、バッファガスとしてのHeを、例えばpD=50Torr・mm(=6.7×103Pa・mm)という条件をほぼ満たすような圧力pでガスセル6に封入すればよい。なお、ガスセル6内のCdは、レーザ発振時に共振器本体10の内部空間のマイクロ波によって加熱されて蒸気化されることとなるので、ガスセル6内に封入するCdは常温環境下では固体状態のままでよい。
また、9〜11μmの赤外領域のレーザ光を発するCO2レーザ(炭酸ガスレーザ)を構成する場合には、ガスセル6内におけるHe:N2:CO2レーザガスの混合比を8:1:1から12:3:1とした混合ガスを50Torr程度の圧力で封入し、マイクロ波で励起すればよい。
また、本実施形態では、THz領域の波長のレーザ光を発振するNeレーザ(発振波長:0.3〜150μm)、Heレーザ(発振波長:95.78μm,216.3μm)、水蒸気レーザ(発振波長:27.97μm〜220μm)、HCOOHレーザ(発振波長:390μm〜520μm)、HCNレーザ(発振波長:310μm〜340μm)を構成することもできる。この場合、例えば水蒸気レーザを例に採ると、レーザ発振時の水蒸気圧が例えば2.2×10-1Torr(=29.3Pa)程度となるように、レーザ媒質としての水(H2O)をガスセル6内に封入すると共に、バッファガスとしてのHeを、例えばpD=10Torr・mm(=1.3×103Pa・mm)という条件をほぼ満たすような圧力pでガスセル6に封入すればよい。
このように、ガスセル6に封入するレーザ媒質は、種々様々な種類のものを選定することができる。本実施形態のガスレーザでは、紫外領域からTHz領域にわたる広範囲の波長のレーザ光をガスセル6内で発振させることが可能である。
補足すると、THz領域の波長のレーザ光の発振は、レーザ媒質の分子振動間の遷移を利用するものであるので、レーザ媒質の分子を構成する原子の同位体を用いることによって、レーザ光の発振波長を変更することもできる。例えば水蒸気レーザを構成する場合、水分子の水素原子を重水素により構成した水蒸気(D2O)を用いることによって、レーザ光の波長を27.97μmから50.3μmに変更することができる。
前記レーザ共振器8は、ガスセル6内で励起されるレーザ媒質の誘導放出を発生させて、レーザ発振を促進すると共に、そのレーザ発振により発生するレーザ光の光軸を所定の方向(本実施形態ではガスセル6の軸心方向)に向けて、該レーザ光を共振器本体10の外部に出力させるものである。このレーザ共振器8は、共振器本体10の外部で各ガスセル保持部材22a,22bにそれぞれ取り付けられたミラーホルダー28a,28bと、これらのミラーホルダー28a,28bにそれぞれ保持されたレーザ共振器ミラー30a,30bとを備えている。
この場合、レーザ共振器ミラー30a,30bのうちのいずれか一方、例えばミラー30aは、これに前記ガスセル保持部材22aのレーザ光導出孔26を通って入射するレーザ光を100%反射(全反射)するミラーとされ、他方のミラー30bは、これに前記ガスセル保持部材22bのレーザ光導出孔26を通って入射するレーザ光の一部を透過させ、且つ残部を反射するミラーとされている。従って、ガスセル6内で発生したレーザ光は、レーザ共振器ミラー30a,30bの間で反射・干渉を繰り返し、その一部が、レーザ共振器ミラー30bを透過して、共振器本体10の外部に出力されるようになっている。この場合、レーザ光の一部を透過するレーザ共振器ミラー30bの反射率は、レーザ共振器8で発生する損失を考慮して決定され、概略98%〜70%の範囲に設定されている。
これらのレーザ共振器ミラー30a,30bは、そのあおりや、該ミラー30a,30bの間隔(レーザ共振器8の共振器長)を調整し得るようにミラーホルダー28a,28bに取り付けられている。そして、その調整をあらかじめ適切に行なっておくことにより、ガスセル6内で励起されたレーザ媒質の誘導放出が発生するようになっている。それにより、ガスセル6内でレーザ発振が発生してレーザ光が生成され、そのレーザ光の一部がレーザ共振器ミラー30a,30bのうちのミラー30bを通して出力される。この場合、レーザ光の光軸は、図1および図2に示す如く、ガスセル6の軸心方向(共振器本体10の縦方向)である。
なお、本実施形態では、レーザ共振器ミラー30a,30bを共振器本体10の外部に設けたが、共振器本体10の内部に設けるようにすることも可能である。但し、レーザ共振器ミラー30a,30bのあおりや、間隔を容易に調整する上ではレーザ共振器ミラー30a,30bを本実施形態の如く共振器本体10の外部に設けることが好ましい。
また、ガスセル6のレーザ光通過部分(本実施形態ではガスセル6の両端部)には、レーザ光の反射損失を低減させるために、ブリュースター角を保つように石英ガラス板を取り付けておくことが好ましい。このようにすると、より効率良くレーザ光を取り出すことができる。
また、紫外光、遠赤外光等をレーザ発振させる場合、ガスセル6の端面とレーザ共振器ミラー30a,30bとの間の空隙に存在する水蒸気等のガス成分が、紫外光、遠赤外光を強く吸収し、これが共振器内における損失の原因となって、レーザ発振が妨げられることが生じる。大気中で吸収を受ける波長の光をレーザ発振させたい場合には、この問題を回避するために、マイクロ波共振器2の全体を真空にするか、レーザ共振器ミラー30a,30bをガスセル6の端面とする必要が生じる。特に、レーザ共振器ミラー30a,30bをガスセル6の端面とする場合には、該共振器ミラーの角度調整が可能となるように、金属のフレキシブルリングを、レーザ共振器ミラー30a,30bとガスセル6との間に介装する必要がある。なお、ガラスと金属のフレキシブルリングとは、メタライズと呼ばれるプロセスによって溶着可能であるので、上記の構造は、比較的容易に達成される。
本実施形態のガスレーザ1は以上のように構成されているので、レーザ媒質を封入したガスセル6を共振器本体10に前記したように組付けた状態で、マイクロ波発振器16を起動すると、共振器本体10の内部空間にマイクロ波の定在波が形成される。そして、このマイクロ波によって、ガスセル6内のレーザ媒質が加熱・励起され、レーザ発振が発生する。さらに、そのレーザ発振によって生成されたレーザ光の一部は、レーザ共振器8のレーザ共振器ミラー30a,30bのうちの、ミラー30bを透過して、共振器本体10の外部に出力される。なお、この場合、レーザ媒質がCdなどの金属蒸気である場合には、ガスセル6内の固体金属がマイクロ波による加熱によって蒸気化することで、レーザ媒質としての金属蒸気がガスセル6内に生成される。また、レーザ媒質が例えば水蒸気である場合には、ガスセル6内の水(液体)がマイクロ波よる加熱によって蒸気化することで、レーザ媒質としての水蒸気がガスセル6内に生成される。
このとき、ガスセル6は前記したように配置されているので、ガスセル6内のレーザ媒質は、効率よく、且つ、均一的に加熱されて励起される。また、ガスセル6内の温度が均一的になって局所的な低温部分が発生しないので、レーザ媒質として金属蒸気を使用しても、その金属蒸気がガスセル6の内面に付着したりするのが防止される。そのため、マイクロ波からレーザ媒質へのエネルギー供給を均一的に安定して行なうことができる。従って、レーザ光を効率よく安定に出力させることができる。
また、ガスセル6を前記したように容易に交換でき、この交換によってレーザ媒質の種類を種々様々な種類に容易に変更することができる。このため、紫外領域からTHz領域にわたる広範囲の波長領域における種々様々な波長のレーザ光を発振させることができる。
さらに、ガスセル6は無電極構造であるので、ガスセル6の劣化や損傷が生じにくい。このため、ガスセル6の寿命を従来のガスレーザのレーザ管に比して大幅に長くすることができる。例えば、本実施形態のガスレーザ1のガスセル6は、30000時間以上の寿命を確保することができる。
また、放電によってレーザ媒質を励起するのではなく、マイクロ波によってレーザ媒質を励起するので、従来の放電励起型のガスレーザに比して、レーザ光の発振効率を高めることができる。
さらに、マイクロ波発振器16やマイクロ波増幅器17として、高出力で小型な半導体パワーデバイスを使用することができるので、従来のガスレーザのように大型な電源を必要としない。このため、小型且つ高出力なガスレーザ1を安価に提供できる。
また、レーザ媒質として、He、Ne、水蒸気、HCOOH、HCNなどを使用することにより、THz波領域の波長のレーザ光を発生させて出力することができる。従って、簡易で小型、且つ、長寿命のTHz波領域の光源を安価に提供できる。
なお、以上説明した実施形態のガスレーザ1では、レーザ光が連続的に出力されるものとなるが、レーザ共振器に、公知のQスイッチ機能、あるいは、モード・ロッキング(Mode-locking)機能を有するデバイスを備えることによって、パルス状のレーザ光を出力させるようにしてもよい。そして、その場合、2個以上のレーザ共振器ミラーを備えるようにしてもよい。
また、前記実施形態では、単一のガスセル6をマイクロ波共振器2内に配置したガスレーザ1を説明したが、ガスセルが単一である必要はない。例えば複数のガスセルを直列に配置(共振器本体10の軸心に直交する面上で、複数のガスセルを1列に配置)したり、並列に配置(共振器本体10の軸心方向と直交する方向に各ガスセルの軸心を向けて、共振器本体10の軸心方向に複数のガスセルを並べて配置)して、多数の波長の光をレーザ発振または発光させることも可能である。この場合、例えば2つのガスセルを並列に配置する場合には、共振器本体10の軸方向で、(1/4)λgrの位置と(3/4)λgrの位置とに(共振器本体10の軸方向で電場の強度が最大となる2つの位置に)それらのガスセルを配置すればよい。
次に、本発明の第2実施形態を図3および図4を参照して説明する。図3は、本実施形態の光源装置の構成を示す図、図4は該光源装置に備えたガスセルの断面図である。なお、本実施形態は、前記第1実施形態のものと一部の構成のみが相違するものであるので、第1実施形態と同一構成部分については、第1実施形態と同一の参照符号を使用し、詳細な説明を省略する。
図3を参照して、本実施形態の光源装置1’は、第1実施形態のガスレーザ1からレーザ共振器8を除去し、ガスセル6内の媒質の励起によって発生する光をそのまま(レーザ発振を行なわせずに)、マイクロ波共振器2の共振器本体10の外部に出力させるようにした光源装置である。以下、第1実施形態のガスレーザ1と相違する部分を中心に光源装置1’の構成を説明する。
この光源装置1’では、ガスセル6は、前記第1実施形態のガスセル保持部材22a,22bと異なる構造のガスセル保持部材40a,40bを介して共振器本体10に組み付けられている。ガスセル保持部材40a,40bは、その外形状は、それぞれ第1実施形態のガスセル保持部材22a,22bと同形状であり、共振器本体10の縦方向の各端部(図3の上端部、下端部)に、第1実施形態のガスセル保持部材22a,22bと同様に装着されている。すなわち、ガスセル保持部材40a,40bは、それらの軸心を共振器本体10の縦方向に向けて、共振器本体10の縦方向の各端部に同軸心に装着されている。そして、各ガスセル保持部材40a,40bは、共振器本体10の縦方向の各端部で該共振器本体10の両半体10a,10bの間に介装され、その一端部が共振器本体10の内部空間に挿入され、他端部が共振器本体10の外部に突出されている。また、各ガスセル保持部材40a,40bは、その他端部の外周に形成されたフランジ部42を介して共振器本体10の外表面部に係止されている。これらのガスセル保持部材40a,40bの材質は、第1実施形態のガスセル保持部材22a,22bと同じである。
一方、本実施形態のガスセル保持部材40a,40bのうち、ガスセル保持部材40aは、その軸心部に貫通孔が形成されておらず、共振器本体10の内部側の端面部の中心部にガスセル6の外径とほぼ同径の凹部44が形成されている。従って、ガスセル保持部材40aは、第1実施形態のガスセル保持部材22aの小径孔部26を埋めたような構造となっている。そして、この凹部44にガスセル6の一端部(図3の上端部)を挿脱自在に嵌入することで、該ガスセル6の一端部を保持している。
また、ガスセル保持部材40bは、その軸心部にガスセル6の外径とほぼ同径の貫通孔46が形成されている。そして、この貫通孔46に、ガスセル6の他端部(図3の下端部)を挿脱自在に嵌入することで、該ガスセル6の他端部を保持している。従って、貫通孔46は、ガスセル6に同軸に対向しており、ガスセル6内で媒質の励起によって発生する光は、該ガスセル6の貫通孔46を通って共振器本体10内から外部に出力されるようになっている。つまり、該貫通孔46は、本発明における光導出孔として機能する。
なお、ガスセル保持部材40bの貫通孔46は、例えば共振器本体10の内部側から、外部側に向かって拡径していくような形状に形成されていてもよい。
補足すると、貫通孔46(光導出孔)の径φは、マイクロ波が共振器本体10の内部空間からレーザ光導出孔26を通って外部に放出されるのを十分に防止するために、前記第1実施形態で説明した如く、λc/2>φという条件を満たすように設定される。この場合、本実施形態におけるガスセル6の外径は、前記第1実施形態と同じ(10mm)であるので、貫通孔46の径φも10mm程度である。また、共振器本体10のカットオフ波長は、本実施形態では、第1実施形態と同じ(25cm)である。従って、λc/2>φという条件が十分に満たされており、共振器本体10内のマイクロ波(1GHzのマイクロ波)が貫通孔46を通って外部に放出されるのを十分に防止できる。
本実施形態では、さらに、ガスセル6の外表面のうち、ガスセル保持部材40a側の端面6aと、該ガスセル6の外周面6cとには、換言すれば、ガスセル6のガスセル保持部材40b側の端面6bを除く外表面には、図4に示す如く、ガスセル6内で発生した光を反射する反射膜層6xが形成されている。該反射膜層6xは、ガスセル6内で発生した光が、共振器本体10の内部空間に放出されるの防止し、可能な限り、ガスセル6の一端面6bから貫通穴46を介して外部に導出されるようにするためのものである。なお、図4では、反射膜層6xは、図示の便宜上、大きめの厚さで記載しているが、実際には十分に薄い層である。
この反射膜層6xの材質としては、一般的には、ガスセル6内の媒質の励起によって発生する光が十分に反射し、且つ、共振器本体10のマイクロ波が十分に透過するような材質が選定される。
具体的には、ガスセル6内で発生させる光が、THz波領域の光、あるいは、遠赤外領域の光である場合には、例えばインジウムメタルを、ガスセル6の端面6bを除く外表面に0.05〜0.1μm程度の厚さで蒸着することで、反射膜装置6xを形成すればよい。
また、ガスセル6内で発生させる光が、可視光領域の光である場合には、例えばテフロン(登録商標)を、ガスセル6の端面6bを除く外表面に1〜10μm程度の厚さでコーティングすることで、反射膜層6xを形成すればよい。
また、ガスセル6内で発生させる光が、紫外領域の光である場合には、例えば硫酸バリウム(BaSO4)などから成るセラミック系粒子を、ガスセル6の端面6bを除く外表面にコーティングすることで、反射膜層6xを形成すればよい。
または、マイクロ波共振器2内(共振器本体10の内面)を、ガスセル6から発生する光が概ね100%反射されるような高反射率金属膜でコートした状態にしておけばよい。この場合、発生させる光が紫外光であれば銀コートが有効となり、赤外・遠赤外光であれば金コートが有効となる。このように、マイクロ波共振器2内で発生した光の吸収損失が無い状態にしておくことによって、貫通孔46から、より強度の強い光を取り出すことが可能となる。
また、本実施形態では、共振器本体10の外表面部には、前記貫通孔(光導出孔)46の箇所で集光レンズ48が装着されている。本実施形態では、該集光レンズ48は、ガスセル保持部材40bのフランジ部42に着脱自在に装着されている。この集光レンズ48は、ガスセル6内から該ガスセル6の端面6bおよび貫通孔46を通って共振器本体10の外部に導出される光を集光するためのものである。
該集光レンズ48は、ガスセル6内で発生する光に対して透過性の高い材質で形成されている。具体的には、ガスセル6内で発生させる光が、可視光領域あるいは紫外領域の光である場合には、例えば石英ガラスなどにより、集光レンズ48を形成すればよい。また、ガスセル6内で発生させる光が、赤外領域の光である場合には、例えばZnSe、Si結晶もしくはGe結晶などにより、集光レンズ48を形成すればよい。また、ガスセル6内で発生させる光が、THz波領域の光である場合には、例えばSi、ポリエチレン、石英ガラス、テフロン(登録商標)、ポリカーボネート、アクリル、ポリプロピレン、アセタールなどにより集光レンズ48を形成すればよい。
以上説明した以外の構成(マイクロ波共振器2の構成、共振器本体10のサイズ、ガスセル6の材質、ガスセル6の配置位置、ガスセル6内の媒質の種類およびその封入形態を含む)は、前記第1実施形態と同一である。
本実施形態の光源装置1は以上のように構成されているので、媒質を封入したガスセル6を共振器本体10に第1実施形態と同様に組付けた状態で、マイクロ波発振器16を起動すると、共振器本体10の内部空間にマイクロ波の定在波が形成される。そして、このマイクロ波によって、ガスセル6内の媒質が加熱・励起され、光を発生する。発生した光は、ガスセル6の一端面6bから貫通孔46(光導出孔)を通って共振器本体10の外部に放出され、さらに、集光レンズ48で集光された後、該集光レンズ48から放射される。
このとき、ガスセル6は第1実施形態と同様に共振器本体10内に配置されているので、ガスセル6内の媒質は、効率よく、且つ、均一的に加熱されて励起される。また、ガスセル6内の温度が均一的になって局所的な低温部分が発生しないので、媒質として金属蒸気を使用しても、その金属蒸気がガスセル6の内面に付着したりするのが防止される。そのため、マイクロ波から媒質へのエネルギー供給を均一的に安定して行なうことができる。従って、該媒質の励起、発光を効率よく安定に行なうことができる。
さらに、ガスセル6の一端面6b(窓部)を除く外表面には、前記反射膜層6xが形成されているので、ガスセル6内で発生した光は、共振器本体10内に無駄に散逸することなく、ガスセル6の一端面6bから貫通孔46を通って共振器本体10の外部に放出される。そして、その放出された光は、集光レンズ48により集光される。従って、十分な強度を持つ光を共振器本体10の外部に導出することができる。
また、ガスセル6は、第1実施形態と同様に容易に交換でき、この交換によって媒質の種類を種々様々な種類に容易に変更することができる。このため、紫外領域からTHz波領域にわたる広範囲の波長領域における種々様々な波長の光を得ることができる。
さらに、ガスセル6は無電極構造であるので、ガスセル6の劣化や損傷が生じにくい。このため、本実施形態の光源装置1’の寿命を長寿命なものとすることができる。
さらに、マイクロ波発振器16やマイクロ波増幅器17として、高出力で小型な半導体パワーデバイスを使用することができるので、小型且つ高出力な光源装置1’を安価に提供できる。
また、媒質として、He、Ne、水蒸気、CH3OH、HCOOH、HCNなどを使用することにより、THz波領域の波長の光を発生させて出力することができる。従って、簡易で小型、且つ、長寿命のTHz波領域の光源を安価に提供できる。
ここで、He−Neガス(He:Ne=5:1)を用いて、ガス圧1.2×102Pa、マイクロ波パワー500Wの条件下で得られるTHz領域の発光スペクトルを図5に示す。図5に示すように、非常に鋭いスペクトル線が多数観測される。これらはすべて、中性Ne原子が示す発光スペクトルである。なお、これらのスペクトルの同定については、例えば文献「PROGRESS IN QUANTUM ELECTRONICS」(Volume1/Edited by J.H.Sanders and K.W.H.Stevens/PERGAMON PRESS)に示されている。
なお、以上説明した各実施形態では、マイクロ波の周波数を1GHzとしたが、異なる周波数のマイクロ波を使用してもよい。例えばより高い周波数のマイクロ波を使用してもよい。使用するマイクロ波の周波数が高いほど、共振器本体10の共振器長を短くできるので、マイクロ波共振器2をより小さくできる。例えば、10GHzのマイクロ波を使用した場合には、1GHzのマイクロ波を使用した場合に比べて、マイクロ波共振器2の全体的な体積を1/1000(1/10×1/10×1/10)程度にすることができる。従って、例えば10cm×10cm×10cm以下の大きさの小型且つ高出力なガスレーザを提供することもできる。
また、使用するマイクロ波の周波数は、媒質の種類によって、異なるようにしてもよい。
また、前記各実施形態では、マイクロ波共振器2におけるマイクロ波の電磁場モードとしてTE102モードを採用したが、それ以外の電磁場モードを採用してもよい。
その際、マイクロ波共振器2内におけるガスセル6の最適位置は、共振器2の電磁場モードに応じて適宜変化するので、これらを考慮した設定を行なう必要がある。
また、前記各実施形態では、マイクロ波共振器2の共振器本体10として、横断面が方形状のもの(方形空洞共振器)を使用したが、横断面が円形の円形空洞共振器、横断面がドーナツ形状のドーナツ型空洞共振器、横断面が凹形状の凹型空洞共振器を使用してもよい。いずれの共振器でも、その内部空間のマイクロ波の電磁場モードに対応させて、該電磁場が最大となるような位置もしくはその近傍位置にガスセルを配置することで、効率よくガスセル内の媒質の励起・発光を効率よく行なうことができる。
また、前記各実施形態では、ガスセル6を一定径の管状に形成したが、例えば、該ガスセルの長手方向の中間部で径が最大になるような形状等、該ガスセルの長手方向(軸方向)で径の値が変化するような形状に形成されていてもよい。
本発明の第1実施形態の光源装置としてのガスレーザの構成を示す図。 図1のII−II線断面図。 本発明の第2実施形態の光源装置の構成を示す図。 図3の光源装置に備えたガスセルの断面図。 第2実施形態においてHe−Neガスを用いた場合のTHz領域の発光スペクトルの例の例を示す図。
符号の説明
1…ガスレーザ(光源装置)、1’…光源装置、2…マイクロ波共振器、4…マイクロ波供給手段、6…ガスセル、6x…反射膜層、8…レーザ共振器、12a,12b…ショート板、16…マイクロ波発振器、18…アイソレータ、26,46…光導出孔、48…集光レンズ。

Claims (10)

  1. 気体または蒸気を媒質として、該媒質を励起することにより光を発生させる光源装置において、
    マイクロ波の定在波を発生させる内部空間を有するマイクロ波共振器と、該マイクロ波共振器の内部空間にマイクロ波を供給するマイクロ波供給手段と、前記媒質が封入され、該マイクロ波共振器の内部空間に配置された管状のガスセルとを備え、マイクロ波共振器の内部空間に発生させたマイクロ波の定在波により前記ガスセル内の媒質を励起することにより光を発生させ、その発生させた光を前記マイクロ波共振器に設けた光導出孔を介して該マイクロ波共振器の外部に出力させるようにした光源装置であって、
    前記マイクロ波共振器の内部空間での前記マイクロ波の定在波の電磁場モードは、該マイクロ波共振器の内部空間の横断面上の一方向において電場の定在波の腹が生成されずに、該電場の強度が一定となると共に、該横断面上で該一方向と直交する方向において電場の定在波の腹が生成されて該電場の強度が変化するモードであり、前記ガスセルは、その軸心を前記一方向に向け、且つ、該一方向と直交する方向で電場の強度が最大となる位置に該ガスセルの軸心が存するように前記マイクロ波共振器の内部空間に配置されていることを特徴とする光源装置。
  2. 前記マイクロ波共振器の内部空間での前記マイクロ波の定在波の波長である管内波長をλgとしたとき、前記ガスセルは、前記マイクロ波の定在波の進行方向において、前記マイクロ波共振器の内部空間の一端側の、該マイクロ波の定在波の電場の強度が0となる位置から、(λg/2)・(n+(1/2))(但し、n:0以上の整数)により与えられる距離の位置またはその近傍位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の光源装置。
  3. 前記マイクロ波共振器は、前記マイクロ波の定在波の進行方向における前記内部空間の長さである共振器長を調整するための少なくとも1つのショート板を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の光源装置。
  4. 前記ガスセルは、交換可能に前記マイクロ波共振器に組付けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光源装置。
  5. 前記マイクロ波供給手段は、少なくとも前記マイクロ波を出力するマイクロ波発振器と、該マイクロ波発振器と前記マイクロ波共振器との間に介装されたアイソレータとを備え、該マイクロ波発振器の出力をアイソレータを介して前記マイクロ波共振器に供給する手段であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光源装置。
  6. 前記ガスセル内で発生した光を共振させてレーザ光を発振させるレーザ共振器が前記マイクロ波共振器に組み付けられ、前記光導出孔は、該レーザ光の光軸上で前記マイクロ波共振器に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光源装置。
  7. 前記光導出孔が、前記ガスセルの一端部から出射する光を通すように該ガスセルの一端部に対向して前記マイクロ波共振器に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光源装置。
  8. 前記ガスセルの一端部を除く外面部に、該ガスセル内で発生した光を反射する反射膜層が形成されていることを特徴とする請求項7記載の光源装置。
  9. 前記マイクロ波共振器の外部に前記光導出孔を介して出力される光を集光する集光レンズが該光導出孔の箇所で該マイクロ波共振器に装着されていることを特徴とする請求項7または8記載の光源装置。
  10. 前記媒質は、遠赤外領域の光を発生する種類の媒質であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光源装置。
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