JP4799313B2 - 両面研磨装置および両面研磨装置におけるワークとキャリアとの重なり検知方法 - Google Patents

両面研磨装置および両面研磨装置におけるワークとキャリアとの重なり検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、両面研磨装置および両面研磨装置におけるワークとキャリアとの重なり検知方法に関する。
両面研磨装置は、研磨布が貼り付けられた上定盤と下定盤との間隙に、キャリアのワーク保持孔内に納められたワークを置き、上記間隙にスラリーを供給するとともに、キャリアに遊星運動を、上定盤に所定の研磨圧を加えながら上定盤と下定盤とに回転運動を与えることによって、ワークを研磨するものである。
このような両面研磨装置によるワークの研磨においては、ワークがキャリヤのワーク保持穴内にきちんと正確に嵌合していることが重要な前提である。ワークが少しでもワーク保持穴からはみ出していて、キャリヤと重なったまま、研磨作業にはいると、ワークあるいはキャリヤが破損することになる。
このため、特許文献1乃至特許文献4に見られるように、ワークがキャリアのワーク保持穴からはみ出してキャリヤに重なっていることを検知するためのワークとキャリアとの重なり検知技術が開発されてきている。
上記特許文献1に開示の技術では、独立のアームにワークとキャリアとの重なり検知用センサを設け、ワークとキャリアとの重なりを検知するときには、このアームをキャリア上に回動させてワーク上面の位置を検知するようにしている。
また、特許文献2、3に開示の技術では、研磨のため上定盤を降下させたとき、ワークとキャリアとが重なっている場合には、上定盤が所定の位置まで降下しないことを利用している。
さらに、特許文献4に開示の技術では、ワークの搬入・搬出装置における搬送ヘッドの各チャック手段との対応位置に、これを取り囲むように重なり検出手段を設け、重なり検出手段の2つのセンサによってワークとキャリヤとが重なっているか否かを検出するようにしている。
そして、上記特許文献1、4のものにおいてワークとキャリアとの重なり検知を行うとき、別体の装置をキャリア上にもってこなければならず、このために一定の時間が必要となるとともに特別な装置を両面研磨装置に設けなければならないという問題がある。
また、特許文献2、3のものにおいて、ワークとキャリアとの重なり検知は、上定盤あるいはこれを支持する加圧シリンダの所定箇所を測定することにより行っているので、それほど精密な測定ができず、特に薄いワークを研磨対象とするときには必ずしも正確な検知が期待できないという問題があった。
両面研磨装置には、上記ワークとキャリアとの重なり検知の問題とは別に、ワークに対する研磨量のコントロールが重要な問題となる。通常、ワークの研磨量は研磨時間によって監視されるが、これで不充分な場合、研磨量自体を検知することが必要になる。このために特許文献5乃至特許文献7に見られるように研磨機に定寸装置を備えつけることが試みられている。
特許文献5のマグネスケールを用いた自動定寸装置では、上定盤の下降変位量をワークの研磨量として推定する構成であるので、上下定盤が磨耗すると、測定値に誤差が生じる。つまり、上下定盤が磨耗すると、上定盤の下降変位量は、ワークの研磨量と上下定盤の磨耗量との和となり、ワーク厚さを正確に測定することができない。また、プローブを上定盤と一体回転するチップに接触させた構成であるので、チップの回転でプローブの接触端が磨耗し、測定誤差を発生するおそれがある。このため、マグネスケールを用いた場合の定寸精度は±4〜5μm程度であり、±3μm以下の精度を出すのは難しかった。
これに対して、渦電流センサを用いた特許文献6の自動定寸装置では、渦電流センサから下定盤に磁場を放射することで、下定盤と上定盤との距離を検出する構成であるので、下定盤の摩耗分も含めて測定が可能であり、マグネスケールを用いた定寸より測定誤差が減少するため、±3μm以下の精度でワークを測定することができる。しかしながら、この自動定寸装置では、下定盤の表面に砥石層や研磨布が存在するグラインディング装置やポリッシング装置等の研磨装置では、砥石層や研磨布の摩耗や変形により測定値に誤差が生じるため、渦電流センサによる正確な測定ができなかった。
さらに、特許文献7に示されるものでは、アルミニウムのような渦電流が生じることのできる導電性ワークに対しては利用可能であるが、半導体ウエハーのような通常では導電性のないワークに対しては適用できないという問題があった。
上記のような問題に鑑み、本願発明者らは、先に、特願2005−050297号および特願2005−050404号に係る発明を行った。この発明の定寸方法及び定寸装置は、導電性のないワークに対しても利用でき、研磨布の摩耗等に対して実質的に影響を受けないで、精度の高い定寸性能を発揮できる特徴を有している。
特開昭62−114871号公報 特開平02−106269号公報 特開平04−025371号公報 特開平08−294863号公報 特公昭64−004126号公報 特公昭63−009943号公報 特開平10−202514号公報
本発明は、本願発明者らが発明した上記定寸装置等において使用しているセンサを用いるだけで、他に特別な装置を使用することなく、ワークとキャリアとの重なりを検知できるようにすることを課題とするものである。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、機台、上記機台に回転可能に支持された下定盤、上記機台に回転可能に支持され、外歯を備えたサンギア、上記機台に回転可能に支持され、内歯を備えたインターナルギア、上記サンギアの外歯と上記インターナルギアの内歯とに噛合するための外歯、及び、ワークを納めるためのワーク保持孔を備えるとともに、上記下定盤上に載置されるキャリア、上記下定盤および上記キャリアの上部にあって、上記ワーク保持孔に納められたワークに対して、研磨圧を加えると共に、回転可能に支持されている上定盤、上記下定盤、上記サンギア、上記インターナルギア、及び、上記上定盤を回転駆動するため、単一あるいはそれぞれのための複数の駆動源を備えた駆動機構、上記ワークと上記下定盤との研磨部、及び、上記ワークと上記上定盤との研磨部にスラリーを供給するためのスラリー供給機構、及び、上記上定盤に形成された空所内に設けられ、上記キャリアの上表面までの距離を検出するためのセンサであって、少なくとも2つ以上が上記上定盤の回転中心を挟んで実質的に互いに対向する位置に配置されている複数のセンサを備えた両面研磨装置におけるワークとキャリアとの重なり検知方法であって、上記キャリアのワーク保持孔内にワークを装填して上記上定盤を降下させた後、上記センサによって、測定対象までの距離を検出したとき、センサの少なくとも一つにおいて、予め設定された基準値から外れた値が検出されたとき、ワークとキャリアとが重なっているものと判断することを特徴とするワークとキャリアとの重なり検知方法である。
第2番目の発明は、機台、上記機台に回転可能に支持された下定盤、上記機台に回転可能に支持され、外歯を備えたサンギア、上記機台に回転可能に支持され、内歯を備えたインターナルギア、上記サンギアの外歯と上記インターナルギアの内歯とに噛合するための外歯、及び、ワークを納めるためのワーク保持孔を備えるとともに、上記下定盤上に載置されるキャリア、上記下定盤および上記キャリアの上部にあって、上記ワーク保持孔に納められたワークに対して、研磨圧を加えると共に、回転可能に支持されている上定盤、上記下定盤、上記サンギア、上記インターナルギア、及び、上記上定盤を同一軸線上で回転駆動するため、単一あるいはそれぞれのための複数の駆動源を備えた駆動機構、上記ワークと上記下定盤との研磨部、及び、上記ワークと上記上定盤との研磨部にスラリーを供給するためのスラリー供給機構、及び、上記上定盤に形成された空所内に設けられ、上記キャリアの上表面までの距離を検出するためのセンサであって、少なくとも2つ以上が上記上定盤の回転中心を挟んで実質的に互いに対向する位置に配置されている複数のセンサを備えた両面研磨装置におけるワークとキャリアとの重なり検知方法であって、上記キャリアのワーク保持孔内にワークを装填して上記上定盤を降下させた後、上記センサによって、測定対象までの距離を検出したとき、少なくとも2つ以上のセンサ間において、検出値に差があるとき、ワークとキャリアとが重なっているものと判断することを特徴とするワークとキャリアとの重なり検知方法である。
第3番目の発明は、第1番目又は第2番目の発明のワークとキャリアとの重なり検知方法において、上記センサは渦電流センサであることを特徴とするワークとキャリアとの重なり検知方法である。
第4番目の発明は、機台、上記機台に回転可能に支持された下定盤、上記機台に回転可能に支持され、外歯を備えたサンギア、上記機台に回転可能に支持され、内歯を備えたインターナルギア、上記サンギアの外歯と上記インターナルギアの内歯とに噛合するための外歯、及び、ワークを納めるためのワーク保持孔を備えるとともに、上記下定盤上に載置されるキャリア、上記下定盤および上記キャリアの上部にあって、上記ワーク保持孔に納められたワークに対して、研磨圧を加えると共に、回転可能に支持されている上定盤、上記下定盤、上記サンギア、上記インターナルギア、及び、上記上定盤を同一軸線上で回転駆動するため、単一あるいはそれぞれのための複数の駆動源を備えた駆動機構、上記ワークと上記下定盤との研磨部、及び、上記ワークと上記上定盤との研磨部にスラリーを供給するためのスラリー供給機構、上記上定盤に形成された空所内に設けられ、上記キャリアの上表面までの距離を検出するためのセンサであって、少なくとも2つ以上が上記上定盤の回転中心を挟んで実質的に互いに対向する位置に配置されている複数のセンサ、及び、上記駆動機構および上記スラリー供給機構を制御するための制御機構を備えた両面研磨装置であって、上記制御機構は、更に、上記キャリアのワーク保持孔内にワークを装填して上記上定盤を降下させた後、上記センサによって、測定対象までの距離を検出したとき、(1)センサの少なくとも一つにおいて、予め設定された基準値から外れた値が検出された場合又は(2)少なくとも2つ以上のセンサ間において、検出値に差がある場合ワークとキャリアとが重なっているものと判断するワークとキャリアとの重なり検知機能を備えた制御機構であることを特徴とする両面研磨装置である。
第5番目の発明は、第4番目の発明の両面研磨装置において、上記センサは渦電流センサであることを特徴とする両面研磨装置である。
本発明によれば、本願発明者らが発明した上記定寸装置において使用している渦電流センサを用いるだけで、他に特別な装置を使用することなく、ワークとキャリアとの重なりを検知できるという効果を奏する。
図1は、本発明が適用された両面研磨装置1の要部を示す縦断面図である。図2は、図1のA−Aから見たときの平面図である。図3、図4、図5は、図1の要部拡大図であって、それぞれ、ワークとキャリアとが重なっていない場合のもの、ワークとキャリアとが重なっている場合のものの一例、および、他の例である。
両面研磨装置1は次のような構成を備えている。上定盤11、下定盤12、サンギア13及びインターナルギア14は、機台10上に同一の軸線の周りに回転可能に支持されている。これらの上定盤11、下定盤12、サンギア13及びインターナルギア14には、それぞれ、第1駆動ギア11d、第2駆動ギア12d、第3駆動ギア13d、及び、第4駆動ギア14dが回転動力を伝達する上では一体に結合されており、これらのギアには、それぞれ、第1モータM1、第2モータM2、第3モータM3及び第4モータM4からの回転動力が伝達される。ここではこの駆動機構102について、4つのモータの場合が示されているが、これを一つのモータとし、これから歯車等を介して動力を分岐させて各ギアを駆動するようにすることもできる。
上定盤11の下側の平坦な面と下定盤12の上側の平坦な面には、研磨布17が貼り付けられ、上定盤11と下定盤12とがその平坦な面が向かい合うように配置される。この向かい合う面の間隙には、キャリア15が配置され、このキャリア15は上記サンギア13の有する外歯及び、上記インターナルギア14の内歯と噛合する外歯を備えており、被加工物の厚さよりも薄く作られている。
上記上定盤11と、上記第1駆動ギア11dとは、適宜の位置で上方に向かって係合及び離脱できるように構成されている。上定盤11側だけを吊り部材21とビーム101に設けられた適宜のリフト手段により上方に持ち上げることができ、上定盤11を持ち上げた際に空いた空間からキャリア15が入れられる。
このとき、上記サンギア13の外歯と上記インターナルギア14の内歯とに、キャリア15の外歯を噛合させる。キャリア15には多数のワーク保持孔が設けられており、これらのワーク保持孔内には、平板状のワーク16が嵌装される。上定盤11と下定盤12の間隙には、不図示のスラリー供給機構からスラリーが供給される。
上定盤11には複数の空所が設けられ、各空所の中に渦電流センサ22が挿入されている。渦電流センサ22は下方を向けられており、渦電流センサ22の検出基準位置に対する導電性材料からなるキャリア15の表面151までの距離を検出する。渦電流センサ22の取り付け位置が分かっているため、上定盤11に対するキャリア15の表面までの距離を検出できる。
制御機構30は、後述のワークとキャリアとの重なり検知動作の制御を行うと共に、検知動作の後においては、定寸制御を行う。定寸制御は、渦電流センサ22に基づいて研磨量を監視し、予めセットされた目的研磨量だけ研磨が進行したとき駆動機構102を停止させるものであり、先の出願の主題をなすものである。本発明において重要なのは、定寸制御の内容ではなく、定寸制御で用いられる渦電流センサ22が、重なり検知において使用されることが重要である。なお、この渦電流センサ自体の検出原理については特許文献6に記載されているので、ここでは説明しない。
研磨時には、キャリア15を研磨布17が貼付された下定盤12上に置くとともに、キャリア15の外歯をサンギア13、インターナルギア14に噛合させる。キャリア15のワーク保持孔にワーク16をセットし、上定盤11を降下させる。上定盤11を降下させてから、制御機構30は後述するワークとキャリアとの重なり検知動作を実行する。
上記重なり検知動作により、制御機構30によってワーク16とキャリアとが重なっていないことが確認された後、スラリー供給機構から上定盤11と下定盤12との間隙にスラリーを供給するとともに、上定盤11、下定盤12、サンギア13、インターナルギア14を回転駆動する。これにより研磨が開始する。すなわち、キャリア15は、サンギア13とインターナルギア14によって回転されるので、ワーク16は遊星運動しながら上定盤11、下定盤12の研磨布17、上定盤11からの研磨圧及びスラリーの作用によって研磨される。以上の研磨作用はごく普通のものであって、特別の研磨ではない。
図6は本実施例の重なり検知動作を示すフローチャートであり、図1から図5を参照しながら図6を用いて本実施例の重なり検知動作を説明する。
定寸動作がスタートする(S00)と制御機構30は、初期設定を入力するようにうながし、作業者は諸パラメータを設定入力する(S01)。既にセットされている各キャリア15は、設定入力によって設定されたそれぞれの位置および角度(自転角度)を占めるように移動し、各ワーク保持孔内にそれぞれワーク16が装填される(S02)。ワーク16の装填作業は、人手(作業者)によることもロボットなどの自動装填装置によることも可能である。
ワーク保持孔内へのワーク16の装填が終わると(あるいは、終わったことを知らせると)、制御機構30は、上定盤11を降下させる(S03)。上定盤11が降下したとき、上定盤11は、下定盤12上に在るワーク16の上に更に載った状態になる。ワーク保持孔内へのワーク16の装填は、図3に示されるようにワーク16が水平な状態が正常である。
ついで、ステップ(S04)に入り、各渦電流センサによってキャリアの表面位置までの距離を検出し、ステップS05に進む。上記ステップS05において行われるワークとキャリアとの重なり検知は、以下のようなものである。
両面研磨装置1の加工原理から、キャリア15は少なくともワーク16の厚さと等しいかそれよりも薄い。ワーク16は、このようにきわめて薄いキャリアに開けられたワーク保持孔に納めなければならない。ワーク装填時に先の洗浄液が残っていたような場合には、特にワーク16がこの液に浮かぶような形で浮動するなどして、図4に示されるように、ワーク16の周縁部あるいは全体が、ワーク保持孔近傍のキャリア15上に乗り上げる、あるいは、逆に図5のようにワークがキャリア15の下にもぐりこむようなことが容易に起こりうる。
降下した上定盤11からキャリア15の表面までの距離は、上記乗り上げ、あるいは、もぐりこみ(つまり、ワークとキャリアの重なり)が生じた場合とこれが生じなかった場合とで異なることになる。したがって、渦電流センサ22の基準位置からャリア15の表面位置までの距離dも重なりの有無で異なるため、渦電流センサ22の測定値もそれぞれの場合で異なる。重なりが生じたとき(異常時)には、正常な場合の値(基準値)から外れた測定値が得られることになる。基準値はこの2つの場合が識別できる程度の適宜の大きさとする。
ワークとキャリアとの重なりが、両面研磨装置1内の全てのワークに関して発生するわけではないため、基本的には渦電流センサ22は、両面研磨装置1に装填されるキャリアの数だけ設けるのが望ましい。しかしながら、コストの面から渦電流センサ22の数を少なくすることができる。渦電流センサ22の数をただ一つにした場合には、上、下定盤の回転中心を挟んで、渦電流センサ22とは反対側、あるいはその近傍、で重なりが生じたときには、実質的に検出できない。
このため、図2に示すように、最低でも2つの渦電流センサ22を、上定盤(あるいは下定盤)の回転中心を挟んで実質的に互いに対向する位置に配置する必要がある。渦電流センサ22を配置しなかった位置のワークだけに重なりが生じた場合でも、この配置によって、2つの渦電流センサ22の測定値から重なり検出が可能である。2つの測定値から重なりを検出する2つの方法を以下に示す。
(1)少なくとも一つのセンサにおいて、予め設定された基準値から所定量以上外れた値が検出されたとき、ワークとキャリアが重なっていると判断する。この場合、重なりが2つのセンサの位置の中間の領域で生じた場合でも、上記所定量を適正に選べば、両方あるいはどちらかのセンサに重なりを示す検出値が現れる。
(2)2つ(2つ以上のセンサを設けたときは、2つ以上)のセンサ間において検出値を比較したとき、検出値に差があるとき、ワークとキャリアが重なっていると判断する。これは、ワークとキャリアが重なっている場合、全てのセンサにおいて、等しい検出値がえられる確率がきわめて少ないことから、実質的にこれでも重なり検出が可能である。
なお、上記「2つの渦電流センサ22を上定盤の回転中心を挟んで実質的に互いに対向する位置に配置する」とあるなかで「実質的に」としている意味は、キャリアの数が奇数の場合、言葉どおりに「回転中心を挟んで互いに対向する位置に配置する」ことができないからである。この場合には、回転中心を挟んで互いに対向する位置に近い位置に配置することを意味している。
上記基準値と検出値との比較による重なり検知、又は、上記複数の検出値同士の比較による重なり検知によってワークとキャリアとの重なりが検知されたとき(yes時)、制御機構30は上定盤11を上昇させると共に、アラーム音等により作業者にワークとキャリアとの重なりが検知されたことを知らせる(S051)。作業者はワークを正しくワーク保持孔に再セットし、再セットが完了したことをスイッチ等によって制御機構30に知らせる(S052)。
これにより制御はS03に還り同様の動作が繰り返されるなかで、S05においてワークとキャリアとの重なりが検知されなかったとき(no時)、制御機構30は、駆動機構102、および、スラリー供給機構にそれぞれ動作を開始させる。これにより研磨が開始し、進行する(S06)。
研磨が終了すると、制御機構30は駆動機構102、および、スラリー供給機構の動作を停止させ、上定盤11を上昇させた後、人手(作業者)あるいはロボットなどの自動搬送装置によってワークを取り出す(S07)。そして、再びステップS02に還って同様の作業が繰り返される。
実施例では、定寸制御については説明しなかったが、この定寸制御は、上記フローチャートのステップS06内に組み込むことが可能である。上記実施例では、基準値と検出値との比較による重なり検知と複数の検出値同士の比較による重なり検知の一方を行うことにより重なりを検知するようにしているが、両方の重なり検知を採用することも可能である。
実施例では、キャリアを導電性材料からなるものとして渦電流センサを用いた例を示したが、渦電流センサに限らず光学式、超音波式センサを使用することも可能である。この場合、キャリアは導電性材料からなる必要はない。また、センサによる距離測定の測定対象をキャリアの上面としているが、ワークの上面、下定盤の上面等でもよい。
実施例に示されるように、本発明は、本願発明者らが発明した定寸装置において使用している渦電流センサあるいは他のセンサを用いるだけで、他に特別な装置を使用することなく、ワークとキャリアとの重なりを検知できるという効果を奏する。
図1は、本発明が適用された両面研磨装置1の要部を示す縦断面図である。 図2は、図1のA−Aから見たときの平面図である。 図3は、図1の要部拡大図であって、ワークとキャリアとが重なっていない場合のものである。 図4は、図1の要部拡大図であって、ワークとキャリアとが重なっている場合(乗り上げ)のものである。 図5は、図1の要部拡大図であって、ワークとキャリアとが図4とは逆の関係で重なっている場合(もぐり込み)のものである。 図6はワークとキャリアとの重なり検知の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 両面研磨装置
10 機台
101 ビーム
102 駆動機構
11 上定盤
11d 第1駆動ギア
12 下定盤
12d 第2駆動ギア
13 サンギア
13d 第3駆動ギア
14 インターナルギア
14d 第4駆動ギア
15 キャリア
151 キャリアの表面、表面位置
16 ワーク
17 研磨布
21 吊り部材
22 渦電流センサ
30 制御機構
M1 第1モータ
M2 第2モータ
M3 第3モータ
M4 第4モータ

Claims (5)

  1. 機台、
    上記機台に回転可能に支持された下定盤、
    上記機台に回転可能に支持され、外歯を備えたサンギア、
    上記機台に回転可能に支持され、内歯を備えたインターナルギア、
    上記サンギアの外歯と上記インターナルギアの内歯とに噛合するための外歯、及び、ワークを納めるためのワーク保持孔を備えるとともに、上記下定盤上に載置されるキャリア、
    上記下定盤および上記キャリアの上部にあって、上記ワーク保持孔に納められたワークに対して、研磨圧を加えると共に、回転可能に支持されている上定盤、
    上記下定盤、上記サンギア、上記インターナルギア、及び、上記上定盤を回転駆動するため、単一あるいはそれぞれのための複数の駆動源を備えた駆動機構、
    上記ワークと上記下定盤との研磨部、及び、上記ワークと上記上定盤との研磨部にスラリーを供給するためのスラリー供給機構、及び、
    上記上定盤に形成された空所内に設けられ、上記キャリアの上表面までの距離を検出するためのセンサであって、少なくとも2つ以上が上記上定盤の回転中心を挟んで実質的に互いに対向する位置に配置されている複数のセンサ
    を備えた両面研磨装置におけるワークとキャリアとの重なり検知方法であって、
    上記キャリアのワーク保持孔内にワークを装填して上記上定盤を降下させた後、上記センサによって、測定対象までの距離を検出したとき、センサの少なくとも一つにおいて、予め設定された基準値から外れた値が検出されたとき、ワークとキャリアとが重なっているものと判断すること
    を特徴とするワークとキャリアとの重なり検知方法。
  2. 機台、
    上記機台に回転可能に支持された下定盤、
    上記機台に回転可能に支持され、外歯を備えたサンギア、
    上記機台に回転可能に支持され、内歯を備えたインターナルギア、
    上記サンギアの外歯と上記インターナルギアの内歯とに噛合するための外歯、及び、ワークを納めるためのワーク保持孔を備えるとともに、上記下定盤上に載置されるキャリア、
    上記下定盤および上記キャリアの上部にあって、上記ワーク保持孔に納められたワークに対して、研磨圧を加えると共に、回転可能に支持されている上定盤、
    上記下定盤、上記サンギア、上記インターナルギア、及び、上記上定盤を同一軸線上で回転駆動するため、単一あるいはそれぞれのための複数の駆動源を備えた駆動機構、
    上記ワークと上記下定盤との研磨部、及び、上記ワークと上記上定盤との研磨部にスラリーを供給するためのスラリー供給機構、及び、
    上記上定盤に形成された空所内に設けられ、上記キャリアの上表面までの距離を検出するためのセンサであって、少なくとも2つ以上が上記上定盤の回転中心を挟んで実質的に互いに対向する位置に配置されている複数のセンサ
    を備えた両面研磨装置におけるワークとキャリアとの重なり検知方法であって、
    上記キャリアのワーク保持孔内にワークを装填して上記上定盤を降下させた後、上記センサによって、測定対象までの距離を検出したとき、少なくとも2つ以上のセンサ間において、検出値に差があるとき、ワークとキャリアとが重なっているものと判断すること
    を特徴とするワークとキャリアとの重なり検知方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のワークとキャリアとの重なり検知方法において、
    上記センサは渦電流センサであること
    を特徴とするワークとキャリアとの重なり検知方法。
  4. 機台、
    上記機台に回転可能に支持された下定盤、
    上記機台に回転可能に支持され、外歯を備えたサンギア、
    上記機台に回転可能に支持され、内歯を備えたインターナルギア、
    上記サンギアの外歯と上記インターナルギアの内歯とに噛合するための外歯、及び、ワークを納めるためのワーク保持孔を備えるとともに、上記下定盤上に載置されるキャリア、
    上記下定盤および上記キャリアの上部にあって、上記ワーク保持孔に納められたワークに対して、研磨圧を加えると共に、回転可能に支持されている上定盤、
    上記下定盤、上記サンギア、上記インターナルギア、及び、上記上定盤を同一軸線上で回転駆動するため、単一あるいはそれぞれのための複数の駆動源を備えた駆動機構、
    上記ワークと上記下定盤との研磨部、及び、上記ワークと上記上定盤との研磨部にスラリーを供給するためのスラリー供給機構、
    上記上定盤に形成された空所内に設けられ、上記キャリアの上表面までの距離を検出するためのセンサであって、少なくとも2つ以上が上記上定盤の回転中心を挟んで実質的に互いに対向する位置に配置されている複数のセンサ、及び、
    上記駆動機構および上記スラリー供給機構を制御するための制御機構
    を備えた両面研磨装置であって、
    上記制御機構は、更に、
    上記キャリアのワーク保持孔内にワークを装填して上記上定盤を降下させた後、上記センサによって、測定対象までの距離を検出したとき、
    (1)センサの少なくとも一つにおいて、予め設定された基準値から外れた値が検出された場合又は
    (2)少なくとも2つ以上のセンサ間において、検出値に差がある場合
    ワークとキャリアとが重なっているものと判断するワークとキャリアとの重なり検知機能を備えた制御機構であること
    を特徴とする両面研磨装置。
  5. 請求項4に記載の両面研磨装置において、
    上記センサは渦電流センサであること
    を特徴とする両面研磨装置。
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