JP4798706B2 - 補強部材及びマスク用部材 - Google Patents

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Description

本発明は、補強部材及びマスク用部材に関し、さらに詳しくは、マスク用部材の耐久性を向上させることのできる補強部材及びそれを備えたマスク用部材に関する。
コンピュータ、デジタルビデオカメラ関連機器、デジタルスチルカメラ関連機器、コンパクトディスク関連機器、ミニディスク関連機器、デジタルバーサタイルディスク(DVD)関連機器、移動体通信関連機器等のポータブル機器等に使用される電子部品、例えば、インダクタ等は、プリント回路基板等に実装され、発振回路の構成要素等として、ポータブル機器等に実装される。例えば、インダクタは、一般に、電子部品用部材に、無電解めっき法等によって内部電極が形成され、コイルが螺巻され、さらに所望により外部電極等が形成されて、ポータブル機器等に実装される。
電子部品は、通常小型であるから、生産性と製造された製品の均質性とを両立させるため、電子部品用部材を保持するマスク用部材を用いて、製造され、搬送され、又は、保存等される。このようなマスク用部材として、例えば、図7に示されるように、弾性部材32と、前記弾性部材32に形成され、電子部品用部材を挿入して前記電子部品用部材外表面の一部をマスクする穴部33とを有し、前記弾性部材32は、前記穴部33を開口する開口部を備えた平板状の補強部材31を内包していることを特徴とするマスク用部材30が挙げられる(特許文献1の請求項11参照。)。
このようなマスク用部材は、弾性部材の保持孔に電子部品用部材が繰り返し挿入され、取り外されるから、電子部品用部材の挿入及び取り外し時に、弾性部材には強い外力が作用し、特に、マスク用部材の周辺部に位置する弾性部材には大きな応力が集中する。弾性部材に大きな応力が繰り返し集中すると、弾性部材に亀裂が生じて破損し、又は、弾性部材が補強部材から剥離するという問題があった。
特開2005−256035号公報
この発明は、このような従来の問題点を解消し、マスク用部材の耐久性を向上させることのできる補強部材及びそれを備えたマスク用部材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、電子部品用部材を挿入保持する複数の保持孔を有する弾性部材に内蔵される補強部材であって、複数の貫通孔が配列されて成るところの、配列方向に平行で、かつ、最外列に配列された貫通孔に接する外側の接線で囲繞される貫通孔集合部と、前記貫通孔集合部を囲繞する周辺部から隅部を除外して成る外側領域に形成されたところの、前記弾性部材が貫入する貫入孔とを備え、前記貫入孔は、前記外側領域の長手方向に対して0°を超えて90°未満の角度で延在する補強リブを介して配列され、前記外側領域の仮想面積に対して13〜55%の面積を有することを特徴とする補強部材であり、
請求項2は、前記角度は、45°である請求項1に記載の補強部材であり、
請求項3は、前記補強リブは、格子状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の補強部材であり、
請求項4は、電子部品用部材を挿入保持する複数の保持孔を有する弾性部材と、請求項1〜3のいずれか1項に記載の補強部材とを備え、前記補強部材は、前記保持孔が前記貫通孔を貫通するように、前記弾性部材に内蔵されてなる、挿入保持した前記電子部品用部材から電子部品を製造するのに使用されるマスク用部材である。

この発明に係る補強部材は、その外側領域に所定の面積を有する貫入孔が形成され、この貫入孔に弾性部材が貫入するように、弾性部材に内蔵されるから、補強部材の周辺部、特に外側領域近傍に位置する弾性部材に大きな応力が繰り返し集中しても、その弾性部材の亀裂、破損及び補強部材からの剥離を防止することができ、その結果、マスク用部材の耐久性を向上させることができる。したがって、この発明によれば、マスク用部材の耐久性を向上させることのできる補強部材及びそれを備えたマスク用部材を提供することができる。
この発明の一実施例である補強部材及びマスク用部材を、図面を参照して、説明する。
この発明の一実施例である補強部材1は、後述する弾性部材10に内蔵されて、マスク用部材20(図5等参照。)を構成し、このマスク用部材20は、電子部品の製造方法、例えば、電子部品用部材をめっきする工程等の製造工程に加えて、電子部品用部材又は電子部品を保持して、搬送する工程又は保存等に使用される。このマスク用部材1は、電子部品用部材をめっきする工程に特に有利に使用される。ここで、電子部品としては、例えば、インダクタ、コンデンサ、抵抗器等が挙げられ、電子部品の材料である電子部品用部材としては、例えば、インダクタの場合には、フェライト等で形成された、角柱状及び円柱状等の筒部からなる筒状体、若しくは、角柱状及び円柱状等の筒部の少なくとも一端部に鍔部を有する垂直断面T字型及びH字型の筒状体(例えば、図6参照。)等のフェライトコア、薄板状体をなすフェライトコア等が挙げられる。これらの電子部品及び電子部品用部材(この発明において、電子部品用部材には電子部品を含み、以下、電子部品用部材等と称することがある。)の大きさは、特に限定されないが、近年の小型化及び/又は薄型化された電子部品及び電子部品用部材においては、電子部品及び電子部品用部材は、例えば、フェライトコアとして、前記筒部の直径又は側面の幅が0.5mm、前記筒部の高さ(長さ)が1.0mm程度で、前記鍔部の側面の幅が0.9mm、前記鍔部の高さ(長さ)が0.3mm程度である、前記垂直断面H字型の筒状体フェライトコアが挙げられる。
前記補強部材1は、後述する弾性部材10を平滑な形状に維持する。補強部材1は、図1及び図2に示されるように、矩形の板状体をなし、貫通孔集合部2と、周辺部3とを備えている。前記貫通孔集合部2は、複数の貫通孔6が配列されて成る、貫通孔6の集合部であって、貫通孔6の配列方向に平行で、かつ、最外列に配列された貫通孔6に接する外側の接線L(図1において、L、L、L及びL)で囲繞されてなる集合部である。この貫通孔集合部2は、補強部材1の内部に位置していればよく、補強部材1の中心と貫通孔集合部2の中心とが一致していなくてもよい。図1に示されるように、貫通孔集合部2は、補強部材1の略中央に位置し、補強部材1の中心と貫通孔集合部2の中心とが一致しているのが好ましい。
貫通孔6は、図2に示されるように、補強部材1を貫通している。補強部材1に貫通孔6が形成されると、電子部品用部材等を、弾性部材10の保持孔11に容易に挿入し、保持孔11から容易に抜き取ることができる。貫通孔6は、通常、後述する保持孔11が配列されたパターンと同一のパターンで穿孔され、補強部材1においては、保持孔11と同様に、貫通孔6が縦横に所定の間隔をおいて碁盤目状に配列されている。なお、貫通孔集合部2の四隅それぞれには、作業性等を考慮して、3個の貫通孔が形成されていない。
貫通孔6の配列間隔は、前記電子部品用部材等である筒状体における筒部の直径又は側面の幅(以下、筒部の直径又は側面幅と称することがある。)及び筒部の高さ(長さ)、鍔部の大きさ等によって、任意に調整することができるが、好ましくは、保持孔11と同じ間隔に調整される。
貫通孔6を水平面で切断したときの断面形状は、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、矩形、多角形等の形状を任意に選択することができるが、電子部品用部材等を挿入保持させるときの作業性等に優れる点で、保持孔11の断面形状と同一形状に形成されるのが特によい。補強部材1においては、貫通孔6の断面形状は略円形とされている。
貫通孔6の内径は、筒状体における筒部の直径又は側面幅及び筒部の高さ(長さ)、鍔部の大きさ等によって、任意に調整することができ、好ましくは、保持孔11の内径よりも大きく、かつ、保持孔11に電子部品用部材等を容易に挿入し、抜き取ることができる程度の内径に調整される。例えば、貫通孔6の内径は、電子部品用部材等における保持孔11に挿入される筒部の直径又は側面幅に対して3〜9倍程度に調整される。この貫通孔6は、図1及び図2に示されるように、貫通孔6の垂直断面において、略均一の内径を有している。なお、貫通孔21の内径は、貫通孔21が円形断面である場合だけではなく、多角形断面である場合をも含む。
補強部材1の前記周辺部3は、図1に示されるように、補強部材1における四つの隅部4と、前記隅部4間に位置する四つの外側領域5とから成り、隅部4と外側領域5とが交互に配置されている。この周辺部3は、後述するマスク用部材20が挿入保持する電子部品又は電子部品用部材等の数、大きさ等に応じて、所望の面積を有しているが、補強部材1の全表面積に対して10〜30%の面積を有するのが、マスク用部材20が挿入保持する電子部品の生産性が高く、外側領域5に貫入孔7を形成しても、補強部材1の強度が大きく低下しない点で、好ましい。生産性と強度とをよりバランスよく両立することができる点で、周辺部3は、補強部材1の全表面積に対して20%以上の面積を有するのがより好ましい。
前記隅部4は、補強部材1又はマスク用部材20の作業性を向上させるのに使用される。隅部4は、より詳細には、図1に示されるように、二つの前記接線Lと、これらの接線Lの交点に直近の補強部材1における角部とで形成されて成る領域、換言すると、二つの前記接線Lの交点からこの交点に直近の補強部材1の外縁に下した二つの垂線と、前記交点に直近の補強部材1における角部とで形成されて成る領域である。
前記外側領域5は、図1に示されるように、一つの前記接線Lと、この接線Lに垂直に交差する二つの接線Lとで形成されて成り、前記貫通孔集合部2に隣接する領域、換言すると、一つの前記接線Lと、この接線Lに交差する別の接線Lとの交点からこの交点に直近の補強部材1の外縁に下した二つの垂線とで形成されて成る領域である。この外側領域5は、隅部4との合計面積が補強部材1の全表面積に対して10〜30%となればよいが、外側領域5は、周辺部3の全表面積に対して70〜90%の面積を有するのが、マスク用部材が挿入保持する電子部品の生産性が高く、貫入孔7を形成しても、補強部材1の強度が大きく低下しない点で、好ましい。生産性と強度とをよりバランスよく両立することができる点で、外側領域5は、周辺部3の全表面積に対して80〜90%の面積を有するのがより好ましい。
外側領域5は、補強部材1を貫通し、図5に示されるように、弾性部材10に補強部材1が内蔵されたときに弾性部材10が貫入する貫入孔7が形成される領域である。貫入孔7は、補強部材1に形成される外側領域5のうち、少なくとも二つの外側領域、好ましくは対向する少なくとも二つの外側領域に形成されていればよいが、図1に示されるように、補強部材1が対称構造になり、補強部材1の周辺部3近傍における弾性部材10の亀裂、破損及び補強部材1からの剥離を効果的に防止することができる点で、各外側領域5それぞれに、形成されるのが好ましい。
前記貫入孔7は、外側領域5の仮想面積、つまり、外側領域5に貫入孔7が形成されていないと仮定したときの外側領域5における面積に対して13〜55%の総面積を有する。換言すると、補強部材1を投影したときの貫入孔7の総投影面積が、外側領域5の仮想面積に対して13〜55%の面積を有する。貫入孔7が前記範囲の面積比を有すると、補強部材1の強度を維持しつつ、弾性部材の亀裂、破損及び補強部材からの剥離を防止することができる。マスク用部材20の耐久性を著しく向上させることができる点で、貫入孔7は、外側領域5の仮想面積に対して15〜50%の総面積を有するのが好ましく、20〜45%の総面積を有するのがより好ましく、30〜40%の総面積を有するのが特に好ましい。
ここで、貫入孔7の面積比は、貫入孔7が形成された外側領域5それぞれにおいて、各外側領域5の仮想面積に対する、貫入孔7の面積比として、算出された値であってもよいが、補強部材1が有する外側領域5の総仮想面積に対する、貫入孔7の総面積の面積比として、算出するのが好ましい。
外側領域5に形成される貫入孔7は、前記面積比を有していれば、その数、大きさ、開口部の径、形状及び配置状態等は特に限定されず、所望のように、形成することができる。ただし、外側領域5に形成される貫入孔7それぞれは、後述する弾性部材10、つまり、この弾性部材10を形成する材料が貫入孔7に貫入可能な程度の径を有しているのが好ましい。貫入孔7に弾性部材10が貫入すると、マスク用部材20としたときに、マスク用部材20の耐久性を所望のように向上させることができる。
このような貫入孔7の一例を挙げると、図1に示されるように、補強部材1の各外側領域5に、各外側領域5の長手方向に対して約45°傾斜してなる格子状に形成された補強リブ8を介して、前記長手方向に所定の間隔をおいて配列された、三種の貫入孔7a、7b及び7cが挙げられる。
貫入孔7の別の一例が図3に示されている。なお、図3においては、補強部材1の外側領域5のうち、一つの外側領域5のみが示されている。図3(a)に示される補強部材1Aは、その外側領域5Aに、外側領域5Aの長手方向に所定の間隔をおいて配列された楕円形の貫入孔7dが複数形成されている。この貫入孔7dは、楕円形に限られず、円形又は多角形であってもよい。また、図3(b)に示される補強部材1Bは、その外側領域5Bに、外側領域5Bの長手方向に直交する補強リブ8bを介して、前記長手方向に所定の間隔をおいて配列された、二種の貫入孔7e及び7fが複数形成されている。さらに、図3(c)に示される補強部材1Cは、その外側領域5Cに、外側領域5Cの長手方向にほぼ直交する補強リブ8c及び前記長手方向に延在する補強リブ8dを介して、前記長手方向に所定の間隔をおいて、前記長手方向に略垂直な方向に二列で配列された、二種の貫入孔7g及び7hが複数形成されている。
貫入孔7のまた別の一例として、図示しないが、外側領域5に、外側領域5の長手方向に垂直な方向に所定間隔をおいて配列された、外側領域5の長手方向に延在する複数のスリット状の貫入孔、及び、外側領域5の長手方向に所定間隔をおいて配列された、外側領域5の長手方向に対して所定の角度で延在する複数のスリット状の貫入孔等が挙げられる。
外側領域5に形成される貫入孔7は、任意に配置することができるが、外側領域5の長手方向に対して所定の角度で延在する補強リブを介して配列されるのが、補強部材1における強度を維持しつつ、マスク用部材20の耐久性を向上させることができる点で、好ましい。このような貫入孔7の配列としては、例えば、図1に示される貫入孔7の配列、図3(a)〜(c)に示される貫入孔7の配列、及び、外側領域5の長手方向に所定間隔をおいて配列された、その長手方向に対して所定の角度で延在する複数のスリット状の貫入孔等が挙げられる。
さらに、外側領域5に形成される貫入孔7の配列は、格子状に形成された補強リブを介して、貫入孔7が配列されているのが、補強部材1の強度を維持しつつ、マスク用部材20の耐久性をより向上させることができる点で、好ましい。このような貫入孔7の配列としては、例えば、図1に示される貫入孔7の配列、及び、図3(c)に示される貫入孔7の配列等が挙げられる。
特に、外側領域5に形成される貫入孔7の配列は、外側領域5の長手方向に対して所定の角度(例えば、0°を超えて90°未満の角度)で延在し、格子状に形成された補強リブ8を介して、貫入孔7が配列されているのが、補強部材1の十分な強度を維持しつつ、マスク用部材20の耐久性を著しく向上させることができる点で、好ましい。このような貫入孔7の配列としては、例えば、図1に示される貫入孔7の配列等が挙げられる。
前記補強部材1は、弾性部材10の厚さ、電子部品用部材等の長さ及び生産性等を考慮して、その大きさ及び厚さが設定される。補強部材の厚さは、例えば、筒部の高さが1.0mm程度である電子部品用部材等の場合には、0.5〜1mmに設定される。
補強部材1は、弾性部材10を平滑な形状に維持することのできる材料で形成されていればよく、このような材料として、金属及び樹脂等が挙げられる。具体的には、金属として、ステンレス鋼、炭素鋼、アルミニウム合金、ニッケル合金等が挙げられ、樹脂として、例えば、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、及びポリ塩化ビニル等が挙げられる。補強部材1は、加工性、操作性の観点から、ステンレス鋼、ポリフェニレンスルフィド樹脂で形成されるのがよい。
補強部材1は、弾性部材10を平滑な形状に維持する強度を有している必要があるが、外側領域5に貫入孔7が形成されていないと仮定したときの補強部材における仮想強度に対して28〜90%の強度を有しているのが好ましい。補強部材1が前記範囲の強度を有している場合には、電子部品用部材等を弾性部材に挿入及び抜き取る際にも、弾性部材を平滑な状態に維持することができ、作業性に優れる。この効果をより一層高い水準で満足させられる点で、補強部材1は、前記仮想強度に対して30%以上の強度を有しているのがより好ましく、50%以上の強度を有しているのが特に好ましく、一方、85%以下であるのがより好ましい。
ここで、補強部材1の強度は、以下のようにして測定される。補強部材1の強度を測定するにあたって、補強部材1における一辺の長さに対して約5%の幅を有する試験体載置部材を二本準備し、また、直径10mmの円筒形をなしたステンレス鋼(SUS304)製の接触棒を、その軸方向略中央部の周側面で、取り付けたデジタルフォースゲージ(商品名:ZP−50N、(株)イマダ製)とを備えた荷重測定装置を用意する。次いで、二本の試験体載置部材における外側両端面間の距離が補強部材の一辺の長さと同じ長さになるように試験体載置部材を設置し、試験体載置部材上に補強部材1を固定する。次いで、補強部材1の略中央部に、試験体載置部材に平行に接触棒を降下させ、次いで、補強部材1に対して垂直方向に接触棒に荷重をかけて、接触棒が5mm下方に移動したときの、デジタルフォースゲージにより測定される荷重を読み取る。この操作を、複数の補強部材1を用いて行い、得られる複数の荷重を算術平均し、得られる平均値を補強部材1の強度とする。
前記弾性部材10は、図4及び図5に示されるように、矩形の板状体をなし、電子部品用部材等を挿入保持、好ましくは貫入保持する複数の保持孔11を有する。この弾性部材10は、補強部材1を被覆し、すなわち、補強部材1を内蔵して、保持孔11に挿入、好ましくは貫入された電子部品用部材等を、保持する。弾性部材10は、図5に示されるように、補強部材1の貫通孔6内に貫入しているのが、弾性部材10と補強部材1との密着性に優れ、電子部品用部材等の挿入及び抜き取りが容易に行える点で、好ましい。
弾性部材10は、図4及び図5に示されるように、所定のパターンで穿孔され、弾性部材10を貫通する保持孔11を有する。保持孔11は、図4に示されるように、縦横に所定の間隔をおいて碁盤目状に配列され、その四隅それぞれには、作業性等を考慮して、3個の貫通孔が形成されていない。保持孔11の配列間隔は、前記筒部の直径又は側面の幅(以下、筒部の直径又は側面幅と称することがある。)及び筒部の高さ(長さ)、鍔部の大きさ等によって、任意に調整することができ、好ましくは、高い生産効率を実現することのできる程度の間隔に調整される。例えば、保持孔11の配列間隔は、前記筒部の直径又は側面幅に対して4〜10倍程度に調整される。
保持孔11を水平面で切断したときの断面形状は、特に限定されず、例えば、円形、楕円形、矩形、多角形等の形状を任意に選択することができるが、マスク効果が優れる点で、電子部品用部材等における保持孔11に挿入される部分の断面形状と同一形状に形成されるのがよい。弾性部材1においては、保持孔11の断面形状は略円形とされている。
保持孔11の内径は、前記筒部の直径又は側面幅及び筒部の高さ(長さ)、鍔部の大きさ等によって、任意に調整することができる。例えば、保持孔11の内径は、電子部品用部材等における保持孔11に挿入される前記筒部の直径又は側面幅に対して、0.5〜0.9倍程度に調整される。保持孔11は、図5に示されるように、保持孔11の垂直断面(軸線断面)において、略同一の内径を有しているが、略中心部から端部近傍に向けて内径が漸次小さくなるように形成されてもよい。なお、保持孔31の内径は、保持孔31が円形断面である場合だけではなく、多角形断面である場合をも含む。
弾性部材10は、生産性及び電子部品用部材等の長さ等を考慮して、その大きさ及び厚さが調整される。弾性部材10の厚さは、例えば、電子部品用部材等の保持孔11に挿入される部分、例えば、筒部の長さに対して、1.0〜1.5倍であるのが好ましく、例えば、電子部品用部材等の保持孔31に挿入される部分、例えば、筒部の長さが1.0mm程度である場合には、1.0〜1.5mmに調整される。
弾性部材10は、電子部品の製造方法、例えば、電子部品用部材のめっき工程に使用されるから、製品の均質性を実現し、また、弾性部材10の表面がめっきされないように、その表面は平滑であるのが好ましく、鏡面とされているのがより好ましい。その表面を鏡面にするには、弾性部材10を鏡面金型によって成形する方法、成形後の表面を常法に従って研磨処理する方法等を選択すればよい。
弾性部材10は、電子部品用部材等を挿入及び/又は抜き取る際に弾性変形し、かつ、破損しないように、所定の伸び、引張強さ及び硬度を有しているのが好ましい。例えば、JIS K6249に規定の切断時伸び(引張速度500mm/min)は、200〜1000%であるのが好ましく、500〜900%であるのが特に好ましく、JIS K6249に規定の引張強さ(引張速度500mm/min)は、5〜15MPaであるのが好ましく、7〜14MPaであるのが特に好ましく、JIS K6253に規定の硬度(JIS A)は、20〜60であるのが好ましく、22〜40であるのが特に好ましい。
弾性部材10は、弾性変形し、電子部品用部材等を挿入保持することのできる材料で形成されていればよく、このような材料として、ゴム及びエラストマー等が挙げられる。具体的には、シリコーンゴムが挙げられる。シリコーンゴムの中でも、高重合度の線状ポリジメチルシロキサン若しくはその共重合体を架橋してゴム弾性を付与したシリコーンゴム、又は、耐酸性のシリコーンゴムが好ましい。高重合度の線状ポリジメチルシロキサンを架橋したシリコーンゴムとしては、例えば、商品名「KE530−U」(信越化学工業株式会社製)等を入手することができる。
マスク用部材20は、図4及び図5に示されるように、保持孔11が貫通孔6を貫通するように、好ましくは貫通孔6の中心軸と保持孔11の中心軸が一致して保持孔11が貫通孔6を貫通するように、弾性部材10が補強部材1を被覆し、補強部材1が弾性部材10に内蔵される。
マスク用部材20は、次のようにして、製造される。まず、補強部材1は、前記金属又は樹脂等によって、所望の大きさに切り出された後、複数の貫通孔6及び貫入孔7を研削、グラインダー処理、やすり仕上げ、エッチング等によって、所定のパターンに配列して、穿設されて、製造される。又は、補強部材1は、所望のパターンに配列された貫通孔6及び貫入孔7を有するように成形された後、同様に研磨して、製造される。次いで、補強部材1と、弾性部材10を形成することのできる前記ゴム又はエラストマー等とを、保持孔11を形成可能な金型を用いて、一体成形して、マスク用部材20が製造される。又は、保持孔11を形成可能な金型を用いて、弾性部材10を形成することのできる前記ゴム又はエラストマー等を成形し、弾性部材10を製造した後、補強部材1を弾性部材10の所定の位置に内蔵し、弾性部材10を接着して、製造することもできる。なお、補強部材1と弾性部材10とを密着させるために、補強部材1に予めプライマ等を塗布してもよい。
マスク用部材20の使用方法を、電子部品用部材をめっきする方法を例にして、説明する。まず、めっきされる電子部品用部材22を準備する。電子部品用部材22は、例えば、図6に示されるようなフェライトコア22を用いることができ、このフェライトコア22は、両端部に正方形の角柱をなす2つの鍔部23と、両鍔部23を接続する円柱状をなす筒部24とを有する円柱状体であり、中心軸を通る垂直面によって切断された断面がH型になっている。このフェライトコア22は、例えば、全長が約1.6mm、筒部24の直径が0.5mm、筒部24の高さ(長さ)が1mm及び鍔部23の一辺の長さが0.9mmに形成されている。フェライトコア22は、脱脂処理、粗面化処理及び触媒化処理等が前処理として行われていてもよい。また、厚さが1.4mm、保持孔11の内径はフェライトコア22の筒部24の直径に対して0.5〜0.9倍に設定されたマスク用部材20を準備する。
次いで、図6に示されるように、フェライトコア22を、マスク用部材20を貫通するように、保持孔11に強制的に貫入し、マスク用部材20に貫入保持させる。ここで、マスク用部材20の厚さは筒部24の長さよりも長く調整されているにもかかわらず、図6に示されるように、フェライトコア22の鍔部23がマスク用部材20の両表面に突出するように貫入され、かつ、保持孔11の内径はフェライトコア22の筒部24の直径に対して0.5〜0.9倍に設定されているにもかかわらず、筒部24が保持孔11に貫入されているから、鍔部23の筒部24側表面(裏面)及び筒部24の周側面は弾性部材10の弾性力によって確実にマスクされる。
このようにして、フェライトコア22を貫入保持した状態で、マスク用部材20と共にフェライトコア22をめっき液に浸漬する。そうすると、鍔部23の表面及び側面は、マスク用部材20によってマスクされていないから、めっき液に接触し、めっきされ、一方、鍔部23の裏面及び筒部24の周側面は、マスク用部材20によってマスクされているから、めっき液に接触せず、めっきされない。次いで、マスク用部材20から電極が形成されたフェライトコア22を強制的に抜き取り、常法に従って、後処理を行い、インダクタを製造することができる。
このような電子部品用部材22をめっきする際、及び、電子部品用部材等22又は電子部品等を搬送、保存等する際等に、マスク用部材20を用いると、弾性部材10の保持孔11に電子部品用部材等22を強制的に挿入し、及び強制的に抜き取るときに、弾性部材10の周辺部には大きな応力が集中する。このマスク用部材20は、補強部材1を内蔵しているから、補強部材1の外側領域5に形成された貫入孔7に弾性部材10が貫入して、補強部材1と弾性部材20との結合力が著しく向上し、その結果、外側領域5の近傍に位置する弾性部材10に大きな応力が繰り返し集中しても、弾性部材10の亀裂、破損及び補強部材1からの剥離を防止することができる。すなわち、マスク用部材20は、高い耐久性を発揮する。
マスク部材20が高い耐久性を発揮して、弾性部材10の亀裂、破損及び補強部材1からの剥離を防止することができると、電子部品用部材等22の挿入保持を確実に行うことができるから、マスク部材20の生産性を長期間にわたって維持することができ、また、高いマスク性能を維持することができるから、製品の均質性を長期間にわたって確保することができる。
補強部材1は、その外側領域5それぞれに同じように配列された貫入孔7が形成されているが、この発明において、補強部材は、すべての外側領域に同じように配列された貫入孔が形成される必要はなく、補強部材は、それぞれの外側領域に異なるパターンで配列された貫入孔が形成されてもよい。また、補強部材1は、すべての外側領域5に貫入孔7が形成されているが、前記したように、この発明において、補強部材は、すべての外側領域に貫入孔が形成される必要はなく、補強部材は、少なくとも二つの外側領域に貫入孔が形成されていればよい。
貫入孔7及び補強リブ8は、補強部材1の表面に角部を有しているが、この発明においては、この角部が、面取りされて、テーパー面を有してもよく、又は、曲面状に形成されてもよい。
補強部材1は、図1及び図2に示されるように、ほぼ正方形をなしているが、この発明において、補強部材は、正方形をなす必要はなく、補強部材は、例えば、長方形、多角形等をなしていてもよい。
補強部材1の貫通孔6及び弾性部材10の保持孔11はいずれも碁盤目状に配列されているが、この発明において、貫通孔及び保持孔の配列は碁盤目状に配列されている必要はなく、貫通孔及び保持孔は、例えば、正六角形が最密に配置されるハニカム配列、45度回転して縦横に配列されるスクエア配列、一点から放射状とされる放射形状の配列、放射曲線形状の配列、同心円形状の配列、一点から渦巻き状とされる渦巻き形状の配列等に従って、配列されてもよい。
さらに、マスク用部材20においては、垂直断面H字型の円柱状体をなすフェライトコア22を貫入保持しているが、この発明において、電子部品用部材等は垂直断面H字型の円柱状体をなす形状に限定されず、例えば、垂直断面T字型の円柱状体をなしていてもよく、また、マスク用部材は、電子部品用部材等を貫入保持する必要はなく、少なくとも電子部品用部材等を挿入保持することができればよい。
(実施例1)
厚さ0.8mmのステンレス鋼(SUS304)を、一辺の長さが100mmの正方形をなす板に切り出した。切り出された板に、内径3.5mmの貫通孔を、図1に示される配列に、縦横配列間隔が4mmとなるように、縦横22列ずつ、エッチングにより、穿孔した。なお、図1に示されるように、補強部材の四隅には、3個ずつ貫通孔を穿孔せず、合計472個の貫通孔を穿孔した。次いで、穿孔した貫通孔をやすり仕上げにより研磨して補強部材原板Iを作製した。この補強部材原板Iにおける貫通孔集合部は、一辺の長さが88mmの正方形であり、周辺部の全表面積は、2256mm、補強部材原板Iの全表面積に対して22.6%であった。外側領域はそれぞれ6mm×88mm(面積528mm)であり、隅部はそれぞれ6mm×6mm(面積36mm)であった。
この補強部材原板Iの各外側領域に、図1に示される配列と同様の配列で、三種の貫入孔7a、7b及び7cを、エッチングにより、穿孔し、次いで、各貫入孔をやすり仕上げにより研磨して、補強部材Iを作製した。この補強部材Iにおける各外側領域に形成した貫入孔の合計面積は170mmであり、外側領域に形成された貫入孔の総面積は680mmであった。すなわち、補強部材Iにおける貫入孔の総面積比は、外側領域の全仮想面積(528mm×4)に対して32.2%であった。
次いで、金型に、補強部材Iを収納し、さらに、シリコーンゴム(信越化学工業株式会社製、商品名「KE530−U」)と、架橋剤(信越化学工業株式会社製、商品名「C−8」)との混合物を充填した。なお、この金型には、補強部材Iにおける貫通孔の軸上に保持孔を形成可能な突起が形成されている。この金型を、180℃で、5分間加熱し、補強部材とシリコーンゴムとを一体成形し、弾性部材に補強部材Iが内蔵されたマスク用部材Iを製造した。製造したマスク用部材Iは、縦102mm、横102mm、厚さ1.4mmを有し、内径0.3mmの保持孔が472個形成されていた。
なお、前記シリコーンゴムと前記架橋剤との混合物を、実施例1と同様にして、JIS K6249に準じたダンベル片に成形し、シリコーンゴム試験片を作製した。引張試験機(株式会社オリエンテック製、商品名「テンシロンRTM−100」)を用いて、JIS K6249に記載の方法に従い、引張速度500mm/minで、このシリコーンゴム試験片の引張強さ、切断時伸びを測定し、さらに、JIS K6253に記載の方法に従って、シリコーンゴム試験片の硬度(JIS A)を測定した。この測定をそれぞれ3回ずつ行い、その算術平均値を、シリコーンゴム試験片の引張強さ、切断時伸び及び硬度とした。その結果、引張強さは8.4MPaであり、切断時伸びは770%であり、硬度は31であった。
(実施例2及び3)
貫入孔の総面積比を、外側領域の全仮想面積に対して、15%及び50%となるように貫入孔を穿孔した以外は、実施例1と同様にして、補強部材II及びIIIを作製し、次いで、マスク用部材II及びIIIを製造した。
(比較例1)
実施例1と同様にして作製した補強部材原板Iを補強部材IVとして用いて、マスク用部材IVを製造した。
(比較例2及び3)
貫入孔の総面積比を、外側領域の全仮想面積に対して、10%及び60%となるように貫入孔を穿孔した以外は、実施例1と同様にして、補強部材V及びVIを作製し、次いで、マスク用部材V及びVIを製造した。
このようにして作製した補強部材原板I及び補強部材I〜VIの強度を前記方法に準じて、測定した。測定に当たり、幅5mm(補強部材Iの一辺の長さに対して5%)の試験体載置部材を二本準備し、これらの試験体載置部材を90mmの間隔(すなわち、二本の試験体載置部材における両端面間の距離は100mm(補強部材の一辺の長さと同じ長さ))を置いて設置した。その結果、補強部材原板Iの強度は65.7Nであり、補強部材Iの強度は32.3Nであり、前記仮想強度に相当する補強部材Iの強度は49%であった。補強部材II〜IIIは、補強部材原板Iの強度に対して30〜70%の強度を有していた。一方、補強部材IVは補強部材原板Iの強度に対して100%の強度を有し、補強部材Vは補強部材原板Iの強度に対して76%の強度を有し、補強部材VIは補強部材原板Iの強度に対して26%の強度を有していた。
また、製造したマスク用部材I〜VIの各保持孔に、フェライトコア(全長が約1.6mm、筒部の直径が0.5mm、筒部52の高さ(長さ)が1mm及び鍔部51の一辺の長さが0.9mm)の挿入及び抜き取り操作を、100回にわたって繰り返し行い、各マスク用部材の耐久性を評価した。その結果、マスク用部材I〜IIIは、フェライトコアの挿入及び抜き取り操作を確実に行うことができたうえ、補強部材の外側領域近傍に位置する弾性部材に、亀裂、破損及び補強部材からの剥離のいずれも認められなかった。それに対して、マスク用部材IV及びVは、フェライトコア挿入及び抜き取り操作を確実に行うことができたものの、補強部材の外側領域近傍に位置する弾性部材に、亀裂、破損及び補強部材からの剥離が多数認められた。マスク用部材VIは、補強部材の外側領域近傍に位置する弾性部材に、亀裂、破損及び補強部材からの剥離が認められなかったものの、フェライトコアの挿入及び抜き取り操作を繰り返すに従って次第にマスク用部材が変形し、この作業を確実に行うことができなかった。
厚さ0.8mmのステンレス鋼(SUS304)を、20mm×60mmに切り出したステンレス鋼と、切りだしたステンレス鋼における長手方向に直交する方向に一列に配列するように、直径2mmの貫入孔3個(合計面積9.4mm)を、ボール盤により、穿孔したステンレス鋼とを、それぞれ作製した。次いで、金型に、このステンレス鋼を収納し、さらに、シリコーンゴム(信越化学工業株式会社製、商品名「KE530−U」)と、架橋剤(信越化学工業株式会社製、商品名「C−8」)との混合物を充填して、実施例1と同様にして、ステンレス鋼の両面に、20mm×30mmの大きさになるように、シリコーンゴムを一体成形し、試験片を作製した。すなわち、貫入孔の合計面積は、シリコーンゴムが成形されたステンレス鋼の表面積600mm(この発明における外側領域の仮想面積に相当する)に対して1.57%であった。
これら試験片を、JIS K 6854−3に記載の方法に準拠して、引張速度100mm/minで、180°方向にシリコーンゴムを引張り、このときの最大荷重値を測定し、引張強さを評価した。その結果、貫入孔を穿設していない試験片では、180°引張強さが19N/20mmであったのに対して、貫入孔を穿設した試験片では、50N/20mmであった。
このように、ステンレス鋼の表面積に対して合計1.57%の面積を有する貫入孔を有する試験片は、貫入孔を有しない試験片に対して、2.5倍以上の180°引張強さを有していた。この結果から想像するに、補強部材において、外側領域に形成される貫入孔が外側領域の仮想面積に対して13〜55%の面積を有していると、補強部材の180°引張強さは格段に増大し、弾性部材に内蔵されて、マスク用部材とされたときには、前記耐久性試験にも示されているように、マスク用部材としての耐久性を著しく向上させることが可能になることが理解できる。
なお、図3(a)〜(c)等に示される貫入孔が形成された補強部材を内蔵するマスク用部材を製造して、マスク用部材の操作性及び耐久性を評価したところ、前記実施例及び比較例と同様に、貫入孔の総面積が外側領域の仮想面積に対して13〜55%の範囲にあれば、マスク用部材の操作性及び耐久性に優れていた。
図1は、この発明の一実施例である補強部材の一例を示す概略上面図である。 図2は、図1のA−A線で切断した補強部材における断面の一部を示す概略断面図である。 図3は、補強部材に形成される貫入孔の変形例を示す補強部材の一部拡大概略図であり、図3(a)は、外側領域の長手方向に所定の間隔をおいて配列された楕円形の貫入孔が形成された補強部材の一部拡大概略図であり、図3(b)は、外側領域の長手方向に直交する補強リブを介して長手方向に所定の間隔をおいて配列された二種の貫入孔が形成された補強部材の一部拡大概略図であり、図3(c)は、外側領域の長手方向にほぼ直交する補強リブ及び長手方向に延在する補強リブを介して長手方向に所定の間隔をおいて二列に配列された二種の貫入孔が形成された補強部材の一部拡大概略図である。 図4は、この発明の一実施例であるマスク用部材の一例を示す概略上面図である。 図5は、図4のB−B線で切断したマスク用部材における断面の一部を示す概略断面図である。 図6は、マスク部材に電子部品用部材を貫入保持させた状態を、垂直面によって切断された断面の一部を示す概略断面図である。 図7は、従来のマスク用部材を示す概略上面図である。
符号の説明
1、31 補強部材
2 貫通孔集合部
3 周辺部
4 隅部
5 外側領域
6 貫通孔
7 貫入孔
8 補強リブ
10、32 弾性部材
11 保持孔
20、30 マスク用部材
21 貫通孔
22 電子部品用部材
23 鍔部
24 筒部
33 穴部

Claims (4)

  1. 電子部品用部材を挿入保持する複数の保持孔を有する弾性部材に内蔵される補強部材であって、
    複数の貫通孔が配列されて成るところの、配列方向に平行で、かつ、最外列に配列された貫通孔に接する外側の接線で囲繞される貫通孔集合部と、
    前記貫通孔集合部を囲繞する周辺部から隅部を除外して成る外側領域に形成されたところの、前記弾性部材が貫入する貫入孔とを備え、
    前記貫入孔は、前記外側領域の長手方向に対して0°を超えて90°未満の角度で延在する補強リブを介して配列され、前記外側領域の仮想面積に対して13〜55%の面積を有することを特徴とする補強部材。
  2. 前記角度は、45°である請求項1に記載の補強部材。
  3. 前記補強リブは、格子状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の補強部材。
  4. 電子部品用部材を挿入保持する複数の保持孔を有する弾性部材と、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の補強部材とを備え、
    前記補強部材は、前記保持孔が前記貫通孔を貫通するように、前記弾性部材に内蔵されてなる、挿入保持した前記電子部品用部材から電子部品を製造するのに使用されるマスク用部材。
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