JP4796666B2 - 撮像装置およびそれを用いた測距装置 - Google Patents

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Description

本発明はカメラ等の撮像装置に関する。
レンズを構成する材料に対する光の屈折率は波長によって異なる。そのため、撮像装置の光学系に様々な波長の光が入射した場合、軸上色収差が生じ、色によって鮮鋭度(画像のシャープさ)の異なる画像が得られる。鮮鋭度の低い色が画像に含まれる場合には、その色が画質劣化の要因となる。
また、カメラ等の撮像装置では、被写体の位置が被写界深度の範囲内に含まれる場合に、フォーカスが合い、鮮明な画像を撮像することができる。様々な位置に配置される被写体の撮像を可能にするためには、撮像装置には、フォーカス状態を検出する手段と、フォーカスの調整を行う手段とが別途必要となる。
以上の課題を解決するために、光学系の軸上色収差を利用して第1の色成分の鮮鋭度を第1の色成分とは異なる第2の色成分に反映させることにより、被写界深度の拡張と軸上色収差の補正を実現する技術が提案されている(特許文献1)。特許文献1の方法によると、第1の色成分の鮮鋭度を第2の色成分に反映させることにより、第2の色成分の鮮鋭度を高めることができる。これにより、被写界深度を大きくすることができ、フォーカスの調整を行わずにより様々な距離の被写体を比較的鮮明に撮像することができる。
特表2008−532449号公報
特許文献1の構成において、第1の色成分の鮮鋭度を第2の色成分に反映させるためには、第1の色成分および第2の色成分の両方の鮮鋭度の情報が必要である。そのため、焦点深度は全ての色の鮮鋭度の情報が存在する範囲に限られる。このように、特許文献1の構成においては、焦点深度を拡大することができる範囲には限界があり、被写界深度を十分に大きくすることが困難であった。
また、例えば黒色を背景とする単色(例えば青色)の被写体を撮像する場合、画像には、被写体の色以外の色(緑色および赤色)の成分が存在しない。そのため、軸上色収差によって被写体の画像がぼけている場合、画像上の他の色の鮮鋭度を検出して被写体の鮮鋭度に反映させることができない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その主な目的は、焦点深度および被写界深度が大きく、鮮鋭度の高い画像を得ることができる撮像装置を提供することにある。本発明の他の目的は、黒色を背景とする単色(例えば青色)の被写体を高い鮮鋭度で撮影することができる撮像装置を提供することにある。
本発明の撮像装置は、第1色、第2色、第3色の光軸上における結像位置が異なる軸上色収差を有する第1の光学系と、前記第1の光学系を透過した光を用いて、前記第1色、第2色、第3色のうち少なくとも1つの色の成分の画像を生成する第1の撮像領域と、前記第1の光学系とは異なる軸上色収差を有する第2の光学系と、前記第2の光学系を透過した光を用いて、前記少なくとも1つの色の成分と同じ色の成分を含む画像を生成する第2の撮像領域と、前記第1の撮像領域において生成された前記少なくとも1つの色の成分の画像、および前記第2の撮像領域において生成された前記少なくとも1つの色の成分の画像のうち、鮮鋭度の高い方の成分の画像を用いて、出力画像を生成する演算処理部とを備える。
本発明の他の撮像装置は、第1色、第2色、第3色の光軸上における結像位置が異なる軸上色収差を有する第1の光学系と、前記第1の光学系を透過した光を用いて、前記第1色、第2色、第3色のうち少なくとも1つの色の成分の画像を生成する第1の撮像領域と、前記第1の光学系とは異なる軸上色収差を有する第2の光学系と、前記第2の光学系を透過した光を用いて、前記少なくとも1つの色の成分と同じ色の成分を含む画像を生成する第2の撮像領域と、前記第1の撮像領域において生成された前記少なくとも1つの色の成分の画像、および前記第2の撮像領域において生成された前記少なくとも1つの色の成分の画像のうち、コントラストの大きい方の成分の画像を用いて、出力画像を生成する演算処理部とを備える。
本発明によると、2つ以上の撮像領域からの画像のうち、それぞれの色における鮮鋭度の高い方の画像成分に基づいて出力画像を生成することにより、簡単な手法によって出力画像の鮮鋭度を高めることができる。また、従来よりも焦点深度を拡大することができるため、十分に大きな被写界深度を得ることができる。
さらに、本発明によると、黒色を背景とした赤、緑または青の単色の被写体を撮像する場合、2つ以上の撮像領域のいずれかにおいては、被写体の色の鮮鋭度は所定値よりも大きくなっている。そのため、鮮鋭度の高い画像を生成することができる。
本発明による撮像装置Aの第1の実施形態を示す模式図である。 (a)の(1)から(3)は、第1の光学系10における球面収差、非点収差および歪曲収差のそれぞれを示すグラフである。(b)の(1)から(3)は、第2の光学系20における球面収差、非点収差および歪曲収差のそれぞれを示すグラフである。 (a)は、第1の光学系10における軸上色収差を示すグラフである。(b)は、第2の光学系20における軸上色収差を示すグラフである。 第1の光学系10、第2の光学系20のスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。 第1の光学系10のスルーフォーカスMTF特性および第2の光学系20のスルーフォーカスMTF特性を、被写体距離毎に模式的に示す図である。 (a)は、第1の光学系10から取得した第1のカラー画像上において、光軸上からその周囲に広がる色毎の点像強度分布を示すグラフである。(b)は、第2の光学系20から取得した第2のカラー画像上において、光軸上からその周囲に広がる色毎の点像強度分布を示すグラフである。(c)は、第1のカラー画像と第2のカラー画像から鮮鋭度の高い色をそれぞれ選択した場合の点像強度分布を示したグラフである。(d)は、第1のカラー画像と第2のカラー画像を色毎に加算した場合の点像強度分布を示すグラフである。 (a)は、第2の光学系20の赤色の点像強度分布と、それに1回微分を施した分布、2回微分を施した分布とを示すグラフである。(b)は、第1の光学系10における青色の点像強度分布から第2の光学系20における赤色の点像強度分布の2回微分を減じた場合の点像強度分布を示すグラフである。 第1の光学系10、第2の光学系20のスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。 第1の光学系10aおよび第2の光学系20aのスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。 第1の光学系10bおよび第2の光学系20bのスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。 本発明による撮像装置Aの第2の実施形態を示す模式図である。 (a)の(1)から(3)は、第1の光学系30における球面収差、非点収差および歪曲収差のそれぞれを示すグラフである。(b)の(1)から(3)は、第2の光学系40における球面収差、非点収差および歪曲収差のそれぞれを示すグラフである。 (a)、(b)は、それぞれ第1の光学系30の軸上色収差と第2の光学系40の軸上色収差とを示すグラフである。 測距装置における三角測量の原理を説明するための図である。 第1の光学系30、第2の光学系40のスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。 3つの光学系を有する撮像装置において、それぞれの光学系の軸上色収差を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明による撮像装置の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明による撮像装置Aの第1の実施形態を示す模式図である。本実施形態の撮像装置Aは、第1の光学系10と、第1の光学系10を透過した光が入射する第1の撮像領域Naと、第2の光学系20と、第2の光学系20を透過した光が入射する第2の撮像領域Nbと、第1の撮像領域Naおよび第2の撮像領域Nbから画像を取得する演算処理部Cとを備える。第1の光学系10は、絞りSa、レンズL1aおよびレンズL2aから構成され、レンズL1aおよびレンズL2aは共通の光軸を有する。第2の光学系20は、絞りSb、レンズL1bおよびレンズL2bから構成され、レンズL1bおよびレンズL2bは共通の光軸を有する。
第1の光学系10におけるレンズL1a、L2aに光が入射すると、軸上色収差に起因して、レンズL1a、L2aの光軸上の像面に向う方向(レンズL1a、L2aから第1の撮像領域Naに向う方向)に、例えば、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の順に光線が結像する。
一方、第2の光学系20におけるレンズL1b、L2bは、第1の光学系10におけるレンズL1a、L2aとは異なる軸上色収差を有する。例えば、第2の光学系20におけるレンズL1b、L2bに光が入射すると、レンズL1b、L2bの光軸上の像面に向う方向(レンズL1b、L2bから第2の撮像領域Nbに向う方向)に、例えば、赤色、緑色、青色の順に光線が結像する。
第1の光学系10および第2の光学系20が互いに異なる軸上色収差を有するため、第1の撮像領域Naによって得られる画像における赤、青、緑それぞれの色成分の鮮鋭度と、第2の撮像領域Nbによって得られる画像における赤、青、緑それぞれの色成分の鮮鋭度とは異なる。この違いを利用して、第1の撮像領域Naにおいて得られた第1のカラー画像および第2の撮像領域Nbにおいて得られた第2のカラー画像から、赤色、青色、緑色のそれぞれにおける鮮鋭度の高い方の色成分を用いることにより、それぞれの色の鮮鋭度(または解像度)の高い出力画像を生成することができる。
なお、第1の光学系10および第2の光学系20に入射する光は、必ずしも、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の3色でなくてもよい。これら3色のうちの2色であってもよいし、これら3色のうちの1色であってもよい。第1のカラー画像および第2のカラー画像が赤色、青色、緑色の全ての色成分を含んでいない場合には、これらの画像に含まれている色のそれぞれにおいて鮮鋭度の高い方の色成分を用いることにより、画像に含まれている色について鮮鋭度の高い出力画像を得ることができる。このような処理は、演算処理部Cによって行うことができる。
鮮鋭度が高いほど画像のボケが少なくなるため、通常、隣接する微小領域間の輝度値の差(階調の差)は大きくなると考えられる。そのため、本実施形態では、鮮鋭度の高低の評価に、取得した画像上の所定の微小領域の輝度値と、この所定の微小領域と隣接する微小領域の輝度値の差分の絶対値を用いる。
以下、本実施形態の撮像装置Aについて、再度図1を参照しながら、より詳細に説明する。
本実施形態の撮像装置Aにおいては、第1の光学系10におけるレンズL1aと第2の光学系20におけるレンズL1bとの間に分光部材Mが配置されている。分光部材Mは例えばハーフミラーであり、被写体からの光線1を2分割して第1の光学系10のレンズL1aと第2の光学系20のレンズL1bに導く役割を果たす。レンズL1a、L1bの光軸は互いに直交するように配置されている。かつ、レンズL1a、L1bは、それぞれの光軸と分光部材Mの鏡面との角度が45°になるように配置されている。分光部材Mに入射した光のうち分光部材Mによって反射された光は、第1の光学系10の絞りSaを介して、レンズL1aに入射する。一方、分光部材Mに入射した光のうち分光部材Mによって反射されずに分光部材Mを通過した光は、第2の光学系20の絞りSbを介してレンズL1bに入射する。第1の光学系10においてレンズL1a、L2aを通過した光は、第1の撮像領域Naに入射する。第2の光学系20においてレンズL1b、L2bを通過した光は、第2の撮像領域Nbに入射する。このように、第1の撮像領域Naおよび第2の撮像領域Nbには、同じ被写体からの光が到達するため、それぞれの撮像領域Na、Nbに入射する画像に含まれる色成分は、実質的に同一である。
第1、第2の撮像領域Na、Nbは演算処理部Cに接続され、演算処理部Cは、第1の撮像領域Naおよび第2の撮像領域Nbから取得した2つのカラー画像(第1のカラー画像および第2のカラー画像)を処理して、1つのカラー画像(出力画像)を生成する。
上述したように、第1の光学系10と第2の光学系20の軸上色収差は互いに異なっている。それぞれの光線が結像する順と位置は、それぞれのレンズの形状や材質ならびに配置によって調整することができる。
表1および表2は、図1に示す撮像装置Aにおける第1の光学系10と第2の光学系20の設計データをそれぞれ示している。表1と表2において、riは各面の近軸曲率半径(mm)、diは各面の面中心間隔(mm)、ndはレンズまたはフィルタのd線の屈折率、νdはレンズまたはフィルタのd線のアッベ数を示している。
Figure 0004796666
Figure 0004796666
図2(a)の(1)、(2)および(3)は、それぞれ第1の光学系10の球面収差、非点収差および歪曲収差を示す。図2(b)の(1)、(2)および(3)はそれぞれ第2の光学系20の球面収差、非点収差および歪曲収差を示す。
図3(a)、(b)は、それぞれ第1の光学系10の軸上色収差と第2の光学系20の軸上色収差とを示している。図3(a)、(b)において、横軸は光の波長を示し、縦軸は波長0.55μm(緑色)の光の焦点位置を基準(0.00)とした場合の結像位置のずれ(フォーカスシフト)を示している。図3(a)から、第1の光学系10では、波長が短い光ほど被写体側(すなわちレンズL1a、L2a側)に集まることがわかる。即ち、第1の光学系10では、光軸上の像面に向う方向(レンズL1a、L2aから第1の撮像領域Naに向かう方向)に、青色、緑色、赤色の順で光線が結像する。一方、図3(b)から、第2の光学系20では、波長が短い光ほど光軸上の第2の撮像領域Nb側に集まることがわかる。即ち、第2の光学系20では、光軸上のレンズL1b、L2bから第2の撮像領域Nbに向かう方向に、赤色、緑色、青色の順で光線が結像する。
図1に示すように、レンズL1aは凸レンズであって、レンズL2aは凹レンズである。同様に、レンズL1bは凸レンズであって、レンズL2bは凹レンズである。通常、このような凹凸2枚構成のレンズは軸上色収差を補正するために用いられるが、本実施形態では第1の光学系10では軸上色収差を補正不足の設計とし、第2の光学系20では軸上色収差を過補正の設計としている。なお、本実施形態のレンズL1a、L2aの形状(凹レンズまたは凸レンズ)の組み合わせと、レンズL1b、L2bの形状の組み合わせは、図1に示す構成に限られない。
演算処理部Cは、第1鮮鋭度検出部C1と、第2鮮鋭度検出部C2と、出力画像が生成される画像生成部C3とを備える。第1鮮鋭度検出部C1は、第1の撮像領域Naからの画像における所定領域ごとにそれぞれの色の鮮鋭度を検出する。第2鮮鋭度検出部C2は、第2の撮像領域Nbからの画像における所定領域毎に各色の鮮鋭度を検出する。画像生成部C3は、第1鮮鋭度検出部C1および第2鮮鋭度検出部C2において算出された鮮鋭度に基づいて出力画像を生成する。演算処理部Cは、演算処理を実現する回路であってもよいし、ソフトウェアであってもよい。
第1、第2の撮像領域Na、Nbにおいて得られる画像の鮮鋭度は、被写体までの距離によって変化する。鮮鋭度が被写体までの距離によってどのように変化するかは、第1、第2の光学系10、20のMTFによって表すことができる。MTFとは、被写体の持つコントラストを像面上でどれだけ忠実に再現できるかを表すレンズの特性であり、MTF値が高いほど、鮮鋭度が高いと判断することができる。本実施形態では、所望の鮮鋭度を得るため、第1、第2の光学系10、20の設計にMTFが用いられる。以下、所望の鮮鋭度を得ることができる第1の光学系10、第2の光学系20のスルーフォーカスMTF特性について説明する。
図4は、第1の光学系10、第2の光学系20のスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。図4における上のグラフは第1の光学系10のスルーフォーカスMTF特性を示し、図4における下のグラフは第2の光学系20のスルーフォーカスMTF特性を示す。図4において、横軸はフォーカスシフトを示しており、縦軸は空間周波数が30Lp/mmのときのMTFを示している。第1の光学系10の特性を示すグラフにおいて、MBa、MGa、MRaは、それぞれ青色、緑色、赤色のスルーフォーカスMTF特性を示している。また、PBa、PGa、PRaは、それぞれのピーク位置を示している。同様に、第2の光学系20の特性を示すグラフにおいて、MRb、MGb、MBbは、それぞれ赤色、緑色、青色のスルーフォーカスMTF特性を示している。また、PRb、PGb、PBbは、それぞれのピーク位置を示している。本実施形態では、PBaとPRbのフォーカスシフト量が略同一に、PRaとPBbのフォーカスシフト量が略同一になるように設定している。ただし、これらのピークの位置は必ずしも略同一になるように設計しなくてもよい。
図5は、第1の光学系10のスルーフォーカスMTF特性および第2の光学系20のスルーフォーカスMTF特性を、被写体距離毎に模式的に示す図である。撮像面におけるMTFが高いほど鮮鋭度が高いことを意味している。
一般に、被写体の距離がレンズから近いほど、レンズを通過した光はレンズから遠い領域(被写体から遠い領域)に集まる。そのため、図5に示すように、被写体距離を近距離、中距離、遠距離に分けた場合、MTF特性のピーク位置は、近距離、中距離、遠距離の順にレンズから遠い位置に配置される。このように、被写体距離がどの程度であるかによって、第1、第2の撮像領域Na、Nbにおいて得られる画像のそれぞれの色のMTF値に違いが生じる。
被写体距離が近距離の場合には、図5に示すように、第1の光学系10の青色1BnのMTF値のほうが第2の光学系20の青色のMTF値よりも大きい。一方、第2の光学系20の緑色2GnのMTF値のほうが第1の光学系10の緑色のMTF値よりも大きい。また、第2の光学系20の赤色2RnのMTF値のほうが、第1の光学系10の赤色のMTF値よりも大きい。それぞれの色においてMTF値の高いほうを選択すると、第1の光学系10の青色1Bn、第2の光学系20の緑色2Gn、赤色2Rnが選択される。
同様の方法によると、中距離の場合には、第1の光学系10の赤色1Rmと第2の光学系20の緑色2Gm、青色2Bmとが選択される。遠距離の場合には、第1の光学系10の赤色1Rf、緑色1Gfと第2の光学系20の青色2Bfとが選択される。
第1の光学系10、20の設計時には、図5に示すスルーフォーカスMTF特性を有するように設計が行われる。その際には、所望の鮮鋭度を得ることができるMTF値が境界値として設定される。そして、第1、第2の光学系10、20から得られた画像のそれぞれの色について、MTF値が高い方の値が上記境界値よりも大きくなる被写体距離の範囲(図5における近距離、中距離、遠距離を含む範囲)が概ね被写界深度となる。なお、「境界値」は、図8等に示される所定値Kのことであり、所定値Kについては後述する。
MTFは、被写体の持つコントラストを像面上でどれだけ忠実に再現できるかを表すため、MTF値を算出するには、被写体の空間周波数が必要になる。そのため、実際の撮像時に、任意の画像からはMTF値を直接検出することはできない。したがって、実際の撮像時には、鮮鋭度の高低を評価するために輝度値が用いられる。鮮鋭度が高いほど画像のボケが少ないため、通常は、鮮鋭度が高い画像の方が、隣接する微小領域間の輝度値の差が大きい。
具体的には、まず、第1鮮鋭度検出部C1は、第1の撮像領域Naにおいて取得された画像上の所定の微小領域の輝度値と、この所定の微小領域と隣接する微小領域の輝度値とを算出する。さらに、これらの輝度値の差の絶対値を算出する。同様に、第2鮮鋭度検出部C2も、第2の撮像領域Nbにおいて取得された画像から、輝度値の差の絶対値を算出する。次に、画像生成部C3は、第1の撮像領域Naの画像から求められた絶対値と第2の撮像領域Nbの画像から求められた絶対値とを比較する。第1の撮像領域Naの画像から求められた絶対値と第2の撮像領域Nbの画像から求められた絶対値とのうち値の大きいほうが鮮鋭度が高いと判断することができる。以上のような判断を、所定の微小領域毎にそれぞれの色成分(赤、青、緑)において行う。
第1、第2の光学系10、20が上述の方法で設計されている場合、被写体が被写界深度内に配置していれば、第1、第2の撮像領域Na、Nbの画像のうち輝度値の差の絶対値の大きい方の鮮鋭度は所望の値の範囲内になる。したがって、被写体までの距離を測らなくても、輝度値の差の絶対値を比較することにより、それぞれの色について、高い鮮鋭度の画像を選択することができる。
また、鮮鋭度は、所定の大きさの画像ブロックの輝度値をフーリエ変換した周波数スペクトルに基づいて求めてもよい。この場合、所定の空間周波数における応答値を鮮鋭度として求めることができる。つまり、所定の空間周波数における応答値を比較することで、画像の鮮鋭度の高低評価を行うことができる。なお、画像は2次元であるため、2次元フーリエ変換を用いて鮮鋭度を求める方法が望ましい。
本実施形態においては、演算処理部C内の第1、第2鮮鋭度検出部C1、C2において実際に第1の光学系10および第2の光学系20の鮮鋭度が算出され、それぞれの色成分において鮮鋭度が高いほうが選択されてもよい。
カラー画像合成の手段としては、前述した鮮鋭度の高い色をそれぞれ選択して1つの出力画像を合成する手法や、2つのカラー画像を色毎に加算して合成する手法がある。この方法によって、被写体距離が変化しても鮮鋭度の高い出力画像を生成することができる。
図6(a)は、それぞれ所定距離における第1の光学系10から取得した第1のカラー画像上において、光軸上からその周囲に広がる色毎の点像強度分布を示すグラフである。図6(b)は、第2の光学系20から取得した第2のカラー画像上において、光軸上からその周囲に広がる色毎の点像強度分布を示すグラフである。図6(a)、(b)から、第1の光学系10、20では、互いに点像強度分布が異なることがわかる。
図6(c)は、第1のカラー画像と第2のカラー画像から鮮鋭度の高い色を選択した場合の点像強度分布を示したグラフである。図6(a)の青(B1)は、図6(b)の青(B2)よりも高い鮮鋭度を示している。一方、図6(a)の赤(R1)および緑(G1)のそれぞれは、図6(b)の赤(R2)および緑(B2)のそれぞれよりも低い鮮鋭度を示している。そのため、それぞれの色で鮮鋭度の高いほうを選択すると、図6(c)に示すように、赤(R2)、緑(G2)および青(B1)を用いて画像の生成が行われる。このような合成手法によって、図6(a)、(b)のように1つの光学系によって取得できる鮮鋭度よりも高い鮮鋭度を得ることができる。
図6(d)は、第1のカラー画像と第2のカラー画像を色毎に加算した場合の点像強度分布を示すグラフである。このような合成手法によっても、図6(a)、(b)のように1つの光学系によって取得できる鮮鋭度よりも高い鮮鋭度を得ることができる。
合成手法として図6(c)、(d)に示す手法のいずれを選択するのかは、被写体に応じて決定すればよい。例えば、明るい被写体の場合は図6(c)のような合成手法を選択し、暗い被写体の場合は図6(d)のような合成手法を選択すればよい。
図6(c)、(d)に示す合成手法では、合成後も青色の鮮鋭度は緑色や赤色の鮮鋭度に比べて低い。このような場合、最も鮮鋭度が高い赤色の鮮鋭度を青色の鮮鋭度に反映することによって、青色の鮮鋭度を他の色の鮮鋭度並みに増加させることができる。以下、その方法について具体的に説明する。
図7(a)は、第2の光学系20の赤色の点像強度分布と、それに1回微分を施した分布、2回微分を施した分布とを示すグラフである。1回微分を行った場合には、微分前の分布強度の勾配が得られる。一方、2回微分を行った場合には、微分前の分布強度の変化が強調されるため、2回微分を施した分布はエッジ検出フィルタとなる。従って、第1の光学系10における青色の点像強度分布から第2の光学系20における赤色の点像強度分布の2回微分を減ずることによって、青色の鮮鋭度を増加させることができる。その結果、図7(b)に示すように、全ての色成分において良好な鮮鋭度のカラー画像を生成することができる。
なお、青色の点像強度分布から、青色成分を2回微分した分布を減ずることによっても、青色の鮮鋭度を増加させることができる。しかしながら、青色の像ボケが大きい場合は2回微分を実施しても良好にエッジ検出ができないため、鮮鋭度を十分に増加させることができない。従って、前述のように鮮鋭度の高い他の色成分の2回微分を減ずることが好ましい。
本実施形態では、説明を簡単にするため、点像強度分布を鮮鋭化する説明を1次元で行っているが、画像は2次元であるため、実際は2次元で鮮鋭化処理を行う。また、本実施形態では、2回微分をそのまま減じているが、2回微分に所定の係数を乗じて減じてもよい。
次に、第1の光学系10および第2の光学系20における軸上色収差の範囲を説明する。図8の上のグラフは、第1の光学系10のスルーフォーカスMTF特性を示し、図8の下のグラフは、第2の光学系20のスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。図8において、縦軸は赤色、緑色および青色の所定の空間周波数におけるMTF値を示し、横軸は光軸上の位置を示す。
図8において、曲線MBa、MGa、MRaはそれぞれ、青色、緑色、赤色のMTF特性を示す。曲線MBa、MGa、MRaは、互いにオーバーラップしている。曲線MRb、MGb、MBbはそれぞれ、赤色、緑色、青色のMTF特性を示す。曲線MRb、MGb、MBbは、互いにオーバーラップしている。
図8に示すように、横軸は、第1範囲W10、第2範囲W12、第3範囲W13および第4範囲W23を含む。第2範囲W12は第1範囲W10よりも被写体距離が長い場合の結像位置である。同様に、第3範囲W13は第1範囲W10および第2範囲W12よりも被写体距離が長い場合の結像位置であり、第4範囲W23は第1範囲W10から第3範囲W13よりも被写体距離が長い場合の結像位置である。
第3範囲W13において、第1の光学系10の赤色、緑色、青色全てのMTF値は所定値K以上の値である。なお、第1の光学系10ではなく第2の光学系20の全ての色のMTF値が所定値K以上の値であってもよい。
第1範囲W10において、第1の光学系10の青色のMTF値が所定値K以上の値であり、緑色および赤色のMTF値が所定値K未満の値である。一方、第2の光学系20の赤色および緑色のMTF値が所定値K以上の値である。
第2範囲W12において、第1の光学系10の青色および緑色のMTF値が所定値K以上の値であり、赤色のMTF値が所定値K未満の値である。一方、第2の光学系20の赤色のMTF値が所定値K以上の値である。
第4範囲W23において、第1の光学系10の緑色および赤色のMTF値が所定値K以上の値であり、青色のMTF値が所定値K未満の値である。一方、第2の光学系20の青色のMTF値が所定値K以上の値である。
本実施形態では、範囲Wsでは、全ての色のMTF値を、第1の光学系10および第2の光学系20のいずれかにおいて所定値K以上にすることができる。これらの色情報に基づいて画像を生成することにより、範囲Wsにおいて、画像の鮮鋭度を高めることが可能となる。
ここで、第1の光学系10のみを有する撮像装置を考えた場合、鮮鋭度の高い画像を取得することができるのは、図8に示す第3の範囲W13のみとなる。本実施形態では、2つの光学系を用いることにより、単一の光学系のみを有する撮像装置と比較して、焦点深度を大幅に拡大することができるため、十分に大きな被写界深度を得ることができる。また、黒色を背景とした赤色、緑色または青色単色の被写体を撮影する場合にも、第1の光学系10および第2の光学系20から得られた画像データのうちのいずれかを用いることにより、単一の光学系を有する場合に比べ、広範囲において鮮鋭度の高い画像を生成することができる。
図8では、第1の光学系10においてそれぞれの色の光が集まる順と第2の光学系において色が集光する順番とが反転している。本実施形態においてそれぞれの色の光が集まる順番は、それ以外の順番であってもよい。以下、図8とは異なる順で光が集まる場合について説明する。図9は、第1の光学系10aおよび第2の光学系20aのスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。第1の光学系10aにおいては、像面に向う方向(レンズから撮像領域に向う方向)に、青色、緑色、赤色の順に光が集まり、第2の光学系20aにおいては、像面に向う方向に、赤色、青色、緑色の順に光が集まる。すなわち、第1の光学系10aと第2の光学系20aとにおいては、最もレンズ側に集光する色と、最も像面側に集光する色と、これらの間に集光する色とは、全て異なる。
このような場合、第1範囲W10においては、第1の光学系10aおよび第2の光学系20aにおいて、緑色のMTF値が所定値K未満の値となる。したがって、第1の範囲W10では、緑色の鮮鋭度を高くすることができない。
第2範囲W12において、第1の光学系10aの青色および緑色のMTF値が所定値K以上の値であり、赤色のMTF値が所定値K未満の値である。一方、第2の光学系20aの赤色のMTF値が所定値K以上の値である。
第3範囲W13において、第1の光学系10aの赤色、緑色、青色全てのMTF値が所定値K以上の値である。なお、第1の光学系10aではなく第2の光学系20aの全ての色のMTF値が所定値K以上の値であってもよい。
第4範囲W23において、第1の光学系10aの緑色および赤色のMTF値が所定値K以上の値であり、青色のMTF値が所定値K未満の値である。一方、第2の光学系20aの青色のMTF値が所定値K以上の値である。
以上の結果から、図9に示すような場合には、第2の範囲W12から第4の範囲W23において、図8に示す場合と同様の条件が満たされる。
さらに、図8、図9とは異なる順で光が集まる場合について説明する。図10は、第1の光学系10bおよび第2の光学系20bのスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。第1の光学系10bにおいては、像面に向う方向(レンズから撮像領域に向う方向)に、青色、緑色、赤色の順に光が集まり、第2の光学系20bにおいては、像面に向う方向に、緑色、青色、赤色の順に光が集まる。すなわち、第1の光学系10bと第2の光学系20bとにおいては、最もレンズ側に集光する色と、中央に集光する色とは異なるが、最も像面側に集光する色が同じである。
このような場合、第1範囲W10においては、第1の光学系10bおよび第2の光学系20bの赤色のMTF値が所定値K未満の値となる。したがって、第1の範囲W10では、赤色の鮮鋭度を高くすることができない。
第2範囲W12においても、第1の光学系10bおよび第2の光学系20bの赤色のMTF値が所定値K未満の値となる。したがって、第2の範囲W12では、赤色の鮮鋭度を高くすることができない。
第3範囲W13においては、第1の光学系10bの赤色、緑色、青色全てのMTF値が所定値K以上の値である。なお、第1の光学系10bではなく第2の光学系20bの全ての色のMTF値が所定値K以上の値であってもよい。
第4範囲W23においては、第1の光学系10bの緑色および赤色のMTF値が所定値K以上の値であり、青色のMTF値が所定値K未満の値である。一方、第2の光学系20bにおいて、青色のMTF値が所定値K以上の値である。
以上の結果から、図10に示すような場合には、第3の範囲W13および第4の範囲W23において、図8、図9に示す場合と同様の条件が満たされる。
なお、図8から図10では、互いの対応を分かりやすくするため、第1の光学系10(10a、10b)においてそれぞれの色が集まる順を同一(像面に向う方向に青色、緑色、赤色)とした。しかしながら、本実施形態では、第1の光学系10(10a、10b)においてそれぞれの色が集まる順は、この順番に限らない。
図8および図9において示す結果は、空間周波数が等しいMTF値を比較した場合、以下のように一般化できる。第1の光学系10が、像面に向かう方向に、第1色、第2色、第3色の順で光線が集まる軸上色収差を示す場合、第3の範囲W13において、第1の光学系10および第2の光学系20のうちの少なくともいずれか一方の第1色から第3色のMTF値がいずれも所定値以上となる。第2範囲W12では、第1色および第2色のMTF値が、第1の光学系10において所定値以上となり、第3色のMTF値が、第1の光学系10において所定値未満となり、かつ第2の光学系20において所定値以上となる。第4の範囲W23では、第2色および第3色のMTF値が、第1の光学系10において所定値以上となり、第1色のMTF値が、第1の光学系10において所定値未満となり、かつ第2の光学系20において所定値以上となる。
ただし、このような条件が成立するのは、第1の光学系10と第2の光学系20とにおいて、それぞれの色の光が集まる順が反転する場合(図8)、または、第1の光学系10と第2の光学系20とにおいて、最もレンズ側に集光する色と、最も像面側に集光する色と、これらの間に集光する色とは、全て異なる場合(図9)である。第1の光学系10と第2の光学系20とにおいて、最もレンズ側に集光する色または最も像面側に集光する色が一致する場合(図10)には、このような条件は成立しない。なお、第1色、第2色、第3色としては、青色、緑色、赤色をどのように組み合わせてもよい。
ただし、第1の光学系10および第2の光学系20において、それぞれの光がレンズ側から赤、緑、青または青、緑、赤のいずれかの順に集まる場合(図8に示す形態)には、それ以外の形態と比較して、3つの色の光のピーク位置が互いに最も離間する。そのため、このような形態では、もっとも焦点深度を大きくすることができる。
また、所定の空間周波数はベイヤー配列の撮像素子においては、例えばナイキスト周波数の1/3から1/2程度に設定することが望ましい。ここで、ナイキスト周波数とは、1/(画素ピッチ×2)である。また、前記MTFの所定値とは、例えば、前記空間周波数において15%程度以上の値に設定することが望ましい。
本実施形態によると、第1の撮像領域Naからの第1のカラー画像および第2の撮像領域Nbからの第2のカラー画像のうち、それぞれの色における鮮鋭度の高い方の色成分に基づいて出力画像を生成することにより、簡単な手法によって出力画像の鮮鋭度を高めることができる。また、図8および図9に示すように、第2の範囲W12から第4の範囲W23までの間のどの位置に第1、第2の撮像領域Na、Nbが配置した場合にも、3色全ての鮮鋭度を所定の値Kよりも大きくすることができる。したがって、従来よりも焦点深度を大幅に拡大することができるため、十分に大きな被写界深度を得ることができる。さらに、本実施形態によると、フォーカス状態を検出する手段や調整を行う手段を用いずに、より様々な被写体距離の被写体を撮影することができる。
本実施形態では、黒色を背景とした赤、緑または青の単色の被写体を撮像する場合、第1、第2の撮像領域Na、Nbのいずれかでは、被写体の色の鮮鋭度は所定値Kよりも大きくなっている。そのため、鮮鋭度の高い画像を生成することができる。
なお、本実施形態の説明では、カラー画像の光軸上の領域の合成のみについて記載した。軸外領域については、倍率色収差補正や歪曲収差補正を実施した上でカラー画像を生成することが好ましい。
なお、本実施形態では、画像の鮮鋭度の高低評価を、輝度値の差分の絶対値、つまり鮮鋭度それ自体を比較することで行ったが、それ以外に、例えばコントラスト値を比較することで行ってもよい。通常、コントラスト値が大きい画像の方が、鮮鋭度が高い。コントラスト値は、例えば、所定の演算ブロック内における最大輝度値Lmaxと最低輝度値Lminとの比(Lmax/Lmin)から求めることができる。鮮鋭度は輝度値の差分であるのに対し、コントラスト値は輝度値の比である。最大輝度値である一点と最低輝度値である一点との比からコントラスト値を求めてもよいし、例えば輝度値の上位数点の平均値と、輝度値の下位数点の平均値との比からコントラスト値を求めてもよい。この場合、演算処理部Cは、第1の撮像領域Naからの画像における所定領域ごとに各色のコントラストを検出する第1コントラスト検出部と、第2の撮像領域Nbからの画像における所定領域毎に各色のコントラストを検出する第2コントラスト検出部とを備える構成となる。
なお、本実施の形態では、第1の光学系10と第2の光学系20とがそれぞれ2枚のレンズを有する構成で説明したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、2つの光学系がそれぞれ単レンズで構成され、一方の単レンズのレンズ面に回折格子を設ける構成でもよい。
(第2の実施形態)
図11は、本発明による撮像装置Aの第2の実施形態を示す模式図である。本実施形態の撮像装置Aは、第1の光学系30と、第1の光学系30からの光が入射する第1の撮像領域Naと、第2の光学系40と、第2の光学系40からの光が入射する第2の撮像領域Nbと、第1の撮像領域Naおよび第2の撮像領域Nbから画像を取得する演算処理部Cとを備えている。第1の光学系30は、絞りSa、単レンズLaおよびフィルタFaから構成される。第2の光学系40は、絞りSb、単レンズLbおよびフィルタFbから構成される。
第1の光学系30におけるレンズLaに光が入射すると、軸上色収差に起因して、レンズLaの光軸上の像面に向う方向(レンズLaから第1の撮像領域Naに向う方向)に、例えば、青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の順に光線が結像する。
一方、第2の光学系40におけるレンズLbは、第1の光学系30におけるレンズLaとは異なる軸上色収差を有する。例えば、第2の光学系40におけるレンズLbに光が入射すると、レンズLbの光軸上の像面に向う方向(レンズLbから第2の撮像領域Nbに向う方向)に、例えば、赤色、緑色、青色の順に光線が結像する。第2の光学系40の軸上色収差が逆転しているのは、単レンズLbの像側のレンズ面に回折格子を設けることにより軸上色収差を制御しているためである。
演算処理部Cは、第1の撮像領域Naおよび第2の撮像領域Nbから取得した2つの画像を処理して、1つの画像を生成する。
表3および表4は、図11に示す撮像装置Aにおける第1の光学系30と第2の光学系40の設計データをそれぞれ示している。表3と表4において、riは各面の近軸曲率半径(mm)、diは各面の面中心間隔(mm)、ndはレンズまたはフィルタのd線の屈折率、νdはレンズまたはフィルタのd線のアッベ数を示している。
Figure 0004796666
Figure 0004796666
レンズの非球面形状は、面頂点の接平面から光軸方向の距離をx、光軸からの高さをhとして、rを近軸曲率半径、kを円錐定数、Am(m=4,6,8,10,12)を第m次の非球面係数としたとき(数1)で表される。
Figure 0004796666
また、表4において回折面(R2面)における位相差関数φ(h)は、光軸からの高さをhとし、Bn(n=2,4,6,8,10)を第n次の位相関数の係数としたとき、単位をラジアンとして(数2)で表される。
Figure 0004796666
図12(a)の(1)、(2)および(3)は、それぞれ第1の光学系30の球面収差、非点収差および歪曲収差を示す。図12(b)の(1)、(2)および(3)はそれぞれ第2の光学系40の球面収差、非点収差および歪曲収差を示す。
図13(a)、(b)は、それぞれ第1の光学系30の軸上色収差と第2の光学系40の軸上色収差とを示している。図13(a)、(b)において、横軸は光の波長を示し、縦軸は波長0.55μm(緑色)を基準とした場合の結像位置のズレを示している。図13(a)から、第1の光学系30では、波長が短い光ほど被写体側(すなわちレンズLa側)に集まることがわかる。即ち、第1の光学系30では、光軸の像面に向う方向(レンズLaから第1の撮像領域Naに向う方向)に、青色、緑色、赤色の順で光線が結像する。一方、図13(b)から、第2の光学系40では、波長が短い光ほど光軸上の第2の撮像領域Nb側に集まることがわかる。即ち、第2の光学系40では、光軸上のレンズLbから第2の撮像領域Nbに向かう方向に、赤色、緑色、青色の順で光線が結像する。
本実施形態は、第1の実施形態とは異なり、第1の光学系30の光軸と第2の光学系40の光軸とが平行になるような配置を有する。本実施形態では、第1の光学系30で取得した第1のカラー画像と第2の光学系40で取得した第2のカラー画像との間には視差が生じている。視差量はパターンマッチングにより抽出することができる。
本実施形態の演算処理部Cには、第1鮮鋭度検出部C1、第2鮮鋭度検出部C2および画像生成部C3の他に、第1の光学系30からの画像と第2の光学系40からの画像との間の視差量を検出する視差量検出部C4を備える。
図14は、測距装置の三角測量について説明するための図である。図14に示すように、対象物O上の点Pを測定点とする。対象物Oの像は、第1の光学系30のレンズLaによって第1の撮像領域Naに結像され、第2の光学系40のレンズLbによって第2の撮像領域Nbに結像される。
点Pが第1の光学系30の光軸Aa上に位置する場合、点Pは、第1の撮像領域Naと第1の光学系30の光軸Aaとが交わる点で結像する。第2の光学系40は、第1の光学系30の光軸Aaと第2の光学系40の光軸Abとが所定の間隔Bを隔てて互いに平行となるように配置される。
第2の撮像領域Nbと第2の光学系40の光軸Abとが交わる点と、第1の撮像領域Naと第1の光学系の光軸Aaとが交わる点とを結ぶ線分は、対象物の位置によって変化しない三角測量の基準となる線分であり、基線と呼ばれる。この基線の長さである基線長は間隔Bに等しい。
第2の撮像領域Nbでは、点Pは、第2の光学系40の光軸Abから基線の上において距離Δだけ離れた位置に結像する。これを視差といい、その長さを視差量Δという。
第1および第2の光学系30、40の撮像レンズLa、Lbの焦点距離をfとすると、以下の近似式が成り立つ。
Figure 0004796666
視差量Δは、第1の撮像領域Naに結像した第1のカラー画像と、第2の撮像領域Nbに結像した第2のカラー画像とを用いてパターンマッチングを行うことによって求められる。視差量Δの単位は画素となるが、補間処理によって0.1画素単位(サブピクセル単位)で演算することも可能である。
演算処理部Cにおける視差量検出部C4は、第1、第2の撮像領域Na、Nbによって得られた画像の微小領域毎に視差量Δを検出し、検出した視差量Δに基づいて画像の位置あわせを行う。演算処理部Cは、第1の実施形態と同様の方法によって、色ごとに鮮鋭度の高いほうの画像に基づいて画像を生成することができる。
ただし、第1の光学系30と第2の光学系40は互いに異なる軸上色収差を有するため、カラー画像のまま前述のパターンマッチングを行うと視差を精度良く検出することができない。図12(a)、(b)の球面収差図を比較すると、緑色の成分(550nm)は互いに類似した特性を有している。よって、緑色の色成分のみを用いてパターンマッチングを行うことにより精度良く視差量Δを検出することができる。
(数3)をZについて求め、視差量Δ、基線長Bおよび焦点距離fを(数3)に代入することによって、三角測量の原理により距離Zを求めることができる。
第1の実施形態では、図4においてPBaとPRbとのフォーカスシフト量が略同一に、PRaとPBbとのフォーカスシフト量が略同一になるように設計している。第1の実施形態のように各光学系10、20のそれぞれが2枚のレンズから構成されている場合、緑色のフォーカスシフト量を揃え、かつ、赤色と青色のフォーカスシフト量がちょうど逆転するように設計することはレンズ材の波長分散特性の特性上困難である。したがって、第1の実施形態では、PGaとPGbとの間にズレが生じている。
一方、本実施形態では、第2の光学系40の被写体側のレンズ面に回折格子を設けることにより、第1の光学系30と第2の光学系40との緑色のフォーカスシフト量を揃えても、赤色と青色のフォーカスシフト量をちょうど逆転させるように軸上色収差を設定することができる。これにより、より鮮鋭度の高い画像を生成することができる。
一般的に、光学系の軸上色収差を補正するために回折格子を設けるが、本実施形態では、回折格子により第2の光学系40の軸上色収差を過補正し、かつ第1の光学系30の軸上色収差と逆転するように設定している。
図15は、第1の光学系30、第2の光学系40のスルーフォーカスMTF特性を示すグラフである。
図15における上のグラフは第1の光学系30のスルーフォーカスMTF特性を示し、図15における下のグラフは第2の光学系40のスルーフォーカスMTF特性を示す。図15において、横軸はフォーカスシフトを示しており、縦軸は空間周波数が30Lp/mmのMTFを示している。第1の光学系30の特性を示すグラフにおいて、MBa、MGa、MRaは、それぞれ青色、緑色、赤色のスルーフォーカスMTF特性を示している。また、PBa、PGa、PRaは、それぞれのピーク位置を示している。同様に、第2の光学系40の特性を示すグラフにおいて、MRb、MGb、MBbは、それぞれ赤色、緑色、青色のスルーフォーカスMTF特性を示している。また、PRb、PGb、PBbは、それぞれのピーク位置を示している。前述した通り、本実施形態では、PGaとPGbのフォーカスシフト量を互いに揃えたとき、PBaとPRbとのフォーカスシフト量を略同一に、PRaとPBbとのフォーカスシフト量を略同一になるように設定している。
本実施形態においては、演算処理部C内の第1、第2鮮鋭度検出部C1、C2において実際に第1の光学系30および第2の光学系40の鮮鋭度(輝度値の差の絶対値)が算出され、それぞれの色成分において鮮鋭度(輝度値の差の絶対値)が高いほうが選択されてもよい。または、被写体までの距離を用いて、その距離において高いほうのMTF特性を有する色成分を選択してもよい。この場合、演算処理部C内には、第1の光学系30と第2の光学系40とのそれぞれにおける被写体距離とMTF特性との相関関係が記録されており、被写体までの距離を測定した後で、高い方のMTF特性を有する色成分が選択される。
本実施形態では、第1の実施形態と同様の効果を得ることができ、さらに、測距装置としての機能が実現できる。
また、単レンズLbのレンズ面に回折格子を設けることにより、軸上色収差を制御できるため、3色のフォーカスシフト量を略同一にすることができる。これにより、さらに鮮鋭度の高い出力画像を生成することができると共に、高い精度で視差量を算出することができる。本実施形態においては、第1の実施形態のようにハーフミラーによって光路を分割していないため、第1の実施形態と比較して、さらに明るい画像を取得することができる。
本実施形態においては、各光学系30、40のそれぞれを1枚のレンズから構成したが、各光学系30、40を複数枚のレンズから構成してもよい。
また、本実施形態の各光学系を用い、かつ、第1の実施形態のようにハーフミラーによって光路を分割してもよい。この場合、上述したように第1の光学系30と第2の光学系40とにおいて、緑色のフォーカスシフト量を必ずしも揃える必要はない。
本実施形態においては、撮像装置を2つの光学系30、40によって構成しているが、3つ以上の軸上色収差特性の互いに異なる光学系によって構成してもよい。図16は、3つの光学系を有する撮像装置において、それぞれの光学系の軸上色収差を示すグラフである。図16において、横軸は光の波長を示し、縦軸は波長0.55μm(緑色)の光の焦点位置を基準(0.00)とした場合の結像位置のずれ(フォーカスシフト)を示している。図16に示すように、第1の光学系では、波長が短い光ほど被写体側(すなわちレンズ側)に集まる。第2の光学系では、波長が短い光ほど撮像領域側に集まる。第3の光学系では、波長が0.45μmおよび0.65μmの光のフォーカスシフトが0になり、0.45μmから0.65μmまでの間では、0.55μmの波長のときをピークとして、緩やかに焦点が被写体側にシフトしている。これらの3つの光学系を用いることにより、2つの光学系を用いる場合と比較して、中間距離での鮮鋭度を高めることができる。
本発明の撮像装置は、デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置として有用である。また測距装置等の用途にも応用できる。
A 撮像装置
Sa 第1の光学系の絞り
Sb 第2の光学系の絞り
L1a、L2a、La 第1の光学系を構成するレンズ
L2b、L2b、Lb 第2の光学系を構成するレンズ
Na 第1の撮像領域
Nb 第2の撮像領域
10、10a、10b 第1の光学系
20、20a、20b 第2の光学系
30 第1の光学系
40 第2の光学系

Claims (18)

  1. 第1色、第2色、第3色の光軸上における結像位置が異なる軸上色収差を有する第1の光学系と、
    前記第1の光学系を透過した光を用いて、前記第1色、第2色、第3色のうち少なくとも1つの色の成分の画像を生成する第1の撮像領域と、
    前記第1の光学系とは異なる軸上色収差を有する第2の光学系と、
    前記第2の光学系を透過した光を用いて、前記少なくとも1つの色の成分と同じ色の成分を含む画像を生成する第2の撮像領域と、
    前記第1の撮像領域において生成された前記少なくとも1つの色の成分の画像、および前記第2の撮像領域において生成された前記少なくとも1つの色の成分の画像のうち、鮮鋭度の高い方の成分の画像を用いて、出力画像を生成する演算処理部とを備える、撮像装置。
  2. 前記第1の撮像領域および前記第2の撮像領域は、前記第1色、第2色、第3色のうち複数の色の成分の画像を生成し、
    前記演算処理部は、前記複数の色のそれぞれにおいて鮮鋭度の高い方の成分の画像を用いて、前記出力画像を生成する、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第1の光学系においては、前記光軸上の像面に向かう方向に、前記第1色、第2色、第3色の順で光線の結像位置が配置し、
    前記演算処理部は、前記第1の撮像領域からの画像および前記第2の撮像領域からの画像に前記第1色、前記第2色および前記第3色の成分が含まれる場合には、前記第1色、前記第2色、前記第3色それぞれにおける鮮鋭度の高い方の成分を用いて、前記第1色、前記第2色、前記第3色の成分を含む前記出力画像を生成する、請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記第1の光学系および前記第2の光学系は、
    前記第1色および前記第2色の前記所定の空間周波数におけるMTF値が、前記第1の光学系において所定値以上となり、前記第3色の前記所定の空間周波数におけるMTF値が、前記第1の光学系において前記所定値未満となり、かつ前記第2の光学系において前記所定値以上となる光軸上の第1範囲と、
    前記第1の光学系および前記第2の光学系のうちの少なくともいずれか一方において、前記第1色から前記第3色の前記所定の空間周波数におけるMTF値がいずれも所定値以上となる光軸上の第2範囲と、
    前記第2色および前記第3色の前記所定の空間周波数におけるMTF値が、前記第1の光学系において前記所定値以上となり、前記第1色の前記所定の空間周波数におけるMTF値が、前記第1の光学系において前記所定値未満となり、かつ前記第2の光学系において前記所定値以上となる光軸上の第3範囲とを有するスルーフォーカスMTF特性を有する、請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記第2の範囲は、前記第1の範囲よりも被写体距離が長い場合に前記第1の撮像領域および前記第2の撮像領域が配置される前記光軸上の位置であり、
    前記第3の範囲は、前記第1の範囲および前記第2の範囲よりも被写体距離が長い場合に前記第1の撮像領域および前記第2の撮像領域が配置される前記光軸上の位置である、請求項3に記載の撮像装置。
  6. 前記第1の光学系の光路と前記第2の光学系の光路を分割する分光部材をさらに備える、請求項1から5のいずれかに記載の撮像装置。
  7. 前記第1の光学系の光軸と前記第2の光学系の光軸が平行であって、
    前記第1の撮像領域と前記第2の撮像領域とが同一平面状に配置される、請求項1から5のいずれかに記載の撮像装置。
  8. 前記第1色、第2色、第3色は、青色、緑色、赤色であり、
    前記第1の光学系では、光軸上の像面に向う方向に青色、緑色、赤色の順で光線が結像し、
    前記第2の光学系では、光軸上の像面に向う方向に赤色、緑色、青色の順で光線が結像する、請求項1から7のいずれかに記載の撮像装置。
  9. 前記演算処理部は、
    前記第1の光学系からの画像における所定領域毎に各色の鮮鋭度を検出する第1鮮鋭度検出部と、
    前記第2の光学系からの画像における所定領域毎に各色の鮮鋭度を検出する第2鮮鋭度検出部と、
    前記第1の光学系からの画像の所定領域毎の各色の鮮鋭度と前記第2の光学系からの画像の所定領域毎の各色の鮮鋭度とに基づいて所定領域毎に前記出力画像を生成する画像生成部とを備えている、請求項1から8のいずれかに記載の撮像装置。
  10. 前記演算処理部は、前記第1の光学系の緑色の成分と前記第2の光学系の緑色の成分との視差量を検出する視差量検出部をさらに備え、
    前記画像生成部では、前記視差量に基づいて前記出力画像を生成する、請求項9に記載の撮像装置。
  11. 前記演算処理部は、前記第1の撮像領域からの画像および前記第2の撮像領域からの画像のうち、前記第1色、前記第2色および前記第3色のそれぞれにおける鮮鋭度の高い方の成分を、出力画像の前記第1色、前記第2色、前記第3色の成分として用いる、請求項1から10のいずれかに記載の撮像装置。
  12. 前記演算処理部は、前記第1の撮像領域からの画像における前記第1色、前記第2色および前記第3色の成分と、前記第2の撮像領域からの画像における前記第1色、前記第2色および前記第3色の成分とを色ごとに加算して前記出力画像を生成する、請求項1から10のいずれかに記載の撮像装置。
  13. 前記演算処理部は、前記第1色、前記第2色および前記第3色のうち最も高い鮮鋭度の成分に基づいて他の成分を鮮鋭化させる、請求項1から12のいずれかに記載の撮像装置。
  14. 前記第1の光学系および前記第2の光学系のうち少なくとも一方において、少なくとも1つのレンズ面が回折レンズ形状を有する、請求項1から13のいずれかに記載の撮像装置。
  15. 前記視差量に基づいて被写体までの距離を測定する、請求項10に記載の撮像装置。
  16. 第1色、第2色、第3色の光軸上における結像位置が異なる軸上色収差を有する第1の光学系と、
    前記第1の光学系を透過した光を用いて、前記第1色、第2色、第3色のうち少なくとも1つの色の成分の画像を生成する第1の撮像領域と、
    前記第1の光学系とは異なる軸上色収差を有する第2の光学系と、
    前記第2の光学系を透過した光を用いて、前記少なくとも1つの色の成分と同じ色の成分を含む画像を生成する第2の撮像領域と、
    前記第1の撮像領域において生成された前記少なくとも1つの色の成分の画像、および前記第2の撮像領域において生成された前記少なくとも1つの色の成分の画像のうち、コントラストの大きい方の成分の画像を用いて、出力画像を生成する演算処理部とを備える、撮像装置。
  17. 前記第1の撮像領域および前記第2の撮像領域は、前記第1色、第2色、第3色のうち複数の色の成分の画像を生成し、
    前記演算処理部は、前記複数の色のそれぞれにおいてコントラストの大きい方の成分の画像を用いて、前記出力画像を生成する、請求項16に記載の撮像装置。
  18. 前記演算処理部は、
    前記第1の光学系からの画像における所定領域毎に各色のコントラストを検出する第1コントラスト検出部と、
    前記第2の光学系からの画像における所定領域毎に各色のコントラストを検出する第2コントラスト検出部と、
    前記第1の光学系からの画像の所定領域毎の各色のコントラストと前記第2の光学系からの画像の所定領域の各色のコントラストとに基づいて所定領域毎に前記出力画像を生成する画像生成部とを備えている、請求項16または17に記載の撮像装置。
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