JP4794905B2 - Icカードコネクタの端子取付方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ICカードの電極に接触する複数のコンタクト端子と、ICカードの装着を検出する一組のスイッチ端子を、ICカードが装着される収容凹部が形成される絶縁ハウジングに一体に取り付けるICカードコネクタの端子取付方法に関し、更に詳しくは、各端子をインサート成形で絶縁ハウジングに一体に取り付けるICカードコネクタの端子取付方法に関する。
ICカードコネクタは、携帯電話機、デジタルビデオカメラ等のポータブル電子機器に備えられ、種々のデータを記憶するSIMカード、マルチメディアカード、メモリーカード等のICカードを装着することにより、ICカードと電子機器間でデータの入出力を行うものである。
このデータの入出力を行うために、ICカードを装着する収容凹部が形成された絶縁ハウジングには、収容凹部に装着されるICカードの電極に接触する複数のコンタクト端子と、ICカードが装着されたときに、前記複数のコンタクト端子を介してデータの入出力を行うように、ICカードの装着を検出する一組のスイッチ端子が取り付けられている
(例えば特許文献1参照)。
特開2005−50790号公報(第5頁−第6頁、図4)
以下、この従来のICカードコネクタ100の構成について、図9で説明する。図9は、ICカードコネクタ100の平面図であり、図中A方向に挿入されるICカード110を収容凹部102内に装着するように、絶縁ハウジング101は、後方端子取り付け部分101Aとその両側から前方(図中下方)に延在する一対の側壁部101B、101CとがU字状に一体に成形され、その厚みは、長方形薄型のICカード110の厚みよりわずかに厚い薄板状に形成されている。
後方端子取り付け部分101Aには、細長の板バネ片からなる複数のコンタクト端子103、103・・が取り付けられている。各コンタクト端子103は、ICカード110の挿入方向Aに沿って後方端子取り付け部分101Aに凹設された取付溝に取り付けられ、その前端が収容凹部102に装着されるICカード110の図示しない電極に弾性接触するようになっている。
ICカード110の装着を検出する固定端子105と可動端子106とからなる一組のスイッチ端子が、一方の側壁部101Bに挿入方向Aと平行に取り付けられている。固定端子105は、細長帯状の本体105aの中間がコの字状に切り起こされた固定接点板105bとなっていて、固定接点板105bを収容凹部102方向へ突出させた状態で、本体105bの前後が絶縁ハウジング101に固定され、側壁部101Bに沿って取り付けられている。
また、可動端子106は、細長の板バネ片が固定端子105の本体105aの収容凹部102寄りに配置されるように、後端が後方端子取り付け部分101Aに固定され、片持ち支持された中間の当接部106aが収容凹部102内に突出するように湾曲されている。可動端子106の全体は、外力を受けない自由状態で内側(図中左方)に傾斜するように取り付けられ、その先端の可動接点106bが、通常は固定端子105の固定接点板105bに弾性接触している。
これらのコンタクト端子103、固定端子105及び可動端子106が取り付けられた絶縁ハウジング101は、底面側を図示しないプリント配線基板上に配置し、後方端子取り付け部分101Aから後方に突出する各端子の脚部をプリント配線基板の対応するランドパターンへ半田接続し、プリント配線基板へ実装する。
このように構成されたICカードコネクタ100の収容凹部102内に、ICカード110を電極がコンタクト端子103、103・・に接触するまで挿入すると、ICカード110の側面が可動端子106の当接部106aを側方(図中右方)へ押し込み、可動接点106bが固定接点板105bから離れ、相互の接触が解かれることによりICカード110の装着が検出される。
しかしながら、上述した従来のICカードコネクタ100は、可動端子106の当接部106aを収容凹部102に装着されるICカード110の側面に当接させて装着を検出するため、絶縁ハウジング101は、ICカード110の横幅dに、少なくとも一組のスイッチ端子105、106を取り付ける為の横幅を加える必要があり、絶縁ハウジング101が大型化するものとなった。従って、ICカードコネクタ100を実装するプリント配線基板の実装面積が拡大し、ICカードコネクタ100自体も大型化することから、ICカードコネクタ100を備えたポータブル電子機器の小型化も制約されるという問題があった。
また、上述のICカードコネクタ100は、コンタクト端子103、103・・が、絶縁ハウジング101の厚さ方向(図9において紙面に直交する方向)に撓み、可動端子106はこの方向と直交する絶縁ハウジング101の側方に撓むように取り付けられるものであることから、一枚の金属板からこれらの端子を同時に打ち抜くことができず、打ち抜いてキャリアに連結したままインサート成形で絶縁ハウジング101に固定することはできないという問題があった。
そこで、一組のスイッチ端子をICカード110の横幅d内の絶縁ハウジングに取り付け、可動端子を収容凹部に挿入されるICカード110の平面又は底面に当接させて、絶縁ハウジングの厚さ方向に変位する可動端子により、ICカード110の装着を検出することが検討された。
また、このように可動端子を絶縁ハウジングの厚さ方向に撓むように取り付けることにより、絶縁ハウジングが大型化せず、プリント配線基板への実装面積も拡大しないので、前者の問題は解決できる。
しかしながら、後者の問題については、他のコンタクト端子と可動端子の撓み方向と一致させることができるものの、可動端子の可動接点と固定端子の固定接点とが絶縁ハウジングの厚さ方向で対向するように絶縁ハウジングに取り付ける必要があり、金属板の打ち抜き方向で重なる可動端子と固定端子は、他のコンタクト端子と共に同一金属板から打ち抜いた状態で、絶縁ハウジングにインサート成形で一体化することができない。
従って、インサート成形により絶縁ハウジングへ固定する場合には、一組のスイッチ端子の少なくとも一方の端子を、他方の端子とは別に金属板から打ち抜いて形成し、可動端子の可動接点と固定端子の固定接点とが絶縁ハウジングの厚さ方向で対向するように金型内で位置決めする必要があり、別工程での打ち抜き工程や位置決め工程が加わわるという課題があった。
そこでインサート成形を行わずに、一組のスイッチ端子の少なくとも一方の端子を、絶縁ハウジングへ圧入、係止などで取り付けることも検討されたが、薄板状のICカード110の高さに合わせて可能な限り低背化させた絶縁ハウジングにスイッチ端子が取り付けられるので、各端子の可動接点106bや固定接点板105bが半田接続面と接近し、スイッチ端子と絶縁ハウジングの隙間に毛細管現象によりフラックスが侵入し、接点にフラックスが付着することによる接触不良が発生する恐れがあった。
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、絶縁ハウジングを拡大させることなく、一組のスイッチ端子と複数のコンタクト端子を同一金属板から打ち抜いてインサート成形で絶縁ハウジングに一体に取り付けることが可能なICカードコネクタの端子取付方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1のICカードコネクタの端子取付方法は、ICカードが装着される収容凹部を絶縁ハウジングに形成し、収容凹部に装着されるICカードの電極に接触する可動接触部を収容凹部内に臨ませた複数のコンタクト端子と、収容凹部に装着されるICカードの先端が当接することにより片持ち支持される可動接点が収容凹部に装着されるICカードの厚さ方向に変位する可動端子と、固定接点が前記ICカードの厚さ方向で可動接点に対向する固定端子とを、絶縁ハウジングに一体に取り付け、可動接点と固定接点との接触から収容凹部へのICカードの装着を検出するICカードコネクタを製造するICカードコネクタの端子取付方法であって、
イ、複数のコンタクト端子と可動端子と固定端子の各基材となる複数のコンタクト端子片と可動端子片と固定端子片を、1枚の導電性金属板からキャリアと一体に打ち抜き、可動端子片と固定端子片の一方と複数のコンタクト端子片を絶縁ハウジングへの各端子の取り付け位置に対応する部位に形成するとともに、可動端子片と固定端子片の他方を、キャリアに連結する連結片を介して、打ち抜き方向で他の端子片と干渉しない部位に形成し、
ロ、キャリアと一体の少なくともいずれかの端子片を折り曲げ加工し、複数のコンタクト端子と可動端子と固定端子とし、
ハ、前記一方の可動端子片若しくは固定端子片の一部と、連結片に連結する前記他方の可動端子片若しくは固定端子片の一部が、打ち抜き方向で対向する可動接点と固定接点となるように、連結片を折り曲げ、可動接点と固定接点とが打ち抜き方向で対向する状態で、連結片に連結する可動端子片若しくは固定端子片を支持し、
ニ、複数のコンタクト端子と可動端子と固定端子を、キャリアに一体に連結した状態で絶縁ハウジングにインサート成形した後、各端子をキャリア若しくは連結片から切断し、絶縁ハウジングに各端子を一体に取り付けることを特徴とする。
複数のコンタクト端子片と可動端子片と固定端子片は、互いに打ち抜き方向で干渉しないので、1枚の導電性金属板からキャリアと一体に打ち抜かれ、一体に連結された状態で、複数のコンタクト端子と可動端子と固定端子にそれぞれ折り曲げ加工される。
連結片に連結する可動端子片若しくは固定端子片は、連結片を折り曲げ、可動接点と固定接点とが打ち抜き方向で対向する状態で支持されるので、インサート成形の際の成形圧で流されることなく、対向した状態を保ったまま絶縁ハウジングに固定される。
可動接点が収容凹部に装着されるICカードの厚さ方向に変位し、固定接点との接触から収容凹部へのICカードの装着を検出するので、可動端子と固定端子は、絶縁ハウジングのICカードの横幅内に取り付けられる。
請求項1の発明によれば、絶縁ハウジングに取り付けられる各端子を、絶縁ハウジングに取り付けられる位置と端子形状に合わせて、キャリアと一体に連結された状態で、一括して折り曲げ加工することができる。
また、可動端子が、ICカードの電極に接触する複数のコンタクト端子と同一方向に撓み、可動接点と固定接点がこの撓み方向で重なっても、可動端子と固定端子を、他の複数のコンタクト端子と共に、同一の金属板から打ち抜いて折り曲げ加工し、インサート成形によって絶縁ハウジングへ一体に取り付けることができる。その結果、絶縁ハウジングが薄板状で半田接続面と接近していても、フラックスが端子の接点に付着することがなく、接触不良が生じない。
ICカードの平面又は底面に接触するコンタクト端子と同方向に可動端子を配置できるので、可動端子と固定端子をICカードの挿入方向と直交する方向の横幅内の絶縁ハウジングに取り付けることができ、絶縁ハウジングを小型化できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。始めに、本発明の実施の形態に係る端子取付方法で製造されるICカードコネクタ1の構造を、図1乃至図4で説明する。尚、以下の説明においては、図1に示す絶縁ハウジング2の上方を前方、下方を後方と、図2の絶縁ハウジング2の平面側(図2の左方)を上方、底面側(図2の右方)を下方として説明する。
ICカードコネクタ1は、絶縁性合成樹脂で薄型板状の絶縁ハウジング2と、絶縁ハウジング2の上面を覆う金属プレート3と、絶縁ハウジング2に固定される可動端子4、固定端子5及び6本のコンタクト端子6、6・・から構成されている。絶縁ハウジング2には、前後方向と上方が開口する収容凹部7が凹設され、金属プレート3との間で、前方に向けて挿入される長方形板状のICカード10を収容凹部7内に装着自在としている。絶縁ハウジング2の前方は、一側(図1において左側)が前方に突出してスイッチ収容部2Aとなり、他側は収容凹部7の前面の一部を覆うストッパー部2Bとなっている。また、収容凹部7のほぼ中央には、絶縁ハウジング2の底面側に貫通する6カ所の長孔8が3カ所毎に前後2列に分けて形成され、スイッチ収容部2Aに沿って収容凹部7が底面に露出するスイッチ収容凹部9が形成されている。
金属プレート3は、絶縁ハウジング2の上面を覆い収容凹部7を形成すると共に、薄型板状に形成された絶縁ハウジング2が破損しないように強度を確保するもので、金属プレート3の周囲に垂設された係止片を絶縁ハウジング2の係止溝へ圧入し、絶縁ハウジング2に固定する。
可動端子4は、図1、図2に示すように、後方から前方に向かって、脚部4aと固定片4bと作動片4cが長手方向に連設された細長帯状に形成されている。固定片4bの前後2カ所の位置には、それぞれ側方に一対の位置決め片4d、4dが突設され、また、固定片4bから前方に連設される作動片4cは、前方に向かって斜め上方に折り曲げられた後、その先端側が側面視「く」の字に折り曲げられ、先端部の底面が可動接点11となっている。可動端子4は、固定片4cが絶縁ハウジング2の底面の一側で底面に沿って前後方向に固定されることにより、片持ち支持される作動片4cはスイッチ収容凹部9を挿通して収容凹部7内に臨むように付勢され、脚部4aが絶縁ハウジング2の後端に突出する。
固定端子5は、側方に一対の位置決め片5dが突設され幅広に形成された固定片5bと、平面が固定接点12となった後方のスイッチ片5cが、前後方向に一体に連設され、連設位置から側方に脚部5aが突設されることにより、全体がT字板状に形成されている。固定端子5は、固定片5bが可動端子4が取り付けられる前方延長線上の絶縁ハウジング2に固定されることにより、固定接点12が可動接点11と上下方向で対向し、また、脚部5aがスイッチ収容部2Aの側方に露出する。
6本のコンタクト端子6、6・・は、それぞれ脚部6aと固定部6bと可動接触部6cが一体に連設された細長帯状に形成され、このうち、前列の3本のコンタクト端子6は、逆C字状に形成された固定部6bの前端から脚部6aが絶縁ハウジング2の前方に引き出されている。固定部6bの逆C字状の両側には、側方に一対の位置決め片6d、6dが突設され、後方の位置決め片6d、6dの前方は、斜め上方に折り曲げられた可動接触部6cとなっている。
また、後列3本のコンタクト端子6は、固定部6bが可動接触部6cと直線上に連続し、脚部6aは、絶縁ハウジング2の後方から引き出される。固定部6bには、一対の位置決め片6d、6dが形成されて幅広となっていて、その前方が同様に斜め上方に折り曲げられた可動接触部6cとなっている。
前後2列の各コンタクト端子6は、固定部6bが絶縁ハウジング2の底面に沿って固定されることにより、片持ち支持された可動接触部6cの先端が長孔8を挿通して収容凹部7内に臨み、収容凹部7に装着されるICカード10の底面に形成された電極に弾性接触する。
以下、これらの各端子4、5、6を絶縁ハウジング2の所定位置へ取り付ける端子取付方法を図5乃至図8を用いて説明する。図5は、導電性の金属板を打ち抜いて形成されるフープ材20の要部を示す平面図であり、図示部分から1個のICカードコネクタ1に用いられる各端子が形成される。フープ材20は、図示する左右に同一形状に打ち抜かれた端子材が連続し、多数のICカードコネクタ1に用いられる各端子が連続して折り曲げ加工される。
図5において、21は、可動端子4の基材となる可動端子片、22は、固定端子5の基材となる固定端子片、23は、コンタクト端子6の基材となるコンタクト端子片である。図5を図1と比較して明らかなように、固定端子片22を除いて、可動端子片21とコンタクト端子片23は、可動端子4とコンタクト端子6が絶縁ハウジング2に固定される位置に相当する位置で、平面側が一致するようにキャリア25に一体に連結された状態で打ち抜かれる。
可動端子片21とコンタクト端子片23は、キャリア25に一体に連結されたまま、次工程で折り曲げ加工し可動端子4とコンタクト端子6とするので、それぞれ折り曲げ加工前の展開形状と一致する輪郭に形成される。
固定端子片22は、他の端子片21、23とともに同時に金属板からキャリア25と一体に打ち抜かれるが、固定端子5が絶縁ハウジング2に固定される位置に相当する位置の側方で連結片24を介して打ち抜かれる。後述するように、固定端子片22の平面側は、絶縁ハウジング2に固定される固定端子5の底面側となるので、固定端子片22の輪郭形状は、固定端子5と左右対称形状となるように打ち抜かれる。
続いて、各端子片21、22と連結片24をキャリア25に連結したまま折り曲げ加工し、可動端子4、固定端子5及びコンタクト端子6を形成する。すなわち、可動端子片21の中間から側方に突設された一対の位置決め片21d、21dから前方(図中上方)を、前方に向かって斜め上方に折り曲げられた後、その先端側が側面視「く」の字に折り曲げて作動片4cとし、先端部の底面を可動接点11とする。また、各コンタクト端子片23は、一対の位置決め片23d、23dから先端側を斜め上方に折り曲げて可動接触部6cとする。
可動端子4を折り曲げ形成した後、図6、図7に示すように、固定端子片22が可動端子4の作動片4c下方に配置されるように、連結片24の中間をU字状に折り返す。連結片24が折り返されることにより、固定端子片22は、平面と底面が反転した固定端子5となり、固定端子5が絶縁ハウジング2に固定される位置に相当する位置に、連結片24を介して位置決めされる。従って、固定端子5の固定接点12は、可動端子4の可動接点11と所定間隔を隔てて上下方向で対向する。
折り曲げ加工された可動端子4、固定端子5及びコンタクト端子6は、キャリア25に一体に連結された状態で、絶縁ハウジング2を成型する金型内に収容され、絶縁ハウジング2にインサート成形される。成形の際に、各端子4、5、6は、キャリア25と連結片24で位置決めされると共に、各端子4、5、6の位置決め片4d、5d、6dを金型の位置決めピンで挟持し固定するので、成形圧により流動することなく、図8に示すように絶縁ハウジング2の所定位置に固定される。図8において、位置決め片4d、5d、6dに形成されている絶縁ハウジング2の孔は、位置決めピンの抜き孔である。
このようにして絶縁ハウジング2に可動端子4、固定端子5及び6本のコンタクト端子6、6・・を固定したICカードコネクタ1は、絶縁ハウジング2の平面を金属プレート3で覆った後、各端子の脚部4a、5a、6aを、対向するプリント配線基板のランドパターンへ半田接続し、プリント配線基板上に実装する。
上述の構成のICカードコネクタ1は、ICカード10が装着されていない状態では、可動端子4の作動片4cは上方に付勢されているので、可動接点11は固定接点12の上方で離間し、両者は絶縁されている。
図4に示すように、ICカードコネクタ1の収容凹部7へICカード10を挿入すると、ICカード10は収容凹部7の内側面に案内され、その先端がストッパー部2Bに当接する位置で、収容凹部7内に装着される。ICカード10が収容凹部7内に完全に装着された位置で、6本のコンタクト端子6、6・・の可動接触部6cは、それぞれICカード10の底面に露出する図示しない電極に接触する。一方、ICカード10を収容凹部7へ挿入すると、ICカード10の先端が作動片4cの傾斜部に当接し、片持ち支持された作動片4c全体を下方へ押し下げる。従って、作動片4cに形成された可動接点11は、固定接点12に接触し、この接触によりICカード10の収容凹部7への装着が検出され、コンタクト端子6、6・・とICカード10の電極とのデータ入出力が行われる。
上記実施の形態では、連結片24を折り曲げて固定端子片22を可動端子4の下方に配置したが、連結片24を折り曲げて可動端子片21を、絶縁ハウジング2に固定される位置に相当する位置に打ち抜かれた固定端子片22の上方に位置決めし、インサート成形してもよい。
また、連結片24が折り曲げられることにより移動する固定端子片22又は可動端子片21は、他の基材と打ち抜き方向で重ならず、連結片24を折り曲げることにより、可動接点11と固定接点12が上下方向で対向するものであれば、いずれの位置で打ち抜いてもよい。
更に、上述の実施の形態では、固定端子片22自体に弾性が要求されないので、折り曲げ加工を行わなかったが、連結片24を折り返す前に、弾性が求められる固定端子5の形状に合わせて折り曲げ加工を行うものであってもよい。
本発明は、ICカードを装着するICカードコネクタの絶縁ハウジングに複数の端子をインサート成形する端子取付方法に適している。
ICカードコネクタ1の平面図である。 可動端子4と固定端子5に沿って切断したICカードコネクタ1の縦断面図である。 固定端子5の固定片5bに沿って切断したICカードコネクタ1の縦断面図である。 ICカードコネクタ1の斜視図である。 フープ材20の平面図である。 連結片24を折り返したフープ材20の平面図である。 図6のA−A線に沿って切断した端面図である。 金属プレート3を除いたICカードコネクタ1の平面図である。 従来のICカードコネクタ100の平面図である。
符号の説明
1 ICカードコネクタ
2 絶縁ハウジング
4 可動端子
5 固定端子
6 コンタクト端子
6c 可動接触部
7 収容凹部
10 ICカード
11 可動接点
12 固定接点
21 可動端子片
22 固定端子片
23 コンタクト端子片
24 連結片
25 キャリア

Claims (1)

  1. ICカード(10)が装着される収容凹部(7)を絶縁ハウジング(2)に形成し、
    収容凹部(7)に装着されるICカード(10)の電極に接触する可動接触部(6c)を収容凹部(7)内に臨ませた複数のコンタクト端子(6)と、
    収容凹部(7)に装着されるICカード(10)の先端が当接することにより片持ち支持される可動接点(11)が収容凹部(7)に装着されるICカード(10)の厚さ方向に変位する可動端子(4)と、
    固定接点(12)が前記ICカード(10)の厚さ方向で可動接点(11)に対向する固定端子(5)とを、絶縁ハウジング(2)に一体に取り付け、
    可動接点(11)と固定接点(12)との接触から収容凹部(7)へのICカード(10)の装着を検出するICカードコネクタ(1)を製造するICカードコネクタの端子取付方法であって、
    イ、複数のコンタクト端子(6)と可動端子(4)と固定端子(5)の各基材となる複数のコンタクト端子片(23)と可動端子片(21)と固定端子片(22)を、1枚の導電性金属板からキャリア(25)と一体に打ち抜き、可動端子片(21)と固定端子片(22)の一方と複数のコンタクト端子片(23)を絶縁ハウジング(2)への各端子の取り付け位置に対応する部位に形成するとともに、可動端子片(21)と固定端子片(22)の他方を、キャリア(25)に連結する連結片(24)を介して、打ち抜き方向で他の端子片と干渉しない部位に形成し、
    ロ、キャリア(25)と一体の少なくともいずれかの端子片を折り曲げ加工し、複数のコンタクト端子(6)と可動端子(4)と固定端子(5)とし、
    ハ、前記一方の可動端子片(21)若しくは固定端子片(22)の一部と、連結片(24)に連結する前記他方の可動端子片(21)若しくは固定端子片(22)の一部が、打ち抜き方向で対向する可動接点(11)と固定接点(12)となるように、連結片(24)を折り曲げ、可動接点(11)と固定接点(12)とが打ち抜き方向で対向する状態で、連結片(24)に連結する可動端子片(21)若しくは固定端子片(22)を支持し、
    ニ、複数のコンタクト端子(6)と可動端子(4)と固定端子(5)を、キャリア(25)に一体に連結した状態で絶縁ハウジング(2)にインサート成形した後、各端子をキャリア(25)若しくは連結片(24)から切断し、
    絶縁ハウジング(2)に各端子を一体に取り付けることを特徴とするICカードコネクタの端子取付方法。
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