JP4793759B2 - 高圧放電灯点灯装置及びプロジェクタ - Google Patents

高圧放電灯点灯装置及びプロジェクタ Download PDF

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Description

本発明は高圧放電灯を点灯させるための高圧放電灯点灯装置の改良に関する。
近年、高圧放電灯点灯装置の電子化による小型、軽量化が進み、図4に示すような降圧チョッパ回路20とフルブリッジ回路30、およびイグナイタ回路40の組合せにより高圧放電灯50を高周波始動させ、その後、低周波の矩形波で安定に点灯させる高圧放電灯点灯装置がプロジェクタに用いられている。
図4の従来回路の動作を説明すると、降圧チョッパ回路20を構成するPWM制御回路28の制御方式は、抵抗27によりランプ電流に比例したランプ電流信号を、抵抗26によりランプ電圧に比例したランプ電圧信号を検出し、ランプ電流信号とランプ電圧信号を乗算器またはマイクロコンピュータにて演算した電圧信号と、予め高圧放電灯の定格ランプ電圧時に定格ランプ電力で点灯できるようにし設定した基準電圧とを誤差増幅器にて比較し、ランプ電流信号とランプ電圧信号を乗算した電圧信号が一定になるようにトランジスタ21のデューティ比をパルス幅制御し、高圧放電灯50を適正な電力にて点灯させるものである。
次に降圧チョッパ回路20の制限された直流出力を受けて動作するフルブリッジ回路30の動作は、トランジスタ31及び34とトランジスタ32及び33がブリッジ制御回路37にて制御される周波数にて交互に導通・非導通を繰り返すことにより、降圧チョッパ回路20の直流出力を交流電流に変換し、高圧放電灯50に供給するものである。
制御部60は、内部の切換手段61によってフルブリッジ回路30の動作周波数を、後述する図5の時間t2において高周波から低周波に切換えるものである。
ここで高圧放電灯50の始動時においては、一定時間、ブリッジ制御回路37で制御される周波数を数十kHzに高めることにより、トランジスタ31、34とトランジスタ32、33の中点に接続されたチョークコイル35とコンデンサ36の直列回路が共振され、チョークコイル35のインダクタンスとコンデンサ36の容量とブリッジ制御回路37の周波数で決まる正弦波の周波数の高い共振電圧がチョークコイル35およびコンデンサ36端に発生し、コンデンサ36に並列に接続されている高圧放電灯50端にも、その高周波の共振電圧が印加される。
高圧放電灯50を始動させるためのイグナイタ回路40の動作は、先に説明したブリッジ制御回路37によりフルブリッジ回路30が数十kHzの高周波で動作しているコンデンサ36端に発生する高周波の正弦波電圧を受け、チョークコイル35とコンデンサ36の接続点側がプラス電位のときにダイオード41、抵抗42、コンデンサ43の向きに電流が流れコンデンサ43が充電される。
高周波の正弦波電圧の極性が反転し、チョークコイル35とコンデンサ36の接続点がマイナス電位のときはコンデンサ46、抵抗45、ダイオード44の向きに電流が流れコンデンサ46が充電される。
上記動作を繰り返すことにより、コンデンサ43とコンデンサ46の直列回路端の電位は徐々に上昇し、コンデンサ43とコンデンサ46の直列回路端の電位が放電ギャップ47のブレークダウン電圧に達すると、コンデンサ43、46の直列回路より放電ギャップ47、パルストランス48の一次巻線に電流が流れパルストランス48の一次巻線にコンデンサ43、46の電圧が印加される。
このことにより、パルストランス48の二次巻線には、一次巻線に印加された電圧に対してパルストランス48の昇圧比に応じたパルス電圧が発生し、その電圧はコンデンサ36を介して高圧放電灯50に印加されるため高圧放電灯50がブレークダウンし点灯に至る。
また、高圧放電灯50が始動した直後においても一定時間、ブリッジ制御回路37よりフルブリッジ回路30を高周波にて動作することにより、チョークコイル35が限流素子となり、制限された電流にて高圧放電灯50は高周波点灯を開始する。
また、この時チョークコイル35とコンデンサ36は、高圧放電灯50に流れる、チョッパ回路20のスイッチング動作により発生するリップル電流を低減させるためのフィルタ回路の役割も担っている。
図5は高圧放電灯始動時から安定点灯に至るまでの降圧チョッパ回路20の出力電圧及び出力電流並びに高圧放電灯50のランプ電流の関係を示す図である。
時間t0で降圧チョッパ回路20及びフルブリッジ回路30の動作が開始し、フルブリッジ回路30の動作を受けてイグナイタ回路40が動作を開始する。高圧放電灯50が放電を開始する時間t1まで、降圧チョッパ回路20の出力電圧は例えば設定された200Vを出力している。
時間t1にて高圧放電灯50が放電を開始すると、チョークコイル35にて制限される高周波電流が流れるが、この時はチョークコイル35が限流素子となって電圧を負担しているため、降圧チョッパ回路20の出力電圧は依然として200Vのままである。
時間t2においてフルブリッジ回路30にて低周波の矩形波点灯に移行すると、チョークコイル35に流れる電流も低周波となるため、チョークコイル35は飽和し電流の制限はできなくなる。
低周波動作時は降圧チョッパ回路20がPWM制御をすることにより電流制限を行うため、降圧チョッパ回路20の出力電圧は高圧放電灯50の電圧とほぼ等しい電圧まで低下する。
また、高圧放電灯50は放電開始直後においては発光管内の封入金属が蒸発していないため圧力が低く、そのためランプ電圧も最初は低く、時間t2後は時間と共に封入金属が蒸発しランプ電圧が高まっていく。
ところで、上記従来の高圧放電灯点灯装置のフルブリッジ回路30においては、高圧放電灯50を始動させるにあたり、チョークコイル35とコンデンサ36を高周波で共振させることによってピーク電圧・実効値電圧とも高い電圧をフルブリッジ回路30の出力側に発生させるため、共振回路端に埃等の異物が付着した場合や結露等により水分が付着した場合は、その部分でリーク電流が流れ、その結果プリント基板上で絶縁破壊を引きおこしてしまう場合がある。
また、共振電圧が印加され、かつ高圧放電灯50への電流経路にあるパルストランス48の巻線で絶縁破壊が引き起こされてしまう場合や、高圧放電灯点灯装置から高圧放電灯へ電流を供給する電線の接触不良時のその接触不良部で絶縁破壊を引き起こされてしまう場合がある。
ここで、上記の絶縁破壊に起因して故障(基板の発火)が発生する。故障モードは大きく2つに分けられる。
1つは、チョークコイル35には故障がなく、パルストランス48の巻線などチョークコイル35に直列的に接続される回路で故障が起き、その周辺で基板が発火してしまう場合である(以下、この故障モードを「チョークコイル出力側故障」という)。
もう1つは、チョークコイル35に関連する故障であり、例えば、チョークコイル35の巻線が短絡してしまい、その周辺で基板が発火してしまう場合である(以下、この故障モードを「チョークコイル入力側故障」という)。このチョークコイル入力側故障は、チョークコイル出力側故障が発生した後に、そのプリント基板の焼損が進行したときに起こる故障モードである。
図6はチョークコイル出力側故障が発生してその故障発生箇所で基板が発火している場合の降圧チョッパ回路20の出力電圧(上段)及び出力電流(下段)を示すものである。
時間t2において、高周波点灯から低周波の矩形波点灯に移行すると、チョークコイル35に流れる電流も低周波となるため、チョークコイル35によっては電流が制限されなくなる。なお、ここまでは図5と同じである。
その後、降圧チョッパ回路20がPWM制御をすることにより定電流制御を行うが、チョークコイル35の出力側でプリント基板が焼損している場合、一定の電流を焼損部に供給しても焼損部が発火している場合は、電圧降下が大きいため降圧チョッパ回路20の出力電圧が高くなる。逆に、発火が収まりプリント基板の炭化した部分に電流が流れるときは電圧降下が小さいため、降圧チョッパ回路20の出力電圧は低くなる。
上記動作が短時間で繰り返えされるため、降圧チョッパ回路20の出力電圧および出力電流は図6の後半に示すような不安定な動作となる。
その後、上記プリント基板が焼損した高圧放電灯点灯装置の電源をリセットし何回か動作させると、チョークコイル出力側故障を検出できない高周波動作時に焼損部分は拡大してしまう。
そして、チョークコイル35端のプリント基板が炭化してしまった時点で高圧放電灯点灯装置を動作させると、チョークコイル35端のインピーダンスが低下しているため、チョークコイル35は高周波動作時の限流素子としての機能を失い、代わりに降圧チョッパ回路20がPWM制御により電流制限作用を負担することになる。
図7はチョークコイル入力側故障が発生してその故障発生箇所で基板が発火している場合の降圧チョッパ回路20の出力電圧(上段)及び出力電流(下段)を示すものである。図示するように、高周波動作時にチョークコイル35の入力インピーダンスが急激に下がると、降圧チョッパ回路20出力電圧が低下するとともに、定電流制御の応答が間に合わず出力電流も急峻に上昇してしまう。即ち、降圧チョッパ回路20の負荷が不安定に変動するため定電流制御が追従不能な状態となってしまう。
なお、点灯装置における接触不良等の故障を未然に防ぐための技術は従来から存在する(例えば、特許文献1)。同文献は、蛍光灯に高周波電流を印加する一石電圧共振式の点灯装置において、点灯装置と蛍光灯とを接続するソケットのルーズコンタクトを検出するために電圧共振用トランジスタのコレクタ電圧を監視し、電圧の異常が検出された場合に点灯装置を停止させてソケットにおける発煙や発火を未然に防止するものである。
特許第2552280号
ここで、一旦絶縁破壊が引き起こされて各故障モードに入ると、フルブリッジ回路30が高周波動作を行っている間はエネルギーの大きい高周波電流を供給し続けてしまうため、その部分で放電が持続し、プリント基板や電子部品の発火・焼損へと至ってしまう。
また、一定時間後に低周波の矩形波点灯に移行したときは、既にプリント基板が炭化しインピーダンスが低下してしまっているため、比較的にピーク電圧の低い矩形波電圧でも焼損部分に電流が流れ続けてしまい、継続して発煙が続いてしまうことになる。
プリント基板や電子部品が発火しているときであっても、正常に高圧放電灯50が点灯しているときであっても、ブリッジ回路30が高周波動作をしているときはチョークコイル35が限流要素となり、低周波出力をしているときは降圧チョッパ回路20が限流要素となる。いずれの場合も降圧チョッパ回路20は負荷変動に応じて出力を変化させる動作をすることには変わりなく、またその動作が降圧チョッパ回路20にとってストレスとなることもない。従って、PWM制御回路28は高圧放電灯50が正常に点灯しているものと判断し電流を供給し続けてしまい被害が拡大してしまう問題がある。
また、特許文献1が課題とするような故障発生前に検出される異常の兆候は比較的規則的かつ予測可能な態様で観測されるが、実際に故障発生後の基板発火や焼損については、発火・焼損部位、焼損の進行度合い、発火時における装置の動作モードなど故障(発火・焼損)の態様によって異常の表れ方が相違し、しかもその挙動は不規則な傾向を示すため、適切に検出・対応するのが難しい。しかも、その故障(発火)の検出を素早く行わなければ、焼損が拡大して重大な被害をもたらす可能性がある。
従って、いかなる態様の発火・焼損であっても確実かつ迅速に検出・対応し、基板焼損の拡大を最小限にとどめるような機能を備える必要がある。
上記問題点を解決するため、本発明は降圧チョッパ回路20の出力電圧または出力電流を監視することで、高圧放電灯50が正常に点灯しているのか、プリント基板の焼損が生じたのかを判断する手段を設け、プリント基板の焼損と判断した場合は直ちに降圧チョッパ回路20の動作を停止させ、発煙・発火を止める手段を設けるものである。
具体的には、本発明の第1の側面は、直流電源部、直流電源部の出力を受け高圧放電灯へ供給される電流を制限する降圧チョッパ回路、降圧チョッパ回路からの出力電圧または出力電流を検出する検出回路、降圧チョッパ回路の制限された直流出力を高周波又は低周波の交流出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、降圧チョッパ回路及びフルブリッジ回路を制御する制御部、並びに高圧放電灯を始動させるためのイグナイタ回路からなる高圧放電灯点灯装置において、制御部が出力電圧または出力電流の所定時間あたりの変化量が設定値を超えた場合に降圧チョッパ回路の動作停止を行う停止手段を備えた高圧放電灯点灯装置である。
本発明の第2の側面は、直流電源部、直流電源部の出力を受け高圧放電灯へ供給される電流を制限する降圧チョッパ回路、降圧チョッパ回路の出力電圧を検出する検出回路、降圧チョッパ回路からの制限された直流出力を交流出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、降圧チョッパ回路及びフルブリッジ回路を制御する制御部、並びに高圧放電灯を始動させるためのイグナイタ回路からなる高圧放電灯点灯装置において、制御部が、フルブリッジ回路の交流出力を所定のタイミングで高周波出力から低周波出力に切換える切換手段、及び降圧チョッパ回路の動作開始から所定のタイミングまでの期間において、出力電圧が設定値を下回った場合に降圧チョッパ回路の動作停止を行う停止手段を備えた高圧放電灯点灯装置である。
本発明の第3の側面は、直流電源部、直流電源部の出力を受け高圧放電灯へ供給される電流を制限する降圧チョッパ回路、降圧チョッパ回路の出力電流を検出する検出回路、降圧チョッパ回路からの制限された直流出力を交流出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、降圧チョッパ回路及びフルブリッジ回路を制御する制御部、並びに高圧放電灯を始動させるためのイグナイタ回路からなる高圧放電灯点灯装置において、制御部が、フルブリッジ回路の交流出力を所定のタイミングで高周波出力から低周波出力に切換える切換手段、及び降圧チョッパ回路の動作開始から所定のタイミングまでの期間において、出力電流が設定値を超えた場合に降圧チョッパ回路の動作停止を行う停止手段を備えた高圧放電灯点灯装置である。
本発明の第4の側面は、直流電源部、直流電源部の出力を受け高圧放電灯へ供給される電流を制限する降圧チョッパ回路、降圧チョッパ回路の出力電圧及び出力電流を検出する検出回路、降圧チョッパ回路からの制限された直流出力を交流出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、降圧チョッパ回路及びフルブリッジ回路を制御する制御部、並びに高圧放電灯を始動させるためのイグナイタ回路からなる高圧放電灯点灯装置において、制御部が、フルブリッジ回路の交流出力を所定のタイミングで高周波出力から低周波出力に切換える切換手段、及び降圧チョッパ回路の動作開始から所定のタイミングまでの期間において、出力電圧を出力電流で除した出力インピーダンスが設定値を下回った場合に降圧チョッパ回路の動作停止を行う停止手段を備えた高圧放電灯点灯装置である。
上記第1から第4の側面において、制御部が、動作停止の有無を記録する不揮発性の記憶手段を備え、動作停止が行われたことが記憶手段に記録されている場合には、直流電源部に電源が再投入されても降圧チョッパ回路を動作させないようプログラムされた高圧放電灯点灯装置である。
なお、上記において、設定値を超えた場合又は下回った場合というのは、一回限り超えた場合又は下回った場合、継続的に超えた場合又は下回った場合、或いは所定期間の平均値として超えた場合又は下回った場合等種々の態様を含む趣旨である。
本発明の第5の側面は、上記第1から第4の側面の高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯、高圧放電灯が取り付けられるリフレクタ、並びに高圧放電灯点灯装置及びリフレクタを内包する筐体を備えたプロジェクタである。
本発明の高圧放電灯点灯装置によれば、降圧チョッパ回路20の出力電圧または出力電流を監視することにより、正常に高圧放電灯50が点灯しているのか、あるいはプリント基板の焼損が生じたのかを判断することが可能となるため、仮にプリント基板の焼損事故が発生した場合でも、最短時間でそれを検出し直ちに降圧チョッパ回路20の動作を停止させることにより、発煙・発火被害の拡大を防ぐことが可能となる。
更に、再び電源を再投入しても高圧放電灯点灯装置が動作しないように制御することにより、上記の被害の拡大を防ぐことも可能である。
次に、実施の形態について説明する。
図1に本発明に係る高圧放電灯点灯装置の回路構成を示す。従来技術の図4と異なる点は制御部60が停止手段62及び不揮発性メモリ63を含む点である。制御部60はマイクロコンピュータ又はその一部であればよい。
停止手段62には抵抗25及び26並びに抵抗27で検出された降圧チョッパ回路20の出力電圧(A点の電圧)及び出力電流(B点の電圧)が入力される。この停止手段62は点灯装置に故障(発火)が発生していないときは動作しない。なお、後述するように、停止手段62への入力は出力電圧(A)だけであってもよいし、出力電流(B)だけであってもよい。
ここで、共振電圧が印加される部分に付着していた埃等の異物や結露等により付着した水分が原因で、共振電圧が印加される部分から他の回路部品にリーク電流が流れ、プリント基板上で絶縁破壊を引きおこした場合を想定する。
チョークコイル出力側故障が発生した場合、前述したように(図6参照)、何も対策を施さないと、エネルギーの大きい高周波電流の供給が継続してしまうため、その部分で放電が持続し、プリント基板や電子部品の発火・焼損へ至ってしまう。
そこで、停止手段62が降圧チョッパ回路20の出力電圧又は出力電流の変動を読み取り、低周波動作時の一定時間あたりの出力電圧又は出力電流の最大値と最小値の変化量が設定値を超えた場合、基板焼損事故発生と判断し、降圧チョッパ回路20の出力を停止させる。これにより、プリント基板の焼損の拡大を防ぐことができる。なお、出力電圧又は出力電流の変化量に基づいて降圧チョッパ回路20の出力を停止する方法は、時間t0以降のいずれの期間においても用いることができる。即ち、チョークコイル出力側故障及びチョークコイル入力側故障の双方に適用できる。
なお、上記のように出力電圧のみで判断してもよいし、出力電流のみで判断してもよいが、検出回路におけるノイズ等による誤動作防止のため双方に基づく判断結果の論理積をとるようにしてもよいし、逆に、検出感度を高めるために論理和をとるようにしてもよい。論理積あるいは論理和をとる場合に、基板発火時の出力変化の不規則性を考慮して、出力電圧検出と出力電流検出のサンプリング間隔又は期間(即ち、上記の一定の時間)を異ならせてもよいし、併せて変化量判断の設定値をそれぞれ異ならせてもよい。これにより、例えば、急峻な出力変化は出力電圧のサンプリングにより、比較的なだらかな出力変化は出力電流のサンプリングにより検出するなどしてもよい(当然に、出力電圧による判断と出力電流により判断の役割は逆であってもよい)。これにより、降圧チョッパ回路20の出力におけるあらゆる不規則変化や予想困難な挙動にも対応できる。
また、チョークコイル入力側故障に対応する方法として、高周波動作時の時間t0からt2の間において(図7参照)、降圧チョッパ回路20の出力電圧が設定値範囲外になった場合、基板焼損事故発生と判断して降圧チョッパ回路20の出力を停止することにより、プリント基板の焼損の拡大を防ぐことができる。
また、他の方法として、この故障モードにおいては、チョークコイル35のインピーダンスが小さくなっていることから、出力電圧を出力電流で除した出力インピーダンスを演算して出力インピーダンスが所定値を下回ったら基板発火と判断して降圧チョッパ回路20の出力を停止するようにしてもよい。
ここでも、出力電圧のみで判断する場合又は出力電流のみで判断する場合だけでなく、双方を利用するようにしてもよい。即ち、検出回路におけるノイズ等による誤動作防止のため双方に基づく判断結果の論理積をとるようにしてもよいし、逆に、検出感度を高めるために論理和をとるようにしてもよい。
また、図1に示すように、制御部60の停止手段62に不揮発性メモリ63(EEPROM)を備えるようにしてもよい。上記の条件で高圧放電灯点灯装置が停止した場合、制御手段60に使用されるマイクロコンピュータのプログラム上ではEEPROMエリアでフラグ1をあげることにし、フラグ1をあげることで高圧放電灯装置は動作停止を維持する設定にしておく。EEPROMエリアを読むようにプログラムを記述しておけば再度電源を投入しても高圧放電灯点灯装置は動かないようにすることができ、それ以上の被害の拡大を防ぐこともできる。
図2に上述してきた動作のフローチャートを示す。
ステップS101で起動信号(例えば直流電源10への電源投入)を監視し、起動信号を検出した場合ステップS102へ進む。
ステップS102では、先に示したEEPROMエリアのフラグを読み、フラグが1であれば(即ち、過去に基板発火による停止を行っていれば)ステップS103に進み、高圧放電灯点灯装置の動作停止を維持する。フラグが0であれば(即ち、過去に基板発火による停止を行っていなければ)ステップS104に進み、降圧チョッパ回路20及びフルブリッジ回路30を動作させる。
ステップS105でフルブリッジ回路30の高周波動作を開始し、それに伴いイグナイタ回路40が動作し、高圧放電灯50が点灯開始される。
ステップS106で降圧チョッパ回路20の出力電圧又は出力電流を監視する。
ステップS107において前述してきた方法によりチョークコイル入力側故障(プリント基板発火)の有無を検出し、基板発火を検出した場合、ステップS108に進み、高圧放電灯点灯装置の動作を停止する。この際、EEPROMエリアのフラグを1にセットする。
ステップS107で基板発火を検出しなかった場合、ステップS109に進み、フルブリッジ回路30の動作を低周波動作に移行させる。
ステップS110において、再び降圧チョッパ回路20の出力電圧又は出力電流を監視する。
ステップS111において、出力電圧又は出力電流の所定時間当たりの変化量に基づいてチョークコイル出力側故障(プリント基板発火)の有無を検出し、基板発火を検出した場合、ステップS108に進み、高圧放電灯点灯装置の動作を停止する。この際も、EEPROMエリアのフラグを1にセットする。
ステップS111で基板発火を検出しなかった場合、ステップS112で起動信号のオン/オフを確認しながらステップS110及びS111を継続する。起動信号がオフになった時点で降圧チョッパ回路20及びフルブリッジ回路30の動作を停止して消灯し(ステップS113)、次に起動信号がオンされるのを監視する(ステップS101)。
以上のように、チョークコイル35の出力側での基板発火時と入力側での基板発火時それぞれについて、降圧チョッパ回路20の出力の挙動に応じてプリント基板の発煙発火を検出するようにしたので、基板発火状態を正常点灯状態から適切に判別して点灯装置を不動作状態とすることがでる。これにより、故障発生後の基板焼損の拡大を防ぐことができる。
上記実施例では、基板発火状態を正常点灯状態から適切に判別して点灯装置を不動作状態とすることができる高圧放電灯点灯装置を示したが、それを用いたアプリケーションとしての光源装置を図3に示す。図3において、71は上記で説明した実施例の高圧放電灯点灯装置、72は高圧放電灯50が取り付けられるリフレクタ、73は高圧放電灯点灯装置71、高圧放電灯50及びリフレクタ72を内蔵する筐体である。なお、図は実施例を模擬的に図示したものであり、寸法、配置などは図面通りではない。そして、図示されない映像系の部材等を筐体73内に適宜配置してプロジェクタが構成される。
上記より、故障発生後も基板焼損が拡大しない高圧放電灯点灯装置を内蔵したので、安全性の高い光源装置を得ることができる。
本発明は、主にプロジェクタやプロジェクションTV、映写機などの光源装置に使用される。
本発明の高圧放電灯点灯装置である。 本発明における高圧放電灯点灯装置を動作させるためのフローチャートである。 本発明の光源装置である。 従来の高圧放電灯点灯装置である。 従来の高圧放電灯点灯装置における降圧チョッパ回路の出力とランプ電流特性の図である。 高圧放電灯点灯装置のプリント基板が焼損したときのチョッパ回路出力特性例(チョークコイル出力側故障)の図である。 高圧放電灯点灯装置のプリント基板の焼損が進行したときのチョッパ回路出力特性例(チョークコイル入力側故障)の図である。
符号の説明
10:直流電源
20:高圧チョッパ回路
21,31,32,33,34:トランジスタ
22,41,44:ダイオード
23,35:チョークコイル
24,36,43,46:コンデンサ
25,26,27,42,45:抵抗
28:PWM制御回路
30:フルブリッジ回路
37:ブリッジ制御回路
40:イグナイタ回路
47:放電ギャップ
48:パルストランス
50:高圧放電灯
60:制御部
61:切換え手段
62:停止手段
63:不揮発性メモリ

Claims (6)

  1. 直流電源部、該直流電源部の出力を受け高圧放電灯へ供給される電流を制限する降圧チョッパ回路、該降圧チョッパ回路の出力電圧または出力電流を検出する検出回路、該降圧チョッパ回路からの制限された直流出力を高周波又は低周波の交流出力に変換して高圧放電灯に供給するフルブリッジ回路、該降圧チョッパ回路及び該フルブリッジ回路を制御する制御部、並びに該高圧放電灯を始動させるためのイグナイタ回路からなる高圧放電灯点灯装置において、
    該制御部が、検出された該出力電圧または該出力電流の不規則な変動を読み取るために所定時間あたりの該出力電圧又は出力電流の最大値と最小値の変化量を検出して該変化量が設定値を超えた場合に該降圧チョッパ回路の動作停止を行う停止手段を備えた高圧放電灯点灯装置。
  2. 請求項1に記載の高圧放電灯点灯装置において、
    該制御部が、該フルブリッジ回路の交流出力を所定のタイミングで高周波出力から低周波出力に切換える切換手段を備え
    前記停止手段がさらに、該降圧チョッパ回路の動作開始から該所定のタイミングまでの期間において、該出力電圧が設定値を下回った場合に該降圧チョッパ回路の動作停止を行うように構成された高圧放電灯点灯装置。
  3. 請求項1に記載の高圧放電灯点灯装置において、
    該制御部が、該フルブリッジ回路の交流出力を所定のタイミングで高周波出力から低周波出力に切換える切換手段を備え、
    前記停止手段がさらに、該降圧チョッパ回路の動作開始から該所定のタイミングまでの期間において、該出力電流が設定値を超えた場合に該降圧チョッパ回路の動作停止を行うように構成された高圧放電灯点灯装置。
  4. 請求項1に記載の高圧放電灯点灯装置において、
    該制御部が、該フルブリッジ回路の交流出力を所定のタイミングで高周波出力から低周波出力に切換える切換手段を備え、
    前記停止手段がさらに、該降圧チョッパ回路の動作開始から該所定のタイミングまでの期間において、該出力電圧を該出力電流で除した出力インピーダンスが設定値を下回った場合に該降圧チョッパ回路の動作停止を行うように構成された高圧放電灯点灯装置。
  5. 請求項1から4いずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置において、
    前記制御部が、前記動作停止の有無を記録する不揮発性の記憶手段を備え、該動作停止が行われたことが該記憶手段に記録されている場合には、前記直流電源部に電源が再投入されても前記降圧チョッパ回路を動作させないようプログラムされた高圧放電灯点灯装置。
  6. 請求項1から5いずれか一項に記載の高圧放電灯点灯装置、高圧放電灯、該高圧放電灯が取り付けられるリフレクタ、並びに該高圧放電灯点灯装置及び該リフレクタを内包する筐体を備えたプロジェクタ。
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