JP4793236B2 - 同期電動機の初期位相設定装置 - Google Patents

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本発明は、同期電動機のエンコーダ位相検出回路の初期位相設定装置に関するものである。
永久磁石式等の同期電動機と位置センサとを組み合わせてサーボ駆動やインバータの可変速駆動装置に使用される。
図5は、位置センサとして6相エンコーダを使用した同期電動機の駆動システムを示したものである。1は同期電動機(PMモータ)、2はPMモータ1の回転子磁極と直結された位置検出器で、A,B,Z,U,V,W形インクリメンタルエンコーダが使用される。
ここで、A,B:位相回転に相当するパルス出力、Z:原点信号で1回転に1パルス発生、UVW:PMモータの界磁極対数と同じパルスを出力する。UVW相はパルス周期の120°の位相差を持ち、UVW相の”H”/”L”(高/低)信号レベルの組み合わせにより、極数位置を検出する。
3はエンコーダ検出回路、4は機械角/電気角変換部で、変換された位置検出位相信号θを速度演算部5、回転座標変換部6、及び逆回転座標変換部7に出力する。速度演算部5では、位相検出を時間微分または時間差分により速度を検出し、この信号は減算部において速度指令との差演算がなされ、その偏差信号は速度制御部8に出力される。速度制御部8において速度指令に速度検出が追従し、且つトルクに比例するよう演算された電流指令は減算部を介して電流制御部9に印加される。通常、電流制御部9ではPI演算が実行されて電圧指令を出力する。
回転座標変換部6は、位置検出位相信号θにより電流検出を回転座標変換すると共に、3相/2相変換を適用して3相交流の電流検出(iu,iv,iw)を2軸成分の直流量に変換する。逆回転座標変換部7は、位置検出位相信号θにより電圧指令を逆回転座標変換すると共に、2相/3相変換も行う。これにより、2軸成分の直流量の電圧指令を3相交流電圧指令(Vu*,Vv*,Vw*)に変換する。
PWM制御部10は、入力された3相交流の電圧指令(Vu*,Vv*,Vw*)に基づいてパルス幅変調(PWM)し、IGBT等が使用されたインバータ主回路11を介してPMモータ1を制御する。なお、12は電流検出器で、検出値は回転座標変換部6に入力されて電流制御の検出値として使用される。
図6はエンコーダ検出回路3の信号波形例で、PMモータのU相巻線とエンコーダの原点Zが一致した(△θuz=0)場合を示したものである。同図でθは電気角で、U相巻線を0゜、1極対正方向に進んだ位相を360゜としている。θMは機械角で、原点Zパルス発生位相を0゜とし、1回転を360゜とする。また、△θuzはU相巻線を基準とした原点信号Zが発生する電気角である。図6では、U,V,W信号の組み合わせを指定しやすいように、(1)式で計算してmode番号として示している。
mode=(Su×4)+(Sv×2)+(Sw) …(1)式
ただし、Su Sv SwはU,V,Wの信号を”H”=1,L=0に変換した。
図5のエンコーダ検出回路3は、パルス波形整形部3a、原点検出部3b、初期位相検出部3c及び位置カウンタ3dの機能を有している。パルス波形整形部3aは90°位相を持つA,Bの2相信号からカウントアップのパルスCupとカウントダウンのパルスCdwに変換して位相に相当する値を出力するカウンタに与えられる。原点検出部3bは、Z相信号が1回転に1回パルス発生するので、これを使ってRST信号によりカウンタ値をリセットする。
初期位相検出部3cは、U,V,Wの3相信号を利用して原点Zを基準とする磁極初期位相を出力する。位相出力は、電気角で(360°/6モード)=60°の検出幅中央位相を機械角に変換した値(4極の場合は30゜)をθMuvwとして出力する。例えば、4極のPMモータ用エンコーダの場合には、図6においてUが”H”,Vが”L”,Wが”H”の信号のときはmode=5となり、θMuvw=15゜を出力する。
位置カウンタ3dは、モータの位相を検出するためのパルス数をアップ/ダウンするカウンタで、このカウンタの出力が原点を基準とした機械角の位相に相当する。図6のエンコーダを使用した場合、インバータ電源投入直後は、原点Zが発生していないため正確な位相はわからない。そこでカウンタ初期値が不定であることを防止するため、電源投入直後にカウンタ初期化指令LOADによりU,V,W相から検出したθMuvwをカウンタ初期値としてラッチする。機械角/電気角変換部4では、位置カウンタの出力位相はθMの機械角であるので、U相巻線を基準とする電気角に変換する。その際、(pole/2)の極対数を乗算してU相巻線と原点Z信号のずれ角△θuzを加算補正して電気角θに変換する。
図7はエンコーダ検出回路3の位相検出例のタイムチャートで、電気角は360゜で0゜に折り返して表示している。図7のタイムチャートは、説明の都合上
△θuz=0で、4極の場合を示している。時刻t0で電源投入され、このときの初期値を設定する。時刻t0でのUVW相はそれぞれ”L”,”H”,”L”の状態であり、この状態より位置カウンタ3dに初期値を設定する。UVW相=”L”,”H”,”L”(mode=2)の発生する機械角θMは60゜〜120゜の期間であり、その中心値θMuvw=105゜を初期位相検出値3cに出力し、位置カウンタ3dの初期値とする。
時刻t1以降は、回転が開始してAB信号が発生し、これによりカウンタが動作して位相が変化する。時刻t2となると、検出位相のカウンタは機械角が180゜(電気角で360゜)になる位相となるが、原点信号Zが発生ない場合はそのままカウントを継続する。時刻t3となって原点Z相のパルスが発生すると位相カウンタを零にリセットする。t3ではt1で設定した初期値に位相誤差があるため、リセット直前の位相は初回では機械角が360゜の整数倍に一致するとは限らないが強制的にリセットする。t4は次の電気角が360゜になる時刻であり、t5では2回目のZパルス発生時刻である。2回目以降は、1回転に発生するABパルス数が360゜に相当するため、機械角=360゜(電気角で720゜=360×2回)に一致する位相においてカウンタはリセットするようになる。
ここで、時刻t0で設定する位相は、図6で示したUVW波形定義の場合には、表1のθMuvwで示した値を設定する。
Figure 0004793236
このようなインクリメンタル形のエンコーダを使用するPMモータの制御装置としては特許文献1が公知となっている。
特開2001−103784号公報
表1の位相は、図6で示したA,B相及びU,V,W相のエンコーダ波形の場合にのみ成立するが、現実にはエンコーダのメーカや型式によって波形の定義は異なっている。例えば、図8で示す波形になることがある。これは、V相とW相の発生位相が逆順になっており、正転状態でU⇒W⇒Vの順で発生している点で異なる。この図8のような波形は、次のような場合に発生する。
まず、モータの正転方向について事前に説明する。モータの正転方向は規格などでは定義されておらず、使用用途により図9の回転方向(CCW)を正転とする場合と、図10の回転方向(CW)を正転とする場合とがある。このように正転方向は図9と図10から任意に選択され、どちらも使用される。
例えば、図9で示す回転方向(CCW)を正転とするモータの場合、これにモータが正転時に図6で示すような信号を出力するエンコーダを組み合わせた製品が既に存在するものとする。この製品を新たな用途に適用するために、図10の回転方向(CW)を正転とするよう変更する場合、通常インバータの3相出力のうち、モータに接続するV相とW相の巻線を入れ替えればよい。しかし、エンコーダの正転方向は図9(CCW)のままであるため、モータだけ正転方向を変更したことになる。この場合、正転時にエンコーダは図8のように図6とは異なる波形を出力して、図5で示すエンコーダ検出回路3は正常に動作しなくなる問題が発生する。
図8は図6と比較すると、VとW相の相順が入れ替わっており、また、U,V,W相の3相の論理が反転している。図8はモータの回転方向を変更した例であるが、これ以外にもエンコータの出力信号はメーカや型式により異なるため、図6とは異なるものが多数存在している。
そこで、正転時のエンコータ信号のU,V,W信号の波形定義に違いがある場合、表1のテーブルをそのまま使用することはできないので、従来では図11のように、信号線の入れ替えや論理反転回路を使用して図6の定義と一致する信号に変換している。この接続変更や論理反転回路の組み合わせは、エンコーダの波形定義の違いやモータの正転方向の定義により異なるため、多くの種類について対処できるように多種の回路や結線図を準備しておく必要がある。また、複雑な対処方法であるため、接続ミスや反転の設定ミスなどにより正常に動作しない事態も多く発生している。
更に、エンコータには図12のような信号を発生するものも存在する。これは、U,V,W相の位相差が電気角の120゜ではなく、60゜に設定されている。そのため、mode番号には、”0”や”7”といった値も発生するようになる。したがって、この場合も表1の6種類の60゜区間テーブルでは対応できない。
本発明が目的とするところは、U,V,W信号が異なる多種のエンコータに対して単一の回路で、且つ簡単に対応でき、U,V,W相信号から初期位置情報を得るために必要な位相テーブルを自動調整できる初期位相設定装置を提供することにある。
本発明の請求項1は、同期電動機の磁極位置を位置検出器にて検出し、電源投入時を含む初期位相を設定する機能を有した初期位相検出装置であって、同期電動機の回転方向と位相角の変換量を示すA,Bの2相信号、原点を示すZ相信号、及び磁極の位置を示す多ビットからなる絶対値信号をエンコーダの位相検出部に入力し、この位相検出部から位相信号を出力するものであって、多ビットの絶対値信号を変換してコード化するモード変換機能と、モード変換機能によりモード変換された複数のモード番号が格納されるテーブルを有する初期位相テーブル部を備えたものにおいて、
前記同期電動機の駆動システムに計測用電流指令と位相指令を出力する計測制御部と、前記モード変換を検出してラッチ用のトリガ信号を発生するモード変換検出部と、ラッチ用トリガ信号発生時に今回のモード番号と前回のモード番号とをラッチする第1及び第2のモードラッチ部と、第1のモードラッチ部によりラッチされた今回のモード番号の期間開始位相をラッチする第1の位相ラッチ部と、前記第2のモードラッチ部によりラッチされた前回のモード番号の期間終了位相をラッチする第2の位相ラッチ部と、第1及び第2の位相ラッチ部によりラッチされた位相の中心位相を演算して前記初期位相テーブル部へ算出した中心位相信号を格納する中心位相演算部を備えたことを特徴としたものである。
また、本発明の請求項2は、前記中心位相演算部の出力側に平均値演算部を設け、且つ前記計測制御部から同期電動機の駆動システムへ出力する電流の位相指令は正転用と逆転用とし、前記中心位相演算部にて各モード番号に対応した正転時の期間中心位相と逆転時の期間中心位相をそれぞれ算出し、前記平均値演算部で正転時の中心位相と逆転時の中心位相の平均値を演算し、この平均値を前記初期位相テーブル部のテーブルにそれぞれラッチするよう構成したことを特徴としたものである。
以上のとおり、本発明によれば、初期位相テーブル値の計算やパネルからの設定操作が不要となり、また、モータの正転の回転方向が時計方向(CW)か反時計方向(CCW)のどちらであっても、回転方向に対応したチューニングを行うことができる。
さらに、U、V、W相の信号を入れ替えて接続したり、論理を反転して接続した場合であっても、その接続における発生モードに対応して位相テーブルをチューニングできるため、誤接続した場合でも正常に運転が可能となる。
また、回転方向を正転方向と逆転方向の2種類について実行することにより、その平均値を取ることによって更に精度の向上を図ることができる。
図3は、本発明の前提となる位相検出部20の構成図で、この位相検出部20が図5のエンコータ検出回路3に相当しており、図5と同一部分には同一符号を付している。すなわち、図5と相違するところは、位相検出部20に初期位相テーブル部21を設けたことである。初期位相テーブル部21は、モード変換機能21a、テーブル部21b及びテーブル選択機能21cを備えている。モード変換機能21aは、エンコーダ(位置検出器)2によって検出されたU,V,W信号を入力して2進数などに変換し、(1)式のように、U,V,Wの”H”/”L”の組み合わせをコード化する。このため、3ビット程度のデータ長を有している。
テーブル部21bは不揮発性メモリ、又は不揮発性メモリへのバックアップ機能を有するメモリテーブルからなるθM0〜θM7の8個の位相記憶レジスタで構成され、記憶データはパネルなどにより設定される。8個の位相データは、各モードの取り得る位相範囲の中心位相がパネルなどを介して任意に設定される。テーブル選択機能21cは、mode番号によるテーブル位相を選択するもので、8個の初期位相テーブルからコード化されたmode番号により1つを選択して選択位相を位相カウンタ3dに出力する。
図3のように、U,V,Wの発生順序に関する制約を取り外し、それに代えて各mode番号毎に独立に位相を設定する構成に変更したことにより、エンコーダ2とインバータ位置検出との接続が次のように簡素化される。
具体的には次の工程を行えばよい。
(工程1)エンコーダ信号の接続
エンコーダ信号とインバータ位置検出の信号授受部が分かりやすいように、例えば、エンコーダのU,V,Wとインバータ位置検出のU,V,Wと同じ記号どうしを接続する。この場合、エンコータとインバータ位置検出のU,V,W信号の定義を一致させる必要は無く、場合によっては相順や論理が反転したままでもよい。
ただし、A,Bの信号は回転方向を考慮して正転時にカウントアップする方向に接続する必要がある。
(工程2)初期位相テーブルの設定
モータが正転方向に回転したときのU,V,W相信号を図4のように描き、各期間のmode番号を計算する。そして、そのモードの発生する原点を基準とする位相角の範囲からその中心位相(機械角)を計算し、対応する初期位相テーブル21bにパネルなどを介して設定する。
図10で示すモータの回転方向の波形例の場合、図4のように各期間のモードは、”1、3、2、6、4、5”の値をとる。この例では、”0、7”は使用しない。例えば、mode=1の位相範囲は原点から0゜〜60゜(電気角)で、その中心位相を機械角に変換し、θM1=15゜としてセットする。他のモードについても図4のように計算して初期位相テーブル21bに設定する。
ただし、θM0とθM7は不使用であるので、とりあえず零を設定しておく。
図4で示すエンコーダ回路の場合、エンコーダの位相が120゜位相だけでなく、図12のような60゜(電気角)位相でも適用でき、また、グレーコード波形への拡張が可能となる効果を有するが、初期位相のデータを複数設定しなければならないという煩わしさが残る。これを、インバータ単体で自動的にチューニングして設定できれば、さらに使いやすさが増加する。本発明は、この要望を満足させるためになされたものである。
図1は本発明の第1の実施例を示した構成図で、図5及び図3との同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。ここでは、電流指令及び位相指令により強制的に数回転モータを回転させ、原点検出部3bの原点リセットが完了した後を考える。また、計測中は正転つまり位相信号θMが増加するものとする。
31はモード変化検出部で、モード変換機能21aによって変換されたコード番号(mode番号)を導入し、変化が生じた時に位相をラッチするためのトリガ信号LENを発生する。32は第1のモードラッチ部で、モード変化検出部31によるトリガ信号LEN発生時に当該mode番号をラッチする。これにより、モード変化検出部31が検出するモード変化時に変化後のmode番号(mode1)が記録される。33は第2のモードラッチ部で、このモードラッチ部33はトリガ信号LEN発生時に前回のmode番号、すなわち、変化前のmode番号(mode2)が記録される。
34は期間開始位相をラッチするための第1の位相ラッチ部で、U,V,W相の各mode番号が発生している位相間隔を計測するため、位相間隔の低い方の端位相をラッチするメモリテーブルからなり、初期位相テーブル部21bと同様に各mode番号に対応した数のテーブル要素θ0L〜θ7Lの8個の位相記憶レジスタで構成される。この第1の位相ラッチ部34には、位相カウンタ3dより出力された位相信号θMが入力されており、トリガ信号LEN発生時に第1のモードラッチ部32でラッチした最新のmode1番号のメモリを選択して位相カウンタの値をラッチすることにより位相を計測する。
35は期間終了位相をラッチするための第2の位相ラッチ部で、U,V,W相の各コード番号が発生している位相間隔を計測するため、位相間隔の高い方の端位相をラッチするメモリテーブルからなり、初期位相テーブル部21bと同様に各コード番号に対応した数のテーブル要素θ0H〜θ7Hの8個の位相記憶レジスタで構成される。この第2の位相ラッチ部35には、位相カウンタ3dより出力された位相信号θMが入力されており、トリガ信号LEN発生時に第2のモードラッチ部33でラッチした最新のmode2番号のメモリを選択して位相カウンタの値をラッチすることにより位相を計測する。なお、位相ラッチ部34,35は、単純なラッチでもよいが、複数回ラッチ信号が発生した場合には、平均値をとるように機能を拡張してもよい。このように構成することにより、より精度の向上を図ることが可能となる。
36は中心位相演算部で、この中心位相演算部36では第1及び第2の位相ラッチ部34,35にラッチされた位相メモリ値からその中心位相を計算する。そのために、初期位相テーブル部21bに設定されたmodeに対応した数だけ演算するよう構成され、その演算結果は初期位相テーブル部21bの各mode領域にそれぞれ出力される。なお、中心位相演算部36は一つの演算器とし、メモリデータを選択して時分割にて演算するよう構成してもよい。そして、これら20及び31〜36によってエンコーダの位相検出部30が構成される。
40は計測制御部で、UVW相の位相チューニングの全体を制御するもので計測用電流及び位相指令発生手段と計測結果ラッチ信号発生手段を有している。計測用電流及び位相指令発生手段は低速で正転方向に回転するような出力を発生し、その出力はスイッチ体SW1を介して電流指令として電流制御部9に出力する。位相指令はスイッチ体SW2を介して回転座標変換部6及び逆回転座標変換部7に与えられる。また、計測結果ラッチ信号発生手段は1回転以上回転した後に、計測した位相データを初期位相テーブル部21bに送出する。
次にその動作を説明する。
図1は条件として、A,B,Z信号はPMモータ1の回転方向に対応して正転時にはエンコーダ位相検出回路30の位相カウンタ3dが正方向に増加するように設定されているものとする。また、原点も△θuzが何らかの方法で検出済みであり、位相カウンタの出力位相は正確であるものとする。
位相計測時にはスイッチ体SW1及びSW2をそれぞれ図1で示す計測制御部40側に切換える。これによって、低速で正転方向に回転する計測用電流及び位相指令に基づく制御信号がインバータ主回路11に出力され、この主回路11を介してPMモータ1は低速で回転する。モータの回転開始に伴ない、位置検出器2を通して位相回転に相当するパルス信号A,Bと原点信号Zが発生して波形整形3a及び位相カウンタ3dを通して位相信号θMが検出される。検出された位相信号θMは、第1の位相ラッチ部34と第2の位相ラッチ部35にそれぞれ出力される。
モード変換機能21aでは、位置検出器2によって検出されたU,V,W信号を入力して2進数に変換し、U,V,Wの”H”/”L”の組み合わせでコード化する。このコード化された信号が、図4で示すmode番号1とすると、モード変化検出部31ではモード変化を検出してトリガ信号LENを発生し、このトリガ信号LENによって第1のモードラッチ部32にラッチされたmode番号1はテーブル選択機能34aを介して位相ラッチ部34に出力されてmode番号1の期間開始時点の位相θMをθ1Lにラッチする。
次に、mode番号1の次モードであるmode番号3への変化が発生すると、同様にして位相ラッチ部34ではmode番号3の期間開始時点をθ3Lにラッチする。これと同時に、第2の位相ラッチ部35では、トリガ信号LENによってmode番号3の前回のmode番号であるmode番号1の期間が終了したとみなして現在のθnをθ1Hにラッチし、中心位相演算部36の当該領域に出力する。中心位相演算部36では、第1の位相ラッチ部34から入力されたmode番号1の期間開始点と第2の位相ラッチ部35から入力されたmode番号1の期間終了信号を用いてmode番号1の中心位相、すなわち、θM1=15゜に相当する位相信号を出力する。
以下、同様にして、各位相全てに対して中心位相を自動的に順次算出し、算出
終了時点で計測制御部40から初期位相テーブル21にラッチ信号が出力され、算出された各中心位相信号は、初期位相テーブル21の当該テーブル部21bの領域にそれぞれラッチされる。初期位相テーブル21への位相設定が終了すると、スイッチ体SWは点線側に切替えられて通常運転に入る。
以上のように、計測制御部40から電流指令及び位相指令を与えてモータを強制的に回転させ、初期位置やエンコータの位相発生を使用せずにモータを回転させる。原点検出3bの原点リセットが発生するように数回転させた後、続けてモータを回転させ、位相検出の出力位相とモード検出により初期位相テーブル21bに初期位相を自動で設定することができる。
この実施例によれば、初期位相テーブル値の計算やパネルからの設定操作が不要となり、また、モータの正転の回転方向が時計方向(CW)か反時計方向(CCW)のどちらであっても、回転方向に対応したチューニングを行うことができる。
さらに、U、V、W相の信号を入れ替えて接続したり、論理を反転して接続した場合であっても、その接続における発生モードに対応して位相テーブルをチューニングできるため、誤接続した場合でも正常に運転が可能となる。
図2は他の実施例を示したもので、図1との違いは、中心位相演算部36の出力側に平均値演算部37を設けたことと、計測制御部40aにおいて回転方向を正転方向と逆転方向を順次発生する手段を設けたことである。この実施例はU、V、W信号の発生タイミングが正転と逆転でずれが発生する場合に対応するもので、例えば、正転と逆転の2回計測し、各回転方向での計測位相についてさらに平均を取るようにしたものである。
位相の初期設定時はスイッチ体SWを実線側に切替え、計測制御部40aから正転と逆転の何れかの計測用速度指令をPMモータの駆動システムに出力する。
計測用速度指令が、例えば、正転の場合には図1の場合と同様にして中心位相演算部36に各位相がラッチされる。
次に、逆転の計測用速度指令が駆動システムに出力されると、第1の位相ラッチ部34のメモリには位相期間の高い方の端の位相が、また、第2の位相ラッチ部35のメモリには位相期間の低い方の端の位相がラッチされる。中心位相演算部36では、位相ラッチ部のラッチされた中身が入れ替わっても中心位相は同様にして演算することができる。
平均値演算部37は、計測制御部40aより1回転以上回転したときに出力される平均値ラッチ信号に基づいて中心位相演算部36によって演算された正転時の中心位相信号と逆転時の中心位相信号との平均値を演算し、演算結果は、初期位相テーブル21に出力された計測制御部40aからのラッチ信号によって、テーブル部21bの当該領域にそれぞれラッチされる。
この実施例によれば、回転方向を正転方向と逆転方向の2種類について実行し、その平均値を取ることにより、更に精度の向上を図ることができる。
なう、上記各実施例においては、ハードてきなイメージで説明しているが、実際にはメモリや平均値演算などはCPUによるソフトウェアで実現できることは勿論である。
本発明の実施形態を示す構成図。 本発明の他の実施例を示す構成図。 位相検出部の構成図。 エンコーダ波系図。 従来の6相エンコーダを使用した同期電動機の制御装置の構成図。 従来のエンコーダ信号の波形図。 エンコーダ位相検出例のタイムチャート。 従来のエンコーダ信号の波形図。 モータの正転方向定義の説明図。 モータの正転方向定義の説明図。 波形に基づく接続相入れ替えの説明図。 説明のための波形図。
符号の説明
1… 同期電動機
2… 位置検出器(エンコーダ)
3… エンコーダ位相検出回路
4… 機械角/電気角変換部
5… 速度演算部
6… 回転座標変換部
7… 逆回転座標変換部
8… 速度制御部
9… 電流制御部
10… PWM制御部
11… 主回路
21… 初期位相テーブル部
21a… モード変換機能
30… 位相検出部
31… モード変化検出部
32…第1のモードラッチ部
33…第2のモードラッチ部
34…第1の位相ラッチ部
35…第2の位相ラッチ部
36…中心位相演算部
37…平均値演算部
40…計測制御部

Claims (2)

  1. 同期電動機の磁極位置を位置検出器にて検出し、電源投入時を含む初期位相を設定する機能を有した初期位相検出装置であって、同期電動機の回転方向と位相角の変換量を示すA,Bの2相信号、原点を示すZ相信号、及び磁極の位置を示す多ビットからなる絶対値信号をエンコーダの位相検出部に入力し、この位相検出部から位相信号を出力するものであって、位相検出部に多ビットの絶対値信号を変換してコード化するモード変換機能と、モード変換機能によりモード変換された複数のモード番号が格納されるテーブルを有する初期位相テーブル部を備えたものにおいて、
    前記同期電動機の駆動システムに計測用電流指令と位相指令を出力する計測制御部と、前記モード変換を検出してラッチ用のトリガ信号を発生するモード変換検出部と、ラッチ用トリガ信号発生時に今回のモード番号と前回のモード番号とをラッチする第1及び第2のモードラッチ部と、第1のモードラッチ部によりラッチされた今回のモード番号の期間開始位相をラッチする第1の位相ラッチ部と、前記第2のモードラッチ部によりラッチされた前回のモード番号の期間終了位相をラッチする第2の位相ラッチ部と、第1及び第2の位相ラッチ部によりラッチされた位相の中心位相を演算して前記初期位相テーブル部へ算出した中心位相信号を格納する中心位相演算部を備えたことを特徴とした同期電動機の初期位相設定装置。
  2. 前記中心位相演算部の出力側に平均値演算部を設け、且つ前記計測制御部から同期電動機の駆動システムへ出力する電流の位相指令は正転用と逆転用とし、前記中心位相演算部にて各モード番号に対応した正転時の期間中心位相と逆転時の期間中心位相をそれぞれ算出し、前記平均値演算部で正転時と逆転時の中心位相の平均値を演算し、この平均値を前記初期位相テーブル部のテーブルにそれぞれラッチするよう構成したことを特徴とした請求項1記載の同期電動機の初期位相設定装置。
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