JP4792191B2 - 回路試験装置および回路試験方法 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、回路試験装置および回路試験方法に関する。また本出願は、下記の日本特許出願に関連する。文献の参照による組み込みが認められる指定国については、下記の出願に記載された内容を参照により本出願に組み込み、本出願の記載の一部とする。
特願2000−120710 出願日 平成12年4月21日
背景技術
現在、非常に多くの半導体デバイスが製造されている。製造された半導体デバイスは、市場に出荷される前に、回路試験装置によって故障の有無を診断される必要がある。回路試験装置は、半導体デバイスに対してファンクションテストと呼ばれる試験を行ない、その良否を判定する。ファンクションテストにおいて、テストパターンが半導体デバイスに供給され、半導体デバイスから出力される出力結果に基づいて、その良否が判定される。
近年、半導体デバイスを高集積化する研究が盛んに進められている。半導体デバイスの高集積化に伴って、ファンクションテストにおけるテストパターンが複雑化し、生成が困難となってきた。また、全ての素子を全ての故障可能性についてファンクションテストによって完璧に試験しようとすると、テストパターンの量が膨大であるため、試験時間がかかりすぎ、そのようなファンクションテストが実質的に不可能となっている。
ファンクションテストとは別に、試験を効率的に行なうべく開発された試験法として、半導体デバイスの静止電源電流を測定する静止電源電流試験と呼ばれる方法がある。この方法は、正常なトランジスタが静止状態で殆ど電流を流さないことを利用し、静止状態における異常電流を検出することによって、半導体デバイスの良否を判定することを特徴とする。しかし、設計ルールが微細になり、特に0.1μm以下のオーダに到達すると、リーク電流が多くなり、正常デバイスと不良デバイスとの電流差が小さくなる。そのため、従来の静止電源電流試験方法を利用して、このような微細なパターンを有する回路を試験することは困難であると考えられる。
また、従来の静止電源電流試験においては、電流波形を観測するために、試験レートを、実動作時のクロックレートより下げる必要がある。例えば、実動作時におけるクロックレートが数百MHzの半導体デバイスを試験する場合であっても、静止電源電流試験時においては、試験レートを数kHz〜数十kHzと下げなければ、十分に高精度に電流波形を観測することが困難であった。そのため、従来の静止電源電流試験には、時間がかかるという課題があった。
そこで本発明は、上記課題を解決することのできる回路試験装置および回路試験方法を提供することを目的とする。この目的は請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
発明の開示
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態は、回路を試験する回路試験装置であって、回路に、入力信号を供給する信号供給部と、回路において入力信号を供給されたことにより生じるホットエレクトロンの発光を検出して、電気信号に変換する光検出器と、変換された電気信号のパルス幅に基づいて、回路の故障の有無を判定する判定部とを備えることを特徴とする回路試験装置を提供する。
判定部は、電気信号のパルス幅が所定のパルス幅を越えたか否かを測定するパルス幅測定部を有することが好ましい。また、判定部は、パルス幅測定部の出力に基づいて回路の故障の有無を検出する検出部を有することが好ましい。
また、検出部が検出した前記回路の故障の有無に基づいて、前記信号供給部を制御する試験制御部を更に備えることが好ましい。この場合、試験制御部は、検出部が検出した回路の故障の有無に基づいて、信号供給部の回路への入力信号の供給を制限するのが望ましい。
信号供給部は、回路の実動作状態におけるレートと実質的に同一のレートで入力信号を回路に供給することが好ましい。光検出器は、回路における所定の素子において生じるホットエレクトロンの発光を遮蔽することが好ましい。
また、本発明の第2の形態は、回路を試験する回路試験方法であって、回路に、入力信号を供給するステップと、回路において入力信号を供給されたことにより生じるホットエレクトロンの発光を検出して、電気信号に変換するステップと、変換された電気信号のパルス幅に基づいて、回路の故障の有無を判定するステップとを備えることを特徴とする回路試験方法を提供する。
さらに、本発明の第3の形態は、回路を試験する回路試験方法であって、回路に、入力信号を供給する信号供給ステップと、入力信号を供給された回路の電源電流波形を観測する観測ステップと、電源電流波形におけるパルス幅に基づいて、回路の故障の有無を判定する判定ステップとを備えることを特徴とする回路試験方法を提供する。
観測ステップは、回路に含まれる所定の素子についての電源電流波形を観測してもよい。また、観測ステップは、素子において電流が流れたことにより生じるホットエレクトロンの発光を検出して、電気信号に変換するステップを含むことが望ましい。
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
発明を実施するための最良の形態
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態である、回路12を試験する回路試験装置10を示す。回路12は、例えば、CMOS回路などを含んで形成された半導体チップである。本実施形態における回路試験装置10は、信号供給部20、光検出器30および判定部40を備える。
信号供給部20は、回路12に、試験パターンである入力信号を供給する。信号供給部20は、回路12の実動作状態におけるレートと実質的に同一のレートで入力信号を回路12に供給することができる。後述するが、回路試験装置10は、発光を検出することにより回路12の良否を判定する。本実施形態における回路試験装置10は、発光を利用することによりリアルレートで試験を行うことができ、従来の静止電源電流試験において遅い試験レートで入力信号を供給することにより試験時間が長くなるという問題を解決することが可能となる。
回路12に含まれるCMOS回路領域において、半導体内のキャリア(ホットエレクトロン)は、印加された電界と取得エネルギとにより加速される。例えば、電界効果型トランジスタ(FET)において、ソースとドレイン間に印加される電界は、ほぼ106V/cmと非常に大きい。このような大きな電界の下で、キャリアは、スペクトラムの可視領域と赤外領域で測定可能な光量を生成するのに十分なエネルギを取得することができる。高いエネルギを有するキャリアの発光は、FETが状態を切り替えたときに発生する。
このように、回路12は、入力信号を供給されると、電流が流れた部分から光を発生する。光検出器30は、回路12において入力信号を供給されたことにより生じるホットエレクトロンの発光を検出して、電気信号に変換する。判定部40は、変換された電気信号のパルス幅に基づいて、回路12の故障の有無を判定する。
判定部40は、パルス幅測定部50および検出部60を有する。パルス幅測定部50は、光検出器30から供給される電気信号のパルス幅を測定する。本実施形態においては、パルス幅測定部50は、電気信号のパルス幅が所定のパルス幅を越えたか否かを測定し、その測定結果を出力する。検出部60は、パルス幅測定部50の出力に基づいて、回路12の故障の有無を検出する。
図2は、本発明による回路試験方法の原理を説明するための説明図である。図2(a)は、pチャネルトランジスタとnチャネルトランジスタとからなるインバータ回路を示す。例えば、本インバータ回路のpチャネルトランジスタが不良であったとき、図1に示された回路試験装置10が、該pチャネルトランジスタを流れる電源電流24の波形を観測することにより、回路の故障の有無を判定する方法について説明する。
図2(b)は、回路が正常な場合と、回路に異常がある場合における電源電流波形と、流れる電流により生じる発光の関係を示す。回路が正常な場合、インバータ回路に入力信号22が入力されると、各トランジスタの状態が変化する瞬間に、過渡電流が流れ、発光が生じる。光検出器30は、過渡電流により生じる発光を、パルス幅w1を有する電気信号に変換する。
回路に不良素子が存在する場合、過渡電流が流れるタイミング間においても、当該素子に異常電流が流れる。このとき、光検出器30は、過渡電流のみならず、異常電流による発光も検出する。図2(b)においては、インバータ回路のpチャネルトランジスタが短絡しており、光検出器30が、該不良pチャネルトランジスタからの発光を検出して、電気信号に変換した例が示されている。このとき、光検出器30は、過渡電流によるパルス幅w1よりも広いパルス幅w2を有するパルスを出力する。
本実施形態における回路試験装置10は、電流波形24そのものを観測して、電流波形24におけるパルス幅に基づいて、回路の故障の有無を判定しても良い。このとき、回路試験装置10は、電流波形24のパルス幅を測定するパルス幅測定部を有するのが好ましい。電流波形24は、実際には図示される波形とは異なり、回路中に存在する容量のために、なまった波形を有している。そのため、パルス幅測定部は、高精度に電流波形のパルス幅を測定することができる能力が要求される。
本発明の一実施形態である図1に示される光検出器30は、回路中の容量の影響を受けることなく、回路から生じた発光を、立ち上がり波形および立ち下がり波形の急峻な電気信号に変換することができる。そのため、パルス幅測定部50は、該電気信号のパルス幅を容易に測定することが可能となる。
図3は、パルス幅測定部50の一実施例を示す。本実施例において、パルス幅測定部50は、フリップフロップ54および56を有する。フリップフロップ54のD入力には、光検出器30から出力された電気信号が入力され、CK入力には、電気信号をΔtだけ遅延した電気信号が入力される。フリップフロップ54のQ出力は、フリップフロップ56のCK入力に接続される。フリップフロップ56のD入力は、ハイ(論理値1)信号を入力される。
図4は、図3に示されたパルス幅測定部50における信号タイミングを示す。図3を参照して、パルス幅の測定を開始する前に、リセット信号が、フリップフロップ54および56のR入力に入力される。それから、光検出器30から出力される電気信号62が、フリップフロップ54のD入力に入力される。CK入力には、Δt遅延した電気信号が入力される。遅延量Δtは、電気信号に現れる過渡電流によるパルス波形の周期よりも短く定められるのが好ましい。
電気信号62において、Δtよりも長いパルス幅が存在する場合、フリップフロップ54のQ出力がハイとなる。フリップフロップ56は、CK入力にハイの信号を受けると、D入力に供給されているハイ信号をQ出力から出力信号68として出力する。このように、パルス幅測定部50は、所定のパルス幅を越えたパルスを検出し、検出結果を出力信号68として、検出部60に出力する。検出部60は、出力信号68を受け取り、出力信号68のハイ値を検出することによって、試験される回路が不良であることを判定する。
図3および4に示される例においては、パルス幅測定部50が、所定のパルス幅以上のパルスを検出することができる。別の実施例においては、パルス幅測定部50は、カウンタを用いてパルス幅を測定する時間間隔測定器であってもよい。このとき、検出部60は、パルス幅測定部50において測定されたパルス幅の時間長を、所定の比較用時間と比較し、測定時間が所定の比較用時間を越えていた場合に、回路12が不良であることを判定しても良い。
図5は、光検出器30の構成の一例を示す。図5(a)は、光検出器30の機能ブロックを示す。光検出器30は、光電面32、マルチチャネルプレート34および電流検出部36を有する。マルチチャネルプレート34は、光電面32より放出される電子を増倍する光電子増倍装置である。
図5(b)は、マルチチャネルプレート34の一部を切り欠いた斜視断面図である。図示されるように、マルチチャネルプレート34は、光電面32において得られる電子を増倍する複数のチャネルを有している。
試験される回路12がCMOS回路のみを有している場合、本発明の回路試験方法は、過渡電流間に存在する異常電流を観測することによって、当該回路12の不良を判定することができる。回路12が、CMOS回路以外にも、例えばダイオードやアナログ素子のように、信号が入力されている期間、定常的に発光する素子を有する場合がある。これらのアナログ素子においては、CMOS回路において過渡電流による発光タイミングの間の期間であっても、電流が流れて、発光することがある。本試験方法を実現するためには、光検出器30が、回路12における所定の素子において生じるホットエレクトロンの発光を遮蔽して、検出しない機能を有することが望ましい。
図5(b)に示されるマルチチャネルプレート34は、所定の素子からの発光を検出しない機能を実現するために、例えば、回路12において当該素子が存在する位置に対応するチャネルの加速電圧を印加せずに、チャネルを電気的に閉じてもよい。光検出器30自身の位置分解能が不十分な場合には、光検出器30と被試験回路12との間にレンズを介在させることにより、回路12上の領域を拡大して、光検出器30が、十分な位置分解能を有するようにしてもよい。このとき、光検出器30は、アナログ素子などの所定の素子からの発光をマスクして、CMOS回路などからの発光を検出できるのが好ましい。
図6は、回路12からの発光位置を二次元的に検出する機能を有する光検出器30の構成の一実施例を示す。本実施例における光検出器30は、回路12からの入射光により生じる光電流の電流比を用いて、回路12における発光位置を検出することができる。図示される例においては、光検出器30が、表面上で左右に設けられた電極から出力される電流の比に基づいて、回路12からの発光位置を一次元的に検出することができる。発光位置を二次元的に検出するために、光検出器30は、表面上の複数位置に分散した電極を有するのが好ましい。光検出器30は、発光位置を特定した後、その発光がアナログ素子などによる発光であることを判定すると、当該位置における発光を無視し、不良素子からの発光のみを検出して、電気信号に変換することが望ましい。
図7は、回路試験装置10の他の実施例を示す。図7において、図1と同じ符号を付した構成は、図1における構成と同一又は同様の機能を有する。本実施例における回路試験装置10は、信号供給部20を制御する試験制御部70を更に備える。
試験制御部70は、検出部60が検出した回路12の故障の有無に基づいて、信号供給部20を制御する。具体的には、所定の試験パターンを回路12に供給することにより、回路12において生じるホットエレクトロンの発光に基づいて、検出部60が回路12を故障有りと判断した場合に、検出部60は試験制御部70に、故障が検出されたこと通知する。試験制御部70は、検出部60からの当該通知に基づいて、信号供給部20の回路12への試験パターンの供給を制限する。例えば、回路12が故障有りと判断された場合に、試験制御部70は、信号供給部20に、回路12に対して試験パターンの供給を停止するよう指示する。
また、検出部60は、所定の試験パターンを回路12に供給することにより、回路12において生じるホットエレクトロンの発光に基づいて、検出部60が回路12を故障無しと判断した場合に、検出部60は試験制御部70に、故障が検出さないことを通知してもよい。この場合、試験制御部70は、信号供給部20に対して、当該所定の試験パターンに続いて供給すべき他の試験パターンを、回路12に対して供給するよう指示するのが好ましい。
本実施例における回路試験装置10は、試験制御部70を備えることにより、複数の異なる試験パターンを回路12に対して供給することにより、回路12の試験を行う場合に、当該試験を自動化することができる。即ち、所定の回路に対して複数の異なる試験パターンを供給することにより回路の試験を行う場合に、所定の試験パターンにおいて回路の故障が検出された場合に、当該回路に対する試験を中止して、自動的に次の回路を試験することもできるため、試験時間を大幅に短縮することができる。
上記説明から明らかなように、本発明によれば、不良素子から生じる発光を利用した回路試験装置および回路試験方法を提供することができる。以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれることが、請求の範囲の記載から明らかである。
産業上の利用可能性
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、回路からの発光に基づいて、回路の良否を判定することができる回路試験装置および回路試験方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施形態である、回路12を試験する回路試験装置10を示す。
図2は、本発明による回路試験方法の原理を説明するための説明図である。
図3は、パルス幅測定部50の一実施例を示す。
図4は、図3に示されたパルス幅測定部50における信号タイミングを示す。
図5は、光検出器30の構成の一例を示す。
図6は、回路12からの発光位置を二次元的に検出する機能を有する光検出器30の構成の一実施例を示す。
図7は、回路試験装置10の他の実施例を示す。

Claims (6)

  1. インバータ回路を試験する回路試験装置であって、
    前記インバータ回路に、入力信号を供給する信号供給部と、
    前記インバータ回路において前記入力信号を供給されたことにより生じるホットエレクトロンの発光を検出して、電気信号に変換する光検出器と、
    変換された前記電気信号のパルス幅が予め定められた時間より長いか否かを検出するパルス幅測定部と、
    変換された前記電気信号のパルス幅が予め定められた時間より長いことが検出されたことに応じて前記インバータ回路が故障であると判定する判定部と
    を備えることを特徴とする回路試験装置。
  2. 前記パルス幅測定部の出力に基づいて前記インバータ回路の故障の有無を検出する検出部と、
    前記検出部が検出した前記インバータ回路の故障の有無に基づいて、前記信号供給部を制御する試験制御部とを更に備える請求項1に記載の回路試験装置。
  3. 前記信号供給部は、前記インバータ回路の実動作状態におけるレートと実質的に同一のレートで前記入力信号を前記インバータ回路に供給する請求項1または2に記載の回路試験装置。
  4. 前記光検出器は、前記インバータ回路の発光タイミングの間の期間において、前記インバータ回路の発光のみを検出し、他の素子の発光を検出しない機能を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の回路試験装置。
  5. 前記パルス幅測定部は、発光を検出した場合にハイとなる前記電気信号が入力され、前記電気信号と、前記電気信号と前記予め定められた時間遅延した信号とがともにハイの場合に、前記電気信号のパルス幅が予め定められた時間より長いことを検出する請求項1から4のいずれか1項に記載の回路試験装置。
  6. インバータ回路を試験する回路試験方法であって、
    前記インバータ回路に、入力信号を供給するステップと、
    前記インバータ回路において前記入力信号を供給されたことにより生じるホットエレクトロンの発光を検出して、電気信号に変換するステップと、
    変換された前記電気信号のパルス幅が予め定められた時間より長いか否かを検出するパルス幅測定ステップと、
    変換された前記電気信号のパルス幅が予め定められた時間より長いことが検出されたことに応じて前記インバータ回路が故障であると判定する判定ステップと
    を備えることを特徴とする回路試験方法。
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