JP4791701B2 - バイオマス燃料の燃焼装置及び方法 - Google Patents

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本発明は石炭焚きの燃焼装置において、バイオマス燃料を補助燃料として利用することで、燃焼排ガスの低NOx化と高効率燃焼を達成させ、CO排出量を削減する技術に関する。
本発明でいうバイオマス燃料とは化石燃料以外の植物系燃料であり、その種類を特定のものに限定するものではないが、特に森林や生活リサイクルとして出てくる全ての廃材や汚泥、さらにその二次加工製品等を含む燃料となりうる発熱量を有する植物系燃料をいうものとする。
近年、化石燃料を主燃料として燃焼するボイラでのCO排出量の削減策の1つとして木質系バイオマスの混焼技術が注目されている。
特に欧州、北米では木質系バイオマス燃料を既設の石炭微粉砕機に混合・投入して混合粉砕した後、微粉炭と共に石炭焚きボイラ火炉内に供給して燃焼させることが多く行われている。木質系バイオマス燃料としては、ボイラの立地場所に運搬される以前に、予め微粉砕して、いわゆるペレット化したものや、粒径が50mmアンダー程度に粉砕された木質チップ状にしたものが流通している。その他の木質系バイオマス燃料と石炭の混焼の例としては、木質系バイオマス燃料を専用の粉砕機で微粉砕した後、微粉炭の搬送ラインに供給することにより両者を混合して火炉内で混焼させる技術も多く行われている。
特開2002−241761号公報
前述したように木質系バイオマス燃料をペレット化する場合には、木質系バイオマス燃料を微粉砕してペレットを製造するが、この過程では非常に大きい粉砕動力が必要となる。通常の石炭焚き火力で使用される石炭に要する粉砕動力と比較すると、木質系バイオマス燃料で同じ粒度を得るために10倍以上の動力が必要であることが知られている。例えば石炭では、ローラミルを粉砕機として使用した場合、10〜20kWh/tであるのに対して、バイオマス燃料をインパクトミル(バイオマス燃料の粉砕に最も多く使用されている)を粉砕機として使用した場合、動力は通常100〜200kwh/tとなる。ただしバイオマス燃料は同じ粒径であれば石炭よりも燃えやすいため、微粉炭に比べて粉砕粒径を粗くできる。すなわちバイオマス燃料の粉砕では燃焼可能な限界まで粉砕粒径を粗くするのが運用上好ましい。
次の問題はバイオマス燃料の投入位置である。粗粒を炉内へ投入した場合、火炉内の燃焼ガスの上昇速度に対して粗粒の終末沈降速度が速い場合、燃焼ガスの上昇流に粗粒が乗れずに火炉の炉底へ落下する。特に石炭焚きボイラの火炉下方にバイオマス燃料を投入した場合、火炉底部のホッパ部には燃焼ガスの循環流が下降流として形成されており、その下降流に粗粒が同伴されて落下が著しくなる。したがって、可能な限り火炉上方にバイオマス燃料を投入するのが望ましい。
しかし、燃焼排ガスの低NOx化を図った石炭焚きボイラにおいて、通常は二段燃焼が行われており、火炉上方には空気噴出口OFA(Over Firing Air)ポートが設けられている。このOFA近傍にバイオマス燃料を投入すると、OFAからの燃焼用空気と干渉して急速混合しやすいために、バイオマス燃料の低空気比での燃焼が困難になることから排ガス中のNOx濃度が増加することになる。またバイオマス燃料の燃焼時間が不足することから未燃分も増加することになる。
従って、バイオマス燃料をバーナとOFAとの間でOFAとは、ある程度隔離した火炉壁面から火炉内に供給することが望ましいが、既設の石炭焚きボイラでは火炉高さ、バーナとOFA間の距離等の変更は困難であり、既設のバーナ位置で従来の石炭焚きボイラに副燃料としてバイオマス燃料とを混焼することができない。
本発明の課題は、従来の石炭専用のボイラなどの燃焼装置にバイオマス燃料を補助燃料として石炭と混焼させても燃焼排ガスの低NOx化と高効率燃焼を達成させ、CO排出量を削減することができるバイオマス燃料の燃焼装置と燃焼方法を提供することである。
木質系バイオマス燃料を副燃料として、石炭を粉砕した微粉炭と共に火炉内に投入し混焼する場合、バイオマス燃料による排ガスの低NOx化の効果が期待できるが、その場合単純にバイオマス燃料の微粉を火炉内部へ吹き込むだけでは不十分であり、バイオマス燃料の着火を早めるための工夫が必要である。
すなわち、本発明の課題は次の解決手段で達成される。
請求項1記載の発明は、(a)バイオマス燃料の微粉を供給するバイオマス燃料供給流路と、バイオマス燃料供給流路の先端に設けたバイオマス燃料の2〜3mmアンダまで微粉砕された微粉を火炉内に噴出するバイオマス燃料噴出ノズルと、該バイオマス燃料噴出ノズルの外周側に旋回装置を内部に設け、(a1)バイオマス燃料供給停止時も燃焼用空気が供給されるバイオマス燃料用の燃焼用空気ノズルと、(a2)前記バイオマス燃料噴出ノズルとバイオマス燃料用の燃焼用空気ノズルとの間の燃焼用空気ノズル側よりに設け、前記燃焼用空気側からの伝熱を遮断する断熱材と、前記バイオマス燃料噴出ノズルの先端に設けた保炎器とを備えたバイオマス燃料用バーナを火炉壁面の最上段側に配置し、
(b)上記(a)のバイオマス燃料用バーナとは別に、粉砕された微粉炭を供給する微粉炭燃料供給流路と、微粉炭燃料供給流路の先端に設けた微粉炭燃料を火炉内に噴出する微粉炭燃料噴出ノズルと、該微粉炭燃料噴出ノズルの外周側に設けた微粉炭燃料用の燃焼用空気ノズルと、前記微粉炭燃料噴出ノズルの先端に設けた階段状拡大構造の保炎器とを備えた微粉炭燃料用バーナをバイオマス燃料用バーナ配置部より下段側の火炉壁面に配置したことを特徴とするバイオマス燃料の燃焼装置である。
請求項記載の発明は、火炉が蒸気を発生させる石炭焚きボイラである請求項1記載のバイオマス燃料の燃焼装置である。
請求項3記載の発明は、請求項1記載のバイオマス燃料の燃焼装置を用いて、粉砕された微粉炭を主燃料として火炉の微粉炭燃料用バーナに供給し、バイオマス燃料を副燃料として火炉のバイオマス燃料用バーナに供給して、燃焼用空気と共に火炉内で燃焼させるバイオマス燃料の燃焼方法であって、バイオマス燃料用バーナにより2〜3mmアンダまで微粉砕されたバイオマス燃料搬送用空気火炉へ供給し、前記バイオマス燃料の燃焼用空気をバイオマス燃料の搬送用空気の流速より速い速度でバイオマス燃料の噴出流の外側から火炉内に噴出することを特徴とするバイオマス燃料の燃焼方法である。
請求項4記載の発明は、火炉が蒸気を発生させる石炭焚きボイラであることを特徴とする請求項3記載のバイオマス燃料の燃焼方法である。
請求項1記載の発明によれば、バイオマス燃料用バーナを火炉壁面の最上段側に配置したので木質系バイオマス燃料の安定燃焼が可能となり、揮発性のバイオマス燃料を用いることによる未燃分の減少効果と、バイオマス燃料の還元域での燃焼で生成するHCN、NH3などによるNOに対する還元作用があることから炉内脱硝効果を高め、安全且つCO2排出削減(地球温暖化防止)に寄与することが可能となる。また、保炎器は階段状拡大構造であるので、保炎器の炉内側でバイオマス燃料のよどみ域が形成され、着火性が良く、バイオマス燃料の安定した燃焼が得られる。さらに、バイオマス燃料用の燃焼用空気ノズル内に旋回装置を設けたのでバイオマス燃料のよどみ域の着火性を更に促進させてバイオマス燃料の安定した燃焼が得られ、バイオマス燃料噴出ノズルとバイオマス燃料用の燃焼用空気ノズルとの間の燃焼用空気ノズル側よりに前記燃焼用空気側からの伝熱を遮断する断熱材を設けたので、バイオマス燃料の供給を停止した場合、バーナ内部に堆積したバイオマス燃料に熱が伝わりにくくなるため堆積したバイオマス燃料が自然発火することを防止することができる。
請求項2、記載の発明によれば、バイオマス燃料の燃焼装置を石炭焚きボイラの火炉として用いることで、ボイラ用燃料の多様化を図ることができる。
請求項記載の発明によれば、バイオマス燃料の燃焼用空気をバイオマス燃料の搬送用空気の流速より速い速度でバイオマス燃料の噴出流の外側から火炉内に噴出したので火炉内部においてバイオマス燃料の燃焼で生成する炭化水素等のガスと石炭の燃焼による燃焼ガスとの混合が促進されNOx還元に効果がある。
請求項記載の発明によれば、石炭を主燃料とする石炭焚きボイラにおいて従来よりも燃料の低NOx化燃焼が可能となる。
本発明の実施の形態を図面と共に説明する。
本実施例の主燃料として石炭を微粉砕した微粉炭を用い、バイオマス燃料を補助燃料として用いる石炭焚きボイラの断面図を図1に示す。
図1は石炭焚きボイラの火炉壁面に設けられた風箱5内のバーナ3が三段が対向配置されたものを示す。この石炭焚きボイラの場合、図示していない6台の石炭微粉砕機が設置され、各バーナ段ごとに石炭微粉砕機が1台ずつ、合計3台設けられており、石炭微粉砕機で粉砕された微粉炭は気流搬送により各段のバーナ3a、3b、3cに供給される。バイオマス燃料を副燃料として使用する場合、3台の石炭微粉砕機の内の1台に代えてバイオマス燃料の微粉砕機を設ける。
前記バイオマス燃料の微粉砕機からの微粉砕されたバイオマス燃料は燃料を燃焼させるバイオマス燃料の専焼バーナまで気流搬送される。
前記したようにバイオマス燃料の粉砕動力を低減するためにはバイオマス燃料の微粉砕の程度を下げて粗粒のままで火炉1内へ供給して燃焼させることが望ましいが、火炉内の燃焼ガスの上昇速度に対して粗粒の終末沈降速度が速い場合、上昇流に粗粒が乗れずに火炉の炉底へ落下する。そこで粗粒が上昇流に乗れずに火炉の炉底へ落下する危険性をできるだけ小さくするために、図1では三段設けたバーナ3a、3b、3cのうちの最上段のバーナ段のバーナ3aにバイオマス燃料を投入している。
図2にバイオマス燃料専焼バーナ3aの構造図を示し、図3にバイオマス燃料を粉砕して火炉に設けたバーナへ供給する設備を示す。
まず、図3について説明する。外部から搬入されてきたバイオマス燃料は一旦バイオマス貯蔵設備14に貯蔵される。通常は石炭焚きボイラが設けられた発電所構内の一次貯蔵場または設備に貯蔵される。バイオマス燃料は多数の産地から供給があること、産地の一次粉砕設備の状況がそれぞれ異なること、および季節や天候によるバイオマス燃料の性状が変動すること等がある。特に発電所へ供給されるバイオマス燃料の形状は不定形状であるため木材専用のタブグラインダ等の破砕機15が必要となる場合がある。前記破砕機15により径が15mmアンダー程度の中程度の粒度にバイオマス燃料が破砕され、磁選機16で磁性金属を除き受け入れホッパ17に供給される。
バイオマス燃料を前記受け入れホッパ17から流路18を経て貯蔵ビン19に入れて、次に火炉内での浮遊燃焼が可能な粒度まで粉砕するために微粉砕機20へ定量供給される。微粉砕機20での所定粒度は、バイオマス燃料の原料種類によって異なるが、例えば2〜3mmアンダまで微粉砕される。微粉砕機20からの微粉には粉塵も含まれるため、一旦バグフィルタ21にて捕集した後、火炉に設けられたバイオマス燃焼装置に供給され、燃焼される。
また、バグフィルタ21を使用する他の理由は、バイオマス燃料に含まれる水分を除かないまま、バイオマス燃料を直接燃焼装置に供給した場合には火炉内へ水分が持ち込まれるため、ボイラの燃焼効率が低下することになってしまう。そのため、バグフィルタ21により、気相中の水分を捕集する。また、特にバグフィルタ21を用いて、サイクロンなど簡易捕集器を用いない理由は、前記簡易捕集器では、粒子が細かい粉塵の効果的な捕集が難しいからである。
なお、図示していないが簡易捕集器のサイクロンをバグフィルタ21の前段に設置して二段の粉塵除去法を採用するとバグフィルタ21の負荷低減効果がある。
図2は本実施例のバイオマス燃料の専焼バーナ3aを示す。図2においてバイオマス燃料11は下方向からバーナ3a内に流入し、バーナ3aの中心部の流路である中心部ノズル4を水平方向に流れ、火炉1内に噴出する方向に移動する。中心部ノズル4の先端部分には流れ方向に対して階段状に拡大部を有する保炎器9を設けている。また、バイオマス燃料11の流路である中心部ノズル4の外周には断熱スリーブ7を設けることができる。
前記保炎器9は、バイオマス燃料の流れに対して急拡大部分を有しており、火炉1の内部、すなわちバイオマス燃料11の炉内への噴出流に対して保炎器9とバイオマス燃料11の噴流との接触部分でバイオマス燃料の微粒のよどみ域が安定して形成され、このよどみ域が着火源となり安定して継続的にバイオマス燃料の燃焼が可能となる。また保炎器9の形状を階段状に拡大することでよどみ域が定常状態で存在し得る領域を形成し、かつ火炉1の内部に向かって保炎器9の形状が急拡大部を有することにより、大きなバイオマス燃料の微粒のよどみを形成させることができる。
また、燃焼用空気12をバイオマス燃料11の流路である中心部ノズル4の外周から旋回させながら供給できるように旋回器13を設けた。旋回器13は燃焼用空気12に旋回をかける軸流旋回装置とした。バイオマス燃料11の搬送用空気量は、バイオマス燃料11を搬送し得る最小流量が決まっており、バイオマス燃料の燃焼時の空気比は主に燃焼用空気量を調節することにより調整することができる。本実施例ではバイオマス燃料の燃焼におけるバーナの空気比を0.6に設定した。
図2に示す例では、バイオマス燃料11を供給する中心部ノズル4の周囲を断熱材7で覆う構造としている。バイオマス燃料11を燃焼させるバーナ3aに供給する燃焼用空気は、微粉炭の燃焼用に使用している燃焼用空気の一部を分岐させて供給しており、火炉1内での燃焼に支障が無いように、木質系バイオマス燃料の50%〜60%の含有水分量を目標の20%まで減少させるために300℃以上としている。一方で、バイオマス燃料は180度以上で熱分解することが知られており、特にバイオマス燃料の供給を停止した場合でも燃焼用空気はバーナの火炉内に面した部分の火炉内からの1000℃程度の高温燃焼ガスの輻射による過熱損傷を防止するためにそれよりは低い300℃以上の温度で最低流量を流しているが、バーナ内部に微量でも堆積したバイオマス燃料が燃焼用空気側からの伝熱によって高温になると自然発火することが考えられるため、これを防止するためにバイオマス燃料の流路と燃焼用空気の流路間に断熱構造を設けることは重要となる。
また、バイオマス燃料の粒度を、例えば3mmアンダー程度に粒度調整した場合にバイオマス燃料の供給流路の配管内部で偏流が発生する。偏流した状態でバーナ3aの中心部の流路である中心部ノズル4を火炉1に向けて水平方向に移動し、バイオマス燃料が火炉1の内部へ噴出されるとバイオマス燃料燃焼バーナ3a先端部から形成される火炎も炉内で偏った状態となり、安定燃焼が継続できない場合がある。また、図中の火炎の一部からの発光を光ファイバ等により光学的に分析することにより火炎の形成を監視する火炎検知器8での火炎検知が火炎が視野から外れることにより困難となり、失火信号を出す場合が起こり得る。このため図2ではバイオマス燃料11の偏流を防止する対策として中心部ノズル4内の中央に分散装置10を設け、偏って流れてくるバイオマス燃料を中心部ノズル4の内周壁面方向に向けて流し、互いに混合させてバイオマス燃料の濃度を略均一化するようにしている。
また中心部ノズル4内の上流部には逆火防止用のベンチュリー6を設け、逆火防止のための燃料の流速を上昇させる機能と共に前記分散装置10へバイオマス燃料粒子を衝突させるためのガイドの役目も担っている。
また、微粉炭専焼バーナ3b、3cのみからなる石炭焚きボイラに対して、該石炭焚きボイラのバーナの一部を本実施例のバイオマス燃焼バーナ3aに取り替える運用も可能である。
例えば本実施例のバイオマス燃焼バーナ3aを用いると、揮発分が多い燃料が使用でき、また生成する火炎領域は、還元領域が大きいという有利な特徴があり、これらの特徴点を活かすために当該バーナ3aの空気比を、微粉炭専焼バーナ3b、3cの空気比と比較して低下させた運用を行うことで炉内の脱硝効果の改善が可能である。
本実施例のバイオマス燃焼バーナ3aによる低NOx燃焼効果を、図4と図5を用いて説明する。
図4は、微粉炭燃焼の試験装置において、バイオマス燃料の専焼バーナ3a(図2)を微粉炭バーナ3b、3cとは別に設置して燃焼試験した結果である。
バーナの配置は、下段から上段に順に微粉炭バーナ3b、バイオマス燃料専焼バーナ3a及びOFA2を配置した。炉内脱硝効果を期待した試験では、バイオマス燃料専焼バーナ3aからOFA2までのガス滞留時間(到達時間)を0.8秒に設定した。バイオマス燃料とOFA2が干渉しているケースでは、バイオマス燃料専焼バーナ3aからバイオマス燃料と二段燃焼用空気量に相当する空気量を供給したためである
松材から成るバイオマス燃料を原料として用いた。図4において熱量ベースでの混焼率とNOx濃度との関係を示した。
なお、混焼率はバイオマス燃料の投入熱量を微粉炭とバイオマス燃料の合計投入熱量で割った値である。
微粉炭とバイオマス燃料を同じ空気比で供給した場合をベースとし、バイオマス燃料の燃焼時の空気比を脱硝効果を考慮して0.6に下げるとNOxが混焼率に比例して低下するが、バイオマス燃料に二段燃焼用空気量を合わせて供給すると、混焼率が増加するにつれてNOxが増加する。これは、OFA2部分でのNOx再生が増加するためである。この結果は、二段燃焼が行われる石炭焚きボイラにおいてはバイオマス燃料専焼バーナ3aによるバイオマス燃料の供給位置には適正な位置が存在することを示している。
そこで、次に保炎効果について実験的に明らかにする目的で、図5に示す保炎器9を付けないバイオマス専焼バーナ3aを設置し、下段から上段に順に微粉炭バーナ3b、保炎器無しのバイオマス燃焼バーナ3a、OFA2の構成で燃焼試験をして前記試験結果と比較した。混焼率は15%で一定とした。図4のデータに加えたその結果を図6に示す。保炎器無しの場合に、図4のバイオマス燃料専焼バーナ3aから二段燃焼用空気を供給した場合(空気比を増加した場合)のNOx濃度に近い値になった。
これらの結果から、OFA2と炉内燃焼ガスの流動面で干渉しない位置にバイオマス燃料を供給すること、加えてバイオマス燃料は急速に着火させる必要があることを実験的に明らかにした。
本発明は、バイオマス燃料を補助燃料として利用することで、燃焼排ガスの低NOx化と高効率燃焼を達成させ、CO排出量を削減する石炭焚きボイラなどの燃焼技術として利用できる。
本発明が適用されるボイラ火炉断面図である。 本発明の実施例のバイオマス燃料燃焼バーナの断面図である。 本発明の実施例のバイオマス燃料の前処理装置の構成図である。 本発明の実施例のバイオマス燃料の専焼バーナと微粉炭バーナとを別に設置して燃焼試験して得られたNOx濃度と混焼率の関係を示す図である。 本発明の比較例とした保炎器無しのバイオマス燃料燃焼バーナの断面図である。 本発明の比較例とした保炎器無しのバイオマスバーナの燃焼試験で得られたNOx濃度と混焼率の関係を示す図である
符号の説明
1 火炉 2 空気噴出口(OFA)
3 バーナ
3a バイオマス燃料専焼バーナ
3b、3c 微粉炭バー
中心部ノズル 5 風箱
6 ベンチュリー 7 断熱スリーブ
8 火炎検知器 9 保炎器
10 分散装置 11 バイオマス燃料
12 燃焼用空気 13 旋回器
14 バイオマス貯蔵設備 15 破砕機
16 磁選機 17 受け入れホッパ
18 流路 19 貯蔵ビン
20 微粉砕機 21 バグフィルタ
22 旋回器 23 偏流体
31 中心部ノズル 32 微粉炭流路

Claims (4)

  1. (a)バイオマス燃料の微粉を供給するバイオマス燃料供給流路と、バイオマス燃料供給流路の先端に設けたバイオマス燃料の2〜3mmアンダまで微粉砕された微粉を火炉内に噴出するバイオマス燃料噴出ノズルと、該バイオマス燃料噴出ノズルの外周側に旋回装置を内部に設け、(a1)バイオマス燃料供給停止時も燃焼用空気が供給されるバイオマス燃料用の燃焼用空気ノズルと、(a2)前記バイオマス燃料噴出ノズルとバイオマス燃料用の燃焼用空気ノズルとの間の燃焼用空気ノズル側よりに設けた、前記燃焼用空気側からの伝熱を遮断する断熱材と、前記バイオマス燃料噴出ノズルの先端に設けた保炎器とを備えたバイオマス燃料用バーナを火炉壁面の最上段側に配置し、
    (b)上記(a)のバイオマス燃料用バーナとは別に、粉砕された微粉炭を供給する微粉炭燃料供給流路と、微粉炭燃料供給流路の先端に設けた微粉炭燃料を火炉内に噴出する微粉炭燃料噴出ノズルと、該微粉炭燃料噴出ノズルの外周側に設けた微粉炭燃料用の燃焼用空気ノズルと、前記微粉炭燃料噴出ノズルの先端に設けた階段状拡大構造の保炎器とを備えた微粉炭燃料用バーナをバイオマス燃料用バーナ配置部より下段側の火炉壁面に配置した
    ことを特徴とするバイオマス燃料の燃焼装置。
  2. 火炉が蒸気を発生させる石炭焚きボイラであることを特徴とする請求項1記載のバイオマス燃料の燃焼装置。
  3. 請求項1記載のバイオマス燃料の燃焼装置を用いて、粉砕された微粉炭を主燃料として火炉の微粉炭燃料用バーナに供給し、バイオマス燃料を副燃料として火炉のバイオマス燃料用バーナに供給して、燃焼用空気と共に火炉内で燃焼させるバイオマス燃料の燃焼方法であって、
    バイオマス燃料用バーナにより2〜3mmアンダまで微粉砕されたバイオマス燃料搬送用空気火炉へ供給し、前記バイオマス燃料の燃焼用空気をバイオマス燃料の搬送用空気の流速より速い速度でバイオマス燃料の噴出流の外側から火炉内に噴出することを特徴とするバイオマス燃料の燃焼方法。
  4. 火炉が蒸気を発生させる石炭焚きボイラであることを特徴とする請求項3記載のバイオマス燃料の燃焼方法。
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