JP4791556B2 - ヘッドチップ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、プリンタ、ファックス及びオンデマンド印刷機などに適用されるインクジェット式記録装置に搭載されるヘッドチップ及びその製造方法に関する。
従来より、インクを吐出する複数のノズルを有するヘッドチップを搭載したインクジェットヘッドを用いて被記録媒体に文字や画像を記録するインクジェット式記録装置が知られている。
従来のインクジェット式記録装置としては、ヘッドチップのノズルが被記録媒体に対向するようにインクジェットヘッドに設けられ、このインクジェットヘッドを被記録媒体の搬送方向とは直交する方向に走査することで印字するシリアル型のインクジェット式記録装置や、インクジェットヘッドを固定し被記録媒体のみを移動させて印字するライン型のインクジェット式記録装置などがある。
ここで、従来のインクジェットヘッドに搭載されるヘッドチップとしては、例えば、特表2000−512233号公報に開示されたものや特開2000−296618号公報に開示されたものなどが挙げられる(特許文献1及び特許文献2参照)。
ここで、前者のヘッドチップを図10に示す。なお図10は、従来技術に係るヘッドチップを示す断面図である。
図10(a)に示すように、ヘッドチップ100は、アルミナ等の絶縁性材料で形成されると共に一方面に凹部が設けられた基板本体121と、凹部内に設けられてその長手方向とは直交する方向に亘って複数の溝125が形成された圧電セラミック122とからなる基板120と、基板120に凹部の開口側を塞ぐように接合されたノズル開口141を有するノズルプレート140とを具備する。
基板本体121には、圧電セラミック122によって凹部の幅方向両側に長手方向に亘って区画されたチャンバ130が形成されている。
また、圧電セラミック122の溝125を区画する側壁126には電極127が形成されており、各電極127はノズルプレート140の凹部側の面に設けられた引き出し配線に電気的に導通されている。
また、基板本体121の底面には、各チャンバ130にインクを供給及び排出するインク供給孔131及びインク排出孔132が設けられている。
このようなヘッドチップ100では、一方のチャンバ130からインクを供給し、他方のチャンバ130に圧電セラミック122の溝125を介して供給することで、溝125内にインクを供給している。
そして、このように溝125内に充填されたインクは、側壁126に設けられた電極127に電圧を印加することで、側壁126を剪断モード変位させ、ノズル開口141からインクを吐出するようになっている。
このようなヘッドチップ100は、ノズル開口141の数を増やして高速印字を実施するには、図10(b)に示すように、基板本体121の凹部内に複数の溝125が形成された圧電セラミック122を並設して設け、各溝125に対向する領域にノズル開口41を設けることで、2倍のノズル開口141を有するヘッドチップ100とすることができる。
このようなヘッドチップ100の製造方法としては、基板本体122に凹部を形成し、複数の溝125が形成された圧電セラミック122を凹部の底面の所定位置に位置決め接合することで基板120を形成し、ノズルプレート140を接合することで形成することができる。
一方、後者のヘッドチップを図11に示す。なお、図11は、従来技術に係るヘッドチップの要部を切り欠いた斜視図である。
図示するように、ヘッドチップ200は、アルミナ等の絶縁性材料で形成されると共に一端面及び一方面に開口する凹部224が設けられた基板本体221と、凹部224内に埋設された圧電セラミック222とを具備する基板220に、基板本体221と圧電セラミック222とに亘って、且つ凹部224の長手方向に亘って複数の溝225が側壁226によって区画されて形成されている。
基板220に形成された溝225は、一端部が圧電セラミック222の一端面に開口し、他端部は深さが徐々に浅くなるように基板本体221まで設けられている。
また、圧電セラミック222の溝227を画成する側壁226には、図示しない電極が設けられ、この電極は基板本体221の溝225が形成されていない領域に設けられた引き出し配線227aに電気的に接合されている。
さらに、基板220の溝225が開口する一端面には、各溝225に対向する領域にノズル開口241が設けられたノズルプレート240が接合され、基板220の溝225が開口する一方面には、各溝225に連通して各溝225内にインクを供給するインク室230が設けられると共に各溝225のインク室230以外の領域を封止するインク室プレート231が接合されている。
このヘッドチップ200の製造方法としては、基板本体221に凹部224を形成し、凹部224に圧電セラミック222を埋設することで基板220を形成し、基板本体221と圧電セラミック222とを同時に円盤状のダイスカッターを用いたダイサーで研削することで溝225を形成する。そして、溝225を画成する側壁226上に電極を形成すると共に基板本体221に引き出し配線227aを形成し、ノズルプレート240及びインク室プレート231を接合することでヘッドチップ200を形成することができる。
このようなヘッドチップ200は、基板本体221に圧電セラミック222を埋め込んだ後に、複数の溝225を形成するため、製造時の欠陥が少なく歩留まりを向上することができる。
特表2000−512233号公報 特開2000−296618号公報
しかしながら、前者のヘッドチップでは、基板本体の凹部の底面に所定の位置に圧電セラミックを位置決め接合しなくてはならず、高精度な位置決めが困難であるという問題がある。
また、前者のヘッドチップでは、圧電セラミックに溝を形成する際に、溝を区画する側壁が折れやすく、歩留まりが悪いという問題がある。
さらに、前者のヘッドチップでは、凹部内に圧電セラミックを並設することで、ノズル開口を2倍に増やすことができるため、ヘッドチップを搭載したインクジェットヘッドを被記録媒体の搬送方向とは直交する方向に移動するシリアル型のインクジェット式記録装置では、高速印字を行うことができるが、インクジェットヘッドを固定し、被記録媒体を移動させるライン型のインクジェット式記録装置では、ノズル開口の各列で列方向のノズル開口の位置が同じなため、高密度印字を行うことができないという問題がある。
一方、後者のヘッドチップでは、高速印字や高密度印字を行うため、ノズル開口を増やすには、ヘッドチップを並設しなくてはならないが、ヘッドチップが大型化してしまうと共に高コストになってしまうという問題がある。
また、両者のヘッドチップに水性インク等の導電性インクを使用した場合、一つの溝内の側壁に設けられた隣り合う電極が導通してしまい、電位差が無くなることによって側壁が変形しなくなり、インクを吐出できないという問題がある。
このため、ノズル開口に連通してインクの吐出に使用する溝を一つ置きとして、ノズル開口に連通してインクの吐出に使用する溝をチャンバ、インク吐出に使用しない溝をダミーチャンバとする方法や、溝内の電極の表面に電極を覆う絶縁膜を設ける方法などが提案されている。
前者の場合、ダミーチャンバ内にインクが充填されず、チャンバのみに選択的にインクが充填されるように、チャンバに対向する領域のみに開口が設けられた仕切板を設けることで、チャンバの両側壁の内面に設けられた電極を全てのチャンバで同電位とする共通電極とすると共にチャンバの両側壁の外面の電極をチャンバを選択的に駆動する個別電極とすることでチャンバの両側の側壁に電界を印加してインクを吐出させるようにしている。
しかしながら、仕切板を別途設けたり、加工しなくてはならず、高コストになってしまうという問題がある。
また、後者の場合、製造工程中のゴミなどが絶縁膜の下にあると、ヘッドチップを使用している間に絶縁層が剥がれてしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑み、製造歩留まりを向上すると共に製造コストを低減して、高速印字及び高密度印字が可能なヘッドチップ及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、基板の一方面に溝が側壁により区画されて設けられていると共に前記側壁に設けられた電極に電圧を印加することにより、前記溝内のインクを前記基板の一方面に接合されたノズルプレートのノズル開口から吐出するヘッドチップにおいて、絶縁性の基板本体の一方面側に基準方向に延びる複数列の圧電セラミックを埋め込んで前記基板とし、前記圧電セラミックの列方向に亘って所定間隔で前記溝を形成することにより前記側壁を設け且つ当該側壁の前記圧電セラミックの領域に前記電極をそれぞれ設けることにより独立して駆動する駆動部を形成し、前記ノズル開口を前記溝の各駆動部に対応する位置にそれぞれ設けて複数のノズル列を形成したことを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記溝を前記基準方向と直交する方向から所定角度傾斜する方向に前記圧電セラミックの列方向に亘って形成し、前記複数のノズル列の全てのノズル開口の前記基準方向の位置が全て異なることを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様において、前記基板の他方面側の前記圧電セラミックに対向しない領域には、前記溝にインクを供給するインク供給孔及び当該溝内のインクを排出するインク排出孔が設けられていることを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第4の態様は、第3の態様において、前記基板の他方面側の前記圧電セラミックに対向しない領域には、前記基準方向と同方向で且つ前記溝の並設方向に亘って当該溝の底部に連通する複数の共通溝が形成されており、該共通溝と前記溝とが連通する連通孔が前記インク供給孔及び前記インク排出孔であることを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第5の態様は、第4の態様において、前記溝がインクの充填されるチャンバと、インクの充填されないダミーチャンバとを交互に並設することで構成され、前記ダミーチャンバが前記チャンバの深さよりも浅く形成されることにより、前記共通溝が前記チャンバの底部にのみ連通することを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第6の態様は、第4の態様において、前記側壁は前記圧電セラミックと接する領域で欠落している事を特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第7の態様は、第1〜6の何れかの態様において、前記基板には、前記圧電セラミックが2個並設されていると共に、前記電極が前記側壁上に前記溝の両端部から前記駆動部に対向する領域までそれぞれ独立して設けられていることを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第8の態様は、第1〜7の何れかの態様において、前記基板には、前記圧電セラミックが前記溝の底面に達するまで埋め込まれていることを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第9の態様は、第8の態様において、前記圧電セラミックが前記溝の深さ方向の略中央で分極方向が異なり、且つ前記電極が前記圧電セラミックの露出した前記側壁上の全面に設けられていることを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第10の態様は、第1〜9の何れかの態様において、前記溝の両端部は、深さが徐々に浅くなるように形成されていることを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第11の態様は、第1〜10の何れかの態様において、前記基板が前記圧電セラミックと線膨張係数が略同等な部材で形成されていることを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第12の態様は、第1〜11の何れかの態様において、前記基板がアルミナ等のセラミックスからなることを特徴とするヘッドチップにある。
本発明の第13の態様は、絶縁性の基板本体の一方面側に基準方向に延びる複数列の圧電セラミックを埋め込んで基板を形成する工程と、当該圧電セラミックの列方向に亘って所定間隔で溝を形成して該溝を区画する側壁を形成する工程と、該側壁の前記圧電セラミックの領域にそれぞれ電極を形成することにより独立して駆動する駆動部を形成する工程と、ノズル開口が前記溝の各駆動部に対応する位置にそれぞれ等間隔で複数列設けられたノズルプレートを前記基板の一方面に接合する工程とを具備することを特徴とするヘッドチップの製造方法にある。
本発明の第14の態様は、第13の態様において、前記溝を形成する工程では、前記基準方向と直交する方向から所定角度傾斜した方向に形成し、前記複数列の全てのノズル開口が前記基準方向の位置で全て異なることを特徴とするヘッドチップの製造方法にある。
本発明の第15の態様は、第13又は14の態様において、前記基板に前記圧電セラミックを埋め込む工程では、前記基板に前記圧電セラミックと同等の大きさの凹部を形成後、前記凹部内に前記圧電セラミックを接合することを特徴とするヘッドチップの製造方法にある。
本発明の第16の態様は、第13又は14の態様において、前記基板に前記圧電セラミックを埋め込む工程では、前記基板には前記圧電セラミックより大きい段差部を有する上部凹部と下部凹部を有する階段状の凹部から形成され、前記圧電セラミックは下部凹部底面部と下部凹部側面部に接合することを特徴とするヘッドチップの製造方法にある。
本発明の第17の態様は、第13〜16の何れかの態様において、前記基板の他方面側の前記圧電セラミックに対向しない領域に、前記圧電セラミック方向と同方向で且つ前記溝の並設方向に亘って当該溝の底部に連通する複数の共通溝を形成する工程をさらに有することを特徴とするヘッドチップの製造方法にある。
本発明の第18の態様は、第17の態様において、前記溝を形成する工程では、深さの異なる当該溝を交互に形成し、前記共通溝を浅い溝の底部に連通しないように形成することを特徴とするヘッドチップの製造方法にある。
本発明の第19の態様は、第13〜18の何れかの態様において、前記基板に前記圧電セラミックを埋め込む工程では、当該圧電セラミックを前記溝の底面に達するまで埋め込むことを特徴とするヘッドチップの製造方法にある。
本発明の第20の態様は、第19の態様において、前記圧電セラミックが前記溝の深さ方向の略中央で分極方向が異なると共に、前記駆動部を形成する工程では、前記電極を前記圧電セラミックの露出した前記側壁の全面に設けることを特徴とするヘッドチップの製造方法にある。
かかる本発明では、基板本体に圧電セラミックを複数埋め込み、溝を圧電セラミックの列に亘って設けるようにしたため、溝を形成時に溝を区画する側壁が折れるのを確実に防止して製造歩留まりを向上することができる。また、圧電セラミックを基板本体に埋め込むことによって、圧電セラミックの所定位置への位置決めを行う必要がなく、容易に高精度なヘッドチップを形成することができる。
さらに、ノズル開口の並設されたノズル列を複数列設けることで高速印字を実現でき、各ノズル列の列方向の位置をずらすことで、高密度印字を実現することができる。
また、溝の底面にインクを供給するインク供給孔を設けると共に深さの異なる溝を交互に配設することで、溝に選択的にインクを供給して水性インク等の導電性インクを使用することができる。
以上説明したように本発明では、基板本体に圧電セラミックを複数埋め込み、溝を圧電セラミックの列に亘って設けるようにしたため、溝を形成時に溝を区画する側壁が折れるのを確実に防止して製造歩留まりを向上することができる。また、圧電セラミックを基板本体に埋め込むことによって、圧電セラミックの所定位置への位置決めを行う必要がなく、容易に高精度なヘッドチップを形成することができる。
さらに、ノズル開口の並設されたノズル列を複数列設けることで高速印字を実現でき、各ノズル列の列方向の位置をずらすことで、高密度印字を実現することができる。
また、溝の底面にインクを供給するインク供給孔を設けると共に深さの異なる溝を交互に配設することで、溝に選択的にインクを供給して水性インク等の導電性インクを使用することができる。
本発明の実施形態1に係るヘッドチップの分解斜視図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドチップの底面側の平面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドチップの断面図であり、図2のA−A′断面図である。 本発明の実施形態1に係るヘッドチップの製造方法を示すヘッドチップの斜視図である。 本発明の実施形態2に係るヘッドチップの分解斜視図である。 本発明の実施形態2に係るヘッドチップの底面側の平面図である。 本発明の実施形態3に係るヘッドチップ分解斜視図である。 本発明の実施形態3に係るヘッドチップの底面側の平面図である。 本発明の実施形態3に係るヘッドチップの断面図であり、図8のB−B′断面図及びC−C′断面図である。 従来技術に係るヘッドチップの概要を示す斜視図である。 従来技術に係るヘッドチップの概要を示す断面図である。 本発明の実施形態4に係るヘッドチップの分解斜視図である。 本発明の実施形態4に係るヘッドチップの断面図である。 本発明の実施形態4に係るヘッドチップの製造方法を示すヘッドチップの斜視図である。
以下に、本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るヘッドチップの分解斜視図であり、図2は、実施形態1に係るヘッドチップの底面側の平面図であり、図3は、図2のA−A′断面図である。
図示するように、本実施形態のヘッドチップ10は、絶縁性の基板本体21の一方面に基準方向に延びるように複数列、本実施形態では2列の圧電セラミック22が接着剤23を介して埋め込まれた基板20と、基板20の一方面に接合されたノズル開口41を有するノズルプレート40とを具備する。
基板本体21の一方面には、基準方向に延びるように、圧電セラミック22と略同等の形状の凹部24が複数列、本実施形態では、2列形成されており、この凹部24内に圧電セラミック22が基板本体21の一方面と面一となるように接着剤23を介して接合されている。
ここで、圧電セラミック22は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)からなり、基板本体21は、絶縁性を有する材料であれば、特に限定されないが、圧電セラミック22との接合後の熱膨張及び収縮による変形等を考えると、PZTからなる圧電セラミック22と線膨張率の近似した部材、例えば、アルミナを用いるのが好ましい。又加工性がPZTと同等なフォレステライトを使うことも可能である。
また、基板20には、基準方向と直交する方向に圧電セラミック22の列方向に亘って溝25が側壁26により区画されて形成されている。
すなわち、基板20の側壁26の一部が圧電セラミック22で構成された領域が各溝25に2カ所設けられている。
なお、圧電セラミック22は、基板20に溝25を形成した際に、側壁26の一部に設けられた圧電セラミック22が基準方向に亘って溝25の底面で連続する厚さで形成されている。これにより、圧電セラミック22は、基板本体21から剥がれ難く剛性を向上することができる。
また、各溝25の長手方向両端部は、基板20の基準方向とは直交する方向の両端部まで深さが徐々に浅くなるように延設されている。この各溝25の浅くなった両端部側は、詳しくは後述するノズルプレート40を接合する際に用いられる接着剤42によって封止されている。
このような各溝25は、円盤状のダイスカッターを用いたダイサーや複数のワイヤーを用いたワイヤーソーなどにより個別に又は複数個同時に形成される。
さらに、各溝25を区画する側壁26の一部を構成する圧電セラミック22には、溝25の内面に開口側に亘って電極27が設けられ、この電極27によって側壁26の一部を構成する圧電セラミック22が独立して駆動する駆動部28となる。
また、各溝25の2つの駆動部28の電極27は、側壁26上にそれぞれ溝25の浅くなった両端部まで延設されて設けられており、各駆動部28の間の側壁26上には、それぞれの電極27が絶縁されるように不連続となっている。
これにより、各溝25の2つの駆動部28の電極27に選択的に電圧を印加して独立して駆動することができる。
一方、基板20の溝25が形成された一方面とは反対の他方面側には、圧電セラミック22に対向しない領域に溝25の並設方向、すなわち基準方向に亘って各溝25の底部に連通する複数列の共通溝30〜32が設けられている。
本実施形態では、溝25の長手方向で、2つの駆動部28の間に共通溝30を設け、2つの駆動部28と溝25の長手方向両端部との間にそれぞれ共通溝31及び32を設けた。すなわち、本実施形態では、3列の共通溝30〜32を設けるようにした。
この共通溝30〜32の内、2つの駆動部28の間に設けられた共通溝30と各溝25とが連通する連通孔を各溝25にインクを供給するインク供給孔33とし、2つの駆動部28よりも溝25の長手方向両端部側に設けられた共通溝31及び32と各溝25とが連通する連通孔を溝25内に供給されたインクを排出するインク排出孔34及び35とした。
すなわち、共通溝30から供給されたインクは、インク供給孔33から溝内に供給され、溝25の両端部側に設けられたインク排出孔34及び35まで流れることによって、インク供給孔33とインク排出孔34及び35との間にそれぞれ設けられた駆動部28にインクを供給することができる。
なお、各共通溝30〜32には、図示しないインクタンク等のインク貯留部がインク供給管等を介して接続され、共通溝31及び32から排出されたインクはインク貯留部に戻されるようになっている。これにより、インク貯留部内のインクは共通溝30、溝25及び共通溝31、32を通り循環するようになっている
また、このような共通溝30〜32を形成する際に、共通溝30〜32を基板20の基準方向に亘って両端部まで形成する場合は、共通溝30〜32の長手方向両端部側を接着剤等の封止層で封止する必要がある。
また、各溝25を、例えば、ブラック(B)、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の4色のインクに対応したグループに分ける場合は、共通溝30〜32を色毎に封止層で4つに区画する必要がある。
一方、基板20の一方面には、ノズルプレート40が接着剤42を介して接合されており、ノズルプレート40の各駆動部28に対応する領域にはノズル開口41が形成されている。
このようなノズル開口41は、本実施形態では、基板20の基準方向に並設された駆動部28が2列設けられているため、基準方向に並設されたノズル開口41のノズル列が2列形成されている。
また、ノズル開口41は、例えば吐出側に向かって内径が漸小するテーパ形状に形成されており、このようなノズル開口41は、基板20とノズルプレート40を接合する前又は接合後に、レーザ等で形成することができる。
さらに、図示しないがノズルプレート40の被記録媒体に対向する面には、インクの付着等を防止する撥水性を有する撥水膜や親水性を有する滑落膜などが設けられている。
なお、このようなノズルプレート40は、単一層又は複数層で構成され、例えば、ノズルプレート40が複数層で構成される場合は、金属板やその表面に絶縁処理を施したもの、或いはガラス板、プラスティックの表面に剛性のある膜で被覆した厚さが10〜50μmの第1のノズルプレートに、ノズル開口よりも大きな開口を形成すると共に第1のノズルプレート上にポリイミド等のプラスティック又は金属箔板の第2のノズルプレートを接着することで形成することができる。
このようなヘッドチップ10では、基板本体21に圧電セラミック22を複数埋め込み、溝25を圧電セラミック22の列に亘って設けるようにしたため、溝25を形成時に溝25を区画する側壁26が折れるのを確実に防止して製造歩留まりを向上することができる。また、圧電セラミック22を基板本体21に埋め込むことによって、圧電セラミック22の所定位置への位置決めを行う必要がなく、容易に高精度なヘッドチップ10を形成することができる。
さらに、ノズル開口41の並設されたノズル列を複数列設けることで、高速印字を実現できる。
以下に、このようなヘッドチップの製造方法について説明する。なお、図4は、ヘッドチップの製造方法を示す斜視図である。
まず、図4(a)に示すように、基板本体21の一方面に圧電セラミック22が埋め込まれる凹部24を形成すると共に基板本体21の他方面に共通溝30〜32を形成する。
この凹部24及び共通溝30〜32は、基板本体21の基準方向に延びるように複数列形成する。
本実施形態では、凹部24を2列形成し、共通溝30〜32を凹部24に相対向しない領域で、且つ2列の凹部24の間とその両側との3列設けるようにした。
このような凹部24及び共通溝30〜32は、円盤状のダイスカッターを用いたダイサーや複数のワイヤーを用いたワイヤーソーなどにより、個別に又は複数個同時に形成することができる。
次に、図4(b)に示すように、基板本体21の一方面に形成した凹部24に、凹部24と略同等の形状で形成された圧電セラミック22を接着剤23を介して接合することで埋め込み、基板20を形成する。
この圧電セラミック22は、基板本体21の一方面と面一とするため、例えば、基板本体21に凹部24の深さよりも厚い圧電セラミック22を接合後、基板本体21をその一方面から突出した圧電セラミック22と共にラッピングして平坦に加工するようにしてもよい。
次に、図4(c)に示すように、基板20の一方面に基準方向とは直交する方向に所定間隔で複数の溝25を形成する。
この各溝25の形成も、上述した凹部24及び共通溝30〜32と同様にダイサーやワイヤーソーなどによって形成することができる。
また、この溝25を形成することで、各溝25の底部と共通溝30〜32の底部とを連通して、インク供給孔33及びインク排出孔34及び35を同時に形成することができる。
その後、各溝25を区画する側壁26上の所定位置に電極27を形成することで駆動部28を形成し、基板20の一方面にノズルプレート40を接合することで図3に示すような本実施形態のヘッドチップ10を形成することができる。
なお、電極27の形成は、例えば、公知の斜め蒸着により形成後、各駆動部28間の電極をレーザ等により除去するようにしてもよく、また、基板20の表面にレジストを塗布してから溝25の加工を行い、電極27を形成後にレジストを剥離するリフトオフ工程を行うことにより、必要な部分のみ電極27を形成するようにしてもよい。
このようなレジストを用いた電極27の形成では、レジスト塗布後にパターニング工程を入れて、所望の部分にのみレジストを残すことも可能である。
また、ノズルプレート40のノズル開口41は、基板20とノズルプレート40とを接合後にレーザ等により形成してもよいし、ノズル開口41を形成後に基板20とノズルプレート40とを接合するようにしてもよい。
このように、本実施形態のヘッドチップの製造方法では、基板本体21に凹部24を形成し、凹部24に圧電セラミック22を複数埋め込んで溝25を形成するようにしたため、溝25を形成する際に溝25を区画する側壁26が折れるのを確実に防止して製造歩留まりを向上することができる。
また、圧電セラミック22を基板本体21の凹部24に埋め込むことによって、圧電セラミック22の所定位置への位置決めを行う必要がなく、容易に高精度なヘッドチップ10を形成することができる。
(実施形態2)
図5は、ヘッドチップの斜視図であり、図6は、ヘッドチップの平面図である。なお、上述した実施形態1と同様の部材には、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
上述した実施形態1では、溝25を基準方向とは直交する方向に圧電セラミック22の列方向に亘って形成するようにしたが、実施形態2では、溝を基準方向と直交する方向から所定角度傾斜する方向に形成することで、ノズル列の基準方向の位置が全て異なるようにした以外、上述した実施形態1と同様である。
詳しくは、図示するように、ヘッドチップ10Aは、基板本体21Aの一方面に基準方向に延びるように圧電セラミック22が埋め込まれた基板20Aに、基準方向とは直交する方向から所定角度傾斜する方向に圧電セラミック22の列方向に亘って溝25Aが側壁26Aにより区画されて形成されている。
また、溝25Aを区画する圧電セラミック22の表面には、電極27が設けられることで、独立して駆動する駆動部28Aが形成されている。
溝25Aの傾斜角度は、本実施形態では、駆動部28Aの基準方向に並設された一方の列に対して、他方の列が基準方向の位置がずれて、一方の列の隣り合う駆動部28Aの基準方向の略中央に他方の列の駆動部28Aが配置されるような角度で形成されている。
すなわち、基板20Aに接合されたノズルプレート40Aの各駆動部28Aに対応して設けられたノズル開口41Aは、ノズル開口41Aの一方のノズル列の隣り合うノズル開口41Aの基準方向の略中央に他方のノズル列のノズル開口41Aがそれぞれ配置されるようになっている。
このような構成とすることで、ノズル開口41Aの基準方向のピッチを半分のピッチとして、ライン型のインクジェット式記録装置であっても、高密度印刷を行うことができる。
(実施形態3)
実施形態1及び2のヘッドチップ10及び10Aでは、水性インク等の導電性インクを用いた場合、溝25及び25A内の駆動部28及び28Aの対向する電極27が導通してしまい、インクを吐出することができない。そのため、本実施形態では、実施形態2のヘッドチップ10Aに導電性インクを使用できるようにした例である。
図7は、実施形態3に係るヘッドチップの分解斜視図であり、図8は、ヘッドチップの底面側の平面図であり、図9は、図8のB−B′断面図及びC−C′断面図である。なお、上述した実施形態1及び2と同様の部材には、同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図示するように、実施形態3のヘッドチップ10Bの基板20Bの基板本体21Bには、深さの異なる溝が交互に並設され、深い溝をチャンバ25B、浅い溝をダミーチャンバ25Cとしている。
このような基板20Bのチャンバ25B及びダミーチャンバ25Cが設けられた一方面側と反対の他方面側には、基準方向と同方向にチャンバ25Bの底部にのみ連通してインク供給孔33、インク排出孔34及び35を形成する3列の共通溝30〜32が形成されている。
このような共通溝30〜32を介して、チャンバ25Bのみに選択的にインクが供給及び排出されるようになっている
なお、このような共通溝30〜32は、上述した実施形態1及び2と同様の深さで形成し、ダミーチャンバ25Cの深さのみを浅く形成すれば、各共通溝30〜32をチャンバ25Bの底部のみに連通させることができる。
このように、基板20Bの一方面に深さの異なる溝からなるチャンバ25C及びダミーチャンバ25Cを交互に形成することで、基板20Bの他方面に形成した共通溝30〜32をチャンバ25Bの底部にのみ連通するようにすることができる。これにより、共通溝30〜32を介してチャンバ25Bのみに選択的にインクを供給及び排出することができる。このため、ダミーチャンバ25C内の駆
動部28Aの電極27が導電性インクによって短絡することなく、チャンバ25Bの駆動部28A毎に独立して駆動することができる。
なお、基板20Bの一方面側には、ノズルプレート40Bが接合されており、ノズルプレート40Aには、各チャンバ25Bの各駆動部28のみに対応してノズル開口41Bが設けられている。
(実施形態4)
図12は、実施形態4に係るヘッドチップの分解斜視図であり、図13は、溝部の断面図である。
図示するように、本実施形態のヘッドチップ310は、絶縁性の基板本体321の一方面に基準方向に延びるように複数列、本実施形態では2列の圧電セラミック322が接着剤323を介して埋め込まれた基板320と、基板320の一方面に接合されたノズル開口341を有するノズルプレート340とを具備する。
基板本体321の一方面には、基準方向に延びるように、圧電セラミック322より大きい下部凹部324Aおよび上部凹部324Bが形成され、圧電セラミックス322はこの下部凹部324Aの底面部および下部凹部側面部と接して、基板本体321の一方面と面一となるように接着剤323を介して接合されている。
ここで圧電セラミックス322、基板本体321は実施形態1と同じ材料が使われるが、圧電セラミックス322は溝325の深さ方向の略中央部で分極方向が異なる。また実施形態1と同様に基板320には基準方向と直交する方向に圧電セラミックス322の列方向に亘って溝325が側壁326によって区画されて形成される。実施形態1では各溝が長手方向両端部で徐々に浅くなるように設定されたが、ここでは基板321の両端部深さ方向で上部凹部と略同一な深さの両端段差部324Cを設けることにより、同じ溝深さで構成した。これにより量産性に優れる複数のワイヤーを用いたワイヤーソーによる加工が容易になった。
さらに各溝325の内壁には電極327が圧電セラミックス322の側壁、上部凹部324Bの底面部、両端段差部324Cの表面上に形成されている。各駆動部328への電極327は、それぞれ絶縁され、選択的に電圧を印可することにより独立して駆動することができる。
一方、基板320の溝325が形成された一方面とは反対側の他方面側には、下部凹部324Aの底部で圧電セラミックス322のない領域に連通するインク供給孔333及び各溝325の上部凹部324Bより両端側によった領域で、少なくとも一つの溝325と連通するインク排出孔334、335が形成される。実施形態1では各溝がインク供給および排出に対して独立していたので共通溝を設けたが、本実施形態では隣接間の溝がインクに対してつながっているので、一部の溝325とインク排出孔334、335が連通していればよい。
スペーサー350はインクの排出側の溝を封止するために、基板321およびノズルプレート340と接着剤342により接着される。ノズル開口341および滑落膜等は実施形態1と同じであり、ノズルプレート340を単一層又は複数層で構成することも可能である。
このような構成にすることにより、駆動部328で発生した衝撃波は主に駆動部のみで反射し、溝を共有する他の駆動部への衝撃波の影響を無くす事ができる。
またインク供給孔333、インク排出孔334、335は、基板本体321の他方面より形成したが、基板本体321の側壁に形成することも可能である。
以下に、このようなヘッドチップの製造方法について説明する。なお、図14は、ヘッドチップの製造方法を示す斜視図である。
まず図14(a)に示すように、基板本体321の一方面に下部凹部324Aおよび上部凹部324Bおよび上部凹部324Bと深さが略同一な両端段差部324Cを形成すると共に基板本体321の他方面にインク供給孔333、インク排出孔334、335を形成する。このような加工は、基板本体321を型成形して作ることもできるし、精度を上げるためにダイサー、エンドミル、レーザー加工、放電加工等を組み合わせることによっても可能である。
次に図14(b)に示すように、基板本体321の一方面に形成した下部凹部324Aの段差部に圧電セラミックス322を接着剤323を用いて接着する。圧電セラミックス322は溝325の深さ方向の略中央で分極方向が異なるシェブロンタイプのものを用いる。
次に図14(c)に示すように基板320の一方面に基準方向とは直交する方向に所定間隔で複数の溝325をダイサーやワイヤーソーにより形成する。この溝325を形成することにより溝325の底部とインク排出孔334、335が連通する。その後、各溝325の内側に電極327を形成することで、駆動部328を形成し、両端段差部324Cの両内側にスペーサー350および基板320の一方面にノズルプレート340を接合することで、図13に示すような本実施形態のヘッドチップ310を形成することができる。
なお、電極327の形成は、公知のスパッター、蒸着、電鋳により形成後、各駆動部328間の電極をレーザー等により除去するようにしてもよく、また基板320の表面にレジスト等の犠牲膜を塗布してから溝325の加工を行い、電極327を形成後に犠牲膜を剥離するリフトオフ工程を行うことにより、必要な部分のみ電極327を形成するようにしてもよい。
また、インクと電極327が触れる領域にポリイミド、酸化膜、パリレン等の絶縁膜を塗布する事により導電性インクを用いる事も可能である。
さらに実施形態2に示したように、溝を基準方向と直交する方向から所定角度傾斜する方向に形成することで、ノズル列の基準方向の位置を全て異なるようにすることもできる。
(他の実施形態)
以上、実施形態1〜4について説明したが、ヘッドチップの基本的な構成はこのようなものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態3では、実施形態2のヘッドチップで導電性インクを使用する例を示したが、勿論、これに限定されず、実施形態1のヘッドチップ10においても、同様に深さの異なる溝を交互に配設することで、導電性インク
を使用することができる。
また、上述した実施形態1〜3では、基板20〜20Bの溝25〜25Cを画成する側壁26、26Aに露出する圧電セラミック22の開口側のみに電極27を形成することで、駆動部28Aとしたが、これに限定されず、例えば、圧電セラミックを溝25〜25Cの深さ方向の略中央で分極方向の異なる圧電セラミックとし、側壁26、26Aの圧電セラミックが露出する全面に電極を設けて駆動部を形成することで、駆動部の変形量を大きくしてインク吐出特性を向上することができる。
さらに、上述した実施形態1のヘッドチップ10の製造方法では、基板本体21に凹部24及び共通溝30〜32を形成後、溝25を形成するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、共通溝30〜32を基板本体21に溝25を形成した後に形成するようにしてもよい。
また、上述した実施形態1〜4では、ヘッドチップ10〜10Bに駆動部28、28Aを溝25〜25Cの長手方向に亘って2カ所設けるようにしたが、駆動部の数及び位置は特に限定されず、駆動部を多く設けることによってさらに複数列のノズル列を形成することができ、さらに高密度及び高速印字を行うことができる。なお、駆動部を3カ所以上設ける場合は、各駆動部の電極が同士が短絡しないように引き出す必要があり、例えば、ノズルプレート側やインク供給孔及びインク排出孔側等から引き出すようにすればよい。
10、10A、10B、310 ヘッドチップ
20、20A、20B、320 基板
21、21A、21B、321 基板本体
22、322 圧電セラミック
23、323 接着剤
24 凹部
25、25A、325 溝
25B チャンバ
25C ダミーチャンバ
26、26A、326 側壁
27、327 電極
28、28A、328 駆動部
30、31、32 共通溝
33、333 インク供給孔
34、35、334、335 インク排出孔
40、40A、40B、340 ノズルプレート
41、41A、41B、341 ノズル開口
42、342 接着剤
324A 下部凹部
324B 上部凹部
324C 両端段差部
350 スペーサー

Claims (21)

  1. 基板の一方面に溝が側壁により区画されて設けられていると共に前記側壁に設けられた電極に電圧を印加することにより、前記溝内のインクを前記基板の一方面に接合されたノズルプレートのノズル開口から吐出するヘッドチップにおいて、
    絶縁性の基板の一方面側で、複数の前記ノズル開口を有するノズル列が形成される基準方向に複数列の圧電セラミックを埋め込んで前記基板とし、前記溝を前記基準方向と直交する方向から所定角度傾斜する方向に形成し、前記側壁の前記圧電セラミックの領域に前記電極をそれぞれ設けることにより独立して駆動する駆動部を形成し、前記ノズル開口を前記溝の各駆動部に対応する位置にそれぞれ設けて複数のノズル列を形成し、前記複数のノズル列の全てのノズル開口の前記基準方向の位置が全て異なる位置に形成され、前記基板の他方面側の前記圧電セラミックに対向しない領域には、前記溝にインクを供給するインク供給孔及び当該溝内のインクを排出するインク排出孔が設けられていることを特徴とするヘッドチップ。
  2. 請求項1に記載のヘッドチップにおいて、前記基板の他方面側の前記圧電セラミックに対向しない領域には、前記基準方向と同方向で且つ前記溝の並設方向に亘って当該溝の底部に連通する複数の共通溝が形成されており、該共通溝と前記溝とが連通する連通孔が前記インク供給孔及び前記インク排出孔であることを特徴とするヘッドチップ。
  3. 基板の一方面に溝が側壁により区画されて設けられていると共に前記側壁に設けられた電極に電圧を印加することにより、前記溝内のインクを前記基板の一方面に接合されたノズルプレートのノズル開口から吐出するヘッドチップにおいて、
    絶縁性の基板の一方面側で、複数の前記溝に連通する共通溝が形成される基準方向に、かつ前記共通溝と対向しない領域に複数列の圧電セラミックを埋め込んで前記基板とし、前記溝を前記基準方向と直交する方向から所定角度傾斜する方向に形成し、前記側壁の前記圧電セラミックの領域に前記電極をそれぞれ設けることにより独立して駆動する駆動部を形成し、前記ノズル開口を前記溝の各駆動部に対応する位置にそれぞれ設けて複数のノズル列を形成し、前記複数のノズル列の全てのノズル開口の前記基準方向の位置が全て異なる位置に形成され、前記基板の他方面側の前記圧電セラミックに対向しない領域には、前記溝にインクを供給するインク供給孔及び当該溝内のインクを排出するインク排出孔が設けられていることを特徴とするヘッドチップ。
  4. 請求項2または3のいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、前記溝がインクの充填されるチャンバと、インクの充填されないダミーチャンバとを交互に並設することで構成され、前記ダミーチャンバが前記チャンバの深さよりも浅く形成されることにより、前記共通溝が前記チャンバの底部にのみ連通することを特徴とするヘッドチップ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、前記溝の底部に前記圧電セラミックが形成されていることを特徴とするヘッドチップ。
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、前記側壁は前記圧電セラミックと接する領域で欠落していることを特徴とするヘッドチップ。
  7. 請求項1からのいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、前記基板には、前記圧電セラミックが2個並設されていると共に、前記電極が前記側壁上に前記溝の両端部から前記駆動部に対向する領域までそれぞれ独立して設けられていることを特徴とするヘッドチップ。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、前記基板には、前記圧電セラミックが前記溝の底面に達するまで埋め込まれていることを特徴とするヘッドチップ。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、前記圧電セラミックが前記溝の深さ方向の略中央で分極方向が異なり、且つ前記電極が前記圧電セラミックの露出した前記側壁上の全面に設けられていることを特徴とするヘッドチップ。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、前記溝の両端部は、深さが徐々に浅くなるように形成されていることを特徴とするヘッドチップ。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、前記基板が前記圧電セラミックと線膨張係数が略同等な部材で形成されていることを特徴とするヘッドチップ。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、前記基板がアルミナ等のセラミックスからなることを特徴とするヘッドチップ。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載のヘッドチップを具備することを特徴とするインクジェットヘッド。
  14. 請求項13に記載のインクジェットヘッドを具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
  15. 絶縁性の基板の一方面側で、複数のノズル開口を有するノズル列が形成される基準方向に複数列の圧電セラミックを埋め込んで基板を形成する工程と、前記基準方向と直交する方向から所定角度傾斜した方向に形成し溝を区画する側壁を形成する工程と、該側壁の前記圧電セラミックの領域にそれぞれ電極を形成することにより独立して駆動する駆動部を形成する工程と、ノズル開口が前記溝の各駆動部に対応する位置にそれぞれ等間隔で複数列設けられたノズルプレートを前記基板の一方面に接合する工程とを具備し、前記複数列の全てのノズル開口が前記基準方向の位置で全て異なる位置に形成され、且つ前記基板の他方面側の前記圧電セラミックに対向しない領域に、前記圧電セラミック方向と同方向で且つ前記溝の並設方向に亘って当該溝の底部に連通する複数の共通溝を形成する工程を有することを特徴とするヘッドチップの製造方法。
  16. 絶縁性の基板の一方面側で、前記基板の他方面側の共通溝が形成される基準方向に、かつ前記共通溝と対向しない領域に複数列の圧電セラミックを埋め込んで基板を形成する工程と、前記基準方向と直交する方向から所定角度傾斜した方向に形成し溝を区画する側壁を形成する工程と、該側壁の前記圧電セラミックの領域にそれぞれ電極を形成することにより独立して駆動する駆動部を形成する工程と、ノズル開口が前記溝の各駆動部に対応する位置にそれぞれ等間隔で複数列設けられたノズルプレートを前記基板の一方面に接合する工程とを具備し、前記複数列の全てのノズル開口が前記基準方向の位置で全て異なる位置に形成され、且つ前記基板の他方面側の前記圧電セラミックに対向しない領域に、前記圧電セラミック方向と同方向で且つ前記溝の並設方向に亘って当該溝の底部に連通する複数の共通溝を形成する工程を有することを特徴とするヘッドチップの製造方法。
  17. 請求項16に記載のヘッドチップの製造方法において、前記溝を形成する工程では、深さの異なる当該溝を交互に形成し、前記共通溝を浅い溝の底部に連通しないように形成することを特徴とするヘッドチップの製造方法。
  18. 請求項15から17のいずれか一項に記載のヘッドチップの製造方法において、前記基板に前記圧 電セラミックを埋め込む工程では、前記基板に前記圧電セラミックと同等の大きさの凹部を形成後 、前記凹部内に前記圧電セラミックを接合することを特徴とするヘッドチップの製造方法。
  19. 請求項15から18のいずれか一項に記載のヘッドチップの製造方法において、前記基板に前記圧電セラミックを埋め込む工程では、前記基板には前記圧電セラミックより大きい段差部を有する上部凹部と下部凹部を有する階段状の凹部から形成され、前記圧電セラミックは下部凹部底面部と下部凹部側面部に接合することを特徴とするヘッドチップの製造方法。
  20. 請求項15から19のいずれか一項に記載のヘッドチップの製造方法において、前記基板に前記圧電セラミックを埋め込む工程では、当該圧電セラミックを前記溝の底面に達するまで埋め込むことを特徴とするヘッドチップの製造方法。
  21. 請求項15から20のいずれか一項に記載のヘッドチップの製造方法において、前記圧電セラミックが前記溝の深さ方向の略中央で分極方向が異なると共に、前記駆動部を形成する工程では、前記電極を前記圧電セラミックの露出した前記側壁の全面に設けることを特徴とするヘッドチップの製造方法。
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