JP4789069B2 - 難削材の重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 - Google Patents
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組成式:(Ti1−X−YAlXSiY)N(ただし、原子比で、Xは0.30〜0.70、Yは0.01〜0.10を示す)、
を満足するTiとAlとSiの複合窒化物[以下、(Ti,Al,Si)Nで示す]層からなる硬質被覆層を1〜15μmの平均層厚で物理蒸着してなる被覆工具が知られており、かつ前記被覆工具の硬質被覆層である(Ti,Al,Si)N層が、構成成分であるAlによって高温硬さと耐熱性、同Tiによって高温強度を具備し、さらにSiの含有によって一段と耐熱性の向上したものになっていることから、これを各種の一般鋼や普通鋳鉄などの連続切削や断続切削加工に用いた場合にすぐれた切削性能を発揮することも知られている。
(a)上記従来被覆超硬工具の硬質被覆層である(Ti,Al,Si)N層を下部層として1〜5μmの平均層厚で形成し、これの上に上部層として酸化バナジウム(酸化バナジウムは、その酸化の程度によって、VO、V2O3およびVO2など種々の化合物形態をとり得るが、以下、これらを総称してVOで示す)層を形成すると、前記VO層は表面滑り性にすぐれ、この結果切削時の発熱で被削材(難削材)およびその切粉が高温加熱された状態でも切刃部(すくい面および逃げ面と、これら両面が交わる切刃稜線部)と被削材および切粉との間には常にすぐれた滑り性が確保され、前記被削材および切粉の切刃部表面に対する粘着性および反応性が著しく低減され、前記下部層である(Ti,Al,Si)N層は十分に保護されるようになること。
前記Ti−Al−Si合金のカソード電極(蒸発源)とアノード電極との間のアーク放電を停止し、引き続いて装置内雰囲気を窒素雰囲気に保持したままで、カソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間にアーク放電を発生させて、VN層を0.4〜2μmの平均層厚で蒸着形成した後、前記金属Vとアノード電極との間のアーク放電を停止し、同時に装置内への窒素ガスの供給を停止し、装置内を約10秒間真空引きし、
その後装置内へ酸素ガスと窒素ガスの混合ガス(但し、O2:N2=1:2の容量組成比)の供給を開始して蒸着装置内の雰囲気を1.5Paの酸素−窒素混合ガス雰囲気に保持したままで、カソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させて0.02〜0.2μmのVNO層を蒸着形成した後、前記金属Vとアノード電極との間のアーク放電を停止し、同時に装置内へ酸素−窒素混合ガスの供給を停止し、装置内を約10秒間真空引きし、
その後装置内への酸素ガスの供給を開始して装置内雰囲気を酸素雰囲気に切り替え、その後、再びカソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間にアーク放電を発生させて、前記VNO層に重ねて0.4〜2μmの平均層厚でVO層を蒸着形成した後、前記金属Vとアノード電極との間のアーク放電を停止し、装置内への酸素ガスの供給を停止し、装置内を約10秒間真空引きした後、
装置内への酸素−窒素混合ガス(O2:N2=1:2の容量組成比)の供給を開始して蒸着装置内の雰囲気を1.5Paの酸素−窒素混合ガス雰囲気に保持したままで、カソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させて0.02〜0.2μmのVNO層を蒸着形成した後、前記金属Vとアノード電極との間のアーク放電を停止し、同時に装置内へ酸素−窒素混合ガスの供給を停止し、装置内を約10秒間真空引きし、
その後装置内への窒素ガスの供給を開始して雰囲気を窒素雰囲気に切り替え、再びカソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間にアーク放電を発生させて、前記VNO層に重ねて0.4〜2μmの平均層厚でVN層を蒸着形成し、
さらに、VNO層とVO層とVN層の蒸着形成とを、上記と同じ手順を繰り返し行うことにより、VN層とVO層の交互積層構造からなり、かつ、VN層とVO層の各層間にVNO層を介在させた積層構造の、目標全体層厚(1〜5μm)の上部層を蒸着により形成することができること。
以上(a)〜(e)に示される研究結果を得たのである。
(a)1〜5μmの平均層厚を有し、かつ、
組成式:(Ti1−X−YAlXSiY)N(ただし、原子比で、Xは0.30〜0.70、Yは0.01〜0.10を示す)を満足するTiとAlとSiの複合窒化物層からなる下部層、
(b)0.4〜2μmの一層平均層厚を有する窒化バナジウム層と0.4〜2μmの一層平均層厚を有する酸化バナジウム層の交互積層構造からなり、かつ、窒化バナジウム層と酸化バナジウム層の各層間には0.02〜0.2μmの一層平均層厚を有する酸窒化バナジウム層を介在させた、1〜5μmの全体平均層厚を有する上部層、
以上(a)、(b)で構成された硬質被覆層を形成してなる、難削材の重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する被覆工具に特徴を有するものである。
下部層を構成する(Ti1−X−YAlXSiY)Nの構成成分であるAl成分には硬質被覆層における高温硬さと耐熱性を向上させ、また、同Ti成分には高温強度を向上させ、さらにSi成分には耐熱性を一段と向上させる作用があるが、Alの割合を示すX値がTiとSiの合量に占める割合(原子比、以下同じ)で0.30未満になると、相対的にTiの割合が多くなり過ぎて、所定の高温硬さおよび耐熱性を確保することができず、これが耐摩耗性低下の原因となり、一方Alの割合を示すX値が同0.70を越えると、相対的にTiの割合が0.30未満となってしまい、難削材の重切削加工で必要とされる高温強度を確保することができず、チッピングの発生を防止することが困難になることから、X値を0.30〜0.70と定めたものであり、さらにSiの割合を示すY値がAlとTiの合量に占める割合で0.01未満では所望の耐熱性向上効果が得られず、一方同Y値が0.10を超えると、高温強度が急激に低下するようになることから、Y値を0.01〜0.10と定めた。
硬質被覆層の上部層の交互積層構造を構成するVN層は、それ自体すぐれた高温強度を有し、VO層の高温強度不足を補うが、VN層の一層平均層厚が0.4μm未満では、上部層の高温強度の改善が十分ではなく、一方その平均層厚が2μmを越えると、難削材の重切削加工において硬質被覆層の上部層に必要とされる潤滑特性(表面滑り性)を十分発揮することができなくなり、また、硬質被覆層の高温硬さも低下することとなり、これが耐摩耗性低下の原因となることから、その平均層厚を0.4〜2μmと定めた。
硬質被覆層の上部層の交互積層構造を構成するVO層は、すぐれた表面滑り性を有し、被削材(難削材)および切粉に対する粘着性および反応性がきわめて低く、これは切削時に前記被削材が高温加熱された状態でも変わることなく維持されることから、下部層である(Ti,Al,Si)N層を前記高温加熱された被削材および切粉から保護し、これのチッピング発生を抑制する作用を発揮するが、その平均層厚が0.4μm未満では、前記作用に所望の効果が得られず、一方その平均層厚が2μmを越えて厚くなり過ぎると、VN層との交互積層構造により高温強度を補強したとしてもチッピングが発生し易くなることから、その平均層厚を0.4〜2μmと定めた。
VNO層は、VNO層上にVO層あるいはVN層を成膜した際に、VO層あるいはVN層の成膜反応性を高めるとともに、成膜時の結晶粒微細化を促進するので、VO層あるいはVN層の耐摩耗性を向上させる作用があり、しかも、VN層とVO層のいずれに対してもすぐれた密着性を有することから、VNO層を、VN層とVO層間に介在させることによって、積層構造の上部層の各層間の密着性・接合強度を改善し、結果として、上部層全体としての高温強度の向上・耐摩耗性の改善に寄与するが、VNO層の一層平均層厚が0.02μm未満では、接合強度・耐摩耗性の改善効果が十分ではなく、一方その平均層厚が0.2μmを越えると、硬質被覆層の上部層に必要とされる表面滑り性を十分発揮することができなくなることから、その平均層厚を0.02〜0.2μmと定めた。
上部層の全体平均層厚が1μm未満では、難削材の重切削加工において、硬質被覆層がすぐれた表面滑り性を十分発揮することができないため、被削材(難削材)および切粉の切刃部表面に対する粘着性・反応性低減効果を期待することはできず、一方、その全体平均層厚が5μmを超えると硬質被覆層の高温硬さが急激に低下し耐摩耗性が不十分になるため、その全体平均層厚を1〜5μmと定めた。
(b)まず、装置内を排気して0.1Pa以下の真空に保持しながら、ヒーターで装置内を500℃に加熱した後、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−1000Vの直流バイアス電圧を印加し、かつカソード電極の前記下部層形成用Ti−Al−Si合金とアノード電極との間に100Aの電流を流してアーク放電を発生させ、もって工具基体表面を前記Ti−Al−Si合金によってボンバード洗浄し、
(c)次に、装置内に反応ガスとして窒素ガスを導入して4Paの反応雰囲気とすると共に、前記回転テーブル上で自転しながら回転する工具基体に−100Vの直流バイアス電圧を印加し、かつカソード電極の前記Ti−Al−Si合金とアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させ、前記工具基体の表面に、表3、表4に示される目標組成、目標層厚の下部層としての(Ti,Al,Si)N層を1〜5μmの平均層厚で蒸着形成した後、前記Ti−Al−Si合金のカソード電極(蒸発源)とアノード電極との間のアーク放電を停止し、
(d)引き続いて装置内雰囲気を2Paの窒素雰囲気に保持したままで、カソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させて、表3、表4に示される一層目標層厚のVN層を蒸着形成した後、前記金属Vとアノード電極との間のアーク放電を停止し、同時に装置内への窒素ガスの供給を停止し、装置内を約10秒間真空引きし、
(e)その後装置内へ酸素ガスと窒素ガスの混合ガス(但し、O2:N2=1:2の容量組成比)の供給を開始して蒸着装置内の雰囲気を1.5Paの酸素−窒素混合ガス雰囲気に保持したままで、カソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させて、もって表3、表4に示される一層目標層厚のVNO層を蒸着形成した後、前記金属Vとアノード電極との間のアーク放電を停止し、同時に装置内へ酸素−窒素混合ガスの供給を停止し、装置内を約10秒間真空引きし、
(f)その後装置内への酸素ガスの供給を開始して蒸着装置内の雰囲気を0.2Paの酸素雰囲気に切り替え、再びカソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させ、前記VNO層上に、同じく表3、表4に示される一層目標層厚のVO層を蒸着形成した後、前記金属Vとアノード電極との間のアーク放電を停止し、装置内への酸素ガスの供給を停止し、装置内を約10秒間真空引きし
(g)その後装置内へ酸素−窒素混合ガス(O2:N2=1:2の容量組成比)の供給を開始して蒸着装置内の雰囲気を1.5Paの酸素−窒素混合ガス雰囲気に保持したままで、カソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させて、もって表3、表4に示される一層目標層厚のVNO層を蒸着形成した後、前記金属Vとアノード電極との間のアーク放電を停止し、同時に装置内へ酸素−窒素混合ガスの供給を停止し、装置内を約10秒間真空引きし、
(h)その後装置内への窒素ガスの供給を開始して蒸着装置内の雰囲気を2Paの窒素雰囲気に保持したままで、カソード電極(蒸発源)である金属Vとアノード電極との間に120Aの電流を流してアーク放電を発生させて、もって表3、表4に示される一層目標層厚のVN層を蒸着形成した後、前記金属Vとアノード電極との間のアーク放電を停止し、同時に装置内への窒素ガスの供給を停止し、装置内を約10秒間真空引きし、
(j)上記手順(e)〜(h)を繰り返し、表3、表4に示される、VNO層を介したVN層とVO層の交互積層構造からなる目標全体層厚の上部層を蒸着形成する。
上記(a)〜(j)により硬質被覆層を蒸着形成し、本発明被覆工具としての本発明表面被覆スローアウエイチップ(以下、本発明被覆チップと云う)1〜16をそれぞれ製造した。
被削材:JIS・SCMnH1の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度: 260 m/min.、
切り込み: 6 mm、
送り: 0.30 mm/rev.、
切削時間: 5 分、
の条件(切削条件A)での高マンガン鋼の乾式断続高切り込み切削加工試験(通常の切り込みは1.5mm)、
被削材:JIS・SUS316の丸棒、
切削速度: 220 m/min.、
切り込み: 3.5 mm、
送り: 0.25 mm/rev.、
切削時間: 10 分、
の条件(切削条件B)でのステンレス鋼の乾式連続高切り込み切削加工試験(通常の切り込みは1.5mm)、
被削材:JIS・S15Cの長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒、
切削速度: 240 m/min.、
切り込み: 3 mm、
送り: 0.5 mm/rev.、
切削時間: 5 分、
の条件(切削条件C)での軟鋼の乾式断続高送り切削加工試験(通常の送りは0.3mm/rev.)、を行い、いずれの切削加工試験でも切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。この測定結果を表7に示した。
原料粉末として、平均粒径:5.5μmを有する中粗粒WC粉末、同0.8μmの微粒WC粉末、同1.3μmのTaC粉末、同1.2μmのNbC粉末、同1.2μmのZrC粉末、同2.3μmのCr3C2粉末、同1.5μmのVC粉末、同1.0μmの(Ti,W)C[質量比で、TiC/WC=50/50]粉末、および同1.8μmのCo粉末を用意し、これら原料粉末をそれぞれ表8に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、100MPaの圧力で所定形状の各種の圧粉体にプレス成形し、これらの圧粉体を、6Paの真空雰囲気中、7℃/分の昇温速度で1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に昇温し、この温度に1時間保持後、炉冷の条件で焼結して、直径が8mm、13mm、および26mmの3種の工具基体形成用丸棒焼結体を形成し、さらに前記の3種の丸棒焼結体から、研削加工にて、表8に示される組合せで、切刃部の直径×長さがそれぞれ6mm×13mm、10mm×22mm、および20mm×45mmの寸法、並びにいずれもねじれ角30度の4枚刃スクエア形状をもったWC基超硬合金製の工具基体(エンドミル)C−1〜C−8をそれぞれ製造した。
本発明被覆エンドミル1〜3および従来被覆エンドミル1〜3については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SCMnH1の板材、
切削速度: 70 m/min.、
溝深さ(切り込み): 4.5 mm、
テーブル送り: 200 mm/分、
の条件での高マンガン鋼の乾式高切り込み溝切削加工試験(通常の溝深さは3mm)、
本発明被覆エンドミル4〜6および従来被覆エンドミル4〜6については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SUS316の板材、
切削速度: 80 m/min.、
溝深さ(切り込み): 5 mm、
テーブル送り: 350 mm/分、
の条件でのステンレス鋼の乾式高送り溝切削加工試験(通常のテーブル送りは200mm/分)、
本発明被覆エンドミル7,8および従来被覆エンドミル7,8については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・S15Cの板材、
切削速度: 60 m/min.、
溝深さ(切り込み): 12 mm、
テーブル送り: 190 mm/分、
の条件での軟鋼の乾式高切り込み溝切削加工試験(通常の溝深さは8mm)、
をそれぞれ行い、いずれの溝切削加工試験でも切刃部の外周刃の逃げ面摩耗幅が使用寿命の目安とされる0.1mmに至るまでの切削溝長を測定した。この測定結果を表9、表10にそれぞれ示した。
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SCMnH1の板材、
切削速度: 110 m/min.、
送り: 0.4 mm/rev、
穴深さ: 14 mm、
の条件での高マンガン鋼の湿式高送り穴あけ切削加工試験(通常の送りは0.2mm/rev)、
本発明被覆ドリル4〜6および従来被覆ドリル4〜6については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・SUS316の板材、
切削速度: 150 m/min.、
送り: 0.4 mm/rev、
穴深さ: 26 mm、
の条件でのステンレス鋼の湿式高送り穴あけ切削加工試験(通常の送りは0.2mm/rev)、
本発明被覆ドリル7,8および従来被覆ドリル7,8については、
被削材−平面寸法:100mm×250mm、厚さ:50mmのJIS・S15Cの板材、
切削速度: 65 m/min.、
送り: 0.35 mm/rev、
穴深さ: 10 mm、
の条件での軟鋼の湿式高送り穴あけ切削加工試験(通常の送りは0.25mm/rev)、
をそれぞれ行い、いずれの湿式高速穴あけ切削加工試験(水溶性切削油使用)でも先端切刃面の逃げ面摩耗幅が0.3mmに至るまでの穴あけ加工数を測定した。この測定結果を表11、表12にそれぞれ示した。
Claims (1)
- 炭化タングステン基超硬合金または炭窒化チタン基サーメットで構成された工具基体の表面に、
(a)1〜5μmの平均層厚を有し、かつ、
組成式:(Ti1−X−YAlXSiY)N(ただし、原子比で、Xは0.30〜0.70、Yは0.01〜0.10を示す)を満足するTiとAlとSiの複合窒化物層からなる下部層、
(b)0.4〜2μmの一層平均層厚を有する窒化バナジウム層と0.4〜2μmの一層平均層厚を有する酸化バナジウム層の交互積層構造からなり、かつ、窒化バナジウム層と酸化バナジウム層の各層間には0.02〜0.2μmの一層平均層厚を有する酸窒化バナジウム層を介在させた、1〜5μmの全体平均層厚を有する上部層、
以上(a)、(b)で構成された硬質被覆層を形成してなる、難削材の重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具。
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