以下に本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
先ず、本発明に係る録画装置の実施の形態1について説明する。図1は、本発明に係る録画装置の一実施形態を前面から見た図である。
カードメモリ挿入口112は、デジタルカメラ等で使用されるカードメモリ内の画像データを読み取る時にカードメモリを挿入するための開口部である。カードメモリ挿入口112の内部には後述するカードメモリスロット22が配置されている。デジタルカメラで使用されているカードメモリは複数種類存在する。複数種類のカードメモリに対応するため複数の挿入口、スロットを用意してもよい。カードメモリ挿入口112の横には、イジェクトボタン113が設けられている。イジェクトボタン113は、カードメモリスロット22に挿入されたカードメモリをイジェクトする。表示部110は、番組情報、時刻、「再生中」「録画中」等の状況、ハードディスク16の残容量等を表示する。USBコネクタ115は、USBインターフェースを備えた他の機器と信号の授受を行うためのコネクタである。IEEE1394コネクタ114は、IEEE1394インターフェースを備えたデジタルカメラ等の他の機器と信号の授受を行うためのコネクタである。
また、録画装置1には、録画、再生等の制御を開始するために用いられる電源ボタン100、選択ボタン102、再生一時停止ボタン103、再生ボタン104、再生停止ボタン105、録画一時停止ボタン106、録画ボタン107、録画停止ボタン108、十字ボタン109が設けられている。再生一時停止ボタン103、再生ボタン104、再生停止ボタン105の3ボタンは近接して配置されている。また、再生の3ボタンと少し離れた位置に、録画一時停止ボタン106、録画ボタン107、録画停止ボタン108の3ボタンが近接して配置されている。このように、再生用のボタンと録画用のボタンとを離して配置することにより誤操作を防ぐ。これらボタンは、後述するリモコン24に設けられた同名を付したボタンと同様の機能を有する。これらボタンの機能については、リモコン24の説明でされるのでここでは省略する。また、後述するフローチャート図の説明ではリモコン24に設けられているボタンを使用した例を説明しているが、録画装置1に設けられた同名を付したボタンでも同様に使用できる。
図2は、本発明に係る録画装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
アンテナ25は、放送局から送信されるデジタル放送信号を受信して選局回路4に出力する。放送局は、映像信号にMPEG2方式の圧縮符号化処理を施した番組映像データに、例えば番組に関連した情報をHTML形式等の様々なデータを付加してデジタル放送信号として送信する。選局回路4は、アンテナ25と接続され、アンテナ25により受信されたデジタル放送信号から所定の伝送チャンネルを選択する回路である。復調・誤り訂正回路5は、選局回路4から出力された伝送チャンネルの受信データにQPSK等の復調処理を施した、誤り訂正処理を行う回路である。
パケット分離回路6は、受信データのビットストリーム中に含まれる識別情報に基づいてパケットを分離しパケット単位毎のビットストリーム得るための回路であり、番組映像データと番組付加データとを分離する。MPEG回路7は、パケット分離回路6で分離されたMPEG2方式の番組映像データをデコードし、符号化される前の映像信号と音声信号とに戻す回路である。オンスクリーン回路8は、MPEG回路7からの映像信号とオンスクリーンデータ作成回路15からのオンスクリーンデータと合成する回路である。オンスクリーン回路8により、MPEG回路7からの映像信号に文字等の情報をオンスクリーン(スーパーインポーズ)することができる。音声回路9は、映像信号に対応する音声を再生するため増幅等の処理を施す回路である。情報デコード回路10は、パケット分離回路6で分離された番組付加データをデコードする回路である。JPEG回路11は、番組付加データに含まれるJPEG方式の画像データ、デジタルカメラから入力したJPEG方式の画像データをデコードする回路である。
CPU12は、録画装置内の各回路と電気的に接続されており、各回路を制御し装置における機能の全てを司る制御回路である。また、CPU12内にはROMを有し、再生ボタン、録画ボタン等の操作に応答して表示する「再生中」「録画中」等の文字データ、装置を制御するためのプログラムデータ等を記憶している。メモリ13は、さまざまなデータを一時的に記憶するメモリである。スイッチ回路14は、再生ボタン、停止ボタン等の操作を検出してCPU12に伝達する回路である。更にリモコン24から送信された信号を検出してCPU12に伝達する。オンスクリーンデータ作成回路15は、再生ボタン、録画ボタン等の操作に応答して表示する「再生」「録画」等の文字データ、番組付加データからのHTMLデータ等のオンスクリーンデータを作成する回路である。
ハードディスク16は、VTRにおけるカセットテープのように番組映像データを録画するための大容量メモリである。また、デジタルカメラから転送された画像データを記録する。また、ハードディスクのように内蔵型のものだけでなくDVDディスク等の大容量リムーバブルメモリでもよい。ハードディスクドライバ17は、CPU12からの指令に従ってハードディスク16の駆動を制御する。
USBインターフェース18は、USB規格に従った信号により外部機器とやりとりを行う回路である。USBコネクタ115は、USBインターフェース間を結ぶUSBケーブルを接続するためのコネクタでaある。IEEE1394インターフェース20は、IEEE1394規格に従った信号により外部機器とやりとりを行う回路である。IEEE1394コネクタ114は、IEEE1394インターフェース間を結ぶIEEE1394ケーブルを接続するためのコネクタである。カードスロット22は、デジタルカメラ6に装着されるカードメモリ(コンパクトフラッシュ、スマートメディア、メモリースティック等)と接続する接点を有し、接続されたカードメモリ内のデータを読み取ったり、カードメモリ内にデータを書き込んだりすることができる。また、カードスロット22は、カードメモリが挿入されたことを検出するとCPU12に信号を送信する。なお、コンパクトフラッシュは米国San Disk社、スマートメディアは(株)東芝、メモリースティックはソニー(株)のそれぞれ商品名である。カードドライバ23は、カードスロット22に装着されたカードメモリからデータを読み取ったり、カードメモリにデータを書き込んだりするためのものである。
リモコン24は、再生ボタン、録画ボタン等の複数のボタンを備え、録画装置1のさまざまな機能を実行させるために操作される。また、リモコン24は、録画装置に操作信号を送信するのみでなく、録画装置から信号を受信し、番組映像データ等の情報を取得する。録画装置から取得した情報は後述する表示部212に表示する情報として用いられる。以下に図3を用いてリモコン24について説明する。
図3は、リモコン24の外観を示す図である。リモコン24は、電源ボタン200、テレビ/録画装置切換ボタン201、選択ボタン202、再生一時停止ボタン203、再生ボタン204、再生停止ボタン205、記録一時停止ボタン206、録画ボタン207、録画停止ボタン208、十字ボタン209、○ボタン210、×ボタン211、表示部212を備える。
電源ボタン200は、録画装置の主電源をオン・オフするためのボタンである。テレビ/録画装置切換ボタン201は、録画装置1を介してテレビを制御するためのボタンである。このボタンの操作により、テレビは、録画装置1から入力された映像をテレビモニタに表示するかテレビ自身の映像または他の映像機器から入力された映像をテレビモニタに表示するかを切り換えることができる。選択ボタン202は、表示部212に表示されている複数の番組、静止画像の中から録画、再生等の操作を行う対象を選択するときに操作される。選択ボタン202を操作することにより選択モードに移行し、選択モード中に十字ボタン209を操作することにより操作対象を選択することができる。再生一時停止ボタン203は、記録したデータの再生を一時的に停止させるために操作するボタンである。停止した状態で操作すると再生を再開する。
再生ボタン204は、記録したデータを再生するときに操作されるボタンである。再生停止ボタン205は、再生を停止するときに使用するボタンである。記録一時停止ボタン206は、データの記録を一時的に停止させるために操作するボタンである。停止した状態で操作すると記録を再開する。録画ボタン207は、番組映像データの記録を開始するとき、静止画像をカードメモリからハードディスク16に記録するときに操作されるボタンである。録画停止ボタン208は、記録を停止するときに使用するボタンである。
ここで、停止ボタン、一時停止ボタンが記録用と再生用をそれぞれ備える理由は、本録画装置が再生と記録を同時に行うことができるためそれぞれ別に操作される必要があるためである。また、本録画装置は複数の同時記録、複の同時再生が可能であるので、複数の同時記録の場合に対応するために、同時に記録、再生できる数に相当分の同一機能のボタンを複数用意するようにしてもよい。しかし、本録画装置では、ボタンの数をあまり増やさないように、画面上の表示により操作対象を選択し、記録、再生の停止等をボタンで指令する。
十字ボタン209は、選択画面では画面上に表示されたカーソルを上下左右に自由に動かすために用いられる。また、テレビ番組の観賞中に十字ボタン209を左右の横方向に操作するとチャンネルが切り替わる。このとき、鑑賞時間の長い順、観賞した回数が多い順等の所定の優先順位でチャンネルが移る。よく観賞する番組の曜日、時間帯を記憶しておき、十字ボタン209を操作する曜日、時間帯により、よく観賞する番組のチャンネルが優先される。また、記録したデータの再生中に十字ボタン209を横方向に操作すると動画像の早送り、静止画像のコマが送られる。また、十字ボタン209の上下方向への操作では、音量が調整される。更に選択ボタン202が操作され選択モードである場合には操作対象を選択するために用いられる。○ボタン210は、テレビモニタまたは表示部212に表示される様々な問い合わせに対して肯定するときに操作されるボタンである。×ボタン211は、テレビモニタまたは表示部212に表示される様々な問い合わせに対して否定するときに操作されるボタンである。表示部212は、録画装置1から情報を取得して、現在記録している番組等の記録状態等の情報を表示する。複数の番組が記録または再生中のときには操作対象になっている番組を反転表示にする等識別可能に表示する。以下に表示部212における表示例について図4を用いて説明する。
図4は、リモコン24に設けられた表示部212を示す図である。表示部212は、図4に示すように複数行、複数列の2次元の表示スペースを持つ。横一行につき1つの番組映像データ、静止画像データ等に関する情報が表示される。縦の列に表示される項目について説明する。一列目には、「記録中」「再生中」「予約中」「再生未」等、操作対象データの現在の状態を表示する。二列目には、操作対象データの種類を表示する。具体的には、「静止画像」「番組」等を表示する。三列目には、操作対象データの番組タイトル、ファイル名等を表示する。四列目には、操作対象データを記録した記録日時、経過時間を示す。また、上述したデータの情報以外に、ハードディスク16の残容量、使用者に対する様々な問い合わせ、録画装置1からの警告等も表示する。
もしこのような表示を行う表示部がない場合には、例えば複数の番組、番組1と番組2を同時に記録している場合に、記録停止ボタン208を操作しても番組1、番組2のどちらの記録が停止するのか確認することができない。表示部を利用することにより、誤りなく操作対象の番組を容易に確認することができる。また、選択ボタン202と十字ボタン209により操作対象が変更された場合には、リモコン24の表示部212上で選択された操作対象を反転表示するとともに、録画装置1は変更に応答してテレビモニタへ出力する映像を変更する。以下に選択制御について図5を用いて具体的に説明する。図5は、操作対象の選択制御を示すフローチャート図である。リモコン24のまた、本フローの処理はリモコン24から受け取った信号に基づいて録画装置1内のCPU12により行われる。そしてその処理結果をリモコン24が受け取り表示を行う。図5に示すフローチャートはリモコン24に設けられた選択ボタン202が操作され、選択モードに移行することによりスタートする。選択ボタン202が操作され、更に十字ボタン209が操作されるまでは、直前に操作対象であったデータが操作対象データとして継続され、反転表示されている。
ステップS1では、十字ボタン209が操作され、操作対象データの切り換えがなされた否かを検出し、検出した場合にはステップS2に進み、検出しない場合にはステップS8に進む。ステップS2では、選択されたデータに対応する情報の表示を反転する。ステップS3では、現在、再生中であるか否かを検出する。再生中である場合にはステップS4に進み、再生中でない場合にはステップS6に進む。ステップS4では、新たに選択された操作対象が記録中データであるか否かを検出する。記録中データでない場合、すなわち再生が行われるデータである場合にはステップS5に進み、記録中データである場合にはステップS7に進む。ステップS5では、新たに選択されたデータを再生するために、現在再生中データの再生を中断する。ステップS6では、テレビモニタへの出力映像を、以前選択されていたデータの画像から新たに選択されたデータの画像に切り換える。例えば、記録中の番組映像データが選択された場合には放送中のその番組を表示する。ステップS7では、以前選択されていたデータに対する記録または再生、停止の操作を禁止し、新たに選択されたデータに対して、停止等の操作を許可する。
一方、ステップS8では、選択ボタン202が操作され、選択状態が解除されたか否かを検出する。検出した場合には本フローを終了し、検出しない場合にはステップS1に戻る。
以下に、実施の形態1の録画装置における放送番組録画機能について説明する。
録画装置1では、番組本編の途中に入るコマーシャル(CM)をカットして記録するCMカット機能を備える。
この機能を使用して録画した番組映像データは、CMカットのたびに分断された複数個の画像データとして記録されることになる。実施形態1の録画装置1では分断された複数個の本編の番組映像データをそれぞれ結合して、1つのファイルとして保存する。または、それぞれ別ファイルとして保存する場合にはそれぞれを関連付けして保存するようにする。このように保存することにより、再生ボタンを1回の操作するだけで、1番組を通して全て見ることができる。以下にCMカット機能を使って番組を録画するCMカットモードに設定されているときの番組記録制御について図6を用いて説明する。
図6は、CMカットモードに設定されている時の番組記録制御のフローチャート図である。ステップS11では、番組映像データをMPEG2方式でハードディスク16に記録する。番組映像データの記録は、CMになると一旦記録を停止する。停止する毎に1つのファイルとして記録する。そしてCMが終了すると番組の記録を再開する。このように、CMカットして記録が途切れる毎に1つのファイルを作成する制御を繰り返す。ここで、CMカット毎に1つのファイルを作成していくことにより、何らかの原因で正常に録画が終了できなかった場合でも、CMカット毎に作成したファイルは再生することができ、全ての番組映像データが再生できなくなることがない。
ステップS12では、番組映像データの録画が終了したか否かを検出する。終了した場合にはステップS13に進み、終了していない場合にはステップS11に戻り録画を継続する。ステップS13では、録画終了までに作成されたファイルを1つのファイルとして形成し直して記録し、終了する。この時、ファイル名は、番組タイトルと記録日時等から作成される。また、番組映像データとともに受信した番組付加データ中のインターネットアドレス情報、HTML形式ファイルは、番組映像データの再生時に表示すべきタイミングに表示できるように番組映像データと関連付けしてハードディスク16に記録される。
また、実施形態1の録画装置1は、カットしたCMデータを記録しておき、鑑賞者の任意の指示により番組再生中にCMを入れることができる。例えば、長時間の観賞に疲れた場合等の小休止のときにその番組放送中に記録したCMのみを再生するようにできる。
更に、実施形態1の録画装置1は、小休止等で番組映像データの再生を一旦停止した後に再開するとき、停止した場面からある時間分遡った再生済み場面から再生するように制御する。例えば、継続した音声部分の最初の場面まで遡って再生を開始する。これにより途中から再生を開始してもその場面の内容を理解しやすくなる。特に再生停止から再開までに所定時間以上経過した場合に上記制御による効果が大きい。
なお、番組映像データの容量を少なくするため記録時にCM部分をカットする例を説明したが、番組中のCMも番組映像データとしてハードディスク16に記録しておき、再生時にCMをカットしてもよい。その場合には番組映像データ中のCM部分を特定する信号を同時にハードディスクに記録し、再生時にその信号からCM部分であることを判別してカットして再生する。また、CM部分を特定する信号を記録しておく以外に、ハードディスク16中のCM部分のアドレス情報を記憶しておき、CM部分のアドレスのデータをカットして再生することにより実現する。
また、実施形態1の録画装置1は、ハードディスク16にデータを記録しながら記録済みデータを読み出すことができる。これにより、放送中番組の録画を継続しながら、同放送中番組の先に記録した部分を時間差で観賞する機能を有する。
この機能を使用して、放送開始から数分遅れで番組の観賞をはじめ、CMカット、早送り等を行うことにより録画装置に録画された番組映像データの再生場面が放送中場面に追いつくことがある。このように追いついた場合には再生を停止して再生映像から放送中映像に自動的に切り換える。また、追いついたことを知らせると共に録画を停止するか問い合わせる表示をテレビモニタにオンスクリーン表示する。録画停止ボタンが操作された場合には追いついた時点で記録を停止し、停止するまで記録した番組映像データは既に観賞済みなので消去する。録画停止ボタンが操作されない場合には録画を継続し、録画した番組映像データは既に観賞した部分も含めて保持する。以下に、具体的な制御について図7を用いて説明する。図7は、録画中番組を再生するときの制御を示すフローチャート図である。
ステップS21では、番組記録と記録した番組映像データの再生を行う。ステップS22では、再生している映像が現時刻から所定時間内に記録したものか否かを検出する。所定時間内に記録した映像である場合にはステップS23に進み、所定時間内に記録した映像でない場合にはステップS21に戻り、番組の記録と再生を継続する。ステップS23では、もうすぐ再生している映像が放送の映像に追いつく旨を通知する表示を行う。また、追いついたら録画を停止させるかを問い合わせる旨の表示も行う。ステップS24では、時間差が無くなったか否かを検出し、時間差が無くなった場合にはステップS25に進み、時間差がある場合にはステップS23に戻る。
ステップS25では、再生を停止し、テレビモニタに出力する映像を再生映像から放送映像に切り換える。また、ここでは再生を停止したが、録画が継続されるのであれば再生を継続しその映像をテレビモニタに出力し続けてもよい。その場合に、早送り再生により時間差がなくなったときに早送り再生から通常の再生に切り換える。ステップS26では、録画停止ボタン208が操作され録画を停止させる指示がなされたか否かを検出する。検出した場合にはステップS27に進み、検出しない場合にはステップS29に進む。ステップS27では、録画を停止し、ステップS28では、これまで録画した放送中番組映像データを消去して本フローを終了する。ここで、録画した番組映像データを消去する理由は、鑑賞は済んでいるし、以降の録画も停止されているからである。
一方、ステップS29では、一連の番組放送が終了したか否かを検出し、終了した場合にはステップS30に進み、終了していない場合には番組映像データの録画を継続する。ステップS30では、録画を停止し、番組映像データが1つのファイルとなる処理を施して本フローを終了する。
また、実施の形態1の録画装置1は、内蔵のハードディスク16に番組映像データを録画するものであり、VTRと異なり録画した番組映像データを消去するときには消去する旨を指示する必要がある。録画装置1は、消去する旨の指示を促すために以下に説明する機能を持つ。
録画装置1は、録画した番組映像データを最後まで観賞すると自動的に停止し、消去(上書き可能に)してよいか問い合わせる機能を有する。また、録画した番組映像データを途中で観賞を停止した場合には、観賞した番組映像データを、残すか、消去するか、観賞したところまで消去するか問い合わせる機能も有する。観賞したところまで消去する場合には、未観賞の番組映像データでファイルを作成し直す。その際、一覧表示に用いるサムネイル画像は作成し直さずに元のサムネイル画像を保持する。以下に、具体的な制御について図8から図10を用いて説明する。図8から図10は、録画記録した画像データの再生制御を示すフローチャート図である。
本フローは、再生する番組映像データまたは番組映像データ以外の画像データが選択され、再生ボタン204が操作されることによりスタートする。
図8において、ステップS31では、再生するデータが番組映像データであるか否かを検出する。番組映像データである場合にはステップS34に進み、番組映像データでない場合にはステップS32に進む。ステップS32では、選択されている画像データを再生する。ステップS33では、再生停止ボタン205が押されたか否かを検出し、押された場合には本フローを終了する。また、押されない場合にはステップS32に戻り、再生を継続する。ここで、停止されたときに消去を促す制御は行わない。
一方、ステップS34では、圧縮して記録されている番組映像データを伸長して再生する。ステップS35では、番組が最後まで再生され終了したか否かを検出する。終了した場合には図9におけるステップS43に進み、終了していない場合にはステップS36に進む。ステップS36では、再生停止ボタン205が操作されたか否かを検出する。操作を検出した場合にはステップS37に進み、検出しない場合にはステップS34に戻り再生を継続する。ステップS37では、番組映像データの再生を停止し、ステップS38では、停止した位置情報を記憶する。次に再生するときには停止した位置から再生できる。ステップS39では、番組映像データを消去するか問い合わせる通知をテレビモニタ画面上に表示できるよう制御する。
ステップS40では、○ボタン210が操作されたか否かを検出する。操作を検出した場合には図10におけるステップS49に進み、検出しない場合にはステップS41に進む。ステップS41では、×ボタン211が操作されたか否かを検出する。操作を検出した場合には番組映像データを消去せずに本フローを終了する。操作を検出した場合にはステップS42に進む。ステップS42では、再生ボタン204が操作されたか否かを検出する。操作を検出した場合にはステップS34に戻り、停止した位置からの再生を開始する。また、操作を検出しない場合にはステップS39に戻り、消去するかの通知を継続する。
一方、ステップS40において○ボタン210の操作を検出した場合に進む、ステップS49では、番組映像データ全てを消去するか、観賞したところまで消去するかを選択するよう問い合わせる通知をテレビモニタ画面上に表示できるように制御する。このとき、十字ボタン209を使用してテレビモニタ画面上にて「番組映像データ全てを消去する」か「観賞したところまで消去する」のどちらか一方を指定できる。ステップS50では、○ボタン210が操作されたか否かを検出する。操作を検出した場合にはステップS51に進み、検出しない場合にはステップS49に戻る。
ステップS51では、ステップS50で○ボタン210が操作されたときにモニタ画面上で「番組映像データ全てを消去する」が選択されていたか否かを検出する。選択されていた場合にはステップS52に進み、観賞していた番組映像データの全てを消去し、本フローを終了する。また、選択されていない場合にはステップS53に進む。ステップS53では、観賞したところまでの番組映像データを消去するよう選択されていたことになるので、ステップS38において記憶された停止位置情報に基づいて観賞していたところまでの番組映像データを消去する。ステップS54では、番組映像データの消去しなかった残りの番組映像データにより新たにファイルを作成記録し、本フローを終了する。
また、ステップS35において番組が最後まで再生された場合に進むステップS43では、自動的に番組映像データの再生を停止する。そして、ステップS44では、観賞していた画像データを消去するかを問い合わせる通知をモニタ画面上に表示できるように制御する。
ステップS45では、○ボタン210が操作されたか否かを検出する。操作を検出した場合にはステップS46に進み、検出しない場合にはステップS47に進む。ステップS46では、番組映像データの消去が行い、本フローを終了する。ステップS47では、×ボタン211が操作された否かを検出する。操作を検出した場合には番組映像データを消去せずに本フローを終了する。また、操作を検出しない場合にはステップS48に進む。ステップS48では、ステップS44にてテレビモニタ画面に消去するかを問い合わせてから所定時間経過したか否かを検出する。所定時間経過していなければステップS44に戻り、所定時間経過していれば番組映像データを消去せずに本フローを終了する。
なお、使用者が撮影したデジタルカメラから読み込んだ静止画像、動画像データは、一度観賞したデータであってもハードディスク16から通常消去しない。ハードディスク16に記録されている番組映像データ、静止画像データのうちの保存しておきたいデータは、IEEE1394コネクタ114を介して接続された外部の記録装置にダウンロードしたり、カードメモリに書き込んだりすることができる。放送番組は著作権の問題上、ダウンロードを禁止しているものがある。一覧表示画面でダウンロード禁止ファイルとそうでないファイルとを区別できるようにする。また、一覧表示画面では、静止画像のみの一覧、番組映像データの一覧、動画像の一覧等の表示も可能にする。
また、番組映像データは予め決められたテレビモニタに合ったサイズのデータが送信されるため問題にならないが、静止画像は、撮影時にサイズの設定を行ったり、画像処理を施してサイズを変更したりできるため、テレビモニタの画面サイズに合わせて表示させるためには、間引きまたは補間をして画像のサイズを一定にしなければならない。画像サイズを自動的に一定サイズにする画像処理回路を備えている。また、縦横比の異なるパノラマ画像についても同様に調節を必要とする。
以下に、実施形態1の録画装置による静止画像データの再生制御、記録制御について説明する。カードスロット22にカードメモリが挿入されると、カードメモリ内に記録されたデータを吸い上げる制御が開始される。パソコンと異なり装置において扱えるデータはMPEG方式、JPEG方式等の画像データか音声データ、HTML方式のデータ等の限られたものであるのでその他の形式のデータは吸い上げないようにする。更に、画像データ、音声データの中でも取り扱えるデータのみを吸い上げる。これにより、無駄なデータが録画装置内に記録されることがない。録画装置1において扱えるデータであるか否かは、データのファイル名(拡張子)等から判断される。
また、デジタルカメラがケーブルを介してIEEE1394端子、USB端子に接続されると同様にデジタルカメラ内に記録されているデータを吸い上げる制御が開始される。その時、画像データ吸い上げ中は、吸い上げ中を示すキャラクタ、文字をオンスクリーン表示する。
また、実施の形態1の録画装置は、DCF、DPOFに対応しており、画像データのファイルにプリント枚数等のデータを付加することができる。また、接続されたプリンタは付加されたデータに従ってプリントアウトすることができる。
また、デジタルカメラが接続されると先ず、録画装置で扱える画像データ、音声データの情報を送信する。そして、その情報を受け取ったデジタルカメラは、扱えるデータはそのまま転送し、扱えないデータ、例えば、独自の記録形式で記録されたローデータ等のデータからJPEG方式のデータを一旦作成し、転送するようにする。このように、通信により機器情報をやりとりすることにより、データ形式を変更して転送するようにすることにより利便性が増す。その場合には、転送したデータに対応するローデータは消去しない。また、変換されたデータと共に、ローデータも転送するようにしてもよい。それにより、デジタルカメラ内のメモリ残量を減らすことができる。
また、同時に並列して録画、再生が可能な数を越えているとき、デジタルカメラからの画像データの読み込みより放送番組映像データの録画、再生を優先する。これにより、デジタルカメラから画像データの読み込み中に放送番組の録画が指示された場合に、デジタルカメラからの画像データの読み込み終了を待つことなく放送番組の録画を開始するので番組映像データを損なうことがない。また、デジタルカメラからの画像データの読み込みが中断された場合に、放送番組が終了したり、放送がCMになり放送番組映像データの録画が中断され記録可能になったときにデジタルカメラからの画像データの読み込みを自動的に再開するので再度読み込み指示を行うことがない。
以下に、図11から図14を用いて具体的な制御について説明する。
先ず、カードスロット22にカードメモリが挿入された場合の制御を説明する。カードメモリがカードスロット22に挿入されるとカードメモリ内に存在する画像データのサムネイル画像を受信して一覧を表示する。リモコンの十字キーにより選択され、録画ボタンが操作されると選択された画像について、ハードディスク16にコピーを開始する。録画装置1には待機電流が流れておりカードメモリの挿入を検出することができ、録画装置1を駆動するメイン電源を投入する制御も行える。図11は、カードスロット22にカードメモリが挿入されたことを検出することにより行われる制御を示すフローチャート図である。
図11において、ステップS61では、著作権保護の対処がなされているカードメモリか否かを検出する。著作権保護対応のカードメモリであればステップS62に進み、著作権保護対応のカードメモリでなければステップS66に進む。ステップS62では、カードメモリ内に静止画像データが存在するか否かを検出する。静止画像データが存在する場合にはステップS63に進み、静止画像データが存在しない場合にはステップS65に進む。ステップS63では、ダウンロードするかアップロードするかを問い合わせる。ここで、ダウンロードとは、インターネット等を経由して配信される音楽データ、画像データ等をカードメモリ等に記録することをいう。また、アップロードとは、カードメモリ内に記録されている画像データを録画装置内のハードディスク16に記録することをいう。
ステップS64では、ステップS63の問い合わせに対して、ダウンロードが選択されたか否かを検出する。ダウンロードが選択された場合にはステップS65に進み、ダウンロードが選択されなかったときにはステップS67に進む。ステップS65では、データ配信のメニューを表示し、データ配信モードに切り替わる。データ配信モードは、インターネットに接続し、欲しい音楽等のデータの検索、ダウンロードを可能にするモードである。
一方、ステップS66では、カードメモリ内に静止画像データが存在するか否かを検出する。存在する場合にはステップS67に進み、存在しない場合には画面変更、モード変更等を行わず本フローを終了する。ステップS67では、図12に示す静止画像を再生、記録するための静止画像制御を実行する。
以下に、図12から図14を用いて、静止画像データの再生、記録制御を説明する。図12は、静止画像データを再生、記録するための静止画像制御を示すフローチャート図である。
図12において、ステップS71では、現在の設定モードを検出して、放送中の番組、録画された番組、動画像の観賞中であるかを確認する。観賞中であればステップS82に進み、観賞中でなければステップS72に進む。ここで、観賞中であるか否かを検出する理由は、観賞中でなければテレビモニタ画面の表示を変えてしまっても支障がないと判断できるからである。ステップS72では、モードを静止画モードに切り換える。ここで、静止画モードとは、デジタルカメラから読み込んだ静止画像を表示するモードである。
ステップS73では、装填されたカードメモリに記録されている画像データに添付されているサムネイル画像データを取得し、ステップS74ではテレビモニタ画面上にサムネイル画像による一覧表示を行う。ステップS75では、一覧表示されたサムネイル画像の中から1つまたは複数の画像を選択するように問い合わせの表示を行う。ここで、十字ボタン209により画像を指定し、○ボタン210を操作することにより指定された画像が選択された状態となる。
ステップS76では、リモコン24の十字ボタン209、○ボタン210により画像データが選択されたか否かを検出し、選択されている場合にはステップS77に進み、選択されていない場合にはステップS87に進む。ステップS77では、録画ボタン207が操作されたか否かを検出し、検出すればステップS78に進み、検出しなければステップS80に進む。ステップS78では、選択された画像に対応する画像データを取得する画像データとして指定し、ステップS79で指定された画像データを取得し、ハードディスク16に記録する制御が行われる。記録制御については図13を用いて説明する。ステップS80では、再生ボタン204が操作されたか否かを検出し、検出すればステップS81に進み、検出しなければステップS87に進む。ステップS81では、選択された画像を再生する制御が行われる。再生制御については図14を用いて説明する。
一方、ステップS71で観賞中であった場合に進むステップS82では、カードメモリに記録されている全画像データをハードディスク16に記録するか問い合わせる表示を行う。ここでは、番組等を観賞中であるのでカードメモリ内の画像データを表示することができないので、個々の画像を選択することができない。全画像データを一括して記録するか否かを番組等の映像の隅に文字によりオンスクリーン表示する。
ステップS83では、○ボタン210が操作されたか否かを検出し、操作を検出すればステップS85に進み、操作を検出しなければステップS84に進む。ステップS84では、×ボタン211が操作されたか否かを検出し、操作を検出すればステップS87に進み、操作を検出しなければステップS82に戻る。ここで、○ボタン210が操作されたときには、全画像を一括して記録するかの問いに対して肯定したものと判断し、×ボタン211が操作されたときには、問いに対して否定したものと判断する。ステップS85では、カードメモリ内の全ての画像データを取得する画像データとして指定する。ステップS86では、図13に示す記録制御を実行する。ステップS87では、×ボタン211が操作されたか否かを検出する。操作を検出すればステップS88に進み、操作を検出しなければステップS74に戻る。ステップS88では、静止画モードに入る前のモードに戻し、画面表示も変更し、本フローを終了する。
次に図13を用いて記録制御について説明する。図13は、静止画像データの記録制御を示すフローチャート図である。
図13において、ステップS91では、記録可能な状態か否かを検出し、記録可能な状態である場合にはステップS92に進み、記録可能な状態でない場合にはステップS97に進む。本録画装置は複数の同時記録を可能にしている。従って、例えば、番組の記録中でも静止画像データを記録することができる。しかし、既に複数番組を同時記録している場合には、静止画像データの記録より番組記録を優先するため画像データの記録ができない場合がある。ステップS92では、指定された画像データをカードメモリから取得する。ステップS93では、取得した画像データをハードディスク16に記録する。ここでハードディスク16には、番組映像データと静止画像データとを別のフォルダに記録する等、区別可能に記録する。
ステップS94では、指定された画像データの取得、記録が終了したか否かを検出する。終了した場合にはステップS96に進み、終了していない場合にはステップS95に進む。ステップS96では、ハードディスク16への記録が終了したカードメモリ内の指定画像データを消去する。ステップS95では、録画停止ボタン208が操作されたか否かを検出し、操作を検出すれば本フローを終了し、図12のフローにリターンする。また、操作を検出しない場合にはステップS91に戻り、記録制御を継続する。
一方、ステップS91で記録可能な状態でない場合に進むステップS97では、現在画像の記録が不可であり、記録可能になり次第記録を行う旨の表示を行う。このままの状態で放置した場合には、番組記録の終了、CM中等で記録が可能になったときにカードメモリ内の画像データの記録が自動的に開始される。
図14を用いて再生制御について説明する。図14は、静止画像データの再生制御を示すフローチャート図である。ここでは、カードメモリ内の画像データの再生例を示す。
図14において、ステップS199では、選択された画像データの内の最初に選択された画像を指定する。ステップS200では、再生可能か否かを検出する。可能である場合にはステップS202に進み、可能でない場合にはステップS201に進み、現在静止画像を再生することが不可能である旨を表示し、ステップS210に進む。ステップS202では、指定された画像データをカードメモリから取得してバッファメモリに一時保存し、ステップS203では、取得した画像データを再生し、表示する。
ステップS204では、録画ボタン207が操作されたか否かを検出し、検出した場合にはステップS205に進み、検出しない場合にはステップS208に進む。ステップS205では、記録が可能であるかを検出し、可能である場合にはステップS207に進み、可能でない場合にはステップS206に進み、現在記録が不可能である旨を表示し、ステップS210に進む。
ステップS207では、再生中の静止画像データをハードディスク16に記録する。ステップS208では、十字ボタン209が操作されたか否かを検出し、検出した場合にはステップS209に進み、検出しない場合にはステップS210に進む。ステップS209では、現在表示されている画像の次に選択された画像を指定し、ステップS200に戻る。ステップS210では、再生停止ボタン205が操作されたか否かを検出し、検出した場合にはステップS211に進み、検出しない場合にはステップS200に戻る。ステップS211では、画面表示をサムネイル一覧画面に戻し、再生制御フローをリターンする。
以上のように、デジタルカメラからの画像データの再生、記録を番組映像データの再生、録画に使用するボタンを兼用して使用することによりボタンの数を増やすことなく、不都合のない再生、記録操作が行える。
また、録画装置1のカードスロット22に装填されたカードメモリ内の画像データの読み出しについて説明したが、IEEE1394コネクタ114を介してデジタルカメラとケーブル等で直接接続して画像データを読み出すときにも録画ボタン、再生ボタンを使用して同様に実現できる。
(実施の形態2)
次に、本発明に係る録画装置の実施の形態2について説明する。実施の形態2は、カードメモリから画像データを読み出すのではなくデジタルカメラからケーブルを介して画像データを読み出す場合の一実施形態を説明する。また、実施の形態2では、デジタルカメラと録画装置との間に更にデジタルカメラ内の充電池を充電するステーションを介して画像データの読み出しが行われる。実施の形態2の録画装置の構成は、CPU12により行われる制御が異なるが、実施の形態1の録画装置とほぼ同様であるので説明を省略する。
先ず、録画装置1と接続されるステーション及びデジタルカメラについて説明する。図15は、ステーション2の構成を示すブロック図である。ステーション2について図15を用いて説明する。
ACアダプタ2eは、不図示の商用電源と接続され、装着されるデジタルカメラ3に電力を供給するための電源装置である。また、デジタルカメラ3に装着された充電池3bの充電にも用いられる。DSC接続コネクタ2jは、デジタルカメラ3に設けられたDSC接続コネクタ3nと接続するコネクタであり、図2の信号端子2dと充電端子2fに対応している。DSC接続コネクタ2jは、ACアダプタ2e、IEEE1394インターフェース2cと電気的に接続されている。このDSC接続コネクタ2jを介して、デジタルカメラ3に電力を供給したり、信号の授受をする。信号端子2dは、IEEE1394規格に準拠した信号の授受を行うための端子である。このDSC接続コネクタ2jは、デジタルカメラ3と接続するために設けられた専用形状で構成されたコネクタである。なお、図2では言及しなかったがDSC接続コネクタ2jは、AVコネクタ2gとも電気的に接続する端子も備えている。
AVコネクタ2gは、デジタルカメラ3内でNTSC変換されたテレビ信号を外部に出力するためのコネクタである。実施の形態では説明していないが、このAVコネクタ2gと他の機器のAVコネクタとを接続することで、IEEEインターフェースを備えていない機器でもデジタルカメラ3内で変換されたテレビ信号を鑑賞することができる。
IEEE1394コネクタ2cは、録画装置1に搭載されたIEEE1394インターフェース間を結ぶケーブル2bを接続するためのコネクタである。
LED2iは、メモリ用LED2kと充電用LED2mとを有する。LED2iは、その点灯状態により、デジタルカメラ3内に装着されたカードメモリと充電池3bの状態を使用者に知らしめる。
LEDドライバ2hは、デジタルカメラ3のCPU3hまたは録画装置1のCPU12からの指令によりLED2iの点灯制御を行う。
図16は、デジタルカメラ3の構成を示すブロック図である。
実施の形態2のデジタルカメラ3について図16を用いて説明する。また、ここでは撮影、画像処理の説明を省略しているが当然、撮影レンズ、撮像素子、画像処理回路等は備えている。
CPU3hは、デジタルカメラ3内の各装置を制御し、録画装置1内のCPU12と連携して後述の図26に示すフローを処理する。スイッチ回路3fは、デジタルカメラ3に設けられたレリーズボタン3r、コマンドダイヤル3s等が操作されることを検出してCPU3hに伝達する回路である。IEEE1394インターフェース3eは、制御信号、画像または音声信号等を録画装置1に搭載されたIEEE1394インターフェースと送受信するための装置である。IEEE1394コネクタ3dは、IEEE1394インターフェースを備えた他の機器と信号の授受を行うためのコネクタである。実施の形態2では説明していないが、ステーション2を介さずに直接デジタルカメラ3と録画装置1と信号の授受を行うときに使用される。AVコネクタ3mは、NTSC変換されたテレビ信号を外部に出力するためのコネクタである。実施の形態2では説明していないが、このAVコネクタ3mと他の機器のAVコネクタとを接続することで、IEEE1394インターフェースを備えていない機器でもデジタルカメラ3内で変換されたテレビ信号を鑑賞することができる。
DSC接続コネクタ3nは、ステーション2に設けられたDSC接続コネクタ2jと接続するコネクタである。DSC接続コネクタ3nを介して、電力の供給を受けたり、信号の授受をする。DSC接続コネクタ3nは、DSC接続コネクタ2jと同様に、信号端子、充電端子、AV端子を備える。信号端子での信号の授受は、IEEE1394規格に準拠した信号で行われる。このDSC接続コネクタ3nは、ステーション2と接続するために設けられた専用形状で構成されたコネクタである。充電池3bは、デジタルカメラ3内の各装置を駆動するため電力を供給する電池である。充電池3bは、ステーション2内のACアダプタ2eから供給された電力により充電を行う。カードスロット3iは、装着されたカードメモリに画像または音声信号を記録し、また読み取る装置である。カードドライバ3jは、CPU3hからの指令によりカードスロット3iを駆動する装置である。また、録画装置1、デジタルカメラ3は電源がOFFの状態でも、IEEE1394インターフェースを介して外部から入力された信号により電源をONすることが可能である。
(a)充電;画像吸い上げフロー
図17、図18は、録画装置1内のCPU12で実行される画像吸い上げ制御のフローチャート図である。図17に示すフローは、録画装置1によりステーション2にデジタルカメラ3が接続されたことを検出することによりスタートする。録画装置1には常に待機状態でいるため微少電流が流れており、IEEE1394コネクタ4i、ケーブル2b、IEEE1394コネクタ2cを介してステーション2と通信可能状態にある。ステーション2にデジタルカメラ3が接続されたことが検出できる。
ステップS151では、デジタルカメラ3からの画像及び音声信号の受信に必要な機能を起動する。具体的には、メイン電源をONし、画像及び音声信号を記録するハードディスク16の駆動、受信プログラムの起動等を行う。ステップS152では、ケーブル2aを介してステーション2内のACアダプタ2eを駆動させ、デジタルカメラ3に電力を供給するとともに、デジタルカメラ3のメイン電源をONする。当然、接続前からデジタルカメラ3のメイン電源がONしていた場合には、メイン電源のON状態を継続させる。ステップS153では、デジタルカメラ3内に、録画装置1で取り扱える(再生できる)画像及び音声信号のファイルが存在するか否かを検出する。存在する場合にはステップS154進み、存在しない場合には図18のステップS161に進む。ここで、録画装置1は、JPEGファイル、MPEGファイル、GIFファイル、ビットマップファイル、フラッシュピックスファイル等の標準化された画像ファイル、WAVEファイル等の音声ファイルは予め取り扱うことができるように設定されている。
デジタルカメラには、各メーカーが独自に開発した形式で記録した画像ファイルが存在する場合がある。こうした独自形式の画像ファイルは専用のソフトウェアが無いと取り扱うことができない。また、デジタルカメラに装着されるカードメモリは、デジタルカメラ以外の機器でも使用できるため、文書ファイル等、画像、音声ファイル以外のファイルが存在する可能性もある。録画装置1で取り扱えないファイルは、受信しても再生することができないので受信しない。
なお、デジタルカメラ3がカードメモリの着脱可能な場合にカードメモリを備えていない場合には当然ファイルが存在しないと判断される。カードメモリを備えていない場合は、デジタルカメラ3のLCD3qに、カードメモリが存在しないことを使用者に伝える警告表示を行わせるようにデジタルカメラ3を制御する。また、取り扱えないファイルが存在する場合には、デジタルカメラ3のLCD3qに、取り扱えないファイルが存在することを使用者に伝える警告表示を行わせるようにデジタルカメラ3を制御する。
ステップS154では、ハードディスク16の共通フォルダに日付等の名前を付したフォルダを作成する。例えは、フォルダ名は、「990401-990402」と受信する画像及び音声信号ファイルの最初に記録されたファイルの日時と最後に記録されたファイルの日時を表すようにする。日付情報は画像及び音声信号ファイルのヘッダ部に記録されている日付情報を使用する。共通フォルダは、ハードディスク16内に予め作成されているフォルダで、デジタルカメラ3からファイルが転送されるフォルダである。また、録画装置1には共用フォルダの中に、「家族」「お父さん」「お母さん」「太郎」と名付けられたフォルダが予め作成されている。ステップS155では、ステーション2のメモリ用LED2kを点滅させ、ファイルの転送中であることを使用者に知らしめる。ステップS156では、デジタルカメラ3から撮影、録音順に画像及び音声信号ファイルを受信し、ハードディスク16の「990401-990402」フォルダに記録する。本ステップの信号受信制御については図19を用いて詳述する。
ステップS157では、デジタルカメラ3のLCD3qに表示を行い、どのフォルダに保存するか問い合わせる。ここでは、共用フォルダの中に作られているフォルダを選択可能に表示している。フォルダを選択する方法は、コマンドダイヤル3sを回転することでフォルダを選択し、レリーズボタン3rを押すことで選択されたフォルダが指示される。ステップS158では、フォルダが指示されたか否かを検出し、検出された場合にはステップS160に進み、検出されない場合にはステップS159に進む。ステップS159では、フォルダの問い合わせを始めてから所定時間が経過したかを検出する。所定時間経過していれば図18のステップS161に進み、所定時間経過していなければステップS157に戻り、フォルダの問い合わせを継続する。
ステップS160では、共用フォルダの中のフォルダ「990401-990402」ごとフォルダ構造を崩すことなく指定されたフォルダに移動する。ステップS161では、デジタルカメラ3に装着されたカードメモリが空であるか否かを検出する。空である場合はステップS162に進み、空でない場合にはステップS163に進む。ステップS162では、ステーション2のメモリ用LED2kを点灯させ、デジタルカメラ3に装着されたカードメモリが空であることを使用者に知らしめる。
一方、ステップS163では、ステーション2のメモリ用LED2kを消灯させ、デジタルカメラ3に装着されたカードメモリが空でないことを使用者に知らしめる。ステップS164では、デジタルカメラ3のメイン電源をOFFさせる。接続前からデジタルカメラ3のメイン電源がONしていた場合でも、本ステップでデジタルカメラ3のメイン電源をOFFさせる。ステップS165では、デジタルカメラ3内に充電池3bが装着されているか否かを検出する。充電池3bが装着されている場合にはステップS166に進み、充電池3bでない、または装着されていない場合にはステップS170に進む。ステップS166では、デジタルカメラ3の充電池3bの充電を開始する。ステップS167では、ステーション2の充電用LED2mを点滅させ、充電池3bが充電中であることを使用者に知らしめる。ステップS168では、充電が完了したか否かを検出する。完了していればステップS169に進み、完了していなければステップS166に戻り、充電を継続する。ステップS169では、ステーション2の充電用LED2mを点灯させ、充電池3bが充電完了したことを使用者に知らしめる。ステップS170では、ステーション2に対して電力供給を終了する。ステップS171では、録画装置1のメイン電源をOFFし、本フローを終了する。
(b)信号受信
図19から図21を用いて図17におけるステップS156の信号受信制御について説明する。
ステップS101では、デジタルカメラ3とステーション2との接続状態が解除された場合に処理される接続解除割り込み処理の割り込みを可能にする。接続解除割り込み処理は図20を用いて説明する。ステップS102では、デジタルカメラ3により転送中止が指示されたか否かを検出する。デジタルカメラ3のレリーズボタンが操作されることにより転送中止が指示される。転送中止が指示された場合には図20のステップS110に進み、指示されていなければステップS103に進む。ステップS103では、デジタルカメラ3の未転送ファイルが記録されているフォルダ(階層)構造を検出する。未転送ファイルがフォルダ構造を有している場合はステップS104に進み、フォルダ構造を有していない場合はステップS106に進む。ステップS104では、ステップS103で検出されたフォルダが録画装置1内に既に存在しているか検出する。存在していればステップS106に進み、存在していなければステップS105に進む。ステップS105では、図17のステップS154で作成されたフォルダ「990401-990402」内に、更にフォルダを作成する。
一方、ステップS106では、デジタルカメラ3に未転送ファイルを転送するよう指示し、図17のステップS154、ステップS105で作成されたフォルダ内に記録する。これによりデジタルカメラ3内にフォルダ構造で記録されていた場合には、記録されていたフォルダ構造を崩すことなく録画装置1に記録でき、整理しやすい。更にステップS106では、デジタルカメラ3のLCD3qを使用して転送中であることを表示するようデジタルカメラ3に指示する。ステップS107では、デジタルカメラ3から録画装置1にファイルの記録が完了したか否かを検出する。完了していればステップS108に進み、完了していなければステップS106で転送を継続する。
ステップS108では、デジタルカメラ3内のファイルのヘッダ部に転送済みであることを示す情報を付加するようデジタルカメラ3に指示する。図21のステップS121、ステップS122で、この付加された情報に基づいてファイルが消去される。そしてステップS109に進む。ステップS109では、デジタルカメラ3内に、更に録画装置1で取り扱うことができる未転送ファイルが存在するか否かを検出する。未転送ファイルが存在する場合にはステップS102に戻り、未転送ファイルが存在しない場合には図21のステップS116に進む。
前述したステップS102で転送中止の指示を検出した場合、ステップS110で、デジタルカメラ3のLCD3qに転送済みのファイルも含めて全ての転送を中止するか使用者に質問する。ステップS111では、ステップS110の質問に対して「No」が指示されたか否かを検出する。「No」が指示された場合にはステップS116に進む。また、「No」が指示されていない場合はステップS112に進む。ここで、使用者により「No」が指示された場合には転送済みのファイルは転送したままでよいと判断される。ステップS112では、ステップS110の質問に対して「Yes」が指示されたか否かを検出する。「Yes」が指示された場合にはステップS114に進み、「Yes」が指示されていない場合はステップS113に進む。ここで、使用者により「Yes」が指示された場合には、充電をするためにステーション2に装着したものと判断される。「Yes」か「No」を指示する方法は、コマンドダイヤル3sを回転することにより「Yes」または「No」を選択し、レリーズボタン3rを押すことにより選択されたほうが指示される。ステップS114では、今回転送したファイルとフォルダ、更に「990401-990402」フォルダを録画装置1内のハードディスク16から削除する。ステップS115では、デジタルカメラ3内のファイルのヘッダ部に付加された転送済み情報を解除するようデジタルカメラ3に指示する。
一方、ステップS113では、転送中止指示がなされてから所定時間が経過したか否かを検出する。所定時間経過していなければステップS110に戻り、指示を待つ。所定時間経過した場合には、ステップS102の転送中止指示により充電のみをするためにステーション2に装着されたものと見なしステップS114に進む。ステップS116では、プロテクトされたファイルを転送したか否かを検出する。プロテクトされたファイルを転送している場合はステップS117に進み、プロテクトされたファイルを転送していない場合はステップS122に進む。プロテクトとは、カードメモリに記録されたファイルを誤消去してしまわないようにファイル管理するようデジタルカメラ3に備えられた機能である。通常、プロテクトを解除しない限りそのファイルは消去することはできない。ステップS117では、プロテクトされたファイルを消去するかLCD3qに表示する。 ステップS118では、ステップS517の質問に対して「No」が指示されたか否かを検出する。「No」が指示されたことを検出した場合はステップS122に進む。また、「No」が指示されたことを検出しない場合はステップS119に進む。ステップS119では、ステップS117の質問に対して「Yes」が指示されたか否かを検出する。「Yes」が指示されたことを検出した場合はステップS121に進む。また、「Yes」が指示されたことを検出しない場合はステップS120に進む。ステップS120では、プロテクトされたファイルを消去するかLCD3qに表示し始めてから所定時間が経過したか否かを検出する。所定時間経過していなければステップS117に戻り、指示を待つ。また、所定時間経過していればステップS121に進む。ここでは特に指示されない場合には、カードメモリの空き容量を増やすために、プロテクトされたファイルを削除するようにした。ステップS121では、ステップS108でファイルのヘッダ部に付加された転送済み情報を検索して、デジタルカメラ3から転送が完了しているファイルを削除する。ステップS122では、ステップS108でファイルのヘッダ部に付加された転送済み情報とプロテクト情報を検索して、デジタルカメラ3から転送が完了しているファイルのうちプロテクトされていないファイルのみを削除する。ステップS123では、接続解除割り込み処理の割り込みを不可にし、本フローを終了する。
(c)途中取り外し
図20を使用して接続解除割り込み処理を説明する。本フローは、割り込みが可能である状態において、ステーション2とデジタルカメラ3との接続が解除されることによりスタートする。
ステップS181では、デジタルカメラ3の表示部を使用して接続されていないことを警告し、使用者に接続することを促す。ステップS182では、ファイルの転送途中に接続解除があり、ハードディスク16内に転送が完了していないファイルが存在するか否かを検出する。存在する場合にはステップS183に進み、存在しない場合にはステップS184に進む。ステップS183では、ハードディスク16内の転送完了していないファイルを削除する。ステップS184では、デジタルカメラ3とステーション2が接続されたか否かを検出する。接続されたことが検出された場合にはステップS187に進み、検出されない場合にはステップS185に進む。ステップS187では、再度接続されたデジタルカメラが前回接続されていたデジタルカメラ3であるか判別する。同じデジタルカメラ3であった場合には図19のステップS109に進む。これにより、既に作成されたフォルダに転送を可能にする。異なるデジタルカメラであった場合には図17のステップS152に進む。
一方、ステップS185では、接続が解除されてからの経過時間が所定時間を越えたか否かを検出する。経過時間が所定時間を越えた場合にはステップS186に進み、越えていない場合にはステップS184に戻る。ステップS186では、録画装置1の電源をOFFして本フローを終了する。
実施の形態2では、全てのファイルの転送が終了した後に、正常に転送したファイルに対応するデジタルカメラ3内のファイルを一括して消去するよう構成した。しかし、それだけに限らず、1つのファイルの転送が終了した時点で対応するファイルを個別に消去するようにしてもよい。なお、実施の形態2のデジタルカメラでは、転送が終了したファイルを実際に消去する例を説明したが、ファイルの上書き可能なデジタルカメラではファイルのヘッダ部に消去可能情報を付加するのみで実際に消去しなくてよい。
録画装置とデジタルカメラがステーションを介して接続された場合には上記のようにデジタルカメラ内の充電池への充電制御を行うが、録画装置とデジタルカメラが直接接続された場合には充電制御は省略される。
(実施の形態3)
以下に本発明係る録画装置の実施の形態3について説明する。実施の形態3の録画装置の構成は、複数のデータを同時に再生、記録することができないことと、CPU12により行われる制御が異なるが、実施の形態1の録画装置とほぼ同様であるので説明を省略する。実施の形態3の録画装置では、カードスロット22にカードメモリが挿入されることにより自動的にカードメモリ内の画像データの読み込みを行う。以下に図22から図29を用いて説明する。
図22は、本発明の録画装置の動作を示すメインフローである。ステップS301でメイン電源がオンされることにより、メインフローが開始される。所定の立上がり処理を行った後、フローはステップS302に進み、カードメモリがいつ挿入されても対応できるようにするために、カード挿入割込みを可能にする。ステップS303では、鑑賞モードへの切換操作にいつでも対応できるようにするために、鑑賞割込みを可能にする。ステップS304では、メイン電源のオフ操作がおこなわれた場合に対応するために、メイン電源OFF割込みを可能にする。観賞モードとは、ハードディスク16に記録されている静止画像データ、番組映像データを観賞するモードである。
以上の各割込みを可能にしたあと、フローはステップS305においてオートパワーオフ処理を行う。換言すると、ステップS305においてオートパワーオフのタイマーがスタートされ、その後、タイマーで設定された時間内に何の操作も行われないと、オートパワーオフとなり、自動的に装置への主要な電源供給が断たれると共に、微弱電流の供給を維持してスタンバイ状態に入る。スタンバイ状態において、所定の操作が検出されると、装置はオートパワーオンとなる。以上の処理を行ったあと、ステップS306において鑑賞フローに入る。
図23は、カード挿入起動フローを示す。ステップS307でカードが挿入されると、ステップS308において、装置がそのときスタンバイ状態かどうかがチェックされ、スタンバイ状態であれば、ステップS309においてオートパワーオンの処理をして電源を投入してステップS310に進む。スタンバイ状態でなければ、既に装置はパワーオン状態なので、直接ステップS310に進む。
ステップS310では、メイン電源OFF割込みを禁止する。これは、挿入されたカードのデータ吸上げと吸上げ済みデータの消去が済む前に電源がオフされるのを防止するためである。次に、ステップS311において、現在鑑賞フローが実行中かどうかがチェックされる。鑑賞フローが実行中でなければ、ステップS312でカード挿入割込へ進む。一方、鑑賞フローの実行中であれば、ステップS313でカード挿入割込み保留処理を行ったあと、ステップS314で鑑賞フローにもどる。これにより、鑑賞中にカードを挿入したときは、鑑賞が妨げられることがない。一方、カードが新たに挿入された事実は保存されるので、後述のように鑑賞を妨げない時点でカード挿入割込みが実行される。また、後述のように、カード挿入割込みが実行されれば、その完了によってメイン電源OFF割込み
が可能になる。
図24は、カード割込みフローを示す。図23のステップS312から図24のステップS315に進んでカード挿入割込みが掛かると、ステップS316において、データ吸上げ処理が実行される。データ吸上げ処理が完了すると、ステップS317でメイン電源OFF割込みが可能な状態に戻り、ステップS318でオートパワーオフが行われる。ステップS319では、メイン電源オフ保留処理状態にあるかどうかがチェックされ、保留処理状態であれば、ステップS320でメイン電源をオフし電源供給を完全に停止する。一方、保留処理状態でなければ、メイン電源がオフされた履歴はないので、スタンバイ状態のままステップS321でメインフローに戻る。
図25は、図24におけるステップS316のデータ吸上げ処理の詳細を示すフローである。ステップS322が処理のスタートで、ステップS323ではカード取出し割込みを可能とする。これは、データ吸上げ中に不用意にカードが抜かれた場合に対応するためである。ステップS324では、挿入されたカードメモリの中に既に吸上げ済みのファイルがないかチェックする。一度挿入されたあとデータ吸上げが中断された場合において、再度カードが挿入されると、「吸上げ済み」のフラグは立っているが消去がなされていないファイルが存在する場合がある。そのような場合は、ステップS325においてそのファイルが吸上げ対象から除去される。ステップS326では、ファイルのデータの吸上げが実行され、一つのファイルの吸上げが終わる毎にそのファイルに「吸上げ済み」のフラグが立てられ、ステップS327においてフラグの立っているファイルの消去が行われる。ステップS326からステップS327への移行は一つのファイルの吸い上げが完了するごとに行われる。なお、これに代えて、ステップS326においてすべてのファイルの吸上げが完了してからステップS327に移行するようにしてもよい。ステップS328ではデータ吸上げ又は消去が行われていないファイが残っていないかチェックされ、残りがあればステップS326に戻る。データ吸上げ可能なファイルがすべて吸上げられ且つ消去された場合は、ステップS329に進み、カード取出し割込みを不可として、ステップS330でデータ吸上げ処理フローは完了する。
図26は、カード取出し割込みフローである。データ吸上げ中に不用意にカードが抜かれた場合、ステップS331において、カード取出し割込みがかかる。ステップS332では、一つのファイルのデータ吸上の最中にカードが抜き取られた結果、吸上げたデータが不完全になっているものがないかどうかチェックする。そしてデータが不完全なファイルがあれば、ステップS333でそのようなファイルを吸上げデータの中から消去する。これらのファイルのデータはカードの中に消去されずに残っているので、カードを再度挿入して吸上げればよい。ステップS334では、抜かれたカードの中の吸上げるべきデータがすべて吸い上げられ且つ消去されたかどうチェックする。吸上げるべきデータの管理データはカードを挿入した当初に読み取られているので、この管理データと実行した吸上げおよび消去履歴を比較することによりステップS334のチェックは可能である。そして、消去残りのデータがあれば、ステップS335で「吸上げ未完」表示を行い、再度カードを挿入することをユーザに促す。以上の処理を終わり、ステップS336で、現在鑑賞フロー実行中であることを確認した場合は、ステップS337で鑑賞フローに戻る。この場合、結果的に見れば、鑑賞中にカードメモリが抜かれていたことになる。一方、鑑賞中でなければ、ステップS338でメインフローに戻る。
図27は、鑑賞割込みフローである。ステップS339で鑑賞割込みがかかると、ステップS340でデータ吸上げ処理中である可動化チェックする。データ吸上げ処理中であれば、ステップS341で処理を強制終了する。これは、今すぐ鑑賞したいというユーザの希望を優先し、待たせないためである。データ吸上げ処理を強制終了したときは、ステップS342でカード挿入割込み保留処理を行い、鑑賞が終わった後でデータ吸上げ処理を再開する準備をしておく。以上も処理をして、ステップS343で鑑賞フローに入る。一方ステップS340において、データ吸上げ処理中でなかった場合は、直接ステップS343の鑑賞フローに入る。
図28は鑑賞フローであり、ステップS344でこのフローがスタートするとステップS345で鑑賞処理が行われる。ステップS346では、鑑賞が終了したかどうかがチェックされ、終了でなければステップS345に戻る。一方、鑑賞が終了した場合は、ステップS347でカード挿入割込み保留処理がなされているかどうかチェックする。保留処理がなされていれば、ステップS348でカード割込みへ進み、データ吸上げ処理を再開する。一方、カード挿入割込み保留処理がなければ、ステップS349でメインフローにもどる。
図29は、メイン電源オフ割込みフローである。メイン電源オフ操作がなされてステップS350でメイン電源オフ割込みがかかると、ステップS351でカード挿入割込み保留処理がなされているかどうかチェックする。処理がなされていれば、ステップS352でメイン電源オフ保留処理を行ったうえ、ステップS353でカード挿入割込みへ進む。これによって、カードメモリの挿入が行われたにもかかわらず静止画像データを吸上げることなくメイン電源がオフされることを防止する。
一方ステップS351でカード挿入割込み保留処理がなされていなければ、操作どおりにメイン電源をオフする。
また、実施の形態3の録画装置では、観賞モードのときにはカードメモリからの画像データの吸上げを保留するようにした。しかし、特に静止画像データの観賞のときには、観賞する画像データをハードディスク16から読み込んでしまえば、観賞中であってもカードメモリ内の画像データをハードディスク16に記録することが可能である。観賞する画像データの読み出しを優先して、観賞中でもバックグラウンドでカードメモリ内の画像データを吸上げてハードディスク16に記録するようにすると効率がよい。
また、実施の形態3の録画装置では、カードメモリ内の静止画像データの自動吸上げが終了した後に、吸上げが完了した静止画像データを消去するように制御する。しかし、カードメモリには誤消去防止用のプロテクトスイッチを持つものがあり、プロテクト状態になっているカードメモリ内の画像データは消去しない。その場合には使用者に、カードメモリ内に静止画像データが存在していること、残りのメモリ容量を知らせ、次の撮影時にフル枚数の撮影ができないことを警告する。