JP4786239B2 - 車両 - Google Patents

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この発明は、車両に関し、特に、前輪を支持する前方フレームと後輪を支持する後方フレームとを備えた車両に関する。
従来、前輪を支持する前方フレームと後輪を支持する後方フレームとを備えた自動二輪車(車両)が知られている。このような従来の自動二輪車では、前方フレームの前輪を支持する部分に、上下方向の衝撃吸収機能を有するフロントフォークが設けられている。これにより、直進走行時に、前輪が傾斜していない状態で、地面の凹凸に起因して前輪に上下方向の衝撃が加わった場合に、その上下方向の衝撃をフロントフォークにより吸収することが可能である。
しかしながら、上記した従来の自動二輪車のフロントフォークでは、前輪に加わる車体の上下方向(縦方向)の衝撃を吸収することができる一方、前輪に加わる車体の幅方向(横方向)の衝撃を吸収することは困難である。このため、車体(前輪)を傾斜させた状態で旋回する際に、地面の凹凸に起因して前輪に車体の幅方向に衝撃が加わった場合に、その衝撃を吸収するのが困難であるという不都合がある。
その一方、従来では、前輪を支持する前方フレームを後輪を支持する後方フレームに対して回動可能に構成した自動二輪車が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この特許文献1において提案された自動二輪車では、前輪を支持する前方フレームが後輪を支持する後方フレームに対して回動可能に構成されているので、車体(前輪)を傾斜させた状態で旋回する際に、地面の凹凸に起因して前輪に車体の幅方向に衝撃が加わった場合にも、前輪を支持する前方フレームが後輪を支持する後方フレームに対して回動することにより前輪が車体の幅方向(衝撃が加わる方向)に移動可能であるので、車体の幅方向の衝撃をある程度緩和することは可能である。
特開昭63−222987号公報
しかしながら、上記特許文献1において提案された構造では、前輪に車体の幅方向の衝撃が加わった場合に、前輪が衝撃の加わる方向(車体の幅方向)に移動して衝撃を緩和するだけであり、車体の幅方向の衝撃を積極的に吸収する構造ではないので、車体の幅方向の衝撃を十分に吸収することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、旋回時に、地面の凹凸に起因して加わる車体の幅方向の衝撃を十分に吸収することが可能な車両を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の一の局面による車両は、前輪を支持する前方フレームと、後輪を支持するとともに、前方フレームが前後方向に延びる軸線の回りに回動可能に取り付けられる後方フレームと、前方フレームの後方フレームに対する回動時に衝撃を吸収するとともに、前後方向に延びる軸線上以外の位置に配置される衝撃吸収部材とを備え、衝撃吸収部材は、前方フレームと後方フレームとの間で、かつ、前後方向に延びる軸線上以外の位置に配置されるバネ部材を含み、バネ部材は、撓み方向に対してバネ定数が変更可能に設けられており、バネ部材は、撓み方向に対するバネ部材の角度を変更することにより、バネ定数が変更されるように構成されている

この一の局面による車両では、上記のように、前方フレームが前後方向に延びる軸線の回りに回動可能に取り付けられる後方フレームを設けるとともに、前方フレームの後方フレームに対する回動時に衝撃を吸収する衝撃吸収部材を前後方向に延びる軸線上以外の位置に設けることによって、車体を傾斜させた状態で旋回する際に、前輪が地面の凹凸に沿って車体の幅方向に移動するように前方フレームを後方フレームに対して回動させることができるとともに、その回動時に前後方向に延びる軸線上以外の位置に設けられた衝撃吸収部材により車体の幅方向(横方向)の衝撃を積極的に吸収することができる。これにより、地面の凹凸に起因して加わる車体の幅方向(横方向)の衝撃を十分に吸収することができる。
上記一の局面による車両において、好ましくは、衝撃吸収部材は、前方フレームと後方フレームとの間で、かつ、前後方向に延びる軸線上以外の位置に配置されるバネ部材を含む。このように構成すれば、前方フレームが後方フレームに対して回動される際に、回動方向(車体の幅方向)の衝撃をバネ部材の撓み力により十分に吸収することができる。
上記衝撃吸収部材がバネ部材を含む車両において、好ましくは、バネ部材の中心線は、軸線に沿って実質的に平行に配置される。このように構成すれば、軸線に沿って後方フレームが配置されている場合に、バネ部材を後方フレームに沿って配置することができるので、バネ部材を配置する部分を省スペース化することができる。
上記衝撃吸収部材がバネ部材を含む車両において、好ましくは、バネ部材の中心線は、軸線に対して交差するように配置される。このように構成すれば、軸線に対して交差するように前方フレームが配置されている場合に、バネ部材を前方フレームに沿って配置することができるので、バネ部材を配置する部分を省スペース化することができる。
上記衝撃吸収部材がバネ部材を含む車両において、好ましくは、バネ部材は、撓み方向に対してバネ定数が変更可能に設けられている。このように構成すれば、バネ部材を交換することなく、バネ部材の撓み方向に対するバネ定数を変更することができる。
上記バネ部材が撓み方向に対してバネ定数が変更可能に設けられる車両において、好ましくは、バネ部材の撓みによる応力が発生する部分は、平板形状部を有する。このように構成すれば、バネ部材の平板形状部の撓み方向に対して直交する軸に関する断面二次モーメントを変更することにより、容易に、撓み方向に対するバネ定数を変更することができる。
上記バネ部材が平板形状部を有する車両において、好ましくは、バネ部材は、撓み方向に対する平板形状部の角度を変更することにより、バネ定数が変更される。このように構成すれば、撓み方向に対する平板形状部の角度を変更することにより、容易に、平板形状部の撓み方向に対して直交する軸に関する断面二次モーメントを変更することができるので、容易に、撓み方向に対してバネ定数を変更することができる。
上記衝撃吸収部材がバネ部材を含む車両において、好ましくは、バネ部材の一方端部は、前方フレームに取り付けられており、バネ部材の他方端部は、後方フレームに取り付けられている。このように構成すれば、前方フレームが後方フレームに対して回動された場合に、容易に、バネ部材の撓み力により衝撃を十分に吸収することができる。
上記一の局面による車両において、好ましくは、前方フレームの後方フレームに対する回動を減衰させるための減衰手段をさらに備える。このように構成すれば、前方フレームが後方フレームに対して回動する場合に衝撃吸収部材により衝撃を吸収する際に、バネ部材などからなる衝撃吸収部材の振動を減衰手段により減衰させることができる。これにより、衝撃吸収部材による衝撃吸収時の収束性を向上させることができる。
上記一の局面による車両において、好ましくは、前後方向に延びる軸線の延長線は、後輪と地面との接点近傍を通過する。このように構成すれば、前方フレームに対して後方フレームが回動する場合に、後輪は地面との接点近傍を中心に回動するので、後輪が地面に対して滑るのを抑制することができる。
上記一の局面による車両において、好ましくは、前方フレームと後方フレームとの間に配置され、前方フレームと後方フレームとを互いに回動可能に支持する軸受をさらに備える。このように構成すれば、軸受により、前方フレームを後方フレームに対して前後方向に延びる軸線の回りにスムーズに回動させることができる。
上記軸受を備える車両において、好ましくは、軸受は、アンギュラ軸受である。このようなアンギュラ軸受を用いれば、前方フレームと後方フレームとの連結部分における前後方向に延びる軸線に沿った方向(スラスト方向)の剛性およびその前後方向に延びる軸線に垂直な方向(ラジアル方向)の剛性の両方を確保することができる。
上記軸受がアンギュラ軸受である車両において、好ましくは、前方フレームは、ヘッドパイプを含み、ヘッドパイプは、ヘッドパイプから後方に突出するように形成され、前後方向に延びる軸線上に回動中心を有するとともに、アンギュラ軸受が取り付けられる外周面を有する凸状の第1軸受取付部を含み、後方フレームは、ヘッドパイプの凸状の第1軸受取付部に対向するように配置され、アンギュラ軸受が取り付けられる内周面を有する凹状の第2軸受取付部を含む。このように構成すれば、ヘッドパイプの第1軸受取付部および後方フレームの第2軸受取付部にアンギュラ軸受を取り付けることにより、前方フレームを後方フレームに対してより容易に回動させることができる。
上記一の局面による車両において、好ましくは、前後方向に延びる軸線の延長線上以外の部分に重心が位置する。このように構成すれば、旋回時に車体を傾斜させることにより、前後方向に延びる軸線の回りに重心によるモーメントを発生させることができるので、後方フレームを前方フレームに対して容易に回動させることができる。これにより、旋回時に、容易に、後輪を傾斜させることができる。
上記一の局面による車両において、好ましくは、前後方向に延びる軸線は、前方フレームの後方の下方向に延びる。このように構成すれば、たとえば、前後方向に延びる軸線の上側に運転者と車両とを合わせた重心がある場合に、左方向に旋回する場合には、車体を垂直方向に対して左側に傾斜させることにより、後輪は、後方の下方向(後方斜め下方向)に延びる軸線の回りに傾斜するので、後輪の前側は後輪の後ろ側よりも少し右側に移動する。これにより、旋回半径を小さくすることができるので、旋回性を向上させることができる。
上記一の局面による車両において、好ましくは、前方フレームが後方フレームに対して回動する角度を規制するための規制部材をさらに備える。このように構成すれば、前方フレームが後方フレームに対して回動しすぎるのを防止することができる。
上記一の局面による車両において、好ましくは、前方フレームの前方に配置される前照灯をさらに備え、前照灯は、後方フレームに固定されている。このように構成すれば、前方フレームが後方フレームに対して回動する場合にも、前照灯は後方フレームに対して回動しないので、車体の前方を照射することができる。
上記一の局面による車両において、好ましくは、後輪を支持する後方フレームには、エンジンが取り付けられており、後輪は、旋回時に後方フレームおよびエンジンとともに垂直方向に対して傾斜可能なように構成されている。このように構成すれば、後輪は重量物であるエンジンとともに傾斜されるので、後輪を傾斜させることにより、車体の重心を進行方向に向かって左右方向(車体の幅方向)に移動させやすくすることができる。これにより、旋回しやすくすることができるので、車両の旋回性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。図2は、図1に示した一実施形態による自動二輪車のヘッドパイプ周辺の側面図である。図3〜図9は、図1に示した一実施形態による自動二輪車の詳細構造を説明するための図である。なお、本実施形態では、本発明の車両の一例として、自動二輪車について説明する。図中、FWDは、自動二輪車の走行方向の前方を示している。以下、図1〜図9を参照して、本発明の一実施形態による自動二輪車の構造について詳細に説明する。
本発明の一実施形態による自動二輪車1では、図1に示すように、ヘッドパイプ2の後方には、メインフレーム3が配置されている。なお、ヘッドパイプ2は、本発明の「前方フレーム」の一例であり、メインフレーム3は、本発明の「後方フレーム」の一例である。また、メインフレーム3は、上方から後方に延びる上側フレーム部3aと、下側から後方に延びる下側フレーム部3bとを有している。この上側フレーム部3aの後部と下側フレーム部3bの後部とは、ピボット軸支持部材4により接続されている。また、メインフレーム3には、シートレール5が接続されている。また、メインフレーム3の上側フレーム部3aの後部とシートレール5の後端部との間には、バックステー6が接続されている。これらのヘッドパイプ2、メインフレーム3、ピボット軸支持部材4、シートレール5およびバックステー6によって、車体フレームが構成されている。
また、ヘッドパイプ2の下方には、上下方向の衝撃を吸収するためのサスペンションを有する一対のフロントフォーク7が配置されている。この一対のフロントフォーク7の下端には、前輪8が回転可能に取り付けられている。この前輪8の上方には、前輪8を覆うようにフロントフェンダ9が配置されている。
ここで、本実施形態では、ヘッドパイプ2の後部には、図2に示すように、後方の下方向に突出した円筒形状の軸部2aが一体的に形成されている。なお、軸部2aは、本発明の「第1軸受取付部」の一例である。また、メインフレーム3には、ヘッドパイプ2の軸部2aに挿入される凹状の軸挿入部3cが設けられている。なお、軸挿入部3cは、本発明の「第2軸受取付部」の一例である。ヘッドパイプ2の軸部2aの外周面とメインフレーム3の軸挿入部3cの内周面との間には、アンギュラ軸受10が配置されている。これにより、ヘッドパイプ2は、軸部2aの前後方向に延びる中心線L1の回りに、メインフレーム3に対して回動することが可能となる。なお、ヘッドパイプ2の軸部2aの中心線L1は、本発明の「軸線」の一例である。また、アンギュラ軸受10は、本発明の「軸受」の一例である。また、アンギュラ軸受10は、その中心軸が、ヘッドパイプ2の軸部2aの前後方向に延びる中心線L1と実質的に同一になるように配置されている。また、前後方向に延びる中心線L1の延長線は、図1に示すように、後方の下方向(後方斜め下方向)に延びるとともに、後輪11と地面100との接点近傍を通過するように形成されている。また、運転者が乗車していない状態で、自動二輪車1の重心G(図1参照)は、中心線L1の延長線よりも上側に配置されている。また、図2に示すように、ヘッドパイプ2とメインフレーム3の前部との間には、スラストワッシャ12およびゴム製のダストシール13が配置されている。このダストシール13は、ヘッドパイプ2とメインフレーム3の前部との隙間からスラストワッシャ12やアンギュラ軸受10にごみなどが侵入するのを抑制する機能を有する。
また、本実施形態では、図2に示すように、ヘッドパイプ2とメインフレーム3とが、衝撃吸収機能を有するバネ部材14を介して連結されている。なお、バネ部材14は、本発明の「衝撃吸収部材」の一例である。このバネ部材14は、バネ鋼により形成されている。具体的には、バネ部材14の一方端側には、ピロボール14aが設けられている。このピロボール14aは、ヘッドパイプ2の上部に形成された支持部2bに回動可能に取り付けられている。これにより、バネ部材14の一方端側は、中心線L1を中心としてヘッドパイプ2の軸部2aと一体的に回動される。また、ヘッドパイプ2の支持部2bには、中心線L1と実質的に平行に配置された中心線L2を中心として、所定の角度毎に凹部2c(図3および図5参照)が約90度の範囲にわたって形成されている。また、ピロボール14aの挿入穴14bには、調節レバー14cのボルト部14dが挿入されて固定されている。これにより、調節レバー14cを、図5の(1)〜(3)に示すように、中心線L2を中心として回動することにより、バネ部材14を中心線L2を中心として回動させることが可能となる。また、図6に示すように、調節レバー14cの支持部2bに対向する側には、支持部2bの凹部2c(図3参照)に対応する大きさを有する凸部14eが設けられている。この凸部14eは、調節レバー14cの内部に配置された図示しない圧縮バネにより、支持部2b側に付勢されている。これにより、調節レバー14cを中心線L2を中心として回動する際に、所定の角度毎に形成された支持部2bの凹部2c(図3参照)に、調節レバー14cの凸部14eを係合させることが可能となるので、調節レバー14cを所定の角度位置で支持部2bに対して固定することが可能となる。
また、バネ部材14の他方端部14fは、図4に示すように、実質的に円柱形状を有する。この他方端部14fは、図2に示すように、その中心軸が、中心線L2と実質的に同一になるように配置されている。また、他方端部14fは、キャップ30およびボルト31により、メインフレーム3の上側フレーム部3aに形成された凹部3d(図1および図2参照)に中心線L2を中心として回動可能に取り付けられている。これにより、バネ部材14を配置する部分を省スペース化することが可能となる。
また、本実施形態では、図4に示すように、バネ部材14のピロボール14aと他方端部14fとの間に配置される中央部14gは、約1mmの厚みのバネ鋼からなる平板形状を有するとともに、撓むことにより応力を発生する機能を有する。なお、中央部14gは、本発明の「平板形状部」の一例である。
また、本実施形態では、図6に示すように、バネ部材14を中心線L2を中心に回動することにより、撓み方向(左右方向)に対してバネ定数を調節することが可能である。具体的には、調節レバー14cは、ヘッドパイプ2の支持部2bの規制部2dおよび2e(図5参照)に挟まれた範囲(約90度)内で回動可能に構成されている。また、調節レバー14cを図5の(1)〜(3)に示した状態に固定した場合には、バネ部材14は、図6の(1)〜(3)に示した状態でそれぞれ固定される。バネ部材14を、たとえば、図6の(1)に示した状態で固定した場合には、バネ部材14の平板形状を有する中央部14gの撓み方向(左右方向)に対して直交する軸に関する断面二次モーメントを最も小さな値にすることが可能であるので、バネ部材14のバネ定数を最も小さな値にすることが可能である。また、バネ部材14を、たとえば、図6の(3)に示した状態で固定した場合には、中央部14gの撓み方向(左右方向)に対して直交する軸に関する断面二次モーメントを最も大きな値にすることが可能であるので、バネ部材14のバネ定数を最も大きな値にすることが可能である。また、バネ部材14を、たとえば、図6の(2)に示した状態で固定した場合には、中央部14gの撓み方向(左右方向)に対して直交する軸に関する断面二次モーメントを、図6の(1)に示した状態で固定した場合と、図6の(3)に示した状態で固定した場合との間の値にすることが可能であるので、バネ部材14のバネ定数を図6の(1)に示した状態で固定した場合と、図6の(3)に示した状態で固定した場合との間の値にすることが可能である。
また、バネ部材14は、前輪8と後輪11とが同一平面内に配置されている場合には、無負荷の状態(ねじり角が0度の状態)であるとともに、ヘッドパイプ2がメインフレーム3に対して回動されて前輪8と後輪11とが同一平面内にない場合には、負荷状態になるように配置されている。具体的には、図7に示すように、ヘッドパイプ2が中心線L1を中心として左側に回動されると、ヘッドパイプ2の支持部2bも中心線L1を中心として左側に回動されるので、ヘッドパイプ2の支持部2bは、平面的に見て中心線L1よりも左側に移動される。この際、バネ部材14の一方端側は、中心線L1よりも左側に移動されるとともに、バネ部材14の他方端部14fは、中心線L1上に配置されるので、バネ部材14の中央部14gは、左側に撓み、負荷状態となる。
また、ヘッドパイプ2の上部には、図1に示すように、ハンドル15が回動可能に取り付けられている。また、ヘッドパイプ2の下部には、図2に示すように、ダンパー支持部2fが一体的に設けられている。このダンパー支持部2fには、ヘッドパイプ2がメインフレーム3に対して回動する際のバネ部材14の振動を減衰させるためのシリンダ式(油圧シリンダ式)のダンパー16が取り付けられている。なお、ダンパー16は、本発明の「減衰手段」の一例である。また、ダンパー16は、図8および図9に示すように、シリンダ部16aと、シリンダ部16aの内部に配置されるピストン16bと、ピストン16bに固定されるピストン軸16cと、ピストン軸16cの端部を支持するピストン軸支持部16dとを含んでいる。シリンダ部16aは、図2に示すように、ボルト32によりダンパー支持部2fに固定されている。また、シリンダ部16aの内部には、図9に示すように、油33が充填されている。また、ピストン16bには、油33が通過可能なオリフィス16eが設けられている。また、ピストン軸16cは、シリンダ部16aを貫通するように配置されている。また、ピストン軸支持部16dは、図8に示すように、メインフレーム3の下側フレーム部3bの前部に固定されている。また、ピストン軸支持部16dは、ピストン軸16cの端部にボルト34によりボールジョイントされている。これにより、シリンダ部16aがアンギュラ軸受10の中心線L1(図2参照)を中心に円弧状に回動する場合に、シリンダ部16aに挿入されたピストン軸16cがピストン軸支持部16dに対して左右方向に移動可能になる。その結果、円弧状の回動運動が直線運動に変換されるので、ピストン軸16cおよびピストン16bがシリンダ部16aの内部をスムーズに動くことが可能となる。なお、上記したダンパー16では、ヘッドパイプ2がメインフレーム3に対してアンギュラ軸受10の中心線L1(図2参照)を中心に回動する場合に、ヘッドパイプ2の回動に合わせてシリンダ部16aが回動するとともに、ピストン16bがシリンダ部16aの内部を移動する。このとき、ピストン16bのオリフィス16eを油33が通過するときの粘性抵抗により、衝撃吸収時のバネ部材14の振動を減衰させることが可能となる。
また、本実施形態では、図8に示すように、メインフレーム3の前方には、ヘッドパイプ2がメインフレーム3に対して回動しすぎるのを防止するための一対のストッパー17が設けられている。なお、ストッパー17は、本発明の「規制部材」の一例である。また、一対のストッパー17は、ヘッドパイプ2が中心線L1の回りにメインフレーム3に対して時計回りまたは反時計回りに数度(10度未満)の角度で回動すると当接するように形成されている。
また、ヘッドパイプ2の前方には、図1に示すように、前方を照射するヘッドライト18と、ヘッドパイプ2の前方を覆うフロントカウル19とが設けられている。なお、ヘッドライト18は、本発明の「前照灯」の一例である。また、フロントカウル19には、バックミラー20が取り付けられている。また、ヘッドライト18とヘッドパイプ2との間には、ヘッドライト18を支持するライトステー21が配置されている。このライトステー21の上側には、計器類などが取り付けられている。
また、本実施形態では、図2に示すように、ライトステー21は、メインフレーム3に固定されるとともに、ヘッドパイプ2の軸部2aの中心線L1を中心にヘッドパイプ2に対して回動可能なようにヘッドパイプ2の支持部2gに支持されている。これにより、ヘッドパイプ2がメインフレーム3に対して回動する場合にも、ヘッドライト18は、メインフレーム3に対して回動しないので、車体(メインフレーム3)の前方を照射することが可能となる。また、フロントカウル19の下部は、図1に示すように、後方の下方向に延びるとともに、メインフレーム3の図示しない車体カバーに固定されている。
また、メインフレーム3の上側フレーム部3aの下方には、エンジン22が取り付けられている。このエンジン22には、排気管23が取り付けられている。この排気管23は、走行方向に向かって右側に湾曲して後方の下方向へ向かうとともに、マフラー24に連結されている。また、エンジン22の前方の上方向には、エンジン22を冷却するためのラジエータ25が設けられている。
また、メインフレーム3の後部に取り付けられたピボット軸支持部材4には、ピボット軸4aが設けられている。このピボット軸4aにより、リヤアーム26の前端部が上下に揺動可能に支持されている。このリヤアーム26の後端部には、後輪11が回転可能に取り付けられている。つまり、後輪11は、リヤアーム26およびピボット軸支持部材4を介してメインフレーム3に取り付けられている。この後輪11は、旋回時に垂直方向に対して傾斜することが可能なように、進行方向から見て、下面が円弧状の部分を有するいわゆるラウンドタイヤにより形成されている。また、前輪8も、後輪11と同様、ラウンドタイヤにより形成されている。また、メインフレーム3の上側フレーム部3aの上部には、燃料タンク27が配置されている。また、燃料タンク27の後方には、シート28が配置されている。
図10〜図14は、図1に示した一実施形態による自動二輪車の旋回時に、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する場合の動作を説明するための図である。図15は、図1に示した一実施形態の比較例としての従来の自動二輪車の図13に対応する動作を説明するための図である。次に、図2および図10〜図15を参照して、本発明の一実施形態による自動二輪車1および比較例による自動二輪車の旋回時の動作について説明する。
まず、本実施形態による自動二輪車1が旋回する場合には、図10に示す状態から図11に示すように、車体を垂直方向に対して旋回する側に傾斜させる。そして、図12に示すように、地面100に凸部100aが存在する場合に、本実施形態では、前輪8が地面100の凸部100aに沿う方向(矢印A方向)に移動するように、前輪8が取り付けられたヘッドパイプ2が、メインフレーム3(図2参照)に対して回動する。この場合、バネ部材14(図2参照)が撓むことにより、凸部100aに沿う方向(矢印A方向)の衝撃が十分に吸収される。
また、本実施形態による自動二輪車1が、たとえば、左方向に旋回する場合には、図13の(1)に示す状態から車体を垂直方向に対して左側に傾斜させることにより、前輪8および後輪11は、図13の(2)および図14に示す状態になる。そして、左方向の旋回時には、図13の(3)に示すように、前輪8は左方向に舵角θ1が与えられる。また、図14に示した状態では、後輪11と地面100との接点がA1からA2に移動するので、重心Gの荷重方向(矢印B方向)は、中心線L1を通過しなくなる。これにより、重心Gの荷重をF[N]とし、後輪11と地面100との接点A2と重心Gとを結ぶ線Lgから中心線L1の延長線との距離をr[m]とすると、中心線L1の回りに、M=F×r[N・m]のモーメントが発生する。このモーメントにより、メインフレーム3(図2参照)は、外側(左側)に倒れるように中心線L1を中心として回動する。この場合、後輪11は、後方斜め下方向に延びる中心線L1を中心に左側に傾斜(回動)するので、図13の(3)に示すように、車体がねじれることによって後輪11は右方向に多少舵角θ2が与えられる。これにより、前輪8の回転の中心軸C1と後輪11の回転の中心軸C2とが交わる角度を大きくすることが可能となるので、旋回半径を小さくすることができる。その結果、旋回性を向上させることが可能となる。すなわち、後輪11に舵角θ2とキャンバースラストが付加されて旋回半径が小さくなる。
なお、ヘッドパイプがメインフレームに回動不可能に連結されている比較例としての従来の自動二輪車の動作としては、たとえば、左方向に旋回する場合には、図15の(1)に示す状態から車体を垂直方向に対して左側に傾斜させる。これにより、図15の(2)に示す状態になる。そして、左方向の旋回時には、図15の(3)に示すように、前輪8は左方向に舵角θ3が与えられる。また、比較例としての従来の自動二輪車の構造では、ヘッドパイプはメインフレームに回動不可能に連結されているので、後輪11は、前輪8と地面100との接点と、後輪11と地面100との接点とを結ぶ線を中心として回動する。これにより、後輪11の前側と後輪11の後ろ側とは、図15の(3)に示すように、自動二輪車の幅方向に対して同じ位置(舵角が0度の位置)になるので、後輪11の回転の中心軸C12は、走行方向に対して直交する方向になる。このため、前輪8の回転の中心軸C11と後輪11の回転の中心軸C12とが交わる角度は、上記した本発明の一実施形態に比べて小さくなる。これにより、比較例としての従来の自動二輪車では、上記した本発明の一実施形態に比べて旋回半径は大きくなる。
図16は、図1に示した一実施形態による自動二輪車の直進走行時に、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する場合の動作を説明するための図であり、図17は、図1に示した一実施形態の比較例としての従来の自動二輪車の図16に対応する動作を説明するための図である。次に、図1、図2、図16および図17を参照して、本発明の一実施形態による自動二輪車1および比較例による自動二輪車の直進走行時の動作について説明する。
通常、自動二輪車は、たとえば、ある所定速度に達すると前輪が共振する場合がある。この場合、前輪に対して、左右方向に舵角が与えられてハンドルがぶれる。本実施形態は、その舵角を収束させる効果がある。まず、本実施形態による自動二輪車1では、図16の(1)に示す自動二輪車1の直進走行時に、図16の(2)に示すように、何らかの理由で、自動二輪車1の前輪8が進行方向に対して左斜め前方向を向く。このとき、自動二輪車1の重心Gは、慣性力により直進方向(図16の(2)の前側)に荷重がかかる。この場合、左斜め前方向に向いた前輪8に対して後輪11を外側(右側)に回動させようとする力が働く。ここで、自動二輪車1の重心Gは中心線L1(図2参照)の延長線よりも上側に配置されているので、メインフレーム3(図2参照)および後輪11は外側(右側)に倒れるように中心線L1を中心として回動する。この場合、中心線L1は、図1に示すように、ヘッドパイプ2から後方斜め下方向に延びるように配置されているので、その中心線L1の回りをメインフレーム3および後輪11が右側に回動すると、後輪11は、図16の(3)に示すように、進行方向に対して左斜めに舵角θ4が与えられる。なお、この場合の後輪11の左斜め方向の舵角θ4は、前輪8の左斜め方向の舵角θ5よりも小さい。これにより、後輪11の駆動力は、前輪8と地面100との接点の左側を押すように働く。このため、車体には右方向に旋回する力が働くので、図16の(4)に示すように、前輪8は、直進方向を向くとともに、後輪11も直進方向を向いて車体が直進する。但し、図16の(4)の後、前記共振により右方向に舵角が与えられる。右方向へ舵角が与えられた後の動作は前述の左方向へ舵角θ5が与えられた時の動作と同様の動きをして、舵角が収束し安定して直進する。
なお、ヘッドパイプがメインフレームに回動不可能に連結されている比較例としての従来の自動二輪車の動作としては、図17の(1)に示す自動二輪車の直進走行時に、図17の(2)に示すように、たとえば、自動二輪車の前輪8(ヘッドパイプ)が進行方向に対して左斜め前方向を向くと、自動二輪車の重心Gは、慣性力により直進方向(図17の(2)の前側)に荷重がかかる。この場合、左斜め前方向を向いた前輪8に対して後輪11を外側(右側)に傾斜させようとする力が働く。ここで、ヘッドパイプはメインフレームに回動不可能に連結されているので、メインフレームおよび後輪11は、前輪8と地面100との接点および後輪11と地面100との接点を結ぶ線を中心として、外側(右側)に倒れるように回動する。また、このとき、メインフレームはヘッドパイプに回動不可能に連結されているので、前輪8の接地点は、車両センターより左側にずれる。これにより、後輪11の駆動力は、前輪8と地面100との接点の右側を押すように働くので、前輪8は、図17の(2)の状態よりもさらに進行方向に対して左側を向く。このため、車体は、図17の(3)に示すように、さらに右側に倒れようとするので、前輪8には、ジャイロ効果により前輪8にジャイロモーメントが発生する。これにより、前輪8は、図17の(4)に示すように、直進方向を向いた後、図17の(5)に示すように、前輪8は進行方向に対して右斜め前方向を向く。次に、前輪8が進行方向に対して右斜め前方向を向くと、自動二輪車の重心Gは、慣性力により直進方向(図17の(5)の前側)に荷重がかかる。この場合、右斜め前方向を向いた前輪8に対して後輪11を外側(左側)に傾斜させようとする力が働く。ここで、ヘッドパイプはメインフレームに回動不可能に連結されているので、メインフレームおよび後輪11は、前輪8と地面100との接点および後輪11と地面100との接点を結ぶ線を中心として、外側(左側)に倒れるように回動する。また、このとき、メインフレームはヘッドパイプに回動不可能に連結されているので、前輪8の接地点は、車両センターより右側にずれる。これにより、後輪11の駆動力は、前輪8と地面100との接点の左側を押すように働くので、前輪8は、図17の(5)の状態よりもさらに進行方向に対して右側を向く。このため、車体は、図17の(6)に示すように、さらに左側に倒れようとするので、前輪8には、ジャイロ効果により前輪8にジャイロモーメントが発生する。これにより、前輪8は、図17の(7)に示すように、直進方向を向いた後、図17の(2)に示すように、前輪8は進行方向に対して左斜め前方向を向く。このように、従来の自動二輪車では、直進走行時に、何らかの理由で、自動二輪車の前輪8が進行方向に対して左右方向を向いた場合に、上記した本実施形態に比べて前輪8が直進方向に対して左右方向を向きやすくなるとともに、前輪8が進行方向に対して左右方向に大きく振動(共振)する場合がある。
本実施形態では、上記のように、ヘッドパイプ2が前後方向に延びる軸部2aの中心線L1の回りに回動可能に取り付けられるメインフレーム3を設けるとともに、ヘッドパイプ2のメインフレーム3に対する回動時に衝撃を吸収するバネ部材14を前後方向に延びる中心線L1上以外の位置に設けることによって、車体を傾斜させた状態で旋回する際に、前輪8が地面100の凹凸に沿って車体の幅方向に移動するようにヘッドパイプ2をメインフレーム3に対して回動させることができるとともに、その回動時に前後方向に延びる中心線L1上以外の位置に設けられたバネ部材14のねじり力により車体の幅方向(横方向)の衝撃を積極的に吸収することができる。これにより、地面100の凹凸に起因して加わる車体の幅方向(横方向)の衝撃を十分に吸収することができる。
また、本実施形態では、バネ部材14のピロボール14aを、ヘッドパイプ2の支持部2bに取り付けるとともに、バネ部材14の他方端部14fを、メインフレーム3の上側フレーム部3aに取り付けることによって、ヘッドパイプ2がメインフレーム3に対して回動された場合に、容易に、バネ部材14の撓み力により衝撃を十分に吸収することができる。
また、本実施形態では、バネ部材14を中心線L2を中心に回動させることによって、平板形状を有する中央部14gの撓み方向(左右方向)に対して直交する軸に関する断面二次モーメントを変更することができるので、撓み方向(左右方向)に対してバネ定数を変更することができる。
また、本実施形態では、前後方向に延びる軸部2aの中心線L1の延長線を、後輪11と地面100との接点近傍を通過させることによって、ヘッドパイプ2に対してメインフレーム3が回動する場合、後輪11は地面100との接点近傍を中心に回動するので、後輪11が地面100に対して左右方向へ滑るのを抑制することができる。
また、本実施形態では、ヘッドパイプ2とメインフレーム3とを互いに回動可能に支持するアンギュラ軸受10を設けることによって、アンギュラ軸受10により、ヘッドパイプ2をメインフレーム3に対して前後方向に延びる軸部2aの中心線L1の回りにスムーズに回動させることができる。また、アンギュラ軸受10を用いることによって、ヘッドパイプ2とメインフレーム3との連結部分における前後方向に延びる中心線L1に沿った方向(スラスト方向)の剛性およびその前後方向に延びる中心線L1に垂直な方向(ラジアル方向)の剛性の両方を確保することができる。
また、本実施形態では、ヘッドパイプ2がメインフレーム3に対して回動する角度を規制するための一対のストッパー17を設けることによって、ヘッドパイプ2がメインフレーム3に対して回動しすぎるのを防止することができる。
また、本実施形態では、後輪11を支持するメインフレーム3に、エンジン22を取り付けるとともに、後輪11を、旋回時にメインフレーム3およびエンジン22とともに垂直方向に対して傾斜可能なように構成することによって、後輪11は重量物であるエンジン22とともに傾斜されるので、後輪11を傾斜させることにより、車体の重心Gを進行方向に向かって左右方向(車体の幅方向)に移動させやすくすることができる。これにより、旋回しやすくすることができるので、自動二輪車1の旋回性を向上させることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、車両の一例として自動二輪車を示したが、本発明はこれに限らず、ヘッドパイプおよび車体フレームを備えた車両であれば、自転車、三輪車、ATV(All Terrain Vehicle;不整地走行車両)などの他の車両にも適用可能である。
また、上記実施形態では、ヘッドパイプの軸部の中心線L1を後方の下方向に延びるとともに、後輪と地面との接点近傍を通過するように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、ヘッドパイプの軸部の中心線L1を後方の下方向に延びるとともに、後輪と地面との接点近傍を通過しないように構成してもよい。
また、上記実施形態では、バネ部材14の他方端部14fを、その中心軸が、中心線L1と実質的に平行になるように配置した例を示したが、本発明はこれに限らず、図18〜図20に示した本実施形態の変形例による自動二輪車41のように、バネ部材14の他方端部14fを、その中心軸が、ヘッドパイプ42の軸部42aの中心線L41と交差(直交)するように配置してもよい。この変形例による自動二輪車41では、図19に示すように、バネ部材14のピロボール14aは、ヘッドパイプ42の支持部42bに取り付けられるとともに、バネ部材14の他方端部14fは、メインフレーム43の軸挿入部43cの上部に取り付けられる。そして、図9に示したダンパー16と同様の内部構造を有するダンパー56が、バネ部材14の後方に配置される。具体的には、図20に示すように、ダンパー56のシリンダ部56aの取付部56bは、ヘッドパイプ42のダンパー支持部42fに取り付けられるとともに、ダンパー56のピストン軸56cは、メインフレーム43に形成されたピストン軸支持部43aにQ方向に回動可能に取り付けられる。なお、上記変形例による自動二輪車41では、ヘッドパイプ42の中心線L41に対して直交するように延びる部分に沿ってバネ部材14を配置することによって、バネ部材14を配置する部分を省スペース化することが可能である。
また、上記実施形態では、バネ部材の一方端部および他方端部を転がり軸受を用いないでヘッドパイプおよびメインフレームに取り付けた例を示したが、本発明はこれに限らず、バネ部材の一方端部および他方端部を、アンギュラ軸受やテーパーローラ軸受などの転がり軸受を用いてヘッドパイプおよびメインフレームに取り付けてもよい。
また、上記実施形態では、バネ部材の撓みによる応力が発生する中央部を平板形状を有するように形成するとともに、バネ部材を中心線L2を中心として回動することによりバネ部材の撓み方向に対するバネ定数を変更可能にした例について示したが、本発明はこれに限らず、バネ部材の撓みによる応力が発生する中央部を平板形状以外の形状を有するように形成するとともに、バネ部材を中心線L2を中心として回動することによりバネ部材の撓み方向に対するバネ定数を変更可能にしてもよいし、バネ部材の撓み方向に対するバネ定数を変更可能にしなくてもよい。
また、上記実施形態では、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する際のバネ部材の振動を減衰させるための減衰手段の一例として、直線運動するシリンダ式のダンパーを用いたが、本発明はこれに限らず、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する際のバネ部材の振動を減衰させるための減衰手段として、中心線L1と同軸上に円弧運動するロータリダンパーを用いてもよい。また、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する際のバネ部材の振動を減衰させるための部材を設けなくてもよい。
また、上記実施形態では、ヘッドパイプのメインフレームに対する回動時の衝撃を吸収する衝撃吸収部材の一例としてのバネ部材を設けた例を示したが、本発明はこれに限らず、ヘッドパイプのメインフレームに対する回動時の衝撃を吸収する衝撃吸収部材として、バネ部材以外の部材を設けてもよい。
また、上記実施形態では、ヘッドパイプとメインフレームとを互いに回動可能に支持するためにアンギュラ軸受を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、ヘッドパイプとメインフレームとを互いに回動可能に支持するためにテーパーローラ軸受などの他の軸受を用いてもよい。
本発明の一実施形態による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車のヘッドパイプ周辺の側面図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車のバネ部材の構造を説明するための斜視図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車のバネ部材の構造を説明するための斜視図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車のバネ部材の構造を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車のバネ部材の構造を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車のバネ部材の構造を説明するための図である。 図1の矢印P方向から見た図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車のダンパーの断面図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車の旋回時に、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する場合の動作を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車の旋回時に、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する場合の動作を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車の旋回時に、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する場合の動作を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車の旋回時に、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する場合の動作を説明するための図である。 図13の(2)に示した一実施形態による自動二輪車の後輪を前方向から見た正面図である。 図1に示した一実施形態の比較例としての従来の自動二輪車の図13に対応する動作を説明するための図である。 図1に示した一実施形態による自動二輪車の直進走行時に、ヘッドパイプがメインフレームに対して回動する場合の動作を説明するための図である。 図1に示した一実施形態の比較例としての従来の自動二輪車の図16に対応する動作を説明するための図である。 本発明の一実施形態の変形例による自動二輪車の全体構造を示した側面図である。 本発明の一実施形態の変形例による自動二輪車のヘッドパイプ周辺の側面図である。 本発明の一実施形態の変形例による自動二輪車のダンパーの取付構造を説明するための図である。
符号の説明
1 自動二輪車(車両)
2 ヘッドパイプ(前方フレーム)
2a 軸部(第1軸受取付部)
3 メインフレーム(後方フレーム)
3c 軸挿入部(第2軸受取付部)
8 前輪
10 アンギュラ軸受(軸受)
11 後輪
14 バネ部材(衝撃吸収部材)
14f 他方端部
14g 中央部(平板形状部)
16 ダンパー(減衰手段)
17 ストッパー(規制部材)
18 ヘッドライト(前照灯)
22 エンジン
100 地面
L1 中心線L1(軸線)

Claims (16)

  1. 前輪を支持する前方フレームと、
    後輪を支持するとともに、前記前方フレームが前後方向に延びる軸線の回りに回動可能に取り付けられる後方フレームと、
    前記前方フレームの前記後方フレームに対する回動時に衝撃を吸収するとともに、前記前後方向に延びる軸線上以外の位置に配置される衝撃吸収部材とを備え
    前記衝撃吸収部材は、前記前方フレームと前記後方フレームとの間で、かつ、前記前後方向に延びる軸線上以外の位置に配置されるバネ部材を含み、前記バネ部材は、撓み方向に対してバネ定数が変更可能に設けられており、前記バネ部材は、前記撓み方向に対する前記バネ部材の角度を変更することにより、前記バネ定数が変更されるように構成されている、車両。
  2. 前記バネ部材の中心線は、前記軸線に沿って実質的に平行に配置される、請求項に記載の車両。
  3. 前記バネ部材の中心線は、前記軸線に対して交差するように配置される、請求項に記載の車両。
  4. 前記バネ部材の撓みによる応力が発生する部分は、平板形状部を有する、請求項に記載の車両。
  5. 前記バネ部材は、前記撓み方向に対する前記平板形状部の角度を変更することにより、前記バネ定数が変更される、請求項に記載の車両。
  6. 前記バネ部材の一方端部は、前記前方フレームに取り付けられており、
    前記バネ部材の他方端部は、前記後方フレームに取り付けられている、請求項に記載の車両。
  7. 前記前方フレームの前記後方フレームに対する回動を減衰させるための減衰手段をさらに備える、請求項1に記載の車両。
  8. 前記前後方向に延びる軸線の延長線は、前記後輪と地面との接点近傍を通過する、請求項1に記載の車両。
  9. 前記前方フレームと前記後方フレームとの間に配置され、前記前方フレームと前記後方フレームとを互いに回動可能に支持する軸受をさらに備える、請求項1に記載の車両。
  10. 前記軸受は、アンギュラ軸受である、請求項に記載の車両。
  11. 前記前方フレームは、ヘッドパイプを含み、
    前記ヘッドパイプは、前記ヘッドパイプから後方に突出するように形成され、前記前後方向に延びる軸線上に回動中心を有するとともに、前記アンギュラ軸受が取り付けられる外周面を有する凸状の第1軸受取付部を含み、
    前記後方フレームは、前記ヘッドパイプの凸状の第1軸受取付部に対向するように配置され、前記アンギュラ軸受が取り付けられる内周面を有する凹状の第2軸受取付部を含む、請求項1に記載の車両。
  12. 前記前後方向に延びる軸線の延長線上以外の部分に重心が位置する、請求項1に記載の車両。
  13. 前記前後方向に延びる軸線は、前記前方フレームの後方の下方向に延びる、請求項1に記載の車両。
  14. 前記前方フレームが前記後方フレームに対して回動する角度を規制するための規制部材をさらに備える、請求項1に記載の車両。
  15. 前記前方フレームの前方に配置される前照灯をさらに備え、
    前記前照灯は、前記後方フレームに固定されている、請求項1に記載の車両。
  16. 前記後輪を支持する後方フレームには、エンジンが取り付けられており、
    前記後輪は、旋回時に前記後方フレームおよび前記エンジンとともに垂直方向に対して傾斜可能なように構成されている、請求項1に記載の車両。
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