JP4784834B2 - データ処理装置及びデータ処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、データ処理装置及びデータ処理方法に関し、特に、例えば、周波数誤差の推定の精度と範囲を向上させることができるようにするデータ処理装置及びデータ処理方法に関する。
例えば、BS(Broadcasting Satellite)ディジタル放送を行う送信装置では、搬送波が、送信対象のデータで、ディジタル変調され、すなわち、例えば、BPSK(Binary PSK(Phase Shift Keying)),QPSK(Quadrature PSK)、又は8PSK等でディジタル変調され、その結果得られる変調信号が送信される。
また、BSディジタル放送では、フレームと呼ばれる単位で、データが送信される。
フレームは、その先頭から、ユニークなデータW1のシンボル、TMCC(Transmission Multiplexing Configuration Control)のシンボル、ユニークなデータW2又はW3のシンボル、主信号のシンボルとバースト信号のシンボルとのセットが順次配置されて構成される。
データW1,W2、及びW3のシンボルは、ユニークで既知のシンボル(既知シンボル)であり、BSディジタル放送を受信する受信装置において、同期(フレーム同期)を確立するのに用いられる。
TMCCは、変調信号における主信号の変調方式や符号化方式等を含む制御情報である。
主信号は、画像データをMPEG(Moving Picture Experts Group)符号化した符号化データ等の、送信すべき本来の情報である。
バースト信号のシンボルは、フレーム周期のPRBS(Pseudo Random Bit/Binary Sequence)系列であり、既知シンボルである。バースト信号のシンボルは、受信装置において、低C/N(Carrier to Noise Ratio)であっても、同期(搬送波同期)を確立することができるように、フレームに、間欠的に配置される。
すなわち、受信装置では、変調信号に、搬送波に相当する信号(以下、適宜、搬送波相当信号という)を乗算することにより、変調信号を、搬送波と同相のI成分と、搬送波と直交するQ成分とからなるベースバンドの復調信号に復調するが、受信装置で用いられる搬送波相当信号と、変調信号を送信してくる送信装置で用いられる搬送波との間には、一般に、誤差があり、その誤差に起因して、受信装置で得られる復調信号のシンボルは、I成分を表すI軸と、Q成分を表すQ軸とで規定されるIQ平面において回転する。
受信装置では、以上のような復調信号のシンボルの回転を補償するために、搬送波同期が確立される。
搬送波同期を確立する場合において、シンボルが、IQ平面上の信号点どうしの距離が比較的近いQPSK変調、又は8PSK変調をされているときには、C/Nが低いと、搬送波同期を確立することが困難になることがある。
そこで、変調信号には、既知シンボルで、しかも、IQ平面上での信号点どうしの距離が遠いBPSK変調がされたバースト信号のシンボルが、間欠的に配置され、このバースト信号のシンボルにより、C/Nが低くても、受信装置において、搬送波同期を確立することができるようになっている。
ここで、ディジタル変調を含む変調では、搬送波を、送信の対象のデータにしたがって変調することにより、変調信号が得られるのであるが、本明細書では、説明の便宜上、搬送波を、送信の対象のデータにしたがって変調することを、送信の対象のデータを変調するともいう。
上述したように、受信装置において、変調信号の復調に用いられる搬送波相当信号と、変調信号を送信してくる送信装置で用いられる搬送波との間には、一般に、誤差があり、この誤差、すなわち、受信装置の搬送波相当信号の、送信装置の搬送波に対する誤差には、周波数誤差と位相誤差とがある。
受信装置では、既知シンボルを用いて周波数誤差が推定(検出)され、その推定値に基づいて、周波数誤差が補正される。
周波数誤差を推定する推定アルゴリズムとしては、L&R(M. Luise and R. Reggiannini)アルゴリズム(L&R検出器)がある(例えば、非特許文献1を参照)。
L&Rアルゴリズムでは、送信装置から送信されてくる変調信号をベースバンドの信号に変換することにより得られる、I成分とQ成分とからなるアナログの復調信号r(t)が、式(1)で表される。
Figure 0004784834
・・・(1)
ここで、式(1)において、tは、時刻を表し、r(t)は、復調信号を表す。また、eは、ネイピア数(Napier's constant)を表し、jは、虚数単位(imaginary unit)を表す。さらに、πは、円周率を、vは、周波数誤差を、θは、位相誤差を、それぞれ表す。また、kは、サンプリングの時刻(サンプル点)を表し、c(k)は、kサンプル目の、送信対象のデータ(シンボル)を表す。さらに、g(t)は、送信装置でかけられる波形整形フィルタ(の係数)を、τは、時間のジッタを、w(t)は、ノイズを表す。
受信装置では、例えば、復調信号r(t)が、受信フィルタ(マッチフィルタ)g(-t)でフィルタリングされることにより波形整形され、さらに、シンボルの周期に等しい時間Tごとにサンプリング(A/D(Analog/Digital)変換)され、ディジタル信号の受信データy(k)とされる。この受信データy(k)は、式(2)で表される。
Figure 0004784834
・・・(2)
ここで、式(2)において、n(k)は、ノイズを表す。
いま、式(2)で表される受信データy(k)を、既知シンボルの系列である既知シンボル系列の受信データであるとし、1の既知シンボル系列が、L0個のシンボルから構成されることとする。なお、L0を、既知シンボル系列長という。
また、1の既知シンボル系列の、先頭からk+1番目(k=0,1,・・・,L0)の既知シンボルは、c(k)で表され、その既知シンボルc(k)に対応する受信データが、y(k)で表されることとする。
さらに、既知シンボルc(k)の複素共役を、c*(k)と表すこととすると、c(k)c*(k)は1であるから、受信データy(k)と、既知シンボルc(k)の複素共役c*(k)とを乗算することにより、既知シンボルc(k)に対する受信データy(k)の誤差(以下、適宜、シンボル誤差という)z(k)が、式(3)のように求められる。
Figure 0004784834
・・・(3)
ここで、式(3)において、n'(k)は、n(k)c*(k)である。
また、ラグがmの、シンボル誤差z(k)の自己相関を、R(m)と表すこととすると、自己相関R(m)は、式(4)で表される。
Figure 0004784834
・・・(4)
ここで、式(4)において、z*(m)は、シンボル誤差z(m)の複素共役であり、n''(m)は、式(3)のn'(k)が関係するノイズ成分を表す。また、ラグmは、1,2,・・・,Nの値をとり、Nは、ラグの最大値(最大ラグ)で、既知シンボル系列長L0より小さい整数である。
1の既知シンボル系列について、複数のラグの自己相関R(m)、すなわち、ラグmが1,2,・・・,Nの自己相関R(1),R(2),・・・,R(N)の総和(以下、適宜、自己相関和ともいう)ΣR(m)は、式(5)で近似することができる。
Figure 0004784834
・・・(5)
ここで、式(5)では、ノイズ成分n''(m)の平均を、0に近似している。
式(5)の、mを1からNに変化させてのej2πmvTのサメーションであるΣej2πmvTは、式x0+x1+・・・+xN=(xN+1-1)/(x-1)を利用して、式(6)で表すことができる。
Figure 0004784834
・・・(6)
式(5)に、式(6)を代入することにより、式(5)の自己相関和ΣR(m)は、式(7)で表される。
Figure 0004784834
・・・(7)
したがって、実軸を横軸とするとともに、虚軸を縦軸とする複素平面(complex plane)において、自己相関和ΣR(m)を表す点と原点とを結ぶ線分が、実軸となす角度(偏角 (argument) )を、arg[ΣR(m)]と表すこととすると、周波数誤差vは、式(7)の両辺のarg[]をとることにより、式(8)にしたがって求めることができる。
Figure 0004784834
・・・(8)
なお、図1に示すような不確定性をなくすため、式(7)右辺のsin(πNvT)/sin(πvT)は、正である必要があり、そのためには、式(9)が成立する必要がある。
Figure 0004784834
・・・(9)
式(9)から、式(8)によって求めることができる周波数誤差vの範囲は、式(10)で表される範囲となる。
Figure 0004784834
・・・(10)
図2は、以上のようなL&Rアルゴリズムにより周波数誤差を推定する、BSディジタル放送の、従来の受信装置の一例の構成を示している。
受信装置では、変調信号が復調されることにより、式(1)で表されるベースバンドの復調信号r(t)に変換され、その復調信号r(t)が、マッチフィルタ1に供給される。
マッチフィルタ1では、復調信号r(t)がフィルタリングされることにより波形整形され、A/D変換部2に出力される。A/D変換部2は、マッチフィルタ1の出力をサンプリングし、式(2)で表される受信データy(k)を出力する。
A/D変換部2が出力する受信データy(k)は、周波数誤差検出装置3に供給される。
周波数誤差検出装置3は、誤差演算部11、相関演算部12、及び周波数誤差演算部13から構成され、L&Rアルゴリズムにより周波数誤差を推定する。
すなわち、誤差演算部11は、演算部21から構成され、演算部21は、A/D変換部2が出力する受信データy(k)のうちの、既知シンボルc(k)の受信データy(k)と、既知シンボルc(k)の複素共役c*(k)とを乗算することにより、式(3)で表されるシンボル誤差z(k)を求め、相関演算部12に供給する。
相関演算部12は、N個の相関部311,312,・・・,31Nと、演算部32とから構成される。
相関部31mは、式(4)にしたがい、既知シンボル系列について、演算部21から供給されるシンボル誤差z(k)の、ラグがmの自己相関R(m)を求め、演算部32に供給する。
演算部32は、N個の相関部311ないし31Nそれぞれから供給される自己相関R(1)ないしR(N)の総和を求め、その結果得られる、式(5)の自己相関和ΣR(m)を、周波数誤差演算部13に供給する。
周波数誤差演算部13は、演算部32からの自己相関和ΣR(m)を用い、式(8)にしたがって、周波数誤差の推定値vを求めて出力する。
受信装置では、以上のようにして得られる周波数誤差の推定値vに基づき、周波数誤差を補正するAFC(Automatic Frequency Control)が行われる。
なお、遅延検波をして、大まかな周波数偏差を推定し、この周波数偏差に基づいて、受信信号の周波数偏差を補償した後、その補償後の受信信号に対し、再度、遅延検波を行うことにより、精度の高い周波数偏差の推定を行うAFC装置がある(例えば、特許文献1を参照)。
特許第3230567号 Umberto Mengali, Aldo N. D'Andrea, "Synchronization Techniques for Digital Receivers (Applications of Communications Theory) ", Plenum Pub Corp (1997/11)
上述したL&Rアルゴリズムは、フィードフォワード型であり、また、周波数誤差が大きくなるに連れ、受信フィルタであるマッチフィルタ1(図2)において、受信信号r(t)が減衰し、歪みが生じる。その結果、周波数誤差の推定の精度が劣化することがある。
また、L&Rアルゴリズムでは、周波数誤差vを推定する範囲が、式(10)で表される範囲に制限される。
すなわち、L&Rアルゴリズムでは、最大ラグNが大である場合には、既知シンボル系列において、遠く離れている既知シンボルに対するシンボル誤差z(k)どうしの自己相関を用いて、周波数誤差の推定値vが求められるため、ノイズやマルチパスが存在する悪い環境でも、周波数誤差を高精度で推定することができる。しかしながら、最大ラグNが大である場合には、式(10)により、周波数誤差の推定の範囲が狭くなる。
一方、最大ラグNを小とすることにより、周波数誤差の推定の範囲を広くすることができるが、その反面、推定の精度が劣化する。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、周波数誤差の推定の精度と範囲を向上させることができるようにするものである。
本発明の一側面のデータ処理装置は、搬送波をディジタル変調した変調信号をベースバンドの信号に変換することにより得られる、前記搬送波と同相のI成分と、前記搬送波と直交するQ成分とからなる受信データを処理するデータ処理装置であり、既知のシンボルである既知シンボルに対する前記受信データの誤差であるシンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を、前記複数のラグのうちの最大のラグである最大ラグを小から大に変化させて求め、その自己相関和から、前記搬送波に対する周波数誤差の推定値を求める周波数誤差検出手段と、前記周波数誤差の推定値の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、前記周波数誤差の最終的な推定値として出力する累積加算手段とを備える。
本発明の一側面のデータ処理方法は、搬送波をディジタル変調した変調信号をベースバンドの信号に変換することにより得られる、前記搬送波と同相のI成分と、前記搬送波と直交するQ成分とからなる受信データを処理するデータ処理方法であり、既知のシンボルである既知シンボルに対する前記受信データの誤差であるシンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を、前記複数のラグのうちの最大のラグである最大ラグを小から大に変化させて求め、その自己相関和から、前記搬送波に対する周波数誤差の推定値を求め、前記周波数誤差の推定値の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、前記周波数誤差の最終的な推定値として出力するステップを含む。
以上のような本発明の一側面においては、既知のシンボルである既知シンボルに対する前記受信データの誤差であるシンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和が、前記複数のラグのうちの最大のラグである最大ラグを小から大に変化させて求められ、その自己相関和から、前記搬送波に対する周波数誤差の推定値が求められる。そして、前記周波数誤差の推定値の累積加算が行われ、その累積加算により得られる累積加算値が、前記周波数誤差の最終的な推定値として出力される。
本発明の一側面によれば、周波数誤差を推定することができ、特に、周波数誤差の推定の精度と範囲を向上させることができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書又は図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書又は図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書又は図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面のデータ処理装置は、
搬送波をディジタル変調した変調信号をベースバンドの信号に変換することにより得られる、前記搬送波と同相のI成分と、前記搬送波と直交するQ成分とからなる受信データを処理するデータ処理装置(例えば、図3の受信装置)であり、
既知のシンボルである既知シンボルに対する前記受信データの誤差であるシンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を、前記複数のラグのうちの最大のラグである最大ラグを小から大に変化させて求め、その自己相関和から、前記搬送波に対する周波数誤差の推定値を求める周波数誤差検出手段(例えば、図9の周波数誤差検出装置150や、図15の周波数誤差検出装置200)と、
前記周波数誤差の推定値の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、前記周波数誤差の最終的な推定値として出力する累積加算手段(例えば、図9や図15の累積加算装置154)と
を備える。
一側面のデータ処理装置には、
前記周波数誤差の最終的な推定値に基づいて、周波数誤差を補正する周波数補正手段(例えば、図9や図15の周波数補正部103)をさらに設けることができる。
前記周波数誤差検出手段には、
既知シンボルの前記受信データと、前記既知シンボルの複素共役とを乗算することにより、前記既知シンボルに対する前記受信データのシンボル誤差を求める誤差演算手段(例えば、図13の誤差演算部181)と、
既知シンボルの系列である既知シンボル系列について、前記シンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を求める相関演算手段(例えば、図13の相関演算部182)と、
複数の既知シンボル系列それぞれについて、前記複数のラグの自己相関和から、前記周波数誤差の第1の推定値を求める周波数誤差演算手段(例えば、図13の周波数誤差演算部183)と、
複数の既知シンボル系列それぞれについて求められた周波数誤差の第1の推定値を平均化することにより、前記周波数誤差の第2の推定値を求める推定値平均化手段(例えば、図13の平均部184)と
を設け、
前記累積加算手段は、前記周波数誤差の第2の推定値の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、前記周波数誤差の最終的な推定値として出力することができる。
前記相関演算手段には、
前記シンボル誤差の所定のラグの自己相関を求める複数の相関部(例えば、図13の相関部1851ないし185N)と、
前記複数の相関部で求められた自己相関を加算することにより、既知シンボル系列についての、前記複数のラグの自己相関和を求める演算部(例えば、図13の演算部186)と
を設け、
一側面のデータ処理装置には、
前記複数の相関部のうちの、前記演算部での加算の対象とする自己相関を求める相関部を指定する制御手段(例えば、図9の制御装置158)をさらに設けることができる。
前記周波数誤差検出手段には、
既知シンボルの前記受信データと、前記既知シンボルの複素共役とを乗算することにより、前記既知シンボルに対する前記受信データのシンボル誤差を求める誤差演算手段(例えば、図14の誤差演算部191)と、
既知シンボルの系列である既知シンボル系列について、前記シンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を求める相関演算手段(例えば、図14の相関演算部192)と、
複数の既知シンボル系列それぞれについて求められた、前記複数のラグの自己相関和を平均化し、平均自己相関和を求める自己相関和平均化手段(例えば、図14の平均部193)と、
前記平均自己相関和から、前記周波数誤差の推定値を求める周波数誤差演算手段(例えば、図14の周波数誤差演算部194)と
を設けることができる。
前記相関演算手段には、
前記シンボル誤差の所定のラグの自己相関を求める複数の相関部(例えば、図14の相関部1951ないし195N)と、
前記複数の相関部で求められた自己相関を加算することにより、既知シンボル系列についての、前記複数のラグの自己相関和を求める演算部(例えば、図14の演算部196)と
を設け、
一側面のデータ処理装置には、
前記複数の相関部のうちの、前記演算部での加算の対象とする自己相関を求める相関部を指定する制御手段(例えば、図9の制御装置158)をさらに設けることができる。
本発明の一側面のデータ処理装置は、
搬送波をディジタル変調した変調信号をベースバンドの信号に変換することにより得られる、前記搬送波と同相のI成分と、前記搬送波と直交するQ成分とからなる受信データを処理するデータ処理方法であり、
既知のシンボルである既知シンボルに対する前記受信データの誤差であるシンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を、前記複数のラグのうちの最大のラグである最大ラグを小から大に変化させて求め、その自己相関和から、前記搬送波に対する周波数誤差の推定値を求め(例えば、図12のステップS43)、
前記周波数誤差の推定値の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、前記周波数誤差の最終的な推定値として出力する(例えば、図12のステップS44)
ステップを含む。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図3は、本発明を適用した受信装置の一実施の形態の構成例を示している。
図3において、受信装置は、アンテナ101,A/D変換部102、周波数補正部103、クロック同期部104、受信フィルタ105、等化部106、位相同期部107、位相補正部108、誤り訂正部109、及び周波数同期部110等から構成される。
アンテナ101は、例えば、BSディジタル放送の放送波を受信し、IF(Intermediate Frequency)信号となった変調信号、すなわち、BSディジタル放送を行う放送局において、搬送波をディジタル変調した変調信号のIF信号を、A/D変換部102に供給する。
A/D変換部102は、アンテナ101からの変調信号をA/D変換し、周波数補正部103に供給する。
周波数補正部103は、A/D変換部102からの変調信号に、BSディジタル放送の送信装置で用いられる搬送波に相当する搬送波相当信号を乗算することにより、変調信号を、I成分とQ成分とからなるベースバンドの復調信号に変換し、クロック同期部104に供給する。ここで、周波数補正部103がクロック同期部104に供給する復調信号が、前述の式(1)の復調信号r(t)のディジタル値(サンプル値)に相当する。
また、周波数補正部103には、周波数同期部110から、搬送波相当信号の、BSディジタル放送の送信装置で用いられる搬送波に対する周波数誤差の推定値vが供給される。周波数補正部103は、周波数同期部110からの周波数誤差の推定値vに基づき、搬送波相当信号の、送信装置で用いられる搬送波に対する周波数誤差を補正する。
クロック同期部104は、周波数補正部103からの復調信号に基づき、フレーム同期等をとり、受信フィルタ105に供給する。
受信フィルタ105は、前述の図2のマッチフィルタ1に相当し、クロック同期部104からの復調信号をフィルタリングすることにより、復調信号を波形整形し、その結果得られる受信データを、等化部106及び周波数同期部110に供給する。
ここで、受信フィルタ105が等化部106及び周波数同期部110に供給する受信データが、前述の式(2)の受信データy(k)に相当する。
等化部106は、受信フィルタ105からの受信データを対象に等化処理を行い、位相同期部107、及び位相補正部108に供給する。
位相同期部107は、受信データとしてのシンボル系列を構成するシンボルのIQ平面上の信号点の、そのシンボルの本来の信号点に対する位相誤差を推定し、その結果得られる位相誤差の推定値を、位相補正部108に供給する。
位相補正部108は、位相同期部107からの位相誤差の推定値に基づき、等化部106からの受信データとしてのシンボル系列を構成するシンボルの位相誤差を補正し、誤り訂正部109に供給する。
誤り訂正部109は、位相補正部108からの受信データに対して、ビタビ復号、及びリードソロモン復号等の誤り訂正処理(FEC(Forward Error Correction))を施し、その結果得られるFECデータを出力する。このFECデータは、例えば、図示せぬMPEGのデコーダに供給されてデコードされる。
一方、周波数同期部110には、上述したように、受信フィルタ105から、前述の式(2)で表される受信データy(k)が供給される。
周波数同期部110は、周波数誤差を検出する周波数誤差検出機能を有し、受信フィルタ105からの受信データy(k)を用いて、搬送波相当信号の、BSディジタル放送の送信装置で用いられる搬送波に対する周波数誤差を推定し、その結果得られる推定値vを、周波数補正部103に供給する。
上述したように、周波数補正部103では、周波数同期部110からの周波数誤差の推定値vに基づき、その推定値vだけ、周波数誤差の補正が行われる。
なお、図3において、周波数補正部103、クロック同期部104、受信フィルタ105、及び周波数同期部110が、AFC装置を構成している。
次に、図4は、図3の周波数同期部110の第1の構成例を示している。
なお、図中、図2の周波数誤差検出装置3と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は適宜省略する。すなわち、図4の周波数同期部110は、誤差演算部11、相関演算部12、及び周波数誤差演算部13を有する点で、図2の周波数誤差検出装置3と共通し、平均部121及び制御部122をさらに有する点で、図2の周波数誤差検出装置3と相違する。
平均部121は、周波数誤差演算部13から供給される周波数誤差の第1の推定値を平均化することにより、周波数誤差の第2の推定値を求め、周波数補正部103(図3)に供給する。
制御部122は、相関演算部12に対して、最大ラグD(≦N)を表す最大ラグ情報を供給することにより、相関演算部12が有するN個の相関部311ないし31Nのうちの、演算部32での加算の対象となる自己相関、すなわち、式(5)左辺の総和(サメーション)の対象となる自己相関R(m)を求める相関部311ないし31Dを指定する。
また、制御部122は、平均部121に対して、平均化の対象とする第1の推定値の個数である平均数Pを表す平均数情報を供給することにより、その平均数P、すなわち、平均化の対象とする第1の推定値の個数を指定する。
次に、図5を参照して、図4の周波数同期部110の処理について説明する。
図5は、式(2)で表される受信データy(k)の時系列を示している。
受信データy(k)には、図5に示すように、複数の既知シンボル系列が含まれる。いま、受信データy(k)におけるi番目の既知シンボル系列を、第i既知シンボル系列ということとするとともに、第i既知シンボル系列(の受信データ)の、式(3)で表されるシンボル誤差z(k)の、ラグがmの自己相関を、Ri(m)と表すこととすると、第i既知シンボル系列について求められる自己相関Ri(m)は、式(11)で表される。
Figure 0004784834
・・・(11)
ここで、式(11)において、Dは、制御部122(図4)が最大ラグ情報によって指定する最大ラグを表し、既知シンボル系列長L0未満の整数(L0-1以下の整数)である。なお、図4において、相関演算部12を構成する相関部311ないし31Nの数Nは、例えば、取り得る値の最大値であるL0-1であるとする。
また、式(11)において、Pは、制御部122が平均数情報によって指定する平均数を表す。
図4において、相関演算部12では、制御部122からの最大ラグ情報によって指定される最大ラグDだけの個数の相関部311ないし31Dにおいて、それぞれ、第i既知シンボル系列についての、ラグmが1ないしDの自己相関Ri(1)ないしRi(D)が求められ、演算部32において、その自己相関Ri(1)ないしRi(D)の総和である自己相関和ΣRi(m)(=Ri(1)+Ri(2)+・・・+Ri(D))が求められる。
相関演算部12は、第i既知シンボル系列についての自己相関和ΣRi(m)を求めると、その自己相関和ΣRi(m)を、周波数誤差演算部13に供給する。
周波数誤差演算部13は、相関演算部12から供給される、第i既知シンボル系列についての自己相関和ΣRi(m)から、式(8)にしたがい、周波数誤差の推定値を求め、平均部121に供給する。
ここで、周波数誤差演算部13は、第i既知シンボル系列についての自己相関和ΣRi(m)から、式(8)にしたがって求める周波数誤差の推定値を、第1の推定値といい、viと表す。
平均部121は、周波数誤差演算部13から供給される周波数誤差の第1の推定値viを一時記憶し、制御部122からの平均数情報が表す平均数Pだけの第1の推定値v1,v2,・・・,vPを記憶すると、そのP個の第1の推定値v1,v2,・・・,vP、つまり、P個の既知シンボル系列それぞれについて求められた周波数誤差の第1の推定値v1,v2,・・・,vPを、式v=(v1+v2+・・・+vP)/Pにしたがって平均化することにより、周波数補正部103(図3)での補正に用いられる、周波数誤差の推定値vを求める。
ここで、平均部121において、P個の既知シンボル系列それぞれについて求められた周波数誤差の第1の推定値v1ないしvPを平均化することにより求められる周波数誤差の推定値vを、第2の推定値という。
第2の推定値vは、結局、式(12)にしたがって求められることになる。
Figure 0004784834
・・・(12)
次に、図6のフローチャートを参照して、図4の周波数同期部110の処理について、さらに説明する。
制御部122は、最大ラグ情報を相関演算部12に供給するとともに、平均数情報を平均部121に供給する。
ここで、最大ラグ情報が表す最大ラグD、及び平均数情報が表す平均数Pは、例えば、ユーザの操作や、C/N、誤り訂正部109(図3)で得られるFECデータの誤り率等に応じて決定することができる。すなわち、例えば、C/NやFECデータの誤り率が悪い場合には、最大ラグD、及び平均数Pを大とすることができ、逆に、C/NやFECデータの誤り率が良い場合には、最大ラグD、及び平均数Pを小とすることができる。
ステップS11において、誤差演算部11は、受信フィルタ105(図3)から供給される式(2)の、既知シンボルc(k)の受信データy(k)と、既知シンボルc(k)の複素共役c*(k)とを乗算することにより、式(3)のシンボル誤差z(k)を求め、処理は、ステップS12に進む。
ステップS12では、相関演算部12は、誤差演算部11からのシンボル誤差z(k)を用い、制御部122からの最大ラグ情報によって指定される最大ラグDだけの個数の相関部311ないし31Dにおいて、それぞれ、既知シンボル系列についての、ラグmが1ないしDの自己相関Ri(1)ないしRi(D)を求める。さらに、ステップS12では、相関演算部12は、演算部32において、相関部311ないし31Dでそれぞれ求められた自己相関Ri(1)ないしRi(D)の総和である自己相関和ΣRi(m)を求め、周波数誤差演算部13に供給する。
なお、相関演算部12は、P個の既知シンボル系列である第1既知シンボル系列ないし第P既知シンボル系列それぞれについての自己相関和ΣR1(m)ないしΣRP(m)を求め、周波数誤差演算部13に供給する。
ステップS12の後、処理は、ステップS13に進み、周波数誤差演算部13は、相関演算部12から供給される、P個の第1既知シンボル系列ないし第P既知シンボル系列それぞれについて求められた自己相関和ΣR1(m)ないしΣRP(m)から、式(8)にしたがい、P個の周波数誤差の第1の推定値v1ないしvPを求め、平均部121に供給して、処理は、ステップS14に進む。
ステップS14では、平均部121は、周波数誤差演算部13から供給されるP個の周波数誤差の第1の推定値v1ないしvPを、式v=(v1+v2+・・・+vP)/Pにしたがって平均化することにより、周波数誤差の第2の推定値vを求めて、周波数補正部103に供給する。
以上のように、複数であるP個の既知シンボル系列それぞれについて求められた周波数誤差の第1の推定値v1ないしvPを平均化することにより、周波数誤差の第2の推定値vを求めるので、既知シンボル系列長L0が長い既知シンボル系列を用いて求めた周波数誤差の推定値と等価な第2の推定値vを求めることができ、したがって、既知シンボル系列長L0が制限されていても、周波数誤差の推定の精度を向上させることができる。また、周波数誤差の推定の結果のばらつきを抑制することができる。
次に、図7は、図3の周波数同期部110の第2の構成例を示している。
なお、図中、図2の周波数誤差検出装置3と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は適宜省略する。すなわち、図7の周波数同期部110は、誤差演算部11、及び相関演算部12を有する点で、図2の周波数誤差検出装置3と共通し、平均部131、及び制御部133をさらに有する点、並びに、周波数誤差演算部13に代えて周波数誤差演算部132が設けられている点で、図2の周波数誤差検出装置3と相違する。
平均部131は、周波数誤差演算部13から供給される自己相関和を、制御部133から供給される平均数情報が表す平均数Pによって指定される個数だけ平均化することにより、平均自己相関和を求めて、周波数誤差演算部132に供給する。
周波数誤差演算部132は、自己相関和に代えて、平均部131から供給される平均自己相関和を用いて、周波数誤差の推定値vを求め、周波数補正部103(図3)に供給する。
制御部133は、図4の制御部122と同様に、相関演算部12に対して、最大ラグD(≦N)を表す最大ラグ情報を供給することにより、相関演算部12が有するN個の相関部311ないし31Nのうちの、演算部32での加算の対象となる自己相関、すなわち、式(5)左辺の総和(サメーション)の対象となる自己相関R(m)を求める相関部311ないし31Dを指定する。
また、制御部133は、平均部131に対して、平均化の対象とする自己相関和の個数である平均数Pを表す平均数情報を供給することにより、平均数P、すなわち、平均化の対象とする自己相関和の個数を指定する。
以上のように構成される周波数同期部110では、相関演算部12が、図4で説明した場合と同様に、制御部133からの最大ラグ情報によって指定される最大ラグDだけの個数の相関部311ないし31Dにおいて、上述の式(11)にしたがい、それぞれ、第i既知シンボル系列についての、ラグmが1ないしDの自己相関Ri(1)ないしRi(D)が求められ、演算部32において、その自己相関Ri(1)ないしRi(D)の総和である自己相関和ΣRi(m)が求められる。
相関演算部12は、第i既知シンボル系列についての自己相関和ΣRi(m)を求めると、その自己相関和ΣRi(m)を、平均部131に供給する。
平均部131は、相関演算部12から供給される自己相関和ΣRi(m)を一時記憶し、制御部133からの平均数情報が表す平均数Pだけの自己相関和ΣR1(m),ΣR2(m),・・・,ΣRP(m)を記憶すると、そのP個の自己相関和ΣR1(m),ΣR2(m),・・・,ΣRP(m)、つまり、P個の既知シンボル系列それぞれについて求められた自己相関和ΣR1(m),ΣR2(m),・・・,ΣRP(m)を、式R=(ΣR1(m),ΣR2(m),・・・,ΣRP(m))/Pにしたがって平均化することにより、平均自己相関和Rを求めて、周波数誤差演算部132に供給する。
周波数誤差演算部132は、1つの既知シンボル系列についての自己相関和ΣR(m)に代えて、平均部131から供給される平均自己相関和Rを用い、式(8)にしたがって、周波数誤差の推定値vを求める。
したがって、図7の周波数同期部110では、周波数誤差の推定値vが、式(13)にしたがって求められる。
Figure 0004784834
・・・(13)
次に、図8のフローチャートを参照して、図7の周波数同期部110の処理について説明する。
制御部133は、最大ラグ情報を相関演算部12に供給するとともに、平均数情報を平均部131に供給する。
ここで、最大ラグ情報が表す最大ラグD、及び平均数情報が表す平均数Pは、図6の場合と同様に、ユーザの操作や、C/N、誤り訂正部109(図3)で得られるFECデータの誤り率等に応じて決定することができる。
ステップS21において、誤差演算部11は、受信フィルタ105(図3)から供給される式(2)の、既知シンボルc(k)の受信データy(k)と、既知シンボルc(k)の複素共役c*(k)とを乗算することにより、式(3)のシンボル誤差z(k)を求め、処理は、ステップS22に進む。
ステップS22では、相関演算部12は、誤差演算部11からのシンボル誤差z(k)を用い、制御部133からの最大ラグ情報によって指定される最大ラグDだけの個数の相関部311ないし31Dにおいて、それぞれ、既知シンボル系列についての、ラグmが1ないしDの自己相関Ri(1)ないしRi(D)を求める。さらに、ステップS22では、相関演算部12は、演算部32において、相関部311ないし31Dでそれぞれ求められた自己相関Ri(1)ないしRi(D)の総和である自己相関和ΣRi(m)を求め、平均部131に供給する。
なお、相関演算部12は、P個の既知シンボル系列である第1既知シンボル系列ないし第P既知シンボル系列それぞれについての自己相関和ΣR1(m)ないしΣRP(m)を求め、平均部131に供給する。
ステップS22の後、処理は、ステップS23に進み、平均部131は、相関演算部12から供給される、P個の第1既知シンボル系列ないし第P既知シンボル系列それぞれについて求められた、P個の自己相関和ΣR1(m)ないしΣRP(m)を、式R=(ΣR1(m),ΣR2(m),・・・,ΣRP(m))/Pにしたがって平均化することにより、平均自己相関和Rを求め、周波数誤差演算部132に供給して、処理は、ステップS24に進む。
ステップS24では、周波数誤差演算部132は、平均部131からの平均自己相関和Rから、周波数誤差の推定値vを求め、すなわち、自己相関和ΣR(m)に代えて、平均自己相関和Rを用いて、式(8)を計算することにより、周波数誤差の推定値vを求め、周波数補正部103に供給する。
以上のように、複数であるP個の既知シンボル系列それぞれについて求められた自己相関和ΣR1(m)ないしΣRP(m)を平均化することにより、平均自己相関和Rを求め、さらに、その平均自己相関和Rから、周波数誤差の推定値vを求めるので、図4の場合と同様に、既知シンボル系列長L0が長い既知シンボル系列を用いて求めた周波数誤差の推定値と等価な周波数誤差の推定値vを求めることができ、したがって、既知シンボル系列長L0が制限されていても、周波数誤差の推定の精度を向上させることができる。また、周波数誤差の推定の結果のばらつきを抑制することができる。
次に、図9は、図3の周波数同期部110の第3の構成例を示している。
図9では、周波数同期部110は、周波数誤差検出装置150、累積加算装置154、及び、制御装置158から構成されている。
周波数誤差検出装置150は、スイッチ151、Q個の検出部1521ないし152Q、及びスイッチ153から構成され、式(3)のシンボル誤差z(k)の、複数のラグの自己相関R(m)の総和である自己相関和ΣR(m)を、複数のラグのうちの最大ラグDを小から大に変化させて求め、その自己相関和ΣR(m)から、周波数誤差の推定値vを求めて、累積加算装置154に供給する。
すなわち、スイッチ151は、制御装置158の制御にしたがって、Q個の検出部1521ないし152Qのうちの、1の検出部152q(q=1,2,・・・,Q)を選択し、その検出部152qに、受信フィルタ105から供給される受信データy(k)を供給する。
検出部152qは、スイッチ151から供給される、既知シンボル系列の受信データy(k)から、例えば、L&Rアルゴリズムにより、周波数誤差の推定値v(q)を求めて出力する。
スイッチ153は、制御装置158の制御にしたがって、Q個の検出部1521ないし152Qのうちの、スイッチ151が選択するのと同一の1の検出部152qを選択し、その検出部152qが出力する周波数誤差の推定値v(q)を、累積加算装置154に供給する。
累積加算装置154は、演算部155、セレクタ156、及び記憶部157から構成され、周波数誤差検出装置150から供給される周波数誤差の推定値v(q)の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、周波数誤差の最終的な推定値vとして出力する。
すなわち、演算部155は、記憶部157の記憶値vmemに、周波数誤差検出装置150から供給される周波数誤差の推定値v(q)を加算し、その結果得られる加算値vmem+v(q)をセレクタ156に供給する。
セレクタ156には、演算部155から加算値vmem+v(q)が供給される他、記憶部157から記憶値vmemが供給されるようになっている。セレクタ156は、制御装置158の制御にしたがい、演算部155からの加算値vmem+v(q)、又は、記憶部157からの記憶値vmemを選択し、周波数誤差の最終的な推定値vとして、記憶部157と、周波数補正部103とに供給する。
記憶部157は、初期値を0として、セレクタ156から供給される周波数誤差の最終的な推定値vを、記憶値vmemとして、上書きの形で記憶する。
制御装置158は、周波数誤差検出装置150を構成するスイッチ151及び153を制御する。また、制御装置158は、周波数誤差検出装置150を構成する検出部1521ないし152Qを制御する。さらに、制御装置158は、累積加算装置154を構成するセレクタ156を制御する。
以上のように構成される周波数同期部110では、制御装置158は、周波数誤差検出装置150の検出部1521から検出部152Qを順次選択するように、スイッチ151及び153を制御し、これにより、周波数誤差検出装置150から累積加算装置154には、検出部1521ないし検出部152Qで順次得られる周波数誤差の推定値v(1),v(2),・・・,v(Q)が、順次供給される。
また、制御装置158は、周波数誤差検出装置150の検出部1521から検出部152Qを順次選択するように、スイッチ151及び153を制御している間は、演算部155の加算値vmem+v(q)を選択するように、セレクタ156を制御し、検出部152Qで求められた周波数誤差の推定値v(Q)と記憶部157の記憶値vmemとを加算した加算値vmem+v(q)を選択した後は、記憶部157の記憶値vmemを選択するように、セレクタ156を制御する。
したがって、制御装置158は、まず、検出部1521を選択するように、スイッチ151及び153を制御する。この場合、検出部1521において、周波数誤差の推定値v(1)が求められ、演算部155に供給される。
また、演算部155には、記憶部157の記憶値vmemが供給されるが、制御装置158は、検出部1521を選択するように、スイッチ151及び153を制御するとき、記憶部157の記憶値vmemを、初期値である0に初期化する。したがって、いまの場合、演算部155では、記憶部157の記憶値vmemである0に、検出部1521で求められた周波数誤差の推定値v(1)が加算され、その加算値vmem+v(1)=v(1)が、周波数誤差の最終的な推定値vとして、セレクタ156を介して、記憶部157と周波数補正部103に供給される。
そして、記憶部157では、その周波数誤差の最終的な推定値v=v(1)が、記憶値vmemとして記憶される。
その後、制御装置158は、検出部1522を選択するように、スイッチ151及び153を制御する。この場合、検出部1522において、周波数誤差の推定値v(2)が求められ、演算部155に供給される。
また、演算部155には、記憶部157の記憶値vmem=v(1)が供給される。演算部155では、記憶部157の記憶値vmemに、検出部1522で求められた周波数誤差の推定値v(2)が加算され、その加算値vmem+v(2)=v(1)+v(2)、すなわち、周波数誤差の推定値v(1)及びv(2)の累積加算値が、周波数誤差の最終的な推定値vとして、セレクタ156を介して、記憶部157と周波数補正部103に供給される。
そして、記憶部157では、その周波数誤差の最終的な推定値v=v(1)+v(2)が、記憶値vmemとして記憶される。
その後、制御装置158は、検出部1523を選択するように、スイッチ151及び153を制御する。この場合、検出部1523において、周波数誤差の推定値v(3)が求められ、演算部155に供給される。
また、演算部155には、記憶部157の記憶値vmem=v(1)+v(2)が供給される。演算部155では、記憶部157の記憶値vmemに、検出部1523で求められた周波数誤差の推定値v(3)が加算され、その加算値vmem+v(3)=v(1)+v(2)+v(3)、すなわち、周波数誤差の推定値v(1),v(2),v(3)の累積加算値が、周波数誤差の最終的な推定値vとして、セレクタ156を介して、記憶部157と周波数補正部103に供給される。
以下、同様にして、累積加算装置154では、周波数誤差の推定値v(1),v(2),・・・,v(Q)が、順次、累積加算される。
そして、周波数誤差の推定値v(1),v(2),・・・,v(Q)のすべての累積加算をした累積加算値v(1)+v(2)+・・・+v(Q)が、周波数誤差の最終的な推定値vとして、セレクタ156を介して、記憶部157と周波数補正部103に供給され、記憶部157において、その周波数誤差の最終的な推定値v=v(1)+v(2)+・・・+v(Q)が、記憶値vmemとして記憶されると、制御装置158は、記憶部157の記憶値vmemを選択するように、セレクタ156を制御する。
セレクタ156は、制御装置158の制御にしたがい、記憶部157の記憶値vmem=v(1)+v(2)+・・・+v(Q)を選択し、周波数誤差の最終的な推定値vとして、記憶部157と周波数補正部103に供給する。
記憶部157は、セレクタ156からの周波数誤差の最終的な推定値v=v(1)+v(2)+・・・+v(Q)を、記憶値vmemとして記憶し、したがって、以降は、記憶部157の記憶値vmem=v(1)+v(2)+・・・+v(Q)が、周波数誤差の最終的な推定値vとして、周波数補正部103に供給される。
図10は、図9の検出部152qの第1の構成例を示している。
検出部152qは、誤差演算部171、相関演算部172、及び周波数誤差演算部173から構成され、上述したように、スイッチ151(図9)から供給される、既知シンボル系列の受信データy(k)から、L&Rアルゴリズムにより、周波数誤差の推定値v(q)を求めて出力する。
すなわち、誤差演算部171は、図2の誤差演算部11と同様に、スイッチ151からの既知シンボルc(k)の受信データy(k)と、既知シンボルc(k)の複素共役c*(k)とを乗算することにより、式(3)で表されるシンボル誤差z(k)を求め、相関演算部172に供給する。
相関演算部172は、N個の相関部1741,1742,・・・,174Nと、演算部175とから構成され、図2の相関演算部12と同様に、誤差演算部171からのシンボル誤差z(k)を用い、式(5)の自己相関和ΣR(m)を求めて、周波数誤差演算部173に供給する。
すなわち、相関部174mは、式(4)にしたがい、既知シンボル系列について、誤差演算部171から供給されるシンボル誤差z(k)の、ラグがmの自己相関R(m)を求め、演算部175に供給する。
なお、図9の制御装置158は、相関演算部172に対して、最大ラグDq(≦N)を表す最大ラグ情報を供給するようになっており、これにより、N個の相関部1741ないし174Nのうちの、演算部175での加算の対象となる自己相関、すなわち、式(5)左辺の総和(サメーション)の対象となる自己相関R(m)を求める相関部1741ないし174Dqを指定する。
相関演算部172では、N個の相関部1741ないし174Nのうちの、制御装置158からの最大ラグ情報が表す最大ラグDqの数の相関部1741ないし174Dqにおいて、それぞれ、自己相関R(1),R(2),・・・,R(Dq)を求め、演算部175に供給する。
演算部175は、N個の相関部1741ないし174Dqそれぞれから供給される自己相関R(1)ないしR(Dq)の総和である、式(5)の自己相関和ΣR(m)を求め、周波数誤差演算部173に供給する。
周波数誤差演算部173は、演算部175からの自己相関和ΣR(m)を用い、式(8)にしたがって、周波数誤差の推定値v(q)を求めて出力する。
次に、図11を参照して、図9の周波数同期部110の処理について説明する。
なお、ここでは、説明を簡単にするために、周波数誤差検出装置150が、2つの検出部1521及び1522から構成されることとする。
図11は、周波数誤差検出装置150を構成する検出部1521と1522のSカーブ、すなわち、周波数誤差の推定特性を示している。
図11において、LRは、理想的な周波数誤差の推定特性を、L1は、検出部1521の周波数誤差の推定特性を、L2は、検出部1522の周波数誤差の推定特性を、それぞれ表している。
ここで、図11において、横軸は、周波数誤差の真値を表し、縦軸は、周波数誤差の真値に対して推定される、周波数誤差の推定値を示している。
制御装置158は、上述したように、検出部152q(図10)を構成する相関演算部172に対して、最大ラグDq(≦N)を表す最大ラグ情報を供給するが、最大ラグD1,D2,・・・,DQは、式D1<D2<・・・<DQを満たすようになっている。
ここで、L&Rアルゴリズムでは、前述したように、最大ラグDqが大である場合には、既知シンボル系列において、遠く離れている既知シンボルに対するシンボル誤差z(k)どうしの自己相関を用いて、周波数誤差の推定値vが求められるため、ノイズやマルチパスが存在する悪い環境でも、周波数誤差を高精度で推定することができる。しかしながら、最大ラグDqが大である場合には、前述の式(10)において最大ラグを表すNが大となるから、周波数誤差の推定の範囲が狭くなる。
一方、最大ラグDqを小とすることにより、周波数誤差の推定の範囲を広くすることができるが、その反面、推定の精度が劣化する。
したがって、周波数誤差検出装置150が、2つの検出部1521と1522で構成される場合において、式D1<D2の関係がある最大ラグD1を表す最大ラグ情報が検出部1521に供給されるとともに、最大ラグD2を表す最大ラグ情報が検出部1522に供給されると、検出部1521では、図11に示すように、推定の範囲が広いが、推定の精度が、理想的な推定特性LRに比較して劣化している推定特性L1にしたがった周波数誤差の推定値v(1)が求められる。
一方、検出部1522では、図11に示すように、推定の範囲が狭いが、推定の精度が、理想的な推定特性LRに近い推定特性L2にしたがった周波数誤差の推定値v(2)が求められる。
上述したように、周波数誤差検出装置150では、式(3)のシンボル誤差z(k)の、複数のラグの自己相関R(m)の総和である自己相関和ΣR(m)を、複数のラグのうちの最大ラグDを小から大に変化させて求め、その自己相関和ΣR(m)から、周波数誤差の推定値vを求めて、累積加算装置154に供給する。そして、累積加算装置154では、周波数誤差検出装置150から供給される周波数誤差の推定値v(q)の累積加算が行われ、その累積加算により得られる累積加算値が、周波数誤差の最終的な推定値vとして出力される。
したがって、周波数誤差検出装置150では、まず、検出部1521において、最大ラグDとして、小さい値D1を用いて、自己相関和ΣR(m)が求められ、その自己相関和ΣR(m)から、推定の精度は悪いが、推定の範囲が広い推定特性L1にしたがった周波数誤差の推定値v(1)が求められる。
そして、周波数補正部103では、周波数誤差の推定値v(1)を、周波数誤差の最終的な推定値として、その推定値に基づいて、周波数誤差の補正が行われる。
上述したように、周波数誤差の推定値v(1)は、精度が悪いので、周波数誤差の推定値v(1)に基づく周波数誤差の補正を行うだけでは、図11に示すように、ある程度の周波数誤差△vR1が残留する。
その後、周波数誤差検出装置150では、検出部1522において、最大ラグDとして、大きな値D2を用いて、自己相関和ΣR(m)が求められ、その自己相関和ΣR(m)から、推定の範囲は狭いが、推定の精度が高い推定特性L2にしたがった周波数誤差の推定値v(2)が求められる。
すなわち、検出部1522において求められる周波数誤差の推定値v(2)は、推定の範囲は狭いが、推定の精度が高いので、図11に示すように、周波数誤差の推定値v(1)に基づく周波数誤差の補正を行った後に残留する周波数誤差△vR1を、精度良く表す値となる。
そして、累積加算装置154では、先に周波数誤差の補正に用いられた周波数誤差の最終的な推定値としての周波数誤差の推定値v(1)に、検出部1522において求められた周波数誤差の推定値v(2)が累積加算され、周波数補正部103では、その累積加算値v(1)+v(2)を、周波数誤差の最終的な推定値として、その推定値に基づいて、周波数誤差の補正が行われる。
以上のように、図9の周波数同期部110では、周波数誤差検出装置150において、シンボル誤差z(k)の、複数のラグの自己相関R(m)の総和である自己相関和ΣR(m)を、複数のラグのうちの最大ラグDを小から大に変化させて求め、その自己相関和ΣR(m)から、周波数誤差の推定値vを求める。さらに、累積加算装置154において、周波数誤差検出装置150で求められた周波数誤差の推定値v(q)の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、周波数誤差の最終的な推定値vとして出力する。したがって、周波数誤差の推定の精度と範囲を向上させることができる。
その結果、例えば、受信フィルタ105(図9)において、受信データy(k)の歪みが生じている場合や、受信環境が劣悪な場合のように、大きな周波数誤差が生じる場合であっても、その周波数誤差を、正確に補正することができる。
次に、図12のフローチャートを参照して、図9の周波数同期部110の処理について、さらに説明する。
ステップS41において、制御装置158は、周波数誤差検出装置150に設定するパラメータとして、例えば、最大ラグD1,D2,・・・,DQを、式D1<D2<・・・<DQを満たすように決定し、その最大ラグDqを表す最大ラグ情報を、検出部152qに供給して、処理は、ステップS42に進む。
ステップS42では、制御装置158は、周波数誤差の推定値v(q)を求める検出部152qを指定するための変数qを1に初期化して、処理は、ステップS43に進む。
ステップS43では、制御装置158は、検出部152qを選択するように、スイッチ151及び153を制御し、これにより、受信データy(k)が、受信フィルタ105から、スイッチ151を介して、検出部152qに供給される。
検出部152qは、受信フィルタ105からスイッチ151を介して供給される、既知シンボル系列の受信データy(k)を用い、シンボル誤差z(k)の、最大ラグをDqとする複数のラグの自己相関R(m)の総和である自己相関和ΣR(m)(=R(1)+R(2)+・・・+R(Dq))を求め、その自己相関和ΣR(m)から、式(8)にしたがい、周波数誤差の推定値v(q)を求める。そして、検出部152qは、周波数誤差の推定値v(q)を、累積加算装置154に供給して、処理は、ステップS43からステップS44に進む。
ステップS44では、累積加算装置154において、演算部155が、記憶部157の記憶値vmemと、検出部152qからの周波数誤差の推定値v(q)とを加算し、その結果得られる加算値vmem+v(q)を、セレクタ156に供給して、処理は、ステップS45に進む。
ステップS45では、制御装置158が、変数qが、検出部1521ないし152Qの総数Qより大きいかどうかを判定する。
ステップS45において、変数qが、総数Qより大きくないと判定された場合、処理は、ステップS46に進み、制御装置158は、演算部155で求められた加算値vmem+v(q)を選択するように、セレクタ156を制御する。
セレクタ156は、制御装置158の制御にしたがい、演算部155で求められた加算値vmem+v(q)を選択し、周波数誤差の最終的な推定値vとして、記憶部157と周波数補正部103に供給する。記憶部157は、セレクタ156からの周波数誤差の最終的な推定値vを、記憶値vmemとして新たに記憶する。
その後、処理は、ステップS46からステップS47に進み、制御装置158は、変数qを1だけインクリメントして、処理は、ステップS43に戻り、次の既知シンボル系列の受信データy(k)を対象として、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS45において、変数qが、総数Qより大きいと判定された場合、処理は、ステップS48に進み、制御装置158は、記憶部157の記憶値vmemを選択するように、セレクタ156を制御する。
セレクタ156は、制御装置158の制御にしたがい、記憶部157の記憶値vmemを選択し、周波数誤差の最終的な推定値vとして、記憶部157と周波数補正部103に供給する。記憶部157は、セレクタ156からの周波数誤差の最終的な推定値vを、記憶値vmemとして新たに記憶する。
その後、処理は、ステップS48に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
次に、図13は、図9の検出部152qの第2の構成例を示している。
図13では、検出部152qは、誤差演算部181、相関演算部182、周波数誤差演算部183、及び平均部184から構成され、図4の場合と同様にして、周波数誤差の推定値v(q)を求めて出力する。
すなわち、図13において、誤差演算部181、相関演算部182、周波数誤差演算部183、及び平均部184は、それぞれ、図4の誤差演算部11、相関演算部12、周波数誤差演算部13、及び平均部121と同様の処理を行う。
具体的には、誤差演算部181は、受信フィルタ105(図9)から供給される式(2)の、既知シンボルc(k)の受信データy(k)と、既知シンボルc(k)の複素共役c*(k)とを乗算することにより、式(3)のシンボル誤差z(k)を求め、相関演算部182に供給する。
相関演算部182は、N個の相関部1851,1852,・・・,185Nと、演算部186とから構成され、図2の相関演算部12と同様に、誤差演算部181からのシンボル誤差z(k)を用い、式(11)の自己相関和ΣRi(m)を求めて、周波数誤差演算部183に供給する。
すなわち、相関部185mは、式(11)にしたがい、既知シンボル系列について、誤差演算部181から供給されるシンボル誤差z(k)の、ラグがmの自己相関Ri(m)を求め、演算部186に供給する。
なお、図9の制御装置158は、相関演算部182に対して、最大ラグDq(≦N)を表す最大ラグ情報を供給するようになっており、これにより、N個の相関部1851ないし185Nのうちの、演算部186での加算の対象となる自己相関、すなわち、式(12)右辺の総和(サメーション)の対象となる自己相関Ri(m)を求める相関部1851ないし185Dqを指定する。
相関演算部182では、N個の相関部1851ないし185Nのうちの、制御装置158からの最大ラグ情報が表す最大ラグDqの数の相関部1851ないし185Dqにおいて、それぞれ、ラグmが1,2,・・・,Dqの自己相関Ri(1),Ri(2),・・・,Ri(Dq)を求め、演算部186に供給する。
演算部186は、N個の相関部1851ないし185Dqそれぞれから供給される自己相関Ri(1)ないしRi(Dq)の総和である、式(12)の自己相関和ΣRi(m)を求め、周波数誤差演算部183に供給する。
周波数誤差演算部183は、相関演算部182の演算部186から供給される自己相関和ΣRi(m)から、式(8)にしたがい、周波数誤差の第1の推定値viを求め、平均部184に供給する。
そして、相関演算部182において、P個の既知シンボル系列である第1既知シンボル系列ないし第P既知シンボル系列それぞれについての自己相関和ΣR1(m)ないしΣRP(m)が求められ、さらに、周波数誤差演算部183において、P個の第1既知シンボル系列ないし第P既知シンボル系列それぞれについて求められた自己相関和ΣR1(m)ないしΣRP(m)から、式(8)にしたがい、P個の周波数誤差の第1の推定値v1ないしvPが求められると、平均部184は、そのP個の周波数誤差の第1の推定値v1ないしvPを、式v(q)=(v1+v2+・・・+vP)/Pにしたがって平均化することにより、周波数誤差の第2の推定値v(q)を求めて、累積加算装置154(図9)に供給する。
なお、図9の制御装置158は、平均部184に対して、平均数Pを表す平均数情報を供給するようになっており、これにより、平均化の対象とする第1の推定値の個数である平均数Pを指定する。
以上のように、図9の周波数同期部110において、シンボル誤差の、複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を、複数のラグのうちの最大ラグを小から大に変化させて求め、その自己相関和から、周波数誤差の推定値v(q)を求めて、その推定値v(q)の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、周波数誤差の最終的な推定値として出力する場合において、複数であるP個の既知シンボル系列それぞれについて求められた周波数誤差の第1の推定値v1ないしvPを平均化して、累積加算の対象となる周波数誤差の第2の推定値v(q)を求めることにより、周波数誤差の推定の精度を、より向上させることができる。
次に、図14は、図9の検出部152qの第3の構成例を示している。
図14では、検出部152qは、誤差演算部191、相関演算部192、平均部193、及び周波数誤差演算部194から構成され、図7の場合と同様にして、周波数誤差の推定値v(q)を求めて出力する。
すなわち、図14において、誤差演算部191、相関演算部192、平均部193、及び周波数誤差演算部194は、それぞれ、図7の誤差演算部11、相関演算部12、平均部131、及び周波数誤差演算部132と同様の処理を行う。
具体的には、誤差演算部191は、受信フィルタ105(図9)から供給される式(2)の、既知シンボルc(k)の受信データy(k)と、既知シンボルc(k)の複素共役c*(k)とを乗算することにより、式(3)のシンボル誤差z(k)を求め、相関演算部192に供給する。
相関演算部192は、N個の相関部1951,1952,・・・,195Nと、演算部196とから構成され、図2の相関演算部12と同様に、誤差演算部191からのシンボル誤差z(k)を用い、式(11)の自己相関和ΣRi(m)を求めて、平均部193に供給する。
すなわち、相関部195mは、式(11)にしたがい、既知シンボル系列について、誤差演算部191から供給されるシンボル誤差z(k)の、ラグがmの自己相関Ri(m)を求め、演算部196に供給する。
なお、図9の制御装置158は、相関演算部192に対して、最大ラグDq(≦N)を表す最大ラグ情報を供給するようになっており、これにより、N個の相関部1951ないし195Nのうちの、演算部196での加算の対象となる自己相関、すなわち、式(13)右辺の総和(サメーション)の対象となる自己相関Ri(m)を求める相関部1951ないし195Dqを指定する。
相関演算部192では、N個の相関部1951ないし195Nのうちの、制御装置158からの最大ラグ情報が表す最大ラグDqの数の相関部1951ないし195Dqにおいて、それぞれ、ラグmが1,2,・・・,Dqの自己相関Ri(1),Ri(2),・・・,Ri(Dq)を求め、演算部196に供給する。
演算部196は、N個の相関部1951ないし195Dqそれぞれから供給される自己相関Ri(1)ないしRi(Dq)の総和である、式(13)の自己相関和ΣRi(m)を求める。
相関演算部192は、以上のようにして、第i既知シンボル系列についての自己相関和ΣRi(m)を求めると、その自己相関和ΣRi(m)を、平均部193に供給する。
平均部193には、相関演算部192から自己相関和ΣRi(m)が供給される他、制御装置158(図9)から、平均数Pを表す平均数情報が供給される。
平均部193は、相関演算部192から、平均数情報が表す平均数Pだけの自己相関、すなわち、P個の第1既知シンボル系列ないし第P既知シンボル系列それぞれについて求められた自己相関和ΣR1(m),ΣR2(m),・・・,ΣRP(m)が供給されると、そのP個の自己相関和ΣR1(m),ΣR2(m),・・・,ΣRP(m)を、式R=(ΣR1(m)+ΣR2(m)+・・・+ΣRP(m))/Pにしたがって平均化することにより、平均自己相関和Rを求めて、周波数誤差演算部194に供給する。
周波数誤差演算部194は、1つの既知シンボル系列についての自己相関和ΣR(m)に代えて、平均部193から供給される平均自己相関和Rを用い、式(8)にしたがって、周波数誤差の推定値v(q)を求め、すなわち、式(13)で表される推定値v(q)を求め、累積加算装置154(図9)に供給する。
以上のように、図9の周波数同期部110において、シンボル誤差の、複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を、複数のラグのうちの最大ラグを小から大に変化させて求め、その自己相関和から、周波数誤差の推定値v(q)を求めて、その推定値v(q)の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、周波数誤差の最終的な推定値として出力する場合において、複数であるP個の既知シンボル系列それぞれについて求められた自己相関和ΣR1(m)ないしΣRP(m)を平均化することにより、平均自己相関和Rを求め、さらに、その平均自己相関和Rから、周波数誤差の推定値v(q)を求めることにより、周波数誤差の推定の精度を、より向上させることができる。
次に、図15は、図3の周波数同期部110の第4の構成例を示している。
なお、図中、図9の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
すなわち、図15の周波数同期部110は、累積加算装置154を有する点で、図9の場合と共通するが、周波数誤差検出装置150と制御装置158に代えて、それぞれ、周波数誤差検出装置200と制御装置202が設けられている点で、図9の場合と相違する。
周波数誤差検出装置200は、1つの検出部201から構成される。検出部201は、例えば、図9の検出部152qと同様に、図10や、図13、図14に示したように構成され、制御装置202の制御にしたがって、受信フィルタ105から供給される受信データy(k)から、周波数誤差の推定値v(q)を求め、累積加算装置154に供給する。
制御装置202は、図9の制御装置158と同様に、累積加算装置154を制御する他、最大ラグDqと平均数Pを適宜変更し、その最大ラグDqを表す最大ラグ情報と、平均数Pを表す平均数情報を、周波数誤差検出装置200の検出部201に供給することにより、検出部201を制御する。
次に、図16のフローチャートを参照して、図15の周波数同期部110の処理について説明する。
なお、ここでは、検出部201が、例えば、図10に示したように構成されることとする。
ステップS61において、制御装置202は、変数qを1に初期化して、処理は、ステップS62に進む。
ステップS62において、制御装置202は、周波数誤差検出装置200の検出部201に設定するパラメータとして、例えば、最大ラグDqを、式D1<D2<・・・<DQを満たすように決定し、その最大ラグDqを表す最大ラグ情報を、検出部201に供給する。
ここで、検出部201が、例えば、図13や図14に示したように構成される場合には、制御装置202は、周波数誤差検出装置200の検出部201に設定するパラメータとして、最大ラグ情報の他、平均数Pを表す平均数情報を、検出部201に供給する。
その後、処理は、ステップS62からステップS63に進み、周波数誤差検出装置200の検出部201は、受信フィルタ105から供給される、既知シンボル系列の受信データy(k)を用い、シンボル誤差z(k)を求め、そのシンボル誤差z(k)の、最大ラグmを制御装置202からの最大ラグ情報が表す最大ラグDqとする、Dq個の自己相関R(1),R(2),・・・,R(Dq)を求める。さらに、ステップS63では、検出部201は、Dq個の自己相関R(1)ないしR(Dq)の総和である自己相関和ΣR(m)を求め、その自己相関和ΣR(m)から、式(8)にしたがい、周波数誤差の推定値v(q)を求める。そして、検出部201は、周波数誤差の推定値v(q)を、累積加算装置154に供給して、処理は、ステップS63からステップS64に進む。
ステップS64では、累積加算装置154において、演算部155が、記憶部157の記憶値vmemと、検出部201からの周波数誤差の推定値v(q)とを加算し、その結果得られる加算値vmem+v(q)を、セレクタ156に供給して、処理は、ステップS65に進む。
ステップS65では、制御装置202が、変数qが、所定の値Qより大きいかどうかを判定する。ここで、所定の値Qとしては、図9の周波数同期部110の周波数誤差検出装置150を構成する検出部1521ないし152Qの総数Qに相当する値が、あらかじめ設定される。
ステップS65において、変数qが、所定の値Qより大きくないと判定された場合、処理は、ステップS66に進み、制御装置202は、演算部155で求められた加算値vmem+v(q)を選択するように、セレクタ156を制御する。
セレクタ156は、制御装置202の制御にしたがい、演算部155で求められた加算値vmem+v(q)を選択し、周波数誤差の最終的な推定値vとして、記憶部157と周波数補正部103に供給する。記憶部157は、セレクタ156からの周波数誤差の最終的な推定値vを、記憶値vmemとして新たに記憶する。
その後、処理は、ステップS66からステップS67に進み、制御装置202は、変数qを1だけインクリメントして、処理は、ステップS63に戻り、次の既知シンボル系列の受信データy(k)を対象として、以下、同様の処理が繰り返される。
また、ステップS65において、変数qが、所定の値Qより大きいと判定された場合、処理は、ステップS68に進み、制御装置202は、記憶部157の記憶値vmemを選択するように、セレクタ156を制御する。
セレクタ156は、制御装置202の制御にしたがい、記憶部157の記憶値vmemを選択し、周波数誤差の最終的な推定値vとして、記憶部157と周波数補正部103に供給する。記憶部157は、セレクタ156からの周波数誤差の最終的な推定値vを、記憶値vmemとして新たに記憶する。
その後、処理は、ステップS68に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
以上のように、検出部201に、最大ラグ情報を、適宜供給して、その最大ラグ情報が表す値Dqを最大ラグとする自己相関の自己相関和を求めさせる場合には、周波数誤差検出装置200を、1つの検出部201で構成することができ、装置の規模、及び消費電力を削減することができる。
なお、制御部122(図4)は、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等を有するマイクロコンピュータで構成し、制御部122が行う処理は、マイクロコンピュータにプログラムを実行させることで行わせることができる。制御部133(図7)、制御装置158(図9)、及び制御装置202(図15)についても同様である。
マイクロコンピュータに実行させるプログラムは、そのマイクロコンピュータを構成するメモリにあらかじめインストールしておくことができる。
また、マイクロコンピュータに実行させるプログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に記録し、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
さらに、プログラムは、インターネットその他のネットワークを経由してダウンロードすることができる。
以上、本発明を、BS放送を受信する受信装置に適用した場合について説明したが、本発明は、その他、例えば、搬送波をディジタル変調した変調信号を受信する受信装置等に適用することができる。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
周波数誤差を求める際の不確定性を示す図である。 従来の受信装置の一例の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した受信装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 周波数同期部110の第1の構成例を示すブロック図である。 受信データの時系列を示す図である。 周波数同期部110の処理を説明するフローチャートである。 周波数同期部110の第2の構成例を示すブロック図である。 周波数同期部110の処理を説明するフローチャートである。 周波数同期部110の第3の構成例を示すブロック図である。 検出部152qの第1の構成例を示すブロック図である。 周波数誤差の推定特性を示す図である。 周波数同期部110の処理を説明するフローチャートである。 検出部152qの第2の構成例を示すブロック図である。 検出部152qの第3の構成例を示すブロック図である。 周波数同期部110の第4の構成例を示すブロック図である。 周波数同期部110の処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
11 誤差演算部, 12 相関演算部, 13 周波数誤差演算部, 311ないし31N 相関部, 32 演算部, 101 アンテナ, 102 A/D変換部, 103 周波数補正部, 104 クロック同期部, 105 受信フィルタ, 106 等化部, 107 位相同期部, 108 位相補正部, 109 誤り訂正部, 110 周波数同期部, 121 平均部, 122 制御部, 131 平均部, 132 周波数誤差演算部, 133 制御部, 150 周波数誤差検出装置, 151 スイッチ, 1521ないし152Q 検出部, 153 スイッチ, 154 累積加算装置, 155 演算部, 156 セレクタ, 157 記憶部, 158 制御装置, 171 誤差演算部, 172 相関演算部, 173 周波数誤差演算部, 1741ないし174N 相関部, 175 演算部, 181 誤差演算部, 182 相関演算部, 183 周波数誤差演算部, 184 平均部, 1851ないし185N 相関部, 186 演算部, 191 誤差演算部, 192 相関演算部, 193 平均部, 194 周波数誤差演算部, 1951ないし195N 相関部, 196 演算部, 200 周波数誤差検出装置, 201 検出部, 202 制御装置

Claims (7)

  1. 搬送波をディジタル変調した変調信号をベースバンドの信号に変換することにより得られる、前記搬送波と同相のI成分と、前記搬送波と直交するQ成分とからなる受信データを処理するデータ処理装置において、
    既知のシンボルである既知シンボルに対する前記受信データの誤差であるシンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を、前記複数のラグのうちの最大のラグである最大ラグを小から大に変化させて求め、その自己相関和から、前記搬送波に対する周波数誤差の推定値を求める周波数誤差検出手段と、
    前記周波数誤差の推定値の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、前記周波数誤差の最終的な推定値として出力する累積加算手段と
    を備えるデータ処理装置。
  2. 前記周波数誤差の最終的な推定値に基づいて、周波数誤差を補正する周波数補正手段をさらに備える
    請求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 前記周波数誤差検出手段は、
    既知シンボルの前記受信データと、前記既知シンボルの複素共役とを乗算することにより、前記既知シンボルに対する前記受信データのシンボル誤差を求める誤差演算手段と、
    既知シンボルの系列である既知シンボル系列について、前記シンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を求める相関演算手段と、
    複数の既知シンボル系列それぞれについて、前記複数のラグの自己相関和から、前記周波数誤差の第1の推定値を求める周波数誤差演算手段と、
    複数の既知シンボル系列それぞれについて求められた周波数誤差の第1の推定値を平均化することにより、前記周波数誤差の第2の推定値を求める推定値平均化手段と
    を有し、
    前記累積加算手段は、前記周波数誤差の第2の推定値の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、前記周波数誤差の最終的な推定値として出力する
    請求項1に記載のデータ処理装置。
  4. 前記相関演算手段は、
    前記シンボル誤差の所定のラグの自己相関を求める複数の相関部と、
    前記複数の相関部で求められた自己相関を加算することにより、既知シンボル系列についての、前記複数のラグの自己相関和を求める演算部と
    を有し、
    前記複数の相関部のうちの、前記演算部での加算の対象とする自己相関を求める相関部を指定する制御手段をさらに備える
    請求項3に記載のデータ処理装置。
  5. 前記周波数誤差検出手段は、
    既知シンボルの前記受信データと、前記既知シンボルの複素共役とを乗算することにより、前記既知シンボルに対する前記受信データのシンボル誤差を求める誤差演算手段と、
    既知シンボルの系列である既知シンボル系列について、前記シンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を求める相関演算手段と、
    複数の既知シンボル系列それぞれについて求められた、前記複数のラグの自己相関和を平均化し、平均自己相関和を求める自己相関和平均化手段と、
    前記平均自己相関和から、前記周波数誤差の推定値を求める周波数誤差演算手段と
    を有する
    請求項1に記載のデータ処理装置。
  6. 前記相関演算手段は、
    前記シンボル誤差の所定のラグの自己相関を求める複数の相関部と、
    前記複数の相関部で求められた自己相関を加算することにより、既知シンボル系列についての、前記複数のラグの自己相関和を求める演算部と
    を有し、
    前記複数の相関部のうちの、前記演算部での加算の対象とする自己相関を求める相関部を指定する制御手段をさらに備える
    請求項5に記載のデータ処理装置。
  7. 搬送波をディジタル変調した変調信号をベースバンドの信号に変換することにより得られる、前記搬送波と同相のI成分と、前記搬送波と直交するQ成分とからなる受信データを処理するデータ処理方法において、
    既知のシンボルである既知シンボルに対する前記受信データの誤差であるシンボル誤差の複数のラグの自己相関の総和である自己相関和を、前記複数のラグのうちの最大のラグである最大ラグを小から大に変化させて求め、その自己相関和から、前記搬送波に対する周波数誤差の推定値を求め、
    前記周波数誤差の推定値の累積加算を行い、その累積加算により得られる累積加算値を、前記周波数誤差の最終的な推定値として出力する
    ステップを含むデータ処理方法。
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