JP4784154B2 - 振動アクチュエータ - Google Patents
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Description
請求項2の発明は、請求項1に記載の振動アクチュエータにおいて、前記嵌合部は、前記フランジ部と前記逃げ部との間に設けられ、前記貫通孔部の前記フランジ部寄りの内壁と嵌合すること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の振動アクチュエータにおいて、前記フランジ部と前記相対運度部材との間に設けられ、前記相対運動部材の回転中心線方向の振動を吸収する緩衝部材を備えること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の振動アクチュエータにおいて、前記出力取り出し部材に嵌合し、前記出力取り出し部材の回転中心線方向に移動可能であり、前記出力取り出し部材とともに回転運動するフランジリング部と、前記加圧部による加圧方向において、前記出力取り出し部材に対する前記フランジリング部及び前記相対運動部材の位置を規制する規制部材とを備えること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項5の発明は、請求項4に記載の振動アクチュエータにおいて、前記規制部材は、前記出力取り出し部材に設けられた溝部に嵌まる止め輪であること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5に記載の振動アクチュエータにおいて、前記フランジリング部と前記相対運動部材との間に設けられ、前記相対運動部材の回転中心線方向の振動を吸収する緩衝部材を備えること、を特徴とする振動アクチュエータである。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の振動アクチュエータにおいて、前記振動体は、1つのベアリングを介して前記出力取り出し部材に回転可能に取り付けられていることを特徴とする振動アクチュエータである。
請求項8の発明は、請求項7に記載の振動アクチュエータにおいて、前記加圧部による加圧方向において、前記相対移動部材と前記ベアリングとの間に前記振動体が配置されていることを特徴とする振動アクチュエータである。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8のいずれかに記載の振動アクチュエータにおいて、前記加圧部による加圧方向において、前記相対運動部材と前記加圧部との間に前記振動体が配置されていることを特徴とする振動アクチュエータである。
出力取り出し部材と相対運動部材とは、出力取り出し部材の回転中心線と相対運動部材回転中心線とが所定の範囲内の角度で、相対的に揺動しながら回転可能なように自由度を有して設けられている。従って、出力取り出し部材にその回転中心線方向以外の外力が加わり、出力取り出し部材の回転中心線が相対運動部材と角度をなす場合にも、相対運動部材の摺動面は、振動体との駆動面と角度なすことなく安定して摺動するので、起動性や駆動効率が向上し、異音の発生を低減できる。また、振動体が、組立ばらつきや寸法不良等の理由により、出力取出し部材に対して垂直に固定されていない場合や、温度変化により振動体の駆動面が傾いた場合等にも、振動体の駆動面と相対運動部材との摺動面が安定して摺動し、起動性や駆動効率のよい、異音の発生が低減できる。
実施例1の振動アクチュエータ100は、振動体1、ロータ5等を有し、振動体1側を固定とし、ロータ5側を回転駆動する形態となっている。
振動体1は、圧電体3の励振により進行性振動波(以下、「進行波」とする)が発生する。一例として、1周あたり9波の進行波で説明する。
また、弾性体2は、その内周側に弾性体フランジ部2bが形成され、この弾性体フランジ部2bでステータ取付台6に取り付けられている。ステータ取付台6には、ベアリング7を介して、後述する出力軸13が回転可能に取り付けられている。
フレキシブルプリント基板4は、その配線が圧電体3の各相の電極に接続されており、このフレキシブルプリント基板4に外部から供給された駆動信号により、圧電体3は伸縮し、弾性体2を励振する。
ロータ5は、回転中心線を中心軸として形成される回転体であり、その中心には略円筒形状の貫通孔部5aが形成されている。この貫通孔部5aは、後述する出力軸13と嵌合し、その径は出力軸13の径に対して公差分だけ大きい。
フランジリング11は、出力軸13に嵌合し、出力軸13の回転中心線方向に移動可能であり、出力軸13とともに回転する部材である。フランジリング11とロータ5との間には、緩衝部材10が設けられている。この緩衝部材10は、例えば、ゴム等により形成された略円環形状の部材であり、出力軸13に嵌合し、ロータ5の回転中心線方向の振動を吸収する。
Eリング12は、出力軸13の端部に設けられた溝部13aに嵌められ、後述する加圧部9の加圧方向において、出力軸13に対するフランジリング11及びロータ5の位置を規制する規制部材である。
この加圧部9は、出力軸13の回転中心線方向に振動体1とロータ5とを加圧する。
図2は、本発明による振動アクチュエータの比較例を模式的に示す断面図である。
比較例1の振動アクチュエータ300は、図1に示した実施例1の振動アクチュエータ100と出力軸8の形状等の点が相違する。よって、図1に示した実施例1の振動アクチュエータ100と略同様な機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
このフランジ部8aとロータ5との間には、ロータ5の回転中心線方向の振動を吸収する緩衝部材10が設けられている。
そのため、例えば、出力軸8は、その回転中心線方向以外の方向からの外力、例えば、図中の矢印Fに示すような外力を受けると、出力軸8の回転中心線が傾いてロータ5の回転中心線と角度をなし、弾性体2の駆動面に対して垂直ではなくなる。ロータ5は、偏荷重を受けて、この出力軸8の傾きに追従して傾き、その摺動面が弾性体2の駆動面に対して角度をなすため、弾性体2の駆動面とロータ5の摺動面とが安定して摺動しない。
このような状態で比較例の振動アクチュエータ300を駆動すると、弾性体2の進行波が十分にロータ5に伝わらず、比較例の振動アクチュエータ300の駆動効率が下がるという問題や、異音が発生するという問題があった。
また、実施例1の振動アクチュエータ100は、弾性体2が組立ばらつきや寸法不良等によって、出力軸13に対して垂直に固定されていない場合や、温度変化等により弾性体2の駆動面が傾く場合等に対しても、同様の効果が得られる。
実施例2の振動アクチュエータ200は、出力軸14の形状が、実施例1の振動アクチュエータ100と相違する。よって、図1に示した実施例1の振動アクチュエータ100と略同様な機能を果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
フランジ部14aは、出力軸14の端部に設けられ、略円盤状であり、加圧部9の加圧方向において、出力軸14に対するロータ5の位置を規制している。このフランジ部14aとロータ5との間には、緩衝部材10が設けられている。
嵌合部14bは、フランジ部14aと後述する逃げ部14cとの間に設けられ、ロータ5の貫通孔部5aの内壁の一部と嵌合する部分である。
逃げ部14cは、貫通孔部5aの内壁と接しないようにその外形を十分小さく設けられた部分である。
また、出力軸14は、嵌合部14b、逃げ部14cを有しているので、出力軸14がロータ5に対して傾く等、ロータ5の回転中心線が出力軸14の回転中心線と角度をなした場合にも、嵌合部14b以外の部分がロータ5の貫通孔部5aの内壁に当接することがない。従って、ロータ5は、その駆動面を弾性体2の駆動面に対して角度をなすことなく、安定して摺動できる。
また、実施例2の振動アクチュエータ200は、実施例1の振動アクチュエータ100に比べて部品数が少ないので、製造工程を簡素化でき、生産コストを抑えることができる。
以上、上述の実施例によれば、以下の効果を奏することができる。
実施例1及び2によれば、出力軸13とロータ5とは、出力軸13の回転中心線とロータ5回転中心線とが所定の範囲内の角度で、相対的に揺動しながら回転可能なように自由度を有して設けられている。従って、出力軸13にその回転中心線方向以外の外力が加わり、出力軸13の回転中心線がロータ5と角度をなす場合にも、ロータ5の摺動面は、振動体1との駆動面と角度なすことなく安定して摺動するので、起動性や駆動効率が向上し、異音の発生を低減できる。また、振動体1が、組立ばらつきや寸法不良等の理由により、出力軸13に対して垂直に固定されていない場合や、温度変化により振動体1の駆動面が傾いた場合等にも、振動体1の駆動面とロータ5との摺動面が安定して摺動し、起動性や駆動効率のよい、異音の発生が低減できる。
実施例1によれば、フランジリング部11は、出力軸13に嵌合し、出力軸13の回転中心線方向に移動可能であり、出力軸13とともに回転運動し、規制部材12は、加圧部9の加圧方向において、出力軸13に対するフランジリング部11及びロータ5の位置を規制する。このような構造とすることにより、出力軸13にその回転中心線方向以外の外力がかかる等により、出力軸13の回転中心線が、ロータ5の回転中心線と角度をなし、振動体1の駆動面に対して垂直でない場合にも、フランジリング部11は、出力軸13とは別部材であるので、出力軸13の傾きに追従して傾き難く、振動体1の駆動面とロータ5の摺動面との摺動を安定させることができる。
実施例1によれば、規制部材12は、出力軸13に設けられた溝部に嵌まるEリング12であるので、汎用の部材を使用することができ、生産コストを抑えることができる。
実施例1によれば、緩衝部材10は、フランジリング部11とロータ5との間に設けられ、ロータ5の回転中心線方向の振動を吸収するので、駆動時に、ロータ5がその回転中心線方向に振動することにより発生する異音を低減でき、かつ、ロータ5の回転運動を安定させ、駆動効率を向上できる。
実施例2によれば、出力軸13は、ロータ5の貫通孔部5aの内壁の一部に嵌合する嵌合部14bと、貫通孔部5aの内壁と接しないように外形寸法が小さく設けられた逃げ部14cと、出力軸13の端部に設けられ、加圧部9の加圧方向において、出力軸13に対するロータ5の位置を規制するフランジ部14aとを有する。このような構造とすることにより、出力軸13の回転中心線とロータ5の回転中心線とが角度をなすときに、出力軸13がロータ5の貫通孔部5aの内壁に当接してロータ5を傾けることがない。従って、振動体1の駆動面とロータ5の摺動面とが安定して摺動し、起動性や駆動効率を向上でき、異音の発生を低減できる。
実施例2によれば、嵌合部14bは、フランジ部14aと逃げ部14cとの間に設けられ、貫通孔部5aのフランジ部14a寄りの内壁と嵌合するので、出力軸13の回転中心線とロータ5の回転中心線とが角度をなす場合に、嵌合部14bがロータ5の傾きを規制する点と、フランジ部14aがロータ5の傾きを規制する点とが近くなる。従って、出力軸13とロータ5とは、駆動力を伝達しつつ、より自由度を持った構造とすることができる。
実施例2によれば、緩衝部材10は、フランジ部14aと相対運度部材との間に設けられ、ロータ5の回転中心線方向の振動を吸収するので、ロータ5の回転中心線方向の振動により発生する異音を防止し、かつ、ロータ5の回転運動を安定させ、駆動効率を向上できる。
以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の均等の範囲内である。
(1)各実施例において、出力軸13,14は樹脂により形成される例を示したが、これに限らず、例えば、金属等により形成してもよいし、特に限定しない。
Claims (9)
- 駆動信号により励振され、駆動面に振動波を生じる振動体と、
貫通孔部を有し、前記駆動面に加圧接触され、前記振動波により前記貫通孔部を中心として回転駆動される相対運動部材と、
前記振動体と前記相対運動部材とを加圧接触させる加圧部と、
前記貫通孔部の少なくとも一部と嵌合し、前記相対運動部材とともに回転運動することにより、前記相対運動部材の回転運動を取り出す出力取り出し部材と、
を備えた振動アクチュエータにおいて、
前記出力取り出し部材と前記相対運動部材とは、前記出力取り出し部材の回転中心線と前記相対運動部材の回転中心線とが所定の範囲内の角度で、相対的に揺動しながら回転可能なように自由度を有して設けられ、
前記出力取り出し部材は、前記貫通孔部の内壁の一部に嵌合する嵌合部と、前記貫通孔部の内壁と接しないように外形寸法が小さく設けられた逃げ部と、前記出力取り出し部材の端部に設けられ、前記加圧部の加圧方向において、前記出力取り出し部材に対する前記相対運動部材の位置を規制するフランジ部とを有すること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記嵌合部は、前記フランジ部と前記逃げ部との間に設けられ、前記貫通孔部の前記フランジ部寄りの内壁と嵌合すること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1又は請求項2に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記フランジ部と前記相対運度部材との間に設けられ、前記相対運動部材の回転中心線方向の振動を吸収する緩衝部材を備えること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の振動アクチュエータにおいて、
前記出力取り出し部材に嵌合し、前記出力取り出し部材の回転中心線方向に移動可能であり、前記出力取り出し部材とともに回転運動するフランジリング部と、
前記加圧部による加圧方向において、前記出力取り出し部材に対する前記フランジリング部及び前記相対運動部材の位置を規制する規制部材とを備えること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項4に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記規制部材は、前記出力取り出し部材に設けられた溝部に嵌まる止め輪であること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項4又は請求項5に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記フランジリング部と前記相対運動部材との間に設けられ、前記相対運動部材の回転中心線方向の振動を吸収する緩衝部材を備えること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の振動アクチュエータにおいて、
前記振動体は、1つのベアリングを介して前記出力取り出し部材に回転可能に取り付けられていることを特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項7に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記加圧部による加圧方向において、前記相対移動部材と前記ベアリングとの間に前記振動体が配置されていることを特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載の振動アクチュエータにおいて、
前記加圧部による加圧方向において、前記相対運動部材と前記加圧部との間に前記振動体が配置されていることを特徴とする振動アクチュエータ。
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