JP4782429B2 - Uwbレーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーダ装置に関し、特に、超広帯域の電波を送受信して移動物体等の目標(ターゲット)の距離を高精度で検出するUWBレーダ装置に関する。
UWB(Ultra-Wideband:超広帯域)の1つの特徴は、極めて短いパルス継続時間により超高距離分解能が得られ、高精度の位置標定ができることにある。また、UWBの他の1つの特徴は、コンクリートや木材等の非金属(減衰媒質)を透過する性質にある。そこで、これらの性質を活かした種々のレーダへの適用が検討されている。
超高距離分解能及び減衰媒質透過の2つの特徴を活かしたレーダとして、各種のUWBレーダが提案されている。例えば、建物内の不正侵入者の動きを壁越しに検知するUWBレーダ(スルーウォールレーダ)、自動車のフロント内部に設置して前方を走行する自動車との距離を高精度に計測するUWBレーダ、固定レンジからの複数の反射UWBレーダパルスの平均値を用いて高精度に位置を標定するUWBレーダ(特許文献1参照)等が検討されている。
特表平8−511341号公報
UWBレーダは、超広帯域周波数成分を持つ時間領域のインパルス波を送信し、目標で反射した時間領域のインパルス応答を受信する。従って、移動物体の位置検出処理において、受信波のうち応答の到達時間に光速(3×10m/s)を乗じて、「2」で除算することにより、目標である移動物体までの距離を求めることができる。ここで、応答の到達時間とは、UWBレーダパルス応答差分信号における振幅が最大である時間ポイントを言う。「2」で除算するのは、往復の経路になるので、片道の距離に直すためである。
具体的には、UWBレーダ装置は、目標である移動物体に対してUWBレーダパルスを繰り返し送信し、目標からの反射波を受信し、受信したUWBレーダパルスを積分検波する。この積分検波の結果、図2(A)乃至図2(C)に示すようなUWBレーダパルス応答信号が得られる。UWBレーダ装置は、移動物体検出処理において、図2(A)と図2(B)との差分、図2(B)と図2(C)との差分を抽出することにより、図2(D)、図2(E)に示すような、移動物体のみの信号成分であるUWBレーダパルス応答差分信号を検出する(図2については後に詳述する)。
ところで、移動物体で反射したUWBレーダパルスは、目標の距離付近の時間ポイントで発生したリンギング(目標の後方で応答が続くこと)の成分を含む。リンギングは、理論的には、目標で反射したポイントをピークとして、それ以降の後方で指数関数的に振幅が減衰していくとされている。また、移動物体のような変動する目標の場合、目標の移動に伴いリンギングの範囲が移動する。従って、リンギング(の信号成分の中)の振幅の最大値で移動物体の距離を検出すること(以下、最大振幅法と言う)により、図19(A)に示すように、移動物体の正確な距離を求めることができる。
しかし、リンギングの範囲の中においては、図19(B)に示すように、振幅の最大値の変動が発生する場合がある。この変動の原因としては、例えば観測対象が人間である場合、移動時の手足の細かい動きが挙げられる。この場合、振幅の最大値で移動物体の距離を検出すると(最大振幅法によると)、図19(B)に示すように、移動物体の正確な距離とは異なった距離を検出してしまう。従って、従来、移動物体の大まかな距離の検出はできるが、正確な移動物体の距離の検出ができなかった。このため、真の目標の移動に伴う距離変動が検出できず、これらを利用した高精度の移動物体の距離情報の取得が期待できなかった。
また、外乱の影響等により、図19(C)に示すように、受信したUWBレーダパルスの中において、移動物体の振幅の最大値より大きいレベルのノイズ成分が検出される場合がある。外乱の原因としては、例えば観測対象の近傍を他の移動物体が通過することが挙げられる。この場合、最大値振幅法によると、図19(C)に示すように、移動物体の正確な距離とは異なった距離を検出してしまう。従って、従来、高精度の移動物体の距離情報の取得が期待できなかった。
本発明は、移動物体の高精度な距離情報の取得を可能にするUWBレーダ装置を提供することを目的とする。
本発明のUWBレーダ装置は、観測対象に対して連続して複数のUWBレーダパルスを送信するUWBレーダパルス送信手段と、前記観測対象の後方において続く応答であるリンギングを含む前記観測対象からの反射波である複数のUWBレーダパルスを受信するUWBレーダパルス受信手段と、前記受信した複数のUWBレーダパルスを積分検波することにより、これらを複数のUWBレーダパルス応答信号に変換するUWBレーダパルス送受信制御手段と、前記複数のUWBレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分に基づく信号を抽出することにより、各々が前記観測対象における移動物体の信号成分からなる複数のUWBレーダパルス応答差分信号を検出する移動物体検出手段と、前記複数のUWBレーダパルス応答差分信号の各々について、当該UWBレーダパルス応答差分信号の値が所定の閾値を超えている時間ポイントの範囲を前記移動物体の粗い位置として検出する移動物体粗位置検出手段と、前記検出された移動物体の粗い位置に基づいて、予め定められた規則に従って前記移動物体の正確な位置を検出する移動物体精位置検出手段とを備える。
また、好ましくは、前記移動物体精位置検出手段が、前記位置の範囲のうちで、当該UWBレーダパルス応答差分信号の振幅の最大値を統計的な確率分布で表わし、その確率分布曲線のピークを取る時間ポイントによって移動物体の正確な位置を検出する。
また、好ましくは、当該UWBレーダ装置が、更に、前記複数のUWBレーダパルス応答差分信号から前記移動物体が接近しているか離隔しているかの移動方向を検出する移動方向検出手段を備え、前記移動物体精位置検出手段が、前記検出された移動方向に基づいて前記移動物体の正確な位置を切り替えて検出する。
また、好ましくは、当該UWBレーダ装置が、更に、遮蔽物体による電波伝搬の時間遅延を補正する移動物体精位置補正手段を備える。
本発明のUWBレーダ装置においては、移動物体で反射したUWBレーダパルスに含まれる目標の距離付近の時間ポイントで発生したリンギングの成分を利用して、移動物体のおよその距離を検出し、更に、求めたおよその距離を利用して移動物体の正確な距離を検出する。
従って、例えば、リンギングの範囲の中において、振幅の最大値が不規則に変動した場合(又は、振幅の最大値より大きいレベルのノイズ成分が含まれる場合)であっても、移動物体の正確な距離を検出することができる。即ち、移動物体のおよその距離は、リンギングを利用して求めるので、振幅の最大値とは無関係に(正確に)求めることができる。この際、閾値以上の振幅値を持つ時間ポイントの範囲によって移動物体のおよその距離(粗い位置又は粗位置)を検出するので、少ない処理時間で比較的正確に、粗位置を抽出することができる。更に、当該およその距離の中において、予め定められた規則に従って、振幅の最大値の変動とは無関係に、移動物体の正確な距離を検出することができる。
また、例えば、外乱の影響等により、受信したUWBレーダパルスの中において、移動物体の振幅の最大値より大きいレベルのノイズ成分が検出された場合であっても、移動物体の正確な距離を検出することができる。即ち、移動物体のおよその距離は、リンギングを利用して求めるので、当該ノイズ成分とは無関係に(正確に)求めることができる。更に、当該およその距離の中において、当該ノイズ成分とは無関係に、移動物体の正確な距離を検出することができる。
以上のように、本発明によれば、UWBレーダパルスを送受信して移動物体の距離情報を取得する際に、受信したUWBレーダパルスのリンギング内における振幅の最大値の変動や、ノイズ等の影響がある場合においても、移動物体の正確な距離を求めることができる。この結果、本発明によれば、観測対象の真の移動に伴う距離変動を正確に検出することができ、また、高精度の移動物体の距離情報を取得することができる。
また、本発明のUWBレーダ装置においては、UWBレーダパルス応答差分信号の振幅の最大値を統計的に表わした確率分布曲線のピークを取る時間ポイントによって移動物体の正確な位置を検出するので、測定環境、測定対象、測定方法に応じた精位置の検出条件を設定することができ、また、測定環境、測定対象、測定方法に応じた数多くのデータを蓄積することにより精位置をより正確に検出することができる。
また、本発明のUWBレーダ装置においては、更に、移動物体の移動方向を検出し、この移動方向に基づいて移動物体の正確な位置を切り替えて検出するので、粗位置の範囲における精位置の相対的な位置が移動物体が接近する場合と離隔するとでは異なると言う実際の現象に合わせて、移動物体の移動方向に応じて正確に検出することができる。
また、本発明のUWBレーダ装置においては、更に、遮蔽物体による電波伝搬の時間遅延を補正するので、当該時間遅延を生じても、高精度に移動物体の精位置を検出することができ、遮蔽物体の向こう側の移動物体の精位置をより正確に求めることができる。
図1は、レーダ装置構成図であって、本発明のレーダ装置の一例であるUWB(超広帯域)レーダ装置の構成の一例を示す。
UWBレーダパルス送信手段1は、アンテナ等を備える周知の送信手段からなり、観測対象となる目標である移動物体に対して、連続して複数のレーダパルスを送信する。即ち、UWBレーダパルスを送信する。これにより、移動物体の観測が開始される。UWBレーダパルスは、非常にパルス幅の狭い広帯域の信号であり、所定の周期で繰り返し送信される。パルス幅は、例えば200〜300ピコ秒とされる。帯域は、例えば0.5GHz〜5GHzの広帯域とされる。所定の周期PRF(パルス繰り返し周波数)は、例えば10MHzとされる。
UWBレーダパルス受信手段2は、アンテナ等を備える周知の受信手段からなり、UWBレーダパルスを受信する。受信されるUWBレーダパルスは、主として観測対象である移動物体からの反射波であり、リンギング(の成分)を含み、送信されたUWBレーダパルスの各々について受信される(複数のレーダパルスである)。目標である移動物体が、壁を挟んでUWBレーダ装置とは反対側にある場合、当該壁により受信されるUWBレーダパルスが一律に減衰する。
UWBレーダパルス送受信制御手段3は、UWBレーダパルス送信手段とUWBレーダパルス受信手段の同期をとり(UWBレーダパルスの送受信の同期処理を行い)、これに基づいて、受信したUWBレーダパルス(複数のレーダパルス)の積分検波をして、表示単位時間毎のUWBレーダパルス応答信号(複数のレーダパルス応答信号)に変換する。UWBレーダパルス送受信制御手段3は、信号処理手段からなり、具体的にはCPUと、主メモリ上に存在しCPU上で実行されることにより当該処理を実行するプログラムとからなる(各手段4〜8についても同様)。
前述のように、UWBレーダパルスは1秒間に10×10個と言う極めて多くの個数が送出され、また、反射波である受信したUWBレーダパルスの信号レベル(信号の値)は極めて微弱である。そこで、複数個の受信したUWBレーダパルスの値を積算して、1個のUWBレーダパルス応答信号の信号値を算出する(即ち、積分検波する)。具体的には、例えば50万個の受信UWBレーダパルスを積算して、1個のUWBレーダパルス応答信号(の値)を生成する。
表示単位時間は、積分検波において積算すべき単位時間であり、積分検波されたUWBレーダパルス応答信号の得られる時間間隔である。1個のUWBレーダパルス応答信号から1個のUWBレーダパルス応答差分信号が得られ表示装置に表示されるので(図5参照)、当該応答差分信号が観測対象についてのサンプリングの結果である。そこで、表示単位時間(及びUWBレーダパルス応答差分信号)を表示サンプリングと言うこととする。表示サンプリングは、予め定められ、この例の場合の当該時間間隔は50ミリ秒となる。即ち、1秒間に20個のUWBレーダパルス応答信号が得られる。また、UWBレーダパルス応答信号の受信時刻を、その積算された50万個の受信UWBレーダパルスの例えば最後のパルスの受信時刻で代表させて、その受信された時刻を表示サンプリング時刻と言うこととする。
UWBレーダパルス応答信号の一例を図2(A)〜図2(C)に示す。図2(A)、図2(B)及び図2(C)は、各々、観測対象から得た表示サンプリング毎(時刻t1、t2、t3)におけるUWBレーダパルス応答信号を示す。観測対象は、例えば人間等の移動物体である。縦軸はインパルス応答である受信強度(例えば,電圧)であり、横軸は時間である。
図2(A)〜図2(C)に示すように、受信したUWBレーダパルス応答信号は、前述のように、目標の距離付近においてリンギングを含む。リンギングは、前述のように、目標で反射したポイント(点又は位置)をピークとして、目標の後方において応答が指数関数的に減衰しながら続くことにより発生する。積分検波をした後も、図2(A)〜図2(C)に示すように、反射のピーク及び応答の指数関数的減衰もそのまま得られる。
移動物体検出手段4は、UWBレーダパルス応答信号から(即ち、複数のレーダパルス応答信号の各々について)、時間的に隣接するものの間の差分(差分成分)に基づく信号を抽出する。即ち、当該応答信号毎(表示サンプリング毎)の差分に基づく信号を抽出する。これがUWBレーダパルス応答差分信号(複数のレーダパルス応答差分信号)である。UWBレーダパルス応答信号において移動物体以外の信号成分は変化しないので、2個のUWBレーダパルス応答信号の差分を求めると、移動物体以外の信号成分は打ち消される。従って、UWBレーダパルス応答差分信号(の各々)は、観測対象における移動物体のみの信号成分からなる。
この例では、UWBレーダパルス応答信号から、当該応答信号毎の差分を求める。即ち、時間的に隣接するものの間の差分を求める。このように、単純にUWBレーダパルス応答信号毎の差分成分を求めることにより、少ない処理時間で比較的正確に、移動物体のみの信号成分を抽出することができる。
UWBレーダパルス応答差分信号の一例を図2(D)及び図2(E)に示す。図2(D)は、時刻t1(図2(A))と時刻t2(図2(B))のUWBレーダパルス応答信号の差分(UWBレーダパルス応答差分信号)を示す。図2(E)は、時刻t2(図2(B))と時刻t3(図2(C))のUWBレーダパルス応答信号の差分(UWBレーダパルス応答差分信号)を示す。図2(D)及び図2(E)の各UWBレーダパルス応答差分信号は、目標である移動物体からの応答成分のみが含まれた信号となる。これは、差分を求めることにより、静止している物体からの応答成分が除去されることによる。
移動物体の距離を検出する移動物体位置検出処理は、本発明に従って、移動物体粗位置検出手段5と移動物体精位置検出手段6とにより実行される。即ち、UWBレーダパルス応答においてリンギングが起こる範囲の位置(粗位置)を検出し、その後、粗位置の情報に基づいて精位置を検出する。このように、2段階に移動物体の検出処理を分けて行うことにより、移動物体の高精度な距離情報を、高速で取得(生成)することができる。なお、前述のように直接移動物体の位置を求めようとすると、例えば振幅の最大値を検出する等によらざるを得ず、不正確になってしまう。
このように、本発明は、UWBレーダパルス応答に必ず含まれる(不所望な)リンギングを利用して、移動物体の位置を正確に検出する。従って、本発明は、UWBレーダ装置に限らず、レーダパルスの応答としてリンギングを含む応答信号が得られるレーダ装置に広く適用することができる。
移動物体粗位置検出手段5は、UWBレーダパルス応答差分信号(の各々)について、リンギングを用いて、目標である移動物体までのおよその距離、即ち、粗い位置(粗位置)を検出する。この例では、所定の閾値以上の振幅(振幅値)を持つ時間ポイント(時間の点又は時刻)の範囲を求めることによって、粗位置が検出される。粗位置の検出は、リンギングの発生している区間を検出していることに等しい。
前述のように、受信したUWBレーダパルス応答信号は目標の近傍において発生したリンギングを含むことが避けられない。本発明では、これを逆に利用して、リンギングの発生している時間(距離区間)が移動物体のおよその位置(粗位置)を表わすものとして、これを検出する。
このような考えに基づいて、図3に示すように、粗位置を検出(決定)する。即ち、移動物体粗位置検出手段5は、UWBレーダパルス応答差分信号の値(振幅の値)が閾値T1を超えた時間ポイントの範囲を、粗位置として検出する。前述のように、送受信を同期させているので、図3において、移動物体が存在するであろう(粗位置としての)時間ポイントが定まり、これにより、前述のように、当該UWBレーダ装置からの距離が定まる。なお、実際には、粗位置は、距離に換算されることなく、時間ポイントを用いて表される。
この例では、移動物体粗位置検出手段5は、観測の基準値又は0レベルZ(例えば、0V、図3、図4のみに示す、他において同じ)に対して所定の値(振幅の値)を有する閾値T1を用いる。検出される時間ポイントの範囲は、閾値T1により多少変化する。しかし、閾値T1の値は、粗位置を正確に検出し得るように、例えばノイズのレベルを考慮して、経験的に定めることができる。ノイズのレベルは測定環境により変動するので、閾値T1も測定環境に応じてその値の設定を変更する。このように、閾値T1を用いることにより、少ない処理時間で比較的正確に、粗位置を抽出することができる。
移動物体精位置検出手段6は、粗位置検出手段5で検出された移動物体の粗位置(の情報)に基づいて、予め定められた規則に従って、移動物体の正確な位置(精位置)を検出する。即ち、最大振幅の時間ポイントに拘らず、それ以外の時間ポイントを検出する。これにより、移動物体が存在する(精位置としての)時間ポイントが定まり、これに応じて、前述のように、当該UWBレーダ装置からの距離が定まる。精位置は、前述のように、距離(例えば、メートル)に換算される。
この例では、精位置は、粗位置の情報を用いて、図4に示すようにして、粗位置の範囲における(物理的な)中間の時間ポイントとして検出される(決定される)。即ち、粗位置の範囲の物理的な中間の時間ポイントが精位置であるという規則に従っている。観測対象が例えば人間である場合、移動時の手足の不規則な動きにより、粗位置の範囲においてもその振幅の最大値の位置はかなり変動する。従って、このように、単純に精位置として中間の時間ポイントを抽出したとしても、正確な移動物体の位置であると考えても良い場合も多い。従って、精位置として中間の時間ポイントを採用することにより、少ない処理時間で比較的正確に、精位置を抽出することができる。
図5及び図6は、図1のUWBレーダ装置を用いて、実際に移動物体の検出を行った場合の観測結果について示す。
図1のUWBレーダ装置を用いて、0.5〜5.0GHzの周波数帯域を有するUWBレーダパルスを、観測対象に対して送信する。観測対象は、例えば人物からなる移動物体であり、当該UWBレーダ装置から4.5m付近から、より遠ざかる方向に、ほぼ一定の速度で、歩行により移動するものとする。この観測結果として、表示サンプリング時刻t1〜t5において、各々、図5(A)〜(E)に示すUWBレーダパルス応答差分信号を得る。図5(A)〜(E)の各々において、縦軸は振幅(V)、横軸は距離(m)である。
前述の最大振幅法により移動物体の距離を検出した場合、当該距離は、図5(A)〜(E)に示すUWBレーダパルス応答差分信号について、UWBレーダパルス応答差分信号の振幅の最大値を取る距離(時間ポイント×光速÷2)で検出する。このため、表示サンプリング時刻t1からt5までの移動物体までの距離は、この順に、4.45m、4.50m、4.95m、4.70m、4.80mとなる。
この観測結果に従って、表示サンプリング時刻と移動物体の距離との関係をグラフに表すと、図6の黒い四角形の折れ線グラフのようになる。前述のように、本来の物体は、UWBレーダ装置から4.5m付近の位置から遠ざかる方向に、ほぼ一定の速度で移動する。それにもかかわらず、図6に示すように、観測された物体は、時刻t2からt3においては4.5m付近から急激に遠ざかり、時刻t3からt4においては逆方向(UWBレーダ装置の方向)に向かい、時刻t4からt5においては再び遠ざかる。この結果から、高精度の目標距離情報及び正確な物体の移動情報の取得は困難であることが判る。
一方、図1の本発明のUWBレーダ装置によって、UWBレーダパルス応答差分信号から粗位置(リンギングの距離範囲)を検出し、精位置を検出する。これによれば、移動物体の距離は、図5(A)〜(E)に示すように検出される。即ち、表示サンプリング時刻t1からt5までの移動物体の距離は、この順に、各々、4.55m、4.65m、4.75m、4.85m、4.95mとなる。
この観測結果に従って、表示サンプリング時刻と移動物体の距離との関係をグラフに表すと、図6の黒い円形の折れ線グラフのようになる。この観測結果から、移動物体が4.5m付近から遠ざかる方向へほぼ一定の速度で移動している様子が確認できる。従って、本発明によれば、UWBレーダパルス応答差分信号から粗位置を検出し、その粗位置から精位置を検出することにより、移動物体の高精度の目標距離情報及び正確な物体の移動情報の取得が可能となる。
以上のように、本発明は、UWBレーダパルス応答においてリンギングが起こる範囲を移動物体の粗位置として検出し、粗位置の情報に基づいて移動物体の精位置を検出するが、粗位置検出の前処理(UWBレーダパルス応答差分信号の生成)、及び、粗位置の検出及び精位置の検出は他の種々の手段によって行うことができる。
図7は、移動物体検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体検出処理の一例を示す。図7(A)及び図7(B)は、各々、図2(D)及び図2(E)と同一の図を説明のために再度示したものである(図8及び図9において同じ)。
図1の例においては、閾値T1が正の値であるので(図3参照)、負側(基準値Zより下側)の信号成分が、粗位置の検出に全く反映されない。そこで、この例では、移動物体検出手段4が、図7に示すように、UWBレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分(差分成分)の絶対値(表示サンプリング毎のUWBレーダパルス応答信号の差分の絶対値)を検出(抽出)することにより、移動物体のみの信号成分であるUWBレーダパルス応答差分信号を検出する。この結果、図7(A)及び図7(B)から、各々、図7(C)及び図7(D)の波形を得る。この波形は、当該波形を基準値Zを中心に上側に折り返した波形である。そして、このようにして求めたUWBレーダパルス応答差分信号を用いて、これに閾値T1を適用することにより、粗位置が検出される。これにより、ピークの数が単純に2倍になることから考えても、粗位置をより正確に検出することができ、この結果、精位置もより正確に検出することができる。
図8は、移動物体検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体検出処理の一例を示す。
図1の例においては、図3に示すように、信号成分におけるピークとピークとの間の時間ポイントが、粗位置として検出されることがない。そこで、この例では、移動物体検出手段4が、図8に示すように、UWBレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分(差分成分)の包絡線(表示サンプリング毎のUWBレーダパルス応答信号の差分の包絡線)を検出(抽出)することにより、移動物体のみの信号成分であるUWBレーダパルス応答差分信号を検出する。この結果、図8(A)及び図8(B)から、各々、図8(C)及び図8(D)の波形を得る。そして、このようにして求めたUWBレーダパルス応答差分信号を用いて、これに閾値T1を適用することにより、粗位置が検出される。これにより、ピークとピークとの間の時間ポイントが粗位置として検出され得るので、粗位置をより正確に検出することができ、精位置もより正確に検出することができる。
図9は、移動物体検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体検出処理の一例を示す。
この例は、図7及び図8の例を組み合わせた例である。即ち、この例では、移動物体検出手段4が、図9に示すように、UWBレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分(差分成分)の絶対値の包絡線(表示サンプリング毎のUWBレーダパルス応答信号の差分の絶対値の包絡線)を検出(抽出)することにより、移動物体のみの信号成分であるUWBレーダパルス応答差分信号を検出する。具体的には、図7に示すように、図9(A)及び図9(B)から、各々、図9(C)及び図9(D)の絶対値の波形を得て、この後、図8に示すように、図9(C)及び図9(D)から、各々、図9(E)及び図9(F)の包絡線の波形を得る。そして、このようにして求めたUWBレーダパルス応答差分信号を用いて、これに閾値T1を適用することにより、粗位置が検出される。これにより、図7及び図8の例よりも更に細かい時間ポイントが粗位置として検出され得るので、粗位置をより正確に検出することができ、精位置もより正確に検出することができる。
また、図9の例とは逆に、包絡線の波形を得た後に絶対値の波形を得るようにしても良い。なお、より波形を細かくしてから包絡した方が多くの時間ポイントを粗位置として検出し得るので、後者よりも前者の方が好ましい。
図10は、移動物体粗位置検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体粗位置検出処理の一例を示す。図10は、図3に対応する図である(図11において同じ)。
図1の例においては、図3に示すように、閾値T1により抽出される粗位置は、信号成分のピークの時間ポイントによって定められるので、閾値T1によって変動するため、粗位置の検出がやや正確さを欠く場合もあり得る。そこで、この例では、移動物体粗位置検出手段5が、図10に示すように、UWBレーダパルス応答差分信号に基づいて、予め定められた時間ポイントの範囲(白抜きの矢印で示す、以下、粗位置検出単位)に存在する振幅(振幅値、例えばピーク値)の合計値を算出し、この合計値が予め定められた閾値T2以上の値を持つ時間ポイントの範囲を、移動物体の粗い位置(粗位置)として検出する。
この時、粗位置検出単位は、図10に示すように、相互に重なるように設定され、その幅(時間の範囲)は、リンギングの全体を複数(例えば、10個程度)の範囲に分割するように設定される。結果として、粗位置検出単位の幅(時間の範囲)は、複数(例えば、3〜4個)のピークを含むように、時間単位(例えば、ミリ秒)で設定される。これに応じて、閾値T2は、例えば閾値T1の整数倍(例えば、3〜4倍)の値とされる。これらは、経験的に定めることができる。相互に重なる粗位置検出単位の一方のみが閾値T2を超える場合、当該一方の位置検出単位のみが粗位置として検出される。
これにより、例えば当該範囲にノイズが含まれていても、合計値での比較により相対的に小さい値となり、その影響を小さくすることができる。また、時間ポイントという点ではなく、ある幅を持つ粗位置検出単位における合計値に基づいて粗位置を検出することにより、より移動物体の粗位置を強調することができる。従って、粗位置をより正確に検出することができ、精位置もより正確に検出することができる。
図11は、移動物体粗位置検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体粗位置検出処理の一例を示す。
図1の例においては、前述のように、閾値T1により抽出される粗位置は閾値T1によって変動するため粗位置の検出がやや正確さを欠く場合もあり、また、信号成分におけるピークとピークとの間の時間ポイントが粗位置として検出されることがない。そこで、この例では、移動物体粗位置検出手段5が、図11に示すように、UWBレーダパルス応答差分信号に基づいて、図8に示すようにしてUWBレーダパルス応答信号の差分の包絡線を求めた後、更に、予め定められた時間ポイントの範囲の包絡線内の領域(斜線で示す、以下、粗位置検出領域)の面積を求め、この求めた面積が予め定められた閾値T3以上の値を持つ時間ポイントの範囲を移動物体の粗い位置(粗位置)として検出する。時間ポイントの範囲(時間の範囲)及び閾値T3は、経験的に定めることができる。時間ポイントの範囲は、例えば粗位置検出単位の幅と同様に設定し、判定すれば良い。
これにより、図10の例とほぼ同様に、例えば当該範囲にノイズが含まれていてもその影響を小さくすることができ、また、時間ポイントという点ではなく、ある面積を持つ粗位置検出領域の面積に基づいて粗位置を検出することにより、より移動物体の粗位置を強調することができる。更に、図8の例とほぼ同様に、ピークとピークとの間の時間ポイントが粗位置として検出され得るので、粗位置をより正確に検出することができる。従って、粗位置をより正確に検出することができ、精位置もより正確に検出することができる。
図12は、移動物体精位置検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体精位置検出処理の一例を示す。
図1の例においては、図4に示すように、精位置は一律に粗位置の範囲の物理的な中間の時間ポイントとして検出されるので、精位置の検出がやや正確さを欠く場合もあり得る。そこで、この例では、移動物体精位置検出手段6が、図12に示すように、粗位置の範囲のうち、UWBレーダパルス応答差分信号の振幅が予め定められた閾値T4以上の値を持つ時間ポイントの範囲を求め、当該範囲のうちの(物理的な)中間ポイントの値を、移動物体の正確な位置(精位置)として検出する。閾値T4は、閾値T1よりも大きな値とされ、経験的に定めることができる。例えば、閾値T4は、粗位置における振幅の最大値を「1」とした(正規化した)場合に、その0.2〜0.4の値とされる。
これにより、観測対象が例えば人間である場合、移動時の手足の不規則な動きにより振幅の最大値の位置がかなり変動しても、身体の中心の位置を比較的正確に、精位置として検出することができる。また、粗位置の範囲に振幅が最大となるノイズが存在しても、当該ピークの時間ポイント(点)しか存在しないので、閾値T4以上の値を持つ時間ポイントの範囲(幅を持つ領域)としては検出されない。従って、ノイズの影響を少なくすることができる。一方、閾値との比較処理を追加するのみであるので、少ない処理時間で精位置を抽出することができる。
図13は、移動物体精位置検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体精位置検出処理の一例を示す。
図1の例等においては、精位置は一律に粗位置の範囲の物理的な中間の時間ポイントとして検出され、また、図7の例等においては、粗位置の範囲における精位置の相対的な位置が変動してしまい、精位置の検出がやや正確さを欠く場合もあり得る。そこで、この例では、移動物体精位置検出手段6が、図13に示すように、粗位置の範囲のうち、UWBレーダパルス応答差分信号の振幅の最大値を統計的なヒストグラムで表わし、そのヒストグラムのピークに相当する時間ポイントの値を、移動物体の正確な位置(精位置)として検出する。このヒストグラムに基づいて、当該測定環境における当該測定対象について、粗位置の範囲における(横軸上の)相対的な位置が定められる。
ここで、実際の測定に先立って、移動物体精位置検出手段6により、同一の測定環境において、同一の測定対象について、同一の測定方法により、予め測定を複数回繰り返すことにより、ヒストグラムが作成される。ヒストグラムの横軸(分解能)は、UWBレーダパルス応答信号の得られる時間間隔(即ち、PRF)と同一とされる。又は、ヒストグラムの横軸は、当該時間間隔の整数倍(例えば、2〜3倍)とされる。従って、粗位置が定まり、その粗位置における相対的な位置が定まることにより、精位置が定まる。なお、ヒストグラムの作成は、測定環境、測定対象、測定方法が異なる毎に予め作成することが望ましいが、多少の不正確さを許容する場合には、これらの3個の要素の中の1個又は2個が一致する場合のヒストグラムを流用しても良い。
これにより、一律に粗位置の範囲の中間の時間ポイントを精位置とするよりも、測定環境、測定対象、測定方法に応じた精位置の検出条件を設定することができる。従って、精位置をより正確に検出することができる。
図14は、移動物体精位置検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体精位置検出処理の一例を示す。
前述のように、図1の例等においては、精位置は一律に粗位置の範囲の中間の時間ポイントとして検出され、図7の例等においては、粗位置の範囲における精位置の相対的な位置が変動してしまい、精位置の検出がやや正確さを欠く場合もあり得る。そこで、この例では、移動物体精位置検出手段6が、図14に示すように、粗位置の範囲のうち、UWBレーダパルス応答差分信号の振幅の最大値を統計的なヒストグラムで表わし、更に、そのヒストグラムに基づいて前記振幅の最大値を統計的な確率分布曲線で表わし、その確率分布曲線のピークを取る時間ポイントの値を、移動物体の正確な位置(精位置)として検出する。
これにより、前述のように、測定環境、測定対象、測定方法に応じた精位置の検出条件を設定することができる。更に、これに加えて、測定環境、測定対象、測定方法に応じた数多くのデータを蓄積することが可能な場合、図13の例よりも、精位置をより正確に検出することができる。
図15は、移動物体精位置検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体精位置検出処理の一例を示す。
図1の例においては、閾値T1が正の値であるので(図3参照)、負側の信号成分が、精位置の検出に全く反映されない。そこで、この例では、移動物体精位置検出手段6が、図15に示すように、UWBレーダパルス応答差分信号のうち正側振幅で検出される精位置tm1と、負側振幅で検出される精位置tm2との中間の(平均の)時間ポイント(tm1+tm2)/2を、移動物体の正確な位置(精位置)として検出する。このため、移動物体粗位置検出手段5は、図15に示すように、UWBレーダパルス応答差分信号のうち正側振幅で検出される粗位置と、負側振幅で検出される粗位置とを、予め検出する。これにより、図7の例とほぼ同様に、(粗位置をより正確に検出することができる結果)精位置をより正確に検出することができる。
図16は本発明のUWBレーダ装置の他の構成を示す構成図であり、図17は移動物体精位置検出処理説明図であり、本発明による他の移動物体精位置検出処理の一例を示す。
図1の例においては、精位置は一律に粗位置の範囲の物理的な中間の時間ポイントとして検出されてしまう。しかし、粗位置の範囲における精位置の相対的な位置は、実際には、移動物体がUWBレーダ装置に近づいてくる(接近する)場合、図17(A)に示すように、粗位置の範囲においてやや先頭側に近くなり、移動物体がUWBレーダ装置から遠ざかる(離隔する)場合、図17(B)に示すように、粗位置の範囲においてやや最後側に近くなる。従って、両者は相互に異なる。
そこで、この例においては、UWBレーダ装置は、図16に示すように、移動方向検出手段7を備える。移動方向検出手段7は、移動物体粗位置検出手段5において検出された粗位置の情報に基づいて、移動物体が接近しているか離隔しているかの移動方向を検出する。例えば、粗位置の開始位置、終了位置、これらの平均位置のいずれかを用いて、前後の粗位置を比較することにより、移動方向を検出することができる。移動物体精位置検出手段6は、検出された移動方向に基づいて、移動物体の正確な位置を切り替えて検出する。例えば、粗位置の範囲における精位置の相対的な位置は、実際には、移動物体が接近する場合、粗位置の先頭から例えば1/4の位置とされ、移動物体が離隔する場合、粗位置の最後から例えば1/4の位置とされる。これにより、精位置を一律に粗位置の範囲の中間の時間ポイントとするよりも、移動物体の移動方向に応じて正確に検出することができる。
図18は、本発明のUWBレーダ装置の更に他の構成を示す構成図であり、本発明による他の移動物体検出処理の一例を示す。
図1の例では、観測対象が例えば壁のような遮蔽物体の向こう側に存在する場合、電波は透過するので検出は可能であるが、伝搬遅延が生じる。このため、この遅延時間をそのまま距離の計算に算入すると、移動物体の精位置を正確に求めることができない。従って、この遅延時間分を補正する必要がある。
この例は、図1のUWBレーダ装置の構成に加えて、図18に示すように、更に、移動物体精位置補正手段8を備える。移動物体精位置補正手段8は、壁のような遮蔽物体による電波伝搬の時間遅延を補正する。移動物体精位置補正手段8は、遮蔽物体の種類材質、例えばコンクリート、木、石膏等の材質毎の厚さ毎に予め測定により求めた補正データを格納したデータベースを備える(図示せず)。
この例では、電波を透過する遮蔽物体の種類が、オペレータにより入力される。この後、図1等と同様にして移動物体の精位置を検出する。一方、移動物体精位置補正手段8が、UWBレーダパルス応答信号において遮蔽物体を透過したことにより生じた2個の不連続点を検出して、それらの間の距離を算出することにより、当該遮蔽物体の厚さを求める。この後、移動物体精位置補正手段8が、入力された遮蔽物体の種類及び算出した遮蔽物体の厚さを用いてデータベースを参照することにより、遮蔽物体による電波伝搬の時間遅延を材料や厚み毎に補正して、高精度に移動物体の精位置を検出する。これにより、UWBレーダ装置をスルーウォールレーダとして用いた場合、遮蔽物体の向こう側の移動物体の精位置をより正確に求めることができる。
以上、本発明をその実施の態様に従って説明したが、本発明は、その主旨の範囲で種々の変形が可能である。
例えば、前述した各々の例を、適宜組み合わせるようにしても良い。即ち、粗位置検出の前処理(UWBレーダパルス応答差分信号の生成)、及び、粗位置の検出処理、精位置の検出処理の各々について、前述した処理を相互に矛盾しない範囲において適宜選択して組み合わせるようにしても良い。更に、これらに、移動方向の検出処理及び/又は遮蔽物体による位置補正処理を、適宜組み合わせるようにしても良い。
また、例えば、前述した各々の例を、他の例に適用するようにしても良い。即ち、図7の例と同様にして求めたUWBレーダパルス応答信号の差分の絶対値について、図12の例と同様にして精位置を検出するようにしても良い。更に、図8の例又は図9の例と同様にして求めたUWBレーダパルス応答信号の差分の包絡線について、図12の例と同様にして精位置を検出するようにしても良い。更に、図7の例と同様にして求めたUWBレーダパルス応答信号の差分の絶対値について、図13の例及び図14の例と同様にして精位置を検出するようにしても良い。更に、図8の例と同様にして求めたUWBレーダパルス応答信号の差分の包絡線について、図15の例と同様にして精位置を検出するようにしても良い。
また、例えば、本発明はリンギングの範囲を移動物体の粗位置として検出し、粗位置の情報に基づいて移動物体の精位置を検出するが、粗位置の検出を省略して、レーダパルス応答差分信号から精位置の検出を行うようにしても良い。即ち、移動物体精位置検出手段6が、複数のレーダパルス応答差分信号を検出した後、複数のレーダパルス応答差分信号の各々について、予め定められた規則に従って、移動物体の正確な位置を検出する。
具体的には、図12の例において、一旦、閾値T4を定めた後は、精位置として、UWBレーダパルス応答差分信号の振幅が閾値T4以上の値を持つ時間ポイントの範囲の中間ポイントの値を検出することを規則とする。そして、同一の測定環境において、同一の測定対象について、同一の測定方法により観測を行う場合、粗位置の検出を省略して、当該規則に従って閾値T4を用いて、レーダパルス応答差分信号から図12と同様にして移動物体の精位置を求める。また、図13の例において、一旦、ヒストグラムを用いてそのピークに相当する時間ポイントを検出した後は、同様に規則を定め、同一の測定環境において、同一の測定対象について、同一の測定方法により観測を行う場合、粗位置の検出を省略して、レーダパルス応答差分信号において当該時間ポイントを移動物体の精位置とする。また、図14の例において、一旦、確率分布曲線そのピークに相当する時間ポイントを検出した後は、同様に規則を定め、同一の測定環境において、同一の測定対象について、同一の測定方法により観測を行う場合、粗位置の検出を省略して、レーダパルス応答差分信号において当該時間ポイントを移動物体の精位置とする。これにより、粗位置の検出を省略することができる。
以上の説明から理解されるように、本発明によれば、以下のような実施の態様が把握される。
(付記1)観測対象に対して連続して複数のレーダパルスを送信するレーダパルス送信手段と、
リンギングを含む前記観測対象からの反射波である複数のレーダパルスを受信するレーダパルス受信手段と、
前記受信した複数のレーダパルスを積分検波することにより、これらを複数のレーダパルス応答信号に変換するレーダパルス送受信制御手段と、
前記複数のレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分に基づく信号を抽出することにより、各々が前記観測対象における移動物体の信号成分からなる複数のレーダパルス応答差分信号を検出する移動物体検出手段と、
前記複数のレーダパルス応答差分信号の各々について、前記リンギングを用いて前記移動物体の粗い位置を検出する移動物体粗位置検出手段と、
前記検出された移動物体の粗い位置に基づいて、予め定められた規則に従って前記移動物体の正確な位置を検出する移動物体精位置検出手段とを備える
ことを特徴とするレーダ装置。
(付記2)前記移動物体検出手段が、前記複数のレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分を抽出することにより、移動物体のみの信号成分であるレーダパルス応答差分信号を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記3)前記移動物体検出手段が、前記複数のレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分の絶対値を抽出することにより、移動物体のみの信号成分であるレーダパルス応答差分信号を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記4)前記移動物体検出手段が、前記複数のレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分の包絡線を抽出することにより、移動物体のみの信号成分であるレーダパルス応答差分信号を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記5)前記移動物体検出手段が、前記複数のレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分の包絡線の絶対値を抽出することにより、移動物体のみの信号成分であるレーダパルス応答差分信号を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記6)前記移動物体粗位置検出手段が、前記複数のレーダパルス応答差分信号の各々について、閾値以上の振幅値を持つ時間ポイントの範囲によって移動物体の粗い位置を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記7)前記移動物体粗位置検出手段が、前記複数のレーダパルス応答差分信号の各々について、ある時間ポイントの範囲の振幅値の合計が予め定められた閾値以上である時間ポイントの範囲によって移動物体の粗い位置を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記8)前記移動物体粗位置検出手段が、前記複数のレーダパルス応答差分信号の各々について、ある時間ポイントの範囲の包絡線内の面積が予め定められた閾値以上である時間ポイントの範囲によって移動物体の粗い位置を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記9)前記移動物体精位置検出手段が、前記粗位置検出手段で検出された移動物体の粗位置から粗位置の中間の時間ポイントによって移動物体の正確な位置を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記10)前記移動物体精位置検出手段が、粗位置の範囲のうちで、予め定められた閾値以上である時間ポイントの範囲の中間の時間ポイントによって移動物体の正確な位置を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記11)前記移動物体精位置検出手段が、粗位置の範囲のうちで、レーダパルス応答差分信号の振幅の最大値を統計的なヒストグラムで表わし、そのヒストグラムのピークを取る時間ポイントによって移動物体の正確な位置を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記12)前記移動物体精位置検出手段が、粗位置の範囲のうちで、レーダパルス応答差分信号の振幅の最大値を統計的な確率分布で表わし、その確率分布曲線のピークを取る時間ポイントによって移動物体の正確な位置を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記13)前記移動物体精位置検出手段が、レーダパルス応答差分信号のうち正側振幅で検出される精位置と、負側振幅で検出される精位置との中間の時間ポイントによって移動物体の正確な位置を検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記14)当該レーダ装置が、更に、
前記複数のレーダパルス応答差分信号から前記移動物体が接近しているか離隔しているかの移動方向を検出する移動方向検出手段を備え、
前記移動物体精位置検出手段が、前記検出された移動方向に基づいて前記移動物体の正確な位置を切り替えて検出する
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記15)当該レーダ装置が、更に、
遮蔽物体による電波伝搬の時間遅延を補正する移動物体精位置補正手段を備える
ことを特徴とする付記1記載のレーダ装置。
(付記16)観測対象に対して連続して複数のレーダパルスを送信するレーダパルス送信手段と、
リンギングを含む前記観測対象からの反射波である複数のレーダパルスを受信するレーダパルス受信手段と、
前記受信した複数のレーダパルスを積分検波することにより、これらを複数のレーダパルス応答信号に変換するレーダパルス送受信制御手段と、
前記複数のレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分に基づく信号を抽出することにより、各々が前記観測対象における移動物体の信号成分からなる複数のレーダパルス応答差分信号を検出する移動物体検出手段と、
前記複数のレーダパルス応答差分信号の各々について、予め定められた規則に従って前記移動物体の正確な位置を検出する移動物体精位置検出手段とを備える
ことを特徴とするレーダ装置。
以上説明したように、本発明によれば、UWBレーダ装置において、移動物体で反射したUWBレーダパルスに含まれるリンギングの成分を利用して移動物体の粗位置を検出し、更に、求めた粗位置を利用して移動物体の精位置を検出する。これにより、UWBレーダパルスを送受信して移動物体の距離情報を取得する際に、受信したUWBレーダパルスのリンギングの範囲内における振幅の最大値が変動した場合や、振幅の最大値より大きいレベルのノイズ成分が含まれる場合であっても、又は、リンギングの範囲外におけるノイズ等の影響がある場合であっても、これらの影響を受けることなく、移動物体の正確な距離を求めることができる。従って、本発明によれば、真の目標の移動に伴う距離変動が正確に検出でき、また、高精度の移動物体の距離情報を取得することができる。
また、本発明によれば、UWBレーダ装置において、移動物体の粗い位置を、少ない処理時間で比較的正確に抽出することができる。
また、本発明によれば、UWBレーダ装置において、測定環境、測定対象、測定方法に応じた精位置の検出条件を設定することができ、また、測定環境、測定対象、測定方法に応じた数多くのデータを蓄積することにより精位置をより正確に検出することができる。
また、本発明によれば、UWBレーダ装置において、粗位置の範囲における実際の現象に合わせて、移動物体の移動方向に応じて正確に検出することができる。
また、本発明によれば、UWBレーダ装置において、当該時間遅延を生じても、高精度に移動物体の精位置を検出することができるので、UWBレーダ装置を例えばスルーウォールレーダとして用いた場合でも、遮蔽物体の向こう側の移動物体の精位置をより正確に求めることができる。
本発明のUWBレーダ装置の構成を示す構成図である。 移動物体検出手段における処理説明図である。 粗位置検出手段における処理説明図である。 精位置検出手段における処理説明図である。 図1のUWBレーダ装置による実際の観測結果を示す説明図である。 図1のUWBレーダ装置による実際の観測結果を示す説明図である。 移動物体検出手段における処理説明図である。 移動物体検出手段における処理説明図である。 移動物体検出手段における処理説明図である。 移動物体粗位置検出手段における処理説明図である。 移動物体粗位置検出手段における処理説明図である。 移動物体精置検出手段における処理説明図である。 移動物体精位置検出手段における処理説明図である。 移動物体精位置検出手段における処理説明図である。 移動物体精位置検出手段における処理説明図である。 本発明のUWBレーダ装置の他の構成を示す構成図である。 移動物体精位置検出手段における処理説明図である。 本発明のUWBレーダ装置の更に他の構成を示す構成図である。 従来のUWBレーダ装置における処理説明図である。
符号の説明
1 UWBレーダパルス送信手段
2 UWBレーダパルス受信手段
3 UWBレーダパルス送受信制御手段
4 移動物体検出手段
5 移動物体粗位置検出手段
6 移動物体精位置検出手段
7 移動方向検出手段
8 移動物体精位置補正手段

Claims (4)

  1. 観測対象に対して連続して複数のUWBレーダパルスを送信するUWBレーダパルス送信手段と、
    前記観測対象の後方において続く応答であるリンギングを含む前記観測対象からの反射波である複数のUWBレーダパルスを受信するUWBレーダパルス受信手段と、
    前記受信した複数のUWBレーダパルスを積分検波することにより、これらを複数のUWBレーダパルス応答信号に変換するUWBレーダパルス送受信制御手段と、
    前記複数のUWBレーダパルス応答信号の各々について時間的に隣接するものの間の差分に基づく信号を抽出することにより、各々が前記観測対象における移動物体の信号成分からなる複数のUWBレーダパルス応答差分信号を検出する移動物体検出手段と、
    前記複数のUWBレーダパルス応答差分信号の各々について、当該UWBレーダパルス応答差分信号の値が所定の閾値を超えている時間ポイントの範囲を前記移動物体の粗い位置として検出する移動物体粗位置検出手段と、
    前記検出された移動物体の粗い位置に基づいて、予め定められた規則に従って前記移動物体の正確な位置を検出する移動物体精位置検出手段とを備える
    ことを特徴とするUWBレーダ装置。
  2. 前記移動物体精位置検出手段が、前記粗い位置の範囲のうちで、当該UWBレーダパルス応答差分信号の振幅の最大値を統計的な確率分布で表わし、その確率分布曲線のピークを取る時間ポイントによって移動物体の正確な位置を検出する
    ことを特徴とする請求項1記載のUWBレーダ装置。
  3. 当該UWBレーダ装置が、更に、
    前記複数のUWBレーダパルス応答差分信号から前記移動物体が接近しているか離隔しているかの移動方向を検出する移動方向検出手段を備え、
    前記移動物体精位置検出手段が、前記検出された移動方向に基づいて前記移動物体の正確な位置を切り替えて検出する
    ことを特徴とする請求項1記載のUWBレーダ装置。
  4. 当該UWBレーダ装置が、更に、
    遮蔽物体による電波伝搬の時間遅延を補正する移動物体精位置補正手段を備える
    ことを特徴とする請求項1記載のUWBレーダ装置。
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