JP4780371B2 - 光学活性化合物の製造法 - Google Patents
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Description
β位をアリール基で置換されたα,β-不飽和カルボン酸またはα,β-不飽和エステルの不斉水素化反応として、
(1)非特許文献1には、不斉触媒としてRu[(R)-BINAP](OAc)2を用いて、メタノール溶媒中、水素添加反応を行うことにより、光学純度99%以上で光学活性化合物が得られることが記載されている。
〔1〕式
〔2〕R1が水素原子、R2が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R3が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R4が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R5が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、またはR4とR5が隣接する炭素原子とともに置換基を有していてもよいベンゼン環を形成し、R6が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R7が水素原子、R8が水素原子または置換基を有していてもよいヒドロキシ基、R9が水素原子である前記〔1〕記載の製造法、
〔3〕R2、R3およびR6がメチルである前記〔2〕記載の製造法、
〔4〕R4とR5が隣接する炭素原子とともに置換基を有していてもよいベンゼン環を形成し、R8がC1-6アルキルで置換されたヒドロキシ基またはC1-6アルコキシ-C1-6アルキルで置換されたヒドロキシ基である前記〔2〕記載の製造法、
〔5〕R4およびR5がメチル、R8が水素原子である前記〔2〕記載の製造法、
〔6〕キラルホスフィン触媒がキラルホスフィン-Rh(I)錯体である前記〔1〕記載の製造法、
〔7〕キラルホスフィン-Rh(I)錯体が(R,R)-BDPP-Rh(I)錯体、(S,S)-BDPP-Rh(I)錯体、(R)-(S)-JOSIPHOS-Rh(I)錯体および(S)-(R)-JOSIPHOS-Rh(I)錯体から選ばれる錯体である前記〔6〕記載の製造法、
〔8〕さらに塩基を共存させる前記〔1〕記載の製造法、
〔9〕塩基がトリエチルアミンである前記〔8〕記載の製造法、
〔10〕式
R1、R2、R3およびR6で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の炭化水素基としては、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基などが挙げられる。
該「アルキル基」とは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなどのC1-6アルキル基などを示す。
該「アルケニル基」とは、ビニル、アリル、イソプロペニル、1-ブテニル、2-ブテニル、3-ブテニル、ブタジエニル、2-メチルアリル、ヘキサトリエニル、3-オクテニルなどのC2-6アルケニル基などを示す。
該「アルキニル基」とは、エチニル、2-プロピニル、ブチニル、3-ヘキシニルなどのC2-6アルキニル基などを示す。
該「シクロアルキル基」とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどのC3-6シクロアルキル基などを示す。
該「アリール基」とは、フェニル、ナフチルなどのC6-10アリール基などを示す。
該「アラルキル基」とは、ベンジル、フェネチルなどのC7-10アラルキル基などを示す。
R2としては、置換基を有していてもよいC1-6アルキルが好ましく、特にメチルが好ましい。
R3としては、置換基を有していてもよいC1-6アルキルが好ましく、特にメチルが好ましい。
R6としては、置換基を有していてもよいC1-6アルキルが好ましく、特にメチルが好ましい。
R4およびR5で表される「置換基を有していてもよいヒドロキシ基」の置換基とは、置換基を有していてもよい炭化水素基を示す。該「置換基を有していてもよい炭化水素基」とは、前記のR1、R2、R3およびR6で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のものを示す。
R4およびR5で表される「置換基を有していてもよいアミノ基」の置換基とは、例えば、置換基を有していてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)、置換基を有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイルなど)などを示し、これらの置換基でモノ置換またはジ置換されていてもよい。
R4およびR5で表される「置換基を有していてもよいアミノ基」の置換基としての「置換基を有していてもよいC1-6アルキル基」および「置換基を有していてもよいC1-6アルキル-カルボニル基」の置換基とは、前記のR1、R2、R3およびR6で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の置換基と同様のもの、同様の数を示す。
R4およびR5で表される「置換基を有していてもよいアシル基」とは、式-C(O)R10(式中、R10は水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基を示す)で表される基を示す。R10で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」とは、前記のR1、R2、R3およびR6で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のものを示す。
Ra、RbおよびRcで表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」とは、前記のR1、R2、R3およびR6で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」と同様のものを示す。
該「芳香族複素環基」としては、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3-オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,3,4-オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3-チアジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チアジアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等の5または6員の芳香族単環式複素環基、およびベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソインドリル、1H-インダゾリル、ベンズインダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2-ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾピラニル、1,2-ベンゾイソチアゾリル、1H-ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、ブテリジニル、カルバゾリル、α-カルボリニル、β-カルボリニル、γ-カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロ〔1,2-b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリミジニル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-a〕ピリジル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-b〕ピリダジニル等の8ないし12員の芳香族縮合複素環基などが挙げられる。
該「非芳香族複素環基」としては、例えばオキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、3-ヘキサヒドロシクロペンタ〔c〕ピロリル、ホモピペリジル、ホモピペラジル等の3ないし8員の飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環基等、あるいはジヒドロピリジル、ジヒドロピリミジル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリル、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリルなどのように前記した芳香族単環式複素環基又は芳香族縮合複素環基の一部又は全部の二重結合が飽和した非芳香族複素環基等が挙げられる。
R4およびR5で表される「置換基を有していてもよい複素環基」の「置換基」とは、前記のR1、R2、R3およびR6で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の置換基と同様のもの、同様の数を示す。
環Aおよび環Bがさらに有していてもよい置換基とは、前記のR1、R2、R3およびR6で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の置換基と同様のもの、同様の数を示す。
また、R4およびR5が一緒になって隣接する炭素原子とともに置換基を有していてもよいベンゼン環を形成する場合、特に無置換のベンゼン環を形成する場合も好ましい。
R7、R8およびR9で表される「ハロゲン原子」、「置換基を有していてもよいヒドロキシ基」、「置換基を有していてもよいアミノ基」、「置換基を有していてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよいアシル基」、「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」および「置換基を有していてもよい複素環基」とは、前記のR4およびR5で表される「ハロゲン原子」、「置換基を有していてもよいヒドロキシ基」、「置換基を有していてもよいアミノ基」、「置換基を有していてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよいアシル基」、「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」および「置換基を有していてもよい複素環基」と同様のものを示す。
R8としては、水素原子または置換基を有していてもよいヒドロキシ基が好ましく、特に水素原子、C1-6アルキル(特にメチル)で置換されたヒドロキシ基またはC1-6アルコキシ-C1-6アルキル(特にメトキシメチル)で置換されたヒドロキシ基が好ましい。
R9としては、水素原子が好ましい。
(1)R1が水素原子、R2が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R3が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R4が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R5が置換基を有していてもよいC1-6アルキルまたはR4とR5が隣接する炭素原子とともに置換基を有していてもよいベンゼン環を形成し、R6が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R7が水素原子、R8が水素原子または置換基を有していてもよいヒドロキシ基、R9が水素原子である化合物(I)。
(2)R1が水素原子、R2が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R3が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R4が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R5が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R6が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R7が水素原子、R8が水素原子、R9が水素原子である化合物(I)。
(3)R1が水素原子、R2が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R3が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R4とR5が隣接する炭素原子とともに置換基を有していてもよいベンゼン環を形成し、R6が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R7が水素原子、R8が置換基を有していてもよいヒドロキシ基、R9が水素原子である化合物(I)。
(4)R1が水素原子、R2がメチル、R3がメチル、R4がメチル、R5がメチル、R6がメチル、R7が水素原子、R8が水素原子、R9が水素原子である化合物(I)。
(5)R1が水素原子、R2がメチル、R3がメチル、R4とR5が隣接する炭素原子とともにベンゼン環を形成し、R6がメチル、R7が水素原子、R8がメチルで置換されたヒドロキシ基、R9が水素原子である化合物(I)。
(6)R1が水素原子、R2がメチル、R3がメチル、R4とR5が隣接する炭素原子とともにベンゼン環を形成し、R6がメチル、R7が水素原子、R8がメトキシメチルで置換されたヒドロキシ基、R9が水素原子である化合物(I)。
該「キラルホスフィン化合物」とは、例えば、(R)-BINAP、(S)-BINAP、(R)-tol-BINAP、(S)-tol-BINAP、(R)-Xylyl-BINAP、(S)-Xylyl-BINAP、(R,R)-DIOP、(S,S)-DIOP、(R)-(S)-BPPFA、(S)-(R)-BPPFOH、(R)-(S)-BPPFOH、(S)-(R)-BPPFA、(R,R)-CHIRAPHOS、(S,S)-CHIRAPHOS、(R,R)-Me-DUPHOS、(S,S)-Me-DUPHOS、(R,R)-Et-DUPHOS、(S,S)-Et-DUPHOS、(R,R)-DIPAMP、(S,S)-DIPAMP、 (R,R)-BDPP、(S,S)-BDPP、(R)-(S)-JOSIPHOS、(S)-(R)-JOSIPHOS、などを示す。なかでも、(R,R)-BDPP、(S,S)-BDPP、(R)-(S)-JOSIPHOS、(S)-(R)-JOSIPHOSが好ましい。
該「キラルホスフィン触媒」がカチオン性である場合、そのカウンターアニオンの例としてはフッ素アニオン、塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオンのようなハロゲンのアニオン種や、過塩素酸アニオン、過臭素酸アニオン、過ヨウ素酸アニオン、テトラフルオロホウ酸アニオン、テトラペンタフルオロホウ酸アニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ヘキサフルオロリン酸アニオンなどがあり、なかでも塩素アニオン、臭素アニオン、ヨウ素アニオンのようなハロゲンのアニオン種や、過塩素酸アニオン、テトラフルオロホウ酸アニオン、テトラペンタフルオロホウ酸アニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン、ヘキサフルオロリン酸アニオンなどが好ましい。
該「キラルホスフィン触媒」にはジエン化合物が配位していてもよく、該ジエン化合物としてはCOD、NBDなどが好ましい。
該「キラルホスフィン触媒」の遷移金属がルテニウムの場合、アレーン化合物が配位していてもよく、該アレーン化合物としてはベンゼン、p-シメンなどが好ましい。
キラルホスフィン触媒としては、例えば、(R,R)-BDPP-Rh(I)錯体、(S,S)-BDPP-Rh(I)錯体、(R)-(S)-JOSIPHOS-Rh(I)錯体および(S)-(R)-JOSIPHOS-Rh(I)錯体などが好ましい。
該「塩基」としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化タリウムなどの無機塩基、あるいは、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基が用いられる。好ましくは、有機塩基であり、特にトリエチルアミンが好ましい。
キラルホスフィン触媒の使用量は、化合物(I)またはその塩1モルに対して、約0.0001ミリモルないし1000モル、好ましくは約0.01モルないし0.5モルである。
添加する水素の圧力は、約0.01MPaないし15MPa、好ましくは約1MPaから10MPaである。
また、反応系中に塩基を存在させる場合、塩基の使用量は、化合物(I)またはその塩1モルに対して、約0.01モルないし1000モル、好ましくは約0.8モルないし1.5モルである。
該有機溶媒は、反応を阻害しないものであればよく、具体的には、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール等のアルコール類; ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類; ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類; ジクロロメタン、クロロホルム、1,1,2,2-テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類; 酢酸エチル、酢酸イソプロピル等のエステル類; 酢酸; N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類等が挙げられる。これらの有機溶媒は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。有機溶媒は、好ましくはアルコール類である。特に、化合物(I)におけるR1がアルキル基であるときに、R1と同一のアルキル基を有するアルコール類が好ましい。
有機溶媒の使用量は、化合物(I) 1重量部に対し、通常約1ないし1000倍容量、好ましくは1約ないし500倍容量である。
反応温度は、通常約0ないし150℃、好ましくは約5ないし120℃、更に好ましくは約10ないし80℃である。
反応時間は、通常約0.5ないし100時間、好ましくは約1ないし50時間、更に好ましくは約5ないし24時間である。
このようにして得られる化合物(III)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶析、再結晶、転溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することができる。
R11としては、水素原子が好ましい。
R12としては、置換基を有していてもよいC1-6アルキルが好ましく、特にメチルが好ましい。
R13およびR14で表される「ハロゲン原子」、「置換基を有していてもよいヒドロキシ基」、「置換基を有していてもよいアミノ基」、「置換基を有していてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよいアシル基」、「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」および「置換基を有していてもよい複素環基」とは、前記のR4およびR5で表される「ハロゲン原子」、「置換基を有していてもよいヒドロキシ基」、「置換基を有していてもよいアミノ基」、「置換基を有していてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよいアシル基」、「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」および「置換基を有していてもよい複素環基」と同様のものを示す。また、R13およびR14は、隣接する炭素原子とともにベンゼン環を形成してもよい(該ベンゼン環は置換基を有していてもよく、該置換基は前記のR1、R2、R3およびR6で表される「置換基を有していてもよい炭化水素基」の置換基と同様のもの、同様の数を示す)。
R13およびR14としては、それぞれC1-6アルキルが好ましく、特にメチルが好ましい。また、R13およびR14は、隣接する炭素原子とともに無置換のベンゼン環を形成する場合も好ましい。
R15で表される「ハロゲン原子」、「置換基を有していてもよいヒドロキシ基」、「置換基を有していてもよいアミノ基」、「置換基を有していてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよいアシル基」、「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」および「置換基を有していてもよい複素環基」とは、前記のR4およびR5で表される「ハロゲン原子」、「置換基を有していてもよいヒドロキシ基」、「置換基を有していてもよいアミノ基」、「置換基を有していてもよい炭化水素基」、「置換基を有していてもよいアシル基」、「エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基」および「置換基を有していてもよい複素環基」と同様のものを示す。
R15としては、水素原子またはC1-6アルキルで置換されたヒドロキシ基が好ましい。
化合物(II')の塩とは、前記の化合物(I)および(II)の塩と同様のものである。
なお、実施例の各物性の測定には次の機器を用いた。1H核磁気共鳴スペクトル(1H-NMR):DPX300(ブルッカー社製)、内部基準物質:テトラメチルシラン。13C核磁気共鳴スペクトル(13C-NMR):DPX300(ブルッカー社製)、内部基準物質:CDCl3。実施例中で使用するメタノールおよびエタノールは、マグネシウムメトキシドまたはマグネシウムエトキシド存在下で、還流後、蒸留し、さらに脱気して用いた。また必要に応じて市販の無水溶媒を脱気して用いた。また必要に応じて市販の脱水溶媒を用いた。
光学活性体の光学純度は、鏡像体過剰率(%ee)で評価した。該鏡像体過剰率は、以下に示す条件下での高速液体クロマトグラフィーを用い、次式により求めた。
鏡像体過剰率(%ee)=100×[(R)−(S)]/[(R)+(S)]
[式中、(R)および(S)は、鏡像体の絶対配置、および各鏡像体の高速液体クロマトグラフィーにおける面積を示す]
(高速液体クロマトグラフィー条件)
カラム: CHIRALCEL-OJR(ダイセル化学工業株式会社)(粒径10μm; カラム径: 4.6mm; カラム長: 150mm)
移動層: 0.5M HClO4 (pH2):アセトニトリル=50/50(v/v)
流速: 1.0ml/min
温度: 35℃または室温
検出: UV 254 nm
1, 4-ジメトキシ-2-メチルナフタレンの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.45 (s, 3H), 3.86 (s, 3H), 3.96 (s, 3H), 6.60 (s, 1H), 7.39-7.44 (m, 1H), 7.48-7.53 (m, 1H), 8.02 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.1 Hz, 1H).
IR (thin film) 3066, 2991, 2942, 2900, 2834, 1627, 1596 cm-1.
元素分析値 C13H14O2 として
計算値:C: 77.20, H: 6.98.
実測値:C: 77.23, H: 7.08.
UV (MeOH. HCl) 211, 239, 300 nm.
参考例2
1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-カルボアルデヒドの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.65 (s, 3H), 3.87 (s, 3H), 4.07 (s, 3H), 7.50-7.70 (m, 2H), 8.11 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 8.18 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 10.73 (s, 1H).
IR (KBr) 1685 cm-1.
元素分析値 C14H14O3 として
計算値:C: 73.03, H: 6.13.
実測値:C: 72.97, H: 6.13.
UV (MeOH. HCl) 218, 253, 259, 283, 293, 306 nm.
融点 93.5-93.7 ℃ (n-hexane).
参考例3
(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)アクリル酸エチルの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.73 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 2.50 (s, 3H), 3.85 (s, 3H), 3.87 (s, 3H), 4.30 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 6.73 (d, J = 16.3 Hz, 1H), 7.48-7.55 (m, 2H), 8.03 (d, J = 16.3 Hz, 1H), 8.04-8.13 (m, 2H).
IR (KBr) 1710 cm-1.
元素分析値 C18H20O4 として
計算値:C: 71.98, H: 6.71.
実測値:C: 72.24, H: 6.91.
融点 57-59 ℃ (EtOAc).
1-ヨード-4-メトキシメトキシベンゼンの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 3.46 (s, 3H), 5.14 (s, 2H), 6.81 (d, J = 6.9 Hz, 2H), 7.56 (d, J = 6.9 Hz, 2H).
IR (thin film) 2929, 2484, 1234 cm-1.
元素分析値 C8H9IO2として
計算値:C: 36.39, H: 3.44, I: 48.06.
実測値:C: 36.33, H: 3.33, I: 47.70.
参考例5
3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシフェニル)アクリル酸エチルの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 0.99 (t, J = 7.10 Hz, 3H), 2.19 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 3.98 (q, J = 7.10 Hz, 2H), 6.65 (s, 1H), 6.82 (dd, J = 6.83, 2.09 Hz, 2H), 7.33 (dd, J = 6.83, 2.09 Hz, 2H), 7.45-7.52 (m, 2H), 8.03 (dd, J = 7.38, 1.29 Hz, 1H), 8.12 (dd, J = 7.38, 1.28 Hz, 1H).
13C-NMR (75MHz, CDCl3) δ: 13.2, 14.4, 55.7, 60.2, 61.8, 62.3, 114.5, 116.9, 122.7, 123.1, 125.7, 125.8, 126.4, 127.8, 128.96, 129.02, 130.9, 131.5, 148.4, 150.5, 152.2, 161.3, 166.4.
IR (KBr) 2987, 2937, 2840, 1716 cm-1.
LRMS (EI, M+): 406.
融点 94-95 ℃ (EtOAc/n-hexane);
参考例6
3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)アクリル酸エチルの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 0.99 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 2.19 (s, 3H), 3.44 (s, 3H), 3.71 (s, 3H), 3.91 (s, 3H), 3.98 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 5.15 (s, 2H), 6.65 (s, 1H), 6.96 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 7.32 (d, J = 6.8 Hz, 2H), 7.45-7.52 (m, 2H), 8.03 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 8.4 Hz, 1H).
IR (KBr) 2937, 1712, 1596, 1510 cm-1.
元素分析値 C26H28O6 として
計算値:C: 71.54, H: 6.47.
実測値:C: 71.48, H: 6.55.
融点 66-68 ℃ (EtOAc/n-hexane);
3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシフェニル)アクリル酸エチルの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.00 (t, J = 7.1 Hz, 3H), 2.17 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 3.89 (s, 3H), 3.98 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 6.56 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.60 (s, 1H), 7.13 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.40-7.55 (m, 2H), 8.00 (dd, J = 7.67, 2.26 Hz, 1H), 8.05 (dd, J = 8.77, 1.63 Hz, 1H).
参考例8
3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)アクリル酸の合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.13 (s, 3H), 3.43 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 5.14 (s, 2H), 6.56 (s, 1H), 6.94 (d, J = 9.96 Hz, 2H), 7.29 (d, J = 9.96 Hz, 2H), 7.46-7.53 (m, 2H), 7.99 (dd, J = 7.45, 0.90 Hz, 1H), 8.08 (dd, J = 7.64, 0.98 Hz, 1H).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ: 13.2, 56.5, 61.6, 62.4, 94.6, 116.1, 116.6, 122.7, 123.0, 125.6, 125.8, 126.6, 127.7, 129.1, 130.3, 132.3, 148.3, 150.5, 154.8, 159.3, 170.3.
IR (KBr) 1675 cm-1.
LRMS (FAB, M+): 408.
元素分析値 C24H24O6 として
計算値:C: 70.57, H: 5.92.
実測値:C: 70.44, H: 5.74.
融点 155.0-156.5 ℃ (EtOAc/n-hexane);
参考例9
3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシフェニル)アクリル酸の合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.13 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 6.58 (s, 1H), 6.80 (dd, J = 6.95, 2.06 Hz, 2H), 7.29 (dd, J = 6.95, 2.06 Hz, 2H), 7.46-7.53 (m, 2H), 7.99 (dd, J = 7.61, 0.97 Hz, 1H), 8.09 (dd, J = 8.40, 0.90 Hz, 1H).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ: 13.2, 55.7, 61.6, 62.4, 114.6, 115.7, 122.7, 123.0, 125.7, 125.8, 126.6, 127.7, 129.1, 129.2, 130.5, 131.3, 148.2, 150.5, 155.0, 161.7, 171.2.
IR (KBr) 1683 cm-1.
LRMS (EI, M+) 378.
元素分析値 C23H22O5 として
計算値:C: 73.00, H: 5.86.
実測値:C: 72.86, H: 5.73.
融点 151-153 ℃.
3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシフェニル)アクリル酸の合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.13 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 6.57 (s, 1H), 6.65 (dd, J = 8.85, 2.25 Hz, 2H), 7.18 (dd, J = 8.85, 2.25 Hz, 2H), 7.45-7.54 (m, 2H), 7.97 (dd, J = 6.83, 1.41 Hz, 1H), 8.07 (dd, J = 8.54, 1.06 Hz, 1H).
IR (KBr) 1684 cm-1.
LRMS (EI, M+) 364.
元素分析値 C22H20O5 として
計算値:C: 72.51, H: 5.53.
実測値:C: 72.33, H: 5.64.
融点 217-219 ℃ (EtOAc/n-hexane);
参考例11
[(2S,4S)-2, 4-ビスジフェニルホスフィノペンタン](ビシクロ [2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン)ロジウム (I) パークロレートの調製
減圧下にて攪拌子を付して加熱乾燥したシュレンク管A (20 mL)に高純度アルゴン(脱酸素済)気流下にてビス(ビシクロ [2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン)ロジウム (I) パークロレート (113 mg, 0.292 mmol), ビスホスフィン [他のリン配位子も同様である。例: (2S,4S)-2, 4-ビスジフェニルホスフィノペンタン(BDPP) 154 mg, 0.351 mmol]を量り、アルゴン置換した。減圧下にて加熱乾燥したシュレンク管B(20 mL)に高純度アルゴン(脱酸素済)気流下にて新鮮なメタノール (6 mL)を量り、4回凍結脱気した。シュレンク管Aにシュレンク管Bをカニュレートし、室温で30分攪拌すると橙色透明の溶液になった。溶媒を減圧留去すると橙色結晶が析出し、更に1時間減圧乾燥すると[(2S,4S)-2, 4-ビスジフェニルホスフィノペンタン](ビシクロ [2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン)ロジウム (I) パークロレートが得られた。
参考例12
[(R)-1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)ビナフチル](ビシクロ [2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン)ロジウム (I) クロライドの調製
減圧下にて攪拌子を付して加熱乾燥したシュレンク管A(30mL)に高純度アルゴン(脱酸素済)気流下にて(ビシクロ [2.2.1]ヘプタ-2,5-ジエン)クロロロジウム (I) ダイマー(100 mg, 0.22 mmol), (R)-1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)ビナフチル (BINAP) (136 mg, 0.22 mmol)を量り、アルゴン置換した。減圧下にて加熱乾燥した20 mLシュレンク管Bに高純度アルゴン(脱酸素済)気流下にてトルエン(3 mL)を量り、凍結脱気した。シュレンク管Aにシュレンク管Bをカニュレートし、室温で30分攪拌するとオレンジ色透明の溶液になった。溶媒を減圧留去するとオレンジ色の結晶が析出し、更に1時間減圧乾燥すると目的の錯体が得られた。
参考例13
Ru 2 Cl 4 [(R)-binap] 2 .NEt 3 の調製
減圧下にて加熱乾燥したシュレンク管A(100mL)に高純度アルゴン(脱酸素済)気流下にてルテニウムジクロライド(1,5-シクロオクタジエン)ポリマー (333 mg, 1.19 mmol), (R)-1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)ビナフチル (849 mg, 1.36 mmol)を量り、アルゴン置換した。減圧下にて加熱乾燥したシュレンク管B(100 mL)に高純度アルゴン(脱酸素済)気流下にて無水トルエン(20 mL), トリエチルアミン (1 mL)を量り、凍結脱気した。アルゴン気流下、カニュレーションにて溶液(シュレンク管B)を固体(シュレンク管A)に加え、外温135 ℃にて3時間加熱した。溶液は始め黒紫色だったが、3時間後に明るく赤みがかかった。溶媒を減圧留去し、次いで減圧下にて2時間乾燥すると赤褐色の粉末が得られた(アルゴン下にて室温保存した)。
(+)-3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシフェニル)プロピオン酸(フリー)の合成とリン配位子の探索
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.30 (brs, 3H), 3.06 (dd, J = 16.23, 6.39 Hz, 1H), 3.37-3.45 (dd, J = 16.27, 8.37 Hz, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.64 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 5.15 (brm, 1H), 6.72 (dd, J = 8.41, 1.95 Hz, 2H), 7.03 (d, J = 8.40 Hz, 2H), 7.34-7.42 (m, 2H), 7.89-7.99 (m, 2H).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ: 13.7, 38.3, 55.6, 61.7, 62.4, 114.1, 122.7, 123.1, 125.8, 126.3, 127.0, 127.8, 128.3, 128.6, 133.4, 135.4, 150.9, 151.1, 158.2, 178.6.
IR (KBr) 1706 cm-1.
LRMS (EI, M+) 380.
1. 塩基の検討
以下の反応条件で塩基の検討を行った。
水素圧:9-10 MPa,
触媒: [Rh(nbd){(2S,4S)-bdpp}]+ClO4 - (5 mol%),
溶媒 MeOH。
結果を表1に示す。
2. 各種触媒の検討
以下の反応条件で触媒の検討を行った。
水素圧:9-10 MPa,
触媒量:5 mol%,
トリエチルアミン:1当量,
基質濃度:メタノール中18 mM,
反応温度:70 ℃,
反応時間:24 h。
結果を表2に示す。
以下のリン配位子を探索した。略名と構造を以下に示す。
(+)-3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸(フリー)の合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.35 (brs, 3H), 3.13 (dd, J = 15.30, 6.34 Hz, 1H), 3.44 (s, 3H), 3.47 (dd, J = 15.30, 6.13 Hz, 1H), 3.51 (brs, 3H), 3.83 (s, 3H), 5.12 (s, 2H), 5.22 (brm, 1H), 6.92 (d, J = 8.50 Hz, 2H), 7.11 (d, J = 8.50 Hz, 2H), 7.43-7.49 (m, 2H), 7.97 (dd, J = 6.40, 2.96 Hz, 1H), 8.05 (dd, J = 6.40, 2.05 Hz, 1H).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ: 13.3, 37.9, 55.9, 61.3, 62.0, 94.5, 116.1, 116.2, 122.2, 122.6, 125.3, 125.9, 126.6, 127.3, 127.9, 128.1, 128.7, 132.9, 136.3, 150.5, 150.7, 155.4, 170.9, 178.6.
IR (KBr) 1706 cm-1.
LRMS (EI, M+): 410.
HRMS C24H26O6 として計算値(EI, M+): 410.1729、 実測値 410.1704.
[α]D 20 + 85.54° (c 0.332, MeOH) 59.5%ee.
3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸(フリー)の光学純度の判定
ミクロチューブに、3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸(10mg)を量り、6N 塩酸(0.013 mL), アセトン (0.013 mL)を加え、室温で1.5時間攪拌し、均一な溶液とした。酢酸エチル(0.6 mL)で抽出し、分取した。酢酸エチル層を減圧濃縮すると3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸(フリー) (約10 mg)が得られた。これをキラルHPLCにて光学純度を分析した。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.37 (brs, 3H), 3.13 (dd, J = 6.36, 16.18 Hz, 1H), 3.48 (dd, J = 8.45, 16.18 Hz, 1H), 3.50 (brs, 3H), 3.84 (s, 3H), 4.30-5.60 (brs, 2H), 5.24 (brm, 1H), 6.69 (dd, J = 6.64, 2.15 Hz, 1H), 7.03 (d, J = 6.64 Hz, 2H), 7.43-7.50 (m, 2H), 7.98 (dd, J = 6.48, 2.10 Hz, 1H), 8.05 (dd, J = 7.34, 2.98 Hz, 1H).
IR (thin film) 3400-3500, 1708 cm-1.
LRMS (FAB, M+): 366
HRMS C22H22O5 として計算値(FAB, M+): 366.1467. 実測値: 366.1406;
[α]D 20 +81.11° (c 0.270, MeOH) 89.7%ee(+).
参考例15
(+)-3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸の精製
(+)-3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸(約2 g)をアセトン (15 mL)に溶解する。室温で攪拌しながらブルシン (1.0当量)を添加すると一時完全に溶解し、次いで白色結晶が析出する。室温で30分攪拌し、白色結晶を吸引ろ取し、アセトン (3 mL)で洗浄した。結晶を30分通気乾燥し、(+)-3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸 ブルシン塩を得た。これを酢酸エチル(30 mL)に懸濁し、室温で1N 塩酸(10 mL)を加え、10分攪拌し、完全に溶解した。酢酸エチル層を分取し、更に1N 塩酸(8 mL),飽和食塩水 (8 mL)で洗浄した。酢酸エチル層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ去すると無色透明な酢酸エチル層が得られた。溶媒を減圧留去し、アメ状の(+)-3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸(area% ca 95-97%, 99%ee以上,ca3-5%の原料が残留)を得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.30 (brs, 3H), 3.06 (dd, J = 16.23, 6.39 Hz, 1H), 3.37-3.45 (dd, J = 16.27, 8.37 Hz, 1H), 3.42 (s, 3H), 3.64 (s, 3H), 3.76 (s, 3H), 5.15 (brm, 1H), 6.72 (dd, J = 8.41, 1.95 Hz, 2H), 7.03 (d, J = 8.40 Hz, 2H), 7.34-7.42 (m, 2H), 7.89-7.99 (m, 2H).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ:13.7, 38.3, 55.6, 61.7, 62.4, 114.1, 122.7, 123.1, 125.8, 126.3, 127.0, 127.8, 128.3, 128.6, 133.4, 135.4, 150.9, 151.1, 158.2, 178.6.
IR (KBr) 1706 cm-1.
LRMS (EI, M+) 380.
(+)-3-(1, 4-ジメトキシ-3-メチルナフタレン-2-イル)-3-(4-メトキシメトキシフェニル)プロピオン酸 ブルシン塩
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.23 (dt, J = 3.13, 10.25 Hz, 1H), 1.41 (d, J = 15.09 Hz, 1H), 1.75-1.96 (m, 2H), 2.10-2.26 (m, 1H), 2.36 (brs, 3H), 2.63 (dd, J = 16.07, 3.17 Hz, 1H), 2.65 (d, J = 14.63 Hz, 1H), 2.72-2.81 (m, 1H), 3.04-3.19 (m, 3H), 3.26 (dd, J = 11.28, 7.57 Hz, 1H), 3.3-3.7 (brs, 1H), 3.43 (dd, J = 16.07, 7.87 Hz, 1H), 3.43 (s, 3H), 3.5-3.6 (brm, 1H), 3.59 (s, 3H), 3.78 (dd, J = 16.09, 6.89 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.83 (s, 3H), 3.90 (s, 3H), 4.03 (m, 1H), 4.15 (dd, J = 13.86, 6.95 Hz, 1H), 4.24-4.32 (m, 1H), 5.09 (d, J = 7.25 Hz, 1H), 5.12 (d, J = 7.25 Hz, 1H), 5.25-5.55 (brm, 1H), 5.95 (m, 1H), 6.73 (s, 1H), 6.82 (d, J = 8.21 Hz, 2H), 7.22 (d, J = 8.21 Hz, 2H), 7.41-7.45 (m, 2H), 7.97-8.04 (m, 2H).
IR (KBr) 1668, 1646 cm-1.
元素分析値 C47H52N2O10 として
計算値:C: 70.13, H: 6.51, N: 3.48.
実測値:C: 69.87, H: 6.49, N: 3.39.
融点 183.5-184.5 ℃.
1,4-ジメトキシ-2,3,5-トリメチルベンゼンの合成
1H-NMR (300MHz,CDCl3) δ: 2.11 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 2.27 (s, 3H), 3.65 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 6.52 (s, 1H).
参考例17
2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルベンズアルデヒドの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.20 (s, 3H), 2.27 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 3.65 (s, 3H), 3.78 (s, 3H), 10.49 (s, 1H).
参考例18
エチル 2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチル-1-トランス-シンナメートの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.34 (t, J = 7.17 Hz, 3H), 2.19 (s, 3H), 2.22 (s, 3H), 2.33 (s, 3H), 3.61 (s, 3H), 3.64 (s, 3H), 4.27 (d, J = 7.17 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 16.30 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 16.30 Hz, 1H).
エチル 3-(2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルフェニル)-3(Z)-フェニルアクリレートの合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.11 (t, J = 7.13 Hz, 3H), 2.03 (s, 3H), 2.16 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 3.44 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 4.04 (d, J = 7.13 Hz, 2H), 6.60 (s, 1H), 7.28-7.38 (m, 5H).
13C-NMR (75 MHz, CDCl3) δ: 14.4, 13.18, 13.24, 13.3, 60.3, 60.5, 61.0, 118.8, 126.9, 127.4, 128.6, 129.0, 129.8, 130.7, 131.4, 139.8, 151.3, 153.41, 153.44, 166.2.
参考例20
3-(2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルフェニル)-3(Z)-フェニルアクリル酸の合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 2.03 (s, 3H), 2.15 (s, 3H), 2.24 (s, 3H), 3.44 (s, 3H), 3.66 (s, 3H), 6.59 (s, 1H), 7.27-7.37 (m, 5H), 10-11 (brs).
<HPLC条件>
YMC-ODS A302 φ4.6×150 mm, 0.05M KH2PO4:MeCN(55:45),
1.0 ml/min, 254 nm, tR 18.46 min
<キラルHPLC条件>
CHIRALCAL-OJR φ4.6×150 mm, 0.5M HClO4(pH 2.0):MeCN(1:1),
0.5 ml/min, 254 nm, tR 10.60, 11.75
(3R)-(2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルフェニル)-3-フェニルプロピオン酸の合成
1H-NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.12 (t, J = 6.72 Hz, 9H), 2.14 (brs, 3H), 2.17 (s, 6H), 2.78 (dd, J = 5.13, 15.58 Hz, 1H), 2.81 (q, J = 6.72 Hz, 6H), 3.28 (brs, 3H), 3.32 (dd, J = 6.24, 15.58 Hz, 1H), 3.61 (s, 3H), 5.15-5.30 (m, 1H), 5.5-6.2 (brs), 7.05-7.39 (m, 5H).
(R)(S)-JOSIPHOSのかわりに(2R,4R)-BDPPを用いた場合は90.2%eeであった。
<HPLC条件>
YMC-ODS A302 φ4.6×150mm, 0.05M KH2PO4:MeCN(55:45), 1.0ml/min, 254nm,
tR 18.46min
<キラルHPLC条件>
CHIRALCAL-OJR φ4.6×150mm, 0.5M HClO4(pH 2.0):MeCN(1:1),
0.5ml/min, 254nm, tR10.60,11.75.
Claims (10)
- 式
〔式中、R1、R2、R3およびR6はそれぞれ同一または異なって、水素原子または置換基を有していてもよい炭化水素基、R4およびR5はそれぞれ同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいヒドロキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換基を有していてもよい複素環基、あるいはR4およびR5は一緒になって隣接する炭素原子とともに5ないし8員環を形成してもよく、R7、R8およびR9は同一または異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換基を有していてもよいヒドロキシ基、置換基を有していてもよいアミノ基、置換基を有していてもよい炭化水素基、置換基を有していてもよいアシル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または置換基を有していてもよい複素環基を示す〕で表される化合物またはその塩を、キラルホスフィン触媒存在下で不斉水素化反応を行うことを特徴とする、式
〔式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8およびR9は前記と同意義、(*)は不斉炭素の位置を示す〕で表される光学活性化合物またはその塩の製造法。 - R1が水素原子、R2が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R3が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R4が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R5が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、またはR4とR5が隣接する炭素原子とともに置換基を有していてもよいベンゼン環を形成し、R6が置換基を有していてもよいC1-6アルキル、R7が水素原子、R8が水素原子または置換基を有していてもよいヒドロキシ基、R9が水素原子である請求項1記載の製造法。
- R2、R3およびR6がメチルである請求項2記載の製造法。
- R4とR5が隣接する炭素原子とともに置換基を有していてもよいベンゼン環を形成し、R8がC1-6アルキルで置換されたヒドロキシ基またはC1-6アルコキシ-C1-6アルキルで置換されたヒドロキシ基である請求項2記載の製造法。
- R4およびR5がメチル、R8が水素原子である請求項2記載の製造法。
- キラルホスフィン触媒がキラルホスフィン-Rh(I)錯体である請求項1記載の製造法。
- キラルホスフィン-Rh(I)錯体が(R,R)-BDPP-Rh(I)錯体、(S,S)-BDPP-Rh(I)錯体、(R)-(S)-JOSIPHOS-Rh(I)錯体および(S)-(R)-JOSIPHOS-Rh(I)錯体から選ばれる錯体である請求項6記載の製造法。
- さらに塩基を共存させる請求項1記載の製造法。
- 塩基がトリエチルアミンである請求項8記載の製造法。
- 式
〔式中、R11は(1)水素原子または(2)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい炭化水素基、R12は(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい炭化水素基、R13およびR14は同一または異なって、(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい炭化水素基で置換されていてもよいヒドロキシ基、(4)(a)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC 1-6 アルキル基、及び(b)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC 1-6 アルキル-カルボニル基から選択される置換基でモノ置換またはジ置換されていてもよいアミノ基、(5)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい炭化水素基、(6)式-C(O)R 10 [式中、R 10 は(1)水素原子または(2)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい炭化水素基を示す]で表されるアシル基、(7)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または(8)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい複素環基(R13およびR14は、隣接する炭素原子とともにベンゼン環を形成してもよい)、R15は(1)水素原子、(2)ハロゲン原子、(3)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい炭化水素基で置換されていてもよいヒドロキシ基、(4)(a)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC 1-6 アルキル基、及び(b)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよいC 1-6 アルキル-カルボニル基から選択される置換基でモノ置換またはジ置換されていてもよいアミノ基、(5)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい炭化水素基、(6) 式-C(O)R 10 [式中、R 10 は(1)水素原子または(2)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい炭化水素基を示す]で表されるアシル基、(7)エステル化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基または(8)(i)ニトロ、(ii)ニトロソ、(iii)シアノ、(iv)ヒドロキシ、(v)C 1-6 アルコキシ基、(vi)ホルミル、(vii)C 1-6 アルキル-カルボニル基、(viii)C 1-6 アルコキシ-カルボニル基、(ix)カルボキシル、(x)N-モノC 1-6 アルキル-カルバモイル基、及び(xi)N,N-ジC 1-6 アルキル-カルバモイル基からなる群から選択される1ないし3個の置換基を有していてもよい複素環基、(*)は不斉炭素の位置を示す〕で表される光学活性化合物またはその塩。
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