JP4779061B1 - 作業ロボット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロボット本体2と遠隔監視装置とからなり、このそれぞれが送信機及び受信機を備え、撮影装置の映像や操作信号を互いに送受信する作業ロボットであって、ロボット本体2は、車台4と車台4に載置される撮影装置と前後輪7,8と前輪駆動機構5と後輪駆動機構6とを備え、各駆動機構5,6は、前後輪7,8を駆動するモータと操舵機構とを備え、両駆動機構は遠隔監視装置で操作可能である。車台4の前後端部及び各駆動機構の一方には軸部が、他方には軸受部がそれぞれ設けられていて、各駆動機構が車台4に対し回転自在に連結されていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
例えば、車体を左右のフレーム部と中央フレーム部に3分割して、各フレーム部を互いに傾動可能に連結し、左右の前輪又は後輪の片方が障害物に乗り上げると、その車輪側のフレーム部が後部に設けられた幅方向に延びる回動軸部を支点にして上方へ回動することで、常に4輪が接地するよう構成された作業ロボットが提案されている(特開2005−334355号公報参照)。
前記左右一対の弾性体はコイルバネであり背面視でV字を形成するように設けられていることを特徴とする。
このように軸芯を結ぶ線上に重心が位置することで、車台の幅方向の水平を、より確実に保つことができる。
また、軸芯を通る鉛直面について対称に弾性体が支持されていることで、左右の弾性体のバランスを容易に取ることができる。
また、ロボット本体の前後にそれぞれ緩衝機構が設けられていることにより、車台の揺れをより抑制することができる。
ここで、「軸芯を通る鉛直面について対称」とは、車台及び各駆動機構が水平な姿勢において対称であることをいう。また「軸部又はこの軸部を支持する軸受部において支持される」とは、軸部又は軸受部と一体として回動する車台又は駆動機構において支持される場合を含むものとする。
弾性体がコイルバネであることにより、弾性体(コイルばね)が収縮した際にも弾性力を生じさせることができる。コイルバネの伸縮動作を抑制するダンパーを備えることで、車台の揺れをより効果的に抑制することができる。
このように、軸部又はこれを支持する軸受部の一方に設けられ、軸芯回りに回転するカム部により復元手段を押圧してこの復元手段に弾性力を生じさせ、この復元手段がその弾性力によりこのカム部を押し返してカム部を元の位置に復元させる構造とすることで、軸部又は軸受部と復元手段とを連結する部材を省略することができ、緩衝機構の構造を簡素化することができる。
このように、軸部と軸受部が互いに相対回転した際に、コイルばねが伸長のみの変形をするように回動する回動片を有する構造とすることで、各緩衝機構におけるコイルばねを1つにすることが可能となるため、部品点数を減らして緩衝機構の構造を簡素化することができる。
こうすることで、ロボット本体をスムーズにかつ小さな半径で方向転換させることができ、車台の揺れをより抑制することができる。
こうすることで、撮影方向を変えることなく、ロボット本体を斜め方向に走行させることができる。
こうすることで、ロボット本体を方向変換する際には、逆位相の操舵により方向変換して車台の揺れを抑制することができるとともに、ロボットを斜め方向に移動させる場合には、同位相の操舵を行うことで撮影方向を変えずにロボット本体を斜め方向に移動させることができる。
また、少なくとも3台の撮影装置が備えられ、そのうちの1台が前記副ケーシング内に設けられ、前記遠隔監視装置の操作部により操作されて撮影方向が可変となるように水平方向及び上下方向に回動可能に構成されていることで、この撮影装置で撮影可能な範囲は、不必要に車台を動かすことなく撮影を行うことができる。
さらに、前記撮影装置のうちの残る2台が、前記主ケーシング内の前端と後端とにおいてそれぞれ車台前方と車台後方とが撮影可能となるように固定されていることにより、車台を不必要に動かすことなく車台の前後方向を撮影できる。
主ケーシング41は、上部ケーシング41aと下部ケーシング41bとからなる。主ケーシング41は、その車台前後方向の寸法が車台左右方向の寸法よりも大きく、車台左右方向の寸法が車台高さ方向の寸法よりも大きく形成されている。これにより、車台4の左右の重量バランスをより向上させることができる。
下部プレート44の前後端には、正面視で略正方形の前フレーム12及び後フレーム13がそれぞれ載置されている。前フレーム12の正面中央からは、円筒状の前側軸受部12aが前方へと突出している。これと前後対称となるように、後フレーム13の後面の中央からは、同じく円筒状の後側軸受部13aが後方へ突出している。下部プレート44の両サイドには、前フレーム12及び後フレーム13と高さを同じくする左右一対の支柱14、14(図示せず)が立設されている。前フレーム12、後フレーム13及び左右一対の支柱14、14の上端に上部プレート43が載置されて固定されている。上部プレート43及び下部プレート44は、水平に上下2段となるよう設けられている。
上部プレート43の下面側には、受信機10の上方となる位置に、撮影装置11cを水平方向に首振りさせる首振り用モータ18が固定されている。首振り用モータ18の回転軸は、上部プレート43に設けられた開口部から、上部プレート43の上側に突出している。
このように、前方及び後方を撮影するための撮影装置をそれぞれ設けることで、不必要にロボット本体を移動させることなく前後両方の撮影を行うことができるため、より振動の少ない安定した映像を得ることができる。
上部プレート43及び下部プレート44に載置されるこれらの部材は、車台4の重心が平面視で両軸部56、66の軸芯を結ぶ線上に実質的に位置するよう載置されている。このように軸芯を結ぶ線上に重心が位置することで、車軸が傾いた際の車台の幅方向の傾きを、より抑制することができる。
また、車台4の重心は、両軸部56,66の軸芯を結ぶ線の直下にあることが望ましい。下部プレート44をステンレスや亜鉛などの比重の重い材料で形成したり、下部プレート44の下部に錘を設けたりして、車台4の重心が軸芯を結ぶ線の直下にあるようにすることができる。こうすることで、この車台4が傾いた際は、この重心が重力によりこの軸芯を結ぶ線の直下へ戻ろうとするため、車台4の傾きをさらに抑制することができる。
一対のナックル54a、54aは、前側カバー55の車軸部51を覆う部分の両端に揺動可能に連結されるとともに、左右の前輪7,7に回転自在に連結されている。
一対のナックル54a、54aと、第1のステアリングロッド54bとは、球面継ぎ手を介して互いに揺動可能に連結しており、ステアリングロッド54bにより左右の前輪7,7が同期している。
前側緩衝機構71は、図8に示すように、主にカム部71aと、復元手段711とを備えており、復元手段711は、主に回動片71b及びコイルばね71cにより構成されている。
カム部71aは、略三日月形の棒状であり、図9に示すように、軸部56の先端面の外周円の(前輪7が傾かない状態における)下端に、この外周円の接線方向(背面視で左右方向)を長手として、右側部分より左側部分が長くなるよう設けられている。回動片71bは、細長の略直角三角形の平板で、斜辺の一端に貫通孔が設けられている。回動片71bは、この貫通孔に挿通した一の止め片71dを、前フレーム12の軸部56の右側に固定して、この止め片71d回りに回動可能に取り付けられている。回動片71bの直角部分にはフックが設けられており、コイルばね71cの一端が回動可能に連結されている。コイルばね71cの他端は他の止め片71dにより前フレーム12の軸部56の左側に回動可能に連結されている。
図12は、前側緩衝機構の他の構成を示したものであり、この前側緩衝機構171は、左右一対のコイルばね(弾性体)171bとこのコイルばね171bの伸縮を抑制するオイル式のダンパー171aとを備えている。
ダンパー171aは、主にピストン部材とシリンダ部材とこれらの間に充填されたオイルとからなる。ダンパー171aは、シリンダ側(又はピストン側)の端部が上部プレート43の下面に設けられた留め具171cに、ピストン側(又はシリンダ側)の端部が留め具171dにより軸部56の偏心部に、それぞれ回動可能に連結されている。左右のダンパー171a,171aは、背面視でV字をなすように配設されている。
各緩衝機構171,181の各構成は、各軸部56,66の軸芯を通る鉛直面について対称に設けられており、こうすることで、車台4を水平に保つための左右のバランスを容易に得ることができる。
後側緩衝機構181は、前側緩衝機構171と部材、構成及び効果が共通するので説明を省略する。
逆位相の操舵を行うことで、ロボット本体2をスムーズにかつ小さな半径で方向転換させることができ、車台4の揺れをより抑制することができる。また、同位相の操舵を行うことで、撮影方向を変えることなく、ロボット本体2を斜め方向に走行させることができる。
撮影装置11a,11b,11cで撮影された映像は、各撮影装置11a,11b,11cにそれぞれ備わる送信機9a、9b,9cから送信されて、遠隔監視装置3側の受信機33により受信される。受信機33により受信された信号は、モニタ34により映像として表示される。
従って、車台4に載置した撮影装置の傾きや揺れを抑制することができるため、より安定した映像を得ることができる。
2 ロボット本体
3 遠隔監視装置
4 車台
5 前輪駆動機構
6 後輪駆動機構
7 前輪
8 後輪
9a 送信機
9b 送信機
9c 送信機
10 受信機
11a 撮影装置
11b 撮影装置
11c 撮影装置
12a 前側軸受部
13a 後側軸受部
31 操作部
32 送信機
33 受信機
41 主ケーシング
42 副ケーシング
52 前輪モータ
54 前輪操舵機構
56 前側軸部
62 後輪モータ
64 後輪操舵機構
66 後側軸部
71 前側緩衝機構
71a カム部
711 復元手段
71b 回動片
71c コイルばね
81 後側緩衝機構
81a カム部
811 復元手段
81b 回動片
81c コイルばね
171 前側緩衝機構
171a ダンパー
172b コイルばね(弾性体)
181 後側緩衝機構
181a ダンパー
181b コイルばね(弾性体)
Claims (8)
- ロボット本体と遠隔監視装置とからなり、
前記ロボット本体及び前記遠隔監視装置には、これらの間で送受信するための送信機及び受信機をそれぞれ備え、前記ロボット本体に設けた撮影装置で撮影した映像を前記遠隔監視装置に設けた受信機で受信し、前記遠隔監視装置に設けた操作部からの操作信号を前記ロボット本体に設けた受信機で受信するように構成された作業用ロボットであって、前記ロボット本体は、車台と、前記車台に載置される前記撮影装置と、左右の前輪と、前輪駆動機構と、左右の後輪と、後輪駆動機構とを備え、
前記前輪駆動機構には左右の前輪を駆動する前輪モータと左右の前輪を操舵する前輪操舵機構とが設けられている一方、前記後輪駆動機構は左右の後輪を駆動する後輪モータと左右の後輪を操舵する後輪操舵機構とが設けられ、前記両駆動機構が前記遠隔監視装置の操作部により操作可能に構成されており、
前記車台の前端部及び前記前輪駆動機構のいずれか一方には車台前後方向に延びる前側軸部が、他方には前記前側軸部をその軸芯回りに回転可能に支持する前側軸受部がそれぞれ設けられているとともに、前記車台の後端部及び前記後輪駆動機構のいずれか一方には車台前後方向に延びる後側軸部が、他方には前記後側軸部をその軸芯回りに回転可能に支持する後側軸受部がそれぞれ設けられており、
前記車台と前記前輪駆動機構及び前記後輪駆動機構との間には、前記両軸部回りの車台の揺れを抑制する前側緩衝機構及び後側緩衝機構がそれぞれ設けられており、
前記各緩衝機構が左右一対の弾性体を備え、前記各弾性体の一端が前記軸部又はこの軸部を支持する前記軸受部の一方の偏心部において、その軸芯を通る鉛直面について対称となる位置でそれぞれ回動可能に支持されている一方、他端が前記軸部又はこの軸部を支持する前記軸受部の他方にその軸芯を通る鉛直面について対称となる位置においてそれぞれ回動可能に支持されていて、前記軸部とこの軸部を支持する前記軸受部とが互いに相対回転した際に前記一対の弾性体の一方を伸長し他方を収縮させ、その各弾性体の伸縮による弾性力によって前記車台の揺れを抑制しており、
前記左右一対の弾性体はコイルバネであり背面視でV字を形成するように設けられていることを特徴とする作業ロボット。 - 前記車台の重心は、平面視で前記両軸部の軸芯を結ぶ線上に位置している請求項1に記載の作業ロボット。
- 前記各緩衝機構が、前記コイルばねの伸縮動作を抑制するダンパーを備える請求項1又は請求項2に記載の作業ロボット。
- ロボット本体と遠隔監視装置とからなり、
前記ロボット本体及び前記遠隔監視装置には、これらの間で送受信するための送信機及び受信機をそれぞれ備え、前記ロボット本体に設けた撮影装置で撮影した映像を前記遠隔監視装置に設けた受信機で受信し、前記遠隔監視装置に設けた操作部からの操作信号を前記ロボット本体に設けた受信機で受信するように構成された作業用ロボットであって、
前記ロボット本体は、車台と、前記車台に載置される前記撮影装置と、左右の前輪と、前輪駆動機構と、左右の後輪と、後輪駆動機構とを備え、
前記前輪駆動機構には左右の前輪を駆動する前輪モータと左右の前輪を操舵する前輪操舵機構とが設けられている一方、前記後輪駆動機構は左右の後輪を駆動する後輪モータと左右の後輪を操舵する後輪操舵機構とが設けられ、前記両駆動機構が前記遠隔監視装置の操作部により操作可能に構成されており、
前記車台の前端部及び前記前輪駆動機構のいずれか一方には車台前後方向に延びる前側軸部が、他方には前記前側軸部をその軸芯回りに回転可能に支持する前側軸受部がそれぞれ設けられているとともに、前記車台の後端部及び前記後輪駆動機構のいずれか一方には車台前後方向に延びる後側軸部が、他方には前記後側軸部をその軸芯回りに回転可能に支持する後側軸受部がそれぞれ設けられており、
前記車台と前記各駆動機構との間には、前記両軸部回りの車台の揺れを抑制する緩衝機構がそれぞれ設けられており、
前記緩衝機構が、前記軸部又はこの軸部を支持する前記軸受部の一方に設けられたカム部と、前記軸部又はこの軸部を支持する前記軸受部の他方に設けられ前記軸部とこの軸部を支持する前記軸受部とが互いに相対回転した際に前記カム部に押圧されて弾性力を生じ、この弾性力により前記カム部を元の位置に復元させる復元手段とを備え、前記復元手段による復元力によってカム部を介して前記車台の揺れを抑制しており、
前記復元手段が、前記軸部又はこの軸部を支持する前記軸受部の他方にその軸芯と平行な軸回りに回動自在に設けられた回動片と、この回動片に一端が連結され、他端が前記軸部又はこの軸部を支持する前記軸受部の他方に連結され、前記軸部とこの軸部を支持する前記軸受部とが互いに相対回転した際に前記カム部に押圧されて回動する前記回動片の回動量に応じて伸長するコイルばねを備えている作業ロボット。 - 前記前輪操舵機構及び前記後輪操舵機構は、前記前輪操舵機構が左右の一方に操舵されたときに、前記後輪駆動機構を左右の他方に操舵するような逆位相の操舵が可能とされている請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の作業ロボット。
- 前記前輪操舵機構及び前記後輪操舵機構は、前記前輪操舵機構が左右の一方に操舵されたときに、前記後輪駆動機構を左右の一方に操舵するような同位相の操舵が可能とされている請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の作業ロボット。
- 前記前輪操舵機構及び前記後輪操舵機構は、前記前輪操舵機構が左右の一方に操舵されたときに、前記後輪駆動機構を左右の他方に操舵するような逆位相の操舵と、前記前輪操舵機構が左右の一方に操舵されたときに、前記後輪駆動機構を左右の一方に操舵するような同位相の操舵とが可能とされている請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の作業ロボット。
- 前記車台は、直方体状の主ケーシングとこの主ケーシングの上面に設けたドーム型の副ケーシングとを備え、
前記主ケーシングは、その車台前後方向の寸法が車台左右方向の寸法よりも大きく、車台左右方向の寸法が車台高さ方向の寸法よりも大きく形成されており、 前記撮影装置は少なくとも3台備え、そのうちの1台が前記副ケーシング内に設けられ、前記遠隔監視装置の操作部により操作されて撮影方向が可変となるように水平方向及び上下方向に回動可能に構成されている一方、
前記撮影装置のうちの残る2台は、前記主ケーシング内の前端と後端とにおいてそれぞれ車台前方と車台後方とが撮影可能となるように固定されている請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載の作業ロボット。
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