JP4778187B2 - 電力量計量システム、電子式電力量計、使用電力量表示端末 - Google Patents

電力量計量システム、電子式電力量計、使用電力量表示端末 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電力量計量システム、使用電力量表示端末および電子式電力量計に関し、特に産業分野や一般家庭分野において、使用電力に応じた電気料金を算定するために、計量した電力量を時間帯別に集計するための電力量計量システム、使用電力量表示端末および電子式電力量計に関する。
【0002】
【従来の技術】
電力を使用する工場や一般家庭には電力量計が設置され、電力の供給を受ける電力需要家側は、使用電力量に応じた電気料金について、電力を供給する電力供給家側と料金取引を行う。
【0003】
この電力需要家側と電力供給家側との間の料金取引には、電力供給家側が電力需要家側に対して設定する料金制度に従って行われる。通常、この料金制度は、電力が使用される季節、曜日、時間帯などによって、あるいは電力需要家側との契約内容によって、電気料金の単価に格差が設けられている。
【0004】
近年では、このような料金制度に従う計量パターンを、設置されている電子式電力量計あるいはこれに付属する装置などにあらかじめ設定しておき、その計量パターンと電力が使用された時刻とに基づいて、時間帯別に使用電力量を自動的に演算するようになっている。そして、電力供給家側は、時間帯ごとの使用電力量を用い、電力需要家側との料金取引を行う。
【0005】
このような電力量の計量に用いられる電子式電力量計は、大きく、工場などの高圧環境下で用いられる産業用の電子式電力量計と、家庭などの低電圧環境下で用いられる一般家庭用の電子式電力量計とに分けることができる。
【0006】
これらのうち、産業用の電子式電力量計には、これに付属する装置が接続され、この付属装置が、電力量を計量している電子式電力量計の指示値を読み取り、その付属装置に設定されている計量パターン(この産業用の電子式電力量計の計量に用いられる計量パターンを特に「需給カレンダ」という)に基づいて、時間帯別の使用電力量を演算するようになっている。
【0007】
工場などの電力を使用する設備を有する電力需要家側は、使用電力量を電力量計で計量して設備の稼動状況を監視したり、一定期間計量した使用電力量を積算することにより種々のコスト計算などに利用したりしている。一方、電力を供給する電力供給家側は、電力が使用される時間帯によって電力料金の単価を設定した需給カレンダを設定し、その料金制度に従う需給カレンダに基づいて使用電力量を演算して電力料金を算出し、電力需要家側との料金取引を行う。
【0008】
図8は電力供給家側が設定する需給カレンダの一例である。
需給カレンダには、各月別で、日ごとに、電力が使用される時間帯によって電力料金の単価が設定されたパターンが記憶されている。例えば、図8に示したパターンAでは、時間帯、すなわち電力料金の単価が3種類に区分されていることになる。
【0009】
従来、このような需給カレンダに基づく電力需要家側と電力供給家側との間の電力料金の料金取引のために、電力量を計量する電子式電力量計と、計量された電力量を読み取り、需給カレンダに基づいて使用電力量を演算し、それを時間帯別に表示する使用電力量表示端末とを組み合わせた電力量計量システムが用いられている。この使用電力量表示端末には、電力供給家側で設定された需給カレンダの内容が格納されるようになっている。電力需要家側は、この電力量計量システムを設置し、電力供給家側は、電力量計量システム外部から通信などの方法により需給カレンダを使用電力量表示端末に格納する。
【0010】
この電力量計量システムの電子式電力量計は、月日の指定により自動で、あるいは電子式電力量計に設けられたスイッチの操作により手動で、電子式電力量計が連続的に計量している電力量の指示値のうち、料金取引に用いる料金制度の適用開始時など、所定の時点での電力量の指示値が、料金取引開始時の取引指示値として確定されるようになっている。
【0011】
一方、電力量計量システムの使用電力量表示端末は、組み合わせる電子式電力量計の取引指示値が確定した後、以降の電力量の指示値を、例えば30分ごとのように、一定時間ごとに、日付および時刻のデータと共に通信で読み取り、読み取ったある指示値と、この指示値を読み取る一定時間経過前の指示値との差を演算して、一定時間内に使用された使用電力量を演算する。そして、格納されている需給カレンダに基づいて、電力が使用された時刻に該当する時間帯の使用電力量に加算していく。
【0012】
ここで、使用電力量表示端末が、最初に電子式電力量計の指示値を読み取るタイミングを演算の起点という。そして、そのタイミングとしては、使用電力量表示端末が最初に取り付けられた後であって使用電力量表示端末の時計で正時の時刻または正時を一定時間経過したとき、あるいは使用電力量表示端末に格納された需給カレンダや記憶している時間帯別の使用電力量などの内部データを初期化した後であって使用電力量表示端末の時計で正時の時刻または正時を一定時間経過したときなどが挙げられる。
【0013】
すなわち、電力量計量システムを用いた電力需要家側と電力供給家側との間の料金取引は、使用電力量表示端末で演算の起点が設定され、電子式電力量計で取引指示値が確定した後、使用電力量表示端末が、一定時間ごとに、電子式電力量計の指示値を読み取り、需給カレンダに基づく料金制度に従い、使用電力量を演算して時間帯別に加算していくことにより行われている。
【0014】
また、もう1種の電子式電力量計である一般家庭用の電子式電力量計では、従来の産業用のものとは異なり、電子式電力量計に計量パターンが設定されており、電子式電力量計が電力量を計量し、設定されている計量パターンに基づいて時間帯別の使用電力量を演算するようになっている。
【0015】
ところで、このような一般家庭用の電子式電力量計を設置している電力需要家側は多数存在している。したがって、これらの電力需要家側と電力供給家側との間で料金制度についての契約変更があった場合などには、設置後の各電子式電力量計に設定されている計量パターンをそれぞれ変更する必要が生じる。そのため、一般家庭用の電子式電力量計は、これに通信機能を備えることで、外部との通信によって容易に計量パターンの変更を行うことができるように構成されている。これにより、契約変更によって新たな料金制度が適用される場合であっても、そのたびに一旦設置した電子式電力量計を一台一台取り外すことなく、計量パターンの変更を行うことができるようになっている。
【0016】
図9は従来の一般家庭用の電子式電力量計の機能ブロック図である。
主に一般家庭用として使用される電子式電力量計100は、電力量を計量する電力量計量手段101、料金制度に従う計量パターンが格納される計量パターン格納手段102、および月日、曜日並びに時刻を計時する計時手段103を有している。さらに電子式電力量計100は、電力量計量手段101によって計量された電力量を用い、計量パターンおよびその計量時の時刻などに基づいて、時間帯別に使用電力量を演算する制御手段104を有している。
【0017】
ここで、計量パターン格納手段102に格納される計量パターンは、所定の料金制度に従って設定されており、電子式電力量計100は、日毎に、計量パターンに基づく時間帯区分毎に使用電力量を計量していくようになっている。使用電力量の計量は、電力量計量手段101からの電力量パルスを、時間帯切替えスイッチ105を介して使用電力量格納手段106でカウントする。
【0018】
計量パターン格納手段102は、新たな料金制度の適用開始前に、現在適用されている現計量パターンが格納される現計量パターンエリア102a、および新たな料金制度の適用開始に伴って新たに設定される新計量パターンが格納される新計量パターンエリア102bからなるメモリを有している。さらに、計量パターン格納手段102は、新計量パターンの適用開始日が格納される適用開始日エリア102cを有している。計量パターンおよび適用開始日は電力供給家側で設定され、電子式電力量計100外部からの通信によって新計量パターンエリア102bおよび適用開始日エリア102cに格納される。計時手段103は、月日、曜日および時刻についての情報(以下「時刻等情報」という)を提供し、この時刻等情報は、制御手段104に伝達されるようになっている。
【0019】
制御手段104は、時間帯切替えスイッチ105および使用電力量格納手段106を有している。制御手段104は、計量された電力量を、現計量パターンおよび時刻等情報を用いて、時間帯切替えスイッチ105を切り替える。そして、使用電力量を演算し、その演算結果を、時間帯切替えスイッチ105によって切り替えられた時間帯区分における使用電力量として、時間帯(a〜g)別のメモリで構成された使用電力量格納手段106に格納していくようになっている。
【0020】
さらに、電子式電力量計100は、連続的に計量している電力量の指示値のうち、契約変更に伴う新たな料金制度の適用開始時点の指示値を確定する指示値確定手段107を有している。この指示値確定手段107は、新たな料金制度の適用開始時点を、電子式電力量計100に設けられたスイッチの操作などによって任意の時点で設定することができるとともに、新たな料金制度の適用開始前にあらかじめ月日を指定しておくことにより設定することもできるようになっている。ただし、新たな料金制度の適用開始時点が月日で設定される場合には、指示値の確定は、新たな料金制度の適用開始日の午前零時など、所定時刻に行われるようになっている。
【0021】
ここで確定した指示値は、電子式電力量計100に設けられている、例えば表示パネルなどの確定画面で構成される表示手段108によって表示されるようになっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の産業用の電子式電力量計を用いた電力量計量システムおよび一般家庭用の電子式電力量計においては、それを用いる状況により、それぞれ次に示すような種々の問題点があった。
【0023】
最初に、産業用の電力量計量システムが用いられる各状況において発生する問題点について説明する。
まず、第1の状況として、電力需要家側が、新たに使用電力量表示端末を設置して需給カレンダに基づく料金制度に加入する場合について述べる。この場合、通常、使用電力量表示端末の設置は、その料金制度の適用開始の当日またはそれ以前に行われる。
【0024】
図10は従来の電力量計量システムにおいて新たに使用電力量表示端末を設置する場合の処理の流れを説明する図である。
この場合、使用電力量表示端末では、設置後、料金制度の適用開始日時に関係なく、設置から正時または正時の一定時間経過後に演算の起点が設定されて自動的に演算が開始される。そして、この演算の起点から一定時間ごとに、電子式電力量計の指示値が読み取られて使用電力量の演算が行われる。
【0025】
演算した使用電力量が加算される時間帯が記憶されている需給カレンダは、通常、使用電力量表示端末設置後、料金制度適用開始前に使用電力量表示端末に設定される。したがって、使用電力量表示端末が設置され、演算の起点が設定された時点では、まだ需給カレンダが設定されていない。そのため、使用電力量表示端末は、あらかじめ需給カレンダが未設定の場合に振り分けるように定められている所定の時間帯に演算結果を加算していく。しかし、演算の起点から需給カレンダの設定までの間、すなわち、図10に示した期間Aにおける使用電力量は、料金制度の適用開始前の使用電力量ということになり、そのままでは料金取引に使用することができない。
【0026】
需給カレンダの設定後は、料金制度適用開始直前までの間の使用電力量が、その需給カレンダに基づき、時間帯別に演算される。ところが、この間、すなわち、図10に示した期間Bにおける使用電力量もまた、料金制度の適用開始前の使用電力量であり、そのままでは料金取引に使用することができない。
【0027】
そして、料金制度適用開始時以降に演算された使用電力量、すなわち、図10に示した期間Cにおける使用電力量が、新たな使用電力量表示端末設置後の料金制度における実際の料金取引に使用されることになる。
【0028】
そのため、電力供給家側は、使用電力量表示端末を設置して需給カレンダを設定した後、電子式電力量計に設けられているスイッチの操作によって、あるいは電子式電力量計に料金制度の適用開始の月日を指定しておくことによって、料金制度の適用開始時点で取引指示値を確定するようにしている。そして、その取引指示値を使用電力量表示端末で読み取らせ、料金制度の適用開始時点の取引指示値として管理し、料金制度の適用開始後の使用電力量を演算する。すなわち、料金制度の適用開始時点の取引指示値を用いて、料金制度の適用開始前後で電力料金を別々に演算し、料金制度の適用開始後の電力料金を算出する必要があり、料金制度適用開始の際の業務が煩雑となっていた。
【0029】
また、第2の状況として、使用電力量表示端末に組み合わせられている電子式電力量計を新しい電子式電力量計と交換する場合について述べる。この場合、新しい電子式電力量計の設置後には、使用電力量表示端末にそれまで格納されていた需給カレンダや時間帯別の使用電力量などの内部データを初期化する必要がある。
【0030】
図11は従来の電力量計量システムにおいて電子式電力量計を交換する場合の処理の流れを説明する図である。
この場合、電子式電力量計が交換された後、使用電力量表示端末では、初期化後から正時または正時の一定時間経過後に演算の起点が設定される。その後、使用電力量表示端末に需給カレンダが設定される。
【0031】
しかし、電子式電力量計は、交換直後から計量を開始してしまうため、使用電力量表示端末が初期化されて演算の起点が設定されるまでの間の使用電力量が、使用電力量表示端末に加算されないことになる。そして、演算の起点が設定された後は、使用電力量表示端末が、一定時間ごとに、その時点での電子式電力量計の指示値を読み取っていく。ところが、先に述べたように、ここで読み取る指示値は、演算の起点設定前の使用電力量が加算されていない値であり、実際の使用電力量とは異なる値となってしまう。
【0032】
そのため、電力供給家側は、演算の起点を設定して需給カレンダを設定した後、電子式電力量計で取引指示値を確定し、その取引指示値を使用電力量表示端末で読み取らせ、料金制度の適用開始時点の取引指示値として管理し、料金制度の適用開始後の電力料金を算出する。
【0033】
したがって、電子式電力量計の交換時点から取引指示値が確定する時点まで、すなわち、図11に示した期間Aにおいては、使用電力量表示端末が示す使用電力量と、電子式電力量計が示す実際の使用電力量とが合致しないために、そのままでは料金取引には使用することができない。そのため、電力供給家側は、取引指示値確定までの間の電力料金については、その間の電子式電力量計の指示値とその日付および時間を用いて、需給カレンダに基づく時間帯別の値に換算した上で、電力需要家側と料金取引を行わなければならない。
【0034】
また、第3の状況として、電力需要家側が料金制度を変更する場合について述べる。この場合には、電子式電力量計および使用電力量表示端末はそのままで、変更後の料金制度に従う新たな需給カレンダを使用電力量表示端末に設定する必要がある。
【0035】
図12は従来の電力量計量システムにおいて料金制度を変更する場合の処理の流れを説明する図である。
この場合、料金制度の変更日の午前零時までは変更前の料金制度に従った需給カレンダを用い、料金制度の変更日の午前零時からは変更後の料金制度に従った需給カレンダを用いる、といった内容の需給カレンダを、該当する電力需要家専用として作成しなければならない。
【0036】
さらに、作成したその需給カレンダの使用電力量表示端末への設定後、料金制度の変更日の午前零時に、電子式電力量計の取引指示値の確定が自動的に行われ、料金制度が切り替わるよう、あらかじめ設定しておく必要がある。
【0037】
このように、従来の電力量計量システムにおいては、それを用いる状況により、使用電力量を適正な時間帯区分で演算できなかったり、電力料金を算出するための処理が煩雑になったりするなどの問題点があった。
【0038】
また、主に一般家庭に設置される電子式電力量計においても、それを用いる状況により、次に示すような問題点があった。図13,14に、従来の一般家庭用の電子式電力量計の料金制度変更時における電力量計量の流れを示す。
【0039】
図13は新たな料金制度の適用開始日が電子式電力量計の設定の翌日以降の場合の説明図である。
電子式電力量計は、現計量パターンエリアに現計量パターンが格納された状態で電力需要家側に取り付けられる(時点T1)。この取り付け以降に料金制度が変更される場合には、電力供給家側からの通信などによって新計量パターンエリアに新計量パターン、適用開始日エリアに新計量パターンの適用開始日が格納される(時点T2)。
【0040】
図13に示した適用開始日以前の期間Aについては、現計量パターンエリアに格納されている現計量パターンと電力が使用された時刻とに基づいて、時間帯別に使用電力量が自動的に演算される。そして、適用開始日の午前零時になると、その時点での電力量の指示値が確定される(時点T3)。これ以降、図13に示した期間Bについては、新計量パターンエリアに格納されている新計量パターンと電力が使用された時刻とに基づいて、時間帯別に使用電力量が自動的に演算される。
【0041】
なお、指示値が確定した後は、現計量パターンエリアと新計量パターンエリアとが切り替えられ、次の契約変更時には現計量パターンエリアが新計量パターンの格納用に使用される。
【0042】
図14は新たな料金制度の適用開始日が電子式電力量計の設定の当日または当日以前の場合の説明図である。
この場合には、まず、電子式電力量計は、現計量パターンエリアに現計量パターンが格納された状態で電力需要家側に取り付けられており(時点T1)、スイッチ操作により指示値が確定される(時点T2)。そして、新計量パターンエリアに新計量パターン、適用開始日エリアに当日または当日以前の月日が格納されて契約変更に伴う電子式電力量計の設定が行われる(時点T3)。この設定の完了以降、すなわち図14に示した期間Bでは、新計量パターンエリアに格納されている新計量パターンと電力が使用された時刻とに基づいて、時間帯別に使用電力量が自動的に演算される。
【0043】
このように、料金制度の適用開始日が電子式電力量計の設定の当日または当日以前の場合には、電子式電力量計への新計量パターンの設定時には既に適用開始日が経過しているので、設定が完了した時点から新計量パターンに切り替わるが、変更時点の電力量の指示値は確定画面に表示されないため、確定操作により指示値を確定画面に表示させてから設定変更を行う。このときの指示値が新計量パターンの基準点となる。
【0044】
しかし、その場合、図14に示した期間A,Bの計量分はそれぞれ現計量パターン、新計量パターンを用いて料金取引を行うことができるが、指示値の確定動作を行ってから新計量パターンが設定されるまでの期間である図14に示した期間Cの計量分は、変更前か変更後かが不定のため、電力を使用された時間帯を判別することができない。したがって、このような状況の場合には、指示値の確定動作と新計量パターンの適用開始時点が同時でないことから、期間Cのような期間における計量分を料金取引に使用することには問題があった。
【0045】
本発明は以上のような点に鑑みてなされたものであり、使用電力量を適正に把握し、電力需要家側と電力供給家側との間の料金取引を円滑に行うための電力量計量システム、使用電力量表示端末および電子式電力量計を提供することを目的とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、電子式電力量計と、この記電子式電力量計により計量された電力量の指示値を読み取り、電力を使用する時間帯によって料金が設定された料金制度に従う需給カレンダに基づいて使用電力量を演算して時間帯別に表示する使用電力量表示端末と、を備える電力量計量システムにおいて、前記電子式電力量計は、電力量を計量する電力量計量手段と、新料金制度の適用開始前の需給カレンダである旧需給カレンダが格納される運用エリアと前記新料金制度の需給カレンダである新需給カレンダが格納される予約エリアとから成るメモリを有する需給カレンダ格納手段と、前記電子式電力量計または前記使用電力量表示端末の設置による前記新料金制度の適用開始日が設置当日、前記新料金制度への変更による前記新料金制度の適用開始日が当日或いは当日以前の何れかの場合に操作されるスイッチを備え、該スイッチの操作時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第1の取引指示値確定手段と、前記電子式電力量計または前記使用電力量表示端末の設置による前記新料金制度の適用開始日が設置の翌日以降、前記新料金制度への変更による前記新料金制度の適用開始日が翌日以降の何れかの場合に、該適用開始日を予め設定し、該適用開始日の経過時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第2の取引指示値確定手段と、前記第1または第2の取引指示値確定手段により確定された取引指示値の情報である取引指示値情報を送信する取引指示値情報送信手段と、を有し、前記使用電力量表示端末は、前記取引指示値情報を受信する取引指示値情報受信手段と、前記取引指示値情報が受信された場合に前記取引指示値が確定された時点を前記新需給カレンダに基づく演算の起点に設定する演算起点設定手段と、前記運用エリアの需給カレンダに基づいて使用電力量を演算して時間帯別に表示するための表示データを作成する表示データ作成手段と、前記表示データを表示する使用電力量表示手段と、を有し、前記電子式電力量計は、前記第1または第2の取引指示値確定手段によって前記取引指示値が確定されたときに、前記予約エリアに格納されている前記新需給カレンダで前記運用エリアを書き換え、前記使用電力量表示端末は、前記演算起点設定手段による演算の起点の設定後は、前記運用エリアの前記新需給カレンダに基づいて演算することを特徴とする電力量計量システムが提供される。
【0047】
このような電力量計量システムによれば、電子式電力量計で電力量が計量される際、第1、第2の取引指示値確定手段により、新料金制度の適用開始時点の電力量の指示値を取引指示値として確定し、取引指示値情報送信手段が、その取引指示値の情報である取引指示値情報を使用電力量表示端末に送信する。使用電力量表示端末では、その取引指示値情報が取引指示値情報受信手段によって受信された場合に、演算起点設定手段が、電子式電力量計で取引指示値が確定された時点を、使用電力量表示端末における需給カレンダに基づく使用電力量の演算の起点に設定する。そして、使用電力量表示端末の表示データ作成手段が、この演算の起点から需給カレンダに基づいて使用電力量を演算して時間帯別に表示するための表示データを作成し、使用電力量表示手段が、その表示データを表示する。これにより、新料金制度の適用開始時点、すなわち、電子式電力量計で取引指示値が確定された時点が、使用電力量表示端末における使用電力量の演算の起点となる。
【0048】
また、本発明では、上記問題を解決するために、電力量を計量し、電気料金が設定された料金制度に従う計量パターンに基づいて、時間帯区分ごとに使用電力量を演算する電子式電力量計において、電力量を計量する電力量計量手段と、新料金制度への変更による該新料金制度の適用開始日が当日或いは当日以前の場合に操作されるスイッチを備え、該スイッチの操作時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第1の取引指示値確定手段と、新料金制度への変更による該新料金制度の適用開始日が翌日以降の場合に、予め設定された適用開始日の経過時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第2の取引指示値確定手段と、前記新料金制度の適用開始前の現計量パターンと現計量パターンの適用開始日とが格納される運用エリアと、前記新料金制度の適用開始後の新計量パターンと新計量パターンの適用開始日とが格納される予約エリアと、を有し、前記第1または第2の取引指示値確定手段によって前記指示値が確定されたときに、前記予約エリアに格納されている前記新計量パターンと前記新計量パターンの適用開始日とで前記運用エリアを書き換える計量パターン格納手段と、電力量の計量時点における前記運用エリアに格納されている計量パターンに基づき、計量された電力量を用いた時間帯区分ごとの使用電力量の演算を制御する制御手段と、を有することを特徴とする電子式電力量計が提供される。
【0049】
このような電子式電力量計によれば、第1、第2の取引指示値確定手段によって指示値が確定されたときに、計量パターン格納手段によって予約エリアに格納されている新計量パターンおよびその適用開始日が運用エリアに格納される。そして、指示値の確定以降、この運用エリアに格納された新計量パターンに基づき、計量された電力量を用いた時間帯区分ごとの使用電力量の演算が行われる。したがって、指示値の確定と新料金制度への切替えとが同時に行われるようになる。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、主に産業分野などで用いられる電力量計量システム、および主に一般家庭分野などで用いられる電子式電力量計を例に、それぞれ図面を参照して説明するが、分野が特にこれに限定されるものではないことは勿論である。
【0053】
まず、電力量計量システムについて説明する。
図1は電力量計量システムの構成ブロック図である。
電力量計量システム10は、電力量を連続的に計量する電子式電力量計20と、電子式電力量計20により計量された電力量を読み取り、電力の使用時間帯によって電力料金が設定された料金制度に従う需給カレンダに基づいて使用電力量を演算し、使用された時間帯ごとに加算して表示する使用電力量表示端末30とから構成されている。
【0054】
電力量計量システム10の電子式電力量計20は、需給カレンダが格納される需給カレンダ格納手段21を有している。この需給カレンダの内容は、電力供給家側で設定されるものであり、電力量計量システム10外部の電力供給家側からの通信によって需給カレンダ格納手段21に格納されるようになっている。
【0055】
この需給カレンダ格納手段21は、現実に用いられている需給カレンダである旧需給カレンダが格納される運用エリア21aと、新たに料金制度に加入する際のその料金制度に従う需給カレンダ、あるいは運用エリアの旧需給カレンダの後に用いられる需給カレンダである新需給カレンダが格納される予約エリア21bとから成るメモリで構成されている。電力量計量システム10では、使用電力量を演算する際は、運用エリア21aに格納されている需給カレンダに基づいて行う。
【0056】
さらに、電子式電力量計20は、連続的に計量している電力量の指示値のうち、料金制度の適用開始時点の指示値を取引指示値として確定する取引指示値確定手段22を有している。この取引指示値確定手段22は、料金制度の適用開始時点を、電子式電力量計に設けられたスイッチの操作によって任意の時点に設定することができるとともに、料金制度の適用開始前にあらかじめ月日を指定しておくことにより設定することもできる。ただし、料金制度の適用開始時点が、電子式電力量計20に月日で設定される場合には、取引指示値の確定は、料金制度の適用開始日の午前零時に行われる。
【0057】
このように確定された取引指示値は、この取引指示値の情報である取引指示値情報が、取引指示値情報送信手段23によって、使用電力量表示端末30へ送信できるようになっている。
【0058】
一方、電力量計量システム10の使用電力量表示端末30は、取引指示値情報受信手段31を有し、電子式電力量計20の取引指示値情報送信手段23によって送信される取引指示値情報を、例えば30分ごとのように、一定時間ごとに検出して受信する。
【0059】
さらに、使用電力量表示端末30は、需給カレンダに基づく使用電力量の演算を行う際に、演算を開始する時点である演算の起点を設定する演算起点設定手段32を有し、取引指示値情報受信手段31によって受信された取引指示値情報を用いて、電子式電力量計20において取引指示値が確定された時点を、使用電力量表示端末30における需給カレンダに基づく使用電力量の演算の起点として設定する。
【0060】
また、使用電力量表示端末30は、電子式電力量計20が計量する電力量の指示値を、日付および時刻のデータとともに、例えば30分ごとのように、一定時間ごとに読み取る指示値読み取り手段33を有している。そして、使用電力量表示端末30は、表示データ作成手段34によって、読み取られたある指示値と、この指示値が読み取られる一定時間経過前の指示値との差から、この一定時間内に使用された使用電力量を演算し、需給カレンダに基づいて、電力が使用された時刻に該当する時間帯の使用電力量に加算して表示するための表示データを作成する。作成された表示データは、表示装置からなる使用電力量表示手段35によって、時間帯別の使用電力量として表示される。
【0061】
さらに、使用電力量表示端末30は、必要に応じて、時間帯別の使用電力量などの内部データを初期化するためのスイッチからなる初期化手段36を有している。この初期化手段36によって内部データが初期化された場合には、使用電力量表示端末30は、初期化された時点に最も近い時点での取引指示値の確定時点を、演算起点設定手段32によって演算の起点に設定するようになっている。
【0062】
上記構成の電力量計量システム10において、電力供給家側が設定する需給カレンダが、需給カレンダ格納手段21であるメモリの予約エリア21bに格納され、さらに、取引指示値確定手段22である電子式電力量計20に設けられたスイッチの操作によって、あるいは月日の設定によって、取引指示値が確定されると、予約エリア21bにあった需給カレンダは運用エリア21aに格納される。そして、取引指示値の情報である取引指示値情報が、取引指示値情報送信手段23によって電子式電力量計20から送信される。
【0063】
一方、使用電力量表示端末30は、一定時間ごとに、電子式電力量計20と通信し、取引指示値情報受信手段31によって取引指示値情報を受信した場合に、演算起点設定手段32によって、その取引指示値情報が確定された時点を、使用電力量の演算の起点に設定する。その後、使用電力量表示端末30は、指示値読み取り手段33によって、その演算の起点から一定時間ごとに電子式電力量計20の電力量の指示値を読み取る。そして、表示データ作成手段34によって、一定時間内での使用電力量を演算し、電子式電力量計20の運用エリア21aに格納されている需給カレンダに基づいて、電力が使用された時刻に該当する時間帯の使用電力量に加算して表示するための表示データを作成し、この表示データを表示する。
【0064】
また、使用電力量表示端末30の内部データが、初期化手段36であるスイッチの操作によって初期化されている場合には、使用電力量表示端末30は、一定時間ごとに電子式電力量計20と通信し、取引指示値情報受信手段31により取引指示値情報を受信した際、初期化された時点に最も近い時点の取引指示値の確定時点を、演算起点設定手段32によって演算の起点に設定する。
【0065】
上記の電力量計量システム10によれば、電子式電力量計20におけるスイッチ操作あるいは適用開始日の設定によって、料金制度の適用開始時点の取引指示値が確定され、この電子式電力量計20での取引指示値の確定動作を受けて、使用電力量表示端末30が、取引指示値が確定された時点を、需給カレンダに基づく使用電力量の演算の起点として設定する。これにより、料金制度の適用開始時点である取引指示値の確定時点が、需給カレンダに基づく演算の起点と一致するようになるので、料金制度の適用開始時点からの使用電力量を適正な時間帯区分で把握することができるようになり、円滑な料金取引が可能になる。
【0066】
以下、上記の電力量計量システム10の各種状況における動作処理について説明する。
まず、電力需要家側が新たに料金制度に加入する場合、すなわち、電力量計量システムの使用電力量表示端末を新規に設置する場合について説明する。
【0067】
図2は新規に使用電力量表示端末を設置する場合の処理の流れを説明する図である。
電力需要家側で、新しい使用電力量表示端末が設置されて電子式電力量計と接続された後、料金制度に従う需給カレンダが、電力供給家側から通信により、電子式電力量計が有するメモリの予約エリアに格納される。
【0068】
ここで、料金制度の適用開始日が使用電力量表示端末の設置当日である場合には、料金制度の適用開始時点で、電子式電力量計に設けられたスイッチが操作されることにより、料金制度の適用開始時点が設定される。このとき、電子式電力量計では、スイッチ操作が行われた時点での電力量の指示値が、料金制度の適用開始時点の取引指示値として確定される。
【0069】
さらに、電子式電力量計では、この取引指示値の確定動作が行われた時点で、予約エリアに格納されている需給カレンダが、運用エリアに格納される。そして、確定された取引指示値の情報である取引指示値情報は、使用電力量表示端末へと送信される。
【0070】
使用電力量表示端末では、取引指示値情報が受信されると、取引指示値が確定された時点、すなわちスイッチ操作が行われた料金制度の適用開始時点が、需給カレンダに基づく演算の起点として設定される。そして、使用電力量表示端末により、電子式電力量計の運用エリアに格納されている需給カレンダが読み出される。
【0071】
以降、図2に示した期間Aにおいて、使用電力量表示端末は、例えば30分ごとのように、一定時間ごとに電子式電力量計の指示値を日付および時刻のデータとともに読み取り、読み取られたある指示値と、この指示値が読み取られる一定時間経過前の指示値との差を演算して、その一定時間内に使用された使用電力量を演算する。そして、需給カレンダに基づいて、電力が使用された時刻に該当する時間帯の使用電力量に加算し、その結果を表示する。
【0072】
一方、料金制度の適用開始日が使用電力量表示端末の設置の翌日以降である場合には、電子式電力量計で料金制度の適用開始の月日があらかじめ設定されることで、適用開始日の午前零時を経過したときの電子式電力量計の指示値が取引指示値として確定されるようになる。
【0073】
以降の動作処理は、前述した、料金制度の適用開始日が使用電力量表示端末の設置当日である場合と同様である。すなわち、電子式電力量計により、取引指示値の確定動作が行われた時点で、予約エリアの需給カレンダが運用エリアに格納され、取引指示値情報が使用電力量表示端末へ送信される。そして、使用電力量表示端末で取引指示値情報が受信され、取引指示値が確定された時点、すなわち設定された適用開始日の午前零時が、需給カレンダに基づく演算の起点として設定されるとともに、運用エリアの需給カレンダが読み出される。以降、図2に示した期間Aにおいて、使用電力量表示端末は、一定時間ごとに電子式電力量計の指示値を読み取り、その一定時間内に使用された使用電力量を演算し、需給カレンダに基づいて、使用電力量を時間帯別に加算し、その結果を表示する。
【0074】
本形態の電力量計量システムを、このような状況で用いることにより、電子式電力量計で取引指示値が確定される時点と、使用電力量表示端末の演算の起点とが一致し、取引指示値の確定動作後、需給カレンダに基づく使用電力量の演算が行われる。したがって、確定された取引指示値を管理しておいて、料金制度の適用開始時点の前後で、別々に使用電力量の計算を行うなどの作業が不要となり、使用電力量を適正な時間帯区分で演算することができるとともに、円滑な料金取引を行うことができる。
【0075】
次に、使用電力量表示端末に組み合わされている電子式電力量計を交換する場合について説明する。この場合には、電子式電力量計の設置後、使用電力量表示端末に格納されている、時間帯別の使用電力量などの内部データを初期化する必要がある。
【0076】
図3は電子式電力量計を交換する場合の処理の流れを説明する図である。
この場合、新しい電子式電力量計の取り付け前に、電子式電力量計の交換後も引き続き適用される需給カレンダおよび適用開始日があらかじめ設定される。このとき、需給カレンダは、電子式電力量計のメモリの予約エリアに格納される。また、ここで設定される適用開始日は、必ずしも料金制度の初日である必要はなく、需給カレンダの先頭の日付など、電子式電力量計の交換時点よりも前の日に設定されていればよい。
【0077】
そして、古い電子式電力量計の取り外しが行われる。ここで、新しい電子式電力量計の取り付け直前に、スイッチ操作により、取引指示値の確定が行われる。その結果、予約エリアの需給カレンダは運用エリアに格納される。これにより、新しい電子式電力量計の取り付け直後から、運用エリアの需給カレンダに基づいた使用電力量の演算が可能となる。
【0078】
次いで、使用電力量表示端末はそのままで、新しい電子式電力量計が取り付けられ、使用電力量表示端末と接続される。使用電力量表示端末は、組み合わされる電子式電力量計が交換されたことにより、使用電力量表示端末に設けられているスイッチの操作により、内部データの初期化を行う必要がある。初期化後、使用電力量表示端末では、電子式電力量計に設定されている適用開始日が読み取られ、その適用開始日が現時点よりも過去の日であることが確認された後、最も近い時点の取引指示値、すなわち、この場合では電子式電力量計の取り付け直前にスイッチ操作で確定した時点の取引指示値が、演算の起点として設定される。
【0079】
その後、使用電力量表示端末では、電子式電力量計の運用エリアから需給カレンダが読み出される。そして、使用電力量表示端末は、図3に示した期間Aにおいて、一定時間ごとに電子式電力量計の指示値を読み取り、需給カレンダに基づいて、時間帯別に使用電力量を加算し、その結果を表示する。
【0080】
本形態の電力量計量システムが、このような状況で用いられる場合、新しい電子式電力量計の取り付け直前に取引指示値が確定され、その後、新しい電子式電力量計が取り付けられる。この取り付け時点で電子式電力量計は計量を開始する。次いで、使用電力量表示端末が初期化され、この時点に最も近い取引指示値の確定時点、すなわち、新しい電子式電力量計の取り付け直前の時点が演算の起点となる。その結果、電子式電力量計で取引指示値が確定される時点と、使用電力量表示端末の演算の起点とを一致させることとなり、取引指示値の確定動作後、演算の起点からの使用電力量を適正な時間帯区分で把握することができる。したがって、確定された取引指示値を管理しておいて、確定動作前の使用電力量表示端末で演算できなかった使用電力量を換算した上で料金取引を行う、といった処理が不要となる。
【0081】
次に、電力需要家側が料金制度を変更する場合について説明する。この場合には、電子式電力量計および使用電力量表示端末はそのままで、変更後の料金制度に従った需給カレンダを設定する必要がある。
【0082】
図4は料金制度を変更する場合の処理の流れを説明する図である。
この場合、新しい料金制度の適用開始日が、適用開始日の当日あるいはそれ以前に、電力供給家側から通信によって、電子式電力量計および使用電力量表示端末に設定される。そして、新しい料金制度に応じた内容の需給カレンダである新需給カレンダが、電子式電力量計の予約エリアに格納される。
【0083】
ここで、新しい料金制度の適用開始日が使用電力量表示端末の設置当日である場合には、料金制度の切り替え時点で、電子式電力量計に設けられたスイッチの操作により、料金制度の切り替え時点が設定される。このとき、電子式電力量計では、スイッチ操作が行われた時点での電力量の指示値が、新しい料金制度の料金取引に用いられる取引指示値として確定される。
【0084】
さらに、この確定動作が行われた時点で、電子式電力量計によって、予約エリアに格納されている新需給カレンダが、運用エリアに格納され、それまで運用エリアに格納されていた、料金制度変更前の需給カレンダである旧需給カレンダが書き換えられる。確定された取引指示値の情報である取引指示値情報は、使用電力量表示端末へと送信される。
【0085】
使用電力量表示端末では、取引指示値情報が受信されると、取引指示値が確定された時点、すなわちスイッチ操作が行われた料金制度の切り替え時点が、新需給カレンダに基づく演算の起点として設定される。このときの取引指示値は、新需給カレンダに基づく演算の起点であると同時に、旧需給カレンダに基づく使用電力量の演算の終点としての役割も果たす。したがって、この取引指示値を用いて、取引指示値が確定されるまでの使用電力量、すなわち、図4に示した期間Aにおける使用電力量が、旧需給カレンダに基づいて演算される。
【0086】
その後、使用電力量表示端末によって、電子式電力量計の運用エリアに格納されている新需給カレンダが読み出される。
以降、図4に示した期間Bにおいて、使用電力量表示端末は、例えば30分ごとのように、一定時間ごとに電子式電力量計の指示値を読み取り、読み取られたある指示値と、この指示値が読み取られる一定時間経過前の指示値との差を演算して、一定時間内に使用された使用電力量を演算する。そして、運用エリアの新需給カレンダに基づいて、電力が使用された時刻に該当する時間帯の使用電力量に加算し、その結果を表示する。
【0087】
一方、新しい料金制度の適用開始日が使用電力量表示装置の設置の翌日以降である場合には、電子式電力量計で、料金制度を切り替える月日があらかじめ設定されることで、適用開始日の午前零時を経過したときの電子式電力量計の指示値が、取引指示値として確定される。
【0088】
以降の動作処理は、前述した、新しい料金制度の適用開始日が使用電力量表示端末の設置当日である場合と同様である。すなわち、確定動作が行われた時点で、電子式電力量計によって、予約エリアの新需給カレンダが運用エリアに格納され、取引指示値情報が使用電力量表示端末へ送信される。そして、使用電力量表示端末で取引指示値情報が受信され、取引指示値が確定された時点、すなわち新しい料金制度の適用開始日の午前零時が、需給カレンダに基づく演算の起点として設定されるとともに、運用エリアの新需給カレンダが読み出される。以降、図4に示した期間Bにおいて、使用電力量表示端末は、一定時間ごとに電子式電力量計の指示値を読み取り、一定時間内に使用された使用電力量を演算し、新需給カレンダに基づいて、使用電力量を時間帯別に加算し、その結果を表示する。また、確定された取引指示値を用いて、旧需給カレンダに基づき、図4に示した期間Aの使用電力量の演算を行う。
【0089】
本形態の電力量計量システムを、このような状況で用いることにより、電子式電力量計で取引指示値が確定される時点と、使用電力量表示端末の演算の起点とが一致し、取引指示値の確定動作前には、運用エリアの旧需給カレンダに基づいて使用電力量が演算され、取引指示値の確定動作後には、予約エリアから運用エリアに格納された新需給カレンダに基づく使用電力量の演算がされる。したがって、変更前の料金制度に従った需給カレンダと変更後の料金制度に従った需給カレンダとを含む需給カレンダの作成が不要であるとともに、新しい料金制度の適用開始時点で自動的に切り替わるように設定しておく必要がなくなる。
【0090】
次に、主に一般家庭分野などで用いられる電子式電力量計について、図面を参照して説明する。
図5は電子式電力量計の機能ブロック図である。
【0091】
主に一般家庭用として使用される電子式電力量計40は、電力量を計量する電力量計量手段41、料金制度に従う計量パターンが格納される計量パターン格納手段42、および月日、曜日並びに時刻を計時する計時手段43を有している。さらに、電子式電力量計40は、電力量計量手段41によって計量された電力量を用い、計量パターンおよびその計量時の月日、曜日並びに時刻に基づいて、時間帯別の使用電力量を演算する制御手段44を有している。
【0092】
ここで、計量パターン格納手段42に格納される計量パターンは、季節、曜日および時間帯によって電気料金に格差のある料金制度に従って設定されている。この計量パターンには、まず、電力が使用される季節によって電気料金に格差を設けた季節区分が設定されている。さらに、その電力量の計量時点が、平日、土曜日または日曜日・祝日のいずれであるかによって料金格差を設けた曜日区分が設定され、さらに、その計量時点が含まれる時間帯によって料金格差を設けた時間帯区分が設定されている。また、年末・年始や休日の前日あるいはその他の特定の日などは特約日とし、別に格差が設けられている。
【0093】
したがって、電気料金は、電力が使用されたとき、すなわち電力量の計量時点が、どの季節区分の月日で、どの曜日区分に該当し、どの時間帯区分に含まれるのかによって変化する。電子式電力量計40は、日ごとに、計量パターンに基づく時間帯区分ごとに使用電力量を演算していくようになっている。また、使用電力量の演算は、一定時間ごとに電子式電力量計40の指示値を読み取り、読み取られたある計量時点での指示値と、この指示値が読み取られる一定時間経過前の指示値との差を演算することによって行われる。
【0094】
計量パターン格納手段42は、計量パターンなどの情報を格納することのできる運用エリア42Aと予約エリア42Bの2つのメモリを有している。運用エリア42Aには、新たな料金制度の適用開始前に現に用いられている計量パターンである現計量パターンが格納される現計量パターンエリア42A1、およびその現計量パターンの適用開始日が格納される適用開始日エリア42A2を備えている。予約エリア42Bには、新たな料金制度の適用開始に伴って新たに設定される計量パターンである新計量パターンが格納される新計量パターンエリア42B1、およびその新計量パターンの適用開始日が格納される適用開始日エリア42B2を備えている。現計量パターンまたは新計量パターンおよび各適用開始日は電力供給家側で設定され、電子式電力量計40外部の電力供給家側からの通信によって、計量パターン格納手段42の運用エリア42Aまたは予約エリア42Bの各エリアに格納されるようになっている。
【0095】
計時手段43は、月日、曜日および時刻についての時刻等情報を提供する、例えば時計で構成され、この時刻等情報は、制御手段44に伝達されるようになっている。
【0096】
制御手段44は、時間帯切替えスイッチ45および使用電力量格納手段46を有している。制御手段44は、電力量計量手段41で計量された電力量を、計量パターン格納手段42に格納されている現計量パターンおよび計時手段43から伝達される時刻等情報を用いて、時間帯切替えスイッチ45を切り替える。そして、使用電力量を演算し、その演算結果を、時間帯切替えスイッチ45によって切り替えられた時間帯区分における使用電力量として、時間帯(a〜g)別のメモリで構成された使用電力量格納手段46に格納していくようになっている。このように、制御手段44は、電力量の計量時点で運用エリア42Aに格納されている現計量パターンに基づいて使用電力量を演算する。
【0097】
さらに、電子式電力量計40は、連続的に計量している電力量の指示値のうち、契約変更に伴う新たな料金制度の適用開始時点の指示値を確定する指示値確定手段47を有している。この指示値確定手段47は、新たな料金制度の適用開始時点を、電子式電力量計40に設けられたスイッチの操作によって任意の時点で設定することができるとともに、新たな料金制度の適用開始前にあらかじめ月日を指定しておくことにより設定することもできるようになっている。ただし、新たな料金制度の適用開始時点が、電子式電力量計40に月日で設定される場合には、指示値の確定は、新たな料金制度の適用開始日の午前零時に行われるようになっている。
【0098】
ここで確定した指示値は、電子式電力量計40に設けられている、例えば表示パネルなどの確定画面で構成される表示手段48によって表示される。
上記構成の電子式電力量計40では、電力供給家側が設定する新計量パターンが予約エリア42Bに格納され、さらに、スイッチの操作によって、あるいは月日の設定によって、指示値の確定動作がなされると、予約エリア42Bにあった新計量パターンが運用エリア42Aに格納されるようになっている。そして、確定された指示値が、表示手段48を構成する確定画面に表示される。
【0099】
このような電子式電力量計40によれば、指示値の確定前には、運用エリア42Aの現計量パターンに基づいて使用電力量が演算され、指示値が確定した時点で、予約エリア42Bから運用エリア42Aに格納されることとなった新計量パターンに基づいて使用電力量が演算される。これにより、新たな料金制度の適用前後の間における計量分を現計量パターンと新計量パターンのいずれに基づいても処理することができないといった状況を回避することができるようになる。したがって、使用電力量を適正な時間帯区分で把握することができるようになり、円滑な料金取引が可能になる。
【0100】
次に、このような電子式電力量計を用いている電力需要家側と、電力を供給する電力供給家側との間で、料金制度が変更された場合の電力量の計量方法について説明する。ここでは、料金制度変更前の現計量パターンから料金制度変更後の新計量パターンへの切替えを行う際に、電子式電力量計への新計量パターンの設定翌日以降に新たな料金制度の適用が開始される場合と、新計量パターンの設定当日またはそれ以前に新たな料金制度の適用が開始されている場合と、について説明する。
【0101】
図6は新計量パターンの設定翌日以降が新たな料金制度の適用開始日である場合の説明図である。
この場合、まず、電子式電力量計は、運用エリアの現計量パターンエリアに現計量パターンが格納され、運用エリアの適用開始日エリアに、現計量パターンの適用が開始された日であって新たな料金制度への変更前の適用開始日(以下「変更前適用開始日」という)が格納されている状態で、電力需要家側に取り付けられる(時点T1)。この状態では、予約エリアには何も格納されていない。
【0102】
電子式電力量計の取り付け後、電力供給家側からの通信などによって、予約エリアの新計量パターンエリアに新計量パターンが格納され、予約エリアの適用開始日エリアに、料金制度変更後の新計量パターンの適用開始日(以下「変更後適用開始日」という)が格納される(時点T2)。
【0103】
電子式電力量計は、予約エリアの適用開始日エリアに格納された変更後適用開始日が新計量パターンを設定した日の翌日以降である場合には、運用エリアの現計量パターンエリアに格納されている現計量パターンと電力が使用された時刻とに基づいて、時間帯別に使用電力量を自動的に演算することを継続する(期間A)。
【0104】
そして、電子式電力量計は、新たな料金制度の適用開始日の午前零時、すなわち予約エリアの適用開始日エリアに格納されている変更後適用開始日の午前零時を経過した時点で、計量している電力量の指示値を確定して確定画面に表示する。さらに、電子式電力量計では、この指示値が確定された時点で、予約エリアの新計量パターンエリアおよび適用開始日エリアにそれぞれ格納されている新計量パターンおよび変更後適用開始日が、運用エリアの現計量パターンエリアおよび適用開始日エリアにそれぞれ格納される(時点T3)。これにより、予約エリアの新計量パターンエリアおよび適用開始日エリアは、何も格納されていない状態になる。
【0105】
新計量パターンが運用エリアの現計量パターンエリアに格納されると、電子式電力量計は、現計量パターンエリアに格納された新計量パターンと電力が使用された時刻とに基づいて、時間帯別に使用電力量を自動的に演算することを開始する(期間B)。
【0106】
また、予約エリアの適用開始日エリアに格納された変更後適用開始日が翌日以降である場合には、時点T2以降の期間Aにおいて人為的に指示値確定動作が行われたときでも、電子式電力量計は、その時点での電力量の指示値を確定して確定画面に表示はするが、予約エリアに格納されている情報を運用エリアに格納することはしないようになっている。予約エリアに格納されている情報が運用エリアに格納されるのは、前述の通り、新たな料金制度の適用が開始される変更後適用開始日の午前零時を経過することによって指示値が確定されたときである。
【0107】
なお、予約エリアの適用開始日エリアに格納されている変更後適用開始日より前に新計量パターンの適用開始時点を変更しようとした場合(時点T4)には、電子式電力量計は、その変更に伴う設定を無効とする。これにより、新計量パターンの適用開始時点が誤って遡ることがなく、新計量パターンの基準点が確保され、使用電力量を適正に計量することができる。
【0108】
図7は新計量パターンの設定当日またはそれ以前が新たな料金制度の適用開始日である場合の説明図である。
この場合、まず、電子式電力量計は、運用エリアの現計量パターンエリアおよび適用開始日エリアに現計量パターンおよび変更前適用開始日が格納された状態で、電力需要家側に取り付けられる(時点T1)。この状態では、予約エリアには何も格納されていない。
【0109】
電子式電力量計の取り付け後、電力供給家側からの通信などによって、予約エリアの新計量パターンエリアおよび適用開始日エリアに、新計量パターンおよびその適用開始日、すなわち新計量パターンの設定当日またはそれ以前の日がそれぞれ格納される(時点T2)。電子式電力量計は、指示値確定動作が行われるまで、運用エリアの現計量パターンエリアに格納されている現計量パターンと電力が使用された時刻とに基づいて、時間帯別に使用電力量を自動的に演算することを継続する(期間A)。
【0110】
そして、指示値確定動作が行われると、電子式電力量計では、予約エリアの適用開始日エリアに格納された適用開始日が当日または当日以前であることが判別され、指示値が確定されて確定画面に表示される。さらに、電子式電力量計では、指示値が確定された時点で、予約エリアの新計量パターンエリアおよび適用開始日エリアにそれぞれ格納されている新計量パターンおよびその適用開始日が、運用エリアの現計量パターンエリアおよび適用開始日エリアにそれぞれ格納される(時点T3)。これにより、予約エリアの新計量パターンエリアおよび適用開始日エリアは、何も格納されていない状態になる。
【0111】
新計量パターンが運用エリアの現計量パターンエリアに格納されると、電子式電力量計は、現計量パターンエリアに格納された新計量パターンと電力が使用された時刻とに基づいて、時間帯別に使用電力量を自動的に演算することを開始する(期間B)。
【0112】
以上図6および図7に示したように、料金制度の変更に伴い、その変更前後で電子式電力量計の計量パターンを切り替える際には、予約エリアに新計量パターンおよびその適用開始日を格納しておく。そして、新たな料金制度の適用開始時点で、新計量パターンの基準点となる指示値を確定するとともに、運用エリアに格納されている現計量パターンを予約エリアの新計量パターンで書き換える。これにより、料金制度の変更に伴って計量パターンが変更される場合であっても、指示値の確定時点が新計量パターンの適用開始時点になるので、図6および図7にそれぞれ示した期間A,Bを通して、使用電力量を適正な時間帯区分で把握することができるようになる。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、電力量計量システムを、電子式電力量計で、新料金制度の適用開始日が電子式電力量計または使用電力量表示端末の設置当日、或いは新料金制度への切替え日が当日の何れかの場合にはスイッチの操作により、新料金制度の適用開始日が電子式電力量または使用電力量表示端末の設置の翌日以降、或いは新料金制度への切替え日が翌日以降の何れかの場合には予め設定した適用開始日の経過により、新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値が確定されると、この取引指示値の情報である取引指示値情報が、使用電力量表示端末で受信され、使用電力量表示端末が、取引指示値の確定時点を、需給カレンダに基づく使用電力量の演算の起点に設定する構成にした。
これにより、新料金制度の適用開始日が、電子式電力量計または使用電力量表示端末の設置当日、或いは新料金制度への切替え日が当日の何れかの場合、および電子式電力量または使用電力量表示端末の設置の翌日以降、或いは新料金制度への切替え日が翌日以降の何れかの場合でも、取引料金制度の適用開始時点である取引指示値の確定時点が、需給カレンダに基づく演算の起点と一致するようになるので、料金制度の適用開始時点からの使用電力量を適正に把握することができるようになり、円滑な料金取引が可能になる。
【0114】
また、本発明では、電子式電力量計を、新料金制度への変更による新料金制度の適用開始日が当日或いは当日以前の場合にはスイッチの操作により、新料金制度への変更による新料金制度の適用開始日が翌日以降の場合には予め設定された適用開始日の経過により、新料金制度の適用開始時点の指示値が確定されたときに、現計量パターンを新計量パターンで書き換えて、以降の使用電力量を新計量パターンに基づいて演算する構成にした。
これにより、契約変更に伴って新たな料金制度を適用するに際し、新料金制度の適用開始日が当日或いは当日以前、および新料金制度の適用開始日が翌日以降の場合でも、使用電力量を適正な時間帯区分で把握することができるようになり、円滑な料金取引が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電力量計量システムの構成ブロック図である。
【図2】新規に使用電力量表示端末を設置する場合の処理の流れを説明する図である。
【図3】電子式電力量計を交換する場合の処理の流れを説明する図である。
【図4】料金制度を変更する場合の処理の流れを説明する図である。
【図5】電子式電力量計の機能ブロック図である。
【図6】新計量パターンの設定翌日以降が新たな料金制度の適用開始日である場合の説明図である。
【図7】新計量パターンの設定当日またはそれ以前が新たな料金制度の適用開始日である場合の説明図である。
【図8】電力供給家側が設定する需給カレンダの一例である。
【図9】従来の一般家庭用の電子式電力量計の機能ブロック図である。
【図10】従来の電力量計量システムにおいて新たに使用電力量表示端末を設置する場合の処理の流れを説明する図である。
【図11】従来の電力量計量システムにおいて電子式電力量計を交換する場合の処理の流れを説明する図である。
【図12】従来の電力量計量システムにおいて料金制度を変更する場合の処理の流れを説明する図である。
【図13】新たな料金制度の適用開始日が電子式電力量計の設定の翌日以降の場合の説明図である。
【図14】新たな料金制度の適用開始日が電子式電力量計の設定の当日または当日以前の場合の説明図である。
【符号の説明】
10 電力量計量システム
20 電子式電力量計
21 需給カレンダ格納手段
21b 予約エリア
21a 運用エリア
22 取引指示値確定手段
23 取引指示値情報送信手段
30 使用電力量表示端末
31 取引指示値情報受信手段
32 演算起点設定手段
33 指示値読み取り手段
34 表示データ作成手段
35 使用電力量表示手段
36 初期化手段
40 電子式電力量計
41 電力量計量手段
42 計量パターン格納手段
42A 運用エリア
42B 予約エリア
42A1 現計量パターンエリア
42B1 新計量パターンエリア
42A2,42B2 適用開始日エリア
43 計時手段
44 制御手段
45 時間帯切替えスイッチ
46 使用電力量格納手段
47 指示値確定手段
48 表示手段

Claims (4)

  1. 電子式電力量計と、電子式電力量計により計量された電力量の指示値を読み取り、電力を使用する時間帯によって料金が設定された料金制度に従う需給カレンダに基づいて使用電力量を演算して時間帯別に表示する使用電力量表示端末と、を備える電力量計量システムにおいて、
    前記電子式電力量計は、
    電力量を計量する電力量計量手段と、
    新料金制度の適用開始前の需給カレンダである旧需給カレンダが格納される運用エリアと前記新料金制度の需給カレンダである新需給カレンダが格納される予約エリアとから成るメモリを有する需給カレンダ格納手段と、
    前記電子式電力量計または前記使用電力量表示端末の設置による前記新料金制度の適用開始日が設置当日、前記新料金制度への変更による前記新料金制度の適用開始日が当日或いは当日以前の何れかの場合に操作されるスイッチを備え、該スイッチの操作時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第1の取引指示値確定手段と、
    前記電子式電力量計または前記使用電力量表示端末の設置による前記新料金制度の適用開始日が設置の翌日以降、前記新料金制度への変更による前記新料金制度の適用開始日が翌日以降の何れかの場合に、該適用開始日を予め設定し、該適用開始日の経過時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第2の取引指示値確定手段と、
    前記第1または第2の取引指示値確定手段により確定された取引指示値の情報である取引指示値情報を送信する取引指示値情報送信手段と、を有し、
    前記使用電力量表示端末は、
    前記取引指示値情報を受信する取引指示値情報受信手段と、
    前記取引指示値情報が受信された場合に前記取引指示値が確定された時点を前記新需給カレンダに基づく演算の起点に設定する演算起点設定手段と、
    前記運用エリアの需給カレンダに基づいて使用電力量を演算して時間帯別に表示するための表示データを作成する表示データ作成手段と、
    前記表示データを表示する使用電力量表示手段と、を有し、
    前記電子式電力量計は、前記第1または第2の取引指示値確定手段によって前記取引指示値が確定されたときに、前記予約エリアに格納されている前記新需給カレンダで前記運用エリアを書き換え、
    前記使用電力量表示端末は、前記演算起点設定手段による演算の起点の設定後は、前記運用エリアの前記新需給カレンダに基づいて演算することを特徴とする電力量計量システム。
  2. 電力量を計量し、該電力量の指示値を使用電力量表示端末に送信し、該使用電力量表示端末において需給カレンダに基づいて使用電力量を演算して時間帯別に表示させる電子式電力量計において、
    電力量を計量する電力量計量手段と、
    新料金制度の適用開始前の需給カレンダである旧需給カレンダが格納される運用エリアと前記新料金制度の需給カレンダである新需給カレンダが格納される予約エリアとから成るメモリを有する需給カレンダ格納手段と、
    前記電子式電力量計または前記使用電力量表示端末の設置による前記新料金制度の適用開始日が設置当日、前記新料金制度への変更による前記新料金制度の適用開始日が当日或いは当日以前の何れかの場合に操作されるスイッチを備え、該スイッチの操作時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第1の取引指示値確定手段と、
    前記電子式電力量計または前記使用電力量表示端末の設置による前記新料金制度の適用開始日が設置の翌日以降、前記新料金制度への変更による前記新料金制度の適用開始日が翌日以降の何れかの場合に、該適用開始日を予め設定し、該適用開始日の経過時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第2の取引指示値確定手段と、
    前記第1または第2の取引指示値確定手段により確定された取引指示値の情報である取引指示値情報を前記使用電力量表示端末に送信する取引指示値情報送信手段と、を有し、
    前記第1または第2の取引指示値確定手段によって前記取引指示値が確定されたときに、前記予約エリアに格納されている前記新需給カレンダで前記運用エリアを書き換えることを特徴とする電子式電力量計。
  3. 電子式電力量計により計量された電力量の指示値を読み取り、電力を使用する時間帯によって料金が設定された料金制度に従う需給カレンダに基づいて使用電力量を演算して時間帯別に表示する使用電力量表示端末において、
    前記電子式電力量計から、新料金制度の適用開始時点の電力量の指示値として確定された取引指示値の情報である取引指示値情報を受信する取引指示値情報受信手段と、
    前記取引指示値情報が受信された場合に、前記取引指示値が確定された時点を前記新料金制度の新需給カレンダに基づく演算の起点に設定する演算起点設定手段と、
    前記演算の起点から前記新需給カレンダに基づいて使用電力量を演算して時間帯別に表示するための表示データを作成する表示データ作成手段と、
    前記表示データを表示する使用電力量表示手段と、を有し、
    前記取引指示値情報は、前記電子式電力量計または前記使用電力量表示端末の設置による新料金制度の適用開始日が設置当日、前記新料金制度への変更による前記新料金制度の適用開始日が当日或いは当日以前の何れかの場合には、前記電子式電力量計に設けられたスイッチの操作時点の前記電力量計の電力量の指示値、および前記電子式電力量計または前記使用電力量表示端末の設置による前記新料金制度の適用開始日が設置の翌日以降、前記新料金制度への変更による前記新料金制度の適用開始日が翌日以降の何れかの場合には、前記電子式電力量計に予め設定された適用開始日の経過時点の電力量の指示値である、
    ことを特徴とする使用電力量表示端末。
  4. 電力量を計量し、電気料金が設定された料金制度に従う計量パターンに基づいて、時間帯区分ごとに使用電力量を演算する電子式電力量計において、
    電力量を計量する電力量計量手段と、
    新料金制度への変更による該新料金制度の適用開始日が当日或いは当日以前の場合に操作されるスイッチを備え、該スイッチの操作時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第1の取引指示値確定手段と、
    新料金制度への変更による該新料金制度の適用開始日が翌日以降の場合に、予め設定された適用開始日の経過時点の電力量の指示値を前記新料金制度の適用開始時点の指示値である取引指示値として確定する第2の取引指示値確定手段と、
    前記新料金制度の適用開始前の現計量パターンと該現計量パターンの適用開始日とが格納される運用エリアと、前記新料金制度の適用開始後の新計量パターンと該新計量パターンの適用開始日とが格納される予約エリアと、を有し、前記第1または第2の取引指示値確定手段によって前記指示値が確定されたときに、前記予約エリアに格納されている前記新計量パターンと前記新計量パターンの適用開始日とで前記運用エリアを書き換える計量パターン格納手段と、
    電力量の計量時点における前記運用エリアに格納されている計量パターンに基づき、計量された電力量を用いた時間帯区分ごとの使用電力量の演算を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする電子式電力量計。
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