JP4777357B2 - プラスチック板の変形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂処理された繊維のコアを含んでなるプラスチック板をプレス中で高圧および高温条件下で圧縮し、型の中で変形させる方法に関するものである。
そのような方法は、本出願者の名前で以前に提出した特許文献1から公知である。この方法によれば、コアおよび該コア上に両側で張り合わせた対向する層からなる層構造を、熱をかけ、6〜90バールの圧力で、最高温度145〜160℃で圧縮し、プラスチック板を得ることが公知である。この圧力処理の際、コア層中に存在する樹脂は完全には硬化しないので、こうして得られる板は、その後に続く加熱工程で変形し得る。加圧処理が終わった後、板を第二工程で、温度150〜190℃に加熱した上側加熱板と、温度20〜60℃に加熱した下側加熱板との間で非対称的に加熱し、加熱工程の持続時間は、板の厚さに応じて約1〜10分間である。板をこのように非対称的に加熱した後、板を曲げ装置に移し、その中で、完全には硬化していないコア層を圧縮により可塑的に変形させる。最後に、内部応力を軽減し、機械的な材料特性を改良するために、このようにして変形させた板を浸漬浴中に移し、その中で、変形させた板をクランプを使用して型中に固定する。ここで温度120〜160℃で行う後硬化は、場合により、可塑剤からなる浸漬浴で行う。そのような変形方法の欠点は、3種類の個別操作を行う必要があることであり、特に、浸漬浴中での後硬化工程が、特に使用する薬品のために不利である。その上、変形させた板を浸漬浴から取り出すときに薬品が失われ、コストを増加させる。
特許文献2からは、圧縮により粒子を含むセルロースの板を形成し、圧力および熱の作用により安定した最終形状に変換し、著しく高い圧力下で第二圧縮操作を行う方法が公知である。
特許文献3からは、中密度繊維板(MDF)を曲げる方法が公知であり、この方法では、MDF板を先ず、乾式または湿式熱を使用して軟化処理にかけ、続いて屈曲させ、温度300℃に加熱することにより、曲がった形状を固定する。
本出願者に授与された特許文献4からは、コア、コアの一方または両方の表面上にある装飾層、および最外層を含んでなる装飾パネルであって、該最外層が該パネルの少なくとも一方の表面上にあり、該最外層が主として一種以上の放射線重合可能な化合物の合成樹脂を含んでなる、パネルがさらに公知である。コア材料の例は、鉱物繊維、紙、繊維ガラス、合成繊維およびそれらの混合物の不織布またはマットである。
さらに、本出願者に授与された特許文献5からは、少なくとも一個の装飾側を有する装飾パネルが公知であり、該パネルは、コア、コアの一方または両方の表面上にある装飾層、およびパネルの少なくとも一方の表面上にある最外層を含んでなり、該最外層は、主として一種以上の放射線重合可能な化合物の合成樹脂を含んでなる。コア材料としては、プラスチック材料または金属のパネルまたはホイルが記載されている。
欧州特許出願第0705680号 欧州特許出願第0424909号 英国特許出願第2139944号 米国特許第4,801,495号 米国特許第4,789,604号 米国特許第4,503,115号
本発明の目的は、曲げた部品が簡単な様式で得られる、プラスチック板を変形させる方法を提供する。
本発明の別の目的は、処理条件を操作することにより、変形されたプラスチック板の曲げ度合いに影響を及ぼすことができるプラスチック板の変形方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、すでに曲げられた板の、それらの本来の形態への跳ね返えりが、起こるとしても、非常に少ない、プラスチック板の変形方法を提供することである。
序論に述べた本方法は、プラスチック板が、型の中で変形する前に、(Tg+15℃)−(Tg+115℃)の範囲内の温度を有する必要があることを特徴とし、ここでTg(℃)はプラスチック板の変形またはガラス転移温度である。
本発明者らは、型の中で変形させる際に(Tg+15℃)より低い温度を使用すると、変形工程で問題が生じることを見出した。特に、そのようにして変形させたプラスチック板がその本来の状態に部分的に跳ね返る可能性が高くなる。つまり、意図する変形が可逆的である。本発明者らは、そのような低温による問題は、破壊および亀裂の形態で起こることも経験している。好ましくない変色および発泡は、(Tg+115℃)より高い温度で起こる。繊維の種類、例えば長さ、太さおよび向きは、Tgに影響を及ぼす。樹脂のpH値および圧力条件は、樹脂の架橋度を非常に大きく左右する。このように、本発明者らは、Tg値が、繊維の幾何学的構造および架橋度の両方により影響を受けることを見出した。従って、板のTg値が影響を受け、その結果、変形性も影響を受ける。本発明者らは、プラスチック板が少なくとも70℃のTg値を有する必要があることを見出した。つまり、Tg値は、板の変形性の、特にその意図する変形を維持すること、すなわち好ましくない跳ね返りを阻止することに関して、重要な尺度である。例えば、低反応性型の樹脂は、高反応性型の樹脂よりも、Tg値を低くすると思われる。短い硬化時間も、長い硬化時間よりTg値を低くする。繊維のpH値が低いと、Tg値が低くなり、長さ/直径比が増加するにつれて、Tg値が増加する。別の繊維パラメータは、向き、すなわち長さ/幅の比、であり、これは、サイズ低下の場合にTg値の低下を引き起こす。最終的な板の安定性を達成するには、本発明者らは、Tg値が少なくとも70℃でなければならないことを見出した。Tg値が低すぎると、発泡の危険性が高くなって好ましくなく、従って、さらに、型の中における変形により得られる板は、NEN-EN438(2005)規格に適合する必要がある。
従って、圧縮工程の後で、型の中における最終的な変形の前に、このように圧縮した板を加熱することが望ましく、この中間加熱工程または予備加熱工程は、(Tg+15℃)−(Tg+115℃)の範囲内で行い、ここでTgはプラスチック板の変形またはガラス転移温度である。温度は、プラスチック板の厚さを横切る方向で一様でなく、温度差は、板の厚さおよび加熱工程の持続時間によって異なっていてもよい。
実際には、大量の圧縮されたプラスチック板を製造し、従って、板を直ちに変形または曲げ加工にかけないことが多い。圧縮した板をプレスから取り出した後、それらの板を貯蔵し、変形させる時にのみ、貯蔵庫から取り出す。変形工程を実行できるためには、プラスチック板を(Tg+35℃)−(Tg+85℃)の温度に加熱することが特に望ましく、ここでTgは変形またはガラス転移温度である。
上記の圧縮方法で、プラスチック板をその最終的な厚さに圧縮する。
樹脂処理された繊維のコアからなるプラスチック板は、その片側または両側に装飾表面を施すことができ、その装飾表面は、装飾被覆、特に電子線放射により硬化させた被覆、を含んでなることができる。そのような装飾被覆は、一種以上の放射線硬化性成分を基剤とする合成樹脂層を含んでなる。特定の実施態様では、装飾層は、メラミンまたは尿素またはメラミン/尿素含浸した装飾紙を含んでなることもできる。特別な実施態様では、装飾層は、放射線硬化性成分および熱硬化性成分の組合せからなることもできる。
不飽和アクリレートおよびメタクリレートの群から選択された樹脂を合成樹脂として使用するのが好ましい。
事実、そのような化合物群から、合成樹脂の重合の後、堅い網目が得られる。
合成樹脂は、プレポリマーとしてエポキシとアクリレートまたはシリコーンとアクリレートのオリゴマー、好ましくはポリエステルとアクリレートのオリゴマー、特にウレタンとアクリレートのオリゴマーまたは対応するメタクリレートのオリゴマーから構成され、これらのプレポリマーは、放射線重合可能であり、所望によりモノ、テトラ、ペンタ、および/またはヘキサアクリレート、好ましくはポリオールまたはエーテルポリオールのジアクリレートまたはトリアクリレートもしくは対応するメタクリレート、と放射線重合している。
プラスチック板の良好な表面特性の観点から、本発明のプレポリマーは、ジアクリレートまたはトリアクリレートと放射線重合されている、ウレタンとアクリレートの脂肪族オリゴマーであるのがさらに好ましい。
樹脂含浸した不織布を熱硬化性複合材料として使用することができる。緻密化された繊維マットも不織布と考えられる。そのようなマットは、例えば本出願者の名前で特許文献6に開示されているように、コンベヤベルト上に繊維を散乱させ、続いて場合により、温度を増加および低下させて予備緻密化することにより、得られる。
特別な実施態様では、コア層として熱硬化性複合材料を使用し、該熱硬化性複合材料は、好ましくは多数の樹脂含浸紙を含んでなる。例えば、どのような所望の厚さを有する熱硬化性複合材料でも、紙層の数、厚さおよび樹脂の量を変えることにより、製造できる。
コア層の不織布に使用する好適な繊維としては、下記の繊維、すなわちセルロース含有繊維、例えば特に木質繊維、綿および紙繊維、さらにポリエステル繊維、ガラス繊維、鉱物ウール繊維、鉱物複合繊維またはそれらの組合せ、を挙げることができる。
コア層に使用する樹脂は、好ましくはフェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ−イソシアネート樹脂、ポリウレタンアクリレートまたはそれらの組合せからなる群から個別に選択する。そのような樹脂の使用により、本プラスチック板の構造的品質に貢献する、強く、堅い樹脂網目が得られる。
コアに使用する繊維は、例えば紙の中で、不規則に、または部分的に配向して存在することができる。所望により、繊維は、例えば樹脂で前処理しておくか、または例えば樹脂で仕上げ処理しておくことができる。添加剤、例えば難燃剤、色材、可塑剤、架橋剤、安定剤および耐久性増強剤、を樹脂または繊維もしくは両成分に加えることができる。
板は、片側、好ましくは両側で、100〜200℃の温度、5〜120バールの圧力、およびプレス中の滞留時間5〜150分間を使用して加熱する。特に、板は、プレス中で両側を、温度140〜160℃、圧力30〜80バール、およびプレス中での滞留時間10〜100分間を使用して加熱する。
プラスチック板を熱処理にかけた後、加熱されたプラスチック板を型または曲げ装置に移し、そこでプラスチック板を所望の曲率に曲げ、型における変形は、少なくとも0.02バールの差圧で、特に少なくとも0.3バールの差圧で行う。特別な実施態様では、変形工程を減圧下で行うこともでき、0.9バール未満、特に0.7バール未満の圧力が好ましい。
型中で変形させるための滞留時間は、プラスチック板の厚さおよび冷却程度によって異なり、その後、プラスチック板を型から取り出した時、僅かに跳ね返る。しかし、圧縮工程の後に得られる板に適切なTg値を選択し、続いて、曲げ工程を行う前に、加熱工程に好適な温度を設定することにより、跳ね返りを加減することができる。特別な実施態様では、プラスチック板は、好ましくは型の中でTg値より低い温度に、好ましくは(Tg−30℃)より低い温度に冷却する。
本発明の特別な実施態様では、プラスチック板の変形を、型の中で、高温で、特に(Tg+15℃)−(Tg+115℃)の範囲内で、および少なくとも0.02バールの差圧で行うこともでき、ここでTgはプラスチック板の変形またはガラス転移温度である。
本方法で得られるパネルの密度は、少なくとも1000kg/m、特に少なくとも1200kg/m、好ましくは1350kg/mを超え、厚さは好ましくは少なくとも3mmである。
そのような実施態様では、プラスチック板圧縮後の中間加熱または補足的な加熱工程を行わず、本方法は、実際には2工程、すなわち平らな板への圧縮または緻密化、およびその後の、平らな板を高温下で湾曲した板に曲げること、を含んでなる。
別の特別な実施態様では、プラスチック板を好ましくは型の中で(Tg+35℃)−(Tg+85℃)の範囲内で、および少なくとも0.02バール、特に少なくとも0.3バールの差圧で加熱し、ここでTgはプラスチック板の変形またはガラス転移温度である。
すでに圧縮した板の補足的な加熱は、例えば電気的加熱、オイル加熱、スチーム加熱、赤外線加熱、近赤外線加熱、および/またはマイクロ波により行うことができる。この加熱は、急速に、好ましくは15分間未満で行う。
本方法は、型中の変形を、変形させた板の半径が型の半径と実質的に等しくなるように、より詳しくは、型中で変形させた板の半径が、型の半径の最大40%、特に最大20%になるように行うことをさらに特徴とする。
型中で曲げた板の跳ね返りは、加熱工程温度を適宜選択することにより加減できるが、型中での変形工程または補足的な加熱工程後の冷却温度によっても影響を及ぼすことができる。その上、型の曲率を操作することにより、予め決められた曲率を有するプラスチック板を確実に得ることができる。本発明者らは、型中で変形させた板を、場合により、一個以上のクランプ接続により固定位置に保持できることをさらに見出した。これは、型を閉じたまま行うか、または変形させた板を型から取り出し、それを固定装置中に配置することにより行うことができる。本方法に好適な型を添付の図面に図式的に示すが、これに関して、そのような実施態様は本発明を例示するだけである。
この型は、2個の部品、すなわち上側ダイ1および下側ダイ2を含んでなり、どちらのダイもカバープレート3を備えている。特定の実施態様では、上側ダイ1および下側ダイ2は加熱手段を備えている。カバープレート3の曲率は、ロッド4を使用して変えることができる。これらのロッド4は、圧力素子5の中に、およびそこから外に移動させることができる。加熱すべきプラスチック板(図には示していない)を、下側ダイ2と上側ダイ1との間に、特に2個のカバープレート3同士の間に配置した後、ダイ1および2を矢印の方向で近づけ、プラスチック板をそれらの間に挟み、続いて変形させる。変形させた後、上側ダイ1および下側ダイ2を、例えばロッド4に沿って低温空気を通すことにより冷却し、その後、上側ダイ1および下側ダイ2を引き離すことにより、このようにして変形させたプラスチック板を取り出す。
熱硬化性複合材料用のTgは、DMTA測定を行うことにより決定する。使用する測定方法は、周波数1Hz、加熱速度10℃/分、開始温度20℃および最終温度220℃で行う3点曲げ方法である。試料のサイズはL×W×D=50×10×3mmである。
本発明を以下に複数の例を使用して説明するが、本発明は、どのような状況下でも、そのような特別な例により制限されるものではない。
例1〜6
木質繊維およびフェノール樹脂のコア、およびそのコアの両側に施した、アクリル樹脂を基剤とする着色層からなり、電子線放射により硬化させた装飾表面からなる層の組合せを、圧縮し、温度150℃、圧力80バールおよび滞留時間15分間で密度1400kg/mに硬化させた。こうして、厚さ10mmのプラスチック板が得られた。
このようにして製造したプラスチック板を加熱工程にかけ、プラスチック板の中央部が予め決められた温度に達したときに加熱を終了した。続いて、プラスチック板を半径500mmの型に移し、その中で、絶対圧1.3バール、すなわち差圧0.3バール、を使用して変形させた。次いで、プラスチック板を型の中で、プラスチック板の変形またはガラス転移温度より30℃低い温度に冷却した。冷却後、型を開いたところ、このようにして変形させたプラスチック板は僅かに跳ね返り、その最終的な形状に到達した。本発明者らは、Tg値が90℃であるプラスチック板では、型の冷却温度が跳ね返りの程度に影響を及ぼすことをさらに見出した(表2参照)。
下記の表1は、様々な処理条件を示す。
表1

例 樹脂の種類 繊維の種類 圧縮後 中間加熱 冷却後の
のTg 工程の際 プラスチック
の温度 板の最終半径
1 フェノール樹脂 空気散乱 90 125 676
木質繊維
2 フェノール樹脂 空気散乱 90 140 622
木質繊維
3 フェノール樹脂 空気散乱 90 155 608
木質繊維
4 フェノール樹脂 空気散乱 90 170 580
木質繊維
5 フェノール樹脂 空気散乱 85 155 572
と可塑剤 木質繊維
6 フェノール樹脂 空気散乱 95 155 598
と難燃剤 木質繊維
上記の表1は、中間加熱工程の温度が高い程、最終プラスチック板の跳ね返りが少ないことを示している。その上、特定の添加剤、例えば可塑剤(例5)、を加えることにより、最終プラスチック板の跳ね返り程度が確実に少なくなる(例3参照)。反対に、別の添加剤、例えば難燃剤、をフェノール樹脂に加えることにより、難燃剤を添加しなかった実施態様(例3参照)と比較して、跳ね返りの低下はほんの僅かであった。
表2

変形させた板を型から 跳ね返り%
取り出した時の温度、℃
25 9
40 9
50 9
60 12
80 19
100 29
Tg値が90℃であるプラスチック板を、型中で変形させた後に様々な冷却温度にかけた表2は、プラスチック板のTg値より高い冷却温度では跳ね返りが29%になったのに対し、50℃未満の冷却温度では跳ね返り性能に関して何の改良も示さなかった、すなわち25℃および40℃の両方で9%の値が観察されたことを示している。
表3

測定値 型の半径 変形後の半径
cm cm
樹脂の種類
比較例1 反応性が非常に高い 50 60.1
例7 反応性 50 59.3
例8 あまり反応性ではない 50 57.5
硬化
例9 長い 44 51.8
例10 標準 44 50.5
例11 短い 44 49.3
繊維の種類
比較例2 クラフト紙 44 76
例12 木質繊維 50 57.5
例7〜12および比較例1〜2
樹脂の種類(比較例1、例7〜8)、後硬化工程の持続時間(例9〜11)および繊維の種類(比較例2および例12)を変えた以外は、例1〜6の手順を繰り返した。表2は、反応性が非常に高い樹脂では、半径50cmの型中で変形させた後、湾曲した部品の半径が60.1cmになったことを明らかに示している。つまり、反応性が非常に高い樹脂では、変形させた後、湾曲した部品が本来の平らな形状に跳ね返る傾向が高いが、その平らな形状は達成されない。他方、反応性(例7)であるか、または反応性があまり高くない(例8)種類の樹脂を使用する場合、得られた湾曲部品の最終半径は、型の本来の半径の20%以内である。表2から、硬化時間が長いと、跳ね返りがほとんどない、硬化時間が短い場合(例11)と比較して、跳ね返り程度が高くなる(例9)。比較例2は、繊維の種類としてクラフト紙を使用することにより、跳ね返り程度が著しい湾曲部品が得られることを明らかに示している。
上記のデータから、高圧および高温条件下で圧縮した後に得られるプラスチック板は、その後に型中で変形させるにはTg値が少なくとも70℃である必要があり、このようにして成形された部品は、その本来の、平らな形状に、あるにしても、ほとんど跳ね返らない。
本発明の方法に好適な型を図式的に示す図である。

Claims (19)

  1. フェノール樹脂処理された繊維のコアを含んでなる熱硬化性板を変形させる方法であって、ここで前記板は高圧および高温条件下で圧縮されることにより形成されるものであり、得られた板は型の中で変形させられる方法であって、前記熱硬化性板が、前記型の中で変形させられる前に、加熱によって(Tg+15℃)−(Tg+115℃)の範囲内の温度を有する必要があり、ここでTg(℃)が前記熱硬化性板の変形またはガラス転移温度であり、前記Tgが少なくとも70℃であり、前記Tgは、周波数1Hz、加熱速度10℃/分、開始温度20℃および最終温度220℃で行う3点曲げ方法によるDMTA測定によって測定されるものである、方法。
  2. 前記熱硬化性板が(Tg+35)−(Tg+85)の温度に加熱され、ここでTgが変形またはガラス転移温度である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記圧縮工程が、前記板が両側で温度100〜200℃、圧力5〜120バール、およびプレス中での滞留時間5〜150分間を使用して加熱される様式で行われる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記板が、両側で温度140〜160℃、圧力30〜80バール、およびプレス中での滞留時間10〜100分間を使用して加熱される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記型中での変形が、少なくとも0.02バールの差圧で行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記型中での変形が、少なくとも0.3バールの差圧で行われる、請求項5に記載の方法。
  7. 前記熱硬化性板が、型の中で(Tg+15)−(Tg+115)の温度、および少なくとも0.02バールの差圧で加熱され、ここでTgが変形またはガラス転移温度である、請求項1または2に記載の方法。
  8. 前記熱硬化性板が、型の中で(Tg+35)−(Tg+85)の温度、および少なくとも0.02バールの差圧で加熱され、ここでTgが変形またはガラス転移温度である、請求項7に記載の方法。
  9. 前記熱硬化性板が、型の中で少なくとも0.3バールの差圧で加熱される、請求項8に記載の方法
  10. 前記板が圧縮後に加熱され、続いて型中で加熱される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記加熱が、電気的加熱、スチーム加熱、赤外線加熱、近赤外線加熱および/またはマイクロ波により行われる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記加熱が最長15分間以内で行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 木質繊維コアからなる板が使用される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記熱硬化性板の密度が、少なくとも1000kg/m ある、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記熱硬化性板の密度が、少なくとも1200kg/m である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記変形させた熱硬化性板が、型中で前記熱硬化性板のTg値より少なくとも30℃低い温度に冷却される、請求項7〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記型中での変形が、このようにして変形させた前記板の半径が前記型の半径と実質的に等しくなるように行われる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記型中で変形させた前記板の半径が、前記型の半径より最大40%大きい、請求項17に記載の方法。
  19. 前記型中で変形させた前記板の半径が、前記型の半径より最大20%大きい、請求項18に記載の方法。
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