以下、添付図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。ただし、本形態において例示される構成部品の寸法、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明がそれらの例示に限定されるものではない。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は第1の実施形態に係るデジタル一眼レフカメラの概略断面図である。
1はカメラ本体、2は後述の撮影レンズ3をカメラ本体1に着脱可能とするためのマウントであり、各種信号を通信したり、駆動電源を供給するためのインターフェイス部を有する。3は交換可能な撮影レンズであり、内部にフォーカスレンズ群やズームレンズ群、不図示の絞り装置を有している。図1では各レンズ群を便宜上2枚のレンズで図示したが、実際には多数のレンズにより複雑なレンズ群の組み合わせで構成されている。
4はハーフミラーで構成された主ミラーであり、カメラの動作状態に応じて回動可能となっている。被写体をファインダで観察する時は撮影光路へ斜設され、撮影レンズ3からの光束を折り曲げて後述のファインダ光学系へ導き、撮影する時は撮影光路から退避して、撮影レンズ3を介して入射する被写体像の光束を後述の撮像素子6へ導いている。
5は撮影レンズ3からの光束を後述の撮像素子6に入射制御する、即ち、撮像素子6への露光開口を制御するためのシャッターで、シャッター手段の一例である。機構の詳細は後述する。6はCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像手段としての撮像素子である。
7は主ミラー4とともに回動するサブミラーであり、ハーフミラーで構成されている。サブミラー7は、主ミラー4が撮影光路へ斜設されている時に主ミラー4を透過した光束を折り曲げて、後述のAFセンサ8へ導く光束と、透過して後述の撮像素子6へ導く光束に分割している。
8はAFセンサであり、2次結像レンズや複数のCCDからなるエリアセンサ等から構成されており、周知の位相差方式で焦点検出可能となっている。
9は撮影レンズ3の一次結像面に配置されたピント板であり、入射面にはフレネルレンズ(集光レンズ)が設けられ、射出面には被写体像(ファインダ像)が結像する。10はファインダ光路変更用のペンタプリズムであり、ピント板9の射出面に結像した被写体像を正立正像に補正する。11、12は接眼レンズである。ここで、ピント板9、ペンタプリズム10、接眼レンズ11、12により構成されている光学系をファインダ光学系と称する。
13はAEセンサであり、多分割された撮影画面内の各領域に対応したフォトダイオードから構成されており、ピント板9の射出面に結像した被写体像の輝度を測定する。
14は撮影した画像や各種の撮影情報を表示する液晶モニタで、表示手段の一例である。
次に、シャッター5の構成について説明する。図2はシャッター5の概略正面図である。
図2において、51は撮影光束を通過させるアパーチャー51aを有するシャッター地板、52はシャッター5を駆動するための駆動バネをチャージするためのチャージレバーである。
53はシャッター5の先幕を駆動する先幕駆動レバーで、同一回転軸上に不図示の先幕駆動バネが設けられている。54は先幕駆動レバー53に固定された先幕アマチャー、55は先幕アマチャー54を先幕駆動レバー53に固定する先幕アマチャー軸、56は先幕アマチャー軸55と先幕駆動レバー53の間に存在し衝撃を吸収する先幕吸収ゴムである。57は先幕アマチャー54を電磁的に保持する先幕ヨーク、58は先幕ヨーク57に電磁力を発生させる先幕コイル、59は先幕コイル58を保持する先幕ボビンである。
61はシャッター5の後幕を駆動する後幕駆動レバーで、同一回転軸上に不図示の後幕駆動バネが設けられている。62は後幕駆動レバー61に固定される後幕アマチャー、63は後幕アマチャー62を後幕駆動レバー61に固定する後幕アマチャー軸、64は後幕アマチャー軸63と後幕駆動レバー61の間に存在し衝撃を吸収する後幕吸収ゴムである。65は後幕アマチャー62を電磁的に保持する後幕ヨーク、66は後幕ヨーク65に電磁力を発生させる後幕コイル、67は後幕コイル66を保持する後幕ボビンである。
図3はシャッター5の羽根を示す背面図である。
図3において、101はシャッター5の先幕を構成する先羽根群を保持する先幕アームで、先幕駆動レバー53の足部53aと係合し、先幕駆動レバー53と連動して回転中心101aを中心に回動する。102は先羽根群を保持するとともに、先幕アーム101と連動し、回転中心102aを中心に回動する先幕従動アームである。103、104、105、106は先幕アーム101と先幕従動アーム102に保持され連動して動作する先羽根で、先幕(先羽根群)150を構成している。
111はシャッター5の後幕を構成する後羽根群を保持する後幕アームで、後幕駆動レバー61の足部61aと係合し、後幕駆動レバー61と連動して回転中心111aを中心に回動する。112は後羽根群を保持するとともに、後幕アーム111と連動し、回転中心112aを中心に回動する後幕従動アームである。113、114、115、116は後幕アーム111と後幕従動アーム112に保持され連動して動作する後羽根で、後幕(後羽群)160を構成している。
図4は、図1の構成を有するデジタル一眼レフカメラに内蔵された電気的構成を示すブロック図である。
20はカメラ部の制御とカメラ全体の制御を行うマイクロコンピュータ(中央処理装置、以下、「MPU」と記す。)であって、制御手段としての役割を担う。また、21は画像データの各種制御を行うメモリコントローラ、22は各種制御を行うための設定、調整データ等を格納しているEEPROMである。
23は撮影レンズ3内にあるレンズ制御回路であり、マウント2を介してMPU20と接続されており、後述の各情報に基づいてフォーカスレンズの焦点調節(合焦駆動)や絞り駆動を行う。
24は焦点検出回路であり、AFセンサ8のエリアセンサの蓄積制御と読み出し制御とを行って、各測距点の画素情報をMPU20に出力する。MPU20は各測距点の画素情報を周知の位相差検出法による焦点検出を行い、検出した焦点検出情報を前述のレンズ制御回路23へ送出してフォーカスレンズの焦点調節を行わせる。この焦点検出から焦点調節までの一連の動作をオートフォーカス(AF)動作と称する。
25は測光回路であり、AEセンサ13の各領域からの輝度信号をMPU20に出力する。MPU20は、輝度信号をA/D変換して被写体の測光情報とし、この測光情報を用いて当該被写体の撮影に適した露出を演算し、設定する。この測光情報を得てから撮影露出の設定までの一連の動作をAE動作と称する。
26はモータ駆動回路であり、主ミラー4を駆動する不図示のモータやシャッター5のチャージを行う不図示のモータを制御する。
27はシャッター駆動回路であり、シャッター5の先幕150をチャージ状態で保持する先幕コイル58と後幕160をチャージ状態で保持する後幕コイル66への電力供給制御を行っている。
28は電源29の電圧を各回路に必要な電圧に変換するDC/DCコンバータである。
30はMODEボタンであり、操作したまま後述の電子ダイヤル32を操作すると、そのカウントに応じて撮影モードが変更され、電子ダイヤル32の操作を止めると止めた時ときの撮影モードが決定される。31はレリーズボタンであり、第1ストローク(半押し)操作でONし、測光(AE)、AF動作を開始させるスイッチSW1と、第2ストローク(全押し)操作でONし、記録する静止画の撮影を開始させるスイッチSW2の信号をMPU20へ出力する。32は電子ダイヤルであり、ダイヤルの回転クリックに応じたON信号がMPU20内の不図示のアップダウンカウンタに出力され、その数がカウントされる。このカウントに応じて各種の数値やデータ等の選択が行われる。33は電源ボタンであり、操作するとカメラの電源がON/OFFされる。
40は撮像素子6から出力される画像信号をサンプルホールド及び自動ゲイン調整するCDS(相関2重サンプリング)/AGC(自動ゲイン調整)回路、41はCDS/AGC回路40のアナログ出力をデジタル信号に変換するA/D変換器である。42はTG(タイミング発生)回路であり、撮像素子6に駆動信号を、CDS/AGC回路40にサンプルホールド信号を、A/D変換器41にサンプルクロック信号を供給する。なお、メモリコントローラ21が、コントラスト検出方式により被写体像の焦点検出を行うことが可能である。その場合、CDS/AGC回路40、A/D変換器41を経て受けた撮像素子6から出力される画像信号に基づいて焦点検出を行うことができる。
43はA/D変換器41でデジタル変換された画像等を一時的に記録するためのSDRAM、44は画像信号に対して、Y/C(輝度信号/色差信号)分離、ホワイトバランス補正、γ補正等を行う画像処理回路である。また、45は画像信号に対してJPEG等の形式に従って圧縮したり、圧縮された画像データの伸張を行う画像圧縮/伸張回路である。なお、メモリコントローラ21が、撮像素子6から出力される画像信号を画像処理回路44で画像処理することにより、被写体の測光情報を得ることが可能である。その場合、MPU20がこの測光情報を用いて当該被写体の撮影に適した露出、即ち、予め設定された輝度範囲内となるような露出値を演算し、設定する。
46はSDRAM43や後述するメディア48に記録された画像を液晶モニタ14に表示するために、画像信号をアナログ信号に変換するD/A変換器である。
47は画像信号を記録保存するためのメディア48とのI/F(インターフェイス)である。
続いて、上述した構成を有するデジタル一眼レフカメラの基本動作について、図5A及び図5Bのフローチャートを参照して説明する。
ステップS101では、電源ボタン33を操作して、カメラの電源をONする。なお、この時点ではチャージレバー52が不図示の駆動バネをチャージして、シャッター5の先幕と後幕をチャージ位置へ移動させているものとする。
ステップS102では、各種ボタンを操作してカメラの各種設定を行う。ここでは、MODEボタン30を操作して撮影モードをプログラムAEに設定したとする。プログラムAEは、ISO感度は予め設定されている値を使用し、被写体に応じてシャッタースピードと絞りを自動的に設定する撮影モードである。
ステップS103では、撮影にライブビューを使用するか否かの判定を行い、ライブビュー表示がONされていれば、ライブビュー撮影ルーチン(ステップS100)を行う。なお、ライブビュー撮影ルーチンの詳細については、図5Bを参照して後述する。このライブビュー撮影のON/OFFの切り替えには、例えば、図4に示す構成では、電子ダイヤル32を切換手段として用いることができる。一方、ONされていなければ通常撮影ルーチンのステップS104へ進む。
ステップS104では、レリーズボタン31を半押しして、スイッチSW1をONする。これに伴い、ステップS105では所定のAF動作を行い、ステップS106では所定のAE動作を行う。ここでは、AEセンサ13からの測光情報と撮影レンズ3の焦点距離情報、及び設定されているISO感度等からシャッタースピードと絞りを演算する。
ステップS107では、レリーズボタン31が全押しされて、スイッチSW2がONされたか否かの判定を行う。ONされていなければステップS105へ戻り、ステップS105のAF動作とステップS106のAE動作を繰り返してスイッチSW2がONされるのを待つ。
スイッチSW2がONされていればステップS108に進み、ステップS106で演算された絞りに従って、レンズ制御回路23により撮影レンズ3の絞りを駆動する。
ステップS109では、シャッター駆動回路27により先幕コイル58、後幕コイル66に通電制御を行う。通電されると先幕ヨーク57と先幕アマチャー54、後幕ヨーク65と後幕アマチャー62がそれぞれ互いに吸着される。
ステップS110では、モータ駆動回路26によりモータを通電制御し、チャージレバー52を駆動してチャージレバー52をチャージ状態から解除する。この時のシャッター5は図2、3に示す状態である。ステップS111では、モータ駆動回路26によりモータを制御し、主ミラー4とサブミラー7を撮影光路から退避(所謂、ミラーアップ)させる。
ステップS112では、撮像素子6に蓄積されている電荷を一旦リセットし、光電変換して得られる電荷の蓄積を開始する。
ステップS113では、シャッター5の先幕150を走行させるため、シャッター駆動回路27により先幕コイル58の通電をOFFする。その結果、先幕ヨーク57で発生していた電磁力が消滅して先幕ヨーク57と先幕アマチャー54との電磁的な吸引がなくなり、先幕駆動レバー53は不図示の先幕駆動バネの付勢力により右回転をする。すると、先幕駆動レバー53と連動している先幕150は、アパーチャー51aを覆っていた位置から、退避した位置へと走行する。この時のカメラは図6に示す状態で、シャッター5は図7及び図8に示す状態である。
ステップS114では、先幕150の走行開始(コイル58の通電OFF)からの時間経過を計測し、演算されたシャッタースピードに応じた時間が経過したか否かの判断を行い、経過していなければ引き続き時間計測を行い、経過したらステップS115へ進む。
ステップS115では、シャッター5の後幕160を走行させるため、シャッター駆動回路27により後幕コイル66の通電をOFFする。その結果、後幕ヨーク65で発生していた電磁力が消滅して後幕ヨーク65と後幕アマチャー62との電磁的な吸引がなくなり、後幕駆動レバー61は不図示の後幕駆動バネの付勢力により右回転をする。すると、後幕駆動レバー61と連動している後幕160は、アパーチャー51aから退避した位置から、覆う位置へと走行する。
ここで、シャッタースピードが長秒時でなければ、後幕コイル66に通電を開始するステップS109から終了するステップS115までの時間は数十ミリ秒〜数百ミリ秒であるため、後幕コイル66の温度上昇は少ない。従って、後幕160の走行開始タイミングや走行曲線が変化することがなく、精度ムラや露出ムラ等は発生しない。また例え後幕160の走行開始タイミングや走行曲線が変化するほど後幕コイル66が温度上昇したとしても、シャッタースピードが長秒時であるため、精度ムラや露出ムラ等が発生するほどの影響とならない。
ステップS116では、メモリコントローラ21により撮像素子6で受光した光学像を光電変換して得られた電荷(画像信号)をCDS/AGC回路40及びA/D変換器41を介して読み込んで、SDRAM43に一時保存する。そして、画像処理回路44や画像圧縮/伸長回路45により各種画像処理を行った後、処理済みの画像信号をメディア48へ記録する。
ステップS117では、モータ駆動回路26によりモータを制御し、撮影光路から退避している主ミラー4とサブミラー7を、撮影光束をファインダへと反射し導く観察位置へ駆動(所謂、ミラーダウン)する。
ステップS118では、モータ駆動回路26によりモータを通電制御し、チャージレバー52を駆動してシャッター5をチャージする。
ステップS119では、電源ボタン33を操作してカメラの電源がOFFされたか否かを判断し、OFFされていなければステップS102へ戻って次の撮影に備え、OFFされていれば一連の撮影動作を終了する。
次に、ステップS100におけるライブビュー撮影が選択されている場合の動作ルーチンを図5Bのフローチャートを参照して説明する。
ステップS120では、ライブビュー後の撮影時に使用可能なシャッタースピードの上限値Tv(max)を設定する。通常はライブビューが長時間続いても精度ムラや露出ムラ等が発生しないようなシャッタースピード(例えば、1/500sec)が予め設定されている。しかし図15のグラフのようにライブビュー時間が短ければ、より高速のシャッタースピードを使用しても精度ムラや露出ムラ等は発生しないため、撮影者が自身の撮影スタイルに合わせたシャッタースピードの上限値が設定できるようにしてもよい。その場合には、例えば、図4に示す構成では、電子ダイヤル32を上限値を設定するための設定手段として用いることができる。
ステップS121では、レリーズボタン31を半押しして、スイッチSW1をONする。ステップS122では、シャッター駆動回路27により先幕コイル58、後幕コイル66に通電制御を行う。通電されると先幕ヨーク57と先幕アマチャー54、後幕ヨーク65と後幕アマチャー62がそれぞれ互いに吸着される。
ステップS123では、モータ駆動回路26によりモータを通電制御し、チャージレバー52を駆動して、チャージレバー52をチャージ状態から解除する。この時のシャッター5は図2及び図3に示す状態である。ステップS124では、モータ駆動回路26によりモータを制御し、主ミラー4とサブミラー7をミラーアップする。
ステップS125では、シャッター5の先幕150を走行させるため、シャッター駆動回路27により先幕コイル58の通電をOFFする。その結果、先幕ヨーク57で発生していた電磁力が消滅して先幕ヨーク57と先幕アマチャー54との電磁的な吸引がなくなり、先幕駆動レバー53は不図示の先幕駆動バネの付勢力により右回転をする。すると、先幕駆動レバー53と連動している先幕150は、アパーチャー51aを覆っていた位置から、退避した位置へと走行する。この時のカメラは図6に示す状態で、シャッター5は図7及び図8に示す状態である。
ステップS126では、メモリコントローラ21により撮像素子6で受光される光学像を光電変換して得られた画像信号を所定周期で順次読み込んでSDRAM43に一時記録する処理を開始する。そして、ステップS127では、メモリコントローラ21によりSDRAM43に一時記録されている画像を液晶モニタ14に連続的に表示することにより、ライブビューを開始する。
ステップS128では、ミラーアップによりAFセンサ8が使用できないため、撮像素子6を用いたコントラスト検出方式のAF(所謂、TV‐AF)動作を行う。更に、ステップS129では、ミラーアップによりAEセンサ13が使用できないため、撮像素子6を用いたAE(所謂、TV‐AE)動作を行う。ここでは撮像素子6からの測光情報と撮影レンズ3の焦点距離情報、設定されているISO感度等からシャッタースピードと絞りを演算する。詳細は後述する。
ステップS130では、レリーズボタン31が全押しされて、スイッチSW2がONされたか否かの判定を行う。ONされていなければステップS128へ戻り、ステップS128のTV‐AF動作とステップS129のTV‐AE動作を繰り返してスイッチSW2がONされるのを待つ。
スイッチSW2がONされていればステップS131へ進む。ここで、ステップS122で後幕コイル66に通電を開始してから、シャッターは所謂バルブ状態となっているため、後幕コイル66はどんどん発熱して時間経過とともに温度が上昇している。ライブビューが短ければ温度上昇も少ないが、長ければ温度上昇が多くなり後幕160の走行曲線に影響を及ぼしてしまい、撮影時に使用するシャッタースピードによっては精度ムラや露出ムラ等が発生してしまう。そのため、上述したようにステップS120でシャッタースピードの上限値を設定しておく。
ステップS131ではライブビューを終了し、ステップS132では、シャッター駆動回路27により後幕コイル66の通電をOFFする。その結果、後幕ヨーク65で発生していた電磁力が消滅して後幕ヨーク65と後幕アマチャー62との電磁的な吸引がなくなり、後幕駆動レバー61は不図示の後幕駆動バネの付勢力により右回転をする。すると、後幕駆動レバー61と連動している後幕160は、アパーチャー51aから退避した位置から、覆う位置へと走行する。
ステップS133では、モータ駆動回路26によりモータを制御し、撮影光路から退避している主ミラー4とサブミラー7をミラーダウンする。
ステップS134では、モータ駆動回路26によりモータを通電制御し、チャージレバー52を駆動してシャッター5を再チャージして、ステップS108へ進み、上述した以降の撮影動作を行う。
続いてステップS129におけるTV‐AE動作ルーチンを、図9のフローチャートで説明する。
ステップS151では測光を行って得られた測光情報から被写体輝度Bvを算出する。測光情報はメモリコントローラ21により撮像素子6から出力される画像信号を画像処理回路44で画像処理して得る。
次に、ステップS152において、露出値Evを式(1)により計算する。
Ev=log(Bv×Sv/K)/log2 …(1)
ただし、SvはISO感度、Kは固定の露出定数である。
ステップS153では、手ブレ限界シャッタースピードTv(f)(閾値)を撮影レンズ3の焦点距離fから式(2)により計算する。
Tv(f)=1/f …(2)
なお、手ブレ限界シャッタースピードTv(f)の決め方はこれに限るものではなく、例えば、カメラの特性やユーザーの好み等に基づいて他の方法により決めるようにしても構わない。
ステップS154では、手ブレ限界シャッタースピードTv(f)が、ステップS120で設定したライブビュー時のシャッタースピードの上限値Tv(max)以下か否かを判定する。以下(遅い)であればステップS155へ進んで、シャッタースピードTv(x)を手ブレ限界シャッタースピードTv(f)とする。
一方、手ブレ限界シャッタースピードTv(f)がライブビュー時のシャッタースピードの上限値Tv(max)を超えて(速い)いればステップS156へ進む。そして、ステップS156にて、シャッタースピードTv(x)をライブビュー時のシャッタースピード上限値Tv(max)とする。更に、ステップS157において、シャッタースピードTV(x)が手ブレ限界シャッタースピードTv(f)よりも遅くなるため、手ブレ警告を液晶モニタ14や不図示のファインダ内表示装置に表示する。これにより、警告手段を構成する。
ステップS158では、シャッタースピードTv(x)での絞りAv(x)を式(3)により計算する。
Av(x)=√(2 Ev ×Tv(x)) …(3)
ステップS159では、絞りAv(x)が撮影レンズ3の最小小絞り(絞りを最も絞った状態)以下か否かを判定し、以下(開放絞り側)であればステップS160へ進み、(小絞り側)であればステップS162へ進む。
ステップS160では、絞りAv(x)が撮影レンズ3の開放絞り以上か否かを判定し、以上(小絞り側)であればステップS161へ進み、未満(開放絞り側)であればステップS167へ進む。
ステップS161では、自動設定するシャッタースピードTvにTv(x)、絞りAvにAv(x)を代入して、TV‐AE動作(ステップS129)を終了する。
また、ステップS162では、自動設定する絞りAv(x)を最小小絞りとし、ステップS163に進んで、絞りAvでのシャッタースピードTvを式(4)により計算する。
Tv=Av 2 /2 EV …(4)
そして、ステップS164で、計算したシャッタースピードTvがライブビュー時のシャッタースピード上限値Tv(max)以下か否かを判定する。そして、以下(遅い)であればTV‐AE動作(ステップS129)を終了し、超えていれば(速い)、ステップS165へ進む。
ステップS164による判定の結果、自動設定するシャッタースピードTvはライブビュー時のシャッタースピード上限値Tv(max)よりも速くする必要があることがわかる。従って、このシャッタースピードでは精度ムラや露出ムラ等が保証できないため、ステップS165では、液晶モニタ14や不図示のファインダ内表示装置に撮影禁止の表示を行う。これは、例えば、被写体の輝度が高い場合に起こる。
そして、ステップS166に進み、ステップS131〜S134の動作を強制的に行い、ステップS102へ戻る。
一方、ステップS167では、自動設定する絞りAvに開放時の絞り値を代入し、ステップS168に進んで、絞りAvでのシャッタースピードTvを上述した式(4)を用いて計算する。
ここで、絞りAvは手ブレ限界シャッタースピードTv(f)で計算された絞りAv(x)よりも小絞り側なので、ステップS168で計算されたシャッタースピードTvは手ブレ限界シャッタースピードTv(f)よりも遅くなる。そのため、ステップS169で、手ブレ警告を液晶モニタ14や不図示のファインダ内表示装置に表示してTV‐AE動作(ステップS129)を終了する。
なお、図5AのステップS106で行われるAE動作ルーチンも、上述したステップ129で行われるTV‐AE動作ルーチンとほぼ同一であるが、ステップS106で行われるAE動作における相違点は、以下の2点である。先ず、ステップS151の測光において、測光回路25によりAEセンサ13から測光情報を得ることである。そして、シャッタースピードTvを計算する際に、シャッタースピード上限値Tv(max)を考慮しない(ステップS154、S156、S157、S164〜S166を行わない)ことである。
なお、上記説明においては、ステップS102で撮影モードをプログラムAEに設定したものとして説明しているが、シャッタースピードと絞りを自動的に設定する撮影モードであればどんな撮影モードでも構わない。
以上説明したように本発明の第1の実施形態によれば、ライブビューを使用した場合は、シャッタースピードが所定値よりも速くならないように絞りAvを自動設定する。これにより、ライブビュー直後の撮影でシャッターの精度ムラや露出ムラ等が発生しないようにすることが可能となる。
またシャッタースピードの所定値を設定可能とすることにより、撮影者自身の撮影スタイルに合わせた所定値(上限値)を設定することができる。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、デジタル一眼レフカメラの構成は第1の実施形態で図1〜4、図6〜8を参照して説明したものと同一のため、説明は割愛する。
続いて本第2の実施形態におけるデジタル一眼レフカメラのの基本動作について、図10のフローチャートを用いて説明する。
ステップS201では、電源ボタン33を操作して、カメラの電源をONする。なお、この時点ではチャージレバー52が不図示の駆動バネをチャージして、シャッター5の先幕と後幕をチャージ位置へ移動させているものとする。
ステップS202では、各種ボタンを操作してカメラの各種設定を行う。ここでは、MODEボタン30を操作して撮影モードを全自動モードに設定したとする。全自動モードは、被写体に応じてシャッタースピード、絞り、ISO感度だけでなくポップアップストロボ発光の有無、AFモード、連写速度等、撮影の際にレリーズボタン31を操作する行為以外の全ての設定を自動的に設定する撮影モードである。即ち全自動モードは、デジタル一眼レフカメラに慣れ親しんでいない初心者や、何も考えずにレリーズタイミングだけに集中したい時に使用すると想定された撮影モードである。
ステップS203では、撮影にライブビューを使用するか否かの判定を行い、ライブビュー撮影がONされた状態で、ステップS204以降、ライブビュー撮影ルーチンを説明する。これは第1の実施形態で説明した図5のステップS103において、YESの判定がされた状態と同一であり、本第2の実施形態では通常撮影ルーチンの説明は割愛する。
ステップS204では、ISO感度の上限値Sv(max)を設定する。通常はカメラが設定可能な最高感度(例えばISO3200)に設定されている。しかし、ノイズの影響による画質低下が気になるか否かは撮影者によって異なるため、撮影者が自身の撮影スタイルに合わせたISO感度の上限値が設定できるようになっている。その場合には、例えば、図4に示す構成では、電子ダイヤル32を上限値を設定するための感度設定手段として用いることができる。
ステップS205では、レリーズボタン31を半押しして、スイッチSW1をONする。ステップS206では、ライブビューの使用時間経過を計測するためのタイマーLV(t)のカウントを開始する。
ステップS207では、シャッター駆動回路27により先幕コイル58、後幕コイル66に通電制御を行う。通電されると先幕ヨーク57と先幕アマチャー54、後幕ヨーク65と後幕アマチャー62がそれぞれ互いに吸着される。
ステップS208では、モータ駆動回路26によりモータを通電制御し、チャージレバー52を駆動して、チャージレバー52をチャージ状態から解除する。この時のシャッター5は図2及び図3に示す状態である。ステップS209では、モータ駆動回路26によりモータを制御し、主ミラー4とサブミラー7をミラーアップする。
ステップS210では、シャッター5の先幕150を走行させるため、シャッター駆動回路27により先幕コイル58の通電をOFFする。その結果、先幕ヨーク57で発生していた電磁力が消滅して先幕ヨーク57と先幕アマチャー54との電磁的な吸引がなくなり、先幕駆動レバー53は不図示の先幕駆動バネの付勢力により右回転をする。すると、先幕駆動レバー53と連動している先幕150は、アパーチャー51aを覆っていた位置から、退避した位置へと走行する。この時のカメラは図6に示す状態で、シャッター5は図7及び図8に示す状態である。
ステップS211では、メモリコントローラ21により撮像素子6で受光される光学像を光電変換して得られた画像信号を所定周期で順次読み込んでSDRAM43に一時記録する処理を開始する。そして、ステップS212では、メモリコントローラ21によりSDRAM43に一時記録されている画像を液晶モニタ14に連続的に表示することにより、ライブビューを開始する。
ステップS213では、ミラーアップによりAFセンサ8が使用できないため、撮像素子6を用いたコントラスト検出方式のAF(所謂、TV‐AF)動作を行う。更に、ステップS214では、ミラーアップによりAEセンサ13が使用できないため、撮像素子6を用いたAE(所謂、TV‐AE)動作を行う。ここでは撮像素子6からの測光情報と撮影レンズ3の焦点距離情報、設定されているISO感度等からシャッタースピードと絞りを演算する。詳細は後述する。
ステップS215では、レリーズボタン31が全押しされて、スイッチSW2がONされたか否かの判定を行う。ONされていなければステップS213へ戻り、ステップS213のTV‐AF動作とステップS214のTV‐AE動作を繰り返してスイッチSW2がONされるのを待つ。
スイッチSW2がONされていればステップS216へ進む。ここで、ステップS207で後幕コイル66に通電を開始してから、シャッターは所謂バルブ状態となっているため、後幕コイル66はどんどん発熱して時間経過とともに温度が上昇している。ライブビューが短ければ温度上昇も少ないが、長ければ温度上昇が多くなり後幕160の走行曲線に影響を及ぼしてしまい、撮影時に使用するシャッタースピードによっては精度ムラや露出ムラ等が発生してしまう。そのため、上述したように、ステップS214のTV‐AE動作で問題の発生しないシャッタースピードを設定しておく。
ステップS216ではライブビューを終了し、ステップS217ではライブビュータイマーLV(t)のカウントを終了する。
ステップS218では、TV‐AE動作により演算された絞りAvに従って、レンズ制御回路23により撮影レンズ3の絞りを駆動する。
ステップS219では、メモリコントローラ21により撮像素子6の電荷をリセットして撮像素子6を初期状態、即ち何も撮像されていない状態に戻す。その後、再び受光を開始して画像を読み込み、SDRAM43に一時記録を開始する。この時の画像の読み込みタイミングを図14の先幕走行曲線に合わせて行う(所謂、電子シャッター)ことで、第1の実施形態のメカシャッター先幕150の走行と同等の役割を果す。
ステップS220では、撮像素子6のリセット動作からの時間経過を計測し、演算されたシャッタースピードに応じた時間が経過したか否かの判断を行い、経過していなければ引き続き時間計測を行い、経過したらステップS221へ進む。
ステップS221では、シャッター5の後幕160を走行させるため、シャッター駆動回路27により後幕コイル66の通電をOFFする。その結果、後幕ヨーク65で発生していた電磁力が消滅して後幕ヨーク65と後幕アマチャー62との電磁的な吸引がなくなり、後幕駆動レバー61は不図示の後幕駆動バネの付勢力により右回転をする。すると、後幕駆動レバー61と連動している後幕160は、アパーチャー51aから退避した位置から、覆う位置へと走行する。
ステップS222では、メモリコントローラ21により撮像素子6で受光した光学像を光電変換して得られた電荷(画像信号)をCDS/AGC回路40及びA/D変換器41を介して読み込んで、SDRAM43に一時保存する。そして、画像処理回路44や画像圧縮/伸長回路45により各種画像処理を行った後、処理済みの画像信号をメディア48へ記録する。
ステップS223では、モータ駆動回路26によりモータを制御し、撮影光路から退避している主ミラー4とサブミラー7をミラーダウンする。
ステップS224では、モータ駆動回路26によりモータを通電制御し、チャージレバー52を駆動してシャッター5をチャージする。
ステップS225では、電源ボタン33を操作してカメラの電源がOFFされたか否かを判断し、OFFされていなければS202へ戻って次の撮影に備え、OFFされていれば一連の撮影動作を終了する。
続いて、ステップS214におけるTV‐AE動作ルーチンを、図11のフローチャートを参照して説明する。
ステップS251では、測光を行い測光情報から被写体輝度Bvを算出する。なお、測光情報はメモリコントローラ21により撮像素子6から出力される画像信号を画像処理回路44で画像処理して得る。
ステップS252では、図9のステップS153と同様に手ブレ限界シャッタースピードTv(f)を撮影レンズ3の焦点距離fから式(2)計算する。
Tv(f)=1/f …(2)
ステップS253では、ライブビュータイマーLV(t)による計測結果が2分以下か否かを判定し、以下であればステップS254へ進み、2分を超えていればステップS255へ進む。ステップS254では、シャッタースピード上限値Tv(max)に1/4000secを代入する。
ステップS255では、ライブビュータイマーLV(t)による計測結果が4分以下か否かを判定し、以下であればステップS256へ進み、4分を超えていればステップS257へ進む。ステップS256では、シャッタースピード上限値Tv(max)に1/2000secを代入する。
ステップS257では、ライブビュータイマーLV(t)による計測結果が10分以下か否かを判定し、以下であればステップS258へ進み、10分を超えていればステップS259へ進む。ステップS258では、シャッタースピード上限値Tv(max)に1/1000secを代入する。ステップS259では、シャッタースピード上限値Tv(max)に1/500secを代入する。
ここでステップS253〜S259は、ライブビュー時間に応じてシャッタースピード上限値Tv(max)を変更するためのルーチンで、図15のライブビュー時間とシャッター精度ムラの関係グラフから導き出した値としている。しかしながら、これは一例であって本発明がこれに限られるものではなく、ライブビュー時間とシャッタースピード上限値の関係は上記設定以外でも構わない。
ステップS260では、手ブレ限界シャッタースピードTv(f)が、上記のようにして設定されたシャッタースピードの上限値Tv(max)以下か否かを判定する。以下(遅い)であればステップS261へ進んで、シャッタースピードTv(x)を手ブレ限界シャッタースピードTv(f)とする。
一方、手ブレ限界シャッタースピードTv(f)がシャッタースピードの上限値Tv(max)を超えて(速い)いればステップS262へ進んで、シャッタースピードTv(x)をシャッタースピード上限値Tv(max)とする。更に、ステップS263において、シャッタースピードTv(x)が手ブレ限界シャッタースピードTv(f)よりも遅くなるため、手ブレ警告を液晶モニタ14や不図示のファインダ内表示装置に表示する。
ここで、ステップS262、S263のルーチンに進むためには手ブレ限界シャッタースピードTv(f)がシャッタースピード上限値Tv(max)よりも速い必要がある。しかしながら、一番遅いシャッタースピード上限値Tv(max)でも1/500secであるため、手ブレ限界シャッタースピードTv(f)が同値になるためには撮影レンズ3の焦点距離fが500mm以上となる。このため、この全自動モードを使用すると想定している撮影者が使用する場合には、このルーチンに進むことはまれである可能性が高い。
ステップS264では、ISO感度Sv(x)にISO100を代入する。
ステップS265では、露出値Evを式(5)により計算する。
Ev=log(Bv×Sv/K)/log2 …(5)
なお、SvはISO感度、Kは固定の露出定数である。
ステップS266では、図9のステップS158と同様に、シャッタースピードTv(x)での絞りAv(x)を上述した式(3)により計算する。
Av(x)=√(2 Ev ×Tv(x)) …(3)
ステップS267では、絞りAv(x)が撮影レンズ3の開放絞り以上か否かを判定し、以上(小絞り側)であればステップS268へ進み、未満(開放絞り側)であればステップS275へ進む。
ステップS268では、絞りAv(x)が撮影レンズ3の最小小絞り以下か否かを判定し、以下(開放絞り側)であればステップS269へ進み、(小絞り側)であればステップS270へ進む。
ステップS269では、自動設定するシャッタースピードTvにTv(x)、絞りAvにAv(x)、ISO感度SvにSv(x)を代入してTV‐AE動作(ステップS214)を終了する。
また、ステップS270では、自動設定する絞りAvを最小小絞りとし、ステップS271に進んで、絞りAvでのシャッタースピードTvを図9のステップS162と同様に式(4)により計算する。
Tv=Av 2 /2 EV …(4)
ステップS272では、シャッタースピードTvがシャッタースピード上限値Tv(max)以下か否かを判定し、以下(遅い)であればTV‐AE動作(ステップS214)を終了し、超えていれば(速い)、ステップS273へ進む。
ステップS272による判定の結果、自動設定するシャッタースピードTvはシャッタースピード上限値Tv(max)よりも速くする必要があることが分かる。従って、このシャッタースピードでは精度ムラや露出ムラ等が保証できないため、ステップS273では、液晶モニタ14や不図示のファインダ内表示装置に撮影禁止の表示を行う。これは、例えば、被写体の輝度が高い場合に起こる。
そして、ステップS274に進み、第1の実施形態における図5のステップS131〜S134の動作を強制的に行い、ステップS202へ戻る。
一方、ステップS275では、MPU20はISO感度Sv(x)を1段アップする。例えば、このルーチン処理を初めて行う場合は、ISO100なので1段アップするとISO200となる。
ステップS276では、ISO感度Sv(x)が図10のステップS204で設定したISO感度上限値Sv(max)以下か否かを判定し、以下であればステップS265へ戻り露出値Evの再計算を行う。即ち、ステップS265〜S267、S275、S276を繰り返して、絞りAv(x)が開放絞り以上となるまでISO感度Sv(x)をアップするルーチンとなっている。
ISO感度Sv(x)がISO感度上限値Sv(max)を超えていれば、ステップS277へ進む。即ち、ISO感度Sv(x)が上限値Sv(max)になるとそれ以上アップできないためステップS277以降のルーチンへ進む。
ステップS277では、不図示の内蔵ストロボを自動的にポップアップする。ステップS278では、自動設定するISO感度SvをISO400とし、ステップS279で、自動設定するシャッタースピードTvをストロボ同調可能な1/250secとし、ステップS280では、自動設定する絞りAvを撮影レンズ3の開放絞りとする。
ステップS281では、自動設定されたISO感度Sv、シャッタースピードTv、絞りAvで適正露出となるようにストロボの発光量を計算し、ステップS219の電子シャッターのタイミングに合わせてストロボの調光ができるように設定する。
即ち、ステップS277〜S281はISO感度アップでは適正露光が得られない場合に、内蔵ストロボを発光させるルーチンである。
上記本第2の実施形態における説明においては、ライブビュー後の撮影においては、通常撮影時の先幕150の役割(ステップS113)を撮像素子6のリセット動作(ステップS140)で行う。第1の実施形態のように先幕150を再チャージして走行させた場合と比較して、再チャージに必要な時間分、レリーズタイムラグを短くすることができる。
以上説明したように、本発明の第2の実施形態によれば、ライブビューを使用した場合は、その使用時間に応じてシャッタースピードが所定値よりも速くならないように絞りAvやISO感度Svを自動設定する。これにより、ライブビュー直後の撮影でシャッターの精度ムラや露出ムラ等が発生しないようにすることが可能となる。
またISO感度の上限値を設定可能とすることにより、撮影者自身の撮影スタイルに合わせた所定値(上限値)が設定できる。