JP4776029B2 - コールドテストベンチのパワステオイル循環系統 - Google Patents
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Description
コールドテストの概念については、図3で表示する。
コールドテストでは、燃料(軽油)の消費がなく、昨今のエネルギー事情では、電力の方が、軽油よりも安いので、エンジンの性能試験に係るコストを節減することが可能である。
そのため、コールドテストに使用される試験装置であるコールドテストベンチには、パワステオイルの供給系統が設けられている。
そして、パワステポンプの吐出圧を計測することが出来ないので、パワステポンプの吐出圧が所定範囲内であるか否かを確認することは出来ず、パワステポンプの機能確認や機能保証は不可能であり、パワステポンプの機能的な不具合を検出することも出来なかった。
しかし、パワステオイル供給配管を接続したのみでは、パワステオイルがパワステポンプ内に到達しておらず、パワステポンプ内にはパワステオイルが供給されていない。そのため、テスト開始時には、パワステポンプの潤滑が不十分な状態であり、コールドテストでパワステポンプが回転すると、焼き付いてしまう可能性がある。
さらに、配管カプラから漏れ出たパワステオイルが、コールドテストベンチやその他の床面を汚してしまうという問題がある。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は、ダイナモメータが発生するトルク負荷を求めるものであり、パワステポンプの特性を計測するものではない。そのため、上述した従来技術の問題点を解消することはできない。
その場合、分岐点及び合流点には流路切換装置(分岐点における第2の流路切換えバルブ9と、合流点における第3の流路切換えバルブ13)が設けられているのが好ましい(請求項4)。
コールドテストに際しては、電動モータによりエンジンが回転しており、パワステポンプ(4)が回転しているので、前記オイル供給装置(ポンプ16)を作動させる必要が無いからである。
圧縮空気の圧力が高圧である場合(例えば、工場の圧縮空気源の場合)に、そのままパワステポンプ(4)に供給した場合には、パワステポンプ(4)が破損する恐れがある。そのため、コールドベンチへ圧縮空気を供給する以前の段階で、圧縮空気の空気圧を減圧するのが望ましい。
換言すれば、本発明によれば、パワステポンプ(4)の吐出圧を計測することにより、コールドベンチテストを実施しているエンジン(1A、1B)のパワステポンプ(4)の機能的な不具合を検出することが出来る。
従って、従来技術のようなオイルの浪費が防止され、且つ、ポンプ(4)やカプラ(10、11)から溢れ出したパワステオイルにより、コールドベンチを汚してしまうことが防止できる。
図1は、本発明の実施形態に係るコールドベンチにおけるパワステオイル循環系統を示している。
図1において、パワステポンプ4の取付位置が異なる2つの種類のエンジン(Aエンジン1AとBエンジン1B)がコールドテストベンチに取り付けられた状態が示されているが、これは、複数種類のエンジンのコールドテストが可能である旨を示す趣旨である。
エア配管Laの端部(図1では左端部)は、図示しない工場内の圧縮エア源である残圧対策用フィルターレギュレーターに、図示しない減圧機構(レギュレータ)を介して接続されている。減圧機構(レギュレータ)を仲介するのは、図示しない工場内の圧縮エア源である残圧対策用フィルターレギュレーターにおける圧力が高圧であるため、減圧しないでエア配管Laへ供給すると、エア配管Laに介装された各種機器が破損する恐れが存在するからである。
オイルタンク5の底部には、オイル排出用のドレンバルブ6が設けられている。
特に、コールドベンチの実機においては、タンク5がエンジン1A及びパワステポンプ4より高い位置に設けられるので、パワステポンプ4の吐出口4oからパワステオイル排出用カプラ11を外した時に、パワステオイルがカプラ11から漏れ出る可能性が高く、逆止弁12が必要である。
換言すれば、第3の流路切換えバルブ13は、エンジン1A側の系統から流れてくるパワステオイルと、エンジン1B側の系統から流れてくるパワステオイルとを、確実にタンク5側へ流すため、パワステオイルが吐出されるエンジンの側に切り換えられる。
それに対して、第2の流路切換えバルブ9及び第3の流路切換えバルブ13を有する図1のパワステオイル循環系統Lpでは、Aエンジン1Aにおけるコールドテストと、Bエンジン1Bにおけるコールドテストとを変える際に、第2の流路切換えバルブ9及び第3の流路切換えバルブ13を切り換えるのみで良い。
ここで、ポンプ16は、コールドテスト開始の際にしか作動しない。それ以外の時は、コールドテスト中でも、停止している。コールドテストに際しては、図示しない電動モータによりエンジンが回転しており、パワステポンプ4が回転しているので、ポンプ16を作動させる必要が無い。
ポンプ16が停止している際には、パワステオイル循環系統Lpを循環するパワステオイルは、逆止弁17を設けたバイパスLb側を流れる。
図示しない工場内の圧縮エア源である残圧対策用フィルターレギュレーター(図示せず)に、図示しない減圧用レギュレータを介して接続されているエア配管Laには、圧力調整機構21、エア圧ゲージ22、ソレノイドバルブ23、逆止弁24が介装されている。
図示しない残圧対策用フィルターレギュレーターからの高圧エアが、図示しない減圧用レギュレータを通過しても依然として高圧である場合に、高圧のエアがパワステポンプ4を通過すると、当該ポンプ4が破壊する恐れがある。そのため、圧力調整機構21により、エア配管Laを流れるエア圧を調整している。
ソレノイドバルブ23は、ソレノイドに通電することにより流路が開き、エアが流れるように構成されている。なお、図1の状態は、ソレノイドバルブ23は非通電時で、バルブ内の流路はバルブに内蔵した逆止弁でエアの通過が阻止されている。
逆止弁24は、パワステオイル循環系統Lpからエア配管La側へ、オイルが逆流するのを防止するために設けられている。
ステップS4では、パワステオイルの給油ボタンを押し、パワステオイル循環系統Lpのポンプ16を作動させて、パワステポンプ4にパワステオイルを充填させる。
なお、コールドテスト開始に先立って、流量制御弁15を設定しておく。
また、エンジン始動時におけるパワステポンプ3の焼付が防止できる。
4・・・パワステポンプ
5・・・オイルタンク
6・・・ドレンバルブ
8・・・第1の流路切換えバルブ
9・・・第2の流路切換えバルブ
10、11・・・カプラ
12・・・逆止弁
13・・・第3の流路切換えバルブ
14・・・圧力センサ
15・・・流量制御弁
16・・・循環ポンプ
17・・・逆止弁
21・・・圧力調整機構
22・・・エア圧ゲージ
23・・・開閉弁/ソレノイドバルブ
24・・・逆止弁
La・・・エア配管
Lp・・・パワステオイル循環系統
Claims (6)
- パワステオイル循環系統におけるパワステポンプ吐出側の領域におけるパワステオイルの圧力を計測する圧力計測装置と、試験するべきエンジンのパワステポンプ側へパワステオイルを送り出すためのオイル供給装置と、試験するべきエンジンのパワステポンプ側へパワステオイルと圧縮空気の何れかを供給する様に構成されている流路切換装置とを備えており、流路切換装置は、圧縮空気の供給系統と接続されていることを特徴とするコールドテストベンチのパワステオイル循環系統。
- パワステオイルの流量を調整する流量制御機構を介装する請求項1のコールドテストベンチのパワステオイル循環系統。
- 試験するべきエンジンのパワステポンプ側へパワステオイルと圧縮空気の何れかを供給する流路が複数に分岐して、再び合流する様に構成されている請求項1、請求項2の何れかのコールドテストベンチのパワステオイル循環系統。
- 分岐点及び合流点には流路切換装置が設けられている請求項1〜請求項3の何れか1項のコールドテストベンチのパワステオイル循環系統。
- 前記オイル供給装置をバイパスする配管を設けている請求項1〜請求項4の何れか1項のコールドテストベンチのパワステオイル循環系統。
- 流路切換装置に接続されている圧縮空気の供給系統は、減圧装置を設けている請求項1〜請求項5の何れか1項のコールドテストベンチのパワステオイル循環系統。
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