本発明に係る部品装着装置又は部品装着システムの実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明に係る部品装着装置又は部品装着システムの第1の実施の形態について図1を用いて説明する。即ち、本発明に係る部品装着装置又は部品装着システムの第1の実施の形態は、本発明の特徴とする部品装着設定プログラム2−2−6を実行する部品装着設定部2を内部に備えたことにある。
第1の実施の形態である部品装着装置1は、演算処理部(本発明の特徴とする部品装着設定プログラム2−2−6を実行する部品装着設定部を有する。)2と、部品装着部3と、部品供給部4と、データベース10にネットワーク9を介して接続される通信手段6との全体を全体制御部5で制御できるようにバス7等で接続して構成される。
演算処理部2は、演算部(CPU)2−1と、主記憶部2−2と、通信手段2−3と、演算制御部2−4と、出力手段(表示手段も含む)2−5と、入力手段2−6と、外部記憶手段2−7とを内部バス2−8等で接続して構成される。なお、演算部2−1と演算制御部2−4とは一つの演算部で構成しても良い。
なお、主記憶部2−2に記憶されているデータやプログラムは、部品供給部4における部品リール配置に関する部品配置データファイル(生産プリント基板毎の、パレット上でのテープフィーダの配列順序(配置)を示すデータファイル)2−2−1と、部品装着部3の部品装着動作に関する装着データファイル(生産プリント基板毎の、プリント基板への部品装着順序等を示すデータファイル)2−2−2と、部品装着装置1のハードウエア特性に関する装置データファイル2−2−3と、装着部品に関する部品データファイル(部品種や部品サイズ等の部品特性を表すデータファイル)2−2−4と、装着部品を装着して生産するプリント基板の生産計画データファイル(プリント基板の種類、生産枚数、生産順序等からなるプリント基板の生産計画データファイル)2−2−5と、本発明の特徴とする部品装着設定プログラムを格納した記憶部2−2−6とを備えて構成される。上記部品配置データファイル2−2−1と、上記装着データファイル2−2−2と、上記生産計画データファイル2−2−5とは、部品装着設定後、部品装着設定(生産計画(プリント基板の生産順序と枚数)、部品リール配置及び部品の装着順序の設定(計画立案))に基づいて得られる例えば(生産プリント基板毎の、パレット上でのテープフィーダの配列順序(配置)を示すデータファイル)2−2−1と、(生産プリント基板毎の、プリント基板への部品装着順序等を示すデータファイル)2−2−2と、(プリント基板の生産順序等からなるプリント基板の生産計画データファイル)2−2−5とが上書きされることになる。
なお、主記憶部2−2の生産計画データファイル2−2−5(12−2−1)に最初に格納されるプリント基板の種類、生産枚数についての生産計画は、データベース10から書き込まれる。また、装着データファイル2−2−2に格納されるプリント基板上に部品を装着する装着座標データや、部品データファイル2−2−4に格納される装着する部品データについては、例えば設計データを格納したデータベース10やCADシステム(図示せず)からネットワーク9を介して取得するか、入力手段2−6等を用いて取得するように構成される。また、装置データファイル2−2−3には、部品装着装置1のハード構成特性値が入力手段2−6等を用いて入力される。
演算制御部2−4は、演算処理部2内の演算部2−1を含めて各部2−1〜2−7を制御し、後述する本発明の特徴とする部品装着設定プログラム2−2−6を実行して図12に示す部品装着設定方法の手順を順に行い、その設定結果を主記憶部2−2の部品配置データファイル2−2−1、装着データファイル2−2−2及び生産計画データファイル2−2−5(12−2−1)に上書きして格納すると共に演算処理部2から全体制御部6に提供して部品装着部3、部品供給部4を駆動制御する。このように演算処理部2は部品装着設定部も兼用することになる。
さらに、部品装着部3は、バス7に接続された駆動制御部3−1と、該駆動制御部3−1によって駆動制御される装着ヘッド(部品装着手段)3−2と、該駆動制御部3−1によって駆動制御され、間欠回動して装着ヘッド3−2を搬送するロータリテーブル3−3と、該駆動制御部3−1によって駆動制御されるXYテーブル(基板位置決め部)3−4とで構成される。そして、前記装着ヘッド3−2は、後述する部品供給部4において部品を吸着し、前記XYテーブル3−4上に載置されたプリント基板(被部品装着基板:PCB)上で部品を装着する部品吸着ノズル(図示せず)を有する。なお、前記XYテーブル3−4上には、装着部品が装着されるプリント基板(被部品装着基板:PCB)が載置されて固定される。
このように構成されることにより、部品装着部3において、バス7を通じて演算処理部2から取得したプリント基板(被部品装着基板)の種類、枚数及び生産順序等に関する生産計画データファイル2−2−5に従って駆動制御部3−1がXYテーブル3−4を駆動制御して動作させることにより被部品装着プリント基板がXYテーブル3−4上に載置され、さらに、生産プリント基板毎のプリント基板への部品装着順序等に関する装着データファイル2−2−2及び装着部品に関する部品データファイル2−2−4に従って駆動制御部3−1が装着ヘッド3−2、該装着ヘッド3−2が備える部品吸着ノズル、ロータリテーブル3−3、及びXYテーブル(基板位置決め部)3−4を駆動制御して動作させることにより、部品を部品供給部(パレット)4上の部品吸着位置Iで吸着し、部品装着位置IIに搬送し、プリント基板17上に装着することになる。なお、部品装着手段は装着ヘッド3−2とロータリテーブル3−3とによって構成される。
さらに、部品供給部4は、バス7に接続された駆動制御部4−1と、該駆動制御部4−1によって駆動制御される複数のパレット(部品供給台)4−2とで構成される。各パレット4−2は、装着部品を供給するテープフィーダ(部品供給部材)を搭載して構成される。なお、テープフィーダには装着部品が同一の姿勢で貼付されたテープが格納されている。このように構成されることにより、部品供給部4において、バス7を通じて演算処理部2から取得した生産プリント基板毎のパレット上でのテープフィーダの配列順序(配置)に関する部品配置データ2−2−1と生産プリント基板毎のプリント基板への部品装着順序等に関する装着データ2−2−2とに従って駆動制御部4−1がパレット4−2を駆動制御して動作させることにより部品が供給されることになる。
さらに、全体制御部5は、部品装着装置1の演算処理部2、部品装着部3、部品供給部4、及びネットワーク9に接続される通信手段6等の全体を、バス7を通して制御するものである。全体制御部5は、演算処理部2から得られる各種データを基に、全体を制御しても良い。
次に、本発明に係る部品装着装置又は部品装着システムの第2の実施の形態について図2を用いて説明する。即ち、本発明に係る部品装着装置又は部品装着システムの第2の実施の形態は、本発明の特徴とする部品装着設定プログラム12−2−6を実行する部品装着設定部11を外部に備え、ネットワーク9で接続したことにある。
第2の実施の形態である部品装着システムにおいて、第1の実施の形態である部品装着装置1と相違する点は、本発明の特徴とする部品装着設定装置11を複数の部品装着装置1に対して共用できるように部品装着装置1の外部に備え、ネットワーク9で接続したことにある。そのため、各部品装着装置1内の演算処理部2の主記憶部2−2にあった生産計画データファイル及び部品装着設定プログラムを、部品装着設定装置11の主記憶部12−2内に移した。そして、部品装着設定装置11は、演算部12−1、移した生産計画データファイル12−2−1及び部品装着設定プログラム12−2−2を記憶した主記憶部12−2、通信手段12−3及び演算制御部12−4を内部バス12−5等で接続して構成した演算処理部12と、ネットワーク9に接続される通信手段13と、全体制御部14とをバス15等で接続して構成した。また、複数の部品装着装置1の各々は、通信手段6を介してネットワーク9に接続される。
次に、本発明に係る部品装着装置の動作について図3及び図4を用いて説明する。即ち、図3は、本発明に係る部品装着装置に備えられた部品装着部3及び部品供給部4を示す平面図である。図4は、本発明の特徴とする部品装着装置又は部品装着システムにおける部品装着設定部(演算部2−1、12−1及び演算制御部2−4、12−4等)2、11において計画(設定)する段取手法(以下、外段取手法と呼ぶ)を採用するためのパレット4−2の状態を示す図である。
本発明に係る部品装着装置1は、図3に示すように、複数のパレット(部品供給台)の各々が矢印方向に移動できるように連続して配置して構成された部品供給部4を有し、装着ヘッド3−2が定められた部品吸着位置Iにおいてパレット4−2を用いて位置決めしたテープフィーダ16から部品18を吸着し、次に、間欠回動するロータリテーブル3−3を用いて装着ヘッド3−2を定められた部品装着位置IIに位置決めし、該位置決めされた装着ヘッド3−2に吸着された部品18をXYテーブル3−4により位置決めされたプリント基板17上に装着する、ターレット型部品装着装置を想定している。また、本発明に係る部品装着装置は、パレット4−2を4つ備えた部品装着装置を想定しているが、4つの場合に限らず、同様に適用できる。
更に、本発明の特徴とする部品装着装置又は部品装着システムにおける部品装着設定部2、11において計画する段取手法(以下、外段取手法と呼ぶ)を採用するためには、複数のパレット4−2a〜4−2eを、図4に示すように、使用パレット群19−1と休止パレット群19−2とに分けて計画(設定)する必要がある。なお、図4には、分かりやすくするために、パレットが5つの場合を示す。
使用パレット群19−1は、XYテーブル3−4に載置されたプリント基板17i(PCBi)に装着すべき部品(□部品)18aを格納したテープフィーダ(部品リール)16aを1つ以上搭載するパレット4−2a及び上記プリント基板17iに装着すべき部品(△部品)18bを格納したテープフィーダ16bを1つ以上搭載するパレット4−2b、並びに上記プリント基板17i(PCBi)に装着すべき部品を格納したテープフィーダ(部品リール)を搭載していないが、上記パレット4−2aと上記パレット4−2bとに挟まれたパレット4−2cを示す。即ち、装着ヘッド3−2がテープフィーダから部品を吸着する部品吸着位置Iは固定している関係で、装着ヘッド3−2が例えばパレット4−2aに搭載されたテープフィーダ16aから吸着するためにはパレット4−2b及び4−2cを右方向に移動する必要があり、そのためパレット4−2aはもとより、パレット4−2b及び4−2cも使用パレット群19−1となる。要するに、使用パレット群19−1は、プリント基板17i(PCBi)に搭載する部品18a、18bを格納したテープフィーダ16a、16bを搭載したパレット4−2a、4−2b並びに部品を供給するために移動させることが必要な上記パレット4−2aと上記パレット4−2bとに挟まれたパレット4−2cとなり、他のプリント基板17j(PCBj)の生産に必要とする部品リールを装置稼動中に外段取作業をすることが不可能となる。
一方、休止パレット群19−2は、XYテーブル3−4に載置されたプリント基板17i(PCBi)に装着すべき部品18a、18bを格納したテープフィーダ16a、16bを搭載せず、かつ、上記プリント基板i(PCBi)に装着すべき部品18aを格納したテープフィーダ16aを1つ以上搭載するパレット4−2aと上記プリント基板i(PCBi)に装着すべき部品18bを格納したテープフィーダ16bを1つ以上搭載するパレット4−2cに挟まれていないパレット4−2d、4−2eを示す。
このように、複数のパレット4−2a〜4−2eを、使用パレット群19−1と休止パレット群19−2とに分けて計画することによって、本発明に係る部品装着装置1は、使用パレット群19−1を用いる装置稼動中においても、並行して、利用者が、本発明の特徴とする外段取手法である休止パレット19−2に対する部品リール段取(テープフィーダの交換)作業を実施することができることになる。
次に、本発明の特徴とする部品装着装置又は部品装着システムにおける部品装着設定部2、11において計画する外段取手法である部品リール段取手法の一実施の形態について図5を用いて説明する。以下、4種類のプリント基板(PCB1、PCB2、PCB3、PCB4)を生産する実施の形態について考える。また、各プリント基板の生産時間は十分長いものとする。
図5は、本発明の特徴とする上記外段取手法を用いた場合に、夫々の基板生産時に使用するパレットを示す図である。なお、図5では、4種類のプリント基板(PCB1〜PCB4)の生産には、夫々、2つのパレットが必要であり、更に、各部品リールは十分な数だけ存在する場合を想定している。
即ち、部品装着設定部2、11は、部品装着設定プログラム2−2−6に従って、PCB1生産のための部品リール段取作業(2パレット分)を行い、PCB1の生産を開始し、更に、PCB1の生産と並行して、休止パレット(パレット3、パレット4)において、PCB2生産のための部品リール段取作業(2パレット分)を行う計画を立案し、次に、PCB1の生産が完了した後、PCB2の生産を開始し、更に、PCB2の生産と並行して、休止パレット(パレット1、パレット2)において、PCB3生産のための部品リール段取作業(2パレット分)を行う計画を立案することになる。以下同様のため省略するが、このように、部品装着設定部2、11が、プリント基板生産と並行して、部品リール段取作業を行うように部品装着設定(部品装着計画)を立案することが、本発明の特徴とする構成である。
図6は、本発明に係る図5に示す生産/部品リール段取作業のガントチャートである。図6に示す如く、本発明に係る「外段取」手法を用いた生産では、PCB1生産のための部品リール段取作業(2パレット分)に要する時間は、部品装着装置1を停止する必要があるが、PCB2,PCB3,PCB4生産のための部品リール段取作業は、夫々、PCB1,PCB2,PCB3の生産と同時並行的に実施される。即ち、図6に示す実施例では、部品リール段取作業時間は見かけ上、PCB1生産のための部品リール段取作業時間だけであると言える。但し、各基板の生産時間が短い場合には、生産時間内に、部品リール段取作業を完了できず、装置停止が必要な部品リール段取作業(以下、内段取作業と呼ぶ)が発生する。以下では、内段取作業に要する時間を、正味段取作業時間と呼ぶ。
次に、演算処理部(部品装着設定部)2の主記憶部2−2及び部品装着設定装置11の主記憶部12−2に記憶される各データファイル2−2−1〜2−2−4,2−2−5(12−2−1)のデータフォーマット20〜24について、図7〜図11を用いて説明する。
図7は、図1に示す部品供給部4に関する部品配置データファイル(パレット上でのテープフィーダの配置(配列順序)を示すデータファイル)2−2−1のデータフォーマット20を示す図である。図7の実施例では、部品供給部4上でのテープフィーダの搭載位置を示す搭載位置番号、各テープフィーダに格納された部品の種類を示す部品種番号などのパレット上のテープフィーダの配列順序(配置)を示すデータを格納する。搭載位置番号としては、部品供給部4上での基準位置(例えばパレットの端)から昇順に設定された位置番号を用いる。本実施例では、部品供給部4上の搭載位置120の位置に部品種番号3の部品のテープフィーダを搭載することを示している。また、前記部品配置データファイル2−2−1は、生産プリント基板毎にデータを格納する。
図8は、図1に示す部品装着部3の装着動作に関する装着データファイル(プリント基板への部品装着順序を示すデータファイル)2−2−2のデータフォーマット21を示す図である。図8の実施例では、プリント基板上での装着座標と、装着部品搭載位置(テープフィーダ搭載位置)を、装着順序に従って、格納する。本実施例では、初めに、プリント基板上の座標(15.4,20.9)の位置に、部品供給部4における部品搭載位置120の位置に搭載されたテープフィーダにより供給される部品を装着することを示している。また、前記装着データファイル2−2−2は、生産プリント基板毎にデータを格納する。
図9は、図1に示す部品装着装置1のハードウェア特性に関する装置データファイル2−2−3のデータフォーマット22を示す図である。図9に示す実施例では、部品供給部4におけるパレット数、パレット幅、部品装着部2における装着ヘッド数、装置各部の所要動作時間算出要定数(アクチュエータの最大回転速度、最大加速度等)等の部品装着装置のハードウェア特性を示すデータを格納する。本実施例では、部品装着装置4が4つのパレットを備えており、各パレットの幅が400.0mmであることと、更に、部品装着部3が8個の装着ヘッドを備えていることを示している。更に、ここでは記載を省略するが、装置各部の所要動作時間の算出に必要なアクチュエータの最大回転速度、最大加速度等を示すデータを格納する。
図10は、図1に示す装着部品に関する部品データファイル2−2−4のデータフォーマット23を示す図である。本実施例では、部品種番号、部品種コード、部品サイズ(幅、奥行、高さ)等の部品特性を表すデータを格納する。本実施例では部品種番号3の部品種コードがc1であることと、該部品のサイズが0.5mm×0.5mm×0.5mmであることを示している。
図11は、図1に示す生産計画データファイル2−2−5のデータフォーマット24を示す図である。本実施例では、プリント基板コード、生産枚数を、生産順序に従って、格納する。本実施例では、初めに、プリント基板PCB5を10枚生産することを示している。
以下、本発明に係る、演算処理部(演算部2−1、12−1及び演算制御部2−4、12−4等)2、12が部品装着設定プログラム2−2−6、12−2−2に基づいて実行する、プリント基板の生産順序と、部品リール配置(テープフィーダ搭載位置)と、部品の装着順序とを設定する部品装着設定手順(部品装着計画手順)の一実施の形態について図12を用いて説明する。
図12は、本発明に係る部品装着設定手順の一実施の形態を示すフローチャートである。まず、演算処理部2、12は、入力手段2−6等を用いて、部品装着設定を行うプリント基板の種類及び各基板生産枚数等の生産計画に関するデータの他、部品装着設定に使用するパラメータ(最適化計算に用いる重み値等)のデータ入力を受け付ける(S1)。
次に、演算処理部2、12は、ステップS1で受け付けた生産計画に関するデータや部品装着設定に使用するパラメータに基づき、部品装着設定処理を行うための生産計画データ並びに各プリント基板の部品配置データ、装着データ及び部品データを、データベース10からネットワーク9を通じて読み込み、主記憶部2−2の部品配置データファイル2−2−1、装着データファイル2−2−2、部品データファイル2−2−4、生産計画データ2−2−5(12−2−1)に格納する(S2)。
次に、演算処理部2、12は、非特許文献1に記載された「ユニーク段取」手法(各プリント基板に対して独立に短い時間で部品装着を可能とする部品リール配置を算出する手法)を用いて各プリント基板の最適部品リール配置、及び最適部品装着順序を算出し、各プリント基板が最低限必要とするパレットの数(以下、所要パレット数)、及び各プリント基板の最小部品装着時間(前記最適部品リール配置及び前記最適部品装着順序を仮定したシミュレーションによる)を得て主記憶部2−2に記憶する(S3)。ここで、前記最適部品リール配置、及び前記最適部品装着順序の算出方法、並びに実装時間のシミュレーション方法に関しては、非特許文献2に記載された方法を用いる。
次に、演算処理部2、12は、プリント基板の生産順序(部品装着装置(生産ライン)へのプリント基板の投入順序)を算出して主記憶部2−2に記憶して設定する(S4)。演算処理部2、12が実行するプリント基板生産順序設定(S4)は、具体的には、図13に示すようにプリント基板切替時の正味段取作業時間(正味部品供給部材交換作業時間)の概算値S(i,j)を格納した段取時間行列25を作成するステップS41と、該作成された段取時間行列25において各プリント基板をノード、段取時間見積値S(i,j)を、枝コストと見做すことにより定義される巡回セールスマン問題を解くことにより得られるノード通過順序を基に各プリント基板の生産順序を最適化するステップS42とから構成される。即ち、各プリント基板の生産順序の最適化は、全ての(所定の枚数の)プリント基板への部品装着により発生する正味段取作業時間(正味部品供給部材交換作業時間)の概算値S(i,j)の和ができるだけ小さくなるように決めることである。
図14は、生産すべきプリント基板がM種類(PCB1〜PCBM)の場合の段取時間行列25を示す図である。段取時間行列25において、PCB0は、ダミー基板であり、後述するように生産基板とは別の取り扱いを行う。以下、段取時間行列25に格納するPCBiの次にPCBjを生産する際の、正味段取作業時間概算値S(i,j)の算出方法の一実施例について説明する。本実施例では、必要最小限の内段取作業のみを行うと仮定して、段取作業時間を概算する。
今、PCBiの所要パレット数をNPi、部品装着装置が備えるパレットの数をNPとすると、PCBj生産のための部品リール段取作業が行える休止パレットの最大数NPRは、NP−NPiで表される。
ここで、PCBi、PCBj何れの生産にも必要とされる部品リール(以下、共通リールと呼ぶ)は、段取作業が不要である。
また、PCBi生産では不要だが、PCBj生産には必要とされる部品リール(以下、専用リール)は、可能な限り、PCBi生産時における休止パレットに搭載し、PCBi生産装置稼動中に部品リール段取作業(以下、外段取作業と呼ぶ)を行う。
「S(0,j)(ダミー基板(i=0)→PCBjの段取作業時間)は、パレットが空の状態から、PCBj生産のための部品リール段取作業に要する時間を表す。本実施例では、説明の簡略化のため、ダミー基板を、パレットが空の状態としたが、本部品装着設定処理時において部品供給部4に搭載されている部品リールを必要とし、なおかつ、生産枚数0の基板と考えても良い。
S(i,0)(PCBi→ダミー基板(for j=0)の段取作業時間)は、0とする。」を仮定すると、段取作業時間の概算値S(i,j)は、次に示す(1)式で表される。
ここで、NR1は、PCBiに対して部品装着稼動中に、NPR(=NP−NPi)個の休止パレットにおいて部品リール(PCBj専用リール)を格納できる部品リール本数を表し、NR2は、部品装着装置を停止して部品リール(PCBj専用リール)を搭載する必要のある、休止パレットから溢れる部品リール本数の概算値を表し、例えば、部品リール幅が狭い順に格納する(段取する)等を仮定することにより、段取作業時間の概算値S(i,j)は、容易に算出できる。また、STは部品リール1本の段取作業に要する標準時間、PTiは、前記処理ステップS3で算出した、PCBiの部品装着時間の概算値(最小部品装着時間の概算値)を表す。
ところで、「NR1×ST」は、PCBiへの部品装着動作と並行して行う、PCBj専用リールを休止パレット(専用パレット)に外段取作業をするのに要する段取作業時間概算値を示す。従って、max(NR1×ST−PTi,0)は、外段取作業時間概算値「NR1×ST」がPCBiの最小部品装着時間「PTi」より長い場合にはその差時間(装置停止が必要な内段取作業時間)を出力し、外段取作業時間概算値「NR1×ST」がPCBiの最小実装時間「PTi」より短い場合には装置停止が必要な内段取作業時間が不要ということで「0」を出力する。即ち、max(NR1×ST−PTi,0)は、「NR1×ST−PTi」と「0」との大きい方を出力することになる。
また、「NR2×ST」は、PCBj専用リールが休止パレット(専用パレット)に格納できずに溢れるため、PCBiに対して部品装着後、溢れたPCBj専用リールを使用パレット(共有パレット)に搭載する、装置停止が必要な内段取作業をするのに要する段取作業時間概算値を示す。従って、PCBj専用リールが休止パレット(専用パレット)に格納できずに溢れたときには、該溢れたPCBj専用リールを使用中パレット(共有パレット)に搭載するために、段取作業時間として装置停止が必要な内段取作業時間「NR2×ST」を追加することが必要となる。
以上により、演算処理部2、12は、先行投入基板(PCB0〜PCBi〜PCBM)と後続投入基板(PCB0〜PCBj〜PCBM)との間に、内段取作業に要する正味段取作業時間(正味部品供給部材交換作業時間)の概算値S(i,j)からなる段取時間行列25を作成して主記憶部2−2に記憶することができる(S41)。
次に、演算処理部2、12は、該作成された段取時間行列25において、各プリント基板をノード、段取時間見積値S(i,j)を、枝コストと見做すことにより定義される巡回セールスマン問題を解く(求解)することにより得られるノード通過順序からプリント基板の生産順序を求めて最適化して主記憶部2−2に記憶することができる(S42)。即ち、各プリント基板の生産順序の最適化は、全ての(所定の枚数の)プリント基板への部品装着により発生する正味段取作業時間(正味部品供給部材交換作業時間)の概算値S(i,j)の和ができるだけ小さくなるように決めることである。なお、巡回セールスマン問題の求解方法に関しては、例えば、非特許文献3に記載された局所探索法を用いる。
次に、演算処理部2、12は、以上説明した処理ステップS4に続く処理ステップS5において、各プリント基板の生産に使用する使用パレット群(以下、パレット使用パターン)を算出する。演算処理部2、12が実行するパレット使用パターン設定(S5)は、各プリント基板の投入順序に従って複数のパレット(部品供給台)を順次使用パレットと休止パレットとへの切替え割り振りを含み、具体的には、図15に示すように、図16に示すパレット使用パターングラフを作成するステップS51と、該作成されたパレット使用パターングラフの、始点ダミーノードから終点ダミーノードに至る最短路を算出し、正味段取作業時間の短い、各プリント基板の生産に使用するパレット(パレット使用パターン)を設定するパレット使用パターン最適化ステップS52とから構成される。
まず、演算処理部2、12は、処理ステップS51において、図16に示すパレット使用パターングラフを作成する。なお、図16では、プリント基板が5枚で、パレット数が4つの場合について示す。即ち、図16に示すように、下方に向かって、生産順に従ってプリント基板を配置し、右方に向かって、パレット26を配置する。パレット26の内、斜線で塗りつぶされたものは、当該プリント基板の生産に利用するパレットの内、最もパレット1に近いパレット(以下、先頭パレットと呼ぶ)を表すものである。例えば1行目(1番目)のPCB5に必要とするパレット数は1つであり、2行目(2番目)のPCB2に必要とするパレット数は3つであり、3行目(3番目)のPCB1に必要とするパレット数は1つであり、4行目(4番目)のPCB3に必要とするパレット数は2つであり、5行目(5番目)のPCB4に必要とするパレット数は2つであることを示している。例えば、2行目のPCB2の行に着目すると、パレット1の塗りつぶしは、パレット1、パレット2、及びパレット3の3つを使用してPCB2を生産する状態、同様に、パレット2の塗りつぶしは、パレット2、パレット3、及びパレット4の3つを使用してPCB2を生産する状態を表す。このようにPCB2の所要パレット数は3つであるため、パレット3、パレット4は先頭パレットには成り得ない。
さらに、始点、終点を表すダミーノード27を加え、各行の先頭パレット26間、及び、ダミーノード、先頭パレット26間に有向枝28を作成し、有向枝28の夫々に、枝距離として、正味段取作業時間概算値S(i,Pi;j,Pj)を付加する。正味段取作業時間概算値S(i,Pi;j,Pj)は、PCBiを、パレットPiを先頭パレットとするパレット(群)を使用して実装し、次に、PCBjを、パレットPjを先頭パレットとするパレット(群)を使用して実装する際の、PCBj生産のための正味段取作業時間の概算値を表す(算出方法については後述する)。また、PCB0はダミーノード27を表すものとする。
以上により、図16に示すパレット使用パターングラフは、プリント基板生産順序(i、j)を固定した場合において、先頭パレット遷移(Pi,Pj)の全て、並びに正味段取作業時間の概算値S(i,Pi;j,Pj)を同時に表現することになる。
ところで、図17に示す如く、始点ダミーノード27から終点ダミーノード35に至る1つのパス29を考えると、パス29が通過するパレット30(斜線塗りつぶし)は、各プリント基板の使用パレットの先頭を表す。即ち、各プリント基板の生産には、点線31で囲まれたパレット26を使用することが読み取れる。また、パス29を構成する枝28の枝距離S(i,Pi;j,Pj)を合計することにより、全てのプリント基板を生産するのに必要な正味段取作業時間の概算値が得られる。
正味段取作業時間概算値S(i,Pi;j,Pj)は、次に示す(2)式で定義される。
ここで、NR1はPCBiに対する生産時(PCBi生産ための装置稼動中)に並行させて休止パレット(以下、PCBjの専用パレットと呼ぶ)において段取作業を行う部品リール本数を表し、NR2はPCBi、PCBjの何れの生産においても使用されるパレット(以下、PCBi、PCBjの共有パレットと呼ぶ)において装置を停止させて内段取作業を行う部品リール本数の概算値を表す。また、STは部品リール1本の段取に要する標準時間、PTiは、前記処理ステップ3で算出したPCBiに対する部品装着時間の概算値(最小部品装着時間の概算値)を表す。
なお、前述のとおり、本実施例では、説明の簡略化のため、ダミー基板を、パレットが空の状態としたため、始点ダミーノード27から、先頭パレット26への枝の距離を0としたが、本部品装着設定処理時において部品供給部4に搭載されている部品リール配置を考慮して、距離を設定しても良い。
また、距離が同点の場合には、装置中央のパレットを使いたい等の希望がある場合には、上記(2)式にペナルティ項を加えることにより、対応可能である。
以下、PCBi生産中(部品装着装置稼動中)に並行させてPCBjの専用パレットに外段取するリール本数NR1、及び部品装着装置を停止させて内段取するリール本数NR2の算出方法について説明する。
まず、演算処理部2、12は、PCBi、PCBj生産に使用するパレット群から、PCBi、PCBjの共有パレット、PCBjの専用パレットを同定する。
次に、演算処理部2、12が処理するPCBi、PCBjの共通リールの段取について説明する。即ち、演算処理部2、12は、優先順位(1)PCBi、PCBjの共通リールが、(PCBiにおける使用本数+1本)以上存在しない、即ち予備の共通リールが存在しない、(2)部品リールの幅が狭い、の順に前記共有パレットに搭載すると仮定することにより、次の3つに分類する。(A)PCBi、PCBjの共通リールを共有パレットに搭載する。(B)PCBi、PCBjの共通リールを共有パレットに搭載した際共有パレットから溢れ、かつ該溢れたPCBi、PCBjの共通リールが、(PCBiにおける使用本数+1本)以上、即ち予備の共通リールとして存在する。(C)PCBi、PCBjの共通リールを共有パレットに搭載した際共有パレットから溢れ、かつ該溢れたPCBi、PCBjの共通リールに予備が存在しない。
ここで、(A)に属する共通リールは共有パレットに搭載できるため段取が不要であり、(B)に属する共有パレットから溢れ、かつ該溢れた共通リールに予備が存在する場合、該予備の共通リールを、装置稼動中に並行して、PCBjの専用パレットにおいて交換(→NR1としてカウント)し、(C)に属する共有パレットから溢れ、かつ該溢れた共通リールに予備が存在しない場合、溢れた共通リールを、装置を停止させて、PCBi,PCBjの共有パレットにおいて搭載されている他の共通リールと交換(→NR2としてカウント)すると想定する。
次に、演算処理部2、12が処理するPCBjの専用リールの段取について説明する。即ち、演算処理部2、12は、PCBi、PCBjの共通リールの段取と同様に、PCBjの専用リールを、部品リールの幅が狭い順に、前記PCBjの専用パレットに搭載すると仮定することにより、次の2つに分類する。(D)PCBjの専用リールをPCBjの専用パレットに搭載する。(E)PCBjの専用リールをPCBjの専用パレットに搭載した際、PCBjの専用リールがPCBjの専用パレットから溢れ、該溢れたPCBjの専用リールを共有パレットに搭載する。
ここで、(D)に属する専用リールを、装置稼動中に並行して、PCBjの専用パレットにおいて交換(→NR1としてカウント)し、(E)に属する溢れた専用リールを、装置を停止させて、PCBi,PCBjの共有パレットにおいて交換(→NR2としてカウント)すると想定する。
以上説明したように、演算処理部2、12は、部品リールを(A)〜(E)の5つの段取に分類することにより、PCBjの専用パレットにおいて段取作業を行う部品リール本数NR1、及び、PCBi,PCBjの共有パレットにおいて段取作業を行う部品リール本数NR2の概算値が得られ、パレット使用パターングラフを作成することができる。
次に、演算処理部2、12は、処理ステップS52において、図17に示すように、パレット使用パターングラフの、始点ダミーノード27から終点ダミーノード35に至る最短路を算出し、正味段取作業時間の概算値S(i,Pi;j,Pj)の合計の短い、各プリント基板の生産に使用するパレット(パレット使用パターン)を設定する。具体的には、最短路の算出には、非特許文献3に記載されたBellman−Ford法を用いる実施例を最良とし(Bellman−Ford法に関する詳細説明は省略する)、得られた最短路が通過する先頭パレット30により同定されるパレット群31を、パレット使用パターンとして最適化する。
次に、演算処理部2、12は、以上説明した処理ステップS5に続く処理ステップS6において、各プリント基板に対して、前記パレット使用パターンで定められる使用パレットにおける、部品リール配置を算出する。なお、部品リール配置の処理ステップS6の詳細については後述する。
さらに、演算処理部2、12は、続く処理ステップS7において、各プリント基板に対して、前記処理ステップS6で設定した部品リール配置を前提として、最適部品装着順序を算出する。算出方法は、非特許文献2に記載された方法を用いる。
さらに、演算処理部2、12は、処理ステップS8において、前記処理ステップS4、前記処理ステップS6、前記処理ステップS7で算出した部品装着設定結果(プリント基板の生産順序(枚数も含む)、部品リール配置、及び部品装着順序)を生産計画データファイル2−2−5、部品配置データファイル2−2−1及び装着データファイル2−2−2に出力して上書き等を行って格納して設定される。
最後に、演算処理部2、12は、処理ステップS9において、前記部品装着設定結果を、出力手段(表示装置も含む)2−5を用いて出力し、表示等が行われる。
以上により、演算処理部2、12は、部品装着設定プログラム2−2−6に従って処理を行って部品装着設定結果(プリント基板の生産順序(枚数も含む)、部品リール配置、及び部品装着順序)を取得して出力手段(表示装置も含む)2−5等に表示等の出力を行うことによって、利用者は前記設定表示されたプリント基板生産順序に従ったXYステージ(基板位置決め部)へのプリント基板投入作業、及び部品配置データに従った複数のパレット(部品供給台)への部品リール(部品供給部材)の段取作業を行うことが可能となる。
さらに、入力手段2−6からの指示を受け付けることにより、主記憶部2−2、12−2に記憶されている各種データを演算処理部2、12から全体制御部6を介して部品装着装置1を構成する部品装着部3、部品供給部4に提供することにより、部品装着装置1は、投入されたプリント基板に対して段取作業が行われた部品リールからの部品の装着作業をすることになる。
以上説明したように、部品装着装置1による使用中のパレットに搭載された部品リールからの部品のプリント基板への部品装着作業と、休止パレットへ部品リールを搭載する部品リール段取作業とを並行処理することによって、部品装着完了時間の短縮を図ることが可能となる。
次に、部品リール配置の処理ステップS6の詳細について図18〜図29を用いて説明する。図18は、図12における、処理ステップS6の詳細を示すフローチャートである。本実施例では、初めに生産するプリント基板から、生産順序に従って、部品リール配置を設定していく。
以下の説明では、基板生産順序設定ステップS4で設定したプリント基板生産順序配列πを用いる。即ち、π(k)は、k番目に生産するプリント基板を指し示す番号を意味し、PCBπ(k)は、k番目に投入するプリント基板を意味する。例えば、図16の実施例では、π(1)=5、π(2)=2、π(3)=1、π(4)=3、π(5)=4である。
本実施例では、部品リール配置設定処理は、最適化手法として、初めに部品リール配置の初期解を生成し、近傍探索処理により、解(部品リール配置)を改善する、局所探索手法に基づくアプローチを用いるが、遺伝的アルゴリズム等の他の枠組みの最適化手法を利用しても良い。本実施例では、前記最適化の目的関数として、後述するリール近接度の和の最大化を用いる。
また、部品リール段取作業抑制の為、PCBπ(k)の部品リール配置を設定する際に、1番目〜k−1番目までの既設定の部品リール配置において、PCBπ(k)生産で使用する部品リールが、PCBπ(k)生産に使用するパレットの搭載位置に搭載されており、かつ、PCBπ(k)生産において、該部品リールを、前記搭載位置に搭載するように設定することにより、部品リール段取が不要になる場合には、可能な限り、該部品リールを、前記搭載位置に搭載するように設定する。これは、部品リール配置の最適化処理において、該部品リール搭載位置を制約条件として設定することにより実現できる。
図18において、処理ステップS61では、プリント基板を指し示す補助変数kを0に初期化する。続く処理ステップS62では、kをインクリメントする。続く処理ステップS63では、任意の2つの部品リールを隣の搭載位置に搭載すべき度合いを表すリール近接度r(i,j)を格納する、リール近接度行列を作成する。リール近接度行列の一実施例を図19に示す。
図19は、基板生産に必要な部品リールがn種類(リール1〜リールn)の場合のリール近接度行列32を示す図である。リール近接度行列32において、リール0は、パレットの端を意味するダミーリールである。
部品リールi(部品種i)と部品リールj(部品種j)のリール近接度としては、非特許文献2に記載されているように、事前に部品装着順序を仮決めして置き、前記部品装着順序で発生するフィーダ切替回数で定義する手法や、非特許文献4に記載されているように、該2部品種の全ての部品を通る、XYテーブル移動距離最小の経路の経路長で定義する手法が知られているが、本実施例では、次に示す(3)式で定義する手法を最良とする。
(3)式の定義式は、該2部品リールを隣に配置した時に、プリント基板上の、該2部品種の全ての部品を通る実装時間最短の部品実装順序の部品実装時間を、フィーダ切替(部品装着順序において、装着する部品種を変更すること)を1回しか許さない場合と、無制限に許す場合との差分で表し、フィーダ切替を自由に行うことにより短縮できる部品装着時間の概算値、即ち、該2部品リールを隣に配置することによる利得により、リール近接度を定義するものである。但し、部品実装順序の最適化問題は、計算困難問題である為、真に実装時間最短の経路を求めることは、現実的には、困難である。そこで、本実施例では、非特許文献2に記載されている方法等の準最適化手法を利用する。
図18において、処理ステップS64では、部品リール固定条件を設定する。具体的には、ある1番目〜k−1番目までの既設定の部品リール配置(k’番目とする)において、PCBπ(k)で使用する部品リールが、PCBπ(k)生産に使用するパレットの搭載位置に搭載されており、かつ、k’+1番目〜k−1番目の部品リール配置において、該部品リールが同一の搭載位置に搭載されている場合に、k番目の部品リール配置においても、該部品リールが同一の搭載位置に搭載されるように、該部品リールの搭載位置を、前記搭載位置に固定するように、制約条件として設定する。
続く処理ステップS65では、PCBπ(k)生産に使用するパレットに、PCBπ(k)生産に使用する部品リールを搭載するような、部品リール配置の初期解を生成する。前記の通り、該初期解は、既設定の部品リール固定条件を満足する必要がある。
処理ステップS65の詳細について説明するに当たり、本実施例で用いる「パレットセグメント」の概念について、図20を用いて説明する。即ち、図20において、上段の図は、パレット4−2、及び部品リール固定条件が設定された部品リール33(以下、固定リールと呼ぶ)を表す図である。簡単のため、本図では、3パレットのみを示した。ここで、パレット4−2を、固定リール33の位置で分割すると、図20の下段の図のように、各パレットは、様々な大きさのセグメント34(以下、パレットセグメントと呼ぶ)が生成される。以下、このパレットセグメントに対して、部品リール固定条件が設定されていない部品リール16f(以下、フリーリールと呼ぶ)を挿入することにより、初期解を生成する。
ここで、本実施例が生成する初期解について、図21を用いて説明する。即ち、図21において、パレットセグメント34の斜線部は、パレットセグメント34において、部品リールが格納された部分を表す。簡単のため、本図では、3パレットのみを示した。
図21(a)は、例えば、フリーリールを右端のセグメントから順に挿入することにより生成される部品リール配置初期解の、部品リール搭載状況を表す図である。図21(a)に示した初期解では、左端のパレットセグメントに固定リール32があるために、部品リール搭載位置に隙間35が生じている。ターレット型部品装着装置では、パレット4−2が移動して、部品を部品リールから吸着するため、このような隙間があることにより、実装時間が増加する。
そこで、本実施例では、図21(b)に示すように、できるだけ隙間の少ない初期解を生成する。さらに、PCBπ(k−1)生産のための使用パレットを鑑み、できるだけ、外段取による部品リール交換が行われるように初期解を生成する。
初期解の生成処理手順を示すにあたり、必要となるパレットセグメントの分類を図22を用いて説明する。即ち、図22は、パレットセグメント34の分類を示す図である。本図に示すように、本実施例では、パレットセグメント34を大きく、「共有セグメント」、「専用セグメント」の2つに分けて考える。
共有セグメントとは、PCBπ(k)、及び、PCBπ(k−1)の両方の生産に使用するパレットセグメント34aを意味する。専用セグメントとは、PCBπ(k)の生産に使用するが、PCBπ(k−1)の生産には使用しないパレットセグメント34bを意味する。
更に、本実施例では、共有セグメントを、「最小共有セグメント」、「最小共有セグメント外共有セグメント」の2つに分けて考える。最小共有セグメントとは、図22に示す専用セグメントに最も近い共有セグメントの、専用セグメント側の端36と、専用セグメントから最も遠い固定リール37との間に含まれるパレットセグメントを意味する。ここで、共有セグメントに固定リールがない場合には、最小共有セグメントは存在しないものとする。また、専用セグメントが存在しない場合には、共有セグメント群の両端の何れかを、専用セグメントに近い側の端36と定義すれば良い。
最小共有セグメント外共有セグメントとは、最小共有セグメント以外の、共有セグメントを意味する。
更に、本実施例では、専用セグメントを、「最小専用セグメント」、「最小専用セグメント外専用セグメント」の2つに分けて考える。即ち、最小専用セグメントとは、図22に示す共有セグメントに最も近い専用セグメントの、共有セグメント側の端38と、共有セグメントから最も遠い固定リール39との間に含まれるパレットセグメントを意味する。ここで、専用セグメントに固定リールがない場合には、最小専用セグメントは存在しないものとする。また、共有セグメントが存在しない場合には、専用セグメント群の両端の何れかを、共有セグメントに近い側の端38と定義すれば良い。
最小専用セグメント外専用セグメントとは、最小専用セグメント以外の、専用セグメントを意味する。
以下、本実施例で採用した、部品リール配置の初期解生成処理手順について説明する。
本実施例では、部品リール配置初期解を、優先順位(1)部品リールを配置可能である、(2)専用セグメントにおける専用リール搭載数が外段取可能本数以上である、(3)最小共有セグメント外共有セグメント、及び最小専用セグメント外専用セグメントへの、部品リール搭載本数が少ない、の3つの評価指標で評価し、最適な部品リール配置初期解を探索するアプローチを採用した。具体的には、最小共有セグメント外共有セグメント、及び最小専用セグメント外専用セグメントへの最大搭載数をパラメータとする部品リール配置初期解生成手順(後述する)を考え、前記最大搭載数を変数と見做した探索手順により、前記評価指標に基づく最適解を探索する。探索手順としては、最大搭載数を1つずつ変更する線形探索手法等が考えられるが、本実施例では、二分探索に基づく探索手順を最良とする。二分探索は公知であるため、説明を省略するが、前記最大搭載数の範囲を[0,部品リール数]の初期状態から、各繰返しにおいて、前記最大搭載数の範囲を半分に縮小していく手法である。また、前記外段取可能本数は、次に示す(4)式により定義される。
図23は、図18における処理ステップS65の詳細を表すフローチャートである。即ち、図23において、処理ステップS651では、前記処理ステップS64において設定した、部品リール固定条件に基づいて、前記パレットセグメント34を作成する。
続く処理ステップS652では、PCBπ(k)の専用リールの、部品リール配置初期解を生成する。続く処理ステップS653では、パレットセグメント34において、前記処理ステップS652で部品リールが搭載されなかった領域を対象として、PCBπ(k−1)とPCBπ(k)の共通リールの、部品リール配置初期解を生成する。
続く処理ステップS654では、全ての部品リールを搭載した部品リール初期解が生成できたか否かを判定し、真(Yes)の場合は終了、偽(No)の場合は、処理ステップS655に進む。
続く処理ステップS655では、パレットセグメントを、処理手順S651で生成した直後の状態に初期化する。
続く処理ステップS656では、PCBπ(k−1)とPCBπ(k)の共通リールの、部品リール配置初期解を生成する。続く処理ステップS657では、パレットセグメント34において、前記処理ステップS656で部品リールが搭載されなかった領域を対象として、PCBπ(k)の専用リールの、部品リール配置初期解を生成する。
次に、図23に示す処理ステップS652、S657の詳細について図24を用いて説明する。即ち、図24において、処理ステップS6521では、最小専用セグメント外専用セグメントへの最大搭載リール数を設定する。本実施例では、二分探索手法を用いるため、0に設定する。続く処理ステップS6522では、最小専用セグメント外専用セグメントの専用リール配置初期解を生成する。具体的な処理について、図25を用いて説明する。図25は、前記処理ステップS6522の詳細を表す図である。図25において、斜線塗りつぶし部40は、前記処理ステップS656において設定された共通リール配置を表し、処理ステップS652の実行時には存在しない。
処理ステップS6522では、最小専用セグメント外専用セグメントの、共有パレットから近い側の端から、共有パレットから離れる方向に向かって、順に、部品リール16を挿入していき、最小専用セグメント外専用セグメントへの搭載リール数が、既設定の最大搭載数に達するか、最小専用セグメント外専用セグメントの領域を使い尽くした時点で、終了する。挿入する部品リールは、前記リール近接度r(i,j)を用いたNearest Neighbor法により、選択する。即ち、最後に挿入したリール、若しくは、挿入開始位置のパレット端(リール0)、固定リール39とのリール近接度が最大の部品リールを選択する。また、既配置部品リール領域40が存在する場合には、挿入位置が該領域に到達した時点で、該領域をスキップし、該領域の他方の端を基点として、部品リール挿入処理を継続する。
次に、図24において、処理ステップS6523では、最小専用セグメント、共有セグメントの専用リール配置初期解を生成する。具体的な処理について、図26を用いて説明する。図26は、前記処理ステップS6523の詳細を表す図である。図26において、斜線塗りつぶし部40は、前記処理ステップS30において設定された共通リール配置を表し、処理ステップS652の実行時には存在しない。また、横線塗りつぶし部41は、処理ステップS6522で設定された専用リール配置を表す。
処理ステップS6523では、最小専用セグメントの、共有パレットから遠い側の端から、共有セグメントに近づく方向に向かって、順に、部品リール16を挿入していき、全ての専用リールが挿入されるか、最小専用セグメント、ならびに、共有セグメントの領域を使い尽くした時点で、終了する。挿入する部品リールは、前記リール近接度r(i,j)を用いたNearest Neighbor法により、選択する。また、既配置部品リール領域40が存在する場合には、挿入位置が該領域に到達した時点で、該領域をスキップし、該領域の他方の端を基点として、部品リール挿入処理を継続する。
次に、図24において、処理ステップS6524では、専用リール配置初期解の評価/更新を行う。具体的には、前記3つの初期解評価指標に基づき、得られた初期解を評価し、これまでに得られた初期解よりも、良い初期解であれば、専用リール配置初期解の暫定解として保存する。
続く処理ステップS6525では、前記の初期解探索手法に基づき、最小専用セグメント外専用セグメントへの最大搭載リール数を、次に設定すべき値に、更新する。本実施例では、二分探索手法を採用するため、最大搭載リール数を、0→部品リール数→部品リール数/2→・・・と、更新していくが、二分探索手法は公知であるため、更新ルールの詳細は省略する。
続く処理ステップS6526では、最適専用リール配置が得られたか否かを判定する。二分探索手法は公知であるため、判定ルールの詳細は省略する。最適専用リール配置が得られた場合(Yes)は、前記暫定解を最適専用リール配置とし、終了する。最適専用リール配置が得られていない場合(No)は、処理ステップS6522に進む。
次に、図23に示す処理ステップS653、S656の詳細について図27を用いて説明する。即ち、図27において、処理ステップS6531では、最小共有セグメント外共有セグメントへの最大搭載リール数を設定する。本実施例では、二分探索手法を用いるため、0に設定する。続く処理ステップS6532では、最小共有セグメント外共有セグメントの共通リール配置初期解を生成する。具体的な処理は、図24に示す処理ステップS6522と同等であるため、省略する。
続く処理ステップS6533では、最小共有セグメント、専用セグメントの共通リール配置初期解を生成する。具体的な処理は、図24に示す処理ステップS6523と同等であるため、省略する。続く処理ステップS6534では、共通リール配置初期解の評価/更新を行う。具体的には、前記3つの初期解評価指標に基づき、得られた初期解を評価し、これまでに得られた初期解よりも、良い初期解であれば、共通リール配置初期解の暫定解として保存する。
続く処理ステップS6535では、前記の初期解探索手法に基づき、最小共有セグメント外共有セグメントへの最大搭載リール数を、次に設定すべき値に、更新する。具体的な処理は、図24に示す処理ステップS6525と同等であるため、省略する。続く処理ステップS6536では、最適共有リール配置が得られたか否かを判定する。具体的な処理は、図24に示す処理ステップS6526と同等であるため、省略する。
以上説明した図18に示す処理ステップS65を実行することにより、共通リール、専用リールの部品リール配置初期解が得られるか、若しくは、既設定の部品リール固定条件の下では、全ての部品リールを搭載することができないことが分かることになる。
図18において、続く処理ステップS66では、前記処理ステップS65において初期解が得られたか否かを判定する。得られた場合(Yes)には処理ステップS70に進み、全ての部品リールを搭載することができなかった場合(No)には、処理ステップS67に進む。続く処理ステップS67では、既設定の固定リール数が0に等しいか否か、即ち、固定リール条件を緩和することにより、初期解が生成できる可能性があるか否かを判定する。0の場合には、初期解生成の可能性がない為、処理ステップS69において、図1記載の出力手段2−5を通じて、利用者にエラーメッセージを出力し、終了する。0でない場合には、処理ステップS68に進む。処理ステップS68では、固定リール条件が設定されている部品リールのいくつかの、固定リール条件を解除し、処理ステップS65に進む。
以下、本実施例で採用した解除ルールを図28を用いて説明するが、本発明は、解除ルールに拘らず適用可能である。図26は、固定リール条件解除ルールの説明図である。本実施例では、部品リール固定条件を解除することにより生成されるパレットセグメント34cの幅が最大となる固定リール42を選択し、該部品リールの固定条件を解除する。例えば、図26では、3本の固定リール33が存在するが、最も右の固定リール42の固定条件を解除することにより得られるパレットセグメント34cは、パレット4−2の幅と等しく、他の固定リールの固定条件を解除して得られるパレットセグメントよりも広いため、該固定リール42の固定条件を解除する。
図18において、処理ステップS70では、部品リール配置初期解を、局所探索手法を用いて改善する。局所探索手法は公知であるため、詳細は省略するが、初期解を暫定解として探索を開始し、暫定解に若干の操作を施すことにより得られる近傍解を考え、暫定解、近傍解を、優先順位(1)部品リールを配置可能である、(2)リール近接度の和が大きい、の2つの評価指標により評価し、より良い解を新しい暫定解として採用し、暫定解が、全ての近傍解より良い解である場合には、暫定解を最適解として探索を終了する手法である。
以下、図29を用いて、本実施例の局所探索で用いる2つの近傍操作について、説明する。即ち、図29(a)は、同一セグメントに属し、連続して配置される1本以上のフリーリール16fを選択し、同一セグメント内の、別の位置に挿入する近傍操作である。また、図29(b)は、2つのセグメントを選択し、夫々のセグメント内において、連続して配置される1本以上のフリーリール16fを選択し、選択された2つの部品リール群を入れ替える近傍操作である。部品リール群の移動操作の際には、他の部品リールの搭載位置番号を更新する。この時、全ての領域を使い切っていないセグメントにおいては、部品リール配置の最左端、最右端の部品リール搭載位置の距離が最小となるように、各部品リールの搭載位置番号を設定する。
図18において処理ステップS71では、全てのプリント基板に対して、部品リール配置が設定されたか否か(k=Mか否か)を判定し、真(Yes)の場合は終了、偽(No)の場合は処理ステップS65に進み、次に生産する基板に対する部品リール配置を設定する。
図30は、図12に示す処理ステップS9において利用する、部品リール配置設定結果の表示画面の一実施例である。図30に示す部品リール配置設定結果表示画面43において、表示部44では、プリント基板生産順序、及び各プリント基板の生産に使用する部品リール配置を表示する。
表示部44において、黒丸を付記した部品リール45は、装置稼動中に外段取作業を行う部品リール、黒三角付記の部品リール46は、装置を停止して内段取作業を行う部品リール、無印の部品リール47は、段取作業が不要の部品リール(前のプリント基板生産時の部品リール配置においても、同一の搭載位置に配置した部品リール)を表す。
前記表示画面43により、利用者はプリント基板生産順序、部品リール配置に加え、部品リール段取作業の種別を容易に把握することができる。
本実施例では、部品リール名の前に印を付記することにより、部品リール段取作業の種別を表現したが、例えば、部品リール名の表示色を変える等により、区別しても良い。
更に、前記表示画面43には、前記の情報に加え、各プリント基板の生産に要する、部品装着時間、運転中段取本数(外段取本数)、停止時段取本数(内段取本数)、全てのプリント基板の生産に要する時間等の情報を表示しても良い。
また、図12に示す処理ステップS9で用いる、各プリント基板の部品装着順序設定結果の表示画面としては、例えば図31に示す画面を用いれば良い。
以上では、各プリント基板を独立に扱ったが、例えば、所要パレット数が変化しない等の基準により、複数の類似基板をグループ化しても良い。その際には、前記正味段取作業時間概算値、ならびに、前記リール近接度を、同一類似基板グループに属する全ての基板に対して算出し、それらの和をとることにより、本発明は同様に適用可能である。また、グループ化する場合の部品リール配置設定結果表示画面としては、例えば、図32に示す部品リール配置設定結果表示画面49を用いれば良い。
更に、本実施例では、部品装着装置が1台の場合を説明したが、部品装着装置が複数存在し、各プリント基板に対して各部品装着装置が装着する部品が事前に設定されている場合にも、前記段取時間行列25に格納する正味段取時間の概算値を、全ての部品装着装置に関する和として算出することにより、本発明は同様に適用できる。
以上説明した本発明に係る実施の形態によれば、プリント基板に対して部品装着装置が部品を装着している間に、部品装着装置の部品装着に使用していないパレットにおいて、次に生産するプリント基板種類の部品装着に利用する部品リール配置のための、部品リール段取作業を行うことができるように、各プリント基板の生産順序を設定する処理、及び各プリント基板の部品装着に必要な部品リールを搭載するパレットを設定する処理、及び、前記部品リール搭載パレットに対して、部品リールの搭載位置を設定する処理を有するため、部品装着作業と、部品リール段取作業を並行処理することができ、結果として、部品装着完了時間の短い部品装着設定を行うことができる。
また、本発明に係る実施の形態によれば、部品装着設定結果の表示画面において、部品リール配置情報に加え、部品リール段取作業の種類を表示する機能を有するため、利用者はプリント基板生産に必要な、部品リール段取作業を容易に把握することができる。
1…部品装着装置、2…演算処理部(部品装着設定部)、2−1…演算部、2−2…主記憶部、2−3…通信手段、2−4…演算制御部、2−5…出力手段(表示装置も含む)、2−6…入力手段、2−7…外部記憶部、2−8…内部バス、2−2−1…部品配置データベース、2−2−2…装着データベース、2−2−3…装置データベース、2−2−4…部品データベース、2−2−5…生産計画データベース、2−2−6…部品装着設定プログラム、3…部品装着部、3−1…駆動制御部、3−2…装着ヘッド、3−3…ロータリテーブル、3−4…XYテーブル(基板位置決め部)、4…部品供給部、4−1…駆動制御部、4−2…パレット(部品供給台)、5…全体制御部、6…通信手段、7…バス、9…ネットワーク、10…データベース、11…部品装着設定装置、12…演算処理部、12−1…演算部、12−2…主記憶部、12−2−1…生産計画データベース、12−2−2…部品装着設定プログラム、12−3…通信手段、12−4…演算制御部、13…通信手段、14…全体制御部、16…テープフィーダ(部品供給部材)、17…プリント基板(被部品装着基板)、18…部品、19−1…使用パレット(使用部品供給台)、19−2…休止パレット(休止部品供給台)、21…部品配置データ2−2−1のデータフォーマット、22…装着データ2−2−2のデータフォーマット、23…装置データのデータフォーマット、24…部品データのデータフォーマット、25…段取時間行列、29…パレットパターングラフの始点から終点に至るパスの一例、31…パレット使用パターン、32…リール近接度行列、33…固定リール、34…パレットセグメント、43…プリント基板投入順序(生産順序)、部品リール配置、及び段取作業の種別等を表す部品装着設定結果の表示画面、45…外段取作業により交換する部品リール、46…内段取作業により交換する部品リール、47…段取作業が不要の部品リール、48…部品装着順序を表す部品装着設定結果の表示画面、49…プリント基板投入順序(生産順序)、部品リール配置、及び段取作業の種別等を表す部品装着設定結果の表示画面。