JP4772814B2 - 樹脂粒子の分別方法及び分別装置 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂粒子の分別方法及び分別装置に関し、特に電線被覆材料として用いられている樹脂がリサイクルに供せられるように樹脂粒子を組成ごとに分別する方法と、それを行うための分別装置に関する。
電線、特に屋外に配線された電線は、その安全性を考慮して、一定期間使用されると新品と取り替えられる。取り替えられた廃電線は回収され、銅からなる導電体と主として樹脂からなる被覆材とに分離され、それぞれリサイクルに活用される。
廃電線を導電体と被覆材とに分離する方法としては、次の2つの方法が知られている。
(1)剥線法
主に導体径が1.6mm以上の廃電線に適用される。例えば、電線を一定の長さに切断し、ケーブルコアまで解体後、該ケーブルコアを剥線機により導体から被覆材を剥がして導体と被覆材とを分離する。
このようにサイズの大きい電線については、回収時点で被覆材の種類が判別でき、かつ剥線法で導体と被覆材とを分離回収することができるため、回収された被覆はそのまま再処理工程へと回される。
(2)ナゲット法
例えば特許文献1などに記載された方法であり、主に導体径が1.6mm未満の廃電線に適用される。例えば、電線を自動粉砕機に投入し、導電体と被覆材とを一緒に細かく切断、粉砕(ナゲット処理)する。得られた粉砕片を比重差などで導体と被覆材とに分離する。
上記のサイズの小さい電線は種類ごとの分別回収がなされていないので、導電体から分離されて回収された被覆材の粉砕片は、例えばポリ塩化ビニルなどのハロゲン系樹脂片と、ポリエチレンなどのノンハロゲン系樹脂片が混在した状態となっている。
上記のようにようにハロゲン系樹脂とノンハロゲン系樹脂が混在した樹脂片は、組成ごとに分別してリサイクルに活用される。
上記のハロゲン系樹脂とノンハロゲン系樹脂などは、比重や電気的性質が互いに近いため、これらの特性から分別することは困難であった。しかし、これらの樹脂ついて、樹脂片の表面の濡れ性の違いにより分別する浮選法と称せられる方法が開発され、例えば非特許文献1などに開示されている。
浮選法では、界面活性剤を含む水を張った分別槽に、上記のハロゲン系樹脂の樹脂片とノンハロゲン系樹脂の樹脂片を投入し、分別槽の底部近傍から水中に気泡を送り込む。
ハロゲン系樹脂の樹脂片とノンハロゲン系樹脂の樹脂片は、一般的にはいずれも疎水性の表面を有しており、上記のように水中に浸漬された樹脂片の近くを気泡が通過すると、疎水性の樹脂片の表面に気泡が付着し、樹脂片の浮力が大きくなって水面へと浮上してくる。
ここで、上記のように組成の異なる樹脂片において、界面活性剤の作用により表面の濡れ性を互いに異ならせ、気泡が付着する程度に差を生じさせることにより、所定の組成の樹脂片を選択的に浮遊させ、あるいは沈降させたりすることが可能となる。ここで、水面近傍に集まった樹脂片と、水中底部に集まった樹脂片を分けて回収することで、ハロゲン系樹脂とノンハロゲン系樹脂などの組成の異なる樹脂片ごとに分別することができる。
特開2000−322960号公報 粉体と工業、Vol.35, No.5 (2003)
ところが、通常の樹脂リサイクル業者における樹脂材料の回収においては、粉砕された電線から回収された樹脂片の混合物について、樹脂片の含水量の管理はされていない。
例えば、樹脂片の回収時に水洗処理する際、あるいは、樹脂片を屋外保管する際に雨水を樹脂片が吸水することがある。この時、樹脂片の表面の疎水性が著しく損なわれ、いずれの組成の樹脂片も十分な浮力が得られなくなり、分別できなくなることがある。
また、樹脂片が乾燥していると、いずれの組成の樹脂片も表面の疎水性が著しく増大し、混合物中の全ての樹脂片が水面に浮上し、分別できなくなることがある。
本発明は、ポリ塩化ビニルなどのハロゲン系樹脂片とポリエチレンなどのノンハロゲン系樹脂片など、組成の異なる樹脂片などの樹脂粒子に関して、これらを安定的に組成別に分別することができる樹脂粒子の分別方法及びそれを行うための分別装置を提供するものである。
本発明にかかる樹脂粒子の分別方法は、第1の組成の第1樹脂粒子と前記第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する方法であって、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する工程と、分別液が収容された分別槽に、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物を投入し、前記分別槽の底部近傍から分別液中に気泡を送り込むことにより、前記分別液の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と前記分別槽の底部に沈降する樹脂粒子に分別する工程とを有する。
上記の本発明にかかる樹脂粒子の分別方法は、第1の組成の第1樹脂粒子と、第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する方法である。
まず、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する。
次に、分別液が収容された分別槽に、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物を投入し、分別槽の底部近傍から分別液中に気泡を送り込むことにより、分別液の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と分別槽の底部に沈降する樹脂粒子に分別する。
本発明にかかる樹脂粒子の分別方法は、好適には、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する工程が、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物を乾燥させる工程と、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量を調整する工程とを含む。
本発明にかかる樹脂粒子の分別方法は、好適には、前記樹脂粒子を分別する工程と後に、前記液面近傍に浮遊する樹脂粒子と前記分別槽の底部に沈降する樹脂粒子を別個に回収する工程をさらに有する。
本発明にかかる樹脂粒子の分別方法は、好適には、前記分別液として界面活性剤を含む水を用いる。
本発明にかかる樹脂粒子の分別方法は、好適には、前記第1樹脂粒子がハロゲン系樹脂粒子であり、前記第2樹脂粒子がノンハロゲン系樹脂粒子である。
本発明にかかる樹脂粒子の分別方法は、好適には、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する工程において、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量をモニターし、所定の含水量となった時点で前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する工程を終了する。
本発明にかかる樹脂粒子の分別方法は、好適には、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する工程において、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量が200〜9500ppmとなるように制御する。
本発明にかかる樹脂粒子の分別装置は、第1の組成の第1樹脂粒子と前記第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する装置であって、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する含水量制御部と、分別液が収容され、底部近傍に気泡供給部が設けられた分別槽であって、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物が投入されたときに、前記気泡供給部から分別液中に気泡を送り込むことにより、前記分別液の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と前記分別槽の底部に沈降する樹脂粒子に分別する分別槽とを有する。
上記の本発明にかかる樹脂粒子の分別装置は、第1の組成の第1樹脂粒子と第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する装置であり、含水量制御部と分別槽を有する。
含水量制御部は、第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する。
分別槽は、分別液が収容され、底部近傍に気泡供給部が設けられた分別槽であって、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物が投入されたときに、気泡供給部から分別液中に気泡を送り込むことにより、分別液の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と分別槽の底部に沈降する樹脂粒子に分別する。
本発明の樹脂粒子の分別方法によれば、ポリ塩化ビニルなどのハロゲン系樹脂片とポリエチレンなどのノンハロゲン系樹脂片などの組成の異なる樹脂片などの樹脂粒子を浮選により分別する際に、樹脂粒子の含水量を制御してから行うことにより、これらを安定的に組成別に分別することができる。
本発明の樹脂粒子の分別装置によれば、ポリ塩化ビニルなどのハロゲン系樹脂片とポリエチレンなどのノンハロゲン系樹脂片などの組成の異なる樹脂片などの樹脂粒子を浮選により分別する際に、含水量制御部において樹脂粒子の含水量を制御でき、含水量の制御後に浮選により分別することで、これらを安定的に組成別に分別することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る樹脂粒子の分別方法及びそれを行うための分別装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る樹脂粒子の分別装置の模式構成図である。
本実施形態の樹脂粒子の分別装置は、第1の組成の第1樹脂粒子と第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する装置である。
これらの樹脂粒子は、例えば、電線から回収された樹脂片であり、具体的には、第1樹脂粒子がポリ塩化ビニルなどのハロゲン系樹脂粒子であり、第2樹脂粒子がポリエチレンなどのノンハロゲン系樹脂粒子である。粉砕処理して回収された樹脂片は、例えば1〜4mmの径程度の不定形の形状である。また、電線から回収された樹脂片に限らず、ペレット状の樹脂粒子やその他の形状の樹脂粒子に適用可能である。
上記の樹脂粒子の分別装置は、例えば、含水量制御部10、分別槽20、及び分別回収部(30,31)を有する。
含水量制御部10は、第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する。
例えば、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物を乾燥させる乾燥部10aと、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物の含水量を調整する含水量調整槽10bとを含む。
乾燥部10aは、常温より高い温度に保持する炉及び/または乾燥した雰囲気に保持する炉である。また、樹脂粒子を真空あるいは減圧雰囲気に保持して乾燥させる構成の乾燥部とすることも可能であり、乾燥処理にかかる時間を短縮可能である。
上記の含水量制御部10、特に含水量調整槽10bには、第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子の混合物の含水量をモニターするモニター部(不図示)が設けられていることが好ましい。
また、上記の含水量制御部10において、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物の含水量が200〜9500ppmとなるように制御することが好ましい。
例えば、ハロゲン系樹脂粒子(第1樹脂粒子)とノンハロゲン系樹脂粒子(第2樹脂粒子)の混合物について、水洗した後、60℃の乾燥部10aで2時間の乾燥処理することで、いずれの樹脂粒子も含水量が50ppm以下(樹脂の含水量検出装置の検出限界以下)とすることができる。
また、例えば、上記の乾燥処理した樹脂粒子の混合物を、所定の温度及び湿度に調整された含水量調整槽10bに所定期間保持することで、樹脂粒子の含水量を200〜9500ppmの範囲から選択された所定の含水量に調整することができる。
分別槽20は、例えば、界面活性剤を含む水からなる分別液21が収容され、底部近傍に気泡供給部22が設けられている。
上記の含水量制御部10において含水量が制御された樹脂粒子の混合物が搬送され、分別槽20に投入される。
分別液に含まれる界面活性剤としては、例えば、リグニンスルホン酸ナトリウムなどの陰イオン系界面活性剤が用いられる。分別槽20に投入された樹脂粒子の表面の濡れ性を組成ごとに互いに異ならせ、気泡が付着する程度に差を生じさせる。
樹脂粒子の表面の濡れ性を組成ごとに互いに異ならせ、気泡が付着する程度に差を生じさせる作用を有していれば、その他の界面活性剤も用いることができる。
例えば、第1樹脂粒子23aと第2樹脂粒子23bの混合物が投入されたときに、気泡供給部22から分別液21中に気泡24を送り込むことにより、分別液21の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と分別槽20の底部に沈降する樹脂粒子に分別する。
これは、上記のように、樹脂粒子の表面に気泡が付着する程度に差が生じたことにより、気泡が付着する樹脂粒子と気泡が付着しない樹脂粒子に分けられ、気泡が付着した樹脂粒子は液面近傍に浮上し、気泡が付着しない樹脂粒子は分別槽20の底部に沈降するためである。
分別回収部(30,31)は、例えば、分別液21の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と分別槽20の底部に沈降した樹脂粒子を別個に回収する。
上記の本実施形態の樹脂粒子の分別装置によれば、ポリ塩化ビニルなどのハロゲン系樹脂片とポリエチレンなどのノンハロゲン系樹脂片などの組成の異なる樹脂片などの樹脂粒子を浮選により分別する際に、含水量制御部において樹脂粒子の含水量を制御でき、含水量の制御後に浮選により分別することで、これらを安定的に組成別に分別することができる。
次に、本実施形態に係る樹脂粒子の分別方法について説明する。
本実施形態にかかる樹脂粒子の分別方法は、第1の組成の第1樹脂粒子と、第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する方法であり、これらの樹脂粒子は、例えば電線から回収された樹脂片であり、具体的には、第1樹脂粒子がポリ塩化ビニルなどのハロゲン系樹脂粒子であり、第2樹脂粒子がポリエチレンなどのノンハロゲン系樹脂粒子である。
図2は、本実施形態に係る樹脂粒子の分別方法の工程を示すフローチャートである。
まず、第1ステップST1として、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物の含水量を制御する。
ここでは、例えば、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物を乾燥させる工程ST1aと、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物の含水量を調整する工程ST1bとから、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物の含水量制御を行う。
第1ステップST1、特に第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物の含水量を調整する工程ST1bにおいて、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物の含水量をモニターし、所定の含水量となった時点で、第1ステップST1を終了することが好ましい。
含水量をモニターすることで、分別処理の安定性を高めることができる。
また、上記の第1ステップST1において、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物の含水量が200〜9500ppmとなるように制御することが好ましい。
樹脂粒子の表面の濡れ性を組成ごとに互いに異ならせ、気泡が付着する程度に差を生じさせる範囲とすることができる。
例えば、ハロゲン系樹脂粒子(第1樹脂粒子)とノンハロゲン系樹脂粒子(第2樹脂粒子)の混合物について、水洗した後、60℃の乾燥部10aで2時間の乾燥処理することで、いずれの樹脂粒子も含水量が50ppm以下(樹脂の含水量検出装置の検出限界以下)とする。
次に、例えば、上記の乾燥処理した樹脂粒子の混合物を、所定の温度及び湿度に調整された含水量調整槽10bに所定期間保持することで、樹脂粒子の含水量を200〜9500ppmの範囲から選択された所定の含水量に調整する。
次に、第2ステップST2として、例えば、界面活性剤を含む水からなる分別液が収容された分別槽に、上記の第1ステップST1で含水量が制御された第1樹脂粒子と第2樹脂粒子の混合物を投入し、分別槽の底部近傍から分別液中に気泡を送り込むことにより、分別液の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と分別槽の底部に沈降する樹脂粒子に分別する。
これは、上記のように、樹脂粒子の表面に気泡が付着する程度に差が生じたことにより、気泡が付着する樹脂粒子と気泡が付着しない樹脂粒子に分けられ、気泡が付着した樹脂粒子は液面近傍に浮上し、気泡が付着しない樹脂粒子は分別槽20の底部に沈降するためである。
次に、第3ステップST3として、液面近傍に浮遊する樹脂粒子と分別槽の底部に沈降した樹脂粒子を別個に回収する。
本実施形態の樹脂粒子の分別方法によれば、ポリ塩化ビニルなどのハロゲン系樹脂片とポリエチレンなどのノンハロゲン系樹脂片などの組成の異なる樹脂片などの樹脂粒子を浮選により分別する際に、樹脂粒子の含水量を制御してから行うことにより、これらを安定的に組成別に分別することができる。
(実施例)
上記の本実施形態に係る樹脂粒子の分別方法を用いて、ふるいにて選別したサイズ(径)が1〜4mmのポリ塩化ビニルのペレット粒子(第1樹脂粒子)とポリエチレンのペレット粒子(第2樹脂粒子)の分別処理を行った。
ポリ塩化ビニル樹脂は、比重が1.44であり、樹脂分が47%、可塑剤が20%の組成であり、ポリ塩化ビニル(41.21%)、Sb及びその化合物(Sb換算で5.73%)、ステアリン酸亜鉛(1%未満)を含有する。
ポリエチレン樹脂は、比重が1.48、ポリマーが40%の組成であり、鉱油を1〜10%含有する。
まず、上記の樹脂粒子の混合物を水で洗浄処理し、乾燥炉において60℃、2時間の乾燥処理を施した。この結果、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量は50ppm以下、ポリエチレン粒子(B)の含水量は50ppm以下となった。
上記の乾燥処理を行ったポリ塩化ビニル粒子(A)とポリエチレン粒子(B)について、温度及び湿度を調整した含水量調整槽に2週間保持し、樹脂粒子の含水量を調整した。
例えば、23℃で湿度50%以下の雰囲気に2週間保持すると、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量は300ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量は200ppmとなり、23℃で湿度50の雰囲気に2週間保持すると、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量は1600ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量は500ppmとなり、23℃で湿度80%以下の雰囲気に2週間保持すると、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量は2400ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量は700ppmとなり、75℃で湿度85%以下の雰囲気に2週間保持すると、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量は6000ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量は1400ppmとなった。この他、温湿度及び保持時間の調整により、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量を9500ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量を1550ppmとすることができ、また、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量を10000ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量を1600ppmとすることができた。
上記のようにして得られた、含水量が制御された樹脂粒子の混合物から、10gをサンプルとして計り取り、分別槽に投入した。
分別槽には、界面活性剤としてリグニンスルホン酸ナトリムを150ppmの濃度で含有する水からなる分別液が収容されており、分別槽底部には気泡供給部(いぶきエアストーン社製エアストーン#100)が配設されており、送気量は26.3mL/cm・minで空気を送り込んで分別液中に気泡を供給した。
上記のようにして、含水量がそれぞれ制御された樹脂粒子に対して、樹脂粒子を分別槽に投入し、一度全ての粒子を沈降させた後、気泡を供給する処理を行い、処理時間に対する樹脂粒子の液面近傍に浮遊する樹脂粒子(浮遊粒子)の量を調べた。
図3は、本実施例に係る樹脂粒子の浮遊量と処理時間依存性を示すグラフである。
図3(a)は、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量が50ppm以下、ポリエチレン粒子(B)の含水量が50ppm以下の場合であり、図3(b)は、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量が300ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量が200ppmの場合であり、図3(c)は、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量が1600ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量が500ppmの場合であり、図3(d)は、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量が2400ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量が700ppmの場合であり、図3(e)は、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量が6000ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量が1400ppmの場合であり、図3(f)は、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量が9500ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量が1550ppmの場合であり、図3(g)は、ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量が10000ppm、ポリエチレン粒子(B)の含水量が1600ppmの場合である。
ポリ塩化ビニル粒子(A)の含水量が200〜9500ppmのときに、ポリ塩化ビニル粒子の95%以上が浮上し、ポリエチレン粒子(B)の全量が沈降し、高い安定性を持って組成の異なる樹脂を分別することができた。
一方、含水量50ppm以下(測定限界)において、両樹脂粒子についてほぼ全量が浮上した。
また、ポリ塩化ビニル粒子の含水量10000ppmでは、両樹脂粒子について全量が分別槽底面に沈降した。
本実施形態の樹脂粒子の分別方法と、これを行うための樹脂粒子の分別装置によれば、以下の効果を享受できる。
(1)樹脂粒子の混合物の含水率を制御することにより、最適な効率にて樹脂粒子を選択的に浮上、あるいは沈降させ、選択的に回収することができる。
(2)含水量の異なる樹脂ごとに段階的に樹脂粒子を選別することが可能になる。
本発明は上記の実施の形態に限定されない。
例えば、ペレット状の樹脂粒子に限らず、電線から回収された樹脂片など、樹脂粒子一般に適用することが可能である。電線から回収された樹脂片の場合には、形状を影響を受けないように、粒子の形状を一定にする処理を行ってもよい。
樹脂粒子の混合物は、第1の組成の第1樹脂粒子と第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の他、第3の組成の樹脂粒子を含んでいてもよい。この場合、複数回の分別により、組成ごとの樹脂粒子に分別可能である。
また、上記においてはポリ塩化ビニルとポリエチレンの粒子樹脂を分別する実施例を示しているが、上記以外の組成の樹脂粒子においても、界面活性剤などの作用により濡れ性を互いに異ならせることが可能であれば、本発明を適用可能である。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明の樹脂粒子の分別方法は、電線被覆材料として用いられている樹脂のリサイクルにおいて樹脂を分別する方法に適用することができる。
本発明の樹脂粒子の分別装置は、電線被覆材料として用いられている樹脂のリサイクルにおいて樹脂を分別するための装置に適用することができる。
図1は本発明の実施の形態に係る樹脂粒子の分別装置の模式構成図である。 図2は本発明の実施の形態に係る樹脂粒子の分別方法の工程を示すフローチャートである。 図3は本発明の実施例に係る樹脂粒子の浮遊量と処理時間依存性を示すグラフである。
符号の説明
10…含水量制御部
10a…乾燥部
10b…含水量調整槽
20…分別槽
21…分別液
22…気泡供給部
23a…第1樹脂粒子
23b…第2樹脂粒子
24…気泡
30,31…分別回収部
ST1,ST1a,ST1b,ST2,ST3…ステップ

Claims (9)

  1. 第1の組成の第1樹脂粒子と前記第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する方法であって、
    前記混合物を乾燥させる工程および前記混合物の含水量を調整する工程を含む、前記混合物の含水量を制御する工程と、
    分別液が収容された分別槽に、前記合物を投入し、前記分別槽の底部近傍から分別液中に気泡を送り込むことにより、前記分別液の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と前記分別槽の底部に沈降する樹脂粒子に分別する工程と
    を有する樹脂粒子の分別方法。
  2. 前記別する工程後に、前記液面近傍に浮遊する樹脂粒子と前記分別槽の底部に沈降する樹脂粒子を別個に回収する工程をさらに有する
    請求項1記載の樹脂粒子の分別方法。
  3. 前記分別液として界面活性剤を含む水を用いる
    請求項1または2に記載の樹脂粒子の分別方法。
  4. 前記第1樹脂粒子がハロゲン系樹脂粒子であり、前記第2樹脂粒子がノンハロゲン系樹脂粒子である
    請求項1〜のいずれかに記載の樹脂粒子の分別方法。
  5. 第1の組成の第1樹脂粒子と前記第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する方法であって、
    前記混合物の含水量を制御する工程と、
    分別液が収容された分別槽に、前記混合物を投入し、前記分別槽の底部近傍から分別液中に気泡を送り込むことにより、前記分別液の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と前記分別槽の底部に沈降する樹脂粒子に分別する工程と、を有し、
    前記混合物の含水量を制御する工程において、前記混合物の含水量をモニターし、所定の含水量となった時点で前記混合物の含水量を制御する工程を終了する
    樹脂粒子の分別方法。
  6. 前記合物の含水量を制御する工程において、前記合物の含水量をモニターし、所定の含水量となった時点で前記合物の含水量を制御する工程を終了する
    請求項1〜のいずれかに記載の樹脂粒子の分別方法。
  7. 第1の組成の第1樹脂粒子と前記第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する方法であって、
    前記混合物の含水量を制御する工程と、
    分別液が収容された分別槽に、前記混合物を投入し、前記分別槽の底部近傍から分別液中に気泡を送り込むことにより、前記分別液の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と前記分別槽の底部に沈降する樹脂粒子に分別する工程と、を有し、
    前記混合物の含水量を制御する工程において、前記混合物の含水量が200〜9500ppmとなるように制御する
    樹脂粒子の分別方法。
  8. 前記合物の含水量を制御する工程において、前記合物の含水量が200〜9500ppmとなるように制御する
    請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂粒子の分別方法。
  9. 第1の組成の第1樹脂粒子と前記第1の組成と異なる第2の組成の第2樹脂粒子の混合物を組成ごとに分別する装置であって、
    前記混合物を乾燥させる乾燥部、および前記混合物の含水量を200〜9500ppmに調整する含水量調整槽、を有する含水量制御部と、
    前記混合物の含水量をモニターするモニター部と、
    分別液が収容され、底部近傍に気泡供給部が設けられた分別槽であって、前記合物が投入されたときに、前記気泡供給部から分別液中に気泡を送り込むことにより、前記分別液の液面近傍に浮遊する樹脂粒子と前記分別槽の底部に沈降する樹脂粒子に分別する分別槽と
    を有する樹脂粒子の分別装置。
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