JP4772418B2 - 超音波診断装置及びプログラム - Google Patents

超音波診断装置及びプログラム Download PDF

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Description

この発明は、2次元超音波プローブを備えてドプラスキャン又はMモードスキャンを実施する超音波診断装置に関し、特に関心領域(以下、サンプリングポジションと称する場合もある)を簡便に設定できる超音波診断装置に関する。
ドプラスキャン又はMモードスキャンを実行する超音波診断装置がある(例えば特許文献1)。ドプラスキャンは、超音波ドプラ法の原理に基づいて被検体内の血流の情報を得る技術である。超音波診断装置では、パルスドプラ法(Pulse Wave:PWドプラ法)又は連続波ドプラ法(Continuous Wave:CWドプラ法)などを実行して、血流情報の時間変化を観測する手法が一般的に実施されている。また、Mモードスキャンは、超音波の反射強度を輝度変調で表示する技術であり、超音波プローブから被検体内の各組織までの距離の経時的変化を表示する技術である。
従来においては、いわゆる1次元超音波プローブを用いてドプラスキャンを行なっていた。この1次元超音波プローブは、2次元的な平面をスキャン面としてそのスキャン面内を超音波で走査(スキャン)することが可能となっている。この場合、その2次元のスキャン面に対してBモードスキャンを実行することにより2次元画像であるBモード断層像が得られるため、そのBモード断層像を表示装置に表示させて、そのBモード断層像上でドプラスキャンを実行すべき関心領域(サンプリングポジション)を指定していた。
例えば、従来技術に係る超音波診断装置においては、1次元超音波プローブを備えてBモードスキャンを実行することにより、図11に示すように表示装置のモニタ画面7a上に2次元画像であるBモード断層像15を表示させ、さらに、そのBモード断層像15上に移動可能な観測点(マーカ)17を表示させ、操作者がその観測点(マーカ)17によって血流情報を収集する位置を指定していた。
図11に示す2次元画像であるBモード断層像15を観察して、血流を観測したい部分を決定する。このとき、超音波の送受信方向を示す線状のサンプルライン16をモニタ画面7a上に表示させる。このサンプルライン16は、トラックボールなどのポインティングデバイスを用いて走査方向(矢印Aの方向)に移動可能になっている。また、観測点(マーカ)17は、線状のサンプルライン16上で超音波の送受信方向(矢印Bの方向)に移動可能となっている。そして、その線状のサンプルライン16上で、観測点17を送受信方向(矢印Bの方向)に移動させて血流を観測したい部分を指定すると、ドプラスキャンが実行されて指定された部分の血流情報が得られる。血流情報の時間変化を表すドプラデータ18aは、通常、Bモード断層像15と同時にモニタ画面7a上に表示される。このドプラデータ18aは、横軸が時間、縦軸が速度(周波数)となっている。
また、Mモードスキャンを実行する場合、Bモード断層像15を観察して、超音波の反射源の時間的変化を観察したいラインを決定する。例えば、線状のサンプルライン16を表示させ、そのサンプルライン16を走査方向(矢印Aの方向)に移動させて、観察したラインを指定する。そして、サンプルライン16上における超音波の反射源の時間的位置変化をMモードデータとして収集する。Mモードデータ18bも、通常、Bモード断層像15と同時にモニタ画面7a上に表示される。このMモードデータ18bは、横軸が時間、縦軸が超音波プローブからの距離となっている。
一方、超音波振動子が2次元的に配列された2次元超音波プローブを用いることにより、被検体内を空間的にスキャン(以下、ボリュームスキャンと称する場合もある)して3次元的な生体情報を収集することが可能となってきている。
しかしながら、2次元超音波プローブを用いたボリュームスキャンは、リアルタイム性や解像度など、解決しなければならない問題がある。つまり、2次元の平面内でのスキャンが可能な1次元超音波プローブに対して、2次元超音波プローブは3次元の空間内でのスキャンが可能となり、1次元超音波プローブと比べてスキャン可能な範囲が広くなるため、フレームレートが遅くなったり、解像度が悪くなったりする問題があった。そのため、2次元超音波プローブを用いたボリュームスキャンは、臨床上、頻繁に用いられることはなかった。むしろ、2次元的に配列された超音波振動子の利点を生かして、互いに直交する2次元のスキャン面をスキャンすることが行なわれている(以下、バイプレーンスキャンと称する)。このスキャンを行なうことにより、互いに直交する2次元画像としてのBモード断層像が得られる。
ここで、2次元超音波プローブのスキャン可能な領域について図5を参照しつつ説明する。図5に示すように、2次元超音波プローブ2がスキャンできる領域20は、3次元的な空間である。2次元超音波プローブ2は、3次元的な領域20内においては、2次元的な面内をスキャンすることもできる。つまり、2次元超音波プローブ2は、図5に示す2次元のスキャン面21内をスキャンして、2次元画像を得ることができる。なお、スキャン面21は2次元超音波プローブ2の直下にあるスキャン面である。また、電子的にスキャン面をスキャン面21に直交する方向に傾けることもできる。ここではスキャン面21を中心とする。そして、スキャン面をスキャン面21に直交する方向にチルト角(+φ)だけ傾斜させると、スキャン面はスキャン面22になる。また、スキャン面をスキャン面22の逆の方向(−φの方向)に傾斜させることもできる。
また、バイプレーンスキャンを実行する場合は、2次元のスキャン面21に直交するスキャン面内をスキャンすることで、互いに直交する2次元画像が得られる。
このように、2次元超音波プローブを用いると、超音波プローブを手で傾けなくても、2次元のスキャン面を電子的に傾けることが可能となる。これに対して、1次元超音波プローブを用いる場合は、操作者が手で超音波プローブを傾けることによりスキャン面の角度を変えてスキャンを実行する必要がある。従って、2次元超音波プローブを用いると、プローブを動かさなくても電子的にスキャン面を傾けて2次元のスキャンを行なうことができる利点がある。
このような2次元超音波プローブを用いてドプラスキャンを行なうことができる超音波診断装置の開発がされている。2次元超音波プローブを用いてドプラスキャンを行なう利点について説明する。
1次元超音波プローブを用いてBモードスキャンとドプラスキャンを行う場合、BモードスキャンでBモード断層像を得て、そのBモード断層像を観察しながら血流の観測点を指定し、ドプラスキャンを行なうことで指定した部分の血流情報を得る。この場合において、そのBモード断層像上にない部分の血流を観測したい場合は、操作者が1次元超音波プローブを手で傾けたり、回転させたりして、スキャン面を傾けたり、回転させたりしてスキャンを行なう必要があった。このように操作者が手で超音波プローブを移動させると、観察位置がずれてしまうおそれがある。
これに対して、2次元超音波プローブを用いると、上述したように電子的にスキャン面を傾けることが可能であるため、操作者が手で超音波プローブを傾けなくても、スキャン面を電子的に傾けてスキャンを行なうことができる。従って、ドプラスキャンを行なう場合も、スキャン面を電子的に傾けてスキャンを行なうことができる。また、Mモードスキャンを行う場合も、スキャン面を電子的に傾けてスキャンを行なうことができる。
例えばドプラスキャンを行なう場合、図5に示すように、スキャン面21内にある部位21bに対してドプラスキャンを行なうことができ、さらに、スキャン面を電子的に傾斜させたスキャン面22内にある部位22bに対してもドプラスキャンを行なうことができる。また、Mモードスキャンを行なう場合も、スキャン面21内にあるライン21aに対してMモードスキャンを行なうことができ、さらに、スキャン面を電子的に傾斜させたスキャン面22内にあるライン22aに対してもMモードスキャンを行なうことができる。
特開平1−145043号公報
しかしながら、2次元超音波プローブによると、スキャン可能な範囲が3次元的な空間内となるため、血流を観測する部分の指定が困難になる。つまり、ドプラスキャンを行なう場合は、図5に示す3次元空間内で観察点を指定する必要があるが、表示装置のモニタ画面上では、3次元空間内における観察点の位置が分かりにくい問題がある。3次元空間内で観察する部分を指定するためには、奥行きも考慮に入れる必要があるが、モニタ画面上ではその奥行きの位置が分かりにくいため、所望の位置を適切に指定することが困難であった。
また、2次元超音波プローブを用いてMモードを実行する場合も、3次元的な空間内にサンプルラインを指定することが困難である。つまり、Mモードスキャンを行なう場合は、図5に示す3次元空間内でラインを指定する必要があるが、表示装置のモニタ画面上では、3次元空間内におけるサンプルラインの位置が分かりにくい問題がある。ドプラスキャンにおける観察点の設定と同様に、3次元空間の奥行き方向も考慮に入れる必要があるため、所望のラインを適切に指定することが困難であった。
以上のように、2次元超音波プローブを用いてドプラスキャン又はMモードスキャンを実行する場合、表示装置のモニタ画面上では、3次元空間内における観察点又はサンプルラインの位置が分かりにくいため、観察点又はサンプルラインを設定し難い問題があった。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、3次元空間においてドプラスキャンを行なう観察点の位置を視覚的に分かりやすく表示することが可能な超音波診断装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明は、超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブと、前記超音波プローブに前記スキャン面をBモード及びドプラモードでスキャンさせる送受信部と、前記送受信部の出力に基づいて2次元のBモード断層像データとドプラデータとを生成する画像生成部と、前記Bモード断層像データに基づくBモード断層像と前記Bモード断層像上にマーカとを表示部に表示させ、さらに前記マーカにより指定された位置のドプラデータを前記表示部に表示させる表示制御部と、を備えた超音波診断装置であって、前記表示制御部は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたBモード断層像とドプラデータとを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜の角度を示すための情報として、前記傾斜の角度に応じて前記マーカの表示色を変えて前記表示部に表示させることを特徴とする超音波診断装置である。
請求項に記載の発明は、超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブと、前記超音波プローブに前記スキャン面をBモード及びドプラモードでスキャンさせる送受信部と、前記送受信部の出力に基づいて2次元のBモード断層像データとドプラデータとを生成する画像生成部と、前記Bモード断層像データに基づくBモード断層像と前記Bモード断層像上にマーカとを表示部に表示させ、さらに前記マーカにより指定された位置のドプラデータを前記表示部に表示させる表示制御部と、を備えた超音波診断装置であって、前記表示制御部が前記Bモード断層像と前記マーカとを前記表示部に表示させている状態で、前記送受信部が前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにドプラモードでスキャンさせた場合、前記表示制御部は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたドプラデータを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜させる前のスキャン面を前記超音波プローブにBモードでスキャンさせた結果得られたBモード断層像を、半透明にして前記表示部に表示させることを特徴とする超音波診断装置である。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の超音波診断装置であって、前記表示制御部は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたドプラデータを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜させる前のスキャン面を前記超音波プローブにBモードでスキャンさせた結果得られたBモード断層像を、前記傾斜の角度に応じて透明の度合いを変えて前記表示部に表示させることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項又は請求項のいずれかに記載の超音波診断装置であって、前記傾斜させた後のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせてから所定時間経過した後、前記送受信部が前記超音波プローブに前記傾斜させた後のスキャン面をBモードでスキャンさせた場合、前記表示制御部は、前記表示部に表示されているBモード断層像を更新して、前記所定時間経過後のスキャンの結果得られたBモード断層像を前記表示部に表示させることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項又は請求項のいずれかに記載の超音波診断装置であって、前記送受信部が、心電波形に基づくトリガ信号を受けて前記トリガ信号に従って、前記超音波プローブに前記傾斜させた後のスキャン面をBモードでスキャンさせた場合、前記表示制御部は、前記表示部に表示されているBモード断層像を更新して、前記トリガ信号に従ったスキャンの結果得られたBモード断層像を前記表示部に表示させることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブを備えた超音波診断装置に、前記超音波プローブに前記スキャン面をBモード及びドプラモードでスキャンさせる送受信機能と、Bモードのスキャンの結果、得られた信号に基づいて2次元のBモード断層像データを生成し、ドプラモードのスキャンの結果、得られた信号に基づいてドプラデータを生成する画像生成機能と、前記Bモード断層像データに基づくBモード断層像と前記Bモード断層像上にマーカを表示部に表示させ、さらに前記マーカにより指定された位置のドプラデータを前記表示部に表示させる表示制御機能と、を実行させるプログラムであって、前記表示制御機能は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたBモード断層像とドプラデータとを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜の角度を示す情報として、前記傾斜の角度に応じて前記マーカの表示色を変えて前記表示部に表示させることを特徴とするプログラムである。
請求項に記載の発明は、超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブを備えた超音波診断装置に、前記超音波プローブに前記スキャン面をBモード及びドプラモードでスキャンさせる送受信機能と、Bモードのスキャンの結果、得られた信号に基づいて2次元のBモード断層像データを生成し、ドプラモードのスキャンの結果、得られた信号に基づいてドプラデータを生成する画像生成機能と、前記Bモード断層像データに基づくBモード断層像と前記Bモード断層像上にマーカを表示部に表示させ、さらに前記マーカにより指定された位置のドプラデータを前記表示部に表示させる表示制御機能と、を実行させるプログラムであって、前記表示制御機能が前記Bモード断層像と前記マーカとを前記表示部に表示させている状態で、前記送受信機能が前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにドプラモードでスキャンさせた場合、前記表示制御機能は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたドプラモードを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜させる前のスキャン面を前記超音波プローブにBモードでスキャンさせた結果得られたBモード断層像を、半透明にして前記表示部に表示させることを特徴とするものである。
この発明によると、スキャン面の傾斜角度に応じて、ドプラデータを収集する位置を指定するためのマーカの表示色を変えたり、Bモード断層像を半透明にして表示したりすることにより、3次元空間におけるドプラスキャンの観察点の位置を視覚的に分かりやすく表示することが可能となる。
[第1の実施の形態]
この発明の第1の実施形態に係る超音波診断装置について、図1から図5を参照しつつ説明する。まず、この発明の第1の実施形態に係る超音波診断装置の構成について、図1及び図2を参照しつつ説明する。図1は、この発明の第1の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置に設置されている操作部の外観を示す上面図である。
この実施形態に係る超音波診断装置は、Bモード断層像を表示するBモード、超音波ビーム方向の反射源の時間的位置変化を運動曲線として表示するMモード、血流情報を表示するドプラモード(パルスドプラ(PW)又は連続波ドプラ(CW))、血流情報を2次元的に表示するCFM(カラーフローマッピング)モードなどの既知のモードに応じて動作可能な装置である。
この実施形態に係る超音波診断装置においては、制御部3の機能及び操作部8の構成に特長がある。
操作部8は、超音波の送受信条件などに関する各種設定などを行うための入力装置である。特にこの実施形態においては、操作部8は、ドプラスキャンを行なう部位やMモードスキャンを行なうラインを指定するために用いられる。この操作部8で入力された情報又は命令は制御部3に出力され、制御部3はその命令に従って処理を行う。操作部8は、例えば、ジョイスティックやトラックボールなどのポインティングデバイス、スイッチ、各種ボタン、マウス、キーボード又はTCS(Touch Command Screen)などからなる。
ここで、図2を参照して操作部8の一例を説明する。操作部8は、例えば図2に示す操作卓10又はマウス13などを備えて構成されている。まず、操作卓10について説明する。図2(a)に示すように、操作卓10にはトラックボール12及びホイール11の他、各種スイッチ及びTCSなどが備えられている。ホイール11は、矢印C1及び矢印C2の方向に回転可能となっている。このホイール11は、3次元空間におけるドプラデータを収集する観察点及びMモードデータを収集するサンプルラインを指定する際に、2次元のスキャン面を傾斜させるために用いられる。ホイール11を矢印C1又C2の方向に回転させることにより、その回転角度に相当する角度だけスキャン面を傾斜させることができる。
例えば、ホイール11を回転させることにより、図5に示すスキャン面21をそのスキャン面21に直交する方向に、ホイール11の回転角度に相当する角度だけ傾斜させることができる。図5において、スキャン面21は2次元超音波プローブ2の直下にあるスキャン面であり、スキャン面21を中心とする。例えば、ホイール11を矢印C1の方向に回転させることにより、スキャン面21をスキャン面21に直交する方向であって、+φ方向に傾斜させることができる。スキャン面21をチルト角(+φ)だけ傾斜させると、スキャン面22とすることができる。また、ホイール11を矢印C2の方向に回転させることにより、スキャン面21をスキャン面22の逆の方向(−φ方向)に傾斜させることができる。
ホイール11が回転させられると、ホイール11の回転角度が制御部3に出力され、チルト角算出部31が、その回転角度に基づいてスキャン面を傾斜させる角度(チルト角φ)を算出する。
また、トラックボール12も回転可能となっており、操作者がこのトラックボール12を回転させることにより、スキャン面を傾斜させることができる。
さらに、図2(b)に示すように、マウス13によってもスキャン面を傾斜させることができる。一般的なマウスには、矢印D1及びD2の方向に回転可能なホイール14が設置されている。このホイール14を矢印D1又はD2の方向に回転させることでスキャン面を傾斜させることができる。例えば、ホイール14を矢印D1の方向に回転させることで、スキャン面21を+φ方向に傾斜させることができ、ホイール14を矢印D2の方向に回転させると、スキャン面21を−φ方向に傾斜させることができる。
制御部3は、超音波診断装置1の各部に接続され、超音波診断装置1の各部を制御する。制御部3は、チルト角算出部31、色決定部32、及び表示制御部33を備えて構成されている。また、制御部3には記憶装置34が接続されている。記憶装置34には、プログラム記憶部34a、チルト角情報記憶部34b、色情報記憶部34c、及びマーカ/ライン記憶部34dが備えられている。
チルト角算出部31は、操作部8から出力されたホイール11の回転量と回転方向とを示す情報を受け、その回転方向に基づいて2次元のスキャン面を傾斜させる方向を決定し、さらに、その回転量に基づいてスキャン面の傾斜角度φ(チルト角φ)の大きさを求める。ここでは、チルト角算出部31は、ホイール11の回転角度と回転方向とに基づいてスキャン面のチルト角φと傾斜させる方向とを決定する。
チルト角情報記憶部34bに、スキャン面のチルト角φの大きさをホイール11の回転角度と対応付けて予め記憶させておく。また、チルト角情報記憶部34bに、スキャン面を傾斜させる方向をホイール11の回転方向と対応付けて予め記憶させておく。例えば、ホイール11が矢印C1の方向に回転させられた場合、スキャン面を傾斜させる方向を図5における+φ方向とし、また、ホイール11が矢印C2の方向に回転させられた場合、スキャン面を傾斜させる方向を図5における−φ方向とし、ホイール11の回転方向とスキャン面を傾斜させる方向とを対応付けて、予めチルト角情報記憶部34bに記憶させておく。さらに、スキャン面のチルト角φの大きさをホイール11の回転角度と対応付けて、予めチルト角情報記憶部34bに記憶させておく。
これにより、図2に示すホイール11が矢印C1の方向に所定角度回転させられた場合、チルト角算出部31は、チルト角情報記憶部34bに記憶されている、ホイール11の回転方向とスキャン面を傾斜させる方向との対応付けを参照して、矢印C1の方向に基づいてスキャン面を傾斜させる方向を+φ方向と決定する。さらにチルト角算出部31は、操作部8からホイール11の回転角度を受けると、チルト角情報記憶部34bに記憶されている、スキャン面のチルト角φの大きさとホイール11の回転角度との対応付けを参照して、ホイール11の回転角度に基づいてチルト角φの大きさを求める。
そして、チルト角算出部31は算出したチルト角φの大きさと傾斜させる方向(+φ方向)とを示す情報を送受信部4に出力する
また、ホイール11が矢印C2の方向に所定角度回転させられた場合、チルト角算出部31は、矢印C2の方向に基づいてスキャン面を傾斜させる方向を−φ方向と決定する。さらにチルト角算出部31は、ホイール11の回転角度に基づいてチルト角φの大きさを求める。そして、チルト角算出部31は、算出したチルト角φの大きさと傾斜させる方向(−φ方向)とを示す情報を送受信部4に出力する。
色決定部32は、操作部8から出力されたホイール11の回転量と回転方向とを受け、回転量と回転方向とに基づいて、ドプラスキャンを行なう位置を指定するために表示部7に表示される観察点(マーカ)の表示色を決定する。ここでは、色決定部32は、ホイール11の回転角度と回転方向とに基づいて観察点(マーカ)の表示色を決定する。
色情報記憶部34cに、ドプラスキャンを行なう位置を指定するために表示部7に表示される観察点(マーカ)の表示色を、ホイール11の回転角度及び回転方向と対応付けて予め記憶させておく。例えば、観察点(マーカ)の表示色を、R(赤)、G(緑)及びB(青)からなる色の三原色で表す。この場合、各原色の強度(明るさ)を変えて組み合わせた色を観察点(マーカ)の表示色とし、各原色を変えて組み合わせた色を、ホイール11の回転角度及び回転方向と対応付けて色情報記憶部34cに予め記憶させておく。
例えば、ホイール11が矢印C1の方向に回転させられた場合、R(赤)の強度が強い色を観察点(マーカ)の表示色とし、また、ホイール11が矢印C2の方向に回転させられた場合、B(青)の強度が強い色を観察点(マーカ)の表示色とし、さらに、回転角度に応じてR(赤)、G(緑)及びB(青)の強度(明るさ)を変え、ホイール11の回転方向及び回転方向と表示色とを対応付けて、予め色情報記憶部34cに記憶させておく。
これにより、図2に示すホイール11が矢印C1又はC2の方向に所定角度回転させられた場合、色決定部32は、色情報記憶部34cに記憶されている、ホイール11の回転方向及び回転角度と観察点(マーカ)の表示色との対応付けを参照して、観察点(マーカ)の表示色を決定する。
そして、色決定部32は、決定した観察点(マーカ)の表示色を示す情報を表示制御部33に出力する。
なお、色決定部32は、チルト角算出部31が算出したスキャン面のチルト角φの大きさに基づいて観察点(マーカ)の表示色を決定しても良い。この場合、色情報記憶部34cに、観察点(マーカ)の表示色を、スキャン面のチルト角φの大きさと対応付けて予め記憶させておく。そして、チルト角算出部31からチルト角φの大きさが色決定部32に出力されると、色決定部32は、色情報記憶部34cに記憶されている、チルト角φの大きさと表示色との対応付けを参照して、出力されたチルト角φの大きさに基づいて観察点(マーカ)の表示色を決定する。そして、色決定部32は、決定した表示色を示す情報を表示制御部33に出力する。
表示制御部33は、DSC6から出力されるBモード断層像データ、ドプラデータ又はMモードデータを受けて、それらデータに基づく画像を表示部7に表示させる。また、表示制御部33は、ドプラスキャンを行なう位置を指定するための観察点(マーカ)と、サンプルラインとをBモード断層像に重畳させて表示部7に表示させる。マーカ/ライン記憶部34dには、ドプラスキャンを行なう位置を指定するために表示部7に表示させる観察点(マーカ)のデータと、超音波の送受信方向に沿ったサンプルラインのデータが記憶されている。表示制御部33は、マーカ/ライン記憶部34dから観察点(マーカ)のデータとサンプルラインのデータとを読み出し、Bモード断層像に重畳させて表示部7に観察点(マーカ)とサンプルラインとを表示させる。
また、表示制御部33は、色決定部32から観察点(マーカ)の表示色の情報を受けると、マーカ/ライン記憶部34dから読み出した観察点(マーカ)にその色を付し、色を付した観察点(マーカ)を表示部7に表示させる。観察点(マーカ)の表示色は、ホイール11の回転角度、つまり、スキャン面のチルト角に応じて変化するため、操作者は観察点(マーカ)の色を見ることにより、スキャン面が傾斜していることを認識することが可能となり、さらに、感覚的にスキャン面の傾斜角度を把握することができる。
なお、操作部8のトラックボール12やマウス13などを用いて、観察点(マーカ)及びサンプルラインを、表示部7のモニタ画面上で移動させることができる。つまり、この実施形態においては、トラックボール12やマウス13などにより、2次元平面内における観察点(マーカ)及びサンプルラインの位置を指定し、ホイール11により、奥行き方向を指定することになる。
また、プログラム記憶部34aには、超音波診断装置1の制御プログラムが記憶されている。制御部3は例えばCPUで構成され、プログラム記憶部34aに記憶されている制御プログラムを実行することにより、超音波診断装置1の各部を制御して超音波の送受信、画像生成、及び画像表示を行う。この実施形態においては、制御部3はこの制御プログラムを実行することで、主に、チルト角算出部31の機能、色決定部32の機能、及び表示制御部33の機能を実行することになる。
2次元超音波プローブ2は、既知の2次元超音波プローブからなる。2次元超音波プローブ2は、超音波振動子がマトリックス(格子)状に配置され、走査(スキャン)することによって3次元的に超音波を送信し、プローブ表面から放射状に広がる形状の3次元データをエコー信号として受信することができる。また、2次元超音波プローブ2は、2次元のスキャン面内をスキャンして2次元データをエコー信号として受信することができ、そのスキャン面を傾斜してスキャンすることもできる。
送受信部4は、既知の送受信部からなり、2次元超音波プローブ2に電気信号を供給して超音波を発生させる送信部(図示しない)と、2次元超音波プローブ2からの信号を受信する受信部(図示しない)とを備えて構成されている。
ドプラスキャンを実行する場合、送受信部4は、制御部3から出力された、3次元空間における関心領域(サンプリングポジション)の座標情報を受けて、その座標に対応する位置にある部位に対して超音波の送受信を行うように、2次元超音波プローブ2の制御を行なう。2次元超音波プローブ2は、送受信部4の制御に従って上記の位置にある部位に対して超音波を送信し、反射波を受信して送受信部4に送る。パルスドプラ法を実行する場合は、パルス波を送信する。
この実施形態の場合、操作部8のホイール11が回転させられると、チルト角算出部31によりその回転角度に応じたスキャン面のチルト角φの大きさが求められる。このチルト角φの大きさを示す情報はチルト角算出部31から送受信部4に出力され、送受信部4はチルト角φだけスキャン面を傾斜させて2次元超音波プローブ2にスキャンを実行させる。
送受信部4の送信部は、図示しないクロック発生回路、送信遅延回路、及びパルサ回路を備えている。クロック発生回路は、超音波信号の送信タイミングや送信周波数を決めるクロック信号を発生する回路である。送信遅延回路は、超音波の送信時に遅延を掛けて送信フォーカスを実施する回路である。パルサ回路は、各超音波振動子に対応した個別経路(チャンネル)の数分のパルサを内蔵し、遅延が掛けられた送信タイミングで駆動パルスを発生し、2次元超音波プローブ2の各超音波振動子に供給するようになっている。
また、送受信部4の受信部は、図示しないプリアンプ回路、A/D変換回路、及び受信遅延・加算回路を備えている。プリアンプ回路は、2次元超音波プローブ2の各超音波振動子から出力されるエコー信号を受信チャンネルごとに増幅する。A/D変換回路は、増幅されたエコー信号をA/D変換する。受信遅延・加算回路は、A/D変換後のエコー信号に対して受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与え、加算する。その加算により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。なお、この送受信部4によって加算処理された信号を「RFデータ(または、生データ)」と称する。送受信部4から出力されたRFデータは、信号処理部5に出力される。
信号処理部5は、Bモード処理部51、ドプラ処理部52及びCEM処理部53を備えて構成されている。送受信部4から出力されたRFデータは、いずれかの処理部にて所定の処理が施される。
Bモード処理部51は、エコーの振幅情報の映像化を行い、エコー信号からBモード超音波ラスタデータを生成する。具体的には、Bモード処理部51は、送受信部4から送られる信号に対してバンドパスフィルタ処理を行い、その後、出力信号の包絡線を検波し、検波されたデータに対して対数変換による圧縮処理を施す。
ドプラ処理部52は、パルスドプラ法(PWドプラ法)又は連続波ドプラ法(CWドプラ法)により血流情報を生成する。例えば、パルスドプラ法によると、パルス波を用いているため、ある特定の深度のドプラ偏移周波数成分を検出することができる。このように距離分解能を有するため、特定部位の組織や血流の速度計測が可能となっている。ドプラ処理部52は、送受信部4から送られる信号に対して、所定の大きさを有する血流観測点内における受信信号を位相検波することによりドプラ偏移周波数成分を取り出し、さらにFFT処理を施して、所定の大きさを有する血流観測点内の血流速度を表すドプラ周波数分布を生成する。
また、連続波ドプラ法はパルスドプラ法と異なり、血流観測点で得られる主要なドプラ偏移周波数成分に加えて、超音波の送受信方向全てのドプラ偏移周波数成分が重畳されるが、高速血流計測に優れている。ドプラ処理部52は、送受信部4から送られる信号に対して、血流観測のサンプルライン上における受信信号を位相検波することによりドプラ偏移周波数成分を取り出し、さらにFFT処理を施して、サンプルライン上の血流速度を表すドプラ周波数成分を生成する。
CFM処理部53は、動いている血流情報の映像化を行い、カラー超音波ラスタデータを生成する。血流情報には、速度、分散、パワーなどの情報があり、血流情報は2値化情報として得られる。具体的には、CFM処理回路は、位相検波回路、MTIフィルタ、自己相関器、及び流速・分散演算器から構成されている。このCFM処理回路は、組織信号と血流信号とを分離するためのハイパスフィルタ処理(MTIフィルタ処理)が行われ、自己相関処理により血流の移動速度、分散、パワー等の血流情報を多点について求める。その他、組織信号を低減及び削減するための非線形処理が行われる場合もある。
DSC6(デジタルスキャンコンバータ)は、信号処理部5から出力された走査線信号列で表される信号処理後のデータを空間情報に基づいた座標系のデータに変換する(スキャンコンバージョン処理)。つまり、超音波走査に同期した信号列をテレビ走査方式の表示部7で表示できるようにするために、標準のテレビ走査に同期して読み出すことにより走査方式を変換している。
Bモード処理部51から出力された信号処理後のデータに対してスキャンコンバージョン処理が施されると、被検体の組織形状を表すBモード断層像データが得られる。また、ドプラ処理回路から出力された信号処理後のデータに対してスキャンコンバージョン処理が施されると、血流の速度情報等がドプラデータとして得られる。
表示部7はCRTや液晶ディスプレイなどのモニタからなり、そのモニタ画面上にドプラデータに基づくスペクトラム、Mモードデータに基づくスペクトラム、及びBモード断層像などが表示される。
なお、信号処理部5及びDSC6がこの発明の「画像生成部」に相当する。
(作用)
次に、第1の実施形態に係る超音波診断装置1の作用について図3から図5を参照しつつ説明する。図3は、この発明の第1の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に説明するためのフローチャートである。図4は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置に設置されている表示部のモニタ画面を示す図である。図5は、2次元超音波プローブによるスキャンの範囲とチルト角を説明するための模式図である。
第1の実施形態においては、Bモードスキャンを継続して実行し、いわゆるリアルタイムスキャンを行なってBモード断層像を表示部7に表示させる。つまり、第1の実施形態では、ドプラスキャンとBモードスキャンについて、いわゆるリアルタイムスキャンを行ない、ドプラデータとBモード断層像とを動画として表示させる。
まず、超音波診断装置1によりBモードスキャンを実行して、被検体内のBモード断層像データを収集し(ステップS01)、Bモード断層像を表示部7のモニタ画面上に表示する(ステップS02)。具体的には、送受信部4は2次元超音波プローブ2に電気信号を供給して超音波を発生させ、被検体内に超音波を送信させる。例えば、図5に示すように、送受信部4は2次元のスキャン面21内を2次元超音波プローブ2に走査(スキャン)させる。このスキャン面21は、2次元超音波プローブ2の直下にあるスキャン面であり、このスキャン面21を中心とする。
このスキャンにより収集されたエコー信号は送受信部4に出力され、送受信部4にてA/D変換処理、遅延・加算処理などが施されてRFデータが生成される。そして、Bモード処理部51は、そのRFデータに対してバンドパスフィルタ処理を行い、その後、出力信号の包絡線を検波し、検波されたデータに対して対数変換による圧縮処理を施す。DSC6は、Bモード処理部51による信号処理後のデータに対してスキャンコンバージョン処理を施すことにより、空間情報に基づいたBモード断層像データを作成する。そして、表示制御部33は、そのBモード断層像データに基づくBモード断層像を表示部7のモニタ画面上に表示させる。
表示制御部33は、例えば図4に示す表示部7のモニタ画面7a上に、収集されたBモード断層像15を表示させる。このBモード断層像15は、図5に示すスキャン面21をスキャンすることにより得られた2次元画像である。また、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面21を継続してスキャンさせる。つまり、いわゆるリアルタイムスキャンを行なう。これにより、Bモード断層像15は新しい画像に更新され続け、操作者は動画として認識することができる。既知の超音波診断装置によって2次元のスキャン面をBモードでスキャンすると、得られるBモード断層像は動画として認識されるほど、フレームレートが速い。この実施形態に係る超音波診断装置1においても従来技術に係る超音波診断装置と同様に、Bモード断層像を動画として表示することができる。
このように表示部7にBモード断層像15を動画として表示させている状態で、表示制御部33は記憶装置34内のマーカ/ライン記憶部34dから観察点(マーカ)を表すマーカデータを読み出し、さらに、マーカ/ライン記憶部34dからサンプルラインデータを読み出して表示部7に出力し、Bモード断層像15に重畳させてサンプルライン16と観察点(マーカ)17を表示させる(ステップS03)。表示制御部33は、図4に示すように、サンプルライン16と観察点(マーカ)17をモニタ画面7a上の初期設定の位置に表示させる。
観察点(マーカ)17は、図5に示すスキャン面21内にある部位21bに対応し、サンプルライン16はスキャン面21内にあるライン21aに対応している。
サンプルライン16は超音波の送受信方向を示しており、モニタ画面7a上で走査方向(矢印Aの方向)に移動可能となっている。また、観察点(マーカ)17は、線状のサンプルライン16上で超音波の送受信方向(矢印Bの方向)に移動可能となっている。これらの移動は操作部8によって指示される。例えば、操作部8のトラックボールを回転させて観察点(マーカ)17又はサンプルライン16の移動が指示されると、表示制御部33はその指示に従い、移動先の座標に観察点(マーカ)17又はサンプルライン16を表示させる。
ドプラスキャンを行なう位置を表す観察点(マーカ)17が表示されると、その観察点(マーカ)17の位置に対応する部位21bのドプラデータが得られる。その観察点(マーカ)17により血流情報を収集する位置が指定されると、その指定位置に対応する部位21bの血流情報を収集するため、制御部3からその観察点(マーカ)17の座標を示す情報が送受信部4に出力される。送受信部4は、その観察点(マーカ)17の座標に対応する位置にある部位21bに対して超音波の送受信を行うように、2次元超音波プローブ2の制御を行なう。2次元超音波プローブ2は、送受信部4の制御に従って上記の位置にある部位21bに対して超音波を送信し、反射波を受信して送受信部4に送る。具体的には、パルスドプラ法(PW法)又は連続波ドプラ法(CW法)により被検体内に超音波を送信させる。パルスドプラ法(PW法)を実施する場合は、パルス波を送信する。
このスキャンにより収集されたエコー信号は送受信部4に出力され、送受信部4にてA/D変換処理、遅延・加算処理などが施されてRFデータを生成される。そして、ドプラ処理部52は、そのRFデータからドプラ偏移周波数成分を取り出し、更にFFT処理を施すことにより、血流情報を表すデータを生成する。DSC6は、ドプラ処理部52による信号処理後のデータに対してスキャンコンバージョン処理を施すことにより、空間情報に基づいたドプラデータを作成する。そして、表示制御部33は、そのドプラデータに基づくドプラスペクトラムを表示部7のモニタ画面上に表示させる。
図4に示すように、ドプラデータ18はBモード断層像15と同時に表示部7のモニタ画面7a上に表示される。このドプラデータ18は、横軸が時間軸、縦軸が周波数f(速度v)となっている。
そして、表示部7のモニタ画面7aの奥行き方向、つまり、モニタ画面7aに垂直な方向に観察点を移動させたい場合は、操作者は操作部8のホイール11を回転させる(ステップS04)。
操作者がホイール11を回転させると、ホイール11の回転角度と回転方向とを示す情報が操作部8から制御部3に出力される。チルト角算出部31は、ホイール11の回転方向を示す情報を受けると、チルト角情報記憶部34bに記憶されているスキャン面を傾斜させる方向とホイール11の回転方向との対応付けを参照して、ホイール11の回転方向に基づいてスキャン面を傾斜させる方向を決定する(ステップS05)。例えば、図2に示すホイール11が矢印C1の方向に回転させられた場合、チルト角算出部31は、矢印C1の方向に基づいてスキャン面を傾斜させる方向を+φ方向と決定する。また、ホイール11が矢印C2の方向に回転させられた場合、チルト角算出部31は、スキャン面を傾斜させる方向を−φ方向と決定する。
さらに、チルト角算出部31は、操作部8からホイール11の回転角度を示す情報を受けると、チルト角情報記憶部34bに記憶されているスキャン面のチルト角φの大きさとホイール11の回転角度との対応付けを参照して、ホイール11の回転角度に基づいてチルト角φの大きさを求める(ステップS05)。
そして、チルト角算出部31は算出したチルト角φの大きさと傾斜させる方向(+φ方向又は−φ方向)とを示す情報を送受信部4に出力する(ステップS06)。
一方、色決定部32は、操作部8からホイール11の回転角度と回転方向とを示す情報を受けると、色情報記憶部34cに記憶されている、ホイール11の回転方向及び回転角度と観察点(マーカ)17の表示色との対応付けを参照して、ホイール11の回転方向及び回転角度に基づいて観察点(マーカ)17の表示色を決定する(ステップS07)。
そして、色決定部32は決定した観察点(マーカ)17の表示色を示す情報を表示制御部33に出力する(ステップS08)。
なお、色決定部32は、チルト角算出部31が算出したスキャン面のチルト角φの大きさに基づいて観察点(マーカ)の表示色を決定しても良い。この場合、色決定部32は、色情報記憶部34cに記憶されている、観察点(マーカ)17の表示色と、チルト角φの大きさとの対応付けを参照して、出力されたチルト角φの大きさに基づいて観察点(マーカ)17の表示色を決定する。そして、色決定部32は、決定した表示色を示す情報を表示制御部33に出力する。
送受信部4はチルト角算出部31からチルト角φの大きさとスキャン面を傾斜させる方向とを示す情報を受けると、スキャン面をそのチルト角φだけ、決定された方向に傾斜させて2次元超音波プローブ2に走査(スキャン)させる(ステップS09)。このとき、送受信部4は、2次元超音波プローブ2にBモードスキャンとドプラスキャンを実行させる。これにより、Bモード断層像データとドプラデータが生成される。
例えば、ホイール11が矢印C1の方向に回転させられた場合は、チルト角算出部31により+φ方向にスキャン面を傾斜させると決定されているため、図5に示すように、送受信部4は、スキャン面をスキャン面21に直交する方向であって、+φ方向にチルト角φだけ傾斜させたスキャン面22として、2次元超音波プローブ2にそのスキャン面22内をスキャンさせる。このとき、送受信部4は、2次元超音波プローブ2に、観察点(マーカ)17に対応する部位22bに対してドプラモードでスキャンさせる。これにより、部位22bにおけるドプラデータが収集される。そして、スキャン面22をスキャンすることで得られたBモード断層像データと、部位22bにおけるドプラデータとが表示制御部33に出力され、表示制御部33は、Bモード断層像とドプラデータとを表示部7に表示させる(ステップS10)。
また、表示制御部33は、色決定部32から表示色を示す情報を受けると、観察点(マーカ)17にその色を付して表示部7に表示させる(ステップS10)。
以上のように、操作者は、色が付いた観察点(マーカ)17を見ることにより、スキャン面が傾斜していることを認識することができる。また、チルト角φの大きさによって色を変えることにより、観察点(マーカ)17の色を見ることで、おおよそのチルト角φを認識することができる。
また、操作卓10に設置されているホイール11や、マウス13に設置されているホイール14を用いてスキャン面を傾斜させることで、スキャン面の設定が容易になる。つまり、片手でもスキャン面を傾斜させてドプラスキャンを行なう観察点(マーカ)17の設定ができるため、超音波診断装置の操作性を向上させることができる。
また、図4に示すように、表示部7にワイヤーフレーム19を表示しても良い。このワイヤーフレーム19は、3次元空間における、ドプラスキャンを行なう位置を表すサンプリングポジションを表すものである。例えば、記憶装置34にワイヤーフレームのデータを記憶させておき、表示制御部33は記憶装置34からワイヤーフレームのデータを読み出して表示部7にワイヤーフレーム19を表示させる。このとき、ドプラスキャンを行なう位置を表すサンプリングポジションをワイヤーフレーム19内に表示させる。これにより、操作者はドプラスキャンを行なう位置を把握することができる。
また、ドプラモードの他、Mモードについてもドプラモードを実行する場合と同じ作用及び効果を奏することが可能である。例えば、サンプルライン16上のMモードデータを収集する場合において、スキャン面を傾斜させた場合は、表示制御部33はサンプルライン16にチルト角φに応じた色を付して表示部7に表示させる。これにより、モニタ画面7aの奥行き方向にスキャン面を傾斜させた場合であっても、操作者はサンプルライン17の色を見ることで、スキャン面の傾斜を認識し、さらに、どの程度傾斜しているかを把握することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、この発明の第2の実施形態に係る超音波診断装置について、図6及び図7を参照しつつ説明する。図6は、この発明の第2の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。図7は、この発明の第2の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に示すフローチャートである。
図6に示すように、この第2の実施形態に係る超音波診断装置は、第1の実施形態に係る超音波診断装置1が備えていた色決定部32と色情報記憶部34bにかえて、制御部3に透明度決定部35を備え、記憶装置34に透明度情報記憶部34eを備えている。さらに、タイマー36が制御部3に接続されている。
透明度決定部35は、操作部8から出力されたホイール11の回転量を受け、その回転量に基づいて、表示部7に表示されるBモード断層像の不透明度(又は透明度)を表すパラメータを決定する。ここでは、透明度決定部35は、ホイール11の回転角度に基づいてBモード断層像の不透明度(又は透明度)を決定する。
透明度情報記憶部34eに、不透明度(又は透明度)を表すパラメータを、ホイール11の回転角度と対応付けて予め記憶させておく。例えば、ホイール11の回転角度が大きくなるほど、不透明度を表すパラメータを小さくする。つまり、ホイール11の回転角度が大きくなるほど、透明度を表すパラメータを大きくする。これにより、ホイール11の回転角度が大きくなるほど、Bモード断層像を透明にして表示することになる。また、ホイール11が回転させられていない場合は、不透明度を「1」とすることで、Bモード断層像は完全に不透明として表示されることになる。
透明度決定部35は、操作部8からホイール11の回転角度を受けると、透明度情報記憶部34eに記憶されている、不透明度(又は透明度)を表すパラメータとホイール11の回転角度との対応付けを参照して、ホイール11の回転角度に基づいて不透明度(又は透明度)のパラメータを求める。そして、透明度決定部35は決定した不透明度(又は透明度)のパラメータを表示制御部33に出力する。
なお、透明度決定部35は、チルト角算出部31が算出したスキャン面のチルト角φの大きさに基づいて不透明度(又は透明度)のパラメータを決定しても良い。この場合、透明度情報記憶部34eに、不透明度(又は透明度)のパラメータを、チルト角φの大きさと対応付けて予め記憶させておく。そして、チルト角算出部31からチルト角φの大きさが透明度決定部35に出力されると、透明度決定部35は、透明度情報記憶部34eに記憶されている、チルト角φの大きさと不透明度(又は透明度)のパラメータとの対応付けを参照して、出力されたチルト角φの大きさに基づいて不透明度(又は透明度)のパラメータを決定する。そして、透明度決定部35は、決定した不透明度(又は透明度)のパラメータを表示制御部33に出力する。
表示制御部33は、透明度決定部35から不透明度(又は透明度)を表すパラメータを受けると、その不透明度(又は透明度)のパラメータをBモード断層像データの不透明度(又は透明度)のパラメータとし、そのパラメータに従ってBモード断層像を半透明にして表示部7に表示させる。
また、タイマー36は、スキャン面を傾斜させた時から経過した時間を計測し、その時間を制御部3に出力する。制御部3は、タイマー36から計測された時間を受けると、予め設定された所定の時間が経過したか否かの判断を行い、所定の時間が経過したと判断した場合、Bモードスキャンの実行命令を送受信部4に出力する。なお、上記所定の時間は、操作者が任意に決定することが可能である。
なお、プログラム記憶部34aには、超音波診断装置の制御プログラムが記憶されており、制御部3がこの制御プログラムを実行することで、超音波診断装置の各部を制御して超音波の送受信、画像生成、及び画像表示を行う。この実施形態においては、制御部3はこの制御プログラムを実行することで、主に、チルト角算出部31の機能、透明度決定部35の機能、及び表示制御部33の機能を実行することになる。
(作用)
次に、第2の実施形態に係る超音波診断装置の作用について説明する。
Bモード断層像を静止画として表示させて組織像を観察したいという要望があるため、この第2の実施形態においては、Bモードスキャンを継続して実施せずに、Bモード断層像を固定して表示部7に表示させる。つまり、この第2の実施形態では、Bモードスキャンについてはいわゆるリアルタイムスキャンを行なわず、ドプラスキャンについてのみリアルタイムスキャンを行なう。これにより、ドプラデータは動画として表示されるが、Bモード断層像は静止画として表示される。
まず、第1の実施形態と同様に、Bモードスキャンを実行して、被検体内のBモード断層像データを収集し(ステップS20)、Bモード断層像を表示部7のモニタ画面上に表示する(ステップS21)。例えば、図5に示すように、送受信部4は2次元のスキャン面21内を2次元超音波プローブ2に走査(スキャン)させる。
表示制御部33は、例えば図4に示す表示部7のモニタ画面7a上に、収集されたBモード断層像15を表示させる。このBモード断層像15は、図5に示すスキャン面21をスキャンすることにより得られた2次元画像である。
この第2の実施形態においては、第1の実施形態と異なり、Bモードスキャンについてはリアルタイムスキャンを行なわずに、表示部7に表示されているBモード断層像を固定して表示する。つまり、Bモード断層像15を静止画として表示する。この場合、送受信部4が2次元超音波プローブ2にスキャン面21をスキャンさせると、制御部3は、送受信部4に対してBモードスキャンの実行停止命令を出力する。送受信部4はその停止命令を受けると、Bモードスキャンを停止する。これにより、Bモード断層像15は更新されずに、静止画として表示される。
表示部7にBモード断層像15を静止画として表示させている状態で、表示制御部33は記憶装置34内のマーカ/ライン記憶部34dから観察点(マーカ)を表すマーカデータを読み出し、さらに、マーカ/ライン記憶部34dからサンプルラインデータを読み出して表示部7に出力し、Bモード断層像15に重畳させてサンプルライン16と観察点(マーカ)17を表示させる(ステップS22)。表示制御部33は、図4に示すように、サンプルライン16と観察点(マーカ)17を初期設定の位置に表示させる。
第1の実施形態で説明したように、観察点(マーカ)17は、図5に示すスキャン面21内にある部位21bに対応し、サンプルライン16はスキャン面21内にあるライン21aに対応している。
ドプラスキャンを行なう位置を表す観察点(マーカ)17が表示されると、第1の実施形態で説明したように、その観察点(マーカ)17の位置に対応する部位21bのドプラデータが得られる。そして、図4に示すように、ドプラデータ18はBモード断層像15と同時に表示部7のモニタ画面7a上に表示される。
また、Bモードスキャンを停止し、ドプラスキャンのみを継続して実行している。つまり、Bモードスキャンは実行されないが、観察点(マーカ)17に対応する部位21bに対してドプラスキャンのみが継続して実行される。これにより、ドプラデータ18は動画として表示され、Bモード断層像15は静止画として表示されることになる。
そして、表示部7のモニタ画面7aの奥行き方向、つまり、モニタ画面7aに垂直な方向に観察点を移動させたい場合に、操作者は操作部8のホイール11を回転させる(ステップS23)。
操作者がホイール11を回転させると、ホイール11の回転角度と回転方向とを示す情報が操作部8から制御部3に出力される。チルト角算出部31は、ホイール11の回転方向を示す情報を受けると、チルト角情報記憶部34bを参照して、第1の実施形態と同様に、ホイール11の回転方向に基づいてスキャン面を傾斜させる方向を決定する(ステップS24)。さらに、チルト角算出部31は、ホイール11の回転角度を示す情報を受けると、チルト角情報記憶部34bを参照して、第1の実施形態と同様に、ホイール11の回転角度に基づいてチルト角φの大きさを求める(ステップS24)。そして、チルト角算出部31は算出したチルト角φの大きさとスキャン面を傾斜させる方向(+φ方向又は−φ方向)とを示す情報を送受信部4に出力する(ステップS25)。
一方、透明度決定部35は、操作部8からホイール11の回転角度を示す情報を受けると、透明度情報記憶部34eに記憶されている不透明度(又は透明度)を表すパラメータとホイール11の回転角度との対応付けを参照して、ホイール11の回転角度に基づいて不透明度(又は透明度)を表すパラメータを決定する(ステップS26)。
そして、透明度決定部35は決定した不透明度(又は透明度)を表すパラメータを表示制御部33に出力する(ステップS27)。
なお、透明度決定部35は、チルト角算出部31が算出したスキャン面のチルト角φの大きさに基づいて不透明度(又は透明度)のパラメータを決定しても良い。この場合、透明度決定部35は、透明度情報記憶部34eに記憶されている、チルト角φの大きさと不透明度(又は透明度)のパラメータとの対応付けを参照して、出力されたチルト角φの大きさに基づいて不透明度(又は透明度)のパラメータを決定する。そして、透明度決定部35は、決定した不透明度(又は透明度)のパラメータを表示制御部33に出力する。
送受信部4はチルト角算出部31からチルト角φとスキャン面を傾斜させる方向とを示す情報を受けると、スキャン面をそのチルト角φだけ、決定された方向に傾斜させて2次元超音波プローブ2に走査(スキャン)させる(ステップS28)。このとき、ドプラスキャンのみが実行され、Bモードスキャンは実行されない。これにより、ドプラデータのみが新たに生成されることになる。
さらに制御部3は、タイマー36に対して時間計測の命令を出力する。これにより、タイマー36は、スキャン面を傾斜させてスキャンを行なった時からの時間を計測し、順次、計測した時間を制御部3に出力する。
例えば、ホイール11が矢印C1の方向に回転させられた場合は、チルト角算出部31により+φ方向にスキャン面を傾斜させると決定されているため、図5に示すように、送受信部4は、スキャン面をスキャン面21に直交する方向であって、+φ方向にチルト角φだけ傾斜させてスキャン面22として、2次元超音波プローブ2にそのスキャン面22内をスキャンさせる。このとき、送受信部4は、2次元超音波プローブ2に、観察点(マーカ)17に対応する部位22bに対してドプラモードでスキャンさせる。これにより、部位22bにおけるドプラデータが収集される。そして、スキャン面22内の部位22bにおけるドプラデータが表示制御部33に出力され、表示制御部33は、ドプラデータに基づく画像を表示部7に表示させる(ステップS29)。
また、表示制御部33は、透明度決定部35から不透明度(又は透明度)を表すパラメータを受けると、表示部7に静止画として表示されているBモード断層像データの不透明度(又は透明度)のパラメータとし、そのパラメータに従ってBモード断層像を半透明にして表示部7に表示させる(ステップS29)。
操作者は、半透明になったBモード断層像を見ることにより、スキャン面が傾斜していることを認識することができる。この実施形態においては、Bモード断層像を固定して表示しているため、ドプラデータが収集されたスキャン面と、Bモード断層像が収集されたスキャン面とが異なる。このようにスキャン面が異なるため、操作者に誤解を与えるおそれがあるが、Bモード断層像を半透明にして表示することで、ドプラデータが収集されたスキャン面とBモード断層像が収集されたスキャン面とが異なっていることを操作者に認識させることができる。これにより、スキャン面が異なることに起因する誤認を防止することが可能となる。
この実施形態は、Bモード断層像を静止画として表示させて組織像を観察したいという要望がある場合に有用である。Bモード断層像を半透明にして表示することで、ドプラモードが収集されたスキャン面と、Bモード断層像が収集されたスキャン面とが異なることを、操作者に認識させることができる。
また、チルト角φの大きさによって不透明度(又は透明度)を変えることにより、Bモード断層像の透明の度合いを見ることで、おおよそのチルト角φを認識することができる。例えば、チルト角φが0°の場合は、不透明度を「1」としてBモード断層像を表示させる。これにより、Bモード断層像は完全に不透明として表示されるため、操作者はスキャン面が傾斜していないと判断できる。また、チルト角φをある角度にした場合に、不透明度を「0.5」等とした場合、Bモード断層像は半透明に表示されるため、操作者はスキャン面が傾斜していると判断できる。このように、スキャン面の角度に応じてBモード断層像の不透明度(透明の度合い)を変えることにより、おおよそのチルト角φを認識することができる。
なお、この実施形態においては、チルト角φの大きさに応じて不透明度(又は透明度)のパラメータを変えたが、不透明度(又は透明度)のパラメータを一定としても良い。つまり、スキャン面を傾斜させた場合、チルト角φの大きさに限らず、Bモード断層像を半透明にして表示しても良い。
そして、タイマー36がスキャン面を傾斜させてスキャンを行なった時からの時間を計測し、制御部3はタイマー36から計測された時間を受けて、予め設定された所定の時間が経過したか否かを判断する(ステップS30)。予め設定された所定の時間が経過した場合(ステップS30、Yes)、制御部3はBモードスキャンの実行命令を送受信部4に出力する。送受信部4は、制御部3からBモードスキャンの実行命令を受けると、ドプラスキャンを実行するとともに、Bモードスキャンも実行することにより、ドプラデータとともにBモード断層像データも収集する(ステップS31)。スキャン面は、スキャン面21からチルト角φだけ傾斜したスキャン面22となっているため、送受信部4は2次元超音波プローブ2にそのスキャン面22内をBモードでスキャンさせ、そのスキャン面22におけるBモード断層像データを収集する。
表示制御部33は、新たに収集されたBモード断層像データを表示部7に出力し、表示部7のモニタ画面7a上に新たに収集されたBモード断層像を表示させる(ステップS32)。これにより、Bモード断層像が更新されることになる。この更新されたBモード断層像は、静止画として固定して表示される。なお、ドプラスキャンは継続して実行されているため、ドプラデータは動画として表示部7に表示されている(ステップS32)。
また、心電波形(ECG信号)に基づいてBモードスキャンを行なうタイミングを判断しても良い。心電計を用いて被検体の心電波形(ECG信号)を収集している場合に、制御部3はその心電計からECGトリガ信号を受信し、そのECGトリガ信号に従って送受信部4にBモードスキャンの実行命令を出力する。例えば、R波が検出された際にECGトリガ信号を発生する信号発生器を設け、そのECGトリガ信号を制御部3に出力する。制御部3はECGトリガ信号を受信すると、送受信部4にBモードスキャンの実行命令を出力する。これにより、R波が検出されるたびにBモードスキャンが実行され、表示部7に表示されているBモード断層像15が、R波が検出されるたびに更新されることになる。
また、心電波形(ECG信号)を制御部3に入力し、制御部3がR波を検出した際に送受信部4にBモードスキャンの実行命令を出力しても良い。
さらに、数心拍が経過するたびにBモードスキャンを実行しても構わない。この場合、制御部3は、心電計からR波が検出された信号を予め設定された数のR波を受けると、送受信部4に対してBモードスキャンの実行命令を出力する。
また、第1の実施形態のように、色決定部32及び色情報記憶部34cを備えて、観察点(マーカ)17やサンプルライン16に、スキャン面のチルト角φに応じた色を付して表示部7に表示させても良い。これにより、スキャン面を傾斜させると、Bモード断層像がその傾斜のチルト角φに応じて半透明になって表示されるとともに、観察点(マーカ)17やサンプルライン16にそのチルト角φに応じた色が付されて表示されることになる。
また、Bモード断層像を更新せずに、スキャン面を傾斜させる前に収集されたBモード断層像を表示部7に表示し続けても構わない。この場合も、スキャン面のチルト角φの大きさに応じてBモード断層像を半透明にして表示部7に表示させる。そして、Bモード断層像を記憶装置(図示しない)に記憶させる場合は、半透明にした状態のBモード断層像データを記憶装置(図示しない)に記憶させる。これにより、検査後にBモード断層像とドプラデータとを表示した場合であっても、操作者は、ドプラデータが収集されたスキャン面とBモード断層像データが収集されたスキャン面とが異なるスキャン面であると認識することができる。
また、Bモード断層像を、色が付された観察点(マーカ)17とともに記憶装置(図示しない)に記憶させても良い。これによっても、操作者は、検査後に、ドプラデータが収集されたスキャン面とBモード断層像データが収集されたスキャン面とが異なるスキャン面であると認識することができる。
また、ドプラモードの他、Mモードについてもドプラモードを実行する場合と同じ作用及び効果を奏することが可能である。例えば、サンプルライン16上のMモードデータを収集する場合において、スキャン面を傾斜させた場合は、表示制御部33はBモード断層像をその傾斜の角度(チルト角φ)に応じて半透明にして表示部7に表示させる。これにより、モニタ画面7aの奥行き方向にスキャン面を傾斜させた場合であっても、操作者はその傾斜を認識し、さらに、どの程度傾斜しているかを把握することが可能となる。
なお、第1の実施形態と同様に、ワイヤーフレーム19を表示部7に表示しても良い。
[第3の実施の形態]
次に、この発明の第3の実施形態に係る超音波診断装置について、図8から図10を参照しつつ説明する。図8は、この発明の第3の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。図9は、この発明の第3の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に示すフローチャートである。図10は、バイプレーンスキャンのスキャン範囲と、スキャンにより得られた画像を説明するための図である。
図8に示すように、この第3の実施形態に係る超音波診断装置は、色決定部32、色情報記憶部34b、透明度決定部35、及び透明度情報記憶部34eを備えていない。この第3の実施形態に係る超音波診断装置は、バイプレーンスキャンを実行するものである。つまり、互いに直交するスキャン面を交互にスキャンすることで、互いに直交するBモード断層像を得る。
バイプレーンスキャンを実行することで、表示制御部33には互いに直交するスキャン面でスキャンされた結果得られたBモード断層像データが出力される。表示制御部33は、それらのBモード断層像を表示部7に同時に表示させる。
ここで、バイプレーンスキャンを行なう場合のスキャン面について図10を参照しつつ説明する。図10(a)に示すように、送受信部4は2次元超音波プローブ2にスキャン面23とスキャン面24とを交互にスキャンさせる。スキャン面23とスキャン面24とは互いに直交する面である。これにより、スキャン面23におけるBモード断層像データとスキャン面24におけるBモード断層像データとが得られる。
バイプレーンスキャンにより得られたBモード断層像を図10(b)に示す。図10(b)中、Bモード断層像26は、スキャン面24をスキャンすることにより得られた画像であり、Bモード断層像27は、スキャン面23をスキャンすることにより得られた画像である。
そして、表示制御部33は、例えば、Bモード断層像26上にサンプルライン26aと観察点(マーカ)26bとを表示させ、Bモード断層像26に直交するBモード断層像27上にライン27aを表示させる。このライン27aはBモード断層像27に対するBモード断層像26の傾斜角度を表している。また、観察点(マーカ)26bは、図10(a)に示すスキャン面24内にある部位24bに対応し、サンプルライン26aはスキャン面24内にあるライン24aに対応している。
第3の実施形態においては、チルト角算出部31は、算出したチルト角φの大きさとスキャン面を傾斜させる方向(+φ方向又は−φ方向)とを示す情報とを送受信部4に出力するとともに、表示制御部33にも出力する。そして表示制御部33は、図10(c)に示すように、チルト角算出部31から出力されたチルト角φの大きさと傾斜させる方向に従って、Bモード断層像27上のライン27aをそのチルト角φだけ傾斜させて表示部7に表示させる。
なお、プログラム記憶部34aには、超音波診断装置の制御プログラムが記憶されており、制御部3がこの制御プログラムを実行することで、超音波診断装置の各部を制御して超音波の送受信、画像生成、及び画像表示を行う。この実施形態においては、制御部3はこの制御プログラムを実行することで、主に、チルト角算出部31の機能を実行することになる。
(作用)
次に、第3の実施形態に係る超音波診断装置の作用について説明する。
まず、送受信部4は2次元超音波プローブ2にバイプレーンスキャンを実行させて、互いに直交するスキャン面のBモード断層像データを収集し(ステップS40)、Bモード断層像を表示部7のモニタ画面上に表示する(ステップS41)。例えば、図10(a)に示すように、送受信部4は2次元のスキャン面23とスキャン面24とを2次元超音波プローブ2に走査(スキャン)させる。
表示制御部33は、例えば、図10(b)に示す表示部7のモニタ画面7a上に、収集されたBモード断層像26と、Bモード断層像26に直交するBモード断層像27とを表示させる。Bモード断層像26は、図10(a)に示すスキャン面24をスキャンすることにより得られた2次元画像であり、Bモード断層像27は、図10(b)に示すスキャン面23をスキャンすることにより得られた2次元画像である。スキャン面23とスキャン面24とは互いに直交する面である。
なお、第3の実施形態においては第1の実施形態と同様に、Bモードスキャンについてもいわゆるリアルタイムスキャンを行なって、Bモード断層像26及び27を動画として表示部7に表示する。
ここでは、スキャン面24を傾斜させる場合について説明する。表示部7にBモード断層像26とBモード断層像27とを表示させている状態で、表示制御部33は記憶装置34内のマーカ/ライン記憶部34dから観察点(マーカ)を表すマーカデータを読み出し、さらに、マーカ/ライン記憶部34dからサンプルラインデータを読み出して表示部7に出力し、Bモード断層像26に重畳させてサンプルライン26aと観察点(マーカ)26bを表示させる(ステップS42)。表示制御部33は、図10(b)に示すように、サンプルライン26aと観察点(マーカ)26bとをBモード断層像26上の初期設定の位置に表示させる。
上述したように、観察点(マーカ)26bは、図10(a)に示すスキャン面24内にある部位24bに対応し、サンプルライン26aはスキャン面24内にあるライン24aに対応している。
さらに、表示制御部33はマーカ/ライン記憶部34dからラインデータを読み出して表示部7に出力し、Bモード断層像27に重畳させてライン27aを表示させる。ライン27aは、Bモード断層像27に対するBモード断層像26の傾斜角度を表している。例えば、スキャン面24が傾斜していない場合、表示制御部33は、Bモード断層像27上でライン27aを垂直に表示させる。一方、スキャン面24が傾斜している場合、表示制御部33は、Bモード断層像27上でその傾斜の角度だけライン27aを傾けて表示させる。この段階においては、スキャン面24は傾斜していないため、表示制御部33は、ライン27aをBモード断層像27上で垂直に表示させている。
ドプラスキャンを行なう位置を表す観察点(マーカ)26bが表示されると、第1の実施形態で説明したように、その観察点(マーカ)27bの位置に対応する部位のドプラデータが得られる。図10には示さないが、ドプラデータはBモード断層像26及び27と同時に表示部7のモニタ画面7a上に表示される。このとき、Bモードスキャンとドプラスキャンとが実行され、ドプラデータのみならずBモード断層像も動画として表示される。
そして、表示部7のモニタ画面7aの奥行き方向、つまり、モニタ画面7aに垂直な方向に観察点を移動させたい場合に、操作者は操作部8のホイール11を回転させる(ステップS43)。
操作者がホイール11を回転させると、ホイール11の回転角度と回転方向とを示す情報が操作部8から制御部3に出力される。チルト角算出部31は、ホイール11の回転方向を示す情報を受けると、チルト角情報記憶部34bを参照して、第1の実施形態と同様に、ホイール11の回転方向に基づいてスキャン面を傾斜させる方向を決定する(ステップS44)。さらに、チルト角算出部31は、ホイール11の回転角度を示す情報を受けると、チルト角情報記憶部34bを参照して、第1の実施形態と同様に、ホイール11の回転角度に基づいてチルト角φの大きさを求める(ステップS44)。そして、チルト角算出部31は算出したチルト角φの大きさとスキャン面を傾斜させる方向(+φ方向又は−φ方向)とを示す情報を送受信部4に出力する(ステップS45)。
さらにチルト角算出部31は、算出したチルト角φの大きさとスキャン面を傾斜させる方向(+φ方向又は−φ方向)とを示す情報を表示制御部33にも出力する(ステップS46)。
送受信部4はチルト角算出部31からチルト角φとスキャン面を傾斜させる方向とを示す情報を受けると、スキャン面24をそのチルト角φだけ傾斜させて、図10(a)に示すスキャン面25とし、2次元超音波プローブ2にそのスキャン面25をスキャンさせる(ステップS47)。このとき、ドプラスキャンとBモードスキャンが実行される。これにより、Bモード断層像データとドプラデータとが新たに生成されることになる。
例えば、図10(a)に示すように、送受信部4は、スキャン面をスキャン面24に直交する方向であって、チルト角φだけ傾斜させてスキャン面25として、2次元超音波プローブ2にそのスキャン面25内をスキャンさせる。このとき、送受信部4は、2次元超音波プローブ2に、部位25bに対してドプラモードでスキャンさせる。この部位25bは、部位24bをチルト角φだけ傾斜させた位置にある部位である。これにより、部位25bにおけるドプラデータが収集される。そして、スキャン面25をスキャンすることで得られたBモード断層像データと、部位25bにおけるドプラデータとが表示制御部33に出力され、表示制御部33は、Bモード断層像とドプラデータとを表示部7に表示させる(ステップS48)。
図10(c)に示すBモード断層像28は、スキャン面25をスキャンすることで得られた画像である。また、観察点(マーカ)28bは部位25bの位置を示し、サンプルライン28aはライン25aを示している。
また、表示制御部33は、チルト角算出部31からチルト角φの大きさと傾斜させる方向を示す情報を受けると、図10(c)に示すように、表示部7に表示されているBモード断層像27上のライン27aをそのチルト角φだけ傾斜させて表示させる(ステップS48)。
操作者は、Bモード断層像27上のライン27aを見ることにより、そのBモード断層像27に直交するスキャン面が傾斜していることを認識することができる。また、チルト角φの大きさに従って、Bモード断層像27上のライン27aを傾斜させているため、そのライン27aの傾斜角度を見ることで、チルト角φを認識することが可能となる。例えば、チルト角φが0°の場合、ライン27aはBモード断層像27上で垂直に表示される。これにより、操作者は、Bモード断層像27に直交するスキャン面が傾斜していないと判断できる。また、チルト角φを所定の角度にした場合、表示制御部33はその所定の角度だけライン27aを傾斜させて表示させる。これにより、操作者はBモード断層像27に直交するスキャン面が傾斜していると判断でき、さらに、その傾斜角度の大きさからチルト角φの大きさを判断できる。
また、第1の実施形態のように、色決定部32及び色情報記憶部34cを備えて、観察点(マーカ)28bやサンプルライン28aに、スキャン面のチルト角φに応じた色を付して表示部7に表示させても良い。さらに、第2の実施形態のように、Bモード断層像を静止画として表示させる場合は、透明度決定部35及び透明度情報記憶部34eを備えて、スキャン面のチルト角φに応じてBモード断層像26を半透明にしても良い。この場合、所定時間経過後、又は、心電波形(ECG信号)に従ってBモード断層像26を更新して新たなBモード断層像28を表示する。
また、ドプラモードの他、Mモードについてもドプラモードを実行する場合と同じ作用及び効果を奏することが可能である。例えば、サンプルライン26a上のMモードデータを収集する場合において、スキャン面を傾斜させた場合は、表示制御部33はライン27aをその傾斜の角度だけ傾斜させてBモード断層像27上に表示させる。これにより、モニタ画面7aの奥行き方向にスキャン面を傾斜させた場合であっても、操作者はBモード断層像27上のライン27aを見ることで、スキャン面の傾斜を認識し、さらに、どの程度傾斜しているかを把握することが可能となる。
なお、第1及び第2の実施形態と同様に、ワイヤーフレームを表示部7に表示しても良い。
この発明の第1の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の実施形態に係る超音波診断装置に設置されている操作部の外観を示す上面図である。 この発明の第1の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に示すフローチャートである。 この発明の実施形態に係る超音波診断装置に設置されている表示部のモニタ画面を示す図である。 2次元超音波プローブによるスキャンの範囲とチルト角を説明するための模式図である。 この発明の第2の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の第2の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に示すフローチャートである。 この発明の第3の実施形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。 この発明の第3の実施形態に係る超音波診断装置の動作を順番に示すフローチャートである。 バイプレーンスキャンのスキャン範囲と、スキャンにより得られた画像を説明するための図である。 従来技術に係る超音波診断装置により得られた画像を説明するための図である。
符号の説明
1 超音波診断装置
2 2次元超音波プローブ
3 制御部
7 表示部
8 操作部
31 チルト角算出部
32 色決定部
33 表示制御部
34 記憶装置
34a プログラム記憶部
34b チルト角情報記憶部
34c 色情報記憶部
34d マーカ/ライン記憶部
34e 透明度情報記憶部
35 透明度決定部

Claims (7)

  1. 超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブと、
    前記超音波プローブに前記スキャン面をBモード及びドプラモードでスキャンさせる送受信部と、
    前記送受信部の出力に基づいて2次元のBモード断層像データとドプラデータとを生成する画像生成部と、
    前記Bモード断層像データに基づくBモード断層像と前記Bモード断層像上にマーカとを表示部に表示させ、さらに前記マーカにより指定された位置のドプラデータを前記表示部に表示させる表示制御部と、
    を備えた超音波診断装置であって、
    前記表示制御部は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたBモード断層像とドプラデータとを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜の角度を示すための情報として、前記傾斜の角度に応じて前記マーカの表示色を変えて前記表示部に表示させることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブと、
    前記超音波プローブに前記スキャン面をBモード及びドプラモードでスキャンさせる送受信部と、
    前記送受信部の出力に基づいて2次元のBモード断層像データとドプラデータとを生成する画像生成部と、
    前記Bモード断層像データに基づくBモード断層像と前記Bモード断層像上にマーカとを表示部に表示させ、さらに前記マーカにより指定された位置のドプラデータを前記表示部に表示させる表示制御部と、
    を備えた超音波診断装置であって、
    前記表示制御部が前記Bモード断層像と前記マーカとを前記表示部に表示させている状態で、前記送受信部が前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにドプラモードでスキャンさせた場合、
    前記表示制御部は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたドプラデータを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜させる前のスキャン面を前記超音波プローブにBモードでスキャンさせた結果得られたBモード断層像を、半透明にして前記表示部に表示させることを特徴とする超音波診断装置。
  3. 前記表示制御部は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたドプラデータを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜させる前のスキャン面を前記超音波プローブにBモードでスキャンさせた結果得られたBモード断層像を、前記傾斜の角度に応じて透明の度合いを変えて前記表示部に表示させることを特徴とする請求項に記載の超音波診断装置。
  4. 前記傾斜させた後のスキャン面を前記超音波プローブにスキャンさせてから所定時間経過した後、前記送受信部が前記超音波プローブに前記傾斜させた後のスキャン面をBモードでスキャンさせた場合、
    前記表示制御部は、前記表示部に表示されているBモード断層像を更新して、前記所定時間経過後のスキャンの結果得られたBモード断層像を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項又は請求項のいずれかに記載の超音波診断装置。
  5. 前記送受信部が、心電波形に基づくトリガ信号を受けて前記トリガ信号に従って、前記超音波プローブに前記傾斜させた後のスキャン面をBモードでスキャンさせた場合、
    前記表示制御部は、前記表示部に表示されているBモード断層像を更新して、前記トリガ信号に従ったスキャンの結果得られたBモード断層像を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項又は請求項のいずれかに記載の超音波診断装置。
  6. 超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブを備えた超音波診断装置に、
    前記超音波プローブに前記スキャン面をBモード及びドプラモードでスキャンさせる送受信機能と、
    Bモードのスキャンの結果、得られた信号に基づいて2次元のBモード断層像データを生成し、ドプラモードのスキャンの結果、得られた信号に基づいてドプラデータを生成する画像生成機能と、
    前記Bモード断層像データに基づくBモード断層像と前記Bモード断層像上にマーカを表示部に表示させ、さらに前記マーカにより指定された位置のドプラデータを前記表示部に表示させる表示制御機能と、
    を実行させるプログラムであって、
    前記表示制御機能は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたBモード断層像とドプラデータとを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜の角度を示す情報として、前記傾斜の角度に応じて前記マーカの表示色を変えて前記表示部に表示させることを特徴とするプログラム。
  7. 超音波振動子が2次元的に配列され、2次元のスキャン面を傾斜させてスキャン可能な超音波プローブを備えた超音波診断装置に、
    前記超音波プローブに前記スキャン面をBモード及びドプラモードでスキャンさせる送受信機能と、
    Bモードのスキャンの結果、得られた信号に基づいて2次元のBモード断層像データを生成し、ドプラモードのスキャンの結果、得られた信号に基づいてドプラデータを生成する画像生成機能と、
    前記Bモード断層像データに基づくBモード断層像と前記Bモード断層像上にマーカを表示部に表示させ、さらに前記マーカにより指定された位置のドプラデータを前記表示部に表示させる表示制御機能と、
    を実行させるプログラムであって、
    前記表示制御機能が前記Bモード断層像と前記マーカとを前記表示部に表示させている状態で、前記送受信機能が前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにドプラモードでスキャンさせた場合、
    前記表示制御機能は、前記スキャン面を傾斜させて前記超音波プローブにスキャンさせた結果得られたドプラモードを前記表示部に表示させるとともに、前記傾斜させる前のスキャン面を前記超音波プローブにBモードでスキャンさせた結果得られたBモード断層像を、半透明にして前記表示部に表示させることを特徴とするプログラム。
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