JP4153395B2 - 超音波診断装置及びプログラム - Google Patents

超音波診断装置及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP4153395B2
JP4153395B2 JP2003321589A JP2003321589A JP4153395B2 JP 4153395 B2 JP4153395 B2 JP 4153395B2 JP 2003321589 A JP2003321589 A JP 2003321589A JP 2003321589 A JP2003321589 A JP 2003321589A JP 4153395 B2 JP4153395 B2 JP 4153395B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
doppler measurement
flow
ultrasonic
flow velocity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003321589A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005087293A (ja
Inventor
信康 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Aloka Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aloka Co Ltd filed Critical Aloka Co Ltd
Priority to JP2003321589A priority Critical patent/JP4153395B2/ja
Publication of JP2005087293A publication Critical patent/JP2005087293A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4153395B2 publication Critical patent/JP4153395B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Description

本発明は、超音波診断において行われるドプラ計測において、計測された流速の補正を行う技術に関する。
超音波診断装置においては、しばしば血流のドプラ計測が行われる。例えばパルスドプラ計測では、一般に二次元断層画像(Bモード画像)上において、血流部位にドプラ計測箇所(ドップラーサンプリングゲート又はサンプルゲートなどと呼ばれる)を設定し、この箇所に対する超音波受信信号からFFT(高速フーリエ変換)解析等によりドプラ情報の抽出を行うことで、血流の超音波ビーム方向の流速を求める。
こうして得た流速から本来の血流の流速を求める際、従来は手動による角度補正を行っていた。具体的には、ユーザがロータリエンコーダを使用して基準線を−90度から90度まで回転させ、血管の角度と一致させる手続きを行っていた。
なお、下記特許文献1には、ある血管のドプラ計測を異なる走査線上で2回行うことにより、実際の血流の流速を求める手段が開示されている。下記特許文献2には、ある観測点での反射波を複数の振動子で受信することにより、真の血流の流速を求める手法が記載されている。
特開平5−123319号公報 特開平5−92001号公報
パルスドプラ計測や連続波ドプラ計測などのドプラ計測においては、作業者が特段の操作を行うことなく、血流の流れ方向の流速を求められることが望ましい。特に、パルスドプラ計測は、一般にBモード画像や二次元血流画像などの超音波画像生成と並行して計測が実施されるため、これらの超音波画像の情報を効率よく利用して、血流の流れ方向の流速を求めることが望ましい。
本発明の目的は、ドプラ計測箇所周辺の超音波画像を利用して、ドプラ計測の結果から流れ方向の流速を算出することにある。
本願の以下の文から0017段落までの記載は、出願当初の願書に添付された特許請求の範囲に対応するものであるが、補正後の特許請求の範囲に関しても参考となるものである。
本発明の超音波診断装置は、超音波ビームの走査を行い走査域の超音波画像を形成する画像形成手段と、前記走査域内にドプラ計測箇所を設定する計測箇所設定手段と、前記ドプラ計測箇所に対しドプラ計測を行い超音波ビーム方向の流速情報を算出する流速計測手段と、前記走査域内で前記ドプラ計測箇所の周囲に放射状に複数の探索経路を設定する探索経路設定手段と、各探索経路における前記超音波画像の画像情報に基づいて前記ドプラ計測箇所付近の流れ角度を推定する角度推定手段と、前記超音波ビーム方向の流速情報を補正して前記流れ方向の流速情報を求める流速補正手段と、を備える。
超音波ビームの走査は、診断対象である生体に対し、二次元的または三次元的になされる。計測箇所設定手段は、この走査域にドプラ計測を行うための計測箇所を設定するものであり、所定条件に従った自動設定により、あるいは、ユーザ設定により行われる。そして、ドプラ計測により、ドプラ計測箇所からの反射波がもつドプラシフト量が計算され、超音波ビーム方向の流速情報が求められる。しかしながら、実際の流れ方向は超音波ビーム方向とは異なる。そこで、前記ドプラ計測箇所の周囲に放射状に複数の探索経路を設定し、各探索経路における前記超音波画像の画像情報を探索することで、実際の流れ方向が求められる。探索経路は、走査域が二次元である場合にはこの二次元面内に設定され、走査域が三次元である場合には三次元的又は所定の二次元面内に設定される。この探索経路は一定範囲に限定することが可能であり、例えば、ドプラ計測箇所から所定の距離としたり、ドプラ計測箇所を含む所定の矩形領域としたりすることができる。また、角度推定手段において、各探索経路における画像情報の用い方は様々に可能である。流速補正手段は、幾何的性質に基づいて、超音波ビーム方向の流速情報を推測された流れ方向における流速情報へと変換するものである。なお、流れ角度とは、ビーム方向と流れ方向とのなす角度であり、この角度を知ることにより流速情報の補正を行うことができる。
この構成により、ドプラ計測結果を補正して真の流速情報を求める過程を自動化することが可能となる。自動化にあたっては、ドプラ計測と同時並行的に形成される超音波画像を利用しているため、計算効率の点で優れており、また、推定精度も高い。なお、ドプラ計測は、パルスドプラ計測であっても、連続波ドプラ計測であってもよい。
望ましくは、本発明の超音波診断装置において、前記超音波画像は二次元血流画像である。二次元血流画像は、MTI(Moving Target Indication)フィルタなどを用いて、二次元面での血流分布を求めたものであり、典型的にはカラー表示によって可視化される。カラードプラ画像と呼ばれることも多い。この画像を用いることで、血管中などの流れのある領域の特定をはじめ、その速さや方向の情報や、さらにその時間変化情報等を利用することが可能となる。
望ましくは、本発明の超音波診断装置において、前記超音波画像は二次元断層画像である。この二次元断層画像は、超音波の反射波強度を輝度情報に変換するなどして構成される。血管内等の超音波特性上疎な領域内では超音波の反射は相対的に小さく、周囲から識別することが可能である。また、この領域と超音波特性上密な領域である組織部との境目、すなわち、血管壁においては、超音波の反射は非常に大きく、この情報に基づいて血管部分を識別することも可能である。
なお、二次元断層画像と二次元血流画像をともに用いることも効果的である。また、二次元断層画像や二次元血流画像などの超音波画像を利用する際には、原画像データを用いずに二値化を行って情報の強調を行ったり、空間フィルタ処理を行って所望のスケールの空間パターンを算出したりするなどの前処理を行うことも有効である。
望ましくは、本発明の超音波診断装置において、前記角度推定手段は、探索経路毎に求めた前記画像情報から構成される分布データを形成し、この分布データ上における前記画像情報のパターンに基づいて前記流れ角度を推定する。分布データは、画像データであってもよいが、単なる配列状のデータであってもよい。そして、この分布データの表現形式は特に限定されるものではない。例えば、探索経路番号(位置)を1軸とし探索距離をもう1軸とし、その2軸で張られる空間上で画像情報分布として表現することが可能である。また、探索経路番号(位置)を1軸とし、1変数あるいは複数の変数に圧縮した探索経路上の画像情報をこの1軸上で表現することも可能である。
望ましくは、本発明の超音波診断装置において、前記角度推定手段は、前記パターンの前記ドプラ計測箇所に対する対称性を利用して前記流れ角度を推定する。例えば、血管内にドプラ計測箇所が設定されたような場合、血管は、近似的にはドプラ計測箇所に対して点対称に分布する。このような対称性を利用することで、流れ角度を的確に求めることができる。なお、例えば点対称情報を効率よく解析するために、例えば二次元面内で360度全方位に設定された探索経路の情報を、予め点対称成分同士で組み合わせて180度の方位成分に情報圧縮することも有効である。
望ましくは、本発明の超音波診断装置において、前記角度推定手段は、前記パターンにおける双峰分布に基づいて前記流れ角度を推定する。双峰分布(二モード分布)とは、分布データ中に、二つの明瞭なピークや二つの明瞭な高密度領域がみられる分布のことである。ドプラ計測により血流の流速が測定される場合には、計測箇所付近を中心に点対称的に存在する流れ(あるいはその構造)によって、双峰分布構造が捉えられる。したがって、この双峰分布に基づいて流れ角度を推定することにより、推定精度を高めることが可能となる。また、推定に要する時間を短縮することも可能となる。
本発明のプログラムは、超音波ビームの走査により形成された走査域の超音波画像と、前記走査域内に設定したドプラ計測箇所に対してドプラ計測を行って取得した超音波ビーム方向の流速情報と、を処理する装置において実行されるプログラムであって、前記走査域内で前記ドプラ計測箇所の周囲に放射状に複数の探索経路を設定するモジュールと、各探索経路における前記超音波画像の画像情報に基づいて前記ドプラ計測箇所付近の流れ角度を推定するモジュールと、前記超音波ビーム方向の流速情報を補正して前記流れ方向の流速情報を求めるモジュールと、を含む。すなわち、このプログラムは、超音波診断装置、または、超音波診断された結果を処理するコンピュータ装置などの装置において実行されるものである。なお、モジュールとは、プログラム中における実質的な構成要素を意味するものであり、プログラミング言語において定義されるモジュールとは必ずしも一致しなくてもよい。
本発明により、ドプラ診断結果を基に、流れ方向の流速情報を容易に求めることが可能となる。特に、ドプラ計測と同時にその計測箇所の周囲の超音波画像を取得している場合に、本発明は有効である。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面を用いて説明する。ここでは、超音波診断装置において一連の処理工程が行われるものとして説明を行う。
図1は、本実施の形態に係るパルスドプラ計測を行う機能を備えた超音波診断装置10の構成を示す概略ブロック図である。超音波診断装置10はプローブ12を備えている。このプローブ12は、生体に対し超音波の送信を行うとともに、反射した超音波の受信を行い受信信号を出力する。この超音波ビームの走査範囲や走査方式については、様々なものが知られており、ユーザは適宜その内容を選択・設定して走査を実施することができる。例えば、時分割走査を行うことで、後述する二次元断層画像、二次元血流画像、パルスドプラ画像を短時間のうちに取得することが可能となる。なお、超音波の走査に係る送信信号生成や受信信号処理の詳細については、本実施の形態を特徴づける範囲外であるため省略している。また、超音波診断装置10は、その演算制御機能をプログラミングと操作部からの指示によって操ることにより様々な診断処理が可能となるが、ここではその詳細についても省略する。
プローブ12から出力される受信信号は、その走査形態あるいは表示内容に応じて断層画像処理部14、血流画像処理部16、パルスドプラ画像処理部18のいずれかの画像処理部で処理されて、画像データ信号に変換される。断層画像処理部14は、典型的には二次元的に走査された超音波ビームを処理する。処理においては、反射波の振幅を輝度情報に変換することにより、超音波断層画像(Bモード画像)を生成する。この断層画像は、生体内の組織構造についての情報を与えるものである。
血流画像処理部16は、通常は超音波断層画像と同じ走査面に対し走査された超音波ビームを処理する。この処理部は走査面における血流分布を得ることを目的としており、相対的に低速で動く部分をMTIフィルタを用いて除去する処理などが実行される。そして、例えば血流の流れ方向を赤青の色彩情報で表現し、血流の流速を明度で表現し、血流の流速の分散を緑色で表現するなどして、二次元血流画像を生成する。この二次元血流画像は、血流の存在する領域や、その範囲、方向、乱れの度合いなどの情報を与えるものである。
パルスドプラ画像処理部18は、断層画像上にユーザ設定あるいは自動設定されたドプラ計測箇所についてのドプラ情報を取得する。すなわち、送信したパルス波がドプラ計測箇所からの反射することで得られた受信信号にに対し、FFT(高速フーリエ変換)などを行ってドプラシフト情報を取得することで、超音波ビーム方向(パルス波の送波方向)の流速情報を得ることができる。パルスドプラ画像は、典型的には、各時刻における流速情報を時系列表示するようにして形成される。
これらの画像処理部から出力される画像データ信号は、さらに表示処理部20において、画像表示のための処理を受ける。表示処理部20には、画像メモリ22、グラフィック処理部24、流速補正部26が含まれている。画像メモリ22は、各種の画像データを格納するものであり、画像表示における時相調整や動画表示のための時系列データの保存などを行う。グラフィック処理部24は、画像データを表示用の走査信号に変換するなどの処理や、各種画像データを重ね合わせて表示画像を生成する処理などを行っている。流速補正部26は、パルスドプラ画像データに対し流速補正を行う。
表示処理部で処理された画像データは、画像表示装置としてのモニタ28に送られて画像表示される。
角度推定部30は、パルスドプラ計測における角度補正を行うものであり、表示処理部20から送られる画像データ信号の処理を行い、処理結果を流速補正部26に出力する。角度推定部30には、探索範囲抽出部32、探索経路設定部34、画像情報分布データ作成部36、流れ角度評価部38、エラー処理部40が含まれている。
探索範囲抽出部32は、二次元断層画像または二次元血流画像からなる超音波診断画像に対し、ドプラ計測箇所付近の所定の範囲の画像を選び出す処理を行う。切り出す範囲等は様々に設定することが可能であるが、ここでは、1辺が128ピクセルの矩形の部分画像を抽出して探索範囲を画定するものとしている。また、ここでは、部分画像の抽出は実際に画像データとして切り出すものとしているが、もちろん、単に原画像中の領域を特定するだけであってもよい。
探索経路設定部34は、抽出された部分画像に対し探索経路を設定する。探索経路は、ドプラ計測箇所の中央の画素を中心として、放射状に複数設定される。探索経路の間隔は、ドプラ計測箇所の周囲をバランスよく探索するために等間隔とすることが望ましく、ここでは、1度毎に360本の探索経路を設定するものとしている。なお、ドプラ計測箇所付近においては、複数の探索経路が同じ画素を通過することとなり計算効率が悪くなってしまう。そこで、ドプラ計測箇所付近では複数の探索経路をまとめることにより探索経路の本数を減らすことも有効である。また、探索経路では、一般にその設定方向によって通過する画素数が異なるなどの非等方性が生じてしまう。このような場合には、適宜参照画素の内容を平均化したり、間引きを行うとこで、非等方性を小さくすることができる。
画像情報分布データ作成部36は、各探索経路に対し画像情報の探索を実行し、探索結果をまとめた分布データを形成する。すなわち、横軸を探索経路の番号とし、縦軸を探索経路の中心からの画素番号とした二次元空間に、部分画像のもつ画像情報を配置する。画像情報としては、超音波画像が断層画像である場合には輝度情報を用い、超音波画像が血流画像である場合には血流の流速の情報を用いればよい。
流れ角度評価部38は、分布データを解析して流れ方向(その角度)を推定する。流れ方向の推定は、画像情報のパターンから血管の方向あるいは血流の方向を探索することによって行う。具体的には、分布データが断層画像の輝度情報に基づいて作成されている場合には、血管に相当する輝度の小さな領域の存在方向を探し出すことになる。一方、分布データが血流画像の流速に基づいて作成されている場合には、大きな血流が見られる方向を探し出すことになる。
このような流れ方向を探索するにあたって有効な方法は、血管あるいは血流の分布パターンがドプラ計測箇所を挟んでほぼ直線形状であることを利用することである。そこで、本実施の形態においては、ドプラ計測箇所を挟んで向かい合う探索経路同士を組みにして解析する。そして、組にした二本の探索経路の平均的な画像情報に基づいて、血管や血流方向を表す可能性が最も高い組、あるいは最も高いものから順番に複数の組(例えば3組)を選択し、その平均的な方向を求めることで流れ方向を推定する。
エラー処理部40は、流れ角度の推定に失敗した場合に対処を行うものである。例えば、選択された複数の組において、二本の探索経路のうち一本の探索経路における画像情報が血管あるいは血流の存在が認められないような値を示す場合には、正しい角度が判定できない可能性が高い。このように二本の探索経路が整合性を有しない場合には、グラフィック処理部24に対しモニタ28へのエラー出力を行わせ、ユーザに対しパネル操作部42を通じての角度設定を促す処理を行う。あるいは、流れ角度評価部38に対し、他のアルゴリズムによる流れ角度の推定演算を実施させる処理を行ってもよい。
ここで、流れ角度評価部38が行い得る他のアルゴリズムの例を示しておく。上に示した例においては、二本の探索経路を組にして角度の評価を行った。これに対し、二本の探索経路を別々に評価しておいてから、これらが対となって存在することを確認することで、角度を定める方法を採用することができる。そこで、分布データにおける双峰分布を検出する。すなわち、画像情報の値のピーク値あるいは所定の閾値以上の分布によって、血流あるいは血管の存在可能性が高い角度が二つ選び出せるかどうかを探索する。そして、二つ選び出された場合には、それぞれの示す角度が何度の角度をなすかを調べ、その角度の差が所定の閾値以内(両者が直線的な関係にあるときを0度として、例えば10度以内というように設定する)である場合には両者の角度の平均をもって流れ角度と推定することができる。
図2は、以上の超音波診断装置10を用いて、流速の補正を行う過程を段階的に示した模式図である。図2(a)においては、生体に対しプローブ12をあてて超音波ビームの走査を行うことにより扇型の走査域50について得た断層画像及び血流画像を重ね合わせてモニタ28に表示した様子を示している。画像はリアルタイムで更新されており、ユーザは常に最新の画像を見ることができる。また、画像メモリ22の機能を使うことにより、画像の更新を停止するフリーズ状態とすることも可能である。
走査域50内では、血管52が断層画像によって捉えられており、また、その中を流れる血流54が血流画像によって捉えられている。ユーザは、パルスドプラ計測を行って、この血管52内に流れる血流を詳細に測定することができる。測定にあたっては、まず、パネル操作部42の操作を行って血管52内にドプラ計測箇所56をユーザ設定する。このドプラ計測箇所56の方向58に対しては、プローブ12から、一定時間間隔でパルス波が送波され、対応する反射波の受信及び解析が行われる。こうして得られる血流の流速、パルス波の方向58のドプラ流速であり、血管52に沿った実際の流れとは異なる。そこで、血流の実際の流れ方向(角度)を推測する処理を行う。
図2(b)は、探索範囲抽出部32によって、探索範囲となる部分画像が抽出された様子を示している。画像はある時刻について求められたフリーズ画像である。画像は既にグラフィック処理部において直交直線座標に変換されており、一辺が128画素の正方形形状となっている。なお、探索範囲をドプラ計測箇所56を中心とする円形状に設定することで、次に設定する探索経路の長さを方位によらず一様にするようにしてもよい。
図2(c)は、探索経路設定部34によって、ドプラ計測箇所56の中央の画素を中心に探索経路群60,62,64,...が設定された様子を示している。図示は簡略しているが、ここでは予め設定されたプログラムに基づいて1度おきに360本の探索経路が設定されている。
図2(d)は、画像情報分布データ作成部36が、この探索経路に沿って次々と血流画像の画像情報を調査することで、分布データを作成した結果を示している。横軸は各探索経路を順番に並べたものであり、縦軸は中心からの大凡の距離を示している。また、コンターは、血流の流速を表している。図示したコンター分布では、血流の流速が相対的に速い部分が部分70と部分72付近に存在する双峰分布のパターンが形成されている。
流れ角度評価部38は、先に説明したアルゴリズムによりこの分布データを処理して流れ角度を求める。図2(e)は、求められた流れ方向を表す直線80を図示した様子である。この直線80とパルス波の方向58とのなす角θは、パルス波の方向58に対する流れ角度を表している。この流れ方向の流速は、パルスドプラ計測によって得られたパルス波の送波方向の流速Vに対し、V/cosθの関係にある。
図2(f)は、パルスドプラ計測によって得られた血流の流速の時系列データを表している。すなわち、横軸は時間でありデータは時事刻々更新されている。また、縦軸は、流れ方向の流速補正を行った結果をもとに、流れの大きさを目盛ったものである。これにより、ユーザは、ドプラ計測箇所56における血流の流れ方向の流速を把握することができる。
以上の説明においては、パルスドプラ計測を例に挙げたが、連続波ドプラ計測も同様に対象とすることが可能である。連続波ドプラ法では超音波を連続的に送受信し、得られた受信信号に対してドプラシフト量を解析する。このドプラシフトが生じた深度は一般に特定されないが、同時測定されるBモード画像などから、測定対象の内部構造を知ることが可能であり、どの部位からのドプラシフトの影響が強いかを把握することが可能である。この部位を典型的なドプラ計測箇所として、自動的に、あるいは、手動で特定することにより、同様に流れ方向を求め、計測結果を補正することができる。
本実施の形態に係る超音波診断装置の概略構成を示すブロック図である。 処理工程を段階的に示した模式図である。
符号の説明
10 超音波診断装置、12 プローブ、14 断層画像処理部、16 血流画像処理部、18 パルスドプラ画像処理部、20 表示処理部、22 画像メモリ、24 グラフィック処理部、26 流速補正部、28 モニタ、30 角度推定部、32 探索範囲抽出部、34 探索経路設定部、36 画像情報分布データ作成部、38 角度評価部、40 エラー処理部、42 パネル操作部。

Claims (5)

  1. 超音波ビームの二次元的な走査を行い走査域の超音波画像を形成する画像形成手段と、
    前記走査域内にドプラ計測箇所を設定する計測箇所設定手段と、
    前記ドプラ計測箇所に対しドプラ計測を行い超音波ビーム方向の流速情報を算出する流速計測手段と、
    前記走査域内で前記ドプラ計測箇所の周囲に放射状に複数の探索経路を設定する探索経路設定手段と、
    各探索経路における前記超音波画像の画像情報に基づいて前記ドプラ計測箇所付近の流れ角度を推定する角度推定手段と、
    前記超音波ビーム方向の流速情報を補正して前記流れ方向の流速情報を求める流速補正手段と、
    を備え
    前記角度推定手段は、探索経路毎に求めた前記画像情報から構成される分布データを形成し、この分布データ上における前記画像情報のパターンの双峰分布に基づいて前記流れ角度を推定する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 超音波ビームの二次元的な走査を行い走査域の超音波画像を形成する画像形成手段と、
    前記走査域内にドプラ計測箇所を設定する計測箇所設定手段と、
    前記ドプラ計測箇所に対しドプラ計測を行い超音波ビーム方向の流速情報を算出する流速計測手段と、
    前記走査域内で前記ドプラ計測箇所の周囲に放射状に複数の探索経路を設定する探索経路設定手段と、
    各探索経路における前記超音波画像の画像情報に基づいて前記ドプラ計測箇所付近の流れ角度を推定する角度推定手段と、
    前記超音波ビーム方向の流速情報を補正して前記流れ方向の流速情報を求める流速補正手段と、
    を備え
    前記角度推定手段は、ドプラ計測箇所を挟んで向かい合う探索経路同士を組にして、流れ角度を推定する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項1または2に記載の超音波診断装置において、
    前記超音波画像は二次元血流画像、または、二次元断層画像であることを特徴とする超音波診断装置。
  4. 超音波ビームの二次元的な走査により形成された走査域の超音波画像と、
    前記走査域内に設定したドプラ計測箇所に対してドプラ計測を行って取得した超音波ビーム方向の流速情報と、
    を処理する装置において実行されるプログラムであって、
    前記走査域内で前記ドプラ計測箇所の周囲に放射状に複数の探索経路を設定するモジュールと、
    各探索経路における前記超音波画像の画像情報に基づいて前記ドプラ計測箇所付近の流れ角度を推定するモジュールと、
    前記超音波ビーム方向の流速情報を補正して前記流れ方向の流速情報を求めるモジュールと、
    を含み、
    前記角度を推定するモジュールにおいては、探索経路毎に求めた前記画像情報から構成される分布データを形成し、この分布データ上における前記画像情報のパターンの双峰分布に基づいて前記流れ角度を推定する、ことを特徴とするプログラム。
  5. 超音波ビームの二次元的な走査により形成された走査域の超音波画像と、
    前記走査域内に設定したドプラ計測箇所に対してドプラ計測を行って取得した超音波ビーム方向の流速情報と、
    を処理する装置において実行されるプログラムであって、
    前記走査域内で前記ドプラ計測箇所の周囲に放射状に複数の探索経路を設定するモジュールと、
    各探索経路における前記超音波画像の画像情報に基づいて前記ドプラ計測箇所付近の流れ角度を推定するモジュールと、
    前記超音波ビーム方向の流速情報を補正して前記流れ方向の流速情報を求めるモジュールと、
    を含み、
    前記角度を推定するモジュールにおいては、ドプラ計測箇所を挟んで向かい合う探索経路同士を組にして、流れ角度を推定する、ことを特徴とするプログラム。
JP2003321589A 2003-09-12 2003-09-12 超音波診断装置及びプログラム Expired - Fee Related JP4153395B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003321589A JP4153395B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 超音波診断装置及びプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003321589A JP4153395B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 超音波診断装置及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005087293A JP2005087293A (ja) 2005-04-07
JP4153395B2 true JP4153395B2 (ja) 2008-09-24

Family

ID=34453231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003321589A Expired - Fee Related JP4153395B2 (ja) 2003-09-12 2003-09-12 超音波診断装置及びプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4153395B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4772418B2 (ja) * 2005-08-15 2011-09-14 株式会社東芝 超音波診断装置及びプログラム
JP4776383B2 (ja) * 2006-01-30 2011-09-21 株式会社日立メディコ 超音波診断装置
JP4864547B2 (ja) * 2006-05-30 2012-02-01 株式会社東芝 超音波診断装置およびその制御処理プログラム
JP6286926B2 (ja) * 2013-08-19 2018-03-07 コニカミノルタ株式会社 超音波診断装置、画像処理方法、およびプログラム
US9099573B2 (en) 2013-10-31 2015-08-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Nano-structure semiconductor light emitting device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005087293A (ja) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5124162B2 (ja) 心臓弁を通過するフローを計測するための方法及びシステム
US11793483B2 (en) Target probe placement for lung ultrasound
EP1005834B1 (en) Method and apparatus for automatic doppler angle estimation in ultrasound imaging
JP5022716B2 (ja) 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム
JP6063454B2 (ja) 超音波診断装置及び軌跡表示方法
JP5283877B2 (ja) 超音波診断装置
JP2008086742A (ja) 超音波プローブの軌跡表現装置及び超音波診断装置
JP2006051360A (ja) 超音波撮像域を拡張するための方法及び装置
JP2008136860A (ja) 超音波診断装置およびその画像処理プログラム
CN110945560A (zh) 胎儿超声图像处理
JP2016527022A (ja) 非イメージング2次元アレイプローブ及び頸動脈狭窄を分類するシステム
JP5814556B2 (ja) 信号処理装置
JP4896530B2 (ja) 医用画像処理装置、超音波診断装置及び医用画像処理プログラム
US20170105699A1 (en) Ultrasonic diagnostic device
JP4153395B2 (ja) 超音波診断装置及びプログラム
JP5179812B2 (ja) 超音波診断装置、超音波画像処理装置、及び超音波画像処理プログラム
JP2009039240A (ja) 超音波診断装置、及び超音波画像処理プログラム
KR20110047624A (ko) 원자력 발전소 자동 초음파 신호를 평가하기 위한 실시간 비쥬얼 시스템
JP2016083192A (ja) 超音波診断装置
KR20190022185A (ko) 태아의 신체 계측 방법 및 이를 이용한 태아의 신체 계측 디바이스
JP4769260B2 (ja) 超音波診断装置
JP2011229708A (ja) 超音波撮像装置及びその媒質音速算出方法
JP2007289282A (ja) 超音波診断装置
JP6444519B2 (ja) 超音波診断装置、及び超音波撮像方法
JP4250068B2 (ja) 超音波診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050517

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20071001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080515

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080701

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4153395

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees