JP4250068B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は超音波診断装置に関し、特に、ドプラ波形に対するオートトレース技術に関する。
超音波診断装置において、ドプラモードとしてはPW(パルスウエーブ)モードとCW(コンティニュアスウエーブ)モードが知られている。前者のPWモードでは超音波パルスを生体内へ送波するものであり、特定の深さに設定されたサンプルゲートから抽出されるドプラ情報が周波数解析され、これにより得られるスペクトル(速度軸(周波数軸)上にパワーを表したもの)からドプラ波形が形成される。そのドプラ波形における横軸は時間軸であり、縦軸は周波数(速度)軸である。各画素の輝度はパワーに相当する。後者のCWモードでは連続波超音波が送波され、その超音波ビーム軸上からの反射波が受波される。それにより得られた受信信号からドプラ情報が抽出され、上記同様にドプラ波形が形成される。
従来の超音波診断装置には、以下の特許文献1及び特許文献2に示されるようにドプラ波形に対してトレースラインを自動的に描画するオートトレース機能が具備されている。そのようなトレースラインを利用して各種の計測(例えばドプラ波形の面積演算など)がなされる。以下の特許文献3には、トレースライン又はドプラ波形における真のピークを検出する装置が開示されている。具体的には、自動トレースされたトレースライン又はドプラ波形が複数の区間に区分され、各区間をそれぞれシフトさせつつ各シフト位置で区間内のピークが検出され、そのような過程において座標が不変となるピークが真のピークとして判定されている。しかし、それらの文献には、1つのスペクトルを構成している複数のサブスペクトルを識別処理することについては開示されていない。なお、下記の特許文献4及び特許文献5には心臓内の複数の箇所にサンプルゲートを設定して複数のドプラ波形を同時に取得する技術が開示されている。しかし、オートトレース、特にマルチオートトレースについては何ら記載されていない。
特許第2790773号 特許第2664633号 特開平7−241290号公報 特開平11−76237号公報 特開2001−161691号公報
従来においては、上記のように同時にトレースラインを1本しか描くことができない。よって、1つのスペクトルが複数のサブスペクトルを合成したものである場合においても、各サブスペクトルを個別的に識別することができない。このため、従来においては各関心部位ごとにドプラ波形の計測を順次行っている。これに関しては、複数のドプラ波形が同時刻に取得されたものでないという計測の信頼性の問題を指摘できる。
本発明の目的は、ドプラ波形に対して複数のトレースラインを描けるようにすることにある。
(1)本発明は、超音波を送受波し、受信信号を出力する送受波手段と、前記受信信号に含まれるドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、前記各スペクトルに含まれる未分離状態の複数のサブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記複数のサブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、各スペクトルに含まれる複数のサブスペクトルに対応して、ドプラ波形に対して複数のトレースラインを形成できる。そのようなドプラ波形が表示されれば、ユーザーが各サブスペクトルを容易に認識することができ、また、そのような複数のトレースラインを用いて各サブスペクトルごとに例えば面積演算などの自動演算を行うことも可能である。また、複数のサブスペクトルは同時期に取得されたものであるために、計測の信頼性も向上できる。
上記送受波手段は、連続波ドプラ法及びパルスドプラ法の一方又は両方に従って動作する。連続波ドプラ法においては同一方位に送信ビーム及び受信ビームを形成してもよいし、それらを観測部位においてクロスさせるようにしてもよい。ここで、観測部位は例えば心臓の弁付近などである。
望ましくは、前記マルチトレース手段は、前記各スペクトルに含まれる各サブスペクトルを識別するサブスペクトル識別手段と、前記各サブスペクトルごとにトレースポイントを特定するトレースポイント特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理し、これにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を含む。望ましくは、前記サブスペクトル識別手段は前記各サブスペクトルのピークを特定することにより前記各サブスペクトルを識別する手段であり、前記トレースポイント特定手段は前記各サブスペクトルのピークを基準として前記トレースポイントを特定する。
上記構成によれば、各スペクトルごとにそこに含まれる各サブスペクトルが何らかの識別方法によって識別される。その場合、ピーク探索の手法を用いるのが望ましいが、パターンフィッティングの手法などを用いることもできる。そのように識別された各サブスペクトルごとにトレースポイントが特定される。時間軸上で、各サブスペクトルごとのトレースポイントが連結され、これによりトレースラインが形成される。トレースポイントは、各サブスペクトルのピークそれ自体であってもよいが、サブスペクトルの包絡線に沿って所定のレベルだけパワーダウンした地点として定めるのが望ましい。その場合にピークの高域側(速度の絶対値が大きい側)においてトレースポイントを決定するのが望ましい。なお、サブスペクトルの上限値を特定あるいは推定し、それをトレースポイントとして定めることも可能である。また、連結処理に当たっては、補間処理などを適用して欠落データを補うようにしてもよいし、平滑化するようにしてもよい。
ピーク検出の方法としては、上記特許文献3で示したような手法を適用してもよい。すなわち各区間をシフトさせつつ各シフト位置において区間内でピーク検出を行い、そのような区間シフトによっても座標が不変であるピークを真のピーク(各サブスペクトルのピーク)として定めるようにしてもよい。
望ましくは、前記サブスペクトル識別手段は、前記各スペクトルから微分波形を生成する微分手段と、前記各スペクトルごとにその微分波形に基づいて複数のピーク探索範囲を設定する範囲設定手段と、前記各スペクトルごとに前記複数のピーク探索範囲内でそれぞれピーク探索を実行し、これにより前記各スペクトルごとのピークを探索する探索手段と、を含む。
スペクトルそれ自体から直接的に各サブスペクトルあるいはそのピークを識別するのが困難である場合には、上記のようにその微分波形をリファレンスとして利用することができる。すなわち、微分波形はスペクトルにおける各位置の勾配及びその向きを表すものであり、それを考慮してピーク探索範囲が設定される。
望ましくは、前記サブスペクトル識別手段は、更に、前記微分波形の生成に先立って前記各スペクトルに対してスムージング処理を施す平滑化手段を含む。この構成によれば、スペクトルに生じている小さな山などが平滑化され、大きな山(サブスペクトル)が浮き出てくる。また、波形が整えられるので後のピーク探索範囲の決定及びピーク探索において誤認を生じる可能性を低減できる。よって、各サブスペクトルのピークが保存されることを条件として、スムージング度合いを大きくしてもよい。なお、このスムージング処理は微分波形の生成に際して行われるものであり、場合によっては、微分後のスムージング処理を行うことも可能である。実際のピーク探索は元のスペクトル上で行われるのが望ましいが、元のスペクトルにスムージング処理を施したものに対してピーク探索を行うようにしてもよい。
望ましくは、前記範囲設定手段は、前記微分波形における複数の基準ゼロクロス点を基準として前記複数のピーク探索範囲を設定する。心臓における弁流入血流及び弁流出血流を観測した場合に得られる典型的なスペクトルの場合、ベースラインから周波数軸(速度軸)に沿って見ると、1番目のゼロクロス点が第1サブスペクトルのピークあるいはその近傍に相当し、2番目のゼロクロス点が第1サブスペクトルと第2サブスペクトルの間の谷あるいはその近傍に相当し、3番目のゼロクロス点が第2サブスペクトルのピークに相当する。そのような場合、1番目、3番目のゼロクロス点が基準ゼロクロス点として定められる。ゼロクロス点は計測容易であり、またそれを基準としてピーク探索範囲が決定され、厳密な特定精度は不要であるために、上記の手法は実用的価値が高い。もちろん、状況に応じて、基準ゼロクロス点を適宜定めればよい。
望ましくは、前記トレースポイント特定手段は、前記各サブスペクトルに沿ってそのピークから所定量だけレベルダウンした位置をトレースポイントとして特定する。これに関しては、上記特許文献1にも記載されている。
望ましくは、前記マルチトレース手段は、前記複数のサブスペクトルに対応する複数の最高流速ポイントを特定する手段と、前記複数の最高流速ポイントに基づいて複数のトレースポイントとして前記複数のトレースラインを形成する手段と、を含む。この構成によれば、個々のサブスペクトル全体をトレースライン内に含めることができる。最高流速の特定は、サブスペクトルの端部が他のサブスペクトルに埋もれていなければその包絡線についてのバックグランドレベルあるいはベースレベルへの到達点を検出することにより、あるいは、そのような端部の認識が直接行えない場合にはパターンフィッティング法や外挿法などを用いて端部を推定することにより行うことができる。処理範囲を超える場合には、その端部を最高流速とみなしてもよい。最高流速ポイントをそのままトレースポイントとするのが望ましいがそこから所定レベル上がった地点をトレースポイントとしてもよい。
望ましくは、前記マルチトレース手段は、更に、前記ドプラ波形に対して、それが有する複数のサブスペクトル間に谷トレースラインを形成する手段を含む。この谷トレースラインが画面表示されるようにしてもよいし、その谷トレースラインを複数のトレースラインの形成に当たっての基準あるいはエラー判定の基準として利用するようにしてもよい。複数のサブスペクトルに対応する複数のトレースラインと、谷トレースラインとを異なる色相、線種で画面表示すれば視覚的な判断の便宜を図れる。
望ましくは、前記複数のサブスペクトルに対応する前記複数のトレースラインに対して面積を演算する手段と、前記複数のトレースラインの面積から診断情報を演算する手段と、を含む。この構成によれば、各トレースラインごとに、例えば所定期間内におけるベースラインと当該トレースラインとの間の領域の面積を演算することができる。それらの面積あるいはその比を用いて診断情報を得ることができる。
(2)また本発明は、心臓内の弁近傍へ向けて超音波を連続的に送波すると共に反射波を連続的に受波し、これにより受信信号を出力する送受波手段と、前記受信信号に含まれるドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、前記各スペクトルに含まれる未分離状態の弁流入血流サブスペクトル及び弁流出血流サブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記弁流入血流サブスペクトル及び前記弁流出血流サブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、連続波ドプラ法を用いて、弁流入血流のサブドプラ波形と弁流出血流のサブドプラ波形とが合成されたドプラ波形を取得でき、各サブドプラ波形に対してトレースラインを描くことができる。なお、サブドプラ波形は、各サブスペクトルを時間軸上に展開した波形でトレースラインの形成対象となる波形である。すなわち、弁流入血流及び弁流出血流の双方を同時に観測でき、また複数のトレースラインによってそれらを演算上及び画像観察上、識別できる。アレイ振動子上には、送信ビームを形成するための送信開口及び受信ビームを形成するための受信開口が設定される。
(3)また本発明は、複数のビーム方位に対して超音波を連続的に送波すると共に反射波を連続的に受波し、これにより複数のビーム方位上に存在するドプラ情報を含んだ受信信号を出力する送受波手段と、前記受信信号に含まれるドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、前記各スペクトルに含まれる未分離状態の複数のサブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記複数のサブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、連続波ドプラ法が複数のビーム方位に対して同時適用される。よって、複数の観測部位が同じ方位上に存在しない場合でも、それらについて上記同様の処理を行える。各観測部位ごとに、送信ビームと受信ビームとが形成され、望ましくはそれらは観測部位で交差する。アレイ振動子上においては、各観測部位ごとに送信開口及び受信開口が独立して設定されるのが望ましいが、いずれか一方の開口を複数の観測部位間で兼用してもよい。連続波ドプラ法を適用できるので、それぞれの観測部位について計測の上限なく高精度に流速を計測できる。
(4)また本発明は、心臓内の弁の流入側部位及び流出側部位をカバーするサイズをもったロングサンプルゲートを設定する手段と、前記ロングサンプルゲートに対して超音波ビームを繰り返し形成し、これにより受信信号を順次出力する送受波手段と、前記順次出力される受信信号から前記ロングサンプルゲート内のドプラ情報を抽出する抽出手段と、前記ドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、前記各スペクトルに含まれる未分離状態の弁流入血流サブスペクトル及び弁流出血流サブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記弁流入血流サブスペクトル及び前記弁流出血流サブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、パルスドプラ法に基づいて、一般的なサンプルゲートよりも長いロングサンプルゲートが設定され、流入血流と流出血流が同時観測される。その受信信号中のドプラ情報には、弁への流入血流のドプラ成分(弁流入血流サブスペクトル)と弁からの流出血流のドプラ成分(弁流出血流サブスペクトル)とが含まれる。それらのドプラ成分はオートトレース処理によって弁別処理される。
(5)また本発明は、複数のサンプルゲートを設定する手段と、前記複数のサンプルゲートに対して超音波ビームを繰り返し形成し、これにより受信信号を順次出力する送受波手段と、前記順次出力される受信信号から前記複数のサンプルゲート内のドプラ情報を抽出する抽出手段と、前記ドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、前記各スペクトルに含まれる未分離状態の複数のサブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記複数のサブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、パルスドプラ法を用いて、複数のサンプルゲートに対応する複数のサブドプラ波形が重なったドプラ波形が取得され、上記処理によって各サブドプラ波形ごとにトレースラインが形成される。
望ましくは、前記複数のサンプルゲートは同一のビーム方位上に設定され、1つの超音波ビームの形成で前記複数のサンプルゲートに対応したドプラ情報を取得できる。望ましくは、前記複数のサンプルゲートは互いに異なる複数のビーム方位上に設定され、前記複数のサンプルゲートに対応する複数の超音波ビームが同時形成される。なお、時分割で複数の超音波ビームを形成することも可能である。
(6)以上のように、本発明によれば、ドプラ波形を構成する各サブドプラ波形ごとにトレースラインを形成できるようにしたので、複数のドプラ情報を同時取得あるいは混在取得した後に各ドプラ情報を事後的に弁別して取り扱うことが可能となる。よって、ドプラ法の適用範囲を拡大できあるいは計測精度を向上できる。
上記のようにマルチトレースを行うに当たっては、各サブスペクトルごとにピークを特定するのが簡便であるが、上記のようにピークを特定することなく例えば最高流速ポイントを特定してトレースを行うことも可能である。複数のトレースラインを表示する場合には、互いに色相を異ならせる、線種を異ならせる、などのライン識別処理を行うのが望ましい。なお、通常は、ドプラ波形のフリーズ状態(送受信停止した静止画再生状態)において、そのドプラ波形を構成した各スペクトルごとに上記処理が事後的に適用されるが、リアルタイムで上記処理を適用し、リアルタイムでマルチオートトレース表示を行ってもよい。そのような処理は専用ハードウエアによりあるいはソフトウエアの機能として実現される。
以上説明したように、本発明によれば、ドプラ波形に対して複数のトレースラインを描くことができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図3には、本実施形態の原理が示されている。図1には連続波ドプラ法あるいはドプラ法にしたがって取得されたドプラ波形102が示されている。ドプラ波形102の横軸は時間軸であり、縦軸は周波数(血流速度)に対応している。なお、ドプラ波形102における各画素の輝度はパワーの大きさに対応付けられている。ドプラ波形102は時間軸方向に順次得られる複数の波形要素106によって構成されるものであり、その波形要素106は後に図2に示すスペクトルに相当している。
本実施形態においては、マニュアルであるいは自動的に処理範囲100を設定すると、あるいは、例えば正又は負の血流速度に対する処理を設定すると、図1に示されるように、ドプラ波形102に対して複数のトレースライン104,105が自動的に形成される。すなわち、図1に示すドプラ波形102は複数の関心部位から得られた複数のドプラ情報を反映したものであり、ドプラ波形102上においては必ずしも明らかではないが、ドプラ波形102は複数のサブドプラ波形を重ね合わせたものに相当する。各サブドプラ波形は後に説明するように時間軸に沿って得られる複数のサブスペクトルにより構成されるものである。
図1に示す例では、ドプラ波形102が2つのサブドプラ波形を含んでおり、その2つのサブドプラ波形に対応して第1トレースライン104及び第2トレースライン105が形成されている。図1に示される例では、各トレースライン104,105はサブスペクトルのパワーのピークから血流速度が高い方へ所定のレベルだけパワーがダウンした位置を表している。もちろん、各サブドプラ波形のピーク、中心あるいは最大流速をトレースするようにしてもよい。
各トレースラインの形成原理について図2及び図3を用いて以下に説明する。
図2には、図1に示したドプラ波形102を構成する要素としてのスペクトル106が表されている。
スペクトル106はドプラ情報に対する周波数解析(一般的にはFFT演算)を実行することによって得られるものであり、その横軸は周波数(血流速度)を表しており、その縦軸はパワーを表している。図2に示すスペクトル106は、2山形状を有しており、すなわち第1及び第2サブスペクトル108,110を合成したものとしてスペクトル106が構成されている。
従来のオートトレース法によると、例えば第1サブスペクトル108の第1ピーク点108Aのみに対してトレースが行われていたが、本実施形態の手法によれば、各サブスペクトル108,110のピーク点について個別的に識別を行って、それらのピーク点を基準として各サブスペクトル108,110ごとにトレース点108B,110Bを決定することが可能である。
図2に示されるように、第1サブスペクトル108の高域側と第2サブスペクトル110の低域側は相互にオーバーラップしており、すなわち両サブスペクトル108,110は未分離の状態にある。ちなみに、そのようなオーバーラップ部分における各サブスペクトルの裾が符号108C,110Cによって表されている。
本実施形態では、各サブスペクトル108,110ごとに上述したように、ピーク点108A,110Aがまず特定され、符号111で示されるように、一定のレベルダウンした地点として、すなわちそれぞれのピーク点108A,110Aからサブスペクトルの包絡線に沿って所定量だけダウンした地点としてトレース点108B,110Bが決定されている。この場合におけるダウン量111はユーザーによって任意にあるいは自動的に選択することができる。本実施形態においては各ピーク点108A,110Aの高域側にそれぞれトレース点108B,110Bが決定されている。これは、後に面積演算を行うに当たって各サブスペクトルすなわち各サブドプラ波形のほぼ全体あるいは一定割合をトレースラインによってカバーするためである。
以上のように、本実施形態においては、第1サブスペクトル108については、第1ピーク点108Aを基準として第1トレース点108Bが決定されており、これと同様に、第2サブスペクトル110においても、第2ピーク点110Aを基準として第2トレース点110Bが決定されている。以上の説明においてはピークが基準となっていたが、例えばパターンフィッティング法などを用いて各サブスペクトル108,110のそれぞれについて波形形状を推定するようにしてもよい。
すなわち、図2において破線で描かれている裾108C,110Cを推定するものである。このような処理によれば、スペクトル110内に埋没しているサブスペクトルの上限値を特定することもでき、またそのような埋没している部分についてもトレース点を特定することが可能となる。
ちなみに、図2に示す手法では、各サブスペクトル108,110のそれぞれについて同一のレベルダウン量111が設定されていたが、もちろんそれらを異ならせてもよい。また、第1サブスペクトル108についてはレベルダウン量によってトレース点を決定し、第2サブスペクトルについてはその上限値をもってトレース点と決定するようにしてもよい。
ちなみに、本実施形態においては2つのサブスペクトルが存在していることを前提としたが、それ以上の個数のサブスペクトルが存在している場合においても同様に処理を行うことができる。
図3には、図1に示したドプラ波形と同様のドプラ波形が示されているが、ここにおいては技術内容を説明するために波形要素が離散的に描かれている。
上述した説明から明らかなように、本実施形態の手法によれば、各スペクトルごとに複数のサブスペクトルに対応した複数のピーク点108A,110Aが特定され、それらを基準として複数のトレース点108B,110Bが決定される。よって、時間軸方向にそれらのトレース点を連結することにより、第1トレースライン104及び第2トレースライン105を形成することができる。その場合においては後に説明するように補間演算処理などを適用するのが望ましい。
また、図3に示されるように、必要に応じて各サブスペクトルのピーク点を時間軸方向に連結し、これによって第1ピークライン112及び第2ピークライン114を形成するようにしてもよい。複数のトレースラインと複数のピークラインとが同時表示されるような場合には、それらの色相や線種を変更してそれぞれが容易に特定されるようにするのが望ましい。
また、図4に示されるように、隣接するサブスペクトルの間における谷ポイントを特定し、時間軸方向に沿って複数の谷ポイントを連結することにより中間谷ライン116を形成するようにしてもよい。そのような中間谷ライン116は、上述したピークラインやトレースラインと共に画面上に表示されてもよいし、またトレースラインを形成する際におけるエラー判定基準などとして利用するようにしてもよい。
上記の図2に示したスペクトル106は理想的なスペクトルであり、実際のスペクトルはかなり複雑な形態を有し、その中に2つのサブスペクトルあるいはそれ以上のサブスペクトルが入り込んでいる。そこで、各サブスペクトルのピーク点をより確実かつ正確に検出するために、次の図5乃至図8に示す手法を利用するのが望ましい。
図5には、原波形210としてスペクトルが示されている。ここで、214は周波数軸上におけるベースラインを表している。原波形210における各サブスペクトルのピークを特定するために、本実施形態においては後述するように微分処理が適用されているが、原波形210をそのまま微分処理すると、符号212で表されているようなかなり複雑な形態をもった微分波形212が得られることになる。
そこで、本実施形態においては、図6に示されるように、原波形210に対して一旦スムージング処理が施され、これによってスムージング波形216が得られている。ちなみに、このようなスムージング処理に当たっては1又は複数回の移動平均処理などを行うのが望ましい。このスムージング処理によって原波形210において生じている本来のピーク以外の突出部分などが滑らかに処理されることになる。
図7に示されるように、スムージング波形216に対して微分処理が施され、これによってスムージング後の微分波形218が得られている。この微分波形218は原波形における各位置の勾配及びその向きを表した波形に相当し、そのような微分波形218をリファレンスとして原波形に対するピーク探索範囲を適切に設定することが可能となる。
すなわち、一般的な場合においては、図8に示されるように、ベースライン214から正方向及び負方向に(この例では符号219で示すように負方向のみに)、微分波形218に沿ってゼロクロスポイントを検出していくと、図8に示されるように1番目のゼロクロス点220、2番目のゼロクロス点222、3番目のゼロクロス点224などが順番に特定されることになる。
図8に示すような典型的な2山型のスペクトルの場合、第1のゼロクロス点222は、原波形210における第1スペクトルのピーク点すなわち第1ピーク点P1の近傍に存在する。そこで、そのような第1のゼロクロス点220を中心として周波数軸方向に一定範囲を設定すれば、それをピーク探索範囲226として用いることが可能となる。すなわち、そのピーク探索範囲226内において原波形210上におけるピーク点が探索され、それが第1ピーク点P1として特定される。
これと同様に、3番目のゼロクロス点224は第2サブスペクトルのピーク点の近傍に存在するため、それを基準としてピーク探索範囲228を設定することができる。そのピーク探索範囲228内において原波形210においてピークを探索することにより、第2サブスペクトルの第2ピーク点P2を特定することが可能となる。
2番目のゼロクロス点222は、隣接するサブスペクトル間における谷の中心の近傍に存在しており、上述した手法と同様に、その2番目のゼロクロス点222を基準として谷の中心を探索するための範囲を設定することも可能である。
図8においては、符号219に示されるように、ベースライン214からゼロクロス点のサーチを開始したが、これ以外の場所からサーチを行うこともできるし、またゼロクロス点から正方向及び負方向の両方にサーチを行うこともできる。その場合において、1番目のゼロクロス点がベースラインに近すぎる、ゼロクロス点を基準としてピーク探索を行って得られたピーク点のレベルが低すぎる、などの一定条件を満たした場合にはそれをエラーとしてエラー処理を行うようにしてもよい。すなわち、一定のサブスペクトル弁別条件を満たすような場合に限ってオートトレースを実行し、これによってオートトレース結果の信頼性を確保するようにしてもよい。そのようなエラー処理によれば、例えば自動的にピーク探索が行えないような場合にユーザーによるピーク指定あるいはそれに相当するような入力を得て欠落した情報を補うようにしてもよいし、あるいは主要なサブスペクトルについて自動的にオートトレースを行うと共に2番目のサブスペクトルについてはマニュアルでのトレースを行うようにしてもよい。
また、図4に示すような中間谷ライン116を基準として、一方側のトレースラインが他方側へ入り込むなどの事態が生じた場合にはそれをエラーとして判定するようにしてもよいし、そのような中間谷ライン116の近傍にいずれかのピーク点が近接した場合には弁別精度が低下する恐れがあるとしてユーザーに対してアラームを報知するなどのエラー処理を施すようにしてもよい。
図5〜図8に示した手法により、各スペクトルごとにそこに含まれる各サブスペクトルのピーク点が特定され、図2に示したように、各ピーク点を基準としてそれぞれのサブスペクトルごとにトレース点が決定されることになる。ただし、上述したようにピーク点を特定することなく直接的にトレース点を決定することも可能であり、例えばサブスペクトルの上限値をトレース点とする場合においてはサブスペクトルの裾部分がバッググラウンドレベルに到達した地点あるいはベースラインに到達した地点などとして最高流速としてのトレースポイントを判定するようにしてもよい。また、スペクトル上において各サブスペクトルのピークを判定する場合においては、上記の特許文献3に示した手法を用いることも可能である。すなわち、スペクトルに対して時間軸方向に多数の区間を設定し、各区間ごとに仮のピークを求め、各区間を逐次的にシフトさせながら上記の仮のピークを検出していく場合において、ピーク座標が不変となる仮のピーク点をもって各サブスペクトルのピーク点として判定するものである。これ以外にもピーク点の特定方法としては各種の手法を用いることが可能である。ただし、上記の図5〜図8に示した手法によればより確実かつ精度良くピーク点の特定を行えるという利点がある。
図9には、本実施形態に係る超音波診断装置の全体構成が示されている。
プローブ10は体表面上に当接して用いられ、あるいは体腔内に挿入して用いられる超音波探触子である。プローブ10は複数の振動素子からなるアレイ振動子を有しており、このアレイ振動子によって超音波ビームが形成される。その超音波ビームは電子的に走査されており、その電子走査方式としては電子リニア走査、電子セクタ走査などをあげることができる。
連続波ドプラ法が適用される場合、アレイ振動子において送信開口と受信開口とが別々に設定され、送信開口を用いて送信ビームが連続的に形成され、その一方において受信開口を用いて受信ビームが連続的に形成されることになる。そのような送信ビーム及び受信ビームが図9において符号10A,10Bで示されている。
一方、パルスドプラ法が適用される場合には、一般的には、アレイ振動子の全体を利用して送信ビームが形成され、その後にダイナミックフォーカス技術を利用して受信ビームが形成されることになる。送受信方式については後に図11〜図17を用いて各種のバリエーションについて説明する。
送受信部12は、送信ビームフォーマー及び受信ビームフォーマーとして機能する。すなわち、送受信部12はアレイ振動子を構成する複数の振動素子に対して複数の送信信号を供給し、また複数の受信信号から出力される複数の受信信号に対して整相加算処理を実行する。整相加算後の受信信号は直交検波部14へ出力される。
直交検波部14は、入力される受信信号に対して直交検波処理を行って、受信信号を複素信号に変換する。その複素信号は周波数解析部16に入力されており、その周波数解析部16によってドプラ情報に対する周波数解析が実行される。周波数解析部16は例えば複素FFTアナライザによって構成される。周波数解析によってスペクトル(スペクトル情報)が順次生成され、そのような情報が記憶部18に格納される。記憶部18上にはスペクトルの集合体としてのドプラ波形が構成されることになる。ちなみに、パルスドプラ法が適用される場合には、サンプルゲートに対応したゲート回路が周波数解析部16の前段階に設けられる。
表示処理部22は、通常のドプラ波形表示の際には、記憶部18に格納されたドプラ波形を読み出して表示部24へ出力する。一方、オートトレースモードにおいては、トレース処理部20によって作成された複数のトレースラインなどを含むグラフィック画像をドプラ波形と合成し、その合成画像を表示部24へ出力する。
トレース処理部20は、記憶部18に格納された各スペクトルごとに、図5〜図8に示すような各サブスペクトルごとのピーク検索を行った上で、各サブスペクトルごとにトレース点を特定し、そのような処理結果から図1に示した複数のトレースライン104,105を形成する。この場合においては、各トレースポイントを連結する連結処理が施される。ちなみに、グラフィック画像は複数のトレースラインの他、図4に示した中間谷ライン116や図3に示したピークライン112,114などを含むものであってもよい。
計測演算部30は、トレース処理部20によって形成された複数のトレースラインに基づき例えば図1に示した処理範囲100内において各トレースラインごとにベースラインとの間における面積を演算する。そして、各トレースラインごとに得られた面積を所定の演算式に代入することにより診断情報を演算している。例えば、本実施形態の装置が循環器の分野で用いられる場合、心臓の内部における弁の流入血流と流出血流とがそれぞれ観測対象(観測部位)として設定される。そして、流入血流について求められた面積と流出血流について求められた面積とから弁の開口サイズなどが推定される。もちろん、他の診断情報の演算に本実施形態に係る装置を用いるようにしてもよい。
本実施形態においては、解析対象となる複数のサブスペクトルが同時にあるいは同時期に取得されたものであるため、計測の信頼性を高めることが可能である。また、複数の観測部位についてそれぞれドプラ情報の取得を行う場合における煩雑さを解消することができる。
表示処理部22は、上述したようにドプラ波形に対してグラフィック画像を合成する機能の他、計測演算部30の演算結果を受けて、その演算結果を表示部24へ表示する機能を有している。
制御部26は、図9に示される各構成の動作制御を行っており、制御部26には入力部28が接続され、その入力部28を用いてユーザーは各種の設定を行うことができる。ちなみに、図9にはドプラ処理に関連する構成のみが示されており、Bモード画像やカラーフローマッピング画像を形成する回路構成については図示省略されている。例えば、ビーム方位やサンプルゲートの設定を行う場合には、一般的には、Bモード画像が表示部24上に表示され、ユーザーによってその画面を観察することによりビーム方位やサンプルゲートなどが設定される。なお、記憶部18に格納されたドプラ波形は必要に応じて外部記憶装置に格納される。この場合において、従来においては1つの計測に当たって例えば2つのドプラ波形の格納が必要であったが、本実施形態においては1つのドプラ波形を格納するだけでよいので、ドプラ波形の取り違いといった問題を防止でき、また記憶容量を削減できるという利点がある。もちろん、そのようなドプラ波形の格納にあたっては上述した複数のトレースラインが合成されたものを格納するのが望ましい。
図10には、図9に示したトレース処理部20の動作例がフローチャートとして示されている。
まず、S101では、図1に示したように、ユーザーによってあるいは自動的に処理範囲100が設定される。この場合においては、測定期間全体を処理対象として定めるようにしてもよいし、時間軸上において処理範囲を定めるようにしてもよい。また、例えば正側及び負側の全体を処理対象として選択することもできる。
S102では、図5に示した原波形210が図9に示した記憶部18からトレース処理部20へ取り込まれる。すなわち、S102以降の各工程は各原波形ごとに実行される。
S103では、図6に示したようなスムージング処理が実行され、これによってスムージング波形216が得られる。S104では、そのスムージング波形216に対して図7に示したように微分処理が施され、これによって微分波形218が得られる。
S105では、図8に示したように、微分波形218上における各ゼロクロスポイントを基準として原波形210上において複数のピーク点が特定される。そして、S106では、図2に示したようにそれらのピーク点からそれぞれのサブスペクトルごとにトレース点が決定される。このような過程において、正しくピーク点を特定できない場合あるいは正しくトレース点を特定できないような場合にはそれを判定してS109においてエラー処理を実行するようにしてもよい。そのようなエラー処理は、例えばユーザーに対してアラームを報知する、あるいはユーザーについてマニュアルトレースを促すなどである。また、S109からS103へ処理を移行させ、よりスムージングの度合いを上げて再び上記の各処理を行うようにしてもよい。
S107では、最終の原波形(スペクトル)に到達したか否かが判断され、そのような最終の原波形でなければ上記のS102からの各工程が繰り返し実行される。
S108では、各スペクトルごとに決定された複数のトレース点に基づいて、それらを時間軸上に連結することにより複数のトレースラインが形成される。これについては図1及び図3に示した通りである。この場合において、トレース点の欠落などを補うため、あるいはトレースラインをより滑らかにするために補間処理を適用してもよい。
次に、図11〜17を用いて本実施形態にかかる各種の送受信方式について説明する。ここで、図11〜図13には連続波ドプラ法による方式が示されており、図14〜図17にはパルスドプラ法による方式が示されている。
図11は、図9を用いて説明した送受信方式をより具体的に表したものである。アレイ振動子42は送信開口A及び受信開口Bに区分され、送信開口Aを用いて送信ビームTが連続的に形成され、受信開口Bを用いて受信ビームRが連続的に形成される。この場合において、弁43における流入側の観測部位S1と流出側の観測部位S2の近傍において送信ビームT及び受信ビームRがクロスするように各ビームの偏向角度が適宜設定される。すなわち、そのようなクロス部分においてよりドプラ情報を精度良く観測するためである。ちなみに、符号40は走査面を表しており、この例ではその走査面40は電子リニア方式に対応した走査面に相当している。
図12には、複数の方位すなわち複数の観測部位に対してそれぞれ連続波ドプラ法を適用した場合の方式が示されている。アレイ振動子42は6つの開口A,B,C,Dに区分されており、開口Aによって送信ビームT1が形成され、開口Bによって受信ビームR1が形成されている。また、開口Dによって送信ビームT2が形成されており、開口Cによって受信ビームRが形成されている。送信ビームT1と受信ビームR1は観測部位S1においてクロスするようにそれぞれの変更角度が設定され、これと同様に、送信ビームT2及び受信ビームR2の観測部位S2においてクロスするようにそれぞれの変更角度が設定されている。開口B及び開口Cに受波される受信信号は、一括して整相加算処理され、あるいは個別的にビーム形成処理を行った後に加算され、その処理後の受信信号が送受信部12から出力されることになる。
図13には1つの送信ビームT1に対して2つの受信ビームR1,R2を形成する方式が示されている。送信ビームT1に対して、受信ビームR1は観測部位S1の座標においてクロスしており、受信ビームR2は観測部位S2の座標においてクロスしている。この場合においても、受信開口B及びCのそれぞれについて整相加算処理を行った後に2つの整相加算後の信号を更に加算して受信信号を得るようにしてもよいし、それぞれの開口の受信信号を一括して整相加算処理するようにしてもよい。
次に図14〜図17にはパルスドプラ法による方式が示されている。図4に示す方式では、アレイ振動子12の全体が送信開口及び受信開口として用いられ、それによって超音波ビーム(送信ビームと受信ビームを合成したもの)Qが形成されている。弁43の流入側及び流出側にはそれぞれ超音波ビームQ上においてサンプルゲートG1,G2が設定されている。そして、それらのサンプルゲートG1,G2のそれぞれについてドプラ情報が抽出され、上述した処理が施されることになる。
図15にも上記同様に同一ビーム上に2つのサンプルゲートG1,G2が設定される例が示されているが、ここにおいては電子セクタ走査によって走査面44が構成されている。
図16には、アレイ振動子42が2つの開口A,Bに区分され、それぞれの開口を用いて超音波ビームQ1,Q2が形成される場合が示されている。それぞれの超音波ビーム上にはそれぞれサンプルゲートG1,G2が設定されている。
更に、図17には、超音波ビームQ上に大きなサイズを持ったサンプルゲート(ロングサンプルゲート)G3が設定される方式が示されている。すなわち、従来においてこのように大きなサンプルゲートを設定すると、ドプラ波形が複雑になってオートトレースが難しかったが、本実施形態によれば、弁の流入側及び流出側の両者を取り囲んでサンプルゲートG3を設定し、それぞれの部位について個別的にオートトレースを行えるという利点がある。サンプルゲートG3の長さはユーザーによって可変設定できるように構成するのが望ましい。
ドプラ波形とそれに対して形成された複数のトレースラインとを示す説明図である。 スペクトルとそれを構成する2つのサブスペクトルを示す説明図である。 ドプラ波形上に形成される2つのトレースライン及び2つのピークラインを示す説明図である。 ドプラ波形上に設定される中間谷ラインを示す説明図である。 原波形とそれをそのまま微分処理した微分波形とを示す図である。 原波形に対してスムージング処理を行って得られたスムージング波形を示す図である。 スムージング波形に対して微分処理を行って得られた微分波形を示す図である。 微分波形のゼロクロス点を基準としてピーク探索を行う方法を説明するための説明図である。 本実施形態に係る超音波診断装置の全体構成を示すブロック図である。 図1に示すトレース処理部の動作例を説明するためのフローチャートである。 連続はドプラ法において1つの送信ビームと1つの受信ビームとを形成する方式を示す説明図である。 連続波ドプラ法において2つの送信ビームと2つの受信ビームとを形成する方式を示す説明図である。 連続波ドプラ法において1つの送信ビームに対して2つの受信ビームを形成する方式を示す説明図である。 パルスドプラ法において送信ビーム上に2つのサンプルゲートを設定する方式を示す説明図である。 パルスドプラ法において送信ビーム上に2つのサンプルゲートを設定する方式を示す説明図である。 パルスドプラ法において2つの超音波ビームが形成され、各超音波ビームごとにサンプルゲートを設定する方式を示す説明図である。 超音波ビーム上にロングサンプルゲートを設定する方式を示す説明図である。
符号の説明
10 プローブ、12 送受信部、14 直交検波部、16 周波数解析部、18 記憶部、20 トレース処理部、22 表示処理部、24 表示部、30 計測演算部、100 処理範囲、102 ドプラ波形、104 第1トレースライン、第2トレースライン、106 スペクトル、108 第1サブスペクトル、110 第2サブスペクトル、116 中間谷ライン、210 原波形、216 スムージング波形、218 スムージング後の微分波形、220,222,224 ゼロクロス点。

Claims (14)

  1. 超音波を送受波し、受信信号を出力する送受波手段と、
    前記受信信号に含まれるドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、
    前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、
    前記各スペクトルに含まれる未分離状態の複数のサブスペクトルに対応して、前記ドプラ波形に対して複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、
    を含み、
    前記マルチトレース手段は、
    前記各スペクトルに含まれる各サブスペクトルを識別するサブスペクトル識別手段と、
    前記各サブスペクトルごとにトレースポイントを特定するトレースポイント特定手段と、
    前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理し、これにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、
    を含み、
    前記サブスペクトル識別手段は前記各サブスペクトルのピークを特定することにより前記各サブスペクトルを識別する手段であり、
    前記トレースポイント特定手段は前記各サブスペクトルのピークを基準として前記トレースポイントを特定することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 請求項記載の装置において、
    前記サブスペクトル識別手段は、
    前記各スペクトルから微分波形を生成する微分手段と、
    前記各スペクトルごとにその微分波形に基づいて複数のピーク探索範囲を設定する範囲設定手段と、
    前記各スペクトルごとに前記複数のピーク探索範囲内でそれぞれピーク探索を実行し、これにより前記各スペクトルごとのピークを探索する探索手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 請求項記載の装置において、
    前記サブスペクトル識別手段は、更に、前記微分波形の生成に先立って前記各スペクトルに対してスムージング処理を施す平滑化手段を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  4. 請求項記載の装置において、
    前記範囲設定手段は、前記微分波形における複数の基準ゼロクロス点を基準として前記複数のピーク探索範囲を設定することを特徴とする超音波診断装置。
  5. 請求項記載の装置において、
    前記トレースポイント特定手段は、前記各サブスペクトルに沿ってそのピークから所定量だけレベルダウンした位置をトレースポイントとして特定することを特徴とする超音波診断装置。
  6. 超音波を送受波し、受信信号を出力する送受波手段と、
    前記受信信号に含まれるドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、
    前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、
    前記各スペクトルに含まれる未分離状態の複数のサブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記複数のサブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、
    を含み、
    前記特定手段は、前記複数のサブスペクトルに対応する複数の最高流速ポイントを複数のトレースポイントとして特定する、ことを特徴とする超音波診断装置。
  7. 超音波を送受波し、受信信号を出力する送受波手段と、
    前記受信信号に含まれるドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、
    前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、
    前記各スペクトルに含まれる未分離状態の複数のサブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記複数のサブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、
    を含み、
    前記マルチトレース手段は、更に、前記ドプラ波形に対して、それが有する複数のサブスペクトル間に谷トレースラインを形成する手段を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  8. 請求項1又は6記載の装置において、
    前記複数のサブスペクトルに対応する前記複数のトレースラインに対して面積を演算する手段と、
    前記複数のトレースラインの面積から診断情報を演算する手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  9. 心臓内の弁近傍へ向けて超音波を連続的に送波すると共に反射波を連続的に受波し、これにより受信信号を出力する送受波手段と、
    前記受信信号に含まれるドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、
    前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、
    前記各スペクトルに含まれる未分離状態の弁流入血流サブスペクトル及び弁流出血流サブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記弁流入血流サブスペクトル及び前記弁流出血流サブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  10. 複数のビーム方位に対して超音波を連続的に送波すると共に反射波を連続的に受波し、これにより複数のビーム方位上に存在するドプラ情報を含んだ受信信号を出力する送受波手段と、
    前記受信信号に含まれるドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、
    前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、
    前記各スペクトルに含まれる未分離状態の複数のサブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記複数のサブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  11. 心臓内の弁の流入側部位及び流出側部位をカバーするサイズをもったロングサンプルゲートを設定する手段と、
    前記ロングサンプルゲートに対して超音波ビームを繰り返し形成し、これにより受信信号を順次出力する送受波手段と、
    前記順次出力される受信信号から前記ロングサンプルゲート内のドプラ情報を抽出する抽出手段と、
    前記ドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、
    前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、
    前記各スペクトルに含まれる未分離状態の弁流入血流サブスペクトル及び弁流出血流サブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記弁流入血流サブスペクトル及び前記弁流出血流サブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  12. 複数のサンプルゲートを設定する手段と、
    前記複数のサンプルゲートに対して超音波ビームを繰り返し形成し、これにより受信信号を順次出力する送受波手段と、
    前記順次出力される受信信号から前記複数のサンプルゲート内のドプラ情報を抽出する抽出手段と、
    前記ドプラ情報を周波数解析し、スペクトルを順次出力する周波数解析手段と、
    前記各スペクトルに基づいてドプラ波形を生成するドプラ波形生成手段と、
    前記各スペクトルに含まれる未分離状態の複数のサブスペクトルについて各サブスペクトルを識別することにより各サブスペクトルのトレースポイントを特定する特定手段と、前記各スペクトル間において前記各サブスペクトルに対して特定されたトレースポイントを時間軸方向に連結処理することにより前記各サブスペクトルごとにトレースラインを形成する連結処理手段と、を有し、前記ドプラ波形に対して前記複数のサブスペクトルに対応する複数のトレースラインを形成するマルチトレース手段と、
    を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  13. 請求項12記載の装置において、
    前記複数のサンプルゲートは同一のビーム方位上に設定され、
    1つの超音波ビームの形成で前記複数のサンプルゲートに対応したドプラ情報を取得できることを特徴とする超音波診断装置。
  14. 請求項12記載の装置において、
    前記複数のサンプルゲートは互いに異なる複数のビーム方位上に設定され、
    前記複数のサンプルゲートに対応する複数の超音波ビームが同時形成されることを特徴とする超音波診断装置。
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