JP4771997B2 - 半導体発光素子およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、半導体発光素子およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、AlGaAs多重量子井戸活性層を有する半導体発光素子およびその製造方法に関する。
AlGaAs多重量子井戸活性層を有する半導体発光素子では、この活性層を挟むn型およびp型クラッド層もAlGaAs系半導体からなることが一般的であるが、結晶欠陥の発生を抑制する目的で、AlGaInP系半導体が用いられる場合がある(例えば、特許文献1〜3参照)。
図12は、本発明者が実験的に作製した半導体発光素子の積層構造を示す断面図である。この場合、MOCVD法(有機金属気相成長法)を用いて、n型GaAs基板31上にn型GaAsバッファ層32、n型GaInPバッファ層33、n型AlGaInPクラッド層34、ノンドープAlGaAs多重井戸量子活性層35、p型AlGaInP第1クラッド層36、p型GaInPエッチングストップ層37、p型AlGaInP第2クラッド層38、p型GaInP中間層39およびp型GaAsキャップ層40を順次積層し、n型GaAs基板31の裏面に図示しないn型電極を形成し、p型GaAsキャップ層40の表面に図示しないp型電極を形成して、半導体発光素子を作製した。
図13は、図12で示したノンドープAlGaAs多重井戸量子活性層35を示す断面図である。ノンドープAlGaAs多重井戸量子活性層35は、n型AlGaInPクラッド層34側のノンドープAlGaAsガイド層35aとp型AlGaInP第1クラッド層36側のノンドープAlGaAsガイド層35aとの間に、ノンドープAlGaAsウェル層35bとノンドープAlGaAsバリア層35cとが交互に繰り返し積層された構造である。
以下、「ノンドープ」を「un-」と表記し、「多重井戸量子」を「MQW」と表記する場合がある。
図14は、図12および図13に示した半導体発光素子におけるp型AlGaInP第1クラッド層36とun-AlGaAsMQW活性層35のun-AlGaAsガイド層35aとの界面をSIMS(Secondary Ionization Mass Spectrometer)により測定した原子濃度プロファイルを示す。この図14から、un-AlGaAsガイド層35aとp型AlGaInP第1クラッド層36との界面において、In原子がun-AlGaAsガイド層35aの中に拡散混入していることが分かる。
また、本発明者は、図12および図13で示した半導体発光素子のレーザ出射側の端面に窓領域を形成する目的で、積層構造に対してZnO膜をスパッタ法により形成し、その後、アニール温度580℃と620℃の2通りで熱処理(アニール)することによりZn原子を拡散させた。
図15はアニール温度580℃で窓領域を形成した半導体発光素子におけるp型AlGaInP第1クラッド層36とun-AlGaAsガイド層35aとの界面をSIMSにより測定した原子濃度プロファイルを示し、図16はアニール温度620℃で窓領域を形成した半導体発光素子におけるp型AlGaInP第1クラッド層36とun-AlGaAsガイド層35aとの界面をSIMSにより測定した原子濃度プロファイルを示す。
図15および図16から、Znを拡散させるとInのun-AlGaAsガイド層35aに対する拡散はさらに顕著となり、その混入量はZnを拡散させる際のアニール温度が高いほど多くなることが分かる。
特開平5−218582号公報 特開2004−349286号公報 特開2006−135366号公報
上述のように、p型AlGaInP第1クラッド層36とun-AlGaAsMQW活性層35との界面では、p型AlGaInP第1クラッド層36からun-AlGaAsガイド層35aへのInの拡散が生じるが、un-AlGaAsガイド層35aに対してInが混入すると、バンドギャップが狭くなってレーザ光を吸収するため、共振器内部で光の損失が発生し、その結果発振する閾電流値が高くなったり、量子効率が低下する。また、窓領域においては、本来発振波長の光に対して透明であるべき窓領域で吸収が生じるため、端面破壊の原因となる。
本発明は、このような問題に鑑みなされたものであり、発光効率を高めることができる半導体発光素子およびその製造方法を提供するものである。
かくして、本発明によれば、基板上に形成された第1導電型AlGaInPクラッド層と、該第1導電型AlGaInPクラッド層上に形成されたAlGaAs多重量子井戸活性層と、該AlGaAs多重量子井戸活性層上に形成された第2導電型AlGaInPクラッド層とを有し、該第2導電型AlGaInPクラッド層とAlGaAs多重量子井戸活性層との間に、第2導電型AlGaInPクラッド層のIn組成比よりもIn組成比が低い(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層(0≦x≦1、0≦y≦1)が形成されている半導体発光素子が提供される。
また、本発明の別の観点によれば、基板上に第1導電型AlGaInPクラッド層、AlGaAs多重量子井戸活性層および第2導電型AlGaInPクラッド層をこの順に形成する工程を備え、前記第2導電型AlGaInPクラッド層を形成する前に、AlGaAs多重量子井戸活性層上に、第2導電型AlGaInPクラッド層のIn組成比よりもIn組成比が低い(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層(0≦x≦1、0≦y≦1)を形成する半導体発光素子の製造方法が提供される。
本発明によれば、該第2導電型AlGaInPクラッド層とAlGaAs多重量子井戸活性層との間に、第2導電型AlGaInPクラッド層のIn組成比よりもIn組成比が低い(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層を形成することにより、第2導電型AlGaInPクラッド層からAlGaAs多重量子井戸活性層へのInの拡散を抑制することができる。この結果、第2導電型AlGaInPクラッド層とAlGaAs多重量子井戸活性層の界面近傍におけるレーザ光の吸収を抑制することができ、半導体発光素子の発光効率を高めることができる。
また、この半導体発光素子は、クラッド層にAlGaInPを用い、多重量子井戸活性層にAlGaAsを用いた積層構造であるため、良好な特性の赤外レーザとすることができる。
また、レーザ光出射端面に窓領域を有する半導体発光素子(以下、窓レーザと称する場合がある)とする場合は、端面破壊を抑制することが可能となる。
本発明の半導体発光素子は、基板上に形成された第1導電型AlGaInPクラッド層と、該第1導電型AlGaInPクラッド層上に形成されたAlGaAs多重量子井戸活性層と、該AlGaAs多重量子井戸活性層上に形成された第2導電型AlGaInPクラッド層とを有し、該第2導電型AlGaInPクラッド層とAlGaAs多重量子井戸活性層との間に、第2導電型AlGaInPクラッド層のIn組成比よりもIn組成比が低い(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層(0≦x≦1、0≦y≦1)が形成されていることを特徴とする。
ここで、本発明において、第2導電型AlGaInPクラッド層のIn組成比とは、第2導電型AlGaInPクラッド層に含まれるIII族原子の総原子数、つまりAl原子、Ga原子およびIn原子の総原子数に対するIn原子数の割合であるIn原子濃度を意味する。
以下、「(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層」を「AlGaInP拡散抑制層」と表記する場合がある。また、本発明の半導体発光素子を構成する前記各化合物半導体層について、例えば「第1導電型AlGaInPクラッド層」を「第1導電型クラッド層」のように組成を省略して表記する場合がある。
本発明において、第1および第2導電型AlGaInPクラッド層は、(AlxGa1-xyIn1-yP(0≦x≦1、0≦y≦1)で表現された組成を有し、AlGaAs多重量子井戸活性層は、AlxGa1-xAs(0≦x≦1)で表現された組成を有するものを意味する。
また、本明細書において、単に「界面」と称する場合は、特にことわりがない限り、第2導電型AlGaInPクラッド層とAlGaAs多重量子井戸活性層との界面を指すものとする。
また、本明細書で述べる「ドープ」と「ノンドープ」の境界として、3×1016/cm3以上の導電型決定元素(不純物元素)の添加量に対してドープ(ドーピング)の扱いとし、それよりも低い添加量についてはノンドープの扱いとする。これは、拡散を含めて意図的なドーピングを行わない場合でも、成長の過程で成長炉内にドーパント原子が存在することで自然とドーピングされる場合が多く、完全なノンドープの状態は実現が困難であることが背景としてある。また、意図的であろうとなかろうと、3×1016/cm3を下回るような低ドープ量では、本発明で問題とするドーパントの拡散や拡散による特性の変化に対して大きな影響を持つことはないと考えるためである。
本発明において、前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、In組成比が、第2導電型AlGaInPクラッド層からAlGaAs多重量子井戸活性層に向かうにつれて連続的に減少しているものであってもよい。
このようにすれば、拡散抑制層におけるInの濃度勾配を前記界面へ近づくにつれて徐々に小さくすることができ、InのMQW活性層への拡散をより低減することができる。また、このような構成は、窓レーザの端面破壊抑制に有効である。
MQW活性層へ向かうにつれて拡散抑制層のIn原子濃度を連続的に減少させる方法としては、Inの供給原料であるTMInの供給量を徐々に減らす方法、TMIn以外のIII族原子原料であるGaまたはAlの供給原料であるTMGaまたはTMAlの供給量を徐々に増やす方法などが挙げられる。
本発明において、前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、In組成比が、第2導電型AlGaInPクラッド層からAlGaAs多重量子井戸活性層に向かうにつれて段階的に減少しているものであってもよい。
このようにすれば、拡散抑制層におけるIn組成比のコントロールが容易となり、再現性よく同じ特性の半導体発光素子を製造することが可能である。
MQW活性層へ向かうにつれて拡散抑制層のIn原子濃度を段階的に減少させる方法としては、Inの供給原料であるTMInの供給量を段階的に減らす方法、TMIn以外のIII族原子原料であるGaまたはAlの供給原料であるTMGaまたはTMAlの供給量を段階的に増やす方法などが挙げられる。
本発明において、前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、AlGaAs多重量子井戸活性層と接する界面近傍領域のIn組成比または全体のIn組成比が0であるものであってもよい。
このようにすれば、拡散抑制層の一部または全体が、完全にInを含まない組成のAlGaP層となり、第2導電型AlGaInPクラッド層から拡散したInをAlGaP層中に取り込み、結果としてAlGaAsMQW活性層へのInの拡散を効果的に抑制することが可能となる。また、このような構成は、窓レーザの端面破壊抑制により有効である。
本発明において、前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、In組成比が、AlGaAs多重量子井戸活性層のバンドギャップがレーザ発振波長に相当するエネルギーよりも大きくなる組成比であってもよい。
つまり、InがAlGaAsMQW活性層に拡散するとAlGaInAsとなり、AlGaInAsはIn拡散前のAlGaAsに比べてバンドギャップが狭くなる。Inが拡散によりAlGaAsMQW活性層に入る量は、(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層におけるIII族原子全体に対するInの組成比(In/Al+Ga+In)と同程度となる。Inが拡散によりAlGaAsMQW活性層に入ってAlGaInAsとなってもレーザ発振波長に対して吸収がなければ端面破壊を抑制することが可能であるため、この端面破壊を抑制できるIn組成比で(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層が形成されている。
換言すると、AlGaAsMQW活性層にInが拡散してAlGaInAsとなった場合のバンドギャップがレーザの発振波長に相当するエネルギー(E(eV)=1.24/発振波長(μm))よりも大きくなるように、(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層のIn組成比を決める。
このようにすれば、AlGaAsMQW活性層にAlGaInP拡散抑制層と等量のInが混入してAlGaInAsとなっても、AlGaInAsは発光波長に相当する光エネルギーよりも大きなバンドギャップを有しているため、AlGaAsにInが拡散しても半導体発光素子の発光に対して吸収を抑えることができる。
本発明において、前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、In組成比が0〜0.2であるようにしてもよい。
通常、MQW活性層にAlGaAsを用いる半導体発光素子では、AlGaAsにおけるAl組成比が0.3以上を用いることが多く、このような半導体発光素子に対しては、第2導電型AlGaInPクラッド層の界面近傍におけるInの組成比を0〜0.2としていることにより、InがAlGaAsMQW活性層に拡散してもAlGaAsが発光波長に対して吸収することを防止できる。
本発明において、前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、膜厚が、格子不整合による結晶欠陥が発生する臨界膜厚以下であるものとしてもよい。
基板として、例えばGaAs基板を用いた場合、AlGaInP拡散抑制層におけるIn組成比を下げると、GaAs基板に対して格子不整合となるが、臨界膜厚以下とすることにより、格子不整合によるハッチングやクロスハッチと呼ばれる格子欠陥を発生することなくIn組成比の小さい結晶を成長してAlGaInP拡散抑制層を形成することが可能となる。
AlGaInP拡散抑制層の臨界膜厚は、図11に示すように、In組成比によって変化する。したがって、AlGaInP拡散抑制層の膜厚は、In組成比によって決定される臨界膜厚以下(グラフ線の内側領域)に設定することが好ましい。
一方、AlGaInP拡散抑制層の膜厚は、AlGaAsMQW活性層へのInの拡散抑制効果が得られる膜厚でなければならない。このような膜厚としては、1nm〜500nmが好ましく、そのためこの膜厚範囲を考慮したIn組成比でAlGaInP拡散抑制層を形成するのが望ましい。
AlGaInP拡散抑制層の膜厚が500nmを越えると、格子不整合で良好な結晶膜を得ることが難しく、良好な結晶膜を得ようとすると格子不整合を大きくできないためにInを減らす量が少なくなり過ぎ、そうするとAlGaAsMQW活性層へのInの拡散抑制効果が低減する。また、In の拡散距離は大抵の場合100nm以下である場合が多く、500nmを越える厚い拡散抑制層を設ける必要が無いと考えられる。一方、AlGaInP拡散抑制層は、1nm以上の膜厚(数原子層程度の膜厚)が必要であり、1nmより薄いとIn 拡散の抑制効果が期待できないと考えられる。
なお、上述のようにAlGaInP拡散抑制層のIn組成比を段階的に変化させる場合、実質的には、In組成比の異なる複数の拡散抑制層が積層されているため、各層の膜厚は各層のIn組成比を考慮して設定される。また、段階的または連続的にIn組成比を変化させる場合のいずれにおいても、AlGaInP拡散抑制層の膜厚は、トータルとして臨界膜厚を超えないようにすることが望ましい。
本発明において、前記第1導電型AlGaInPクラッド層、AlGaAs多重量子井戸活性層、(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層および第2導電型AlGaInPクラッド層が、レーザ出射側の端面に窓領域を有するものであってもよい。
この窓領域は、レーザ光に対して透明な材料にて形成された端面窓構造であり、窓領域を形成することにより半導体発光素子を高出力化することができる。
赤外レーザのレーザ光出射側の端面に窓領域を形成する場合、窓領域形成に伴う熱処理(アニール処理)によりInの拡散が促進される現象が確認されているが、拡散抑制層が、窓形成プロセスによるIn拡散を抑制する場合にも有効である。
In組成比を低くしたAlGaInP拡散抑制層が存在することにより、窓形成プロセスにおける熱拡散原子の拡散も抑制されてしまうが、拡散抑制層に予め熱拡散原子をドーピングしておくことにより、熱拡散原子の拡散を促進することが可能である。
この場合、熱拡散原子としてはZnがMg(マグネシウム)やC(カーボン)等の他のP型を示すドーパントに比べて拡散させやすいという理由で好適である。
本発明の半導体発光素子は、上述の構成の積層構造以外にも、例えば、前記基板が第1導電型GaAs基板であり、前記第2導電型AlGaInPクラッド層上にリッジ形状の第2導電型GaAsキャップ層を有するものとすることができる。
このようにすれば、リッジ部のみ電流を供給する電流狭窄構造とすることができ、さらに、実屈折率差で光を閉じ込めるリアルガイド構造とすることができる。
また、本発明は、その他の積層構造として、基板と第1導電型クラッド層の間にバッファ層が形成されたもの、第1導電型クラッド層と第2導電型クラッド層の少なくとも一方が2層からなるもの、第2クラッド層が2層である場合に2層間にエッチングストップ層が形成されているもの、リッジ部の両側に絶縁性を有する誘電体層が形成されたもの、リッジ部より上層に絶縁膜や保護膜などが形成されたもの等も含まれる。
本発明の半導体発光素子において、第1導電型はn型またはp型であり、第2導電型は、第1導電型とは反対のp型またはn型である。つまり、本発明は、基板側の第1導電型クラッド層をn型とし、基板とは反対側の第2導電型クラッド層をp型にした構成と、これとは逆に、第1導電型クラッド層をp型とし、第2導電型クラッド層をn型にした構成の両方を含む。
窓形成時に拡散しやすいp型ドーパントであるZnを拡散原子として選択できる、つまり、n型を表面側にした場合、Znを窓の拡散原子として使用すると窓部のn型領域がp型となりpn接合にならない為、pn障壁がなくなり電気抵抗が下がるため窓部で電流が流れて無効電流になるという理由で、第1導電型をn型とし、第2導電型をp型とする構成が好ましい。
なお、AlGaInPクラッド層のn導電型決定元素としてはSi,Se,Teなどを用いることができ、AlGaInPクラッド層のp導電型決定元素としてはMg,Zn,Cなどを用いることができる。
また、本発明の半導体発光素子は、第1導電型クラッド層とMQW活性層との間にAlGaInP拡散抑制層を形成せず、第2導電型クラッド層とMQW活性層との間にのみAlGaInP拡散抑制層を形成することにより、上述したように半導体発光素子の発光効率を高めることができるが、第1導電型クラッド層とMQW活性層との間にもAlGaInP拡散抑制層を形成してもよい。
このようにすれば、より高い発光効率を得ることができる。この場合も、AlGaInP拡散抑制層におけるIn組成比をMQW活性層に向かうにつれて連続的または段階的に減少させるなど、第2導電型クラッド層とMQW活性層との間のAlGaInP拡散抑制層と同様の構成とすることができる。
なお、AlGaInP拡散抑制層は、導電型決定元素が含まれていても(ドープ)、含まれていなくても(ノンドープ)どちらでもよいが、通常は窓領域を形成する工程を経るまでもなく第2導電型クラッド層のドーパントが結晶成長中の拡散によって拡散抑制層に自然的に存在する。
上述の半導体発光素子は、基板上に第1導電型AlGaInPクラッド層、AlGaAs多重量子井戸活性層および第2導電型AlGaInPクラッド層をこの順に形成する工程を備え、前記第2導電型AlGaInPクラッド層を形成する前に、AlGaAs多重量子井戸活性層上に、第2導電型AlGaInPクラッド層のIn組成比よりもIn組成比が低い(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層(0≦x≦1、0≦y≦1)を形成する製造方法により製造することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の半導体発光素子に適用可能な構造および製造方法の一例を説明する。
(実施形態1)
図1は実施形態1の半導体発光素子を示す断面図である。
この半導体発光素子は、n型GaAs基板1の上にn型GaAsバッファ層2(膜厚500nm)、n型GaInPバッファ層3(膜厚200nm)、n型AlGaInPクラッド層4(膜厚3500nm)、un-AlGaAsMQW活性層5、un-AlGaInP拡散抑制層6(膜厚10nm)、p型AlGaInP第1クラッド層7(膜厚150nm)、p型GaInPエッチングストップ層8(膜厚10nm)、p型AlGaInP第2クラッド層9(膜厚1200nm)、p型GaInP中間層10(膜厚50nm)およびp型GaAsキャップ層11(膜厚500nm)が順次積層されている。なお、図示省略するが、n型GaAs基板1の裏面にはn型電極が形成され、p型GaAsキャップ層11の表面にはp型電極が形成される。
un-AlGaAsMQW活性層5は、図2に示すように、n型AlGaInPクラッド層4およびun-AlGaInP拡散抑制層6と接して形成された外側のun-AlGaAsガイド層5a(膜厚30nm)と、un-AlGaAsガイド層5aの間に交互に形成されたun-AlGaAsウェル層5b(膜厚5nm)およびun-AlGaAsバリア層5c(膜厚5nm)とからなり、un-AlGaAsウェル層5bが各un-AlGaAsガイド層5aと接するように配置されてなる。
なお、半導体発光素子を構成する各化合物半導体層の膜厚は、前記膜厚に限定されるものではなく、得ようとする半導体発光素子の特性に応じて適宜設計変更することができる。
この半導体発光素子の製造において、n型GaAs基板1の上に順次形成するn型GaAsバッファ層2からp型GaAsキャップ層11までの各化合物半導体層は、MOCVD法(有機金属化学気相成長法)、MBE(分子線成長法)などの結晶成長法にて形成することができる。
MOCVD法による結晶成長においては、化合物半導体層のIII族原料として、メチル系有機金属であるトリメチルアルミニウム(TMAl)、トリメチルガリウム(TMGa)、トリメチルインジウム(TMIn)、さらに、V族原料としてアルシン(AsH3
)、ホスフィン(PH3)、また、ドーピング材料としてジエチル亜鉛(DEZn)、ジメチル亜鉛(DMZn)、シクロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)、セレン化水素(H2Se)、シラン(SiH4)、ジシラン(Si26)などを使用することができる。
図3は、実施形態1の半導体発光素子を構成する各化合物半導体結晶層を結晶成長させるために使用する気相成長装置の概略構成図であって、図3(a)は概略側断面図であり、図3(b)は概略平断面図を示す。
この気相成長装置は、反応室51と、反応室51内に設けられてGaAs基板(またはウェハ)Sを載置するためのサセプタ(基板保持具)52と、反応室51内にガスを導入して所望の雰囲気にするガス導入口53およびガス排出口54と、高周波電流を流すことによりサセプタ51を誘導加熱してGaAs基板1を昇温する高周波コイルとを備えている。なお、抵抗加熱装置やランプを用いた加熱方法も適用が可能である。さらに、気相成長装置は、サセプタ51の下方に取り付けられた放射温度計や熱電対によりサセプタ温度を測定し制御することができると共に、GaAs基板1の表面の温度は、黒体輻射により較正した放射温度計で測定することができる。
上述の気相成長装置および材料を使用して、半導体発光素子を構成する各化合物半導体層(結晶膜)を結晶成長させる成膜工程において、un-AlGaInP拡散抑制層6を成膜する際は、上述のようにun-AlGaAsMQW活性層5のun-AlGaAsガイド層5aに向かうにつれてIn組成比を連続的または段階的に減少させることができる。
GaAs基板S上に各化合物半導体層を積層した後は、各々必要なエッチング工程、フォトリソ工程、金属蒸着工程、切断工程等を経て、レーザダイオードや発光ダイオードといった半導体発光素子を形成することができる。
(実施形態2)
図4〜図8は、実施形態2の半導体発光素子の製造過程を説明する図である。実施形態2の半導体発光素子は、いわゆるリッジ構造の窓レーザである(図8参照)。なお、実施形態2において、実施形態1と同様の要素には、同一の符号を付している。以下、実施形態2における実施形態1とは異なる点を主として説明する。
この半導体発光素子は、実施形態1と同様に、まず、n型GaAs基板1の上にn型GaAsバッファ層2(膜厚500nm)、n型GaInPバッファ層3(膜厚200nm)、n型AlGaInPクラッド層4(膜厚3500nm)、un-AlGaAsMQW活性層5、un-AlGaInP拡散抑制層6(膜厚5nm)、p型AlGaInP第1クラッド層7(膜厚150nm)、p型GaInPエッチングストップ層8(膜厚10nm)、p型AlGaInP第2クラッド層9(膜厚1200nm)、p型GaInP中間層10(膜厚50nm)およびp型GaAsキャップ層11(膜厚500nm)を順次成膜する。un-AlGaAsMQW活性層5において、un-AlGaAsガイド層5aの膜厚は30nm、un-AlGaAsウェル層5bの膜厚は5nm、un-AlGaAsバリア層5cの膜厚は5nmである。
なお、半導体発光素子を構成する各化合物半導体層の膜厚は、前記膜厚に限定されるものではなく、得ようとする半導体発光素子の特性に応じて適宜設計変更することができる。
その後、図4に示すように、p型GaAsキャップ層11上に、例えばスパッタ法によりSiN膜12(膜厚100nm)を形成し、SiN膜12における窓形成領域を、フォトリソグラフィおよびエッチングにより除去する。
さらに、図5に示すように、p型GaAsキャップ層11およびSiN膜12上にZnO膜13およびSiO2膜14(13と14の合計膜厚50nm)をスパッタ等により堆積し、その後、例えば窒素雰囲気中で約600℃に加熱する。これにより、ZnO膜13中のZnが下層の各結晶膜中に拡散して、図6に示すようにZn拡散領域15(斜線部分)が形成される。この場合、Znドープ量は1×1018/cm3とすることができるが、これに限定されるものではない。
このZn拡散によってZn拡散領域15におけるMQW活性層5が無秩序化する。無秩序化したMQW活性層5におけるバンドギャップは、Zn拡散領域15以外のバンドギャップよりも大きくなるため、発振波長に対して吸収がない窓領域となる。
次に、SiO2膜14、ZnO膜13およびSiN膜12をエッチングで除去した後、図7に示すように、エッチングストップ層8までのキャップ層11、中間層10およびp型第2クラッド層9をフォトリソグラフィおよびエッチング技術により部分的にエッチングすることによりリッジ部16を形成する。
その後、図8に示すように、基板1に対し、リッジ部16の両サイドからエッチングストップ層8の表面にかけてSiO2の誘電体膜17を形成し、さらにこれをフォトリソグラフィおよびエッチング技術によりリッジ表面のキャップ層11を露出させ、さらにその上にp型電極18を形成し、かつ基板1の裏面にn型電極19を形成して、半導体レーザ素子(窓レーザ)を作製することができる。
(実施例1)
実施例1として、図1および図2に示した実施形態1の構造の半導体発光素子をMOCVD法により作製した。このとき、化合物半導体層のIII族原料として、TMGa(トリメチルガリウム)、TMAl(トリメチルアルミニウム)を用い、V族原料としてAsH3(アルシン)、PH3(ホスフィン)を用い、n型ドーピング材料としてSiH4(モノシラン)用い、p型ドーピング材料としてDEZn(ジエチルジンク)、Cp2Mg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用いた。また、各層を実施形態1で説明した膜厚で形成し、un-AlGaInP拡散抑制層6の膜厚は格子不整合による格子欠陥を発生させないことを意図した臨界膜厚を超えない10nmとした。また、un-AlGaInP拡散抑制層6のIn組成比がun-AlGaAsガイド層5aに向かうにつれて連続的かつ直線的に減少するように、un-AlGaInP拡散抑制層6を形成した。
図9は、実施例1の半導体発光素子における界面付近のIn組成比プロファイルを示すグラフである。
実施例1において、拡散抑制層6を結晶成長する際、In組成比がun-AlGaAsガイド層5aに向かうにつれて直線的に減少するように、上述の気相成長装置の反応室51内に導入する原料ガス中のIn量を連続的に調整したが、実際は結晶成長における熱プロセスによって結晶膜中でInが拡散する。したがって、拡散抑制層6のIn組成比プロファイルは、実際は図4に示すような直線的ではなく湾曲したもの(だれたもの)になる。また、図9では、un-AlGaAsガイド層5aにおけるIn組成比を便宜上0として表現しているが、これについても、成長炉中の反応性生物からの再蒸発による混入等により完全には0とはならない。
この実施例1の半導体発光素子は、CW(連続発振)動作での電流−出力特性における傾き(W/A)の出力値10mW〜100mWの範囲の平均値が1.1(W/A)であった。
(実施例2)
実施例2として、図1および図2に示した実施形態1の構造の半導体発光素子を作製した。この場合、In組成比がun-AlGaAsガイド層5aに向かうにつれて段階的に減少するようにun-AlGaInP拡散抑制層6を形成したこと以外は、実施例1と同様に半導体発光素子を作製した。
図10は、実施例2の半導体発光素子における界面付近のIn組成比プロファイルを示すグラフである。なお、図10では、un-AlGaAsガイド層5aにおけるIn組成比を便宜上0として表現しているが、実際は成長炉中の反応性生物からの再蒸発による混入等により完全には0とはならない。
この実施例2の半導体発光素子は、CW(連続発振)動作での電流−出力特性における傾き(W/A)の出力値10mW〜100mWの範囲の平均値が1.1(W/A)であった。
(比較例1)
実施例1および2との比較のために、un-AlGaInP拡散抑制層6が無いこと以外は実施例1と同様に比較例1(図12および図13に示す構造)の半導体素子を作製し、実施例1と同様の測定を行ったところ、前記平均値は1.0(W/A)であった。
実施例1、2および比較例1の前記測定結果から、実施例1および2は比較例1よりも量子効率が0.1改善している。この結果は、実施例1および2ではun-AlGaInP拡散抑制層6によってp型AlGaInP第1クラッド層7中のInがun-AlGaAsガイド層5aへ拡散することが抑制され、In拡散による光吸収が抑制されたことによるものと考えられる。
(実施例3)
実施例3として、図4〜図8で説明した実施形態2の構造の半導体発光素子をMOCVD法により作製した。このとき、化合物半導体層のIII族原料として、TMGa(トリメチルガリウム)、TMAl(トリメチルアルミニウム)を用い、V族原料としてAsH3(アルシン)、PH3(ホスフィン)を用い、n型ドーピング材料としてSiH4(モノシラン)用い、p型ドーピング材料としてDEZn(ジエチルジンク)、Cp2Mg(シクロペンタジエニルマグネシウム)を用いた。また、各層を実施形態2で説明した膜厚で形成し、un-AlGaInP拡散抑制層6の膜厚は格子不整合による格子欠陥を発生させないことを意図した臨界膜厚を超えない5nmとした。また、un-AlGaInP拡散抑制層6のIn組成比がun-AlGaAsガイド層5aに向かうにつれて連続的かつ直線的に減少するように、un-AlGaInP拡散抑制層6を形成した。また、Zn拡散領域(窓領域)15のZnドープ量は1×1018/cm3である。
この実施例3の半導体発光素子は、パルス:1μs(duty 0.1%)でのCODレベル(端面破壊レベル)が250mWであった。
(比較例2)
実施例3との比較のために、un-AlGaInP拡散抑制層6が無いこと以外は実施例3と同様に比較例2の半導体素子を作製し、実施例3と同様の測定を行ったところ、前記CODレベルは200mWであった。
実施例3および比較例2の前記測定結果から、実施例3は比較例2よりもCODレベルを50mW高めることができた。この結果は、実施例3では窓領域15におけるun-AlGaInP拡散抑制層6によってp型AlGaInP第1クラッド層7中のInがun-AlGaAsガイド層5aへ拡散することが抑制され、In拡散による光吸収が抑制されたことによるものと考えられる。
本発明の半導体発行素子は、レーザダイオード(半導体レーザ)や発光ダイオードに適用可能である。
本発明の実施形態1の半導体発光素子を示す断面図である。 実施形態1の半導体発光素子におけるMQW活性層を示す断面図である。 実施形態1の半導体発光素子を構成する各化合物半導体結晶層を結晶成長させるために使用する気相成長装置の概略構成図であって、図3(a)は概略側断面図であり、図3(b)は概略平断面図を示す。 実施形態2の半導体発光素子の製造過程を説明する第1の図である。 実施形態2の半導体発光素子の製造過程を説明する第2の図である。 実施形態2の半導体発光素子の製造過程を説明する第3の図である。 実施形態2の半導体発光素子の製造過程を説明する第4の図である。 実施形態2の半導体発光素子の製造過程を説明する第5の図である。 実施例1の半導体発光素子における界面付近のIn組成比プロファイルを示すグラフである。 実施例2の半導体発光素子における界面付近のIn組成比プロファイルを示すグラフである。 AlGaInP拡散抑制層の臨界膜厚とIn組成比との関係を示すグラフである。 本発明者が実験的に作製した半導体発光素子の積層構造を示す断面図である。 図12で示した半導体発光素子におけるノンドープAlGaAs多重井戸量子活性層の断面図である。 図12で示した半導体発光素子における界面付近の原子濃度プロファイルを示すグラフである。 図12で示した半導体発光素子にアニール温度580℃で窓領域を形成した場合の界面付近の原子濃度プロファイルを示すグラフである。 図12で示した半導体発光素子にアニール温度620℃で窓領域を形成した場合の界面付近の原子濃度プロファイルを示すグラフである。
符号の説明
1 n型GaAs基板(基板)
2 n型GaAsバッファ層
3 n型GaInPバッファ層
4 n型AlGaInPクラッド層
5 ノンドープAlGaAsMQW活性層
5a un-AlGaAsガイド層
5b ノンドープAlGaAsウェル層
5c ノンドープAlGaAsバリア層
6 ノンドープAlGaInP拡散抑制層
7 p型AlGaInP第1クラッド層
8 p型GaInPエッチングストップ層
9 p型AlGaInP第2クラッド層
10 p型GaInP中間層
11 p型GaAsキャップ層
12 SiO2
13 ZnO膜
14 SiO2
15 Zn拡散領域(窓領域)
16 リッジ部
17 誘電体膜
18 p型電極18
19 n型電極19

Claims (13)

  1. 基板上に形成された第1導電型AlGaInPクラッド層と、該第1導電型AlGaInPクラッド層上に形成されたAlGaAs多重量子井戸活性層と、該AlGaAs多重量子井戸活性層上に形成された第2導電型AlGaInPクラッド層とを有し、該第2導電型AlGaInPクラッド層とAlGaAs多重量子井戸活性層との間に、第2導電型AlGaInPクラッド層のIn組成比よりもIn組成比が低い(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層(0≦x≦1、0≦y≦1)が形成されていることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、In組成比が、第2導電型AlGaInPクラッド層からAlGaAs多重量子井戸活性層に向かうにつれて連続的に減少している請求項1に記載の半導体発光素子。
  3. 前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、In組成比が、第2導電型AlGaInPクラッド層からAlGaAs多重量子井戸活性層に向かうにつれて段階的に減少している請求項1に記載の半導体発光素子。
  4. 前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、AlGaAs多重量子井戸活性層と接する界面近傍領域のIn組成比または全体のIn組成比が0である請求項1〜3のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  5. 前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、In組成比が、AlGaAs多重量子井戸活性層のバンドギャップがレーザ発振波長に相当するエネルギーよりも大きくなる組成比である請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  6. 前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、In組成比が0〜0.2である請求項5に記載の半導体発光素子。
  7. 前記(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層は、膜厚が、格子不整合による結晶欠陥が発生する臨界膜厚以下である請求項1〜6のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  8. 前記第1導電型AlGaInPクラッド層、AlGaAs多重量子井戸活性層、(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層および第2導電型AlGaInPクラッド層が、レーザ出射側の端面に窓領域を有する請求項1〜7のいずれか1つに記載の半導体発光素子。
  9. 前記窓領域は、(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層にドーピングされた熱拡散原子が熱拡散することにより形成された請求項8に記載の半導体発光素子。
  10. 前記熱拡散原子がZnである請求項9に記載の半導体発光素子。
  11. 前記基板が第1導電型GaAs基板であり、前記第2導電型AlGaInPクラッド層上にリッジ形状の第2導電型GaAsキャップ層を有する請求項1〜10に記載の半導体発光素子。
  12. 前記第1導電型がn型であり、前記第2導電型がp型である請求項1〜11に記載の半導体発光素子。
  13. 基板上に第1導電型AlGaInPクラッド層、AlGaAs多重量子井戸活性層および第2導電型AlGaInPクラッド層をこの順に形成する工程を備え、
    前記第2導電型AlGaInPクラッド層を形成する前に、AlGaAs多重量子井戸活性層上に、第2導電型AlGaInPクラッド層のIn組成比よりもIn組成比が低い(AlxGa1-xyIn1-yP拡散抑制層(0≦x≦1、0≦y≦1)を形成することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
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